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特許7225325ハードウェア構成ネットワークのための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-10
(45)【発行日】2023-02-20
(54)【発明の名称】ハードウェア構成ネットワークのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/077 20130101AFI20230213BHJP
   H04J 14/02 20060101ALI20230213BHJP
【FI】
H04B10/077
H04J14/02
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021122826
(22)【出願日】2021-07-27
(62)【分割の表示】P 2019067356の分割
【原出願日】2016-05-19
(65)【公開番号】P2021170833
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2021-07-27
(31)【優先権主張番号】14/717,958
(32)【優先日】2015-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515013649
【氏名又は名称】フィニサー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジョン デアンドリア
【審査官】後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0241727(US,A1)
【文献】特開2008-54093(JP,A)
【文献】特開2008-172351(JP,A)
【文献】特表2007-533275(JP,A)
【文献】特開2006-197489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/077
H04J 14/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔光送受信機を備えるハードウェア構成光ネットワークにおいて使用される光送受信機であって、前記光送受信機は
a)前記ハードウェア構成光ネットワークのための光出力ポートを有する波長可変光送信機であって、前記波長可変光送信機は、第1の光信号を生成するように構成されている、波長可変光送信機と
b)前記ハードウェア構成光ネットワークのための光入力ポートに光結合されている入力を有する光受信機であって、前記光受信機は第2の光信号を受信するように構成されており、前記第2の光信号は、前記遠隔光送受信機によって生成された前記第2の光信号上に与えられた低周波数制御信号上にエンコードされている制御情報を有する光受信機と
c)前記光受信機および前記波長可変光送信機に電気的に結合されているプロセッサであって、前記プロセッサは、前記受信された制御情報をデコードすることにより、前記遠隔光送受信機から構成情報を取得し、前記プロセッサは、前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成する、プロセッサと
を備え
前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成するために、前記プロセッサは、前記プロセッサからのエンコードされた制御情報を有する低周波数制御信号を前記第1の光信号上に与えるように前記波長可変光送信機を構成する、光送受信機。
【請求項2】
前記光出力ポートおよび前記光入力ポートは、同一の光ファイバに結合されるように構成されている、請求項1に記載の光送受信機。
【請求項3】
前記光出力ポートおよび前記光入力ポートは、異なる光ファイバに結合されるように構成されている、請求項1に記載の光送受信機。
【請求項4】
前記第1の光信号は、1528nm~1567nmの波長範囲にわたって調節可能である波長を有する、請求項1に記載の光送受信機。
【請求項5】
前記光受信機は、1つの波長を有する光信号を受信するようにさらに構成されている、請求項1に記載の光送受信機。
【請求項6】
遠隔光送受信機を備えるハードウェア構成光ネットワークにおいて使用される光送受信機であって、前記光送受信機は、
a)前記ハードウェア構成光ネットワークのための光出力ポートを有する波長可変光送信機であって、前記波長可変光送信機は、第1の光信号を生成するように構成されている、波長可変光送信機と、
b)前記ハードウェア構成光ネットワークのための光入力ポートに光結合されている入力を有する光受信機であって、前記光受信機は、第2の光信号を受信するように構成されており、前記第2の光信号は、前記遠隔光送受信機によって生成された前記第2の光信号上に与えられた低周波数制御信号上にエンコードされている制御情報を有する、光受信機と、
c)前記光受信機および前記波長可変光送信機に電気的に結合されているプロセッサであって、前記プロセッサは、前記受信された制御情報をデコードすることにより、前記遠隔光送受信機から構成情報を取得し、前記プロセッサは、前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成する、プロセッサと
を備え、
前記光受信機は、複数のチャネルの光信号を受信するようにさらに構成されている光送受信機。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記プロセッサからの前記エンコードされた制御情報に含めるために前記光送受信機の構成情報を提供するようにさらに構成されている、請求項に記載の光送受信機。
【請求項8】
前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成するために、前記プロセッサは、前記ハードウェア構成光ネットワークにおける波長範囲から選択された波長を有する前記第1の光信号を生成するように前記波長可変光送信機を構成し、前記波長は、前記低周波数制御信号が与えられた前記第1の光信号の構成情報によって構成されるように、前記ハードウェア構成光ネットワークにおける宛先を決定する、請求項に記載の光送受信機。
【請求項9】
前記構成情報は、発見情報、ネットワーク動作情報の能動制御のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の光送受信機。
【請求項10】
遠隔光送受信機を備えるハードウェア構成ネットワークにおいて使用される光送受信機を構成する方法であって、前記方法は
a)波長可変光送信機を用いて第1の光信号を生成することと
b)前記遠隔光送受信機から第2の光信号を受信することであって、前記第2の光信号は、前記第2の光信号上に与えられた低周波数制御信号上にエンコードされている制御情報を有する、ことと
c)前記受信された制御情報をデコードすることにより、前記遠隔光送受信機から構成情報を取得することと
d)前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成することと
を含み、
前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成することは、エンコードされた制御情報を有する低周波数制御信号を前記第1の光信号上に与えるように前記波長可変光送信機を構成することを含む、方法。
【請求項11】
前記第2の光信号を前記遠隔光送受信機から受信するステップは、始動時に行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記受信された制御信号をデコードするステップは、始動時に行われる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記制御情報は、調整情報、構成情報、発見情報、前記光送受信機における波長可変要素の調整に関する情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の光信号は、前記第2の光信号とは異なる波長を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の光信号は、単一の波長の光信号である、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
遠隔光送受信機を備えるハードウェア構成光ネットワークにおいて使用される光送受信機を構成する方法であって、前記方法は、
a)波長可変光送信機を用いて第1の光信号を生成することと、
b)前記遠隔光送受信機から第2の光信号を受信することであって、前記第2の光信号は、前記第2の光信号上に与えられた低周波数制御信号上にエンコードされている制御情報を有する、ことと、
c)前記受信された制御情報をデコードすることにより、前記遠隔光送受信機から構成情報を取得することと、
d)前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成することと
を含み、
前記第2の光信号は、複数のチャネルの光信号である方法。
【請求項17】
前記方法は、前記エンコードされた制御情報に含めるために前記光送受信機の構成情報を提供することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記取得された構成情報に基づいて前記波長可変光送信機を構成することは、前記ハードウェア構成光ネットワークにおける波長範囲から選択された波長を有する前記第1の光信号を生成するように前記波長可変光送信機を構成することを含み、前記波長は、前記低周波数制御信号が与えられた前記第1の光信号構成情報によって構成されるように、前記ハードウェア構成光ネットワークにおける宛先を決定する、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本明細書で使用される見出しは、編成目的のためだけのものであり、本願に説明される主題をいかようにも限定するものとして解釈されるべきではない。
【0002】
(導入)
光ファイバを通した高容量データ伝送の高まる必要性は、柔軟かつ動的に一緒にネットワーク化されている光ネットワーク要素の増加する数とともに、光ファイバ電気通信産業に有意な課題を提示する。例えば、より高容量の需要は、より多くの送受信機波長が、スペクトルドメイン内で一緒により緊密に間隔を置かれ、より高容量を単一ファイバまたは接続上で提供することを要求する。これらの高容量かつ多チャネル数システムは、送受信機を制御するために、よりリアルタイムの性能データ監視を求める。さらに、これらの高容量かつ多チャネル数システムのために必要とされる送受信機の数が多いほど、信頼性を改良し、ヒトによる操作を低減させるために、送受信機構成のさらなる自動化が求められる。加えて、送受信機、増幅器、波長フィルタ、波長マルチプレクサ、波長デマルチプレクタ、クロスコネクト装置、光スイッチ、受動スプリッタ、およびコンバイナを含む増加した数ならびに多様な光要素を含むようにネットワークを構成することは、多様な光要素タイプにわたって動作することが可能な自動化および制御スキームを求める。
【0003】
高容量かつ多チャネル数システムのために、ネットワーク調整中、および進行動作中、ネットワーク運営人員にかかる負担を低減させるために、ネットワーク要素が自己プロビジョニングおよび自己監視することを可能にする自動化された構成を有することが望ましい。自動化は、より大規模な光ネットワークが構築され、より低コストで動作させられることを可能にする。
【0004】
高容量かつ多チャネル数光通信システムのために、改良されたネットワーク柔軟性および帯域幅利用を提供する動的かつ再構成可能光ネットワークを有することも望ましい。これらの光通信システムは、多くの場合、変化する状態およびデータトラフィック需要に反応して、リアルタイム構成を求める。加えて、動的トラフィックルーティングのためのサポートは、送受信機および波長選択スイッチ(WSS)波長を調整するための高度な波長ならびにチャネル監視を要求する。
【0005】
さらに、光通信システムを高容量かつ多チャネル数を達成するようにスケーリングすることは、拡張された構成能力が、現在展開されている光通信のものと同一、またはそれより小さい占有面積内に提供されることを要求する。したがって、構成方法および装置のために、既存のネットワーク要素コンポーネントを再使用し、および/またはそれに大きく頼ることが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
ハードウェア構成光ネットワークのための光ネットワーク要素であって、前記光ネットワーク要素は、
a)受信制御情報を含む入力光信号を前記ハードウェア構成光ネットワークから受信する第1の光ポートと、
b)前記第1の光ポートに光結合されている入力を有するデモジュレータであって、前記デモジュレータは、前記光ネットワーク要素を構成するために、前記受信制御情報をデコードする、デモジュレータと、
c)伝送制御情報を受信する電気変調入力を有するモジュレータであって、前記モジュレータは、変調を光キャリヤ上において行い、それによって、前記伝送制御情報を表す伝送光制御信号を生成する、モジュレータと、
d)前記伝送制御情報を表す前記伝送光制御信号を前記ハードウェア構成光ネットワークに伝送する第2の光ポートと
を備えている、光ネットワーク要素。
(項目2)
前記光キャリヤは、クライアントデータトラフィック、ダミートラフィック、CW光信号、および自然放射増幅光のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目3)
前記光キャリヤは、複数の波長のうちの1つを含む、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目4)
前記光キャリヤは、波長のバンドを含む、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目5)
前記受信制御情報は、前記入力光信号上において振幅変調されている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目6)
前記受信制御情報は、前記入力光信号上において位相変調されている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目7)
前記モジュレータは、振幅変調を前記光キャリヤ上において行い、それによって、前記電気伝送制御情報を表す振幅変調された伝送光制御信号を生成する、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目8)
前記モジュレータは、位相変調を前記光キャリヤ上において行い、それによって、前記電気伝送制御情報を表す位相変調された伝送光制御信号を生成する、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目9)
前記受信制御情報の変調周波数は、前記光信号上のクライアントデータ変調の周波数未満である、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目10)
前記伝送光制御信号の変調周波数は、前記光信号上のクライアントデータ変調の周波数未満である、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目11)
前記光ネットワーク要素は、波長選択スイッチを備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目12)
前記光ネットワーク要素は、光チャネルモニタを備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目13)
前記光ネットワーク要素は、光増幅器を備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目14)
前記光ネットワーク要素は、プログラマブルフィルタを備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目15)
前記光ネットワーク要素は、送受信機を備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目16)
前記光ネットワーク要素は、波長マルチプレクサ/デマルチプレクサを備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目17)
前記光ネットワーク要素は、波長クロスコネクト装置を備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目18)
前記光キャリヤは、前記光ネットワーク要素によって生成される、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目19)
前記受信および前記伝送制御情報のうちの少なくとも1つは、デジタル診断データを含む、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目20)
前記デジタル診断データは、送信機チャネル識別番号、受信機チャネル識別番号、光チャネルモニタ較正データ、光ネットワーク要素較正データ、および光要素アラーム閾値データのうちの少なくとも1つを含む、項目19に記載の光ネットワーク要素。
(項目21)
前記第1の光ポートと前記第2の光ポートとは、同一の光ポートである、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目22)
前記ハードウェア構成ネットワークを構成するための前記伝送制御情報を受信する電子ポートをさらに備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目23)
前記デコードされた受信制御情報を受信し、前記デコードされた制御情報に応答して、前記光ネットワーク要素を構成する制御プロセッサをさらに備えている、項目1に記載の光ネットワーク要素。
(項目24)
ハードウェア構成光ネットワークのための光ネットワーク要素であって、前記光ネットワーク要素は、
a)入力光信号を前記ハードウェア構成光ネットワークから受信する第1の光ポートと、
b)伝送制御情報を受信する電気変調入力を有するモジュレータであって、前記モジュレータは、変調を前記入力光信号上において行い、それによって、前記伝送制御情報を表す伝送光制御信号を生成する、モジュレータと、
c)前記伝送制御情報を表す前記伝送光制御信号を前記ハードウェア構成光ネットワークに伝送する第2の光ポートと
を備えている、光ネットワーク要素。
(項目25)
前記入力光信号は、クライアントデータトラフィック、ダミートラフィック、CW光信号、および自然放射増幅光のうちの少なくとも1つを含む、項目24に記載の光ネットワーク要素。
(項目26)
前記入力光信号は、複数の波長のうちの1つを含む、項目24に記載の光ネットワーク要素。
(項目27)
前記入力光信号は、波長のバンドを含む、項目24に記載の光ネットワーク要素。
(項目28)
前記モジュレータは、振幅変調を前記入力光信号上において行い、それによって、前記電気伝送制御情報を表す振幅変調された伝送光制御信号を生成する、項目24に記載の光ネットワーク要素。
(項目29)
前記モジュレータは、位相変調を前記入力光信号上において行い、それによって、前記電気伝送制御情報を表す位相変調された伝送光制御信号を生成する、項目24に記載の光ネットワーク要素。
(項目30)
前記伝送光制御信号の変調周波数は、前記入力光信号上のクライアントデータ変調の周波数未満である、項目24に記載の光ネットワーク要素。
(項目31)
前記伝送制御情報は、デジタル診断データを含む、項目24に記載の光ネットワーク要素。
(項目32)
前記デジタル診断データは、送信機チャネル識別番号、受信機チャネル識別番号、光チャネルモニタ較正データ、光ネットワーク要素較正データ、および光要素アラーム閾値データのうちの少なくとも1つを含む、項目31に記載の光ネットワーク要素。
(項目33)
ハードウェア構成光ネットワークにおける光ネットワーク要素を構成する方法であって、前記方法は、
a)受信制御情報を含む光信号を前記ハードウェア構成光ネットワークから受信することと、
b)前記ハードウェア構成光ネットワークからの前記受信制御情報を復調することと、
c)前記復調された受信制御情報に従って、前記光ネットワーク要素を構成することと、
d)光キャリヤ上において伝送制御情報を変調し、それによって、前記伝送制御情報を表す伝送光制御信号を生成することと、
e)前記光キャリヤ上において前記伝送制御情報を表す前記伝送光制御信号を前記ハードウェア構成ネットワークに伝送することと
を含む、方法。
(項目34)
前記光キャリヤ上において伝送制御情報を変調することは、ダミートラフィック、CW光信号、および自然放射増幅光のうちの少なくとも1つから前記光キャリヤを生成することを含む、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記光キャリヤ上において伝送制御情報を変調することは、複数の波長のうちの1つから前記光キャリヤを生成することを含む、項目33に記載の方法。
(項目36)
前記光キャリヤ上において伝送制御情報を変調することは、前記受信された光信号の複数の波長のうちの1つから前記光キャリヤを生成することを含む、項目33に記載の方法。
(項目37)
前記ハードウェア構成光ネットワークからの前記受信制御情報は、振幅変調されている、項目33に記載の方法。
(項目38)
前記ハードウェア構成光ネットワークからの前記受信制御情報は、位相変調されている、項目33に記載の方法。
(項目39)
前記伝送制御情報を変調することは、前記伝送制御情報を振幅変調することを含む、項目33に記載の方法。
(項目40)
前記伝送制御情報を変調することは、前記伝送制御情報を位相変調することを含む、項
目33に記載の方法。
(項目41)
前記ハードウェア構成光ネットワークからの前記受信制御情報の変調周波数は、前記光ネットワーク上のクライアントデータ変調の周波数未満である、項目33に記載の方法。(項目42)
前記受信された光信号を増幅し、受信制御情報および伝送制御情報のうちの少なくとも1つを伴う前記増幅された受信信号を前記ハードウェア構成ネットワークに伝送することをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目43)
前記受信された光信号の一部を監視し、前記受信信号の残りの部分を前記ハードウェア構成ネットワークに伝送することをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目44)
前記受信された光信号の波長を前記ハードウェア構成ネットワーク内の特定のチャネルに切り替えることをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目45)
前記受信された光信号の波長を前記ハードウェア構成ネットワーク内の特定のチャネルに多重化/逆多重化することをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目46)
前記光ネットワーク要素を用いて前記光キャリヤを生成することをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目47)
前記光キャリヤ上においてデジタル診断データを変調することをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目48)
前記デジタル診断データは、ハードウェア識別番号、光チャネルモニタ較正データ、光ネットワーク要素較正データ、および光要素アラーム閾値データのうちの少なくとも1つを含む、項目47に記載の方法。
(項目49)
ハードウェア構成光ネットワークにおける光ネットワーク要素を構成する方法であって、前記方法は、
a)受信制御情報を含む光信号を前記ハードウェア構成光ネットワークから受信することと、
b)前記ハードウェア構成光ネットワークからの前記受信制御情報を復調することと、
c)前記復調された受信制御情報から前記ハードウェア構成光ネットワーク内のエラー状態を検出することと、
d)前記ハードウェア構成光ネットワーク内の前記エラー状態を是正する構成情報を含む伝送制御情報を生成することと、
e)光キャリヤ上において伝送制御情報を変調し、それによって、前記ハードウェア構成光ネットワーク内の前記エラー状態を是正する構成情報を含む前記伝送制御情報を表す伝送光制御信号を生成することと、
f)前記光キャリヤ上において、前記ハードウェア構成光ネットワーク内の前記エラー状態を是正する構成情報を含む前記伝送制御情報を表す前記伝送光制御信号を前記ハードウェア構成ネットワークに伝送することと
を含む、方法。
(項目50)
a)第2の光ネットワーク要素において、前記ハードウェア構成光ネットワーク内の前記エラー状態を是正する構成情報を含む前記伝送光制御信号を受信することと、
b)第2の光ネットワーク要素において、前記エラー状態を是正する構成情報を含む前記受信された制御情報を復調することと、
c)前記エラー状態を是正する前記復調された受信制御情報構成情報に従って、前記第2の光ネットワーク要素を再構成し、それによって、前記ハードウェア構成光ネットワーク内の前記エラー状態を是正することと
をさらに含む、項目49に記載の方法。
(項目51)
前記ハードウェア構成光ネットワーク内のエラー状態は、配線エラーを含む、項目49に記載の方法。
本教示の一側面は、本明細書に説明されるハードウェア構成ネットワークが、光ネットワーク要素のためのデジタル診断を提供することができることである。公知の送受信機は、時として、マイクロプロセッサと、データリンク上に性能情報を提供する診断インターフェースとを含む。これは、ユーザが、ネットワーク内の任意の送受信機の受信された光強度、伝送される光強度、レーザバイアス電流、送受信機入力電圧、および送受信機温度等、多数の性能パラメータをリアルタイムで遠隔で監視することを可能にする。デジタル診断機能は、ユーザ、クライアント、および外部ネットワーク管理システムに、性能監視を実装するためのツールを提供する。
【0007】
好ましいおよび例示的実施形による、本教示は、そのさらなる利点とともに、添付の図面と併せて検討される以下の発明を実施するための形態においてより具体的に説明される。当業者は、以下に説明される図面が、例証目的のためだけのものであることを理解するであろう。図面は、必ずしも、正確な縮尺ではなく、代わりに、概して、本教示の原理を例証する際に強調が置かれる。図面では、同一参照文字は、概して、種々の図全体を通して同一特徴および構造要素を指す。図面は、本出願人の教示の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A図1Aは、本教示のハードウェア構成光要素の実施形態のブロック図を図示する。
図1B図1Bは、光キャリヤ信号が光要素の内部で生成される、本教示のハードウェア構成光要素の実施形態のブロック図を図示する。
図1C図1Cは、光キャリヤ信号が光ネットワークから生じる、本教示のハードウェア構成光要素の実施形態のブロック図を図示する。
図1D図1Dは、光送受信機を備えているハードウェア構成光要素の一実施形態のブロック図を図示する。
図1E図1Eは、伝送ファイバ上の図1Dに関連して説明される光送受信機の測定された出力のオシロスコープトレースを図示する。
図2A図2Aは、波長可変送信機を伴う光送受信機を備えている、ハードウェア構成光要素の一実施形態のブロック図を図示する。
図2B図2Bは、本教示による伝送ファイバ上の波長可変送受信機の測定された出力を表す、光スペクトルを図示する。
図3A図3Aは、波長選択スイッチを含む、本教示によるハードウェア構成ネットワーク要素を図示する。
図3B図3Bは、本教示による低周波数制御信号を図示する、波長選択スイッチの測定された出力のオシロスコープトレースを示す。
図4図4は、本教示による光増幅器を含むハードウェア構成光要素の一実施形態のブロック図を図示する。
図5図5は、周知のイーサネット(登録商標)プロトコルに対する修正に基づく衝突回避プロトコルを含む、本教示による低周波数制御信号のオシロスコープトレースを図示する。
図6図6は、当技術分野において光リンクとも称される、2地点間送受信機トポロジ内の本教示のハードウェア構成ネットワークの実施形態を図示する。
図7図7は、波長選択スイッチまたは光プログラマブルフィルタ要素に接続される複数の波長可変送受信機を備えている、本教示のハードウェア構成ネットワークの実施形態を図示する。
図8図8は、波長選択切り替え光要素を伴う波長分割多重ネットワークを含む、本教示のハードウェア構成ネットワークの実施形態を図示する。
図9図9は、配線が間違って設置されている、図8のハードウェア構成ネットワークを図示する。
図10図10は、設置者が場所Aにおける要素の配線を誤った、図8のハードウェア構成WDMネットワークの実施形態を図示する。
図11図11は、本教示によるハードウェア構成要素を備えている低コストコンバイナ-スプリッタの実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書では、「一実施形態」または「ある実施形態」という言及は、実施形態と関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本教示の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。本明細書内の種々の場所における語句「一実施形態では」の表出は、必ずしも、全て同一実施形態を参照するわけではない。
【0010】
本教示の方法の個々のステップは、本教示が動作可能のままである限り、任意の順序で、および/または同時に、行われ得ることを理解されたい。さらに、本教示の装置および方法は、本教示が動作可能のままである限り、説明される実施形態の任意の数または全てを含むことができることを理解されたい。
【0011】
本教示は、ここで、付随の図面に示されるようなその例示的実施形態を参照してより詳細に説明されるであろう。本教示は、種々の実施形態および実施例と併せて説明されるが、本教示をそのような実施形態に限定することを意図するわけではない。対照的に、本教示は、当業者によって理解されるように、種々の代替、修正、および均等物を包含する。本明細書における本教示へのアクセスを有する当業者は、追加の実装、修正、および実施形態、ならびに他の使用分野を認識し、これらは、本明細書に説明される本開示の範囲内にあろう。
【0012】
用語「要素」または「ネットワーク要素」は、本明細書では、光ネットワークを構築し、動作させるために使用される種々のデバイスならびに光サブシステムを説明するために使用される。これらのうちのいくつかの実施例は、送受信機、スイッチ、波長選択スイッチ、プログラマブルフィルタ、増幅器、アッドドロップマルチプレクサ、およびクロスコネクト装置である。用語「コンポーネント」は、本明細書で使用される場合、これらのサブシステムを構成する、光、機械、および電子コンポーネントを説明する。用語「ネットワーク」は、情報を交換し、協働し得るように動作する、要素のグループまたはシステムを形成するように接続される複数のネットワーク要素を説明する。
【0013】
本開示では、ネットワークと関連して使用されるとき、用語「configure(構成)」、「configuring(~を構成する)」、および「configure(~を構成する)」は、種々のネットワーク管理、制御、ならびに動作機能を含むことを意味する。例えば、用語「configure(~を構成する)」は、要素監査、要素診断、要素性能監視、および要素動作パラメータの制御等のタスクを含む。「configure(~を構成する)」の定義の一部と見なされるべき当技術分野のいくつかの用語は、ネットワーク管理、ネットワーク動作、FCAPS(障害管理、構成、課金、性能、セキュリティ)、ならびにネットワーク監視およびアラートを含む。ネットワーク管理は、ネットワーク要素の構成、発見、識別、および監査、ネットワーク要素の障害または誤構成の発見ならびにそれに対する反応、ならびにネットワーク要素の性能の監視等のタスクを含む。加えて、用語「configure(~を構成する)」は、単一要素に適用されることができるか、または、それは、接続されたシステムもしくはネットワークとして動作する、または動作することが意図される要素の集合に適用されることができる。特に、用語「ネットワークを構成する」は、ネットワーク発見、ネットワーク動作の受動監視、および能動制御等のタスクを含む。
【0014】
最新の光ネットワーク要素は、概して、光クライアントインターフェースを介して構成される。管理情報は、光ネットワーク内の送受信機、波長選択スイッチ、増幅器、および他の要素等の要素間で直接交換されることは殆どまたは全くない。構成情報は、典型的には、単一チャネル上で送信され、それは、管理情報の量および構成されることができるネットワーク要素の数を限定する。単一の管理または監視チャネルは、特に、調整動作中、外部ネットワーク管理システムに利用可能な情報の量も限定する。
【0015】
さらに、最新の光ネットワーク構成システムでは、大量の診断情報が、処理のために、ネットワーク要素から1つ以上の外部ネットワーク管理システムもしくはユーザに送信される。診断情報は、外部ネットワーク管理システム内で処理され、命令が、続いて、要素に返信され、ネットワーク構成変更を生成する。公知のシステムのこの遠隔および/または実践的構成アーキテクチャは、構成されることができるネットワークのスケールを限定する。この限定は、要素監視を改良し、および/または動的要素動作を提供するために、ネットワーク要素から処理されることを要求される情報の量が増加するにつれて、特に当てはまる。例えば、動的トラフィックルーティングのためのサポートは、インライン増幅器性能および動的経路スペクトル状態を含む、光経路計算のための有意な量のリアルタイムデータを提供する光要素を要求する。
【0016】
したがって、自動化され、複数のチャネルにわたって波長可変であり、かつネットワークを構成する種々の光要素にわたって機能する、光ネットワーク内の要素を構成する方法および装置を有することが、非常に望ましい。本教示は、少なくとも部分的に、ハードウェア構成ネットワーク(HCN)のための制御および管理情報を伝送ならびに処理する方法および装置に関する。用語「ハードウェア構成ネットワーク」は、本明細書で使用される場合、殆どまたは全くユーザ入力を伴わずに、自動的に、それらの動作を構成、制御、および管理する、光ならびに電気切り替えおよびトランスポート要素ならびにコンポーネントのネットワーク化されたシステムである。
【0017】
ハードウェア構成ネットワークの1つの可能な特性は、それが、集中コマンドまたはユーザ介入を伴わずに、自動的に、チャネルおよび波長を接続ならびにプロビジョニングすることである。ハードウェア構成ネットワークの別の可能な特性は、それが、集中コマンドまたはユーザ介入を伴わずに、構成エラーを検出および補正することである。典型的ハードウェア構成ネットワークのさらに別の可能な特性は、それが、集中コマンドまたはユーザ介入を伴わずに、光要素を再構成することである。ハードウェア構成ネットワークによって行われる構成の例は、要素調整、波長可変要素の調整、プログラマブル光フィルタ特性(帯域幅、フィルタ形状、分散、および他の構成可能パラメータ等)のプログラミング、波長選択スイッチ(WSS)の減衰レベルの設定、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)における利得および利得スペクトルの設定、ならびに光スイッチおよび波長アッドドロップマルチプレクサおよびクロスコネクト装置のためのポートおよびポート毎の波長の構成を含む。本教示のハードウェア構成ネットワークの側面は、ネットワーク要素の自己構成に関連して説明されるが、当業者は、ハードウェア構成ネットワークの情報および構成制御へのアクセスを伴うユーザならびに/または集中コマンドもしくは外部管理システムも、ネットワーク要素の自己構成と併せて使用され得ることを理解されるであろう。
【0018】
図1Aは、本教示によるハードウェア構成光要素の実施形態のブロック図を図示する。本教示のハードウェア構成ネットワークは、専用の監視光チャネルを使用する代わりに、ネットワークをトラバースする種々の光信号上で変調される低周波数変調を使用して、ネットワークを経由して制御情報を伝送する。すなわち、制御情報を送信および受信するために使用される低周波数変調のための光キャリヤは、ネットワーク内で伝搬する光信号の一部である。本教示のハードウェア構成ネットワークの種々の実施形態において光キャリヤとして使用されているこれらの光信号は、クライアントデータトラフィック、ダミー信号、CW光、および自然放射増幅光を含むことができる。用語「光キャリヤ」は、本明細書で使用される場合、変調(低周波数変調であり得る)が行われる任意の光として定義される。この定義は、当技術分野におけるこの用語の他の使用より広義である。例えば、光通信のいくつかの用途では、用語「光キャリヤ」は、レーザ送信機からデータを搬送するために使用される光の特定の波長、多くの場合、ITUグリッドベースの波長を説明するために使用される。種々の実施形態では、光キャリヤは、光要素自体内で生成されることができるか、またはネットワークから受信される光キャリヤであることができる。
【0019】
ハードウェア構成可能光要素100は、電気制御情報を送信および受信するための電子制御ポート102を含む。ハードウェア構成可能光要素100は、光信号を光ネットワークに伝送するために伝送光ファイバ104に結合される出力ポートと、光ネットワークから受信するために受信光ファイバ106に結合される入力ポートとも含む。デモジュレータ108は、受信された制御情報をデコードし、デコードされた制御情報を制御プロセッサ110に送信し、制御プロセッサ110は、情報を処理し、そして、制御情報に従って光要素を構成する。
【0020】
光モジュレータ112は、伝送制御情報が光ネットワークの中に送信されることができるように、伝送制御情報を用いて光キャリヤを変調する。1つの動作方法では、光モジュレータ112は、伝送制御情報を表す低周波数変調を用いて光キャリヤを変調する。伝送光制御信号は、次いで、伝送ファイバ104を使用して、ネットワークに送信される。いくつかの動作方法では、伝送光制御信号は、直接、光キャリヤとしての役割を果たすクライアントデータ信号に与えられ、変調された光信号のこの組み合わせは、次いで、伝送ファイバ104上で伝送される。
【0021】
図1Bは、本教示のハードウェア構成光要素120の実施形態のブロック図を図示し、光キャリヤ信号は、光要素の内部で光信号発生器122によって生成される。いくつかの実施形態では、光信号発生器122は、光送受信機要素のクライアント送信機の一部である。いくつかの実施形態では、光信号発生器122は、光増幅器を含み、光キャリヤは、自然放射増幅光である。モジュレータ124が、制御情報を用いて光キャリヤを変調するために使用される。いくつかの動作方法では、制御情報は、ローカルプロセッサ126によって生成される。他の動作方法では、制御情報は、電子制御ポート128に電気的に接続される出力を有する遠隔発信元によって生成される。スプリッタ130が、受信制御信号を含む入力光信号の部分を光ネットワーク132から分離するために使用される。デモジュレータ134は、受信制御情報をデコードし、次いで、その受信制御情報を制御プロセッサ126に送信し、制御プロセッサ126は、提供される制御情報に基づいて、ハードウェア構成要素120を構成する。
【0022】
図1Cは、本教示のハードウェア構成光要素140の実施形態のブロック図を図示し、光キャリヤ信号は、光要素の外部で生じる。光キャリヤは、光ネットワークから生じ、入力ファイバ142に到着する。入力ファイバ142からの光信号の一部は、分離され、デモジュレータ148に送信される。デモジュレータ148は、受信制御情報をデコードし、次いで、その受信制御情報を制御プロセッサ149に送信し、制御プロセッサ149は、提供される制御情報に基づいて、ハードウェア構成要素140を構成する。光信号の一部は、スプリッタ144によって分離され、低周波数変調の形態で伝送制御情報を光キャリヤに与える光モジュレータ146に送信される。伝送光制御信号は、次いで、伝送ファイバ147上の光要素から出て行く。
【0023】
いくつかの実施形態では、光キャリヤは、ハードウェア構成光要素140の上流の光送受信機要素によって生成される、クライアントデータ信号を含む。他の実施形態では、光キャリヤは、上流光増幅器からの自然放射増幅光を含む。図1Dは、光送受信機150を備えているハードウェア構成光要素の一実施形態のブロック図を図示する。光送受信機150は、電子コマンドおよび制御情報を送信および受信するための電気制御ポート152を含む。いくつかの実施形態では、電気制御ポート152は、産業標準I2Cインターフェースである。他の実施形態では、電気制御ポート152は、内蔵システム制御のために使用されるマルチマスタ、マルチスレーブ、シリアルプロトコルを使用する。光送受信機150は、光ファイバ154に伝送するために光結合される出力と、光信号を光送受信機150に搬送する受信光ファイバ156に光結合される入力とも含む。両伝送および受信光ファイバでは、光信号は、クライアントデータトラフィックならびに低周波数制御信号の一方または両方を含むことができる。クライアントデータトラフィックは、ネットワークにわたって送信されているネットワークトラフィックを含むことができる。低周波数制御信号は、ネットワーク要素を構成するために使用される種々のタイプの情報を含むことができる。
【0024】
図1Eは、伝送ファイバ154上の図1Dに関連して説明される光送受信機150の測定された出力160のオシロスコープトレースを図示する。図1Dおよび1Eの両方を参照すると、本実施形態では、光送受信機150は、10Gb/秒データレートにおいてクライアントデータトラフィック162を生成する。クライアントデータトラフィック162は、比較的に長い時間スケールにおける時間の関数として、高および低データレベルとして現れる。
【0025】
したがって、本教示の一側面は、直接送受信機100から生じる光通信信号に与えられる低周波数において、一連の「1」および「0」を使用して、制御信号164をエンコードすることである。図1D、1Eに示される実施形態では、制御信号164は、送受信機150によって生成されるクライアントデータトラフィック162に直接与えられる。種々の実施形態では、低周波数「1」および「0」は、伝送ファイバ154に光結合される対応する受信光要素(図示せず)においてデコードされることができる。低周波数変調は、図1Eに示されるように、振幅変調であり得る。種々の他の実施形態では、低周波数変調は、位相変調または周波数変調等の任意の変調フォーマットであることができる。
【0026】
クライアントデータトラフィック162は、低周波数変調によって影響されないことに留意することが重要である。送受信機150から生じる光信号に直接与えられる低周波数164において、一連の「1」および「0」を使用して制御信号をエンコードする1つの利点は、低周波数変調のために使用される周波数が、典型的には、クライアントデータトラフィック162の高データレートをデコードする受信機内の電気フィルタを通過しないことである。光信号の変調、スクランブリング、およびコーディングの詳細に応じて、ベースラインワンダは、これらのハイパス電気フィルタの低周波数カットオフを100kHzまで低く設定し得る。その結果、低周波数制御信号の周波数は、送受信機内で使用されるハイパスフィルタリングの最低周波数を下回るように選択され、したがって、低周波数制御信号は、クライアントデータトラフィック162の完全性に影響を及ぼさないであろう。さらに、低周波数変調ベースのエンコーディングおよびデコーディングは、当技術分野において周知であり、広く利用可能である比較的に低コストかつ低帯域幅の光学および電子機器を使用して遂行されることができる。本教示によるハードウェア構成ネットワークのいくつかの実施形態は、現在展開されている送受信機150要素内ですでに利用可能な光および電気コンポーネントを使用する。
【0027】
図2Aは、波長可変送信機202を伴う光送受信機を備えているハードウェア構成光要素の一実施形態のブロック図200を図示する。波長可変送信機202は、コマンドおよび制御情報を送信ならびに受信するための電気制御ポート204を含む。いくつかの実施形態では、電気制御ポート204は、産業標準I2Cインターフェースである。他の実施形態では、電気制御ポート204は、内蔵システム制御のために使用されるマルチマスタ、マルチスレーブ、シリアルプロトコルを使用する。波長可変送受信機202は、伝送ファイバ206に光結合される出力を含む。
【0028】
図2Bは、本教示による伝送ファイバ206上の波長可変送受信機の測定された出力を表す光スペクトル208を図示する。光スペクトル208は、波長可変送受信機202内の波長可変レーザが特定の波長210に設定されることを示す。一特定の実施形態では、波長可変送受信機202の波長またはチャネルは、1528nm~1567nmの波長範囲にわたって設定および調節されることができる。
【0029】
図2Aおよび2Bの両方を参照すると、本実施形態では、光送受信機200は、オシロスコープトレースの比較的に長い時間スケールを伴う時間の関数として、高および低データレベルとして示される、10Gb/秒データレートにおいてクライアントデータトラフィック224を生成している。ネットワークを構成するための制御および管理情報は、クライアントデータトラフィック224に直接与えられる低周波数において、一連の「1」および「0」222としてエンコードされる。本教示によるいくつかの動作方法では、波長可変送受信機202のための典型的出力電力は、0~3dbm範囲内であり、それは、約1~2mWに対応する。さらに、いくつかの動作方法では、低周波数エンコード変調フォーマットは、波長可変レーザチャネルの低周波数電力変化であり、したがって、レーザチャネル設定点の波長で動作する。加えて、いくつかの動作方法では、低周波数変調の変調深度は、約0.5%~10%である。いくつかの実施形態では、低周波数変調は、5%以下である。
【0030】
したがって、本教示によるハードウェア構成ネットワークの1つの特徴は、制御情報が、波長可変送信機信号上でエンコードされ、したがって、エンコードされた制御情報を搬送する波長が、波長可変送信機の波長可変構成に基づいて、波長可変であることである。その結果、エンコードされた情報を搬送する信号の波長を調整することによって、エンコードされた制御情報の宛先は、光ネットワーク内で構成される特定の波長経路に基づいて、変更されることができる。例えば、光ネットワークを構成する、波長スイッチ、フィルタ、および増幅器の構成は、光ネットワーク内で発信元から宛先までの波長経路を確立する。種々の発信元から種々の宛先までの波長経路はまた、ネットワーク要素の再構成に基づいて、変化し得る。発信元波長は、特定の宛先または宛先の組への所望の波長経路を辿るように調整され得、したがって、その発信元波長において光信号に与えられる低周波数制御信号は、エンコードされた制御情報をその特定の宛先または宛先の組に提供するであろう。低周波数制御信号の宛先は、したがって、単に、波長可変送受信機のレーザ波長を調整することによって、変更されることができる。低周波数変調制御信号を搬送する波長を選択するためのこの能力は、あるネットワーク要素からのエンコードされた制御情報が、特定の波長経路を選択することによって、潜在的に、ネットワーク内の種々の異なる要素のいずれかに到達することを可能にする。
【0031】
本教示によるハードウェア構成ネットワークの別の特徴は、特定の波長上の制御信号の低周波数エンコーディングが、光ファイバまたは光ネットワーク全体内を伝搬する他の波長に影響を及ぼさないことである。
【0032】
図3Aは、波長選択スイッチ302を含む、本教示によるハードウェア構成光要素300を図示する。本教示によるいくつかの実施形態では、波長選択スイッチ302は、特殊な修正を伴わない標準的市販の波長選択スイッチ302である。波長選択スイッチは、さまざまなポート構成およびチャネル計画において広く利用可能であり、最新の光ネットワーク内で現在使用されている。Finisar Corporationによって製造される波長選択スイッチ等の波長選択スイッチは、同一ネットワーク内で複数の波長にわたって、トラフィックをある光リンクから別の光リンクに切り替える、高度にプログラマブルであり、かつ柔軟な切り替えのプラットフォームを提供する。しかしながら、本教示による波長選択スイッチは、本教示に従って、追加の特徴を有するように構築されることができる。本教示の一実施形態では、波長選択スイッチ302は、エンコードされた制御データを直接検出するための1つ以上の低周波数フォトダイオードを含む。
【0033】
さらに、本教示によるハードウェア構成ネットワーク内で使用される波長選択スイッチは、双方向であり、両方向に均等に動作することができる。したがって、本教示の一側面は、波長選択スイッチ302も、ネットワーク内の他の光要素からの制御信号を受信およびデコードし、かつネットワーク内の他の光要素のための意図される制御信号を伝送およびエンコードすることができることである。
【0034】
ハードウェア構成光要素300は、受信光ファイバ304に光接続される少なくとも1つの光入力と、複数の伝送光ファイバ306、306’、306’’に光接続される複数の光出力とを伴う、波長選択スイッチ302を含む。波長選択スイッチ302は、電気制御ポート308も有する。本教示によるいくつかの動作方法では、受信光ファイバ304は、光信号を1つまたは複数の波長上で伝搬する。図2A、2Bに戻って参照すると、光信号は、波長可変光送受信機202から生じるクライアントデータトラフィックを含み得る。
【0035】
図3Aは、受信ファイバ304上のクライアントデータトラフィック310を図示する。波長選択スイッチ302によって一般に行われる1つの機能は、電子制御信号に応答して、受信された光信号の減衰を変化させ、その変更する減衰から振幅変調された信号を生成することである。その結果は、波長選択スイッチ302の光入力上で受信される光信号上で行われる低周波数変調であり、低周波数変調は、波長選択スイッチ302を通過する任意または全ての波長またはチャネルにおける光信号に独立して与えられることができる。
【0036】
図3Aはまた、電子制御信号によってエンコードされた一連の「1」および「0」の形態における低周波数制御信号312を伴うクライアントデータトラフィック310を図示する。クライアントデータトラフィック310の完全性は、低周波数制御信号によって影響されないことに留意されたい。低周波数制御信号は、波長選択スイッチ302の特定の波長チャネルの減衰を選択的に制御する電子制御信号を使用して、複数の伝送ファイバ306、306’、306’’のいずれかにルーティングされる所望の波長チャネルに選択的に与えられる。
【0037】
波長選択スイッチ302によって生成される一連の「1」および「0」312の形態における低周波数制御信号は、図3Bに図示されるオシロスコープトレース350に示されるように、フィルタリングされ、高周波数信号をクライアントデータトラフィックから排除することができる。図3Bは、受信ファイバ306上の波長選択スイッチ302の測定された出力のオシロスコープトレース350を示し、クライアントデータトラフィックは、本教示に従ってフィルタリングされている。その結果は、波長選択スイッチ302を通した低減衰から生じる「1」のための第1の信号レベル、および波長選択スイッチ302を通したより高い減衰から生じる「0」のための第2のより低い信号レベルである。フィルタリングされた制御信号のためのデータレートは、比較的に低くあることができる。例えば、低周波数制御信号のデータレートは、約5ビット/秒であることができる。
【0038】
図4は、ハードウェア構成光増幅器400の一実施形態のブロック図を図示する。示される実施形態では、ハードウェア構成光増幅器400は、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)であり、それは、現代の光通信システムにおいて一般に使用される光増幅器である。当業者は、多数の他のタイプの光増幅器も使用されることができることを理解されるであろう。光増幅器400は、電気コマンドおよび制御情報を送信ならびに受信するために構成される電気制御ポート402を含む。光増幅器400は、増幅されるべき光信号を提供する受信光ファイバ404に結合される、光入力ポートと、本教示による低周波数制御信号も含み得る増幅された光信号を伝送する伝送光ファイバ406に結合される光出力ポートとも含む。
【0039】
図4は、光増幅器400によって増幅されるべき、受信ファイバ404によって提供される入力クライアントデータトラフィック408のオシロスコープトレースも図示する。本実施形態では、クライアントデータトラフィック408は、例えば、10Gb/秒データレートにおいて変調される。光増幅器400は、受信された光信号の減衰を変化させ、低周波数振幅変調制御信号410を生成する。
【0040】
図4に示される実施形態では、構成情報は、制御ポート402によって提供される電子制御信号を使用して、低周波数変調制御信号上でエンコードされる。低周波数振幅変調制御信号410内の構成情報データは、図4に示されるように、クライアントデータトラフィック408に与えられる低周波数変調を使用して、一連の「1」および「0」としてエンコードされる。クライアントデータトラフィック408の完全性は、低周波数変調の振幅変調深度がクライアントデータトラフィックの変調深度に対して小さいので、低周波数振幅変調制御信号によって影響されない。加えて、クライアントデータトラフィック408の完全性は、低周波数変調の周波数が低すぎてクライアントデータトラフィックの受信フィルタを通過できないので、低周波数振幅変調制御信号によって影響されない。
【0041】
本明細書に説明されるように、本教示のハードウェア構成ネットワークの1つの特徴は、クライアントデータトラフィック408の完全性が、光増幅器400によって与えられる小量の低周波数変調によって影響されないことである。いくつかの実施形態では、光増幅器400によって与えられる振幅変調は、低周波数変調を光増幅器400のスペクトル帯域幅全体に提供する。言い換えると、光増幅器によって増幅された全てのチャネルは、実質的に同一低周波数変調を経験する。これらの実施形態では、光増幅器400を通過する全てのチャネルは、同一のエンコードされた情報を電子制御信号から受信する。しかしながら、本教示の他の実施形態では、光増幅器400は、光増幅器400を通過する特定のチャネルまたはチャネルのバンドのための利得を制御可能な利得制御を有する。これらの実施形態では、制御信号は、光増幅器400を通過する1つ以上のチャネル、波長、もしくはバンドのうちの選ばれたもの上でエンコードされる。
【0042】
本教示の1つの特徴は、低周波数制御信号が、種々のタイプの既存の光信号に与えられることができることである。図1D-1Eおよび2に関連して図示される実施形態に対して、既存の光信号は、送受信機要素から生じるクライアントデータトラフィックを含む。いくつかの実施形態では、既存の光信号は、ライブデータトラフィックを含まない。例えば、既存の光信号は、ダミー通信データ信号を含むことができる。他の実施形態では、既存の光信号は、光送受信機のCW出力または光増幅器からの自然放射増幅光を含む。
【0043】
さらに、いくつかの実施形態では、既存の光信号は、既存の光信号に電子制御情報を与える同じ光要素から生じる。他の実施形態では、既存の光信号は、既存の光信号に電子制御情報を与える光要素の上流の他の光要素から生じる。いくつかの実施形態では、ネットワーク内で接続される1つ以上の別個の要素からの電子制御情報は、同じ既存の光信号に与えられる。いくつかの実施形態では、電子制御ポートは、光制御信号のための構成情報を提供する。いくつかの実施形態では、光ネットワーク要素内のプロセッサは、光制御信号のための構成情報を提供する。いくつかの実施形態では、光ネットワーク要素内のプロセッサによって提供される伝送光制御信号のための構成情報は、受信された光制御信号に基づいて生成される。
【0044】
本教示の一実施形態では、ハードウェア構成光要素は、逆伝搬ラマンポンプユニット、および可変利得EDFA光増幅器等の可変利得(VG)光増幅器を含む。ラマンポンプユニットおよび可変利得光増幅器は、統合され、超長距離光通信システムのために非常に望ましい特性である非常に低い雑音指数および優れた利得平坦度を提供することができる。最新の光増幅器モジュールは、現在、種々の構成における最大3つのラマン/EDFAポンプ光増幅器をサポートすることができる。
【0045】
ラマンポンプユニットおよび可変利得光増幅器を使用する実施形態では、高速自動利得制御(AGC)回路が、高度な過渡抑制を提供するために使用されることができ、高度な過渡抑制は、光増幅器が、ラマンポンプ光増幅器によって生成される誘導放射増幅光(ASE)から独立した入力電力の高速かつ大規模な変化が存在する動作状態中、利得を一定に保つことを可能にする。低雑音指数および広動的利得範囲(最大15dB)を伴う、C-バンドにわたって平坦利得を提供する、好適な可変利得デュアル段エルビウム添加ファイバ増幅器は、Finisar Corporationから市販されている。いくつかの実施形態では、光増幅器は、低周波数変調を既存の光信号上で行うためのデバイスを通した減衰を制御するために、全てが一緒にまたは別個に使用され得る、包括的過渡制御、波長可変段間アクセス(MSA)損失、および利得チルト機能性等の特徴を含む。
【0046】
本教示の1つの特徴は、ハードウェア構成光要素が、多数のハードウェア構成光要素を含むネットワーク内の要素に構成情報を伝送する手段を提供することである。本教示の方法および装置は、公知のネットワーク内の既存かつ展開されている光要素と適合性があり、公知の低周波数変調技法および公知の情報処理方法を使用して、容易に実装されることができる。適合性がある既存のネットワークは、大規模サービスプロバイダネットワークおよび企業ネットワーク等の産業標準データ通信および電気通信ネットワーク、
ならびに、プライベートネットワークおよび産業制御のために使用されるもの等の特設ネットワークシステムを含む。本教示のいくつかの実施形態では、構成情報または制御信号は、2地点間様式において光要素間で交換される。他の実施形態では、構成情報は、ネットワーク上の光要素の一部または全部へのブロードキャスト様式もしくはマルチキャスト様式において、光要素間で交換される。さらに他の実施形態では、構成情報は、マルチポイント様式またはカスケード様式において交換される。種々の実施形態では、光要素間で構成情報または制御信号情報を交換するためのこれらの手段の任意の組み合わせが、使用されることができる。
【0047】
本教示のハードウェア構成光要素を備えているハードウェア構成ネットワークの別の特徴は、公知の通信プロトコルおよび公知の管理情報プロトコルが、ネットワーク要素を構成するために使用され得ることである。すなわち、情報をネットワーク要素から収集し、それを構成するためのルールの公知のシステムが、使用されることができる。これらのプロトコルは、例えば、データフォーマット、アドレス指定、ルーティング、エラーおよび障害管理、フローおよびシーケンス制御、ならびに他の公知の管理要素および機能を管理するために使用されるデータ通信、電気通信トランスポート、および管理プロトコルを含む。種々の実施形態では、これらのプロトコルは、内蔵システム、リアルタイムシステム、およびコンピュータバスプロトコルを含む。
【0048】
図5は、周知のイーサネット(登録商標)プロトコルに対する修正に基づく衝突回避プロトコルを含む、本教示による低周波数制御信号500のオシロスコープトレースを図示する。図5に示される低周波数制御信号500は、マルチポイント通信のために好適なプロトコルを含む。エンコードされた制御情報は、領域502、502’として示される「バースト」内で伝送され、変調された「1」および「0」は、クライアントデータトラフィック504上に現れる。時間t 506として示されるバースト持続時間は、再伝送時間T 508と比較して短い。いくつかの実施形態では、t/Tの比率は、パケット時間が再伝送時間のわずか10%であるように、0.1である。各送受信機は、異なる送信機から送信されるパケットの潜在的衝突を回避し、受信機におけるデコーディングの信頼性を改良するために、パケットバーストのために再伝送時間のランダムパーセントを利用する。言い換えると、種々の送信機のためのt/Tは、ランダムに選定される。
【0049】
本教示の一側面は、ハードウェア構成ネットワーク内の光要素が、メッシュ、2地点間、リング、バス、ツリー、および他の公知の構成を含む任意のネットワーク構成において配列されることができることである。さらに、本教示のハードウェア構成ネットワークの光要素は、送受信機、増幅器、光チャネルモニタ(OCM)、波長選択スイッチ、WDMマルチプレクサおよびWDMデマルチプレクサ、クロスコネクト装置、ならびに光スイッチを含むいくつかの異なる要素タイプを含み得る。したがって、本教示の構成システムは、多数のネットワークトポロジ、ネットワークサイズおよび範囲、ならびにネットワークサービスをサポートする。
【0050】
本教示の別の側面は、送受信機、増幅器、光チャネルモニタ、波長選択スイッチ、マルチプレクサ/デマルチプレクサ、クロスコネクト装置、および光スイッチを含む光ネットワーク要素の異種組み合わせが、本明細書に説明されるように、共通構成スキームを用いて構成されることができることである。
【0051】
図6は、当技術分野では、光リンクとも称される2地点間送受信機トポロジにおける本教示のハードウェア構成ネットワークの実施形態を図示する。図6に示される2地点間構成は、メッシュ、リング、およびバス等の追加の光送受信機要素を含む他のより複雑なネットワークトポロジに拡張されることもできる。図6に図示される実施形態では、2つの光送受信機602、602’は、第1の送受信機602から第2の送受信機602’に伝送するための1つの光ファイバ604を介して接続される。第2の光ファイバ606は、情報を第2の送受信機602’から第1の送受信機602に伝送する。
【0052】
送受信機602は、コマンドおよび制御情報信号を送信ならびに受信するための制御ポート608、608’を備えている。第1の送受信機602の測定された出力のオシロスコープトレース609は、10Gb/秒データレートにおける通常クライアントデータトラフィック610と、低周波数制御信号612とを示す。クライアントデータトラフィック610の完全性は、低周波数制御信号612によって影響されないことに留意されたい。図6に示される低周波数制御信号612は、振幅変調された信号であるが、当業者は、任意の変調フォーマットが使用されることができることを理解されるであろう。低周波数制御信号612は、第1の送受信機602から送信される制御および管理情報を含む。第2の光送受信機602’内のマイクロプロセッサは、第1の光送受信機602から受信された一連の「1」および「0」をデコードするために使用される。このように、構成情報は、第1の光送受信機602から第2の光送受信機602’へと共有される。
【0053】
第2の光ファイバ606は、構成情報を第2の送受信機602’から第1の送受信機602に送信するために使用される。このように、構成情報は、第2の光送受信機602’から第1の光送受信機602へと共有される。第1および第2の送受信機602、602’上の制御ポート608、608’は、産業標準I2Cインターフェースまたは他のタイプの通信インターフェースを含むことができる。したがって、本教示の低周波数変調方法を使用して、デジタル診断情報が、2つの送受信機602、602’間の両方向において、エンコード、共有、およびデコードされることができる。
【0054】
図7は、波長選択スイッチまたは光プログラマブルフィルタ要素704に接続される複数の波長可変光送受信機702、702’を備えている、本教示のハードウェア構成ネットワーク700の実施形態を図示する。波長選択スイッチは、特定の波長またはチャネルに基づいて、光ファイバ間で光信号をルーティングするために使用されることができる。波長選択スイッチは、再構成可能光アッドドロップマルチプレクサとして構成され、波長および帯域幅を異なるファイバに迅速にシフトさせる、自動化されたパッチパネルとして機能することができる。例えば、Finisar Corporationから市販のFlexgridTM技術製品は、波長選択スイッチ内で6.25GHz分解能を伴うチャネル中心周波数および12.5GHzのチャネル幅分解能の動的制御を提供する。FlexgridTM技術を用いて展開されると、チャネル計画は、「オンザフライ」で構成可能であり、それは、チャネル帯域幅が、将来的需要が発生したときにそれらを最も効率的に搬送するために、または任意の他の目的のために調節されることができることを意味する。
【0055】
最新のプログラマブル光フィルタの一例は、Finisar corporationから市販のプログラマブル光プロセッサのWaveShaperファミリである。
【0056】
プログラマブル光フィルタは、中心波長、帯域幅、形状および分散、ならびに減衰等のフィルタ特性の非常に細かい制御を含む、さまざまなプログラマブル光フィルタリングおよび切り替えを提供する。プログラマブル光フィルタは、波長可変光フィルタリング、光帯域幅管理、動的利得均等化、プログラマブル光フィルタリング、偏光処理、およびマルチポート光処理等の機能を提供することができる。波長選択スイッチおよびプログラマブル光フィルタの全てのこれらのパラメータは、本教示のハードウェア構成ネットワーク方法および装置を使用して構成されることができる。
【0057】
図7は、光ファイバ706、706’を用いてプログラマブルフィルタ要素704の入力に接続される光出力を有する2つの光送受信機702、702’を図示する。2つの送受信機702、702’とプログラマブルフィルタ要素704との間の光接続は、多くの構成において双方向である。プログラマブルフィルタ要素704は、出力ファイバ708に光接続される出力、および電子制御信号を受信する電子制御ポート710を含む。2つの光送受信機702、702’は、電子制御信号を受信する電子制御ポート712、714を有する。
【0058】
いくつかの実施形態では、光送受信機702、702’は、波長可変であり、異なる波長チャネルを伝送および受信するように設定される。図7に示される構成では、プログラマブルフィルタ要素704は、2つの波長チャネルを受信し、それらを出力ファイバ708上で伝送するようにプログラムされる。当業者は、任意の数のチャネルを伴う任意の数の送受信機が本教示の方法および装置と共に使用されることができることを理解されるであろう。
【0059】
いくつかの実施形態では、ローカルクライアント716が、プログラマブルフィルタ要素704を構成するための制御情報と、送受信機702、702’からの波長チャネルを設定するための制御情報とを提供するために使用される。いくつかの実施形態では、制御情報は、制御ポート710、712、および714を使用して、外部発信元から独立して提供される。制御情報は、光ファイバ706、706’、および708上で伝搬する既存の光信号に与えられる低周波数制御信号上でエンコードされる。このように、要素構成のための情報は、ネットワークを通して転送される。ローカルクライアントベースおよび独立入力方法の両方が、いくつかの実施形態では使用される。種々の実施形態では、ローカルクライアントは、光要素と同じ場所に位置することも、そうではないこともある。
【0060】
図8は、波長選択切り替え式光要素を伴う波長分割多重ネットワークを含む本教示のハードウェア構成ネットワーク800の実施形態を図示する。多くの公知のネットワーク要素構成は、別個の「監視」チャネルを使用して、構成情報を波長分割多重ネットワーク内の種々の要素に通信するために、クライアントの使用に依拠する。本教示のハードウェア構成ネットワークの1つの特徴は、公知のクライアントハードウェアが、要素構成を提供するためにもはや必要ではないことである。クライアントハードウェアおよび他の外部管理システムが、ネットワーク内に存在し、使用されることができるが、それらは、要素構成のためにもはや必要ではない。さらに、これらのクライアントハードウェアおよび他の外部管理システムが使用される場合、それらは、大幅に縮小された役割を有し得る。代わりに、構成情報は、本明細書に説明されるように、光ネットワーク内の既存の光信号に与えられる低周波数制御信号を介して提供される。
【0061】
図8は、光ファイバ806、806’を用いてアッド波長選択スイッチ(add wavelength selective switch)804に光結合される双方向光ポートを有する第1および第2の送受信機802、802’を図示する。いくつかの実施形態では、第1および第2の送受信機802、802’とアッド波長選択スイッチ804との間に双方向通信が存在する。他の実施形態では、第1および第2の送受信機802、802’からアッド波長選択スイッチ804への一方向通信のみが存在する。送受信機802、802’は、制御情報を受信する制御ポート808、808’を含む。
【0062】
アッド波長選択スイッチ804は、制御情報を受信する電気制御ポート810を有する。いくつかの実施形態では、電気制御ポート810は、使用されず、制御情報は、光ファイバ806、806’を介して提供される。加えて、アッド波長選択スイッチ804は、光ファイバ812を用いてドロップ波長選択スイッチ(drop wavelength
selective switch)814の双方向ポートに光結合される光双方向ポートを含む。ドロップ波長選択スイッチ814は、制御情報を受信する電気制御ポート816を有する。動作時、アッド波長選択スイッチ804は、制御可能な方法において、種々の波長を種々の入力ポートから特定の出力ポートに接続するように構成されることができる。ドロップ波長選択スイッチ814はまた、制御可能な方法において、種々の波長を特定の入力ポートから種々の出力ポートのうちの1つ以上のものに接続するように構成されることができる。当業者は、アッド波長選択スイッチ804およびドロップ波長選択スイッチ814が、アッド波長選択スイッチ804がドロップ波長選択スイッチとなり、逆も同様であるように、逆方向に動作することもできることを理解されるであろう。
【0063】
ドロップ波長選択スイッチ814も、第1および第2の光ファイバ818、818’に光結合される2つの双方向ポート含む。示される実施形態では、光ファイバ818、818’は、光信号をドロップ波長選択スイッチ814から送受信機820、820’に伝送する。送受信機820、820’は、電気制御ポート822、822’を有する。図8に示される実施形態では、送受信機802、802’は、アッド波長選択スイッチ804からドロップ波長選択スイッチ814を通して、信号を受信する送受信機820、820’に伝送する。
【0064】
図8に図示される実施形態では、場所A 824における送受信機802は、伝送モードにあり、場所B 826において受信モードにある送受信機820に光結合される。同様に、場所A 824における送受信機802’は、伝送モードにあり、受信モードにある、場所B 826における送受信機820’に接続される。1つの動作方法では、送受信機802は、クライアント構成デバイス828を使用して少なくとも部分的に構成され、特定の波長チャネル上でデータを提供する。
【0065】
エンコードされた制御情報は、アッド波長選択スイッチ804に送信される送受信機802から生じる波長チャネル上の低周波数変調を使用して与えられる。エンコードされた制御情報は、アッド波長選択スイッチ804によって受信され、次いで、デコードされ、信号を送受信機802からドロップ波長選択スイッチ814に接続される出力ファイバ812に渡すようにアッド波長選択スイッチ804を構成するために使用される。このアクションは、制御信号がドロップ波長選択スイッチ814に渡されるようにし、そこで、それは、続いて、デコードされる。ドロップ波長選択スイッチ814は、次いで、デコードされた制御情報を使用して、信号を送受信機802からファイバ818に渡すようにドロップ波長選択スイッチ814を構成する。ドロップ波長選択スイッチ814のこの構成は、それによって、送受信機802から生じる信号およびエンコードされた制御情報を受信機820に渡す。エンコードされた制御情報は、送受信機820において受信され、それは、信号データを送受信機802から受信するように送受信機820を構成するために使用される。
【0066】
いくつかの実施形態では、1つ以上の光チャネルモニタ830、832は、制御情報をハードウェア構成可能アッドおよびドロップ波長スイッチ804、814に提供する。光チャネルモニタ830、832は、アッド波長選択スイッチ804またはドロップ波長選択スイッチ814もしくは両方を通過する光信号の詳細を監視し、その情報を使用して、ハードウェア構成ネットワークの種々の制御アクションを知らせる。制御アクションは、本明細書に説明される低周波数変調を介して、ネットワークに信号伝達される。
【0067】
当業者は、アッド波長選択スイッチ804およびドロップ波長選択スイッチ814が、順方向および逆方向の両方において、トラフィックを同時に起動させることが可能であることを理解されるであろう。しかしながら、各要素間の2つの光ファイバが、トラフィックを両方向に伝搬するために要求される。
【0068】
当業者は、図8に示されるハードウェア構成ネットワークの自動化された構成およびプロビジョニング使用を示すイベントの特定のシーケンスが、例証であり、本教示をいかようにも限定するものではないことを理解されるであろう。例えば、種々のプロトコルが、本明細書に説明される低周波数制御信号を使用して、種々のシーケンスにおいて光要素間でネットワークコネクティビティおよびネットワーク構成を確立するために使用されることができる。さらに、クライアントが、構成イベントの任意または全てのために、電子制御信号をネットワーク内の要素の任意のものに提供するために使用されることができる。加えて、クライアントは、1つ以上の構成イベントを開始するために使用されることができ、自動化されたエンコード情報は、構成イベントの残りのために使用される。
【0069】
本教示の一側面は、設置エラーが、クライアントまたは外部ネットワークマネージャの使用を伴わずに、自動化された方式で検出されることができることである。設置エラーは、実際の展開されるハードウェア物理的接続を計画されたハードウェア物理的接続から逸脱させる。用語「物理的接続」は、本明細書では、光要素上の特定のファイバまたは特定のポートへの1つ以上の光要素の特定のポートの接続を指す。設置エラーが生じると、計画されたハードウェア物理的接続を推定して光要素の中に事前にプログラムされる計画された要素構成は、適切な光信号経路を要素間にもたらさないであろう。公知の構成システムでは、設置エラーから回復するための唯一の方法は、高価なヒト介入を使用して、誤った接続を検出することと、ハードウェアを再展開し、計画されたハードウェア物理的接続を確立することの両方を行うことである。
【0070】
図9は、図8のハードウェア構成ネットワーク900を図示し、設置エラーが、場所B
902において交差配線状態を生じさせている。計画された配線接続は、受信側送受信機RX-1 904が光ファイバ906と接続され、受信側送受信機RX-2 908が光ファイバ910と接続されることを要求する。設置者エラーは、図9に示されるように、受信側送受信機RX-1 904が光ファイバ910と接続され、受信側送受信機RX-2 908が光ファイバ906と接続される結果をもたらしている。そのような設置エラーは、残念ながら、電気通信サービスプロバイダに関する一般的発生事象であり、有意なサービス構築遅延および追加コストを生じさせる。交差配線状態は、最新のネットワークハードウェア構成システムを用いても、検出が困難であり、かつ補正も困難である。設置エラー状態の検出は、ヒトオペレータを使用する複数のネットワーク要素からエラー状態の相関を要求し、かつ後続サービスは、現場技術者が、機器を位置特定し、計画された物理的接続に再接続することを要求する。
【0071】
本教示のハードウェア構成ネットワーク装置および方法を使用することで、図9の交差配線設置エラーは、事実上、ヒト介入またはトラックロールを伴わずに、自動的に検出および補正されることができる。具体的には、始動時、ドロップ波長選択スイッチ912は、本教示による低周波数制御信号を含む光信号を、場所A 914における伝送側送受信機TX-1 916から場所B 902における受信側送受信機RX-2 908に送信する。場所B 902における受信側送受信機RX-2 908は、低周波数制御信号上のエンコードされた構成情報が、場所A914におけるTX-1 916であり、予期されるように、場所A 914におけるTX-2918からではないので、接続エラーを識別する。場所B 902における受信側送受信機RX-2 908は、次いで、設置エラーを解消する補正アクションを提供するために、適切なネットワーク要素に向かわせられる低周波数制御信号上の補正構成情報をエンコードすることによって、補正アクションを開始する。
【0072】
特に、配線エラーは、ドロップ波長選択スイッチ912の再構成を使用して補正される。再構成は、場所B 902におけるRX-2 908が光信号を場所A 914におけるTX-2 918から受信するように、ドロップチャネルを再構成するための場所B 902における受信側送受信機RX-2 908から場所B 902におけるドロップ波長選択スイッチ912に送信されるエンコードされた情報によって開始される。したがって、ドロップ波長選択スイッチ912は、場所A 914におけるTX-1 916からの信号が、計画されたファイバ906ではなく、展開されたファイバ910上に生じ、場所A 914におけるTX-2 918からの信号が、計画されたファイバ908ではなく、展開されたファイバ906上で生じるように、受信側送受信機RX-2 908から送信される制御情報に基づいて再構成される。このように、本教示のハードウェア構成ネットワーク内の光要素の再構成は、高価なヒト介入を伴わずに、設置エラーを補正する。他の設置エラーへの拡張および必要再構成ステップは、ネットワーク構成ならびに障害回復の最新技術の当業者によって広く理解されている。
【0073】
本教示の一側面は、公知のシステムにおいて現在行われているように、信号がネットワークの受信側に到達するときのみ、構成エラーを検出するのではなく、ネットワークの伝送側において設置エラーを早期に捉える能力である。図10は、図8のハードウェア構成波長分割多重ネットワーク1000の実施形態を図示し、設置者は、場所A 1002内の要素を誤って配線している。具体的には、伝送側送受信機TX-1 1006から生じるファイバ1004は、実際には、ファイバ伝送側受信機TX-2 1012のために計画された、アッド波長選択スイッチ1010上の入力1008に接続されている。さらに、伝送側送受信機TX-2 1012から生じるファイバ1014は、伝送側受信機TX-1 1006のために計画された、アッド波長選択スイッチ1010のための入力1016に接続されている。換言すると、送受信機1006、1012からアッド波長選択スイッチ1010への接続は、設置エラーにより、計画された展開に関して入力1008、1016上で入れ替わっている。この誤った構成では、始動時、伝送側送受信機TX-1
1006からの入力1016上に現れる信号をルーティングするように構成される、アッド波長選択スイッチ1010は、代わりに、そのポート1016上の送受信機TX-2
1012から信号を受信する。アッド波長選択スイッチ1010によって検出された低周波数制御信号上に提供されるエンコードされた構成情報は、このエラーがアッド波長選択スイッチ1010内で直ちに検出されるようにする。いくつかの動作方法では、エラーは、ハードウェア構成ネットワークに、クライアントまたは第三者マネージャに配線が固定される必要があることを通知させることによって、是正されることができる。他の自動動作方法では、ハードウェア構成ネットワークは、送受信機1006、1012を自動的に再構成するか、またはアッド波長選択スイッチ1010を自動的に再構成する。自動再構成は、エラーを検出した光要素からのエラーを是正するように再構成されることができる光要素に送信される制御情報に基づいて開始される。
【0074】
本教示の一側面は、低コストマルチ送受信機コンバイナ-スプリッタを提供する能力である。図11は、本教示によるハードウェア構成要素を備えている低コストコンバイナ-スプリッタ1100の実施形態を図示する。複数の送受信機1102、1102’が、複数の光ファイバ1104、1104’を使用して、受動コンバイナ1106に接続される。受動コンバイナ1106は、任意の数のポートを含むことができる。例えば、受動コンバイナ1106は、16ポート(16:1)受動コンバイナであることができる。
【0075】
受動コンバイナ1106の出力は、光ファイバ1108を用いて光増幅器1110に光結合される。光増幅器1110は、16:1コンバイナに対して約13dBであるコンバイナ1106の損失を克服するために使用される。光増幅器1110は、低コストエルビウム添加ファイバ増幅器であることができ、それは、広く利用可能である。例えば、一実施形態では、光増幅器1110は、各送受信機1102、1102’に対して0dBmの起動電力と、増幅器1110からの出力電力が12dBmであるように、コンバイナ損失を克服するための十分な増幅器利得とを有する。光増幅器1110の出力は、光ファイバ1112を用いて、光スプリッタ-コンバイナ1114に光結合される。光スプリッタ-コンバイナ1114は、複数の送受信機1118、1118’に光結合される複数の光出力1116、1116’を含む。
【0076】
種々の実施形態では、送受信機1102、1102’および送受信機1118、1118’は、伝送または受信モードのいずれかで動作する。例えば、1つの動作方法では、送受信機1102、1102’は、伝送モードで動作し、送受信機1118、1118’は、受信モードで動作する。別の動作方法では、送受信機1102、1102’は、受信モードで動作し、送受信機1118、1118’は、伝送モードで動作する。
【0077】
送受信機1102、1102’、送受信機1118、1118’、および増幅器1110の一部または全部は、本明細書に説明される低周波数変調を使用して構成される。本教示のハードウェア構成ネットワークの1つの特徴は、全構成情報が低周波数制御信号によって提供されることができるので、ファイバ順序を記録する必要、または特定の送受信機接続をマークする必要がないことである。構成情報は、波長可変チャネルの自動プロビジョニングを可能にし、送受信機間の全データ接続を確立する。
【0078】
いくつかの公知の光送受信機は、デジタル診断監視インターフェース(DDMI)を介して、デジタル診断を提供する。デジタル診断監視インターフェースは、制御情報を規定し、制御情報は、クライアントまたは外部管理システムに渡され、制御情報は、要素識別情報、要素動作パラメータ、ネットワークおよび要素構成情報、アラームおよび警告パラメータ、ならびにベンダ情報等の情報を含む。小型形状因子(SFP)光送受信機のためのデジタル診断監視インターフェースは、Finisar Corporation Application Note AN-2030「Digital Diagnostic Monitoring Interface for Optical Transceivers」に詳述されている。
【0079】
公知のデジタル診断監視インターフェースは、デバイス動作パラメータへのリアルタイムアクセスを可能にするインターフェースデバイスまたは光送受信機、ならびに動作パラメータが正常範囲外であるとき、ユーザにアラートするアラームおよび警告フラグを備えている。公知のデジタル診断監視インターフェースデバイスは、内部で監視されるアナログ信号のデジタル化によって、診断データを生成する。較正およびアラーム閾値データは、典型的には、インターフェースデバイス製造中に書き込まれる。内部アナログ値のデジタル読み取り値の生成に加え、公知のデジタル診断監視インターフェースデバイスは、現在の値および工場事前設定値との比較に基づいて、種々のステータスビットを生成する。公知のデジタル診断監視インターフェースデバイスは、識別子情報も生成する。
【0080】
本教示のハードウェア構成ネットワークの別の側面は、拡張デジタル診断監視を提供することである。本教示のハードウェア構成ネットワークのいくつかの実施形態は、本明細書に説明される低周波数制御信号の一部として、デジタル診断監視インターフェース制御情報を提供する。特に、低周波数制御情報は、本明細書に説明される低周波数制御信号の一部であり、送受信機要素の送信機コンポーネントに対する特定の情報を提供するデータフィールドを含むことができる。例えば、低周波数情報信号は、送信機を備えている送受信機要素のための1つ以上の送信機製造番号および/または特定の送受信機要素のための送信機チャネル識別番号を含むことができる。送信機チャネル識別番号は、レーザ送信機が調整される波長および/またはチャネル数を提供する。本明細書に説明される低周波数情報信号は、送受信機要素の受信機コンポーネントに対する情報を含むこともできる。例えば、低周波数情報信号は、受信機を備えている送受信機要素のための1つ以上の受信機製造番号および/または特定の送受信機要素のための受信機チャネル識別番号を含むことができる。
【0081】
本教示のハードウェア構成ネットワークの別の側面は、送受信機、増幅器、波長フィルタ、光チャネルモニタ、波長選択スイッチ、波長マルチプレクサ、波長デマルチプレクサ、クロスコネクト装置、および光スイッチ等の要素と構成情報を交換することによって、拡張デジタル診断を提供することができることである。拡張デジタル診断情報は、本教示の光制御信号上でエンコードされた制御情報として使用される。本教示の光制御信号の使用は、適切な光キャリヤを選択することによって、従来技術の構成システムと比較して、ハードウェア構成ネットワーク内の種々の光要素に到達するための能力に追加の柔軟性を提供する。本教示のハードウェア構成ネットワークのいくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能要素は、本明細書に説明される低周波数制御信号をデコードするフォトダイオードを含む。
【0082】
当業者は、本教示によるハードウェア構成可能要素が種々の目的のために使用されることができることを理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能光増幅器は、送受信機送信機がアクティブになる前に、ネットワーク調整成のために使用されることができる。さらに、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能増幅器は、光経路雑音計算に依存する光利得を有するように構成可能である。さらに、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能増幅器利得プロファイルは、遠隔送受信機からのチャネル構築に基づいて調節される。さらに、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能増幅器は、光利得に関する情報を送受信機に伝送することができる。
【0083】
さらに、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能波長選択スイッチポートは、データトラフィックに応じて必要とされる柔軟なチャネル計画で構成および再構成される。さらに、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能波長選択スイッチは、不具合後、ネットワーク内の光経路を再構成することによって、障害からのネットワーク保護を提供するために使用される。さらに、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能光プログラマブルフィルタは、ハードウェア構成可能送受信機要素によって提供される性能情報に基づいて、ユーザまたは外部ネットワーク管理介入を伴わずに、経路分散を自動的に調節する。
【0084】
さらに、いくつかの実施形態では、ハードウェア構成可能光チャネルモニタは、本明細書に説明される低周波数制御信号を使用して較正される。図8を参照すると、高精度チャネルモニタ830、832を追加し、本教示のハードウェア構成ネットワーク内の拡張デジタル診断制御情報を使用することによって、ネットワーク内で使用される送受信機は、より高い総光転送レートおよびスペクトル効率のために、より緊密に調整され間隔を置かれることができる。
【0085】
(均等物)
本出願人の教示は、種々の実施形態と併せて説明されるが、本出願人の教示をそのような実施形態に限定することを意図するものではない。対照的に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるように、本教示の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に行われ得る、種々の代替、修正、ならびに均等物を包含する。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11