(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-09
(45)【発行日】2023-02-17
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230210BHJP
G16Y 10/65 20200101ALI20230210BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16Y10/65
(21)【出願番号】P 2022043686
(22)【出願日】2022-03-18
【審査請求日】2022-03-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和3年4月14日掲載 ウェブサイト(https://xd.adobe.com/view/3ae24e51-27d9-4e84-b206-23d71d4598a0-6fb1/) 令和3年4月14日等開催 スタンプラリー紹介会議 令和4年2月10日掲載 ウェブサイト(https://www.mygru.jp/)
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513186383
【氏名又は名称】株式会社ギックス
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(74)【代理人】
【識別番号】100187849
【氏名又は名称】齊藤 隆史
(74)【代理人】
【識別番号】100212059
【氏名又は名称】三根 卓也
(72)【発明者】
【氏名】花谷 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】堀越 豪
(72)【発明者】
【氏名】濱田 翔大
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-073956(JP,A)
【文献】特開2013-061173(JP,A)
【文献】特開2010-055328(JP,A)
【文献】特開2002-132610(JP,A)
【文献】特開2004-185234(JP,A)
【文献】特開2017-134781(JP,A)
【文献】特開2021-096192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16Y 10/65
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
スタンプラリーのラリー対象
の候補
となる複数のラリー対象を地図
とともに表示させた状態でユーザが利用する情報処理端末に提示させる処理と、
前記
複数のラリー対象候補のうち、前記ユーザにより選択された
複数のラリー対象を含むスタンプシートを作成する処理と、を実行することを特徴とする、情報処理方法。
【請求項2】
前記情報処理装置が、前記情報処理端末の位置情報を取得する処理を実行し、
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補と前記情報処理端末とを地図上に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記情報処理装置が、前記情報処理端末の位置情報を取得する処理を実行し、
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記位置情報に基づいたラリー対象候補を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記位置情報と、前記ユーザが前記スタンプラリーを実施可能な時間とに基づいて抽出されたラリー対象候補を含むことを特徴とする、請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、所定の優先順位に従って抽出された所定個数のラリー対象候補のみを含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記ユーザが過去に選択したラリー対象に基づいて抽出されたラリー対象候補を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記ユーザの過去の行動履歴に基づいて抽出されたラリー対象候補を含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、他のユーザにより選択されたラリー対象候補に基づいて抽出されたラリー対象候補を含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、ラリー対象の事業者により登録されたラリー対象候補を含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記事業者により登録されたラリー対象候補は、当該ラリー対象候補に来訪可能な時間の情報を有し、
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記来訪可能な時間と、前記ユーザが前記スタンプラリーを実施可能な時間とに基づいて抽出されたラリー対象候補を含むことを特徴とする、請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記事業者により登録されたラリー対象候補は、当該ラリー対象候補の事業カテゴリの情報を有し、
前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は事業カテゴリ毎に地図上に表示されることを特徴とする、請求項9又は10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記情報処理装置が、前記スタンプラリーが完了された後、別のスタンプラリーが実施されることを前記事業者に通知する処理を実行することを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記情報処理装置が、前記スタンプシートを前記情報処理端末に提示させるとともに、当該スタンプシートに含まれるラリー対象を地図上に表示させた状態で前記情報処理端末に提示させる処理を実行することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記情報処理装置が、前記スタンプラリーの実施途中に前記ユーザにより変更されたラリー対象を含むように前記スタンプシートを変更する処理を実行することを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記変更する処理において、前記ユーザにより変更されたラリー対象は、当該変更時における前記情報処理端末の位置情報に基づいたラリー対象候補から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記情報処理装置が、前記スタンプラリーが完了された場合に、前記ユーザに特典を付与する処理を実行することを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記特典は、前記ユーザにより選択されたラリー対象に基づいて決定されることを特徴とする、請求項16に記載の情報処理方法。
【請求項18】
情報処理装置であって、
スタンプラリーのラリー対象
の候補
となる複数のラリー対象を地図
とともに表示させた状態でユーザが利用する情報処理端末に提示させる提示部と、
前記
複数のラリー対象候補のうち、前記ユーザにより選択された
複数のラリー対象を含むスタンプシートを作成する作成部と、を有することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項19】
情報処理装置に、
スタンプラリーのラリー対象
の候補
となる複数のラリー対象を地図
とともに表示させた状態でユーザが利用する情報処理端末に提示させる処理と、
前記
複数のラリー対象候補のうち、前記ユーザにより選択された
複数のラリー対象を含むスタンプシートを作成する処理と、を実行させることを特徴とする、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、商品の販売促進やサービスの提供促進などを行う方法の一つとして、スタンプラリーがある。このスタンプラリーを実施するためのシステムとして、従来、例えばユーザ(スタンプラリーの参加者)の情報処理端末を利用して、スタンプラリーを電子的に実施するシステムが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、受付装置、電子ペーパ装置及びチェック装置を有するラリーシステムが開示されている。このラリーシステムでは、スタンプラリーの参加者が受付装置において登録を行うと、参加者を識別する参加者情報、参加者の好みのスタンプのスタンプ識別子、及びスタンプラリーのチェックポイントの位置を示した地図の情報が電子ペーパ装置に記憶され、電子ペーパ装置にチェックポイントの位置を示した地図が表示される。参加者が電子ペーパ装置は電子ペーパ装置を携帯してチェック装置が置かれているチェックポイントを巡る。参加者が電子ペーパ装置をチェック装置にかざすと、スタンプ識別子がチェック装置に送信される。チェック装置が、スタンプ識別子で特定されるスタンプの画像を電子ペーパ装置へ送信すると、送信されたスタンプの画像が電子ペーパ装置に表示される。
【0004】
また、特許文献2には、端末装置とラリーサーバ装置を有するスタンプラリーシステムが開示されている。このスタンプラリーシステムでは、ユーザは端末装置からラリーサーバ装置に対して参加申込を行い、スタンプ発行ラリー情報を取得する。端末装置は自動的にラリー情報を取得する。ラリー情報を取得すると、端末装置にて、スタンプ発行ラリー情報と取得されたラリー情報とを比較し、所定の関係を満たすと自動的にスタンプ発行依頼情報がラリーサーバへ送信される。ラリーサーバ装置では、受信されたスタンプ発行依頼情報に基づき、スタンプが発行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-191967号公報
【文献】特開2007-079650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2に開示のいずれのシステムを用いた場合でも、スタンプラリーの対象(以下、「ラリー対象」という場合がある。)は当該スタンプラリーの主催者が予め設定されたものであるため、限られたラリー対象に対してしかスタンプラリーを実施することができない。そして例えば、ラリー対象がユーザの趣味嗜好に合わず、ユーザの要望からかけ離れたものである場合、ユーザがスタンプラリーを完遂する意欲が低減され、本来の目的である商品の販売促進やサービスの提供促進などを達成できない。したがって、従来のスタンプラリーのシステムには改善の余地がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザによるスタンプラリーの完遂意欲を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するため、本発明の情報処理方法は、情報処理装置が、スタンプラリーのラリー対象の候補となる複数のラリー対象を地図とともに表示させた状態でユーザが利用する情報処理端末に提示させる処理と、前記複数のラリー対象候補のうち、前記ユーザにより選択された複数のラリー対象を含むスタンプシートを作成する処理と、を実行することを特徴としている。
【0009】
本発明によれば、ユーザが選択したラリー対象を含むスタンプシートを作成する。これにより、ユーザは自身が選択したラリー対象を含むスタンプラリーに参加することができるため、スタンプラリーに対するユーザの参加及び完遂のモチベーションを高めることが可能となる。
【0010】
また、ラリー対象候補を地図上に表示させた状態でユーザが利用する情報処理端末に提示させる。これにより、ユーザはラリー対象候補を直感的に選択し、ユーザの現在地に基づいた柔軟なスタンプラリーを作成することができる。したがって、ユーザにとって利便性の高いスタンプラリーが実現できる。そしてその結果、ユーザによるスタンプラリーの完遂率をさらに向上させることができる。
【0011】
前記情報処理方法では、前記情報処理装置が、前記情報処理端末の位置情報を取得する処理を実行し、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補と前記情報処理端末とを地図上に表示させてもよい。
【0012】
前記情報処理方法では、前記情報処理装置が、前記情報処理端末の位置情報を取得する処理を実行し、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記位置情報に基づいたラリー対象候補を含んでいてもよい。
【0013】
前記情報処理方法では、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記位置情報と、前記ユーザが前記スタンプラリーを実施可能な時間とに基づいて抽出されたラリー対象候補を含んでいてもよい。
【0014】
前記情報処理方法では、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、所定の優先順位に従って抽出された所定個数のラリー対象候補のみを含んでいてもよい。
【0015】
前記情報処理方法では、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記ユーザが過去に選択したラリー対象に基づいて抽出されたラリー対象候補を含んでいてもよい。
【0016】
前記情報処理方法では、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記ユーザの過去の行動履歴に基づいて抽出されたラリー対象候補を含んでいてもよい。
【0017】
前記情報処理方法では、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、他のユーザにより選択されたラリー対象候補に基づいて抽出されたラリー対象候補を含んでいてもよい。
【0018】
前記情報処理方法では、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、ラリー対象の事業者により登録されたラリー対象候補を含んでいてもよい。
【0019】
前記情報処理方法において、前記事業者により登録されたラリー対象候補は、当該ラリー対象候補に来訪可能な時間の情報を有し、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は、前記来訪可能な時間と、前記ユーザが前記スタンプラリーを実施可能な時間とに基づいて抽出されたラリー対象候補を含んでいてもよい。
【0020】
前記情報処理方法において、前記事業者により登録されたラリー対象候補は、当該ラリー対象候補の事業カテゴリの情報を有し、前記提示させる処理において、前記ラリー対象候補は事業カテゴリ毎に地図上に表示されてもよい。
【0021】
前記情報処理方法では、前記情報処理装置が、前記スタンプラリーが完了された後、別のスタンプラリーが実施されることを前記事業者に通知する処理を実行してもよい。
【0022】
前記情報処理方法では、前記情報処理装置が、前記スタンプシートを前記情報処理端末に提示させるとともに、当該スタンプシートに含まれるラリー対象を地図上に表示させた状態で前記情報処理端末に提示させる処理を実行してもよい。
【0023】
前記情報処理方法では、前記情報処理装置が、前記スタンプラリーの実施途中に前記ユーザにより変更されたラリー対象を含むように前記スタンプシートを変更する処理を実行してもよい。
【0024】
前記情報処理方法では、前記変更する処理において、前記ユーザにより変更されたラリー対象は、当該変更時における前記情報処理端末の位置情報に基づいたラリー対象候補から選択されてもよい。
【0025】
前記情報処理方法では、前記情報処理装置が、前記スタンプラリーが完了された場合に、前記ユーザに特典を付与する処理を実行してもよい。
【0026】
前記情報処理方法において、前記特典は、前記ユーザにより選択されたラリー対象に基づいて決定されてもよい。
【0027】
別な観点による本発明の情報処理装置は、スタンプラリーのラリー対象の候補となる複数のラリー対象を地図とともに表示させた状態でユーザが利用する情報処理端末に提示させる提示部と、前記複数のラリー対象候補のうち、前記ユーザにより選択された複数のラリー対象を含むスタンプシートを作成する作成部と、を有することを特徴としている。
【0028】
別な観点による本発明の情報処理プログラムは、情報処理装置に、スタンプラリーのラリー対象の候補となる複数のラリー対象を地図とともに表示させた状態でユーザが利用する情報処理端末に提示させる処理と、前記複数のラリー対象候補のうち、前記ユーザにより選択された複数のラリー対象を含むスタンプシートを作成する処理と、を実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ユーザによるスタンプラリーの完遂意欲を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】情報処理システムの構成の概略を示す説明図である。
【
図2】管理サーバ、ユーザ端末及び事業者端末の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4A】スタンプラリー実施方法の主な工程を示す処理フロー図である。
【
図4B】スタンプラリー実施方法の主な工程を示す処理フロー図である。
【
図5】スポット候補一覧画面の一例を示す説明図である。
【
図6】スポット候補一覧画面の一例を示す説明図である。
【
図7】スポット候補一覧画面の一例を示す説明図である。
【
図8】スポット候補情報画面の一例を示す説明図である。
【
図9】スポット候補一覧画面の一例を示す説明図である。
【
図11】スポット一覧画面の一例を示す説明図である。
【
図13】スポット一覧画面の一例を示す説明図である。
【
図14】ラリー完了画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0032】
<情報処理システム1の構成>
図1は、本実施形態にかかる情報処理システム1の構成の概略を示す説明図である。
【0033】
情報処理システム1は、スタンプラリーを実施するためのシステムである。情報処理システム1では、ラリー対象候補としてのスポット候補のうち、スタンプラリーに参加するユーザにより選択されたスポットを含むスタンプシートを作成する。換言すれば、情報処理システム1では、ユーザ独自のスタンプシートを作成する。そしてユーザは、スタンプシートに基づいて、各スポットを訪問してスタンプラリーを実施する。
【0034】
情報処理システム1は、管理サーバ10、ユーザ端末20及び事業者端末30を有している。管理サーバ10、ユーザ端末20及び事業者端末30は、ネットワーク40を介して接続可能に構成されている。なお、本実施形態においては説明を簡略化するために、管理サーバ10、ユーザ端末20及び事業者端末30をそれぞれ一台のみ図示しているが、情報処理システム1には管理サーバ10、ユーザ端末20及び事業者端末30がそれぞれ複数含まれていてもよい。
【0035】
管理サーバ10は、スタンプラリーのサービスを提供する管理者(以下、「ラリー管理者」という場合がある。)の情報処理装置であり、例えばサーバ用コンピュータ、PC(Personal Computer)などを含む。本実施形態において、ラリー管理者は、すなわちスタンプラリーの主催者である。そして、管理サーバ10は、スタンプラリーのサービスのプラットフォームを提供可能である。なお、管理サーバ10は、本開示に記載される機能を実現できる装置であれば上記に限定されない。
【0036】
ユーザ端末20は、スタンプラリーに参加するユーザが携帯する情報処理端末であり、例えばスマートフォン、タブレット端末、PCなどを含む。ユーザ端末20は、ユーザの操作に応答して、管理サーバ10により提供されるスタンプラリーサービスを利用する処理を行う。なお、ユーザ端末20は、本開示に記載される機能を実現できる装置であれば上記に限定されない。
【0037】
事業者端末30は、ラリー対象のスポットの事業者(以下、「スポット事業者」という場合がある。)の情報処理端末であり、例えばサーバ用コンピュータ、PC、スマートフォン、タブレット端末などの少なくともいずれかを含む。事業者端末30は、スポット事業者の担当者などの操作に応答して、管理サーバ10やユーザ端末20にスタンプラリーに必要な情報を提供する。なお、事業者端末30は、本開示に記載される機能を実現できる装置であれば上記に限定されない。
【0038】
ネットワーク40は、通信を行うことができるものであれば特に限定されるものではない。ネットワーク40には、例えばインターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、公衆回線網、モバイルデータ通信網などが用いられる。
【0039】
次に、管理サーバ10、ユーザ端末20及び事業者端末30の機能構成と、管理サーバ10、ユーザ端末20及び事業者端末30のハードウェア構成について説明する。
図2は、管理サーバ10、ユーザ端末20及び事業者端末30の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図3は、管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0040】
(管理サーバ10の機能構成)
管理サーバ10の主たる機能構成について説明する。
図2に示すように管理サーバ10は、通信部11、制御部12及び記憶部13を有している。
【0041】
通信部11は、ネットワーク40との間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ユーザ端末20及び事業者端末30とデータ通信を行う。
【0042】
図2に示すように制御部12は、情報登録部100、位置情報取得部101、混雑状況取得部102、候補抽出部103、候補提示部104、シート作成部105、シート提示部106、スタンプ付与部107及び特典付与部108を有している。制御部12は、記憶部13に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を読み込んで、当該プログラムに含まれる命令を実行することにより、管理サーバ10の制御を行う。具体的に制御部12は、プログラムに従って動作することにより、各部100~108としての機能を発揮する。なお、各部100~108の機能については後述する。
【0043】
記憶部13は、管理サーバ10で処理される各種データ及び管理サーバ10の制御を行うための各種プログラムを記憶する。なお、記憶部13は、管理サーバ10に接続された外部記憶装置であってもよい。
【0044】
情報登録部100は、ユーザ情報を取得して記憶部13に登録する。ユーザ情報は、ユーザによりユーザ端末20に入力され、当該ユーザ端末20から管理サーバ10に送信される。ユーザ情報は、ユーザに対応付けられた情報であれば限定されないが、一例として、ユーザの属性情報を含んでいる。ユーザの属性情報は、例えばユーザ氏名、ユーザID、ニックネーム、年齢、性別、メールアドレス、住所などである。
【0045】
なお、記憶部13に記憶されるユーザ情報は、ユーザの過去のスタンプラリーの参加履歴や進捗、ユーザの過去の行動履歴などを含んでいてもよい。過去のスタンプラリーの参加履歴や進捗は、訪問したスポットなどの情報を含む。ユーザの過去の行動履歴は、例えば連携サービスの利用履歴であり、商品の購買履歴、サービスの利用履歴などを含む。商品の購買履歴は、購入店舗、購入商品などの情報を含む。サービスの利用履歴は、サービスの提供場所、受けたサービスなどの情報を含む。
【0046】
また、情報登録部100は、スポット情報を取得して記憶部13に登録する。スポット情報は、ラリー管理者により管理サーバ10に入力されて登録されてもよいし、スポット事業者により事業者端末30に入力され、当該事業者端末30から管理サーバ10に送信されてもよい。スポットは、ユーザが訪問するスタンプラリーの対象であって、例えば観光地、公園、店舗、レストランなどである。スポット情報は、スポットに対応付けられた情報であれば限定されないが、例えばスポットの位置情報、スポット名、スポットID、事業カテゴリ、来訪可能時間(利用可能時間、入園時間、営業時間等)などを含んでいる。
【0047】
また、情報登録部100は、地図情報を取得して記憶部13に登録する。地図情報は、ラリー管理者により管理サーバ10に登録される。この地図情報は、少なくともスタンプラリーが実施される地域(エリア)における地図の情報を含む。
【0048】
位置情報取得部101は、ユーザ端末20の位置情報を取得する。ユーザ端末20は当該ユーザ端末20の現在地の位置情報を取得し、この位置情報がユーザ端末20から管理サーバ10に送信される。位置情報取得部101により取得された位置情報は、記憶部13に記憶される。
【0049】
混雑状況取得部102は、スポットの混雑状況を取得する。具体的な混雑状況の取得方法は任意であり、公知の技術を用いることができる。混雑状況取得部102は、スポットの位置情報に基づいて、当該スポットの混雑状況を取得する。この際、混雑状況取得部102は、スポットの混雑状況に対する時間帯も取得してもよい。
【0050】
候補抽出部103は、情報登録部100により記憶部13に記憶されたスポットのうち、ユーザ端末20に提示させるスポット候補を抽出する。具体的なスポット候補の抽出方法は、後述する。候補抽出部103により抽出された位置情報は、記憶部13に記憶される。
【0051】
候補提示部104は、候補抽出部103で抽出されたスポット候補を地図上に表示させた状態でユーザ端末20に提示させる。情報登録部100により記憶部13に記憶されたスポット情報は各スポットの位置情報を有する。また、情報登録部100により記憶部13には地図情報が記憶されている。そして候補提示部104では、スポット候補の位置情報に基づいて、当該スポット候補を地図上に表示させて、ユーザ端末20に提示させる。
【0052】
また、候補提示部104は、位置情報取得部101で取得されたユーザ端末20の位置情報に基づいて、当該ユーザ端末20を地図上に表示させて、ユーザ端末20に提示させる。
【0053】
シート作成部105は、候補提示部104で提示されたスタンプ候補のうち、ユーザにより選択されたスポットを含むスタンプシートを作成する。シート作成部105により作成されたスタンプシートは、記憶部13に記憶される。
【0054】
シート提示部106は、シート作成部105で作成されたスタンプシートをユーザ端末20に提示させる。また、シート提示部106は、スタンプシートに含まれるスポットを地図上に表示させた状態でユーザ端末20に提示させる。
【0055】
スタンプ付与部107は、ユーザがスポットを訪問するなど、所定のクリア条件を達成した際、当該スポットに対してスタンプを付与する。具体的には、ユーザ端末20に表示されたスポットに対して、スタンプを付与する。
【0056】
特典付与部108は、スタンプラリーが完了された際、ユーザに特典を付与する。具体的には、ユーザ端末20に特典内容を提示させる。
【0057】
(管理サーバ10のハードウェア構成)
管理サーバ10のハードウェア構成について説明する。
図3に示すように管理サーバ10は、バス200、プロセッサ201、メモリ202、ストレージ203、通信装置204、入力装置205及び出力装置206を有している。これらプロセッサ201、メモリ202、ストレージ203、通信装置204、入力装置205及び出力装置206は、バス200を介して互いに接続されている。
【0058】
なお、管理サーバ10は、プロセッサ201、メモリ202、ストレージ203、通信装置204、入力装置205及び出力装置206の協働により、上述した制御部12の機能を実現する。メモリ202及びストレージ203は、記憶部13を実現するハードウェアの一例である。通信装置204は、通信部11を実現するハードウェアの一例である。
【0059】
プロセッサ201は、演算処理部として機能し、プログラムに含まれる命令を実行することにより管理サーバ10内の動作全般又はその一部を制御する。プロセッサ201には、例えばCPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが用いられる。
【0060】
メモリ202は、プログラム、プログラム等で処理されるデータなどを一時的に記憶する。メモリ202には、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などが用いられる。
【0061】
ストレージ203は、プログラムや各種データを記憶する。ストレージ203には、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)などが用いられる。
【0062】
通信装置204は、ネットワーク40に接続するための通信デバイスなどで構成された通信インタフェースである。
【0063】
入力装置205は、ラリー管理者からの入力操作を受け付けるための入力装置である。入力装置205は、例えばキーボード等のハードウェアキー、マウス等のポインティングデバイス、タッチパネル、タッチパッドなどで構成される。
【0064】
出力装置206は、ラリー管理者に対し情報を提示するための出力装置である。出力装置206は、例えばディスプレイ等の表示装置、スピーカ及びヘッドホン等の音声出力装置などで構成される。
【0065】
入力装置205と出力装置206は、それぞれの一部又は全部が一体化されていてもよい。かかる場合、タッチパネルとディスプレイが一体化したタッチパネルディスプレイが用いられてもよい。
【0066】
なお、本実施形態の管理サーバ10において、その構成要素は上記の例に限定されない。例えば、各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
【0067】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、例えばHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、各種メモリなどである。また、上記プログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0068】
(ユーザ端末20の機能構成)
ユーザ端末20の主たる機能構成について説明する。
図2に示すようにユーザ端末20は、通信部21、制御部22、記憶部23及び表示部24を有している。
【0069】
通信部21は、ネットワーク40との間の通信を媒介する通信インタフェースであり、管理サーバ10及び事業者端末30とデータ通信を行う。また、通信部21は、例えばGPS(Global Positioning System)受信モジュールを備える。ユーザ端末20は、通信部21により受信されたGPS信号に基づいて、当該ユーザ端末20の現在地の位置情報を取得する。
【0070】
制御部22は、記憶部23に格納されたプログラム(ソフトウェア)を読み込んで、当該プログラムに含まれる命令を実行することにより、ユーザ端末20の制御を行う。
【0071】
例えば制御部22は、ユーザ端末20で用いられるスタンプラリーのアプリケーション(アプリ)を実行したり、ウェブブラウザのアプリケーションを実行してスタンプラリーを提供するウェブサイトにアクセスする。また、制御部22は、通信部21で受信したGPS信号に基づいて、ユーザ端末20の現在地の位置情報を導出する。また、制御部22は、ユーザにより入力されたユーザ情報を取得して記憶部23に記録する。
【0072】
記憶部23は、ユーザ端末20で処理される各種データ及びユーザ端末20の制御を行うための各種プログラムを記憶する。なお、記憶部23は、ユーザ端末20に接続された外部記憶装置であってもよい。
【0073】
表示部24は、ユーザ端末20で用いられるスタンプラリーのアプリケーションなどを表示する。また、表示部24は、ユーザがアプリケーションを操作可能に構成され、ユーザからの入力を受け付ける。
【0074】
(ユーザ端末20のハードウェア構成)
ユーザ端末20のハードウェア構成は、
図3に示した管理サーバ10のハードウェア構成と同様である。すなわち、ユーザ端末20は、バス200、プロセッサ201、メモリ202、ストレージ203、通信装置204、入力装置205及び出力装置206を有している。
【0075】
なお、ユーザ端末20は、プロセッサ201、メモリ202、ストレージ203、通信装置204、入力装置205及び出力装置206の協働により、上述した制御部22の機能を実現する。メモリ202及びストレージ203は、記憶部23を実現するハードウェアの一例である。通信装置204は、通信部21を実現するハードウェアの一例である。入力装置205及び出力装置206、表示部24を実現するハードウェアの一例である。
【0076】
また、ユーザ端末20のハードウェア構成は、使用されるデバイスの構成に応じて適宜変更される。
【0077】
(事業者端末30の機能構成)
事業者端末30の主たる機能構成について説明する。
図2に示すように事業者端末30は、通信部31、制御部32及び記憶部33を有している。
【0078】
通信部31は、ネットワーク40との間の通信を媒介する通信インタフェースであり、管理サーバ10及びユーザ端末20とデータ通信を行う。
【0079】
制御部32は、記憶部33に格納されたプログラム(ソフトウェア)を読み込んで、当該プログラムに含まれる命令を実行することにより、事業者端末30の制御を行う。
【0080】
制御部32は、ユーザ端末20との間で決済機能を発揮させる。決済機能は決済を進行するための機能であればどのようなものであってもよい。例えば、CPM(Customer Presented Mode)、MPM(Merchant Presented Mode)や他の決済方法であってもよい。また、制御部32は、スポット事業者により入力されたスポット情報を取得して記憶部33に記録する。
【0081】
記憶部33は、事業者端末30で処理される各種データ及び事業者端末30の制御を行うための各種プログラムを記憶する。なお、記憶部33は、事業者端末30に接続された外部記憶装置であってもよい。
【0082】
(事業者端末30のハードウェア構成)
事業者端末30のハードウェア構成は、
図3に示した管理サーバ10のハードウェア構成と同様である。すなわち、事業者端末30は、バス200、プロセッサ201、メモリ202、ストレージ203、通信装置204、入力装置205及び出力装置206を有している。
【0083】
なお、事業者端末30は、プロセッサ201、メモリ202、ストレージ203、通信装置204、入力装置205及び出力装置206の協働により、上述した制御部32の機能を実現する。メモリ202及びストレージ203は、記憶部33を実現するハードウェアの一例である。通信装置204は、通信部31を実現するハードウェアの一例である。
【0084】
また、事業者端末30のハードウェア構成は、使用されるデバイスの構成に応じて適宜変更される。
【0085】
<情報処理方法>
次に、以上のように構成された情報処理システム1を用いて行われる、情報処理方法としてのスタンプラリー実施方法について説明する。本実施形態では、ラリー対象候補としてのスポット候補のうち、スタンプラリーに参加するユーザにより選択されたスポットを含むスタンプシートを作成する。そしてユーザは、スタンプシートに基づいて、各スポットを訪問してスタンプラリーを実施する。なお、以下では、スポットが観光地と店舗であって、スポット事業者が観光地の事業者と店舗の事業者である場合について説明するが、スポットはこれに限定されず、公園、レストランなど任意に設定することができる。
【0086】
図4A及び
図4Bは、スタンプラリー実施方法の主な工程を示す処理フロー図である。
図4A及び
図4Bに示す処理フローは、連続する処理フローであり、スタンプラリーの事前準備からスタンプラリーの実施までを含む。
【0087】
先ず、ユーザ端末20において、ユーザはユーザ情報を入力する。ユーザ情報は、上述したように例えばユーザの属性情報などを含んでいる。続いてユーザ端末20は、ユーザ情報を管理サーバ10に送信する(ステップS11)。管理サーバ10において情報登録部100は、ユーザ情報を取得して記憶部13に登録する(ステップS12)。
【0088】
なお、ステップS12では、ユーザの属性情報に紐づけて、上述したようにユーザの過去のスタンプラリーの参加履歴や進捗、ユーザの過去の行動履歴などを記憶部13に登録してもよい。
【0089】
また、事業者端末30において、スポット事業者はスポット情報を入力する。スポット情報は、上述したように例えばスポットの位置情報、スポット名、スポットID、事業カテゴリ、来訪可能時間(利用可能時間、入園時間、営業時間等)などを含んでいる。続いて事業者端末30は、スポット情報を管理サーバ10に送信する(ステップS13)。管理サーバ10において情報登録部100は、スポット情報を取得して記憶部13に登録する(ステップS14)。なお、スポット情報は、随時更新可能である。
【0090】
ステップS13において、事業者端末30は、スポット事業者により入力された事業者情報を管理サーバ10に送信してもよい。次にステップS14において、管理サーバ10の記憶部23は、事業者情報を記憶する。事業者情報は、スポット事業者に対応付けられた情報であれば限定されないが、一例として、スポット事業者の名称、スポット事業者のID、メールアドレス、住所などである。
【0091】
なお、ステップS14において、情報登録部100は、ラリー管理者により管理サーバ10に入力されたスポット情報を記憶部13に登録してもよい。かかる場合、上述したステップS13は省略される。また、スポット情報がラリー管理者により登録される場合、当該スポット情報はラリー管理者が任意に選択することができる。
【0092】
また、情報登録部100は、ラリー管理者により記憶部13に地図情報を登録する(ステップS15)。地図情報は、上述したように少なくともスタンプラリーが実施される地域(エリア)における地図の情報を含む。
【0093】
なお、ステップS12、S14、S15の順序は問わない。いずれのステップが先に行われてもよいし、あるいは同時に行われてもよい。そして、ステップS11~S15の事前準備が行われた後、情報処理システム1を用いたスタンプラリーのサービスが開始される。
【0094】
次に、ユーザ端末20においてユーザが所定の操作を行うと、スタンプラリーのアプリケーションが起動する(ステップS16)。ユーザは、起動したアプリからスタンプラリーへの参加申込(エントリー)を行う。なおユーザ端末20において、スタンプラリーは、アプリケーションに限定されず、例えばウェブブラウザを利用して起動されてもよい。続いてユーザ端末20は、スタンプラリーへの参加申込の通知を管理サーバ10に送信する(ステップS17)。この際、参加申込の通知には、ユーザを識別可能な情報が含まれていてもよい。そして管理サーバ10は、スタンプラリーを開始する(ステップS18)。
【0095】
ステップS18においてスタンプラリーを開始する際、管理サーバ10は、ステップS17で送信されたユーザ識別情報から参加申込の通知を送信したユーザを特定し、当該ユーザのユーザ情報を記憶部13から読み出す。
【0096】
また、ユーザ端末20は、通信部21のGPS受信モジュールで受信したGPS信号に基づいて、当該ユーザ端末20の位置情報を取得している。ステップS16においてアプリケーションが起動すると、ユーザ端末20は、当該ユーザ端末20の位置情報を管理サーバ10に送信する(ステップS19)。管理サーバ10において位置情報取得部101は、ユーザ端末20の位置情報を取得して記憶部13に記憶する(ステップS20)。なお、ユーザ端末20は、スタンプラリーの実施中、アプリケーションが起動する毎に、当該ユーザ端末20の位置情報を管理サーバ10に送信する。
【0097】
次に、管理サーバ10の候補抽出部103は、ステップS14において記憶部13に記憶されたスポットのうち、ユーザ端末20に提示させるスポット候補を抽出する(ステップS21)。このスポット候補の抽出方法は任意であるが、例えば下記(1)~(6)のうち少なくとも1つが含まれてもよい。
【0098】
(1)位置情報に基づくスポット候補抽出
候補抽出部103は、ユーザ端末20の位置情報から所定範囲内に含まれるスポットをスポット候補として抽出する。
【0099】
所定範囲は、ユーザにより設定されてもよい。例えばユーザ端末20においてユーザが所定範囲を設定し、ユーザ端末20が所定範囲の情報を管理サーバ10に送信する。そして候補抽出部103は、この情報に基づいてスポット候補を抽出する。
【0100】
また所定範囲は、ユーザが設定した必要時間と移動手段に基づいて自動に設定されてもよい。すなわち、設定された必要時間と移動手段に基づいて、移動可能距離が推測でき、当該移動可能距離を所定範囲と設定する。必要時間は、ユーザがスタンプラリーを完了するのに必要な時間であって、例えばユーザがスタンプラリーを実施可能な時間以内に設定される。移動手段は、例えば電車、バス、タクシー、徒歩などである。具体的な処理として、例えばユーザ端末20においてユーザが必要時間と移動手段を設定し、ユーザ端末20がこれら必要時間と移動手段の情報を管理サーバ10に送信する。そして候補抽出部103は、この情報に基づいて移動可能距離を算出し、スポット候補を抽出する。換言すれば候補抽出部103は、ユーザ端末20の位置情報と、ユーザがスタンプラリーを実施可能な時間とに基づいて、スポット候補として抽出する。
【0101】
(2)ユーザの嗜好に基づくスポット候補抽出
候補抽出部103は、ユーザの嗜好に基づいてスポット候補を抽出する。
【0102】
具体的に候補抽出部103は、ステップS12において記憶部13に記憶されたユーザの過去のスタンプラリーの参加履歴や進捗から、ユーザが過去に選択して設定したスポットを認定し、当該スポットに基づいてスポット候補を抽出してもよい。例えばスポット候補は、上記ユーザが過去に選択して設定したスポットと同じであってもよいし、あるいは当該スポットと同じカテゴリ又は同じ業種のスポットであってもよい。
【0103】
また、候補抽出部103は、ステップS12において記憶部13に記憶されたユーザの過去の行動履歴などに基づいて、スポット候補を抽出してもよい。行動履歴は、上述したように例えば連携サービスの利用履歴であり、商品の購買履歴(決済履歴)、サービスの利用履歴(決済履歴)などを含む。また、連携サービスの利用履歴を複合的に用いて行動履歴としてもよい。
【0104】
(3)他のユーザの実績に基づくスポット候補抽出
候補抽出部103は、現行のスタンプラリーにおいて、他のユーザが選択して設定したスポットに基づいてスポット候補を抽出する。例えばスポット候補は、訪問者が多い順に所定の個数のスポットであってもよい。訪問者を判定する際には、管理サーバ10の記憶部13に登録された回数が多いスポットを人気スポット(訪問者が多いスポット)と判定する。
【0105】
なお、候補抽出部103は、上記(1)~(3)を組み合わせてスポット候補を抽出してもよい。上記(1)~(3)のそれぞれの判断基準に重み付けをして、スポット候補を抽出する。例えば、上記(1)におけるユーザ端末20の現在地からスポット候補までの距離、上記(2)においてユーザの嗜好を数値化したもの、上記(3)におけるスポットの登録回数、のそれぞれに係数をかけて各スポットを数値化する。そして、この数値が大きいスポットをスポット候補として抽出する。
【0106】
(4)スポット候補の制限
候補抽出部103は、ステップS14において記憶部13に記憶されたスポットの来訪可能時間と、ユーザがスタンプラリーを実施可能な時間とに基づいて、スポット候補を抽出する。具体的な処理として、例えばユーザ端末20においてユーザが実施可能時間を設定し、ユーザ端末20が実施可能時間の情報を管理サーバ10に送信する。そして候補抽出部103は、スポットの来訪可能時間がユーザの実施可能時間の前となるスポットをスポット候補として抽出する。換言すれば、ユーザが訪問可能なスポット候補のみを抽出し、訪問不可のスポットをスポット候補から除外する。または、訪問可能なスポット候補と訪問不可なスポット候補とを視認可能な態様で表示する。
【0107】
また、候補抽出部103は、スポットの来訪時間がスタンプシートの作成時間より前となるスポットをスポット候補として抽出する。かかる場合でも、ユーザが訪問可能なスポット候補のみを抽出し、訪問不可のスポットをスポット候補から除外する。または、訪問可能なスポット候補と訪問不可なスポット候補とを視認可能な態様で表示する。
【0108】
また、ラリー管理者は、必須の訪問スポットを設定して、当該スポットを記憶部13に記憶してもよい。かかる場合、候補抽出部103は、記憶部13に記憶された必須スポットをスポット候補として抽出する。
【0109】
なお、この(4)スポット候補の制限は、上記(1)~(3)でスポット候補を抽出するに先だって行われる制限であってもよい。すなわち、(4)でスポット候補を制限したうえで、上記(1)~(3)でスポット候補を抽出してもよい。
【0110】
(5)スポット候補のフィルタリング
候補抽出部103は、所定の優先順位に従って所定個数のスポット候補を抽出する。所定の優先順位は任意に設定できるが、例えば上記(1)~(3)の基準に基づいた優先順位であってもよい。また、所定個数も任意に設定できるが、例えば後述するようにユーザ端末20の表示部24にスポット候補を表示する際、ユーザがスポット候補を視認でき、スポットを選択しやすい個数に設定される。
【0111】
また、候補抽出部103は、スポットにタグを設定し、当該タグ毎にスポットを抽出する。タグは、例えば「飲食店」、「人気」、「一人でいきやすい」などであり、ステップS14において記憶部13に記憶されたスポット情報に基づいて任意に設定される。
【0112】
なお、この(5)スポット候補のフィルタリングは、後述するようにユーザ端末20の表示部24にスポット候補を表示する際、ユーザがスポットを選択しやすくするためのフィルタリングである。
【0113】
(6)混雑状況に基づくスポット候補抽出
混雑状況取得部102は、スポットの混雑状況と、当該混雑状況に対する時間帯を取得する。候補抽出部103は、混雑状況取得部102で取得された混雑状況に基づいて、スポット候補を抽出する。例えば、候補抽出部103は、混雑していないスポットをスポット候補として抽出してもよい。さらに候補抽出部103は、スタンプラリーの実施時間を把握し、当該実施時間において混雑していないスポットをスポット候補として抽出してもよい。
【0114】
なお、この(6)混雑状況に基づくスポット候補抽出も、後述するようにユーザ端末20の表示部24にスポット候補を表示する際、ユーザがスポットを選択しやすくするために行われる。
【0115】
以上のようにステップS21においてスポット候補が抽出されると、次に、管理サーバ10の候補提示部104は、スポット候補を地図上に表示させた状態でユーザ端末20に提示させる(ステップS22)。この地図は、ステップS15において記憶部13に記憶された地図である。候補提示部104は、スポットの位置情報に基づいて、当該スポット候補を地図上に表示させる。また候補提示部104は、スポットの事業カテゴリに基づいて、当該スポット候補を事業カテゴリ毎に地図上に表示させることが可能である。そして、ユーザ端末20の表示部24は、スポット候補を地図とともに表示する(ステップS23)。
【0116】
図5~
図7は、表示部24において表示されるスポット候補一覧画面300の一例である。スポット候補一覧画面300において表示部24は、地図上にスポット候補301、302としての観光地候補301と店舗候補302の一方又は両方を表示する。また表示部24は、カテゴリ選択ボタン303を表示する。カテゴリ選択ボタン303は、観光地カテゴリ303aと店舗カテゴリ303bを含む。
図5に示すようにカテゴリ選択ボタン303において観光地カテゴリ303aと店舗カテゴリ303bの両方が選択された場合(太枠)、観光地候補301と店舗候補302が表示される。また、
図6に示すようにカテゴリ選択ボタン303において観光地カテゴリ303aが選択された場合(太枠)、観光地候補301のみが表示され、
図7に示すようにカテゴリ選択ボタン303において店舗カテゴリ303bが選択された場合(太枠)、店舗候補302のみが表示される。なお、図示しないが、スポット候補は地図上に表示される態様と、リストにて表示される態様がともに表示されてもよい。
【0117】
また、スポット候補一覧画面300において表示部24は、スポットリスト304と、「確定する」の確定ボタン305を表示する。スポットリスト304は、スタンプラリーでユーザが訪問すべきスポットであり、本実施形態では3の観光地と2つの店舗を含む。確定ボタン305は、ユーザが5つのスポットを選択して確定するためのボタンである。
【0118】
次に、表示部24において、ユーザはスポットを選択する(ステップS24)。スポット候補一覧画面300においてユーザが観光地候補301の1つである観光地Aを選択すると、表示部24は、
図8に示すスポット候補情報画面310を表示する。スポット候補情報画面310において表示部24は、観光地Aの表示311、観光地Aの説明312、観光地Aの基本情報313を表示する。表示311は、例えば観光地Aを示す写真やロゴなどである。説明312は、例えば観光地Aの見どころなどの説明である。基本情報313は、例えば観光地の来訪可能時間などの情報である。また表示部24は、「ここを選ぶ」の選択ボタン314を表示する。ユーザが選択ボタン314を選択すると、観光地Aがスタンプラリーのスポットとして選択される。なお、スポット候補の選択は、スポット候補情報画面310において直接行ってもよい。
【0119】
かかる場合、スポット候補一覧画面300においてスポット候補301、302が地図上に表示されるので、ユーザはスポット候補301、302を直感的に選択することができ、ユーザにとって利便性の高いスタンプラリーが実現できる。
【0120】
ステップS24では、ユーザがスポットを選択する操作が繰り返し行われて、5つのスポットが選択される。選択された5つのスポットは、
図5~
図7に示したスポット候補一覧画面300のスポットリスト304に表示される。そして、5つのスポットが選択された後、ユーザは確定ボタン305を選択する。こうして、スタンプラリーのスポットが確定される。
【0121】
なお、
図9に示すようにスポット候補一覧画面300において表示部24は、ユーザ端末20の現在地320を表示してもよい。かかる場合、スポット候補一覧画面300におけるスポット候補と現在地との距離の視認性が向上し、ユーザは現在地に基づいた柔軟なスタンプラリーシートを作成することができる。
【0122】
また、ステップS21では、上記(4)においてスポットの来訪可能時間とユーザのスタンプラリー実施可能時間に基づいて、ユーザが訪問することができないスポット候補を除外した。スポット候補一覧画面300において表示部24は、この除外したスポット候補を表示しないようにしてもよいし、グレーアウトで表示してもよい。いずれにしても、ユーザは他の訪問可能なスポット候補を選択するように促される。
【0123】
また、ステップS21では、上記(5)において所定の優先順位に従って所定個数のスポット候補を抽出した。スポット候補一覧画面300において表示部24は、所定個数のスポット候補のみを表示してもよい。またスポット候補一覧画面300において表示部24は、優先順位を表示してもよい。優先順位の表示は任意であるが、例えば優先順位に応じてスポット候補301、302の表示の大小を変えたり、スポット候補301、302の色を変えてもよい。かかる場合、スポット候補一覧画面300におけるおすすめスポットが分かりやすくなり、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0124】
また、ステップS21では、上記(5)においてスポットにタグを設定した。タグは、上述したように例えば「飲食店」、「人気」、「一人でいきやすい」などである。スポット候補一覧画面300において表示部24は、このタグ毎にスポット候補301、302を表示してもよい。かかる場合、ユーザの嗜好に応じて、スポット候補を選択しやすくなる。
【0125】
また、ステップS21では、上記(6)においてスポットの混雑状況に基づいてスポット候補を抽出した。スポット候補一覧画面300において表示部24は、この混雑状況を表示してもよい。混雑状況の表示方法は任意であるが、例えば混雑状況に応じてスポット候補301、302の表示の大小を変えたり、スポット候補301、302の色を変えてもよい。かかる場合、ユーザは混雑状況に応じてスポットを選択でき、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0126】
なお、スポット候補一覧画面300において表示部24は、スポット候補301、302を地図上に表示したが、これらスポット候補をリスト形式で表示してもよい。すなわち、スポット候補301、302が地図上に表示された画面と、スポットがリスト形式で表示された画面とが切り替え自在に構成されており、ユーザはいずれの画面からもスポットを選択できるようにしてもよい。
【0127】
以上のようにステップS24においてユーザにより選択されたスポットが確定すると、次に、ユーザ端末20は、当該選択されたスポットの情報を管理サーバ10に送信する(ステップS25)。
【0128】
次に、管理サーバ10においてシート作成部105は、ステップS24でユーザにより選択されたスポットを含むスタンプシートを作成する(ステップS26)。
【0129】
次に、シート提示部106は、ステップS26で作成されたスタンプシートをユーザ端末20に提示させる(ステップS27)。この際、シート提示部106は、スタンプシートに含まれるスポットを地図上に表示させた状態でユーザ端末20に提示させる。そして、ユーザ端末20の表示部24は、スタンプシートを表示する(ステップS28)。
【0130】
図10は、表示部24において表示されるシート画面330の一例であり、
図11は、表示部24において表示されるスポット一覧画面340の一例である。シート画面330とスポット一覧画面340は、切り替え可能に構成されている。
【0131】
図10に示すシート画面330において表示部24は、スタンプシート331、スポット332a~332e、マップボタン333、「行き先を変更する」のシート変更ボタン334を表示する。スポット332a~332eはそれぞれ、観光地A、観光地B、観光地C、店舗A、店舗Bである。マップボタン333は、スポット一覧画面340に切り替えるためのボタンである。なお、スポット332a~332eのいずれかを選択すると、表示部24の表示をスポット一覧画面340に切り替え、当該選択されたスポット332a~332eを地図上で確認できるようにしてもよい。シート変更ボタン334は、スタンプラリーの実施途中で、訪問するスポットを変更してスタンプシートを変更するためのボタンである。このシート変更ボタン334を用いたスタンプシートの変更方法については後述する。
【0132】
図11に示すスポット一覧画面340において表示部24は、地図上にスポット332a~332eを表示する。また表示部24は、シートボタン341と、「行き先を変更する」のシート変更ボタン342を表示する。シートボタン341は、シート画面330に切り替えるためのボタンである。シート変更ボタン342は、スタンプラリーの実施途中で、訪問するスポットを変更してスタンプシートを変更するためのボタンである。
【0133】
なお、
図11に示すスポット一覧画面340において表示部24は、スタンプラリーを実行するのに必要な時間(予測値)を表示してもよい。例えばステップS26においてシート作成部105がスタンプシートを作成する際、ユーザ端末20の位置情報とスポットの位置情報に基づいて、必要時間を予測する。
【0134】
また、スポット一覧画面340において表示部24は、移動経路を表示してもよい。例えばステップS26においてシート作成部105がスタンプシートを作成する際、ユーザ端末20の位置情報とスポットの位置情報に基づいて、移動経路が自動設定される。移動経路は、移動手段毎に表示されるようにしてもよい。なお、自動設定の方法は公知の方法を用いることができる。
【0135】
また、スポット一覧画面340において表示部24は、移動経路に応じた必要な金額を表示してもよい。例えばステップS26においてシート作成部105がスタンプシートを作成する際、移動手段に応じて、必要金額が自動算出される。必要金額は、移動に要する交通費用に加えて、スポットでかかる費用(例えば、入園料、商品の購入金額など)が含まれてもよい。さらに、スポット一覧画面340において表示部24は、必要金額でソートして、移動経路の表示を変更してもよい。
【0136】
また、スポット一覧画面340において表示部24は、移動経路に基づいて、広告を表示してもよい。広告は、例えば移動経路上にある事業者の広告であってもよい。この事業者の情報は事前に取得して、管理サーバ10の記憶部13に記憶しておく。そして例えばステップS26においてシート作成部105がスタンプシートを作成する際、広告を表示させるようにする。
【0137】
次に、ユーザは表示部24に表示されたスタンプシートに基づいて、スタンプラリーを実施する。なお、本実施形態では、スポット332a~332c(観光地A~観光地B)に対しては、ユーザが訪問することをクリア条件とする。また、スポット332d、332e(店舗A、B)に対しては、ユーザが店舗で商品を購入することをクリア条件とする。
【0138】
スタンプラリーを実施中に、ユーザが観光地Aであるスポット332aを訪問すると、管理サーバ10のスタンプ付与部107は、スポット332aへのユーザの訪問を判定する。例えばユーザ端末20は、当該ユーザ端末20の位置情報を管理サーバ10に送信する(ステップS29)。管理サーバ10において位置情報取得部101は、ユーザ端末20の位置情報を取得して記憶部13に記憶する。スタンプ付与部107は、この位置情報に基づいて、ユーザ端末20がスポット332aの所定範囲内に所定時間存在することを確認して、ユーザの訪問を判定する。所定範囲と所定時間は任意に設定することができる。そしてスタンプ付与部107は、スポット332aに対してスタンプを付与する(ステップS30)。
【0139】
なお、ユーザの訪問の判定方法は任意である。例えば、ユーザ端末20が備える近距離無線通信機能、例えばNFC(Near Field Communication)やBLE(Bluetooth Low Energy)を用いて、事業者端末30と通信を行うことで、ユーザの訪問を認定してもよい。ユーザ端末20は通信結果を管理サーバ10に送信し、スタンプ付与部107は、この通信結果からスポット332aへのユーザの訪問を判定する。
【0140】
また例えば、電子スタンプ(電子印章)を用いてもよい。事業者端末30のスタンプ用デバイスによりユーザ端末20に電子スタンプを押すことで、ユーザの訪問を認定する。ユーザ端末20は、押された電子スタンプを管理サーバ10に送信し、スタンプ付与部107は、この電子スタンプを確認してスポット332aへのユーザの訪問を判定する。
【0141】
スタンプ付与部107は、ステップS30で付与したスタンプをユーザ端末20に送信する(ステップS31)。そして、ユーザ端末20の表示部24は、スポットを訪問したことを示すスタンプを表示する(ステップS32)。
図12に示すシート画面330において表示部24は、スポット332aに対して、「済」のスタンプ350を表示する。また、
図13に示すスポット一覧画面340において表示部24は、地図上のスポット332aに対して、「済」のスタンプ350を表示する。なお、スタンプ350は「済」に限定されず、任意に設定することができる。
【0142】
また、スタンプラリーを実施中に、ユーザが店舗Aであるスポット332dを訪問し商品を購入すると、管理サーバ10のスタンプ付与部107は、スポット332dへのユーザの訪問と商品購入を判定する。例えばユーザがスポット332dで商品を購入すると、ユーザ端末20はその決済情報を事業者端末30に送信する(ステップS33)。事業者端末30は上述したように決済機能を有し、決済情報に基づいて決済処理を行う(ステップS34)。決済処理が完了すると、事業者端末30は、決済完了の情報を管理サーバ10に送信する(ステップS35)。管理サーバ10においてスタンプ付与部107は、この決済完了の情報に基づいて、ユーザの訪問と商品購入を判定する。そしてスタンプ付与部107は、スポット332dに対してスタンプを付与する(ステップS36)。
【0143】
スタンプ付与部107は、ステップS36で付与したスタンプをユーザ端末20に送信する(ステップS37)。そして、ユーザ端末20の表示部24は、スタンプを表示する(ステップS38)。これらステップS37、S38はそれぞれ、上記ステップS31、S32と同様であるので、詳細説明を省略する。
【0144】
なお、本実施形態では、スポット332a~332c(観光地A~観光地B)に対してユーザが訪問することをクリア条件とし、スポット332d、332e(店舗A、B)に対してユーザが店舗で商品を購入することをクリア条件としたが、クリア条件は任意に設定できる。
【0145】
例えば、ユーザがスポット332a~332eを訪問すると、ユーザ端末20の表示部24にクイズが表示され、このクイズに正解するとスタンプが付与されるようにしてもよい。さらに、クイズに不正解の場合、ミッション(クリア条件)が追加されてもよい。ミッションの一例として、所定金額以上または所定個数以上の決済を行うこと、一度スポットから所定範囲外に出た後に再度スポットを訪問すること、一度他のスポットを訪問すること、などが含まれてもよい。
【0146】
以上のようにスタンプラリーを実施するが、この実施途中にユーザはスポットを変更し、当該変更されたスポットを含むようにスタンプシートを変更してもよい。
図10に示したシート画面330においてユーザがシート変更ボタン334を選択し、あるいは
図11に示したスポット一覧画面340においてユーザがシート変更ボタン342を選択すると、ユーザ端末20は、スポット変更要求を管理サーバ10に送信する(ステップS39)。
【0147】
管理サーバ10の候補抽出部103は、ステップS14において記憶部13に記憶されたスポットのうち、ユーザ端末20に提示させるスポット候補を最抽出する(ステップS40)。この際、候補抽出部103は、スタンプラリー実施途中のユーザ端末20の位置情報から所定範囲内に含まれるスポットをスポット候補として抽出する。例えば、ステップS26でスタンプシートを作成する際の位置情報Aではなく、ステップS39でスタンプシートを変更する際の新しい位置情報Bに基づいて、スポット候補を再抽出する。
【0148】
なお、候補抽出部103によるスタンプ候補の再抽出方法は上記に限定されず、任意の位置情報に基づいてスタンプ候補を最抽出してもよい。上記例において、例えば所定時間後に別の位置情報Cに移動する場合には、当該位置情報Cに基づいて、スポット候補を再抽出してもよい。
【0149】
次に、候補提示部104は、スポット候補を地図上に表示させた状態でユーザ端末20に提示させ(ステップS41)、ユーザ端末20の表示部24は、スポット候補を地図とともに表示する(ステップS42)。ユーザはスポットを選択して変更する(ステップS43)。ユーザ端末20は、当該選択されたスポットの情報を管理サーバ10に送信し(ステップS44)、シート作成部105は、ユーザにより変更されたスポットを含むスタンプシートを作成して変更する(ステップS45)。シート提示部106は、変更されたスタンプシートをユーザ端末20に提示させ(ステップS46)。ユーザ端末20の表示部24は、スタンプシートを表示する(ステップS47)。なお、これらステップS41~S47はそれぞれ、上記ステップS22~S28と同様であるので、詳細説明を省略する。
【0150】
以上のようにスタンプラリーを実施し、5つのスポット332a~332eに対してスタンプ350が付与されると、表示部24は、
図14に示すラリー完了画面360を表示する。ラリー完了画面360において表示部24は、シート画面330に示されたスタンプシート331、スポット332a~332eに加えて、「応募する」の応募ボタン361を表示する。ユーザが応募ボタン361を選択すると、ユーザ端末20はスランプラリーの完了通知を管理サーバ10に送信する(ステップS48)。
【0151】
管理サーバ10において特典付与部108は、スタンプラリーの完了通知を受領すると、ユーザに特典を付与する(ステップS49)。または、管理サーバ10において特典付与部108は、スタンプラリーの完了を検出し(換言すれば、ユーザ端末20からのスタンプラリー完了通知を取得せずに)自動的にユーザに特典を付与してもよい。具体的な特典は任意に設定できる。例えば、特典はステップS24においてユーザにより選択されたスポットに基づいて決定されてもよい。あるいは、訪問箇所やスタンプ個数に応じて特典を変更してもよい。特典付与部108は、ステップS40で付与した特典をユーザ端末20に送信する(ステップS50)。そして、ユーザ端末20の表示部24は、付与された特典を表示する(ステップS51)。こうして、スタンプラリーは終了する。
【0152】
以上の実施形態によれば、ステップS24においてユーザがスポットを選択し、ステップS26において当該スポットを含むスタンプシートを作成する。換言すれば、ユーザが自らスタンプシートを作成するので、ユーザがスタンプラリーを完遂する意欲を向上させることができ、スタンプラリーの完遂率を高めることができる。そしてその結果、商品の販売促進やサービスの提供促進を適切に行うことが可能となる。
【0153】
また、ステップS22においてスポット候補を地図上に表示させた状態でユーザ端末20に提示させ、すなわちステップS23においてスポット候補一覧画面300において表示部24は、地図上にスポット候補301、302を表示する。これにより、ユーザはスポット候補を直感的に選択し、ユーザの現在地に基づいた柔軟なスタンプラリーを作成することができる。したがって、ユーザにとって利便性の高いスタンプラリーが実現できる。そしてその結果、ユーザによるスタンプラリーの完遂率をさらに向上させることができる。
【0154】
また、スタンプラリーの実施途中で、ステップS43でスポットを変更して、ステップS46でスタンプシートを変更することができる。したがって、ユーザにとっての利便性のさらに向上させることができる。
【0155】
<他の実施形態>
以上の実施形態において、1回目のスタンプラリーが完了された後、2回目以降のスタンプラリーが実施されることを事業者に通知するようにしてもよい。かかる場合、管理サーバ10の制御部12は、事業者通知部(図示せず)を有している。
【0156】
上記ステップS14においてスポット情報と事業者情報が記憶部13に記憶される。事業者通知部は、事業者情報の住所(位置情報)に基づいて、2回目のスタンプラリーの開催地から所定範囲内のスポットを選定する。事業者通知部は、選定されたスポットの事業者端末30に、2回目のスタンプラリーの開催を通知し、スポット事業者にスポット登録を促す。かかる場合、スポット事業者がスタンプラリーに参加するかどうかを決めるので、スタンプラリーの度にラリー管理者がスポット候補を決定するという負荷を軽減することできる。
【0157】
<他の実施形態>
以上の実施形態では、ラリー対象がスポットである場合について説明したが、ラリー対象はこれに限定されない。
【0158】
例えば、ラリー対象は移動手段を含んでもよい。移動手段は、例えば電車、バス、タクシー、徒歩などである。かかる場合、スタンプラリーにおいて、例えばユーザが電車で移動することをクリア条件に設定する。クリア条件を達成したかどうかの判定方法は任意であるが、例えば管理サーバ10のスタンプ付与部107は、ユーザ端末20の位置情報の軌跡(経路や時間)に基づいてユーザの移動経路を推定し、クリア条件を達成しているかどうかを判定してもよい。
【0159】
また、ラリー対象は移動経路を含んでもよい。かかる場合、スタンプラリーにおいて、例えば特定の移動経路に沿ってユーザが移動することをクリア条件に設定する。管理サーバ10のスタンプ付与部107は、ユーザ端末20の位置情報の軌跡に基づいてユーザの移動経路を特定し、クリア条件を達成しているかどうかを判定する。
【0160】
また、ラリー対象はサービスを含んでもよい。例えばサービスは、リアル空間(上記実施形態におけるスポット)で提供されるサービスであってもよい。かかる場合、上記実施形態と同様のスタンプラリーを実施することができる。また、スタンプラリーにおいて、例えば特定のサービスを受けることをクリア条件に設定する。
【0161】
また、例えばサービスは、ウェブ上の仮想サービス又は仮想店舗を含んでもよい。かかる場合、スタンプラリーはウェブ上でのスタンプラリーとなる。またこの際、スタンプラリーにおけるユーザIDとサービスにおけるユーザIDを対応付ける。そして、スタンプラリーにおいて、例えば特定の仮想サービスを受けること又は特定の仮想店舗で商品を購入することをクリア条件に設定する。
【0162】
以上のようにラリー対象がいずれの場合であっても、上述した本実施形態の効果を享受することができる。
【0163】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、ユーザの行動を促進する際に有用であり、特にスタンプラリーを実施する際に有用である。
【符号の説明】
【0165】
1 情報処理システム
10 管理サーバ
11 通信部
12 制御部
13 記憶部
20 ユーザ端末
21 通信部
22 制御部
23 記憶部
24 表示部
30 事業者端末
31 通信部
32 制御部
33 記憶部
40 ネットワーク
100 情報登録部
101 位置情報取得部
102 混雑状況取得部
103 候補抽出部
104 候補提示部
105 シート作成部
106 シート提示部
107 スタンプ付与部
108 特典付与部
200 バス
201 プロセッサ
202 メモリ
203 ストレージ
204 通信装置
205 入力装置
206 出力装置
300 スポット候補一覧画面
301 スポット候補(観光地候補)
302 スポット候補(店舗候補)
303 カテゴリ選択ボタン
303a 観光地カテゴリ
303b 店舗カテゴリ
304 スポットリスト
305 確定ボタン
310 スポット候補情報画面
311 表示
312 説明
313 基本情報
314 選択ボタン
320 現在地
330 シート画面
331 スタンプシート
332a~332e スポット
333 マップボタン
334 シート変更ボタン
340 スポット一覧画面
341 シートボタン
342 シート変更ボタン
350 スタンプ
360 ラリー完了画面
361 応募ボタン
【要約】
【課題】ユーザによるスタンプラリーの完遂意欲を高める。
【解決手段】情報処理装置が、ユーザが利用する情報処理端末の位置情報を取得する処理(ステップS20)と、スタンプラリーのラリー対象候補を地図上に表示させた状態で情報処理端末に提示させる処理(ステップS22)と、ラリー対象候補のうち、ユーザにより選択されたラリー対象を含むスタンプシートを作成する処理(ステップS26)と、を実行する。
【選択図】
図4A