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特許7225311把持システムおよび実験室自動化システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-10
(45)【発行日】2023-02-20
(54)【発明の名称】把持システムおよび実験室自動化システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20230213BHJP
【FI】
G01N35/04 G
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021093013
(22)【出願日】2021-06-02
(65)【公開番号】P2021196359
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2021-06-02
(31)【優先権主張番号】20180378.0
(32)【優先日】2020-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン-ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マリウス クレッチマー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス デクール
【審査官】草川 貴史
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-164257(JP,A)
【文献】特開2013-091121(JP,A)
【文献】特開2013-094930(JP,A)
【文献】特開2001-087971(JP,A)
【文献】特開2017-012415(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-37/00
G01N 1/00- 1/44
G01N 33/48-33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持システム(100)であって、
第1のタイプの把持フィンガー(10)と、
第2のタイプの把持フィンガー(11)と、
サンプルコンテナ(40)を操作するための把持デバイス(20)であって、
複数のベース部分(21)であって、前記第1のタイプの把持フィンガー(10)および前記第2のタイプの把持フィンガー(11)は、ベース部分(21)に解放可能に固定可能である、複数のベース部分(21)、および、
ドライブ(24)であって、サンプルコンテナ(40)の把持または解放をもたらすために、前記複数のベース部分(21)のうちの少なくとも1つのベース部分(21)を他のベース部分(21)に対して移動させるように適合されている、ドライブ(24)
を備える、把持デバイス(20)と、
把持フィンガー変更デバイス(30)であって、
前記第1のタイプの把持フィンガー(10)および前記第2のタイプの把持フィンガー(11)を格納するように適合され、かつ
ベース部分(21)に固定された前記第1のタイプの把持フィンガー(10)を、前記第2のタイプの把持フィンガー(11)によって置き換えるように適合されている、把持フィンガー変更デバイス(30)と
を備え
前記ベース部分(21)は、開口(23)を有する歯形固定部材(22)をそれぞれ備え、
前記第1のタイプの把持フィンガー(10)および前記第2のタイプの把持フィンガー(11)は、
収納部分(12)であって、前記歯形固定部材(22)が収納部分(12)に挿入可能であるように形成される、収納部分(12)と、
ばね式ボルト(13)であって、前記歯形固定部材(22)が前記収納部分(12)に挿入されると、ばね式ボルト(13)が、ばね力によって、前記歯形固定部材(22)の前記開口(23)に挿入される、ばね式ボルト(13)と
をそれぞれ備え、
前記把持フィンガー変更デバイス(30)は、前記歯形固定部材(22)の前記開口(23)に挿入されているばね式ボルト(13)を前記開口(23)から取り外すように適合されている取り外しアクチュエータ(31、32)を備え、
前記取り外しアクチュエータ(31、32)は、
フォーク形取り外し部材(32)と、
前記フォーク形取り外し部材(32)を並進移動させるように適合されている電気ドライブ(31)であって、前記フォーク形取り外し部材(32)は、取り外し位置まで移動すると、前記ばね式ボルト(13)を前記開口(23)から取り外すように、前記ばね力に対向する取り外し力を前記ばね式ボルト(13)に加える、電気ドライブ(31)とを備える、把持システム(100)。
【請求項2】
前記第1のタイプの把持フィンガー(10)は第1のタイプのサンプルコンテナ(40)を把持するように構成され、前記第2のタイプの把持フィンガー(11)は第2のタイプのサンプルコンテナ(40)を把持するように構成される、ことを特徴とする、請求項1に記載の把持システム(100)。
【請求項3】
前記第1のタイプの把持フィンガー(10)は、前記第2のタイプの把持フィンガー(11)と異なるフィンガー長を有する、ことを特徴とする、請求項1または2に記載の把持システム(100)。
【請求項4】
カラー(14)は、対応するばね式ボルト(13)に取り付けられ、
対応する収納部分(12)は、前壁(15)および2つの側壁(16)によって形成され、前記前壁(15)は開口(17)を有し、前記ばね式ボルト(13)は、前記前壁(15)の前記開口(17)を通って延在し、前記カラー(14)は前記開口(17)の外に配置され、
対応するフォーク形取り外し部材(32)は2つの傾斜タイン(34)を備え、前記取り外し位置まで移動すると、前記傾斜タイン(34)は、前記ばね式ボルト(13)が前記傾斜タイン(34)に向かって軸方向に移動するように、前記前壁(15)と前記カラー(14)との間に設置される、ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の把持システム(100)。
【請求項5】
前記把持フィンガー変更デバイス(30)に格納された把持フィンガー(10、11)をベース部分(21)に固定するために、
前記把持デバイス(20)は、前記ベース部分(21)に固定される、前記把持フィンガー変更デバイス(30)に格納された前記把持フィンガー(10、11)に向かって、前記ベース部分(21)を移動させるように適合され、それによって、前記ベース部分(21)の前記歯形固定部材(22)が、前記把持フィンガー変更デバイス(30)に格納された前記把持フィンガー(10、11)の前記収納部分(12)に挿入されることで、前記ばね式ボルト(13)が、前記歯形固定部材(22)の前記開口(23)に挿入される、ことを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の把持システム(100)。
【請求項6】
ベース部分(21)に固定された把持フィンガー(10、11)を取り外すために、
前記把持デバイス(20)は、取り外される、前記ベース部分(21)に固定された前記把持フィンガー(10、11)を、前記把持フィンガー変更デバイス(30)の空いている格納位置(33)に挿入するように適合され、
前記把持フィンガー変更デバイス(30)は、前記歯形固定部材(22)の前記開口(23)に挿入されている前記ばね式ボルト(13)を前記開口(23)から取り外すように、取り外しアクチュエータ(31、32)を制御するように適合され、
前記把持デバイス(20)は、前記把持フィンガー(10、11)の前記収納部分(12)に挿入された前記歯形固定部材(22)を前記把持フィンガー(10、11)の前記収納部分(12)から取り外すように適合されている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の把持システム(100)。
【請求項7】
前記取り外しアクチュエータ(31、32)は、作動されると、取り外される前記把持フィンガー(10、11)がz方向に移動することを防止し、
前記把持デバイス(20)は、前記歯形固定部材(22)をz方向に移動させることによって、前記把持フィンガー(10、11)の前記収納部分(12)に挿入された前記歯形固定部材(22)を取り外す、ことを特徴とする、請求項に記載の把持システム(100)。
【請求項8】
実験室自動化システム(1000)であって、
実験室ステーション(50)と
サンプルコンテナ(40)を前記実験室ステーション(50)に/から移送する、請求項1~のいずれか一項に記載の把持システム(100)と
備える、実験室自動化システム(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、把持システムおよび実験室自動化システムに関する。
【発明の概要】
【0002】
非常に柔軟性のある把持システムおよび実験室自動化システムを提供することが本発明の目的である。
【0003】
把持システムは、第1のタイプの把持フィンガー、特に、複数の把持フィンガーの複数の対または複数の把持フィンガーのセット、および、第2のタイプの把持フィンガー、特に、複数の把持フィンガーの複数の対または複数の把持フィンガーのセットを備える。
【0004】
把持システムは、例えば、サンプルコンテナをピックアンドプレースする(pick-and-place)ように適合されているものなど、サンプルコンテナを操作するための把持デバイスをさらに備える。従来の把持デバイスに関する関連する技術文献に対しても参照が行われる。
【0005】
把持デバイスは、ベース部分、例えば、正確に2つのベース部分を備え、第1のタイプの把持フィンガーは、対応するベース部分に解放可能に固定可能であり、代替的に、第2のタイプの把持フィンガーは、対応するベース部分に解放可能に固定可能である。換言すれば、両方のタイプの把持フィンガーは、対応するベース部分に解放可能に固定可能である。
【0006】
把持デバイスは、ドライブをさらに備え、ドライブは、操作されるサンプルコンテナの把持または解放をもたらすために、複数のベース部分のうちの少なくとも1つのベース部分を他のベース部分(複数可)に対して移動させるように適合されている。
【0007】
把持システムは把持フィンガー変更デバイスをさらに備える。把持フィンガー変更デバイスは、第1のタイプの把持フィンガーおよび第2のタイプの把持フィンガーを格納するように適合され、ベース部分に固定された把持フィンガーを変更する、特に、ベース部分に固定された把持フィンガーのタイプを変更するように適合されている。
【0008】
1つの実施形態によれば、第1のタイプの把持フィンガーは第1のタイプのサンプルコンテナを把持するように構成され、第2のタイプの把持フィンガーは第2のタイプのサンプルコンテナを把持するように構成される。サンプルコンテナの複数のタイプは、例えば、それらの幾何学的特性が異なるとすることができる。代替的にまたは付加的に、第1のタイプのサンプルコンテナは、キャップによって閉鎖することができ、第2のタイプのサンプルコンテナは、キャップによって閉鎖することができない。
【0009】
1つの実施形態によれば、第1のタイプの把持フィンガーは、第2のタイプの把持フィンガーと異なるフィンガー長を有する。第1のタイプのフィンガーは、例えば、第2のタイプのフィンガーより長いまたは短いとすることができる。
【0010】
1つの実施形態によれば、ベース部分は、特に円形の開口または貫通穴を有する歯形固定部材をそれぞれ備える。第1のタイプの把持フィンガーおよび第2のタイプの把持フィンガーは、収納部分をそれぞれ備え、収納部分は、歯形固定部材が収納部分に部分的にまたは完全に挿入可能であるように形成される。さらに、第1のタイプの把持フィンガーおよび第2のタイプの把持フィンガーは、ばね式ボルトをそれぞれ備え、ばね式ボルトは、歯形固定部材が、意図される収納部分に挿入されると、ばね式ボルトが、ばね力によって、対応する歯形固定部材の開口に挿入される。
【0011】
1つの実施形態によれば、把持フィンガー変更デバイスは、対応する歯形固定部材の開口に挿入されているばね式ボルトを開口から取り外すように適合されている取り外しアクチュエータを備える。
【0012】
1つの実施形態によれば、取り外しアクチュエータは、フォーク形取り外し部材と、例えば電気モーターおよびギアを備える電気ドライブとを備える。電気ドライブは、フォーク形取り外し部材を並進移動させるように適合され、取り外し位置まで移動すると、フォーク形取り外し部材は、対応する開口からばね式ボルトを最終的に取り外すように、ばね力に対向する取り外し力をばね式ボルトに加える。
【0013】
1つの実施形態によれば、ヘッドまたはカラーは、対応するばね式ボルトにおいて形成される。対応する収納部分は、前壁および2つの側壁によって形成される。特に、前壁および側壁は、或る体積を完全に閉囲しない。前壁は、特に円形の開口または貫通穴を有し、ばね式ボルトは、前壁の開口を通って少なくとも部分的に延在する。カラーは開口の外に、特に、把持フィンガーから外方に向く前壁の側に配置される。対応するフォーク形取り外し部材は2つの傾斜タインを備え、取り外し位置まで移動すると、傾斜タインは、ばね式ボルトが傾斜タインに向かって軸方向に移動するように、前壁とカラーとの間に設置されまたは移動する。
【0014】
1つの実施形態によれば、把持フィンガー変更デバイスに格納された任意のタイプの把持フィンガーをベース部分に固定するために:把持デバイスは、ベース部分の歯形固定部材が把持フィンガー変更デバイスに格納された把持フィンガーの収納部分に挿入され、ばね式ボルトが、ばね力によって歯形固定部材の開口内に摺動するように、ベース部分に固定される把持フィンガー変更デバイスに格納された把持フィンガーに向かって、ベース部分を移動させるように適合される。
【0015】
1つの実施形態によれば、対応するベース部分に固定された把持フィンガーを取り外すために:把持デバイスは、取り外されるベース部分に固定された把持フィンガーを、把持フィンガー変更デバイスの空いている格納位置に挿入するように適合され、把持フィンガー変更デバイスは、歯形固定部材の開口に挿入されているばね式ボルトを開口から取り外すように、取り外しアクチュエータを制御するように適合され、把持デバイスは、把持フィンガーの収納部分に挿入された歯形固定部材を把持フィンガーの収納部分から取り外すように適合されている。
【0016】
1つの実施形態によれば、取り外しアクチュエータは、作動されると、z方向に取り外される把持フィンガーの移動を防止し、把持デバイスは、歯形固定部材をz方向に移動させることによって、把持フィンガーの収納部分に挿入された歯形固定部材を取り外す。
【0017】
実験室自動化システムは、例えば、サンプルコンテナ内に含まれる実験室サンプルを処理するように適合されている、従来の実験室ステーションと、例えば実験室ステーションからサンプルコンテナラックにサンプルコンテナを移送するおよび/またはサンプルコンテナラックから実験室ステーションにサンプルコンテナを移送する、上述した把持システムとを備える。
【0018】
本発明は、ここで、図面に関して詳細に述べられる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】把持システムを備える実験室自動化システムの斜視図である。
図2図1の把持システムで使用される把持フィンガーの斜視図である。
図3図1の把持システムで使用される把持フィンガー変更デバイスの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、実験室ステーション50およびサンプルコンテナ40を実験室ステーションへ/から移送する把持システム100を備える実験室自動化システム1000の上面図を概略的に示す。
【0021】
把持システム100は、第1のタイプの把持フィンガー10と、第2のタイプの把持フィンガー11と、サンプルコンテナ40を操作するための、把持フィンガー10/11を使用する把持デバイス20と、把持フィンガー変更デバイス30とを備える。
【0022】
把持デバイス20は、2つの対向するベース部分21を備え、把持フィンガー10/11は、ベース部分21に解放可能に固定可能である。把持デバイス20はドライブ24をさらに備え、ドライブ24は、操作されるサンプルコンテナ40の把持または解放をもたらすために、ベース部分21を互いに対して並進移動させるように適合されている。
【0023】
把持フィンガー変更デバイス30は、第1のタイプの把持フィンガー10および第2のタイプの把持フィンガー11を格納する。操作されるサンプルコンテナ40のタイプが変わる場合、把持フィンガー変更デバイス30は、操作されるサンプルコンテナのタイプに一致する把持フィンガーのタイプに応じて、2つのベース部分21に固定された第1のタイプの把持フィンガー10を、第2のタイプの把持フィンガー11によって置き換えることができる、または、その逆も同様である。
【0024】
第1のタイプの把持フィンガー10は、第2のタイプの把持フィンガー11より短いフィンガー長を有する。
【0025】
把持デバイス20のベース部分21は、円形貫通穴23を有する歯形固定部材22をそれぞれ備える。
【0026】
図2を参照すると、把持フィンガー10/11は、歯形固定部材22が収納部分12に挿入可能であるように形成される収納部分12をそれぞれ備え、ボルト13は板ばね18によって付勢される。ばね式ボルト13は、歯形固定部材22が収納部分12に挿入されると、ばね力によって、歯形固定部材22の開口23に挿入される。
【0027】
カラーまたはヘッド14は、ばね式ボルト13において形成される。収納部分12は、前壁15および2つの側壁16によって形成される。前壁15は、開口17を有し、ばね式ボルト13は、前壁15の開口17を通って部分的に延在する。カラーまたはヘッド14は開口17の外に配置される。
【0028】
図3を参照すると、把持フィンガー変更デバイス30は、把持フィンガー10/11の変更中に、歯形固定部材22の開口23に挿入されているばね式ボルト13を開口23から取り外すように適合されている取り外しアクチュエータを備える。取り外しアクチュエータは、フォーク形取り外し部材32と、電気ドライブ31とを備え、電気ドライブは、フォーク形取り外し部材32を並進移動させる。取り外し位置まで移動すると、フォーク形取り外し部材32は、ばね式ボルト13を開口23から取り外すように、ばね力に対向する取り外し力をばね式ボルト13にもたらす。この効果を提供するために、フォーク形取り外し部材32は、2つの傾斜タイン34を備え、取り外し位置まで移動すると、傾斜タイン34は、前壁15とカラー14との間に設置され、それにより、ばね式ボルト13が、開口23から出る方向に軸方向に移動する。
【0029】
把持フィンガー変更デバイス30に格納された把持フィンガー10/11をベース部分21に固定するために、把持デバイス20は、ベース部分21の歯形固定部材22が把持フィンガー10/11の収納部分12内に摺動するように、把持フィンガー変更デバイス30に格納された所望の把持フィンガー10/11に向かってベース部分を移動させる。最終的に、ばね式ボルト13は、歯形固定部材22の開口23内に摺動し、把持フィンガー10/11をベース部分21に固定する。
【0030】
ベース部分21に固定された把持フィンガー10/11を取り外すために、把持デバイス20は、取り外されるベース部分21に固定された把持フィンガー10/11を、把持フィンガー変更デバイス30の空いている格納位置33に挿入する。把持フィンガー変更デバイスは、その後、歯形固定部材22の開口23からばね式ボルト13を取り外すように、取り外しアクチュエータ31、32を制御する。その後、把持デバイス20は、把持フィンガー10/11の収納部分12から歯形固定部材22を取り外す。傾斜タイン34は、それらの取り外し位置において、カラー14の対応する内側形状と共に、フォームフィットを提供し、したがって、z方向に取り外される把持フィンガー10/11の移動を防止する。こうして、把持デバイス20は、歯形固定部材22をz方向に単に移動させることによって、把持フィンガー10/11の収納部分12に挿入された歯形固定部材22を取り外す。
【0031】
本発明は、把持フィンガーの容易でかつ効果的な変更を可能にする。把持デバイスは、把持フィンガーを迅速にかつ確実に取り付ける/取り外すクリッピング機構を装備することができる。フィンガーの複数のセットは、使用中でない間、予め規定された場所に格納することができる。実験室自動化システムが、例えば、いわゆるフレックスキャップでサンプルコンテナがキャップされていると、判定すると、把持デバイスは、フレックスキャップについて必要とされる特別な把持フィンガーのために把持フィンガーのセットを交換する。
【0032】
第2のタイプの把持フィンガー11は、例えば、柔軟キャップによって閉鎖されたサンプルコンテナのために使用することができる。
図1
図2
図3