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7224463PDE9A阻害活性を有する化合物及びその医薬用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-09
(45)【発行日】2023-02-17
(54)【発明の名称】PDE9A阻害活性を有する化合物及びその医薬用途
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20230210BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230210BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230210BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20230210BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20230210BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20230210BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20230210BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20230210BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20230210BHJP
【FI】
C07D487/04 143
C07D487/04 CSP
A61P43/00 111
A61P25/00
A61P25/18
A61P25/28
A61P25/14
A61P9/04
A61P7/00
A61K31/519
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021531809
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 KR2019017128
(87)【国際公開番号】W WO2020116972
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】10-2018-0156038
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514266091
【氏名又は名称】コリア リサーチ インスティチュート オブ ケミカル テクノロジー
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF CHEMICAL TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リム チェ ジョ
(72)【発明者】
【氏名】オウ クワン-ソク
(72)【発明者】
【氏名】リ ジョン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】イ キュ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】キム ナク ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リ ビュン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ソ ホ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム ス ヒ
(72)【発明者】
【氏名】チェ ジュンヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ ミ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ ジュ ヒ
【審査官】高橋 直子
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-533302(JP,A)
【文献】国際公開第2017/070293(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108309982(CN,A)
【文献】REGISTRY(STN)[online],2005年 5月23日(検索日:2022年5月25日)CAS登録番号:850912-08-2, 2003年 6月20日(検索日:2022年5月25日)CAS登録番号:534593-30-1, 2005年 5月23日(検索日:2022年5月25日)CAS登録番号:850912-07-1
【文献】REGISTRY(STN)[online],(検索日2022年5月25日)2007年 2月22日CAS登録番号:922692-57-7, 2007年 2月22日CAS登録番号:922622-05-7, 2007年 2月22日CAS登録番号:922568-42-1, 2007年 2月22日CAS登録番号:922567-43-9, 2007年 2月22日CAS登録番号:922556-09-0, 2007年 2月20日CAS登録番号:922082-29-9, 2007年 2月20日CAS登録番号:922023-36-7, 2007年 2月19日CAS登録番号:921889-75-0, 2005年 5月25日CAS登録番号:851124-69-1, 2005年 5月25日CAS登録番号:851124-67-9, 2005年 5月25日CAS登録番号:851123-14-3, 2003年 6月20日CAS登録番号:534593-32-3
【文献】Bioorg. Med. Chem.,2000年,8,2581-2590
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 487/04
A61P 43/00
A61P 25/00
A61P 25/18
A61P 25/28
A61P 25/14
A61P 9/04
A61P 7/00
A61K 31/519
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分として下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む、ホスホジエステラーゼ9A関連疾患の治療または予防用の薬学組成物
【化1】
化学式1において、
は、NHまたはN-C1-2アルキルであり、
は、H、直鎖または分岐であるC1-5のアルキル、若しくはフェニルであり、
Xは、-H、ハロゲン、-NO、-CN、-SR、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される置換基であり、
Yは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC3-10のシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたOまたはSのヘテロ原子が含まれた6~10員のヘテロシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される置換基であり、
は、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC1-2アルキル-C6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される一つ以上の置換基である。
【請求項2】
前記Aは、NHまたはN-C1-2アルキルであり、
は、H、直鎖または分岐であるC1-5のアルキル、若しくはフェニルであり、
Xは、-H、ハロゲン、-NO、-CN、-SR、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または分岐アルコキシ、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたフェニルからなる群より選択される置換基であり、
Yは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC3-6のシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたOまたはSのヘテロ原子が含まれた原子数6~8のヘテロシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される置換基であり、
は、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される、請求項1に記載の薬学組成物
【請求項3】
は、NHまたはNCHであり、
は、H、CHまたはフェニルであり、
Xは、-H、-Cl、-Br、-SR、メチル、エチル、t-ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、フェニル、4-フルオロフェニル及び4-メチルフェニルからなる群より選択される置換基であり、
Yは、フェニル、4-フルオロフェニル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、ピラン、チオピラン、イソプロピルまたはシクロプロピルであり、
は、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ベンジル、4-メチルベンジルまたは4-クロロベンジルである、
請求項2に記載の薬学組成物
【請求項4】
前記化合物は、
(1)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(2)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(3)N-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(4)2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(5)N-(5-エチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(6)N-(5-(ベンジルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(7)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(8)N-(5-((4-クロロベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(9)N-(5-((4-メチルベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(10)N-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(11)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(12)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(13)N-(5-(メチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(14)N-(5-(イソプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(15)N-(5-(プロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(16)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(17)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(18)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-N-メチル-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(19)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(20)2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミド
(21)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(22)N-(5-(tert-ブチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(23)N-(5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(24)N-(5-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(25)2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(26)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニルアセトアミド;
(27)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(28)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミド;
(29)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(30)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(31)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミド;
(32)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(33)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(34)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(35)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(36)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(37)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(38)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(39)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(40)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(41)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(42)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(43)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(44)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(45)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(46)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(47)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;または
(48)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドである、請求項1に記載の薬学組成物
【請求項5】
前記疾患は、神経学的疾患または精神疾患である、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項6】
前記神経学的疾患または精神疾患は、アルツハイマー病、ハンチントン(Huntington)病、小体型認知症(Lewy body demntia)またはピック病(Pick’s syndrome)である、請求項5に記載の薬学組成物。
【請求項7】
前記疾患は、心不全または鎌状赤血球症(sickle cell disease)である、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項8】
前記心不全は、左室駆出率保持性心不全である、請求項7に記載の薬学組成物。
【請求項9】
下記化合物からなる群より選ばれる化合物。
(1)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(4)2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(5)N-(5-エチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(6)N-(5-(ベンジルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(7)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(8)N-(5-((4-クロロベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(9)N-(5-((4-メチルベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(10)N-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(11)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(12)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(13)N-(5-(メチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(14)N-(5-(イソプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(15)N-(5-(プロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(17)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(18)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-N-メチル-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(19)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(20)2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミド;
(21)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(22)N-(5-(tert-ブチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(23)N-(5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(24)N-(5-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(25)2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミド;
(26)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニルアセトアミド;
(27)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(28)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミド;
(29)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(30)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(31)2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミド;
(32)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(33)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(34)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(35)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(36)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(37)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(38)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(39)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(40)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(41)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(42)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(43)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(44)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミド;
(45)N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(46)N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;
(47)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド;および
(48)N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年12月6日付け出願の韓国特許出願第10-2018-0156038号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、特定構造を有して優れたPDE9A阻害活性を示す一群の化合物に関する。また、本発明は、このような化合物を含む薬学組成物に関する。本発明は、このような化合物を用いて、PDE9A関連疾患を治療する有用な方法に関する。すなわち、本発明は、本発明による化合物のPDE9A関連疾患を治療または予防するための医薬用途に関する。
【背景技術】
【0003】
ホスホジエステラーゼ9A(Phosphodiesterase 9A:以下、「PDE9A」とする)は、脳、特に小脳の新皮質、海馬において主に多く発現しており、cGMP濃度調節を通じたグルタミン酸塩関連信号伝達、すなわち記憶と学習に連関すると知られている。したがって、ホスホジエステラーゼ9Aの抑制は、アルツハイマー疾患、CNS(Central Nervous System)障害、または多様な神経変性プロセスによる認知障害の治療に有用であると知られている。したがって、学習及び記憶の問題を伴うアルツハイマー疾患だけでなく、小体型認知症(Lewy body demntia)、ピック病(Pick’s syndrome)を含む前頭葉変性を伴う痴ほう、パーキンソン病などの認知障害の治療または軽減に有用な薬理ターゲットとして認識されている。
【0004】
近年、脳神経疾患の他にも、心臓疾患を持つ患者、特に左室駆出率保持性心不全(Heart Failure with preserved Ejection Fraction:HFpEF)患者からもホスホジエステラーゼ9Aの過発現が発見され、心臓の病理学的状態を誘導した動物モデルではホスホジエステラーゼ9Aの過発現が誘導されることが観察された。また、ホスホジエステラーゼ9Aの阻害を通じた心機能の改善及び心筋肥大の緩和効果が報告されており、心血管疾患を持つ患者、特に左室駆出率保持性心不全の有用な薬理ターゲットとして最近注目されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、PDE9A阻害活性を有する化合物、これらを有効成分として含む薬学組成物、及びこれらのPDE9A関連疾患の治療または予防用医薬用途を提供することである。
【0006】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、PDE9A活性を阻害することを特徴とする、本発明による化合物をPDE9A関連疾患の治療、改善または予防が必要な患者に投与するPDE9A関連疾患の治療または改善方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、下記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【化1】
【0008】
化学式1において、
は、NHまたはN-C1-2アルキルであり、
は、H、直鎖または分岐であるC1-5のアルキル、若しくはフェニルであり、
Xは、-H、ハロゲン、-NO、-CN、-SR、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される置換基であり、
Yは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC3-10のシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたOまたはSのヘテロ原子が含まれた6~10員のヘテロシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される置換基であり、
は、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC1-2アルキル-C6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される一つ以上の置換基である。
【0009】
本明細書において用語「ハロゲン」及び「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0010】
本明細書において用語「C6-10アリール」とは、6~10の環原子を含む炭素環芳香族グループを意味する。代表的な例としては、フェニル、トリル(tolyl)、キシリル(xylyl)、ナフチル、テトラヒドロナフチル、アントラセニル(anthracenyl)、フルオレニル(fluorenyl)、インデニル(indenyl)、アズレニル(azulenyl)などが挙げられるが、これらに限定されることはない。炭素環芳香族グループは、選択的に置換され得る。
【0011】
本明細書において用語「アリールオキシ」は、RO-であり、Rは、上記定義されたアリールである。
【0012】
本明細書において「薬学的に許容可能な塩」は、ここで言及した化合物で発見される特定の置換体に依存する比較的に非毒性の酸及び塩基で製造された活性化合物の塩を含む。本発明の化合物が相対的に酸性機能性を含むとき、塩基(base)付加塩は十分な量の所望の塩基、純粋なまたは適当な不活性(inert)溶媒でそのような化合物の中性形態を接触して収得することができる。薬学的に許容可能な塩基付加塩の例は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノまたはマグネシウムの塩、若しくは類似の塩を含む。本発明の化合物が相対的に塩基性機能性を含むとき、酸性付加塩は十分な量の所望の酸、純粋なまたは適当な不活性溶媒でそのような化合物の中性形態を接触して収得することができる。薬学的に許容可能な酸性付加塩の例は、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、シュウ酸(oxalic)、マレイン酸(maleic)、マロン酸(malonic)、安息香酸、コハク酸、スベリン酸(suberic)、フマル酸(fumaric)、マンデル酸(mandelic)、フタル酸(phthalic)、ベンゼンスルホン酸(benzenesulfonic)、p-トリルスルホン酸(tolylsulfonic)、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸(methanesulfonic)及びその類似体を含む相対的に非毒性の有機酸から由来した塩だけでなく、塩化水素、臭化水素、硝酸、炭酸、一水素炭酸(monohydrogencarbonic)、リン酸(phosphoric)、リン酸一水素、リン酸二水素、硫酸、硫酸一水素、ヨウ化水素または亜リン酸(phosphorous acid)及びその類似体を含む。また、アルギニン酸(arginate)とその類似体のようなアミノ酸の塩及びグルクロン酸(glucuronic)またはガラクツロン酸(galactunoric)とその類似体のような有機酸の類似体を含む。本発明の一部の特定の化合物は、該化合物を塩基性または酸性付加塩に転換させる塩基性及び酸性機能性の両方を有する。
【0013】
本明細書において用語「本発明の化合物」とは、化学式1それぞれの化合物だけでなく、これらのクラスレート(clathrates)、水和物、溶媒化物、または多形体を含む意味である。また、用語「本発明の化合物」とは、その薬学的に許容可能な塩が言及されない場合、本発明の化合物の薬学的に許容可能な塩も含む意味である。一実施例において、本発明の化合物は、立体異性体的に純粋な化合物(例えば、他の立体異性体が実質的にない(例えば、85%ee以上、90%ee以上、95%ee以上、97%ee以上、または99%ee以上))で存在し得る。すなわち、本発明による化学式1の化合物またはその塩が互変理性的(tautomeric)異性体及び/または立体異性体(例えば、幾何異性体(geometricalisomer)及び配座異性体(conformational isomers))である場合、それらの分離した異性体及び混合物それぞれも本発明の化合物の範疇に含まれる。本発明の化合物またはその塩が構造内に非対称炭素(asymmetriccarbon)を有している場合、それらの光学活性化合物及びラセミ混合物も本発明の化合物の範疇に含まれる。
【0014】
本明細書で用いられる場合、用語「結晶多形(polymorph)」とは、本発明の化合物の固体結晶形態またはその複合体を意味する。同じ化合物の異なる結晶多形は、異なる物理的、化学的、及び/またはスペクトル的な特性を示す。物理的特性の観点の相違点としては、安定性(例えば、熱または光安定性)、圧縮性と密度(製剤化及び生産物の製造に重要である)、そして溶解率(生物学的な利用率に影響を与える可能性がある)を含むが、これらに限定されない。安定性においての相違は、化学反応性の変化(例えば、他の多形で構成されるときよりある多形で構成されるときに、より迅速に変色になるような差別的な酸化)、または機械的な特徴(例えば、動力学的に好まれた多形体として保存された精製破片が熱力学的にさらに安定した多形に変換)、またはその両方(ある多形の錠剤は、高い湿度でさらに分解に鋭敏)を引き起こす。結晶多形の異なる物理的性質は、それらの加工に影響を与え得る。例えば、ある結晶多形は、他の結晶多形に比べて、例えば、その形態または粒子のサイズ分布に起因して溶媒化合物を形成する可能性が高くなるか、若しくは、濾過または洗浄がより困難になり得る。
【0015】
本明細書において用語「溶媒化合物」とは、非共有分子間の力によって結合した化学量論的または非化学量論的な量の溶媒を含む本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を意味する。好ましい溶媒は、揮発性且つ非毒性であって、ヒトに極少量投与され得る。
【0016】
本明細書において用語「水和物(hydrate)」とは、非共有分子間の力によって結合した化学量論的または非化学量論的な量の水を含む本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を意味する。
【0017】
本明細書において用語「クラスレート(clathrate)」とは、ゲスト分子(例えば、溶媒または水)を閉じ込めておいた空間(例えば、チャネル)を含む結晶格子状の本発明の化合物またはその塩を意味する。
【0018】
本発明による一態様において、好ましくは、上記化学式1の置換基のうち、
は、NHまたはN-C1-2アルキルであり、
は、H、直鎖または分岐であるC1-5のアルキル、若しくはフェニルであり、
Xは、-H、ハロゲン、-NO、-CN、-SR、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または分岐アルコキシ、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたフェニルからなる群より選択される置換基であり、
Yは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC3-6のシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたOまたはSのヘテロ原子が含まれた原子数6~8のヘテロシクロアルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される置換基であり、
は、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-6の直鎖または分岐アルコキシ、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリール、及び、非置換であるか、若しくは、一つ以上のハロゲンまたはC1-10の直鎖または分岐アルキルで置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される。
【0019】
本発明による一態様において、より好ましくは、上記化学式1の置換基のうち、
は、NHまたはNCHであり、
は、H、CHまたはフェニルであり、
Xは、-H、-Cl、-Br、-SR、メチル、エチル、t-ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、フェニル、4-フルオロフェニル及び4-メチルフェニルからなる群より選択される置換基であり、
Yは、フェニル、4-フルオロフェニル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、ピラン、チオピラン、イソプロピルまたはシクロプロピルであり、
は、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ベンジル、4-メチルベンジルまたは4-クロロベンジルである。
【0020】
本発明者らは、上述した目的を達成するため、特にPDE9A阻害活性が高く、またこれらに対する選択性も高い化合物及びその用途を確保するため、多様な化合物を合成し多様な評価実験を行い、最終的に本発明の化合物が本発明の目的に適していることを確認して本発明を完成した。
【0021】
非限定的な、本発明による好ましい化合物の例としては、下記表1の化合物及びその薬学的に許容可能な塩を含む。
【0022】
また、本発明は、下記反応式1に示したように、化学式2で表される化合物と化学式3で表される化合物とを反応させて化学式1で表される化合物を収得する段階を含む、上記化学式1で表される化合物の製造方法を提供する。
【0023】
【化2】
【0024】
反応式1において、A、A、X及びYは、上記化学式1における定義と同様である。
【0025】
以下、本発明による、上記反応式1で表される製造方法について詳しく説明する。
【0026】
本発明による上記化学式1で表される化合物は、上記反応式1に示されたように、化学式2で表されるカルボン酸化合物及び化学式3で表されるアミン化合物を出発物質として使用して縮合反応させて製造することができる。
【0027】
本発明による上記化学式1で表される化合物の製造方法において、段階1は化学式2で表される化合物と化学式3で表される化合物とを反応させて化学式1で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式2で表される化合物と化学式3で表される化合物とを縮合剤存在下で縮合反応させて化学式1で表される化合物を製造でき、より具体的には、化学式2で表されるカルボン酸化合物と化学式3で表されるアミン化合物とを縮合剤及び塩基存在下で縮合反応させてアミドボンドを有する化学式1で表される化合物を製造することができる。
【0028】
このとき、前記縮合反応は、通常二つの方法を通じて行われ、具体的な例は以下のようである。
【0029】
製法1-A
上記反応式1の化学式2で表される化合物及び化学式3で表される化合物を塩基存在下で縮合剤を使用する方法を通じて製造することができる。
【0030】
このとき、使用可能な縮合剤としては、有機リン系列の試薬として、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BOP-Cl)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、ジフェニルホスホリルアジド(diphenylphosphorylazide、DPPA)などが挙げられ、カルボジイミド系列の試薬として、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)などが挙げられ、N,N-カルボニルジイミダゾール(N,N-carbonyldiimidazole)、O-ベンゾトリアゾール-N,N,N’,N’-テトラメチル-ウロニウム-ヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート(1-[Bis(dimethylamino)methylene]-1H-1,2,3-triazolo[4,5-b]pyridinium 3-OxideHexafluorophosphate、HATU)、2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨージド(2-Chloro-1-methylpyridinium Iodide)(CMPI)、2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン(2-Chloro-4,6-dimethoxy-1,3,5-triazine、CDMT)などを使用することができる。
【0031】
また、前記塩基は、反応を促進して収率を高めるために使用され、使用可能な塩基としては、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)などの有機塩基、または、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基が挙げられ、これらを単独でまたは混合して、当量または過量で使用することができる。
【0032】
さらに、反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0033】
製法1-B
また、上記反応式1の化学式2で表されるカルボン酸化合物を公知の方法によってハロゲン化アシル、カルボン酸無水物または活性エステル(active ester)(例えば、p-ニトロフェニルエステル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、ペンタフルオロフェニルエステルなど)に変換させた後、化学式3で表されるアミン化合物と塩基存在下で反応させて化学式1で表される化合物を収得することができる。
【0034】
このとき、前記塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン有機塩基、及び炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化バリウムなどのような無機塩基が挙げられ、これらを単独でまたは混合して、当量または過量で使用することができる。
【0035】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、1,2-ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタンのような含ハロゲン溶媒、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素溶媒などを単独でまたは混合して使用することができ、溶媒なしも反応させることができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0036】
出発物質(化学式2で表される化合物)の製法
上記反応式1の出発物質である化学式2の化合物は、下記反応式2に示したように、化学式4で表される化合物を化学式5で表される化合物と反応させて化学式6で表される化合物を収得する段階(段階1)と、前記段階1で収得した化学式6で表される化合物を反応させて化学式7で表される化合物を収得する段階(段階2)と、前記段階2で収得した化学式7で表される化合物を化学式8で表される化合物と反応させて化学式9で表される化合物を収得する段階(段階3)と、前記段階3で収得した化学式9で表される化合物を反応させて化学式2で表される化合物を収得する段階(段階4)と、を含む製造方法で製造することができる。
【0037】
【化3】
【0038】
上記反応式2において、Y及びAは、上記化学式1にて定義した通りである。
【0039】
以下、上記反応式2で表される製造方法について詳しく説明する。
【0040】
上記反応式2で表される製造方法において、前記段階1は、化学式4で表される化合物を化学式5で表される化合物と反応させて化学式6で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、塩基条件下で、化学式4で表されるアルデヒド化合物とヒドラジンと呼ばれる化合物5との環化反応を通じて化学式6で表される化合物を収得する段階である。
【0041】
前記反応において、化学式5で表される化合物は商業的に入手可能な化合物を使用でき、化学式6で表される化学物は商業的に入手可能な化合物を使用するかまたは対応するケトン化合物から公知の方法で製造して使用することができる。
【0042】
また、前記反応で使用可能な塩基としては、ピペリジンが代表的であり、他にもピロリジン、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、DBUなどの有機塩基を使用するか、または、NaOH、NaCO、KCO、CsCOなどの無機塩基を当量または過量で使用することができる。
また、反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのようなエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのような低級アルコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などを単独でまたは混合して使用することができ、反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0043】
上記反応式2で表される製造方法において、前記段階2は、前記段階1で収得した化学式6で表される化合物を反応させて化学式7で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階1で収得した化学式6で表されるエステル化合物を塩基または酸条件下で加水分解反応させて化学式7で表されるカルボン酸化合物を製造する段階である。
【0044】
このとき、前記塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化バリウムなどのような無機塩基が挙げられ、これらを単独でまたは混合して当量または過量で使用することができ、前記酸としては塩酸、硫酸、メタンスルホン酸などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して当量または過量で使用することができる。
【0045】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0046】
上記反応式2で表される製造方法において、前記段階3は、前記段階2で収得した化学式7で表される化合物と化学式8で表されるチオールとを反応させて化学式9で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階2で収得した化学式7で表される、塩素が置換されているピラゾロピリミジノン化合物と化学式8で表されるチオールとを塩基条件下で置換反応させて化学式9で表されるエステル化合物を製造する段階である。
【0047】
このとき、前記塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化バリウムなどのような無機塩基が挙げられ、これらを単独でまたは混合して当量または過量で使用することができる。
【0048】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0049】
上記反応式2で表される製造方法において、前記段階4は、前記段階3で収得した化学式9で表される化合物を反応させて化学式2で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階3で収得した化学式9で表されるエステル化合物を塩基または酸条件下で加水分解反応させて化学式2で表されるカルボン酸化合物を製造する段階である。
【0050】
このとき、前記塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化バリウムなどのような無機塩基が挙げられ、これらを単独でまたは混合して当量または過量で使用でき、前記酸としては、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して当量または過量で使用することができる。
【0051】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0052】
出発物質(化学式5で表される化合物)の製法1
上記反応式2の出発物質である化学式5の化合物は、Yの種類に応じて反応式3に示された製造方法で製造することができる。
【0053】
【化4】
【0054】
上記反応式3において、Yは、上記化学式1にて定義した通りであり、Rはハロゲン、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換または置換されたC6-10アリール、及び、非置換または置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される一つ以上の置換基であり、ここで、Rは独立的にC1-10の直鎖または分岐アルキルである。
【0055】
以下、上記反応式3で表される製造方法について詳しく説明する。
【0056】
上記反応式3で表される製造方法において、前記段階1は、化学式10で表される化合物を反応させて化学式11で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式10で表されるケトン化合物とtert-ブチルカルバゼートとを縮合反応させて化学式11で表されるイミン化合物を製造する段階である。
【0057】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0058】
上記反応式3で表される製造方法において、前記段階2は、前記段階1で収得した化学式11で表される化合物を反応させて化学式12で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式11で表されるイミン化合物を金属還元剤と還元反応させて化学式12で表されるヒドラジン化合物を製造する段階である。
【0059】
前記反応で使用可能な金属還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、トリ酢酸水素化ホウ素ナトリウム(NaBH(OAc))、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBHCN)を使用することができる。
【0060】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0061】
上記反応式3で表される製造方法において、前記段階3は、前記段階2で収得した化学式12で表される化合物を反応させて化学式5で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式12で表されるヒドラジン化合物のアミン保護基を脱保護反応を通じて除去して化学式5で表される最終化合物を製造する段階である。
【0062】
本発明では酸条件を使用し、前記酸としては塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などを使用することができる。
【0063】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0064】
出発物質(化学式3で表される化合物)の製法1
上記反応式1の出発物質である化学式3の化合物は、Xの種類に応じて反応式4に示された製造方法で製造することができる。
【0065】
【化5】
【0066】
上記反応式4において、Aは上記化学式1にて定義した通りであり、XはSRであり、Lはクロロ、ブロモまたはヨードであり、Rは上記化学式1にて定義した通りである。
【0067】
以下、上記反応式4で表される製造方法について詳しく説明する。
【0068】
上記反応式3で表される製造方法において、前記段階1は、化学式13で表される化合物を化学式14で表される化合物と反応させて化学式3で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式13で表されるチアジアゾールチオール化合物と化学式14で表されるハロゲン化アルキルとを塩基条件下で置換反応させて化学式3で表されるチアジアゾールアミン化合物を製造する段階である。
【0069】
このとき、前記塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化バリウムなどのような無機塩基、または、ピペリジン、ピロリジン、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、DBUなどの有機塩基を使用でき、これらを単独でまたは混合して当量または過量で使用することができる。
【0070】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0071】
出発物質(化学式3で表される化合物)の製法2
上記反応式1の出発物質である化学式3の化合物は、Xの種類に応じて反応式5に示された製造方法で製造することができる。
【0072】
【化6】
【0073】
上記反応式5において、Rはハロゲン、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-10の直鎖または分岐アルコキシ、非置換または置換されたC6-10アリール、及び、非置換または置換されたC6-10アリールオキシからなる群より選択される一つ以上の置換基であり、ここで、Rは独立的にC1-10の直鎖または分岐アルキルである。
【0074】
以下、上記反応式5で表される製造方法について詳しく説明する。
【0075】
上記反応式5で表される製造方法において、前記段階1は、化学式15で表される化合物を化学式16で表される化合物と反応させて化学式3で表される化合物を製造する段階であって、具体的には、化学式15で表される安息香酸化合物を化学式16で表されるチオセミカルバジド化合物と塩素化試薬存在下で環化反応させて化学式3で表される化合物を製造する段階である。
【0076】
前記反応で使用可能な塩素化試薬は、塩化チオニル(SOCl)、塩化ホスホリル(POCl)などを使用することができる。
【0077】
反応溶媒としては、水などの水溶性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒などを単独でまたは混合して使用することができ、反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0078】
また、他の態様において、本発明は、本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の治療的に有効な量、及び薬学的に許容可能な担体を含む薬学組成物を提供する。
【0079】
また、さらに他の態様において、本発明は、本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の治療的に有効な量を、それを必要とする個体に投与する段階を含む疾病(disease)または状態(condition)を治療する方法を提供し、前記疾病または状態は、ホスホジエステラーゼ9A(Phosphodiesterase 9A)関連疾患である。
【0080】
すなわち、本発明は、本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として用いることを特徴とする医薬用途を提供する。一態様において、本発明の医薬用途はホスホジエステラーゼ9A関連疾患である。
【0081】
一態様において、前記ホスホジエステラーゼ9A関連疾患は、神経学的疾患または精神疾患である。一態様において、前記神経学的疾患または精神疾患は、アルツハイマー病、ハンチントン(Huntington)病、小体型認知症(Lewy body demntia)またはピック病(Pick’s syndrome)である。
【0082】
また、他の態様において、前記ホスホジエステラーゼ9A関連疾患は、心不全、特に左室駆出率保持性心不全または鎌状赤血球症(sicklecell disease)である。
【0083】
本発明の化合物は、一般的に治療的に有効な量が投与される。本発明の化合物は、任意の適切な経路によって、このような経路に適切な薬学組成物の形態、そして意図された治療のために効果的な投与量で投与され得る。効果的な投与量は、単一または分割投与で、一般的に、約0.001~約100mg/体重kg/日であり、好ましくは約0.01~約50mg/kg/日である。年齢、種、及び治療する疾病または状態に応じて、この範囲の下限未満の投与量のレベルが適切であり得る。他の場合には、さらに多量の投与量が有害な副作用なく使用され得る。多量の投与量は、一日の間に投与するため、幾つかの少量の投与量に分割され得る。適切な投与量を決定するための方法が、本発明が属する分野で周知されており、例えば、文献Remington:The Science and Practice of Pharmacy、Mack Publishing Co.、20th ed.、2000が用いられ得る。
【0084】
上述した疾病または状態を治療するため、本明細書に記載された前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、次のように投与され得る。
【0085】
経口投与(oral administration)
本発明の化合物は、口腔から投与され得、口腔は嚥下(swallowing)を含む概念である。経口投与によって本発明の化合物が胃腸管(gastrointestinal tract)に入るか、または、例えば、頬側(buccal)または舌下(sublingual)投与のように、口腔から血流へと直接吸収され得る。
【0086】
経口投与のための好適な組成物は、固状、液状、ゲルまたは粉末状であり得、錠剤、トローチ剤(lozenge)、カプセル、顆粒剤、散剤などの剤形を有し得る。
【0087】
経口投与のための組成物は、選択的に腸溶コーティング(enteric coating)され得、腸溶コーティングを通じて遅延(delayed)放出または持続(sustained)放出が行われ得る。すなわち、本発明による経口投与のための組成物は、即時的または変形された放出パターンを有する剤形であり得る。
【0088】
液体剤形は、溶液、シロップ及び懸濁液を含むことができ、このような液状組成物は軟質または硬質カプセル内に充填された形態であり得る。このような剤形は、薬学的に許容可能な担体、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、セルロース、またはオイルを含むことができる。また、前記剤形は、一つ以上の乳化剤及び/または懸濁剤を含むことができる。
【0089】
錠剤剤形において、活性成分である薬物の量は、錠剤の総重量に対して約0.05重量%~約95重量%、より一般的には剤形の約2重量%~約50重量%で存在し得る。また、錠剤は、約0.5重量%~約35重量%、より一般的には剤形の約2重量%~約25重量%の崩壊剤を含有し得る。崩壊剤の例としては、乳糖、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム(croscarmellosesodium)、マルトデキストリン、またはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0090】
錠剤に製造するために含まれる好適な滑沢剤は、約0.1重量%~約5重量%の量で存在し得、タルク(talc)、二酸化ケイ素、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウムなどを使用できるが、本発明がこのような添加剤の種類に限定されることはない。
【0091】
錠剤に製造するための結合剤(binder)としては、ゼラチン、ポリエチレングリコール、糖、ガム、デンプン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを使用でき、錠剤に製造するための好適な希釈剤としては、マンニトール、キシリトール、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、デンプン、微結晶セルロースなどを使用できるが、本発明がこのような添加剤の種類に限定されることはない。
【0092】
選択的に錠剤に含まれ得る可溶化剤は、錠剤の総重量に対して約0.1重量%~約3重量%で使用でき、例えば、ポリソルベート、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、プロピレンカーボネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルイソソルバイド、ポリオキシエチレングリコール化した天然または水素化ヒマシ油、HCOR(登録商標)(Nikkol)、オレイルエステル、ゲルシア(Gelucire)(登録商標)、カプリル/カプリン酸モノ/ジグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルトールHS(登録商標)などを本発明による薬学組成物に使用できるが、本発明がこのような可溶化剤の具体的な種類に限定されることはない。
【0093】
非経口投与(parenteral administration)
本発明の化合物は、血流、筋肉、または内臓内に直接投与され得る。非経口投与のための好適な方法は、静脈内(intravenous)、筋肉内(intra-muscular)、皮下動脈内(subcutaneous intraarterial)、腹腔内(intraperitoneal)、髄腔内(intrathecal)、頭蓋内(intracranial)注射などを含む。非経口投与のための好適な装置は、(針及び針ない注射器を含む)注射器及び注入方法を含む。
【0094】
非経口投与のための組成物は、即時的または変形された放出パターンを有する剤形であり得、変形された放出パターンは遅延放出パターンまたは持続放出パターンであり得る。
【0095】
大部分の非経口剤形は、液状組成物であり、このような液状組成物は、本発明による薬効成分、塩、緩衝剤、等張化剤などを含む水溶液である。
【0096】
また、非経口剤形は、乾燥した形態(例えば、凍結乾燥)または滅菌非水溶液として製造され得る。これらの剤形は、滅菌水のような好適なビヒクルと共に使用され得る。溶解度増強剤も非経口溶液の製造に使用され得る。
【0097】
局所投与(topical administration)
本発明の化合物は、皮膚または経皮で局所的に投与され得る。この局所投与のための剤形は、ローション、溶液、クリーム、ジェル、ヒドロゲル、軟膏、フォーム、インプラント、パッチなどを含む。局所投与剤形のための薬学的に許容可能な担体は、水、アルコール、ミネラルオイル、グリセリン、ポリエチレングリコールなどを含むことができる。また、局所投与は、電気穿孔法(electroporation)、イオン導入法(iontophoresis)、音波泳動(phonophoresis)などによって行われ得る。
【0098】
局所投与のための組成物は、即時的または変形された放出パターンを有する剤形であり得、変形された放出パターンは遅延放出パターンまたは持続放出パターンであり得る。
【発明の効果】
【0099】
本発明は、PDE9A活性を阻害して多様な薬理活性を示すことができる化合物、これらを有効成分として含む薬学組成物、これらの医薬用途(特に神経病的疾患及び精神疾患の治療または改善用途)及びこれらを治療または予防が必要な個体に投与することを含む治療方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0100】
以下、本発明の理解を助けるため、実施例などを挙げて詳しく説明する。しかし、本発明による実施例は多様な他の形態に変形でき、本発明の範囲が下記実施例に限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は、本発明が属した分野で平均的な知識を持つ者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0101】
<製造例1>(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
段階1:tert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化7】
【0102】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン300mg(2.24mmol)を10mlのヘキサンに溶解させ、tert-ブチルカルバゼート296mg(2.24mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、減圧濃縮して目的化合物を100%の収率で550mg(2.24mmol)収得した。
【0103】
=0.30(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.72 (br s, 1H), 2.45 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.37 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.99-2.12 (m, 4H), 1.43 (s, 9H)
【0104】
段階2:tert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化8】
【0105】
前記段階1で合成したtert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレート550mg(2.21mmol)を10mlのTHFに溶解させ、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム950mg(4.48mmol)を添加して常温で15時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)で精製して目的化合物を84%の収率で465mg(1.86mmol)収得した。
【0106】
=0.45(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.20 (br s, 1H), 4.38 (br s, 1H), 2.86-2.95 (m, 1H), 1.93-2.11 (m, 2H), 1.59-1.83 (m, 4H), 1.41-1.49 (m, 2H), 1.38 (s, 9H)
【0107】
段階3:(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
【化9】
【0108】
前記段階2で合成したtert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジン-1-カルボキシレート465mg(1.86mmol)を10mlのメタノールに溶解させ、塩酸を添加して50℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮して目的化合物を96%の収率で335mg(1.79mmol)収得した。
【0109】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.05-3.12 (m, 1H), 1.96-2.09 (m, 4H), 1.79-1.91 (m, 2H), 1.52-1.59 (m, 2H)
【0110】
<製造例2>2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化10】
【0111】
段階1:4,6-ジクロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化11】
【0112】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド340mg(1.61mmol)を6mlのエタノールに溶解させ、-78℃で前記製造例1の段階3で合成した(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジンヒドロゲンクロリド300mg(1.61mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン0.86ml(4.82mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を73%の収率で360mg(1.17mmol)収得した。
【0113】
=0.35(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.57 (s, 1H), 4.97-5.04 (m, 1H), 2.13-2.23 (m, 6H), 2.03-2.07 (m, 2H)
【0114】
段階2:6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化12】
【0115】
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン340mg(1.11mmol)を6mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム1ml(1.11mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を99%の収率で320mg(1.10mmol)収得した。
【0116】
=0.40(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.11 (s, 1H), 4.77-4.81 (m, 1H), 2.08-2.17 (m, 6H), 1.94-2.00 (m, 2H)
【0117】
段階3:エチル2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化13】
【0118】
前記段階2で製造した6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン150mg(0.520mmol)、炭酸カリウム153mg(1.559mmol)、エチルチオグリコレート119μl(1.091mmol)を3mlのDMFに溶解させ、90℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=3%、v/v)で精製して固体の目的化合物170mg(0.457mmol)を88%の収率で収得した。
【0119】
=0.60(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, MeOD-d4) δ 7.95 (s, 1H), 4.68-4.80 (m, 1H), 4.21 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.09 (s, 2H), 1.92-2.38 (m, 8H), 1.26 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0120】
段階4:2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化14】
【0121】
前記段階3で製造したエチル2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート162mg(0.435mmol)を3mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で1時間半撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物151mg(0.435mmol)を99%の収率で収得した。
【0122】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.87 (brs, 1H), 12.60 (brs, 1H), 7.98 (s, 1H), 4.65-4.73 (m, 1H), 4.00 (s, 2H), 1.95-2.23 (m, 8H)
【0123】
<実施例1>2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化15】
【0124】
段階1:2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化16】
【0125】
製造例2で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.116mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン24mg(0.174mmol)、CMPI59mg(0.232mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 41μl(0.232mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物12.6mg(0.027mmol)を24%の収率で収得した。
【0126】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.35 (brs, 1H), 12.63 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 4.47-4.61 (m, 1H), 4.27 (s, 2H), 1.65-2.14 (m, 8H)
【0127】
<製造例3>2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化17】
【0128】
段階1:4,6-ジクロロ-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化18】
【0129】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド2g(9.44mmol)を30mlのエタノールに溶解させ、-78℃でフェニルヒドラジンヒドロクロリド0.9ml(9.44mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン4.8ml(28.32mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、300mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=20:1、v/v)で精製して目的化合物を68%の収率で1.7g(6.41mmol)収得した。
【0130】
=0.50(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.35 (s, 1H), 8.17 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.59 (dd, J = 8.5, 7.6 Hz, 2H), 7.44 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H)
【0131】
段階2:6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化19】
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン1.9g(8.98mmol)を20mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム10ml(17.96mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を99%の収率で2.2g(8.98mmol)収得した。
【0132】
=0.23(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.47 (br s, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.94 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.58 (dd, J = 8.0, 7.4 Hz, 2H), 7.43 (dd, J = 7.4, 7.4 Hz, 1H)
【0133】
段階3:エチル2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化20】
【0134】
前記段階2で製造した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン1g(4.054mmol)及び炭酸カリウム1.644g(12.162mmol)を15mlのDMFに溶解させた後、エチルチオグリコレート930μl(4.514mmol)を添加して90℃で3時間半撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=3:1→1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物1.117g(3.381mmol)を83%の収率で収得した。
【0135】
=0.53(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, MeOD-d4) δ 8.15 (s, 1H), 8.00 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.50-7.57 (m, 2H), 7.36-7.43 (m, 1H), 4.03-4.12 (m, 4H), 1.14 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0136】
段階4:2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化21】
【0137】
前記段階3で製造したエチル2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート1.117g(3.381mmol)を20mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で1時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物928mg(3.07mmol)を91%の収率で収得した。
【0138】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.01 (brs, 1H), 12.84 (brs, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.49-7.56 (m, 2H), 7.35-7.42 (m, 1H), 4.03 (s, 2H)
【0139】
<製造例4>5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化22】
【0140】
段階1:5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化23】
【0141】
5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール2g(15.96mmol)と水酸化カリウム1.01g(18.02mmol)をイソプロピルアルコール20mlと水15mlに溶解させた後、ヨードエタン1.27ml(15.767mmol)をゆっくり添加して常温で4時間、60℃で1時間撹拌させた。反応が終結した後、氷水70mlに添加して0℃で30分間放置した。生成された固体を水とともに濾過洗浄し、固体の目的化合物1.238g(7.678mmol)と48%の収率で収得した。
【0142】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 5.15 (brs, 2H), 3.18 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 1.42 (t, J = 7.4 Hz, 3H)
【0143】
<実施例2>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化24】
【0144】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化25】
【0145】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸28mg(0.093mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン18mg(0.111mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード36mg(0.140mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA24μl(0.140mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物21.1mg(0.047mmol)を51%の収率で収得した。
【0146】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.82-13.08 (m 2H), 8.23 (s, 1H), 7.84 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.19-7.35 (m, 3H), 4.31 (s, 2H), 3.19 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
【0147】
<実施例3>N-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化26】
【0148】
段階1:N-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化27】
【0149】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、2-アミノ-5-メチル-1,3,4-チアジアゾール57mg(0.496mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード63mg(0.248mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA43μl(0.248mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水、エチルエーテル、エチルアセテートで洗浄濾過して固体の目的化合物37mg(0.093mmol)を56%の収率で収得した。
【0150】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.77-12.93 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.85 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.20-7.36 (m, 3H), 4.31 (s, 2H), 2.59 (s, 3H)
【0151】
<実施例4>2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化28】
【0152】
段階1:2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化29】
【0153】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、2-アミノ-1,3,4-チアジアゾール67mg(0.660mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水、エチルエーテル、エチルアセテートで洗浄濾過して固体の目的化合物37.4mg(0.097mmol)を59%の収率で収得した。
【0154】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.00 (brs, 1H), 12.89 (brs, 1H), 9.16 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.83 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.24-7.29 (m, 2H), 7.19-7.23 (m, 1H), 4.33 (s, 2H)
【0155】
<実施例5>N-(5-エチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化30】
【0156】
段階1:N-(5-エチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化31】
【0157】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、2-アミノ-5-エチル-1,3,4-チアジアゾール85mg(0.660mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水、エチルエーテル、エチルアセテートで洗浄濾過して固体の目的化合物45mg(0.109mmol)を66%の収率で収得した。
【0158】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.88 (brs, 1H), 12.82 (brs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.85 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.28-7.33 (m, 2H), 7.21-7.25 (m, 1H), 4.31 (s, 2H)
【0159】
<製造例5>5-(ベンジルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化32】
【0160】
段階1:5-(ベンジルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化33】
【0161】
5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール200mg(1.240mmol)をエタノール5mlに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムとベンジルブロミド155μl(1.302mmol)を添加して常温で16時間、1時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=2%→5%、v/v)で精製して固体の目的化合物254mg(1.137mmol)を92%の収率で収得した。
【0162】
=0.33(メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.30-7.37 (m, 4H), 7.24-7.29 (m, 3H), 4.29 (s, 2H)
【0163】
<実施例6>N-(5-(ベンジルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化34】
【0164】
段階1:N-(5-(ベンジルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化35】
【0165】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、製造例5で合成した5-(ベンジルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン154mg(0.660mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水、エチルエーテル、メタノール、エチルアセテートで洗浄濾過して固体の目的化合物44.8mg(0.088mmol)を53%の収率で収得した。
【0166】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.03 (brs, 1H), 12.88 (brs, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.82 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.33-7.37 (m, 2H), 7.20-7.31 (m, 6H), 4.45 (s, 2H), 4.30 (s, 2H)
【0167】
<実施例7>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化36】
【0168】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化37】
【0169】
製造例3で合成した4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、2-アミノ-5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール119mg(0.660mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水、エチルエーテル、エチルアセテートで洗浄濾過して固体の目的化合物25.1mg(0.054mmol)を33%の収率で収得した。
【0170】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.31 (brs, 1H), 12.90 (brs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.83 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.29-7.34 (m, 2H), 7.22-7.26 (m, 1H), 4.34 (s, 2H)
【0171】
<製造例6>5-((4-クロロベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化38】
【0172】
段階1:5-((4-クロロベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化39】
【0173】
5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール200mg(1.240mmol)と4-クロロベンジルブロミド268mg(1.302mmol)をエタノール5mlに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間、1時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=2%→5%、v/v)で精製して固体の目的化合物187mg(0.756mmol)を59%の収率で収得した。
【0174】
=0.21(メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.33-7.41 (m, 4H), 7.29 (brs, 2H), 4.28 (s, 2H)
【0175】
<実施例8>N-(5-((4-クロロベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化40】
【0176】
段階1:N-(5-((4-クロロベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化41】
【0177】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、製造例6で合成した5-((4-クロロベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン170mg(0.660mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水、エチルエーテル、メタノール、エチルアセテートで洗浄濾過して固体の目的化合物27.5mg(0.051mmol)を31%の収率で収得した。
【0178】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.80-13.11 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.82 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.17-7.42 (m, 7H), 4.44 (s, 2H), 4.30 (s, 2H)
【0179】
<製造例7>5-((4-メチルベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化42】
【0180】
段階1:5-((4-メチルベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化43】
【0181】
5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール200mg(1.240mmol)と4-メチルベンジルブロミド241mg(1.302mmol)をエタノール5mlに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間、1時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=2%→5%、v/v)で精製して固体の目的化合物257mg(1.083mmol)を87%の収率で収得した。
【0182】
=0.20(メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.27 (brs, 2H), 7.23 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 4.25 (s, 2H), 2.27 (s, 3H)
【0183】
<実施例9>N-(5-((4-メチルベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化44】
【0184】
段階1:N-(5-((4-メチルベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-(4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化45】
【0185】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、製造例7で合成した5-((4-メチルベンジル)チオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン157mg(0.660mmol)、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水、エチルエーテル、メタノール、エチルアセテートで洗浄濾過して固体の目的化合物30.6mg(0.059mmol)を36%の収率で収得した。
【0186】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.87-13.06 (m, 2H), 8.24 (s, 1H), 7.81 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.19-7.31 (m, 5H), 7.03 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 4.40 (s, 2H), 4.29 (s, 2H), 2.20 (s, 3H)
【0187】
<製造例8>2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸の製造
【化46】
【0188】
段階1:エチル2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオネートの製造
【化47】
【0189】
前記製造例3の段階2で製造した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン150mg(0.608mmol)及び炭酸カリウム252mg(1.824mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、エチル2-メルカプトプロピオネート165μl(1.277mmol)を添加して90℃で3時間半撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=3:1→1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物154mg(0.447mmol)を74%の収率で収得した。
【0190】
=0.51(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.45 (brs, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.04 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.50-7.55 (m, 2H), 7.35-7.40 (m, 1H), 4.58 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 4.17-4.25 (m, 1H), 4.06-4.13 (m, 1H), 1.71 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 1.21 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0191】
段階2:2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸の製造
【化48】
【0192】
前記段階1で製造したエチル2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオネート146mg(3.381mmol)を5mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で4時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物134mg(0.423mmol)を99%の収率で収得した。
【0193】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.50-13.40 (m, 2H), 8.24 (s, 1H), 8.06 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.50-7.58 (m, 2H), 7.34-7.42 (m, 1H), 4.44 (q, J = 7.5 Hz, 1H), 1.58 (d, J = 7.5 Hz, 3H)
【0194】
<実施例10>N-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化49】
【0195】
段階3:N-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化50】
【0196】
製造例8で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸30mg(0.095mmol)、2-アミノ-5-メチル-1,3,4-チアジアゾール22mg(0.190mmol)、BOP-Cl48mg(0.190mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、TEA 26μl(0.190mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物13.6mg(0.033mmol)を35%の収率で収得した。
【0197】
=0.19(Hex:EA=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.80-12.90 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.92 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.39-7.47 (m, 2H), 7.26-7.33 (m, 1H), 4.77 (q, J = 7.5 Hz, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.64 (d, J = 7.5 Hz, 3H)
【0198】
<実施例11>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化51】
【0199】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化52】
【0200】
製造例8で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸40mg(0.126mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン41mg(0.253mmol)、BOP-Cl64mg(0.253mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、TEA 35μl(0.253mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物19.8mg(0.043mmol)を34%の収率で収得した。
【0201】
=0.18(Hex:EA=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.07 (brs, 1H), 12.87 (brs, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.89 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.39-7.44 (m, 2H), 7.27-7.31 (m, 1H), 4.76 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 3.20 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 1.64 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.31 (t, J = 7.3 Hz, 3H)
【0202】
<実施例12>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化53】
【0203】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化54】
【0204】
製造例8で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸40mg(0.126mmol)、5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン41mg(0.253mmol)、BOP-Cl64mg(0.253mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、TEA 35μl(0.253mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=3%、v/v)で精製して固体の目的化合物13.1mg(0.027mmol)を22%の収率で収得した。
【0205】
=0.43(Hex:EA=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.23 (s, 1H), 7.91 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 7.41-7.49 (m, 2H), 7.27-7.34 (m, 1H), 4.71 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.64 (d, J = 7.2 Hz, 3H)
【0206】
<実施例13>N-(5-(メチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化55】
【0207】
段階1:N-(5-(メチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化56】
【0208】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、5-(メチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン97mg(0.660mmol))、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物56.3mg(0.130mmol)を79%の収率で収得した。
【0209】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.02 (brs, 1H), 12.89 (brs, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.84 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.21-7.37 (m, 3H), 4.32 (s, 2H), 2.69 (s, 3H)
【0210】
<製造例9>5-(イソプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化57】
【0211】
段階1:5-(イソプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化58】
【0212】
5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール500mg(3.754mmol)と水酸化カリウム316mg(5.631mmol)をイソプロピルアルコール5mlと水3mlに溶解させた後、2-ヨードプロパン375μl(3.754mmol)をゆっくり添加して常温で4時間、60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、氷水70mlに添加して0℃で30分間放置した。生成された固体を水とともに濾過洗浄し、固体の目的化合物391mg(2.231mmol)を59%の収率で収得した。
【0213】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 (brs, 2H), 3.50 (sep, J = 6.6 Hz, 1H), 1.29 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0214】
<実施例14>N-(5-(イソプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化59】
【0215】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化60】
【0216】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、製造例9で合成した5-(イソプロピル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン116mg(0.660mmol))、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物40.9mg(0.089mmol)を54%の収率で収得した。
【0217】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.07 (brs, 1H), 12.99 (brs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.83 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.18-7.33 (m, 3H), 4.32 (s, 2H), 3.66-3.78 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0218】
<製造例10>5-(プロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化61】
【0219】
段階1:5-(プロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化62】
【0220】
5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール500mg(3.754mmol)と水酸化カリウム316mg(5.631mmol)をイソプロピルアルコール5mlと水3mlに溶解させた後、1-ヨードプロパン440μl(4.505mmol)をゆっくり添加して常温で4時間、60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、氷水70mlに添加して0℃で30分間放置した。生成された固体を水とともに濾過洗浄し、固体の目的化合物530mg(3.024mmol)を81%の収率で収得した。
【0221】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 (brs, 2H), 3.50 (sep, J = 6.6 Hz, 1H), 1.29 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0222】
<実施例15>N-(5-(イソプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化63】
【0223】
段階1:N-(5-(イソプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化64】
【0224】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.165mmol)、製造例10で合成した5-プロピル-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン116mg(0.660mmol))、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード84mg(0.330mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA58μl(0.330mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物40.9mg(0.089mmol)を54%の収率で収得した。
【0225】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.07 (brs, 1H), 12.99 (brs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.83 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.18-7.33 (m, 3H), 4.32 (s, 2H), 3.66-3.78 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0226】
<製造例11>2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化65】
【0227】
段階1:エチル2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化66】
【0228】
6-クロロ-1-(4-フルオロフェニル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン100mg(0.378mmol)、炭酸カリウム153mg(2.232mmol)、エチルチオグリコレート87μl(0.794mmol)を3mlのDMFに溶解させた後、90℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=3%、v/v)で精製して固体の目的化合物106mg(0.304mmol)を81%の収率で収得した。
【0229】
=0.68(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.86 (brs, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.99-8.04 (m, 2H), 7.34-7.40 (m, 2H), 4.12 (s, 2H), 4.00 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 1.05 (t, J = 6.9 Hz, 3H)
【0230】
段階2:2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化67】
【0231】
前記段階1で製造したエチル2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート101mg(0.290mmol)を3mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物63mg(0.197mmol)を68%の収率で収得した。
【0232】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.98 (brs, 1H), 12.84 (brs, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.01-8.09 (m, 2H), 7.30-7.39 (m, 2H), 4.02 (s, 2H)
【0233】
<実施例16>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化68】
【0234】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化69】
【0235】
製造例11で合成した2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸30mg(0.094mmol)、製造例3で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン61mg(0.376mmol)、CMPI 48mg(0.187mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 33μl(0.187mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物9.4mg(0.020mmol)を22%の収率で収得した。
【0236】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.82-13.04 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (dd, J = 13.6, 8.8 Hz, 2H), 7.13 (dd, J = 8.8, 8.8 Hz, 2H), 4.30 (s, 2H), 3.19 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.30 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0237】
<実施例17>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化70】
【0238】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化71】
【0239】
製造例11で合成した2-((1-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸30mg(0.094mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン68mg(0.376mmol)、CMPI 48mg(0.187mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 33μl(0.187mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物9.4mg(0.020mmol)を22%の収率で収得した。
【0240】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.25 (brs, 1H), 12.91 (brs, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.64 (dd, J = 13.8, 8.8 Hz, 2H), 7.15 (dd, J = 8.8, 8.5 Hz, 2H), 4.33 (s, 2H)
【0241】
<実施例18>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-N-メチル-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化72】
【0242】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-N-メチル-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化73】
【0243】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸35mg(0.114mmol)、5-(メチルチオ)-N-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン60mg(0.342mmol))、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード58mg(0.228mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA40μl(0.228mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物31.3mg(0.068mmol)を60%の収率で収得した。
【0244】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.92 (brs, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.73-7.80 (m, 2H), 7.22-7.29 (m, 3H), 4.68 (s, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.19 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.30 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0245】
<実施例19>2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化74】
【0246】
段階1:2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化75】
【0247】
製造例2で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.116mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン56mg(0.348mmol)、HATU88mg(0.232mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 41μl(0.232mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物21mg(0.043mmol)を22%の収率で収得した。
【0248】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.09 (brs, 1H), 12.62 (brs, 1H), 7.96 (s, 1H), 4.46-4.55 (m, 1H), 4.24 (s, 2H), 3.21 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.66-2.01 (m, 8H), 1.32 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0249】
<製造例12>5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化76】
【0250】
段階1:5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化77】
【0251】
p-トルイル酸(500mg、3.67mmol)を過量の塩化ホスホリルに溶解させた後、チオセミカルバジド(1.004g、11.02mmol)を添加した。75℃で2時間反応させてから冷却した。水を添加し、4時間沸騰させた後、冷却した。50%の水酸化カリウム水溶液で再結晶させた後、濾過して96%の収率で677mg(3.52mmol)を収得した。
【0252】
=0.45(EA:HEX=1:10)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.83 (br s, 2H), 7.80 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.44 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 2.66 (s, 3H)
【0253】
<実施例20>2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミドの製造
【化78】
【0254】
段階1:2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミドの製造
【化79】
【0255】
製造例8で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸(40mg、0.165mmol)をジメチルホルムアミドに溶解させた後、製造例12で合成した5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン(101mg、0.661mmol)、HATU(50mg、0.33mmol)、HOAT(36mg、0.33mmol)、DIPEA(47μL、0.33mmol)を添加した。常温で12時間以上反応させ、冷水を添加して白色固体を収得した。固体を濾過した後、カラムクロマトグラフィー(MeOH/MC5%)で精製して16%の収率で10mg(0.021mmol)を収得した。
【0256】
=0.20(EA:HEX=2:1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.03 (br s, 1H), 12.92 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.91 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.40-7.45 (m, 2H), 7.28-7.34 (m, 3H), 4.79 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 2.35 (s, 1H), 1.65 (d, J = 7.4 Hz, 3H)
【0257】
<実施例21>2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化80】
【0258】
段階1:2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化81】
【0259】
実施例2で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.116mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン65mg(0.348mmol)、CDMT41mg(0.232mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、NMM 26μl(0.232mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮された濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン5%)で精製して固体の目的化合物14mg(0.028mmol)を24%の収率で収得した。
【0260】
=0.47(メタノール/ジクロロメタン=10%、v/v)
1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ 7.94 (s, 1H), 4.57-4.62 (m, 1H), 4.24 (s, 2H), 1.74-2.19 (m, 8H)
【0261】
<実施例22>N-(5-(tert-ブチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化82】
【0262】
段階1:N-(5-(tert-ブチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化83】
【0263】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.132mmol)、5-tert-ブチル-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン62mg(0.397mmol))、及び2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード67mg(0.264mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA46μl(0.264mmol)を添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物23.5mg(0.053mmol)を40%の収率で収得した。
【0264】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.77-12.92 (m, 2H). 8.23 (s, 1H), 7.84 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.17-7.31 (m, 3H), 4.29 (s, 2H), 1.37 (s, 9H)
【0265】
<製造例13>5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化84】
【0266】
段階1:5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化85】
【0267】
4-フルオロ安息香酸(300mg、2.14mmol)を過量の塩化ホスホリルに溶解させた後、チオセミカルバジド(195mg、2.14mmol)を添加した。75℃で2時間反応させてから冷却した。水を添加し、4時間沸騰させた後、冷却した。50%の水酸化カリウム水溶液で再結晶させた後、濾過して56%の収率で233mg(1.20mmol)を収得した。
【0268】
=0.32(EA:HEX=3:1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.09 (br s, 1H), 12.91 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.95-7.99 (m, 2H), 7.85 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.28-7.38 (m, 4H), 7.19-7.24 (m, 1H), 4.35 (s, 2H)
【0269】
<実施例23>N-(5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化86】
【0270】
段階1:N-(5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化87】
【0271】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸(40mg、0.138mmol)をジメチルホルムアミドに溶解させた後、製造例13で合成した5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン(107mg、0.55mmol)、HATU(105mg、0.276mmol)、HOAT(37mg、0.276mmol)、DIPEA(48μL、0.276mmol)を添加した。常温で12時間以上反応させ、冷水を添加して白色固体を収得した。固体を濾過した後、カラムクロマトグラフィー(EA:HEX=3:1→MeOH/MC=5%)で分離精製して61%の収率で40mg(0.084mmol)を収得した。
【0272】
=0.32(EA:HEX=3:1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.09 (br s, 1H), 12.91 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.95-7.99 (m, 2H), 7.85 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.28-7.38 (m, 4H), 7.19-7.24 (m, 1H), 4.35 (s, 2H)
【0273】
<実施例24>2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化88】
【0274】
段階1:2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトアミドの製造
【化89】
【0275】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸(40mg、0.138mmol)をジメチルホルムアミドに溶解させた後、製造例12で合成した5-(p-トリル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン(64mg、0.552mmol)、HATU(105mg、0.276mmol)、HOAT(37mg、0.276mmol)、DIPEA(48μL、0.276mmol)を添加した。常温で12時間以上反応させ、冷水を添加して白色固体を収得した。固体を濾過して59%の収率で39mg(0.081mmol)を収得した。
【0276】
=0.35(EA:HEX=3:1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.05 (br s, 1H), 12.89 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.85 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.80 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.28-7.33 (m, 4H), 7.19-7.24 (m, 1H), 4.35 (s, 2H), 2.35 (s, 3H)
【0277】
<製造例14>5-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化90】
【0278】
段階1:5-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2-アミンの製造
【化91】
【0279】
安息香酸(500mg、4.09mmol)を過量の塩化ホスホリルに溶解させた後、チオセミカルバジド(373mg、4.09mmol)を添加した。75℃で2時間反応させてから冷却した。その後、水を添加し、4時間沸騰させた後、冷却した。50%の水酸化カリウム水溶液で再結晶させた後、濾過して41%の収率で300mg(1.68mmol)を収得した。
【0280】
=0.45(EA:HEX=1:10)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.73 (dd, J = 1.9, 8.2 Hz, 2H), 7.40-7.46 (m, 5H)
【0281】
<実施例25>N-(5-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化92】
【0282】
段階1:N-(5-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化93】
【0283】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸(40mg、0.138mmol)をジメチルホルムアミドに溶解させた後、製造例14で合成した5-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン(42mg、0.413mmol)、HATU(105mg、0.276mmol)、HOAT(37mg、0.276mmol)、DIPEA(48μL、0.276mmol)を添加した。常温で12時間以上反応させ、冷水を添加して白色固体を収得した。固体を濾過して74%の収率で48mg(0.102mmol)を収得した。
【0284】
=0.22(EA:HEX=3:1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.99 (br s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.84-7.91 (m, 4H), 7.50-7.52 (m, 3H), 7.28-7.31 (m, 2H), 7.19-7.22 (m, 1H), 4.34 (s, 2H)
【0285】
<製造例15>2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニル酢酸の製造
【化94】
【0286】
段階1:エチル2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニルアセテートの製造
【化95】
【0287】
製造例3の段階2で合成した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン184mg(0.744mmol)、炭酸カリウム302mg(2.232mmol)、エチル2-メルカプト-2-フェニルアセテート219mg(1.116mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、90℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=2:1→1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物80mg(0.197mmol)を26%の収率で収得した。
【0288】
=0.54(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 10.22 (brs, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.00 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.52-7.57 (m, 2H), 7.45-7.50 (m, 2H), 7.36-7.43 (m, 4H), 5.65 (s, 1H), 4.14-4.21 (m, 1H), 3.99-4.07 (m, 1H), 1.11 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0289】
段階2:2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニル酢酸の製造
【化96】
【0290】
段階1で合成したエチル2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニルアセテート73mg(0.180mmol)を3mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物71mg(0.180mmol)を99%の収率で収得した。
【0291】
1H NMR (300 MHz, MeOD-d4) δ 8.16 (s, 1H), 8.03 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.48-7.59 (m, 4H), 7.35-7.44 (m, 4H), 5.63 (s, 1H)
【0292】
<実施例26>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニルアセトアミド
【化97】
【0293】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニルアセトアミドの製造
【化98】
【0294】
製造例15で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-2-フェニル酢酸28mg(0.074mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン36mg(0.368mmol)、BOP-Cl38mg(0.148mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 26μl(0.148mmol)を添加して常温で64時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=3:1→1:1、v/v)で精製して固体の目的化合物5mg(0.0096mmol)を13%の収率で収得した。
【0295】
=0.45(Hex:EA=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, MeOD-d4) δ 8.15 (s, 1H), 7.71 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.47-7.53 (m, 2H), 7.30-7.43 (m, 5H), 7.19-7.26 (m, 1H), 5.79 (s, 1H), 3.20 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.39 (t, J = 7.5 Hz, 3H)
【0296】
<製造例16>(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
【化99】
【0297】
段階1:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化100】
【0298】
テトラヒドロ-4H-ピラン4-オン3g(29.96mmol)を60mlのヘキサンに溶解させ、tert-ブチルカルバゼート3.96g(29.96mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、減圧濃縮して目的化合物を100%の収率で6.4g(29.96mmol)収得した。
【0299】
=0.19(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.65 (br s, 1H), 3.69 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.41 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.27 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H)
【0300】
段階2:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化101】
【0301】
前記段階1で合成したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレート6.4g(29.96mmol)を50mlのTHFに溶解させ、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム12.7g(59.92mmol)を添加して常温で15時間撹拌した。反応が終結した後、500mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液500mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:2、v/v)で精製して目的化合物を92%の収率で6g(27.74mmol)収得した。
【0302】
=0.38(ヘキサン:エチルアセテート=1:2、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.24 (br s, 1H), 3.95-3.99 (m, 2H), 3.38-3.43 (m, 2H), 3.05-3.11 (m, 1H), 1.75-1.81 (m, 2H), 1.40-1.52 (m, 11H)
【0303】
段階3:(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
【化102】
【0304】
前記段階2で合成したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレート6g(27.74mmol)を50mlのメタノールに溶解させ、塩酸を添加して50℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮して目的化合物を94%の収率で4g(26.21mmol)収得した。
【0305】
=0.00(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.25 (br s, 1H), 3.83-3.92(m, 2H), 3.23-3.31 (m, 2H), 3.08-3.18 (m, 1H), 1.84-1.95 (m, 2H), 1.41-1.54 (m, 2H)
【0306】
<製造例17>2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化103】
【0307】
段階1:4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化104】
【0308】
製造例16で合成した2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド5.55g(26.21mmol)を50mlのエタノールに溶解させ、-78℃で前記段階3で合成した(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリド4g(26.21mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン14ml(78.63mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を91%の収率で6.5g(23.80mmol)収得した。
【0309】
=0.20(ヘキサン:エチルアセテート=9:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.57 (s, 1H), 4.96-5.03 (m, 1H), 3.98-4.02 (m, 2H), 3.56-3.61 (m, 2H), 2.10-2.19 (m, 2H), 1.90-1.95 (m, 2H)
【0310】
段階2:6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化105】
【0311】
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン6.5g(23.80mmol)を50mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム25ml(23.80mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を89%の収率で5.4g(21.20mmol)収得した。
【0312】
=0.20(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.21 (br s, 1H), 8.11 (s, 1H), 4.75-4.81 (m, 1H), 3.95-3.99 (m, 2H), 3.51-3.56 (m, 2H), 2.05-2.12 (m, 2H), 1.81-1.86 (m, 2H)
【0313】
段階3:エチル2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化106】
【0314】
前記段階2で製造した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン300mg(1.178mmol)、炭酸カリウム478mg(3.117mmol)、エチルチオグリコレート270μl(2.474mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、90℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン3%、v/v)で精製して固体の目的化合物374mg(1.105mmol)を94%の収率で収得した。
【0315】
=0.27(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.71 (brs, 1H), 8.04 (s, 1H), 4.68-4.81 (m, 1H), 4.25 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.11-4.20 (m, 2H), 4.00 (s, 2H), 3.54-3.65 (m, 2H), 2.29-2.45 (m, 2H), 1.87-1.96 (m, 2H), 1.31 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0316】
段階4:2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化107】
【0317】
前記段階3で製造したエチル2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート360mg(1.064mmol)を5mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物277mg(0.893mmol)を84%の収率で収得した。
【0318】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.86 (brs, 1H), 12.54 (brs, 1H), 7.98 (s, 1H), 4.65-4.78 (m, 1H), 3.94-4.03 (m, 4H), 3.41-3.52 (m, 2H), 1.99-2.15 (m, 2H), 1.79-1.88 (m, 2H)
【0319】
<実施例27>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化108】
【0320】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化109】
【0321】
製造例17で合成した2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.129mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン62mg(0.387mmol)、CMPI66mg(0.258mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 45μl(0.258mmol)を添加して常温で72時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン3%、v/v)で精製して固体の目的化合物19.5mg(0.043mmol)を33%の収率で収得した。
【0322】
=0.23(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.96 (s, 1H), 4.48-4.56 (m, 1H), 4.23 (s, 2H), 3.74-3.80 (m, 2H), 3.15-3.24 (m, 4H), 1.89-1.99 (m, 2H), 1.50-1.57 (m, 2H), 1.31 (t, J = 7.3 Hz, 3H)
【0323】
<製造例18>2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸の製造
【化110】
【0324】
段階1:エチル2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオネートの製造
【化111】
【0325】
製造例2の段階2で合成した6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン300mg(1.039mmol)、炭酸カリウム431mg(3.117mmol)、エチル2-メルカプトプロピオネート282μl(2.182mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、90℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)で精製して固体の目的化合物201mg(0.520mmol)を50%の収率で収得した。
【0326】
=0.65(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.74 (brs, 1H), 8.03 (s, 1H), 4.61-4.74 (m, 1H), 4.49 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 4.09-4.31 (m, 2H), 2.24-2.48 (m, 4H), 1.88-2.13 (m, 4H), 1.70 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0327】
段階2:2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸の製造
【化112】
【0328】
段階1で合成したエチル2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオネート200mg(0.518mmol)を3mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で1時間半撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物166mg(0.463mmol)を89%の収率で収得した。
【0329】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 (s, 1H), 4.65-4.77 (m, 1H), 4.42 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.93-2.23 (m, 8H), 1.56 (d, J = 7.2 Hz, 3H)
【0330】
<実施例28>2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミドの製造
【化113】
【0331】
段階1:2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミドの製造
【化114】
【0332】
製造例18で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.112mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン54mg(0.336mmol)、CDMT39mg(0.223mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、NMM 25μl(0.223mmol)を添加して常温で48時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1.5:1→1:1.5、v/v)で精製して固体の目的化合物28.7mg(0.057mmol)を51%の収率で収得した。
【0333】
=0.24(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.05-12.70 (m, 2H), 8.02 (s, 1H), 4.61-4.80 (m, 2H), 3.24 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.13-2.41 (m, 4H), 1.91-2.02 (m, 4H), 1.78 (d, J = 7.5 Hz, 3H), 1.42 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
【0334】
<製造例19>(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
【化115】
【0335】
段階1:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化116】
【0336】
テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オン3.3g(28.40mmol)を60mlのヘキサンに溶解させ、tert-ブチルカルバゼート4.13g(31.24mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、減圧濃縮して目的化合物を100%の収率で6.5g(28.40mmol)収得した。
【0337】
=0.15(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.67 (br s, 1H), 2.73-2.76 (m, 2H), 2.65-2.68 (m, 2H), 2.60-2.63 (m, 2H), 2.47-2.50 (m, 2H), 1.43 (s, 9H)
【0338】
段階2:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化117】
【0339】
前記段階1で合成したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレート6.4g(28.40mmol)を80mlのTHFに溶解させ、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム12g(56.80mmol)を添加して常温で15時間撹拌した。反応が終結した後、300mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液300mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)で精製して目的化合物を98%の収率で6.5g(27.97mmol)収得した。
【0340】
=0.34(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.20 (br s, 1H), 4.28 (br s, 1H), 2.65-2.73 (m, 3H), 2.05-2.49 (m, 2H), 1.93-1.98 (m, 2H), 1.34-1.43 (m, 1H)
【0341】
段階3:(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
【化118】
【0342】
前記段階2で合成したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレート6.5g(27.97mmol)を60mlのメタノールに溶解させ、塩酸を添加して50℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮して目的化合物を94%の収率で4.7g(27.97mmol)収得した。
【0343】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 2.91-2.96 (m, 1H), 2.66-2.72 (m, 2H), 2.57-2.62 (m, 2H), 2.25-2.29 (m, 2H), 1.53-1.60 (m, 2H)
【0344】
<製造例20>2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化119】
【0345】
段階1:4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化120】
【0346】
製造例19で合成した2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド5.9g(27.97mmol)を60mlのエタノールに溶解させ、-78℃で前記段階3で合成した(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリド4.7g(27.97mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン15ml(83.91mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を86%の収率で7g(24.20mmol)収得した。
【0347】
=0.41(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.57 (s, 1H), 4.78-4.85 (m, 1H), 2.93-2.98 (m, 2H), 2.73-2.78 (m, 2H), 2.15-2.25 (m, 4H)
【0348】
段階2:6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化121】
【0349】
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン7g(24.20mmol)を50mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム25ml(47.60mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を87%の収率で5.7g(21.05mmol)収得した。
【0350】
=0.31(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.20 (br s, 1H), 8.11 (s, 1H), 4.56-4.63 (m, 1H), 2.88-2.94 (m, 2H), 2.72-2.76 (m, 2H), 2.10-2.20 (m, 4H)
【0351】
段階3:エチル2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化122】
【0352】
前記段階2で製造した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン200mg(0.739mmol)、炭酸カリウム300mg(2.216mmol)、エチルチオグリコレート170μl(1.552mmol)を4mlのDMFに溶解させた後、90℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)で精製して固体の目的化合物196mg(0.553mmol)を75%の収率で収得した。
【0353】
=0.47(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 10.08 (brs, 1H), 8.02 (s, 1H), 4.48-4.56 (m, 1H), 4.26 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.00 (s, 2H), 2.79-2.93 (m, 4H), 2.36-2.46 (m, 2H), 2.21-2.28 (m, 2H), 1.32 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0354】
段階4:2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化123】
【0355】
前記段階3で製造したエチル2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート185mg(0.522mmol)を5mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物173mg(0.530mmol)を99%の収率で収得した。
【0356】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 (s, 1H), 4.45-4.58 (m, 1H), 3.98 (s, 2H), 2.69-2.88 (m, 4H), 2.07-2.21 (m, 4H)
【0357】
<実施例29>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化124】
【0358】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化125】
【0359】
製造例20で合成した2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.123mmol)、5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン63mg(0.369mmol)、CMPI63mg(0.245mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 43μl(0.245mmol)を添加して常温で72時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物31.1mg(0.066mmol)を54%の収率で収得した。
【0360】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.07 (brs, 1H), 12.59 (brs, 1H), 7.95 (s, 1H), 4.28-4.40 (m, 1H), 4.24 (s, 2H), 3.21 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.51-2.58 (m, 4H), 1.82-2.07 (m, 4H), 1.32 (t, J = 7.3 Hz, 3H)
【0361】
<実施例30>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化126】
【0362】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化127】
【0363】
製造例3で合成した2-((4-オキソ-1-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.132mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン54mg(0.397mmol))、及び2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート58mg(0.265mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA46μl(0.264mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物29mg(0.069mmol)を52%の収率で収得した。
【0364】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.91-13.20 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.84 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.30-7.37 (m, 2H), 7.21-7.28 (m, 1H), 4.33 (s, 2H)
【0365】
<実施例31>2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミドの製造
【化128】
【0366】
段階1:2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)-N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパンアミドの製造
【化129】
【0367】
製造例18で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸56mg(0.156mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン84mg(0.468mmol)、CDMT80mg(0.313mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、NMM 34μl(0.313mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)で精製して固体の目的化合物36mg(0.069mmol)を44%の収率で収得した。
【0368】
=0.29(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.39 (brs, 1H), 12.63 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 4.69 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 4.48-4.60 (m, 1H), 1.65-2.28 (m, 8H), 1.59 (d, J = 7.2 Hz, 3H)
【0369】
<実施例32>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化130】
【0370】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化131】
【0371】
製造例20で合成した2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸50mg(0.153mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン41mg(0.229mmol)、CMPI78mg(0.306mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 53μl(0.306mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物17.9mg(0.037mmol)を24%の収率で収得した。
【0372】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.37 (brs, 1H), 12.61 (brs, 1H), 7.96 (s, 1H), 4.31-3.49 (m, 1H), 4.27 (s, 2H), 2.51-2.60 (m, 4H), 1.84-2.05 (m, 4H)
【0373】
<実施例33>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化132】
【0374】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化133】
【0375】
製造例17で合成した2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸45mg(0.145mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン78mg(0.435mmol)、CMPI74mg(0.290mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 51μl(0.290mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン3%、v/v)で精製して固体の目的化合物16.1mg(0.034mmol)を24%の収率で収得した。
【0376】
=0.11(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.39 (brs, 1H), 12.64 (brs, 1H), 7.96 (s, 1H), 4.45-4.59 (m, 1H), 4.26 (s, 2H), 3.73-3.84 (m, 2H), 3.13-3.25 (m, 2H), 1.86-2.04 (m, 2H)
【0377】
<製造例21>2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化134】
【0378】
段階1:4,6-ジクロロ-1-シクロヘキシル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化135】
【0379】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド4.39g(20.71mmol)を50mlのエタノールに溶解させ、-78℃でシクロヘキシルヒドラジンヒドロゲンクロリド3.12g(20.71mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン11ml(62.13mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を92%の収率で5.2g(19.18mmol)収得した。
【0380】
=0.39(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.15 (s, 1H), 4.75-4.82 (m, 1H), 2.01-2.08 (m, 2H), 1.93-1.99 (m, 2H), 1.77-1.81 (m, 1H), 1.48-1.57 (m, 2H), 1.30-1.39 (m, 1H), 1.01-1.04 (m, 2H)
【0381】
段階2:6-クロロ-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化136】
【0382】
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-シクロヘキシル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン5g(18.44mmol)を12mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム19ml(36.88mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を98%の収率で4.6g(18.20mmol)収得した。
【0383】
=0.35(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.18 (br s, 1H0, 8.07 (s, 1H), 4.46-4.52 (m, 1H), 1.80-1.87 (m, 4H), 1.66-1.69 (m, 1H), 1.40-1.48 (m, 2H), 1.18-1.25 (m, 1H)
【0384】
段階3:エチル2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化137】
【0385】
前記段階2で製造した6-クロロ-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン400mg(1.583mmol)、炭酸カリウム642mg(4.749mmol)、エチルチオグリコレート363μl(3.324mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、90℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)で精製して固体の目的化合物376mg(1.118mmol)を71%の収率で収得した。
【0386】
=0.52(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.58 (brs, 1H), 8.00 (s, 1H), 4.45-4.57 (m, 1H), 4.25 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.99 (s, 2H), 1.89-2.04 (m, 6H), 1.69-1.80 (m, 2H), 1.35-1.53 (m, 2H), 1.31 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0387】
段階4:2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化138】
【0388】
前記段階3で製造したエチル2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート370mg(1.118mmol)を5mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物354mg(1.118mmol)を99%の収率で収得した。
【0389】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.85 (brs, 1H), 12.53 (brs, 1H), 7.92 (s, 1H), 4.38-4.52 (m, 1H), 3.97 (s, 2H), 1.61-1.92 (m, 7H), 1.18-1.50 (m, 3H)
【0390】
<実施例34>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-シクロヘキシル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化139】
【0391】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-シクロヘキシル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化140】
【0392】
製造例21で合成した2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.130mmol)、5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン63mg(0.390mmol)、CMPI66mg(0.260mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 45μl(0.260mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→1:2、v/v)で精製して固体の目的化合物13.4mg(0.030mmol)を23%の収率で収得した。
【0393】
=0.18(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (s, 1H), 4.24-4.31 (m, 1H), 4.23 (s, 2H), 3.20 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 1.47-1.77 (m, 7H), 1.31 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.03-1.17 (m, 3H)
【0394】
<実施例35>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-シクロヘキシル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化141】
【0395】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-シクロヘキシル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化142】
【0396】
製造例21で合成した2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.130mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン66mg(0.390mmol)、CMPI66mg(0.260mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 45μl(0.260mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物9.7mg(0.021mmol)を16%の収率で収得した。
【0397】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.36 (brs, 1H), 12.58 (brs, 1H), 7.92 (s, 1H), 4.17-4.30 (m, 3H), 1.48-1.90 (m, 7H), 1.01-1.26 (m, 3H)
【0398】
<実施例36>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化143】
【0399】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化144】
【0400】
製造例17で合成した2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.129mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン66mg(0.258mmol)、CMPI66mg(0.258mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 45μl(0.258mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン3%、v/v)で精製して固体の目的化合物21.9mg(0.051mmol)を40%の収率で収得した。
【0401】
=0.09(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.39 (brs, 1H), 12.64 (brs, 1H), 7.99 (s, 1H), 4.47-4.60 (m, 1H), 4.26 (s, 2H), 3.75-3.85 (m, 2H), 3.14-3.25 (m, 2H), 1.86-2.03 (m, 2H), 1.50-1.60 (m, 2H)1.86-2.04 (m, 2H)
【0402】
<製造例22>2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化145】
【0403】
段階1:4,6-ジクロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化146】
【0404】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド2.22g(10.49mmol)を30mlのエタノールに溶解させ、-78℃でイソプロピルヒドラジンヒドロゲンクロリド1.16g(10.49mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン5.5ml(31.47mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を87%の収率で2.1g(9.08mmol)収得した。
【0405】
=0.48(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.16 (s, 1H), 5.16-5.22 (m, 1H), 1.60 (d, J = 6.7 Hz, 6H)
【0406】
段階2:6-クロロ-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化147】
【0407】
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン2g(8.65mmol)を12mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム8.6ml(17.13mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を92%の収率で1.7g(7.99mmol)収得した。
【0408】
=0.29(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.16 (br s, 1H), 8.08 (s, 1H), 4.85-4.91 (m, 1H), 1.44 (d, J = 7.0 Hz, 6H)
【0409】
段階3:エチル2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化148】
【0410】
前記段階2で製造した6-クロロ-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン300mg(1.411mmol)、炭酸カリウム572mg(4.233mmol)、エチルチオグリコレート324μl(2.963mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、90℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロ-ルメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物287mg(0.968mmol)を69%の収率で収得した。
【0411】
=0.44(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.78 (brs, 1H), 8.04 (s, 1H), 4.89-5.00 (m, 1H), 4.25 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.00 (s, 2H), 1.54 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.31 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0412】
段階4:2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化149】
【0413】
前記段階3で製造したエチル2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート287mg(0.968mmol)を5mlテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物252mg(0.939mmol)を97%の収率で収得した。
【0414】
1H MMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.90 (brs, 1H), 12.56 (brs, 1H), 7.95 (s, 1H), 4.80-4.90 (m, 1H), 3.90 (s, 2H), 1.42 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0415】
<実施例37>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化150】
【0416】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化151】
【0417】
製造例22で合成した2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.149mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン36mg(0.224mmol)、CMPI76mg(0.298mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 52μl(0.298mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物32.3mg(0.078mmol)を53%の収率で収得した。
【0418】
=0.13(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.11 (brs, 1H), 12.61 (brs, 1H), 7.93 (s, 1H), 4.69-4.79 (m, 1H), 4.22 (s, 2H), 3.20 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.15 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0419】
<実施例38>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化152】
【0420】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化153】
【0421】
製造例22で合成した2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.149mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン40mg(0.224mmol)、CMPI76mg(0.298mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 52μl(0.298mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物22.2mg(0.052mmol)を53%の収率で収得した。
【0422】
=0.11(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.41 (brs, 1H), 12.59 (brs, 1H), 7.93 (s, 1H), 4.68-4.79 (m, 1H), 4.25 (s, 2H), 1.15 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0423】
<実施例39>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化154】
【0424】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化155】
【0425】
製造例20で合成した2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.123mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン25mg(0.184mmol)、CMPI63mg(0.246mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 43μl(0.246mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物14.7mg(0.033mmol)を27%の収率で収得した。
【0426】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.37 (brs, 1H), 12.65 (brs, 1H), 7.96 (s, 1H), 4.31-4.41 (m, 1H), 4.26 (s, 2H), 2.53-2.62 (m, 4H), 1.85-2.08 (m, 4H)
【0427】
<製造例23>2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化156】
【0428】
段階1:4,6-ジクロロ-1-シクロプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化157】
【0429】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド1.95g(9.21mmol)を30mlのエタノールに溶解させ、-78℃でシクロプロピルヒドラジンヒドロゲンクロリド1g(9.21mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン4.8ml(27.63mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を45%の収率で950mg(4.15mmol)収得した。
【0430】
=0.45(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.10 (s, 1H), 3.88-3.92 (m, 1H), 1.35-1.38 (m, 2H), 1.21-1.25 (m, 2H)
【0431】
段階2:6-クロロ-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化158】
【0432】
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-シクロプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン930mg(4.06mmol)を12mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム4ml(8.12mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を80%の収率で680mg(3.23mmol)収得した。
【0433】
=0.28(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.20 (br s, 1H), 8.02 (s, 1H), 3.78-3.82 (m, 1H), 1.05-1.15 (m, 4H)
【0434】
段階3:エチル2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化159】
【0435】
前記段階2で製造した6-クロロ-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン300mg(1.424mmol)、炭酸カリウム578mg(4.273mmol)、エチルチオグリコレート327μl(2.990mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、90℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロ-ルメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物345mg(1.172mmol)82%の収率で収得した。
【0436】
=0.28(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.91 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 4.26 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.03 (s, 2H), 3.69-3.79 (m, 1H), 1.22-1.35 (m, 5H), 1.05-1.13 (m, 2H)
【0437】
段階4:2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸の製造
【化160】
【0438】
前記段階3で製造したエチル2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテート336mg(1.142mmol)を5mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で16時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物262mg(0.991mmol)を87%の収率で収得した。
【0439】
1H MMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.89 (brs, 1H), 12.55 (brs, 1H), 7.91 (s, 1H), 4.03 (s, 2H), 3.70-3.80 (m, 1H), 0.98-1.18 (m, 4H)
【0440】
<実施例40>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化161】
【0441】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化162】
【0442】
製造例23で合成した2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.150mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン36mg(0.224mmol)、CMPI76mg(0.298mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 52μl(0.298mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物8.5mg(0.021mmol)を14%の収率で収得した。
【0443】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.40-13.15 (m, 2H), 7.88 (s, 1H), 4.26 (s, 2H), 3.59-3.70 (m, 1H), 3.21 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.32 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.92-1.00 (m, 2H)
【0444】
<実施例41>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化163】
【0445】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化164】
【0446】
製造例23で合成した2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.150mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン36mg(0.224mmol)、CMPI76mg(0.298mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 52μl(0.298mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物27.4mg(0.064mmol)を43%の収率で収得した。
【0447】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.36 (brs, 1H), 12.62 (brs, 1H), 7.88 (s, 1H), 4.29 (s, 2H), 3.58-3.67 (m, 1H), 0.93-1.00 (m, 2H), 0.73-0.81 (m, 2H)
【0448】
<実施例42>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-シクロヘキシル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化165】
【0449】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-シクロヘキシル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化166】
【0450】
製造例21で合成した2-((1-シクロヘキシル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.130mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン52mg(0.390mmol)、CMPI66mg(0.260mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 45μl(0.260mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物19.5mg(0.046mmol)を35%の収率で収得した。
【0451】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.37 (brs, 1H), 12.59 (brs, 1H), 7.92 (s, 1H), 4.19-4.32 (m, 3H), 1.49-1.92 (m, 7H), 1.02-1.17 (m, 3H)
【0452】
<実施例43>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化167】
【0453】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化168】
【0454】
製造例22で合成した2-((1-イソプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.149mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン34mg(0.224mmol)、CMPI76mg(0.298mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 52μl(0.298mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートとテトラヒドロフランで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)で精製して固体の目的化合物31.4mg(0.081mmol)を55%の収率で収得した。
【0455】
=0.13(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.42 (brs, 1H), 12.59 (brs, 1H), 7.93 (s, 1H), 4.69-4.78 (m, 1H), 4.25 (s, 2H), 1.16 (d, J = 6.4 Hz, 6H)
【0456】
<実施例44>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化169】
【0457】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセトアミドの製造
【化170】
【0458】
製造例23で合成した2-((1-シクロプロピル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.150mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン36mg(0.224mmol)、CMPI76mg(0.298mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 52μl(0.298mmol)を添加して50℃で18時間撹拌した。反応が終結した後、水を添加して沈殿させ、水とエチルエーテルで洗浄濾過して固体の目的化合物23.2mg(0.060mmol)を43%の収率で収得した。
【0459】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.37 (brs, 1H), 12.63 (brs, 1H), 7.89 (s, 1H), 4.29 (s, 2H), 3.61-3.66 (m, 1H), 0.94-0.99 (m, 2H), 0.75-0.81 (m, 2H)
【0460】
<製造例24>2-((1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸の製造
【化171】
【0461】
段階1:エチル2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)アセテートの製造
【化172】
【0462】
製造例17の段階2で合成した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン300mg(1.178mmol)、炭酸カリウム488mg(3.534mmol)、エチル2-メルカプトプロピオネート319μl(2.474mmol)を5mlのDMFに溶解させた後、90℃で5時間半撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水、1N塩酸、飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=2:1→1:1、v/v)で精製して固体の目的化合物240mg(0.681mmol)を58%の収率で収得した。
【0463】
=0.39(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.83 (brs, 1H), 8.05 (s, 1H), 4.69-4.82 (m, 1H), 4.50 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 4.12-4.31 (m, 4H), 3.55-3.67 (m, 2H), 2.29-2.45 (m, 2H), 1.85-1.98 (m, 2H), 1.70 (d, J = 7.4 Hz, 3H), 1.29 (t, J = 7.0 Hz, 3H)
【0464】
段階2:2-((1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸の製造
【化173】
【0465】
前記段階1で製造したエチル2-((1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオネート228mg(0.647mmol)を3mlのテトラヒドロフランに溶解させた後、2N水酸化ナトリウムを添加して常温で1時間半撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和し、エチルアセテートで抽出して水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮して固体の目的化合物178mg(0.549mmol)を85%の収率で収得した。
【0466】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.97 (brs, 1H), 12.58 (brs, 1H), 7.98 (s, 1H), 4.65-4.80 (m, 1H), 4.39 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.93-4.05 (m, 2H), 3.41-3.54 (m, 2H), 1.96-2.16 (m, 2H), 1.77-1.92 (m, 2H), 1.55 (d, J = 7.1 Hz, 3H)
【0467】
<実施例45>N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化174】
【0468】
段階1:N-(5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化175】
【0469】
製造例24で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.123mmol)、製造例4で合成した5-(エチルチオ)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン30mg(0.185mmol)、CIB54mg(0.247mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 43μl(0.247mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=3%、v/v)で精製して固体の目的化合物25.6mg(0.055mmol)を45%の収率で収得した。
【0470】
=0.06(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.14 (brs, 1H), 12.61 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 4.66 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 4.46-4.60 (m, 1H), 3.91-4.01 (m, 1H), 3.63-3.72 (m, 1H), 3.42-3.53 (m, 1H), 3.20 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.97-3.03 (m, 1H), 1.74-2.07 (m, 3H), 1.57 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.21-1.36 (m, 4H)
【0471】
<実施例46>N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化176】
【0472】
段階1:N-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化177】
【0473】
製造例24で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.123mmol)、5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン33mg(0.185mmol)、CIB54mg(0.247mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 43μl(0.247mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=3%、v/v)で精製して固体の目的化合物6.8mg(0.014mmol)を11%の収率で収得した。
【0474】
=0.12(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.42 (brs, 1H), 12.63 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 4.68 (q, J = 7.3 Hz. 1H), 4.49-4.62 (m, 1H), 3.92-4.02 (m, 1H), 3.68-3.78 (m, 1H), 3.42-3.54 (m, 1H), 3.03-3.15 (m, 1H), 1.75-2.07 (m, 3H), 1.58 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 1.24-1.37 (m, 1H)
【0475】
<実施例47>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化178】
【0476】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((4-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化179】
【0477】
製造例24で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)酢酸40mg(0.123mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン25mg(0.185mmol)、CIB54mg(0.247mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA 43μl(0.247mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=3%、v/v)で精製して固体の目的化合物22.1mg(0.05mmol)を41%の収率で収得した。
【0478】
=0.06(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.41 (brs, 1H), 12.62 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 4.68 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 4.49-4.62 (m, 1H), 3.92-4.01 (m, 1H), 3.68-3.78 (m, 1H), 3.43-3.55 (m, 1H), 3.03-3.14 (m, 1H), 1.75-2.09 (m, 3H), 1.58 (d, J = 7.4 Hz, 3H), 1.25-1.37 (m, 1H)
【0479】
<実施例48>N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化180】
【0480】
段階1:N-(5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロパンアミドの製造
【化181】
【0481】
製造例18で合成した2-((1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)チオ)プロピオン酸45mg(0.126mmol)、5-アミノ-2-クロロチアゾール51mg(0.378mmol)、2-クロロ-1-メチル-ピリジニウムヨード64mg(0.252mmol)を2mlのDMFに溶解させた後、DIPEA44μl(0.252mmol)を添加して50℃で16時間撹拌した。反応が終結した後、エチルアセテートで抽出し、水と飽和塩水で洗浄した。減圧濃縮された濾液をカラムクロマトグラフィー(ノルマルヘキサン:エチルアセテート=1:1→メタノール/ジクロロメタン=3%、v/v)で精製して固体の目的化合物44mg(0.092mmol)を73%の収率で収得した。
【0482】
=0.26(メタノール/ジクロロメタン=5%、v/v)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.09 (s, 1H), 4.78-4.91 (m, 1H), 4.69 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 1.99-2.46 (m, 6H), 1.75 (d, J = 7.4 Hz, 3H), 1.24-1.30 (m, 2H)
【0483】
下記表1に実施例1~48で製造した化合物の化学構造式をまとめて示した。
【0484】
【表1-1】
【0485】
【表1-2】
【0486】
【表1-3】
【0487】
【表1-4】
【0488】
本発明による代表的な化合物のホスホジエステラーゼ9Aに対する抑制活性をMDS社(MDS Analytical Technologies、Sunyvale、CA、USA)で提供する偏光分析法(IMAP-FP screening express kit)に基づいて実験した。緩衝溶液は、反応溶液(MDS社で提供する0.01%のTween 20が含まれた反応溶液を5倍希釈した後、5mMのDTTを添加)及び偏光検出溶液(MDS社で提供する結合溶液A、Bをそれぞれ3:1の比率で混合してIMAP結合試薬1/600を添加)の二種を準備し、100μMの基質(Fl-cGMP基質;MDS)と3.6μg/mlの酵素PDE9A(ab54113、Abcam社)を準備した。3.6μg/mlのPDE9Aと100μMの基質をそれぞれ20ng/ml(最終反応濃度:5ng/ml)、400nM(最終反応濃度:100nM)になるように希釈した。すべての希釈と準備過程で使用される緩衝溶液は、1mMのDTTが添加された1×反応溶液であり、偏光検出溶液は最後に偏光を誘導するとき使用した。
【0489】
準備した試料の分注は、黒色微小板(Multiwell 384 well plates、#3573、Corning Life Sciences、Lowell、MA、USA)に16チャネルピペット(multi 16-channel、Finnpipette、Thermo Scientific、Essex、UK)を用いて各ウェル当り全体反応体積が20μlになるように反応物を分注した。このとき、陰性対照群としては、2%DMSO 10μl、基質液5μl、反応溶液5μlを使用し、陽性対照群としては、2%DMSO 10μl、基質液5μl、PDE9A溶液5μlを使用した。実験群としては、合成例で製造した化合物10μl、基質液5μl、PDE9A溶液5μlを使用した。酵素-基質反応前に約10分間化合物と酵素との前処理を施した後、cGMP 5μlを添加して酵素反応を誘導した。各化合物、酵素、基質は、反応時にそれぞれ全体体積の50%、25%、25%を占めるようになるため、添加直前にはそれぞれ2倍、4倍、4倍の高濃度で準備した。前記酵素反応の後、1分間軽く振って常温で1時間酵素反応を誘導し、偏光を誘導するために予め準備した偏光検出溶液60μlを添加して偏光を誘導した。蛍光検出溶液内には3価のメタルイオンから構成されているナノ粒子が混合されており、これは酵素反応によって露出したリン酸と結合することで分子量増加による偏光を誘導する。常温でそのまま2時間放置した後、偏光(Fluorescence Polarization、FP)値を多機能測定機(multilabel counter、Envision、PerkinElmer、Turku、Finland)を用いて測定し(放出波長:P-535nm、S-535nm、励起波長:480nm)、その結果をインビトロでPDE9Aを50%阻害した化合物の濃度であるIC50値で示した(表2)。
【0490】
【表2】