(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】薬局マッチング方法およびそれを用いた薬局マッチングサービスシステム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20230214BHJP
【FI】
G16H20/10
(21)【出願番号】P 2021576919
(86)(22)【出願日】2020-06-29
(86)【国際出願番号】 KR2020008451
(87)【国際公開番号】W WO2021006514
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2021-12-27
(31)【優先権主張番号】10-2019-0081438
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521562913
【氏名又は名称】パーム ファーム コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】PALM FIRM CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】クォン ミンソン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ホチュン
【審査官】玉木 宏治
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-3996(JP,A)
【文献】特開2015-175683(JP,A)
【文献】特開2016-45020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスサーバーのデータ送受信部が、ユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信する段階と、
前記サービスサーバーの薬局情報管理部が、前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する段階と、
前記サービスサーバーのユーザ管理部が、前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、
前記ユーザ管理部が、前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信する段階と、
前記サービスサーバーのマッチング薬局管理部が、前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に前記処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信し、調剤可否に関する受諾情報を受信する段階と、
前記マッチング薬局管理部が、前記確認要請情報を確認し、調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、を含み、
前記薬局検索要請情報は、前記ユーザ機器から送信された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含み、
前記薬局情報を抽出する段階は、前記現在位置情報と目的地情報とを用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階をさらに含み、
前記移動手段情報に含まれている移動手段は自動車、公共交通、自転車、または徒歩であり、
前記移動手段が前記公共交通である場合、前記ユーザ機器の出発地、目的地または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられ、
前記移動手段が前記自動車である場合、前記自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、前記走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出することを特徴とする薬局マッチング方法。
【請求項2】
前記処方情報は、処方箋イメージ情報または処方箋テキスト情報であり、
前記処方情報を要請して受信する段階は、
前記処方情報が前記処方箋イメージ情報である場合、前記サービスサーバーが光学文字認識システムサーバーに前記処方箋イメージ情報を伝送して、前記光学文字認識システムサーバーから前記処方箋イメージ情報に含まれている処方薬物情報を抽出するよう要請し、抽出された処方薬物情報を受信する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の薬局マッチング方法。
【請求項3】
前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信する段階は、
前記ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)を抽出して前記薬局端末に送信する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の薬局マッチング方法。
【請求項4】
前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、前記処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含むことを特徴とする、請求項3に記載の薬局マッチング方法。
【請求項5】
ユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信するデータ送受信部と、
前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する薬局情報管理部と、
前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送し、前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信するユーザ管理部と、
前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に前記処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報の送信および調剤可否に関する受諾情報を受信し、前記確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送するマッチング薬局管理部と、を含み、
前記薬局検索要請情報は、前記ユーザ機器から送信された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含み、
前記薬局情報管理部は、前記現在位置情報と目的地情報とを用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出し、前記移動手段情報に含まれている移動手段は自動車、公共交通、自転車、または徒歩であり、前記移動手段が前記公共交通である場合、前記ユーザ機器の出発地、目的地または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられ、前記移動手段が前記自動車である場合、前記自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、前記走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出することを特徴とする、薬局マッチングシステム。
【請求項6】
サービスサーバーのデータ送受信部が、ユーザ機器から伝送された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含む薬局検索要請情報を受信する段階と、
前記サービスサーバーの薬局情報管理部が、前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の前記現在位置情報と目的地情報とを用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階と、
前記サービスサーバーのユーザ管理部が、前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、
前記ユーザ管理部が、前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信する段階と、
前記サービスサーバーのマッチング薬局管理部が、前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に、前記ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)、前記処方情報に含まれている処方薬物情報を抽出および伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信し、調剤可否に関する受諾情報を受信する段階と、
前記マッチング薬局管理部が、前記確認要請情報を確認し、調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、を含み、
前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、前記処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含み、
前記薬局端末は、前記移動時間情報(a)と特定薬物の依頼を受け配送する第3薬物供給物流システムサーバーから提供された物流配送時間情報とを比較して、前記移動時間情報(a)に含まれている移動時間が前記調剤完了可能時間情報(b)に含まれている調剤完了時間よりも長くかかる場合、前記確認要請情報に応じて処方薬物の調剤が可能であることを前記サービスサーバーに伝送し、これを受信した前記サービスサーバーの前記マッチング薬局管理部は、前記データ送受信部を介して前記ユーザ機器に追加の調剤可能薬局情報を送信する段階をさらに含むことを特徴とする、薬局マッチング方法。
【請求項7】
前記処方情報は、処方箋イメージ情報または処方箋テキスト情報であり、
前記処方情報を要請して受信する段階は、
前記処方情報が前記処方箋イメージ情報である場合、前記サービスサーバーが光学文字認識システムサーバーに前記処方箋イメージ情報を伝送して、前記光学文字認識システムサーバーから前記処方箋イメージ情報に含まれている処方薬物情報を抽出するよう要請し、抽出された処方薬物情報を受信する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の薬局マッチング方法。
【請求項8】
前記移動手段情報に含まれている移動手段は、自動車、公共交通、自転車または徒歩であることを特徴とする、請求項6に記載の薬局マッチング方法。
【請求項9】
前記所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階は、
前記移動手段が前記公共交通である場合、前記ユーザ機器の出発地、目的地または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられることを特徴とする、請求項8に記載の薬局マッチング方法。
【請求項10】
前記所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階は、
前記移動手段が前記自動車である場合、前記自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、前記走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出することを特徴とする、請求項8に記載の薬局マッチング方法。
【請求項11】
薬局マッチングサービスシステムにおいて、
ユーザ機器から伝送された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含む薬局検索要請情報を受信するデータ送受信部と、
前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の前記現在位置情報と目的地情報とを用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する薬局情報管理部と、
前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送し、前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信するユーザ管理部と、
前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に、前記ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)および前記処方情報に含まれている処方薬物情報を抽出および伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信して調剤可否に関する受諾情報を受信し、前記確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送するマッチング薬局管理部と、を含み、
前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、前記処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含み、
前記薬局端末は、前記移動時間情報(a)と、特定薬物の依頼を受け配送する第3薬物供給物流システムサーバーから提供された物流配送時間情報とを比較して、前記移動時間情報(a)に含まれている移動時間が前記調剤完了可能時間情報(b)に含まれている調剤完了時間よりも長くかかる場合、前記確認要請情報に応じて処方薬物の調剤が可能であることを前記薬局マッチングサービスシステムに伝送し、これを受信した前記マッチング薬局管理部は、前記データ送受信部を介して前記ユーザ機器に追加の調剤可能薬局情報を送信するように設けられることを特徴とする、薬局マッチングシステム。
【請求項12】
請求項1または6に記載の薬局マッチング方法を実行するためのプログラムが保存されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬局マッチング方法に関するものであり、より具体的には、調剤薬に関してユーザのアクセシビリティの高い薬局マッチング方法を提供するためのものである。
【背景技術】
【0002】
医薬分業制度は、病気の診断と薬の調剤とをそれぞれの分野の専門家である医師と薬剤師に合理的に分配するために導入した制度である。具体的に、医師が治療の手段として患者に薬を服用させようとする際、医師は患者に処方箋を交付し、薬剤師は処方箋に従って薬の調剤、服薬指導する制度のことである。つまり、専門医療人である医師が患者の症状を診断し、患者の治療に使用される医薬品を最も適切に処方した後、薬剤師が処方箋に従って専門的に医薬品を調剤・販売・服薬指導することであって、質の高い医療サービスを提供するために導入された制度である。
【0003】
医薬分業は、先進国の5倍~7倍に及ぶ薬物の誤・乱用を減らし、正確な医療サービスを提供するという趣旨の下、1カ月間の猶予期間を経て2000年8月1日に施行された。医薬分業制度は、薬局のない農漁村地域は分業対象から除外され、救急患者、入院患者、もしくは自身または他人に被害を与え得る患者の場合などは例外としている。
【0004】
医薬分業が、薬物の誤・乱用を減らし、正確な医療サービスを提供するようにはしているが、処方を受けた消費者は、医療機関で発行した処方箋を直接受け取り、その後薬局に提出して薬を調剤してもらうようになっている上、病院と薬局との間で処方情報が直接伝わりにくいため、総合病院などのような大型病院に隣接する薬局の場合、処方箋を薬局に提出して調剤された薬を受けるまで相当時間がかかることとなり、体調不良な患者が薬局で長時間待機してしまうような問題がある。治療を受けるために病院を訪れる消費者の立場としては、診療と処方が一か所で行われるワンストップサービス(one-stop service)が受けられないため、従来、病院で診断と調剤が行われていた時期に比べて消費者の不便さが大幅に増加した。特に、待機者の多い病院周辺の門前薬局ではなく、患者の居住地域や患者が位置する地域などで薬を受けようとする場合、処方箋の相談や薬またはそれに代替する薬品が当該地域の薬局に備えられておらず、薬の購入ができない場合もある。
【0005】
規模の小さい薬局の場合、通常頻繁に使用しない薬品となると、不要な在庫を積み重ねておくことになり(不用在庫)、結果的に空間活用の問題と在庫による財政的負担につながる。一方、薬局を頻繁に利用しない、または見知らぬ地域で薬局を利用しようとする消費者の立場からは、薬局自体を見つけることが容易ではない。薬局を見つけたとしても、薬品に関する知識と情報の足りない一般消費者が、当該薬局が処方に必要な薬品を保有しているかを事前に確認することは難しいことである。このような現実的な問題点などにより、医薬分業による不便さがさらに加重しているものと見受けられる。
【0006】
したがって、ユーザが処方された薬を所望の薬局から提供され得るか否かを事前に確認することができれば、ユーザの利便性が大きく増大することである。薬局側においても、ユーザが実際に薬を受け取りに来るまでに一定の時間がかかるのであれば、その間に予め薬の準備ができるので、ユーザの便宜を増大させ得る。結果的に、ユーザの調剤依頼と薬局で薬を準備する時間とを合理的に調整することができれば、調剤に必要な薬品のみを適時に受け取って調剤に使用することができ、これにより薬局の空間活用や在庫負担を減らすこともできるので、薬局運営上の効率性を高め得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0038661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例による薬局マッチング方法は、ユーザの利便性が最大化され得る位置の薬局で、ユーザが所望の時間に所望の処方薬を調剤してもらえるようにすることを目的とする。
【0009】
本発明の目的は、以上で述べたことに限定されず、言及されていない他の目的は、以下の記載から本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者に明確に理解され得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記技術的課題を解決するための本発明の一態様による薬局マッチング方法は、サービスサーバーのデータ送受信部がユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信する段階と、サービスサーバーの薬局情報管理部が薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する段階と、サービスサーバーのユーザ管理部が少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送する段階と、ユーザ管理部がユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信する段階と、サービスサーバーのマッチング薬局管理部が少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信し、調剤可否に関する受諾情報を受信する段階と、マッチング薬局管理部が確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送する段階と、を含む。
【0011】
ここで、処方情報は、処方箋イメージ情報または処方箋テキスト情報であり、処方情報を要請して受信する段階は、処方情報が処方箋イメージ情報の場合、サービスサーバーが光学文字認識システムサーバーに処方箋イメージ情報を伝送して、光学文字認識システムサーバーから処方箋イメージ情報に含まれている処方薬物情報を抽出するように要請し、抽出された処方薬物情報を受信する段階をさらに含み得る。
【0012】
また、薬局検索要請情報は、ユーザ機器から送信された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含み、薬局情報を抽出する段階は、現在位置情報と目的地情報とを用いて生成されたユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階をさらに含み得る。
【0013】
なお、移動手段情報に含まれている移動手段は、自動車、公共交通、自転車、または徒歩であり得る。
【0014】
また、所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階は、移動手段が公共交通の場合、ユーザ機器の出発地、目的地または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられ、移動手段が自動車の場合は、自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出するように設けられ得る。
【0015】
また、調整可能か否かを確認する確認要請情報を送信する段階は、ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)を抽出して薬局端末に送信する段階をさらに含み得る。
【0016】
さらに、調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含み得る。
【0017】
本発明の他の態様による薬局マッチングシステムは、ユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信するデータ送受信部と、薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する薬局情報管理部と、少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送し、ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信するユーザ管理部と、少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報の送信および調剤可否に関する受諾情報を受信し、確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送するマッチング薬局管理部と、を含む。
【0018】
ここで、薬局検索要請情報は、ユーザ機器から送信された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含み、薬局情報は、現在位置情報と目的地情報とを用いて生成されたユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報であり得る。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例による薬局マッチング方法は、ユーザが所望の位置の薬局で所望の時間に処方薬を調剤してもらえるようにし、薬局側においても、ユーザが実際に薬を受け取りに来るまで一定の時間がかかるので、その間に予め薬の準備ができるので、ユーザと薬局との利便性をともに増大させ得る。
【0020】
また、本発明の実施例による薬局マッチング方法は、ユーザの調剤依頼と薬局側で薬を準備する時間とを合理的に調整し得るので、調剤に必要な薬品のみの供給を受けて調剤に使用できるようにして、薬局の空間活用性を高めるのみならず、在庫負担を減らせるので、薬局運営上の効率性を高め得る。
【0021】
本発明の効果は、以上で述べたものに限定されず、言及されていない他の効果は、以下の記載から本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者に明確に理解され得ることである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本発明の実施例による薬局マッチング方法を提供するためのサービスサーバーのシステムブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例による薬局マッチング方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の実施例による薬局マッチングシステムの概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例による薬局マッチングシステムを利用する場合、ユーザ機器のディスプレイ部に示される第1例示図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例による薬局マッチングシステムを利用する場合、ユーザ機器のディスプレイ部に示される第2例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の一実施例による薬局マッチング方法は、サービスサーバーのデータ送受信部がユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信する段階と、前記サービスサーバーの薬局情報管理部が、前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する段階と、前記サービスサーバーのユーザ管理部が前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、前記ユーザ管理部が前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信する段階と、前記サービスサーバーのマッチング薬局管理部が、前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に前記処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信し、調剤可否に関する受諾情報を受信する段階と、前記マッチング薬局管理部が前記確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、を含み、前記薬局検索要請情報は、前記ユーザ機器から送信された現在地情報、目的地情報、移動手段情報を含み、前記薬局情報を抽出する段階は、前記現在地情報と目的地情報とを用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階をさらに含み、前記移動手段情報に含まれている移動手段は、自動車、公共交通、自転車または徒歩であり、前記移動手段が前記公共交通の場合、前記ユーザ機器の出発地、目的地または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられ、前記移動手段が前記自動車の場合、前記自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、前記走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出するように設けられる。
【0024】
ここで、前記処方情報は、処方箋イメージ情報または処方箋テキスト情報であり、前記処方情報を要請して受信する段階は、前記処方情報が前記処方箋イメージ情報の場合、前記サービスサーバーが光学文字認識システムサーバーに前記処方箋イメージ情報を伝送して、前記光学文字認識システムサーバーから前記処方箋イメージ情報に含まれている処方薬物情報を抽出するように要請し、抽出された処方薬物情報を受信する段階をさらに含み得る。
【0025】
また、前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信する段階は、前記ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)を抽出して前記薬局端末に送信する段階をさらに含み得る。
【0026】
ここで、前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、前記処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含み得る。
【0027】
本発明の他の実施例による薬局マッチングシステムは、ユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信するデータ送受信部と、前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する薬局情報管理部と、前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送し、前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信するユーザ管理部と、前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に前記処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して、調剤可能か否かを確認する確認要請情報の送信および調剤可否に関する受諾情報を受信し、前記確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送するマッチング薬局管理部と、を含み、前記薬局検索要請情報は、前記ユーザ機器から送信された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含み、前記薬局情報管理部は、前記現在位置情報と目的地情報を用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出し、前記移動手段情報に含まれている移動手段は自動車、公共交通、自転車、または徒歩であり、前記移動手段が前記公共交通の場合、前記ユーザ機器の出発地、目的地または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられ、前記移動手段が前記自動車の場合、前記自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、前記走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出するように設けられる。
【0028】
本発明のまた他の実施例による薬局マッチング方法は、サービスサーバーのデータ送受信部が、ユーザ機器から伝送された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含む薬局検索要請情報を受信する段階と、前記サービスサーバーの薬局情報管理部が、前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の前記現在位置情報と目的地情報とを用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階と、前記サービスサーバーのユーザ管理部が前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、前記ユーザ管理部が前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信する段階と、前記サービスサーバーのマッチング薬局管理部が、前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に前記ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)、前記処方情報に含まれている処方薬物情報を抽出および伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信し、調剤可否に関する受諾情報を受信する段階と、前記マッチング薬局管理部が前記確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送する段階と、を含み、前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、前記処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含み、前記薬局端末は、前記移動時間情報(a)と、特定薬物の依頼を受けて配送する第3薬物供給物流システムサーバーから提供された物流配送時間情報とを比較して、前記移動時間情報(a)に含まれている移動時間が前記調剤完了可能時間情報(b)に含まれている調剤完了時間よりも長くかかる場合、前記確認要請情報に応じて処方薬物の調剤が可能であることを前記サービスサーバーに伝送し、これを受信した前記サービスサーバーの前記マッチング薬局管理部は、前記データ送受信部を介して前記ユーザ機器に追加の調剤可能薬局情報を送信する段階をさらに含むように設けられる。
【0029】
ここで、前記処方情報は、処方箋イメージ情報または処方箋テキスト情報であり、前記処方情報を要請して受信する段階は、前記処方情報が前記処方箋イメージ情報の場合、前記サービスサーバーが光学文字認識システムサーバーに前記処方箋イメージ情報を伝送し、前記光学文字認識システムサーバーから前記処方箋イメージ情報に含まれている処方薬物情報を抽出するように要請して、抽出された処方薬物情報を受信する段階をさらに含み得る。
【0030】
なお、前記移動手段情報に含まれている移動手段は、自動車、公共交通、自転車、または徒歩であり得る。
【0031】
また、前記所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階は、前記移動手段が前記公共交通の場合、前記ユーザ機器の出発地、目的地、または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられ得る。
【0032】
また、前記所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階は、前記移動手段が前記自動車の場合、前記自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、前記走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出するように設けられ得る。
【0033】
本発明のまた他の実施例による薬局マッチングサービスシステムは、ユーザ機器から伝送された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含む薬局検索要請情報を受信するデータ送受信部と、前記薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の前記現在位置情報と目的地情報とを用いて生成された前記ユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する薬局情報管理部と、前記少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送し、前記ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信するユーザ管理部と、前記少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に、前記ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)および前記処方情報に含まれている処方薬物情報を抽出および伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信して調剤可否に関する受諾情報を受信し、前記確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報を前記ユーザ機器に伝送するマッチング薬局管理部と、を含み、前記調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、前記処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含み、前記薬局端末は、前記移動時間情報(a)と、特定薬物の依頼を受けて配送する第3薬物供給物流システムサーバーから提供された物流配送時間情報とを比較して、前記移動時間情報(a)に含まれている移動時間が前記調剤完了可能時間情報(b)に含まれている調剤完了時間よりも長くかかる場合、前記確認要請情報に応じて処方薬物の調剤が可能であることを前記薬局マッチングサービスシステムに伝送し、これを受信した前記マッチング薬局管理部は、前記データ送受信部を介して前記ユーザ機器に追加の調剤可能薬局情報を送信するように設けられる。
【0034】
本発明のまた他の実施例によると、前記薬局マッチング方法を実行するためのプログラムが保存されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0035】
(実施例)
本発明の目的および効果、ならびにそれらを達成するための技術的構成は、添付の図面とともに詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになることである。本発明の説明において、公知の機能または構成に関する具体的な説明が不要に本発明の要旨をあいまいにし得ると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。そして、後述の用語は、本発明における実施例の説明のために定義された用語であり、これはユーザ、運用者の意図または慣例などによって変わり得る。
【0036】
しかしながら、本発明は以下に開示する実施例に限定されるものではなく、様々な異なる形態で実現され得る。ただ、本実施例は、本発明の開示が完全となるようにし、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に発明のカテゴリを全うに知らせるために提供されるものであり、本発明は特許請求の範囲によって定義されるのみである。したがって、その定義は、本明細書全般にわたる内容に基づいて行われるべきである。
【0037】
本明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」または「設ける」と言う場合、これは、特に反する記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0038】
以下においては、本発明の実施例による薬局マッチング方法について、添付の図面を参照して具体的に説明する。
【0039】
図1は、本発明の実施例による薬局マッチング方法を提供するためのサービスサーバーのシステムブロック図である。
【0040】
本発明の実施例による薬局マッチングシステムは、データ送受信部、薬局情報管理部、ユーザ管理部、マッチング薬局管理部を含んで構成され得る。
【0041】
データ送受信部は、サービスサーバーとユーザ機器、サービスサーバーと薬局端末との間で行われる有/無線データ通信が可能となるように設けられ得る。データ送受信部で受信されたデータは、必要に応じて薬局情報管理部、ユーザ管理部、マッチング薬局管理部に直接または間接的に伝達され薬局マッチング方法を実行するために使用され得る。
【0042】
薬局情報管理部は、薬局情報が保存されているサービスサーバーに備えられた記憶装置または外部サーバーとデータ通信方法によって伝送された薬局情報を用いて、ユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報に含まれている1つ以上の薬局情報を抽出するように設けられ得る。
【0043】
薬局情報は、薬局の場所、名前、住所などが含まれ得るが、これらに限定されず、オープンAPI(open application program interface)から提供される情報が制限なく含まれ得る。
【0044】
ユーザ管理部は、ユーザ機器のユーザに関する情報を保存するか、またはそれを加工処理するように設けられ得る。ユーザ管理部は、ユーザ機器に調剤を求める処方箋または医薬品に関する情報を含む処方情報を要請してそれを受信するように設けられ得る。
【0045】
マッチング薬局管理部は、ユーザ機器と薬局端末との間で処方情報が交換される場合、特定の情報をフィルタリングするか、または条件に合う薬局とユーザとの間でマッチングできるようにデータを保存、加工、伝送するように設けられ得る。
【0046】
例えば、マッチング薬局管理部は、処方情報に含まれている処方薬物情報を薬局端末に伝送し、薬局端末から伝送される処方薬物の調剤可能か否かを確認する確認要請情報を受信して、調剤可否を確認するために用いられるようにデータを保存、加工、伝送するように設けられ得る。さらに、ユーザから処方薬物の調剤準備に関する確認要請情報を受信して薬局端末側に伝送し、薬局における薬物調剤に関する受諾の意思が送信される場合、これに対する意思表示を受けて当該薬局情報をユーザ機器に伝送するようにすることにより、ユーザが確認できるように設けられ得る。
【0047】
図2は、本発明の実施例による薬局マッチング方法のフローチャートであり、
図3は、本発明の実施例による薬局マッチングシステムの概略図である。
【0048】
以下、
図2および
図3を参照して、本発明の実施例による薬局マッチング方法を詳細に説明する。
【0049】
まず、本発明の実施例による薬局マッチング方法は、サービスサーバーのデータ送受信部がユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信する段階を含む(S110)。
【0050】
この段階により、ユーザはサービスサーバーに薬局検索要請情報を送信できるユーザ機器を介して薬局検索要請情報を送信し得る。なお、ユーザ機器は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、PDA(personal digital assistant)などであり得るが、これに限定されず、有無線データ通信が可能なコンピューティング機能を含む装置であれば制限なく使用され得る。
【0051】
ユーザ機器としてスマートフォンを使用する場合を例にすると、ユーザはタッチスクリーンを備えたスマートフォンの画面に表示された地理情報提供イメージ(地図)から所望の位置を選択することとなり、当該情報はスマートフォンのデータ送受信部を介してサービスサーバーに伝送される。スマートフォン(ユーザ機器)は、地図上で選択された位置に関する薬局検索を要請するかどうかを確認するようにユーザインタフェース(user interface)を提供したり、または特定の地域の地理情報が表示された状態で検索を実行するように命令するためのメニューを選択したり、もしくは特定地域に地図を移動して既定の所定時間が経過すると自動的に薬局検索要請があるものと見なして、サービスサーバーに薬局検索要請情報を送信するように設けられ得る。
【0052】
ユーザは自分の家の近隣薬局を好み得る。また、処方薬の需要者はユーザであり得るが、これに限らずユーザと家族関係にある人でもあり得る。この場合、家族が居住する家の近隣薬局で処方薬の受け取りを希望する場合がある。
【0053】
このような場合を考慮して、ユーザは自分の個人情報などを予めサービスサーバーのユーザ管理部に保存しておき、それを利用できるようにすることにより、自動的に自分の家の近隣薬局を薬局検索要請情報に含まれるようにするか、または処方された薬物と関連する、家族の家の近隣薬局を薬局検索要請情報に含まれるように設定し得る。
【0054】
次に、本発明の実施例による薬局マッチング方法は、サービスサーバーの薬局情報管理部が薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する段階を含む(S120)。
【0055】
ユーザ機器は、GPS(Global Positioning System)装置を備えるか、またはWiFi(Wireless Fidelity、登録商標)信号、有無線通信、各種ネットワークなどを利用して、自分の位置情報を生成するように設けられ得る。ユーザ機器は、前記位置情報を用いてユーザの現在位置情報と定義し、これをサービスサーバーに送信し得る。
【0056】
ユーザ機器は、ディスプレイ装置に表示される地図を用いて特定の目的地への移動情報を要請するナビゲーション(navigation)機能を含み得る。ナビゲーション機能により、ユーザが特定の目的地まで徒歩で移動したり、公共交通を利用したり、または自家用乗用車などを利用するなど、移動手段による移動時間と移動経路とを提供し得る。
【0057】
ユーザ機器の現在位置、ユーザが指定した目的地、移動手段などはサービスサーバーに伝送されるが、それぞれ現在位置情報、目的地情報、移動手段情報として薬局検索要請情報に含まれ得る。
【0058】
このような薬局検索要請情報は、ユーザ機器から送信された現在位置情報、目的地情報、移動手段情報を含むため、薬局情報管理部はこれらの情報に関する薬局情報を抽出し得る。
【0059】
例えば、薬局情報管理部が薬局情報を抽出する段階は、現在位置情報と目的地情報とを用いて生成されたユーザ機器の移動経路の所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階をさらに含み得る。もし、ユーザが現在位置(A)から目的地(B)に移動する場合、移動手段を選択し、それに関する情報をサービスサーバーに伝送し得る。
【0060】
ユーザの移動経路がユーザ機器上の地図に線(line)等で表現され得るが、この際、サービスサーバーの薬局情報管理部は、移動経路として表現された線と一定の距離にある薬局情報のみを抽出してユーザ機器に伝送し、ユーザ機器では、このような薬局情報のみを表示するようにして、ユーザが移動する経路上にある薬局を容易に見つけるようにし得る。この際、薬局情報管理部は、ユーザが選択した移動手段に応じて移動経路として表現された線との距離を予め設定するように設けられ得る。なお、移動手段情報に含まれている移動手段は、自動車、公共交通、自転車、または徒歩であり得る。
【0061】
例えば、自動車で移動する場合、移動経路から100m~500mなどの半径などの範囲の薬局に予め設定し得る。もし、徒歩で移動するユーザの場合は、移動経路として表現された線との距離が概ね100m~200m以内の距離を超えない位置の薬局に設定してユーザに提供するように設けられ得る。すなわち、移動手段の種類に応じて、ユーザの移動に所要の時間を適切に調整できるように予め設定し得る。ただし、これに限定されるものではなく、ユーザの都合に応じて、移動経路として表現された線からの距離を任意に選択するように設けられ得る。
【0062】
図4は、本発明の実施例による薬局マッチングシステムを利用する場合、ユーザ機器のディスプレイ部に表示される第1例示図であり、
図5は、本発明の実施例による薬局マッチングシステムを利用する場合、ユーザ機器のディスプレイ部に表示される第2例示図である。
【0063】
図4は、本発明の実施例による薬局マッチング方法において、ユーザの移動経路および一定の距離にある薬局情報を模式化した図である。
図4を参照すると、線で表現されたユーザの移動経路と所定半径の円を表示してユーザ機器上のディスプレイ部に表示されるようにして、ユーザのアクセシビリティの高い薬局を容易に把握できるようにし得る。マッチング薬局管理部は、ユーザ機器から所定の半径を設定するための半径設定情報を受信して薬局情報をフィルタリングし、それをユーザ機器に送信するように設けられ得る。
【0064】
一方、マッチング薬局管理部が、薬局情報をフィルタリングしてユーザに薬局情報を提供する場合、移動経路による所定の半径は円で表示されたり、円の領域に該当する以外の部分が薄れて表示されたり、ユーザの移動経路に近い薬局を高解像度で表示するようにして、ユーザの視認性を高めることにより、ユーザの便宜を増大させ得る。
図5を参照すると、ユーザが経路上の薬局をより明確に認知するようにするために、ユーザの移動経路が実線で表現され、実線から所定の半径に位置する薬局は濃い色で表現され、所定の半径を超えた移動経路からの距離に応じて段々と薄れていくように表示されていることが確認できる。
【0065】
さらには、ユーザの移動経路から所定半径範囲内の薬局情報を抽出する段階は、移動手段をどのように決めるかによって、追加の便宜情報が提供され得る。例えば、移動手段が公共交通の場合、ユーザ機器の出発地、目的地、または乗り継ぎ情報を用いて薬局情報を抽出するように設けられ得る。
【0066】
この際、乗り継ぎ情報などは、公共交通編成情報などを提供するための公共交通情報システムサーバーから公共交通の乗り継ぎ等に関する情報を受信してそれを利用するか、またはサービスサーバーに設けられたデータ保存部に予め保存されている公共交通乗り換え情報などを利用し得る。
【0067】
ユーザが移動する経路上にある薬局といっても、出発地、乗り換え地、目的地に位置する停留所などから、徒歩でアクセスするのに多く時間がかかる場所の薬局は除外するようにして、ユーザの便宜を高め得る。
【0068】
または、移動手段が自動車の場合、自動車の走行経路を用いて薬局情報を抽出するが、走行経路の右側または左側に位置する薬局情報を選択して抽出するように設けられ得る。韓国の場合を例に挙げると、バス中央車路制を施行しているため、移動経路上の所定範囲内と言っても中央線を越えて反対側にある薬局へ接近することは容易ではない。したがって、車道の右側に進行する場合として、中央車路輌制が施行される場合を満足すれば、車道の右側に位置する薬局のみを表示するようにして、ユーザの便宜を高め得る。さらには、自動車の場合、駐車の可否に関する情報が含まれた薬局情報のみを抽出するようにして、ユーザがしばらく車から降りて処方薬を受けられるように設けられ得る。
【0069】
次に、本発明の実施例による薬局マッチング方法は、サービスサーバーのユーザ管理部が少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送する段階を含む(S130)。
【0070】
ユーザの移動経路上、薬局検索要請情報を満たす一つ以上の薬局が存在し得るが、薬局情報管理部は、前記の例のように設定された移動経路から一定の範囲内の薬局情報のみを抽出し、これをユーザ機器に伝送することにより、ユーザが移動する際により容易に薬局を利用するようにし得る。
【0071】
ユーザは、前記ユーザ管理部が伝送した薬局情報を確認し、どの薬局を経由して処方薬を調剤するかを選択し得る。
【0072】
次に、本発明の実施例による薬局マッチング方法は、ユーザ管理部がユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信する段階を含む(S140)。
【0073】
一般に、特定位置の病院で処方した薬物の場合には、当該特定位置の病院から地理的に非常に隣接する薬局では処方薬物を調剤することが容易であるが、それ以外の地域に所在する薬局の場合は処方箋による薬物が備えられていない場合がある。本段階により、ユーザ管理部がユーザ機器から処方情報の要請を受けることとなるが、この際の処方情報は処方箋イメージ情報または処方箋テキスト情報であり得る。処方箋イメージ情報は、バーコード(bar code)、QRコード(Quick Response Code、登録商標)などであり得るが、これに限定するものではなく、一定の情報を圧縮してこれを復号化できるものであれば制限なく利用され得る。テキスト情報は、直接入力した処方情報だけでなく、機械が読み取れる文字に変換する光学文字認識(OCR、Optical character recognition)による処方情報をも含む。
【0074】
また、処方情報を要請して受信する段階は、処方情報が処方箋イメージ情報の場合、例えば、ユーザのユーザ機器から伝送されたテキストイメージまたはQRコードイメージなどの情報がサービスサーバーに伝送される場合、サービスサーバーが光学文字認識システムサーバーに処方箋イメージ情報を伝送して、光学文字認識システムサーバーから処方箋イメージ情報に含まれている処方薬物情報を光学文字認識などの方法により抽出するように要請し、抽出された処方薬物情報を受信する段階をさらに含み得る。
【0075】
処方情報は、テキスト形式などで薬局端末などに提供され、薬剤師がこれを直接確認して処方するために便宜を図ることが好ましい。ただし、これに限定するものではなく、処方情報が含まれている処方箋イメージ等を自動的に復号化して薬局端末自体で薬物の保有有無または在庫状況を読み取りできる場合を含み得る。
【0076】
処方情報がテキスト形式の場合も、紙に印刷された状態で利用され得るが、ユーザはユーザ機器に備え付けのカメラ等により処方箋テキスト等を収集して、それをサービスサーバーに伝送し得る。
【0077】
サービスサーバーは、光学文字認識(OCR)を含むか、またはOCRを備えた光学文字認識システムサーバーとのデータ送受信により前記処方箋テキストを読み取り、コンピュータ上で編集、加工が可能なデータ形式に変換して処方薬物情報として使用し得る。
【0078】
処方情報は、処方薬物情報を含む外に、ユーザの個人情報などを含み得る。法制によっては、前記処方情報に含まれている個人情報が、ユーザの許可なく第三者の利用に提供されることが違法行為の要件を構成する場合がある。したがって、ユーザ管理部は、処方情報に含まれている処方薬物情報のみを抽出するように設けられ、このような処方薬物情報はマッチング薬局管理部に伝送され薬局端末に伝送され得る。
【0079】
次に、サービスサーバーのマッチング薬局管理部が、処方情報に含まれている処方薬物情報を少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信し、調剤可否に関する受諾情報を受信する段階を含む(S150)。
【0080】
ユーザが移動する経路または選択した特定地域に位置する少なくとも1つ以上の薬局が、ユーザ機器のディスプレイ部に表示され得るが、この際、処方薬物情報を各々の薬局に伝送して予め調剤可否を確認するようにするためである。
【0081】
予め調剤可否の確認がなされた場合、マッチング薬局管理部は、ユーザ機器に調剤可能可否による可否の識別が可能となるように識別データを一緒に送信し得る。
【0082】
都心の場合、従前とは違って速い流れで物流システムが運用される。ユーザが目的地を指定して移動する間に薬物の処方を受けた場合、移動距離の分一定の時間が消耗される。したがって、消耗する移動時間中に処方薬物を備えることができれば、最初の確認要請情報を受信したときには調剤が不可能な場合であったとしても、薬物供給物流システムサーバー500に依頼して特定の薬物を配送してもらい、調剤可能な場合に変わり得る。
【0083】
したがって、ユーザの移動時間を考慮した調剤可否の確認が可能であり得る。
【0084】
例えば、調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信する段階は、ユーザ機器の移動経路および移動手段に基づいて生成された移動時間情報(a)を抽出して薬局端末に送信する段階をさらに含み得る。
【0085】
移動時間情報(a)に応じた移動時間が、薬物供給物流システムサーバー500から薬物を受け取れる時間よりも長い時間がかかる場合であれば、ユーザが移動する途中で薬物の調剤が可能な状態に変更され得る。
【0086】
したがって、調剤可能か否かを確認する確認要請情報は、処方情報を用いた調剤を完了し得る調剤完了可能時間情報(b)を含み得る。
【0087】
前記移動時間情報(a)が調剤完了可能時間情報(b)よりも既定の所定時間範囲を超える場合、薬局端末は確認要請情報に応じて処方薬物の調剤が可能であることをサービスサーバーに伝送することができ、マッチング薬局管理部は、ユーザ機器に追加の調剤可能薬局情報を提供し得る。
【0088】
さらには、物流配送時間だけを考慮するよりも、実際に調剤を完了するために必要な時間を算定して予め処方箋に応じた薬物を調剤しておけると、ユーザ便宜がさらに増大し得るので、物流配送時間と薬剤師の調剤時間に関する情報とが調剤完了可能時間情報(b)の生成に利用され得る。
【0089】
具体的に、ユーザが病院で診療を受けた後、他の用件で移動しなければならない場合がある。一定のイベントの終了後余裕が出たら、新たな経路に沿って移動することとなるが、薬の調剤のために再び処方を受けた病院の近くに行くのが無理な場合がある。例えば、薬の処方を受けてから子どもを幼稚園に送り、時間的に余裕が出てきたときに調剤済みの薬を取りに行きたいと言うような場合、処方箋の発行から実際に調剤を依頼するまで、時間的な間隔が相対的に大きく発生し得る。
【0090】
あるいは、行きつけの薬局のあるユーザの場合、当該行きつけの薬局で処方箋の薬物を調剤してもらいたいのに在庫がないことがあり得る。この場合、ユーザは任意に調剤依頼時間を遅らせることができる。
【0091】
このように、特定の時間に特定の場所で薬の調剤が可能となれば、すぐに薬の調剤が不可能であっても問題はない。調剤に必要な時間を決めておいて、時間に合わせて取りに行けるようにすれば充分である。
【0092】
イベント発生の場合、または行きつけの薬局の利用を希望する場合など、薬局への移動時間情報(a)が調剤完了可能時間情報(b)よりも既定の所定時間範囲を超える場合、薬局端末は確認要請情報に応じて処方薬物の調剤が可能であることをサービスサーバーに伝送することができ、マッチング薬局管理部は、ユーザ機器に追加の調剤可能薬局情報を提供し得る。
【0093】
次に、本発明の実施例による薬局マッチング方法は、マッチング薬局管理部が確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送する段階を含む(S160)。
【0094】
先般、確認要請情報を確認した薬局のうち、実際に薬を調剤するのに多くの先客が待機中の場合や薬剤師が不在中の場合など、実質的に薬を調剤して供給することが難しい場合が生じ得る。したがって、確認要請情報を確認して受諾の意思表示をサービスサーバーに伝送した薬局のみ、調剤を受け入れたものとしてユーザ機器に伝送するようにして、ユーザに正確な情報が伝達されるようにし得る。
【0095】
この場合、確認要請情報を確認して調剤を受け入れた薬局の中で最も早い受諾がなされた薬局情報を優先してユーザ機器に伝送し得る。これにより、ユーザは、移動時間、距離などを考慮することができるため、効率的なスケジュール管理が可能となり得る。
【0096】
一方、マッチング薬局管理部は、ユーザが薬の調剤のための特定薬局を指定すると、確認要請情報削除信号を薬局端末に伝送し、残りの薬局端末には確認要請情報が消えるようにして、不要なデータの蓄積を防止し得る。また、医師の処方箋は、一旦発行されると、処方箋の発行日から一定期間のみ有効である。処方箋の有効期間を超えた場合でも、同様に確認要請情報削除信号を薬局端末に伝送して、確認要請情報が薬局端末から消えるように設けられ得る。
【0097】
本発明の他の実施例によると、ユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信するデータ送受信部、薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する薬局情報管理部と、少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送し、ユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信するユーザ管理部と、少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に、処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報の送信および調剤可否に関する受諾情報を受信し、確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送するマッチング薬局管理部と、を含む薬局マッチングシステムが提供され得る。
【0098】
さらに、本発明のまた他の実施例によると、サービスサーバーのデータ送受信部がユーザ機器から伝送された薬局検索要請情報を受信する段階と、サービスサーバーの薬局情報管理部が薬局検索要請情報に含まれている少なくとも1つ以上の薬局情報を抽出する段階と、サービスサーバーのユーザ管理部が少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送する段階と、ユーザ管理部がユーザ機器に処方情報を要請してそれを受信する段階と、サービスサーバーのマッチング薬局管理部が少なくとも1つ以上の薬局情報に含まれている薬局端末に処方情報に含まれている処方薬物情報を伝送して調剤可能か否かを確認する確認要請情報を送信し、調剤可否に関する受諾情報を受信する段階と、マッチング薬局管理部が確認要請情報を確認して調剤を受諾した少なくとも1つ以上の薬局情報をユーザ機器に伝送する段階と、を実行するためのプログラムが保存されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供され得る。
【0099】
本明細書および図面には、本発明の好ましい実施例について開示しており、特定の用語が使用されているが、これは単に本発明の技術内容を分かりやすく説明し、発明の理解を助けるための一般的な意味で使用されたものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示の実施例に他にも、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であることは、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に自明のことである。
【符号の説明】
【0100】
10:薬局マッチングシステム
100:サービスサーバー
111:データ送受信部
112:薬局情報管理部
113:ユーザ管理部
114:マッチング薬局管理部
200:ユーザ機器
310:A薬局
320:B薬局
400:光学文字認識システムサーバー
500:薬物供給物流システムサーバー