(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】送液弁の作動制御方法、装置、調理器具及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G05D 7/06 20060101AFI20230209BHJP
【FI】
G05D7/06 Z
(21)【出願番号】P 2020569801
(86)(22)【出願日】2019-06-11
(86)【国際出願番号】 CN2019090765
(87)【国際公開番号】W WO2020087932
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2020-12-14
(31)【優先権主張番号】201811291501.4
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】劉經生
(72)【発明者】
【氏名】王志鋒
(72)【発明者】
【氏名】周忠宝
(72)【発明者】
【氏名】馬志海
(72)【発明者】
【氏名】劉傳蘭
(72)【発明者】
【氏名】劉志才
(72)【発明者】
【氏名】周亞
(72)【発明者】
【氏名】馮江平
(72)【発明者】
【氏名】区達理
【審査官】大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3163164(JP,U)
【文献】特開2007-282700(JP,A)
【文献】特開平8-117495(JP,A)
【文献】特表2016-517083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 7/00 - 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理部内への液体材料供給の流量及び/又は流速を制御するための送液弁の作動制御方法であって、
所定量の液体材料が前記送液弁を介して前記調理部に入るように、給液命令に応答して前記送液弁を開弁させるように制御することと、
前記送液弁の開弁中に、開弁時間が
30秒~120秒であるタイミング時間以上であるか否かを検出し、前記調理部内の液体量が前記給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出することと、
前記開弁時間が前記タイミング時間以上であると検出され、且つ前記調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、前記送液弁を閉弁して、一定のインターバル時間、電源を切るように制御してから、前記送液弁の電源切れ時間が前記インターバル時間以上であると検出されると、前記送液弁を再度開弁するように制御することと、
前記送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であるか否かを検出することと、
前記累積時間が前記予め設定された合計時間以上であると検出された場合、前記調理部内の液体量が前記目標液体量以上であるか否かを検出し、前記調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出されると、前記送液弁を閉弁して電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成することと、を含む
送液弁の作動制御方法。
【請求項2】
前記送液弁の開弁中に、前記調理部内の液体量が前記目標液体量以上であると検出された場合、前記送液弁を閉弁して電源を切るように制御することを含む
請求項
1に記載の送液弁の作動制御方法。
【請求項3】
前記提示情報は音響提示情報、光学提示情報、振動提示情報及び通信提示情報のうちの少なくとも1つを含む
請求項
1又は2に記載の送液弁の作動制御方法。
【請求項4】
調理部内への液体材料供給の流量及び/又は流速を制御するための送液弁の作動制御装置であって、
前記送液弁の開弁中に、前記送液弁の開弁時間がタイミング時間以上であるか否か、前記送液弁の電源切れ時間が前記インターバル時間以上であるか否か、
前記送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であるか否か、及び前記調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出するための検出モジュールと、
前記給液命令に応じて、且つ前記送液弁の検出結果に基づいて、前記送液弁の動作を制御するための制御モジュールと、を含み、
各モジュールが請求項1から
3のいずれか一項に記載の送液弁の作動制御方法を実行することによって、前記送液弁の動作を制御する
送液弁の作動制御装置。
【請求項5】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で実行可能なプログラムであって、前記プロセッサによって実行されると請求項1から
3のいずれか一項に記載の送液弁の作動制御方
法を実現するプログラムと、を含み、及び/又は、
請求項
4に記載の送液弁の作動制御装置を含む
調理器具。
【請求項6】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムが実行されると、請求項1から
3のいずれか一項に記載の送液弁の作動制御方
法を実現する
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年10月31日に中国特許庁に提出された、出願番号が201811291501.4であり、発明の名称が「送液弁の作動制御方法、装置、調理器具及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てを援用することにより本願に取り入れる。
【0002】
本願は、弁技術の分野に関し、具体的には、送液弁の作動制御方法、送液弁の作動制御装置、調理器具及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ユーザの操作手順の簡素化と調理待ち時間の短縮のため、米の供給、水の供給、米の洗浄、米の洗浄水の排出、鍋への米入れ、加熱調理、及び保温などのプロセスを自動的に実行できる自動調理器具が開発されている。
【0004】
関連技術では、上記自動調理器具の高度な構造集積度により、故障が発生すると、修理のためにユーザの多くの時間と経済的コストを費やす必要がある。一方で、上記調理器具の自動調理機能の利点は、主に材料と液体材料を添加する精度に反映されるが、特に添加される液体材料に対する精度要件がより高い。それならば給液の流速が速すぎないようにする必要があるが、これにより、送液弁の動作時間が長くなり、発熱して焼損することになり、これは、調理器具の重大な故障を引き起こすだけでなく、電気製品の潜在的危険も引き起しかねない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、従来技術又は関連技術における技術的課題の少なくとも1つを解決することを目的とする。
【0006】
そのため、本願の第1の目的は、送液弁の作動制御方法を提供する。
【0007】
本願の第2の目的は、送液弁の作動制御装置を提供する。
【0008】
本願の第3の目的は、調理器具を提供する。
【0009】
本願の第4の目的は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0010】
上記の目的を達成するために、本願の第1の態様の実施例は、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御することと、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出することと、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することと、を含む送液弁の作動制御方法を提供する。
【0011】
当該技術的手段において、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御し、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出し、最後に送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御し、これにより、送液弁の長時間連続作動により発熱して焼損を引き起こす可能性を効果的に低減することができる。
【0012】
ここで、調理プロセスで必要な目標液体量は一般的に多いが、送液弁が属する給液管路は調理器具の本体構造に集積するために、通常は給液管路が細く設置され、即ち、単位時間当たりの流量が目標液体量よりも遥かに低い。そこで、送液弁のモータが長時間動作して焼損することを低減するために、所定量の液体を、送液弁を介して調理部内に数回に分けて供給し、また、液体量制御の正確性と信頼性を効果的に高めることができる。
【0013】
また、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の1回の開弁のタイミング時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0014】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定することと、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成することと、をさらに含む。
【0015】
当該技術的手段において、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定し、そして、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成する。即ち、送液弁のモータの焼損を低減するために、送液弁の1回の開弁のタイミング時間を監視するだけでなく、送液弁の動作の合計時間も監視する必要があり、送液弁の動作の合計時間が予め設定された合計時間以上であるが、それでも給液要求が満たされない場合、提示情報により調理部内に液体量を補充し続けるようにユーザに指示する。
【0016】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の予め設定された合計時間は90分間~180分間が好ましいと決定することができる。
【0017】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することは、具体的には、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して、一定のインターバル時間、電源を切るように制御することと、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御することと、を含む。
【0018】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御し、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御する。送液弁の信頼性をさらに向上させるために、送液弁が一定のタイミング時間開弁しても給液に必要な目標液体量より小さい場合、送液弁を再度開弁する前に、送液弁は一定のインターバル時間電源を切る必要があり、これにより送液弁のモータコイルの温度を低下させ、焼損の可能性をさらに低減する。
【0019】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の任意の2回の開弁のインターバル時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0020】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することは、具体的には、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御することを含む。
【0021】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御する。即ち、液体量を検出することにより、即時に送液弁を閉弁して電源を切るように制御することで、液体量供給の正確性を向上させ、一方では、送液弁の動作時間を効果的に低減させ、送液弁のモータが焼損する可能性をさらに低減する。
【0022】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、提示情報は音響提示情報、光学提示情報、振動提示情報及び通信提示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
当該技術的手段において、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成する。調理部内に液体量を供給し続けることを多様かつ直感的にユーザに提示できるだけでなく、調理部内の液体供給故障の有無を確認するようにユーザを案内したり、現場メンテナンスサービスを積極的に実行するようにアフターサービス担当者に指示したりすることもできる。
【0024】
ここで、光学提示情報は調理器具のインジケーターライトを介して発せられ、音響提示情報は調理器具のスピーカーを介して発せられ、振動提示情報は調理器具のバイブレータを介して発せられ、通信提示情報はルータ、モバイルホットスポット、通信インタフェース及びWi-Fi機器を介して関連する端末に転送される提示メッセージであり、関連端末は、サーバ、ユーザ端末、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、及びスマートオーディオなどの機器であり得る。
【0025】
本願の第2の態様の技術的手段にて提供される送液弁の作動制御装置は、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御するための制御モジュールと、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出するための検出モジュールと、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御するための決定モジュールと、を含む。
【0026】
当該技術的手段において、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御し、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出し、最後に送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御し、これにより、送液弁の長時間連続作動により発熱して焼損を引き起こす可能性を効果的に低減することができる。
【0027】
ここで、調理プロセスで必要な目標液体量は一般的に多いが、送液弁が属する給液管路は調理器具の本体構造に集積するために、通常は給液管路が細く設置され、即ち、単位時間当たりの流量が目標液体量よりも遥かに低い。そこで、送液弁のモータが長時間動作して焼損することを低減するために、所定量の液体を、送液弁を介して調理部内に数回に分けて供給し、また、液体量制御の正確性と信頼性を効果的に高めることができる。
【0028】
また、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の1回の開弁のタイミング時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0029】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定するための判定モジュールをさらに含み、制御モジュールは、さらに、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成するために用いられる。
【0030】
当該技術的手段において、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定し、そして、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成する。即ち、送液弁のモータの焼損を低減するために、送液弁の1回の開弁のタイミング時間を監視するだけでなく、送液弁の動作の合計時間も監視する必要があり、送液弁の動作の合計時間が予め設定された合計時間以上であるが、それでも給液要求が満たされない場合、提示情報により調理部内に液体量を補充し続けるようにユーザに指示する。
【0031】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の予め設定された合計時間は90分間~180分間が好ましいと決定することができる。
【0032】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、制御モジュールは、さらに、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御するために用いられ、制御モジュールは、さらに、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御するために用いられる。
【0033】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御し、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御する。送液弁の信頼性をさらに向上させるために、送液弁が一定のタイミング時間開弁しても、給液に必要な目標液体量より小さい場合、送液弁を再度開弁する前に、送液弁は一定のインターバル時間電源を切る必要があり、これにより送液弁のモータコイルの温度を低下させ、焼損の可能性をさらに低減する。
【0034】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の任意の2回の開弁のインターバル時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0035】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、制御モジュールは、さらに、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御するために用いられる。
【0036】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御する。即ち、液体量を検出することにより、即時に送液弁を閉弁して電源を切るように制御することで、液体量供給の正確性を向上させ、一方では、送液弁の動作時間を効果的に低減させ、送液弁のモータが焼損する可能性をさらに低減する。
【0037】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、提示情報は音響提示情報、光学提示情報、振動提示情報及び通信提示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0038】
当該技術的手段において、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成し、調理部内に液体量を供給し続けることを多様かつ直感的にユーザに提示できるだけでなく、調理部内の液体供給故障の有無を確認するようにユーザを案内したり、現場メンテナンスサービスを積極的に実行するようにアフターサービス担当者に指示したりすることもできる。
【0039】
ここで、光学提示情報は調理器具のインジケーターライトを介して発せられ、音響提示情報は調理器具のスピーカーを介して発せられ、振動提示情報は調理器具のバイブレータを介して発せられ、通信提示情報はルータ、モバイルホットスポット、通信インタフェース及びWi-Fi機器を介して関連する端末に転送される提示メッセージであり、関連端末は、サーバ、ユーザ端末、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、及びスマートオーディオなどの機器であり得る。
【0040】
本願の第3の態様の技術的手段にて提供される調理器具は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行可能なプログラムであって、プロセッサによって実行されると上記いずれかの技術的手段に記載の送液弁の作動制御方法のステップを実現するプログラムとを含み、及び/又は、上記いずれかの技術的手段に記載の送液弁の作動制御装置を含む。
【0041】
本願の第3の態様の実施例にて提供される調理器具は、上記第2の態様のいずれかの実施例に係る全ての有益な効果を有するものであるので、ここで詳細な説明は省略する。
【0042】
本願の第4の態様の技術的手段にて提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムが実行されると、上記いずれかの技術的手段に記載の送液弁の作動制御方法を実現する。
【0043】
本願の付加的な態様及び利点は下記の説明に示され、一部は下記の説明により明瞭になるか、本願を実施することで理解される。
【0044】
本願の上記及び/又は付加的な態様及び利点は、下記の図面を用いて実施例を説明することで明瞭になり理解しやすいものになる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】
図1は、本願の実施例1に係る送液弁の作動制御方法を概略的に示すフローチャートである。
【
図2】
図2は、本願の実施例2に係る送液弁の作動制御方法を概略的に示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本願の実施例3に係る送液弁の作動制御装置を概略的に示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本願の実施例4に係る調理器具を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本願の上記の目的、特徴及び利点をより明確に理解することを可能にするため、以下に、図面及び具体的な実施形態と結び付けて本願をより詳細に説明する。なお、矛盾が生じない限り、本願の実施例及び実施例に係る特徴は互いに組み合わせることができる。
【0047】
下記の説明において本願の十分な理解のために多くの具体的で詳細な内容を記載しているが、本願は、ここで説明されているものと違う形態によって実施されてもよく、したがって、本願の保護範囲は以下開示される具体的な実施例に限定されない。
【実施例1】
【0048】
図1は、本願の実施例1に係る送液弁の作動制御方法を概略的に示すフローチャートである。
【0049】
図1に示すように、本願の実施例1に係る送液弁の作動制御方法は、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御するステップS102と、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出するステップS104と、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御するステップS106と、を含む。
【0050】
当該技術的手段において、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御し、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出し、最後に送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御し、これにより、送液弁の長時間連続作動により発熱して焼損を引き起こす可能性を効果的に低減することができる。
【0051】
ここで、調理プロセスで必要な目標液体量は一般的に多いが、送液弁が属する給液管路は調理器具の本体構造に集積するために、通常は給液管路が細く設置され、即ち、単位時間当たりの流量が目標液体量よりも遥かに低い。そこで、送液弁のモータが長時間動作して焼損することを低減するために、所定量の液体を、送液弁を介して調理部内に数回に分けて供給し、また、液体量制御の正確性と信頼性を効果的に高めることができる。
【0052】
また、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の1回の開弁のタイミング時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0053】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定することと、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成することと、をさらに含む。
【0054】
当該技術的手段において、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定し、そして、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成する。即ち、送液弁のモータの焼損を低減するために、送液弁の1回の開弁のタイミング時間を監視するだけでなく、送液弁の動作の合計時間も監視する必要があり、送液弁の動作の合計時間が予め設定された合計時間以上であるが、それでも給液要求が満たされない場合、提示情報により調理部内に液体量を補充し続けるようにユーザに指示する。
【0055】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の予め設定された合計時間は90分間~180分間が好ましいと決定することができる。
【0056】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することは、具体的には、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御することと、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御することと、を含む。
【0057】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御し、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御する。送液弁の信頼性をさらに向上させるために、送液弁が一定のタイミング時間開弁しても、給液に必要な目標液体量より小さい場合、送液弁を再度開弁する前に、送液弁は一定のインターバル時間電源を切る必要があり、これにより送液弁のモータコイルの温度を低下させ、焼損の可能性をさらに低減する。
【0058】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の任意の2回の開弁のインターバル時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0059】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することは、具体的には、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御することを含む。
【0060】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御する。即ち、液体量を検出することにより、即時に送液弁を閉弁して電源を切るように制御することで、液体量供給の正確性を向上させ、一方では、送液弁の動作時間を効果的に低減させ、送液弁のモータが焼損する可能性をさらに低減する。
【0061】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、提示情報は音響提示情報、光学提示情報、振動提示情報及び通信提示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0062】
当該技術的手段において、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成する。調理部内に液体量を供給し続けることを多様かつ直感的にユーザに提示できるだけでなく、調理部内の液体供給故障の有無を確認するようにユーザを案内したり、現場メンテナンスサービスを積極的に実行するようにアフターサービス担当者に指示したりすることもできる。
【0063】
ここで、光学提示情報は調理器具のインジケーターライトを介して発せられ、音響提示情報は調理器具のスピーカーを介して発せられ、振動提示情報は調理器具のバイブレータを介して発せられ、通信提示情報はルータ、モバイルホットスポット、通信インタフェース及びWi-Fi機器を介して関連する端末に転送される提示メッセージであり、関連端末は、サーバ、ユーザ端末、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、及びスマートオーディオなどの機器であり得る。
【実施例2】
【0064】
図2は、本願の実施例2に係る送液弁の作動制御方法を概略的に示すフローチャートである。
【0065】
図2に示すように、本願の実施例2に係る送液弁の作動制御方法は、調理部内への給液を停止するように、送液弁を閉弁するように制御するステップS202と、給液命令を解析して目標送液量m0及び調理部内に入った液体量m1を記録し、同時にタイマーTimer1を起動してクリアするステップS204と、インジケーターライト、ブザー、画面提示及び携帯電話メッセージなどの少なくとも1つの方式でユーザに水不足を提示するステップS206と、タイミングT0にして送液弁を開弁し、調理部内への給液継続を試みるステップS208と、m1がm0以上であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS212を実行し、そうでなければ、ステップS214を実行するステップS210と、給液命令に続く予め設定された調理プロセスの実行を継続するステップS212と、送液弁を再度閉弁するステップS214と、Timer1を読み取り、その読み取り値をt1として記録するステップS216と、t1が第4の予め設定された時間T1より小さいか否かを判定し、そうであれば、ステップS212を実行し、そうでなければ、ステップS220を実行するステップS218と、給液命令に続く予め設定された調理プロセスを終了し、インジケーターライト、ブザー、画面提示及び携帯電話メッセージなどの少なくとも1つの方式でユーザに水不足で調理を終了したことを提示するステップS220と、を含む。
【実施例3】
【0066】
図3は、本願の実施例3に係る送液弁の作動制御装置を概略的に示すブロック図である。
【0067】
図3に示すように、本願の実施例3に係る送液弁の作動制御装置300は、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御するための制御モジュール302と、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出するための検出モジュール304と、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御するための決定モジュール306と、を含む。
【0068】
当該技術的手段において、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御し、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出し、最後に送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御し、これにより、送液弁の長時間連続作動により発熱して焼損を引き起こす可能性を効果的に低減することができる。
【0069】
ここで、調理プロセスで必要な目標液体量は一般的に多いが、送液弁が属する給液管路は調理器具の本体構造に集積するために、通常は給液管路が細く設置され、即ち、単位時間当たりの流量が目標液体量よりも遥かに低い。そこで、送液弁のモータが長時間動作して焼損することを低減するために、所定量の液体を、送液弁を介して調理部内に数回に分けて供給し、また、液体量制御の正確性と信頼性を効果的に高めることができる。
【0070】
また、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の1回の開弁のタイミング時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0071】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定するための判定モジュール308をさらに含み、制御モジュール302は、さらに、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成するために用いられる。
【0072】
当該技術的手段において、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定し、そして、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成する。即ち、送液弁のモータの焼損を低減するために、送液弁の1回の開弁のタイミング時間を監視するだけでなく、送液弁の動作の合計時間も監視する必要があり、送液弁の動作の合計時間が予め設定された合計時間以上であるが、それでも給液要求が満たされない場合、提示情報により調理部内に液体量を補充し続けるようにユーザに指示する。
【0073】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の予め設定された合計時間は90分間~180分間が好ましいと決定することができる。
【0074】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、制御モジュール302は、さらに、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御するために用いられ、制御モジュール302は、さらに、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御するために用いられる。
【0075】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御し、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御する。送液弁の信頼性をさらに向上させるために、送液弁が一定のタイミング時間開弁しても、給液に必要な目標液体量より小さい場合、送液弁を再度開弁する前に、送液弁は一定のインターバル時間電源を切る必要があり、これにより送液弁のモータコイルの温度を低下させ、焼損の可能性をさらに低減する。
【0076】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の任意の2回の開弁のインターバル時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0077】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、制御モジュール302は、さらに、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御するために用いられる。
【0078】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御する。即ち、液体量を検出することにより、即時に送液弁を閉弁して電源を切るように制御することで、液体量供給の正確性を向上させ、一方では、送液弁の動作時間を効果的に低減させ、送液弁のモータが焼損する可能性をさらに低減する。
【0079】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、提示情報は音響提示情報、光学提示情報、振動提示情報及び通信提示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0080】
当該技術的手段において、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成し、調理部内に液体量を供給し続けることを多様かつ直感的にユーザに提示できるだけでなく、調理部内の液体供給故障の有無を確認するようにユーザを案内したり、現場メンテナンスサービスを積極的に実行するようにアフターサービス担当者に指示したりすることもできる。
【0081】
ここで、光学提示情報は調理器具のインジケーターライトを介して発せられ、音響提示情報は調理器具のスピーカーを介して発せられ、振動提示情報は調理器具のバイブレータを介して発せられ、通信提示情報はルータ、モバイルホットスポット、通信インタフェース及びWi-Fi機器を介して関連する端末に転送される提示メッセージであり、関連端末は、サーバ、ユーザ端末、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、及びスマートオーディオなどの機器であり得る。
【実施例4】
【0082】
図4は、本願の実施例4に係る調理器具を概略的に示すブロック図である。
【0083】
図4に示すように、本願の実施例4に係る調理器具400は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行可能なプログラムであって、プロセッサによって実行されると上記いずれかの技術的手段に記載の送液弁の作動制御方法のステップを実現するプログラムとを含み、及び/又は、上記いずれかの技術的手段に記載の送液弁の作動制御装置300を含む。
【0084】
ここで、送液弁の作動制御装置300はMCU、CPU、DSP、ワンチップマイコン及び組み込み機器などのコントローラと互換性があり、制御モジュール302、決定モジュール306及び判定モジュール308は論理演算装置、汎用I/Oインタフェース、比較器及びメモリなどの電子部品を含んでもよく、検出モジュール304は流量計、液面センサ、重量センサ、赤外線センサ及び画像収集器などのセンサを含んでもよいし、さらにフィルター、整流器及びスイッチング素子などの素子を含む信号処理回路を含んでもよい。
【実施例5】
【0085】
本願の実施例5によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムが実行されると、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御することと、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出することと、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することと、を実現する。
【0086】
当該技術的手段において、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御し、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出し、最後に送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御し、これにより、送液弁の長時間連続作動により発熱して焼損を引き起こす可能性を効果的に低減することができる。
【0087】
ここで、調理プロセスで必要な目標液体量は一般的に多いが、送液弁が属する給液管路は調理器具の本体構造に集積するために、通常は給液管路が細く設置され、即ち、単位時間当たりの流量が目標液体量よりも遥かに低い。そこで、送液弁のモータが長時間動作して焼損することを低減するために、所定量の液体を、送液弁を介して調理部内に数回に分けて供給し、また、液体量制御の正確性と信頼性を効果的に高めることができる。
【0088】
また、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の1回の開弁のタイミング時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0089】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定することと、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成することと、をさらに含む。
【0090】
当該技術的手段において、送液弁の開弁の累積時間が予め設定された合計時間以上であると計時すると、調理部内に入った液体量が目標液体量以上であるか否かを判定し、そして、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成する。即ち、送液弁のモータの焼損を低減するために、送液弁の1回の開弁のタイミング時間を監視するだけでなく、送液弁の動作の合計時間も監視する必要があり、送液弁の動作の合計時間が予め設定された合計時間以上であるが、それでも給液要求が満たされない場合、提示情報により調理部内に液体量を補充し続けるようにユーザに指示する。
【0091】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の予め設定された合計時間は90分間~180分間が好ましいと決定することができる。
【0092】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することは、具体的には、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御することと、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御することと、を含む。
【0093】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であると検出され、且つ調理部内の液体量が前記目標液体量より小さいと検出された場合、送液弁を閉弁して一定のインターバル時間電源を切るように制御し、送液弁の電源切れ時間がインターバル時間以上であると検出された場合、送液弁を再度開弁するように制御する。送液弁の信頼性をさらに向上させるために、送液弁が一定のタイミング時間開弁しても、給液に必要な目標液体量より小さい場合、送液弁を再度開弁する前に、送液弁は一定のインターバル時間電源を切る必要があり、これにより送液弁のモータコイルの温度を低下させ、焼損の可能性をさらに低減する。
【0094】
ここで、大量の実験データに基づいて、上記の送液弁の任意の2回の開弁のインターバル時間の数値範囲は30秒~120秒が好ましいと決定することができる。
【0095】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御することは、具体的には、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御することを含む。
【0096】
当該技術的手段において、送液弁の開弁中に、調理部内の液体量が目標液体量以上であると検出された場合、送液弁を閉弁して電源を切るように制御する。即ち、液体量を検出することにより、即時に送液弁を閉弁して電源を切るように制御することで、液体量供給の正確性を向上させ、一方では、送液弁の動作時間を効果的に低減させ、送液弁のモータが焼損する可能性をさらに低減する。
【0097】
上記いずれかの技術的手段において、好ましくは、提示情報は音響提示情報、光学提示情報、振動提示情報及び通信提示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0098】
当該技術的手段において、調理部内に入った液体量が目標液体量より小さいと判定された場合、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御し、給液不足という提示情報を生成し、調理部内に液体量を供給し続けることを多様かつ直感的にユーザに提示できるだけでなく、調理部内の液体供給故障の有無を確認するようにユーザを案内したり、現場メンテナンスサービスを積極的に実行するようにアフターサービス担当者に指示したりすることもできる。
【0099】
ここで、光学提示情報は調理器具のインジケーターライトを介して発せられ、音響提示情報は調理器具のスピーカーを介して発せられ、振動提示情報は調理器具のバイブレータを介して発せられ、通信提示情報はルータ、モバイルホットスポット、通信インタフェース及びWi-Fi機器を介して関連する端末に転送される提示メッセージであり、関連端末は、サーバ、ユーザ端末、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、及びスマートオーディオなどの機器であり得る。
【0100】
以上、図面を参照して本願の技術的手段を詳細に説明した。本願は、送液弁の作動制御方法、装置、調理器具及び記憶媒体を提供し、所定量の液体材料が送液弁を介して調理部に入るように、給液命令に応答して送液弁を開弁させるように制御し、送液弁の開弁中に、開弁時間がタイミング時間以上であるか否かを検出し、調理部内の液体量が給液命令に対応する目標液体量以上であるか否かを検出し、最後に送液弁の開弁中の検出結果に基づいて、送液弁を閉じたままにして電源を切るように制御するか、又は送液弁を再度開弁して液体を供給するように制御し、これにより、送液弁の長時間連続作動により発熱して焼損を引き起こす可能性を効果的に低減することができる。
【0101】
本願の方法におけるステップは実際のニーズに応じて順序調整、併合、及び削除が可能である。
【0102】
本願の装置におけるモジュールは実際のニーズに応じて併合、分割、及び削除が可能である。
【0103】
当業者であれば、上記の実施例の様々な方法におけるステップの全部又は一部が、プログラムによって関連するハードウェアを指示して完了することができることを理解するであろう。該プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、記憶媒体は読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable Read-only Memory、PROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory、EPROM)、ワンタイムプログラマブル読み取り専用メモリ(One-time Programmable Read-Only Memory、OTPROM)、電子消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically-Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、読み取り専用光ディスク(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)又は他の光ディスクメモリ、磁気ディスクメモリ、テープメモリ、又はデータの運搬又は記憶に使用できるコンピュータ読み取り可能な任意のその他の媒体を含む。
【0104】
以上は、本願の好適な実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、当業者であれば、本願は、様々な修正及び変更が可能である。本願の精神及び原則の範囲内で行われたいかなる修正、均等物、改良などは、本願の保護範囲に含まれるものとする。