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特許7226287直流電源装置および直流電源装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】直流電源装置および直流電源装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20230214BHJP
   H02M 1/40 20070101ALI20230214BHJP
【FI】
H02M3/28 D
H02M3/28 H
H02M1/40
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019223392
(22)【出願日】2019-12-11
(65)【公開番号】P2021093849
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100104938
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜澤 英久
(74)【代理人】
【識別番号】100210240
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 友幸
(72)【発明者】
【氏名】森田 一徳
【審査官】土井 悠生
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/167271(WO,A1)
【文献】特開2013-099194(JP,A)
【文献】特開2009-077513(JP,A)
【文献】特開2013-215030(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0159435(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00-7/98
H02P 21/00-25/03
H02P 25/04
H02P 25/10-27/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の直流電源に接続された第1のコンバータ部と、第2の直流電源に接続された第2のコンバータ部と、第1の巻線が前記第1のコンバータ部に接続され第2の巻線が前記第2のコンバータ部に接続されたトランスと、を備えた直流電源装置であって、
三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの一次電流検出値と、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記一次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して一次側オフセット指令を出力する一次側偏磁抑制制御部と、
前記三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの二次電流検出値と、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記二次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して二次側オフセット指令を出力する二次側偏磁抑制制御部と、
一次側被比較波を前記一次側オフセット指令で補正した補正後一次側被比較波と前記三角波キャリア信号に基づいて前記第1のコンバータ部の半導体スイッチング素子のゲート信号を生成する第1ゲート信号生成部と、
二次側被比較波を前記二次側オフセット指令で補正した補正後二次側被比較波と前記三角波キャリア信号に基づいて前記第2のコンバータ部の半導体スイッチング素子のゲート信号を生成する第2ゲート信号生成部と、
を備えたことを特徴とする直流電源装置。
【請求項2】
前記三角波キャリア信号の谷部は前記三角波キャリア信号の谷頂点部とし、
前記三角波キャリア信号の山部は前記三角波キャリア信号の山頂点部とすることを特徴とする請求項1記載の直流電源装置。
【請求項3】
前記三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの一次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の谷頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の一次電流検出値を移動平均した値とし、
前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記一次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の山頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の一次電流検出値を移動平均した値とし、
前記三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの二次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の谷頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の二次電流検出値を移動平均した値とし、
前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記二次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の山頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の二次電流検出値を移動平均した値とすることを特徴とする請求項1記載の直流電源装置。
【請求項4】
第1の直流電源に接続された第1のコンバータ部と、第2の直流電源に接続された第2のコンバータ部と、第1の巻線が前記第1のコンバータ部に接続され第2の巻線が前記第2のコンバータ部に接続されたトランスと、を備えた直流電源装置の制御方法であって、
一次側偏磁抑制制御部が、三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの一次電流検出値と、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記一次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して一次側オフセット指令を出力し、
二次側偏磁抑制制御部が、前記三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの二次電流検出値と、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記二次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して二次側オフセット指令を出力し、
第1ゲート信号生成部が、一次側被比較波を前記一次側オフセット指令で補正した補正後一次側被比較波と前記三角波キャリア信号に基づいて前記第1のコンバータ部の半導体スイッチング素子のゲート信号を生成し、
第2ゲート信号生成部が、二次側被比較波を前記二次側オフセット指令で補正した補正後二次側被比較波と前記三角波キャリア信号に基づいて前記第2のコンバータ部の半導体スイッチング素子のゲート信号を生成することを特徴とする直流電源装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入出力を絶縁しながら双方向に電力伝送をする直流電源装置(双方向絶縁形DC/DCコンバータ)に係り、絶縁のための高周波トランスの直流偏磁防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一次側と二次側を絶縁しながら直流電力を変換する装置として絶縁形DC/DCコンバータがある。
【0003】
絶縁形DC/DCコンバータは一次側直流電力をスイッチング素子により一旦交流に変換し、トランスを介して二次側に伝送し、それをスイッチング素子により整流することにより直流電力の変換を実現している。トランスの体積は印加電圧の周波数に依存し、周波数が高いほどトランスの小型化が可能となる。
【0004】
一方で、直流電力から交流電力を生成する際、または、交流を整流する際、スイッチング素子ではスイッチング損失が発生する。スイッチング損失は周波数に比例するため、周波数を高周波化すれば絶縁形DC/DCコンバータの損失が増大する。1スイッチングあたりのスイッチング損失を低減し、絶縁形DC/DCコンバータの小型化と低損失化を両立する回路としてDual Active Bridgeが研究されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
Dual Active Bridgeでは各スイッチング素子に対して並列にコンデンサを接続し、トランスに対して直列にリアクトルを接続する。スイッチング素子のデッドタイム中にコンデンサとリアクトルによる共振現象を利用して、スイッチング素子の印加電圧をゼロとする。これによりゼロ電圧スイッチングを実現してスイッチング素子のターンオン損失をゼロにすることが可能である。この技術によりスイッチング周波数10kHz~100kHz程度の絶縁形DC/DCコンバータが実現可能である。
【0006】
ところで、Dual Active Bridgeを含むフルブリッジ形の絶縁形DC/DCコンバータは一次側直流電力をスイッチング素子により一旦交流に変換する際に、スイッチング素子のバラツキやその駆動回路のバラツキ等によりトランスに入力される電圧は完全に交流とはならない場合がある。このようにトランスに直流成分が印加された場合、トランスの偏磁により機器が破損する場合がある。
【0007】
この偏磁の対策として非特許文献2では、トランス内の磁束をホールセンサにより検出し補償する技術と、トランスの一次電流のピーク値をホールドして一次電流を正負対称になるよう制御する技術が開示されている。
【0008】
また、特許文献1ではトランスの一次巻線の電流を検出してその値を積分し、直流成分を打ち消すようスイッチング素子を制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開平9-168278号公報
【非特許文献】
【0010】
【文献】山岸達也,赤木泰文,木ノ内伸一,宮崎裕二,小山正人,「SiC-MOSFET/SBDモジュールを用いた750V,100kW,20kHz双方向絶縁形DC/DCコンバータ」,電気学会論文誌D,Vol.134,No.5,pp.544-553(2014)
【文献】関口健一朗,高橋勲,「直流配電系統の提案とその高効率・小形電子トランス」,平成14年電気学会産業応用部門大会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
非特許文献2記載のホールセンサにより磁束を検出する方法では、トランスのコアにホールセンサを取り付ける加工が必要となり、コストの増加および他部材との干渉を避けるための構造的制約条件が多くなるという問題がある。
【0012】
また、特許文献1や非特許文献2記載の方法において、トランス一次電流検出値の積分やピークホールドするためには、トランス一次電流基本波成分より十分早い速度でのサンプリングおよび演算処理が必要となる。
【0013】
スイッチング速度100kHzの場合、トランス一次電流の基本波も100kHzであり、仮に100倍の速度でサンプリングすると、10MHzでサンプリング・演算することになる。これほど高速なサンプリング・演算を実現するには高価なハードウエアが必要となる。
【0014】
以上示したようなことから、直流電源装置において、トランスの一次電流や二次電流を低速でサンプリングして制御し、コストや構造的制約を受けずにトランスの偏磁対策を行うことが課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、その一態様は、第1の直流電源に接続された第1のコンバータ部と、第2の直流電源に接続された第2のコンバータ部と、第1の巻線が前記第1のコンバータ部に接続され第2の巻線が前記第2のコンバータ部に接続されたトランスと、を備えた直流電源装置であって、三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの一次電流検出値と、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記一次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して一次側オフセット指令を出力する一次側偏磁抑制制御部と、前記三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの二次電流検出値と、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記二次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して二次側オフセット指令を出力する二次側偏磁抑制制御部と、一次側被比較波を前記一次側オフセット指令で補正した補正後一次側被比較波と前記三角波キャリア信号に基づいて前記第1のコンバータ部の半導体スイッチング素子のゲート信号を生成する第1ゲート信号生成部と、二次側被比較波を前記二次側オフセット指令で補正した補正後二次側被比較波と前記三角波キャリア信号に基づいて前記第2のコンバータ部の半導体スイッチング素子のゲート信号を生成する第2ゲート信号生成部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、その一態様として、前記三角波キャリア信号の谷部は前記三角波キャリア信号の谷頂点部とし、前記三角波キャリア信号の山部は前記三角波キャリア信号の山頂点部とすることを特徴とする。
【0017】
また、他の態様として、前記三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの一次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の谷頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の一次電流検出値を移動平均した値とし、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記一次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の山頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の一次電流検出値を移動平均した値とし、前記三角波キャリア信号の谷部でサンプリングした前記トランスの二次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の谷頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の二次電流検出値を移動平均した値とし、前記三角波キャリア信号の山部でサンプリングした前記二次電流検出値は、前記三角波キャリア信号の山頂点部の±1/8周期の期間内でサンプリングした複数点の二次電流検出値を移動平均した値とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、直流電源装置において、トランスの一次電流や二次電流を低速でサンプリングして制御し、コストや構造的制約を受けずにトランスの偏磁対策を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態1,2における直流電源装置の主回路構成図。
図2】実施形態1における直流電源装置の制御構成図。
図3】実施形態1におけるゲート信号生成および電流サンプル点を示す図。
図4】実施形態1,2における偏磁抑制制御の動作を説明する図。
図5】実施形態2におけるサンプル・AD変換部内部を示すブロック図。
図6】実施形態2におけるゲート信号生成および電流サンプル点を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願発明における直流電源装置の実施形態1,2を図1図6に基づいて詳述する。
【0021】
[実施形態1]
図1に基づいて本実施形態1の主回路構成を説明する。図1に示すように、直流電源装置は、第1の直流電源としての直流電源1と第2の直流電源としての直流電源2との間で双方向の電力変換による電力伝送を行うものである。
【0022】
直流電源装置は、主回路となるDC/DCコンバータ回路100と制御回路200とを備える。DC/DCコンバータ回路100は、直流電源1に並列に接続された第1の平滑コンデンサ3と、第1のコンバータ部として直流電源1に接続された第1のスイッチング回路4と、絶縁されたトランスとしての高周波トランス8と、直流電源2に並列に接続された第2の平滑コンデンサ11と、第2のコンバータ部として直流電源2に接続された第2のスイッチング回路10と、を備える。
【0023】
第1のスイッチング回路4は、それぞれダイオードが逆並列接続されたIGBTあるいはMOSFET等から成る複数の半導体スイッチング素子5a~5dを有するフルブリッジ回路である。第1のスイッチング回路4は、直流側が第1の平滑コンデンサ3に接続され、交流側が高周波トランス8の第1の巻線8aに接続され、直流/交流間の双方向の電力変換を行う。
【0024】
また、第1のスイッチング回路4は、各半導体スイッチング素子5a~5dのターンオン時の素子の両端電圧がほぼゼロ電圧にできるゼロ電圧スイッチング回路であり、各半導体スイッチング素子5a~5dにはそれぞれ並列にコンデンサ6a~6dが接続される。
【0025】
また、半導体スイッチング素子5a~5dと高周波トランス8との間の交流入出力線には第1のリアクトル7が接続され、第1のリアクトル7と第1の巻線8aとが直列接続される。
【0026】
第2のスイッチング回路10は、それぞれダイオードが逆並列接続されたIGBTあるいはMOSFET等から成る複数の半導体スイッチング素子12a~12dを有するフルブリッジ回路である。第2のスイッチング回路10は、直流側が第2の平滑コンデンサ11に接続され、交流側が高周波トランス8の第2の巻線8bに接続され、直流/交流間の双方向の電力変換を行う。
【0027】
また、第2のスイッチング回路10は、各半導体スイッチング素子12a~12dのスイッチング時の素子の両端電圧がほぼゼロ電圧にできるゼロ電圧スイッチング回路であり、各半導体スイッチング素子12a~12dにはそれぞれ並列にコンデンサ13a~13dが接続される。
【0028】
また、半導体スイッチング素子12a~12dと高周波トランス8との間の交流入出力線には第2のリアクトル9が接続され、第2のリアクトル9と第2の巻線8bとが直列接続される。
【0029】
また、第1のリアクトル7と第1の巻線8aとの間に一次電流検出器20が設置され、電流I1を一次電流検出値I1として検出する。その一次電流検出値I1は制御回路200に入力される。なお、一次電流検出器20の位置は、半導体スイッチング素子5a、5bの接続点と第1のリアクトル7との間でもよいし、半導体スイッチング素子5c、5dの接続点と第1の巻線8aの間でもよい。つまり、トランスの一次電流を検出できる位置であればよい。
【0030】
同様に、第2のリアクトル9と第2の巻線8bとの間に二次電流検出器30が設置され、電流I2を二次電流検出値I2として検出する。その二次電流検出値I2は制御回路200に入力される。なお、二次電流検出器30の位置は、半導体スイッチング素子12a、12bの接続点と第2のリアクトル9との間でもよいし、半導体スイッチング素子12c、12dの接続点と第2の巻線8bの間でもよい。つまり、トランスの二次電流を検出できる位置であればよい。
【0031】
さらに、第2の平滑コンデンサ11の電圧を検出する出力電圧検出器40が設置され、そのセンシングされた電圧検出値が制御回路200に入力される。
【0032】
制御回路200では、入力された一次電流検出値I1、二次電流検出値I2、電圧検出値に基づいて、第1、第2のスイッチング回路4、10の各半導体スイッチング素子5a~5d、12a~12dをスイッチング制御するゲート信号(オンオフ指令信号)G-5、G-12を生成して第1、第2のスイッチング回路4、10を駆動制御する。
【0033】
次に、図2に基づいて本実施形態1の制御構成を説明する。制御回路200は、三角波生成部210、山タイミング生成部220、谷タイミング生成部230、矩形波生成部240、電圧検出ローパスフィルタ部250、電圧制御部260、電流検出ローパスフィルタ部270、サンプル・AD変換部280、290、符号反転部300、割算器310、電流制御部320、乗算器330、340、一次側偏磁抑制制御部350、電流検出ローパスフィルタ部360、サンプル・AD変換部370、380、符号反転部390、二次側偏磁抑制制御部400、符号反転部410、三角波比較部420~450、デッドタイム生成部460~490を備える。
【0034】
まず、三角波生成部210ではスイッチングおよび電流検出のサンプルの基準となる三角波キャリア信号を生成する。三角波キャリア信号の周波数はスイッチング周波数とし、三角波キャリア信号の平均値がゼロとなるよう、正負対称となる信号である。三角波生成部210で生成された三角波キャリア信号は山タイミング生成部220、谷タイミング生成部230、矩形波生成部240に入力される。
【0035】
山タイミング生成部220では三角波キャリア信号の山頂点部のトリガ信号を生成する。同様に、谷タイミング生成部230では三角波キャリア信号の谷頂点部のトリガ信号を生成する。ここで、本明細書において、山頂点部は三角波キャリア信号が最大値となる時点を示し、谷頂点部は三角波キャリア信号が最小値となる時点を示す。なお、山部は山頂点部の近傍を示し、谷部は谷頂点部の近傍を示す。本実施形態1では、山頂点部および谷頂点部でトリガ信号を生成するが、山頂点部および谷頂点部に限らず、山部および谷部でも良い。
【0036】
矩形波生成部240は三角波キャリア信号に同期した矩形波信号を生成する。この矩形波信号は振幅が三角波キャリア信号と同一で、三角波キャリア信号の立ち下がり時にHigh、立ち上がり時にLowとした矩形波信号である。
【0037】
出力電圧検出器40で検出される出力電圧検出値は電圧検出ローパスフィルタ部250(LPF:Low-Pass Filter)に入力される。電圧検出ローパスフィルタ部250では、高周波のノイズ成分が除去される。
【0038】
電圧検出ローパスフィルタ部250の出力と電圧指令値の差分は電圧制御部260(AVR:Automatic Voltage Regurator)に入力され、出力電圧検出値が電圧指令値となるように制御される。電圧制御部260は例えばPID補償器により構成される。電圧制御部260の出力はトランス一次電流の電流指令値となる。
【0039】
一次電流検出器20で検出した一次電流検出値I1は電流検出ローパスフィルタ部270に入力され、高周波のノイズ成分が除去される。電流検出ローパスフィルタ部270の出力と、谷タイミング生成部230で生成したトリガ信号はサンプル・AD変換部280に入力される。
【0040】
サンプル・AD変換部280では、電流検出ローパスフィルタ部270でノイズを除去した一次電流検出値I1をデジタル値に変換する。サンプルおよび変換のタイミングは谷タイミング生成部230で生成する三角波キャリア信号の谷頂点部である。
【0041】
同様に電流検出ローパスフィルタ部270の出力と、山タイミング生成部220で生成したトリガ信号はサンプル・AD変換部290に入力される。
【0042】
サンプル・AD変換部290では、電流検出ローパスフィルタ部270でノイズを除去した二次電流検出値I2をデジタル値に変換する。サンプルおよび変換のタイミングは山タイミング生成部220で生成する三角波キャリア信号の山頂点部である。
【0043】
サンプル・AD変換部290の出力は符号反転部300に入力され、サンプル・AD変換部280の出力に加算されて割算器310に入力される。割算器310では加算後の値を1/2に処理する。よって割算器310の出力値は一次電流検出値の谷タイミング、山タイミングでラッチした値の移動平均値に相当する。ただし、山タイミングでのラッチ値は符号反転している。
【0044】
電圧制御部260の出力(トランス一次電流の電流指令値)と割算器310の出力の差分を電流制御部320(ACR:Automatic Current Regurator)に入力し、トランス一次側の電流検出値がトランス一次側の電流指令値となるように制御する。電流制御部320は例えばPID補償器により構成される。電流制御部320の出力は位相差指令値となる。
【0045】
電流制御部320の出力である位相差指令値と矩形波生成部240で生成した矩形波信号は乗算器330に入力され、乗算されて、振幅が位相差指令となった矩形波が生成される。乗算器330の出力は一次側被比較波とする。
【0046】
また矩形波生成部240で生成した矩形波信号は符号反転部410にも入力され、符号の反転が行われる。符号反転部410の出力と電流制御部320の出力である位相差指令値とは乗算器340に入力され、乗算されて、振幅が位相差指令となった矩形波が生成される。乗算器340の出力は、乗算器330の出力の逆位相の信号となる。乗算器340の出力は二次側被比較波とする。
【0047】
次に、一次側偏磁抑制制御部350について説明する。サンプル・AD変換部280の出力と符号反転部300の出力の差分を定数0から減じた値が一次側偏磁抑制制御部350に入力される。一次側偏磁抑制制御部350は例えばPID補償器により構成される。一次側偏磁抑制制御部350の動作によりサンプル・AD変換部280の出力と符号反転部300の出力の差分がゼロになるよう制御され、一次側偏磁抑制制御部350の出力は一次側被比較波の一次側オフセット指令となる。すなわち、一次側偏磁抑制制御部350は、三角波キャリア信号の谷頂点部でサンプリングした一次電流検出値と、三角波キャリア信号の山頂点部でサンプリングした一次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して一次側オフセット指令を出力する。
【0048】
二次電流検出器30で検出した電流検出値も一次電流検出器20で検出した電流検出値と同様に処理される。つまり、二次電流検出器30で検出した二次電流検出値は電流検出ローパスフィルタ部360に入力され、高周波のノイズ成分が除去される。電流検出ローパスフィルタ部360の出力と、谷タイミング生成部230で生成したトリガ信号はサンプル・AD変換部370に入力される。
【0049】
サンプル・AD変換部370では、電流検出ローパスフィルタ部360でノイズを除去した二次電流検出値をデジタル値に変換する。サンプルおよび変換のタイミングは谷タイミング生成部230で生成する三角波キャリア信号の谷頂点部である。
【0050】
同様に電流検出ローパスフィルタ部360の出力と、山タイミング生成部220で生成したトリガ信号はサンプル・AD変換部380に入力される。サンプル・AD変換部380では、電流検出ローパスフィルタ部360でノイズを除去した二次電流検出値をデジタル値に変換する。サンプルおよび変換のタイミングは山タイミング生成部220で生成する三角波キャリア信号の山頂点部である。サンプル・AD変換部380の出力は符号反転部390に入力され、符号が反転される。
【0051】
サンプル・AD変換部370の出力と符号反転部390の出力の差分を定数0から減じた値が二次側偏磁抑制制御部400に入力される。二次側偏磁抑制制御部400は例えばPID補償器により構成される。二次側偏磁抑制制御部400の動作によりサンプル・AD変換部370の出力と符号反転部390の出力の差分がゼロになるよう制御され、二次側偏磁抑制制御部400の出力は二次側被比較波の二次側オフセット指令となる。すなわち、二次側偏磁抑制制御部400は、三角波キャリア信号の谷頂点部でサンプリングした二次電流検出値と、三角波キャリアの山頂点部でサンプリングした二次電流検出値と、の絶対値の差分がゼロになるように制御して二次側オフセット指令を出力する。
【0052】
乗算器330の出力(一次側被比較波)と一次側偏磁抑制制御部350の出力(一次側オフセット指令)は加算され、補正後一次側被比較波として三角波比較部420、430に入力される。三角波比較部420、430では乗算器330の出力と一次側偏磁抑制制御部350の出力の合計である補正後一次側被比較波と三角波生成部210で生成される三角波キャリア信号とを比較してスイッチング信号を生成する。三角波比較部420、430の出力は各々デッドタイム生成部460、470に入力され、各々ゲート信号G-5a、G-5dおよびゲート信号G-5b、G-5cを生成する。三角波比較部420,430,デッドタイム生成部460,470で第1ゲート信号生成部540を構成する。
【0053】
乗算器340の出力(二次側被比較波)から二次側偏磁抑制制御部400の出力(二次側オフセット指令)が減算された値が補正後二次側被比較波として三角波比較部440、450に入力される。三角波比較部440、450では乗算器340の出力から二次側偏磁抑制制御部400の出力を減算した結果である補正後二次側被比較波と三角波生成部210で生成される三角波キャリア信号とを比較してスイッチング信号を生成する。三角波比較部440、450の出力は各々デッドタイム生成部480、490に入力され、各々ゲート信号G-12a、G-12dおよびゲート信号G-12b、G-12cを生成する。三角波比較部440,450,デッドタイム生成部480,490で第2ゲート信号生成部550を構成する。
【0054】
次に、本実施形態1の作用・動作を説明する。Dual Active Bridgeの出力電力は非特許文献1記載のとおり、下記の(1)式で示すことができる。
【0055】
【数1】
【0056】
ただし、P:出力電力、E1:一次側直流電圧、E2:二次側直流電圧、N:トランス巻数比、ω:スイッチング角周波数、L:一次側に等価換算したリアクトルのインダクタンス、δ:図1の電圧V1と電圧V2の位相差とする。
【0057】
図2の制御構成では、電流制御応答は電圧制御応答よりも高速であり、電流制御を検討する場合に一次側直流電圧および二次側直流電圧は一定と考えることができる。この場合、Dual Active Bridgeの出力電力は位相差δに依存する。
【0058】
一次側直流電圧が一定の場合は、図1の電圧V1の電圧実効値は一定であるため、図1の電流I1は位相差δに依存することとなる。-90°<位相差δ<90°のとき、電流I1は位相差δに対して単調増加となる。
【0059】
よって、電流制御部320において、電流指令値と一次電流検出値I1の差分からPID補償器により位相差指令値を生成し、それに従った位相差で一次側二次側の半導体スイッチング素子を駆動することにより電流制御が可能となる。また、その外部ループとして電圧制御部260によって電圧制御系を構成することにより電圧制御も可能となる。
【0060】
図3に基づき、具体的なゲート生成動作について説明する。本実施形態1では、位相差指令から生成される被比較波(補正後一次側被比較波、補正後二次側被比較波)と三角波キャリア信号を比較してスイッチング信号を生成し、その立上りをデッドタイム時間分削って、各々のスイッチング素子のゲート信号G-5a~G5d,G-12a~G-12dとしている。
【0061】
三角波比較部420、430では乗算器330の出力と一次側偏磁抑制制御部350の出力の合計である指令値(補正後一次側被比較波)と三角波生成部210で生成される三角波キャリア信号を比較する。三角波比較部420、430は、補正後一次側被比較波>三角波キャリア信号のときゲート信号G-5a、G-5dがON、ゲート信号G-5b、G-5cがOFFという一次側スイッチング信号を生成する。また、三角波比較部420、430は、補正後一次側被比較波≦三角波キャリア信号のときゲート信号G-5a、G-5dがOFF、ゲート信号G-5b、G-5cがONという一次側スイッチング信号を生成する。
【0062】
一次側スイッチング信号はデッドタイム生成部460、470に入力され、立ち上がり部をデッドタイム分削除され(デッドタイム分ON信号→OFF信号に修正し)、一次側ゲート信号G-5a~G5dとなる。
【0063】
三角波比較部440、450では乗算器340の出力と二次側偏磁抑制制御部400の出力の差分である指令値(補正後二次側被比較波)と三角波生成部210で生成される三角波キャリア信号を比較する。三角波比較部440、450は、補正後二次側被比較波>三角波キャリア信号のときゲート信号G-12a、G-12dがON、ゲート信号G-12b、G-12cがOFFという二次側スイッチング信号を生成する。また、三角波比較部440、450は、補正後二次側被比較波≦三角波キャリア信号のときゲート信号G-12a、G-12dがOFF、ゲート信号G-12b、G-12cがONという二次側スイッチング信号を生成する。
【0064】
二次側スイッチング信号はデッドタイム生成部480、490に入力され、立ち上がり部をデッドタイム分削除され(デッドタイム分ON信号→OFF信号に修正し)、二次側ゲート信号G-12a~G12dとなる。
【0065】
図3は、位相差指令値(電流制御部320の出力)が正の場合の、各部の波形である。一次電流検出値I1、二次電流検出値I2のサンプル点は三角波キャリア信号の谷頂点部または山頂点部であるので、一次電流検出値I1、二次電流検出値I2の傾き(di/dt)が緩やかである期間Tの中央位置で検出することになる。本発明で検出する一次電流検出値I1、二次電流検出値I2は交流だが、安定した電流領域でサンプリングできるため、電流制御の安定度を向上できる。
【0066】
図4により、偏磁抑制制御の動作を説明する。半導体スイッチング素子5a~5d、12a~12dのスイッチング特性のバラツキやその駆動回路のバラツキ等により電圧V1、V2は完全に交流とはならず、直流電圧成分が重畳される場合がある。その場合、一次電流検出値I1、二次電流検出値I2にも直流電流成分が重畳される。
【0067】
いま、一次電流検出値I1に負の直流電流成分が重畳され、一次電流検出値I1の振幅が負側に大きい場合を考える。このとき一次側偏磁抑制制御部350の入力値は正の値となる。その結果、一次側偏磁抑制制御部350の出力も正となる。この時の各部の波形が図4である。図4に示すとおりゲート信号G-5a、G-5dのデューティが拡大し、ゲート信号G-5b、G-5cのデューティが減少する。このように、上記の半導体スイッチング素子5a~5d、12a~12dのバラツキやその駆動回路のバラツキを抑制するよう動作する。
【0068】
以上示したように、本実施形態1によれば、直流電源装置において、トランスの一次電流、二次電流をスイッチング素子のスイッチング動作と同期してサンプリングし制御することにより、低速でのサンプリングにおいてもトランスの偏磁抑制制御を行うことが可能となる。
【0069】
[実施形態2]
主回路構成については実施形態1と全く同一である。制御構成について山タイミング生成部220、谷タイミング生成部230、サンプル・AD変換部280、290、370、380のみ実施形態1と異なるためその点のみ説明する。
【0070】
山タイミング生成部220では三角波キャリア信号の山頂点部±1/16周期(山頂点部±位相角22.5°)の時点のトリガ信号を出力する。同様に谷タイミング生成部230では三角波キャリア信号の谷頂点部±1/16周期(谷頂点部±位相角22.5°)の時点のトリガ信号を出力する。
【0071】
図5に基づいてサンプル・AD変換部280、290、370、380の内部構成を説明する。サンプル・AD変換部280、290、370、380の内部構成は同一とする。サンプル・AD変換部は、ADC部510とD型フリップフロップ520と割算器530とを備える。
【0072】
サンプル・AD変換部の入力値(電流検出値)はADC部510(ADC:Analog-to―Digital Converter)において、山タイミング生成部220または谷タイミング生成部230が出力するトリガ信号のタイミングで、デジタル値に変換される。
【0073】
ADC部510の出力と山タイミング生成部220または谷タイミング生成部230が出力するトリガ信号がD型フリップフロップ520に入力される。D型フリップフロップ520ではADC部510の出力をトリガ信号のタイミングでラッチする。ADC部510の出力とD型フリップフロップ520の出力は加算され、割算器530に入力される。
【0074】
割算器530では入力を1/2にして出力する。つまり、割算器530の出力は三角波キャリア信号の山頂点部±1/16時点、または、谷頂点部±1/16周期時点2回の電流検出値の移動平均となる。
【0075】
次に、本実施形態2の作用・動作を説明する。ゲート信号の生成方法、偏磁抑制制御については実施形態1と全く同一である。実施形態1との差異である電流検出について作用・動作の説明をする。
【0076】
電力変換装置では、大電力のスイッチングを行うことにより電力を変換するため、電圧・電流の検出値にノイズが重畳される。一般の電力変換装置では検出部のローパスフィルタ(図2では電圧検出ローパスフィルタ部250、電流検出ローパスフィルタ部270、360に該当)の時定数を長くすることにより、ノイズ成分を除去している。
【0077】
しかしながら、ローパスフィルタの時定数を長くすると、検出信号の遅延が長くなり、応答性向上が困難である。特に、電流制御は電圧制御と比較して高速の制御が必要となるため、この問題が顕著となる。
【0078】
そこで、ローパスフィルタ(電流検出ローパスフィルタ部270、360)の時定数を最小限とし、スイッチング周期に同期したサンプリングを行い、複数回のサンプリング値を移動平均化処理することにより、ノイズ成分を除去する。これにより最も大きなノイズ成分であるスイッチング周波数のノイズ成分を移動平均により除去し、高周波のノイズ成分をローパスフィルタにより除去することができる。
【0079】
本実施形態2では時定数の短いローパスフィルタで高周波を除去した後、1周期あたり2回のサンプリングを行い、その値の移動平均を取ることにより、検出信号の遅延を最小限にしながら、ノイズの影響を低減する。なお、ADC部510の変換時間の許す限りサンプリング回数を増やすことにより、耐ノイズ性が向上することは明らかである。
【0080】
Dual Active Bridgeでは電圧V1と電圧V2が同位相の時、電流I1、I2の傾き(di/dt)は緩やかであるが、電圧V1と電圧V2が逆位相の時電流I1、I2の傾き(di/dt)は急峻になる。
【0081】
di/dtが急峻なタイミングで電流検出のサンプリングを行うと、少しのタイミングのずれで検出値が大きく異なることになるため、di/dtが緩やかなタイミングつまり電圧V1と電圧V2が同位相の時に電流検出のサンプリングを行うことが望ましい。
【0082】
Dual Active Bridgeでは通常、-90°<位相差δ<90°の範囲で制御するため、本実施形態2のゲート信号生成方法では、三角波キャリア信号の谷頂点部±1/8周期(谷頂点部±位相角45°)、山頂点部±1/8周期(山頂点部±位相角45°)において、電圧V1と電圧V2が同位相となるため、この期間に複数回のサンプリングを行うことが望ましい。
【0083】
図6では、三角波キャリア信号の谷頂点部±1/12周期時点2回、山頂点部±1/12周期時点2回での電流検出のサンプリングを行っている。電流サンプル点はこれに限らなくともよく、三角波キャリア信号の谷頂点部±1/8周期、谷頂点部±1/8周期の期間内の各々複数回であればよい。
【0084】
以上示したように、本実施形態2によれば、実施形態1の作用効果に加え、最も大きなノイズ成分であるスイッチング周波数のノイズ成分を移動平均により除去し、高周波のノイズ成分をローパスフィルタにより除去することが可能となる。
【0085】
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
【符号の説明】
【0086】
1…第1の直流電源
2…第2の直流電源
3…第1の平滑コンデンサ
4…第1のスイッチング回路(第1のコンバータ部)
5a~5d、12a~12d…半導体スイッチング素子
6a~6d、13a~13d…コンデンサ
7…第1のリアクトル
8…高周波トランス(トランス)
8a…第1の巻線
8b…第2の巻線、
9…第2のリアクトル
10…第2のスイッチング回路(第2のコンバータ部)
20…一次電流検出器
30…二次電流検出器
40…出力電圧検出器
100…DC/DCコンバータ回路
200…制御回路
210…三角波生成部
220…山タイミング生成部
230…谷タイミング生成部
240…矩形波生成部
250…電圧検出ローパスフィルタ部
260…電圧制御部
270…電流検出ローパスフィルタ部
280,290…サンプル・AD変換部
300…符号反転部
310…割算器
320…電流制御部
330,340…乗算器
350…一次側偏磁抑制制御部
360…電流検出ローパスフィルタ部
370,380…サンプル・AD変換部
390…符号反転部
400…二次側偏磁抑制制御部
410…符号反転部
420~450…三角波比較部
460~490…デッドタイム生成部
510…ADC部
520…D型フリップフロップ
530…割算器
540…第1ゲート信号生成部
550…第2ゲート信号生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6