(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】頁押え具
(51)【国際特許分類】
B42D 9/00 20060101AFI20230214BHJP
【FI】
B42D9/00 F
(21)【出願番号】P 2019108258
(22)【出願日】2019-05-23
【審査請求日】2021-11-26
(73)【特許権者】
【識別番号】391041040
【氏名又は名称】大岡 裕保
(72)【発明者】
【氏名】大岡 裕保
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-042075(JP,U)
【文献】特開平08-300851(JP,A)
【文献】登録実用新案第3036723(JP,U)
【文献】登録実用新案第3030506(JP,U)
【文献】米国特許第03860211(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 1/00-15/00
B42D 15/04-19/00
B43M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重し部(1)に設けた孔(2)に、略V字形に折り曲げ
るとともに途中に折曲部(4)を設けた針金(3)を取り付け、針金(3)は孔(2)から頁押え部(5)まで緩い弧を形成し、V字形の頂点が頁押え部(5)である頁押え具である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、確り頁を押え、かつ、頁押え具が読書の妨げにならず、目障りにならない頁押え具に関する。
【背景技術】
【0002】
読書時に頁押え具は必需品で、沢山の提案がなされています。又従来、文鎮が同目的で使われていますが、情況に合わせて大小数種類用意することになり、小さいと用をなさず、大きいと、読書の妨げとなり、又移動させながら使うことになり、使うには手間がかかります。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実願平3-89430
線状体又は細板条体の弾性アームに、海綿、スポンジ等の保湿性を有する素材を収納する押え具を一端に取り付け、他端を書籍等の表紙及び紙葉を挟持する挟持式クリップの上部摘み部にアーム受けを介して結合し、前記押え具の底面を半円状に形成して開ページ面を保持する構成としたことを特徴とするページ押え具である。
【文献】
【0004】
【文献】実願平8-9964
配置面に対して固定手段を有する支持部と、前記支持部に設けられた屈曲自在なアームと、前記アームの先端部に設けられ且つ滑り止め材料によって構成された係止部からなることを特徴とするページ押え具である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来のモノが有していた問題を解決するもので、確り頁を押え、かつ、頁押え具が読書を妨げにならず、目障りに為らない頁押え具を実現することを目的とするものです。
【課題を解決する手段】
【0006】
上記目的を達成する為、重し部1と頁押え部5に依る構成とし、重し部1は鋳物、鉄、ステンレスなどの金属や石などの鉱物や磁器などとし。針金3は径が1mm前後のピアノ線や硬鋼線などとする。頁押え部5の働き寸法は取り付け位置の孔2と頁押え部5の先端までの寸法で20~30cmが適しているが使用状況を考慮して設定しても良い。形状は頁押え部5の先端を頂点とする略V字形で、これを取り付け位置の孔2から頁押え部5の先端までの弧を形成した形状とする。先端の頁押え部5の幅を小さくするため針金3の途中に折曲部4を設けて頁押え部5の幅を小さくしても良い。
【0007】
求める使用状況により、重し部1の重さと頁押え部5の働き寸法と針金3の径と弧の形状を変えることで、頁押え具を使用状況に合わせた設定が出来る。
【0008】
上記手段による作用は、重し部1と頁押え部5に依る構成にすることで、重し部1を読書の視界から外し、読書の妨げに成らない作用が有る。針金3をピアノ線などのバネを使うことにより、常時押圧が頁に働き、又頁押え部5が読書の途中を示す栞の作用をする。又、頁押え部5を読書の視界から外し、重し部1を文鎮として使っても良い。
【0009】
重し部1に設けた2ヶ所の孔2に針金3を取り付けるので、針金3は水平方向の変形復帰する作用(
図1、a範囲)があり、又取り付け位置の孔2から頁押え部5の先端までの弧は垂直方向の変形復帰する作用(
図2、b範囲)をする。針金3の途中に設けた折曲部4は針金3の幅を小さくし、頁押え部5の巾を小さくするので、読書の際に針金3が目障りに成らない作用が有る。上記手段により、読書の際は、視線の外にある重し部1に手を添えるだけで、読書に集中出来る作用が有る。
【0010】
【発明の効果】
【0011】
重し部(1)を読書の視界から外し、頁押え部5で読むヶ所を追尾するので、飛ばし読みを防ぎ、又読書を中断する場合は頁押え部5が栞として機能する。また、頁押え部5を読書の視界から外し、重し部(1)を文鎮として使っても良い。
上述したように本発明の頁押え部5は確りと所定の頁を押え、重し部1が読書の際は、視線の外にありかつ、頁押え具が読書を妨げにならず、また目障りに為らない頁押え具を実現する効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を
図1、
図2に基づいて説明する。
【0014】
図1は机の上に置いた状態の平面図で、
図2それを横から見た立面図である。
本発明は重し部1と頁押え部5より成る構成で、本図の重し部1は円筒形であるが、円筒形に限らず、立方体や直方体などの底辺が水平で、重し部1の重さで頁を押える重量が有り、頁押え部5の取り付けが出来る孔2を設け、これに頁押え部5を取り付ける構成とする。
【0015】
重し部1は金属や石や磁器なの重量の有る物とし、針金3は径が1mm前後のピアノ線や硬鋼線などのバネとする。頁押え部5の働き寸法は取り付け位置の孔2と頁押え部5の先端までの寸法で20~30cmが適している。使用状況を勘案して、重し部1の重量と針金3のバネの太さと形状を変えることで、使用状況に合わせた頁押え具が出来る、重し部の手触りや化粧で、合成樹脂のケースや皮やクロスなどでカバーしても良い。
【符号の説明】
【0017】
1 重し部
2 孔
3 針金(バネ)
4 折曲部
5 頁押え部
6 机面
a 水平方向バネ変形復帰範囲
b 垂直方向バネ変形復帰範囲