(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】ハンドル上の乗員の手または座席内の乗員の存在を感知するためのハンドルまたは座席用の静電容量感知・加熱システム
(51)【国際特許分類】
G01B 7/00 20060101AFI20230214BHJP
【FI】
G01B7/00 101C
(21)【出願番号】P 2020538885
(86)(22)【出願日】2019-01-24
(86)【国際出願番号】 US2019014939
(87)【国際公開番号】W WO2019147800
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2021-12-23
(32)【優先日】2018-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515024564
【氏名又は名称】ゲンサーム インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラカトス、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】マートン、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】バーファス、ジャック
(72)【発明者】
【氏名】チアー、ダニエル ウェイ リ
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザレス、リカルド エドムンド フローレス
(72)【発明者】
【氏名】マース、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ノーマンド、ティム
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンデス、ジェラルド エデル デ ラ ガーザ
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-128993(JP,A)
【文献】国際公開第2016/147575(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00-7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の乗員を検知するための静電容量測定システムであって、前記静電容量測定システムは、
車両の座席またはハンドルのうちの少なくとも一方に配置されるアセンブリであって、
センサと、
前記センサに隣接して配置されるヒータと、
測定回路と、
を有する前記アセンブリを備え、前記測定回路は、
共振回路および前記アセンブリ
における前記センサ並びに前記ヒータに励磁信号を出力
するように構成される励磁回路と、
前記励磁信号に応答して前記
共振回路および前記アセンブリの共振周波数を測定
するように構成される周波数測定回路とを含み、
前記共振周波数に基づいて静電容量値を決定し、
前記静電容量値に基づいて、身体部位が前記センサに近接しているかどうかを判断する
ように構成される、
静電容量測定システム。
【請求項2】
前記アセンブリは基板を有し、
前記センサは前記基板の一方の面に配置され、
前記ヒータは前記基板の反対側の面に配置される、
請求項1に記載の静電容量測定システム。
【請求項3】
前記基板は、発泡体、フェルト、織物、およびメリヤスから成る群から選択される材料を含む、請求項2に記載の静電容量測定システム。
【請求項4】
前記センサは、前記基板の前記一方の面に第1の所定のパターンで配置される第1ワイヤを含む、請求項2または3に記載の静電容量測定システム。
【請求項5】
前記ヒータは、前記基板の前記反対側の面に第2の所定のパターンで配置される第2ワイヤを含む、請求項4に記載の静電容量測定システム。
【請求項6】
前記第2の所定のパターンの前記第2ワイヤは、最大距離が4mmより短いか4mmに等しい間隔を有する、請求項5に記載の静電容量測定システム。
【請求項7】
前記センサおよび前記ヒータの少なくとも一方を前記基板に取り付ける非導電糸を更に備える、請求項2から5のいずれか一項に記載の静電容量測定システム。
【請求項8】
前記測定回路はコントローラを有し、前記コントローラは、
前記励磁信号をトリガし、
前記共振周波数を受信し、
前記共振周波数に基づいて前記静電容量値を決定し、
前記静電容量値に基づいて、前記身体部位が前記センサに近接しているかどうかを判断する、
ように構成される、請求項1から
7のいずれか一項に記載の静電容量測定システム。
【請求項9】
前記共振回路と前記ヒータとの間に配置され、かつ、前記励磁信号に応答して前記ヒータを駆動するように構成されるドライバ回路
を更に備える請求項
1に記載の静電容量測定システム。
【請求項10】
前記ヒータに隣接して配置されるシールド層を更に備える請求項
9に記載の静電容量測定システム。
【請求項11】
前記シールド層は、コンデンサにより前記ヒータおよび前記ドライバ回路に接続される、請求項
10に記載の静電容量測定システム。
【請求項12】
前記測定回路は、
ドライバ回路であって、
前記ヒータの一方の端を電圧基準に選択的に接続するように構成されるハイサイドスイッチと、
前記ヒータのもう一方の端を基準電位に選択的に接続するように構成されるローサイドスイッチと
を含むドライバ回路と、
前記ドライバ回路を前記ヒータに選択的に接続するように構成されるドライバスイッチと
を有する、請求項1から
11のいずれか一項に記載の静電容量測定システム。
【請求項13】
コントローラを更に備え、前記コントローラは、前記静電容量値の較正および測定の両方において、前記ハイサイドスイッチ、前記ローサイドスイッチ、および前記ドライバスイッチの状態を(i)アクティブモードおよび(ii)パッシブ開放モードおよびパッシブ閉鎖モードのうちの少なくとも一方に構成する、請求項
12に記載の静電容量測定システム。
【請求項14】
前記アクティブモードの間、前記コントローラは、前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチを開放状態に、前記ドライバスイッチを閉鎖状態に構成する、請求項
13に記載の静電容量測定システム。
【請求項15】
前記パッシブ閉鎖モードの間、前記コントローラは、前記ハイサイドスイッチおよび前記ドライバスイッチを開放状態に、前記ローサイドスイッチを閉鎖状態に構成する、請求項
13に記載の静電容量測定システム。
【請求項16】
前記パッシブ開放モードの間、前記コントローラは、前記ハイサイドスイッチ、前記ドライバスイッチ、および前記ローサイドスイッチを開放状態に構成する、請求項
13に記載の静電容量測定システム。
【請求項17】
コントローラをさらに備え、前記コントローラは、
前記ヒータおよび静電容量感知層が取り付けられていない状態の前記静電容量測定システムの静電容量に基づいて、第1較正モード中の第1静電容量を決定し、
第2較正モード中の第2静電容量を決定し、前記第2静電容量に基づいてセンサから車体までの静電容量値を計算し、
前記第1静電容量および前記第2静電容量に基づいて、シールドパラメータを決定する、
ように構成される、請求項1から
16のいずれか一項に記載の静電容量測定システム。
【請求項18】
前記コントローラは、
測定モードにおいて静電容量測定を実行し、
前記シールドパラメータ、および、前記測定モードにおいて実行された前記静電容量測定に基づいて、前記身体部位の静電容量を決定する、
ように構成される、請求項
17に記載の静電容量測定システム。
【請求項19】
前記コントローラは、前記第2較正モードで1回動作し、前記測定モードで複数回動作するように構成される、請求項
18に記載の静電容量測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は2018年1月24日に出願された米国仮出願第62/621,323号の利益を主張するものである。上述した出願の開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[前置き]
本項目で提供する情報は、本開示の背景を一般的に提示することを目的としている。本項目で説明する範囲における現在指定されている発明者の研究、および、その他の点で出願時に先行技術として見なされない可能性がある説明の態様は、本開示に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認められない。
【0003】
部分的自立型車両または完全自律型車両などの車両は、特定の条件が存在するときに車両の運転を自動的に制御する自律型車両制御システムを含み得る。自律型車両制御システムは通常、ナビゲーションシステムと、レーダセンサまたはライダセンサなどの外部センサのアレイと、車両のステアリング、ブレーキ、および加速を制御するアクチュエータとを含む。
【0004】
部分的自律型車両の場合は、特定の運転状況でドライバが車両の運転に介入する、および/または、車両の運転を引き継ぐ必要があり得る。例えば、高速道路での運転は自律型車両制御システムにより処理され得る。ドライバの介入は、道路で事故または工事があった場合、または、車両が高速道路を出始めたときに要求され得る。結果として、車両は、車両制御システムを解除する前に、乗員の手が車両のハンドルに触れているかどうかを感知する必要がある可能性が高い。
【0005】
車両の座席に配置されるセンサを使用して車両の乗員の有無を検知すること、および/または、乗員の体重を推定することもできる。乗員の存在および/または体重に基づいて、エアバッグおよびシートベルトプリテンショナなどの安全拘束具を選択的に有効または無効にすることができる。
【発明の概要】
【0006】
車両の乗員を検知する静電容量測定システム。センサ/ヒータアセンブリが車両の座席またはハンドルのうちの少なくとも一方に配置され、センサと、当該センサに隣接して配置されるヒータとを含む。測定回路が、測定回路およびセンサ/ヒータアセンブリに励磁信号を出力し、当該励磁信号に応答して測定回路およびセンサ/ヒータアセンブリの共振周波数を測定するように構成され、当該共振周波数に基づいて少なくとも1つの静電容量値を決定するように構成され、当該少なくとも1つの静電容量値に基づいて、身体部位がセンサに近接しているかどうかを判断するように構成される。
【0007】
他の特徴において、センサ/ヒータアセンブリは基板を含む。センサは基板の一方の面に配置される。ヒータは基板の反対側の面に配置される。
【0008】
他の特徴において、基板は、発泡体、フェルト、織物、およびメリヤスから成る群から選択される材料を含む。センサは、基板の一方の面に第1の所定のパターンで配置される第1ワイヤを含む。ヒータは、基板の反対側の面に第2の所定のパターンで配置される第2ワイヤを含む。第2の所定のパターンの第2ワイヤは、最大距離が4mm、3mm、または2mm以下である間隔を有する。
【0009】
他の特徴では、非導電糸がセンサおよびヒータのうちの少なくとも一方を基板に取り付ける。測定回路はLCタンク回路を含む。励磁回路がLCタンク回路と通信しており、LCタンク回路に出力される励磁信号を生成するように構成される。 周波数測定回路がLCタンク回路と通信しており、励磁信号に応答して共振周波数を測定するように構成される。コントローラが励磁信号をトリガし、共振周波数を受信し、共振周波数に基づいて静電容量値を決定し、静電容量値に基づいて、身体部位がセンサに近接しているかどうかを判断するように構成される。
【0010】
他の特徴では、ドライバ回路がLCタンク回路とヒータとの間に配置され、励磁信号に応答してヒータを駆動するように構成される。他の特徴では、シールド層がヒータに隣接して配置される。シールド層は、コンデンサによりヒータおよびドライバ回路に接続される。センサおよびヒータはハンドルの周りに配置される。センサおよびヒータは車両座席アセンブリに配置される。
【0011】
他の特徴において、測定回路は、ドライバ回路であって、ヒータの一方の端を電圧基準に選択的に接続するように構成されるハイサイドスイッチと、ヒータのもう一方の端を基準電位に選択的に接続するように構成されるローサイドスイッチとを含むドライバ回路を含む。ドライバスイッチが、ドライバ回路をヒータに選択的に接続するように構成される。
【0012】
他の特徴において、コントローラは、静電容量値の較正および測定の両方において、ハイサイドスイッチ、ローサイドスイッチ、およびドライバスイッチの状態を(i)アクティブモードおよび(ii)パッシブ開放モードおよびパッシブ閉鎖モードのうちの少なくとも一方に構成する。
【0013】
アクティブモードの間、コントローラは、ハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチを開放状態に、ドライバスイッチを閉鎖状態に構成する。
【0014】
パッシブ閉鎖モードの間、コントローラは、ハイサイドスイッチおよびドライバスイッチを開放状態に、ローサイドスイッチを閉鎖状態に構成する。パッシブ開放モードの間、コントローラは、ハイサイドスイッチ、ドライバスイッチ、およびローサイドスイッチを開放状態に構成する。コントローラは、第1較正モード、第2較正モード、および測定モードで動作するように構成される。コントローラは、ヒータおよび静電容量感知層が取り付けられていない状態の静電容量測定システムの静電容量に基づいて、第1較正モード中の第1静電容量値を決定するように構成される。
【0015】
他の特徴において、コントローラは、第2較正モードで一度動作し、かつ、測定モードで複数回動作するように構成される。コントローラは、アクティブ較正モード、パッシブ開放較正モード、アクティブ測定モード、およびパッシブ開放測定モードを実行するように構成される。
【0016】
他の特徴において、コントローラは、アクティブ較正モードで第1静電容量値を決定し、パッシブ開放較正モードで第2静電容量値を決定し、パッシブ開放較正モードでの第2静電容量値に基づいて、較正中のセンサから車体までの静電容量値を計算するように構成される。
【0017】
他の特徴において、較正中のセンサから車体までの静電容量値(Csensor_body_0)は2*(Call_PO_0-CECU)に等しく、Call_PO_0はパッシブ開放較正モードでの第2静電容量値であり、CECUは較正された静電容量である。コントローラは、アクティブ較正モードでの第1静電容量と、パッシブ開放較正モードでの第2静電容量とに基づいてシールドパラメータを計算するように構成される。シールドパラメータPSは(Call_PO_0-CECU)/(Call_PO_0+Call_A_0-2*CECU)に等しく、Call_A_0はアクティブ較正モードでの第1静電容量値であり、Call_PO_0はパッシブ開放較正モードでの第2静電容量値であり、CECUは較正された静電容量である。
【0018】
他の特徴において、コントローラは、アクティブ測定モードで第1静電容量を決定し、パッシブ開放測定モードで第2静電容量を決定し、アクティブ測定モードでの第1静電容量と、アクティブ較正モードでの第1静電容量とに基づいて身体部位の静電容量を計算するように構成される。
【0019】
他の特徴において、身体部位の静電容量は2*(Call_A-Call_A_0)に等しく、Call_A_0はアクティブ較正モードでの第1静電容量値であり、Call_Aはアクティブ測定モードでの第1静電容量値である。コントローラは、パッシブ開放測定モードでの第2静電容量値に基づいて測定中のセンサから車体までの静電容量値を計算し、シールドパラメータと、測定中のセンサから車体までの静電容量値と、較正中のセンサから車体までの静電容量値とに基づいて温度補償値を計算するように構成される。
【0020】
他の特徴において、コントローラは、温度補償値に基づいて身体部位の静電容量を補償するように構成される。測定中のセンサから車体までの静電容量値は2*(Call_PO-CECU)に等しく、Call_POはパッシブ開放測定モードでの第2静電容量値であり、CECUは較正された静電容量である。
【0021】
他の特徴において、温度補償値
【数1】
は、
【数2】
に等しく、P
Sはシールドパラメータであり、
【数3】
は、測定中のセンサから車体までの静電容量値であり、
【数4】
は、較正中のセンサから車体までの静電容量値である。身体部位の補償された静電容量は、身体部位の静電容量と、温度補償値と係数の積の和に等しい。
【0022】
他の特徴において、コントローラは、アクティブ較正モード、パッシブ閉鎖較正モード、アクティブ測定モード、およびパッシブ閉鎖測定モードを定期的に実行するように構成される。コントローラは、アクティブ較正モードで第1静電容量値を決定し、パッシブ閉鎖較正モードで第2静電容量値を決定し、アクティブ較正モードでの第1静電容量と、パッシブ閉鎖較正モードでの第2静電容量とに基づいてシールドパラメータを計算し、シールドパラメータと、パッシブ閉鎖較正モードでの第2静電容量値とに基づいて較正中のセンサからシールドまでの静電容量値を計算するように構成される。
【0023】
他の特徴において、シールドパラメータ(PS)は(Call_PC_0-Call_A_0)/(Call_PC_0-CECU)に等しく、Call_A_0はアクティブ較正モードでの第1静電容量値であり、Call_PC_0はパッシブ閉鎖較正モードでの第2静電容量値であり、CECUは較正された静電容量である。較正中のセンサからシールドまでの静電容量値は2*PS*(Call_PC_0-CECU)に等しく、Call_PC_0はパッシブ閉鎖較正モードでの第2静電容量値であり、PSはシールドパラメータであり、CECUは較正された静電容量である。
【0024】
他の特徴において、コントローラは、アクティブ測定モードで第1静電容量を決定し、パッシブ閉鎖測定モードで第2静電容量を決定し、アクティブ測定モードでの第1静電容量と、アクティブ較正モードでの第2静電容量とに基づいて身体部位の静電容量を計算するように構成される。
【0025】
他の特徴において、コントローラは、パッシブ閉鎖測定モードでの第2静電容量値と、シールドパラメータとに基づいて測定中のセンサからシールドまでの静電容量値を計算し、シールドパラメータと、測定中のセンサからシールドまでの静電容量値と、較正中のセンサからシールドまでの静電容量値とに基づいて温度補償値を計算するように構成される。
【0026】
他の特徴において、コントローラは、温度補償値に基づいて身体部位の静電容量を補償するように構成される。
【0027】
他の特徴において、測定中のセンサからシールドまでの静電容量値は2*P
S*(C
all_PC-C
ECU)に等しく、C
all_PCはパッシブ閉鎖測定モードでの第2静電容量値であり、P
Sはシールドパラメータであり、C
ECUは較正された静電容量である。温度補償値
【数5】
は、
【数6】
に等しく、P
Sはシールドパラメータであり、
【数7】
は、測定中のセンサからシールドまでの静電容量値であり、
【数8】
は、較正中のセンサからシールドまでの静電容量値である。
【0028】
他の特徴において、身体部位の補償された静電容量は、身体部位の静電容量と、温度補償値と係数の積の和に等しい。コントローラは、アクティブ測定モードで第1静電容量を決定し、パッシブ閉鎖測定モードで第2静電容量を決定し、アクティブ測定モードでの第1静電容量と、シールドパラメータと、パッシブ閉鎖測定モードでの第2静電容量とに基づいて身体部位の静電容量を計算するように構成される。
【0029】
他の特徴において、身体部位の静電容量は温度補償なしで較正される。コントローラは、
【数9】
に基づいて身体部位の静電容量を計算するように構成され、
【数10】
は、パッシブ閉鎖測定モード中の第2静電容量であり、P
Sはシールドパラメータであり、
【数11】
は、アクティブ測定モード中の第1静電容量であり、
【数12】
は、較正された静電容量である。
【0030】
詳細な説明、特許請求の範囲、および図面からは、本開示の更なる適用範囲が明らかになるであろう。詳細な説明および具体的な例は、説明のみを目的とする意図があり、本開示の範囲を限定する意図はない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
詳細な説明および添付の図面からは、本開示についてより完全に理解するであろう。
【0032】
【
図1A】本開示に係る静電容量感知・加熱システムを含むハンドルの一例の平面図および部分断面図である。
【0033】
【
図1B】本開示に係る静電容量感知・加熱システムを含む座席の一例の側面図および部分断面図である。
【0034】
【
図2A】本開示に係る多層ヒータ・センサの第1層の一例の側面断面図である。
【0035】
【
図2B】本開示に係る多層ヒータ・センサの第2層の一例の側面断面図である。
【0036】
【
図2C】本開示に係る多層ヒータ・センサの一例の側面断面図である。
【0037】
【
図2D】本開示に係るシールド層の一例を示した平面図である。
【0038】
【
図2E】本開示に係るヒータ層の一例を示した平面図である。
【0039】
【
図3】本開示に係るシールド層がない多層ヒータ・センサの別の例の側面断面図である。
【0040】
【
図4A】本開示に係る静電容量感知・加熱システムの一例の簡略電気回路図である。
【0041】
【
図4B】本開示に係る静電容量感知・加熱システムの別の例の簡略電気回路図である。
【0042】
【
図5A】本開示に係る静電容量感知・加熱システムの一例のより詳細な電気回路図である。
【0043】
【
図5B】本開示に係る静電容量感知・加熱システムの別の例のより詳細な電気回路図である。
【0044】
【
図6】加熱および静電容量感知の時間多重化の一例を示したタイミング図である。
【0045】
【
図7】本開示に係る静電容量感知・加熱システムを動作させるための方法の一例を示したフローチャートである。
【0046】
【
図8】本開示に係る静電容量感知・加熱システムの別の例のより詳細な電気回路図である。
【0047】
【
図9A】本開示に係るアクティブモードにおける静電容量感知・加熱システムの一部の簡略電気回路図である。
【0048】
【
図9B】本開示に係るアクティブモードにおける静電容量感知・加熱システムのより詳細な電気回路図である。
【0049】
【
図10A】本開示に係るパッシブ閉鎖モードにおける静電容量感知・加熱システムの一部の簡略電気回路図である。
【0050】
【
図10B】本開示に係るパッシブ閉鎖モードにおける静電容量感知・加熱システムのより詳細な電気回路図である。
【0051】
【
図11A】本開示に係るパッシブ開放モードにおける静電容量感知・加熱システムの一部の簡略電気回路図である。
【0052】
【
図11B】本開示に係るパッシブ開放モードにおける静電容量感知・加熱システムのより詳細な電気回路図である。
【0053】
【
図12】本開示に係る静電容量感知・加熱システムを較正するための方法の一例のフローチャートである。
【0054】
【
図13】本開示に係るECU静電容量値(C
ECU)を決定するための方法の一例のフローチャートである。
【0055】
【
図14】本開示に係るパッシブ開放モード中およびアクティブモード中の静電容量値を決定するための方法の一例のフローチャートである。
【0056】
【
図15】本開示に係るパッシブ閉鎖モード中およびアクティブモード中の静電容量値を決定するための方法の一例のフローチャートである。
【0057】
【
図16】静電容量を感知するための方法の一例のフローチャートである。
【0058】
図面では、類似要素および/または同一要素を特定するために参照番号が再使用され得る。
【発明を実施するための形態】
【0059】
上述の開示は、車両のハンドル上の車両の乗員の手もしくは他の身体部位、または座席内の乗員の有無を決定するための静電容量の測定に関するものであり、より一般的には、本開示が車両の他の位置および/または他の非車両環境における接触の有無の検知に関するものであると理解することができる。
【0060】
ここで
図1Aを参照すると、ハンドル22用の静電容量感知・加熱システム20が示されている。静電容量感知・加熱システム20は静電容量感知・加熱コントローラ24を含む。いくつかの例では、同乗者がスイッチ28を使用してハンドル22の加熱を作動させることができる。静電容量(または共振周波数)を感知した後、静電容量感知・加熱コントローラは、車両通信バスを介して1または複数の他の車両コントローラに結果を報告してよい。
【0061】
ハンドル22は、ハンドル支持部40に隣接して配置されるか、またはハンドル支持部40に巻き付けられる多層ヒータ・センサ42を含む。多層ヒータ・センサ42は、単一の加熱領域または複数の加熱領域を定義してよい。静電容量感知は、単一の感知領域または複数の感知領域で実行されてもよい。静電容量感知・加熱コントローラ24は、加熱中のタイミングおよび動力の供給を制御する。静電容量感知・加熱コントローラ24は、感知中のタイミングおよび静電容量の測定も制御する。
【0062】
ここで
図1Bを参照すると、座席51の静電容量感知・加熱システム50が示されている。座席51は背もたれ部52および座部54を含む。静電容量感知・加熱システム50は静電容量感知・加熱コントローラ58を含む。いくつかの例では、同乗者がスイッチ62を使用して座席51の加熱を作動させることができる。
【0063】
いくつかの例において、スイッチ28(
図1A)およびスイッチ62(
図1B)は、物理的なスイッチまたはボタンを含む。他の例において、スイッチ28および62は、インフォテインメントシステムと関連付けられるタッチスクリーン、または他の入力デバイスを介してアクセスされてよい。更に他の例において、スイッチ28および62は、暖房、換気、および空調システム(HVAC)(不図示)と連動して自動的に作動する。
【0064】
座席51は、座部54内に配置される多層ヒータ・センサ64を含む。多層ヒータ・センサ64は、単一の加熱領域および/もしくは感知領域、または複数の加熱領域および/もしくは感知領域を含んでよい。静電容量感知・加熱コントローラ58は、加熱中のタイミングおよび動力の供給を制御する。静電容量感知・加熱コントローラ58は、感知中の静電容量の測定も制御する。
【0065】
ここで
図2Aから
図3を参照すると、多層ヒータ・センサ42の様々な例が示されている。
図2Aには、多層ヒータ・センサ42の第1層42-1が示されている。第1層42-1は、上面72と下面74とを有する基板70を含む。基板70の上面72にはセンサ80が配置される。いくつかの例において、センサ80は、基板70の上面72に所定のパターンで配置される導電面またはワイヤを含む。
【0066】
基板70の下面74には、ヒータ86、またはヒータおよびヒータシールドが配置される。ヒータ86は、基板70の下面74に所定のパターンで配置される導電面、編組ワイヤ、ヒータワイヤ、または導電糸を含む。非導電糸88が、センサ80およびヒータ86を基板70に物理的に接続する。例えば、非導電糸88は基板70を通過し、複数の離間した位置でセンサ80およびヒータ86の一部に巻き付けられて、センサ80およびヒータ86を基板70に固定する。いくつかの例において、基板70は発泡体を含むが、織物またはメリヤスなどの他の材料が使用されてもよい。いくつかの例において、基板94は発泡体、フェルト、織物、またはメリヤスを含むが、他の材料が使用されてもよい。
【0067】
図2Bには、多層ヒータ・センサ42の第2層42-2が示されている。第2層42-2は、使用される場合、基板94およびシールド層96を含む。
図2Cでは、多層ヒータ・センサ42の第1層42-1および第2層42-2は、互いに隣接し、かつ接触して配置される。1または複数の更なる層110および114が多層ヒータ・センサ42の上面および下面にそれぞれ隣接して配置されてよい。例えば、革、布地、ビニル、または他の材料などの外層116が、1または複数の更なる層110に隣接して配置されてよい。ハンドル用途の場合は、ハンドル支持部118が、1または複数の更なる層114に隣接して配置されてよい。
【0068】
図2Dには、基板126上の電極124間に接続される、織ったまたは織り合わせた導電糸120を含むシールド層96の一例が示されている。いくつかの例において、導電糸120はカーボン糸を含み、電極124は銀を被覆した銅撚り線を含むが、他の材料も使用され得る。2010年11月23日に発行され、かつ、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第7,838,804号には、シールド層の適切な例が図示および説明されている。
【0069】
図2Eには、基板130に所定のパターンで配置されるワイヤ128を含むヒータ86の一例が示されている。ここで、隣接するワイヤ間には所定の間隔がおかれている。
【0070】
図3では、いくつかの例においてシールド層96および/または基板94を省略することができる。ヒータ86が、蛇行パターンで配置されて加熱エリアを満たすワイヤを含む場合は、隣接するワイヤまでの密度または距離が、静電容量測定中にシールドを提供するヒータ86の能力に影響を及ぼす。隣接するワイヤの所定の距離内にワイヤが配置される場合は、静電容量測定中にヒータをシールド層として使用することができ、シールド層96および/または基板94を省略することができる。いくつかの例において、所定の距離が4mm以下である場合は、シールド層96を省略することができる。他の例において、所定の距離が3mm以下である場合は、シールド層96を省略することができる。更に他の例において、所定の距離が2mm以下である場合は、シールド層96を省略することができる。
【0071】
ここで
図4Aおよび
図4Bを参照すると、本開示に係る静電容量感知・加熱システムの例の簡略電気回路図が示されている。
図4Aでは、静電容量感知・加熱システム150が、上記のようにセンサ152およびヒータ154を含む。ヒータドライバ158が、電圧源160からヒータ154に動力を選択的に供給してハンドルの温度を上げる。静電容量感知が必要な場合は、ヒータドライバ158はヒータ154に動力を供給しない。
【0072】
励磁回路170が、センサ152にも接続されているLCタンク回路172に励磁信号(方形波または他の波形形状など)を選択的に出力する。励磁信号は、ドライバ回路180を介してヒータ154にも出力される。同乗者の手がセンサ152の付近にある場合は、複合回路の静電容量が変化する。静電容量の変化は、LCタンク回路172の共振周波数に影響を及ぼす。ドライバ回路180はヒータ154に同様の励磁信号を供給して、センサ152とヒータ154との間、または近くにある他の被接地構造(同じ電位にあるため)間の浮遊容量の影響をなくす。
【0073】
周波数測定回路178がLCタンク回路172の共振周波数を測定する。コントローラ190が、ヒータドライバ158、励磁回路170、および周波数測定回路178により実行される加熱および静電容量感知のタイミングおよび動作を制御する。
【0074】
図4Bでは、所定のパターンで配置される導電面またはワイヤなどのシールド層156が、(シールドに必要な場合は)オプションとしてヒータ154の下に配置されて、センサ152とヒータ154との間、または近くにある他の被接地構造間の浮遊容量の影響を更になくす。
【0075】
ここで
図5Aおよび
図5Bを参照すると、本開示に係る静電容量感知・加熱システムの例に関するより詳細な電気回路図が示されている。
図5Aでは、静電容量感知・加熱システム200が、センサ220およびヒータ222を含む。ヒータコントローラ208がスイッチドライバ210を有効にし、制御する。スイッチドライバ210は、ハイサイド(HS)スイッチ214およびローサイド(LS)スイッチ216に制御信号を選択的に供給する。HSスイッチ214は、車両のバッテリまたは他の動力源に接続される第1端子を含む。HSスイッチ214は、ヒータ222の一方の端に接続される第2端子を更に含む。
【0076】
LSスイッチ216は、ヒータ222の反対側の端に接続される第1端子を含む。LSスイッチ216は、基準電位に接続される第2端子を更に含む。HSスイッチ214およびLSスイッチ216の制御端子がスイッチドライバ210に接続される。いくつかの例において、スイッチドライバ210は、加熱の必要性に基づいてパルス幅変調(PWM)信号をHSスイッチ214およびLSスイッチ216に供給するが、他のタイプの変調も使用され得る。
【0077】
励磁回路240が、励磁回路240と並列に接続されるインダクタL0とコンデンサC0とを含むLCタンク回路242に励磁信号を出力する。インダクタL0およびコンデンサC0の第1端子が、センサ220にも接続されている第1ノード245に接続される。いくつかの例では、インダクタL0およびコンデンサC0の第2端子と、接地などの基準電位との間に静電容量C1が接続される。静電容量C1によって、LCタンク回路242の両方のノードに対して等しい負荷静電容量が保証される。場合によっては、このC1コンデンサは必要でなく、省略することができる。
【0078】
ドライバ回路246が、第1ノード245と基準電位との間に直列に接続される第1抵抗器R1および第2抵抗器R2を含む。第1抵抗器R1と第2抵抗器R2との間には、増幅器234の非反転入力が接続される。基準電位には、第3抵抗器R3により増幅器234の反転入力が接続される。増幅器234の出力から増幅器234の反転入力には、第4抵抗器R4が接続される。
【0079】
増幅器234の出力は、第2コンデンサC2によりヒータ222の反対側の端と、基準電位にも接続されている第5抵抗器R5とに結合される。静電容量C2は、ヒータ222に駆動信号を接続する。抵抗器R5によって、静電容量感知中の接地DC電位が保証される。
【0080】
ハンドルの加熱中、静電容量感知は非アクティブである。静電容量感知中、HSスイッチおよびLSスイッチはヒータ222を動力から切断する。静電容量感知中、センサ220の静電容量と、静電容量C0およびC1と、インダクタンスL0とが並列LC共振回路を形成する。励磁回路240は、センサ220、C0、C1、およびL0の静電容量により部分的に決定される共振周波数で並列LC共振回路を発振させる励磁信号を生成する。共振周波数は周波数測定回路244により測定される。
【0081】
例えば、同乗者の手がハンドルに触れていない場合は、共振周波数が253KHzであり得る。計算される静電容量は40pFである。この値は基準として使用されてよい。同乗者の手がハンドルに触れている場合は、共振周波数が250kHzであり、計算される静電容量が45.6pFであり、5.6pFデルタがハンドル上の手に対応する。いくつかの例において、デルタ値はデルタ閾値と比較される。例えば、4.5pFのデルタ閾値が使用されてよい。
【0082】
センサ220とヒータ222との間のセンサ静電容量を下げるべく、測定信号はまた、ドライバ回路246を使用してヒータ222に印加される。コントローラ254は、スイッチドライバ210、励磁回路240、および周波数測定回路244を制御する。いくつかの例において、コントローラ、励磁回路、および周波数測定回路は、Texas Instruments,Inc.から入手可能なFDC2214-Q1チップ、FDC2114-Q1チップ、FDC2212-Q1チップ、またはFDC2112-Q1チップを使用して実装される。
【0083】
図5Bでは、シールド層224がヒータ222に隣接して配置されることで、必要に応じて更なるシールドを提供する。ドライバ回路246は、第3静電容量C
3によりシールド層224に更に接続される。ドライバ回路246は、励磁中および/または周波数測定中にヒータ222およびシールド層224に信号を出力して、浮遊容量を中和する。
【0084】
ここで
図6を参照すると、コントローラ254は、ヒータイネーブル信号および静電容量感知イネーブル信号の時間多重化を実行する。コントローラは、期間tの間に加熱および静電容量感知を実行する。期間tは、加熱が実行される第1サブ期間t
1と、静電容量感知が実行される第2サブ期間t
2とを含む。いくつかの例では、第1サブ期間t
1>第2サブ期間t
2である。いくつかの例では、第1サブ期間t
1≧tの85%であり、第2サブ期間t
2≦tの15%であるが、他の値も使用され得る。
【0085】
ここで
図7を参照すると、本開示に係る静電容量感知・加熱システムを動作させるための方法300が示されている。方法の310では、車両がオンになっているかどうかを判断する。いくつかの例において、イグニションスイッチまたは他のスイッチがオンになっている場合は車両がオンになっているが、他の基準が使用されてもよい。方法の314では、加熱が有効であるかどうかを判断する。314が真である場合は、318で加熱の必要性に基づいてHSスイッチおよびLSスイッチが制御され、方法が320で継続する。
【0086】
方法の320では、静電容量感知が有効であるかどうかを判断する。320が偽である場合は、方法が310に戻る。320が真である場合は、方法が324で継続し、HSスイッチおよびLSスイッチを開放する(また、
図8に示すドライバスイッチを閉鎖する)。328では、励磁信号がLCタンク回路およびヒータ(またはヒータおよびシールド層(使用されている場合))に出力される。330では、共振周波数が測定される。332では、HSスイッチおよびドライバスイッチが開放される(LSスイッチが閉鎖または開放される)。334では、共振周波数が決定される。
【0087】
336では、回路の総静電容量が決定される。340では、コントローラまたは別の車両コントローラのいずれか一方が、計算された静電容量またはデルタ静電容量値に基づいて、同乗者の手がハンドルに触れている(または、座席に同乗者が位置している)かどうかを判断する。いくつかの例において、共振周波数またはデルタ周波数は、同乗者の手がハンドルに触れているかどうかを特定するために使用され得る。例えば、共振周波数は1または複数の周波数閾値と比較されてもよいし、ルックアップテーブルをインデックスするために使用されてもよい。
【0088】
ここで
図8を参照すると、
図5Aと同様の静電容量感知・加熱システム400が示されている。いくつかの例において、センサ220およびヒータ222はシールドなしで使用される。他の例では、
図5Bにおけるシールド224などの別個のシールドが使用される。ドライバスイッチ410が、コンデンサC
2に接続される第1端子と、抵抗器R
5に接続される第2端子と、LSスイッチ216と、シールドとしても機能し得るヒータ222とを含む。HSスイッチ214、LSスイッチ216、およびドライバスイッチ410の状態は、以下で更に説明するように、加熱モード、較正モード、アクティブモード、パッシブ開放モード、および/またはパッシブ閉鎖モードを含む様々な動作モードを提供するように制御される。
【0089】
図9Aおよび
図9Bには、アクティブ測定モードまたはアクティブモードが示されている。
図9Aには、静電容量C
hand、C
sensor-shield、およびC
sensor_bodyを含む回路が示されている。いくつかの例では、測定回路430が、LCタンク回路242、励磁回路240、周波数測定回路244、並びに、コントローラ208および254を含む。静電容量C
handは、センサ220と、乗員の手、臀部、または他の身体部位といった近くの身体部位との間の静電容量を表す。静電容量C
sensor-shieldは、センサ220とヒータ222との間の静電容量を表す。静電容量C
sensor_bodyは、センサと、車体または他の基準電位との間の静電容量を表す。
図9Aおよび
図9Bでは、アクティブモードの間、HSスイッチ214およびLSスイッチ216が開放され、ドライバスイッチ410が閉鎖される。励磁回路240は励磁信号を生成し、共振周波数が測定される。
【0090】
アクティブモードでは、測定結果がCall_Aと呼ばれる。Csensor-shieldの静電容量は大幅に減少する。シールド層によって、センサと車体との間のコンデンサ(Csensor-body)が隠される。アクティブモードは、ハンドルに手が触れたことに起因する静電容量Chand、または他の身体部位に関連する静電容量の変化を測定するために使用される。静電容量Chandは、Csensor-bodyおよびCsensor-shieldと比べて高い。故に、Chandが検知され得る。以下で更に説明するように、Call_Aは、Chandを計算するために使用される。
【0091】
図10Aおよび
図10Bには、パッシブ閉鎖測定モードまたはパッシブ閉鎖モードが示されている。パッシブ閉鎖モードでは、HSスイッチ214およびドライバスイッチ410が開放され、LSスイッチ216が閉鎖される。励磁回路240は励磁信号を生成し、共振周波数が測定される。
【0092】
パッシブ閉鎖モードでは、測定結果がCall_PCと呼ばれる。静電容量Call_PCは、Csensor-shieldと、Csensor-body(このセットアップでも同様に、シールド層によって部分的に隠される)に起因するいくらかの静電容量とを含む。加えて、Call_PCは、Chandに起因するいくらかの静電容量も含む。ただし、Chandは、静電容量値が低いことに起因して測定にはあまり影響を及ぼさない。以下で更に説明するように、Call_PCは、Csensor-shieldおよびCsensor-bodyの要約値を計算するために使用される。
【0093】
図11Aおよび
図11Bには、パッシブ開放モードが示されている。パッシブ開放モードの間、HSスイッチ214、ドライバスイッチ410、およびLSスイッチ216は開放される。励磁回路240は励磁信号を生成し、共振周波数が測定される。
【0094】
パッシブ開放モードの間は、測定結果がCall_POと呼ばれる。Call_POは、センサと車体との間のコンデンサ(Csensor-body)値を含む。加えて、Call_POは、Chandに起因するいくらかの静電容量も含む。ただし、Chandは、静電容量値が低いことに起因して測定にはあまり影響を及ぼさない。いくつかの例において、Call_POは、Csensor-body値を計算するために使用される。
【0095】
いくつかの例では、アクティブモードと、パッシブ開放モードまたはパッシブ閉鎖モードのいずれか一方とを使用して、較正および測定が実行される。 いくつかの例では、アクティブモードと、パッシブ開放モードおよびパッシブ閉鎖モードの両方とを使用して、較正および測定が実行される。
【0096】
ここで
図12を参照すると、静電容量感知・加熱システムを較正するための方法600が示されている。方法の610では、静電容量C
ECUを較正する。いくつかの例では、C
ECUの較正が一回実行される。614では、身体部位または他の物体がセンサ層の近くに配置されていない状態で、アクティブモード、パッシブ開放モード、および/またはパッシブ閉鎖モードを使用して、1または複数の静電容量値(例えばC
all_A、C
all_PC、および/またはC
all_PO)を含むセットを測定することにより、センサが較正される。ひとたび静電容量値が較正されると、618で、検知中に同様の測定を使用して、同じ値および/またC
handなどの他の静電容量値を決定する。これらの値C
ECU、C
all_A、C
all_PC、および/またはC
all_POは、C
handを計算するために使用される。
【0097】
ここで
図13を参照すると、C
ECUを決定するための方法630が示されている。634では、センサ220およびヒータ222(および/またはシールド)を含むハーネスが接続されていない状態で回路が構成される。638では、HSスイッチ(開放)、LSスイッチ(開放)、およびドライバスイッチ(閉鎖)がアクティブモードに構成される。642では、励磁信号が生成され、共振周波数が測定される。646では、ECU静電容量(C
ECU)が決定される。C
ECU値は、LCタンク回路242のC
0およびC
1と、プリント回路基板の浮遊容量とを含む。いくつかの例では、ECUをシステムに接続する前に、C
ECUの測定が一回実行されてよい。他の例において、C
ECUの値は、所与のシステム構成の較正定数として処理され(例えば、各車両または代表的な車両のいずれか一方における、ある構成について一回較正され)、C
ECUの車載較正を実行することなくコントローラのメモリに記憶されてよい。
【0098】
ここで
図14および
図15を参照すると、センサ較正に関する静電容量値を計算するための方法が示されている。
図14には、パッシブ開放モード中およびアクティブモード中の静電容量値を決定するための方法670が示されている。674では、ヒータ/センサが接続された状態で回路が構成される。678では、スイッチがパッシブ開放モードに構成される。682では、励磁信号が生成され、共振周波数が測定される。686では、静電容量C
all_PO_0が測定される。688では、スイッチがアクティブモードに構成される。692では、励磁信号が生成され、共振周波数が測定される。694では、静電容量C
all_A_0が測定される。
【0099】
図15では、パッシブ閉鎖モード中およびアクティブモード中のセンサ較正に関する静電容量値を決定するための方法700が示されている。方法は、先ほど
図14に示したものと同様であるが、スイッチが710でパッシブ閉鎖モードに構成され、C
all_PC_0が測定される点だけが異なる。
【0100】
図14および/または
図15での較正測定中、センサはコントローラユニットに接続され、ハンドルの表面への接触はなく、ハンドルの近くに位置する身体部位または物体はない。測定は、アクティブ測定およびパッシブ(開放または閉鎖)測定を含む。パッシブ開放測定が較正中に使用される場合は、後でC
handの測定中にも使用される。代わりに、パッシブ閉鎖測定が較正中に使用される場合は、後でC
handの測定中にも使用される。測定結果は、パッシブ較正および測定のタイプに応じて、C
all_A_0およびC
all_PO_0またはC
all_PC_0を含む。
【0101】
パッシブ開放モードが使用される場合は、以下の計算が行われる。
【数13】
および
【数14】
ここで、P
S(またはP
shield)は、以下で更に説明するシールドパラメータである。
【0102】
パッシブ閉鎖モードが使用される場合は、以下の計算が行われる。
【数15】
および
【数16】
【0103】
これらの計算は、以下で更に説明するように、静電容量Chandの測定中に使用される。
【0104】
ここで
図16を参照すると、本開示に係る静電容量感知・加熱システムを動作させるための方法800が示されている。方法の810では、車両がオンになっているかどうかを判断する。いくつかの例において、イグニションスイッチまたは他のスイッチがオンになっている場合は車両がオンになっているが、他の基準が使用されてもよい。方法の814では、加熱が有効であるかどうかを判断する。814が真である場合は、818で加熱の必要性に基づいてHSスイッチおよびLSスイッチが制御され、方法が820で継続する。
【0105】
方法の820では、静電容量感知が有効であるかどうかを判断する。820が偽である場合は、方法が810に戻る。820が真である場合は、方法が824で継続し、スイッチがアクティブモードに構成される。828では、励磁信号が出力される。832では、共振周波数が測定される。更なる処理がオプションとして実行されてよい。836では、スイッチがパッシブ開放モードまたはパッシブ閉鎖モードに構成される。840では、励磁信号が出力される。844では、共振周波数が測定される。
【0106】
848では、静電容量が測定される。方法の850では、測定された静電容量に基づいて、手などの物体がハンドルの付近にあるかどうかを判断する。いくつかの例では、測定された静電容量を使用して計算を行うことでChandを決定し、Chandを閾値と比較する。
【0107】
身体部位または物体の静電容量(Chandなど)は、アクティブモードおよびパッシブモードを使用して計算され得る。Chandの瞬時値は、瞬時アクティブ測定結果Call_AおよびCall_POまたはCall_PC、ならびに、上記の対応する較正結果Call_A_0およびCall_PO_0またはCall_PC_0から導出される。
【0108】
以下で更に説明するように、C
handを計算するための手法は少なくとも2つある。第1手法では、センサ較正中、
【数17】
である。ハンドルの表面の付近に物体がない場合は、C
hand値がゼロである。ハンドルへの接触がある場合は、C
all_Aの実際の値はC
handの更なる静電容量値を含む(が、C
all_A_0は含まない)。故に、式(5)を使用してC
hand値を決定することができる。C
handの値はひとたび決定されると、所定の閾値と比較され得る。C
handが所定の閾値より大きい場合は、「手を触れている」状態が報告される。
【0109】
いくつかの例において、C
handの値は、ハンドルセンサの温度変化により生じるずれに対して補償される。パッシブ開放モードを使用して較正が実行された場合は、
【数18】
であり、
【数19】
である。
【数20】
の値は、パッシブ開放測定セットアップによりハンドル較正段階で予め決定された。
【0110】
パッシブ閉鎖モードを使用して較正が実行された場合は、
【数21】
であり、
【数22】
である。
【0111】
【数23】
の値は、パッシブ閉鎖測定セットアップによりハンドル較正段階で決定された。
【0112】
補償を計算に組み込むべく、C
hand値は、
【数24】
と、所与のハンドルセンサに対する補償
【数25】
を微調整する調整係数Kとにより修正され得る。
【0113】
第2手法では、アクティブモードおよびパッシブ閉鎖モードに基づいて2つの式が確立される。Chand、Csensor-shield、およびCsensor-bodyを含む未知の静電容量値が3つあることから、第3測定が実行される。第3測定は、較正フェーズにおけるハンドルセンサ(Csensor-shieldおよびCsensor-body)内の2つのコンデンサ間の比率の決定であり得る。比率(シールドパラメータPSまたはPshieldと呼ばれる)は、シールド材料およびハンドルセンサ層の物理的寸法で決まる定数値である。
【0114】
いくつかの例において、シールドパラメータP
Sは、理想的なシールドがユニティP
shield値(P
shield=1)を有するように定義される。
【数26】
P
shieldが1に等しい場合は、
【数27】
である。すなわち、P
shield=1である場合は、シールド層がハンドルの被接地金属体を完全に覆い、アクティブモード測定においてセンサと被接地体との間に静電容量はない。
【0115】
以上では、較正中のアクティブモードおよびパッシブモードの結果からのPshield(またはPS)の計算を示した。この手法では、Pshield(またはPS)の計算が以下で使用されるが、Csensor-body_0の計算は使用されない。
【0116】
C
sensor-bodyの値は、式(11)からC
sensor-shieldおよびP
shieldの関数として以下のように表され得る。
【数28】
【0117】
ここでは、2つの未知の変数(C
sensor-shieldおよびC
hand)および2つの式しかない。各二重測定の直後にC
handを求めることにより、C
handの実際の値は以下のように計算され得る。
【数29】
【数30】
【0118】
(13)および(14)を使用してC
handを求めるべく、両方の式を並べ替えてC
sensor_shieldを分離する。
【数31】
【数32】
次に、以下に示すようにこれら2つの式を互いに等しく設定することにより、C
sensor-shieldが除去され得る。
【数33】
【0119】
この式から、C
handを求めることができる。
【数34】
この計算は、C
sensor-shieldの実際の値に依存する。故に、これ以上の補償は必要なく、この解決策では特定のC
hand値に対する信号減少がない。
【0120】
上述の説明は本質的に単なる例示にすぎず、本開示、その用途、または使用を多少なりとも限定する意図はない。本開示の広範な教義は様々な形態で実装され得る。故に、本開示は具体的な例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すれば他の修正形態が明らかになることから、本開示の真の範囲はそのように限定されるべきでない。方法における1または複数の段階が本開示の原理を変更することなく異なる順序で(または同時に)実行され得ることを理解されたい。更に、以上では実施形態の各々が特定の特徴を有するものとして説明したが、本開示の任意の実施形態に関連して説明したこれらの特徴のうちの任意の1または複数が、他の実施形態のいずれかの特徴の中に実装され得る、および/または、明確な組み合わせの説明がない場合でも、当該特徴と組み合わせて実装され得る。すなわち、説明されている実施形態は相互排他的なものではなく、1または複数の実施形態を互いに入れ替えたものが本開示の範囲内に留まる。
【0121】
要素間(例えば、モジュール間、回路要素、半導体層など)の空間的および機能的関係は、「接続」、「係合」、「結合」、「隣接」、「隣」、「上部」、「上」、「下」、「配置」を含む様々な用語を使用して説明されている。「直接」と明確に説明されている場合を除き、上の開示において第1要素と第2要素との間の関係が説明されている場合は、当該関係は、第1要素と第2要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係であり得るが、第1要素と第2要素との間に1または複数の介在要素が(空間的または機能的に)存在する間接的な関係でもあり得る。本明細書で使用しているように、A、B、およびCのうちの少なくとも1つという言い回しは、非排他的論理ORを使用する論理(AまたはBまたはC)を意味するものと解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、Cの少なくとも1つ」を意味するものと解釈されるべきではない。
【0122】
図において、矢じりで示す矢印の方向は一般的に、説明に関連する情報(データまたは命令など)の流れを示している。例えば、要素Aおよび要素Bが様々な情報を交換するが、要素Aから要素Bに伝送される情報が説明に関連している場合は、矢印は要素Aから要素Bに向く場合がある。この一方向の矢印は、他の情報が要素Bから要素Aに伝送されないことを示唆するものではない。更に、要素Aから要素Bに送信される情報の場合は、要素Bは、要素Aに情報の要求または受信確認を送信してよい。
【0123】
以下の定義を含む本願において、「モジュール」という用語または「コントローラ」という用語は、「回路」という用語で置換され得る。「モジュール」という用語は、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル、アナログ、もしくはアナログ/デジタル混在ディスクリート回路、デジタル、アナログ、もしくはアナログ/デジタル混在集積回路、組み合わせ論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コードを実行するプロセッサ回路(共有、専用、またはグループ)、プロセッサ回路により実行されるコードを記憶するメモリ回路(共有、専用、またはグループ)、説明されている機能を提供する他の適切なハードウェアコンポーネント、または、システムオンチップなどにおける、上記のうちのいくつかまたは全ての組み合わせの一部であること、または、それを含むことを指してよい。
【0124】
モジュールは1または複数のインタフェース回路を含んでよい。いくつかの例において、インタフェース回路は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、またはそれらの組み合わせに接続される有線インタフェースまたは無線インタフェースを含んでよい。本開示の任意の所与のモジュールの機能は、インタフェース回路を介して接続される複数のモジュール間で分散されてよい。例えば、複数のモジュールが負荷分散を可能にしてよい。更なる例において、サーバ(リモートまたはクラウドとしても知られる)モジュールは、クライアントモジュールに代わって何らかの機能を実現してよい。
【0125】
用語コードは、以上で使用したように、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはマイクロコードを含んでよく、プログラム、ルーチン、関数、クラス、データ構造、および/またはオブジェクトを指してよい。共有プロセッサ回路という用語は、複数のモジュールからの一部のコードまたは全部のコードを実行する単一のプロセッサ回路を包含する。グループプロセッサ回路という用語は、更なるプロセッサ回路と組み合わせて、1または複数のモジュールからの一部のコードまたは全部のコードを実行するプロセッサ回路を包含する。複数のプロセッサ回路への言及は、ディスクリートダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のプロセッサ回路の複数のコア、単一のプロセッサ回路の複数のスレッド、または上記の組み合わせを包含する。共有メモリ回路という用語は、複数のモジュールからの一部のコードまたは全部のコードを記憶する単一のメモリ回路を包含する。グループメモリ回路という用語は、更なるメモリと組み合わせて、1または複数のモジュールからの一部のコードまたは全部のコードを記憶するメモリ回路を包含する。
【0126】
メモリ回路という用語は、コンピュータ可読媒体という用語のサブセットである。本明細書で使用しているコンピュータ可読媒体という用語は、媒体を介して(搬送波などで)伝搬する一時的な電気信号または電磁信号を包含しない。コンピュータ可読媒体という用語は、有形かつ非一時的なものとみなされてよい。非一時的な有形のコンピュータ可読媒体の非限定的な例としては、不揮発性メモリ回路(フラッシュメモリ回路、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ回路、またはマスクリードオンリメモリ回路など)、揮発性メモリ回路(スタティックランダムアクセスメモリ回路またはダイナミックランダムアクセスメモリ回路など)、磁気記憶媒体(アナログもしくはデジタル磁気テープ、またはハードディスクドライブなど)、および光記憶媒体(CD、DVD、またはブルーレイディスクなど)がある。
【0127】
本願で説明する装置および方法は、コンピュータプログラムで具現化される1または複数の特定の機能を実行するよう汎用コンピュータを構成することにより作成される専用コンピュータによって部分的または完全に実装されてよい。上記の機能ブロック、フローチャートコンポーネント、および他の要素は、熟練技術者またはプログラマの日常業務によりコンピュータプログラムに変換され得るソフトウェア仕様として機能する。
【0128】
コンピュータプログラムは、少なくとも1つの非一時的な有形のコンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサ実行可能命令を含む。コンピュータプログラムはまた、記憶されたデータを含んでもよいし、記憶されたデータに依存してもよい。コンピュータプログラムは、専用コンピュータのハードウェアとやり取りする基本入出力システム(BIOS)、専用コンピュータの特定のデバイスとやり取りするデバイスドライバ、1または複数のオペレーティングシステム、ユーザアプリケーション、バックグラウンドサービス、バックグラウンドアプリケーションなどを包含してよい。
【0129】
コンピュータプログラムは、(i)HTML(hypertext markup language)などの解析する説明文、XML(extensible markup language)、またはJSON(JavaScript(登録商標)Object Notation)、(ii)アセンブリコード、(iii)コンパイラによりソースコードから生成されるオブジェクトコード、(iv)インタプリタによる実行のためのソースコード、(v)ジャストインタイムコンパイラによるコンパイルおよび実行のためのソースコードなどを含んでよい。単なる例として、ソースコードは、C、C++、C#、Objective-C、Swift、Haskell、Go、SQL、R、Lisp、Java(登録商標)、Fortran、Perl、Pascal、Curl、OCaml、Javascript(登録商標)、HTML5(Hypertext Markup Language 5th revision)、Ada、ASP(Active Server Pages)、PHP(PHP:Hypertext Preprocessor)、Scala、Eiffel、Smalltalk、Erlang、Ruby、Flash(登録商標)、Visual Basic(登録商標)、Lua、MATLAB(登録商標)、SIMULINK、およびPython(登録商標)を含む言語の構文を使用して記述されてよい。
【0130】
「~の手段」という言い回しを使用して要素が明示的に列挙されていない限り、または、「~の動作」または「~の段階」という言い回しを使用する方法クレームの場合、特許請求の範囲に列挙されている要素はいずれも、35U.S.C.§112(f)の意味の範囲内のミーンズプラスファンクション要素であることを意図しない。
(項目
1-1)
車両の乗員を検知するための静電容量測定システムであって、上記静電容量測定システムは、
車両の座席またはハンドルのうちの少なくとも一方に配置されるセンサ/ヒータアセンブリであって、
センサと、
上記センサに隣接して配置されるヒータと
、
を有するセンサ/ヒータアセンブリと、
測定回路と
、
を備え、上記測定回路は、
上記測定回路および上記センサ/ヒータアセンブリに励磁信号を出力し、
上記励磁信号に応答して上記測定回路および上記センサ/ヒータアセンブリの共振周波数を測定し、
上記共振周波数に基づいて少なくとも1つの静電容量値を決定し、
上記少なくとも1つの静電容量値に基づいて、身体部位が上記センサに近接しているかどうかを判断する
、
ように構成される、
静電容量測定システム。
(項目
1-2)
上記センサ/ヒータアセンブリは基板を有し、
上記センサは上記基板の一方の面に配置され、
上記ヒータは上記基板の反対側の面に配置される、
項目
1-1に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-3)
上記基板は、発泡体、フェルト、織物、およびメリヤスから成る群から選択される材料を含む、項目
1-2に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-4)
上記センサは、上記基板の上記一方の面に第1の所定のパターンで配置される第1ワイヤを含む、項目
1-2に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-5)
上記ヒータは、上記基板の上記反対側の面に第2の所定のパターンで配置される第2ワイヤを含む、項目
1-4に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-6)
上記第2の所定のパターンの上記第2ワイヤは、最大距離が4mmより短いか4mmに等しい間隔を有する、項目
1-5に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-7)
上記最大距離は3mmより短いか3mmに等しい、項目
1-6に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-8)
上記最大距離は2mmより短いか2mmに等しい、項目
1-6に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-9)
上記センサおよび上記ヒータのうちの少なくとも一方を上記基板に取り付ける非導電糸を更に備える項目
1-5に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-10)
上記測定回路は、
LCタンク回路と、
上記LCタンク回路と通信し、かつ、上記LCタンク回路に出力される上記励磁信号を生成するように構成される励磁回路と、
上記LCタンク回路と通信し、かつ、上記励磁信号に応答して上記共振周波数を測定するように構成される周波数測定回路と、
コントローラと
、
を有し、上記コントローラは、
上記励磁信号をトリガし、
上記共振周波数を受信し、
上記共振周波数に基づいて上記静電容量値を決定し、
上記静電容量値に基づいて、上記身体部位が上記センサに近接しているかどうかを判断する
、
ように構成される、
項目
1-1に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-11)
上記LCタンク回路と上記ヒータとの間に配置され、かつ、上記励磁信号に応答して上記ヒータを駆動するように構成されるドライバ回路を更に備える項目
1-10に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-12)
上記ヒータに隣接して配置されるシールド層を更に備える項目
1-11に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-13)
上記シールド層は、コンデンサにより上記ヒータおよび上記ドライバ回路に接続される、項目
1-12に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-14)
上記センサおよび上記ヒータはハンドルの周りに配置される、項目
1-1に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-15)
上記センサおよび上記ヒータは車両座席アセンブリに配置される、項目
1-1に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-16)
上記測定回路は、
ドライバ回路であって、
上記ヒータの一方の端を電圧基準に選択的に接続するように構成されるハイサイドスイッチと、
上記ヒータのもう一方の端を基準電位に選択的に接続するように構成されるローサイドスイッチと
、
を含むドライバ回路と、
上記ドライバ回路を上記ヒータに選択的に接続するように構成されるドライバスイッチと
、
を有する、項目
1-11に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-17)
上記コントローラは、上記静電容量値の較正および測定の両方において、上記ハイサイドスイッチ、上記ローサイドスイッチ、および上記ドライバスイッチの状態を(i)アクティブモードおよび(ii)パッシブ開放モードおよびパッシブ閉鎖モードのうちの少なくとも一方に構成する、項目
1-16に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-18)
上記アクティブモードの間、上記コントローラは、上記ハイサイドスイッチおよび上記ローサイドスイッチを開放状態に、上記ドライバスイッチを閉鎖状態に構成する、項目
1-17に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-19)
上記パッシブ閉鎖モードの間、上記コントローラは、上記ハイサイドスイッチおよび上記ドライバスイッチを開放状態に、上記ローサイドスイッチを閉鎖状態に構成する、項目
1-17に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-20)
上記パッシブ開放モードの間、上記コントローラは、上記ハイサイドスイッチ、上記ドライバスイッチ、および上記ローサイドスイッチを開放状態に構成する、項目
1-17に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-21)
上記コントローラは、第1較正モード、第2較正モード、および測定モードで動作するように構成される、項目
1-11に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-22)
上記コントローラは、上記ヒータおよび上記静電容量感知層が取り付けられていない状態の上記静電容量測定システムの静電容量に基づいて、上記第1較正モード中の第1静電容量値を決定するように構成される、項目
1-21に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-23)
上記コントローラは、上記第2較正モードで一度動作し、かつ、上記測定モードで複数回動作するように構成される、項目
1-21に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-24)
上記コントローラは、アクティブ較正モード、パッシブ開放較正モード、アクティブ測定モード、およびパッシブ開放測定モードを実行するように構成される、項目
1-11に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-25)
上記コントローラは、
上記アクティブ較正モードで第1静電容量値を決定し、
上記パッシブ開放較正モードで第2静電容量値を決定し、
上記パッシブ開放較正モードでの上記第2静電容量値に基づいて、較正中のセンサから車体までの静電容量値を計算する
、
ように構成される、項目
1-24に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-26)
上記較正中のセンサから車体までの静電容量値(C
sensor_body_0)は2*(C
all_PO_0-C
ECU)に等しく、C
all_PO_0は上記パッシブ開放較正モードでの上記第2静電容量値であり、C
ECUは較正された静電容量である、項目
1-25に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-27)
上記コントローラは、上記アクティブ較正モードでの上記第1静電容量と、上記パッシブ開放較正モードでの上記第2静電容量とに基づいてシールドパラメータを計算するように構成される、項目
1-25に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-28)
上記シールドパラメータP
Sは(C
all_PO_0-C
ECU)/(C
all_PO_0+C
all_A_0-2*C
ECU)に等しく、C
all_A_0は上記アクティブ較正モードでの上記第1静電容量値であり、C
all_PO_0は上記パッシブ開放較正モードでの上記第2静電容量値であり、C
ECUは較正された静電容量である、項目
1-27に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-29)
上記コントローラは、
上記アクティブ測定モードで第1静電容量を決定し、
上記パッシブ開放測定モードで第2静電容量を決定し、
上記アクティブ測定モードでの上記第1静電容量と、上記アクティブ較正モードでの上記第1静電容量とに基づいて上記身体部位の上記静電容量を計算する
、
ように構成される、項目
1-27に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-30)
上記身体部位の上記静電容量は2*(C
all_A-C
all_A_0)に等しく、C
all_A_0は上記アクティブ較正モードでの上記第1静電容量値であり、C
all_Aは上記アクティブ測定モードでの上記第1静電容量値である、項目
1-29に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-31)
上記コントローラは、
上記パッシブ開放測定モードでの上記第2静電容量値に基づいて測定中のセンサから車体までの静電容量値を計算し、
上記シールドパラメータと、上記測定中のセンサから車体までの静電容量値と、上記較正中のセンサから車体までの静電容量値とに基づいて温度補償値を計算する
、
ように構成される、項目
1-30に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-32)
上記コントローラは、上記温度補償値に基づいて上記身体部位の上記静電容量を補償するように構成される、項目
1-31に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-33)
上記測定中のセンサから車体までの静電容量値は2*(C
all_PO-C
ECU)に等しく、C
all_POは上記パッシブ開放測定モードでの上記第2静電容量値であり、C
ECUは較正された静電容量である、項目
1-32に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-34)
上記温度補償値
[数35]
は、
[数36]
に等しく、P
Sは上記シールドパラメータであり、
[数37]
は、上記測定中のセンサから車体までの静電容量値であり、
[数38]
は、上記較正中のセンサから車体までの静電容量値である、
項目
1-33に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-35)
上記身体部位の上記補償された静電容量は、上記身体部位の上記静電容量と、上記温度補償値と係数の積の和に等しい、項目
1-32に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-36)
上記コントローラは、アクティブ較正モード、パッシブ閉鎖較正モード、アクティブ測定モード、およびパッシブ閉鎖測定モードを定期的に実行するように構成される、項目
1-11に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-37)
上記コントローラは、
上記アクティブ較正モードで第1静電容量値を決定し、
上記パッシブ閉鎖較正モードで第2静電容量値を決定し、
上記アクティブ較正モードでの上記第1静電容量と、上記パッシブ閉鎖較正モードでの上記第2静電容量とに基づいてシールドパラメータを計算し、
上記シールドパラメータと、上記パッシブ閉鎖較正モードでの上記第2静電容量値とに基づいて較正中のセンサからシールドまでの静電容量値を計算する
、
ように構成される、項目
1-36に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-38)
上記シールドパラメータ(P
S)は(C
all_PC_0-C
all_A_0)/(C
all_PC_0-C
ECU)に等しく、C
all_A_0は上記アクティブ較正モードでの上記第1静電容量値であり、C
all_PC_0は上記パッシブ閉鎖較正モードでの上記第2静電容量値であり、C
ECUは較正された静電容量である、項目
1-37に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-39)
上記較正中のセンサからシールドまでの静電容量値は2*P
S*(C
all_PC_0-C
ECU)に等しく、C
all_PC_0は上記パッシブ閉鎖較正モードでの上記第2静電容量値であり、P
Sは上記シールドパラメータであり、C
ECUは較正された静電容量である、項目
1-37に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-40)
上記コントローラは、
上記アクティブ測定モードで第1静電容量を決定し、
上記パッシブ閉鎖測定モードで第2静電容量を決定し、
上記アクティブ測定モードでの上記第1静電容量と、上記アクティブ較正モードでの上記第2静電容量とに基づいて上記身体部位の上記静電容量を計算する
、
ように構成される、項目
1-37に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-41)
上記コントローラは、
上記パッシブ閉鎖測定モードでの上記第2静電容量値と、上記シールドパラメータとに基づいて測定中のセンサからシールドまでの静電容量値を計算し、
上記シールドパラメータと、上記測定中のセンサからシールドまでの静電容量値と、上記較正中のセンサからシールドまでの静電容量値とに基づいて温度補償値を計算する
、
ように構成される、項目
1-40に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-42)
上記コントローラは、上記温度補償値に基づいて上記身体部位の上記静電容量を補償するように構成される、項目
1-41に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-43)
上記測定中のセンサからシールドまでの静電容量値は2*P
S*(C
all_PC-C
ECU)に等しく、C
all_PCは上記パッシブ閉鎖測定モードでの上記第2静電容量値であり、P
Sは上記シールドパラメータであり、C
ECUは較正された静電容量である、項目
1-42に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-44)
上記温度補償値
[数39]
は、
[数40]
に等しく、P
Sは上記シールドパラメータであり、
[数41]
は、上記測定中のセンサからシールドまでの静電容量値であり、
[数42]
は、上記較正中のセンサからシールドまでの静電容量値である、
項目
1-42に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-45)
上記身体部位の上記補償された静電容量は、上記身体部位の上記静電容量と、上記温度補償値と係数の積の和に等しい、項目
1-41に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-46)
上記コントローラは、
上記アクティブ測定モードで第1静電容量を決定し、
上記パッシブ閉鎖測定モードで第2静電容量を決定し、
上記アクティブ測定モードでの上記第1静電容量と、上記シールドパラメータと、上記パッシブ閉鎖測定モードでの上記第2静電容量とに基づいて上記身体部位の上記静電容量を計算する
、
ように構成される、項目
1-37に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-47)
上記身体部位の上記静電容量は温度補償なしで較正される、項目
1-46に記載の静電容量測定システム。
(項目
1-48)
上記コントローラは、
[数43]
に基づいて上記身体部位の上記静電容量を計算するように構成され、
[数44]
は、上記パッシブ閉鎖測定モード中の上記第2静電容量であり、P
Sは上記シールドパラメータであり、
[数45]
は、上記アクティブ測定モード中の上記第1静電容量であり、
[数46]
は、較正された静電容量である、項目
1-46に記載の静電容量測定システム。
(項目2-1)
車両の乗員を検知するための静電容量測定システムであって、前記静電容量測定システムは、
車両の座席またはハンドルのうちの少なくとも一方に配置されるセンサ/ヒータアセンブリであって、
センサと、
前記センサに隣接して配置されるヒータと、
を有するセンサ/ヒータアセンブリと、
測定回路と、
を備え、前記測定回路は、
前記測定回路および前記センサ/ヒータアセンブリに励磁信号を出力し、
前記励磁信号に応答して前記測定回路および前記センサ/ヒータアセンブリの共振周波数を測定し、
前記共振周波数に基づいて少なくとも1つの静電容量値を決定し、
前記少なくとも1つの静電容量値に基づいて、身体部位が前記センサに近接しているかどうかを判断する、
ように構成され、
前記測定回路は、
LCタンク回路と、
前記LCタンク回路と通信し、かつ、前記LCタンク回路に出力される前記励磁信号を生成するように構成される励磁回路と、
前記LCタンク回路と通信し、かつ、前記励磁信号に応答して前記共振周波数を測定するように構成される周波数測定回路と、
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
前記励磁信号をトリガし、
前記共振周波数を受信し、
前記共振周波数に基づいて前記静電容量値を決定し、
前記静電容量値に基づいて、前記身体部位が前記センサに近接しているかどうかを判断する、
ように構成される、
静電容量測定システム。
(項目2-2)
前記センサ/ヒータアセンブリは基板を有し、
前記センサは前記基板の一方の面に配置され、
前記ヒータは前記基板の反対側の面に配置される、
項目2-1に記載の静電容量測定システム。
(項目2-3)
前記基板は、発泡体、フェルト、織物、およびメリヤスから成る群から選択される材料を含む、項目2-2に記載の静電容量測定システム。
(項目2-4)
前記センサは、前記基板の前記一方の面に第1の所定のパターンで配置される第1ワイヤを含む、項目2-2または2-3に記載の静電容量測定システム。
(項目2-5)
前記ヒータは、前記基板の前記反対側の面に第2の所定のパターンで配置される第2ワイヤを含む、項目2-4に記載の静電容量測定システム。
(項目2-6)
前記第2の所定のパターンの前記第2ワイヤは、最大距離が4mmより短いか4mmに等しい間隔を有する、項目2-5に記載の静電容量測定システム。
(項目2-7)
前記最大距離は3mmより短いか3mmに等しい、項目2-6に記載の静電容量測定システム。
(項目2-8)
前記最大距離は2mmより短いか2mmに等しい、項目2-6に記載の静電容量測定システム。
(項目2-9)
車両の乗員を検知するための静電容量測定システムであって、前記静電容量測定システムは、
車両の座席またはハンドルのうちの少なくとも一方に配置されるセンサ/ヒータアセンブリであって、
センサと、
前記センサに隣接して配置されるヒータと、
を有するセンサ/ヒータアセンブリと、
測定回路と、
を備え、前記測定回路は、
前記測定回路および前記センサ/ヒータアセンブリに励磁信号を出力し、
前記励磁信号に応答して前記測定回路および前記センサ/ヒータアセンブリの共振周波数を測定し、
前記共振周波数に基づいて少なくとも1つの静電容量値を決定し、
前記少なくとも1つの静電容量値に基づいて、身体部位が前記センサに近接しているかどうかを判断する、
ように構成され、
前記センサ/ヒータアセンブリは基板を有し、
前記センサは前記基板の一方の面に配置され、
前記ヒータは前記基板の反対側の面に配置され、
前記センサは、前記基板の前記一方の面に第1の所定のパターンで配置される第1ワイヤを含み、
前記ヒータは、前記基板の前記反対側の面に第2の所定のパターンで配置される第2ワイヤを含み、
前記静電容量測定システムは、前記センサおよび前記ヒータのうちの少なくとも一方を前記基板に取り付ける非導電糸を更に備える、
静電容量測定システム。
(項目2-10)
LCタンク回路と前記ヒータとの間に配置され、かつ、前記励磁信号に応答して前記ヒータを駆動するように構成されるドライバ回路を更に備える項目2-9に記載の静電容量測定システム。
(項目2-11)
前記ヒータに隣接して配置されるシールド層を更に備える項目2-10に記載の静電容量測定システム。
(項目2-12)
前記シールド層は、コンデンサにより前記ヒータおよび前記ドライバ回路に接続される、項目2-11に記載の静電容量測定システム。
(項目2-13)
前記測定回路は、
ドライバ回路であって、
前記ヒータの一方の端を電圧基準に選択的に接続するように構成されるハイサイドスイッチと、
前記ヒータのもう一方の端を基準電位に選択的に接続するように構成されるローサイドスイッチと、
を含むドライバ回路と、
前記ドライバ回路を前記ヒータに選択的に接続するように構成されるドライバスイッチと、
を有する、項目2-9から2-12のいずれか一項に記載の静電容量測定システム。
(項目2-14)
コントローラを更に備え、前記コントローラは、前記静電容量値の較正および測定の両方において、前記ハイサイドスイッチ、前記ローサイドスイッチ、および前記ドライバスイッチの状態を(i)アクティブモードおよび(ii)パッシブ開放モードおよびパッシブ閉鎖モードのうちの少なくとも一方に構成する、項目2-13に記載の静電容量測定システム。
(項目2-15)
前記アクティブモードの間、前記コントローラは、前記ハイサイドスイッチおよび前記ローサイドスイッチを開放状態に、前記ドライバスイッチを閉鎖状態に構成する、項目2-14に記載の静電容量測定システム。
(項目2-16)
前記パッシブ閉鎖モードの間、前記コントローラは、前記ハイサイドスイッチおよび前記ドライバスイッチを開放状態に、前記ローサイドスイッチを閉鎖状態に構成する、項目2-14に記載の静電容量測定システム。
(項目2-17)
前記パッシブ開放モードの間、前記コントローラは、前記ハイサイドスイッチ、前記ドライバスイッチ、および前記ローサイドスイッチを開放状態に構成する、項目2-14に記載の静電容量測定システム。
(項目2-18)
前記コントローラは、第1較正モード、第2較正モード、および測定モードで動作するように構成される、項目2-14から2-17のいずれか一項に記載の静電容量測定システム。
(項目2-19)
前記コントローラは、前記ヒータおよび静電容量感知層が取り付けられていない状態の前記静電容量測定システムの静電容量に基づいて、前記第1較正モード中の第1静電容量値を決定するように構成される、項目2-18に記載の静電容量測定システム。
(項目2-20)
前記コントローラは、前記第2較正モードで一度動作し、かつ、前記測定モードで複数回動作するように構成される、項目2-18または2-19に記載の静電容量測定システム。