(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】測長装置
(51)【国際特許分類】
G01B 3/1069 20200101AFI20230214BHJP
G01B 11/00 20060101ALI20230214BHJP
G01B 3/1048 20200101ALI20230214BHJP
G01B 3/1061 20200101ALI20230214BHJP
【FI】
G01B3/1069
G01B11/00 H
G01B3/1048
G01B3/1061
(21)【出願番号】P 2021003435
(22)【出願日】2021-01-13
【審査請求日】2021-11-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】500040012
【氏名又は名称】株式会社ディジ・テック
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】原田 稔
(72)【発明者】
【氏名】戸田 紘太郎
(72)【発明者】
【氏名】前田 啓児
(72)【発明者】
【氏名】松下 祐也
【審査官】飯村 悠斗
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04642899(US,A)
【文献】特開2011-007607(JP,A)
【文献】特開昭61-167808(JP,A)
【文献】国際公開第2018/104994(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 3/10-3/1094
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
目盛り線および目盛り文字が表示された帯を有するメジャーを用いて測長対象物の測長を行う測長装置であって、
筐体と、
前記筐体の内部に配置され、前記帯の少なくとも一部を含むように設定される所定の撮像領域を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて、前記帯に表示された目盛り線および目盛り文字を認識し、認識した結果に基づいて、前記メジャーによる測長値を導出する測長手段と、を有し、
前記撮像手段は、前記帯が測長状態となった状態で、前記撮像領域を撮像し、
前記測長状態は、前記帯の両端が前記筐体の外部に位置することと、前記目盛り線および前記目盛り文字が表示された面が前記撮像領域に含まれることと、前記帯の長手方向が前記筐体の第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿うように前記帯が配置されていることと、を少なくとも満たす状態であり、
前記測長手段は、前記測長対象物の測長位置での前記メジャーによる測長値を導出し、
前記筐体には、前記帯を支持する帯支持部が設けられており、
前記帯支持部は、
前記帯の一端側を支持する第1支持部と、
前記帯の他端側を支持する第2支持部と、を有し、
前記第1支持部および前記第2支持部は、それぞれ、前記帯における、前記目盛り線および目盛り文字が表示された面と対向する位置に配置される面を有し、
前記撮像手段は、前記帯における、前記第1支持部と前記第2支持部との間に位置する部分の少なくとも一部が前記撮像領域に含まれるように、前記筐体に支持されることを特徴とする測長装置。
【請求項2】
前記第1支持部および前記第2支持部は、それぞれ、前記撮像手段が配置されている側に窪んだ凹部を有し、
前記凹部の底面が、前記帯の、前記目盛り線および目盛り文字が表示された面と対向する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の測長装置。
【請求項3】
前記帯支持部は、
前記帯の、前記目盛り線および目盛り文字が表示されていない面と対向するように前記凹部の一部を覆う位置に配置される内側規制部材を有することを特徴とする請求項2に記載の測長装置。
【請求項4】
前記撮像手段により撮像された撮像画像の輝度に基づいて、前記撮像領域における前記帯の位置のずれを検出するずれ検出手段を有することを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項5】
前記撮像手段は、測長の指示があってから一定時間が経過した後に、前記撮像領域を撮像することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項6】
前記筐体の外側の領域において、少なくとも、前記帯の面に垂直な方向における前記帯の動きを規制するための外側規制部材を有することを特徴とする請求項1
~5の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項7】
前記メジャーは、前記帯を出し入れ可能に収容するケースを有し、
前記測長装置は、前記筐体に前記メジャーのケースを着脱可能に把持する把持部材を有し、
前記把持部材で前記メジャーのケースが把持されているときに、前記帯が前記測長状態になることが可能であること特徴とする請求項1
~6の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項8】
前記撮像手段により撮像された撮像画像の輝度に基づいて、前記撮像領域内にある前記測長対象物の端部を検出する端部検出手段を有し、
前記測長手段は、前記端部検出手段により検出された前記測長対象物の端部を前記測長対象物の測長位置として前記メジャーによる測長値を導出することを特徴とする請求項1~
7の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項9】
前記測長手段は、前記端部検出手段により検出された前記測長対象物の端部を前記測長対象物の測長位置として前記メジャーによる測長値を導出する第1の手段と、
前記撮像手段の位置での前記メジャーによる測長値を導出する第2の手段と、
前記撮像手段の位置と、前記第2の手段により導出された前記メジャーによる測長値と、前記帯の高さとに基づいて、前記第1の手段により導出された前記メジャーによる測長値を補正する第3の手段と、を有することを特徴とする請求項
8に記載の測長装置。
【請求項10】
前記第1の端部から前記第2の端部に向かう方向における前記筐体の予め定められた位置であるガイド位置が、前記測長対象物の測長位置になるように前記筐体は配置され、
前記測長手段は、前記ガイド位置に前記測長対象物の測長位置があるものとして前記メジャーによる測長値を導出し、
前記ガイド位置が、前記測長装置の外部から視認可能となるように前記測長装置に示されていることを特徴とする請求項1~
9の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項11】
前記第1の端部から前記第2の端部に向かう方向における前記筐体の予め定められた位置であるガイド位置に前記測長対象物の測長位置が位置するように前記筐体をガイドするためのガイド部材を有することを特徴とする請求項1~
10の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項12】
前記ガイド部材は、前記筐体に対して進退可能であることを特徴とする請求項
11に記載の測長装置。
【請求項13】
表示手段を有し、
前記撮像領域は、前記測長状態において視認不能であり、
前記表示手段は、前記撮像手段により撮像された撮像画像と共に、前記撮像画像における前記ガイド位置を示す情報を重ねて表示することを特徴とする請求項10~12の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項14】
前記筐体の内部に配置され、少なくとも前記撮像領域を照らす照明手段と、
前記撮像手段により撮像された撮像画像の輝度に基づいて、前記照明手段による照明の明るさを調整する調整手段と、を有することを特徴とする請求項1~
13の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項15】
前記筐体の内部に配置され、前記撮像領域を少なくとも照明する照明手段と、
ユーザによる操作に基づいて設定を実行する設定手段と、を有し、
前記設定手段は、前記照明手段による照明の明るさの設定を含むことを特徴とする請求項1~
14の何れか1項に記載の測長装置。
【請求項16】
前記撮像領域は、前記筐体の開口部に含まれることを特徴とする請求項1~1
5の何れか1項に記載の測長装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測長装置に関し、特に、メジャーを用いて測長を行うために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
工業的な規格等に適合するメジャーを用いて測長を行う技術として、特許文献1に記載の巻尺読取装置がある。特許文献1に記載の巻尺読取装置は、帯とケースとを有する巻尺と撮像装置とを内部に収容する。撮像装置は、ユーザが視認可能な領域において帯に表示されている目盛りおよび目盛り文字を撮像する。巻尺読取装置は、このようにして撮像された撮像画像に基づいて、目盛り文字および目盛り文字に対応する目盛り線を認識する。また、巻尺読取装置は、当該撮像画像内における基準位置から目盛り文字に対応する目盛り線までの画像内距離を導出する。そして、巻尺読取装置は、目盛り文字、画像内距離、および撮像画像と読み取り位置との位置関係に基づいて、巻尺による測長値を導出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、巻尺読取装置の内部に巻尺を収容する。従って、巻尺読取装置内の巻尺の状態を調整することが容易ではない。このため、帯に対して適切なテンションがかけにくくなる場合がある。この場合、例えば、巻尺読取装置の本体内で帯が緩むこと等により測定対象物の測長位置が本来撮像する位置と異なることが発生する可能性がある。このため適切な測長ができず、測長精度が低下する。また、装置全体の大きさが大きくなる。このため、例えば、持ち運びや収納に不便な場合がある。また、特許文献1に記載の技術では、蓋を開けて巻尺を交換しなければならない。このため、巻尺の交換に手間を要する。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、帯の緩み等による測長精度の低下を抑制することと、装置を小型化することと、メジャーの交換を容易にすることと、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の測長装置は、目盛り線および目盛り文字が表示された帯を有するメジャーを用いて測長対象物の測長を行う測長装置であって、筐体と、前記筐体の内部に配置され、前記帯の少なくとも一部を含むように設定される所定の撮像領域を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて、前記帯に表示された目盛り線および目盛り文字を認識し、認識した結果に基づいて、前記メジャーによる測長値を導出する測長手段と、を有し、前記撮像手段は、前記帯が測長状態となった状態で、前記撮像領域を撮像し、前記測長状態は、前記帯の両端が前記筐体の外部に位置することと、前記目盛り線および前記目盛り文字が表示された面が前記撮像領域に含まれることと、前記帯の長手方向が前記筐体の第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿うように前記帯が配置されていることと、を少なくとも満たす状態であり、前記測長手段は、前記測長対象物の測長位置での前記メジャーによる測長値を導出し、前記筐体には、前記帯を支持する帯支持部が設けられており、前記帯支持部は、前記帯の一端側を支持する第1支持部と、前記帯の他端側を支持する第2支持部と、を有し、前記第1支持部および前記第2支持部は、それぞれ、前記帯における、前記目盛り線および目盛り文字が表示された面と対向する位置に配置される面を有し、前記撮像手段は、前記帯における、前記第1支持部と前記第2支持部との間に位置する部分の少なくとも一部が前記撮像領域に含まれるように、前記筐体に支持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、帯の緩み等による測長精度の低下を抑制することと、装置を小型化することと、メジャーの交換を容易に行うことと、を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】測長装置の外観構成の一例を示す俯瞰図である。
【
図2】測長装置の上部を見た様子の一例を示す図である。
【
図3】測長装置の底部を見た様子の一例を示す図である。
【
図4】測長装置の底部を含む領域の一例を示す断面図である。
【
図6A】測長装置の基端部(X軸の正の方向側の端面)を見た様子の第1の例を示す図である。
【
図6B】測長装置の第1の側部(Y軸の正の方向側の端面)を見た様子の第1の例を示す図である。
【
図6C】測長装置の上部(Z軸の正の方向側の端面)を見た様子の第1の例を示す図である。
【
図7A】測長装置の基端部(X軸の正の方向側の端面)を見た様子の第2の例を示す図である。
【
図7B】測長装置の第1の側部(Y軸の正の方向側の端面)を見た様子の第2の例を示す図である。
【
図7C】測長装置の上部(Z軸の正の方向側の端面)を見た様子の第2の例を示す図である。
【
図8】ケースを有するメジャーを測長装置に取り付ける前の状態の一例を示す図である。
【
図9A】ケースを有するメジャーを測長装置に取り付けた後の状態の一例を示す図であり、測長装置の上部側から見た様子の一例を示す図である。
【
図9B】ケースを有するメジャーを測長装置に取り付けた後の状態の一例を示す図であり、測長装置の第1の側部側から見た様子の一例を示す図である。
【
図10】測長装置(筐体)の内部構成の一例を示す図である。
【
図12】測長装置の機能的な構成の一例を示す図である。
【
図13-1】測長装置における処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図14】表示装置に表示される撮像領域の撮像画像の一例を示す図である。
【
図15】照明調整(S1303およびS1323)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図16】照明調整の処理の一例を説明する図である。
【
図17】ずれ検出(S1304およびS1324)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図18】ずれ検出の処理の一例を説明する図である。
【
図19】端部検出(S1328)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図20】端部検出の処理の一例を説明する図である。
【
図21】測長(S1330)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図23】測長対象物の測長位置でのメジャーによる測長値を補正する処理の一例を説明する図である。
【
図24】設定モードにおいて表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
尚、長さ、位置、大きさ、間隔等、比較対象が同じであることは、厳密に同じである場合の他、発明の主旨を逸脱しない範囲で異なるもの(例えば、設計時に定められる公差の範囲内で異なるもの)も含むものとする。また、各図において、説明および表記の都合上、説明に必要な部分のみを必要に応じて簡略化、省略化、変形化して示す。また、各図に示すX-Y-Z座標は、各図における向きの関係を示すものである。〇の中に●が付されている記号は、紙面の奥側から手前側に向かう方向を示す。〇の中に×が付されている記号は、紙面の手前側から奥側に向かう方向を示す。また、各図に示すX-Y-Z座標において、X軸、Y軸、Z軸を示す矢印線が向く方向をX軸、Y軸、Z軸の正の方向とし、X軸、Y軸、Z軸を示す矢印線が向く方向と反対側をX軸、Y軸、Z軸の負の方向とする。また、〇の中に●が付されている記号が付されている軸については、紙面の奥側から手前側に向かう方向を正の方向とし、紙面の手前側から奥側に向かう方向を負の方向とする。また、〇の中に×が付されている記号が付されている軸については、紙面の手前側から奥側に向かう方向を正の方向とし、紙面の奥側から手前側に向かう方向を負の方向とする。
【0010】
<測長装置100の外観構成>
図1は、測長装置100の外観構成の一例を示す俯瞰図である。
図2は、測長装置100(筐体110)をZ軸の正の方向から見た様子の一例を示す図である。
図1および
図2では、測長装置100により測長対象物Mを測長する際の測長装置100およびメジャー200の帯210の配置の一例も併せて示す。
図1および
図2では、鋼板等の直方体形状の測長対象物MのX軸方向の長さを測長する様子を例示する。尚、測長対象物Mを測長する際の測長装置100およびメジャー200の帯210の配置は、
図1および
図2に示す配置に限定されない。
図1および
図2では、メジャー200の帯210の先端の位置(測長値が0であることを示す位置)が、測長対象物100のX軸の負の方向側の端部MEである場合を例示するが、メジャー200の帯210の先端の位置は測長対象物100の端部(例えば、端部ME、MP)に位置しなくてもよい。また、
図1および
図2では、後述するガイド部材160a~160bと測定対象物100のX軸の正の方向側の端部MPとが当接するX軸方向の位置での、メジャー200の帯210の目盛りの値を、測長装置100における測長値として導出する場合を例示するが、測長装置100が測長値として導出するメジャー200の帯210の目盛りの位置は、ガイド部材160a~160bと測定対象物100の端部(例えば、端部ME、MP)とが当接するX軸方向の位置に限定されない(後述する任意位置モードを参照)。
【0011】
図1において、筐体110は、概ね直方体形状を有する。尚、筐体110の形状は任意であり、
図1に示すような形状に限定されない。また、筐体110は、不透明の部材で形成されており、筐体110の内部を視認(透視)不能としている。ただし、筐体110は、透明または半透明の部材で形成されていてもよい。筐体110には、表示画面が露出するように表示装置120が配置される。表示装置120は、例えば、カラー有機ELディスプレイを用いることにより実現される。本実施形態では、測長装置100の筐体110の部分のうち、表示装置120が配置される面(表示画面が露出する面)を有する部分を、必要に応じて上部100aと称する。
図2は、測長装置100の上部100aを見た様子の一例を示す。また、測長装置100の筐体110の部分のうち、Z軸の負の方向側の端部(測長装置100の上部100aと反対側の部分)を、必要に応じて底部100bと称する。また、測長装置100の筐体110の部分のうち、X軸の負の方向側の端部を、必要に応じて先端部100cと称し、X軸の正の方向側の端部を、必要に応じて基端部100dと称し、Y軸の正の方向側、負の方向側の端部をそれぞれ、第1の側部100e、第2の側部100fと称する。また、第1の側部100eおよび第2の側部100fを総称する場合、これらを側部100e、100fと略称する。
【0012】
図1および
図2に示すように、測長装置100の上部100aには、操作部130が配置される。操作部130は、測長装置100に対する各種の設定を行ったり、測長の開始を指示したりする等、測長装置100に対する各種の操作を行うためにユーザが操作するものである。
図1に示す例では、操作部130は、指示ボタン131、第1のファンクションボタン132、第2のファンクションボタン133、電源ボタン134、およびキャンセルボタン135を有する。
【0013】
指示ボタン131は、測長の開始の指示や、各種の決定の指示を行うためにユーザにより操作されるボタンである。第1のファンクションボタン132および第2のファンクションボタン133は、各種の選択を行うためにユーザにより操作されるボタンである。電源ボタン134は、電源をオン・オフするためにユーザにより操作されるボタンである。キャンセルボタン135は、キャンセルを行うためにユーザにより操作されるボタンである。尚、指示ボタン131、第1のファンクションボタン132、第2のファンクションボタン133、電源ボタン134、およびキャンセルボタン135は、前述した目的とは別の目的で使用されてもよい。例えば、複数のボタンを同時に操作することや、ボタンを長押しすることにより、前述した目的とは別の各種の選択・指示を行うことができる。
【0014】
測長装置100の基端部100dの表面(外側を向く面であり、
図1および
図2ではX軸の正の方向側の面)には、把持部材140が配置される。測長装置100の基端部100dの表面において把持部材140の下方には外側規制部材150が配置される。外側規制部材150は、筐体110の外側の領域においてY軸方向およびZ軸方向におけるメジャー200の帯210の動きを規制するための部材である。
測長装置100の側部100e~100fの底部100b側の領域の内部には、ガイド部材160a~160bが配置される。
【0015】
本実施形態では、測長装置100の底部100bの表面(外側を向く面であり、
図1ではZ軸の負の方向側の面)が測長対象物Mと対向する場合を例示する。ここで、測長対象物Mの領域のうち、測長装置100が帯210の目盛りの値を読み取る位置を、測長対象物Mの測長位置と称することとする。ガイド部材160a~160bは、測長装置100の底部100bの表面が測長対象物Mと対向するように測長装置100が配置された際に、測長装置100の長手方向における筐体110の予め定められた位置に測長対象物Mの測長位置が位置するように筐体110をガイドするためのものである。尚、
図1および
図2では、測長装置100の長手方向は、X軸方向である。このようにガイド部材160a~160bは、測長装置100を測長対象物Mに配置する際に、筐体110をガイドするためのである。
図1および
図2に示す例においてガイド部材160a~160bを用いて筐体110をガイドする場合、測長対象物Mの測長位置は、測長対象物Mの端部のうち、ガイド部材160a~160bが当接する端部MPのX軸方向の位置である。
【0016】
測長装置100は、メジャー200の帯210に表示されている目盛りの位置であって測長対象物Mの測長位置を示す目盛りの位置を、メジャー200による測長値として導出する。尚、測長対象物Mは、特に限定されない。測定対象物Mは、例えば、鋼材である。
【0017】
ガイド部材160a~160bは、概ね円柱形状を有する。ガイド部材160a~160bは、測長装置100の底部100bの表面に対して進退可能に配置される。ガイド部材160a~160bは同じものである。ガイド部材160a~160bは、通常は、測長装置100の底部100bの表面よりも外側に突出した状態である。測長装置100が測長対象物M等の上に置かれる等して、ガイド部材160a~160bの先端から図示されていない基端に向かう方向(Z軸の負の方向から正の方向)にガイド部材160a~160bに対して外力が作用すると、ガイド部材160a~160bは筐体110の内部に後退する。ガイド部材160a~160bが最も後退したときに、ガイド部材160a~160bの先端が測長装置100の底部100bの表面よりも後退する。例えば、ガイド部材160a~160bの基端と筐体110との間に図示されていないバネを配置することにより、以上のようなガイド部材160a~160bの動作を実現することができる。
【0018】
<測長装置100の底面の構成>
図3は、測長装置100の底部100bの表面を見た様子の一例を示す図である。
図3では、メジャー200の帯210が配置された状態を示す。
図4は、測長装置100の底部100bを含む領域の一例を示す断面図である。具体的に
図4(a)は、
図3(a)のI-I断面図であり、
図4(b)は、
図3(b)のII-II断面図であり、
図4(c)は、
図3(b)のI-I断面図である。
【0019】
図3(a)~
図3(b)および
図4(a)~
図4(c)に示すように、測長装置100の底部100bは、第1の土台部材171と、第2の土台部材172とを有する。第1の土台部材171および第2の土台部材172は、Y軸方向において間隔を有した状態で、筐体110の、測長装置100の底部100bを構成する領域に連結されている。また、筐体110の、測長装置100の底部100bを構成する領域のうち、第1の土台部材171および第2の土台部材172が連結されていない領域には2つの凹部110a、110bが形成されている。より詳細には、測長装置100の底部100bの第1の側面110e側(Y軸の正の方向側)の領域には、第1の土台部材171が配置される。また、測長装置100の底部100bの第2の側面110f側(Y軸の負の方向側)の領域には、第2の土台部材172が配置される。第2の土台部材172の一部の領域に内側規制部材173が配置される。第1の土台部材171、第2の土台部材172、および内側規制部材173は、同じ厚みを有する板部材である。第1の土台部材171と、第2の土台部材172および内側規制部材173とは、Y軸方向において間隔を有した状態で配置される。
【0020】
本実施形態では
図3(a)~
図3(b)に示すように、メジャー200の帯210は、メジャー200の帯210の長手方向がX軸方向に沿うように、測長装置100の底部100bに配置される。尚、メジャー200の帯210には、目盛り文字および目盛り線が表示される。当該目盛り文字および目盛り線は、
図3(a)~
図3(b)に示す帯210の面とは反対側の面(Z軸の正の方向側の面)に表示されている。また、メジャー200の帯210は、メジャー200の帯210の両端が筐体110の外部に位置するように筐体110の底面に配置される。尚、メジャー200は、目盛り線および目盛り文字が表示された帯を有していれば、どのようなものでもよい。後述する
図9Aおよび
図9Bに示すように、メジャー200は、帯を出し入れ可能に収容するケース220を有していてもよいし、ケース220を有していなくてもよい。例えば、巻尺、コンベックス、またはスケールをメジャー200として用いることができる。また、帯210の材質や帯に対する塗装の有無も特に限定されない。例えば、帯鋼を用いて帯210を構成することができる。尚、帯210は、テープ等とも称される。
【0021】
図3(a)~
図3(b)に示すように、筐体110の底面の先端部100c側(X軸の負の方向側)の領域と基端部100d側(X軸の正の方向側)の領域には、他の領域よりも上部100a側(Z軸の正の方向側)に窪んだ凹部110a、110bがそれぞれ形成されている。また、
図3(a)~
図3(b)において破線(仮想線)で示す四角形は、凹部110a~110bの平面形状を示す。尚、
図3(a)~
図3(b)において、凹部110a~110bは、メジャー200の帯210に隠れて見えない。凹部110a~110bの幅(Y軸方向の長さ)は、メジャー200の帯210の幅として想定される長さの最大値以上の長さを有する。
【0022】
図4(a)~
図4(c)に示すように、メジャー200の帯210は凹部110a~110bに配置される。本実施形態では、凹部110a~110bを用いることによって、測長装置100の長手方向(X軸方向)に向かう方向にメジャー200の帯210が配置されるようにメジャー200の帯210をガイドする。
【0023】
内側規制部材173は、筐体110の底面の先端面側(X軸の負の方向側)の領域に配置される。内側規制部材173は、通常は、
図3(a)および
図4(a)に示すように、第2の土台部材172よりも測長装置100の第1の側部100e側(Y軸の正の方向側)に位置する。この場合、
図3(a)および
図4(a)に示すように内側規制部材173は、凹部110aの一部の領域を覆う状態となる。従って、凹部110aにメジャー200の帯210が配置されると、内側規制部材173と筐体110(凹部110aの底面)との間にメジャー200の帯210が配置され、内側規制部材173によりメジャー200の帯210のZ軸方向の動きが規制される。このとき、メジャー200の帯210がその長手方向(X軸方向)に移動可能な程度に、内側規制部材173からメジャー200の帯210に外力を付与してメジャー200の帯210を押さえつけるのが好ましい。メジャー200の帯210のZ軸方向に加えてY軸方向の動きも規制することができると共に、メジャー200の帯210の動きをより確実に規制することができるからである。
【0024】
図3(a)および
図4(a)に示す状態でY軸の負の方向側に向かう外力が内側規制部材173に作用すると、
図3(b)および
図4(c)に示すように、内側規制部材173は、当該方向に移動(スライド)し、凹部110aを覆わない位置まで移動(スライド)することができる。このようにして内側規制部材173を移動(スライド)することにより、メジャー200の帯210を凹部110aに配置することが容易になる。また、
図3(b)および
図4(b)に示す状態でY軸の正の方向側に向かう外力が内側規制部材173に作用すると、内側規制部材173は元の位置(
図3(a)および
図4(a)に示す位置)に戻る。
【0025】
測長装置100の底部100bにおいて、第1の土台部材171および第2の土台部材172の間の領域のうち、凹部110a~110bが形成されていない領域110c(以下、開口部110cと称する)は開口している(即ち、開口部110cは、筐体110が存在しない部分である)。このように測長装置100の底部100bの一部の領域は開口している。開口部110c)の幅(Y軸方向の長さ)は、凹部110a~110bの幅(Y軸方向の長さ)よりも長い。
図3(a)および
図3(b)に示す例では、開口部110cの幅は、測長装置100の底部100bのX軸の正の方向側の領域において、開口部110cの他の領域よりも広くなっている。
図18を参照しながら後述する画像処理において、メジャー200の帯210のY軸方向の端部の検出が容易になるように、メジャー200の帯210とのコントラストが大きく異なる領域のY軸方向の領域を大きくするためである。
【0026】
また、第1の土台部材171には永久磁石180a~180bを配置するための貫通穴が形成されている。当該貫通穴に永久磁石180a~180bが配置される。第2の土台部材172には永久磁石180c~180dを配置するための貫通穴が形成されている。筐体110にも永久磁石180a~180dを配置するための非貫通穴(即ち凹部)が形成されている。永久磁石180a~180bは、第1の土台部材171に形成されている貫通穴および筐体110に形成されている非貫通穴に配置される。永久磁石180c~180dは、第2の土台部材172に形成されている貫通穴および筐体110に形成されている非貫通穴に配置される。永久磁石180a~180dの表面は、第1の土台部材171および第2の土台部材172の表面と略面一であるか、または、第1の土台部材171および第2の土台部材172の表面に対して突出する。測長対象物Mが鉄等である場合、永久磁石180a~180dにより筐体110を測長対象物Mに固定することができる。従って、ユーザは、筐体110から手を離した状態で作業をすることができる。
【0027】
<外側規制部材150の構成>
前述したように測長装置100の基端部100dの表面には外側規制部材150が配置される。
図5は、外側規制部材150の構成の一例を示す図である。
図5では、メジャー200の帯210が配置された状態を示す。
図5(a)は、測長装置100の基端部100dの表面を見た場合の外側規制部材150の構成の一例を示す図である。
図5(b)および
図5(c)は、
図5(a)のI-I断面図である。
【0028】
図5(a)~
図5(c)に示す例では、外側規制部材150の形状は、概ね、四角形状の断面を有する筒状の形状に対し、1つの側面(Y軸の正の方向側の側面)の中央においてX軸方向全体に亘って開口した領域150aを有する形状である(外側記載部材150の形状については
図1も参照のこと)。外側規制部材150の底面(Z軸の負の方向側の端面)は、第1の土台部材171および第2の土台部材172の底面と面一となるように配置することができる(
図5(b)および
図5(c)を参照)。尚、外側規制部材150の位置を動かせるように外側規制部材150が筐体110に取り付けられるようにしてもよい。
【0029】
そして、外側規制部材150の中空部にメジャー200の帯210を配置することにより、筐体110の外側の領域で、Y軸方向およびZ軸方向におけるメジャー2000の帯210の動きが規制される。また、領域150aを通して外側規制部材150の内部にメジャー200の帯210を配置することができるので、メジャー200の帯210を外側規制部材150の中空部に容易に配置することができる。また、
図5(c)に示すように、メジャー200の帯210を測長装置100の底部10bに配置する際に、メジャー200の帯210を水平面(X-Y平面)に対して下方向(Z軸の負の方向)に傾けることができる。このときの傾き角θは、例えば15°程度である。
図5(c)に示すように、メジャー200の帯210を水平面に対して下方向に傾けることにより、メジャー200の帯210を配置する際にメジャー200の帯210に対して測長装置100の浮きを防ぎながらテンションをかけることができる。このため、メジャー200の帯210の位置決めを容易に行うことができる。傾き角θは、メジャー200の帯210に対してテンションをかけることができるように定められる。
【0030】
<ガイド部材160a~160bの構成>
図6A~
図6Cは、ガイド部材160a~160bにより筐体110がガイドされる場合のガイド部材160a~160bと測長対象物Mとの位置関係の一例を示す図である。
図6Aは、測長装置100の基端部100dを見た様子の一例を示す図である。
図6Bは、測長装置100の第1の側部110eを見た様子の一例を示す図である。
図6Cは、測長装置100の上部100aを見た様子の一例を示す図である。尚、
図6B~
図6Cでは、外側規制部材150等の図示を省略する。
【0031】
図1、
図3、
図6A~
図6Cに示すように、ガイド部材160aは、第1の土台部材171に形成された貫通穴と、筐体110の領域のうち測長装置100の第1の側面110eを構成する領域に形成された非貫通穴とに挿通された状態で設置される。第1の土台部材171に形成された貫通穴と、筐体110の領域のうち測長装置100の第1の側面110eを構成する領域に形成された非貫通穴とは連通している。ガイド部材160bは、第2の土台部172に形成された貫通穴と、筐体110の領域うち測長装置100の第2の側面110fを構成する領域に形成された非貫通穴とに挿通された状態で設置される。第2の土台部172に形成された貫通穴と、筐体110の領域うち測長装置100の第2の側面110fを構成する領域に形成された非貫通穴とは連通している。また、第1の土台部材171の、第1の側部100eよりも外側に突出する領域には、ガイド位置161a~161bを表示する位置合わせ部171aが形成されている。同様に、第2の土台部材172の、第2の側部100fよりも外側に突出する領域には、ガイド位置161a~161bを表示する位置合わせ部172aが形成されている。ガイド位置161a~161bとは、ガイド部材160aの端部のうち、測長対象物Mと当接する端部の、X軸方向の位置である。
【0032】
図6A~
図6Cに示すように、ガイド部材160a~160bが筐体110の底面から外部に向けて突出した状態で測長対象物Mの端部MPにガイド部材160a~160bが当たるように測長装置100を配置すると、当該測長対象物Mの端部MPのX軸方向の位置は、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置と同じになる。位置合わせ部171a~172aはガイド位置161a~161bを表示する。従って、位置合わせ部171a~172aは、測長対象物Mの端部MPのX軸方向の位置を示すことになる。
【0033】
一方で、測長対象物Mの端部にガイド部材160a~160bを正確に当てられない場合や、測長対象物Mの端部MP以外の位置を測長位置とする場合がある。このような場合、ガイド部材160a~160bを筐体110の内部に後退させる。
図7A~
図7Cは、ガイド部材160a~160bにより筐体110をガイドしない場合のガイド部材160a~160bと測長対象物Mとの位置関係の一例を示す図である。
図7Aは、測長装置100の基端部100dを見た様子の一例を示す図であり、
図6Aに対応する図である。
図7Bは、測長装置100の第1の側部100eを見た様子の一例を示す図であり、
図6Bに対応する図である。
図7Cは、測長装置100の上部100aを見た様子の一例を示す図であり、
図6Cに対応する図である。尚、
図7A~
図7Cでも、
図6A~
図6Cと同様に、外側規制部材150等の図示を省略する。
【0034】
図7A~
図7Cに示すように、ガイド部材160a~160bを筐体110の内部に後退させた場合でも、位置合わせ部171a~172aを測長対象物Mの測長位置に合わせることにより、ガイド部材160a~160bにより筐体110をガイドする場合と同様に、ガイド位置161a~161bに、測長対象物Mの測長位置が位置するように筐体110を配置することができる。
【0035】
本実施形態では測長対象物Mの測長の際に、以上のようにして測長装置100およびメジャー200の帯210が配置される。従って、特許文献1に記載されているように測長装置の内部にメジャーを収容する必要がなくなり、測長装置100とメジャー200のケース220とを分離させることができる。すなわち、測長装置100の底部100には少なくとも帯210を設置すれば良いので、
図1および
図2に示すように、
図8に示すケース220を有するメジャー200(巻尺)を用いなくても測長対象物Mの測長を行うことができる。このように測長装置100に対して用いられるメジャー200は、ケース220を有していなくてもよい。
【0036】
その一方で、ケース200を有するメジャー200を用いる場合、測長装置100とメジャー200のケース220とが分離したままであると、持ち運びに不便であると共に、測長作業が容易でなくなる虞がある。そこで、帯201がケース220に収容されているようなメジャー200を用いる場合には、例えば
図8に示すように、メジャー200のケース220を把持部材140で把持することで、ケース200を測長装置100に固定しても良い。これによって、把持部材140でケース220が把持された状態でも前述したようにして凹部110a~110bにメジャー200の帯210を配置することができ、且つ、内側規制部材173および外側規制部材150によりメジャー200の帯210の動きを規制することができる。
【0037】
<把持部材140の構成>
図8は、ケース220を有するメジャー200を測長装置100に取り付ける前の状態の一例を示す図である。
図8は、測長装置100(筐体110)およびメジャー200(帯210およびケース220)の上面を見た様子の一例を示す図である。
図9A~
図9Bは、ケース220を有するメジャー200を測長装置100に取り付けた後の状態の一例を示す図である。
図9Aは、測長装置100(筐体110)およびメジャー200(帯210およびケース220)を、測長装置100の上部100a側から見た様子の一例を示す図である。
図9Bは、測長装置100(筐体110)およびメジャー200(帯210およびケース220)を、測長装置100の第1の側部100e側から見た様子の一例を示す図である。
【0038】
前述したようにして帯210を測長装置100の底部10bに配置した状態で、ケース220を把持部材140に近づける(
図8に示す白抜き矢印線を参照)。把持部材140は、弾性変形が可能な材料で構成される。また、把持部材140の隙間の間隔はケース220の幅(Y軸方向の長さ)として想定される長さよりも狭い。従って、
図9Aおよび
図9Bに示すように、把持部材140を広げて把持部材140の隙間にケース220を配置させると、把持部材140によりケース220の側面(Y軸方向の端面)を押さえ付けることができる。従って、測長装置100とメジャー200とを一緒に持ち運ぶことが可能になることに加え、測長作業に支障をきたすこと(例えば、測長作業時にケース220の位置がずれることにより帯210の位置がずれてしまうこと)を抑制することができる。また、把持部材140の隙間がケース220の幅よりも広くなるようにケース220および把持部材140の少なくとも一方を動かすことにより、把持部材140からケース220を容易に取り外すことができる。
【0039】
<測長装置100の内部構成>
図10は、測長装置100(筐体110)の内部構成の一例を示す図である。測長装置100の筐体110の内部には、撮像装置1010と、照明装置1020a~1020bと、制御基板1030とが配置される。また、表示装置120も測長装置100の内部に配置される。ただし、表示装置120の表示画面は、筐体110の上面に露出している。
【0040】
<<撮像装置1010>>
撮像装置1010は、撮像画像(静止画像、動画像)を撮影するための装置であり、測長装置100の底部100の所定の撮像領域1010aを撮像するように、筐体110の内部に設置される。
図11は、撮像領域1010aの一例を示す図である。
図11は、測長装置100の底部100bを、撮像装置1010が配置されている側から見た様子を示す。
図11に示すように、撮像領域1010aは、前述したようにして測長装置100の底部100bの開口部110cに配置されるメジャー200の帯210の領域を含む。また、撮像領域1010aのX軸方向の範囲には、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置が含まれるようにする。
【0041】
また、想定される最大の幅を有する帯210の幅方向(Y軸方向)の両側に開口部110cが撮像領域1010aに存在するように、撮像領域1010aのY軸方向の長さが定められる。尚、筐体110の底面の裏側(撮像装置1010と対向する側)には、マーカ110dが配置されている。マーカ110dは、例えば、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを確認するために用いられる。
【0042】
<<照明装置1020a~1020b>>
照明装置1020a~1020bは、少なくとも撮像領域1010aを明るく照らすように設置される。従って、照明装置1020a~1020bが点灯している場合には、照明装置1020a~1020bによる照明がない場合よりも撮像領域1010aの撮像画像の輝度が高くなる。照明装置1020a~1020bは、例えば、LEDライトを用いることにより実現される。
【0043】
<<制御基板1030>>
制御基板1030には、測長装置100における情報処理を実行するために必要なハードウェアが配置される。例えば、プロセッサ(CPUなど)と、RAMやROMなどの記憶装置、および各種の外部インターフェースが制御基板1030に配置される。また、制御基板1030には、バッテリーが配置される。尚、測長装置100に電力を供給する手段は、バッテリーに限定されない。例えば、バッテリーに加えてまたは代えて電源ケーブルを介して電力が測長装置100に供給されてもよい。尚、これらのハードウェアは、制御基板1030と電気的に接続可能な状態で筐体110の内部の制御基板1030以外の領域に配置されていてもよい。表示装置120は、制御基板1030に配置されるハードウェアと電気的に接続される。
【0044】
<測長装置100のモード>
本実施形態の測長装置100は、測長モードとして、規定位置モードと任意位置モードとを有する。測長モードとは、測長対象物Mの測長位置におけるメジャーによる測長値を導出するモードである。規定位置モードは、ガイド位置161a~161bに、測長対象物Mの測長位置が位置するように筐体110を配置した状態で、測長対象物Mの測長位置におけるメジャーによる測長値を導出するモードである。規定位置モードにおいては、ガイド部材160a~160bは、測長装置100の底部100bに対し外側に向けて突出した状態(
図6A~
図6Cを参照)であっても、筐体110の内部に後退した状態(
図7A~
図7Cを参照)であってもよい。任意位置モードは、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像に基づいて、測長対象物Mの測長位置を測長装置100が自動的に検出し、検出した測長対象物Mの測長位置におけるメジャーによる測長値を導出するモードである。任意位置モードにおいても、ガイド部材160a~160bは、測長装置100の底部100bに対し外側に向けて突出した状態(
図6A~
図6Cを参照)であっても、筐体110の内部に後退した状態(
図7A~
図7Cを参照)であってもよい。
また、本実施形態の測長装置100は、各種の設定を行うための設定モードを有する。
【0045】
<測長装置100の機能>
図12は、測長装置100の機能的な構成の一例を示す図である。
図12に示す各部は、例えば、制御基板1030に配置されるハードウェアを用いることにより実現される。
図13-1~
図13-3は、測長装置100における処理の一例を説明するフローチャートである。
図12および
図13-1~
図13-3等を参照しながら、測長装置100が有する機能の一例を説明する。
【0046】
<<規定位置モードにおける処理>>
図13-1のステップS1301において、操作入力部1201は、ユーザによる操作部130の操作に基づいて、規定位置モードが選択されたか否かを判定する。本実施形態では、測長装置100の電源がオンされている状態で指示ボタン131および第1のファンクションボタン132が同時に押された場合に規定位置モードが選択される。この判定の結果、規定位置モードが選択されていない場合(ステップS1301でNOの場合)、処理は、後述する
図13-2のステップS1321に進む。一方、規定位置モードが選択された場合(ステップS1301でYESの場合)、処理はステップS1302に進む。
【0047】
処理がステップS1302に進むと、撮像・表示部1202は、撮像装置1010に対し撮像領域1010aの撮像を指示する。これにより撮像装置1010による撮像が実行される。また、撮像・表示部1202は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像を、プレビュー画像として表示装置120に表示させる。以降、
図13-1のフローチャートが実行されている間、撮像装置1010による撮像は継続する。
【0048】
図14は、表示装置120に表示される撮像領域1010aの撮像画像の一例を示す図である。
図14(a)は、規定位置モードにおいて表示装置120に表示される撮像領域1010aの撮像画像の一例を示す図である。
図14(b)は、任意位置モードにおいて表示装置120に表示される撮像領域1010aの撮像画像の一例を示す図である。
図14(a)~
図14(b)では、撮像領域1010aのX軸方向の領域のうち、ガイド位置161a~161b付近の領域が表示装置120に表示される場合を例示する。ただし、撮像領域1010aの全ての領域を表示装置120に表示させてもよい。以下の説明では、表示装置120に表示される撮像領域1010aの撮像画像を、必要に応じて撮像領域1010aの表示画像と称する。
【0049】
規定位置モードにおいては、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置を示す情報として直線の画像1410が、撮像領域1010aの表示画像に重ねて表示される。
【0050】
尚、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置が、撮像領域1010aのどの位置になるのかは、例えば、以下のようにして特定される。すなわち、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置に目印を付した状態で撮像領域1010aを撮像し、撮像画像において目印のあるX軸方向の位置を、撮像領域1010aにおけるガイド位置161a~161bのX軸方向の位置とし、当該位置を示す情報を、制御基板1030が備える記憶装置に、測長装置100の出荷の前に事前に記憶する。
【0051】
以上のようにして、撮像領域1010aにおけるガイド位置161a~161bのX軸方向の位置が特定される。そうすると、撮像領域1010aにおけるガイド位置161a~161bのX軸方向の位置と、撮像領域1010aのうち表示装置120の表示画面に表示される領域と、に基づいて、撮像領域1010aのうち表示装置120の表示画面に表示される領域において、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置がどの位置になるのかが特定される。
【0052】
図14(a)では、直線の画像1410が、以上のようにして特定された表示装置120の表示画面の位置に、撮像領域1010aの表示画像に重ねて表示される。尚、
図14(a)、
図14(b)、
図16、
図18、
図20、
図22において、濃いグレーで示す領域は、測長対象物Mが存在していない領域(
図1および
図2において測長装置100の下に測長対象物Mがない領域)を示す。直線の画像1410を半透明とし、撮像領域1010aの表示画像の領域のうち、直線の画像1410と重なる領域が直線の画像1410に隠れずに表示されるようにするのが好ましい。
以上のような撮像領域1010aの表示画像は、プレビュー画像として表示される。従って、ユーザは、撮像領域1010aの表示画像を確認することで筐体110の内部の様子を確認することができる。例えば、ユーザは、メジャー200の帯210の配置が極端にずれているかどうかを確認することができる。また、ユーザは、直線の画像1410により、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置がメジャー200の帯210のどの位置と重なるのかを容易に把握することができる。
【0053】
次に、ステップS1303において、照明調整部1203は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを調整する。照明装置1020a~1020bによる照明の明るさの制御は、例えば、位相制御やPWM(Pulse Width Modulation)制御等の公知の手法により実現することができる。
次に、ステップS1304~S1305において、ずれ検出部1204は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、メジャー200の帯210の位置のずれの有無を検出し、メジャー200の帯210の位置がずれていない場合に、帯210のY軸方向の長さ(幅)を導出し、帯210のY軸方向の長さ(幅)が帯210の幅として想定されている範囲内であるか否かを判定する。本実施形態では、メジャー200の帯210の位置がずれていることは、筐体110の凹部110a~110bに帯210が正しく配置されていないことに対応する。ずれ検出の詳細は
図17のフローチャートを用いて後述するが、本実施形態では、ステップS1304において、ずれ検出部1204は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、メジャー200の帯210のY軸方向の両端を検出することができるか否かを判定することにより、筐体110の凹部110a~110bに帯210が正しく配置されているか否かを検出する。本実施形態では、メジャー200の帯210のY軸方向の両端を検出することができない場合、帯210は、浮いた状態で配置されている等、正しく凹部110a~110bに配置されていないとみなす。
【0054】
次に、ステップS1305において、ずれ検出部1204は、ステップS1304で導出したメジャー200の帯210の幅が上下限値内(下限閾値以上、上限閾値以下)であるか否かを判定する。ステップS1304においては、メジャー200の帯210の幅の両端の位置が正しいかどうかを検出するのに対し、ステップS1305では、メジャー200の帯210の幅の長さが正しいかどうかを検出する。本実施形態では、帯210が正しく配置されているか否かを、メジャー200の帯210の幅の両端の位置と長さとの双方を用いて確認する場合を例示する。この判定の結果、メジャー200の帯210の幅が上下限値内でない場合(ステップS1305でNOの場合)、処理はステップS1306に進む。処理がステップS1306に進むと、ずれ検出部1204は、帯210が正しく配置されていないことを示す情報を表示装置120に表示させる。これによりユーザは、帯210が正しく配置されていないことを認識することができる。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。
【0055】
一方、ステップS1305の判定の結果、メジャー200の帯210の幅が上下限値内である場合(YESの場合)、処理はステップS1307に進む。処理がステップS1307に進むと、測長部1205は、測長の指示があるまで待機する。本実施形態では、指示ボタン131が押された場合に測長が指示されるものとする。測長の指示があると、処理はステップS1308に進む。処理がステップS1308に進むと、測長部1205は、測長の指示があってから一定時間が経過するまで待機する。測長の指示があってから一定時間が経過するまで待機することで、ユーザは、測長を指示した後に、メジャー200の帯210の最終的な位置を調整・確認することができる。一定時間は、このようなユーザによる調整・確認に要する時間として想定される時間になる。一定時間は、例えば3秒である。測長の指示があってから一定時間が経過すると、処理はステップS1309に進む。
【0056】
処理がステップS1309に進むと、測長部1205は、測長の指示があってから一定時間が経過したときの撮像領域1010aの撮像画像に基づいて、メジャー200の帯210に表示された目盛り線および目盛り文字を認識し、認識した結果に基づいて、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出する。規定位置モードでは、測長対象物Mの測長位置は、ガイド位置161a~161b(
図3(a)~
図3(b)に示す位置合わせ部171a~172aのX軸方向の位置)である。
【0057】
ステップS1309の処理の具体例を以下に説明する。
まず、測長部1205は、測長対象物Mの測長位置に最も近い位置にある目盛り文字と当該目盛り文字に最も近い位置にある目盛り線とを認識する。目盛り文字および目盛り線の認識は、例えば、特許文献1に記載のように公知の技術を用いて実現することができる。
図14(a)に示す例では、目盛り文字である18と、この目盛り文字18の下の最も近い位置に表示される目盛り線とが認識される。
図14(a)では、直線の画像1410と白い領域との境界(の横方向の位置)が、測長対象物Mの測長位置を示す。
図14(b)、
図16、
図18、
図20、
図22においては、濃いグレーで示す領域と白い領域との境界(の横方向の位置)が、測長対象物Mの測長位置を示す。
【0058】
次に、測長部1205は、認識した目盛り線が位置する画素から測長対象物Mの測長位置が位置する画素までのX軸方向における画素数と、撮像装置1010(撮像素子)の1画素当たりの実空間におけるX軸方向の長さと、に基づいて、認識した目盛り線から測長対象物Mの測長位置までの実空間におけるX軸方向の長さを導出する。
撮像装置1010(撮像素子)の1画素当たりの実空間におけるX軸方向の長さは、例えば、以下のようにして特定される。すなわち、長さが既知の物体を撮像領域1010aに含めて撮像領域1010aを撮像し、当該物体の実際の長さを、撮像画像における当該物体のX軸方向の長さ(画素数)で割った値を、撮像装置1010(撮像素子)の1画素当たりの実空間におけるX軸方向の長さとし、当該長さを示す情報を、制御基板1030が備える記憶装置に、測長装置100の出荷の前に事前に記憶する。
【0059】
撮像領域1010aの実空間におけるX軸方向の長さが30mmであり、撮像装置1010(撮像素子)の画素数が320×240である場合、撮像装置1010(撮像素子)の1画素当たりの実空間におけるX軸方向の長さは、約0.094mm(=30÷320)になる。
図14(a)において、18の下に表示される目盛り線が位置する画素から測長対象物Mの測長位置が位置する画素までのX軸方向における画素数が14であるとする。この場合、18の下に表示される目盛り線から測長対象物Mの測長位置までの実空間におけるX軸方向の長さは、約1.3mm(=0.094×14)になる。
【0060】
最後に、測長部1205は、測長対象物Mの測長位置に最も近い位置にある目盛り文字と、当該目盛り文字に最も近い位置にある目盛り線から測長対象物Mの測長位置までの実空間におけるX軸方向の長さと、に基づいて、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出する。
図14(a)に示す例において、帯210に表示される目盛り文字の単位がセンチメートルであるとすると、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値は、181.3mm(=18×10+1.3)となる。
【0061】
尚、以上のようにせず、特許文献1に記載のように、撮像領域1010aの撮像画像内の基準位置(撮像領域1010aの右端)からの長さXと、目盛り文字の認識結果Yと、撮像領域1010aの撮像画像内の基準位置(撮像領域1010aの右端)から測長対象物Mの測長位置までの長さZとに基づいて、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出してもよい。
【0062】
次に、ステップS1310において、測長部1205は、ステップS1309で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を示す情報を表示装置120に表示させる。尚、ステップS1309において、目盛り文字や目盛り線の認識ができなかった場合等、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出することができなかった場合、測長部1205は、測長ができなかったことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。
【0063】
<<任意位置モードにおける処理>>
前述したようにステップS1301において、規定位置モードが選択されていないと判定された場合(NOの場合)、処理は、後述する
図13-2のステップS1321に進む。処理がステップS1321に進むと、操作入力部1201は、ユーザによる操作部130の操作に基づいて、任意位置モードが選択されたか否かを判定する。本実施形態では、測長装置100の電源がオンされている状態で指示ボタン131および第2のファンクションボタン133が同時に押された場合に規定位置モードが選択される。この判定の結果、任意位置モードが選択されていない場合(ステップS1321でNOの場合)、処理は、後述する
図13-3のステップS1341に進む。一方、任意位置モードが選択された場合(ステップS1321でYESの場合)、処理はステップS1322に進む。
【0064】
処理がステップS1322に進むと、撮像・表示部1206は、撮像装置1010に対し撮像領域1010aの撮像を指示する。これにより撮像装置1010による撮像が実行される。また、撮像・表示部1206は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像を、プレビュー画像として表示装置120に表示させる。前述したように
図14(b)は、このときに表示装置120に表示されるプレビュー画像の一例を示す。任意位置モードにおいては、
図14(b)に示すように、撮像領域1010aの表示画像を表示する際に、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置を示す情報(直線の画像1410)は表示されない。以降、
図13-2のフローチャートが実行されている間、撮像装置1010による撮像は継続する。
【0065】
ステップS1322の処理の後、ステップS1323の処理が実行される。ステップS1323~S1326の処理は、
図13-1のステップS1303~S1306の処理と同じである。
即ち、ステップS1323において、照明調整部1207は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを調整する。
【0066】
次に、ステップS1324において、ずれ検出部1208は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、メジャー200の帯210の位置のずれの有無を検出し、メジャー200の帯210の位置がずれていない場合に、メジャー200の帯210の幅(Y軸方向の長さ)を導出する。
次に、ステップS1325において、ずれ検出部1208は、ステップS1324で導出したメジャー200の帯210の幅が上下限値内(下限閾値以上、上限閾値以下)であるか否かを判定する。この判定の結果、メジャー200の帯210の幅が上下限値内でない場合、処理はステップS1326に進む。処理がステップS1326に進むと、ずれ検出部1208は、帯210が正しく配置されていないことを示す情報を表示装置120に表示させる。
【0067】
一方、ステップS1325の判定の結果、メジャー200の帯210の幅が上下限値内である場合(YESの場合)、処理はステップS1327に進む。処理がステップS1327に進むと、端部検出部1209は、測長の指示があるまで待機する。本実施形態では、指示ボタン131が押された場合に測長が指示されるものとする。測長の指示があると、処理はステップS1328に進む。
【0068】
処理がステップS1328に進むと、端部検出部1209は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、撮像領域1010a内に存在する測長対象物Mの端部を検出する。任意位置モードでは、測長対象物Mの測長位置は、このようにして検出された測長対象物Mの端部のX軸方向の位置である。
次に、ステップS1329において、測長部1210は、測長の指示があってから一定時間が経過するまで待機する。ステップS1329の処理は、
図13-1のステップS1308の処理と同じである。測長の指示があってから一定時間が経過すると、処理はステップS1330に進む。
【0069】
処理がステップS1330に進むと、測長部1210は、測長の指示があってから一定時間が経過したときの撮像領域1010aの撮像画像に基づいて、メジャー200の帯210に表示された目盛り線および目盛り文字を認識し、認識した結果に基づいて、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出する。前述したように任意位置モードでは、測長対象物Mの測長位置は、ステップS1328で検出された測長対象物Mの端部である。
【0070】
図11に示すように、規定位置モードにおいては、測長対象物Mの測長位置は、ガイド位置161a~161b(
図3(a)~
図3(b)に示す位置合わせ部171a~172aのX軸方向の位置)である。測長対象物Mの端部のX軸方向の位置が、撮像領域1010aのX軸方向の中心に近くなる(好ましくは一致する)ように、ガイド部材160a~160bの位置が定められている。従って、規定位置モードにおいては、撮像装置1010は、測長対象物Mの測長位置を、略真上から撮像している。よって、コンベックスのようなメジャーのようにメジャー200の帯210が湾曲している場合に、特許文献1等に記載されている手法により、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出しても、測定精度は低下しない。
【0071】
一方、任意位置モードにおいては、測長対象物Mの測長位置(例えば、測長対象物Mの端部MP)のX軸方向の位置が、撮像領域1010aのX軸方向の中心から大きく外れる場合がある。従って、任意位置モードにおいては、撮像装置1010は、測長対象物Mの測長位置を、略真上から撮像しない場合がある。よって、コンベックスのようなメジャーのようにメジャー200の帯210が湾曲している場合、特許文献1等に記載されている手法により、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出すると、測定精度は低下する虞がある。そこで、本実施形態では、測長部1210は、撮像領域1010aの撮像画像に基づいて認識した目盛り線および目盛り文字から導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を、撮像装置1010の位置と、撮像装置1010の位置でのメジャー200による測長値と、メジャー200の帯210の高さとに基づいて補正する。ステップS1330の詳細は、
図21~
図23を参照しながら後述する。
【0072】
次に、ステップS1331において、測長部1210は、ステップS1330で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を示す情報を表示装置120に表示させる。ステップS1331の処理は、
図13-1のステップS1310の処理と同じである。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。
【0073】
<<照明調整(S1303、S1323)の処理の詳細>>
ここで、
図15および
図16を参照しながら、
図13-1のステップS1303および
図13-2のステップS1323の詳細な処理の一例を説明する。
図15は、照明調整(
図13-1のステップS1303および
図13-2のステップS1323)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
図16は、照明調整(
図13-1のステップS1303および
図13-2のステップS1323)の処理の一例を説明する図である。
【0074】
図15のステップS1501において、照明調整部1203、1207は、ステップS1501の実行時に撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像に含まれるマーカ110dの領域の輝度の平均値を導出する。そして、照明調整部1203、1207は、マーカ110dの領域の輝度の平均値が下限閾値以上であるか否かを判定する。この判定の結果、マーカ110dの領域の輝度の平均値が下限閾値以上である場合(ステップS1501でYESの場合)、処理は後述するステップS1505に進む。
【0075】
一方、マーカ110dの領域の輝度の平均値が下限閾値以上でない場合(ステップS1501でNOの場合)、処理はステップS1502に進む。処理がステップS1502に進むと、照明調整部1203、1207は、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも明るくできるか否かを判定する。例えば、PWM制御により照明装置1020a~1020bによる明るさを調整する場合、照明調整部1203、1207は、デューティ比(=パルス幅÷周期)が上限値である場合に、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも明るくできないと判定し、そうでない場合に、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも明るくできると判定する。
【0076】
ステップS1502の判定の結果、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも明るくできない場合(ステップS1502でNOの場合)、処理はステップS1503に進む。処理がステップS1503に進むと、照明調整部1203、1207は、撮像領域1010aが暗すぎることにより測長ができないことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図15のフローチャートによる処理が終了する。この場合、
図13-1および
図13-2のフローチャートに処理には戻らずに処理が終了する。
【0077】
一方、ステップS1502の判定の結果、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも明るくできる場合(ステップS1502でYESの場合)、処理はステップS1504に進む。処理がステップS1504に進むと、照明調整部1203、1207は、照明装置1020a~1020bによる照明を一段階明るくする。例えば、PWM制御により照明装置1020a~1020bによる明るさを調整する場合、照明調整部1203、1207は、デューティ比を予め定められた値だけ増加させる。照明調整部1203、1207は、変更後のデューティ比に基づいた照明を実行する。そして、処理はステップS1501に戻る。
【0078】
前述したようにステップS1501の判定の結果、マーカ110dの領域の輝度が下限閾値を上回る場合(YESの場合)、処理はステップS1505に進む。処理がステップS1505に進むと、照明調整部1203、1207は、マーカ110dの領域の輝度の平均値が上限閾値以下であるか否かを判定する。この判定の結果、マーカ110dの領域の輝度の平均値が上限閾値以下である場合、撮像領域1010aの撮像画像の輝度は適正であるとして
図15のフローチャートによる処理が終了する。この場合、処理は、
図13-1のステップS1304または
図13-2のステップS1324の処理に進む。
【0079】
一方、マーカ110dの領域の輝度の平均値が上限閾値以下でない場合(ステップS1505でNOの場合)、処理はステップS1506に進む。処理がステップS1506に進むと、照明調整部1203、1207は、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも暗くできるか否かを判定する。例えば、PWM制御により照明装置1020a~1020bによる明るさを調整する場合、照明調整部1203、1207は、デューティ比(=パルス幅÷周期)が下限値である場合に、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも暗くできないと判定し、そうでない場合に、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも暗くできると判定する。
【0080】
ステップS1506の判定の結果、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも暗くできない場合(NOの場合)、処理はステップS1507に進む。処理がステップS1507に進むと、照明調整部1203、1207は、撮像領域1010aが明るすぎることにより測長ができないことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図15のフローチャートによる処理が終了する。この場合、
図13-1および
図13-2のフローチャートに処理には戻らずに処理が終了する。
【0081】
ステップS1506の判定の結果、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを現在の明るさよりも暗くできる場合(YESの場合)、処理はステップS1508に進む。処理がステップS1508に進むと、照明調整部1203、1207は、照明装置1020a~1020bによる照明を一段階暗くする。例えば、PWM制御により照明装置1020a~1020bによる明るさを調整する場合、照明調整部1203、1207は、デューティ比を予め定められた値だけ減少させる。照明調整部1203、1207は、変更後のデューティ比に基づいた照明を実行する。そして、処理はステップS1501に戻る。
【0082】
<<ずれ検出(S1304、S1324)の処理の詳細>>
次に、
図17および
図18を参照しながら、
図13-1のステップS1304および
図13-2のステップS1324の詳細な処理の一例を説明する。
図17は、ずれ検出(
図13-1のステップS1304および
図13-2のステップS1324)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
図18は、ずれ検出(
図13-1のステップS1304および
図13-2のステップS1324)の処理の一例を説明する図である。
図17のフローチャートでは、
図17のフローチャートの各ステップの開始時点で撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像を用いた処理が実行される。
【0083】
ステップS1701において、ずれ検出部1204、1208は、第1の上側枠1801を初期位置に設定する。
図18(a)において、第1の上側枠1801の左端(X軸の負の方向の端部)のX軸方向の位置はX1で固定である。第1の上側枠1801の幅(X軸方向の長さ)はw1で固定である。また、第1の上側枠1801の上端(Y軸の負の方向の端部)のY軸方向の初期位置はY3である。第1の上側枠1801の上端のY軸方向の初期位置Y3は、開口部110cのうち、メジャー200の帯210が配置される領域として想定される領域よりも上側の領域である。
【0084】
次に、ステップS1702において、ずれ検出部1204、1208は、第1の上側枠1801の上側半分1801aに位置する画素の輝度の平均値と、第1の上側枠1801の下側半分1801bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を導出する。以下の説明では、第1の上側枠1801の上側半分1801aに位置する画素の輝度の平均値と、第1の上側枠1801の下側半分1801bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を、必要に応じて第1の上側輝度差と称する。
【0085】
次に、ステップS1703において、ずれ検出部1204、1208は、第1の上側枠1801のY軸方向の位置が最終位置であるか否かを判定する。
図18(a)において、第1の上側枠1801の上端(Y軸の負の方向の端部)のY軸方向の最終位置はY4である。第1の上側枠1801の上端のY軸方向の最終位置Y4は、メジャー200の帯210が配置される領域として想定される領域である。この判定の結果、第1の上側枠1801のY軸方向の位置が最終位置でない場合(ステップS1703でNOの場合)、処理はステップS1704に進む。処理がステップS1704に進むと、ずれ検出部1204、1208は、第1の上側枠1801のY軸方向の位置を、Y軸の正の方向に所定の画素数分だけ変更する。このように第1の上側枠1801は、X軸方向の位置を変えずに、Y軸の正の方向に所定の画素数分ずつずらされる。
【0086】
そして、処理はステップS1702に戻り、ずれ検出部1204、1208は、Y軸方向の位置が変更された第1の上側枠1801に対する第1の上側輝度差を導出する。
図18(b)に、第1の上側輝度差とY軸方向の位置との関係の一例を示す。
ステップS1702~S1704の処理は、第1の上側枠1801のY軸方向の位置が最終位置になるまで繰り返される。そして、ステップS1703において、第1の上側枠1801のY軸方向の位置が最終位置であると判定されると(ステップS1703でYESと判定されると)、処理はステップS1705に進む。
【0087】
処理がステップS1705に進むと、ずれ検出部1204、1208は、ステップS1702で導出された第1の上側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値を上回るか否かを判定する。この判定の結果、第1の上側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値を上回らない場合(ステップS1705でNOの場合)、処理はステップS1706に進む。処理がステップS1706に進むと、ずれ検出部1204、1208は、メジャー200の帯210の幅方向の上端(Y軸の負の方向の端部)が検出されないことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図17のフローチャートによる処理が終了する。この場合、
図13-1および
図13-2のフローチャートに処理には戻らずに処理が終了する。
【0088】
一方、ステップS1705の判定の結果、第1の上側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値を上回る場合(YESの場合)、処理はステップS1707に進む。処理がステップS1707に進むと、ずれ検出部1204、1208は、ステップS1702で導出された第1の上側輝度差の最大値を有する第1の上側枠1801のY軸方向の中心の位置を、メジャー200の帯210の幅方向の上端(Y軸の負の方向の端部)の位置として設定する。
図18(b)では、第1の上側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値TH1を上回り、メジャー200の帯210の幅方向の上端の位置としてYUが設定されたことを示す。
【0089】
次に、ステップS1708において、ずれ検出部1204、1208は、第1の下側枠1802を初期位置に設定する。
図18(a)において、第1の下側枠1802の左端(X軸の負の方向の端部)のX軸方向の位置はX1で固定である。第1の下側枠1802の幅(X軸方向の長さ)はw1で固定である。また、第1の下側枠1802の下端(Y軸の正の方向の端部)のY軸方向の初期位置はY5である。第1の下側枠1802の下端のY軸方向の初期位置Y5は、開口部110cのうち、メジャー200の帯210が配置される領域として想定される領域よりも下側の領域である。
【0090】
次に、ステップS1709において、ずれ検出部1204、1208は、第1の下側枠1802の上側半分1802aに位置する画素の輝度の平均値と、第1の下側枠1802の下側半分1802bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を導出する。以下の説明では、第1の下側枠1802の上側半分1802aに位置する画素の輝度の平均値と、第1の下側枠1802の下側半分1802bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を、必要に応じて第1の下側輝度差と称する。
【0091】
次に、ステップS1710において、ずれ検出部1204、1208は、第1の下側枠1802のY軸方向の位置が最終位置であるか否かを判定する。
図18(a)において、第1の下側枠1802の下端(Y軸の正の方向の端部)のY軸方向の最終位置はY6である。第1の下側枠1802の下端のY軸方向の最終位置Y6は、メジャー200の帯210が配置される領域として想定される領域である。この判定の結果、第1の下側枠1802のY軸方向の位置が最終位置でない場合(ステップS1710でNOの場合)、処理はステップS1711に進む。処理がステップS1711に進むと、ずれ検出部1204、1208は、第1の下側枠1802のY軸方向の位置を、Y軸の負の方向に所定の画素数分だけ変更する。このように第1の下側枠1802は、X軸方向の位置を変えずに、Y軸の負の方向に所定の画素数分ずつずらされる。
【0092】
そして、処理はステップS1709に戻り、ずれ検出部1204、1208は、Y軸方向の位置が変更された第1の下側枠1802に対する第1の下側輝度差を導出する。
図18(c)に、第1の下側輝度差とY軸方向の位置との関係の一例を示す。
ステップS1709~S1711の処理は、第1の下側枠1802のY軸方向の位置が最終位置になるまで繰り返される。そして、ステップS1710において、第1の下側枠1802のY軸方向の位置が最終位置であると判定されると(ステップS1710でYESと判定されると)、処理はステップS1712に進む。
【0093】
処理がステップS1712に進むと、ずれ検出部1204、1208は、ステップS1709で導出された第1の下側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値を上回るか否かを判定する。この判定の結果、第1の下側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値を上回らない場合(ステップS1712でNOの場合)、処理はステップS1713に進む。処理がステップS1713に進むと、ずれ検出部1204、1208は、メジャー200の帯210の幅方向の下端(Y軸の正の方向の端部)が検出されないことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図17のフローチャートによる処理が終了する。この場合、
図13-1および
図13-2のフローチャートに処理には戻らずに処理が終了する。
【0094】
一方、ステップS1712の判定の結果、第1の下側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値を上回る場合(YESの場合)、処理はステップS1714に進む。処理がステップS1714に進むと、ずれ検出部1204、1208は、ステップS1709で導出された第1の下側輝度差の最大値を有する第1の下側枠1802のY軸方向の中心の位置を、メジャー200の帯210の幅方向の下端(Y軸の正の方向の端部)の位置として設定する。
図18(b)では、第1の下側輝度差の最大値が位置ずれ検出用閾値TH1を上回り、メジャー200の帯210の幅方向の下端の位置としてYDが設定されたことを示す。
【0095】
次に、ステップS1715において、ずれ検出部1204、1208は、ステップS1707で設定したメジャー200の帯210の幅方向の上端の位置と、ステップS1714で設定したメジャー200の帯210の幅方向の下端の位置との差の絶対値を、メジャー200の帯210の幅(Y軸方向の長さ)として導出する。
図18(b)および
図18(c)に示す例では、メジャー200の帯210の幅は、|YD-YU|である。そして、
図17のフローチャートによる処理が終了する。この場合、処理は、
図13-1のステップS1305または
図13-2のステップS1325の処理に進む。
【0096】
<<端部検出(S1328)の処理の詳細>>
次に、
図19および
図20を参照しながら、
図13-2のステップS1328の詳細な処理の一例を説明する。
図19は、端部検出(
図13-2のステップS1328)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
図20は、端部検出(
図13-2のステップS1328)の処理の一例を説明する図である。
図19のフローチャートでは、
図19のフローチャートの各ステップの開始時点で撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像を用いた処理が実行される。
【0097】
ステップS1901において、端部検出部1209は、第2の上側枠2001を初期位置に設定する。
図20(a)において、第2の上側枠2001の上端(Y軸の負の方向の端部)のY軸方向の位置はY1で固定である。開口部110cのうち、メジャー200の帯210が配置される領域として想定される領域よりも上側の領域に第2の上側枠2001が位置するように初期位置Y1は設定される。第2の上側枠2001の幅(X軸方向の長さ)はw2で固定である。また、第2の上側枠2001の左端(X軸の負の方向の端部)のX軸方向の初期位置は、撮像領域1010aの左端のX軸方向の位置である。
【0098】
次に、ステップS1902において、端部検出部1209は、第2の上側枠2001の左側半分2001aに位置する画素の輝度の平均値と、第2の上側枠2001の右側半分2001bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を導出する。以下の説明では、第2の上側枠2001の左側半分2001aに位置する画素の輝度の平均値と、第2の上側枠2001の右側半分2001bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を、必要に応じて第2の上側輝度差と称する。
【0099】
次に、ステップS1903において、端部検出部1209は、第2の上側枠2001のX軸方向の位置が最終位置であるか否かを判定する。第2の上側枠2001の右端(X軸の正の方向側の端部)のX軸方向の最終位置は、撮像領域1010aの右端のX軸方向の位置である。この判定の結果、第2の上側枠2001のX軸方向の位置が最終位置でない場合(ステップS1903でNOの場合)、処理はステップS1904に進む。処理がステップS1904に進むと、端部検出部1209は、第2の上側枠2001のX軸方向の位置を、X軸の正の方向に所定の画素数分だけ変更する。このように第2の上側枠2001は、Y軸方向の位置を変えずに、X軸の正の方向に所定の画素数分ずつずらされる。
【0100】
そして、処理はステップS1902に戻り、端部検出部1209は、X軸方向の位置が変更された第2の上側枠2001に対する第2の上側輝度差を導出する。
図20(b)に、第2の上側輝度差とX軸方向の位置との関係の一例を示す。
ステップS1902~S1904の処理は、第2の上側枠2001のY軸方向の位置が最終位置になるまで繰り返される。そして、ステップS1903において、第2の上側枠2001のX軸方向の位置が最終位置であると判定されると(ステップS1903でYESと判定されると)、処理はステップS1905に進む。
【0101】
処理がステップS1905に進むと、端部検出部1209は、ステップS1902で導出された第2の上側輝度差の最大値が端検出用閾値を上回るか否かを判定する。この判定の結果、第2の上側輝度差の最大値が端検出用閾値を上回らない場合(ステップS1905でNOの場合)、処理はステップS1906に進む。処理がステップS1906に進むと、端部検出部1209は、測長対象物Mの端部が検出されないことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図19のフローチャートによる処理が終了する。この場合、
図13-2のフローチャートに処理には戻らずに処理が終了する。
【0102】
一方、ステップS1905の判定の結果、第2の上側輝度差の最大値が端検出用閾値を上回る場合(YESの場合)、処理はステップS1907に進む。処理がステップS1907に進むと、端部検出部1209は、ステップS1902で導出された第2の上側輝度差の最大値を有する第2の上側枠2001のX軸方向の中心の位置を、測長対象物Mの端部の第1の位置として設定する。
図20(b)では、第2の上側輝度差の最大値が端検出用閾値TH2を上回り、測長対象物Mの端部の第1の位置としてXUが設定されたことを示す。
【0103】
次に、ステップS1908において、端部検出部1209は、第2の下側枠2002を初期位置に設定する。
図20(a)において、第2の下側枠2002の下端(Y軸の正の方向の端部)のY軸方向の位置はY2で固定である。開口部110cのうち、メジャー200の帯210が配置される領域として想定される領域よりも下側の領域に第2の下側枠2002が位置するように初期位置Y2は設定される。第2の下側枠2002の幅(X軸方向の長さ)はw2で固定である。また、第2の下側枠2002の左端(X軸の負の方向の端部)のX軸方向の初期位置は、撮像領域1010aの左端のX軸方向の位置である。
【0104】
次に、ステップS1909において、端部検出部1209は、第2の下側枠2002の左側半分2002aに位置する画素の輝度の平均値と、第2の下側枠2002の右側半分2002bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を導出する。以下の説明では、第2の下側枠2002の左側半分2002aに位置する画素の輝度の平均値と、第2の下側枠2002の右側半分2002bに位置する画素の輝度の平均値との差の絶対値を、必要に応じて第2の下側輝度差と称する。
【0105】
次に、ステップS1910において、端部検出部1209は、第2の下側枠2002のX軸方向の位置が最終位置であるか否かを判定する。第2の下側枠2002の右端(X軸の正の方向側の端部)のX軸方向の最終位置は、撮像領域1010aの右端のX軸方向の位置である。この判定の結果、第2の下側枠2002のX軸方向の位置が最終位置でない場合(ステップS1910でNOの場合)、処理はステップS1911に進む。処理がステップS1911に進むと、端部検出部1209は、第2の下側枠2002のX軸方向の位置を、X軸の正の方向に所定の画素数分だけ変更する。このように第2の下側枠2002は、Y軸方向の位置を変えずに、X軸の正の方向に所定の画素数分ずつずらされる。
【0106】
そして、処理はステップS1909に戻り、端部検出部1209は、X軸方向の位置が変更された第2の下側枠2002に対する第2の下側輝度差を導出する。
図20(c)に、第2の下側輝度差とX軸方向の位置との関係の一例を示す。
ステップS1909~S1911の処理は、第2の下側枠2002のY軸方向の位置が最終位置になるまで繰り返される。そして、ステップS1910において、第2の下側枠2002のX軸方向の位置が最終位置であると判定されると(ステップS1910でYESと判定されると)、処理はステップS1912に進む。
【0107】
処理がステップS1912に進むと、端部検出部1209は、ステップS1909で導出された第2の下側輝度差の最大値が端検出用閾値を上回るか否かを判定する。この判定の結果、第2の下側輝度差の最大値が端検出用閾値を上回らない場合(ステップS1912でNOの場合)、処理はステップS1913に進む。処理がステップS1913に進むと、端部検出部1209は、測長対象物Mの端部が検出されないことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図19のフローチャートによる処理が終了する。この場合、
図13-2のフローチャートに処理には戻らずに処理が終了する。
【0108】
一方、ステップS1912の判定の結果、第2の下側輝度差の最大値が端検出用閾値を上回る場合(YESの場合)、処理はステップS1914に進む。処理がステップS1914に進むと、端部検出部1209は、ステップS1909で導出された第2の下側輝度差の最大値を有する第2の下側枠2002のX軸方向の中心の位置を、測長対象物Mの端部の第2の位置として設定する。
図20(c)では、第2の下側輝度差の最大値が端検出用閾値TH2を上回り、測長対象物Mの端部の第2の位置としてXDが設定されたことを示す。
【0109】
次に、ステップS1915において、端部検出部1209は、ステップS1908で設定した測長対象物Mの端部の第1の位置と、ステップS1914で設定した測長対象物Mの端部の第2の位置との差の絶対値を、測長対象物Mの端部のずれ量として導出する。
図20(b)および
図20(c)に示す例では、測長対象物Mの端部のずれ量は、|XD-XU|である。
次に、ステップS1916において、端部検出部1209は、ステップS1915で導出した測長対象物Mの端部のずれ量が、端ずれ検出用閾値以下であるか否かを判定する。この判定の結果、測長対象物Mの端部のずれ量が端ずれ検出用閾値以下でない場合(ステップS1916でNOの場合)、処理はステップS1917に進む。測長対象物Mの端部のずれ量が大きい場合、測長装置100が測長対象物Mに対して正しく配置されていない可能性がある。そこで、処理がステップS1917に進むと、端部検出部1209は、測長装置100の配置が適切でないことを示す情報を表示装置120に表示させる。そして、
図19のフローチャートによる処理が終了する。この場合、
図13-2のフローチャートに処理には戻らずに処理が終了する。
【0110】
一方、ステップS1916の判定の結果、測長対象物Mの端部のずれ量が端ずれ検出用閾値以下である場合(YESの場合)、処理はステップS1918に進む。処理がステップS1918に進むと、端部検出部1209は、ステップS1908で設定した測長対象物Mの端部の第1の位置と、ステップS1914で設定した測長対象物Mの端部の第2の位置とに基づいて、測長対象物Mの端部のX軸方向の位置を、測長対象物Mの測長位置として導出する。端部検出部1209は、例えば、ステップS1908で設定した測長対象物Mの端部の第1の位置と、ステップS1914で設定した測長対象物Mの端部の第2の位置との平均値を、測長対象物Mの端部のX軸方向の位置として導出する。また、端部検出部1209は、ステップS1908で設定した測長対象物Mの端部の第1の位置XUと、位置Y1とにより定まる点と、ステップS1914で設定した測長対象物Mの端部の第2の位置XDと、位置Y2とにより定まる点とを結ぶ直線を、測長対象物Mの端部の輪郭線として導出してもよい。そして、
図19のフローチャートによる処理が終了する。この場合、処理は、
図13-2のステップS1329の処理に進む。
【0111】
<<測長(S1330)の処理の詳細>>
ここで、
図21~
図23を参照しながら、
図13-2のステップS1330の詳細な処理の一例を説明する。
図21は、測長(
図13-2のステップS1330)の詳細な処理の一例を説明するフローチャートである。
図22は、測長(
図13-2のステップS1330)の処理の一例を説明する図である。
【0112】
図21のステップS2101において、測長部1210は、測長の指示があってから一定時間が経過したときの撮像領域1010aの撮像画像に基づいて、メジャー200の帯210に表示された目盛り線および目盛り文字を認識し、認識した結果に基づいて、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出する。ステップS2101の処理は、測長対象物Mの測長位置が異なること以外は、
図13-1のステップS1309の処理と同じである。ステップS1309では、測長対象物Mの測長位置は、ガイド位置161a~161b(
図3(a)~
図3(b)に示す位置合わせ部171a~172aのX軸方向の位置)である。これに対し、ステップS2101では、測長対象物Mの測長位置は、ステップS1328で検出された測長対象物Mの端部である。
【0113】
図22(a)に示すようにメジャー200の帯210が湾曲している場合がある。また、
図22(b)に示すように、任意位置モードにおいては、測長対象物Mの端部のX軸方向の位置が、撮像領域1010aのX軸方向の中心から大きく外れる場合がある。そうすると、
図22(c)に示すように測長対象物Mの端部を真上から見た場合の測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値と、ステップS2101で導出した、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値とが異なる虞がある。そこで、本実施形態では、測長部1210は、以下のステップS2102、S2103の処理を実行する。
【0114】
ステップS2102において、測長部1210は、測長の指示があってから一定時間が経過したときの撮像領域1010aの撮像画像に基づいて、撮像装置1010のX軸方向の中心の位置でのメジャー200による測長値を導出する。
図11に示すように、ガイド位置161a~161bのX軸方向の位置(
図3(a)~
図3(b)に示す位置合わせ部171a~172aのX軸方向の位置)が、撮像領域1010aのX軸方向の中心に近くなる(好ましくは一致する)ように、ガイド部材160a~160bの位置が定められている。従って、本実施形態では、測長部1201は、測長の指示があってから一定時間が経過したときの撮像領域1010aの撮像画像に基づいて、メジャー200の帯210に表示された目盛り線および目盛り文字を認識し、認識した結果に基づいて、測長対象物Mの測長位置(すなわちガイド位置161a~161b)でのメジャー200による測長値を、撮像装置1010のX軸方向の中心の位置でのメジャー200による測長値として導出する。
【0115】
次に、ステップS2103において、測長部1210は、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を、撮像装置1010の筐体110内における位置と、ステップS2102で導出した撮像装置1010のX軸方向の中心の位置でのメジャー200による測長値と、メジャー200の帯210の高さとに基づいて補正する。メジャー200の帯210の高さは、
図22(a)に示すように、メジャー200の帯210の底部から頂部までの長さz2であり、測長装置100に予め設定される。
【0116】
図23は、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を補正する処理(ステップS2103の処理)の一例を説明する図である。ここでは、筐体110の凹部110a~110bの内側の底面のZ軸の座標を0(ゼロ)とする。メジャー200の帯210の底部のZ軸の座標は、筐体110の凹部110a~110bの内側の底面のZ軸の座標と同じ(=0)である。
【0117】
図23において、z1は、撮像装置101の撮像面のZ軸の座標である。撮像装置101の撮像面のZ軸の座標z1は、測長装置100に予め設定される。x1は、ステップS2102で導出した撮像装置1010のX軸方向の中心の位置でのメジャー200による測長値である。x2は、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値である。そうすると、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値の補正後のX軸の座標x3は、座標(x1,z1)、(x2,z2)で定まる直線のZ=0におけるX軸の座標となる。具体的には、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値の補正後のX軸の座標x3は、以下の(1)式で表される。
【0118】
x3=(x2-x1)÷(z1-z2)×z2+x2 ・・・(1)
撮像装置101の撮像面のZ軸の座標z1が70mmであり、メジャー200の帯210の高さz2が2.5mmであるとする。また、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値x2が195mmであり、ステップS2102で導出した撮像装置1010のX軸方向の中心の位置でのメジャー200による測長値x1が181.3mmであるとする(
図22(b)を参照)。この場合、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値の補正後のX軸の座標x3は、195.5mmとなる(
図22(c)を参照)。
【0119】
測長部1210は、以上のようにして導出した座標x3を、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値の補正後の値とする。そして、
図21のフローチャートによる処理が終了する。この場合、処理は、
図13-2のステップS1331の処理に進む。ステップS1331では、ステップS2101で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値の補正後の値を示す情報が、ステップS1330で導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を示す情報として表示装置120に表示される。
【0120】
<<設定モードにおける処理>>
前述したように
図13-2のステップS1321の判定の結果、任意位置モードが選択されていない場合(NOの場合)、処理は
図13-3のステップS1341に進む。
図13-3は、設定モードにおける測長装置100の処理の一例を説明するフローチャートである。
図24は、設定モードにおいて表示装置120に表示される表示画面の一例を示す図である。
図13-2および
図24を参照しながら、設定モードにおける測長装置100の処理の一例を説明する。
【0121】
ステップS1341において、設定部1211は、操作入力部1201は、ユーザによる操作部130の操作に基づいて、設定モードが選択されたか否かを判定する。本実施形態では、測長装置100の電源がオンされている状態で指示ボタン131およびキャンセルボタン135が同時に押された場合に設定モードが選択される。この判定の結果、設定モードが選択されていない場合(ステップS1341でNOの場合)、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、この場合、測長装置100における規定位置モード、任意位置モード、および設定モードにおける処理以外の処理が実行される。
【0122】
一方、設定モードが選択された場合(ステップS1341でYESの場合)、処理はステップS1342に進む。処理がステップS1342に進むと、設定部1211は、設定メニュー画面を表示装置120に表示させる。
図24(a)は、設定メニュー画面2401の一例を示す図である。設定メニュー画面2401は、設定モードで設定される項目を選択するためのGUI(Graphical User Interface)である。設定メニュー画面2401には、設定モードで設定される項目の一覧が表示される。また、設定メニュー画面2401において、各項目の左側にはラジオボタン2401aが表示される。第1のファンクションボタン132が押される度に、選択されるラジオボタン2401aの位置が1つ下に移動する。第2のファンクションボタン133が押される度に、選択されるラジオボタン2401aが1つ上に移動する。
図24(a)では、照明設定が選択されている場合を例示する。指示ボタン131が押されると、指示ボタン131が押されたときに選択されている項目の設定が行われる。
【0123】
次に、ステップS1343において、設定部1211は、設定メニュー画面2401において照明設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、設定メニュー画面2401において照明設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1343でNOの場合)、処理は後述するステップS1348に進む。一方、設定メニュー画面2401において照明設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(ステップS1343でYESの場合)、処理はステップS1344に進む。
【0124】
照明設定では、
図15のステップS1501、S1505の処理で使用される下限閾値および上限閾値の変更が可能である。尚、ステップS1501、S1505の処理で使用される下限閾値および上限閾値の変更がない場合、ステップS1501、S1505の処理で使用される下限閾値および上限閾値は、予め設定されている初期値になる。処理がステップS1344に進むと、設定部1211は、上下限選択画面を表示装置120に表示させる。
【0125】
図24(b)は、上下限選択画面2402の一例を示す図である。上下限選択画面2402は、上限閾値および下限閾値を設定するためのGUIである。上下限選択画面2402には、上限設定と下限設定の2つの項目が表示される。各項目の左側にはラジオボタン2402aが表示される。第1のファンクションボタン132が押されると、選択されるラジオボタン2402aの位置が1つ下に移動する。第2のファンクションボタン133が押されると、選択されるラジオボタン2402aが1つ上に移動する。
図24(b)では、上限設定が選択されている場合を例示する。指示ボタン131が押されると、指示ボタン131が押されたときに選択されている項目の設定が行われる。
そして、ステップS1344において、設定部1211は、上下限選択画面2402において上限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。
【0126】
この判定の結果、上下限選択画面2402において上限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(ステップS1344でYESの場合)、処理はステップS1345に進む。処理がステップS1345に進むと、設定部1211は、設定画面を表示装置120に表示させる。
図24(c)は、設定画面2403の一例を示す図である。設定画面2403は、数値の設定を行うためのGUIである。設定画面2403には、数値が表示される。第1のファンクションボタン132が押されると、設定される項目に応じて予め定められている値だけ数値が増加する。第2のファンクションボタン133が押されると、設定される項目に応じて予め定められている値だけ数値が減少する。指示ボタン131が押されると、指示ボタン131が押されたときに選択されている数値の設定が行われる。
図24(c)では、0(ゼロ)が選択されている場合を例示する。
【0127】
設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値を
図15のステップS1505の処理で使用される上限閾値として設定する。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、上下限選択画面2402を表示してもよい。
【0128】
一方、ステップS1344の判定の結果、上下限選択画面2402において上限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(NOの場合)、処理はステップS1346に進む。処理がステップS1346に進むと、設定部1211は、上下限選択画面2402において下限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、上下限選択画面2402において下限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1346でNOの場合)、処理はステップS1344に戻る。尚、上下限選択画面2402が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、設定メニュー画面2401を表示してもよい。
【0129】
一方、ステップS1346の判定の結果、上下限選択画面2401において下限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(YESの場合)、処理はステップS1347に進む。処理がステップS1347に進むと、設定部1211は、設定画面2403を表示装置120に表示させる。設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値を
図15のステップS1501の処理で使用される下限閾値として設定する。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、上下限選択画面2402を表示してもよい。
【0130】
前述したようにステップS1343の判定の結果、設定メニュー画面2401において照明設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(NOの場合)、処理はステップS1348に進む。処理がステップS1348に進むと、設定部1211は、設定メニュー画面2401において位置ずれ設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、設定メニュー画面2401において位置ずれ設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1348でNOの場合)、処理は後述するステップS1350に進む。一方、設定メニュー画面2401において位置ずれ設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(ステップS1348でYESの場合)、処理はステップS1349に進む。
【0131】
位置ずれ設定では、
図17のステップS1705、S1712で使用される位置ずれ検出用閾値の変更が可能である。尚、ステップS1705、S1712で使用される位置ずれ検出用閾値の変更がない場合、ステップS1705、S1712で使用される位置ずれ検出用閾値は、予め設定されている初期値になる。処理がステップS1349に進むと、設定部1211は、設定画面2403を表示装置120に表示させる。設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値を
図17のステップS1705、S1712で使用される位置ずれ検出用閾値として設定する。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、設定メニュー画面2401を表示してもよい。
【0132】
前述したようにステップS1348の判定の結果、判定の結果、設定メニュー画面2401において位置ずれ設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(NOの場合)、処理はステップS1350に進む。処理がステップS1350に進むと、設定部1211は、設定メニュー画面2401において帯幅設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、設定メニュー画面2401において帯幅設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1350でNOの場合)、処理は後述するステップS1355に進む。一方、設定メニュー画面2401において帯幅設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(ステップS1350でYESの場合)、処理はステップS1351に進む。
【0133】
帯幅設定では、
図13-1のステップS1305で使用される上下限値(上限閾値、下限閾値)の変更が可能である。尚、ステップS1305で使用される上下限値の変更がない場合、ステップS1305で使用される上下限値は、予め設定されている初期値になる。処理がステップS1351に進むと、設定部1211は、上下限選択画面2402を表示装置120に表示させる。そして、設定部1211は、上下限選択画面2402において上限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。
【0134】
この判定の結果、上下限選択画面2402において上限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(ステップS1351でYESの場合)、処理はステップS1352に進む。処理がステップS1352に進むと、設定部1211は、設定画面2403を表示装置120に表示させる。設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値を
図13-1のステップS1305で使用される上限閾値として設定する。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、上下限選択画面2402を表示してもよい。
【0135】
一方、ステップS1351の判定の結果、上下限選択画面2402において上限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(NOの場合)、処理はステップS1353に進む。処理がステップS1353に進むと、設定部1211は、上下限選択画面2402において下限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、上下限選択画面2402において下限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1353でNOの場合)、処理はステップS1351に戻る。尚、上下限選択画面2402が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、設定メニュー画面2401を表示してもよい。
【0136】
一方、ステップS1353の判定の結果、上下限選択画面2402において下限設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(YESの場合)、処理はステップS1354に進む。処理がステップS1354に進むと、設定部1211は、設定画面2403を表示装置120に表示させる。設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値を
図13-1のステップS1305で使用される下限閾値として設定する。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、上下限選択画面2402を表示してもよい。
【0137】
前述したようにステップS1350の判定の結果、設定メニュー画面2401において帯幅設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合、処理はステップS1355に進む。処理がステップS1355に進むと、設定部1211は、設定メニュー画面2401において端検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、設定メニュー画面2401において端検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1355でNOの場合)、処理は後述するステップS1357に進む。一方、設定メニュー画面2401において端検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合(ステップS1355でYESの場合)、処理はステップS1356に進む。
【0138】
端検出設定では、
図19のステップS1905、S1912で使用される端検出用閾値の変更が可能である。尚、ステップS1905、S1912で使用される端検出用閾値の変更がない場合、ステップS1905、S1912で使用される端検出用閾値は、予め設定されている初期値になる。処理がステップS1356に進むと、設定部1211は、設定画面2403を表示装置120に表示させる。設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値をステップS1905、S1912で使用される端検出用閾値として設定する。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、設定メニュー画面2401を表示してもよい。
【0139】
前述したようにステップS1355の判定の結果、設定メニュー画面2401において端検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(NOの場合)、処理はステップS1357に進む。処理がステップS1357に進むと、設定部1211は、設定メニュー画面2401において端ずれ検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、設定メニュー画面2401において端ずれ検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1357でNOの場合)、処理は後述するステップS1358に進む。一方、設定メニュー画面2401において端ずれ検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押された場合、処理はステップS1357に進む。
【0140】
端ずれ検出設定では、
図19のステップS1916で使用される端ずれ検出用閾値の変更が可能である。尚、ステップS1916で使用される端ずれ検出用閾値の変更がない場合、ステップS1916で使用される端ずれ検出用閾値は、予め設定されている初期値になる。処理がステップS1358に進むと、設定部1211は、設定画面2403を表示装置120に表示させる。設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値をステップS1916で使用される端ずれ検出用閾値として設定する。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、設定メニュー画面2401を表示してもよい。
【0141】
前述したようにステップS1357の判定の結果、設定メニュー画面において端ずれ検出設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(NOの場合)、処理はステップS1359に進む。処理がステップS1359に進むと、設定部1211は、設定メニュー画面2401において明るさ設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されたか否かを判定する。この判定の結果、設定メニュー画面2401において明るさ設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されていない場合(ステップS1359でNOの場合)、処理はステップS1343に戻る。
【0142】
一方、ステップS1359の判定の結果、設定メニュー画面2401において明るさ設定が選択されている状態で指示ボタン131が押されている場合(YESの場合)、処理はステップS1360に進む。
明るさ設定では、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを変更することができる。尚、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさが変更されていない場合、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさは、予め設定されている初期値になる。ステップS1359において照明装置1020a~1020bによる照明の明るさが変更されると、
図13-1のステップS1302および
図13-2のステップS1312においては、変更後の明るさで照明された状態で撮像装置1010による撮像領域1010aの撮像が実行される。
【0143】
処理がステップS1360に進むと、設定部1211は、設定画面2403を表示装置120に表示させる。設定部1211は、設定画面2403において指示ボタン131が押されたときに選択されている数値に対応する明るさを照明装置1020a~1020bによる照明の明るさとして設定する。例えば、設定画面2403において、0、1、2の何れかを選択可能とすることができる。この場合、0を、明るさが最も暗くなることに対応させ、1を、明るさが中程度になることに対応させ、2を、明るさが最も明るくなることに対応させることができる。PWM制御により照明装置1020a~1020bによる明るさを調整する場合、設定部1211は、これら3段階の明るさに対応するデューティ比を設定することができる。そして、
図13-1~
図13-3のフローチャートによる処理が終了する。尚、設定画面2403が表示されている状態でキャンセルボタン135が押下された場合、設定部1211は、設定メニュー画面2401を表示してもよい。
【0144】
以上の他にも測長装置100で使用される各種の設定を変更することが可能である。例えば、位置X1、X2、Y1、Y2、Y3、Y5を変更可能としてもよい。また、
図13-1のステップS1308および
図13-2のステップS1329の処理で使用する一定時間を変更可能としてもよい。
【0145】
<まとめ>
以上のように本実施形態では、筐体110の底面の裏側の領域を撮像領域1010aとし、且つ、メジャー200の帯210が測長状態となった状態で撮像装置1010により撮像領域1010aの撮像画像を撮像する。測長状態は、帯210の両端が筐体110の外部に位置することと、帯210の目盛り線および目盛り文字が表示された面が撮像領域1010aに含まれることと、帯210の長手方向が筐体110のX軸方向の一方の端部から他方の端部に向かう方向に沿うように帯210が配置されていることとを少なくとも満たす状態である。また、測長装置100は、測長装置100の底部100bのX軸の負の方向側の領域と正の方向側の領域に、他の領域よりもZ軸の正の方向側に後退する凹部110a~110bを有する。メジャーの帯210は、このような凹部110a~110bに配置されて支持される。撮像装置1010は、帯210における、凹部110a~110bの間に位置する部分の少なくとも一部が撮像領域1010aに含まれるように筐体110に支持される。測長装置100は、撮像領域1010aの撮像画像に基づいて、帯210に表示された目盛り線および目盛り文字を認識し、認識した結果に基づいて、測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を導出する。従って、測長時に凹部110a~110bを用いてメジャー200の帯210を支持することができ、帯210に対してテンションをかけることが容易になる。よって、メジャー200の帯210の緩み等による測長精度の低下を抑制することができる。また、帯210の両端が筐体110の外部に位置する状態で撮像領域1010aの撮像画像を撮像することができるので、メジャー200をケース220ごと筐体110に収容する必要がなくなる。よって、測長装置を小型化することができると共に、メジャー200の交換を容易に実現することができる。
【0146】
また、本実施形態では、測長装置100は、測長装置100の基端部100dの表面に、少なくとも、メジャー200の帯210のZ軸方向の動きが規制するための外側規制部材150を有する。従って、メジャー200の帯210の緩み等をより確実に抑制することができ、帯210を規定の位置に容易に且つ確実に配置することができる。
【0147】
また、本実施形態では、測長装置100は、測長装置100の基端部100dの表面に、メジャー200のケース220を着脱可能に把持する把持部材140を有する。把持部材140は、把持部材140にケースが把持された状態でも、メジャー200の帯210が前述した測長状態になるように構成される。従って、測長装置100とメジャーとを一緒に持ち運ぶことが可能になることに加え、測長作業に支障をきたすことを抑制することができる。
【0148】
また、本実施形態では、測長装置100は、撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、撮像領域1010a内にある測長対象物Mの端部を検出する端部検出部1209を有し、端部検出部1209により検出された測長対象物Mの端部を測長対象物の測長位置としてメジャー200による測長値を導出する。従って、例えば、ガイド位置161a~161bと測長対象物Mの測長位置とを正確に合わせることができない場合でも、測長を正確に行うことができる。例えば、測長対象物Mの端面が垂直ではなく、測長対象物Mの端面にC面がとられている場合、ガイド部材160a~160bが測長対象物Mに当たる位置と測長対象物Mの端面とがずれる虞がある。このような場合でも、測長装置100は、測長対象物Mの測長を正確に行うことができる。
【0149】
また、本実施形態では、測長装置100は、撮像領域1010aの撮像画像に基づいて認識した目盛り線および目盛り文字から導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャーによる測長値を、撮像装置1010の位置と、撮像装置1010の位置でのメジャーによる測長値と、メジャーの帯210の高さとに基づいて補正する。従って、メジャーの帯210が湾曲している場合でも、測長装置100は、測長対象物Mの測長を正確に行うことができる。
【0150】
また、本実施形態では、測長装置100は、第1の土台部材171、第2の土台部材172に、ガイド位置161a~161bを表示する位置合わせ部171a、172aを有する。位置合わせ部171a、172aは、測長装置100の外部から視認可能な位置に配置される。測長装置100は、ガイド位置161a~161bを測長対象物Mの測長位置としてメジャー200による測長値を導出する。従って、測長対象物の測長位置をユーザに容易に且つ確実に認識させることができる。
【0151】
また、本実施形態では、測長装置100は、ガイド位置161a~161bに測長対象物Mの測長位置が位置するように筐体110をガイドするためのガイド部材160a~160bを有する。従って、筐体110のX軸方向における予め定められた位置と測長対象物Mの測長位置とを容易に且つ確実に合わせることができる。
また、ガイド部材160a~160bは、筐体110の底面に対して進退可能である。従って、測長対象物Mの端部以外の領域を測長対象物Mの測長位置とすることができる。
【0152】
また、本実施形態では、測長装置100は、筐体110の内部に配置され、撮像領域1010aを少なくとも照明する照明装置1020a~1020bを有する。従って、撮像領域1010aが暗くなることを抑制することができる。従って、撮像領域1010aの撮像画像の輝度が低いことによる目盛り文字および目盛り線の認識精度の低下を抑制することができる。よって、測長装置100は、測長対象物Mの測長を正確に且つ確実に実行することができる。
【0153】
そして、本実施形態では、測長装置100は、照明装置1020a~1020bを用いて、以下のことを実行する。
すなわち、測長装置100は、撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを調整する照明調整部1203、1207を有する。従って、撮像領域1010aの撮像画像の輝度が高すぎたり低すぎたりすることを抑制することができる。従って、測長装置100は、測長対象物Mの測長をより正確に且つ確実に実行することができる。
【0154】
また、測長装置100は、ユーザによる操作部130の操作に基づいて、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを設定する。従って、例えば、メジャー200の帯210の表面処理(塗装の有無等)に応じて、照明装置1020a~1020bによる照明の明るさを調整することができる。
【0155】
また、筐体の底面が開口していない場合、ユーザは、メジャー200の帯210を筐体の底面の裏側に配置する際に、筐体の内部を透視できるようにしないと、筐体の底面に配置されるメジャー200の帯210の領域を視認することができない。これに対し、本実施形態では、筐体110の底面の一部を開口させ、筐体110の底面の開口部110cを含むように筐体110の底面の裏側の領域を撮像領域1010aとする。従って、メジャー200の帯210を筐体の底面の裏側に配置する際に、筐体の底面に配置されるメジャー200の帯210の領域を視認することができない場合であっても、撮像領域1010aの撮像画像によってメジャー200の帯210の配置の際のユーザの負担を軽減することができる。
【0156】
また、本実施形態では、測長装置100は、撮像領域1010aの撮像画像の輝度に基づいて、メジャー200の帯210の位置のずれを検出するずれ検出部1204、1208を有する。従って、メジャー200の帯210が規定の位置に配置されているか否かを測長装置100が自動的に判断することができる。
また、本実施形態では、表示装置120は、メジャー200の帯210の位置がずれていることがずれ検出部1204、1208により検出された場合、そのことに関する情報を表示する。従って、メジャー200の帯210の位置がずれていることを容易に且つ確実にユーザに認識させることができる。
【0157】
また、本実施形態では、測長装置100は、撮像領域1010aの撮像画像に基づいて認識した目盛り線および目盛り文字から導出した測長対象物Mの測長位置でのメジャー200による測長値を、撮像装置1010の位置と、撮像装置1010の位置でのメジャーによる測長値と、メジャーの帯210の高さとに基づいて補正する。従って、メジャー200の帯210が湾曲している場合でも、測長装置100は、測長対象物Mの測長を正確に行うことができる。
【0158】
尚、本実施形態では、照明装置1020a、1020bによる照明の明るさを確認するためにマーカ110dを用いる場合を例示した。しかしながら、マーカ110dの用途は、このようなものに限定されない。例えば、撮像装置1010の位置のずれを検出するためにマーカ110dを用いてもよい。このようにする場合、例えば、測長装置100は、撮像装置1010により撮像された撮像領域1010aの撮像画像におけるマーカ110dの位置が、予め設定された範囲内にあるか否かを判定する。この判定の結果、撮像領域1010aの撮像画像におけるマーカ110dの位置が、予め設定された範囲内にない場合、測長装置100は、撮像装置1010の位置がずれていることを示す情報を表示装置120に表示させる。
【0159】
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0161】
100 測長装置
100a 上部
100b 底部
100c 先端部
100d 基端部
100e 第1の側部
100f 第2の側部
110 筐体
110a~110b 凹部
110c 開口部
110d マーカ
120 表示装置
130 操作部
140 把持部材
150 外側規制部材
150a 開口した領域
160a~160b ガイド部材
161a~161b ガイド位置
171 第1の土台部材
171a 位置合わせ部
172 第2の土台部材
172a 位置合わせ部
173 内側規制部材
200 メジャー
210 帯
220 ケース
1010 撮像装置
1010a 撮像領域
1020a~1020b 照明装置
1030 制御基板
1201 操作入力部
1202、1206 撮像・表示部
1203、1207 照明調整部
1204、1208 ずれ検出部
1205、1210 測長部
1209 端部検出部
1211 設定部
1410 直線の画像
1801 第1の上側枠
1801a 第1の上側枠の上側半分
1801b 第1の上側枠の下側半分
1802 第2の上側枠
1802a 第2の上側枠の上側半分
1802b 第2の上側枠の下側半分
2001 第2の上側枠
2001a 第2の上側枠の左側半分
2001b 第2の上側枠の右側半分
2002 第2の下側枠
2002a 第2の下側枠の左側半分
2002b 第2の下側枠の右側半分
2401 設定メニュー画面
2410 ラジオボタン
M 測長対象物
MP 測長対象物の端部