IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三洋電機株式会社の特許一覧

特許7225257電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置
<>
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図1
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図2
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図3
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図4
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図5
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図6
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図7
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図8
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図9
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図10
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図11
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図12
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図13
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図14
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図15
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図16
  • 特許-電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-10
(45)【発行日】2023-02-20
(54)【発明の名称】電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/264 20210101AFI20230213BHJP
   H01M 50/262 20210101ALI20230213BHJP
   H01M 50/209 20210101ALI20230213BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20230213BHJP
   H01M 50/251 20210101ALI20230213BHJP
   B60L 50/64 20190101ALI20230213BHJP
   H01M 10/46 20060101ALI20230213BHJP
   B60K 6/20 20071001ALN20230213BHJP
【FI】
H01M50/264
H01M50/262 S
H01M50/262 P
H01M50/262 M
H01M50/209
H01M50/249
H01M50/251
B60L50/64
H01M10/46 ZHV
B60K6/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020548061
(86)(22)【出願日】2019-07-26
(86)【国際出願番号】 JP2019029343
(87)【国際公開番号】W WO2020059296
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】P 2018176648
(32)【優先日】2018-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003225
【氏名又は名称】弁理士法人豊栖特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植村 恭明
(72)【発明者】
【氏名】越智 新吾
(72)【発明者】
【氏名】江頭 拓也
(72)【発明者】
【氏名】神足 昌人
【審査官】小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/166972(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0090729(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0212212(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/264
H01M 50/262
H01M 50/209
H01M 50/249
H01M 50/251
B60L 50/64
H01M 10/46
B60K 6/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項9】
請求項1~7のいずれか一に記載の電源装置を備える蓄電装置であって、
前記電源装置と、該電源装置への充放電を制御する電源コントローラとを備えており、前記電源コントローラでもって、外部からの電力により前記二次電池セルへの充電を可能とすると共に、該二次電池セルに対し充電を行うよう制御する蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な電源装置は、複数の角形電池セルからなる電池積層体と、電池積層体の両端面に配置される一対のエンドプレートと、一対のエンドプレートを連結するバインドバー等の締結部材を備えている(特許文献1参照)。この電源装置は、電池積層体をエンドプレートとバインドバーにより拘束することで、複数の角形電池セルからなる電池積層体を集合化できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-220117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の電源装置は、バインドバーやエンドプレートを介して複数の角形の二次電池セルからなる電池積層体を集合化させているため、電池積層体を構成する複数の二次電池セルの膨張が抑制されることになる。つまり、バインドバーやエンドプレートを介して、二次電池セルの膨張を抑制することになるため、バインドバーやエンドプレートに大きな力が加わる。
【0005】
一方で、角形の二次電池セルは、体積あたりのエネルギー密度や重量あたりのエネルギー密度を高くしようとすると、充放電や劣化に伴う寸法変化が大きくなる傾向がある。バインドバーやエンドプレートにかかる負荷は、二次電池セルの膨張量に起因するため、膨張量に伴う寸法変化の大きい二次電池セルを用いる場合には、特許文献1の電源装置の構成では、エンドプレートやバインドバーに大きな負荷がかかることになり、エンドプレートやバインドバーが変形したり、破損したりするおそれがある。
【0006】
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、その目的の一は、剛性を向上させた電源装置及びこれを備える車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある側面に係る電源装置は、複数の二次電池セルを積層してなる電池積層体と、前記電池積層体の積層方向の両端に配置してなる一対のエンドプレートと、前記エンドプレート同士を締結する複数の締結部材と、を備える電源装置であって、前記締結部材は、平板状の締結主面と、前記締結主面の隅部に固定される係止ブロックと、を備えており、前記エンドプレートは、前記締結部材で締結した状態で、前記係止ブロックを係止するための段差部を形成すると共に、前記段差部の近傍において、エンドプレートねじ穴を開口しており、前記締結部材は、前記エンドプレートを締結した状態で、前記エンドプレートねじ穴と一致するように、締結側貫通孔を開口しており、前記係止ブロックを前記締結主面に固定する固定領域を、前記締結側貫通孔よりも、前記エンドプレートと離れる方向に配置している。
【発明の効果】
【0008】
以上の電源装置によれば、係止ブロックを締結主面に固定する領域を、締結側貫通孔と離間させることで応力の集中を緩和すると共に、広い面積を確保し易くして、係止ブロックと締結主面との接合強度を向上させて信頼性を向上できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る電源装置を示す斜視図である。
図2図1の電源装置の分解斜視図である。
図3図1の電源装置のIII-III線における水平断面図である。
図4図2の締結部材の分解斜視図である。
図5】締結主面に係止ブロックを溶接する例を示す一部透過側面図である。
図6】固定領域とねじ穴の位置関係を示す水平断面図である。
図7】二次電池セルの反力で締結部材が変形する様子を示す模式水平断面図である。
図8図7の要部拡大断面図である。
図9】実施形態2に係る電源装置の締結部材を示す要部拡大断面図である。
図10】実施形態3に係る電源装置の締結部材を示す要部拡大断面図である。
図11】エンジンとモータで走行するハイブリッド車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
図12】モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
図13】蓄電用の電源装置に適用する例を示すブロック図である。
図14】従来の電源装置を示す分解斜視図である。
図15】本願出願人が先に開発した電源装置を示す分解斜視図である。
図16】従来の電源装置の締結部材の曲げ加工部を示す拡大断面図である。
図17】締結主面に係止ブロックを溶接する溶接位置の一例を示す一部透過側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に係る電源装置は、複数の二次電池セルを積層してなる電池積層体と、前記電池積層体の積層方向の両端に配置してなる一対のエンドプレートと、前記エンドプレート同士を締結する複数の締結部材と、を備える電源装置であって、前記締結部材は、平板状の締結主面と、前記締結主面の隅部に固定される係止ブロックと、を備えており、前記エンドプレートは、前記締結部材で締結した状態で、前記係止ブロックを係止するための段差部を形成すると共に、前記段差部の近傍において、エンドプレートねじ穴を開口しており、前記締結部材は、前記エンドプレートを締結した状態で、前記エンドプレートねじ穴と一致するように、締結側貫通孔を開口しており、前記係止ブロックを前記締結主面に固定する固定領域を、前記締結側貫通孔よりも、前記エンドプレートと離れる方向に配置している。
また、本発明の他の実施形態に係る電源装置は、前記締結側貫通孔を、複数個が前記係止ブロックの延長方向に沿うように配置している。上記構成により、係止ブロックを締結主面に溶接する領域より広く確保することで、係止ブロックと締結主面との接合強度を向上させて信頼性を向上できる利点が得られる。
【0011】
また本発明の他の実施形態に係る電源装置は、前記締結側貫通孔を、複数個が前記係止ブロックの延長方向に沿うように第一直線上に配置しており、前記係止ブロックを前記締結主面に固定する固定領域は、複数個が前記係止ブロックの延長方向に沿って、前記第一直線と異なる第二直線上に配置されており、前記第二直線は、前記第一直線よりも、前記エンドプレートと離れる方向に配置している。上記構成により、複数の固定領域を、締結側貫通孔と離間させることで応力の集中を緩和すると共に、広い面積を確保し易くして、係止ブロックと締結主面との接合強度を向上させて信頼性を向上できる利点が得られる。
【0012】
さらに本発明の他の実施形態に係る電源装置は、前記係止ブロックを、前記締結主面にスポット溶接により固定している。上記構成により、係止ブロックを締結主面に溶接する領域より広く確保することで、係止ブロックと締結主面との接合強度を向上させて信頼性を向上できる利点が得られる。
【0013】
さらにまた本発明の他の実施形態に係る電源装置は、前記締結側貫通孔を、前記係止ブロックが前記エンドプレートと面する側の端縁を開放する切り欠き状に形成している。上記構成により、係止ブロックの剛性を相対的に低下させることで、受ける応力を締結主面と分担させることが可能となり、もって応力が締結主面側に集中する事態を回避し耐性を高めることが可能となる。
【0014】
さらにまた本発明の他の実施形態に係る電源装置によれば、前記係止ブロックが、前記締結側貫通孔と異なる位置に、前記エンドプレートと面する側の端縁を開放する第二切り欠きを一以上形成している。上記構成により、係止ブロックの剛性を相対的に低下させることで、受ける応力を締結主面と分担させることが可能となり、もって応力が締結主面側に集中する事態を回避し耐性を高めることが可能となる。
【0015】
さらにまた本発明の他の実施形態に係る電源装置は、前記係止ブロックと締結主面を、同じ金属製としている。
【0016】
さらにまた本発明の他の実施形態に係る車両は、前記電源装置と、該電源装置から電力供給される走行用のモータと、前記電源装置及び前記モータを搭載してなる車両本体と、前記モータで駆動されて前記車両本体を走行させる車輪とを備える。
【0017】
さらにまた本発明の他の実施形態に係る蓄電装置は、前記電源装置と、該電源装置への充放電を制御する電源コントローラとを備えており、前記電源コントローラでもって、外部からの電力により前記二次電池セルへの充電を可能とすると共に、該二次電池セルに対し充電を行うよう制御する。
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下のものに特定されない。また、本明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
【0019】
実施形態に係る電源装置は、ハイブリッド車や電気自動車などの電動車両に搭載されて走行モータに電力を供給する電源、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーの発電電力を蓄電する電源、あるいは深夜電力を蓄電する電源など、種々の用途に使用され、とくに大電力、大電流の用途に好適な電源として使用される。以下の例では、車両の駆動用の電源装置に適用した実施形態について、説明する。
[実施形態1]
【0020】
本発明の実施形態1に係る電源装置100の斜視図を図1に、その分解斜視図を図2に、図1の電源装置100のIII-III線における水平断面図を図3に、それぞれ示す。これらの図に示す電源装置100は、複数の二次電池セル1を積層した電池積層体10と、この電池積層体10の両側端面を覆う一対のエンドプレート20と、エンドプレート20同士を締結する複数の締結部材15とを備える。
(電池積層体10)
【0021】
電池積層体10は、正負の電極端子2を備える複数の二次電池セル1と、これら複数の二次電池セル1の電極端子2に接続されて、複数の二次電池セル1を並列かつ直列に接続するバスバー(図示せず)を備える。これらのバスバーを介して複数の二次電池セル1を並列や直列に接続している。二次電池セル1は、充放電可能な二次電池である。電源装置100は、複数の二次電池セル1が並列に接続されて並列電池グループを構成すると共に、複数の並列電池グループが直列に接続されて、多数の二次電池セル1が並列かつ直列に接続される。図1図3に示す電源装置100は、複数の二次電池セル1を積層して電池積層体10を形成している。また電池積層体10の両端面には一対のエンドプレート20が配置される。このエンドプレート20同士に、締結部材15の端部を固定して、積層状態の二次電池セル1を加圧状態に固定する。
(二次電池セル1)
【0022】
二次電池セル1は、幅広面である主面の外形を四角形とする角形電池であって、幅よりも厚さを薄くしている。さらに、二次電池セル1は、充放電できる二次電池であって、リチウムイオン二次電池としている。ただし、本発明は、二次電池セルを角形電池には特定せず、またリチウムイオン二次電池にも特定しない。二次電池セルには、充電できる全ての電池、たとえばリチウムイオン二次電池以外の非水系電解液二次電池やニッケル水素二次電池セルなども使用できる。
【0023】
二次電池セル1は、図2に示すように、正負の電極板を積層した電極体を外装缶1aに収納して、電解液を充填して気密に密閉している。外装缶1aは、底を閉塞する四角い筒状に成形しており、この上方の開口部を金属板の封口板1bで気密に閉塞している。外装缶1aは、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属板を深絞り加工して製作される。封口板1bは、外装缶1aと同じように、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属板で製作される。封口板1bは、外装缶1aの開口部に挿入され、封口板1bの外周と外装缶1aの内周との境界にレーザ光を照射して、封口板1bを外装缶1aにレーザ溶接して気密に固定している。
(電極端子2)
【0024】
二次電池セル1は、天面である封口板1bを端子面として、この端子面の両端部に正負の電極端子2を固定している。電極端子2は、突出部を円柱状としている。ただ、突出部は、必ずしも円柱状とする必要はなく、多角柱状又は楕円柱状とすることもできる。
【0025】
二次電池セル1の封口板1bに固定される正負の電極端子2の位置は、正極と負極が左右対称となる位置としている。これにより、二次電池セル1を左右反転させて積層し、隣接して接近する正極と負極の電極端子2をバスバーで接続することで、隣接する二次電池セル1同士を直列に接続できるようにしている。
(電池積層体10)
【0026】
複数の二次電池セル1は、各二次電池セル1の厚さ方向が積層方向となるように積層されて電池積層体10を構成している。電池積層体10は、正負の電極端子2を設けている端子面、図2においては封口板1bが同一平面となるように、複数の二次電池セル1を積層している。
【0027】
電池積層体10は、隣接して積層される二次電池セル1同士の間に、絶縁スペーサ16を介在させてもよい。絶縁スペーサ16は、樹脂等の絶縁材で薄いプレート状又はシート状に製作されている。絶縁スペーサ16は、二次電池セル1の対向面とほぼ等しい大きさのプレート状とする。この絶縁スペーサ16を互いに隣接する二次電池セル1の間に積層して、隣接する二次電池セル1同士を絶縁できる。なお、隣接する二次電池セル1間に配置されるスペーサとしては、二次電池セル1とスペーサの間に冷却気体の流路が形成される形状のスペーサを用いることもできる。また、二次電池セル1の表面を絶縁材で被覆することもできる。例えばPET樹脂等のシュリンクチューブで二次電池セルの電極部分を除く外装缶の表面を熱溶着させてもよい。この場合は、絶縁スペーサを省略してもよい。また、複数の二次電池セルを多並列、多直列に接続する電源装置においては、互いに直列に接続される二次電池セル同士の間に絶縁スペーサを介在させて絶縁する一方、互いに並列に接続される二次電池セル同士においては、隣接する外装缶同士に電圧差が生じないので、これらの二次電池セルの間の絶縁スペーサを省略することもできる。
【0028】
さらに、図2に示す電源装置100は、電池積層体10の両端面にエンドプレート20を配置している。なおエンドプレート20と電池積層体10の間に端面スペーサ17を介在させて、これらを絶縁してもよい。端面スペーサ17も、樹脂等の絶縁材で薄いプレート状又はシート状に製作できる。
【0029】
電池積層体10は、隣接する二次電池セル1の正負の電極端子2に金属製のバスバーが接続されて、このバスバーを介して複数の二次電池セル1が並列かつ直列に接続される。電池積層体10は、互いに並列に接続されて並列電池グループを構成する複数の二次電池セル1においては、端子面1Xの両端部に設けた正負の電極端子2が左右同じ向きとなるように積層され、互いに直列に接続される並列電池グループを構成する二次電池セル1同士においては、端子面1Xの両端部に設けた正負の電極端子2が左右逆向きとなるように複数の二次電池セル1が積層されている。ただ、本発明は、電池積層体を構成する二次電池セルの個数とその接続状態を特定しない。後述する他の実施形態も含めて、電池積層体を構成する二次電池セルの個数、及びその接続状態を種々に変更することもできる。
【0030】
実施形態に係る電源装置100は、複数の二次電池セル1が互いに積層される電池積層体10において、互いに隣接する複数の二次電池セル1の電極端子2同士をバスバーで接続して、複数の二次電池セル1を並列かつ直列に接続する。また、電池積層体10とバスバーとの間にバスバーホルダを配置してもよい。バスバーホルダを用いることで、複数のバスバーを互いに絶縁し、かつ二次電池セルの端子面とバスバーとを絶縁しながら、複数のバスバーを電池積層体の上面の定位置に配置できる。
(バスバー)
【0031】
バスバーは、金属板を裁断、加工して所定の形状に製造される。バスバーを構成する金属板には、電気抵抗が小さく、軽量である金属、例えばアルミニウム板や銅板、あるいはこれらの合金が使用できる。ただ、バスバーの金属板は、電気抵抗が小さくて軽量である他の金属やこれらの合金も使用できる。
(エンドプレート20)
【0032】
エンドプレート20は、図1図3に示すように、電池積層体10の両端に配置されると共に、電池積層体10の両側面に沿って配置される左右一対の締結部材15を介して締結される。エンドプレート20は、電池積層体10の二次電池セル1の積層方向における両端であって、端面スペーサ17の外側に配置されて電池積層体10を両端から挟着している。
(段差部20b)
【0033】
エンドプレート20は、締結部材15で締結した状態で、係止ブロック15bを係止するための段差部20bを形成している。段差部20bは、後述する締結部材15の係止ブロック15bと係止できる大きさに形成される。図2の例では、エンドプレート20を水平断面視T字状となるように、鍔状の段差部20bが形成されている。また段差部20bの近傍に、エンドプレートねじ穴20cを開口している。
(締結部材15)
【0034】
締結部材15は、両端を電池積層体10の両端面に配置されたエンドプレート20に固定される。複数の締結部材15でもってエンドプレート20を固定し、もって電池積層体10を積層方向に締結している。締結部材15は、電池積層体10の上面に沿う所定の幅と所定の厚さを有する金属板で、電池積層体10の上下面に対向して配置されている。この締結部材15には、鉄などの金属板、好ましくは、鋼板が使用できる。金属板からなる締結部材15は、プレス成形等により折曲加工されて所定の形状に形成される。
【0035】
締結部材15の分解斜視図を図4に示す。この図に示す締結部材15は、締結主面15aと、ブロック状の係止ブロック15bを備える。締結主面15aは板状の部材で、上下をコ字状に折曲して折曲片15dを形成している。上下の折曲片15dは、電池積層体10の左右側面において、電池積層体10の上下面を隅部から覆う。
【0036】
係止ブロック15bは、締結主面15aの隅部に固定されている。この係止ブロック15bは、エンドプレート20を締結した状態で、エンドプレートねじ穴20cと一致するように、締結側貫通孔15bcを開口している。また締結主面15aは、締結側貫通孔15bcと対応する位置に、締結主面側貫通孔15acを開口している。締結側貫通孔15bcと締結主面側貫通孔15acは、係止ブロック15bを締結主面15aに固定した状態で合致するように設計される。
【0037】
係止ブロック15bの開口された締結側貫通孔15bcは、複数個を、係止ブロック15bの延長方向に沿うように開口させている。同様に締結主面側貫通孔15acも、複数個を締結主面15aの端縁、あるいは係止ブロック15bの延長方向に沿うように開口させている。これに応じてエンドプレートねじ穴20cも、エンドプレート20の側面に沿って複数個が形成されている。
【0038】
係止ブロック15bは、複数のボルト15fを介してエンドプレート20の外周面に固定している。なお、これら締結主面15aと係止ブロック15b、エンドプレート20との固定は、必ずしもボルトを用いた螺合に限られず、ピンやリベット等としてもよい。
【0039】
締結主面15aと係止ブロック15bは、鉄、鉄合金、SUS、アルミニウム、アルミニウム合金のうちのいずれかとすることができる。さらに、係止ブロック15bは、電池積層方向の横幅を10mm以上とすることができる。さらにまた、エンドプレート20は、金属製とすることができる。
【0040】
好ましくは、係止ブロック15bと締結主面15aを、同じ金属製とする。これによって、係止ブロック15bと締結主面15aとの溶接が容易に行える。
【0041】
このように締結部材15を、長手方向の左右端部、すなわち電池積層体10の積層層方向において折曲して、エンドプレート20の主面側から螺合するのでなく、図1図3に示すように締結部材15を、電池積層体10の積層方向においては平板状として折曲部を設けることなく、係止ブロック15bと段差部20bによる係止構造と螺合とによって、電池積層体10を締結することで、剛性を高め、二次電池セルの膨張による破断等のおそれを緩和できる。
【0042】
多数の二次電池セル1を積層している電源装置は、複数の二次電池セル1からなる電池積層体10の両端に配置されるエンドプレート20を締結部材15で連結することで、複数の二次電池セル1を拘束するように構成されている。複数の二次電池セル1を、高い剛性をもつエンドプレート20や締結部材15を介して拘束することで、充放電や劣化に伴う二次電池セル1の膨張、変形、相対移動、振動による誤動作などを抑制できる。
【0043】
一方、電池積層体の両端をエンドプレートで固定する従来の電源装置では、締結部材を構成するバインドバーの端部を内側に折曲したL字状部分を、エンドプレートの外側面に固定している。例えば図14の分解斜視図に示す電源装置900は、角形の二次電池セル901をスペーサ902を介して多数積層して、端面にエンドプレート903を配置し、バインドバー904で締結している。スペーサ902は、硬質の樹脂等で構成されている。この図に示すようにバインドバー904の両端縁を折り曲げてL字状とし、このL字状部分904bをボルト906でエンドプレート903の主面側に固定する構成となっていた。
【0044】
このような構造では、金属板の締結部材の端部をL字状に折曲加工してL字状部分として、このL字状部分をエンドプレートの外側表面に固定するので、L字状部分は締結部材と同じ厚さの金属板となる。締結部材は、二次電池セル1の膨張力によって発生する引張力に耐える引張強度の金属板が使用される。金属板の引張強度は曲げ強度に比較して相当に強く、締結部材には例えば1mm~2mm程度の金属板が使用される。エンドプレートの外側表面に固定されるL字状部分は、締結部材の引張力によって曲げ応力が作用するが、エンドプレートに使用される金属板の曲げ応力は引張応力に比較して相当に弱く、L字状部分に作用する曲げ応力によってL字状部分の曲げ加工部が耐力、破断強度を超えて変形、破壊する。L字状部分の曲げ加工部とエンドプレートとの間に隙間がないと、曲げ加工部の内側面がエンドプレートの隅部に接触し、組み立てができない。
【0045】
このように、締結部材に印加される引張力の増加は、締結部材の曲げ加工部内側とエンドプレート隅部には、さらに局部的に強大な応力が集中して、締結部材やエンドプレートを変形し、また損傷する原因となる。そこで本願出願人は、図15に示す電源装置800を開発した。この電源装置800は、複数の二次電池セル801を積層してなる電池積層体810と、電池積層体810の積層方向の両端部に配置してなる一対のエンドプレート820と、両端部を一対のエンドプレート820に連結する締結部材815とを備えている。締結部材815は、電池積層体810の積層方向に延長された締結主面815aと、この締結主面815aに設けられて、エンドプレート820の外周面との対向面に向かって突出する係止ブロック815bを有する。係止ブロック815bは、締結主面815aに設けてなる固定穴815gに挿入される状態で、固定穴815gの内周面に固定されている。エンドプレート820は、係止ブロック815bが案内される嵌合部820cを外周面に有し、嵌合部820cの電池積層体810側には、係止ブロック815bと係合される突起状の段差部820bを設けている。電源装置800は、係止ブロック815bが嵌合部820cに案内され、かつ係止ブロック815bがエンドプレート820の外周面に固定されている。
【0046】
この構造の電源装置は、係止ブロックを嵌合部に案内してストッパ部で位置ずれを阻止し、さらに係止ブロックをエンドプレートに固定するので、従来の締結部材のL字状部分のように曲げ応力で変形することなく、係止ブロックとストッパ部とで締結部材を変形させることなくエンドプレートに固定できる。とくに、係止ブロックをエンドプレートの嵌合部に案内してストッパ部で位置ずれを阻止するので、締結部材に作用する強い引張力による締結部材とエンドプレートの変形を防止して、エンドプレートの移動を抑制できる。
【0047】
締結部材は、二次電池セルの膨化力の反作用として強い引張力が作用するが、従来の電源装置900においては、締結部材を構成するバインドバー904の引張力が曲げ加工部において曲げ応力として作用して変形した。曲げ応力でバインドバー904が変形すると、曲げ加工部は、図16において、その内側面をエンドプレート903のコーナー部903aに密着させてバインドバー904は実質的に伸びた状態となる。この状態になると、材料の耐力、強度を超えて、破断する可能性がある。
【0048】
これに対して、以上の構造の電源装置では、締結部材に設けた係止ブロックをエンドプレートの嵌合部に案内し、さらに、ここに案内された係止ブロックの位置ずれをストッパ部で阻止する。この構造でエンドプレートに固定される締結部材は、係止ブロックとエンドプレートとの間に隙間があっても、従来のようにL字状部分の曲げ応力として支持することなく、係止ブロックを嵌合部に案内してストッパ部で定位置に配置する構造によって締結部材の剪断応力として支持する。締結部材は、剪断応力に対する強度が引張力より相当に強く、締結部材に働く強い引張力で変形することなく、エンドプレートの移動を抑制する。
【0049】
一方において、締結主面と係止ブロックで構成される締結部材では、締結主面と係止ブロックとを固定する必要がある。一般に、金属部材で構成される締結主面と係止ブロックとは、レーザ光のスポット溶接により溶接して固定されることが多い。この場合において、スポット溶接を行う位置は螺合位置を避けて行われるところ、一般には図17の側面図に示すように締結部材15’の係止ブロック15b’の幅方向のほぼ中心に溶接位置となる固定領域15h’を設定することになる。固定領域15h’において、スポット溶接を行うことで、固定領域15h’に係止ブロック15b’と、締結部材15’が溶融して接合される接合部が形成され、これにより、係止ブロック15b’と、締結部材15’が接合される。
【0050】
しかしながらこの構成では、電池積層体の締結時に二次電池セルの膨張によって印加される応力が、スポット溶接を行う固定領域15h’から発生して近傍に伝達する結果、ねじ穴を開口した螺合位置である締結主面側貫通孔15ac’にも応力が集中し易くなって、締結部材15’の破断が進むことが懸念される。
【0051】
これに対して本実施形態においては、図5の側面図に示すように、係止ブロック15bを締結主面15aに固定する固定領域15hを、締結側貫通孔15bcとずらすようにオフセットさせている。これによって、係止ブロック15bに開口された締結側貫通孔15bcと固定領域15hとの距離を大きくして、応力の集中を緩和できる。また、ねじ穴同士を結ぶ第一直線線L1上でなく、これとずらした第二直線L2上に固定領域15hを位置させることで、スポット溶接のための面積を広く確保することが可能となる。ねじ穴は円形のため、オフセットさせることで広い面積を確保しやすくなり、スポット溶接の面積を大きくできる結果、溶接の接合強度も高められる。
【0052】
またこの際、固定領域15hをオフセットさせる方向は、締結側貫通孔15bcよりも、エンドプレート20から離れる方向とすることが好ましい。図5に示す側面図の例では、複数の固定領域15hを、電池積層体10の中央方向へオフセットさせている。このようにすることで、図6に示すように、二次電池セル1の膨張時の応力を各固定領域15hで受けることが可能となり、もって印加される応力の分散に寄与して締結部材15の剛性を向上させる一助とできる。
【0053】
以上のように、本実施形態に係る電源装置100によれば、二次電池セル1の膨張によって生じる電池積層方向に拡がろうとする応力が、締結主面15aそのものに加えて、段差部20bと係止ブロック15bによる係合、締結主面15aと係止ブロック15bの溶接、ボルト15fによる螺合の各部材に印加されることになる。よってこれら各部材の剛性を高めて応力を適度に分散させることで、全体としての剛性を高めて二次電池セル1の膨張、収縮に対応可能な電源装置100を実現できる。
[実施形態2]
【0054】
また、係止プレートの剛性を意図的に低下させることもできる。図7に示すように、二次電池セル1の膨張時に反力による引張力が生じると、これを受けて締結部材15も拡がる方向に変形しようとする。この際、図8の拡大断面図に示すように、係止ブロック15bは締結主面15aに比べ、板厚が厚く剛性が高い。このため、曲げ荷重は係止ブロック15bでなく締結主面15a側がほぼすべてを受ける状態となってしまい、強度的に不利となる。そこで、意図的に係止ブロック15bの剛性を低下させることで、係止ブロック15bと締結主面15aとの剛性の差を低減して、係止ブロック15b側でも応力を受けるようにすることで、締結主面15aに応力が集中することを緩和し、全体としての剛性を高めることができる。
【0055】
このような例として、実施形態2に係る締結部材15Bを、係止ブロック15b2を設けた側から見た図を図9に示す。この図に示す締結部材15Bは、締結側貫通孔15bcを切り欠き状に形成し、切り欠き18としている。ここでは、切り欠き18を、係止ブロック15b2がエンドプレート20と面する側の端縁を開放する方向に形成している。この構成により、係止ブロック15b2の剛性を相対的に低下させて、受ける応力を締結主面15aと分担させることが可能となり、もって応力が締結主面15a側に集中する事態を回避し耐性を高めることが可能となる。
[実施形態3]
【0056】
また、係止プレートの剛性を意図的に低下させる構成は、上記のように締結側貫通孔15bcを拡大させる構成に限定しない。例えば、締結側貫通孔15bcとは別に、切り欠きや括れ、貫通孔などを形成してもよい。例えば実施形態3に係る締結部材15Cを図10に示す。この図に示す締結部材15Cは、係止ブロック15b3の締結側貫通孔15bcと異なる位置に、エンドプレート20と面する側の端縁を開放する第二切り欠き19を一以上形成している。この構成により、係止ブロック15b3の剛性を相対的に低下させることで、受ける応力を締結主面15aと分担させることが可能となり、もって応力が締結主面15a側に集中する事態を回避し耐性を高めることが可能となる。
【0057】
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、あるいはモータのみで走行する電気自動車等の電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。なお、車両を駆動する電力を得るために、上述した電源装置を直列や並列に多数接続して、さらに必要な制御回路を付加した大容量、高出力の電源装置100を構築した例として説明する。
(ハイブリッド車用電源装置)
【0058】
図11は、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置を搭載した車両HVは、車両本体91と、この車両本体91を走行させるエンジン96及び走行用のモータ93と、これらのエンジン96及び走行用のモータ93で駆動される車輪97と、モータ93に電力を供給する電源装置100と、電源装置100の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置100は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。車両HVは、電源装置100の電池を充放電しながらモータ93とエンジン96の両方で走行する。モータ93は、エンジン効率の悪い領域、例えば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ93は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機94は、エンジン96で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置100の電池を充電する。なお、車両HVは、図11に示すように、電源装置100を充電するための充電プラグ98を備えてもよい。この充電プラグ98を外部電源と接続することで、電源装置100を充電できる。
(電気自動車用電源装置)
【0059】
また、図12は、モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置を搭載した車両EVは、車両本体91と、この車両本体91を走行させる走行用のモータ93と、このモータ93で駆動される車輪97と、このモータ93に電力を供給する電源装置100と、この電源装置100の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置100は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。モータ93は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機94は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置100の電池を充電する。また車両EVは充電プラグ98を備えており、この充電プラグ98を外部電源と接続して電源装置100を充電できる。
(蓄電システム)
【0060】
さらに、本発明は、電源装置の用途を、車両を走行させるモータの電源には特定しない。実施形態に係る電源装置は、太陽光発電や風力発電等で発電された電力で電池を充電して蓄電する蓄電システムの電源として使用することもできる。図13は、電源装置100の電池を太陽電池で充電して蓄電する蓄電システムを示す。この図に示す蓄電システムは、図に示すように、家屋や工場等の建物81の屋根や屋上等に配置された太陽電池82で発電される電力で、電源装置100の電池を充電する。さらに、この蓄電システムは、電源装置100に蓄電した電力を、DC/ACインバータ85を介して負荷83に供給する。
【0061】
さらに、電源装置は、図示しないが、夜間の深夜電力を利用して電池を充電して蓄電する蓄電システムの電源として使用することもできる。深夜電力で充電される電源装置は、発電所の余剰電力である深夜電力で充電して、電力負荷の大きくなる昼間に電力を出力して、昼間のピーク電力を小さく制限することができる。さらに、電源装置は、太陽電池の出力と深夜電力の両方で充電する電源としても使用できる。この電源装置は、太陽電池で発電される電力と深夜電力の両方を有効に利用して、天候や消費電力を考慮しながら効率よく蓄電できる。
【0062】
以上のような蓄電システムは、コンピュータサーバのラックに搭載可能なバックアップ電源装置、携帯電話等の無線基地局用のバックアップ電源装置、家庭内用又は工場用の蓄電用電源、街路灯の電源等、太陽電池と組み合わせた蓄電装置、信号機や道路用の交通表示器などのバックアップ電源用などの用途に好適に利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明に係る電源装置及びこれを備える車両並びに緩衝体は、ハイブリッド車、燃料電池自動車、電気自動車、電動オートバイ等の電動車両を駆動するモータの電源用等に使用される大電流用の電源として好適に利用できる。例えばEV走行モードとHEV走行モードとを切り替え可能なプラグイン式ハイブリッド電気自動車やハイブリッド式電気自動車、電気自動車等の電源装置が挙げられる。またコンピュータサーバのラックに搭載可能なバックアップ電源装置、携帯電話等の無線基地局用のバックアップ電源装置、家庭内用、工場用の蓄電用電源、街路灯の電源等、太陽電池と組み合わせた蓄電装置、信号機等のバックアップ電源用等の用途にも適宜利用できる。
【符号の説明】
【0064】
100、800…電源装置、1、801…二次電池セル、1X…端子面、1a…外装缶、1b…封口板、2…電極端子、10、810…電池積層体、15、15B、15C、15’、815…締結部材、15a、815a…締結主面、15b、15b2、15b3、15b’、815b…係止ブロック、15ac、15ac’…締結主面側貫通孔、15bc…締結側貫通孔、15d…折曲片、15f…ボルト、815g…固定穴、15h、15h’…固定領域、16…絶縁スペーサ、17…端面スペーサ、18…切り欠き、19…第二切り欠き、20、820…エンドプレート、20b、820b…段差部、820c…嵌合部、20c…エンドプレートねじ穴、81…建物、82…太陽電池、83…負荷、85…DC/ACインバータ、91…車両本体、93…モータ、94…発電機、95…DC/ACインバータ、96…エンジン、97…車輪、98…充電プラグ、900…電源装置、901…二次電池セル、902…スペーサ、903…エンドプレート;903a…コーナー部、904…バインドバー;904b…L字状部分、906…ボルト、L1…第一直線線、L2…第二直線、HV、EV…車両。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17