IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エルム測建の特許一覧

<>
  • 特許-草刈り用アタッチメント 図1
  • 特許-草刈り用アタッチメント 図2
  • 特許-草刈り用アタッチメント 図3
  • 特許-草刈り用アタッチメント 図4
  • 特許-草刈り用アタッチメント 図5
  • 特許-草刈り用アタッチメント 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-10
(45)【発行日】2023-02-20
(54)【発明の名称】草刈り用アタッチメント
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/64 20060101AFI20230213BHJP
   A01D 43/063 20060101ALI20230213BHJP
【FI】
A01D34/64 Z
A01D43/063
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021107157
(22)【出願日】2021-06-29
(65)【公開番号】P2023005328
(43)【公開日】2023-01-18
【審査請求日】2021-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】511308990
【氏名又は名称】株式会社エルム測建
(74)【代理人】
【識別番号】100185454
【弁理士】
【氏名又は名称】三雲 悟志
(74)【代理人】
【識別番号】100121337
【弁理士】
【氏名又は名称】藤河 恒生
(72)【発明者】
【氏名】土山 定信
【審査官】櫻井 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-034631(JP,A)
【文献】特開2020-195366(JP,A)
【文献】実開平07-025717(JP,U)
【文献】特開昭62-236405(JP,A)
【文献】特開2016-168007(JP,A)
【文献】特開2012-147718(JP,A)
【文献】特開平09-205848(JP,A)
【文献】米国特許第04769977(US,A)
【文献】米国特許第03319407(US,A)
【文献】米国特許第03061996(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/00 - 34/90
A01D 43/063
E02F 3/28 - 3/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アームを備えた走行手段に取り付けられる草刈り用アタッチメントであって、
上部および側部を有するカバーと、
前記カバーの上部に対して回転可能に配置された刈刃と、
前記カバーの上部に形成された開口と、
一端と他端を有し、該一端が前記開口またはその付近に配置された筒体と、
前記筒体の内部に配置されたスクリューと、
前記筒体の他端が内部に配置された容器と、
前記容器に備えられた突出部と、
前記アームに固定される固定部を含み、前記アームに対してカバーの上部を移動可能に取り付ける取り付け部と、
一端と他端を有し、該一端が前記固定部に固定され、該他端が前記カバーの上部と容器の突出部の間に配置された棒状体と、
を含み、
前記取り付け部が、
前記カバーと固定部の間に配置された中間部と、
前記固定部と中間部の間および中間部とカバーの間に配置された回転手段と、
を含む草刈り用アタッチメント。
【請求項2】
駆動装置と、
前記駆動装置に取り付けられた第1プーリーと、
前記刈刃に取り付けられた第2プーリーと、
前記スクリューに取り付けられた第3プーリーと、
前記第1プーリー、第2プーリーおよび第3プーリーに取り付けられたベルトと、
を含み、
前記刈刃の回転数がスクリューの回転数よりも早い請求項1の草刈り用アタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックホーなどのアームに取り付けられる草刈り用アタッチメントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路わきの雑草を草刈り機で刈り取っている。また、下記特許文献1のようにバックホーに取り付ける草刈り用のアタッチメントも開発されている。特許文献1のアタッチメントは、ハンマーナイフカッターを備えており、バックホーでアタッチメントの位置を操作することで、草刈りできる。
【0003】
しかし、特許文献1はアタッチメントがバックホーのアームの先端に固定されており、アタッチメントを地面に対して決められた位置になるように操作する必要がある。アタッチメントが地面または障害物に衝突すると、その衝撃でアタッチメントがバックホーのアームから外れたり、破損したりするおそれがある。またはアタッチメントが三角点などにぶつかり、それらを破壊するおそれもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-152119
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は簡易な操作で草刈りできる草刈り用アタッチメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の草刈り用アタッチメントは、アームを備えた走行手段に取り付けられる草刈り用アタッチメントであって、上部および側部を有するカバーと、前記カバーの上部に対して回転可能に配置された刈刃と、前記アームに対してカバーの上部を移動可能に取り付ける取り付け部と、一端と他端を有し、該一端が前記取り付け部に固定された棒状体と、前記棒状体の他端の位置を規制する規制手段とを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、カバーの上部がアームに対して移動可能になっているため、アームを地面の形状に追随させて移動させなくても、自動的にカバーの側部が地面に沿って移動する。そのため、アームの操作が簡単になり、簡単に草刈りができる。カバーを上下動させるときに、棒状体の位置が規制されることでカバーの位置が規制される。カバーの位置が安定し、雑草をトラックなどに移動させやすくなっている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の草刈り用アタッチメントを示す正面図である。
図2】本発明の草刈り用アタッチメントを下方から見た図である。
図3】本発明の草刈り用アタッチメントを前方から見た図である。
図4】本発明の草刈り用アタッチメントをアームで上昇させている途中の図である。
図5】本発明の草刈り用アタッチメントをアームで天地逆向きにした図である。
図6】本発明の草刈り用アタッチメントをアームで天地逆向きにしたときに容器が水平に対して傾斜した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願の草刈り用アタッチメントについて図面を参照して説明する。刈り取る植物を雑草として説明するが、雑草の中に樹木の芽などの他の植物が含まれてもよい。説明の便宜上、図面を模式的に示したり、省略して示したりする場合がある。各図において、x方向は草刈り用アタッチメントの進行方向、y方向は水平に対する鉛直方向、z方向は草刈り用アタッチメントの幅方向とする。xz面が水平になる。草刈り用アタッチメントを前に移動させるときは図1の右側に移動させることになり、草刈り用アタッチメントを上昇させるときは図1の上側に移動させることになる。以下の説明は地面が水平であることを前提にして説明する。
【0010】
[実施形態1]
図1図2図3に示す本発明の草刈り用アタッチメント10は、バックホーなど土木作業または建築作業可能な走行手段のアーム12に取り付けられる。アーム12は任意の方向に移動することが可能である。走行手段を移動させ、アーム12を操作することで草刈りを行う。走行と草刈りは同時に行ってもよいし、別々に行ってもよい。
【0011】
草刈り用アタッチメント10は、上部14および側部16を備えたカバー18、雑草を刈る刈刃20(図2)、雑草が集められる収集手段22、カバー18をアーム12に取り付ける取り付け部24を備える。
【0012】
カバー18を構成する上部14および側部16は鉄、アルミニウム、強化プラスチックなどの板体で構成されている。上部14における幅方向(z方向)の両端下側に側部16が設けられている。雑草を刈り取るとき、上部14が地面に対して間隔をあけて対向し、側部16が地面に対して垂直になる。カバー18に下部は無く、カバー18を下方から見るとカバー18の上部14が視認できる(図2)。カバー18を地面に対して平行に移動させたとき、カバー18の上部14の下方に雑草が入る。
【0013】
カバー18は刈刃20が刈り取った雑草を周囲に飛び散らさずに収集手段22に集めるためのものである。また、カバー18によって刈刃20に当たった石が飛散することを防止できる。たとえば、カバー18の側部16を道路と平行になるように移動させることで、道路への石の飛散を防止できる。従来、道路わきの草刈り作業では石の飛散を防止するために板またはシートを持った作業員が必要であったが、本発明はそのような作業員を省略することができる。
【0014】
カバー18の上部14は移動方向(x方向)に3の領域に分かれており、両側の高さが異なり、中央は傾斜している。カバー18は地面に対して移動方向前側よりも後側が高くなっている。刈刃20が回転すると、空気の流れは上部14に向かいながら回転する。さらに、カバー18が移動することで、刈刃20で刈り取られた雑草はカバー18の移動方向の後ろ側に流れやすい。移動方向後側に収集手段22を設けることで、気流に乗った刈り取られた雑草を収集手段22に集め易い。
【0015】
カバー18の前部および後部を省略したり、上部14に対する高さを側部16よりも低くしたりしてもよい。カバー18を前または後ろに移動させたときに、雑草をカバー18の上部14の下方に入れやすくなっている。
【0016】
カバー18の移動方向の前側に櫛歯26が設けられている。櫛歯26は複数の板体を平行に並べて構成している。櫛歯26は上部14と同じ材料で構成されてもよい。櫛歯26の間隔よりも大きな石や空き缶は櫛歯26に引っかかり、カバー18の上部14の下方に入ることを防止できる。大きな石や空き缶がカバー18の上部14の下方で刈刃20に当たることを防止できる。また、櫛歯26の間隔を三角点などの基準点よりも狭くしておくことで、基準点を破壊することも防止できる。
【0017】
カバー18の移動方向の後側にも櫛歯26を設けてもよい。カバー18を前後に往復運動させたときに、カバー18の後部でも石などが上部14の下方に入ることを防止する。
【0018】
刈刃20は上部14における側部16のある側に配置される。刈刃20は上部14に対して回転可能に取り付けられている。刈刃20は板状になっている。刈刃20が回転することで雑草を切断する。刈刃20の周縁に傾斜を設け、雑草を切断しやすくしてもよい。また、刈刃20の回転によって空気の流れが生じ、切断された雑草が空気の流れに沿って移動する。刈刃20の回転数を速くすることで雑草が細かく切断され、空気の流れに乗りやすくなる。
【0019】
刈刃20を回転させる駆動装置(図示省略)がカバー18の上部14に取り付けられている。駆動装置は油圧モーターである。走行装置の油圧装置から油圧モーターに動力を得ることができる。なお、防水処理を行うのであれば、駆動装置として電動モーターを用いることも可能である。走行装置のバッテリーから電動モーターの電力を得ることができる。
【0020】
駆動装置の回転軸に取り付けられた第1プーリー(図示省略)、刈刃20の回転軸28に取り付けられた第2プーリー(図示省略)、および第1プーリーと第2プーリーに取り付けられたベルト(図示省略)が備えられる。駆動装置で生じた動力は第1プーリー、ベルトおよび第2プーリーを介して刈刃20に伝えられる。刈刃20に石などが当たったとき、第1プーリーおよび第2プーリーの少なくとも1つでベルトがスリップする。刈刃20に石などが当たった衝撃が駆動装置に伝わらず、駆動装置を保護することができる。
【0021】
上部14の下方側の面に取り付けられたガイド30を備える(図2)。ガイド30は板体で構成されている。ガイド30は刈刃20の回転円の外周よりも外側に配置され、その回転円よりも径の広い円弧を有している。上部14に対するガイド30の高さは、側部16よりも低くなっている。カバー18の下方に雑草が入りやすくなっている。刈刃20の回転によって生じた空気は刈刃20を中心として、刈刃20から離れるように渦を巻く。その空気はガイド30に当たり、ガイド30に沿って流れる。ガイド30によって上部14の下方側で風路が形成されている。その空気の流れの先に収集手段22を設けておくことで、雑草が収集手段22に向けて流れる。また、カバー18の前部は櫛歯26であり、後部はないため、ガイド30によって雑草がカバー18の前部と後部から逃げないようになっている。
【0022】
カバー18の上部14における移動方向の後ろ側に収集手段22が取り付けられている。収集手段22は筒体32、スクリュー34および容器36を備える。
【0023】
カバー18の上部14に開口38が形成されている。筒体32は一端40と他端42を有し、一端40が上部14の開口38の位置またはその付近に配置される。筒体32の一端40またはその付近がカバー18の上部14の開口38にはめ込まれている。カバー18の下側を流れた雑草は、筒体32の内方を通って容器36に流れるようになっている。
【0024】
スクリュー34は筒体32の内方に配置されている。スクリュー34の一部が筒体32の外に配置されてもよい。スクリュー34は一端44がカバー18の上部14の下側に配置され、他端46が容器36の中に入っている。上述したカバー18の上部14の開口38をスクリュー34が通過している。さらに、スクリュー34の一端44の付近に内板48を設けている。上部14と内板48の高さが異なり、上部14と内板48の間に隙間50がある。ガイド30によって一定方向に流れる空気は上部14と内板48の隙間50に入り、筒体32の一端40およびスクリュー34の一端44がある位置まで流れる。空気が筒体32の一端40から筒体32の中に入り、容器36に流れる。その空気の流れに乗って雑草もカバー18の上部14の下側から隙間50に入り、筒体32の中を流れ、容器36まで流れる。その際、スクリュー34が筒体32の中で雑草を流れやすくしたり、筒体32の中で止まってしまった雑草を容器36まで移動させたりする。スクリュー34の回転軸52は細くする方がよい。スクリュー34の回転軸52が細いことで筒体32の中を空気が流れやすくなり、雑草が筒体32を流れやすくなる。
【0025】
スクリュー34の回転軸52に第3プーリー(図示省略)を取り付けている。この第3プーリーに上記第1プーリーおよび第2プーリーに取り付けられたベルトが取り付けられている。刈刃20とスクリュー34が同時に回転する。
【0026】
スクリュー34の回転速度は刈刃20の回転速度よりも遅い。たとえば、スクリュー34の回転速度は刈刃20の回転速度の約半分である。第2プーリーの半径を第3プーリーの半径よりも小さくし、スクリュー34と刈刃20の回転速度を調節する。スクリュー34の回転速度を刈刃20の回転速度よりも遅くすることで、刈刃20で生じた空気が筒体32の中に入りやすくなっており、その影響で筒体32の中に雑草が入りやすくなっている。
【0027】
筒体32はカバー18の上部14に取り付けられている。また、スクリュー34の他端46と筒体32の他端42は容器36の中に入っており、容器36はカバー18の上部14に取り付けられている。雑草は筒体32を通って容器36の中に入る。筒体32の両端は開放されており、筒体32を通った雑草が容器36の中に入る。
【0028】
容器36は雑草を一時的に溜めるためのものである。容器36は板体または網体で構成される。容器36は上部に蓋体54を備え、ヒンジを介して容器36と蓋体54が取り付けられている。容器36が天地逆を向いたとき、蓋体54が容器36から離れ、容器36の上部が開放される(図5)。容器36に溜められた雑草を容器36の外に出すことができる。また、容器36および蓋たち54を板体で構成した場合、容器36に入った空気を逃がすために、容器36または蓋体54の一部に小穴を設けておくことが好ましい。
【0029】
取り付け部24はアーム12に対してカバー18を移動可能に取り付ける手段である。取り付け部24は、カバー18の上部14における上方側であり、かつ進行方向(x方向)の前側に取り付けられている。取り付け部24はアーム12に固定される固定部56、カバー14と固定部56の間にある中間部58、およびヒンジ60、62を備える。固定部56はアーム12に固定できれば任意の形状であってもよい。中間部58は板体で構成される。固定部56と中間部58が第1ヒンジ60で固定され、カバー18の上部14と中間部58が第2ヒンジ62で取り付けられる。アーム12の操作によって固定部56を移動させることで、中間部58を介してカバー18を移動させることができる。
【0030】
固定部56に固定された棒状体64が備えられる。図3に示すように、棒状体64は2本であるが、棒状体64の本数は限定されない。図3では2本の棒状体64は水平に対する高さが一致するように配置されている。棒状体64は一端66および他端68を有する板バネまたは単なる金属等の棒体で構成される。棒状体64の断面は角形、丸形など限定されない。棒状体64の一端66が固定部56に固定されている。
【0031】
上記容器36は上部14の後側から前側に向かって突出する突出部70を備える。上部14と突出部70の間に空間があり、棒状体64の他端68の高さはカバー18の上部14と突出部70の下部の間に配置される。後述するように、アーム12の動きによって、棒状体64の他端68はカバー18の上部14と突出部70の下部の間を移動する。カバー18の上部14と突出部70は棒状体64の他端68の移動する位置を規制する手段として機能している。
【0032】
カバー18を前方に移動させて雑草を刈るときは、アーム12が前方に移動し、その移動に応じてカバー18も移動する。その際、アーム12とカバー18を取り付ける取り付け部24はヒンジ60、62を備えているため、アーム12が上下動してもカバー18の側部16が地面に接しながら移動する。すなわち、カバー18はアーム12に引きずられるようにして移動する(図1)。アーム12を地面の形状に合わせて移動させる必要はなく、自動的にカバー18が地面の形状に合わせて移動する。中間部58およびヒンジ60、62がアーム12とカバー18との間で緩衝材の働きを有しているため、カバー18に生じた衝撃が吸収され、アーム12からカバー18が外れたり、破損したりすることを防止できる。なお、アーム12の高さを高くしすぎると側部16が地面から浮き上がるため、アーム12の高さをある程度調整する必要があるが、従来のように地面の形状に合わせる必要はない。従来に比べてアーム12の操作が簡単になる。
【0033】
カバー18を持ち上げるときは、アーム12の先端を地面から離れる方向(y方向)に移動させる。その際、固定部56がカバー18から離れる方向に移動し、棒状体64の他端68が容器36の突出部70に接する(図4)。固定部56、中間部58およびヒンジ60、62によってカバー18が地面から離れるように引っ張り、棒状体64が容器36を支えている。蓋体54を水平にした状態を維持してカバー18を持ち上げることができる。
【0034】
アーム12を操作してカバー18を天地逆向きにしたとき、カバー18が地面に向かって移動する(図5)。中間部58の角度が変化し、少なくとも中間部58、または中間部58と固定部56がカバー18の上部14に接する。そして、棒状体64の他端68はカバー18の上部14に接する。このため、容器36は図5の状態から下方に下がろうとするが、棒状体64がカバー18を支え、容器36の上部が下方を向いた状態を維持できる。棒状体64に板バネを利用することで、他端68が突出部70から上部14に移動した際の振動を吸収できる。容器36の上部から蓋体54が開き、容器36から雑草を出すことができる。容器36の上部を水平に向けた状態を維持することができ、雑草を安定して取り出すことができる。
【0035】
なお、草刈り用アタッチメント10の重心が変わることで、図6のように容器が水平面(xz面)に対して傾斜する場合もある。本発明は容器36の上部が水平の状態で下方を向くことに限定されず、雑草が取り出されれば、容器36の上部が水平に対して多少傾斜してもよい。棒状体64の長さを適宜調節し、容器36の角度を調節して雑草がこぼれないようにする。
【0036】
以上のように、取り付け部24に棒状体64を固定し、棒状体64の他端68でカバー18の上部14または容器36の突出部70を支えることができる。カバー18を持ち上げたり、天地逆向きにしたりしたときに、カバー18の位置を維持できる。雑草を収容した容器36を上昇させ、トラックに雑草を入れることができる。作業員によって刈り取られた雑草を収集するに必要は無く、作業が簡略化され、作業員の人数を減らせる。また、雑草を刈り取っているときは、カバー18が固定されていないため、カバー18が地面の形状に追随して動く。アーム12でカバー18の位置を細かく動かす必要なく、草刈りが容易になる。また、従来のようにカバー18を破損したり、三角点などを破損したりすることを防止できる。
【0037】
[実施形態2]
実施形態1ではカバー18の上部14と容器36の突出部70が棒状体64の他端68の位置を規制する規制手段になっていたが、本発明は限定されない。容器36の突出部70以外に別途箱体、枠体または板体をカバー18または容器36に取り付け、棒状体64の他端68の移動する位置を規制してもよい。
【0038】
[実施形態3]
中間部58は板体に限定されず、第1ヒンジ60と第2ヒンジ62に取り付けられる構造であれば、棒状体などであってもよい。また、中間部58の数は1つに限定されない。複数の中間部58を設け、それらがヒンジで取り付けられるようにする。また、上記実施形態ではカバー18の上部14に第2ヒンジ62が直接取り付けられたが、カバー18に他の部材を取り付け、その部材に第2ヒンジ62を取り付けてもよい。
【0039】
[実施形態4]
刈刃20で雑草を切断できれば、刈刃20の形状は限定されない。たとえば、チェーンソーのチェーンを刈刃20として利用してもよい。
【0040】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【符号の説明】
【0041】
10:草刈り機
12:アーム
14:カバーの上部
16:カバーの側部
18:カバー
20:刈刃
22:収集手段
24:取り付け部
26:櫛歯
28:刈刃の回転軸
30:ガイド
32:筒体
34:スクリュー
36:容器
38:上部の開口
40:容器の一端
42:容器の他端
44:スクリューの一端
46:スクリューの他端
48:内板
50:上部と内板との隙間
52:スクリューの回転軸
54:蓋体
56:固定部
58:中間部
60、62:ヒンジ(回転手段)
64:棒状体
66:棒状体の一端
68:棒状体の他端
70:容器の突出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6