(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-09
(45)【発行日】2023-02-17
(54)【発明の名称】シャッター装置、システム、粒子収集機構および吸引装置
(51)【国際特許分類】
A47L 9/10 20060101AFI20230210BHJP
【FI】
A47L9/10 C
(21)【出願番号】P 2021500803
(86)(22)【出願日】2019-07-10
(86)【国際出願番号】 EP2019068501
(87)【国際公開番号】W WO2020011835
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】102018211712.8
(32)【優先日】2018-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518407205
【氏名又は名称】フェストール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【氏名又は名称】鈴木 友子
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】グレービング・ゲルハルト
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-527842(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103876686(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子収集空間部(4)
を閉鎖するシャッター装置(10,20)であって、
粒子収集空間部(4)へのアクセスを可能にするアクセスポート部材開口部(5)を有するアクセスポート部材(1,11)と、
アクセスポート部材(1,11)に対して開放位置または閉鎖位置に選択的に移動できるシャッタースライド体(2,12)であって、開放位置においてアクセスポート部材開口部(5)を開放し、閉鎖位置においてアクセスポート部材開口部(5)を閉鎖するシャッタースライド体(2,12)と、
シャッタースライド体(2,12)を閉鎖位置においてアクセスポート部材(1)に対してロック
するロック機構(6)
と、
ロック機構(6)のロックを解除するための、ロック機構(6)とは別体のロック解除部材(3,13)とを有し、
当該ロック解除部材(3,13)は、シャッタースライド体(2,12)およびアクセスポート部材(1,11)とは別体に設けられた部品であるシャッター装置(10,20)において、
ロック解除部材(3,13)は、シャッタースライド体(2,12)に取り付け可能であり、取り付けられた状態でシャッタースライド体(2,12)と一緒にアクセスポート部材(1,12)に対して移動できることを特徴とするシャッター装置(10,20)。
【請求項2】
ロック解除部材(3,13)は、ロック解除部材開口部(14)を有し、ロック解除部材(3,13)がシャッタースライド体(2,12)に取り付けられ且つシャッタースライド体(2,12)が開放位置にある状態において、ロック解除部材開口部(14)がアクセスポート部材開口部(5)の上側にあることで、アクセスポート部材開口部(5)とロック解除部材開口部(14)とが一緒になって粒子収集空間部(4)へのアクセスを可能にすることを特徴とする請求項
1に記載のシャッター装置(10,20)。
【請求項3】
ロック解除部材(3,13)がシャッタースライド体(2,12)に取り付けられている状態において、シャッタースライド体は、開放位置と閉鎖位置の間においてのみスライド可能であり、シャッタースライド体の可能な各スライド位置において、アクセスポート部材開口部(5)が閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材開口部(5)がロック解除部材開口部(14)と一緒になって粒子収集空間部(4)へのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にあることを特徴とする請求項
2に記載のシャッター装置(10,20)。
【請求項4】
ロック機構(6)は、シャッタースライド体(2,12)内に配設された貫通孔(7)と、アクセスポート部材(1,11)上に配設されたラッチ部(8)とを有し、ラッチ部は、閉鎖位置において貫通孔(7)に係合することでシャッタースライド体(2,12)を閉鎖位置にロックすることを特徴とする請求項
1から3のいずれか一項に記載のシャッター装置(10,20)。
【請求項5】
貫通孔(7)および/またはラッチ部(8)は、閉鎖位置において貫通孔(7)に係合しているラッチ部(8)が手だけでは操作できないようにされていることで、貫通孔(7)に差し込み可能な形状子
を有したロック解除部材(3,13)が、ロック機構(
6)のロックを解除するのに必要となるように形成されていることを特徴とする請求項
4に記載のシャッター装置(10,20)。
【請求項6】
シャッタースライド体(12)に取り付けられた状態のロック解除部材(13)をアクセスポート部材(11)に対してガイドし且つロック解除部材の取り外しを閉鎖位置においてのみ可能にするようにガイド装置(17)が形成され
、当該ガイド装置(17)は、シャッタースライド体(12)に配設されたガイド部位(21)とロック解除部材(13)に配設されたガイド部位(19)とを有していることを特徴とする請求項
1から5のいずれか一項に記載のシャッター装置(20)
。
【請求項7】
ロック解除部材(3,13)がシャッタースライド体(2,12)に取り付けられ且つシャッタースライド体(2,12)が開放位置にある状態のシャッタースライド体(2,12)が側方終端領域でアクセスポート部材(1,11)上に載っていることで、シャッタースライド体(2,12)がこの状態ではロック解除部材(3,13)から取り外すことができないことを特徴とする請求項
1から6のいずれか一項に記載のシャッター装置(10,20)。
【請求項8】
シャッタースライド体(2,12)がシャッタースライド体(12)の開放位置においてアクセスポート部材(11)に対して閉鎖位置から遠ざかる方向にスライドするのをブロック機構(18)が防止
し、当該ブロック機構(18)は、シャッタースライド体(12)側のシャッタースライド体突出部(22)及びアクセスポート部材(11)側のアクセスポート部材突出部(23)により構成され、シャッタースライド体突出部(22)及びアクセスポート部材突出部(23)は、これらが相互にストッパとしての役割を果たして開放位置においてシャッタースライド体(12)が閉鎖位置から遠ざかる方向にそれ以上動くのを防止するようにシャッタースライド体(12)ないしアクセスポート部材(11)に配設されていることを特徴とする請求項
1から7のいずれか一項に記載のシャッター装置(20)。
【請求項9】
粒子収集空間部(4)がバッグまたは容器であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のシャッター装置(20)。
【請求項10】
ロック解除部材(3,13)は、同時に二つのシャッタースライド体(2a,2b)に取り付けることができるように、互いに反対側にある二つの側にそれぞれ形状
子を備えていることを特徴とする請求項
1から9のいずれか一項に記載のシャッター装置(10,20)。
【請求項11】
請求項
1から9のいずれか一項に記載のシャッター装置
としての第一のシャッター装置
と、第二のシャッター装置とを有するシステム(30)であって、
前記アクセスポート部材が
第一のシャッター装置の第一のアクセスポート部材(1a)であり、
前記シャッタースライド体が
第一のシャッター装置の第一のシャッタースライド体(2a)であり、
前記粒子収集空間部が
第一のシャッター装置の第一の粒子収集空間部(4a)であり、
前記アクセスポート部材開口部が
第一のシャッター装置の第一のアクセスポート部材開口部(5a)であり、
前記ロック解除部材(3)が
第一のシャッター装置のロック解除部材(
13)
であり、当該第一のシャッター装置のロック解除部材(13)が
第一のシャッター装置の第一のシャッタースライド体(2a)に取り付けられているシステム(30)において、
第二のシャッター装置が、第二のアクセスポート部材開口部(5
b)を備えて第二の粒子収集空間部(4b)へのアクセスを可能にする第二のアクセスポート部材(1b)と、
前記第一のシャッター装置のロック解除部材(
13)に取り付けられて第二のアクセスポート部材開口部(5
b)を閉鎖できるように用いられる第二のシャッタースライド体(2
b)とを有していることを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記ロック解除部材(13)は、前記第一のシャッタースライド体(2a)と前記第二のシャッタースライド体(2b)に同時に取り付けることができるように、互いに反対側にある二つの側にそれぞれ形状子を備えている請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
シャッタースライド体(2a,2b)は、ロック解除部材(3)を介して一緒になって移動するように互いに連結されており、シャッタースライド体(2a,2b)の各スライド位置において、それぞれ、アクセスポート部材開口部(5a,5b)のそれぞれが閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材開口部(5a,5b)のそれぞれがロック解除部材開口部(14)と一緒になって各粒子収集空間部(4a,4b)へのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にあることを特徴とする請求項11
または12に記載のシステム(30)。
【請求項14】
請求項
1から8、10のいずれか一項に記載のシャッター装置(10,20)並びに
粒子収集空間部(4)としてのバッグ
又は容器
を有し、シャッター装置(10,20)がバッグ又は容器に取り付けられている粒子収集機構。
【請求項15】
粒子
を粒子収集空間部に吸い取る吸引装置であって、請求項
11から13のいずれか一項に記載のシステム(30)
または請求項1から
10のいずれか一項に記載のシャッター装置(10,20)を有する吸引装置。
【請求項16】
粒子を粒子収集空間部に吸い取る吸引装置であって、粒子収集空間部(4)を閉鎖するシャッター装置(10,20)を有し、
当該シャッター装置(10,20)は、
粒子収集空間部(4)へのアクセスを可能にするアクセスポート部材開口部(5)を有するアクセスポート部材(1,11)と、
アクセスポート部材(1,11)に対して開放位置または閉鎖位置に選択的に移動できるシャッタースライド体(2,12)であって、開放位置においてアクセスポート部材開口部(5)を開放し、閉鎖位置においてアクセスポート部材開口部(5)を閉鎖するシャッタースライド体(2,12)と、
シャッタースライド体(2,12)を閉鎖位置においてアクセスポート部材(1)に対してロックするロック機構(6)と、
を有し、ロック機構(6)は、ロックを解除するために、ロック機構(6)とは別体のロック解除部材(3,13)を必要とする
吸引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子収集空間部、例えば、バッグの内部空間部または容器、特に廃棄容器の内部空間部を閉鎖するシャッター装置に関する。バッグは、例えば廃棄バッグまたはフィルタバッグである。シャッター装置は、粒子収集空間部へのアクセスを可能にするアクセスポート部材開口部を有するアクセスポート部材を有する。シャッター装置はさらに、アクセスポート部材に対して開放位置または閉鎖位置に選択的に移動させることができるシャッタースライド体を有する。シャッタースライド体は、開放位置においてアクセスポート部材開口部を開放し、閉鎖位置においてアクセスポート部材開口部を閉鎖する。
【背景技術】
【0002】
このようなシャッター装置は、例えば、吸引装置、特に掃除機用のバッグまたは容器を閉鎖するために使用することができる。シャッター装置は、例えばバッグまたは容器に固定されており、それにより、アクセスポート部材開口部を介してバッグまたは容器の内部空間部へのアクセスを可能にするようになっている。シャッタースライド体の開放位置では、吸引装置により吸い込まれた粒子、例えば埃粒子をバッグまたは容器に送り込むことができる。その後、バッグまたは容器は、シャッタースライド体を閉鎖位置に移動させることで閉鎖することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
課題は、上記のシャッター装置を改変して、粒子収集空間部内にある粒子が外に出て粒子収集空間部の周囲を汚染する危険性を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1の特徴部に記載された特徴により解決される。本発明により、シャッター装置は、シャッタースライド体を閉鎖位置においてアクセスポート部材に対してロックするロック機構を有する。このロック機構は、ロックを解除するために、ロック機構とは別体の所定のロック解除部材を必要とする。
【0005】
従って、シャッタースライド体のロックを解除するため-つまり、シャッター装置を開口するため-特別な部品-すなわちロック解除部材-が必要である。このロック解除部材が無いと、シャッタースライド体のロックを解除できず、シャッター装置を開けることができない。ロック解除部材は、ロック機構に対して、例えば錠に対する鍵のように振舞う。ロック解除部材は、ロック機構とは別体である。つまり、ロック解除部材は、特にはロック機構の一部ではなく、ロック機構に付加的に存在している。
【0006】
シャッター装置を開口するためには、ロック機構とは別体の所定のロック解除部材を先ず用意することが必要である。ユーザは、ロック解除部材を手配して初めてシャッター装置を開けることができる。このことがシャッター装置を不注意に開けてしまう危険性を減らし、それによりまた、周囲を汚染する危険性が低下する。
【0007】
有利な発展態様は、下位請求項の主題である。
【0008】
可能な一実施態様によれば、ロック機構は、シャッタースライド体内に配設された貫通孔と、アクセスポート部材上に配設されたラッチ部とを有し、このラッチ部は、閉鎖位置において貫通孔に係合することでシャッタースライド体を閉鎖位置にロックする。
【0009】
さらに他の実施態様によれば、貫通孔および/またはラッチ部は、好ましくは、閉鎖位置において貫通孔に係合しているラッチ部が手だけでは操作できないようにされていることで、貫通孔に差し込み可能な形状子、特に係入ピンを有したロック解除部材が、ロック機構のロックを解除するのに必要となるように形成されている。
【0010】
さらに他の実施態様によれば、シャッター装置は、ロック解除部材を有し、このロック解除部材は、好ましくもシャッタースライド体および/またはアクセスポート部材とは別体に設けられた部品である。
【0011】
さらに他の実施態様によれば、ロック解除部材は、シャッタースライド体に取り付け可能であり、取り付けられた状態でシャッタースライド体と一緒にアクセスポート部材に対して移動可能である。
【0012】
さらに他の実施態様によれば、ロック解除部材は、ロック解除部材開口部を有し、ロック解除部材がシャッタースライド体に取り付けられ且つシャッタースライド体が開放位置にある状態において、ロック解除部材開口部がアクセスポート部材開口部の上側にあることで、アクセスポート部材開口部とロック解除部材開口部とが一緒になって粒子収集空間部へのアクセスを可能にする。
【0013】
さらに他の実施態様によれば、ロック解除部材がシャッタースライド体に取り付けられている状態において、シャッタースライド体は、開放位置と閉鎖位置との間においてのみスライド可能であり、シャッター装置は、シャッタースライド体の可能な各スライド位置において、アクセスポート部材開口部が閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材がロック解除部材開口部と一緒になって粒子収集空間部へのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にある。
【0014】
さらに他の実施態様によれば、シャッター装置は、ガイド装置を有し、当該ガイド装置は、シャッタースライド体に取り付けられた状態のロック解除部材をアクセスポート部材に対してガイドし且つロック解除部材の取り外しを閉鎖位置においてのみ可能にするように形成されている。
【0015】
さらに他の実施態様によれば、ロック解除部材がシャッタースライド体に取り付けられ且つシャッタースライド体が開放位置にある状態のシャッタースライド体が側方終端領域でアクセスポート部材上に載っていることで、シャッタースライド体がこの状態ではロック解除部材から取り外すことができないようになっている。
【0016】
さらに他の実施態様によれば、シャッター装置は、ブロック機構を有し、当該ブロック機構は、シャッタースライド体がシャッタースライド体の開放位置においてアクセスポート部材に対して閉鎖位置から遠ざかる方向にスライドするのを防止する。
【0017】
さらに他の実施態様によれば、ロック解除部材は、同時に二つのシャッタースライド体に取り付けることができるように、互いに反対側にある二つの側にそれぞれ形状子、特に係入ピンを備えている。
【0018】
本発明はさらに、ここで述べたシャッター装置を第一のシャッター装置として有するシステムであって、アクセスポート部材が第一のアクセスポート部材であり、シャッタースライド体が第一のシャッタースライド体であり、粒子収集空間部が第一の粒子収集空間部であり、アクセスポート部材開口部が第一のアクセスポート部材開口部であり、ロック解除部材が第一のシャッタースライド体に取り付けられているシステムにおいて、第二のシャッター装置が、第二のアクセスポート部材開口部を備えて第二の粒子収集空間部へのアクセスを可能にする第二のアクセスポート部材と、ロック解除部材に取り付けられて第二のアクセスポート部材開口部を閉鎖できるように用いられる第二のシャッタースライド体とを有していることを特徴とするシステムに関する。
【0019】
可能な一実施態様によれば、これらのシャッタースライド体は、ロック解除部材を介して一緒になって移動するように互いに連結されており、システムは、シャッタースライド体の各スライド位置において、それぞれ、アクセスポート部材開口部のそれぞれが閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材開口部のそれぞれがロック解除部材開口部と一緒になって各粒子収集空間部へのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にある。
【0020】
本発明はさらに、ここで述べたシャッター装置並びにバッグ、特に廃棄バッグ若しくはフィルタバッグ又は容器、特に廃棄容器を有し、シャッター装置がバッグ又は容器に取り付けられている粒子収集機構に関する。
【0021】
本発明はさらに、粒子、特に埃を粒子収集空間部に吸い取る吸引装置であって、ここで述べたシステムおよび/またはここで述べたシャッター装置を有する吸引装置に関する。
【0022】
以下に、詳細並びに例示的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】シャッタースライド体が閉鎖位置にあり、ロック解除部材がシャッタースライド体から分離されて配置されている第一の実施形態によるシャッター装置の側断面図である。
【
図2】第一の実施形態によるアクセスポート部材、シャッタースライド体及びロック解除部材の断面図である。
【
図3】ロック解除部材がシャッタースライド体に取り付けられ、シャッタースライド体が閉鎖位置にある第一の実施形態によるシャッター装置の断面図である。
【
図4】ロック解除部材がシャッタースライド体に取り付けられ、シャッタースライド体が開放位置にある第一の実施形態によるシャッター装置の断面図である。
【
図5】第二の実施形態によるアクセスポート部材、シャッタースライド体及びロック解除部材の上面図である。
【
図6】第二の実施形態によるアクセスポート部材、シャッタースライド体及びロック解除部材の側断面図である。
【
図7】第二の実施形態によるアクセスポート部材、シャッタースライド体及びロック解除部材の正面図である。
【
図8】閉鎖位置にある第一のシャッター装置と開放位置にある第二のシャッター装置とを有するシステムの図である。
【
図9】開放位置にある第一のシャッター装置と閉鎖位置にある第二のシャッター装置とを有するシステムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1乃至4は、第一の実施形態によるシャッター装置10の側断面図を示す。シャッター装置10は、アクセスポート部材1とシャッタースライド体2とを有する。これに加えて、
図1乃至4には、ロック解除部材3が示されているが、これは必ずしもシャッター装置10を構成する一部である必要はない。
【0025】
図1にはさらに、バッグの内部空間部、特に廃棄バッグ若しくはフィルタバッグの内部空間部又は容器の内部空間部、特に廃棄容器の内部空間部である粒子収集空間部4が示されている。シャッター装置10は、例えば、バッグ、特に掃除機パックか或いは容器に固定され、バッグまたは容器の内部空間部を閉鎖する。バッグまたは容器とそれに取り付けられたシャッター装置からなるこのような構成は、粒子収集機構とも呼ぶことができる。
【0026】
アクセスポート部材1は、粒子収集空間部4へのアクセスを可能にするアクセスポート部材開口部5を有する。
【0027】
シャッタースライド体2は、アクセスポート部材1に対して開放位置または閉鎖位置に選択的に移動できる。開放位置ではシャッタースライド体2はアクセスポート部材開口部5を開放し、閉鎖位置ではシャッタースライド体2はアクセスポート部材開口部5を閉鎖する。
図3には、例示的な閉鎖位置が示されており、
図4には例示的な開放位置が示されている。
【0028】
シャッター装置10はさらに、シャッタースライド体2を閉鎖位置においてアクセスポート部材1に対してロックするロック機構6を有する。このロック機構6は、ロックを解除するために、ロック機構6に付加的に設けられるロック解除部材3を必要とする。
【0029】
上で既に説明したように、ロック機構を整えることで、シャッター装置10を不注意に開けてしまう危険性が減る。
シャッタースライド体2のロックを解除してシャッタースライド体2を開放位置に移動させることができるようにするには、ロック解除部材3が必要である。従って、ユーザは、シャッター装置10を開けられるようにする前に先ずロック解除部材3を手配しなければならない。これにより、ユーザがシャッター装置10を意図せず開けてしまう危険性が減る。
【0030】
以下に、さらなる例示的な詳細及び実施形態について見て行くことにする。その際に、図中に描かれている互いに直交する方向を向いた空間方向“x”、“y”、“z”を“x方向”、“y方向”及び“z方向”として参照する。
【0031】
シャッター装置10の個々の構成要素-つまり、アクセスポート部材1、シャッタースライド体2および/またはロック解除部材3-の実際のアスペクト比は、構成要素のそれぞれのx方向および/またはz方向における長さが、それぞれの構成要素のy方向の長さに比べて何倍も、適切には少なくとも10倍、適切には少なくとも50倍も大きくなるほどに図中に描かれたものからずれている場合もあることに留意されたい。
【0032】
アクセスポート部材1は、一例として板状に形成されている。アクセスポート部材1は、粒子収集空間部4に面する下面と、シャッタースライド体2に(閉鎖位置において)面する上面とを有する。これらの下面と上面は、互いに反対側にあり、例えばy方向に対して垂直な向きを有している。下面と上面は、いずれも適切にはアクセスポート部材1の面積的に最も大きい面である。
【0033】
アクセスポート部材1は、アクセスポート部材開口部5を有する。一例として、アクセスポート部材開口部5は、アクセスポート部材1の上面から下面へと貫く開口である。粒子収集空間部4を囲い込むバッグ、特に掃除機パックまたは容器にアクセスポート部材1が取り付けられている状態において、アクセス開口部5が粒子収集空間部4へのアクセスを可能にし、適切には粒子収集空間部4への唯一のアクセスを可能にする。バッグまたは容器は、例えばシャッター装置10の下面に取り付けることができ、特に接着することができる。バッグまたは容器は特に、とりわけ化学的または物理的に結合することにより、形状結合的および/または摩擦結合的に恒久的にシャッター装置10に取り付けられている。
【0034】
シャッタースライド体2は、略板状に形成されている。シャッタースライド体2は、アクセスポート部材1に面した下面及びその反対側を向いた上面を有する。下面および上面は、好ましくは、シャッタースライド体2の面積的に最も大きい面である。一例として、下面および上面は、y方向に対して垂直な向きを有している。
【0035】
シャッタースライド体2は、アクセスポート部材1に対して好ましくはx方向に直線的に可動に支持されている。一例として、シャッタースライド体2は、開放位置と閉鎖位置との間で、アクセスポート部材1に対してx方向に直線的にスライドすることにより移動できる。ロック機構を用いることで、特に、アクセスポート部材1に対するこのx方向へのシャッタースライド体2のスライドをブロックすることができる。
【0036】
適切にもシャッタースライド体2は、アクセスポート部材1に対してy方向には動かせないように支持されている。一例として、シャッタースライド体2は、アクセスポート部材1上に直に支持されている。この目的のために、然るべき(
図1乃至4には不図示の)ガイド装置が設けられていてもよい。例えば、アクセスポート部材1の上面にx方向に延びる溝があり、その溝に係合する突出部がアクセスポート部材1に面したシャッタースライド体2の下面にあるというのでもよい。これに代えて或いはこれに加えて、シャッタースライド体2の下面に溝があり、その溝に係合する突出部がアクセスポート部材1の上面にあるというのでもよい。さらに、後で
図5乃至7を参照しながらまだ説明がなされるように、L字形レールを有したガイド部位によっても支持させることができる。
【0037】
シャッタースライド体2は、
図1に示されているように、好ましくはアクセスポート部材1の上に直に載っている。シャッタースライド体2は、x方向にスライドさせることができ、それにより開放位置または閉鎖位置に選択的に移動させることができる。
図1では(図ではシャッタースライド体2は閉鎖位置にある。)、シャッタースライド体2は、これを開放位置に移動させるには、例えば左にスライドさせなければならない。閉鎖位置から開放位置へのこのようなスライドは、開放位置の方向へのスライドまたは閉鎖位置から遠ざかる方向へのスライドとも称される。反対方向への(
図1において右への)スライドは、閉鎖位置の方向へのスライド又は開放位置から遠ざかる方向へのスライドとも称される。
【0038】
一例として、シャッター装置10は、ストッパ25を有し、これが、シャッタースライド体2の閉鎖位置において、開放位置から遠ざかる方向への(つまり
図1において右への)シャッタースライド体2のさらなるスライドを防ぐ。ストッパ25は、適切にはシャッタースライド体2に設けられている。一例として、ストッパ25は、y方向下向きに突き出た突出部である。このストッパ25は、x方向においてシャッタースライド体2の終端領域に配設されている。
【0039】
シャッタースライド体2は、
図1ではアクセスポート部材1に対して閉鎖位置にある。この閉鎖位置において、シャッタースライド体2の下面は、アクセスポート部材開口部5を完全に覆うことで、アクセスポート部材開口部5が閉鎖され、それに伴い粒子収集空間部4も閉鎖されるようになっている。
【0040】
シャッタースライド体2は、ロック機構6によってアクセスポート部材1に対してロックされている、すなわち、シャッタースライド体2は、アクセスポート部材1に対して開放位置には動かすことができない、つまり、特にx方向にはスライドさせることができない。好ましい態様によれば、シャッタースライド体2は、ロック機構6によってロックされているときにはアクセスポート部材1に対して全く-つまりいかなる空間的な方向へも-動かすことができない。
【0041】
シャッタースライド体2のロックを解除するためには、ロック機構6を操作することが要求される。そのためには、特別なロック解除部材-例えば
図1に示されるロック解除部材3-が必要になる。このことは特に、手だけでロック機構を操作できず、つまりは手だけでシャッタースライド体2のロックを解除することができないようにロック機構6が形成されていることを意味する。
【0042】
一例として、(シャッタースライド体2のロックを解除するために操作されるラッチ部8が)閉鎖位置においては素手では手が届かないように配設されていることによって、ロック機構を手だけで操作することが防止される。
【0043】
一例として、ロック機構6は、シャッタースライド体2内に配設された貫通孔7と、アクセスポート部材1上に配設されたラッチ部8を有する。ラッチ部8は、閉鎖位置において貫通孔7に係合し、それによりシャッタースライド体2を閉鎖位置にロックする。
【0044】
貫通孔7および/またはラッチ部8は、閉鎖位置において貫通孔7に係合するラッチ部8を手だけで操作できないように形成されている。特に、貫通孔7および/またはラッチ部8の長さ(例えばy方向の範囲)および/または貫通孔7の直径は、素手ではラッチ部8に手が届かないか或いは操作することができないかの少なくともいずれかとなるように決められている。例えば、貫通孔7の直径は、人間の指が中に入らない程度に小さく、また、ラッチ部8の(例えばy方向の)長さは、ラッチ部が貫通孔7から飛び出さないように決められている。
【0045】
従って、ロック機構6のロックを解除するには、ロック解除部材3が必要である。このロック解除部材3は、形状子、特に係入ピン9を有し、その直径は、この形状子が貫通孔7内にはまるように決められている。この形状子でラッチ部3を操作することができ、シャッタースライド体2のロックを解除し、開放位置に移動させることができるようになっている。
【0046】
一例として、貫通孔7は、シャッタースライド体2の上面から下面まで延びている。この貫通孔7は特にy方向に延びている。貫通孔7は、適切にも丸い断面を持つ。貫通孔7は、適切にもx方向におけるシャッタースライド体2の側方終端領域に配設されている。
【0047】
ラッチ部8は、一例としてアクセスポート部材1の上面に配設されている。ラッチ部8は、y方向において上に向かって突出している。適切には、ラッチ部8は、弾性材料から及び/又は弾性的にアクセスポート部材1の上面に設けられており、操作によってラッチ部8の上面をアクセスポート部材1の上面に対してy方向に動かすことができる。適切には、ラッチ部が貫通孔7に係合しなくなり、シャッタースライド体2をx方向にスライドさせて開放位置へと動かせるようになるまで、ラッチ部8をy方向に下に向かって押すことができる。例えば、アクセスポート部材1は、弾性材料から作られており、y方向に上に突き出たラッチ片をラッチ部8として有する。
【0048】
適切には、ラッチ部8は、シャッタースライド体2が閉鎖位置に動かされると、ラッチ部が自ずと貫通孔7に押し入り、シャッタースライド体2が閉鎖位置に自動的にロックされるように形成されている。
【0049】
上述の態様に代えて或いは加えて、シャッタースライド体をロックするために、第一のロック構造、特にロック突出部がシャッタースライド体に配設されていてもよく、さらに、この第一のロック構造に閉鎖位置にて係合する第二のロック構造、特にロック凹部がアクセスポート部材に配設されていてもよい。適切には、シャッタースライド体はバネ部材を有する。このバネ部材は、アクセスポート部材をシャッタースライド体の方に押すことで両方のロック構造が係合するように作用する。
【0050】
適切には、シャッター装置10は、ロック解除部材3を有する。このロック解除部材3は、図示されているように、シャッタースライド体2および/またはアクセスポート部材1とは別体に設けられた部品であることが好ましい。その基本的な機能を発揮する-つまりロック機構のロックを解除する-ために、ロック解除部材3は、少なくとも貫通孔7に差し込み可能な要素、例えば形状子を有していなければならない。
【0051】
ロック解除部材3は、後でまだ説明するように、ロック解除部材がこの基本的な機能を超えてもっと別の機能を提供できるように形成されていることが好ましい。
【0052】
ロック解除部材3は、略板状に形成されている。ロック解除部材3は、上面と下面を有し、これら両方が適切にもロック解除部材3の面積的に最も大きい面である。以下の説明は、
図1乃至4に示されたロック解除部材3の向きに関連付けたものであり、その向きにおいては、上面および/または下面は、y方向に対して垂直に向けられている。
【0053】
ロック解除部材3は、x方向における少なくとも一方の側方終端領域に、下に向かって突出する形状子、特に係入ピン9を有する。一例として、ロック解除部材3は、x方向における両側の側方終端領域にそれぞれ少なくとも一つの下に向かって突出する形状子を有する。
図8及び
図9との関連で以下に説明するように、両側に形状子を備えたそのようなロック解除部材3は、有利にも、二つのシャッター装置と一緒に使用することができる。しかしながら、
図1乃至4の例では、両側に形状子を備えたそのようなロック解除部材3が必ずしも必要になるわけではない。
【0054】
形状子、特に係入ピン9は、ロック解除部材3上において切欠き部内に設けられている。この切欠き部は、形状子が貫通孔7内に挿入されているときには、シャッタースライド体2のx方向における一方の側方終端領域を収容するように形成されている。この切欠き部に形状子が設けられており、x方向に突き出した突出部から下に向かって延出している。適切には、形状子の下面は、ロック解除部材3の下面に揃えられている。
【0055】
ロック解除部材3は、適切にはシャッタースライド体2に取り付けることができ、その取り付け状態において、シャッタースライド体2と一緒にアクセスポート部材1に対して移動できる。特に、ロック解除部材3は、取り付けられた状態でアクセスポート部材1に対してx方向にスライドさせることができる。
【0056】
ロック解除部材3はさらに、適切にも、上述のガイド装置に適合するガイド部位を有し、このガイド部位によって、シャッタースライド体2がアクセスポート部材1に対して支持されている。例えば、シャッタースライド体2には、アクセスポート部材1に対してシャッタースライド体2をガイドするための溝、突出部および/またはガイド部位があるので、ロック解除部材3は、それに対応する溝、突出部および/またはガイド部位を有することで、ロック解除部材3をシャッタースライド体2と同じようにしてアクセスポート部材1に対して支持することができるようになっている。つまり、シャッタースライド体2に取り付けられた状態のロック解除部材3をアクセスポート部材1に対して特にx方向にガイドするように用いられるガイド装置を提供することができる。
【0057】
適切には、このガイド装置は、ロック解除部材3の取り外しがシャッタースライド体2の閉鎖位置においてのみ可能であるように形成されている。これは例えば、アクセスポート部材1および/またはシャッタースライド体2からのロック解除部材3の取り外しが妨げられるアクセスポート部材1に対する位置に(シャッタースライド体2と共に動かされる)ロック解除部材3がもたらされる動きが、シャッタースライド体2を閉鎖位置から移動させる動きの際に必要となるようにシャッター装置10が形成されていることで達成される。
【0058】
これは、示された例では、一例として、シャッタースライド体2を閉鎖位置から移動させるのに、シャッタースライド体2(及びそれに取り付けられたロック解除部材3)のx方向の直線的な動きが必要であることで実現される。x方向のこの動きがさらにまた、ロック解除部材3の(不図示の)ガイド部位をアクセスポート部材1と係合させてそれによりロック解除部材3の取り外しの動き-つまり形状子が貫通孔7から引き抜かれる方向の動き-をブロックするように作用する。
【0059】
ロック解除部材3は、シャッタースライド体2に取り付けられた状態では、シャッタースライド体2にx方向に着設されている。好ましくは、ロック解除部材3の下面がシャッタースライド体2の下面に揃えられている。
【0060】
例えば
図4に示されているように、シャッタースライド体2が閉鎖位置にない状態では、ロック解除部材3の下面がアクセスポート部材1の上面に面している。適切には、ロック解除部材3の下面は、この状態では、アクセスポート部材1の上面に直に載っている。
【0061】
ロック解除部材3をシャッタースライド体2に取り付けるために、形状子が貫通孔7に差し込まれ、シャッタースライド体2が開放位置へと動けるようになるまでラッチ部8が形状子によって押し下げられる。好ましくは、ロック解除部材3は、そのためにアクセスポート部材1に対してy方向に動かされる。こうして、シャッタースライド体2とロック解除部材3とを一緒にアクセスポート部材1に対して開放位置に向けてスライドさせることができる。ロック解除部材3はこのとき、ロック解除部材3に配設されたガイド部位がアクセスポート部材1と協働することでロック解除部材3がアクセスポート部材1に対して直線的に支えられるようにしてアクセスポート部材1上へと押される。
【0062】
ロック解除部材3は、先ず、シャッタースライド体2が閉鎖位置に位置するまでシャッタースライド体2とロック解除部材3を一緒に閉鎖位置に向けてスライドさせることにより取り外される。次に、ロック解除部材3をシャッタースライド体2に対して上方に動かし、形状子を貫通孔7から引き出す。すると、ラッチ部8が貫通孔7内に係合し、シャッタースライド体2がアクセスポート部材1に対してロックされた状態になる。
【0063】
上述の態様に代えて或いは加えて、ロック解除部材は、ラッチフックを有した固定接続部分を有し、そこにシャッタースライド体2を旋回運動により固定することもできる。
【0064】
ロック解除部材3は、ロック解除部材開口部14を有し、ロック解除部材3がシャッタースライド体2に取り付けられ且つシャッタースライド体2が開放位置にある状態において、このロック解除部材開口部14がアクセスポート部材開口部5の上側に位置することで、アクセスポート部材開口部5とロック解除部材開口部14とが一緒になって粒子収集空間部4へのアクセスを可能にする。ロック解除部材開口部14は、好ましくは、ロック解除部材3の上面から下面へと貫く開口である。
【0065】
適切には、ロック解除部材開口部14には、(
図1乃至4には不図示の)粒子導管、例えば(吸引)ホースが接続可能または接続されている。この目的のために、例えばロック解除部材3の上面に、然るべき導管接続部、特にホース接続部が設けられていてもよい。粒子導管を介することで、粒子収集空間部4内に収集されるべき粒子を供給することができる。
【0066】
ロック解除部材3がシャッタースライド体2に取り付けられている状態において、シャッタースライド体2は、好ましくも、開放位置と閉鎖位置の間においてのみスライドさせることができ、シャッター装置10は、シャッタースライド体の可能な各スライド位置において、アクセスポート部材開口部5が閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材開口部5がロック解除部材開口部14と一緒になって粒子収集空間部4へのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にある。
【0067】
適切には、アクセスポート部材開口部5は、開放位置以外のシャッタースライド体2のどのスライド位置においても閉鎖されている。これは例えば、これらのスライド位置において、アクセスポート部材開口部5上に載っているシャッタースライド体2の下面の部分とロック解除部材3の下面の部分が閉鎖されている、つまり周囲への開放が一切もたらされないことにより実現される。
【0068】
このようにして、粒子収集空間部内に存在する粒子によって、特にシャッター装置10が粒子導管に接続されるか或いはそれから分離されるかの工程の際に、周囲が汚染される危険性がさらに低減される。
【0069】
廃棄バッグ、特に掃除機パック用の従来のシャッター装置の場合、通常は、粒子導管、例えば吸引ホースが接続できるようになる前に、先ずシャッター装置を開けることが必要である。さらに、通常は、(従来の)シャッター装置を閉じることができるようになる前に、粒子導管を取り外さなければならない。従って、従来のシャッター装置の場合には、閉鎖された状態と、粒子導管が接続されている状態との間に、シャッター装置が周囲に対して開放されている状態が存在することで、粒子が粒子収集空間部からシャッター装置を通って外側に達し、周囲を汚染し得る結果となる。
【0070】
図3及び
図4に示されたシャッター装置10の態様の場合、そのような周囲の汚染は、アクセスポート部材開口部5が粒子導管の取り付け/取り外しの場合にも常に閉鎖されたままにできることで防止される。これは特に、粒子導管が直にアクセスポート部材開口部5に取り付けられるのではなく、ロック解除部材開口部14に取り付けられ、アクセスポート部材開口部5が周囲に対して閉鎖されている状態で粒子導管の取り付け/取り外しを行なうことができることにより実現される。この場合、この粒子導管は、ロック解除部材開口部14がアクセスポート部材開口部5上方に押し出されることにより、ロック解除部材開口部14を経てアクセスポート部材開口部5に接続される。アクセスポート部材開口部5はこのとき、周囲に対して常に閉鎖されたままである。その結果、周囲の汚染を減らすことができる。
【0071】
図4は、ロック解除部材3がシャッタースライド体2に取り付けられてシャッタースライド体2が開放位置にある状態を示す。この状態では、シャッタースライド体2の側方終端領域がアクセスポート部材1上に載っていることで、シャッタースライド体2がこの状態でロック解除部材3から取り外せないようになっている。
【0072】
特に、シャッター装置10は、シャッタースライド体2の開放位置において、その(x方向における)側方終端領域がアクセスポート部材1の(x方向における)側方終端領域上に載っているように形成されていることで、シャッタースライド体2を下に動かしてロック解除部材3から取り外すことができないようになっている。このようにして、シャッタースライド体2が常にシャッター装置10の一部となり続け、その結果、ロック解除部材3を取り外すためには、シャッタースライド体2を必ず閉鎖位置にまで移動させなければならないことが保証される。
【0073】
アクセスポート部材1、シャッタースライド体2および/またはロック解除部材3は、適切にも、それぞれ一体的な、特に元から一体的に製造された部品である。例えば、アクセスポート部材1、シャッタースライド体2および/またはロック解除部材3は、それぞれ射出成形部品である。
【0074】
以下に、
図5、
図6及び
図7を参照して第二の実施形態によるシャッター装置20を説明する。シャッター装置20は、略シャッター装置10に対応する。シャッター装置10に比べ、さらなる例示的な詳細、特に、ガイド装置17の具体的な態様、ブロック機構18及び封止部材24を有するシャッター装置20が示されている。また、このシャッター装置20の場合、一例として、所定の数と配置の貫通孔7、ラッチ部8及び形状子、特に係入ピン9が示されている。これらの視点のそれぞれがシャッター装置10においても実現可能であることを指摘しておく。
【0075】
シャッター装置20は、アクセスポート部材11、シャッタースライド体12及びロック解除部材13を有し、これらは、以下に説明するさらなる特徴とは別に、上術のアクセスポート部材1、シャッタースライド体2及びロック解除部材3に対応させて形成することができ、これらと同様に構成されてシャッター装置20を形成することができる。
【0076】
図5は、アクセスポート部材11、シャッタースライド体12及びロック解除部材13を上面視して示す図である。
図6は、
図5に“VI”が付された破線に沿った断面図を示す。
図7は、アクセスポート部材11、シャッタースライド体12及びロック解除部材13が
図5及び
図6におけるものとは異なるように配置されているところを正面視して示す図である。
【0077】
シャッター装置20のガイド装置17が
図6及び
図7に看取できる。ガイド装置17は、上で既に説明したガイド装置の特定の態様である。ガイド装置17は、シャッタースライド体12および/またはロック解除部材13をシャッタースライド体12に取り付けた状態でアクセスポート部材11に向けてガイドするように形成されている。適切には、ガイド装置17はさらに、ロック解除部材13を閉鎖位置においてのみシャッタースライド体2から取り外すことができるように形成されている。
【0078】
ガイド装置17は、シャッタースライド体2に配設されたガイド部位21とロック解除部材3に配設されたガイド部位19とを有する。ガイド部位21及びガイド部位19は、互いに対応するように形成されており、それぞれアクセスポート部材11を受け入れてそれを直線的に可動に案内する役割を担う。一例として、ガイド部位21及びガイド部位19はそれぞれ、例えば
図7に示されているようにL字型レールを有する。このL字形レールは、それぞれシャッタースライド体12および/またはロック解除部材13の下面に設けられている。アクセスポート部材1は、L字形レールとシャッタースライド体12および/またはロック解除部材13の下面との間に挿入され、直線的に案内されることができる。ガイド装置17は特に、x方向の動きを許容し、y方向の動きを適切にブロックする。
【0079】
ガイド部位19は、好ましくも、シャッタースライド体12が閉鎖位置にある状態では、(シャッタースライド体12に取り付けられた)ロック解除部材13のy方向の動きをまだブロックしておらず、その結果、ロック解除部材13をこの状態でシャッタースライド体12から取り外すことができるように形成されている。
図6に看取できるように、ガイド部位19は、それに合せて寸法が定められており、ロック解除部材3のX方向の範囲全体にわたっては延在していない。
【0080】
シャッター装置20はさらに、ブロック機構18を有し、このブロック機構が、シャッタースライド体12の開放位置においてシャッタースライド体12がアクセスポート部材11に対して閉鎖位置から遠ざかる方向にスライドするのを防止する。これにより、シャッタースライド体12が常にアクセスポート部材11に留まることが保証される。
【0081】
図5及び
図6に示されているように、そのようなブロック機構18は例えば、シャッタースライド体突出部22及びアクセスポート部材突出部23により実現することができ、それらは、シャッタースライド体12ないしアクセスポート部材11に対して、これらが相互にストッパとしての役割を果たして開放位置においてシャッタースライド体12が閉鎖位置から遠ざかる方向にそれ以上動くのを防止するように配設されている。
【0082】
一例として、それぞれ二つのシャッタースライド体突出部22及び二つのアクセスポート部材突出部23が設けられており、これらは、適切にアクセスポート部材11及びシャッタースライド体12のx方向の側方終端領域に配設されている。どちらにおいても、二つの突出部より少なく設けたり或いは多く設けたりすることもできる。適切には、シャッタースライド体突出部22および/またはアクセスポート部材突出部23は、例えばシャッター装置20の組み立て時にシャッタースライド体2をアクセスポート部材11上に押し出していくときには、シャッタースライド体2の移動方向においてこれら突出部が閉鎖位置に向かっては互いにすれ違うことができるように形成されている。これは例えば、突出部を相応に弾性的に形成するか、斜めに切り欠いた形状とするかの少なくともいずれかによって実現することができる。
【0083】
一例として、ロック解除部材13は、互いに反対側にある二つの側にそれぞれ少なくとも一つの形状子、特に係入ピン9を有し、それが同時に二つのシャッタースライド体に取り付けられるようになっている。これに代えて、ロック解除部材13は、一方の側だけに少なくとも一つの形状子、特に係入ピン9を有するのでもよい。
【0084】
さらに、ロック解除部材13は、一例としてそれぞれの側に各々二つの形状子、特に係入ピン9を有する。片側の形状子、特に係入ピン9は、適切にはz方向に分散させて配設されている。ロック解除部材は、片側または各側に、選択的により多くのまたはより少ない形状子、特に係入ピン9を有していてもよい。
【0085】
適切には、シャッタースライド体12及びアクセスポート部材11に貫通孔7若しくはラッチ部8が形状子、特に係入ピン9に対応して設けられている。
【0086】
一例として、アクセスポート部材11はさらに、上面におけるアクセスポート部材開口部5の周りに配設された封止部材25を有する。
【0087】
図8及び
図9は、一例としてのシステム30の実施形態を示す。このシステム30は、上述したシャッター装置、例えば第一のシャッター装置としてシャッター装置10またはシャッター装置20を有している。
【0088】
第一のシャッター装置は、第一のアクセスポート部材開口部5aを有する第一のアクセスポート部材1a、第一のシャッタースライド体2a、第一の粒子収集空間部4a及びロック解除部材3を有している。第一のシャッター装置の構成要素は、適切にも上で説明したシャッター装置10またはシャッター装置20の構成要素のように形成されている。ロック解除部材3は、第一のシャッタースライド体2aに取り付けられている。
【0089】
システム30はさらに、第二のアクセスポート部材開口部5aを備えた第二のアクセスポート部材1bを有する第二のシャッター装置を有する。第二のアクセスポート部材開口部5bは、第二の粒子収集空間部4bへのアクセスを可能にする。システム30はさらに、ロック解除部材3に取り付けられ、第二のアクセスポート部材開口部5bを閉鎖できるように用いられる第二のシャッタースライド体2bを有する。第二のシャッター装置の構成要素は、適切にも、上で説明したシャッター装置10またはシャッター装置20に対応するように形成されている。
【0090】
適切には、ロック解除部材3は、当該ロック解除部材3と交差するyz平面に対して鏡面対象に構成されている。好ましくは、第一のシャッター装置は、(ロック解除部材3無しで)第二のシャッター装置と同一および/または鏡面対称に形成されている。
【0091】
好ましくは、シャッタースライド体2a,2b及びロック解除部材3は、互いに機械的に接続されることで、これらがまとまって第一のアセンブリを形成し、一緒になって移動するように互いに連結されるようになっている。シャッタースライド体2a,2bのロック解除部材3との接続は特に、ロック解除部材3の形状子、特に係入ピン9がシャッタースライド体2a,2bの貫通孔7に挿入されることによって提供される。シャッタースライド体2a,2b及びロック解除部材3は、x方向に隣り合わせに配置され、x方向におけるロック解除部材の各側には、シャッタースライド体2a,2bの一方が配設されている。第一のアクセスポート部材1a及び第二のアクセスポート部材1bもまた適切にも互いに接続され、第二のアセンブリを形成する。
【0092】
第一のアセンブリは、第二のアセンブリに対してx方向に直線的にスライドさせることができる。システム30はこうして、
図8及び
図9に示された状態の一つに選択的に移行することができる。これらの状態を以下に“第一の状態”及び“第二の状態”と呼ぶ。
【0093】
図8は、第一の状態におけるシステム30を示す。第一の状態では、第一のシャッタースライド体2aが閉鎖位置にあり、第二のシャッタースライド体2bが開放位置にある。第一のアクセスポート部材開口部5aは、第一のシャッタースライド体2aにより閉鎖される。ロック解除部材開口部14は、第二のアクセスポート部材開口部5bの上側にあり、第二のアクセスポート部材開口部5bと一緒になって第二の粒子収集空間部4bへのアクセスを可能にする。
【0094】
図9は、第二の状態におけるシステム30を示す。第二の状態では、第一のシャッタースライド体2aが開放位置にあり、第二のシャッタースライド体2bが閉鎖位置にある。ロック解除部材開口部14は、第一のアクセスポート部材開口部5aの上側にあり、第一のアクセスポート部材開口部5aと一緒になって第一の粒子収集空間部4aへのアクセスを可能にする。第二のアクセスポート部材開口部5bは、第二のシャッタースライド体2bにより閉鎖される。
【0095】
このシステム30は特に、シャッタースライド体2a,2bの可能な各スライド位置において、システム30が、それぞれ、アクセスポート部材開口部5a,5bのそれぞれが閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材開口部5a,5bのそれぞれがロック解除部材開口部14と一緒になって各粒子収集空間部4a,4bへのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にあるように形成されている。このことは特に、第一の状態、第二の状態及びそれらの間で可能な全てのスライド位置におけるシャッタースライド体2a,2bのスライド位置についても該当する。その結果、アクセスポート部材開口部5a,5bがシステム30の周囲と一つもつながることにならず、汚染の危険性をこうしてさらに低減することができるようになる。
【0096】
一例として、システム30は、粒子源15、例えば吸引ヘッドおよび/またはサイクロン装置、並びに粒子導管16、例えば粒子源15をロック解除部材開口部14につなぐホースを有する。さらに、システム30は、一例として、例えば二つのバッグ、特に廃棄バッグやフィルタバッグおよび/または容器、特に廃棄容器からなる内部空間部である二つの粒子収集空間部4a,4bを有する。
【0097】
サイクロン装置は、例えば分離前段部として動作し、適切には、さらなる分離装置、例えば吸引装置、特に掃除機の上流側に接続されている。
【0098】
こうして特に、動作中、一方の粒子収集空間部4a,4bから他方の粒子収集空間部4a,4bへの交換が、粒子に汚染された領域-すなわち、特に、両方の粒子収集空間部4a,4b、アクセスポート部材開口部5a,5b、ロック解除部材開口部14および/または粒子導管16の内部空間部-がシステム30の周囲に対して開放されることなく可能となる。例えば、先ず
図8に示された位置でスタートして、粒子導管16を介して供給された粒子を第二の粒子収集空間部4bで収集することができる。
【0099】
例えば、第二の粒子収集空間部4bが一杯になると、第一のシャッタースライド体2a、ロック解除部材3及び第二のシャッタースライド体2bからなるアセンブリをスライドさせ、システム30を
図9に示される体勢に移行させることができる。この体勢では、粒子導管16によって供給された粒子は、次には第一の粒子収集空間部4aに送り込まれる。
【0100】
さらに他の不図示の実施形態によれば、システム30、シャッター装置10および/またはシャッター装置20を有する吸引装置が提供される。吸引装置は、好ましくは吸引設備、例えば備え付けの吸引設備または持ち運びするクリーナーである。吸引装置は、粒子、例えば埃および/または瓦礫を吸い取るのに用いられる。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
1.
粒子収集空間部(4)、特にバッグまたは容器を閉鎖するシャッター装置(10,20)であって、
粒子収集空間部(4)へのアクセスを可能にするアクセスポート部材開口部(5)を有するアクセスポート部材(1,11)と、
アクセスポート部材(1,11)に対して開放位置または閉鎖位置に選択的に移動できるシャッタースライド体(2,12)であって、開放位置においてアクセスポート部材開口部(5)を開放し、閉鎖位置においてアクセスポート部材開口部(5)を閉鎖するシャッタースライド体(2,12)と、
を有するシャッター装置(10,20)において、
ロック機構(6)が、シャッタースライド体(2,12)を閉鎖位置においてアクセスポート部材(1)に対してロックし、ロック機構(6)は、ロックを解除するために、ロック機構(6)とは別体のロック解除部材(3,13)を必要とすることを特徴とするシャッター装置(10,20)。
2.
ロック解除部材(3,13)をさらに有し、当該ロック解除部材(3,13)は、好ましくもシャッタースライド体(2,12)および/またはアクセスポート部材(1,11)とは別体に設けられた部品である上記1に記載のシャッター装置(10,20)。
3.
ロック解除部材(3,13)は、シャッタースライド体(2,12)に取り付け可能であり、取り付けられた状態でシャッタースライド体(2,12)と一緒にアクセスポート部材(1,12)に対して移動できることを特徴とする上記2に記載のシャッター装置(10,20)。
4.
ロック解除部材(3,13)は、ロック解除部材開口部(14)を有し、ロック解除部材(3,13)がシャッタースライド体(2,12)に取り付けられ且つシャッタースライド体(2,12)が開放位置にある状態において、ロック解除部材開口部(14)がアクセスポート部材開口部(5)の上側にあることで、アクセスポート部材開口部(5)とロック解除部材開口部(14)とが一緒になって粒子収集空間部(4)へのアクセスを可能にすることを特徴とする上記2または3に記載のシャッター装置(10,20)。
5.
ロック解除部材(3,13)がシャッタースライド体(2,12)に取り付けられている状態において、シャッタースライド体は、開放位置と閉鎖位置の間においてのみスライド可能であり、シャッタースライド体の可能な各スライド位置において、アクセスポート部材開口部(5)が閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材開口部(5)がロック解除部材開口部(14)と一緒になって粒子収集空間部(4)へのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にあることを特徴とする上記4に記載のシャッター装置(10,20)。
6.
ロック機構(6)は、シャッタースライド体(2,12)内に配設された貫通孔(7)と、アクセスポート部材(1,11)上に配設されたラッチ部(8)とを有し、ラッチ部は、閉鎖位置において貫通孔(7)に係合することでシャッタースライド体(2,12)を閉鎖位置にロックすることを特徴とする上記2から5のいずれか一つに記載のシャッター装置(10,20)。
7.
貫通孔(7)および/またはラッチ部(8)は、閉鎖位置において貫通孔(7)に係合しているラッチ部(8)が手だけでは操作できないようにされていることで、貫通孔(7)に差し込み可能な形状子、特に係入ピン(9)を有したロック解除部材(3,13)が、ロック機構(7)のロックを解除するのに必要となるように形成されていることを特徴とする上記6に記載のシャッター装置(10,20)。
8.
シャッタースライド体(12)に取り付けられた状態のロック解除部材(13)をアクセスポート部材(11)に対してガイドし且つロック解除部材の取り外しを閉鎖位置においてのみ可能にするようにガイド装置(17)が形成されていることを特徴とする上記2から7のいずれか一つに記載のシャッター装置(20)
9.
ロック解除部材(3,13)がシャッタースライド体(2,12)に取り付けられ且つシャッタースライド体(2,12)が開放位置にある状態のシャッタースライド体(2,12)が側方終端領域でアクセスポート部材(1,11)上に載っていることで、シャッタースライド体(2,12)がこの状態ではロック解除部材(3,13)から取り外すことができないことを特徴とする上記2から8のいずれか一つに記載のシャッター装置(10,20)。
10.
シャッタースライド体(2,12)がシャッタースライド体(12)の開放位置においてアクセスポート部材(11)に対して閉鎖位置から遠ざかる方向にスライドするのをブロック機構(18)が防止することを特徴とする上記2から9のいずれか一つに記載のシャッター装置(20)。
11.
ロック解除部材(3,13)は、同時に二つのシャッタースライド体(2a,2b)に取り付けることができるように、互いに反対側にある二つの側にそれぞれ形状子、特に係入ピン(9)を備えていることを特徴とする上記2から10のいずれか一つに記載のシャッター装置(10,20)。
12.
上記2から11のいずれか一つに記載のシャッター装置を第一のシャッター装置として有するシステム(30)であって、
アクセスポート部材が第一のアクセスポート部材(1a)であり、シャッタースライド体が第一のシャッタースライド体(2a)であり、粒子収集空間部が第一の粒子収集空間部(4a)であり、アクセスポート部材開口部が第一のアクセスポート部材開口部(5a)であり、ロック解除部材(3)が第一のシャッタースライド体(2a)に取り付けられているシステム(30)において、
第二のシャッター装置が、第二のアクセスポート部材開口部(5a)を備えて第二の粒子収集空間部(4b)へのアクセスを可能にする第二のアクセスポート部材(1b)と、ロック解除部材(3)に取り付けられて第二のアクセスポート部材開口部(5a)を閉鎖できるように用いられる第二のシャッタースライド体(2a)とを有していることを特徴とするシステム。
13.
シャッタースライド体(2a,2b)は、ロック解除部材(3)を介して一緒になって移動するように互いに連結されており、シャッタースライド体(2a,2b)の各スライド位置において、それぞれ、アクセスポート部材開口部(5a,5b)のそれぞれが閉鎖されている状態か又はアクセスポート部材開口部(5a,5b)のそれぞれがロック解除部材開口部(14)と一緒になって各粒子収集空間部(4a,4b)へのアクセスを可能にする状態かのいずれかの状態にあることを特徴とする上記11に記載のシステム(30)。
14.
上記2から11のいずれか一つに記載のシャッター装置(10,20)並びにバッグ、特に廃棄バッグ若しくはフィルタバッグ又は容器、特に廃棄容器を有し、シャッター装置(10,20)がバッグ又は容器に取り付けられている粒子収集機構。
15.
粒子、特に埃を粒子収集空間部に吸い取る吸引装置であって、上記12又は13に記載のシステム(30)および/または上記1から11のいずれか一つに記載のシャッター装置(10,20)を有する吸引装置。