(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】ティッシュペーパー製品及びローションティッシュペーパー
(51)【国際特許分類】
A47K 10/16 20060101AFI20230214BHJP
A47K 10/20 20060101ALI20230214BHJP
A47K 10/42 20060101ALI20230214BHJP
B65D 83/08 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
A47K10/16 C
A47K10/20 A
A47K10/42 A
B65D83/08 A
(21)【出願番号】P 2018135359
(22)【出願日】2018-07-18
【審査請求日】2021-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【識別番号】100186679
【氏名又は名称】矢田 歩
(74)【代理人】
【識別番号】100214226
【氏名又は名称】青木 博文
(72)【発明者】
【氏名】大岡 康伸
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 光
(72)【発明者】
【氏名】高橋 創
(72)【発明者】
【氏名】大篭 幸治
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-024548(JP,A)
【文献】特開2014-198186(JP,A)
【文献】特開2015-143108(JP,A)
【文献】特開2018-051216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/16
A47K 10/20
A47K 10/42
B65D 83/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液の塗布されたローションティッシュペーパーと、2プライのシートを1組として前記ローションティッシュペーパーを複数組積層してポップアップとなるように折り畳んで収容する略直方体の収納箱であるカートンとを含むティッシュペーパー製品であって、
前記ローションティッシュペーパーは、
シート1プライあたりの坪量が12g/m
2以上20g/m
2以下、
組数が182以上250以下、
DCDTが0.6N/25mm以上1.5N/25mm以下、
DMDT測定時の引張破断伸びが11.1%以上19.0%以下、
紙厚が0.50mm/10枚以上0.90mm/10枚以下、であり、
高さが65mm以上95mm以下の前記カートン内に収容され、
前記カートンからの引き出し方向は、CD方向であり、
上から3~15組の引き出し抵抗が0.61N以上
1.26N以下、
下から3~20組の引き出し抵抗が
0.16N以上
0.56N以下、である、ティッシュペーパー製品。
【請求項2】
前記ローションティッシュペーパーは、前記薬液の含有量が11質量%以上19質量%以下である、請求項1に記載のティッシュペーパー製品。
【請求項3】
前記ローションティッシュペーパーは、シート1プライあたりの前記薬液の含有量が1.7g/m
2以上3.7g/m
2以下である、請求項1又は2に記載のティッシュペーパー製品。
【請求項4】
前記ローションティッシュペーパーは、ティッシュソフトネス測定装置TSAによる柔らかさTS7が8dBV2rms以上14dBV2rms以下である、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載のティッシュペーパー製品。
【請求項5】
前記カートンは、前記ローションティッシュペーパーの上から1組からの上部空間が2mm以上20mm以下である、請求項1~4のうちのいずれか1項に記載のティッシュペーパー製品。
【請求項6】
薬液の塗布された、2プライのシートからなるローションティッシュペーパーであって、
シート1プライあたりの坪量が12g/m
2以上20g/m
2以下、
組数が182以上250以下、
DCDTが0.6N/25mm以上1.5N/25mm以下、
DMDT測定時の引張破断伸びが11.1%以上19.0%以下、
紙厚が0.50mm/10枚以上0.90mm/10枚以下、であり、
高さが65mm以上95mm以下であるカートン内に収容され、
前記カートンからの引き出し方向は、CD方向であり
上から3~15組の引き出し抵抗が0.61N以上
1.26N以下、
下から3~20組の引き出し抵抗が
0.16N以上
0.56N以下、である、ローションティッシュペーパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ローションティッシュペーパーとカートンとを含むティッシュペーパー製品及びローションティッシュペーパーに関する。
【背景技術】
【0002】
カートンからのティッシュペーパーの引き出し抵抗を適切に設定しようとする技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-24548号公報
【文献】特開2014-28629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術では、組数が比較的多くてもカートン高さのコンパクト化を実現し、ローションティッシュペーパーを比較的破れにくくし、かつ、触感を比較的良好にすることが、難しい。例えば、カートンの高さをコンパクトにし、組数を多くすると、使い始めの抵抗が高くなって引き出しにくくなる。また、使い終わりの抵抗が低いとドロップバックが発生しやすくなる。また、紙厚が低いと縦伸びが低くなり、破れやすくなり、紙厚が高いとカートンがコンパクトになり難い。また、縦伸びが低いと破れやすくなり(薬液の浸透が不均一になり)、高いと紙厚が高くなってカートンがコンパクトになり難い。また、坪量が低いと触感が劣り、坪量が高いとカートンがコンパクトになり難い。
【0005】
そこで、1つの側面では、本発明は、組数が比較的多くてもカートン高さのコンパクト化を実現し、ローションティッシュペーパーを比較的破れにくくし、かつ、触感を比較的良好にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、以下のような解決手段を提供する。
【0007】
(1)第1の態様は、薬液の塗布されたローションティッシュペーパーと、2プライのシートを1組として前記ローションティッシュペーパーを複数組積層してポップアップとなるように折り畳んで収容する略直方体の収納箱であるカートンとを含むティッシュペーパー製品であって、
前記ローションティッシュペーパーは、
シート1プライあたりの坪量が12g/m2以上20g/m2以下、
組数が182以上250以下、
DCDTが0.6N/25mm以上1.5N/25mm以下、
DMDT測定時の引張破断伸びが11.1%以上19.0%以下、
紙厚が0.50mm/10枚以上0.90mm/10枚以下、であり、
高さが65mm以上95mm以下の前記カートン内に収容され、
前記カートンからの引き出し方向は、CD方向であり、
上から3~15組の引き出し抵抗が0.61N以上1.26N以下、
下から3~20組の引き出し抵抗が0.16N以上0.56N以下、である、ティッシュペーパー製品である。
【0008】
(2)上記(1)の構成において、前記ローションティッシュペーパーは、前記薬液の含有量が11質量%以上19質量%以下であることを特徴とする。
【0009】
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記ローションティッシュペーパーは、シート1プライあたりの前記薬液の含有量が1.7g/m2以上3.7g/m2以下であることを特徴とする。
【0010】
(4)上記(1)~(3)のいずれかの構成において、前記ローションティッシュペーパーは、ティッシュソフトネス測定装置TSAによる柔らかさTS7が8dBV2rms以上14dBV2rms以下であることを特徴とする。
【0011】
(5)上記(1)~(4)のいずれかの構成において、前記カートンは、前記ローションティッシュペーパーの上から1組からの上部空間が2mm以上20mm以下であることを特徴とする。
【0012】
(6)第2の態様は、薬液の塗布された、2プライのシートからなるローションティッシュペーパーであって、
シート1プライあたりの坪量が12g/m2以上20g/m2以下、
組数が182以上250以下、
DCDTが0.6N/25mm以上1.5N/25mm以下、
DMDT測定時の引張破断伸びが11.1%以上19.0%以下、
紙厚が0.50mm/10枚以上0.90mm/10枚以下、であり、
高さが65mm以上95mm以下であるカートン内に収容され、
前記カートンからの引き出し方向は、CD方向であり
上から3~15組の引き出し抵抗が0.61N以上1.26N以下、
下から3~20組の引き出し抵抗が0.16N以上0.56N以下、である、ローションティッシュペーパーである。
【発明の効果】
【0013】
1つの側面では、本発明によれば、組数が比較的多くてもカートン高さのコンパクト化を実現し、ローションティッシュペーパーを比較的破れにくくし、かつ、触感を比較的良好にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本発明のティッシュペーパー製品の斜視図である。
【
図1B】本発明のティッシュペーパー製品の内部を透視した斜視図である。
【
図4】本発明のローションティッシュペーパーの製造に用いるマシンワインダーの一例を示す図面である。
【
図5】本発明のローションティッシュペーパーの製造に用いる保管装置の一例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。
【0016】
<ローションティッシュペーパー>
図1Aは、本発明のローションティッシュペーパー1を含むティッシュペーパー製品7の斜視図である。
図1Bは、本発明のティッシュペーパー製品7の内部を透視した斜視図である。
図1Bには、カートン20内のローションティッシュペーパー1が概略的に点線で示される。
【0017】
ローションティッシュペーパー1は、2プライのシートからなるものであって、原紙にカレンダー処理がなされ、薬液が塗布されているものである。そして、本発明のローションティッシュペーパー1は、紙厚、シート1プライあたりの坪量、柔らかさTS7、薬液の含有量等が調整されている。また、本発明のローションティッシュペーパー1は、
図1Aに示すように、カートン20に収容される。なお、本発明において、長手方向とは、カートン20の引き出し口21に平行な方向であり、短手方向とは、長手方向に直交する方向である。
【0018】
[紙厚、坪量]
本発明のローションティッシュペーパー1における、紙厚は、0.50mm/10枚以上0.90mm/10枚以下であり、0.55mm/10枚以上0.82mm/10枚以下であることが好ましく、0.60mm/10枚以上0.75mm/10枚以下であることがより好ましい。なお、上記の紙厚は、1プライのシートを10枚(2プライのシートを5組)重ねたときの紙厚を示す。
【0019】
また、本発明のローションティッシュペーパー1における、シート1プライあたりの坪量は、12g/m2以上20g/m2以下であり、14g/m2以上19g/m2以下であることが好ましく、16g/m2以上18g/m2以下であることがより好ましい。ローションティッシュペーパー1の紙厚やシート1プライあたりの坪量を上記の範囲内のものとすることにより、柔らかさとボリューム感及びカートン20のコンパクトさとが両立可能なものとなる。なお、上記の坪量及び紙厚は、ローションティッシュペーパー1自体のものであって、薬液が塗布された状態のローションティッシュペーパー1についての坪量及び紙厚を意味する。
【0020】
[TS7]
本発明のローションティッシュペーパー1は、ティッシュソフトネス測定装置TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)が8dBV2rms以上14dBV2rms以下であることが好ましく、9dBV2rms以上13dBV2rms以下であることがより好ましく、10dBV2rms以上12dBV2rms以下であることが更に好ましい。このTS7は、ローションティッシュペーパー1の柔らかさの指標であり、TS7が上記の範囲内のものとなることにより、ローションティッシュペーパー1の柔らかさと強度(破れにくさ)がバランスよく維持される。
【0021】
なお、TS7は、ローションティッシュペーパー1自体のものであって、薬液が塗布された状態のローションティッシュペーパー1についてのTS7を意味する。
【0022】
ティッシュソフトネス測定装置TSAを使用したTS7の測定方法や、これに用いられる測定装置については、例えば、特開2013-236904号公報に詳細に記載されている。
【0023】
[比容積]
本発明のローションティッシュペーパー1の比容積は、1組あたり3.0cm3/g以上5.7cm3/g以下であることが好ましく、3.4cm3/g以上5.2cm3/g以下であることがより好ましく、3.6cm3/g以上4.7cm3/g以下であることが更に好ましい。ローションティッシュペーパー1の比容積を上記の範囲内のものとすることにより、ふんわり感、柔らかさ、嵩高さがバランスよく維持され、滑らかさが良好なものとなる。比容積は、例えば、坪量や紙厚を調整することにより、調整することができる。
【0024】
[引き出し方向の直角方向の強度(DMDT)]
本発明のローションティッシュペーパー1は、JIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強さ(引張り速度300mm/分で測定)DMDT(Dry Machine Direction Tensile strength)が2.2N/25mm以上4.7N/25mm以下であることが好ましく、2.6N/25mm以上4.0N/25mm以下であることがより好ましく、3.0N/25mm以上3.6N/25mm以下であることが更に好ましい。DMDTを上記の範囲にすることで、柔らかさが良好になり、また、生産時にMD(Machine Direction)方向に破れにくくなる。
【0025】
[引き出し方向の強度(DCDT)]
本発明のローションティッシュペーパー1は、乾燥時の横方向の引張強さ(引張り速度300mm/分で測定)DCDT(Dry Cross Direction Tensile strength)が0.6N/25mm以上1.5N/25mm以下であることが好ましく、0.7N/25mm以上1.3N/25mm以下であることがより好ましく、0.9N/25mm以上1.2N/25mm以下であることが更に好ましい。DCDTを上記の範囲にすることで、ティッシュ引き出し時に破れにくくなる。
【0026】
[DMDT測定時の引張破断伸び]
本発明のローションティッシュペーパー1は、薬液の塗工後のDMDT測定時の引張破断伸び(以下、「縦伸び」とも称する)が11.1%以上19.0%以下であることが好ましく、13.1%以上17.5%以下であることがより好ましく、15.1%以上16.5%以下であることが更に好ましい。ここで、縦伸びが低いとローションティッシュペーパー1が破れやすくなり(薬液の浸透が不均一になり)、高いと紙厚が高くなってカートン20がコンパクトになり難い。この点、上記のような範囲の縦伸びを実現することで、ローションティッシュペーパー1が破れやすくなる(薬液の浸透が不均一になる)ことを抑制しつつ、カートン20のコンパクト化を図ることができる。
【0027】
なお、上記のような範囲の縦伸びを実現するためには、原紙のクレープ率を高くすることが有利となる。例えば、原紙のクレープ率は、15%以上36%以下であることが好ましく、18%以上32%以下であることがより好ましく、21%以上28%以下であることが更に好ましい。
【0028】
[薬液]
本発明のローションティッシュペーパー1は、薬液を含有している。薬液としては、水性成分と油性成分とを含むものであり、さらに、水を含んでいることが好ましい。なお、別の態様では、薬液としては、水性成分及び油性成分のいずれか一方だけを含むこととしてもよい。
【0029】
(水性成分)
水性成分としては、多価アルコール(2価以上の水酸基を有するアルコール)を挙げることができる。より具体的には、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール等を挙げることができる。なお、上記の多価アルコールは、1種類を配合しても、2種類以上配合してもよい。
【0030】
(油性成分)
油性成分としては、各種シリコーン油、流動パラフィン、鉱物油、ワックス等を挙げることができる。これらの成分は、1種類を配合しても、2種類以上配合してもよい。これらの成分は、ローションティッシュペーパー1の滑らかさに寄与する。本発明においては、特に、この油性成分がシリコーン油であることが好ましく、アミノ変性シリコーン油であることがより好ましい。
【0031】
(薬液含有量(ローション含有量))
本発明のローションティッシュペーパー1中の薬液含有量は、11質量%以上19質量%以下であることが好ましく、13質量%以上17質量%以下であることがより好ましく、14質量%以上16質量%以下であることが更に好ましい。
【0032】
また、本発明のローションティッシュペーパー1は、1プライあたりの薬液含有量が、1.7g/m2以上3.7g/m2以下であることが好ましく、2.0g/m2以上3.2g/m2以下であることがより好ましく、2.3g/m2以上2.9g/m2以下であることが更に好ましい。
【0033】
薬液含有量を上記の範囲内のものとすることにより、ローションティッシュペーパー1の柔らかさ、滑らかさ及びしっとり感が良好なものとなるとともに、強度(破れにくさ)が良好に維持される。
【0034】
なお、薬液含有量は、次の測定方法により求める。ローションティッシュペーパー1を5g採取し、乾燥機(105℃)で120分乾燥させ、その後、デシケーターで30分放冷し、質量を測定する。このときの測定質量をm1とする。次に、質量を測定したローションティッシュペーパー1及び抽出溶媒(アセトン:エタノール=1:1)150mlを用いて4時間、ソックスレー抽出を行う。得られた抽出物を湯浴上で加熱濃縮し、乾燥機(105℃)で90分乾燥させ、その後デシケーターで30分放冷し、質量を測定する。このときの測定質量をm2とする。そして、得られた2つの測定質量m1,m2を用いて、m2/m1×100(%)を薬液含有量(ローション含有量[%])とする。また、1プライあたりの坪量×ローション含有量=薬液含有量(ローション含有量)(g/m2)とする。
【0035】
(ティッシュペーパー原料)
ローションティッシュペーパー1を構成する2プライのシートは、パルプを主成分とするものであり、好ましくは、50質量%以上のパルプを含有する。ローションティッシュペーパー1の製造に使用できるパルプとしては、木材パルプ、古紙パルプ、非木材パルプが挙げられるが、本発明のローションティッシュペーパー1は、パルプとして木材パルプ100%から成るものであってもよく、木材パルプの他に、古紙パルプや非木材パルプを含んでいてもよい。パルプ以外の成分としては、填料、合成繊維、天然繊維等を挙げることができる。目標とする品質を得るためには、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)20質量%以上50質量%以下と、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)50質量%以上80質量%以下とからなる木材パルプを原料とすることが好ましく、NBKP:25質量%以上45質量%以下と、LBKP:55質量%以上75質量%以下とからなる木材パルプを原料とすることがより好ましく、NBKP:30質量%以上40質量%以下と、LBKP:60質量%以上70質量%以下とからなる木材パルプを原料とすることが更に好ましい。
【0036】
上記LBKPの材種としては、ユーカリ属グランディス及びユーカリグロビュラスに代表される、フトモモ科ユーカリ属から製造されるパルプが好ましい。また、上記のパルプ比率の木材パルプ100質量部に対し、古紙パルプを50質量部程度まで含有させてもよい。古紙パルプは品質のバラツキが大きく、配合割合が増えると製品の品質、特に柔らかさに大きく影響するため、木材パルプに対する配合量を30質量部以下とすることが好ましく、15質量部以下とすることがより好ましく、5質量部以下とすることが更に好ましく、古紙パルプを配合しないことが最も好ましい。古紙パルプとしてはミルクカートン等の紙製液体飲料容器由来が好ましい。
【0037】
なお、ローションティッシュペーパー1に適正な強度を確保するため、通常の手段で原料配合した後、パルプ繊維の叩解処理にて強度調整を行うことができる。目標の品質を得るための叩解処理としては、種箱原料のろ水度(csf)が350ml以上650ml以下、好ましくは400ml以上600ml以下、より好ましくは450ml以上550ml以下にすることが好ましい。なお、乾燥紙力増強剤を使用してもよく、湿潤紙力増強剤を使用することが好ましい。
【0038】
(ローションティッシュペーパーの寸法(シート幅))
本発明のローションティッシュペーパー1のシート幅(カートン20の長辺方向の寸法)(
図1BのW5参照)は、190mm以上255mm以下であることが好ましく、205mm以上245mm以下であることがより好ましく、220mm以上235mm以下であることが更に好ましい。なお、ローションティッシュペーパー1の寸法は、カートン20の寸法(
図1AのW2参照)、性質に合わせて適合させればよい。
【0039】
なお、本発明のローションティッシュペーパー1のシート幅(カートン20の長辺方向の寸法)に直交するシート長さは、150mm以上230mm以下であることが好ましく、165mm以上215mm以下であることがより好ましく、180mm以上200mm以下であることが更に好ましい。本発明のカートン高さに適したシート長さになり、引き出し性が良好になる。
【0040】
[カートン]
本発明のローションティッシュペーパー1は、略直方体の収納箱である紙製のカートン20に収容される。
【0041】
(引き出し口の長さ)
カートン20の引き出し口21の長さ(窓フィルム4のスリット5の長さ)(
図1AのW4参照)は、70mm以上160mm以下であることが好ましく、90mm以上140mm以下であることがより好ましく、105mm以上125mm以下であることが更に好ましい。
【0042】
また、カートン20の引き出し口21の長さ(窓フィルム4のスリット長)は、ローションティッシュペーパー1の長手方向の寸法に対して30%以上72%以下であり、40%以上62%以下であることが好ましく、45%以上55%以下であることがより好ましい。引き出し口21の寸法を上記の範囲とすることで、ローションティッシュペーパー1をより引き出しやすくすることができ、引き出した際のローションティッシュペーパー1の破れも低減され、また、ドロップバックも低減される。窓フィルム4の厚さは、30μm以上70μm以下が好ましく、40μm以上60μm以下がより好ましく、45μm以上55μm以下が更に好ましい。窓フィルム4の厚さを上記の範囲にすることで、本発明のローションティッシュペーパー1に適した引き出し性が良好になるとともにドロップバックが低減される。
【0043】
(ローションティッシュペーパーの入り数とカートンの高さ)
カートン20に収容されるローションティッシュペーパー1の入り数(組数)は、182組以上250組以下であることが好ましく、192組以上230組以下であることがより好ましく、202組以上210組以下であることが更に好ましい。
【0044】
カートン20の高さ(以下、「カートン高さ」とも称する)(
図1AのH参照)は、65mm以上95mm以下であることが好ましく、69mm以上85mm以下であることがより好ましく、73mm以上80mm以下であることが更に好ましい。この際、1組あたりのカートン20の高さ(カートン高さ/組数)は、0.32mm以上0.46mm以下であることが好ましく、0.34mm以上0.41mm以下であることがより好ましく、0.36mm以上0.40mm以下であることが更に好ましい。このように、ローションティッシュペーパー1の入り数を一定の範囲とし、ローションティッシュペーパー1の入り数に応じたカートン20の高さを実現することで、ローションティッシュペーパー1の一枚(一組)の引き出しやすさを、効果的に向上させることができる。
【0045】
なお、カートン20の高さについては、外寸とする。カートン20の坪量は、300g/m2以上510g/m2以下が好ましく、340g/m2以上480g/m2以下がより好ましく、380g/m2以上450g/m2以下が更に好ましい。カートン20の紙厚(1枚当たり)は、370μm以上630μm以下が好ましく、420μm以上590μm以下がより好ましく、470μm以上550μm以下が更に好ましい。上記の範囲にすることで、本発明のローションティッシュペーパー1をカートン20に挿入した際に、カートン20の潰れがなく、引き出し性が良好になる。
【0046】
(上部空間)
カートン20は、ローションティッシュペーパー1の上から1組(最初の1組)からの上部空間(
図1BのW6参照)が2mm以上20mm以下であることが好ましく、5mm以上17mm以下であることがより好ましく、8mm以上14mm以下であることが更に好ましい。上部空間が小さいとローションティッシュペーパー1を引き出しにくくて破れやすくなり、逆に上部空間が大きいとカートン20がコンパクトになり難い。上部空間を上記のような範囲に設定することで、ローションティッシュペーパー1の引き出しやすさ(ローションティッシュペーパー1の引き出し時のつまみやすさ)と、カートン20のコンパクト化を両立させることができる。
【0047】
上部空間は次のように測定する。カートン20の引き出し口21を取り除く。次に、
図2に示すように、窓フィルム4の中心にJISの15cmの定規70a(例えば、シンワ測定株式会社製の直尺シルバー、材質ステンレス、10g)を窓フィルムのスリット5に直交するように載せる。その後、窓フィルム4のスリット5に沿って、JISの15cmの定規70b(例えば、シンワ測定株式会社製の直尺シルバー、材質ステンレス、10g)を挿入し、自重で沈んだ長さを測定する。スリット5の両端部でも同様に測定を行い、3カ所の平均値を上部空間とする。
【0048】
[引き出し抵抗]
カートン20及びローションティッシュペーパー1は、上から3~15組の引き出し抵抗(カートン20から引き出すときの抵抗)が0.61N以上1.26N以下であることが好ましく、0.71N以上1.20N以下であることがより好ましく、0.81N以上1.10N以下であることが更に好ましい。
【0049】
また、カートン20及びローションティッシュペーパー1は、下側3~20組の引き出し抵抗(カートン20から引き出すときの抵抗)が0.16N以上0.56N以下であることが好ましく、0.20N以上0.50N以下であることがより好ましく、0.25N以上0.40N以下であることが更に好ましい。なお、引き出し抵抗の測定方法は、次の通りとする。
【0050】
まず、ローションティッシュペーパー1が入っているカートンを6箱準備する。1箱から、カートン20の紙片(MD方向12mm、CD方向20mm)を2枚採取する。残りの5箱のうちの1箱について、ローションティッシュペーパー1の最初の2組を静かに引き出して取り除く。次に、3組目からシートの幅方向の中心に、
図3に示すように、カートン20の紙片20aを、カートン内面がローションティッシュペーパー1に当たるようにして、ローションティッシュペーパー1の上縁をカートン紙片で挟む。カートン20の紙片20aの上からクリップ50(例えば、TANOSEE ダブルクリップ 小 口幅19mm)で挟む。クリップ50のサイズは、高さ11mm、幅19mmであり、紙片20aの長さは12mm、幅20mmである。なお、クリップ50のサイズや紙片20aのサイズは、これらに限られない。挟んだ状態でテンシロン引張り試験機を用いて引張り速度1000mm/minでローションティッシュペーパー1を引き上げて、カートン20から引き出すまでにかかる抵抗値の最大値を計測する。同様に、4~15組、下から3~20組についても同様に測定し、それぞれの平均値を引き出し抵抗とする。残りの4箱についても同様に測定を行い、5箱の平均値を引き出し抵抗とする。
【0051】
ここで、上から3~15組の引き出し抵抗は、ティッシュペーパー製品7の使い始めの抵抗に対応し、下側3~20組の引き出し抵抗は、ティッシュペーパー製品7の使い終わりの抵抗に対応する。使い始めの抵抗が高いと引き出しにくくなり、使い終わりの抵抗が低いとドロップバックが発生する。この点、使い始めの抵抗及び使い終わりの抵抗について上述のように適正化を図ることで、使い始めに引き出しやすくなり、かつ、ドロップバックの発生を低減できる。
【0052】
なお、最上部のシート(上側1組目)は、シート幅に沿って折られていることが好ましい。シートが折られていることで、1組目を引き出す際に、シートが破れにくくなる。
【0053】
<ローションティッシュペーパーの製造方法>
【0054】
[ローションティッシュペーパーの製造方法]
本発明のローションティッシュペーパー1は、例えば以下のように、(i)プライアップ及びカレンダー処理、(ii)薬液の塗布及び保管、(iii)インターフォルダ加工、の順で製造することができる。
【0055】
(i)プライアップ及びカレンダー処理
図4はマシンワインダー100の一例を示す。
【0056】
マシンワインダー100に第一次原反ロール11を2本セットし、ヤンキー面が外側になるように2プライ重ね合わせてプライアップし、カレンダー機101でカレンダー処理を行い、第二次原反ロール12を得る。
【0057】
(ii)薬液の塗布(塗工)及び保管
カレンダー処理後の第二次原反ロール12にオフラインで薬液を塗布して第三次原反ロール13を得る。
【0058】
オフラインで薬液を第二次原反ロール12に塗布することで、オンラインと比べて、加工までの保管期間がある分、第三次原反ロール13に薬液を浸透させて定着させることができ、オンラインと比べてより多量の薬剤を均質に第二次原反ロール12に塗布することも可能である。
【0059】
オフラインで、第二次原反ロール12に薬液を塗布する方法は、一般に使用する方法、例えば、インクジェット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、ロール塗布、スプレー塗布等を用いることができるが、フレキソ印刷であることが好ましい。フレキソ印刷であると、他の印刷方式と比較して、薬液を多量に塗布することができ、また、塗布量を容易に調整することができる。
【0060】
第二次原反ロール12に薬液を塗布する際は、第二次原反ロール12の片面のみ(内巻側、外巻側どちらか一方)に塗布することが好ましい。これにより、第三次原反ロール13として巻き取られた際に、第三次原反ロール13の片面に塗布された薬液が、接するもう片方の面に浸透しやすく、結果として第二次原反ロール12の外巻側と内巻側の両側に薬液を塗布するよりも、薬液を第三次原反ロール13に均質に浸透させ定着させることができる。また、塗布量を調整しやすくすることもできる。
【0061】
第三次原反ロール13を保管する期間は、第三次原反ロール13に薬液を塗布した日から7日以上21日以下であることが好ましく、8日以上20日以下であることがより好ましく、10日以上18日以下であることが更に好ましい。上記の数値範囲内とすることで、後述するインターフォルダ加工時に、第三次原反ロール13のシートにシワが発生しづらく、かつ第三次原反ロール13のシートの破断が少ないものとすることができ、加工適性を良好なものとすることができる。
【0062】
第三次原反ロール13を保管する方法は、特許第5933384号公報に記載された保管装置を用いることが好ましい。
図5は、第三次原反ロール13を保管する保管装置の一例を示す図である。例えば、薬液が塗布された第三次原反ロール13の外周面13aにラッピングフィルム111を隙間なく巻き付け、ラッピングフィルム111の上に、外周面13aを締め付ける締め付けバンド112を巻き掛け、第三次原反ロール13を載せるロールホルダー113の上に、第三次原反ロール13を設置面117に対して巻き芯を水平方向に設置して保管することが好ましい。この構成によれば、第三次原反ロール13の外周面13aは、ラッピングフィルム111に加え、締め付けバンド112によっても締め付けられるため、単にラッピングフィルム111で包んだ場合に比べ、第三次原反ロール13の形態安定性が格段に高まる。したがって、薬液塗布後の第三次原反ロール13の変形を効果的に抑制することができる。
【0063】
ロールホルダー113は、第三次原反ロール13の下部を受けて保持する受け面114を有し、受け面114は、第三次原反ロール13の外周面13aに沿って曲面上に形成されていることが好ましい。この構成によれば、自重によって最も変形しやすい第三次原反ロール13の下部を、曲面状の受け面114で安定的に受けて保持することにより、第三次原反ロール13の下部の変形を防ぐことができる。これにより、第三次原反ロール13の変形をより効果的に抑制することができる。
【0064】
ロールホルダー113は、受け面114を上面に備える支持部115を有し、支持部115は、芯材及び芯材の反りを防ぐ面材を積層した紙製の積層板で構成され、支持部115の上面には、受け面114を形成する面材が設けられる一方、支持部115の下面には、面材が設けられていないことが好ましい。この構成によれば、紙製の軽い積層板で支持部115を構成することで、ロールホルダー113の軽量化及び取り扱い性の向上を図ることができる。また、第三次原反ロール13を支持する支持部115の下面に面材が無いため、第三次原反ロール13から荷重を受けると、支持部115が良好に湾曲する。これに対して、支持部115の下面に面材があると、支持部115の下面の剛性が増すため、支持部115の下面の変形が抑えられてしまう。この点、上記構成によれば、面材の無い支持部115の下面が良好に湾曲するので、第三次原反ロール13をより安定的に保管することができる。なお、ロールホルダー113は、支持部115を設置面117から浮かして支持する脚部116を有していてもよい。
【0065】
(iii)インターフォルダ加工
薬液が塗布され、所定の期間保管された第三次原反ロール13のシートを加工することで、ローションティッシュペーパー1を得る。
【0066】
第三次原反ロール13の加工は、公知のインターフォルダ加工により行うことができ、各第三次原反ロール13の各シートを折り畳んで掛け合わせながら交互に積層して加工することで、ポップアップ式に引き出し可能なローションティッシュペーパーを得ることが好ましい。ポップアップ式に引き出し可能であれば、各第三次原反ロール13の各シートを中央でV字折りやZ字折り等で折り畳んでもよい。
【0067】
インターフォルダとしては、ロータリー式インターフォルダや、マルチスタンド式インターフォルダを例示できる。ここで、特にマルチスタンド式インターフォルダの場合、取出し方向が強度の弱いCD方向になるため、薬液が多く浸透した部分のティッシュペーパーが破れやすくなる傾向がある。この点、本発明のローションティッシュペーパー1は、上記のような特性を有するので、マルチスタンド式インターフォルダを用いても、破れやすくなるという問題を低減できる。
【0068】
<ティッシュペーパー製品及びローションティッシュペーパーの有用性のまとめ>
ところで、一般的に、ローションティッシュは高級品であることから、紙厚を高くすることが多く、また、見栄えを良くするために、一般的に高さの高い(大きい)カートンに入れられている。
【0069】
しかしながら、近年、物流や保管場所、売り場の棚の大きさ等の観点から、容量が多くてコンパクトな商品が好まれている。
【0070】
この点、通常のティッシュペーパーの場合、カレンダーで紙厚を低くすればカートンをコンパクトにできる。
【0071】
しかしながら、ローションティッシュペーパーの場合、カレンダーで紙厚を低くすると、比容積が低くなるため、ローションがティッシュに均一に浸透しにくくなり、薬液が不均一になってしまう(薬液が多い部分と少ない部分が出てしまう)。その結果、薬液が多く浸透した部分の強度が弱くなり、ローションティッシュペーパーが破れやすくなってしまう。特にマルチスタンド式インターフォルダの場合、取出し方向が強度の弱いCD方向になるため、薬液が多く浸透した部分が破れやすくなってしまう。
【0072】
これに対して、本発明のティッシュペーパー製品7によれば、上述のように、薬液の塗工後のDMD測定時の引張破断伸び(縦伸び)が所定範囲に調整されるので、薬液が均一に浸透しやすくなる。これにより、薬液の浸透が不均一となることで生じる問題(破れやすさ)等を解消できる。
【0073】
すなわち、本発明のティッシュペーパー製品7によれば、坪量の低下による触感が損なわれない範囲で紙厚を比較的低くしても、破れやすくなってしまう問題を低減できる。紙厚を比較的低くできれば、組数が比較的多くても、カートン高さのコンパクト化を図ることができる。
【0074】
このようにして、本発明のティッシュペーパー製品7によれば、組数が比較的多いにも関わらず、カートン高さが比較的低くてコンパクトで、シートが比較的破れにくく、触感が比較的良好なローションティッシュペーパー1を含むことができる。
【0075】
また、ローションティッシュペーパー1についても、組数が比較的多くなっても、カートン高さのコンパクト化に寄与でき、シートが比較的破れにくく、触感が比較的良好な特性を有することができる。
【0076】
以下、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
【0077】
<実施例1から25、比較例1から12>
表1から表3に示すように、坪量や、紙厚、比容積等が異なる複数種類のローションティッシュペーパー(以下、「ティッシュ」と略する)を製造し、それぞれに対して、モニター(人)による以下の評価を行った。なお、各ティッシュは、マルチスタンド式インターフォルダにて所定の組数で積層し、各種のカートンに収容した。
【0078】
そして、ティッシュの触感(柔らかさ、ボリューム感)、ティッシュの破れにくさ、ティッシュ引き出し時の破れにくさ(DCDT)、ティッシュ引き出し時の引き出しやすさ(引き出し抵抗 上側、すなわち使い始め)、ドロップバックがないこと(引き出し抵抗 下側、すなわち使い終わり)、ティッシュ引き出し時のつまみやすさ(上部空間)、交換頻度(組数)、及びカートンのコンパクトさ(カートン高さ)について5段階評価を行った。
【0079】
なお、シートの坪量等は以下のように測定した。
【0080】
シートの坪量:JIS P 8124に基づいて測定し、シート1枚あたりに換算した。
【0081】
紙厚:シックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定した。測定条件は、測定荷重250gf、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取った。なお、1回の測定は1プライのシートを10枚(2プライのシートを5組)重ねて行い、測定を10回繰り返して測定結果を平均した。また、カートンの紙厚を測定する際は1枚で行った。
【0082】
なお、坪量、紙厚、強度、引き出し抵抗等の測定は、JIS P 8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持した後に行った。
【0083】
モニター20人による以下の評価を行った。
【0084】
ティッシュの触感:カートンから引き出したティッシュを展開して使用(鼻をかむ、汚れをふき取る等)した時の触感(柔らかさ)と、手に持ったときのボリューム感を評価した。
【0085】
ティッシュ引き出し時の破れにくさ:カートンからティッシュを引き出した時の破れにくさを評価した。
【0086】
ティッシュ引き出し時の引き出しやすさ:使い始めの際のカートンからティッシュを引き出した時の引き出しやすさを評価した。
【0087】
ドロップバックがないこと:使い終わりの際に、ティッシュ使用時のドロップバックがないかどうかを評価した。
【0088】
ティッシュ引き出し時のつまみやすさ:カートンから、上から1組目のティッシュを取り出す際のつまみやすさを評価した。
【0089】
交換頻度(組数):ティッシュペーパー製品の交換頻度について評価した。
【0090】
カートンのコンパクトさ:カートン(ティッシュペーパー製品)のコンパクトについて評価した。
【0091】
評価は、従来品と同等なものを「3」とし、これよりやや優れているを「4」、優れているを「5」とした。同様に、「3」より劣っているを「2」、著しく劣っているを「1」とした。評価が3から5であれば問題ない。
【0092】
表1から表3より、本発明によれば、ティッシュの触感、ティッシュの破れにくさ、ティッシュ引き出し時の破れにくさ、ティッシュ引き出し時の引き出しやすさ、ドロップバックがないこと、ティッシュ引き出し時のつまみやすさ、交換頻度、及びカートンのコンパクトさが、いずれも良好なティッシュを得られたことが分かる。
【0093】
【0094】
【0095】
【符号の説明】
【0096】
1 ローションティッシュペーパー
4 窓フィルム
5 スリット
7 ティッシュペーパー製品
20 カートン
21 引き出し口