(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-10
(45)【発行日】2023-02-20
(54)【発明の名称】パイプライン溶接継手のロボット内部絶縁のための装置
(51)【国際特許分類】
B05C 7/08 20060101AFI20230213BHJP
F16L 57/00 20060101ALI20230213BHJP
F16L 13/02 20060101ALN20230213BHJP
【FI】
B05C7/08
F16L57/00 C
F16L57/00 A
F16L13/02
(21)【出願番号】P 2021572673
(86)(22)【出願日】2020-07-27
(86)【国際出願番号】 RU2020000384
(87)【国際公開番号】W WO2020256589
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2021-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】520095418
【氏名又は名称】チュイコ、アレクサンドル ゲオルギェビッチ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュイコ、アレクサンドル ゲオルギェビッチ
(72)【発明者】
【氏名】チュイコ、アナスタシア アレクサンドロブナ
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-215885(JP,A)
【文献】国際公開第2008/077369(WO,A2)
【文献】実開昭54-046029(JP,U)
【文献】実開平04-137773(JP,U)
【文献】特開平06-218315(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0240555(US,A1)
【文献】中国実用新案第207533502(CN,U)
【文献】ロシア国特許出願公開第2667856(RU,A)
【文献】米国特許第4861248(US,A)
【文献】米国特許第3583678(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0284872(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0038954(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 7/00-21/00
F16L13/00-15/08
41/00-49/08
57/00-58/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状ケーシング、及びそれ自体の空洞に過剰な圧力が発生すると半径方向に広がるように設計される、同軸に取り付けられる円筒状アクチュエータを含む封止ユニット、コンパウンド投入ユニット、コンパウンド分注ユニット、並びに前記ケーシングに配置される空気圧自動ユニットを備える、パイプライン溶接継手の内部隔離のための装置であって、各コンパウンド成分のための分注ユニットの動作空洞が、前記コンパウンド投入ユニットへ接続され、前記弾性アクチュエータが、前記溶接継手の領域の環状空間にコンパウンドを投入するためのチャネルを有し、前記環状空間が、前記コンパウンド投入ユニットと、及び前記環状空間からガスを排出するためのチャネルと接続され、前記空気圧自動ユニットが、前記分注ユニット及び前記コンパウンド投入ユニットの動作を制御するように、及び前記封止ユニットのアクチュエータの空洞で過剰空気圧の発生を制御するように設計される、装置。
【請求項2】
前記アクチュエータが、弾性スリーブ、及び前記スリーブに配置される、接着防止材料から作成される弾性シェルを備え、前記溶接継手の領域の前記環状空間に前記コンパウンドを投入するための前記チャネル、及び前記環状空間からガスを排出するための前記チャネルが前記弾性シェルに作られる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記弾性スリーブが、内側の端部区画に、前記封止ユニットのケーシングの外側の環状溝に配置される、環状突起を有し、外側の前記弾性スリーブの各端部区画に、前記弾性シェルの端部と接触する保持ブッシュがある、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記封止ユニットのケーシングの外面に配置される、フィルム・ヒータを追加で備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記分注ユニットが、それ自体に設置されるピストン・アセンブリを有する円筒状ケーシングを備え、前記ピストン・アセンブリが、前記ケーシングに密閉して取り付けられる2つのピストンを含み、前記ピストンが、前記ケーシングの内面に取り付けられる環状空洞分離器内に密閉して設置されるロッドによって接続され、前記ロッドは、前記空気圧自動ユニットへ接続される軸方向チャネル、及び前記軸方向チャネルへ接続される半径方向チャネルを有し、それらの出力口が前記コンパウンド投入ユニット側に配置される第1のピストンの近くに配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記封止ユニットのケーシングが、前記分注ユニットのケーシングを形成する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記コンパウンド投入ユニットが、静的ミキサ、前記コンパウンド投入ユニットの前記ケーシングに組み込まれるバルブを有するバルブ・アセンブリ、及び前記静的ミキサへコンパウンド成分を供給するためのチャネルへ接続される洗浄液タンクを含む、ケーシングを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記コンパウンド投入ユニットのケーシングが、異なる直径の2つの円筒形状部分から作成され、前記静的ミキサが、前記ケーシング内部に同軸に配置され、前記バルブ・アセンブリの前記バルブが、大きい直径の前記ケーシングの前記部分に配置され、前記洗浄液タンクが、小さい直径の前記ケーシングの前記部分の外面、及び前記ケーシングへ固定される円筒状の隔膜によって形成される液圧蓄圧器である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記分注ユニットのピストン動作空洞が、前記コンパウンド投入ユニットの端面と前記ピストン・アセンブリの前記第1のピストンとの間に配置され、前記コンパウンド投入ユニットのケーシングに設計されるチャネルを通して、前記バルブ・アセンブリの第1のバルブの入口空洞へ接続され、前記分注ユニットのロッド動作空洞が、前記ピストン・アセンブリの第2のピストンと前記環状分離器との間に配置され、前記封止ユニットのケーシングにおける、及び前記コンパウンド投入ユニットのケーシングにおけるチャネルを通して、前記バルブ・アセンブリの第2のバルブの入口空洞へ接続され、前記バルブ・アセンブリの前記第1及び第2のバルブの出力口空洞が、前記コンパウンド投入ユニットの前記ケーシングにおけるチャネルを通して、前記静的ミキサの入口へ接続され、前記静的ミキサの出口が、前記環状空間にコンパウンドを投入するためのチャネルへ接続され、前記チャネルが、前記封止ユニットの前記弾性シェルに設計され、前記洗浄液タンクが、前記バルブ・アセンブリの前記第1及び第2のバルブの出力口空洞へ、前記バルブ・アセンブリの第3のバルブを通して接続される、請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記空気圧自動ユニットが、空気圧バルブ・アイランドを有するケーシングを備え、前記空気圧バルブ・アイランドの少なくとも1つの機能しているチャネルが、前記第2のピストンと前記空気圧自動ユニットの端面との間に配置される、前記分注ユニットの前記ピストン動作空洞へ接続され、前記空気圧バルブ・アイランドの他の機能中のチャネルが、それぞれ、前記封止ユニットの前記アクチュエータの空洞へ、前記洗浄液タンクの空洞へ、及び前記バルブ・アセンブリのバルブ駆動装置へ、前記封止ユニットのケーシングにおけるチャネルを通して接続され、前記空気圧バルブ・アイランドと接続される前記ピストン・アセンブリのピストン・センサが、前記ピストン・アセンブリに面する前記空気圧ユニットのケーシングの端面に配置される、請求項5に記載の装置。
【請求項11】
前記コンパウンド投入ユニットの前記静的ミキサの出口が、それ自体に設置される第1のピンチ・バルブを有する弾性チューブによって、前記封止ユニットのアクチュエータの前記コンパウンド投入チャネルへ接続され、また前記静的ミキサの前記出口が、設置される第2のピンチ・バルブを有する、乏しい品質のコンパウンドを排除するための弾性チューブへ接続され、前記封止ユニットのアクチュエータの前記環状空間から空気を排出するためのチャネルが、設置される第3のピンチ・バルブを有する弾性ポンピング・チューブへ接続され、前記ピンチ・バルブが、前記コンパウンド投入ユニットのケーシングに配置され、前記空気圧バルブ・アイランドの他の機能中のチャネルが、ピンチ・バルブ駆動装置へ、前記封止ユニットのケーシングにおけるチャネルを通して接続される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記環状空間からガスを排出するための前記チャネルが、真空トラップへ接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
乏しい品質のコンパウンドを排除するための前記弾性チューブ、及び前記弾性ポンピング・チューブが、真空トラップへ接続される、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記真空トラップが、小さい及び大きいチャンバへの開口部を有する隔壁によって分割される、円筒状ケーシングを含み、前記大きいチャンバにタンクがあり、前記タンクが、ロード・セルで前記ケーシングに吊持され、前記隔壁に面する側に開口部を有し、反対側で、前記タンクが、柔軟性の放出及び排出チューブへ接続され、一方で、前記隔壁における前記開口部と出口ノズルとの間の前記小さいチャンバにエア・フィルタがある、請求項13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプラインの構築に関し、内部保護コーティングを有するパイプライン溶接継手の内部絶縁のために使用され得る。
【背景技術】
【0002】
溶接されたパイプライン接続部の内部一体絶縁のためにChuikoの方法(RU2667856、2018年9月24日公開)を実施するための装置があり、この方法は、接合されたパイプの内側の鋼製保護ブッシュを同軸に設置することを含み、パイプ継手が溶接された後、保護ブッシュと接合されたパイプとの間の端部の環状の隙間が封止されて、環状空洞がブッシュの外面、溶接継手の内面及び接合されたパイプの隣接面の間に作られ、その後、空気が環状空洞からポンプで排出され、コンパウンドで満たされる。端部の環状空間を封止するための装置は、円筒状の弾性アクチュエータ及びアクチュエータの表面に同軸に設置される弾性接着防止材のシェルを備える、パワー・ユニットを装備する。アクチュエータは、内部が加圧され、半径方向に広げられ、シェルは、保護ブッシュ及び保護ブッシュの両側の接合されたパイプの表面に対して押し付けられる。コンパウンド重合プロセスが完了すると、アクチュエータの内部の圧力は減少し、シェルは保護ブッシュ及び接続されたパイプの内面から離れ、その後、封止装置はパイプラインから取り除かれる。端部の環状空間を封止するための装置は、環状空間をコンパウンドで満たすための専用の装置を装備しない。
【0003】
シェルと共に閉鎖気密回路を形成する、剛性の円筒状プラグをその端部に挿入された円筒状の弾性シェルからなる、地下パイプラインの修理のための装置(米国特許第4861248(A)号、1989年8月29日)は、提案される技術的解決手段に最も類似する。装置の空洞内部のプラグは、互いに対してその動きを制限するロープによって、互いに接続される。装置の内部空洞に圧縮空気を供給するためのホース接続口を有するプラグのうちの1つには、貫通孔がある。弾性シェルの中央部分には、スリーブ又はブッシュがその表面に固く取り付けられ、これらの部品を互いから分離させることはできない。このようにして、シェルの中間区画はより頑強になる。
【0004】
さらに、装置の第1のオプションでは、2本の並列チューブが、端部プラグを通して装置の内部空洞に挿入される。二成分コンパウンドの2つ成分は、別々のチャネルによってこれらのチューブを通して投入され得る。装置の内部空洞の中央部分において、これらの2本のチューブは相互接続される。これら2本のチューブをノズルに接続する第3の短い湾曲チューブが、2本のチューブの接続箇所へ接続される。短い湾曲チューブは、静的ミキサとしての役割を果たす。次に、弾性シェルの中間に取り付けられたノズルにより、その中央開口部を通して、接続されたチューブのチャネルは、装置外部の円筒状表面まで伸びる。
【0005】
第1のオプションの装置は以下の通り操作される。装置はパイプの空洞に挿入される。装置の中央は、隔離される領域の中央に配置される。圧縮された空気が、装置の内部空洞にポンプで送られる。弾性シェルの周辺部分は膨張しパイプラインの内面を押す。環状空間が、弾性シェルの中央部分の外面とパイプラインの絶縁部分の内面との間に作られる。二成分コンパウンドの2つの成分が、2本のチューブを通して装置の内部空洞に投入される。コンパウンド成分は、装置中央のごく近傍で短い湾曲チューブに入り、そこでそれらは1つの流れへと合流する。著者は、静的ミキサとして機能する湾曲を有する、この短いチューブを特許請求する。放出された混合物は、環状空間の空洞を満たし硬化する。コンパウンドが重合された後、圧縮空気の圧力は装置の空洞に解放され、弾性シェルは収縮しパイプラインの壁及び重合されたコンパウンドの表面と離れる。装置がパイプの空洞から取り外される。
【0006】
装置の第1のオプションには、以下の短所がある。
1)装置によって作られる環状空間の空洞は、たった1つチャネルを有し、それを通してコンパウンドが環状空間の空洞にポンプで送られる。コンパウンドが環状の隙間空洞を満たすにつれて、残留空気が圧縮され、結果として、空洞の内部圧力が増加する。環状空間の空洞の内部の空気圧が、注入されるコンパウンドの圧力レベルに達すると、環状空間への充填は止まる。環状空間の空洞は、部分的にのみ満たされる。さらに、万有引力の法則により、コンパウンドは空洞の下側部分のみを満たす。環状空間の空洞の上側部分は空のままである。当該装置は、パイプラインの不完全な区画を隔離するためには適していない。
2)コンパウンド成分の混合の品質を管理するための効果的なオプションが、装置内に全く存在しない。コンパウンド成分が装置の短い湾曲チューブを通過する場合のコンパウンド成分を混合する品質は、コンパウンドが実質的に任意のレベルの静的ミキサのほんの1区画を通過する場合のコンパウンドを混合する品質より、何倍も悪い。この理由により、環状空間の空洞は、環状空間の隔離に明らかに適さないコンパウンド成分の層化した混合物で満たされる。
3)この発明は、それ自体の内蔵分配機器を有さない。それゆえ、環状空間の空洞をコンパウンドで満たすためにサードパーティの分注ユニット(dosing unit)を使用する必要があり、通常は分注ユニットをパイプラインの内部空洞に非常に近接して配置することはできない。分注ユニットから装置へコンパウンド成分を投入するためには、かなり長いホースを使用しなければならない。ほぼ全ての二成分コンパウンド分注ユニットを作動させる場合に、2つのコンパウンド・バルブが同調して開く。ほとんどの二成分コンパウンドは、1:1の比ではなく体積比率の混合比を使用する。それゆえ、動作中の分注ユニットで、投入ホース及びチューブの空洞は、同調せずに満たされる。より高い比率の混合体積比のコンパウンド成分が、投入ホースの空洞を満たし、短い湾曲チューブに及び環状空間の空洞に流れ始める。環状空洞が、第2のチャネルがないことにより、加圧され、第1の成分が、同時にコンパウンドの第2の成分を供給するホースの空洞を満たし始める。第2のホースの空洞が完全に満たされると、コンパウンド成分は、より低い混合比の成分を投入するホースの内部で混ざり始める。これにより、装置を動作不能にする、第2のホースでのコンパウンドの重合が起こる。環状空間の空洞は、コンパウンドの1つの成分で完全に満たされるか、又は不適格な混合比のコンパウンドで満たされる。例えば、二成分コンパウンドB9M10+CG9900875MFが、パイプライン溶接継手の内部絶縁のために使用され、材料が9mmホースを通して40mの距離にわたって、分注ユニットから溶接継手へ供給される場合に、混合物が環状空間の空洞に達するまでに、4リットルを超えるCG9900875MFが供給される。
4)装置は温度を制御することができないので、コンパウンドについて製造者によって指定される温度以外の温度で、装置を使用することができない。
5)環状空間の空洞をコンパウンドで満たす厚さを制御することができない。
6)環状空間を満たすコンパウンドの品質を制御することができない。
7)環状空間の空洞にコンパウンドを投入する回路から、低品質のコンパウンドを排除することができない。
8)環状空間をコンパウンドで満たすプロセスがいったん終了すると、装置の投入ホース及びチューブを洗浄することができない。
【0007】
装置の第2のオプションでは、2本の並列チューブが、端部プラグを通して装置の内部空洞に挿入される。二成分コンパウンドの2つ成分は、別々のチャネルによってこれらの2本のチューブを通して投入され得る。装置の内部空洞の中央部分において、これらの2本のチューブは、ピストンを有する専用の液圧シリンダの空洞に半径方向に伸びる。液圧シリンダのピストンは、空気圧シリンダのロッドへ接続される。液圧シリンダの開口部側は、弾性円筒状ケーシングに設置される。液圧シリンダの空洞は、装置の外面と結合する。液圧シリンダの空洞は、静的ミキサとしての役割を果たす。
【0008】
第2のオプションの装置は以下の通り操作される。装置はパイプの空洞に挿入される。装置の中央は、隔離される領域の中央に配置される。圧縮された空気が、装置の内部空洞にポンプで送られる。弾性シェルの周辺部分は膨張しパイプラインの内面を押す。環状空間が、弾性シェルの中央部分の外面とパイプラインの絶縁部分の内面との間に作られる。二成分コンパウンドの2つの成分が、2本のチューブを通して装置の内部空洞に投入される。装置の中間部分において、コンパウンド成分は、液圧シリンダの空洞に投入され、そこでそれらは1つの流れへと合流する。著者は、液圧シリンダの空洞で混合される流れを特許請求する。放出された混合物は、環状空間の空洞を満たし硬化する。コンパウンドが重合された後、圧縮空気の圧力は装置の空洞に解放され、弾性シェルは収縮しパイプラインの壁及び重合されたコンパウンドの表面と離れる。装置がパイプの空洞から取り外される。
【0009】
装置の第2のオプションは、第1のバージョンの全て欠点と、さらに2つの特有な欠点を有する。
1)静的ミキサが全く存在しない。
2)環状空間の空洞に封止材料を供給するためのユニットを、機械的に清掃するための液圧装置は、コンパウンドが液圧シリンダの空洞で必然的に重合するので、各隔離サイクル後に補修される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】RU2667856
【文献】米国特許第4861248(A)号
【文献】米国特許第3583678号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、最小限の費用でパイプラインの内部空洞における溶接継手の高品質な一体絶縁の全サイクルを提供する、パイプライン溶接継手のロボット内部絶縁のための装置の作製を通して、技術的課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
円筒状ケーシング、及びそれ自体の空洞に過剰な圧力が発生すると半径方向に広がるように設計される、同軸に取り付けられる円筒状アクチュエータを含む封止ユニット、コンパウンド投入ユニット(feeding unit)、コンパウンド分注ユニット、並びにケーシングに配置される空気圧自動ユニット(pneumatic automation unit)を備える、パイプライン溶接継手の内部隔離のための装置であって、各コンパウンド成分のための分注ユニットの動作空洞が、コンパウンド投入ユニットへ接続され、弾性アクチュエータが、溶接継手の領域の環状空間にコンパウンドを投入するためのチャネルを有し、環状空間が、コンパウンド投入ユニットと、及び環状空間からガスを排出するためのチャネルと接続され、空気圧自動ユニットが、分注ユニット及びコンパウンド投入ユニットの動作を制御するように、及び封止ユニットのアクチュエータの空洞で過剰空気圧を発生させるように設計される、装置によって、技術的課題が解決される。
【0013】
さらに、好ましくは、アクチュエータは、弾性スリーブ、及びスリーブに配置される、接着防止材料から作成される弾性シェルを備え、溶接継手の領域の環状空間にコンパウンドを投入するためのチャネル、及び前述の環状空間からガスを排出するためのチャネルが弾性シェルに作られる。
【0014】
好ましい設計では、弾性スリーブが、内側の端部区画に、封止ユニットのケーシングの外側の環状溝に配置される、環状突起を有し、外側の弾性スリーブの各端部区画に、弾性シェルの端部と接触する保持ブッシュがある。
【0015】
封止ユニットのケーシングの外面に配置される、フィルム・ヒータを有することが推奨される。
【0016】
さらに、分注ユニットは、それ自体に設置されるピストン・アセンブリを有する円筒状ケーシングを備え、ピストン・アセンブリは、ケーシングに密閉して取り付けられる2つのピストンを含み、ピストンは、ケーシングの内面に取り付けられる環状空洞分離器内に密閉して設置されるロッドによって接続され、ロッドは、空気圧自動ユニットへ接続される軸方向チャネル、及び軸方向チャネルへ接続される半径方向チャネルを有し、それらの出力口がコンパウンド投入ユニット側に配置される第1のピストンの近くに配置される。
【0017】
封止ユニットのケーシングは、好ましい設計において、分注ユニットのケーシングを形成する。
【0018】
さらに、コンパウンド投入ユニットは、静的ミキサ、コンパウンド投入ユニットのケーシングに組み込まれるバルブを有するバルブ・アセンブリ、及び静的ミキサへコンパウンド成分を供給するためのチャネルへ接続される洗浄液タンクを含む、ケーシングを備える。
【0019】
好ましい設計は、異なる直径の2つの円筒形状部分から作成されるコンパウンド投入ユニットのケーシングを有し、静的ミキサは、前記ケーシング内部に同軸に配置され、バルブ・アセンブリのバルブは、大きい直径のケーシングの部分に配置され、洗浄液タンクは、小さい直径のケーシングの部分の外面、及び前記ケーシングへ固定される円筒状の隔膜によって形成される液圧蓄圧器である。
【0020】
その上、分注ユニットのピストン動作空洞は、コンパウンド投入ユニットの端面とピストン・アセンブリの第1のピストンとの間に配置され、コンパウンド投入ユニットのケーシングに設計されるチャネルを通して、バルブ・アセンブリの第1のバルブの入口空洞へ接続され、分注ユニットのロッド動作空洞は、ピストン・アセンブリの第2のピストンと環状分離器との間に配置され、封止ユニットのケーシングにおける、及びコンパウンド投入ユニットのケーシングにおけるチャネルを通して、バルブ・アセンブリの第2のバルブの入口空洞へ接続され、バルブ・アセンブリの第1及び第2のバルブの出力口空洞は、コンパウンド投入ユニットのケーシングにおけるチャネルを通して、静的ミキサの入口へ接続され、静的ミキサの出口は、環状空間にコンパウンドを投入するためのチャネルへ接続され、前記チャネルは、封止ユニットの弾性シェルに設計され、洗浄液タンクは、バルブ・アセンブリの第1及び第2のバルブの出力口空洞へ、バルブ・アセンブリの第3のバルブを通して接続される。
【0021】
さらに、空気圧自動ユニットは、空気圧バルブ・アイランドを有するケーシングを備え、空気圧バルブ・アイランドの少なくとも1つの機能しているチャネルは、第2のピストンと空気圧自動ユニットの端面との間に配置される、分注ユニットのピストン動作空洞へ接続され、空気圧バルブ・アイランドの他の機能中のチャネルは、それぞれ、封止ユニットのアクチュエータの空洞へ、洗浄液タンクの空洞へ、及びバルブ・アセンブリのバルブ駆動装置へ、封止ユニットのケーシングにおけるチャネルを通して接続され、空気圧バルブ・アイランドと接続されるピストン・アセンブリのピストン・センサは、ピストン・アセンブリに面する空気圧ユニットのケーシングの端面に配置される。
【0022】
さらに、コンパウンド投入ユニットの静的ミキサの出口は、それ自体に設置される第1のピンチ・バルブを有する弾性チューブによって、封止ユニットのアクチュエータのコンパウンド投入チャネルへ接続され、また静的ミキサの前記出口は、設置される第2のピンチ・バルブを有する、乏しい品質のコンパウンドを排除するための弾性チューブへ接続され、封止ユニットのアクチュエータの環状空間から空気を排出するためのチャネルは、設置される第3のピンチ・バルブを有する弾性ポンピング・チューブへ接続され、ピンチ・バルブは、コンパウンド投入ユニットのケーシングに配置され、空気圧バルブ・アイランドの他の機能中のチャネルは、ピンチ・バルブ駆動装置へ、封止ユニットのケーシングにおけるチャネルを通して接続される。
【0023】
好ましい設計では、環状空間からガスを排出するためのチャネルは、真空トラップへ接続される。
【0024】
この場合に、乏しい品質のコンパウンドを排除するための弾性チューブ、及び弾性ポンピング・チューブが、真空トラップへ接続されることが推奨される。
【0025】
好ましい設計では、真空トラップは、小さい及び大きいチャンバへの開口部を有する隔壁によって分割される、円筒状ケーシングを含み、大きいチャンバにタンクがあり、タンクは、ロード・セルでケーシングに吊持され、隔壁に面する側に開口部を有し、反対側で、タンクは、柔軟性の放出及び排出チューブへ接続され、一方で、隔壁における開口部と出口ノズルとの間の小さいチャンバにエア・フィルタがある。
【0026】
本発明は、以下の問題を解決する。
1)パイプラインの空洞内部のパイプライン溶接継手へ保護ブッシュを送り、取り付けるための作業を、自動化する。
2)保護ブッシュとパイプラインの内壁との間で環状空間の空洞の端部環状空間を封止するための作業を、自動化する。
3)パイプライン溶接継手の環状空間の空洞から空気を排出するための作業を、自動化する。
4)保護ブッシュとパイプラインの内壁との間の環状空間の空洞の耐密性を監視するための作業を、自動化する。
5)パイプラインの空洞内部の絶縁される溶接継手へのコンパウンド成分の送達を、自動化する。
6)提案される装置は、+40~-50℃の範囲に及ぶ周囲温度での、コンパウンドの規定温度を確実に維持する、内蔵温度制御システムを有する。
7)提案される装置は、保護ブッシュとパイプラインの内壁との間の環状空間の空洞に二成分コンパウンドを分注及び注入するための、高精度自動化システムを組み入れる。
8)高効率な静的二成分コンパウンドミキサが、提案される装置に内蔵され、それにより、広範囲で混合品質を管理することを可能にする。
9)提案される装置は、洗浄液を送る、貯蔵する、及び放出する、並びに予め設定されたレベルで内部圧力を自動的に維持するための、内蔵タンク(液圧蓄圧器)を有する。
10)提案される装置は、保護ブッシュとパイプラインの内壁との間の環状空間の空洞における静的ミキサ及びコンパウンド供給チャネルの自動的な洗浄を提供する、システムを装備する。
11)分散型マイクロプロセッサ制御ユニットが、提案される装置に内蔵される。
12)提案される装置は、保護ブッシュとパイプラインの内壁との間の環状空間の空洞をコンパウンドで満たすのを自動的に制御するための、システムを組み入れる。
13)提案される装置は、乏しい品質のコンパウンドが保護ブッシュとパイプラインの内壁との間の環状空間の空洞に注入される前に、それを排除するための自動化システムを組み入れる。
14)提案される装置は、環状空間の空洞でガスを含むコンパウンドを検出する及びそれをそこから排除するための、自動化システムを装備する。
15)提案される装置は、コンパウンド成分の貯蔵量を継続的に監視するためのシステムを組み込む。
16)提案される装置は、静的ミキサの入口でコンパウンド成分及び洗浄液の流れを監視するためのシステムを組み入れる。
17)提案される装置は、静的ミキサの出口でコンパウンド及び洗浄液の流れを監視するためのシステムを装備する。
18)提案される装置を使用することで、プロセス所要時間及びパイライン溶接継手の内部絶縁の品質への人為的影響を除外する。
19)提案される装置を使用することで、プロセス所要時間及びパイライン溶接継手の内部絶縁の品質への気象条件の影響を除外する。
20)提案される装置によって、地上、地下、及び水中パイプラインの溶接継手を内部で絶縁することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】真空トラップを有する、提案される装置の全体図である。
【
図3】提案される装置の主要なユニットの図である。
【
図4】パイプライン溶接継手の内部絶縁中の、パイプラインの空洞における提案される装置及びその主要なユニットの配置図である。
【
図5】提案される装置によって形成される、パイプライン溶接継手の領域における環状空間の軸方向断面図である。
【
図10】ケーシングの外面の半径方向孔の軸を通る平面に沿った、封止ユニットのケーシングの軸方向断面図である。
【
図11】保護ブッシュのためのベッディングを有する弾性シェルの外観図である。
【
図12】溶接された環状空間にコンパウンドを投入するためチャネルの軸、及び前述の空間からガスを排出するためのチャネルの軸を通る平面に沿った、封止ユニットの部分断面図である。
【
図13】ケーシングの外面の半径方向孔の軸を通る平面に沿った、封止ユニットのケーシングの部分断面図である。
【
図14】水平面における提案される装置組立品の軸方向断面図である。
【
図15】コンパウンド成分分注ユニットの駆動ピストン空洞の軸測投影図である。
【
図16】断面が示された、コンパウンド成分分注ユニットのピストン・アセンブリの軸測投影図である。
【
図17】溶接継手の領域における環状空間の充満中の、ピストン・アセンブリの中間位置でのコンパウンド成分分注ユニットの図である。
【
図18】溶接継手の領域における環状空間の充満開始前の、ピストン・アセンブリの初期位置でのコンパウンド成分分注ユニットの図である。
【
図19】溶接継手の領域における環状空間の充満完了後の、コンパウンド成分分注ユニットの図である。
【
図20】空気圧自動ユニットの組立/分解図である。
【
図21】リバース・バルブ軸59を通る平面に沿った、空気圧自動ユニットの軸方向断面図である。
【
図22】断面が示された、空気圧自動ユニットの軸測投影図である。
【
図23】
図22のチャネル軸62を通る平面に沿った、提案される装置の前方側の断面図である。
【
図24】コンパウンド投入ユニットの軸測投影図である。
【
図25】コンパウンド投入ユニットの組立/分解図である。
【
図26】入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの組立/分解図である。
【
図28】閉鎖位置における、静的ミキサの入口で液体コンパウンドの流れを調整するバルブの図である。
【
図29】開放位置における、静的ミキサの入口で液体コンパウンドの流れを調整するバルブの図である。
【
図30】蓋が外された、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの軸測投影図である。
【
図31】2つの互いに直交する平面における断面が示された、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの軸測投影図である。
【
図32】チャネル93及び94の縦軸を通る平面での、並びにバルブ73、74、及び75の空気圧駆動装置のピストン(
図28及び
図29)上の空洞へ接続された半径方向チャネルの軸を通る平面での断面が示された、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの軸測投影図である。
【
図33】チャネル96及び97の軸を通る平面での、並びにバルブ73、74、及び75の空気圧駆動装置のピストン(
図28及び
図29)下の空洞へ接続された半径方向チャネルの軸を通る平面での断面が示された、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの軸測投影図である。
【
図34】チャネル99の軸を通る水平面での、並びにバルブ73、74、及び75の圧力空間87、88、及び89(
図28及び
図29)へ接続された半径方向チャネルの円弧形状の軸を通る平面での断面が示された、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの軸測投影図である。
【
図35】バルブ73、74の軸を通る平面による、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの断面図である。
【
図36】バルブ73、74の軸を通る水平面での、並びにチャネル112及び113(
図35)の軸を通る平面での断面が示された、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの軸測投影図である。
【
図37】チャネル95及び101の軸を通る平面での、並びにチャネル102及び107の軸を通る垂直面での断面が示された、入口にバルブ・アセンブリを有する静的ミキサの軸測投影図である。
【
図39】液圧蓄圧器の気室を空気圧自動ユニットと接続するチャネル27及び120の軸を通る平面での断面が示された、提案される装置の軸測投影図である。
【
図40】圧縮空気放出チャネルの軸を通る平面での断面が示された、液圧蓄圧器の軸測投影図である。
【
図41】液圧空洞における断面及びチャネル105の外観が示された、液圧蓄圧器の軸測投影図である。
【
図42】コンパウンド成分分注ユニットのピストン動作空洞をチャネル101及びクイック・リリース・カップリング71と接続するチャネルの軸を通る平面での複合的断面が示された、提案される装置の軸測投影図である。
【
図43】液圧蓄圧器の内部輪郭をチャネル100及びクイック・リリース・カップリング70へ接続する、チャネルの軸を通る平面での複合的断面が示された、コンパウンド投入ユニットの軸測投影図である。
【
図44】クイック・リリース・カップリング69からチャネル103までのチャネルを通る平面での複合的断面が示された、コンパウンド投入ユニットの断片部分の軸測投影図である。
【
図45】静的ミキサ及びバルブ・アセンブリを除き、液圧蓄圧器も除いた、フランジ側からのコンパウンド投入ユニットの軸測投影図である。
【
図46】静的ミキサ及びバルブ・アセンブリを除き、液圧蓄圧器も除いた、ピンチ・バルブ側からのコンパウンド投入ユニットの軸測投影図である。
【
図47】ピンチ・バルブ129及び130の空気圧アクチュエータのピストン上及び下の空洞へ接続されたチャネルの軸を通る平面での、静的ミキサの出口の流れ制御アセンブリのフランジ126の断面図である。
【
図48】バルブ132の空気圧アクチュエータのピストン上の空洞をフランジ表面まで伸びる開口部と接続するチャネルの軸を通る平面での複合的断面が示された、静的ミキサ及びバルブ・アセンブリを除き、液圧蓄圧器も除いた、ピンチ・バルブ側からのコンパウンド投入ユニットの軸測投影図である。
【
図49】バルブ132の空気圧アクチュエータのピストン下の空洞をフランジ表面まで伸びる開口部と接続する、チャネルの軸を通る平面での複合的断面が示された、静的ミキサ及びバルブ・アセンブリを除き、液圧蓄圧器も除いた、フランジ126側からのコンパウンド投入ユニットの軸測投影図である。
【
図50】環状空間へコンパウンドを投入するチャネルの軸を通る、コンパウンド投入ユニットの断面図である。
【
図51】前記環状空間へのコンパウンド投入ノズル141の中央開口部をピンチ・バルブ132のニップル131と接続する、迂回ループ・チャネルの軸を通る平面に沿った複合的断面が示された、静的ミキサ及びバルブ・アセンブリを除き、液圧蓄圧器も除いた、ピンチ・バルブ側からのコンパウンド投入ユニットの軸測投影図である。
【
図52】コンパウンド投入チャネルの軸と開いたピンチ・バルブ130を通る平面に沿った、コンパウンド投入ユニットの部分断面図である。
【
図53】コンパウンド投入チャネルの軸と閉じたピンチ・バルブ130を通る平面に沿った、コンパウンド投入ユニットの部分断面図である。
【
図56】提案される装置に補給するための、交換可能なチューブ及びクイック・リリース・カップリングの配置図である。
【
図57】溶接継手の内部絶縁を実施するために、提案される装置がパイプラインの空洞に挿入されるように準備する状態の、真空トラップを有する提案される装置の図である。
【
図58】弾性シェルのベッディングに保護ブッシュを係合させる状態の、提案される装置の図である。
【
図59】溶接継手の隔離を実施するための待機位置の、パイプラインの空洞おける真空トラップを有する提案される装置の図である。
【
図60】封止ユニットのアクチュエータにおける圧力増加後の、パイプラインの空洞における提案される装置の図である。
【
図61】パイプライン溶接継手の環状空間から空気を排出する段階の、コンパウンド投入ユニットの図である。
【
図62】継手の領域における環状空間を満たすプロセスを開始するために準備された状態の、弾性シェルのチャネル20及び21の軸を通る平面に沿った、パイプラインの空洞内の装置の部分縦断面図である。
【
図63】開放状態のバルブ73及び74の軸を通る平面に沿った、パイプラインの空洞内の装置の部分縦断面図である。
【
図64】封止ユニットのアクチュエータにおける圧力低下後の、パイプラインの空洞における提案される装置の図である。
【
図65】提案される装置がパイプラインの空洞から取り外された後の、内部絶縁された溶接継手の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、外部接続を有する、提案される装置1の全体図を示す。図面が猥雑になるのを避けるために、車輪、電力ケーブル、及び制御ケーブルは、全ての図において示されない。提案される装置は、パイプライン溶接継手のロボット内部絶縁のために設計された装置である。装置1(
図1)は、圧縮空気供給源へ接続するためのチューブ2、エア・ポンピング・システムへ接続するための弾性チューブ3、並びに環状空間へのコンパウンドの投入の開始時に生成される乏しい品質のコンパウンド、及び環状空間をコンパウンドで満たすプロセスが終わった後のシステム洗浄の生成物を排除するための弾性チューブ4を装備する。
【0029】
図2は、真空トラップ5を装備する提案される装置1の全体図を示す。真空トラップ5は、真空トラップ5の一端に配置される固定具6及び7によって、チューブ3及び4を通して装置1へ接続される。真空トラップ5は、反対側の端部に取り付けられた固定具8を有する。真空トラップ5は、コネクタ8及びチューブ9を通して真空ポンプへ接続される。真空トラップ5の主要な目的は、コンパウンド、洗浄液、及びそれらの蒸気などの汚染物から真空ポンプを保護することである。この課題を解決するため、真空ポンプ5は、混合コンパウンドの調製の開始時に生成された、不十分に混合されたコンパウンドを捕捉し、溶接継手の領域の環状空間を満たす最終段階で過剰なコンパウンドを捕捉し、環状空間の空洞にコンパウンドを投入するための静的ミキサ及びチャネルを洗浄するプロセスにおける充満の最終段階で、混合システムの清掃、及び溶接継手の領域の環状空間へのコンパウンドの投入の生成物を捕捉する。
【0030】
図3は、パイプライン溶接継手の像を除いた、部分断面が示された、装置1の軸測投影図を示す。装置1は、以下の4つの主要なユニット、溶接継手の領域における耐密の環状空間の形成を含む、多機能を行う封止ユニット10、コンパウンド成分分注ユニットのピストン・アセンブリ11、溶接継手の領域の環状空間にコンパウンドを投入するユニット12、及び空気圧自動ユニット13、で構成される。
【0031】
図4は、パイプライン14及び溶接継手15の像が示された、動作状態における部分断面が示された、提案される装置1の軸測投影図を示す。保護ブッシュ16は、溶接継手15周辺のパイプライン14の内部空洞に同軸に取り付けられる。封止ユニット10は、円筒状の弾性アクチュエータを組み入れ、円筒状の弾性アクチュエータにしっかり配置された弾性スリーブ17及び弾性シェル18を備える。弾性スリーブ17は、圧縮空気の圧力によって弾性シェル18に対して押し付けられ、その結果、保護ブッシュ16の空間的位置を確保する。保護ブッシュ16は、アクチュエータの弾性シェル18及び弾性スリーブ17の局所的な半径方向の広がりを制限し、その結果として、環状空間19が、溶接継手15の領域で作られる。保護ブッシュ16の両端の保護ブッシュ16の外側で、弾性スリーブ17は、圧縮空気の圧力によって、パイプライン14の内壁に対して弾性シェル18を堅固に押し付ける。このようにして、パイプ壁14の内面と保護ブッシュ16との間の環状の隙間が、ブッシュの両端で封止される。環状空間19の作成は、
図5に示される像によってさらに説明される。2つの気密入口20及び21は、弾性シェル18(
図4及び
図5)の端部区画に組み込まれる。気密入口20及び21の内部チャネルは、溶接継手15の領域の環状空間19の空洞へ直接接続される。気密入口20は、環状空間19から空気を排出するように設計される。気密入口21は、環状空間19の空洞にコンパウンドを投入するように設計される。
【0032】
図6は、その完成組立品をもとにした、装置1の組立/分解図を例示する。組立ての間、第1の段階で、コンパウンド成分分注ユニットのピストン・アセンブリ11は、封止ユニット10の内部空洞の中間部分に取り付けられる。次に、コンパウンド投入ユニット12は、封止ユニット10の端部のうちの1つから、封止ユニット10の内部空洞に挿入され、停止するまで押し込まれる。空気圧自動ユニット13は、封止ユニット10の第2の端部から挿入され、停止するまで押し込まれる。ユニット12及びユニット13には組み込まれたフランジがあり、それらを使用して、封止ユニット10へ固くボルト接合することができる。
【0033】
図7は、封止ユニット10の軸方向断面を示す。封止ユニット10は、アクチュエータがそれ自体に同軸に取り付けられた円筒状ケーシング22を含み、弾性スリーブ17、並びに組み込まれた気密入口20及び21を有する弾性シェル18を含む。封止ユニット10の設計は、
図8に示されるその全体図によって明らかにされる。ケーシング10は、封止ユニット10の支持及び封止要素である。同時に、ケーシング22は、提案される装置1全体の主要な支持要素である。ケーシング22の表面には、フィルム・ヒータ23があり、その動作状態にかかわらず、フィルム・ヒータ23は、装置1の封止ユニット10に設置された、装置1の全ユニットの包括的な温度制御を行う。弾性スリーブ17は、フィルタ・ヒータ23の上に取り付けられる。弾性スリーブ17の特殊な形状の端部は、ケーシング22にしっかりと接続され、固定ブッシュ24及び25によって締め付けられ、それにより、ケーシング22の外面と弾性スリーブ17の内面の間に、閉鎖密封回路が作られる。弾性シェル18は、固定ブッシュ24及び25(
図7)の端部のいずれか側で堅固に隣接し、このようにして、弾性シェル18が装置1の軸に沿って変位するのを防ぐ。
【0034】
図9は、封止ユニット10のケーシング22を示す。ケーシング22は、磨かれた円筒状の内面26を有する。ケーシング22の壁には縦方向チャネル22がある。円筒状ケーシング22の両端には、全てのチャネル27の出口の周囲にOリング型の環状シールのための環状溝28がある。ケーシング22は、ケーシング22の外面に止り穴29を有する。ケーシング22の両端にはまた、ねじ止め用開口部30がある。ケーシング22の両端の外面に、環状溝31があり、これらの溝31は、弾性スリーブ17とケーシング22との間の接続を固定し、その耐密性を確保するために、設計される。ケーシング22の外面には、その領域のほとんどを占める、円筒状溝32がある。この溝32は、フィルタ・ヒータ23(
図7)の設置のために設計される。コンパウンド成分分注ユニットの環状空洞分離器33は、液体窒素で把持部分を冷却する圧着方法によって、ケーシング22の空洞において、その内面26に取り付けられる。空洞分離器33の円筒状の外面には、溝34がある。空洞分離器33が取り付けられた後に、溝34とケーシング22の内面26によって、閉鎖環状空間が作られる。ケーシング22の製造段階で、この閉鎖環状空間は、技術的な孔(図面には示されない)を通してコンパウンドで満たされ、その後、コンパウンドは重合される。これにより、空洞分離器33とケーシング22との間の耐密な接続が保証される。
【0035】
図10は、ケーシング22の軸及び半径方向開口部29(
図9)の軸を通る平面に沿った、ケーシング22の縦断面を例示する。半径方向開口部29(
図10)は、ケーシング22に作られた縦方向ブラインド・チャネル35と片側で接続され、一方で、半径方向開口部29は、反対側でケーシング22の外面まで伸びる。ケーシング22の反対側の端部には、半径方向チャネル37と接続された縦方向チャネル36があり、半径方向チャネル37は、コンパウンド成分分注ユニットの空洞分離器33の端壁で、ケーシング22の内面に直接続く。そのようなレイアウトによって、貫通縦方向チャネル27(
図9)を内部に作成するためにできる限り最大限で、ケーシング22の壁を使用することが可能になる。
【0036】
図11は、気密入口20、21側からの、弾性シェル18の外面の断片部分の像を示す。弾性シェル18の外面にはベッディング38があり、ベッディング38は、サイド・ストッパ39を有する、保護ブッシュ16の長さと等しい長さの、円筒状凹部の形状で作成される。ベッディング38は、その上に保護ブッシュ16(
図5)を配置するために設計される。サイド・ストッパ39(
図11)は、保護ブッシュ16(
図5)が弾性シェル18において軸方向に変位するのを制限する。ストッパ39の縁の直近には、ベッディング38に隣接する円弧形状の横断溝40(
図11)がある。
【0037】
図12は、封止された入口20側の、封止ユニット10の縦断面の断片部分を示す。横断溝40は、気密入力チャネル20へ接続される。弾性シェル18は、気密入口21側で同様に設計される。この封止ユニット10の設計によって、気密入口20及び21のチャネルを、溶接継手の領域の環状空間19(
図5)の空洞と確実に接続することができる。
図12はまた、弾性スリーブ17とシール・アセンブリ10のケーシング22との間の接続を封止するための設計解を説明する。固定ブッシュ24は、封止ユニット10のケーシング22へ弾性スリーブ17をしっかり押し付ける。固定ブッシュ24は、弾性シェル18が気密入口20及び21の位置へ向かって軸方向に移動するのを防ぐ。提案される装置1のフィルム・ヒータ23は、弾性スリーブ17、及び組み込まれた気密入口20及び21を有する弾性シェル18の、予め設定された温度への加熱を継続的に行う。
【0038】
図13は、半径方向開口部29及びチャネル35(
図10)の軸を通る平面での、気密入口20及び21の位置の反対側の、封止ユニット10の縦断面の断片部分を例示する。封止ユニット10のケーシング22への弾性スリーブ17の固定及び封止は、その反対側と同様に行われる。弾性スリーブ17の特殊形状の端部は、ケーシング22の環状溝31に設置される。固定ブッシュ25は、封止ユニット10のケーシング22へ弾性スリーブ17を押し付ける。これにより、弾性スリーブ17の接続及び固定の耐密性が保証される。固定ブッシュ25は、弾性シェル18の、気密入口20及び21の位置の反対側への軸方向変位を防ぐ。ケーシング22に取り付けられるフィルム・ヒータ23は、貫通開口部41を含む。フィルム・ヒータ23は接着され、その開口部41がケーシング22の半径方向開口部29と同軸で、操作中、適切な位置で保持される。このようにして、チャネル35は、片側で、封止ユニット10のケーシング22の面まで伸びる。反対側で、チャネル35は、ケーシング22の半径方向開口部29へ接続され、フィルム・ヒータ23における開口部41を通して、弾性スリーブ17及びケーシング22の外面によって作られる閉鎖気密回路へ接続される。
【0039】
提案される装置は、容積式ピストン型のコンパウンド成分用の内蔵分注ユニットを装備する。提案される装置は、その好ましい設計において、その全ての主要な構成要素が組み込まれたコンパウンド分注ユニットの一体化部分も構成するように、構成される。これにより、部品、着脱式継手、及び固定シールの数を減らして、分注ユニット自体及び全体としての提案される装置の両方の、軽量化及び小型化を達成すること、並びにそれらの信頼性を著しく高めることができる。コンパウンド成分用の分注ユニットの設計は、
図14に示される像によって例示される。封止ユニット10(
図3)のケーシング22(
図14)は、二成分コンパウンドの分注ユニットの本体として、及びピストン・アセンブリ11を含む円筒としての両方の役割を果たす。フィルム・ヒータ23(
図14)によって、いかなる天候条件下でも提案される装置1を実用的に操作することを可能にする、コンパウンド成分分注ユニットの継続的な温度制御を行うことができる。ケーシング22に組み込まれた空洞分離器33は、Freudenberg Sealing Technologies GmbH&Co.KG.によって製造された、PTFEロッド・シールを装備する。空洞分離器33は、コンパウンド成分分注ユニットの内部空洞の中央に配置され、それを二等分する。同時に、空洞分離器33の片側に配置された分注ユニットの内部空洞の一部分は、コンパウンドの1つの成分の分配のために設計され、空洞分離器33の反対側に配置された分注ユニットの内部空洞の第2の部分は、コンパウンドのもう1つの成分の分配のために設計される。分注ユニットの内部空洞の両部分は気密である。空洞分離器33に面するコンパウンド投入ユニット12の端面は、同時に、コンパウンド成分分注ユニットの前面カバーである。反対側で、コンパウンド成分分注ユニットの内部空洞は、空気圧自動ユニット13によって封鎖される。空洞分離器33の側面に面する空気圧自動ユニット13の端面は、同時に、ピストン・アセンブリ11の固定取付ピストン・センサ42を有する、コンパウンド成分分注ユニットの後面カバーである。ピストン・アセンブリ11は、MTS Sensor Technologie GmbH&Co.KG.によって製造された、高精度非接触型磁歪式線形位置センサ(high-precision non-contact magnetostrictive linear position sensor)Temposonics MHシリーズを装備する。
【0040】
コンパウンド成分分注ユニットの内部空洞は、2つの部分に分けられ、3つのチャネルへ接続される。第1のチャネル43(
図14)は、コンパウンド投入ユニット12をコンパウンド成分分注ユニットの内部空洞の隣接部分と接続する。第2のチャネル44(
図15)は、コンパウンド成分分注ユニットの内部空洞の第2の部分を空気圧自動ユニット13とつなぐ。ケーシング22(
図14)の第3のチャネル37(
図10)は、空気圧自動ユニット13に面する側で空洞分離器33の端面に直接配置され、分注ユニットの内部空洞の第2の部分を、封止ユニット10の端面22(
図8)まで伸びるチャネル36(
図10)と接続する。
【0041】
ピストン・アセンブリ11(
図14)は、2つのピストン及びロッドを有する。ピストン・アセンブリの設計は、
図16に提示される像において説明される。第1のピストン45は、ロッド47によって第2のピストン46へ堅固に接続される。この第1のピストン45及びロッド47は、一体ユニットとして設計され、それにより、分注ユニットの内部空洞における、コンパウンドの2つの成分の漏洩及び混入のリスクを著しく低減する。これは、操作を容易にし、コンパウンド成分分注ユニットの信頼性を大きく高める。分注ユニットの内部空洞にピストン・アセンブリ11を取り付けることを可能にするために、第2のピストン46は、取外し可能なボルト止めアセンブリとして設計される。ロッド47は、半径方向チャネル49へ接続された軸方向ブラインド・チャネル48を有し、これらのチャネルの出力口は、第1のピストン45の横面のロッド47の表面に直接配置される。ロッド47(
図16)の端部には、MTS Sensor Technologie GmbH&Co.KG.によって製作された、ピストン・アセンブリ11(
図14)の位置に関するセンサ42の、磁石50のボルト止めアセンブリがある。ピストン45及び46は、Freudenberg Sealing Technologies GmbH&Co.KG.によって製造された、PTFEシールを装備する。
【0042】
ピストン・アセンブリ11の設置は、以下のように行われる。ピストン・アセンブリ11(
図14)を設置する前に、コンパウンド成分ユニット12及び空気圧自動ユニット13は、封止ユニット10のケーシング22から取り外される。ピストン46は、ピストン・アセンブリ11(
図16)から取り外される。ロッド・シールは、空洞分離器33(
図14)に取り付けられる。ピストン・シールは、ピストン45及び46(
図16)に取り付けられる。ピストン・アセンブリ11は、ロッド47を前方に挿入する形で、コンパウンド投入ユニット12を取り付ける側で、ケーシング22(
図14)の空洞に挿入される。次に、第2のピストン46は、空気圧自動ユニット13が固定される側から、ケーシング22の内部空洞に挿入され、その設置が完了する。ピストン・アセンブリ11のピストン・センサ42は、空気圧自動ユニット13に設置される。組み立てられると、空気圧自動ユニット13は、ケーシング22の空洞に挿入され、停止するまで押し込まれ、ボルト止めによって保持される。コンパウンド投入ユニット12が組み立てられる。
【0043】
コンパウンドの成分の分注ユニットの動作の原理、及びその幾何学的パラメータを決定するための基礎は、
図17、
図18、及び
図19に示される3つの図によって説明される。
【0044】
分注ユニットの主要な機能は、コンパウンドの製造者によって指定される割合に厳格に従った割合で、コンパウンドの2つの成分を同調して分配することである。分注ユニットの第2の最も重要な機能は、操作の全サイクルを確実に行うために十分な量で、パイプライン溶接継手絶縁の箇所へコンパウンド成分を送ることである。
【0045】
分注は、体積に応じて行われる。
図17は、ピストン・アセンブリ11が中間動作位置にある状態の、コンパウンド成分分注ユニットの図を例示する。ピストン・アセンブリ11の中間位置は、以下の2つのパラメータ、ストローク長リザーブL1及び移動距離L2(
図17)、によって表わされる。空洞分離器33(
図17)によって分けられる分注ユニットの内部空洞の両部分に関して、ストローク長リザーブL1及び移動距離L2の値は、互いに相関する。コンパウンド投入ユニット12(
図17)、第1のピストン45、及びケーシング22の壁で囲まれた分注ユニットの空洞は、ピストン動作空洞51と呼ばれる。前記空洞51は、二成分コンパウンドの製造者によって指定される、体積でのより高い比率の値で、コンパウンドの第1の成分で満たされるように設計される。チャネル43(
図14)は、ピストン動作空洞51に伸びる。空洞分離器33、第2のピストン46、ロッド47、及びケーシング22の壁で囲まれた分注ユニットの空洞は、ロッド動作空洞52と呼ばれる。コンパウンドの第2の成分は、二成分コンパウンドの製造者によって指定される、体積でのより小さい比率の値を有し、分注ユニットのロッド動作空洞52に満たされる。チャネル37(
図10)は、ロッド動作空洞52内に続く。
【0046】
空気圧自動ユニット13、第2のピストン46、及びケーシング22の壁で囲まれた分注ユニットの空洞は、分注ユニットのピストン駆動空洞53と呼ばれる。圧縮空気は、チャネル44(
図15)を通してこの空洞へポンプで送られる。空洞分割器33、第1のピストン45、ロッド47、及びケーシング22の壁で囲まれた分注ユニットの空洞は、分注ユニットのロッド駆動空洞54と呼ばれる。ピストン駆動空洞53及びロッド駆動空洞54は、ロッド47の軸方向チャネル48及び半径方向チャネル49(
図16)によって、互いに接続される。圧縮空気が加圧されてピストン駆動空洞53に入ると、ロッド駆動空洞53の圧力は、同調して増加する。これにより、ロッド駆動空洞54が負圧になる可能性を除外し、ピストン・アセンブリ11への圧縮空気の作用の全体の力を著しく増加させ、したがって、分注ユニットの動作空洞51及び52の圧力を著しく増加させる。
【0047】
提案される装置の動作中、分注ユニットのピストン・アセンブリ11の位置は、放出チューブ55(
図17)に配置された検出素子を装備するセンサ42によって、継続的に監視される。ピストン・アセンブリ11が変位すると、センサ42(
図17)の磁石50(
図16)は、注入チューブ55の軸に沿って同軸に移動し、その内部の検出素子42は、対応する信号を発する。信号がセンサ42の電子ユニットによって処理され、ピストン・アセンブリ11(
図14)の位置が決定される。ロッド47の軸方向チャネル48(
図16)の直径及び奥行は、ピストン・アセンブリのピストン・センサ42の製造者の要件に従って決められる。
【0048】
コンパウンド成分分注ユニットは、以下の3つの基礎となる幾何学的パラメータ、ピストン・アセンブリ11(
図17、
図18、
図19)のピストン45、46の直径D、ピストン・アセンブリ11(
図17、
図18、
図19)のロッド47の直径d、ピストン・アセンブリ11(
図18、
図19)の全ストロークの長さL、を有する。
【0049】
ピストン45、46の直径Dは、ケーシング22(
図7)の封止ユニット10の内部開口部の直径に等しいとみなされる。ピストン・アセンブリ11のロッド47の直径dは、2つのコンパウンド成分の分配の比により計算される。分注ユニット主要なパラメータは、コンパウンド成分の分注の体積での比率の数値である。設定値からこのパラメータが逸脱すると、コンパウンドが完全に使用できなくなるまで、重合するコンパウンドの品質の低下が伴う。分注ユニットのロッド動作空洞52の動作領域の、分注ユニットのピストン動作空洞51の動作領域に対する比率は、コンパウンドの製造者によって指定される、低い体積分率のコンパウンド成分の、高い体積分率のコンパウンド成分に対する各体積比と等しい必要がある。第1のピストン45及び第2のピストン46は、1つのロッド47(
図17)によってしっかり接続されるので、ピストン・アセンブリ11のストロークは、分注ユニットの体積比率に影響を与えない。
【0050】
分注ユニットの第2の重要なパラメータは、その全体容量、又は、コンパウンド成分が完全に満たされた時の、分注ユニットの全体のピストン動作空洞51(
図18)及び全体のロッド動作空洞52に満たされた2つのコンパウンド成分の全体積である。ピストン・アセンブリ11のこの位置において、ストローク・リザーブL1の長さは、ピストン・アセンブリ11の全動作ストロークの長さLと等しい。ピストン・アセンブリ11の全ストロークの最小長さL(
図19)は、充満段階の終了時(L2=Lで)、分注ユニットのピストン動作空洞51及びロッド動作空洞52が完全に放出した時に、封止された入口20(
図5)を通した環状空間19からのコンパウンドの部分的な放出によって、少なくとも溶接継手15の領域の環状空間19から空気を排出することができるように、算出される。ピストン・アセンブリ11の最小の完全なストローク長を算出するために、溶接継手15の領域における環状空間19の充満の技術的サイクルの開始時に、装置の空洞及びチャネルを満たすために要求されるコンパウンド消費量もまた、考慮に入れる必要がある。さらに、コンパウンド成分の混合が定常モードになるまでの、静的ミキサの働きの不活発さによる、その低品質の成分により、充満の初期段階で強制的に排除されるコンパウンドの消費量を考慮する必要がある。
【0051】
コンパウンド成分分注ユニットが、最小許容値未満のピストン・アセンブリ11の全ストロークの長さLで製作される場合、パイプライン14の溶接継手15の品質の良い隔離を確実に行うことはできない。同時に、ピストン・アセンブリ11の全ストロークの長さLが、極度に過剰であると、分注ユニット及び装置全般の重量及び大きさの点での増加につながる。
【0052】
実験を行うため、本発明者らは、Covestroによって製作された二成分ポリウレタンを選択した。これは、以下の2つの成分からなる。
1)混合体積分率38.5のイソシアネートB9M10
2)混合体積分率100のポリオールCG9900875MF
【0053】
封止ユニット10のケーシング22の内径は、90mmとする。ピストン45、46の直径は、ケーシング22の内径と等しいとした。ロッドの直径47は、0.385(又は38.5:100)と等しい、要求されるロッド対ピストン動作領域比に従って計算した。ロッド47の直径は、70.58mmとした。ロッド・シールは、特別注文により作製した。コンパウンド成分の分注における許容誤差は、1%を超えてはならない。提案される装置の推定される分注誤差は、0.0012%未満である。提案される装置の実際の分注誤差は、ピストン・アセンブリ11の製造精度にのみ依存し、許容値を大きく下回る、0.066%であった。試験サンプルの全動作ストロークの長さLは、85mmとなるようにする。分注ユニットの全容量は、0.748リットルである。
【0054】
図20は、空気圧自動ユニット13の組立/分解図を示す。空気圧自動ユニット13は、空気圧バルブ・アイランド56、例えばFestoによるタイプ10CPV、空気圧バルブ・アイランド56の動作チャネル用のOリング・シール57、ケーシング58、2つの逆止空気圧バルブ59、例えば、FestoによるH-QS-4型、及びケーシング58用のシール60を備える。圧力チューブ55を有する、ピストン・アセンブリ11の位置を指示するセンサ42は、ケーシング58の端部に取り付けられる。空気圧自動ユニット13の設計は、
図21及び
図22の像によって説明される。ケーシング58の水平プラットフォームの表面には、Oリング・シール57を収容する環状溝がある。空気圧バルブ・アイランド56の動作チャネルの封止は、空気圧バルブ・アイランド56を、Oリング・シール57が設置された水平プラットフォームへ取付ボルトで固定することによって行われる。垂直チャネル61は、ケーシング58の環状溝と同軸にドリル加工され、これらのチャネルは、ケーシング58に組み込まれた水平チャネル62へ接続され、水平チャネル62は、ケーシング58の下部を通ってフランジ63へ至る。フランジ63(
図22)は、ケーシング58(
図20)へ面するその表面まで伸びるブラインド開口部64を有する。開口部64は、封止ユニット10のケーシング22のチャネル27(
図9)の位置の円周の直径と一致する直径を有する円周で配置される。空気圧自動ユニット13のフランジ63の開口部64の間の間隔は、封止ユニット10のケーシング22の開口部27(
図9)の間隔と一致する。フランジ63に作成されたチャネル65(
図22)は、水平チャネル62をブラインド開口部64と接続する。空気圧自動ユニット13が環状溝28(
図9)に取り付けられる場合に、封止リングが、封止ユニット10のケーシング22の端面に取り付けられる。空気圧自動ユニット13は、封止ユニット10のケーシング22の空洞に挿入され、停止するまで押し込まれる。空気圧自動ユニット13のケーシング58の開口部64(
図22)は、封止ユニット10のケーシング22のチャネル27(
図9)と合わせられる。その後、フランジ63(
図22)は、空気圧自動ユニット13のケーシング58の取付開口部30(
図9)の位置で、ボルトによって封止ユニット10のケーシング22へ固定される。
図23は、チャネル62の軸を通る平面に沿った、提案される装置の断面を提示する。このように、空気圧バルブ・アイランド56(
図21)の動作チャネルは、まず、空気圧自動ユニット13のフランジ63(
図23)に取り込まれ、それから、それらは封止ユニット10のケーシング22においてチャネル27を通して、コンパウンド投入ユニット12のフランジへ接続される。
【0055】
コンパウンド投入ユニット12(
図6)は、提案される装置の主要な構成要素のうちの1つとして、
図24に提示される。コンパウンド投入ユニット12は、入口にバルブ・アセンブリ66(
図24)を有する静的ミキサ、好ましくは液圧蓄圧器67としての洗浄液リザーバ、静的ミキサの出口の流れ制御ユニット68、並びに3つのクイック・リリース・カップリング69、70、及び71を備える。コンパウンド投入ユニット12の組立/分解図は、
図25に示される。
【0056】
入口にバルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサの設計及び構成は、その組立/分解図(
図26)によって例示される。入口バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサは、接着防止材料(例えば、フッ素樹脂)から作成される別個の混合要素のセットを備える一体化静的ミキサ72、3つのスプール・バルブ73、74、及び75、ケーシング76、カバー77、並びにケーシング76と組み込まれたフランジ78を備える。別個の混合要素79は、米国特許第3583678号に記載される技術的解決手段に従って作成される。混合要素79は、ケーシング76の空洞に組み立てられ、カバー77によって押し込まれる。混合要素79は、互いに、及びケーシング76の壁へ堅固に接続される。組み立てられると、内蔵静的ミキサ72にはデッド・スポットが存在しない。静的ミキサ72は分解し、すすぎ洗うことが容易である。
【0057】
混合要素79の軸測投影図が、
図27に提示される。各混合要素79は、4つの貫通開口部80を有する。提案される装置は、コンパウンド成分の静的混合強度の高効率な制御を可能にする、及び最高品質の混合物を得るように、設計される。コンパウンドの混合強度の制御は、組み込まれた静的ミキサ72のセットにおける個々の混合要素79の数を変更することによって行われる。混合要素79の数が増加するにつれ、混合される細流の数が指数関数的に増加する。流れが各混合要素79を通過すると、各流れは、4本の細流に分割される。第1の混合要素79を通過したコンパウンドの2つの流入する噴流は、8本の細流に分割され、第2の要素79を通過したそれらは、32本の細流に分割され、第3の要素79を通過したそれらは、128本の細流に分割され、第4の要素を通過したそれらは、512本の細流に分割され、16個の要素を通過したそれらは、85億を超える最も細い流れに分割される。内蔵静的ミキサの高効率は、使用されるコンパウンドの粘度の範囲の広さにおいて保証される。
【0058】
図28は、空気圧駆動装置が閉鎖位置にある状態の、提案される装置で使用される、一体化スプール・バルブ73、74、及び75の設計を例示する。各バルブ73、74、及び75は、ピストン84、85、86に堅固に接続されたスプール81、82、83を有する。バルブ73、74、及び75は、それぞれ、過給空洞87、88、及び89、並びに放出空洞90、91、及び92を装備する。各バルブ73、74、及び75の空気圧駆動装置は、それぞれ、ピストン上及びピストン下の空洞を有する。スプール・バルブ73、74、及び75は、静的ミキサ72(
図26)の混合要素79のセットと共に、1つの共通ケーシング76で組み合わされ、1つの共通カバー77によって閉じられる。
図29において、スプール・バルブ73、74、及び75のうちの1つの断面が、開放位置で示される。
【0059】
一体化バルブ73、74、及び75の共通ケーシング、並びに一体化静的ミキサ72の個々の混合要素79のセットにおける相互の位置決めは、
図30に示される、カバーが取り外された状態の、入口バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72の軸測投影図によって、明らかにされる。
【0060】
入口バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72のケーシング76の設計は、
図31に示される、断面が示されたその軸測投影図によって明らかにされ、その縁部に沿って、9つの縦方向チャネル93~101が、ケーシング76に作成される。フランジ78の端面で、縦方向チャネル93~101は外側に伸びる。それゆえ、ケーシング76のフランジ78におけるチャネル102は、一端で縦方向チャネル99へ、及びもう一方の端部で、外面まで伸びるチャネル103へ接続される。組み込まれた静的ミキサ72の個々の混合要素79を収容するケーシング76の軸に沿って、特殊な空洞がある。
【0061】
図32は、チャネル93及び94の縦軸を通る平面での、並びに空気圧駆動バルブ73、74、75のピストン(
図28及び
図29)上の空洞へ接続された半径方向チャネルの軸を通る平面による断面が示された、入口バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72の軸測投影図を示す。ケーシング76の3つの縦方向チャネル93、94、及び95は、ピストン上に配置される空気圧バルブ駆動装置73、74、及び75の空洞へ接続される。ケーシング76のフランジ78において、縦方向チャネル93は外面まで伸びる。ケーシング76のフランジ78における縦方向チャネル93及び94は、隠れたチャネル104で相互接続される。ケーシング76のフランジ78における縦方向チャネル95及び貫通開口部105は、隠れたチャネル106によって接続される。
【0062】
図33は、チャネル96及び97の縦軸を通る平面での、並びにピストン(
図28及び
図29)下の空洞へ、及び組み込まれたバルブ73、74、及び75の空気圧駆動装置へ接続された半径方向チャネルの軸を通る平面による複合的断面が示された、入口バルブ・アセンブリ66を有する、静的ミキサ72の軸測投影図を示す。ケーシング76の3つの縦方向チャネル96、97、及び98は、ピストン下の空気圧バルブ駆動装置73、74、及び75の空洞へ接続される。ケーシング76のフランジ78において、縦方向チャネル96及び97は、チャネル107で互いに接続される。
【0063】
図34は、チャネル99の軸を通る水平面での、並びにバルブ73、74、及び75の過給空洞87、88、89(
図28、
図29)へ接続された円弧形状チャネルの軸を通る平面による断面が示された、入口バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72の軸測投影図を示す。縦方向チャネル99は、組み込まれたバルブ73の過給空洞87へ接続される。ケーシング76のフランジ側78で、チャネル99は、表面まで伸びるチャネル103へ、内部チャネルを通して接続される。縦方向チャネル101は、バルブ74の過給空洞88へ接続される。縦方向チャネル100は、バルブ75の過給空洞89へ接続される。
【0064】
図35は、バルブ73及び74(開放位置にある)の軸を通る平面による、入口バルブ・アセンブリ66を有する、静的ミキサ72の断面を示す。ケーシング76のカバー77における貫通チャネル43は、バルブ73の過給空洞87へ接続される。同時に、貫通チャネル43は、バルブ73の過給空洞87を通して、ケーシング76の縦方向チャネル99(
図34)へ接続される。
【0065】
バルブ74の放出空洞91は、半径方向チャネル108によって、カバー77に隣接する組み込まれた静的ミキサ72に入る、チャネル109へ接続される。
【0066】
バルブ73の放出空洞90は、半径方向チャネル110によって、カバー77に隣接する静的ミキサ72に入るチャネル111へ接続される。チャネル112は、バルブ74の放出空洞91の上部に出る。チャネル113は、バルブ73の放出空洞90の上部に出る。ケーシング76のフランジ78において、出口開口部114が配置される。
【0067】
図36は、バルブ73及び74の軸を通る水平面での、並びにチャネル112及び113(
図35)の軸を通る平面での断面が示された、入口バルブ・アセンブリ66を有する、静的ミキサ72の軸測投影図を示す。バルブ74及び75の放出空洞91、92は、チャネル112(
図36)によって相互接続される。バルブ73及び75の放出空洞90、92は、チャネル113によって相互接続される。
【0068】
図37に提示される、チャネル95及び101の軸を通る平面、並びにフランジ78におけるチャネル102及び107を通る、前記平面に垂直な平面での断面が示された、入口バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72の軸測投影図は、ケーシング76のフランジ78におけるチャネルの設計を明らかにする。上記のように、縦方向チャネル93及び94は、相互接続され、ケーシング76のフランジ78の外面に1つの共通の出口を有する。縦方向チャネル96及び97もまた、相互接続され、ケーシング76のフランジ78の外面に1つの共通の出口を有する。ケーシング76の周辺に伸びる、他の5つの縦方向チャネル95、98、99、101、及び100は、互いに隔離され、ケーシング76のフランジ78の外面に別個の出口を有する。
【0069】
液圧蓄圧器67(
図24、
図25)は、コンパウンド投入ユニット12に組み込まれる。
図38は、液圧蓄圧器67の設計を示す。液圧蓄圧器67の領域に配置される、提案される装置の主要な構成要素は、同時に、その一体化部分を構成する。液圧蓄圧器67の移動可能な動作ユニットは、円筒状ダイヤフラム115(
図38)である。ダイヤフラム115の両端の領域は、特殊に強化された形状をしており、液圧蓄圧器67の両方の回路の容易な固定及び封止をもたらす。液圧蓄圧器67の中央のケーシング部分は、入口に流れ制御バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72のケーシング76である。2つの特殊なフランジ78及び116は、ケーシング76に合わせた形状をしている。ダイヤフラム115は、ケーシング76と同軸に配置される。ダイヤフラム115の端部の強化された形状は、ケーシング76のフランジ78及び116の特殊形状の外面に取り付けられる。フランジ78及び116と共に、ダイヤフラム115及びケーシング76は、液圧蓄圧器67の内部回路を構成する。ダイヤフラム115の端部は、ダイヤフラム115の端部区画の形状に合うように内面が特殊な形状をした、専用リング117及び118によって保持される。リング117は、ケーシング76の強化部分の側面へ、ボルトで固定される。リング118もまた、静的ミキサ72の出口で、流れ制御アセンブリ68の隣接する側面へ、ボルトで固定される。隔膜115が固定されると、それは密集された形状になり、端部区画で圧縮される。これにより、接続の封止が確実に行われる。ダイヤフラム115、リング117及び118、並びに封止ユニット10のケーシング22は、液圧蓄圧器の外部回路を構成する。リング117及び118の外面には、O型封止リング119を嵌め込むために使用される溝がある。内部回路の耐密性は、ほぼ全て、ダイヤフラム115とケーシング76のフランジ78及び116との間の接続の耐密性によってもたらされる。外部回路の耐密性は、ダイヤフラム115とリング117及び118との間の接続の封止、並びに封止ユニット10のケーシング22とリング117及び118との間の隙間を封止する2つのOリング119によって達成される。
【0070】
内部封止回路によって作られた液圧蓄圧器の67の空洞は、提案される装置へ洗浄液を送るように意図される。外部封止回路によって作られた空洞は、この空洞に圧縮空気を注入するように設計され、それによって、要求されるレベルで液圧蓄圧器67の内部回路における洗浄液の圧力を発生させ、維持する。
【0071】
空気圧自動ユニット13からの圧縮空気は、封止ユニット10のケーシング22における縦方向チャネル27(
図39)のうちの1つによって、液圧蓄圧器67の外部回路へ投入される。リング118(
図40)は、液圧蓄圧器67の外部回路に伸びる貫通開口部120を有する。開口部120は、静的ミキサ72の出口で、流れ制御アセンブリ68のチャネル121を通して、封止アセンブリ10のケーシング22における縦方向チャネル27(
図40)のうちの1つへ連結される。入口バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ22のケーシング76の縦方向チャネル100(
図37)へ接続された、貫通開口部105(
図41)は、液圧蓄圧器67の内部回路に出る。チャネル100(
図41)は、バルブ75の過給空洞89へ接続される。
【0072】
提案される装置は、クイック・リリース・カップリング69、70、及び71(
図24、
図25)を通して、コンパウンドの2つの成分及び洗浄液で満たされる。接続、充満、及び補給後の取外しの間の漏洩を防ぐリターン・バルブを装備する、Parkerによって製作されたクイック・リリース・カップリングFEM-121-2FB及びFEM-122-2FBのモデルが使用される。
【0073】
クイック・リリース・カップリング71は、コンパウンド成分分注ユニットのロッド動作空洞52を満たすように設計される。
図42は、クイック・リリース・カップリング71をロッド動作空洞52及びバルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72と接続するチャネルの軸を通る平面での、複合的断面が示された、提案される装置の軸測投影図を示す(ロッド及びピストンは
図42には示されない)。クイック・リリース・カップリング71は、チャネル122、36、及び37によって、分注ユニットのロッド動作空洞52へ接続される。クイック・リリース・カップリング71はまた、縦方向チャネル101へ接続され、縦方向チャネル101は、バルブ74(
図34)の過給空洞88へ接続される。
【0074】
クイック・リリース・カップリング70は、液圧蓄圧器67の内部回路の空洞を洗浄液で満たすために使用される。
図43は、液圧蓄圧器67の内部回路をチャネル100及びクイック・リリース・カップリング70へ接続するチャネルの軸を通る平面に沿った、複合的断面が示された、コンパウンド投入ユニット12の軸測投影図を示す。クイック・リリース・カップリング70(
図43)は、チャネル123によって、液圧蓄圧器67の内部回路に出る貫通開口部105へ接続される。次に、開口部105は、チャネル100へ接続され、チャネル100は、バルブ75(
図34)の過給空洞89へ連結される。
【0075】
クイック・リリース・カップリング69は、コンパウンド成分分注ユニットのピストン動作空洞51を満たすように設計される。
図44は、クイック・リリース・カップリング69からチャネル103までのチャネルの平面に沿った複合的断面が示された、コンパウンド投入ユニット12の断片部分の軸測投影図を示す。クイック・リリース・カップリング69は、チャネル124及び125を通して、チャネル103へ接続される。次に、チャネル103(
図34)は、チャネル99を通してバルブ73の過給空洞87へ接続され、過給空洞87は、開口部43(
図35、
図14、
図19)を通して、分注ユニットのピストン動作空洞51と連通する。このようにして、クイック・リリース・カップリング69は、組み込まれた分注ユニットのピストン動作空洞51と接続される。
【0076】
静的ミキサ72の出口で、混合された二成分コンパウンドの流れは制御される必要がある。この場合に、パイライン溶接継手15の領域の充満した環状空間19の位置に対する、分注ユニットのピストン・アセンブリ11及び静的ミキサ72の実際の位置にかかわらず、絶縁された溶接継手15のごく近傍のコンパウンドの流れを制御することが、極めて重要である。この条件を守ることができないと、適時に環状空間19の空洞においてコンパウンド供給システムを洗浄することができず、その供給ホース及び機器自体の両方においてコンパウンドの重合が起こり、結果、それらは動作不能になる。
【0077】
バルブ73及び74(
図35)が、入口で静的ミキサ72へ開かれると、コンパウンドの両成分は、まず開いたバルブ73及び74の放出空洞90及び91から静的ミキサ72までの空間におけるチャネルを満たす。成分の体積での分量の比が等しくないことにより、高い混合体積比の成分が、先に静的ミキサ72に流れる。それゆえ、混合される材料の最初の分量は、コンパウンド成分の要求される比から著しく逸脱する。この低品質の材料が溶接継手15の領域の環状空間19に入ると、その成分適用量の要求される比率から、不適格に逸脱する組成のコンパウンドの体積は、空洞における細流の運動により、わずかに増加する。これは、溶接継手の絶縁の品質を著しく低下させる。コンパウンド成分が内蔵静的ミキサ72を通過し始める時、混合プロセスの不安定さが認められる場合がある。静的ミキサ72の定常状態に達するまでは、プロセスが不活発である。さらに、通例、残留洗浄液が、静的ミキサ72に、及び溶接継手15の領域の環状空間19にコンパウンドを投入するためのチャネルに残る。最初の分量のコンパウンドは、静的ミキサ72への入口のバルブ73及び74の放出空洞90及び91から溶接継手15の領域の環状空間19の空洞までの、全ての空洞及びチャネルの掃出を行う。同時に、通過した最初の分量のコンパウンドは、他の液体に浸される。これらの理由により、最初の分量のコンパウンドは、溶接継手15の領域の環状空間19の空洞を迂回する、異なるチャネルを通って方向付けられる必要がある。乏しい品質のコンパウンドが排除されると、材料の流れは、溶接継手15の領域の環状空間19の空洞に、再び方向付けられなければならない。環状空間19の空洞を満たすプロセスが終了すると、コンパウンド投入及び空気排出のチャネルは、遮断されなければならない。その間に、静的ミキサ72の空洞及びチャネル、並びに溶接継手15の領域の環状空間19の空洞に材料を投入するためのチャネルは、高品質のコンパウンドで満たされる。適時に静的ミキサ72及びチャネルから残っているコンパウンドを排除することができないと、必然的にその重合及び提案される装置の故障につながる。常に機器を正常に機能する状態で保つために、静的ミキサ72及び環状空間19の空洞にコンパウンドを投入するためのチャネルは、充満プロセスの終了時に洗浄される必要がある。これには、コンパウンド成分に代わって、静的ミキサ72への入口で洗浄液を供給しなければならない。また、洗浄液及びシステムの洗い流しの生成物は、溶接継手15の領域の環状空間19の空洞に達する前に、専用の回路に排出されて処理される必要がある。
【0078】
コンパウンド成分分注ユニットの全動作容積は、少なくとも静的ミキサ72の動作する容積の2倍、及び静的ミキサ72から環状空間19までのコンパウンド投入チャネルの容積の2倍分、絶縁された溶接継手15の領域の環状空間19の容積より大きくなければならない。
【0079】
この条件に準拠することで、静的ミキサ72の空洞及びチャネル、並びに環状空間19にコンパウンドを投入するチャネルを初期に満たし、投入回路から最初のバッチの低品質のコンパウンドを排除することが可能になる。排除される低品質の材料の量は、静的ミキサ72及び投入ループ・チャネルが静的ミキサ72と環状空間19との間に含むコンパウンドの体積と、少なくとも等しくなければならない。低品質の材料が投入回路から排除された後、環状空間19の空洞は、製造者の要件に準拠する組成のコンパウンドで満たされる。これにより、溶接継手の絶縁の品質が保証される。
【0080】
図45は、フランジ126の表面のチャネル出口側からの、静的ミキサ72の出口の流れ制御アセンブリ68の軸測投影図を示す。フランジ126(
図45)の表面には、バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72への接続のために意図されたチャネル127、液圧蓄圧器67の外部回路へ圧縮空気を供給するためのチャネル、封止ユニット10との連結のために意図されたチャネルがある。静的ミキサ72の出口の流れ制御アセンブリ68は、溶接継手15の領域の環状空間19へコンパウンドを供給するニップル128、環状空間19のから空気を排出するための第3のピンチ・バルブ129、環状空間19へコンパウンドを供給するための第1のピンチ・バルブ130、迂回回路のニップル131(
図46)、及び放出回路の第2のピンチ・バルブ132を含む。
【0081】
ピンチ・バルブ129、130、及び132は、空気圧駆動装置を備える。
図47は、ピンチ・バルブ129及び130の空気圧アクチュエータのピストン上及び下の空洞へ接続された、チャネルの軸を通る平面での、静的ミキサ72の出口の流れ制御アセンブリ68のフランジ126の断面を示す。チャネル133(
図47)は、ピストン上のバルブ129の空洞に接続される。チャネル134は、ピストン下のバルブ129の空洞に接続される。チャネル135は、ピストン上のバルブ130の空洞に接続される。チャネル136は、ピストン下のバルブ130の空洞に接続される。
【0082】
流れ制御アセンブリ68のフランジ126の表面まで伸びるチャネルへ接続されたチャネル137(
図48)は、ピストン下のバルブ132の空洞内に伸びる。
【0083】
流れ制御アセンブリ68のフランジ126の表面まで伸びるチャネルへ接続されたチャネル138(
図49)は、ピストン上のバルブ132の空洞内に伸びる。
【0084】
流れ制御アセンブリ68の設計は、
図50で明らかにされる。フランジ126側の静的ミキサ72の出口で、流れ制御アセンブリ68の中央に配置されたチャネル139(
図50)は、Oリングを取り付け、入口にバルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72のケーシング76のチャネル114(
図35)へ接続するための、環状溝を有する。チャネル140(
図50)は、チャネル139をノズル141の内部開口部へ接続する。ノズル141の外面とニップル128の内面との間に、迂回回路のチャネル142及び143に接続する、環状空間がある。ピンチ・バルブ129、130、及び132のアクチュエータは、それぞれ、ロッド144、145、及び146であり、各々が特殊な形状の端面を有する。各ピンチ・バルブ129、130、及び132のカバー147、148、及び149は、特殊な組み込まれた係止部を有する。各ピンチ・バルブ129、130、及び132のロッド144、145、及び146は、それぞれ、ピストン150、151、及び152によって駆動される。
図51に示される像は、チャネル142、143をニップル131のチャネルへ接続する、迂回回路チャネル153及び154の通路を例示する。
図52は、ピンチ・バルブ130が開放位置にある状態の、流れ制御アセンブリ68の断面図を例示する。ニップル128を封止された入口へ接続する、コンパウンドを投入するための弾性チューブ155は、ロッド145と係止部を有するピンチ・バルブ130のカバー148との間に配置される。
図53は、ピンチ・バルブ130が閉鎖位置にある状態の、流れ制御アセンブリ68の断面図を例示する。
【0085】
ピンチ・バルブ129及び132は、同様の設計であり、それぞれ、環状空間19からガスを排気するための、並びにコンパウンド及び洗浄液を放出するための弾性チューブに設置される。
【0086】
図54は、真空トラップ5(
図2)の設計を示す。真空トラップ5は、円筒形状のケーシング156を含む。ケーシング156の内部空洞は、内蔵の隔壁によって小さい及び大きいチャンバに分割される。大きいチャンバはカバー157によって閉じられ、小さいチャンバはカバー158によって閉じられる。ケーシング156及びカバー157、158は、気密ハウジングを構成する。固定具6及び7は、カバー157に設置される。チューブ3及び4は、それぞれ、固定具6及び7を通して大きいチャンバの内部空洞に挿入される。固定具8は、カバー158に設置される。チューブ9は、固定具8を通して小さいチャンバの空洞に挿入される。ケーシング156と同軸に配置された大きいチャンバの内部空洞には、薄肉シェル159がある。シェル159は、回り継手161によってロード・セル160でケーシング156へ懸吊される。シェル159の内部空洞には、直接その表面上に、円筒状本体162、及びポリエチレンなどの接着防止材料から作成される容易に取外し可能なカバー163、164からなる、リザーバがある。チューブ3及び4は、カバー163における2つの孔を通して、リザーバの空洞に挿入される。カバー164には、ケーシング156の隔壁における開口部166を通した、小さいチャンバの空洞の、大きいチャンバの空洞との、及びリザーバの空洞との接続をもたらす、開口部165がある。エア・フィルタ156は、ケーシング167と同軸の小さいチャンバの空洞に設置される。
【0087】
真空トラップを装備する提案される装置の主要な構成が、
図55に示される。提案される装置は、分散型マイクロプロセッサ・システム(図及び図面には示されない)を装備する。分散型マイクロプロセッサ・システムは、以下のマイクロコントローラを基礎とする。Texas Instruments製のTM4C1294NCPDT、及びマイクロセンサMEMS。
【0088】
装置1(
図1)の上記のレイアウト(
図3、
図4、
図14)は、最も一般的であり、最も広範な直径において、パイライン溶接継手の内部絶縁に適する。この場合に、前記レイアウトは、実用的に唯一のレイアウトであり、159mmを超えない直径のパイライン溶接継手の内部絶縁のために設計される装置1で使用され得る。このレイアウトは、封止ユニット10(
図3)の円筒状ケーシング22(
図7及び
図14)の内部空洞において、装置1の全ての構成要素及びユニットの最も空間的に無駄のないしっかりした配置をもたらし、一方で、空洞は装置1のケーシングとしての役割を果たす。これにより、装置1のできる限り最小な寸法が可能になる。前記レイアウトを使用する場合に、装置1の最小の大きさは、コンパウンド投入ユニット12の使用されるバルブ73、74、75(
図26)、及び空気圧自動ユニット13の空気圧バルブ・アイランド56(
図20)の大きさによって決定される。小型の空気圧バルブ・アイランド56(FESTO製10CPV)、及びパイライン溶接継手の絶縁のための装置1で使用される、専用設計のバルブ73、74、75は、要求される容量より何倍も大きい、余剰流量を有する。それゆえ、異なる直径のパイプラインのために意図された、溶接継手の内部絶縁のための装置1の異なる大きさの設計は、同じ大きさの空気圧バルブ・アイランド56(
図20)及びバルブ(73、74、75)と共に使用され得る。したがって、余剰空間が、空気圧自動ユニット13及びコンパウンド投入アセンブリ12の領域におけるケーシング22(
図14)の内部空洞で、159mmより大きい直径のパイライン溶接継手の内部絶縁のために設計される装置1に形成される。さらに、設計されるパイプライン装置1の直径が大きいほど、使用されるケーシング22の直径が大きくなり、ケーシング22の内部空洞の容積が大きくなり、より自由な空間がケーシング22の空洞に形成される。ケーシング22の直径が大きくなるにつれ、分注ユニットの全体の空洞が、それに応じて増大する。パイプラインの直径が増加すると、環状空間19(
図5)の空洞を満たすために必要なコンパウンドの量も同様に増加する。しかしながら、パイプラインの直径、及びそれに応じたケーシング22の直径が増加すると、分注ユニットの全体の容積の増加率は、環状空間19の増加する容積を満たすために要求されるコンパウンドの量の増加率を超える。上記により、ピストン・アセンブリ(
図17、
図18、
図19)において、ピストン45、46の全体のストロークL及び/又は直径Dを減少させることを代償にして、分注ユニットの全体の容積を著しく減少させることが可能である。
【0089】
ケーシング22の内部空洞における自由な空間は、装置1のレイアウトの変更を容易にする。例えば、コンパウンド投入ユニット12を空気圧自動ユニット13と組み合わせることができるか、又は1つの軸に沿ったコンパウンドの連続的配置を避けることができ、分注ユニット、コンパウンド投入ユニット12、及び空気圧自動ユニット13を、装置1から半径方向にずれる3つの平行軸で配置することができ、それは装置1の長さを少なくとも半分に減少させるのに役立つ。しかしながら、装置1の縮小に伴い、封止ユニット10(
図3)の弾性シェル18(
図4)の長さもまた減少する。弾性シェル18の長さが過剰に減少すると、必然的に溶接継手15の環状空間19の封止の著しい品質劣化、及び装置1の封止ユニット10の動作能力低下が起こる。弾性シェル18の最適な長さは、保護ブッシュ16の2又は3の倍の長さである。この場合に、最小の長さの弾性シェル18は、高品質な内面のパイプライン溶接継手を絶縁するために使用され得る。不揃いな又は乏しい品質の内面のパイプラインでは、より長い弾性シェル18を有する装置1を使用することが強く推奨される。これらの推奨事項に準拠することにより、装置1の封止ユニット10の劣化が防がれる。このように、装置1の許容される最小の長さは、主に封止ユニット10の弾性シェル18の長さによって決定される。しかしながら、そのレイアウトを変更することによって、装置1の長さを減少させることは、弾性シェル18の最小/最適な長さの条件が守られる場合にのみ可能であり得る。
【0090】
上記の及び
図14に示される装置1のレイアウトのオプションが、最も著しく利点を有することが、実験的に確立される。同時に、159mmを超える直径のパイライン溶接継手の内部絶縁のために設計される装置1は、空気圧自動ユニット13のケーシングに、及び/又はコンパウンド投入ユニット12のケーシングに、追加の構成要素及び/又は装置(圧縮空気シリンダ、エア・リデューサ、小型コンプレッサ、内蔵真空ポンプ、真空トラップなど)を組み込むことを可能にする。
【0091】
そのため、上記(
図14)で提示された装置1のレイアウトは、可能であるだけでなく、最も一般的であり、パイプラインのほぼ全ての直径について好ましい。装置1の直径の増加に伴い、好ましいレイアウトによって、装置の機能性が著しく増加する。主要なユニット10、12、及びユニット13(
図3)の多機能性により、装置1における部品及び着脱式接続部の数が著しく減り、それにより、機器の信頼性が著しく高まり、その重量及び寸法が減少する。
【0092】
パイライン溶接継手15の内部絶縁は、以下の2つのオプションで実施された。
1)真空トラップを有する提案される装置(
図2)による。
2)真空トラップのない提案される装置(
図1)による。
【0093】
内部溶接継手15を、外径159mm及び肉厚6mmのパイプラインで、両オプションにおいて絶縁した。外径141mm及び肉厚0.55mmのステンレス鋼304の薄肉円筒状保護ブッシュ16を、絶縁のために使用した。保護ブッシュの長さは、180mmであった。
【0094】
室温で硬化する二成分耐加水分解性ポリウレタン系である、Covestro製のポリオールCG9900875MF+イソシアネートB9M10をコンパウンドとして使用した。体積混合比は、38.5:100であった。コンパウンドの成分を23℃で混合した後の、コンパウンドの有効時間は、7・・・10分間である。溶剤を洗浄液として使用した。
【0095】
溶接継手の内部絶縁のために使用された装置は、以下の特徴を有する二成分コンパウンドの組み込まれた分注ユニットを有した。ピストン45及び46の直径;90mm、ロッド47の直径;70.58mm、ロッド動作領域のピストン動作領域に対する比;38.5:100、ピストン・アセンブリ11の全動作ストローク長;85mm、分注ユニットの全容積;0.748リットル、液圧蓄圧器67の容積;0.525リットル。
【0096】
パイライン溶接継手15の内部絶縁を、マイナス26℃の周辺温度で実施した。分注ユニット内部のコンパウンド成分の、及び液圧蓄圧器67内部の洗浄液の温度を、パイライン溶接継手15の絶縁の全てのプロセス中、プラス23~25℃で維持した。提案される装置は、2.8kW電力のフィルム電気ヒータ23(
図58)によって温度調節された。パイプライン14の空洞内部の提案される装置の加熱及び動作は、制御システム内部メモリにアップロードされたプログラムを基礎とする、内蔵分散型マイクロプロセッサ・システムによって制御された。内部絶縁プロセスを開始する前に、自動電力供給及び温度制御器を有する電気バンド・ヒータ(図面には例示されない)を、絶縁される継手のパイプライン14の外側に設置した。加熱温度を、+30℃に設定した。電気バンド・ヒータは、パイプライン14の空洞から提案される装置を取り外した後に、30分で取り除かれた。
【0097】
真空トラップを装備する提案される装置を使用した、パイプライン溶接継手の内部絶縁の第1のオプションは、以下のように実施された。
【0098】
段階1.段階1での作業は技術者によって行われた。提案される機器を、溶接継手15の内部絶縁での作業ために準備した。装置1の初期位置において、バルブ73、74、75(
図55)は閉鎖状態であった。バルブ129、130、132(
図55)を、強制的に開放状態にした。新しい弾性チューブ3、4、及び155(
図56)を、真空で動作するために、及びマイナス40~プラス40℃の温度範囲での10バールまでの過圧での動作に耐えるために設計された、装置1に設置した。組み込まれた分注ユニットを、移動式分注ユニット(図には示されない)を使用して満たした。適合するクイック・カップリングを有する補給装置の2つのホースを、提案される装置1のクイック・リリース・カップリング69及び71(
図56、
図55)へ接続した。CG9900875MFポリオールのホースを、クイック・リリース・カップリング69へ接続し、B9M10イソシアネートのホースを、クイック・リリース・カップリング71へ接続した。組み込まれたクイック・カップリング69及び71は、他のいかなる接続も防ぎ、それによって、不適切な分配の可能性を排除する。分注ユニットのピストン及びロッドの空洞51、52、53、54が6バールで完全に満たされるまで、イソシアネート及びポリオールを同調して満たした。分注ユニットが満たされるにつれ、クイック・リリース・カップリング69を通したポリオールCG9900875MFの流れは、静的ミキサ72の出口の流れ制御アセンブリ68におけるチャネルの125及び124(
図44)を通して連続的に流れた。ポリオールの流れは、チャネル124から、バルブ・アセンブリ66を有する静的ミキサ72のケーシング76(
図31、
図26)におけるチャネル103へ方向付けられた。その後、ポリオールの流れは、ケーシング76におけるチャネル102及び99(
図31)を通過した。ポリオールは、チャネル99(
図34)を通過して、バルブ73の過給空洞87に入った。バルブ73の過給空洞87から、ポリオールをチャネル43(
図35、
図14)通して、分注ユニットのピストン動作空洞51(
図17)にポンプで送った。
【0099】
B9M10イソシアネートを、クイック・リリース・カップリング71(
図42)を通して、静的ミキサ72の出口で流れ制御アセンブリ68に構築されたチャネル122へ投入した。チャネル122からのイソシアネートの流れは、封止アセンブリ10のケーシング22に沿って縦方向チャネル36を通過し、半径方向チャネル37へ到達した。イソシアネートを、チャネル37を通して、分注ユニットのロッド動作空洞52(
図17)にポンプで送った。
【0100】
分注ユニットの空洞の充填は、分注ユニットに内蔵された2つの圧力センサによって監視された。この場合に、6バールでの液圧の安定化が、分注ユニットを満たすプロセスの完了を指示する。分注ユニットを満たした後に、クイック・リリース・カップリング69及び71(
図56)から、ホースを取り外した。
【0101】
液圧蓄圧器67(
図62)を、クイック・リリース・カップリング70(
図43)を通して、洗浄液で満たした。2バールの過圧下で、液圧蓄圧器67の内部空洞に洗浄液を投入した。液圧蓄圧器67を満たす前に、チャネル27、121、120(
図40)を通してその外部空気圧空洞から、圧縮空気の圧力を解放した。充填中、投入された洗浄液は、クイック・リリース・カップリング70、チャネル123を絶え間なく通過し、次に、それを、チャネル105を通して液圧蓄圧器67(
図43、
図41)の内部空洞にポンプで送った。液圧蓄圧器67の内部空洞のその完全な容量までの充填を、液圧蓄圧器67の空気圧空洞において大気圧で、洗浄液の充填装置における圧力を読み取ることによって監視した。分注ユニット及び液圧蓄圧器67を満たすための全体的時間は、約60秒であった。
【0102】
保護ブッシュ16を装置に取り付けた。保護ブッシュ16の設置は
図57で明らかにされる。保護ブッシュ16を装置の上に同軸に挿入し、弾性シェル18のベッディング38(
図11)に配置して、そのサイド・ストッパ39を保護ブッシュ16の端部と合わせた。空気圧自動ユニット13(
図3)の空気圧バルブ・アイランド56(
図20)から、封止ユニット10(
図3)のケーシング22(
図7)及び弾性ホース17によって作られた閉鎖気密回路に、圧縮空気を投入した。弾性スリーブ17(
図58)が、弾性シェル18を膨張させ広げた。ベッディング38(
図11)が、保護ブッシュ16(
図58)と接触した。弾性シェル18のサイド・ストッパ39(
図11)が、保護ブッシュ16(
図58)の端部と接触し、それを固定した。弾性シェル18(
図58)への保護ブッシュ16の固定が完了すると、封止ユニット10(
図3)のケーシング22(
図7)及び弾性ホース17によって作られた漏れ止め密封回路における、圧縮空気の供給が完了し、圧力は空気圧バルブ・アイランド56(
図20)によって一定に保たれた。さらに、弾性スリーブ17(
図58)及び弾性シェル18の拡大が停止した。溶接継手の内部絶縁での作業のための提案される装置の準備が完了した。全体で、装置を準備するために2分15秒かかった。
【0103】
段階2.提案される装置を、パイプライン14(
図59)の開放端を通して内部空洞に挿入し、溶接継手15が弾性シェル18へ固定された保護ブッシュ16の中央になるように配置した。この場合に、弾性シェル18の外面とパイプライン14の内面との間には、約3mm厚の環状空間が存在した。ほとんどの場合に、この空間の大きさは、最適であると考えられる。パイプの楕円率により間隙が縮小すると、パイプラインの内部空洞を通した装置の輸送が、わずかにより困難になる。空間がより大きくなると、溶接継手の絶縁後のパイプラインの断面の過度な減少、及びコンパウンド消費量の上昇による材料費の高騰につながる。
【0104】
段階3.封止ユニット10(
図3)のケーシング22(
図7)及び弾性ホース17によって形成された閉鎖漏れ止め密封回路にチャネル35(
図13)が通じるように、装置を位置決めするとすぐに、続けて圧縮空気を供給した。圧力が増加すると、弾性ホース17(
図60)が膨張し、パイプライン14の内面でそれが止まるまで弾性シェル18を広げた。ケーシング22と弾性ホース17との間の封止回路において、10バールの圧力を設定した。閉鎖環状空間19が、保護ブッシュ16とパイプライン14の内面との間に形成された。コンパウンド分注ユニット12の片側で、環状空間19の空洞を気密入口20及び21のチャネルへ接続した。
【0105】
段階4.溶接継手15の領域(
図55、
図61、
図62)における環状空間19、及びコンパウンド分注ユニット12(
図4)を真空処理した。この理由のために、提案される装置(
図2、
図62)のチューブ9へ接続された真空ポンプ(図面には例示されない)を使用した。この場合に、真空トラップ5の直近のパイプラインの内部空洞14に、小さい真空ポンプを配置した。真空トラップ5(
図62)の内部空洞から、チューブ9を通して空気を排出した。同時に、チューブ3(
図61、
図62、
図2)のチャネル、気密入口20、及び溶接継手15の領域の環状空間19を、真空処理した。環状空間19(
図61)を通して、チューブ155の気密入口21、チャネル140及び139(
図52)、並びに静的ミキサ72(
図61、
図62)から、空気をポンプで排出した。静的ミキサ72を通して、チャネル108~113、並びにバルブ73、74、75(
図35及び
図36)の放出空洞90、91、及び92を、真空処理した。さらに、チャネル142、143(
図50)、153、154(
図51)、ニップル131(
図51、
図46)、及びチューブ4(
図62)から、空気をポンプで排出した。ピンチ・バルブ129、130及び132(
図62)が開いた状態で、全ての減圧された空洞及び導管は互いに連通する。それゆえ、開いたピンチ・バルブ129、130及び132によって空気が排出され、それにより、真空吸引の最小所要時間が確保された。2ミリバールの絶対圧力まで空気を排出するために45秒かかった。
【0106】
バックグラウンド・モードにおいて、装置制御システムは、リアル・タイム・モードにおける空気のポンピング中、環状空間19(
図61)の耐密性を監視した。耐密性制御は、以下の3つの方法、真空吸引プロセスにおける瞬間的な圧力減少率の推定、到達する真空圧の最終的なレベルの推定、システムからの空気排出完了後の漏洩率、によって交互に行われた。全体で、環状空間19から空気を排出するために、及びその耐密性を確認するために56秒かかった。
【0107】
段階5.空気圧自動ユニット13を、チャネル44(
図15)を通して、分注ユニットのピストン駆動空洞53に圧縮空気をポンプで送るために使用した。そのようにすることで、チャネル48及び49(
図16)を通して、ピストン駆動空洞53から分注ユニットのロッド駆動空洞54に、圧縮空気をポンプで送った。分注ユニットの駆動空洞53、54における圧力は、10バールで安定した。圧力はまた、分注ユニットのピストン動作空洞53及びロッド動作空洞54において、9.8バールで安定していた。ピンチ・バルブ130(
図62)を遮断した。この場合に、ピンチ・バルブ129及び132を開いた。初期段階において、バルブ73及び74を閉じた。9.8バールの圧力で、分注ユニットの動作空洞51、52からバルブ73及び74(
図34)の過給空洞87及び88に、コンパウンド成分をポンプで送った。同時に、分注ユニットのピストン動作空洞51からのポリオールが、チャネル43(
図14、
図19、
図35、
図63)を通して、バルブ73の過給空洞87に圧力を直接加えた。分注ユニットのロッド動作空洞52に配置されたイソシアネートが、チャネル37、36、122(
図42)、及び101(
図34、
図42)を通して、バルブ74の過給空洞88に圧力を加えた。バルブ73及び74を同調して駆動させ、開いた(
図35)。コンパウンド成分が、バルブ73及び74の放出空洞90及び91、並びにチャネル108、109、110、111を満たし、バルブ73及び74の過給空洞87及び88(
図35、
図63)から静的ミキサ72に流れた。コンパウンド成分は、同時に、チャネル112、113、及びバルブ75(
図35及び
図36)の放出空洞92を満たした。ポリオール及びイソシアネートは、厳格な分量比で静的ミキサ72において混合された。静的ミキサ72からチャネル114、139(
図63)、140(
図53)、及びチューブ155(
図53、
図62)に、混合コンパウンドを投入した。バルブ130が閉じられたので、コンパウンドは環状空間19に供給されなかった。同時に、コンパウンドは、チャネル142、143、153、154(
図50、
図51)を通してポンプで送られ、ニップル131を通過し、開いたピンチ・バルブ132を通してチューブ4によって真空トラップ5(
図62)に流れた。最初のバッチの混合コンパウンドは、乏しい品質であった。これは、より低い比率の混合体積比のコンパウンド成分のうちの1つが、静的ミキサ72の入口の空洞、及びある程度遅れてミキサ72自体を満たし、それにより、初期段階での混合割合の乱れが生じたことによって、主に引き起こされた。それが、最初のバッチのコンパウンドが真空トラップ5へ廃棄される理由である。排除されるコンパウンドの最初のバッチの量は、装置制御システムのプログラムによって設定された。排除されたコンパウンドの量は、本発明の枠組み内では開示されない別個の技術的解決手段である、専用の装置によって制御された。最初のバッチの乏しい品質のコンパウンドを排除した後に、バルブ132を遮断し、バルブ130を開いた(
図61)。その間に、コンパウンドは、フィードスルー・プレート21を通過し、チューブ155(
図61)を通して環状空間19(
図61)を満たした。環状空間19が満たされると、その中のコンパウンドレベルが増加した。環状空間19におけるレベルが、上部の気密入口20のレベルまで上昇すると、コンパウンドは、気密入口20及びチューブ3(
図61)を通して空洞から流出し始め、真空トラップ5(
図62)に入った。上部の気密入口20を通した真空トラップ5へのコンパウンドの流れを制限する時に、バルブ129は閉じられ、バルブ130(
図61)は開いたままであった。この場合に、制御システムは、自動的に分注ユニットにおける圧力を6バールまで下げた。コンパウンドを20秒間加圧した。これにより、環状空間19における微視的なものを含む全ての隙間、空隙、及び細孔を、確実に満たすことが保証された。20秒間の曝露の後に、バルブ130(
図62)及びバルブ73及び74(
図63)を遮断した。分注ユニットにおける圧縮空気の圧力は、空気圧自動ユニット13(
図55)によって解放された。環状空間19を満たすプロセスが完了した。コンパウンドの特定の密度を制御し、圧力下でそれを保持する操作を考慮して、全体で、環状空間19をコンパウンドで満たすために28秒かかった。真空トラップ5に排除されたコンパウンドを考慮すると、パイライン溶接継手15の内部絶縁に費やされる、その全体積は、0.272リットルであった。
【0108】
段階6.静的ミキサ72、及び溶接継手の領域15における環状空間19の空洞の混合コンパウンド供給チャネルを流し洗いした。圧縮空気を加圧して、チャネル120及び121(
図40)通して、液圧蓄圧器67の外部封止回路の空洞に入れた。液圧蓄圧器67における圧力を10バールに設定した。バルブ132及び75を開いた(
図55)。バルブ75(
図36)を開くと、洗浄液は、圧入下で液圧蓄圧器67(
図29)におけるバルブ75の放出空洞89から、放出空洞92に流れた。バルブ75(
図36)の放出空洞92の出口で、洗浄液は2本の細流に分割された。洗浄液の1本の細流が、チャネル112(
図36)を通過して、バルブ74の放出空洞91へ、及びその後、チャネル108、109(
図35)を通して組み込まれた静的ミキサ72に入った。洗浄液の別の細流が、チャネル113(
図36)を通過して、バルブ73の放出空洞90へ、及びその後、チャネル110、111を通して静的ミキサ72に入り、そこで2本の細流は合流した。洗浄液の細流は、静的ミキサ72からバルブ130のロッドによって弾性チューブ155(
図53)を挟む点までの、全ての混合コンパウンドを流し出した。バルブ130(
図53)が閉じた状態で、洗浄液は、迂回チャネル142、143、153(
図51)、及び154に沿って通過し、ニップル128(
図50)とノズル141との間の環状スロットを通してニップル131へ流れた。バルブ132(
図62)が開いた状態で、混合コンパウンドは、チューブ4を通して真空トラップ5の空洞に流れた。洗浄液の流量は、ロード・セル160及び制御システムによって、重量法で測定された。洗浄液の流量が0.150kgに達すると、バルブ75を閉じた。洗浄プロセスが完了した。
【0109】
段階7.重合。溶接継手15の領域において環状空間19をコンパウンドで満たすプロセスの後に、提案される装置を10分間パイプラインの空洞に保持した。
【0110】
段階8.曝露の終了時に、ケーシング22及び弾性ホース17(
図55)によって形成された封止回路を減圧した。弾性シェル18(
図55)が縮小し、保護スリーブ16との隙間ができた。隙間が、提案される装置1(
図64)とパイプライン14の内壁との間で、並びに装置1と保護スリーブ16との間で形成された。パイプライン14の空洞から装置1を取り外した。この場合に、パイプライン14の空洞から装置1を取り外した後に、溶接継手15は、
図65に例示される形状となった。溶接継手15及びパイプライン14の内面の隣接区画は、重合されたコンパウンド168及び保護ブッシュ16の連続した耐水性の円筒状シェルによって、しっかり封止される。
【0111】
段階9.段階9での作業は技術者によって行われた。パイプライン14の空洞から装置1を取り外した直後に、装置1から弾性チューブ3、4、及び155を取り除いた(
図57)。気密入口20及び21(
図61)を圧縮空気でパージした。溶接継手15の領域において環状空間19をコンパウンドで満たすプロセスの開始から、気密入口20及び21をパージするまでの時間が、混合コンパウンドの有効時間の2倍を超えた場合に、直径4mmの直線状スチール・ロッドでそれらの内部チャネルを清掃した。完全に重合した後に、封止された入口20及び21のチャネルは、例えば、電動スクリュードライバーを用いて、直径4mmのドリルでそれらを突き通すことによって清掃され得る。真空トラップ5からリザーバを取り外し、清掃した後、真空トラップを再び組み立てた。
【0112】
真空トラップのない提案される装置を使用した、パイプライン溶接継手の内部絶縁の第2のオプションは、以下のように実施された。
【0113】
段階1.第1のオプションによる段階1に従って作業を行った。相違点は、長いチューブ3がインライン・リザーバを有する真空ポンプへ直接接続され、チューブ4が気密入口20へ一端で接続され(
図4)、その第2の端部が内部チャネルの開いた状態で開放されたことであった。
【0114】
段階2.第1のオプションの段階2に全て従って作業を行った。
【0115】
段階3.第1のオプションの段階3に全て従って作業を行った。
【0116】
段階4.第1のオプションの段階4に従って作業を行った。相違点は、真空ポンプを作動させる前に、ピンチ・バルブ132を閉じたことであった。さらに、この段階における作業の所要時間は、小さい断面の長いチューブ3の使用により180秒に増加した。
【0117】
段階5.第1のオプションの段階5に従って作業を行った。相違点は以下の通りであった。段階の開始時に、ピンチ・バルブ132を閉じた。それが、コンパウンドが投入されると、装置のチャネルにおけるその圧力が増加した理由である。コンパウンドの圧力は、チャネル139において組み込まれた媒体分離器を有する圧力センサによって制御された(
図52、圧力センサは、図面には例示されない)。コンパウンドの圧入が9.8バールで安定するとすぐに、バルブ132を開いた。最初のバッチの混合コンパウンドは、乏しい品質であった。これは、より低い比率の混合体積比のコンパウンド成分のうちの1つが、静的ミキサ72の入口の空洞、及びある程度遅れてミキサ72自体を満たし、それにより、初期段階での混合割合の乱れが生じたことによって、主に引き起こされる。それが、最初のバッチのコンパウンドがパイプライン14の空洞に廃棄される理由である。排除されるコンパウンドの最初のバッチの量は、装置制御システムのプログラムによって設定された。排除されたコンパウンドの量は、本発明の枠組み内では開示されない別個の技術的解決手段である、専用の装置によって制御された。最初のバッチの乏しい品質のコンパウンドを排除した後に、バルブ132を遮断し、バルブ130を開いた(
図61)。その間に、コンパウンドは、気密入口21を通過し、チューブ155(
図61)を通して環状空間19(
図61)を満たした。環状空間19が満たされると、その中のコンパウンドレベルが増加した。環状空間19におけるレベルが、環状空間19の容積の約80パーセントまで上昇すると、バルブ129を遮断した。環状空間19(
図61)を満たすレベルの監視は、本発明の枠組み内では開示されない別個の技術的解決手段である、専用の装置によって行われた。環状空間19を80%まで満たした瞬間、バルブ129を閉じ、一方で、バルブ130(
図61)は開いたままにした。この場合に、制御システムは、自動的に分注ユニットにおける圧力を6バールまで下げた。環状空間19の空洞を満たすプロセスが続いた。環状空間19が満たされる瞬間は、チャネル139(
図52)におけるコンパウンドの圧力によって監視した。圧力が安定すると、環状空間19の空洞を20秒間加圧した(
図61)。これにより、環状空間19における微視的なものを含む全ての空隙及び細孔を、確実に満たすことが保証された。20秒間の曝露の後に、バルブ130(
図61)及びバルブ73及び74(
図63)を遮断した。分注ユニットにおける圧縮空気の圧力は、空気圧自動ユニット13(
図55)によって解放された。環状空間19を満たすプロセスが完了した。全体で、環状空間19をコンパウンドで満たし、圧力下でそれを曝露するために30秒かかった。パイライン溶接継手の内部絶縁のために消費されたコンパウンドの全体積は、0.312リットルであった。
【0118】
段階6.第1のオプションの段階6に従って作業を行った。相違点は、洗浄液がチューブ4を通して、パイプラインの空洞に直接排除されたことであった。
【0119】
段階7.第1のオプションの段階7に全て従って作業を行った。
【0120】
段階8.第1のオプションの段階8に全て従って作業を行った。
【0121】
段階9.第1のオプションの段階9に全て従って作業を行った。