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特許7225610搬送スクリュー、トナー容器および画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】搬送スクリュー、トナー容器および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20230214BHJP
【FI】
G03G15/08 343
G03G15/08 364
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018162073
(22)【出願日】2018-08-30
(65)【公開番号】P2020034783
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100177644
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 和樹
(72)【発明者】
【氏名】三村 大輔
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-043163(JP,U)
【文献】米国特許第05510881(US,A)
【文献】特開2012-098319(JP,A)
【文献】特開2009-210721(JP,A)
【文献】特開2017-219727(JP,A)
【文献】特開平04-174471(JP,A)
【文献】特開2011-242611(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延びていると共に、長手方向よりも長手方向に直交する奥行き方向に短い箱状に形成され容器本体であって、トナーの収容室を構成するケースと、前記ケースから前記トナーの搬送方向下流側となる奥行き方向一方に向かって延びた筒状に形成され、前記収容室と補給先とを連通させる補給通路を構成する搬送ガイド部と、を含む容器本体において
軸方向を奥行き方向に延ばした姿勢で前記収容室から前記補給通路に亘って配置されて前記トナーを軸方向に搬送する搬送スクリューであって、
軸周りに回転する搬送軸部と、
前記搬送軸部の外面にて螺旋状に形成される搬送羽根と、を備え、
前記搬送羽根の少なくとも一巻きは、互いに逆方向に傾斜した姿勢で連結された2つの半円形状の羽根板によって形成され、
前記搬送軸部と2つの前記羽根板とで囲まれた領域には、トナーを軸方向に通過させる貫通穴が形成され、
前記補給通路に配置された前記搬送羽根は、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成され、前記補給通路以外となる前記収容室に配置された前記搬送羽根には前記貫通穴は開口しておらず、前記貫通穴の形成位置は埋められていることを特徴とする搬送スクリュー。
【請求項2】
前記搬送羽根は、トナーの搬送方向上流側から下流側に向かって、軸方向に隣り合う前記搬送羽根同士の間の容積を徐々にまたは段階的に減少させるように形成され、
前記搬送羽根は、前記搬送羽根同士の間の容積が設定値以下になる位置からトナーの搬送方向下流側において、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送スクリュー。
【請求項3】
長手方向に延びていると共に、長手方向よりも長手方向に直交する奥行き方向に短い箱状に形成される容器本体と、
前記容器本体に収容されたトナーを軸方向に搬送する搬送スクリューと、を備え、
前記容器本体は、
前記トナーの収容室を構成するケースと、
前記ケースから前記トナーの搬送方向下流側となる奥行き方向一方に向かって延びた筒状に形成され、前記収容室と補給先とを連通させる補給通路を構成する搬送ガイド部と、を含み、
前記搬送スクリューは、軸方向を奥行き方向に延ばした姿勢で前記収容室から前記補給通路に亘って配置され、
前記搬送スクリューは、
軸周りに回転する搬送軸部と、
前記搬送軸部の外面にて螺旋状に形成され、前記補給通路にてトナーを搬送する搬送羽根と、を有し、
前記搬送羽根の少なくとも一巻きは、互いに逆方向に傾斜した姿勢で連結された2つの半円形状の羽根板によって形成され、
前記搬送軸部と2つの前記羽根板とで囲まれた領域には、トナーを軸方向に通過させる貫通穴が形成され、
前記補給通路に配置された前記搬送羽根は、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成され、前記補給通路以外となる前記収容室に配置された前記搬送羽根には前記貫通穴は開口しておらず、前記貫通穴の形成位置は埋められていることを特徴とするトナー容器。
【請求項4】
前記搬送羽根は、トナーの搬送方向上流側から下流側に向かって、軸方向に隣り合う前記搬送羽根同士の間の容積を徐々にまたは段階的に減少させるように形成され、
前記搬送羽根は、前記搬送羽根同士の間の容積が設定値以下になる位置からトナーの搬送方向下流側において、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成されていることを特徴とする請求項3に記載のトナー容器。
【請求項5】
請求項3または4に記載のトナー容器を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー(現像剤)を搬送する搬送スクリュー、トナー容器および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、トナー(現像剤)を搬送するための搬送スクリューを備えている。
【0003】
例えば、特許文献1には、トナー収容室と現像室を繋ぐトナー供給通路内で回転するディスペンスオーガーが開示されている。ディスペンスオーガーは、回転軸を中心に螺旋状に形成された羽根部を備え、螺旋状の羽根部は、トナーの搬送方向上流側から下流側に行くにしたがってピッチが段階的に狭くなっていた。これにより、搬送方向下流側に向かってトナーの圧縮力を段階的に高くし、搬送方向下流側での空隙の発生を減少させていた。その結果、トナー収容室内のトナー量にかかわらずトナーの供給量を安定させることができた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-210721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記したディスペンスオーガーでは、搬送方向上流側から下流側に向かってトナーの圧縮力が高くなり続けるため、搬送方向下流側でトナーが過剰に圧縮される虞があった。過剰に圧縮されたトナーは凝固する虞があり、トナーの供給量を安定させることができないこともあった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、トナーの過剰な圧縮を抑制することができる搬送スクリュー、トナー容器および画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するため、本発明は、トナーを軸方向に搬送する搬送スクリューであって、軸周りに回転する搬送軸部と、前記搬送軸部の外面にて螺旋状に形成され、補給通路にてトナーを搬送する搬送羽根と、を備え、前記搬送羽根の少なくとも一巻きは、互いに逆方向に傾斜した姿勢で連結された2つの半円形状の羽根板によって形成され、前記搬送軸部と2つの前記羽根板とで囲まれた領域には、トナーを軸方向に通過させる貫通穴が形成されている。
【0008】
この場合、前記補給通路に配置された前記搬送羽根は、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成されていることが好ましい。
【0009】
この場合、前記搬送羽根は、トナーの搬送方向上流側から下流側に向かって、軸方向に隣り合う前記搬送羽根同士の間の容積を徐々にまたは段階的に減少させるように形成され、前記搬送羽根は、前記搬送羽根同士の間の容積が設定値以下になる位置からトナーの搬送方向下流側において、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成されていることが好ましい。
【0010】
上記した目的を達成するため、本発明のトナー容器は、トナーが収容されると共に、補給先に連通する補給通路を有する容器本体と、前記容器本体に収容されたトナーを軸方向に搬送する搬送スクリューと、を備え、前記搬送スクリューは、軸周りに回転する搬送軸部と、前記搬送軸部の外面にて螺旋状に形成され、前記補給通路にてトナーを搬送する搬送羽根と、を有し、前記搬送羽根の少なくとも一巻きは、互いに逆方向に傾斜した姿勢で連結された2つの半円形状の羽根板によって形成され、前記搬送軸部と2つの前記羽根板とで囲まれた領域には、トナーを軸方向に通過させる貫通穴が形成されている。
【0011】
この場合、前記容器本体は、トナーの収容室を構成するケースと、前記ケースからトナーの搬送方向下流側に向かって延びた筒状に形成され、前記収容室と前記補給先とを連通させる前記補給通路を構成する搬送ガイド部と、を含み、前記搬送スクリューは、前記収容室から前記補給通路に亘って配置され、前記補給通路に配置された前記搬送羽根は、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成されていることが好ましい。
【0012】
この場合、前記搬送羽根は、トナーの搬送方向上流側から下流側に向かって、軸方向に隣り合う前記搬送羽根同士の間の容積を徐々にまたは段階的に減少させるように形成され、前記搬送羽根は、前記搬送羽根同士の間の容積が設定値以下になる位置からトナーの搬送方向下流側において、前記貫通穴を有する前記羽根板で形成されていることが好ましい。
【0013】
この場合、前記容器本体は、長手方向に延びていると共に、長手方向よりも長手方向に直交する奥行き方向に短い箱状に形成され、前記搬送スクリューは、その軸方向を、前記容器本体の奥行き方向に延ばした姿勢で設けられていることが好ましい。
【0014】
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかに記載のトナー容器を備えている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、搬送スクリューによるトナーの過剰な圧縮を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係るカラープリンターを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るカラープリンターの内部構造を示す概略図(側面図)である。
図3】本発明の第1実施形態に係るトナーコンテナの蓋体側を示す斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るトナーコンテナの各ケース側を示す斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態に係るトナーコンテナの内部を示す側面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係るトナーコンテナを示す断面図である。
図7】本発明の第1実施形態に係る搬送スクリューを示す斜視図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る搬送スクリューを示す正面図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る搬送スクリューを備えたトナーコンテナを示す断面図である。
図10】本発明の第2実施形態の第1変形例に係る搬送スクリューを示す正面図である。
図11】本発明の第2実施形態の第2変形例に係る搬送スクリューを示す正面図である。
図12】本発明の第2実施形態の第3変形例に係る搬送スクリューを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、各図に示す「Fr」は「前」を示し、「Rr」は「後」を示し、「L」は「左」を示し、「R」は「右」を示し、「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。
【0018】
[第1実施形態:カラープリンターの概要]
図1および図2を参照して、画像形成装置の一例としてのカラープリンター1の全体の構成について説明する。図1はカラープリンター1を示す斜視図である。図2はカラープリンター1の内部構造を示す概略図(側面図)である。
【0019】
図1および図2に示すように、カラープリンター1は、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下側には、紙製のシートS(図2参照)を収容する給紙カセット3が着脱可能に設けられている。装置本体2の上面には、排紙トレイ4が設けられている。なお、シートSは、紙製に限らず、樹脂製のシート等であってもよい。
【0020】
図2に示すように、カラープリンター1は、給紙装置5と、作像装置6と、定着装置7と、トナー補給装置20(図1参照)と、を装置本体2の内部に備えている。給紙装置5は、給紙カセット3から排紙トレイ4まで延びる搬送路8の上流端部に設けられている。定着装置7は搬送路8の下流側に設けられ、作像装置6は搬送路8において給紙装置5と定着装置7との間に設けられている。
【0021】
図1に示すように、トナー補給装置20は、装置本体2の右側部に設けられている。トナー補給装置20は、4色(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)のトナー(現像剤)を貯留する4つのトナーコンテナ22を含んでいる。なお、トナーは、キャリアを含む二成分現像剤であるが、これに限らず、磁性トナーを含む一成分現像剤でもよい。
【0022】
図2に示すように、作像装置6は、中間転写ベルト11と、4つのドラムユニット12と、光走査装置13と、を含んでいる。中間転写ベルト11は、図2に矢印で示す方向に回転する。各ドラムユニット12は、感光体ドラム14と、帯電装置15と、現像装置16と、一次転写ローラー17と、クリーニング装置18と、を含んでいる。各一次転写ローラー17は、感光体ドラム14との間に中間転写ベルト11を挟むように設けられている。中間転写ベルト11の後側には、二次転写ローラー19が接触して転写ニップを形成している。
【0023】
カラープリンター1の制御装置(図示せず)は各装置を適宜制御し、以下のように画像形成動作を実行する。帯電装置15は、感光体ドラム14の表面を帯電させる。感光体ドラム14は、光走査装置13から出射された走査光を受け、静電潜像を担持する。現像装置16は、トナーコンテナ22から供給されたトナーを用いて感光体ドラム14上の静電潜像をトナー像に現像する。一次転写ローラー17は、感光体ドラム14上のトナー像を回転する中間転写ベルト11に一次転写する。中間転写ベルト11は、回転しながら4色のトナー像を重ねたフルカラーのトナー像を担持する。シートSは、給紙装置5によって給紙カセット3から搬送路8に送り出される。二次転写ローラー19は、転写ニップを通過するシートSに中間転写ベルト11上のトナー像を二次転写する。定着装置7はトナー像をシートSに熱定着させる。その後、シートSは排紙トレイ4に排出される。クリーニング装置18は感光体ドラム14上に残ったトナーを除去する。
【0024】
[トナー補給装置]
次に、図1図3ないし図7を参照して、トナー補給装置20について説明する。図3はトナーコンテナ22の蓋体32側を示す斜視図である。図4はトナーコンテナ22の各ケース30,31側を示す斜視図である。図5はトナーコンテナ22の内部を示す側面図である。図6はトナーコンテナ22を示す断面図である。図7は搬送スクリュー25を示す斜視図である。なお、以降の説明において「搬送方向」とは、トナーの搬送方向を指す。
【0025】
図1に示すように、トナー補給装置20は、容器装着部21と、4つのトナーコンテナ22と、を含んでいる。
【0026】
[容器装着部]
容器装着部21は、装置本体2の右側部に設けられている。容器装着部21には、4つの装着室(図示せず)が前後方向に並んで形成されている。4つの装着室には、4つのトナーコンテナ22が着脱可能に装着されている。また、装置本体2には、容器装着部21を開閉するためのカバー21Aが設けられている。
【0027】
[トナーコンテナ]
図3ないし図5に示すように、トナー容器の一例としての4つのトナーコンテナ22は、それぞれ、容器本体23と、攪拌部材24と、搬送スクリュー25と、回収スクリュー26と、を含んでいる。容器本体23には、トナーが収容されている。攪拌部材24は、容器本体23に収容されたトナーを攪拌する機能を有している。搬送スクリュー25は、容器本体23に収容されたトナーを軸方向に搬送する機能を有している。回収スクリュー26は、容器本体23内に向けてトナーを軸方向に搬送する機能を有している。
【0028】
図1に示すように、黒色のトナーを収容したトナーコンテナ22は、黒色以外のトナーを収容したトナーコンテナ22よりも大きく形成され、最後部の装着室に装着されている。なお、4つのトナーコンテナ22は、大きさを除いて略同一構成であるため、以下、黒色以外のトナーを収容したトナーコンテナ22について説明する。また、以下の説明では、トナーコンテナ22を容器装着部21(装着室)に装着した姿勢を基準とする。
【0029】
<容器本体>
図3ないし図5に示すように、容器本体23は、上下方向(長手方向)に延びていると共に、上下方向よりも左右方向(長手方向に直交する奥行き方向)に短い箱状に形成されている。また、容器本体23の前後方向の幅は、上下方向の長さ(高さ)よりも短く、且つ左右方向の長さ(後述する各ケース30,31の深さ)よりも長くなるように設定されている。
【0030】
容器本体23は、上側に形成された上部ケース30(ケース)と、下側に形成された下部ケース31と、蓋体32と、搬送ガイド部33と、回収ガイド部34と、を有している。
【0031】
(上部ケース、下部ケース)
上部ケース30と下部ケース31とは、例えば、合成樹脂材料で一体に形成されている。上部ケース30および下部ケース31は、右側面に開口部30A,31Aを有する箱状に形成されている(図5参照)。各ケース30,31には、開口部30A,31Aの外縁部から外側に広がるフランジ部23Aが形成されている。上部ケース30と下部ケース31との間には、前方から後方に向かって略矩形状に凹んだ凹部23Bが形成されている。
【0032】
図5および図6に示すように、上部ケース30の内部には、未使用のトナーを収容するための収容室R1が構成されている。下部ケース31の内部には、廃トナーを収容するための回収室R2が構成されている。収容室R1および回収室R2は、略直方体形状の空間である。収容室R1の底面は、略円弧形状に形成されている。
【0033】
(蓋体)
図3に示すように、蓋体32は、例えば、合成樹脂材料で略平板状に形成されている。蓋体32は、フランジ部23Aの外周形状に合致する形状に形成されている。蓋体32は、フランジ部23Aに固定されることで上下2つの開口部30A,31Aが閉塞される(図6参照)。
【0034】
(搬送ガイド部)
図4ないし図6に示すように、搬送ガイド部33は、上部ケース30から左方向(搬送方向下流側)に向かって延びた筒状に形成されている。詳細には、搬送ガイド部33は、上部ケース30の前下角付近にて、上部ケース30の左側壁と一体に形成されている。搬送ガイド部33の左右方向の長さ(奥行き)は、容器本体23全体の高さよりも短く設定されている。また、搬送ガイド部33と上部ケース30とを合わせた奥行きは、容器本体23全体の高さよりも短く、且つ容器本体23全体の前後幅よりも長く設定されている。搬送ガイド部33の内部には、収容室R1と現像装置16(トナーの補給先の一例)とを連通させる補給通路35が構成されている(図6参照)。搬送ガイド部33(補給通路35)の断面積は、収容室R1を側方から見たときの面積よりも十分に小さく設定されている(図5参照)。
【0035】
図6に示すように、搬送ガイド部33の先端側下面には、トナーを現像装置16に排出するための排出口35Aが形成されている。搬送ガイド部33の先端側下面には、排出口35Aを開閉するための排出シャッター35Bがスライド可能に設けられている。排出シャッター35Bは、トナーコンテナ22を容器装着部21に装着する過程で、排出口35Aを閉塞する位置から開放する位置に移動する。なお、図6では、排出シャッター35Bは排出口35Aを開放する位置に移動している。
【0036】
(回収ガイド部)
図3ないし図5に示すように、回収ガイド部34は、下部ケース31から左方向に向かって延びた筒状に形成されている。詳細には、回収ガイド部34は、下部ケース31の後上角付近にて、下部ケース31の左側壁と一体に形成されている。また、回収ガイド部34は、搬送ガイド部33よりも下方に配置され、搬送ガイド部33と略同じ長さに形成されている。回収ガイド部34の内部には、回収室R2とクリーニング装置18とを連通させる回収通路36が構成されている(図5参照)。
【0037】
図4に示すように、回収ガイド部34の先端側上面には、トナーを回収通路36に取り込むための導入口36Aが形成されている。回収ガイド部34の先端側上面には、導入口36Aを開閉するための導入シャッター36Bがスライド可能に設けられている。導入シャッター36Bは、トナーコンテナ22を容器装着部21に装着する過程で、導入口36Aを閉塞する位置から開放する位置に移動する。
【0038】
<攪拌部材>
図5および図6に示すように、攪拌部材24は、左右方向に延びた姿勢で収容室R1の内部に配置されている。攪拌部材24は、攪拌軸部24Aと、パドル部24Bと、を含んでいる。
【0039】
攪拌軸部24Aは、例えば、合成樹脂材料で左右方向に延びた棒状に形成されている。攪拌軸部24Aの軸方向の一端部は上部ケース30の左側壁に回転可能に支持され、攪拌軸部24Aの軸方向の他端部は蓋体32に回転可能に支持されている。パドル部24Bは、合成樹脂製の弾性変形可能なフィルム材で形成されている。パドル部24Bは、攪拌軸部24Aから径方向外側に延びた状態に設けられている。パドル部24Bは、その先端部が収容室R1の底面に接触する程度の長さに形成されている。
【0040】
<搬送スクリュー>
図5および図6に示すように、搬送スクリュー25は、左右方向に延びた姿勢で収容室R1から補給通路35に亘って配置されている。搬送スクリュー25は、その軸方向を、左右方向(容器本体23の奥行き方向)に延ばした姿勢で設けられている。具体的には、搬送スクリュー25の軸方向の長さは、収容室R1と補給通路35との左右方向の長さに合わせて形成されており、容器本体23全体の高さよりも短く形成されている。搬送スクリュー25は、側方から見て、補給通路35と略同一軸心上に配置されている。
【0041】
図5ないし図7に示すように、搬送スクリュー25は、搬送軸部25Aと、搬送羽根25Bと、を含んでいる。搬送軸部25Aと搬送羽根25Bとは、例えば、合成樹脂材料で一体に形成されている。
【0042】
図6に示すように、搬送軸部25Aは、左右方向に延びた棒状に形成されている。搬送軸部25Aの軸方向の左端部は、搬送ガイド部33の左端部に回転可能に支持されている。搬送軸部25Aの軸方向の右端部は、蓋体32に回転可能に設けられた回動支持軸32Aに固定されている。
【0043】
図6および図7に示すように、搬送羽根25Bは、搬送軸部25Aの外面にて螺旋状に形成されている。搬送羽根25Bは、軸方向にずれながら搬送軸部25Aの表面上を5回転から5回転半ほど旋回した状態に形成されている。搬送羽根25Bは、搬送ガイド部33の内周面に接触しない程度の外径に形成されている。なお、搬送羽根25Bの詳細については後述する。
【0044】
<回収スクリュー>
図5に示すように、回収スクリュー26は、左右方向に延びた姿勢で回収通路36に配置されている。回収スクリュー26は、回収軸部26Aと、その外面にて螺旋状に形成された回収羽根26Bと、を含んでいる。回収軸部26Aと回収羽根26Bとは、例えば、合成樹脂材料で一体に形成されている。なお、回収スクリュー26の外形は、搬送スクリュー25と略同様であり、回収羽根26Bは、滑らかな曲線を連続させた一般的な螺旋であるため、回収スクリュー26の説明は省略する。
【0045】
[トナーコンテナでのトナーの搬送作用]
例えば、ユーザーがトナーコンテナ22を容器装着部21に装着すると、排出シャッター35Bが開き、排出口35Aが現像装置16のトナー導入部(図示せず)に接続される。また、これと同時期に、導入シャッター36Bが開き、導入口36Aがクリーニング装置18のトナー排出部(図示せず)に接続される。さらに、これと同時期に、攪拌軸部24A、搬送軸部25Aおよび回収軸部26Aが、それぞれ、ジョイント部品やギア列等を介してモーター(図示せず)に接続される。
【0046】
上記した画像形成動作が開始されると、モーターが攪拌部材24、搬送スクリュー25および回収スクリュー26を軸周りに回転させる。攪拌部材24のパドル部24Bは、収容室R1の底面等に接触しながら回転して、収容室R1内に収容されたトナーを攪拌する。搬送スクリュー25の搬送羽根25Bは、収容室R1内に収容されたトナーを補給通路35の下流側に向かって搬送する。トナーは、補給通路35を搬送されて排出口35Aから現像装置16内に補給される。現像装置16は、補給されたトナーを用いて感光体ドラム14上の静電潜像をトナー像に現像する。
【0047】
転写後の感光体ドラム14の表面に残ったトナーは、クリーニング装置18によって除去される。この除去されたトナーは、クリーニング装置18のトナー排出部から導入口36Aを介して回収通路36内に取り込まれる。回収スクリュー26の回収羽根26Bは、回収通路36に取り込まれたトナーを回収室R2に向かって搬送する。トナーは、回収通路36を搬送されて回収室R2内に貯留される。
【0048】
なお、現像装置16に補給されるトナー量はセンサー(図示せず)で検知され、制御装置はセンサーの検知結果から収容室R1内のトナーの残量を認識する。制御装置は、トナーの残量が所定値以下(または無くなった)と認識した場合に、カラープリンター1の液晶ディスプレイ(図示せず)にトナーコンテナ22の交換を促す情報を表示したり、インターネットを通じて新品のトナーコンテナ22を発注したりする。
【0049】
ところで、トナーの残量が多い場合、搬送スクリュー25の周囲に十分なトナーが存在すると共に、攪拌部材24によって攪拌されたトナーが搬送スクリュー25の周囲に十分に供給される。このため、搬送スクリュー25は略一定量のトナーを搬送することができ、現像装置16に対するトナーの補給量(供給量)を安定させることができる。これに対し、トナーの残量が少ない場合、攪拌部材24によって攪拌されるトナーが減少するため、搬送スクリュー25の周囲に十分な量のトナーを供給することができなくなる。この場合、軸方向に隣り合う搬送羽根25B同士の間でのトナーと空隙との割合が増加したり減少したり不安定になる。このため、搬送スクリュー25によるトナーの搬送量(現像装置16に対するトナーの補給量)も不安定になる。このため、収容室R1内にトナーが残っているにも関わらず、トナー残量が所定値以下であると制御装置が誤認識することがあった。その結果、交換の必要のないトナーコンテナ22が交換されてしまうことがあった。
【0050】
そこで、第1実施形態に係る搬送スクリュー25では、搬送羽根25Bが、補給通路35にてトナーを圧縮しながら搬送するように構成されている。具体的には、図6に示すように、収容室R1内におけるトナーは、回転する搬送羽根25Bから搬送力を受け、一部のトナーを径方向外側に逃しながら搬送方向下流側に搬送される。トナーが収容室R1から補給通路35に進入すると、トナーは搬送ガイド部33に阻まれて径方向外側に逃げることができなくなるため、搬送羽根25Bからトナーが受ける圧縮力が急激に増加する。
【0051】
以上のように、第1実施形態に係るトナーコンテナ22では、搬送羽根25Bからトナーが受ける圧縮力は、トナーが収容室R1から補給通路35に進入することで増加する構成とした。この構成によれば、トナーが補給通路35を圧縮されながら搬送されるため、収容室R1内のトナー残量が少ない状態であっても、補給通路35内で空隙が生じることを抑制することができる。その結果、収容室R1内のトナー残量にかかわらず、現像装置16に対するトナーの補給量を安定させることができる。
【0052】
以上説明したように、搬送羽根25Bが、補給通路35にてトナーを圧縮しながら搬送した場合、トナーが過剰に圧縮されて凝固してしまう虞がある。このようなトナーの凝固は、例えば、圧縮に弱いカプセルトナーや融点が低いトナー等を用いた場合に顕著になる。そこで、第1実施形態に係る搬送スクリュー25は、トナーの過剰な圧縮を抑制するための搬送羽根25Bを備えている。
【0053】
[搬送羽根の構造]
次に、図6および図7を参照して、搬送羽根25Bの構造について説明する。
【0054】
搬送羽根25Bは、搬送軸部25Aを挟んで複数の羽根板37を交互に連結して螺旋状に形成されている。複数の羽根板37は、軸方向に略等間隔に配置されている。つまり、搬送羽根25Bの螺旋は、軸方向に一定のピッチでずれながら旋回している。搬送羽根25Bの一巻きは、2つの羽根板37によって形成されている。各々の羽根板37は、略半円形の板状に形成されている。2つの羽根板37は、互いに逆方向に傾斜した姿勢で連結されている。詳細には、2つの羽根板37は、互いに逆方向に傾斜した姿勢で半円形状の弦となる部分の中央付近を搬送軸部25Aに固定され、互いの弦となる部分の一端部を連結されている。なお、羽根板37が半円形状であるとは、厳密な意味で半円形であることを要求するものではなく、僅かな誤差を許容する意味である。つまり、羽根板37は、半円以外の扇形状であってもよく、例えば、中心角が180度以上の扇形状の羽根板37と、中心角が180度未満の扇形状の羽根板37とを連結してもよい(図示せず)。
【0055】
また、図6に示すように、補給通路35に配置された搬送羽根25Bには、トナーを軸方向に通過させる貫通穴38が開口されている。図7に示すように、貫通穴38は、搬送軸部25Aと2つの羽根板37とで囲まれた領域に形成されている。貫通穴38は、搬送軸部25Aの稜線を底辺とし、2つの羽根板37の弦を斜辺とする三角形状の穴である、なお、補給通路35以外(収容室R1)に配置された搬送羽根25Bには貫通穴38は開口しておらず、貫通穴38の形成位置は埋められている(図7参照)。
【0056】
以上説明した第1実施形態に係る搬送スクリュー25では、トナーが過剰に圧縮される虞がある補給通路35にて、搬送羽根25Bが貫通穴38を有する羽根板37で形成されていた。この構成によれば、補給通路35を圧縮されながら搬送されるトナーは貫通穴38を通過して搬送方向上流側に逃げることができるため、補給通路35を搬送されるトナーの過剰な圧縮を抑制することができる。これにより、過剰圧縮によるトナーの凝固を抑制することができる。
【0057】
また、第1実施形態に係る搬送スクリュー25(トナーコンテナ22)によれば、トナーの圧縮搬送によるトナーの安定供給と、トナーの過剰圧縮の防止という相反する効果を両立させることができる。
【0058】
また、第1実施形態に係るトナーコンテナ22では、搬送スクリュー25は、容器本体23(搬送ガイド部33)の奥行きに合わせて軸方向に短く形成されていた。この場合、軸方向に狭い範囲でトナーの圧縮力が急激に変化することになる。この点、搬送スクリュー25では、貫通穴38を通してトナーを搬送方向上流側に逃すことができるため、搬送スクリュー25が軸方向に短い場合であっても、トナーの過剰な圧縮を抑制することができる。
【0059】
なお、第1実施形態に係る搬送スクリュー25では、補給通路35に配置された搬送羽根25Bの全てが、貫通穴38を有する羽根板37で形成されていたが、本発明はこれに限定されない。補給通路35に配置された搬送羽根25Bの一部が貫通穴38を有する羽根板37で形成されてもよい。また、補給通路35に配置された搬送羽根25Bの全部および収容室R1に配置された搬送羽根25Bの一部が、貫通穴38を有する羽根板37で形成されてもよい。さらに、搬送羽根25Bの全てが貫通穴38を有する羽根板37で形成されてもよい。
【0060】
[第2実施形態]
次に、図8および図9を参照して、第2実施形態に係る搬送スクリュー27について説明する。図8は搬送スクリュー27を示す正面図である。図9は搬送スクリュー27を備えたトナーコンテナ22を示す断面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係るトナーコンテナ22や搬送スクリュー25と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0061】
第1実施形態に係る搬送スクリュー25では搬送羽根25B(複数の羽根板37)のピッチが略等間隔に形成されていたが、トナーの残量が少ない場合に、隣り合う搬送羽根25B同士の間でのトナーと空隙との割合の変化は、搬送方向下流側に行くほど大きくなる。したがって、搬送スクリュー25によるトナーの搬送量を安定させるためには、搬送方向下流側でトナーの圧縮力を増加させることが効果的であるといえる。そこで、第2実施形態に係る搬送スクリュー27では、搬送羽根27Bが搬送方向下流側でトナー搬送を渋滞させるような構造を有している。
【0062】
図8に示すように、搬送スクリュー27は、搬送方向上流側から下流側に向かって搬送羽根27Bのピッチが段階的に狭くなるように形成されている。換言すれば、搬送羽根27Bは、搬送方向上流側から下流側に向かって、軸方向に隣り合う搬送羽根27B同士の間の容積Vを段階的に減少させるように形成されている。図8および図9に示すように、搬送スクリュー27では、一例として、補給通路35に配置された搬送羽根27Bのうち下流側の二巻き~二巻き半を形成する羽根板37の間隔が、その他の羽根板37の間隔よりも狭くなっている。これにより、搬送方向下流側でトナーの圧縮力を増加させることができ、トナーの残量に関わらず、搬送スクリュー27によるトナーの搬送量を安定させることができる。
【0063】
また、図8および図9に示すように、間隔が狭まっている羽根板37には貫通穴38が形成されており、その他の羽根板37には貫通穴38が形成されていない。この構成によれば、トナーの圧縮力が高くなる範囲において搬送羽根27Bに貫通穴38が開口しているため、トナーを搬送方向上流側に逃すことができる。これにより、搬送スクリュー27が軸方向に短い場合であっても、トナーの過剰な圧縮を抑制することができる。
【0064】
なお、貫通穴38は、間隔が狭まっている羽根板37以外の羽根板37の一部に形成されてもよいし、全ての羽根板37に形成されてもよい。すなわち、搬送羽根27Bは、搬送羽根27B同士の間の容積Vが設定値以下になる位置から搬送方向下流側において、貫通穴38を有する羽根板37で形成されていればよい。なお、容積Vの設定値は、トナーの種類や融点等を考慮してトナーの凝固を発生させない値に設定することができる。
【0065】
なお、第2実施形態に係る搬送スクリュー27では、搬送羽根27B(羽根板37)が2つの異なるピッチで形成され、ピッチの変化が1段階(1回)であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送羽根27B(羽根板37)のピッチが3つ以上の異なるピッチで形成され、ピッチの変化が2段階(2回)以上あってもよい(図示せず)。また、搬送羽根27B(羽根板37)が3つ以上の異なるピッチで形成される場合、貫通穴38は、最も狭い間隔(ピッチ)の羽根板37にのみ形成してもよいし、最も広い間隔(ピッチ)の羽根板37を除く羽根板37に形成してもよい(図示せず)。
【0066】
また、第2実施形態に係る搬送スクリュー27では、搬送羽根27Bのピッチが、搬送方向上流側から下流側に向かって段階的に狭くなるように形成されていたが、本発明はこれに限定されない。第1変形例に係る搬送スクリュー27として、例えば、図10に示すように、搬送羽根27Bのピッチは、搬送方向上流側から下流側に向かって徐々に狭くなるように形成されてもよい。換言すれば、搬送羽根27Bは、搬送方向上流側から下流側に向かって、軸方向に隣り合う搬送羽根27B同士の間の容積Vを徐々に減少させるように形成されてもよい。
【0067】
また、第2実施形態(第1変形例を含む。)に係る搬送スクリュー27では、搬送羽根27Bのピッチを変化させることで、軸方向に隣り合う搬送羽根27B同士の間の容積Vを変化させていたが、本発明はこれに限定されない。第2変形例に係る搬送スクリュー27として、例えば、図11に示すように、搬送羽根27Bのピッチは一定(等間隔)とし、搬送羽根27B(羽根板37)の軸方向の厚みを、搬送方向上流側から下流側に向かって段階的に厚くすることで、当該容積Vを段階的に減少させてもよい。この場合、厚くした羽根板37には、貫通穴38が形成されていることが好ましい。なお、搬送羽根27B(羽根板37)の軸方向の厚みを、徐々に厚くしてもよい(図示せず)。
【0068】
また、他にも、第3変形例に係る搬送スクリュー27として、例えば、図12に示すように、搬送羽根27Bのピッチは一定(等間隔)とし、搬送軸部27Aの外径(直径)を、搬送方向上流側から下流側に向かって徐々に太くすることで、当該容積Vを徐々にまたは段階的に減少させてもよい。なお、搬送軸部27Aの外径(直径)を、搬送方向上流側から下流側に向かって段階的に太くしてもよい(図示せず)。
【0069】
また、搬送羽根27Bのピッチを変更した搬送スクリュー27に対し、厚みを変更した搬送羽根27B(羽根板37)や直径を変更した搬送軸部27Aを適用してもよい(図示せず)。
【0070】
なお、第1および第2実施形態に係る搬送スクリュー25,27では、搬送羽根25B,27Bの全てが、羽根板37で形成されていたが、本発明はこれに限定されない。搬送羽根25B,27Bの少なくとも一巻きが、互いに逆方向に傾斜した姿勢で連結された2つの半円形状の羽根板によって形成されていればよい。例えば、搬送羽根25B,27Bのうち貫通穴38を必要としない範囲では、羽根板37である必要はなく、回収スクリュー26の回収羽根26Bと同様となる貫通穴38の無い一般的な螺旋状の羽根であってもよい。
【0071】
また、第1および第2実施形態に係るトナーコンテナ22では、搬送ガイド部33(補給通路35)が上流側から下流側に亘って略同じ断面積となるように形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送ガイド部33(補給通路35)が上流側から下流側に向かって、徐々にまたは段階的に断面積を小さくするように形成されていてもよい(図示せず)。
【0072】
また、第1および第2実施形態に係るトナーコンテナ22では、回収スクリュー26が、貫通穴38の無い一般的な螺旋状の回収羽根26Bを有していたが、これに限らず、回収羽根26Bが、搬送スクリュー25,27の搬送羽根25B,27Bと同様の特徴を備えてもよい。
【0073】
また、第1および第2実施形態に係るトナーコンテナ22では、容器本体23が上部ケース30と下部ケース31に分かれ、下部ケース31には、廃トナーを収容するための回収室R2が構成されていたが、本発明はこれに限定されない。容器本体23から下部ケース31(回収室R2)が省略されていてもよい(図示せず)。
【0074】
また、第1および第2実施形態に係る搬送スクリュー25,27Bは、トナーコンテナ22に採用されていたが、これに限らず、例えば、現像装置16やクリーニング装置18に採用されてもよい。
【0075】
なお、本実施形態の説明では、一例として、本発明をカラープリンター1に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、モノクロプリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。
【0076】
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る搬送スクリュー、トナー容器および画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0077】
1 カラープリンター(画像形成装置)
22 トナーコンテナ
23 容器本体
25,27 搬送スクリュー
25A,27A 搬送軸部
25B,27B 搬送羽根
30 上部ケース(ケース)
33 搬送ガイド部
35 補給通路
37 羽根板
38 貫通穴
V 容積
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12