(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/131 20220101AFI20230214BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230214BHJP
H04N 7/15 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
H04L67/131
G06Q50/10
H04N7/15
H04N7/15 170
(21)【出願番号】P 2022015984
(22)【出願日】2022-02-03
【審査請求日】2022-11-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515120143
【氏名又は名称】井澤 佑斗
(72)【発明者】
【氏名】井澤 佑斗
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-522998(JP,A)
【文献】特開2016-152619(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0329561(US,A1)
【文献】国際公開第2019/082687(WO,A1)
【文献】特開2002-190034(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/131
G06Q 50/10
H04N 7/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上のユーザーと通信している状態において、
通信しているすべてのユーザーが、任意のユーザーを選択する選択手段と、
選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力手段と、
選択しないユーザーから送信された情報を受信する受信手段と、
を備える、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システム。
【請求項2】
2以上のユーザーと通信している状態において、
通信しているすべてのユーザーが
、通信しているユーザーに映像を送信しつつ、その中から任意のユーザーを選択する選択手段と、
選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力手段と、
を備える、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システム。
【請求項3】
2以上のユーザーと通信している状態において、
通信しているすべてのユーザーが、任意のユーザーを選択する選択ステップと、
選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力ステップと、
選択しないユーザーから送信された情報を受信する受信ステップと、
を備える、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動方法。
【請求項4】
2以上のユーザーと通信している状態において、
通信しているすべてのユーザーが、通信しているユーザーに映像を送信しつつ、その中から任意のユーザーを選択する選択ステップと、
選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力ステップと、
を備える、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システムの一例は、特開2011-216073号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1は、メタバースに存在するアバターの情報を管理する情報管理装置であって、前記アバターが保有する静的情報を取得する静的情報取得手段と、前記アバターの行動に基づく動的情報を取得する動的情報取得手段と、前記静的情報および前記動的情報をアバターと関連付けて記憶するアバター情報記憶手段と、を備えることを特徴とする情報管理装置が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のメタバースの作動システムにおける会話モードは、どちらか一方が他のコーポレートアバターを左クリックすることで会話モードに入ることができる。しかし、現実世界で行われる3人以上が集まる会話においては、自身が選択した人間と会話しつつ、自身が選択していない人の発する音も聞くこともできる。従来技術では、現実世界で行われる人間の会話を仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムで満足に再現することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、2以上のユーザーと通信している状態において、
任意のユーザーを選択する選択手段と、
選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力手段と、
を備える、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
本構成では、任意のユーザーにのみ任意の音源を出力することができる。従って、通信しているユーザーが複数いる状態において、選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力することができる。従って、現実世界に忠実な会話の世界を再現することができる。
【0007】
仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システムのさらなる特徴と利点は、実施形態についての以下の記載から明確となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システムについて説明する。ここでは仮想空間の一例としてメタバースを取り上げる。
【0009】
ユーザー端末は、制御部、RAM、ストレージ部、グラフィックス処理部、通信インタフェース、インタフェース部からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0010】
制御部は、CPUやROMから構成される。制御部は、ストレージ部に格納されたプログラムを実行し、ユーザ端末の制御を行なう。RAMは、制御部のワークエリアである。ストレージ部は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部は、プログラム及びデータをRAMから読み出して処理を行なう。制御部は、RAMにロードされたプログラム及びデータを処理することで、描画命令をグラフィックス処理部に出力する。
【0011】
グラフィックス処理部は表示部に接続されている。表示部は表示画面を有している。制御部が描画命令をグラフィックス処理部に出力すると、グラフィックス処理部は、表示画面上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。この表示部のタッチパネルが入力部として機能する。
【0012】
通信インタフェースは無線又は有線により通信ネットワークに接続が可能であり、通信ネットワークを介して、サーバ装置とデータを送受信することが可能である。通信インタフェースを介して受信したデータは、RAMにロードされ、制御部により演算処理が行われる。インタフェース部には外部メモリ(例えば、SDカード等)が接続されている。
【0013】
ユーザー端末は、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されない。ユーザー端末としては、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータなどが挙げられる。VRゴーグル、すなわち頭にストラップで固定または取り付けられたフレーム(またはヘッドセット)に取り付けられた画面(または2つのディスプレイパネル、各目に対し1つずつ)で構成されてもよい。ユーザー端末は、音声の出力部を有する。
【0014】
ユーザー端末は、通信ネットワークを介してサーバ装置と通信接続が可能である。通信ネットワークを介して通信接続をして、情報を送信し、若しくは情報を受信することができる。
【0015】
サーバ装置は、制御部、RAM、ストレージ部及び通信インタフェースを少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0016】
制御部は、CPUやROMから構成され、ストレージ部に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置の制御を行う。また、制御部は時間を計時する内部タイマを備えている。RAMは、制御部のワークエリアである。ストレージ部は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部は、プログラム及びデータをRAMから読み出し、ユーザー端末から受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。
【0017】
メタバースについて説明する。メタバースとは、インターネット上の仮想空間において、自分のアバターを作成して行動できる仕組みを持ったものである。アバターの形をしたほかのユーザーとも交流して、非現実的な体験ができるのも、メタバースの特徴である。オブジェクトについて説明する。オブジェクトは、仮想空間の任意の座標に存在できる。アバターはオブジェクトの一種であり、仮想空間の任意の座標に存在できる。仮想空間について説明する。仮想空間の作り方の一例は、特許文献1にも当業者にとってわかりやすく記載があるので、以下に引用する。(当該引用は段落0018から段落0042までである。)
【0018】
全体のシステムは、パブリック三次元仮想空間プロバイダーサイト、プライベート三次元仮想空間プロバイダーサイト、クライアントサイトおよびユーザサイトから構成されている。
【0019】
パブリック三次元仮想空間プロバイダーサイトは、三次元仮想空間を不特定多数のまたは契約ユーザに提供するためのプロバイダーが運営するサイトである。例えば、米国のLinden Lab社が運営するセカンドライフ(同社の登録商標)などがこれに該当する。このパブリック三次元仮想空間プロバイダーサイトは、パブリック三次元仮想空
間管理サーバ、ユーザ接続管理サーバ、ユーザ認証サーバ、ログ管理サーバからなる。
【0020】
パブリック三次元仮想空間管理サーバは、外部にパブリックオブジェクトDB(データベース)とパブリック仮想空間DB(データベース)がそれぞれ接続されている。そして、上記2つのDBのデータを用いてパブリック三次元仮想空間管理サーバ内部に三次元仮想空間を構築する。
【0021】
ユーザ接続管理サーバは、パブリック三次元仮想空間でユーザが所望の活動ができるようにユーザPCとの接続を管理する。
【0022】
ユーザのユーザ認証サーバは、ユーザのID、パスワード等から認証を行い、パブリック三次元仮想空間へのアクセスを許可する。
【0023】
ログ管理サーバ14は、ユーザのパブリック三次元仮想空間内での活動の記録を取るように構成されている。
【0024】
次に、プライベート三次元仮想空間プロバイダーサイト2について説明する。このプライベート三次元仮想空間プロバイダーサイト2は、プライベート三次元仮想空間を契約クライアント企業に提供するためのプロバイダーが運営するサイトである。
【0025】
クライアント企業は、契約によりプライベート三次元仮想空間をイントラバース、CRM、SCM等の空間として利用することができる。
【0026】
このプライベート三次元仮想空間プロバイダーサイト2は、プライベート三次元仮想空間管理サーバ21、ユーザ接続管理サーバ22、ユーザ認証サーバ23、ログ管理サーバ24からなる。
【0027】
プライベート三次元仮想空間管理サーバ21は、外部にプライベートオブジェクトDB(データベース)25とプライベート仮想空間DB(データベース)26がそれぞれ接続されている。上記2つのDBのデータを用いてプライベート三次元仮想空間管理サーバ21内部に三次元仮想空間27を構築する。
【0028】
ユーザ接続管理サーバ22は、プライベート三次元仮想空間でユーザが所望の活動ができるようにユーザPCとの接続を管理する。
【0029】
ユーザには、クライアント企業の内部ユーザと、クライアント企業と取引をする立場のユーザ(個人や企業)がある。
【0030】
ユーザのユーザ認証サーバ23は、ユーザのID、パスワード等から認証を行い、パブリック三次元仮想空間へのアクセスを許可する。
【0031】
ログ管理サーバ24は、ユーザのパブリック三次元仮想空間内での活動の記録を取るように構成されている。
【0032】
次にクライアントサイト3について説明する。
【0033】
クライアントサイト3は、企業のイントラネットを基本構成としており、基幹系のERPサーバ31、情報系の文書管理サーバ32、メール、スケジューラやワークフローを含むグループウエアサーバ33、多機能プリンタのような複合機(MFP)34および企業
内のユーザのための多数のパソコン(PC)35で構成されており、それらはLAN36に接続されている。このLAN36は上記インターネット5に接続されている。
【0034】
次に、ユーザサイト4について説明する。
【0035】
このユーザサイト4は、パブリック三次元仮想空間プロバイダー、またはプライベート三次元仮想空間プロバイダーにとっての不特定多数のユーザであり、その契約ユーザの複数のパソコン(PC)41および複合機42等より構成されている。このパソコン41は、インターネット5に接続されている。
【0036】
次に、
図2を用いて本実施の形態に用いられる三次元仮想空間オフィス50について説明する。
【0037】
三次元仮想空間オフィス50は、上記プライベート三次元仮想空間プロバイダーサイト2のプライベート三次元仮想空間管理サーバ21の内部にある三次元仮想空間に27に形成されており、クライアント企業の内部のユーザや、クライアント企業と取引をする立場のユーザのアバターが仕事をするための三次元仮想空間オフィス50を構成する。
【0038】
三次元仮想空間オフィス50のユーザのパソコン(PC)51は、三次元仮想空間クライアントサイト3のLAN36に接続されている。三次元仮想空間クライアントサイト3には、実世界のクライアント(図示せず)と同様に、基幹系のERPサーバ31、情報系の文書管理サーバ32、メール、スケジューラやワークフローを含むグループウエアサーバ33、多機能プリンタのような複合機(MFP)34および企業内のユーザのための多数のパソコン(PC)35で構成されており、それらはLAN36に接続されている。このLAN36は上記インターネット5に接続されている。
【0039】
三次元仮想空間オフィス50と三次元仮想空間クライアントサイト3は全て仮想である。
【0040】
図3は、本実施の形態のプライベート三次元仮想空間プロバイダーサイト2のプライベート三次元仮想空間管理サーバ21内部にある三次元仮想空間27内の仮想オフィス(または仮想展示場)60の一場面を示している。
【0041】
符号61、62(62a、62b)、63(63aから63e)は、コーポレートアバターを示している。その他符号が付けられていないが、人物像を表したものはいずれもコーポレートアバターである。このコーポレートアバターはプライベート三次元仮想空間管理サーバ21に接続されているプライベートオブジェクトDB25に必要な情報が登録されている。
【0042】
仮想オフィス60は、リアル世界の実際のオフィスを仮想世界にそっくりに再現したものである。この仮想オフィス60の情報は、
図4に示すように、プライベートオブジェクトDB25の中の第1記憶手段25Aに保管されている。会社の中の組織毎に仮想オフィス情報を登録することができる。会社の組織をツリー上に図式化して表示することによって瞬時に行きたい組織にジャンプすることができる。このような組織ツリー情報もあわせてこの第1記憶手段25Aに持たせることができる。仮想展示場の場合にも同様に展示場情報を予め登録しておくことによって、メタバース内の特定の島の中に仮想展示場を設定することができる。(以上、引用終わり)
【0043】
2以上のユーザーと通信している状態について説明する。2以上のユーザーと通信している状態とは、オンライン接続によって、2以上のユーザーが任意の情報の送受信が可能な状態を指す。これらの送受信は、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの中で行われると好適である。
【0044】
任意のユーザーを選択する選択手段について説明する。ユーザーは、ユーザー端末を用いて、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムに表示されるユーザーのうち1以上を選択できると好適である。選択したユーザーの情報は、通信ネットワークを介してサーバ装置と通信接続が可能である。通信ネットワークを介して通信接続をして、情報を送信し、若しくは情報を受信することができる。
【0045】
選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力手段について説明する。ユーザーは、ユーザー端末を用いて、選択した1以上のユーザーに対して任意の音源を送信し、そのユーザーのユーザー端末で音源を出力させる機能があると好適である。一例として、サーバーは、選択したユーザーの情報の基づいて音源を送信すべきユーザーを特定する。サーバーは、送信されるべき音源を選択したユーザーのユーザー端末に通信ネットワークを介して送信する。送信された音源を受信したユーザー端末は、その音源を出力する。音源の一例として、ユーザーの発声があげられる。音源の一例として、ユーザーが送信する音源データが挙げられる。
【0046】
本開示において、「選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力手段」というのは、「選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力しない出力手段」と技術的特徴が同義であることを指摘しておく。
【0047】
送信された音源を受信したユーザー端末がその音源を出力する際に、その音源の音の強弱を変更する手段があると好適である。送信された音源を受信したユーザーは、そのユーザー端末を操作して受信された音源の強弱を支持する情報を入力する。ユーザー端末の制御部は、その情報に基づいて、受信された音源の音の強弱を制御して、出力部から音源を出力する。
【0048】
特許文献1のメタバースの作動システムにおけるアバターは、事前に年齢、性別、体型(痩せ型、肥満型、中肉型)、身長、皮膚色などの情報を登録する。しかし、現実世界においては、人間の生理状況(健康や病気の状態を含む)に応じて、肌の血色が変わったり、表情や姿勢が変わる。現実世界の会話は、それらの生体情報を察知して行われる。従来技術ではそれらの生体情報をアバターのグラフィックに反映できない。従来技術では、現実世界で行われる人間の会話を仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムで満足に再現することができない。
【0049】
ユーザーの生体情報を取得する取得手段について説明する。取得手段はバイオセンサーを用いると好適である。バイオセンサーの例として、血圧計や、脈拍センサー、体温計、筋電図計測器、脳波測定器、眼球運動測定器、瞳孔運動測定器などがあげられる。これらの機器で、ユーザーの生体情報を取得する。他にも、遺伝情報の解析機器で構成しても好適である。ユーザーのDNAを採集して、DNA情報に基づいて国籍や性別、肌の色などの生体情報を取得してもよい。
【0050】
生体情報に応じて、所定の方法でユーザーの操作するオブジェクトのグラフィックを変化させる変化手段について説明する。ユーザー端末は、取得した生体情報を、通信ネットワークを介してサーバ装置と通信接続が可能である。サーバ装置は、取得手段が取得した生体情報を受け付ける。サーバ装置の制御部は、生体情報に応じて、所定の方法でユーザーの操作するオブジェクトのグラフィックを変化させる指令情報を生成する。指令情報は、通信ネットワークを介してユーザー端末へと送信される。ユーザー端末は、指令情報に基づいて、当該オブジェクトのグラフィックを変化させて出力部で出力する。例えば、ユーザーの体温の数値に応じて、肌の色の演色に赤の割合を増減しても好適である。例えば、ユーザーの体温の所定の期間における平均値からの乖離度に応じて、肌の色の演色に赤の割合を増減しても好適である。例えば、脳波の活動量が、ユーザーの所定の期間における平均の活動量よりも少なければ、アバターが疲れた表情を見せるように表示しても良い。例えば、ユーザーの脈拍が、ユーザーの所定の期間における平均よりも上がり、あるいは、顔の表情筋のうち特定の部位に筋電位を計測したら、アバターが特定の表情(喜び、怒り、困惑など)を見せるように表示しても良い。すなわち、生体情報に応じて、所定の方法でオブジェクトのグラフィックを変化させると好適である。
【0051】
特許文献1のメタバースの作動システムにおける会話モードは、コーポレートアバター同士は、どちらか一方が他のコーポレートアバターを左クリックすることで会話モードに入ることができる。しかし、現実世界においてはユーザー同時で名刺を交換する機会がある。名刺には、ユーザーの連絡可能な連絡先が記載されていることがある。従来技術は、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムにおいて、ユーザーの間で連絡先に関する情報を交換する仕組みがなかった。従って、従来技術では、現実世界で行われる人間の会話を仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムで満足に再現することができない。
【0052】
ユーザーの連絡先に関する任意の情報を取得するユーザー情報取得手段について説明する。サーバー装置は、ユーザー端末からユーザーが送信する連絡先に関する情報を、ネットワークを介して受信する。連絡先に関する情報の一例として、ユーザーの氏名、電磁的方法で通信が可能となるユーザーの宛先を特定する情報、の何か一以上を含むと好適である。連絡先に関する情報の一例として、仮想空間(メタバースを含む)におけるユーザーID、ユーザー名、ユーザーの連絡先の情報、の何か一以上を含むと好適である。
【0053】
ユーザー情報を他のユーザーに送信する送信手段について説明する。サーバー装置は、ユーザーが通信している、他のユーザーを特定する。サーバー装置は、ユーザー端末から送信された連絡先に関する情報を、ネットワークを介して他のユーザー端末へ送信する。送信されるべき情報は、ユーザーが任意に指定することができても好適である。例えば、ユーザーが仮想空間(メタバースを含む)における複数のユーザーID、ユーザー名、ユーザーの連絡先の情報を保有していた際に、その任意の一以上を指定することができても好適である。
【0054】
なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示にすぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0055】
以下、上記において説明した仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システムの概要について説明する。
【0056】
2以上のユーザーと通信している状態において、
任意のユーザーを選択する選択手段と、
選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力する出力手段と、
を備える、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システム。
【0057】
本構成では、任意のユーザーにのみ任意の音源を出力することができる。従って、通信しているユーザーが複数いる状態において、選択されたユーザーにのみ任意の音源を出力することができる。従って、現実世界に忠実な会話の世界を再現することができる。例えば、仮想空間(メタバースを含む)において、複数名が会議をしている状態において、参加者Aが発声している音声を聞きながら、参加者Bと参加者Cとだけが互いに聞こえるように会話することが可能になる。この例においては、参加者Aは参加者Bと参加者Cとを選択しており、参加者Bは参加者Cを選択しており、参加者Cは参加者Bを選択している。なお、現実の会議においては、ゲストスピーカーである参加者Aが演説をしている状態で、聴講者である隣席にいる参加者Bと参加者Cとが小声で意見交換をする(すなわち、参加者Bと参加者Cの会話内容は参加者Aには聞こえていない)、という状況があり得る。従って、本構成は、このような現実の会議の状況を、オンラインで再現することが可能になる。
【0058】
ユーザーと通信している状態において、
ユーザーの連絡先に関する任意の情報を取得するユーザー情報取得手段と、
ユーザー情報を他のユーザーに送信する送信手段と、
を備える仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システム。
【0059】
本構成では、仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムにおいて、ユーザーの間で連絡先に関する情報を交換する仕組みができる。
【0060】
ユーザーの生体情報を取得する取得手段と、
生体情報に応じて、所定の方法でオブジェクトのグラフィックを変化させる変化手段と、
を備える仮想空間の作動システム。
【0061】
本構成では、ユーザーの生体情報をオブジェクト(アバターを含む)のグラフィックに反映できるので、ユーザーの生体情報を察知した会話が可能となる。
【0062】
また、上述の本開示は、システムを方法としても使用可能である。すなわち、「仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システム」を「仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動方法」として、方法として実施することも可能だ。
【0063】
本開示に係る仮想空間もしくはオンラインミーティングシステムの作動システムは、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
【要約】
【課題】特許文献1には、型抜きされたステンシルシートに形成されており、このステンシルシートを花弁に押し当て、しかも型抜き部分に化粧パウダーを塗りつけることにより図柄が描かれる贈答用生花技術が公開されている。しかしながら、ユーザーと印刷業者とが別の人間である際に、印刷データを被印刷物のどこにどのように印刷すべきかの情報を、両者が正確に情報共有することが困難である。
【解決手段】本開示は、ユーザー端末上に、ユーザーのユーザー端末への入力操作により入力された文字もしくはイメージを表示する第1情報表示手段と、ユーザーのユーザー端末への所定の変更操作により第1情報表示を変形もしくは位置変更させてユーザー端末上に表示する変更表示手段と、を備える、印刷データ入稿システムを提供する
【選択図】なし