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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】水処理システム、水処理方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/00 20230101AFI20230214BHJP
【FI】
C02F1/00 T
C02F1/00 J
C02F1/00 M
C02F1/00 V
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022008781
(22)【出願日】2022-01-24
(62)【分割の表示】P 2020096057の分割
【原出願日】2020-06-02
(65)【公開番号】P2022040414
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2022-08-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519259607
【氏名又は名称】オシュン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】弁理士法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今橋 景人
(72)【発明者】
【氏名】石田 功
【審査官】松井 一泰
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-016402(JP,A)
【文献】特開2007-002490(JP,A)
【文献】特開平10-077673(JP,A)
【文献】特開2015-196956(JP,A)
【文献】特開2005-248548(JP,A)
【文献】特開平10-072858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/00
E03D 1/00- 7/00
E03D 11/00- 13/00
C02F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生活排水全般、トイレ汚水を含む汚水の発生源を有する第1ユニットと、
嫌気曝気、好気曝気問わず、曝気全般、水の浄化を目的とした、浄化槽、液分離槽、油分分離槽の少なくともいずれかを有し、受け入れた汚水の1次的処理を行う第2ユニットと、
汚水受入口を有し、更に備蓄水槽及び循環水水槽の少なくともいずれかと、中間処理とを有する第3ユニットと、を有し、
前記第1乃至第3ユニットには、水量又は水質の少なくともいずれかを含むセンサデータを出力するセンサ、バルブが配設されており、
前記第3ユニットには、更にポンプと、滅菌装置、殺菌装置、及び消毒器の少なくともいずれかと、制御装置と、外部通信装置と、が配設されており、
前記制御装置は、各ユニットの前記センサからの前記センサデータに基づいて、前記バルブと、ポンプと、滅菌装置、殺菌装置、及び消毒器の少なくともいずれかと、を統括制御することを特徴とする
水処理システム。
【請求項2】
自然資源備蓄槽を有し、自然資源、雨、川の水、海水を受入れ、受入れた水の不純物を取り除き、腐敗を防ぐために、循環ポンプを使い、滅菌装置、殺菌装置、消毒器の少なくともいずれかを介して循環させ、槽内の水質を無菌状態で維持する第4ユニットを更に備えた
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項3】
分解処理装置を有し、前記第3ユニットで発生した、濃縮排水、不純物をさらに分解、処理する第5ユニットを更に備えた
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項4】
分解処理装置を有し、前記第3ユニットで発生した、濃縮排水、不純物をさらに分解、処理する第5ユニットを更に備えた
請求項2に記載の水処理システム。
【請求項5】
前記第1ユニットは、上下水道にも接続されており、前記バルブの開閉により前記上水道からの給水と下水道への排水と前記第2ユニットによる処理とを選択できる
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の水処理システム。
【請求項6】
前記第2乃至第5ユニットは、前記第1ユニットの規模、処理目的によって直接又は並列に複数接続することで利用量の増減や汚水種類の変化に応じて拡張、縮小することができる
請求項4に記載の水処理システム。
【請求項7】
前記第1乃至第5ユニットに供給される水と電気を自然資源利用により得ることができる
請求項4に記載の水処理システム。
【請求項8】
前記第1乃至第5ユニットの少なくともいずれかは、設置環境に適応させるため冷暖房空調、水温調整、配管保温、ユニットの断熱構造の少なくともいずれかを備える
請求項4に記載の水処理システム。
【請求項9】
前記第1乃至第5ユニットは、前記バルブを閉じることで、他と独立して移動、可搬が可能であり、車載も可能である
請求項4に記載の水処理システム。
【請求項10】
前記第2乃至第5ユニットのメンテナンスに際しては、少なくとも流路内を必要に応じて、前記滅菌装置、殺菌装置、消毒器の少なくともいずれかにより、滅菌、殺菌、消毒を行う
請求項4に記載の水処理システム。
【請求項11】
前記センサデータとは、水処理に必要なデータであって、水質、水量、環境測定、位置、使用者、日時、電力使用量に係るデータの少なくともいずれかを含む
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項12】
使用している水の水質、処理状態、汚水発生源の使用状態、位置を、可視化、音声化し、通知及び伝達を、ローカル、外部、Webサイト上を問わず行う
請求項3又は請求項4に記載の水処理システム。
【請求項13】
汚水が発生し、その汚水を処理、再利用するための装置を、規模に合わせ、自由に組み合わせ、可搬、車載、移動ができ、装置の拡充、縮小が可能であり、
水質、環境情報をセンサで監視し、知り得た情報を元に閾値を設定し、制御することができ、自動運転可能である
請求項3又は請求項4に記載の水処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生活排水、トイレや手洗いの規模、或いは設置環境に応じて拡充が可能で、排水に対して好適な処理を施すことができる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばトイレやシンク等といった施設から排出された排水を浄化処理し、再利用可能とする種々の技術が提案されている。
【0003】
ここで、例えば、特許文献1では、汚水処理槽、ポンプ、非常用発電機、貯水槽、トイレ、及び、トイレからの排水の流路を汚水処理槽又は既設の下水道へと切り替え得る分水装置を備える災害時トイレ排水処理設備に関し、平常時においては、汚水処理槽は貯水用として使用され、災害時においては、汚水処理槽に平常時に予め貯められていた水が、非常用発電機により発生された電気等を使用してポンプを稼働することにより貯水槽に送水されて貯められ、このように貯められた水がトイレ用洗浄水として使用され、これにより発生したトイレからの排水は、分水装置により、汚水処理槽に送水されてトイレからの排水を貯留及び/又は処理する災害時トイレ排水処理設備が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-196956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、インフラに接続されたトイレ、手洗いは、供給と排出が常に伴わなければ、災害や渇水などにより貯水槽等に使用水が無くなれば使用できなくなる。また、災害時等においては、給水は雨水、河川利用などで賄えたとしても、排水できないと、排水を備蓄する等しないと使用できなくなる。さらに、不特定多数の人間が、生活水、トイレを使用する場合、感染症を含め、特定のできない外部からの汚染が発生し易い。さらに、汚水の処理自体を遠距離で行う場合、輸送コスト、整備コスト、管理負担が大きい。
【0006】
また、トイレがないと公衆衛生面で問題があり、仮設トイレなどの場合、汲み取りの問題、受け入れの許容量の問題があり、循環式トイレ等を導入する場合に、生物処理などを利用している場合、微生物の活性化に時間がかかる問題がある。さらに、節水、資源有効活用、インフラ負担軽減を目的とした場合において、フィルタ除去を行うときには、濃縮排水、不純物の排水が必要である。また、液分離、浄化槽等では、汚泥と言われる沈殿物の除去が定期的に必要となる。そして、下水道がない場所で、土中浸透処理をすると環境汚染負荷が大きい。また、装置内全て、フィルタなども含め流路内を、必要に応じて滅菌、殺菌、消毒ができないと、メンテナンス時などに外部を汚染するおそれがあった。
【0007】
さらに、排水、汚水の循環利用をする際、移動、増設、使用量の変化に対応できていなかった。即ち、必要に応じた、規模、物、場所を選ぶことができず、1人単位での、必要に応じた、規模、物、場所を選べなかった。また、循環水利用は、コスト面も含め、インフラ整備がされている場所では平時はいらないが、必要に応じての移動、設置が困難であり、水処理に必要な要素を、既存の設備に必要な部分だけを分割して搭載、設置、移動することはできなかった。このほか、センサ、制御装置に併用性がなかった。
【0008】
前述した特許文献1では、設置されるトイレの数等に応じて、汚水処理槽、貯水槽側の規模を拡張することはできず、これらの必要な規模に応じた拡充について着目されていなかった。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、浄化槽や液分離装置を実装したユニット、各種処理装置を実装したユニット等を、トイレや手洗いの規模、或いは設置場所の環境に応じて、自由に拡充することができ、排水に対して好適に処理を施すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく、本発明の一つの態様に係る水処理システムは、生活排水全般、トイレ汚水を含む汚水の発生源を有する第1ユニットと、嫌気曝気、好気曝気問わず、曝気全般、水の浄化を目的とした、浄化槽、液分離槽、油分分離槽の少なくともいずれかを有し、受け入れた汚水の1次的処理を行う第2ユニットと、汚水受入口を有し、更に備蓄水槽及び循環水水槽の少なくともいずれかと、中間処理とを有する第3ユニットと、を有し、前記第1乃至第3ユニットには、水量又は水質の少なくともいずれかを含むセンサデータを出力するセンサ、バルブが配設されており、前記第3ユニットには、更にポンプと、滅菌装置、殺菌装置、及び消毒器の少なくともいずれかと、制御装置と、外部通信装置と、が配設されており、前記制御装置は、各ユニットの前記センサからの前記センサデータに基づいて、前記バルブと、ポンプと、滅菌装置、殺菌装置、及び消毒器の少なくともいずれかと、を統括制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、浄化槽や液分離装置を実装したユニット、各種処理装置を実装したユニット等を、汚水発生源、トイレや手洗いの規模、或いは設置場所の環境に応じて、自由に拡充することができ、排水に対して好適に処理を施し、細菌、ウイルスなど有害なもので装置内、装置外を汚染しない技術を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係る水処理システムの構成図である。
図2】本発明の第2実施形態に係る水処理システムの構成図である。
図3】第1ユニットの詳細な構成図である。
図4】第2ユニットの詳細な構成図である。
図5】第3ユニットの詳細な構成図である。
図6】第4ユニットの詳細な構成図である。
図7】第5ユニットの詳細な構成図である。
図8】各ユニットの接続のバリエーションを示す図である。
図9】各ユニットの接続のバリエーションを示す図である。
図10】各ユニットの接続のバリエーションを示す図である。
図11】各ユニットの接続のバリエーションを示す図である。
図12】各ユニット間の通信、制御について説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0014】
<第1実施形態>
【0015】
本発明の第1実施形態に係る水処理システムは、トイレや手洗い等での使用水、汚水を循環利用するものである。例えば、インフラに配設されているトイレや手洗い等についても使用水や汚水を循環利用可能とする。また、災害時など、給排水インフラが止まったときでも、トイレや手洗い等での使用水や汚水を循環利用可能とする。さらに、上水はあるが下水がない場合でも、トイレや手洗い等を提供することができる。このほか、システム自体、ユニット単位での移動も可能であり、インフラ接続が困難になった場合やインフラ接続が必要なくなった場合でも、トイレや手洗い等を提供することができる。
【0016】
図1には、本発明の第1実施形態に係る水処理システムの構成を示し説明する。
【0017】
同図に示されるように、水処理システム1は、大きく、第1ユニット2、第2ユニット3、及び第3ユニット4の任意の組み合わせにより構成されている。各ユニット間は、バルブ24a,24b,24e,24fを介して接続される。
【0018】
第1ユニット2には、トイレ(或は手洗い)11が併設されており、粉砕機12も備えている。第2ユニット3には、浄化槽、液分離装置13、循環水水槽14、センサ25a、バルブ24c、24d等を有する。第3ユニット4には、中間処理槽17、濃縮排水・不純物備蓄槽18、フィルタ装置群16、ポンプ15、センサ類25b~25e、制御装置21、外部通信装置22、データベース23、MCU(Micro Control Unit)28等を有している。
【0019】
第2ユニット3の浄化槽、液分離装置13の排水は、下水道へ、上水は、循環水槽14を満たしながら、第1ユニット2のトイレの洗浄水(或は手洗い用の水)として使うことで、常時、浄化槽、液分離装置13の生物処理は受け入れの準備を整えておくことができ、緊急時には、排水を下水へ流さず、第3ユニット4の水処理装置へと流し、循環利用に切り替えることが安易である。
【0020】
通常時使用でのメンテナンスでは、第2ユニット3の浄化槽、液分離装置13の、不純物、汚泥の汲み取りなどを行わなくても、そのまま下水へ流すことができる。また、流すのは処理された汚水のため、インフラへの負担が軽減できる。また、この第2ユニット3は、循環利用のための手洗い、トイレ汚水、大便用、小便用などに合わせて、必要なだけ配設し、使い分けることができる。
【0021】
下水が近くにない場合であっても、第2ユニット3は浄化槽、液分離装置13、循環目的とする循環水槽14を備え、第3のユニット4は循環水を衛生的に保つための水処理装置を備えているので、使用水は全て循環させて賄うことができる。循環水槽14の目減りした水分は、上水などからの補給を受け、循環水処理などで発生する、不純物、濃縮排水などを、下水までポンプで圧送する。配管を架空、ホース接続などし、水処理し、汚水量を減らす。設置場所までインフラ整備を地中で行うことがない。不純物、汚水を全て槽などに入れ、滅菌、殺菌して持ち出し、処理することも可能である。
【0022】
第3ユニット4において、制御装置21は、センサ25a~25eセンサデータに基づいて、ポンプ15、フィルタ装置群16を制御し、第1ユニット2に併設されたトイレ(或は手洗い)11への水の循環を実現する。センサ25a~25eのセンサデータは、外部通信装置22を介して、内部、外部、有線、無線も問わず、送受信することができる。この例では、センサデータを制御装置21が受信し、閾値等との比較判断により、各部を制御するが、これには限定されず、遠隔制御も可能である。
【0023】
第3ユニット4において、フィルタ装置群16には、滅菌殺菌装置19が併設されており、濃縮排水、不純物備蓄層18にも滅菌殺菌装置20が併設されている。これら装置19,20は、制御装置21により駆動制御される。濃縮排水、不純物備蓄層18は、バルブ24hを介して、備蓄層、液分離装置、蒸散装置26へと接続されており、必要により排水は、これら装置26へと送られ処理される。
【0024】
このように、第2ユニット3が浄化槽、液分離装置13、循環目的とする循環水槽14等を備え、後段の第3ユニット4がその循環水を衛生的に保つための水処理装置を備えている。上下水道に接続されている場合であって、災害時など、上下水インフラが使用できない場合に、トイレや手洗いを提供する目的で使用する場合は、第2ユニット3の浄化槽、液分離装置13、循環水水槽14からの下水の排水をバルブ24d,24iで遮断し、上水を循環水水槽14から取水し、第1ユニット2のトイレ(或は手洗い)11へと供給する。
【0025】
本水処理システム1では、第1ユニット2乃至第3ユニット4の組み合わせを、使用目的、使用規模に応じて、適宜選択することができる。例えば、第3ユニット4は、必要に応じて、設置、切り離しができる、そのために、第1ユニット2、第2ユニット3に対して1ユニット毎に用意する必要がない。しかしながら、第1ユニット2、第2ユニット3は連結、または一対として稼働している必要がある。
【0026】
平常時は、第1ユニット2の粉砕機12、第2ユニット3の浄化槽、液分離装置13を使用して、1次処理された汚水を下水へ流すことで、生物処理を活性化させておき、循環式に切り替えた際、すぐに使えるようにしている。微生物処理部は、温度、有機物濃度など、処理に最適な環境なための、処理を施す、設備を備えている。バルブ24a~24iは、地上、地中問わず、手動または自動で開閉の切り替えが可能である。循環利用または、放流先を高度処理した後、地中浸透升、河川放流、蒸発処理27を適宜選択することも可能である。
【0027】
このように、本発明の第1実施形態によれば、既存のトイレや手洗いを、緊急時や節水利用型として、リモデルすることができる。さらに、上水はあるが下水がない場所でのトイレ、手洗いを提供することができる。また、必要時に水循環を安易に提供することができる。そして、既存インフラ以外で、掘削等を必要とすることなく、移動、可搬、組み合わせが自由である。
【0028】
<第2実施形態>
【0029】
本発明の第2実施形態に係る水処理システムは、生活排水やトイレで使用した水、汚水を処理し、水を循環利用するものである。インフラに接続されている、生活水全般とトイレ、手洗いを備えた第1ユニットに、汚水を処理し、水を循環利用する装置を備えた第2乃至第5ユニットの任意の組み合わせを後付けできる。災害時など、給排水インフラが使用できないとき、使用水、汚水を循環利用することができ、上水はあるが下水がない場合であってもトイレ、手洗いの使用が可能となる。
【0030】
装置の流路内を、フィルタ類を含め、滅菌、殺菌、消毒可能としているので、装置のメンテナンス時に汚染物を流路内、外部に出さない。また、自然資源を備蓄利用することができる装置を接続することもできる。エネルギーを、太陽光、蓄電池など、必要に応じて搭載、併設することができる。
【0031】
システム全体として、或いはユニット単位で、移動、可搬、車載可能である。必要なときに必要な水処理を、発生源と合わせ、任意に組み合わせる事が安易である。また、水処理の水量、速度に合わせた任意の組み合わせも可能である。
【0032】
各ユニットが直列、並列にて接続されたとき、各ユニット内でデータベースを元に制御する場合と、接続された全てのユニットを一つとして制御すること場合を適宜選択することが可能である。即ち、センサ、制御装置、制御の方法について自由度が高く、併用性があり、ユニットの接続が増えても、統括管理可能である。
【0033】
ここで、「ユニット」とは、汚水の発生源別に分けられた、建物、部屋、又は形状は問わず箱状、パレットの様な架台、車両、ケースなど、設置する物、場所、範囲を示すものであり、その壁部など外部に面している部分に、外部との接続が可能な、接続口があり、排水や汚水、上水、電気、通信を、そこから接続できるものである。接続は、所定の規格の下で行うことで、ユニット間の接続が安易になる。このとき、水分を通す接続口は、離脱または接続時、逆流または漏れの起こらない構造の物で接続する事が好ましい。電気、通信の接続コネクタは、防水、防爆などの処理が施されており、接続安易なもの、例えば差込むだけの構造のもの等が好ましい。ユニット間は、同じ規格の接続口、ホース、パイプで接続するので、脱着が安易である。
【0034】
図2には、本発明の第2実施形態に係る水処理システムの構成を示し説明する。
【0035】
同図に示されるように、水処理システム50は、第1ユニット100、第2ユニット200、第3ユニット300、第4ユニット400、及び第5ユニット500の任意の組み合わせにより構成される。
【0036】
第1ユニット100は、生活排水全般、トイレ汚水など、汚水の発生源を設置、格納している、場所、容器、架台、範囲を意味する。第2ユニット200は、嫌気曝気、好曝気問わず、水の浄化を目的とした、浄化槽、液分離槽、油分分離槽、または装置の、いずれか、または組み合わせ全て、受け入れた汚水の1次的処理を目的とした槽、又は装置を有する。第3ユニット300は、汚水受入口を有し、更に一次受水槽、中間処理槽、備蓄水槽、循環水水槽、濃縮排水不純物備蓄槽、無菌排水槽を有し、センサデータを元に閾値を設定し、制御装置で制御する、バルブ、ポンプ、滅菌装置、殺菌装置、消毒器等を備えた装置である。
【0037】
第4ユニット400は、自然資源備蓄槽を備え、自然資源、雨、川の水、海水などを受入、受け入れた水は腐敗などを防ぐために、循環ポンプを使い、滅菌装置、殺菌装置、消毒器のいずれか、または全部を介して、循環させるなどして槽内の水質を無菌状態で維持するものである。そして、第5ユニット500は、分解処理装置等を備え、第3ユニット300で発生した、濃縮排水、不純物などをさらに分解、処理することを目的とする装置である。
【0038】
以下、図3乃至図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る水処理システムにおける第1乃至第5ユニットについて更に詳述する。
【0039】
図3には、第1ユニットの構成を示し説明する。
【0040】
同図に示されるように、第1ユニット100は、生活排水全般、トイレ汚水など、汚水の発生源を設置、格納されている、場所、容器、架台、範囲を意味する。通常、トイレを除く生活排水全般は、インフラが整備されている場合、シンクなどから排水された後、グリストラップなどがある場合は、それを経由し、インフラ下水へ排水される。集合住宅なども同様、インフラのない大型浄化槽を配置されている場合も基本的には同じである。第1ユニット100は、このような既設のトイレ、手洗い等を概念的に含んでいる。第1ユニット100は、トイレ、洗面所、キッチン、及びシャワーなど、発生源別に分けても良く、部屋として建物に組こまれていても良い。
【0041】
この例では、第1ユニット100は、手洗い101、トイレ102、粉砕機103、接続コネクタ104、バルブ105,106、表示センサ107、制御装置108、データベース109、外部通信装置110、MCU117及び出力装置111を備えている。手洗い101及びトイレ102は、上水道及び下水道にも接続されている。
【0042】
粉砕機103は、トイレ102など紙が混ざった汚水、生活排水では食べ物などが混ざった排水を粉砕する役目があり、それは、トイレ102、手洗い101等に組み込まれていても良い。または、第2ユニット200に組み込んでも、第1ユニット100と第2ユニット20の間に個別に設置しても良い。粉砕機103には、固形物を粉砕した汚水の圧送装置が組込まれているか、別途、圧送ポンプが設置され、排水ができる仕組みを有するとする。表示装置111は、使用者への通知を視覚化、音源化、するものである。
【0043】
第1ユニット100は、建物、部屋、又は形状は問わず箱状、パレットの様な架台、車両、ケースなど設置する物、場所、範囲を示すものであり、その壁部など外部に面している部分に、外部との接続が可能な、接続口があり、排水、汚水、上水、電気、通信をそこから接続することができる。接続は、所定の規格で、他のユニットと合わせることで、バルブ105,106、接続コネクタ104を介した接続が安易になり、また、水分を通す接続口は、離脱または接続時、逆流または漏れの起こらない構造のもので接続する事が好ましい。
【0044】
電気、通信に関して、接続コネクタ104は、防水、防爆などの処理がされており、接続安易なもの、例えば差込むだけの構造の物などが好ましい。通常インフラに接続している場合、生活排水、トイレ汚水を下水に流す前に、手動、電動、エアー、油圧など、駆動の方法は問わず制御できるバルブ112,113を設ける事で、排水を止める必要がある場合、止めることができる。上水に関してもバルブ114,115が同じ役目を担うことになる。
【0045】
インフラ下水道へ排水を流さないとした場合の排水の場合、生活排水、トイレ汚水の発生源と、下水の間の第1ユニット100に設置されたバルブ112,113を閉め、汚水を粉砕機103側へ排出し、汚水、排水はポンプを制御し、バルブ106を介して汚水排水口へ排水することができる。一方、給水は、インフラが使えれば、そのまま使用することもでき、使用できなければ、バルブ105を介して上水吸水口から給水することができる。その場合、第2ユニット200、または第3ユニット300を接続して、給排水に必要な水質条件、設備を整えることができる。
【0046】
図4には、第2ユニットの構成を示し説明する。
【0047】
同図に示されるように、第2ユニット200は、浄化槽、液分離槽、油分分離槽201と、備蓄水水槽、循環水槽202と、循環ポンプ203、滅菌装置、殺菌装置、消毒器204と、消毒器205と、圧送ポンプ206と、消毒器207と、消毒器208と、接続コネクタ209と、バルブ210乃至216、223と、制御装置217と、データベース218と、外部通信装置219と、MCU224と、センサ222a~222bと、表示センサ220とを有する。
【0048】
第2ユニット200は、嫌気曝気、好曝気問わず、水の浄化を目的とした、浄化槽、個体、液体の分離を目的とした液分離槽、油分の分離を目的とした油分分離槽201、及び処理装置のいずれか又は組み合わせからなり、受け入れた汚水の1次的処理を目的としている。処理装置については、水処理、汚泥処理、不純物処理等、必要な手段を、特に定めなくユニット内に採用することができる。
【0049】
第2ユニット200は、備蓄水水槽、循環水槽202を備えており、槽202に循環ポンプ203が接続され、滅菌装置、殺菌装置、消毒器204が更に接続され、備蓄水水槽、循環水槽202の中の水を清潔に保ち、上水供給口に流す前に必要に応じて、塩素消毒などを目的とした消毒を、消毒器205等を介して行う。消毒をするかどうかは、制御装置217がセンサからの情報で閾値をもとに判断し、制御する。
【0050】
一部でも、生物処理を利用して水処理を行う場合、浄化槽、液分離槽、油分分離槽201などでは、常に排水、汚水を入れ、センサで状態を見ながら、生物処理に最適な環境を整えておくことで、急な循環利用などでの、第3ユニット300などの接続に、生物処理での微生物の活性化にかかる時間を短縮し、且つ具合を軽減できる。
【0051】
通常使用の際には、浄化槽を例に挙げると、処理された水は、通常排水口を使って消毒器208を介し下水へ排水されるか、浸透升などに流され、河川などへ放流、または地中浸透処理される。可搬して、仮設などした場合には、バルブ216により通常排水口を閉めて、圧送ポンプ206を使用し、汚水排水を離れた排水升などに、圧送することができる。その間の流路は、埋設、架空など、設置方法、材料は必要に応じて定めなく選定することができ、必要に応じて仮設、常設問わず、手段は選べる。
【0052】
上水は、上水道から備蓄水水槽、循環水水槽202に送られて貯蔵され、滅菌装置、殺菌装置、消毒器204により除菌、殺菌、消毒されながら、必要に応じて、消毒器205で更に消毒し、上水供給口へ供給される。上水道が使えない場合には、備蓄された水を使い、水の供給が止まった対応として、排水をリサイクルすべく、第2ユニット200に第3ユニット300、第4ユニット400を必要に応じて接続する。
【0053】
上下水インフラが使えなくなった場合、または、使わないで運用する場合、第2ユニット200に第3ユニット300を接続し循環利用をする、必要な水は、必要なだけ最初に入れ、センサからの情報によって、第4ユニット400が接続されている場合は、第4ユニット400から給水して賄うか、外部から持ち込み、第3ユニット300を介して必要に応じた水質に処理して循環水として使用する。水が余剰となった場合、上水として処理された水を散水、または、別に散水器、蒸散装置などを設けて処理された水を外部へ排出することができ、その方法に定めはない。
【0054】
図5には、第3ユニットの構成を示し説明する。
【0055】
同図に示されるように、第3ユニット300は、1次受水槽301、ポンプ302a~302d、フィルタ303a~303e、滅菌装置、殺菌装置、消毒器304、濃縮排水不純物備蓄槽305、中間処理槽306、備蓄水水槽、循環水槽307、滅菌装置、殺菌装置、消毒器308、無菌排水槽309、制御装置310、データベース311、外部通信装置312、MCU321、バルブ313~316、接続コネクタ317、表示センサ318、バルブV1~V15、センサ319a~319o、滅菌装置、殺菌装置、消毒器320等を備えている。
【0056】
即ち、第3ユニット300は、汚水受水口があり、一次受水槽301、中間処理槽306、備蓄処理槽、循環処理槽307、濃縮排水不純物備蓄槽305、無菌排水槽309を備えると共に、センサ319a~319oからのセンサデータを元に閾値を設定し、制御装置310で制御する、バルブ313乃至316、V1~V15、ポンプ302a~302d、滅菌装置、殺菌装置、消毒器304,308、320を備えた装置である。
【0057】
水処理を行うフィルタ類303a~303eには、入口出口に、必要に応じてセンサ319b~319kを設置することができ、制御するバルブは1方向、2方向、3方向、4方向など、必要に応じて組み合わせることができ、流路内に空気抜き弁を設けることも可能である。センサ319a~319oは、例えば、水質、水量、環境測定、位置情報、使用者情報、日時を含む情報全てを含む情報を提供するものとし、必要に応じて、水量のみなど、その項目を選択することができる。
【0058】
データベース311は、センサ319a~319oからのデータを受付け、蓄積することができる。制御装置310は、データベース311を参照して、閾値を元に、バルブ313~316、V1~V15、ポンプ302a~302d、滅菌装置、殺菌装置、消毒器304,308,320、そのほかユニット自体に取り付けが可能な電子制御を基に作動する装置全てを制御することができる。
【0059】
データベース311のデータは、外部通信装置312から外部機器へと出力することができ、出力先でのデータ保存も可能であり、出力の方法は、有線、無線を問わない。USBなどメモリ媒体への書き出しも可能である。外部から外部通信装置312を介して、データベース311、制御装置310を制御することもできる。例えば、閾値の変更、制御のアルゴリズムなどの書き換えなど、外部機器から、または外部通信装置312から、データベース311で設定した閾値に基づいて、必要な通知を、必要な方法で行うことができる。例えば、メール、電話の如くである。
【0060】
汚水入水口から入った汚水は1次受水槽301に入る。1次受水槽301は、受け入れる汚水量に合わせ、その後のフィルタ処理を行う際、水量、水圧、水質を、調整するために必要で、特にその後の処理へ送り出す、水量を調整するために必要となる。1次受水槽301のセンサ319aにて、設定した水位を感知して、ポンプ302aを稼働させバルブV2を経由しフィルタ303aへ送水される、その際、1次受水槽301またはフィルタ303a1に設置されたセンサ319a,319b,319cにて、水質を感知し、フィルタ303bに流すことが適正と判断した場合、三方弁v3を介してフィルタ303bへ送り出す。その際、三方弁V3は、中間処理槽306側は閉止、フィルタ303b側を解放する。適性ではないと判断した場合、3方弁V3の中間処理306側を解放し、フィルタ303b側を閉止して、処理水を中間処理槽306へ送り出す。
【0061】
中間処理槽306で受け入れた処理水をセンサ319mで感知し、ポンプ302bを稼働させ、三方弁V6を介してフィルタ303dへ処理水を送り出す。その際、三方弁V6はポンプ302b側、フィルタ303d側を解放、3方弁V5側を閉止、フィルタ303dに設置されたセンサ319h,319iにて水質を感知し、フィルタ303cへ流すことが適正と判断した場合は、三方弁V7,V11,V4を介してフィルタ303cへ送水される。その際、三方弁V7は、フィルタ303e側は閉止、三方弁V11側を開方、三方弁V11は、三方弁V7側、三方弁V4側を開放、三方弁V8より入り側となる方は閉止、三方弁V4は、フィルタ303b側を閉止、三方弁V4側、フィルタ303c側を解放し、フィルタ303cへ送水する。
【0062】
制御装置310は、フィルタ303eに流すのが適正であると判断した場合は、三方弁V7を介して、フィルタ303eへ送水する。その際、三方弁V7は三方弁V11側を閉止、フィルタ303e側を解放し、フィルタ5303eへ送水する。フィルタ303eを通過した処理水は、三方弁V8、V11,V4を介してフィルタ303cへ送水する。その際、三方弁V8は、中間処理槽306側を閉止し、三方弁V11は、三方弁V7側を閉止、三方弁V4側を解放し、三方弁V4はフィルタ303b側を閉止、フィルタ303c側を解放して送水することになる。
【0063】
各フィルタ303a~303eで処理された汚水は、フィルタ303cを通過し、浄化された水は、備蓄水水槽、循環水槽307へ、滅菌装置、殺菌装置、消毒器308の少なくともいずれかを通り、送水される。その際、濃縮排水不純物と処理水を分けることを行う、例えばRO膜処理などが挙げられる。分別された濃縮排水不純物等は、滅菌装置、殺菌装置、消毒器308の少なくともいずれかを経由し、無菌化されて濃縮排水不純物備蓄槽305に備蓄される、備蓄槽305は、液漏れの無い接続口を有しており、備蓄された濃縮排水不純物を取り外し可能であり、それらを外部へ持ち出し処分し、或いはバルブV13を介して外部に排出するなど、必要に応じた処理ができる。排出されたものは、滅菌、殺菌、消毒されていて、無害化されている。
【0064】
上記汚水処理の組み合わせ数は、必要に応じて、制限はなく、また、バルブの制御の回数、時間、送水する水量にも制限はない。フィルタ303a~303eの濾過材の種類も制限はなく、必要に応じて、樹脂製、天然素材、膜処理、活性炭、イオン吸着など、適宜選択することが可能である。
【0065】
フィルタ交換、流路のメンテナンス時、流路内は、汚水を処理しているため、雑菌、ウイルスなどで汚染されている場合がある。フィルタ交換をする際、フィルタを含め、流路内部が、無菌化されていないと、外部へ菌やウイルスを漏洩させることとなる。メンテナンスの際、それらを防ぐために、ポンプ302a、302c、フィルタ303a~303e、バルブV1~V11、滅菌装置、殺菌装置、消毒器304,308,320の少なくともいずれかを制御し、流路内を滅菌、殺菌、消毒することができる。
【0066】
流路内を消毒する際、中間処理槽306を使用し、滅菌装置、殺菌装置、消毒器320を介して水の流れを循環させ、無菌化し、さらに塩素など滅菌、殺菌、消毒に有効な薬品を混入させた上で、流路内、フィルタも殺菌、消毒することができる。消毒が終わった流路内の循環水はバルブV14を解放し、バルブV15を介して、無菌排水槽309へ送水される。送水後、バルブV15を閉止し、塩素など有効な薬品が混入した排水の塩素または有効な薬品の揮発などを防ぐと共に、外部からの汚染を防ぐ。無菌排水槽309は、排水バルブ316を介して外部へ排水するか、バルブV15に漏れ防止機能付きカプラーを採用するなどして、外部へ槽ごと搬出しても良い。
【0067】
流路内の滅菌、殺菌、消毒の際、ポンプ302cを使用し、三方弁V1は1次受水槽301側を閉止、他2方向を解放、三方弁V3は中間処理槽306側を閉止、他2方向を解放、三方弁V4は三方弁V11側を閉止、他2方向を解放、4方弁V5はフィルタ303c側、三方弁V6側を解放、他を閉止、三方弁V6はポンプ302b受け側を閉止、その他を解放、三方弁V7は三方弁V11側を閉止、その他を解放、三方弁V8は、三方弁V11側を閉止、その他を解放し、中間処理槽306へ送水し、循環させながら、滅菌、殺菌、消毒を行う。
【0068】
中間処理槽306からバルブV9を介して、ポンプ302cを稼働し、滅菌装置、殺菌装置、消毒器320の少なくともいずれかを通過し、ポンプ302aに送水する、ポンプ302aは、バイパス機能を持っていても良いし、稼働し、循環水を送水しても良い。循環する処理水をセンサ319aで感知し、無菌状態、無菌になる条件を閾値として設定して、制御装置310側で判断するとよい。例えば、塩素を混入し、塩素濃度にて判断する等して、無菌状態を確認し、無菌化された処理水を、流路内から排出する。
【0069】
無菌化された、流路内のフィルタ303a~303eなどを交換し、メンテナンスが完了したら、無菌排水槽309に備蓄された排水の不純物、塩素などを取り除き、再利用しても良い(ユニット3内で処理をしても良い)。このような第3ユニット300は、様々な水源に対して、水処理機、浄水器として単体で使用することも可能である。
【0070】
図6には、第4ユニットの構成を示し説明する。
【0071】
同図に示されるように、第4ユニット400は、それ自体が自然資源備蓄槽401であって、ポンプ402、循環ポンプ403、滅菌装置、殺菌装置、消毒器404、制御装置405、データベース406、外部通信装置407、MCU411、バルブ408,409、及び表示センサ410を備えている。
【0072】
このように、第4ユニット400は、自然資源備蓄槽401を備え、自然資源、雨、川の水、場合によっては海水などを受入、受け入れた水は腐敗などを防ぐために、循環ポンプ403を用いて、滅菌装置、殺菌装置、消毒器404の少なくともいずれかを介して循環させるなどして、不純物を取り除き、槽内の水質を無菌状態で維持するものである。第4ユニット400内に設けられたセンサ411は、水質、水量、消毒で使われた塩素なら塩素濃度、薬剤濃度等を感知し、槽内の水質に閾値を設けて、制御装置405側で管理することができ、更に受入、供給の量を調整することも可能となっている。
【0073】
図7には、第5ユニットの構成を示し説明する。
【0074】
同図に示されるように、第5ユニット500は、備蓄水槽501、処理部502、滅菌装置、殺菌装置、消毒器503、循環ポンプ504、ポンプ505、センサ506a~506c、制御装置507、データベース508、外部通信装置509、MCU515、熱源510、エアコン511、表示センサ512、バルブ513,514を備えている。
【0075】
第5ユニット500は、第3ユニット300で発生した、濃縮排水不純物などをさらに分解、処理することを目的とする装置である。第1ユニット100、第2ユニット200、第3ユニット300、第4ユニット400で水の循環利用をする際、使用する水量の総数に限りがある場合、処理される、能力、処理の速さが必要となるが、濃縮排水や不純物に関して、オゾンや、電気分解、生物処理を行うときに、その処理の速度に長い時間を要する場合がある。濾過などの場合も同じで、動力を使わず、浸透力を使用して濾過を行った場合、その濾過材によって、浸透する速さに違いが出る。
【0076】
そこで、必要な処理は第1ユニット100、第2ユニット200、第3ユニット300、第4ユニット400で行い、時間をかけゆっくりと処理が必要な濃縮排水や不純物を個別に処理する目的の装置が第5ユニット500である。第5ユニット500による処理の方法は、天然素材フィルタ、樹脂製フィルタ、土壌、砂、石、浸透式フィルタ、オゾン、光触媒、薬品添加、電解など必要に応じて素材に制限なく自由に選択でき、処理に必要な動力の有無の制限はない。
【0077】
第5ユニット500の処理部502の構造は、第3ユニット300と同じ構成、用件を持って良い。また、ユニット内の装置の数、大きさは、必要に応じて、自由に設計ができる。また、第5ユニット500は、必要に応じて、第3ユニット300、第4ユニット400に接続することができる。余剰水が発生した場合は、別途、搬出、散水、蒸散、槽備蓄などにて処理することができる。
【0078】
以下、第1ユニット乃至第5ユニットにおけるセンサデータに基づく制御について総括的に更に詳細に説明する。
【0079】
各ユニットに配設されたセンサは、水質、水量、環境測定、位置情報、使用者情報、日時、電力使用量、を含む情報の少なくともいずれかを出力するものであり、必要に応じて水量のみなど、その項目を選択することができる。各ユニットに設けられたデータベースは、センサからのデータを蓄積する。制御装置は、データベースを適宜参照して、例えば設定された閾値を元に、バルブ、ポンプ、表示装置、滅菌装置、殺菌装置、消毒装置、消毒器、そのほかユニットに取り付けが可能な、電子制御を基に作動する装置全てを制御することができる。センサは、無線又は有線でデータベースに接続される。また、USBなどへのデータの書き出しなどを必要に応じてすることができる。データベースに蓄積されたデータは、外部通信装置を介して、外部へ出力することができ、出力の方法は、有線、無線は問わない。また、外部機器から、外部通信装置を介して、データベース、制御装置を遠隔制御することもできる。データベースから制御装置、制御装置から制御対象の機器までの接続は有線、無線を問わない。外部機器から、又は外部通信装置から、データベースで設定した閾値に基づいて、必要な通知を、必要な方法で行うことができる。これには、例えば、電子メール、電話、表示方法を持った有線又は電波通信機能を有する端末への表示などがあるが、これらには限定されない。
【0080】
第1ユニット100では、センサデータに基づいて、通信電波状況、有線通信状況、故障、使用者の数、日時、使用日時、使用時間、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、汚水発生源の使用回数、粉砕機の使用回数、使用した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度を、含有物量を、制御装置が管理している。
【0081】
第2ユニット200では、センサデータに基づいて、通信電波状況、有線通信状況、故障、浄化槽 液分離槽 油分分離槽で、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、微生物の状態を、備蓄水水槽、循環水槽では、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度、含有物量を、制御装置が管理している。
【0082】
第3ユニット300では、センサデータに基づいて、通信電波状況、有線通信状況、故障、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度を、設置された槽では、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度、含有物量、薬品濃度を、制御装置が管理している。
【0083】
第4ユニット400では、センサデータに基づいて、通信電波状況、有線通信状況、故障、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度を、設置された槽では、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度、含有物量、薬品濃度を、制御装置が管理している。
【0084】
第5ユニット500では、センサデータに基づいて、通信電波状況、有線通信状況、故障、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度、濾過材湿度、を、設置された槽では、日時、装置の稼働時間、気温湿度、気圧、使用電気量、受け入れた汚水量、供給した水量、水質、水温、水圧、雑菌数、ウイルス数、放射能汚染度、含有物量、薬品濃度を、制御装置が管理している。
【0085】
したがって、各ユニット、センサから送られたデータに基づいて、連結されたユニット又は単体ユニットの稼働状況、メンテナンス時期の予測、故障、水量の不足、水質の異常などを制御することができる。また、情報を蓄積、解析させることで、さらに最適な流路の計画、水量、圧力、使用機器、フィルタなどの、数、量、速さ、処理精度を選出することが可能になることは勿論である。
【0086】
各ユニットは、各ユニットの接続部分も含め、センサデータに基づいて必要な環境をデータベースに設定した閾値を元に制御装置で制御し、ユニット内の気温、湿度、水温を調整することができる。即ち、センサデータに基づいて、必要な環境をデータベースに設定した閾値を元に制御装置で制御し、各ユニットの外郭や、各装置、制御装置、データベース等の収納場所、流路に、保温性、又は断熱性を持たせることが可能で、それは、素材自体に、保温、冷却の仕組みを、組み込んだ物、後から設置する物を制限なく、自由に選択し、設置できる。保温、冷却熱源、温度の調整方法として、電熱線、空調エアコン、ボイラー、オイルヒーター、水温クーラー、換気装置など、手段を選ばず設置できる。各ユニット、装置、接続部分、流路に対しても同じである。設置場所は、ユニットの外郭、各ユニット内の機器、流路全てに適応される。
【0087】
前述した生物処理などでは、酸素を必要とする。また、場合によっては、臭気、有毒ガス、可燃性ガスを発生する場合があるが、各ユニットでは、空気の滞留が好ましくないユニット、そうではないユニットが、使用状況、設置場所の環境において存在する。このような臭気、ガスの発生、細菌、ウイルス、カビ等の付着、空気の滞留で起きる問題を解決するために、各ユニットでは、センサのデータに基づき、制御装置にて、吸気、排気、攪拌を制御する。手動、電動で運転することに制限はない。
【0088】
次に、第1乃至第5ユニットの組み合わせの自由度について言及する。
【0089】
第1ユニット100に、手洗い、シャワーなど、食品や固形物などが混入しない場合や生物処理を必要としない場合には、第1ユニット100と第3ユニット300を接続することが出来る。この場合に、第2ユニット200を第1ユニット100と第3ユニット300の間に接続しておいても良い。生物処理を使わない場合、第1ユニット100、第3ユニット300の組み合わせは、一対とすることも可能であり、その大きさ、規模は、処理する水量水質などに応じて自由に設計できる。第3ユニット300の流路内の滅菌、殺菌、消毒の仕組みを使うことで、雑菌、ウイルスなどからの汚染を防ぐことができ、ユニット単位での移動、可搬、車載も可能である。
【0090】
第1ユニット100の汚水発生源に合わせて、第2ユニット200、または第3ユニット300を直列に接続できる。規模、必要に応じて、第2ユニット200、第3ユニット300は同じ役目を持って、並列に接続することで、能力の規模を調整できる。第2ユニット200、第3ユニット300の後には、第4ユニット400、第5ユニット500を必要に応じて直列に接続することができる。更に必要に応じて、第4ユニット400、第5ユニット500を並列に接続することで能力の規模を調整できる。
【0091】
(必要時に水の循環利用をする場合)
【0092】
キッチン生活排水、トイレなど、有機物を多く含む排水、汚水を処理する際、生物処理、生物濾過を利用する際、浄化槽、液分離槽、油分分離槽を汚水発生源と同じユニット内に設置することも可能であり、この場合、第1ユニット100、第2ユニット200を一対として、一つのユニットとしても良い。
【0093】
インフラ上下水道より既に接続されていて、使用されている場合は、第1ユニット100にあたる部分の、発生源とインフラ接続との間に手動、電動を問わず、制御できるバルブを設けることで、第2ユニット200を接続せずに、必要なときに接続することもできる。その場合、新たに接続され、処理する汚水が流入してくるため、生物処理の活性化に時間がかかる場合がある。その場合には、第2ユニット200の浄化槽などに、オゾン曝気や、電気分解など、必要に応じた手段を使用することが自由にできる。
【0094】
(固形物のある汚水発生源からの排水処理)
【0095】
固形物のある汚水発生源からの排水処理では、第1ユニット100では、キッチンであれば有機物、油、固形物の排出、トイレであれば汚物、紙、尿などが排出される。汚水は第1ユニット100の粉砕機103を経由し、第2ユニット200内の浄化槽、液分離槽、油分分離槽201へ送られ、必要に応じた処理をされた後、第3ユニット300へ送水され、水質に合わせた、適切な処理をセンサからの情報をもとに設けた閾値による判断をし、第3ユニット300の制御装置310により、流路の変更、フィルタの選別を行いながら、汚水を処理することになる。
【0096】
(固形物のない汚水発生源からの排水処理)
【0097】
固形物のない汚水発生源からの排水処理では、第1ユニット100では、手洗い、シャワー、洗濯など固形物や比較的、有機物や、不純物の少ない水が排出される。生物処理を必要としない場合、第1ユニット100を第3ユニット300へ繋ぐことができる。このとき、第2ユニット200を介在させて繋いでも良い。汚水は水の圧送を目的とした圧送機能付き粉砕機を経由するか、ポンプを経由し、第3ユニット300へ送水され、水質に合わせた、適切な処理をセンサからの情報をもとに設けた閾値による判断をし、制御装置310により、流路の変更、フィルタの選別を行いながら、汚水を処理する。
【0098】
ここで、第1乃至第5ユニットの接続のバリエーションについて更に言及する。
【0099】
本発明の第2実施形態に係る水処理システムは、図8(a)乃至図8(d)に示されるような直列接続、図9(a)乃至図9(h)に示されるような直列接続、図10(a)乃至図10(e)に示されるような並列接続、図11(a)乃至図11(b)に示されるような並列接続が可能である。
【0100】
(直列接続)
【0101】
第1ユニット100の汚水発生源に合わせ、第2ユニット200、または第3ユニット300を直列に接続することができる。第2ユニット200、第3ユニット300の後には、第4ユニット400、第5ユニット500を必要に応じて直列に接続することができる、必要に応じて、並列接続も取り入れることで、能力の規模を調整ができる。場合によっては、第2ユニット200の生物処理を、直列で繋ぎ、同じ処理を繰り返すなど、必要に応じて組み合わせて良い。
【0102】
固形物あり第1ユニット100を例に、第2ユニット200、第3ユニット300、第4ユニット400、第5ユニット500は、第1ユニットに対しての使用量、予想される汚水水質に対して設計され、直列に配列され、汚水の処理をし、水の循環処理を行い、循環水の不足時は、第4ユニット400から補填し、処理で発生した、濃縮水不純物は、第5ユニット500で処理を行うとよい。全てのユニットはユニットに搭載されたセンサのセンサデータを元に制御される。
【0103】
例えば、第1ユニット100で発生した汚水の量、水質に対して、第2ユニット200の受入状況、処理の速さ、処理に必要な要素を監視し、生物処理に最適な環境に制御している。第3ユニット300では、第2ユニット200と同様、受入れる、汚水の水質、水量、処理の速さ、使用するフィルタの目詰まり、循環水の量などを監視し、制御する。第4ユニット400では、第1ユニット100、第2ユニット200、第3ユニット300からのデータを元に全体の水量、水質に対しての濃度、水量など調整すべく、必要があれば、第1ユニット100、第2ユニット200、第3ユニット300に水を供給し、不足した分を自然資源から受け入れる様に制御している。受け入れるのは自然資源だけではなく、運ばれ、持ち込まれた、水でも良い。第5ユニット500では、第3ユニット300から出た濃縮水不純物を処理するべく、受け入れた汚水の水質、水量、処理水の水質、水量、処理の速さを監視し、処理を制御している。
【0104】
一連の制御のために設けられた閾値は、第1ユニット100で発生する汚水、使用水の水量、水質を元に、各ユニットに設定され制御されている。発生源で、場合により固形物や、有機物が少なく、第2ユニット200を必要ないと判断した場合、第1ユニット100から第3ユニット300へ直接汚水を流す、バイパス機能を設置しても良い。
【0105】
(並列接続)
【0106】
第1ユニット100の汚水発生源に合わせて、規模、必要に応じて、第2ユニット200、第3ユニット300は同じ役目を持って、並列に接続することで、能力の規模を調整できる。第1ユニット100から発生する汚水の量、水質に変化が生じた場合、例えば使用回数が増えた、使用量が増えた、気温などが下がり生物処理がゆっくりになった、汚水の不純物濃度が濃くなった等の場合、第1ユニット100から発生する汚水に対して、生物処理の能力を追加したい場合は第2ユニット200を並列に接続する。生物処理は順調だが、そのほかの処理速度、処理能力に負担がかかっていると判断した場合、第3ユニット300を並列に追加接続する。循環水の減りが早いなどが発生した場合は、第4ユニット400を並列に追加接続する。第3ユニット300から発生する濃縮排水不純物の量に変化が起きた場合も、不足であれば、第5ユニット500を並列に追加接続する。必要時に可搬し設置するのではなく、常時並列して配置し、必要に応じて並列された部分を使うこともできる。このように、必要に応じて、短期/長期問わず、無駄なく必要な数だけ複数のユニットを好適に組み合わせた最適な水処理システムが実現される。また、季節限定など、組み合わせ、撤去が安易にできる。
【0107】
次に、図12(a)乃至図12(c)を参照して、本発明の第2実施形態に係る水処理システムにおける通信制御について詳細に言及する。
【0108】
各ユニット、データベースにはMCUが接続されており、必要なセンサ、センサ受信機が接続され、センサの増設、減少に対応し、センサから得たデータを元に制御ができる制御装置、外部通信装置が接続されている。接続の方法は、有線、無線を問わない。各ユニットにて閾値をMCUに設定し、外部通信を行わず、ユニットごとに制御装置の制御を行うことが可能である。必要に応じて、センサからのデータなどを記録媒体に記録をすることが可能である。各ユニットのMCU、制御装置は、外部へ有線、無線を問わず、外部のMCUと通信することができ、各ユニットのMCUの設定、閾値の書き換え、更新、各ユニットの制御装置の制御、外部にMCUを設置、移設、そのMCUからの制御装置の制御など、必要なことが自由に行える。
【0109】
複数のユニットを接続した場合、メインのMCUを定めることができ、その場合、接続されたユニット全てのセンサデータを一つの装置として、MCUデータ上で扱うことが可能である。データベースのMCUの外部へ常時接続やプログラム制御接続、手動、自動にて、一時的、または常時接続通信を行う場合、各ユニットのMCU又は各制御装置を制御するMCUを、ユニット外部、独立のユニット、サーバー側に設置できる。このとき閾値の設定、書き換えを、人的判断で設定するのではなく、センサからのデータを元に作成されたプログラムで判断させても良い。蓄積されるデータを機械学習させ判断させても良い。アップデート内容、アップデート時期なども判断させても良い。
【0110】
以上説明したように、本発明の実施形態によれば以下の効果が奏される。
【0111】
一般に、インフラ接続のトイレ、手洗いについて、供給と排出が常に伴うので、災害や渇水などにより貯水槽等に使用水が無くなっても使用できる。災害時等においては、給水は雨水、河川利用などで賄うと共に、排水を備蓄することで、使用できる。不特定多数の人間が、生活水、トイレを使用する場合、感染症を含め、特定のできない外部からの汚染が発生し易いが、滅菌、殺菌、消毒によりその問題はない。汚水の処理自体を遠距離で行う場合でも、輸送コスト、整備コスト、管理負担が小さい。
【0112】
生物処理などを利用する場合でも、微生物の活性化に時間がかからない。節水、資源有効活用、インフラ負担軽減を目的とした場合において、フィルタ除去を行うときでも、濃縮排水、不純物の排水が簡易に行うことができる。液分離、浄化槽等では、汚泥と言われる沈殿物の除去を簡易に行える。下水道がない場所で、土中浸透処理なども不要なので環境汚染負荷が小さい。装置内全て、フィルタなども含め流路内を、必要に応じて滅菌、殺菌及び消毒ができるので、メンテナンス時などに外部汚染がない。
【0113】
排水、汚水の循環利用をする際、移動、増設、使用量の変化に対応できる。即ち、必要に応じた、規模、物、場所を選ぶことができ、必要な水量、1人単位での、必要に応じた、規模、物、場所を選べる。循環水利用をしながら、必要に応じての移動、設置が容易であり、水処理に必要な要素を、既存の設備に必要な部分だけを分割して搭載、設置、移動することが可能である。このほか、センサ、制御装置に併用性がある。
【0114】
なお、第1乃至第5ユニットには、MCUが配設されており、MCUは、増設又は減少された前記センサの数に関わりなく当該センサからのセンサデータを取得し、制御装置に送出し、第1乃至第5ユニットに配設されたMCU、及び制御装置は、他のユニットに配設されたMCUと、有線又は無線で接続され、他のユニット内のMCU及び外部のMCUと通信し、第1乃至第5ユニット内の前記MCUの設定、閾値の書き換え、更新、第1乃至第5ユニット内の制御装置の制御、MCUから制御装置へのデータの送出が可能であり、第1乃至第5ユニット内のMCU及び制御装置のうちの1つを主MCU及び主制御装置と定めることができ、前記主MCU及び主制御装置は、第1乃至第5ユニット内の他の全てのMCU及び制御装置を統括制御し、制御により第1乃至第5ユニット内のバルブ、電子制御を基に作動する装置全てを制御することも可能である。
【0115】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0116】
例えば、第1乃至第5ユニットの接続については、前述したものに限定されることなく多様なバリエーションを取れることは勿論である。
尚、本発明には、以下の内容も含まれる。
(1)マイクロコントロールユニットが配設された第1乃至第5ユニットを備え、
前記マイクロコントロールユニットは、増設又は減少された前記センサの数に関わりなく当該センサからのセンサデータを取得し、前記制御装置に送出し、
前記第1乃至第5ユニットに配設された前記マイクロコントロールユニット、及び前記制御装置は、他のユニットに配設されたマイクロコントロールユニットと、有線又は無線で接続され、他のユニット内のマイクロコントロールユニット及び外部のマクロコントロールユニットと通信し、
前記第1乃至第5ユニット内の前記マイクロコントロールユニットの設定、閾値の書き換え、更新、前記第1乃至第5ユニット内の前記制御装置の制御、前記マイクロコントロールユニットから前記制御装置へのデータの送出が可能であり、
前記第1乃至第5ユニット内の前記マイクロコントロールユニット及び前記制御装置のうちの1つを主マイクロコントロールユニット及び主制御装置と定めることができ、前記主マイクロコントロールユニット及び前記主制御装置は、前記第1乃至第5ユニット内の他の全ての前記マイクロコントロールユニット及び前記制御装置を統括制御し、
前記制御により前記第1乃至第5ユニット内の前記バルブ、電子制御を基に作動する装置全てを制御する
水処理システム。
(2)生活排水全般、トイレ汚水を含む汚水の発生源を有する第1ユニットと、
嫌気曝気、好気曝気問わず、曝気全般、水の浄化を目的とした、浄化槽、個液分離槽、油分分離槽の少なくともいずれかを有し、受け入れた汚水の1次的処理を行う第2ユニットと、
分解処理装置を有する第5ユニットと、を有し、
前記第1ユニット、第2ユニット、及び第5ユニットには、センサ、バルブが配設されており、
前記第5ユニットには、更に制御装置と、外部通信装置と、が配設されており、
前記制御装置は、各ユニットの前記センサからのセンサデータに基づいて、少なくとも前記バルブと前記分解処理装置を統括制御することを特徴とする
水処理システム。
【符号の説明】
【0117】
1…水処理システム、2…第1ユニット、3…第2ユニット、4…第3ユニット、11…トイレ、12…粉砕機、13…浄化槽、液分離装置、14…循環水槽、15…ポンプ、16…フィルタ装置群、17…中間処理槽、18…濃縮排水不純物備蓄槽、19…滅菌殺菌装置、20…滅菌殺菌装置、21…制御装置、22…外部通信装置、23…データベース、24a~24h…バルブ、25a~25e…センサ、26…備蓄槽、液分離装置、蒸散装置、2…地中浸透升、河川放流、蒸散処理、50…水処理システム、100…第1ユニット、200…第2ユニット、300…第3ユニット、400…第4ユニット、500…第5ユニット。
図1
図2
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図5
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図12