(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】プラグ受け装置及びベッド装置
(51)【国際特許分類】
A61G 7/05 20060101AFI20230214BHJP
【FI】
A61G7/05
(21)【出願番号】P 2019035003
(22)【出願日】2019-02-27
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】松林 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】横田 龍平
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 学
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-112583(JP,U)
【文献】実開昭63-077279(JP,U)
【文献】特開2017-107637(JP,A)
【文献】登録実用新案第3016618(JP,U)
【文献】特開2015-079611(JP,A)
【文献】特開2006-244719(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/00-16
A61G 9/00-15/12
A47C 17/00-23/34
H01R 13/00-74
H01R 31/00-08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる第1部分と、前記第1部分と接続され前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2部分と、を含む第1部材と、
前記第1部材に保持されたプラグ受け部であって、前記プラグ受け部は、1つ以上のプラグ受けを含む、前記プラグ受け部と、
前記第1部材に取り付けることが可能な第2部材であって、前記第2部材は、第3部分、第4部分及び第5部分を含み、前記第5部分の1つの端部は前記第3部分と接続され、前記第5部分の別の端部は前記第4部分と接続され、前記第2部材が前記第1部材に取り付けられたときにおいて、前記第3部分は前記第1部分に固定され、前記第4部分は前記第2方向において前記第1部分と離れ、前記第5部分は前記第1方向において前記第2部分と離れ、前記第1方向において、前記第2部分は前記プラグ受け部と前記第5部分との間にある、前記第2部材と、
を含み、
前記プラグ受け部よりも突出する庇部を含むプラグ受けモジュールを備え
、
前記プラグ受け部は、プラグが挿入される挿入面を含み、
前記挿入面は、前記第1方向に対して傾斜しており、
前記第2部分は、第1端部及び第2端部を含み、
前記第1端部は、前記第1部分と接続され、前記第1端部から前記第2端部への方向は前記第2方向に沿い、
前記挿入面は、第3端部及び第4端部を含み、
前記第3端部の前記第2方向における位置は、前記第1端部の前記第2方向における位置と前記第4端部の前記第2方向における位置と、の間にあり、
前記第3端部と前記第2部分との間の前記第1方向に沿う距離は、前記第4端部と前記第2部分との間の前記第1方向に沿う距離よりも長い、プラグ受け装置。
【請求項2】
前記第2部材は、第6部分及び第7部分をさらに含み、
前記第6部分は、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向において前記第4部分から離れ、
前記第7部分は、前記第3方向において前記第5部分から離れ、
前記第7部分の1つの端部は前記第3部分と接続され、前記第7部分の別の端部は前記第6部分と接続された、請求項1記載のプラグ受け装置。
【請求項3】
前記プラグ受けモジュールは、筐体を含み、
前記筐体は、前記挿入面から突出した前記庇部を含む、請求項
1または
2に記載のプラグ受け装置。
【請求項4】
前記筐体の上面は、
前記プラグ受け部の上の第1領域と、
前記第2部分の上の第2領域と、
を含み、
前記第1領域は、前記第2領域に対して傾斜している、請求項
3記載のプラグ受け装置。
【請求項5】
前記プラグ受けは、2つのプラグ受け孔と、アース線受け孔と、を含む、請求項1~
4のいずれか1つに記載のプラグ受け装置。
【請求項6】
前記プラグ受け部は、複数のプラグ受けを含む、請求項1~
5のいずれか1つに記載のプラグ受け装置。
【請求項7】
複数の前記プラグ受けモジュールを備えた、請求項1~
6のいずれか1つに記載のプラグ受け装置。
【請求項8】
前記プラグ受けモジュールは、ベッドに取り付けることが可能であり、
前記ベッドは、第1フレーム及び第2フレームを含み、前記第1フレームの延びる第1ベッド方向は、前記第2フレームの延びる第2ベッド方向と交差し、
前記プラグ受けモジュールが前記ベッドに取り付けられたときにおいて、前記第2部材は前記第1部材に取り付けられ、前記第1部分と前記第4部分との間に、前記第1フレームがあり、前記第1ベッド方向における前記第2フレームの位置は、前記第1ベッド方向における前記第5部分の位置と、前記第1ベッド方向における前記第7部分の位置と、の間にある、請求項2記載のプラグ受け装置。
【請求項9】
前記ベッドは、前記第2フレームを前記第1フレームに固定する固定部材をさらに含み、
前記固定部材の少なくとも一部は、前記第5部分と前記第7部分との間にある、請求項
8記載のプラグ受け装置。
【請求項10】
請求項
8または
9に記載のプラグ受け装置と、
前記ベッドと、
を含むベッド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プラグ受け装置及びベッド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ベッドの周辺において、種々の医療機器が用いられる。医療機器の電源用のプラグと接続されるためプラグ受け装置(「コンセント」または「電源タップ」)がベッドに設けられる。ベッドに安定して取り付けされるプラグ受け装置が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、安定して取り付け可能なプラグ受け装置及びベッド装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、プラグ受け装置は、プラグ受けモジュールを含む。プラグ受けモジュールは、第1部材、第2部材及びプラグ受け部を含む。前記第1部材は、第1方向に延びる第1部分と、前記第1部分と接続され前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2部分と、を含む。前記プラグ受け部は、前記第1部材に保持され、1つ以上のプラグ受けを含む。前記第2部材は、前記第1部材に取り付けることが可能である。前記第2部材は、第3部分、第4部分及び第5部分を含む。前記第5部分の1つの端部は前記第3部分と接続され、前記第5部分の別の端部は前記第4部分と接続される。前記第2部材が前記第1部材に取り付けられたときにおいて、前記第3部分は前記第1部分に固定され、前記第4部分は前記第2方向において前記第1部材と離れ、前記第5部分は前記第1方向において前記第2部分と離れ、前記第1方向において、前記第2部分は前記プラグ受け部と前記第5部分との間にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、安定して取り付け可能なプラグ受け装置及びベッド装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1(a)及び
図1(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式的斜視図である。
【
図2】
図2(a)及び
図2(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式的断面図である。
【
図3】
図3(a)及び
図3(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式的斜視図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係るプラグ受け装置の一部を例示する模式的斜視図である。
【
図5】
図5(a)及び
図5(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置の使用例を例示する模式的斜視図である。
【
図6】
図6(a)及び
図6(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式図である。
【
図7】
図7(a)~
図7(e)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
【
図10】
図10(a)~
図10(c)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図11】
図11(a)及び
図11(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図12】
図12(a)~
図12(c)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図13】
図13(a)及び
図13(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図16】
図16(a)及び
図16(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図17】
図17(a)~
図17(c)は、実施形態に係るベッド装置の動作を例示する模式的斜視図である。
【
図18】
図18(a)及び
図18(b)は、実施形態に係るベッド装置の使用状態を例示する模式的斜視図である。
【
図19】
図19は、実施形態に係るベッド装置を例示する模式図である。
【
図20】
図20(a)及び
図20(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図21】
図21(a)及び
図21(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図22】
図22は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図23】
図23は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式的斜視図である。
【
図24】
図24は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【
図25】
図25(a)及び
図25(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1実施形態)
図1(a)及び
図1(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式的斜視図である。
図2(a)及び
図2(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式的断面図である。
図2(a)及び
図2(b)は、
図1(a)のA1-A2線断面図である。
【0010】
図1(a)に示すように、実施形態に係るプラグ受け装置210は、プラグ受けモジュール210Mを含む。プラグ受けモジュール210Mは、プラグ受け部30を含む。プラグ受け部30は、1つ以上のプラグ受けを含む。この例では、プラグ受けは、第1プラグ受け31及び第2プラグ受け32を含む。これらのプラグ受けは、プラグ受け部30の挿入面30fに設けられる。挿入面30fに、プラグが挿入される。プラグは、例えば、医療機器などの電源を供給するための配線のコネクタである。
【0011】
例えば、プラグ受けモジュール210Mは、筐体40を含む。プラグ受け部30のうちの挿入面30fを除く部分が、筐体40の中に設けられる。
【0012】
図2(a)及び
図2(b)に示すように、プラグ受けモジュール210Mは、プラグ受け部30に加えて、第1部材10及び第2部材20をさらに含む。
【0013】
プラグ受け部30は、第1部材10に保持される。例えば、プラグ受け部30、第1部材10及び筐体40は、一体化され、1つの構造体48(
図1(b)参照)となる。一方、第2部材20は、この構造体と分離されることが可能である。第2部材20は、この構造体を別の部材(例えばベッドのフレームなど)に取り付ける時に用いられる。
図1(b)は、第2部材20が、構造体48から分離された状態を例示している。
【0014】
図2(a)及び
図2(b)に示すように、第1部材10は、第1部分11及び第2部分12を含む。第1部分11は、第1方向D1に延びる。第2部分12は、第1部分11と接続される。第2部分12は、第2方向D2に延びる。第2方向D2は、第1方向D1と交差する。この例では、第2方向D2は、第1方向D1に対して実質的に垂直である。
【0015】
第2部材20は、第1部材10に取り付けることが可能である。第2部材20は、第3部分23、第4部分24及び第5部分25を含む。第5部分25の1つの端部25aは、第3部分23と接続されている。第5部分25の別の端部25bは第4部分24と接続されている。
【0016】
第2部材20が第1部材10に取り付けられたときにおいて、第3部分23は第1部分11に固定される。第3部分23の第1部分11への固定は、例えば、固定部材28a(
図2(a)参照)などにより行われる。固定部材28aは、例えば、ネジなどを含む。
【0017】
第2部材20が第1部材10に取り付けられたときにおいて、第4部分24は第2方向D2において第1部分11と離れている。第2部材20が第1部材10に取り付けられたときにおいて、第5部分25は第1方向D1において第2部分12と離れてる。第1方向D1において、第2部分12はプラグ受け部30と第5部分25との間にある。
【0018】
第2部材20が第1部材10に取り付けられたときにおいて、第1部分11と第4部分24との間、及び、第2部分12と第5部分25と、の間に、空間15が形成される。後述するように、この空間15に、ベッドのフレームなどが位置する。構造体48は、第1部材10及び第2部材20により、フレームなどに取り付けられる。
【0019】
実施形態においては、フレームは、上下方向、及び、前後方向の両方で、第1部材10及び第2部材20により挟まれて押さえられる。プラグ受け装置210は、フレームなどに安定して固定できる。実施形態によれば、安定して取り付け可能なプラグ受け装置を提供できる。
【0020】
既に説明したように、プラグ受け部30は、プラグが挿入される挿入面30fを含む。
図1(a)及び
図2(a)に示すように、挿入面30fは、第1方向D1に対して傾斜している。これにより、プラグ受け装置210がベッドのフレームなどに取り付けられたときに、挿入面30fは、下側を向く。上方から液体などの物質が落ちたときに、その物質が挿入面30fに付着することが抑制される。安全で衛生的なプラグ受け装置を提供できる。
【0021】
図2(a)に示すように、例えば、第2部分12は、第1端部12a及び第2端部12bを含む。第1端部12aは第1部分11と接続される。第1端部12aから第2端部12bへの方向は、第2方向D2に沿う。第1端部12aは、例えば、上側の端部である。第2端部12bは、下側の端部である。
【0022】
図2(a)に示すように、挿入面30fは、第3端部30fc及び第4端部30fdを含む。第3端部30fcの第2方向D2における位置は、第1端部12aの第2方向D2における位置と、第4端部30fdの第2方向D2における位置と、の間にある。第3端部30fcは、上側の端部である。第4端部30fdは、下側の端部である。
【0023】
図2(a)に示すように、第3端部30fcと第2部分12との間の第1方向D1に沿う距離を第1距離d1とする。第4端部30fdと第2部分12との間の第1方向D1に沿う距離を第2距離d2とする。第1距離d1は、第2距離d2よりも長い。
【0024】
挿入面30fがこのような方向に傾斜することで、上方から落ちた物質が挿入面30fに付着することが抑制される。
【0025】
図2(a)に示すように、筐体40の上面40uは、第1領域40a及び第2領域40bを含む。第1領域40aは、プラグ受け部30の上にある。第2領域40bは、第2部分12の上にある。
【0026】
実施形態において、第1領域40aは、第2領域40bに対して傾斜していることが好ましい。例えば、第1領域40aは、第2領域40bよりも下にある。例えば、第1領域40aと第2端部12bとの間の第2方向D2に沿う距離は、第2領域40bと第2端部12bとの間の第2方向D2に沿う距離よりも短い。第1領域40aを第2領域40bに対して傾斜させることで、例えば、筐体40の上面40uに液体などの物質が落ちたときに、その物質は第1領域40aへ向かい、第2領域40bに留まり難い。安全で衛生的なプラグ受け装置を提供できる。
【0027】
図2(a)に示すように、この例においては、筐体40は、庇部45を含む。庇部45は、挿入面30fから突出する。庇部45により、例えば、液体などの物質が挿入面30fに付着することが抑制される。安全で衛生的なプラグ受け装置を提供できる。
【0028】
庇部45は、第2方向D2において、挿入面30fと重ならない。液体などの物質が挿入面30fに付着することが確実に抑制される。
【0029】
図1(b)に示すように、この例では、第2部材20は、第3~第5部分23~25に加えて、第6部分26及び第7部分27をさらに含む。第6部分26は、第3方向D3において、第4部分24から離れる。第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2を含む平面と交差する。第7部分27は、第3方向D3において第5部分25から離れている。第7部分27の1つの端部27aは第3部分23と接続される。第7部分27の別の端部27bは、第6部分26と接続される。
【0030】
第2部材20が第6部分26及び第7部分27を含むことで、例えば、第1部材10と第6部分26とにより、ベッドのフレームなどに、構造体48がより安定して固定できる。例えば、第1部材10と第7部分27とにより、ベッドのフレームに構造体48がより安定して固定できる。
【0031】
図3(a)及び
図3(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式的斜視図である。
図3(a)は、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)の裏面を例示している。
図3(a)は、第2部材20が第1部材10に取り付けられたときの状態を例示している。プラグ受け部30は筐体40の中にあるため、
図3(a)において、プラグ受け部30は描かれていない。
図3(b)において、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)に含まれる部品が互いに離されて描かれている。
【0032】
既に説明したように、第2部材20が第1部材10に取り付けられたときに、第4部分24は第2方向D2において第1部分11と離れている(
図3(a)参照)。そして、第2部材20が第1部材10に取り付けられたときにおいて、第5部分25は第1方向D1において第2部分12と離れてる。第1方向D1において、第2部分12はプラグ受け部30と第5部分25との間にある。
図3(a)に示すように、第2部材20が第1部材10に取り付けられたときに、第6部分26は第2方向D2において第1部材10と離れている。第2部材20が第1部材10に取り付けられたときにおいて、第7部分27は第1方向D1において第2部分12と離れてる。第1方向D1において、第2部分12はプラグ受け部30と第7部分27との間にある。
【0033】
後述するように、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)がベッドのフレームなどに取り付けられたときに、フレームは、第1部分11及び第4部分24の組み、及び、第1部分11及び第6部分26の組みにより、より安定して固定できる。フレームは、第2部分12及び第5部分25の組み、及び、第2部分12及び第7部分27の組みにより、より安定して固定できる。
【0034】
図3(b)に示すように、筐体40は、例えば、上部分41、下部分42及び前部分43を含む。上部分41と下部分42との間にプラグ受け部30が設けられる。前部分43の端は、上部分41と接続される。前部分43の別の端は、下部分42と接続される。前部分43の開口部43oにおいて、プラグ受け部30の挿入面30f(
図1(a)参照)が露出する。
【0035】
図4は、第1実施形態に係るプラグ受け装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図4に示すように、この例では、第1部材10は、側部13及び側部14を含む。側部13及び側部14は、第2部分12と連続している。第1部材10は、例えば、1つの金属板を折り曲げることにより形成できる。側部13と側部14との間に、プラグ受け部30が設けられる。
【0036】
第2部材20は、例えば、1つの金属板を折り曲げることにより形成できる。第2部材20が第1部材10に取り付けられる際に、第4部分24の端部24eが第2部分12に設けられた孔12pに挿入される。第2部材20が第1部材10に取り付けられる際に、第6部分26の端部26eが第2部分12に設けられた孔12qに挿入される。これにより、第2部材20が第1部材10に、安定した位置で取り付けられることが可能である。
【0037】
実施形態において、第2部材20は第1部材10と、4カ所で固定可能である。すなわち、2つの固定部材28a(ねじなど)、端部24e及び孔12pの組み、及び、端部26e及び孔12qの組みにより、固定が行われる。これらの固定の場所は、例えば、左右対称である。
【0038】
孔12p及び孔12qのそれぞれにおいて、上部の幅は、下部の幅よりも広い。端部24e及び端部26eがこれらの孔を通りやすく、位置の制限が緩和される。第3部分23には孔が設けられている。固定部材28aは、この孔を通って第1部分11と結合される。孔の奥行き方向の長さは、左右方向の長さ(幅)よりも長い。位置の制限が緩和される。
【0039】
プラグ受け装置210がベッドのフレームに取り付けられるときにおいて、第1部分11と第4部分24との間、及び、第1部分11と第6部分26との間にフレームが位置する。この状態で、固定部材28aにより、第1部材10と第2部材20とが固定される。例えば、第5部分25及び第7部分27のそれぞれの第2方向D2の長さは、フレームの第2方向D2の長さよりも少し短くしても良い。第5部分25及び第7部分27が少したわむことで、固定力をより強くすることができる。固定部材28aが緩むことが抑制できる。
【0040】
図4に示すように、第1部分11及び第3部分23に孔(四角形状の孔)が設けられても良い。筐体40の上部分41に突起部が設けられ、この突起部は、この孔にとかみ合っても良い。上部分41の位置の固定が容易になる。筐体40の上部分41が第1部分11に密着し易くなる。突起部の先端にフック部が設けられ、フック部が、第2部材20の孔の周りの部分にフックされる。これにより、上部分41と第1部材10との結合が強化される。例えば、筐体40の上部分41に上からの力が加わったときにも、上部分41が第1部材10から外れることが抑制できる。
【0041】
図4に示すように、側部13及び側部14は、第2部分12から下斜め方向に延在する。側部13及び側部14のそれぞれの端部分は、内側に折り曲げられる。プラグ受け部30は、左右方向において、側部13及び側部14に挟まれる。プラグ受け部30は、前後方向において、側部13及び側部14のそれぞれの端部分と、第2部分12と、に挟まれる。プラグ受け部30は、側部13及び側部14のそれぞれに設けられた孔(長孔)を介して、ねじなどにより固定できる。
【0042】
図5(a)及び
図5(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置の使用例を例示する模式的斜視図である。
図5(a)は、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)が取り付けられるベッド110のフレームを例示している。
図5(b)は、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)の取り付けられた状態を例示している。
【0043】
図5(a)に示すように、ベッド110は、第1フレーム71及び第2フレーム72を含む。第1フレーム71の延びる第1ベッド方向は、第2フレーム72の延びる第2ベッド方向と交差する。
【0044】
例えば、2つの第1フレーム71が設けられる。2つの第1フレーム71は、X軸方向に延びる。上記の第1ベッド方向は、例えば、X軸方向に沿う。
【0045】
X軸方向に対して垂直な1つの方向をY軸方向とする。X軸方向及びY軸方向に対して垂直な方向をZ軸方向とする。例えば、X軸方向に沿うベッドの長さは、Y軸方向に沿うベッドの長さよりも長い。Y軸方向は、例えば、ベッドの左右方向である。Z軸方向は、ベッドの高さ方向である。2つの第1フレーム71は、Y軸方向において互いに離れる。
【0046】
第2フレーム72は、例えば、Y軸方向に延びる。上記の第2ベッド方向は、例えば、Y軸方向に沿う。この例では、2つの第2フレーム72は、X軸方向に互いに離れて設けられている。2つの第2フレーム72のそれぞれは、2つの第1フレーム71に保持される。
【0047】
図5(b)に示すように、この例では、ベッド110は、固定部材72Cを含む。固定部材72Cは、第2フレーム72を第1フレーム71に固定する。
【0048】
実施形態に係るプラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)は、例えば、第2フレーム72が第1フレーム71に取り付けられている部分に設けられる。
【0049】
図5(b)に示すように、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)がベッド110に取り付けられるときに、第2部材20がベッド110の一部を挟んで第1部材10に取り付けられる。例えば、第1部分11と第4部分24との間に、ベッド110の第1フレーム71が位置することが可能である。第1部分11と第6部分26との間に、ベッド110の第1フレーム71が位置することが可能である。そして、第1ベッド方向(X軸方向)における第2フレーム72の位置は、第1ベッド方向における第5部分25の位置と、第1ベッド方向における第7部分27の位置と、の間にある。この例では、接続部材72Cの少なくとも一部は、第5部分25と第7部分27との間にある。
【0050】
実施形態においては、第5部分25と第7部分27との間に接続部材72Cがあることにより、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)が、X軸方向に沿って移動することが実質的に生じない。プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)が、より安定に取り付けられる。
【0051】
実施形態において、接続部材72Cが用いられずに、第2フレーム72が第1フレーム71に取り付けられても良い。この場合、例えば、第2フレーム72の少なくとも一部は、第5部分25と第7部分27との間にあっても良い。
【0052】
図5(a)及び
図5(b)に示すように、ケーブル82及び83などにより、プラグ受け装置210(プラグ受けモジュール210M)に電力が供給される。これらのケーブルは、例えば、第1フレーム71または第2フレーム72などに固定される。
【0053】
図1(a)に示すように、プラグ受け(例えば第1プラグ受け31)は、2つのプラグ受け孔(第1プラグ受け孔31a及び第2プラグ受け孔31b)と、アース線受け孔(第3プラグ受け孔31c)と、を含む。第2プラグ受け32も、同様に、2つのプラグ受け孔(第1プラグ受け孔31a及び第2プラグ受け孔31b)と、アース線受け孔(第3プラグ受け孔31c)と、を含む。アース線受け孔が設けられることで、安全なプラグ受け装置を提供できる。
【0054】
第1プラグ受け孔31aは、例えば、ニュートラルブレート(端子)に対応する。第2プラグ受け孔31bは、例えばライブブレード(端子)に対応する。例えば、ニュートラルブレートは、ライブブレードよりも上にある。第1プラグ受け31のニュートラルブレートから、第2プラグ受け32のニュートラルブレートへの方向は、横方向(例えば、第3方向D3)に沿うことが好ましい。隣あるには複数のブレードの電位が同じことで、短絡が生じた場合においても、より安全になる。
【0055】
図1(a)に示すように、プラグ受け部30は、複数のプラグ受け(第1プラグ受け31及び第2プラグ受け32など)を含むことが好ましい。
【0056】
実施形態に係るプラグ受け装置210は、例えば、医療用のベッドに適用される。医療用のベッドにおいて、例えば、DVT(深部静脈血栓症)治療用のフットポンプ、エアマットレス、及び、コンピュータ端末などが用いられる。このため、複数のプラグ受けが求められる。複数のプラグ受けの数が5以上の場合、プラグ受け装置210の電流容量が定格値を超え易くなる。プラグ受け装置210に1つのプラグ受けモジュール210Mが設けられる場合、1つのプラグ受けモジュール210Mに設けられる複数のプラグ受けの数は、4以下であることが好ましい。例えば、プラグ受け装置210に2つのプラグ受けモジュール210Mが設けられる場合、1つのプラグ受けモジュール210Mに設けられる複数のプラグ受けの数は、2であることが好ましい。電流容量が定格値以下にしやすい。
【0057】
図6(a)及び
図6(b)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式図である。
図6(a)に示すように、プラグ受け装置210は、複数のプラグ受けモジュール210Mが設けられても良い。この例では、複数のプラグ受けモジュール210Mの数は2である。1つのプラグ受けモジュール210Mは、別のプラグ受けモジュール210Mと、ケーブル82により電気的に接続されている。1つのプラグ受けモジュール210Mは、プラグ81とケーブル83により電気的に接続される。プラグ81から、電力が、2つのプラグ受けモジュール210Mに供給される。
【0058】
図6(b)に示すように、ケーブル82及び83は、プラグ受け部30よりも下側に引き出される。これにより、これらのケーブルのフレームへの取り付けが安定し易い。ケーブル82及び83などは、例えば、第1フレーム71及び第2フレーム72など(
図5(a)参照)に沿って固定される。
【0059】
これらのケーブルは、床に接触しない状態で、フレームなどに固定できる。これにより、衛生的なプラグ受け装置210が提供できる。ケーブル82は、例えば、プラグ受けモジュール210Mの背面から取り出される。例えば、ケーブルの屈曲の応力を小さくできる。例えば、筐体40の下端は、フレームよりも下方向に突出している。これにより、ケーブル82及び83などが、ベッドのフレームを避けることができる。
【0060】
図7(a)~
図7(e)は、第1実施形態に係るプラグ受け装置を例示する模式図である。
これらの図に示すように、2つのプラグ受けモジュール210Mの接続は種々の変形が可能である。例えば、第1プラグ受け孔31a(ニュートラルブレート)と、第2プラグ受け孔31b(ライブブレード)と、の間の上下の位置関係は、任意である。
【0061】
図7(a)~
図7(d)に示す例においては、隣合うブレード(端子)が短絡しても電流が流れない。
図7(a)~
図7(d)の構成がより望ましい。
【0062】
図7(a)及び
図7(d)に示す例において、プラグ受けモジュール210Mがベッド足側の左右の2箇所に設置されると、左右でプラグ受の差込口の向きが逆になる。この場合、例えば、ベッド右側においては、アース差込口が頭側にあり、ベッド左側においては、アース差込口が足側にある。または、その反対になる。使用者にとってはベッドの右側でもベッド左側でも、差し込み口が同じなので、電源ケーブルを持ち変える必要がなく、挿し易い。
【0063】
図7(b)及び
図7(c)に示す例においては、プラグ受けモジュール210Mがベッド足側の左右の2箇所に設置されると、左右でプラグ受の差込口の向きが同じになる。例えば、ベッド右側でも左側でもアース差込口が頭側にある。または、ベッド右側でも左側でもアース差込口が足側にある。使用者にとっては、ベッドの右側とベッド左側で、差し込み口が異なる。この場合、使用者は、電源ケーブルを持ち変えて差込口に挿入する。挿入が若干難しい。
【0064】
(第2実施形態)
第2実施形態は、ベッド装置110に係る。
図8は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図8に示すように、ベッド装置110は、第1実施形態に係るプラグ受け装置210と、ベッド70と、を含む。ベッド70は、フレームを含む。フレームは、例えば、第1フレーム71及び第2フレーム72(
図5(a)参照)を含む。
【0065】
この例では、プラグ受け装置210は、2つのプラグ受けモジュール210Mを含む。2つのプラグ受けモジュール210Mの1つは、ベッド70の頭側に設けられる。2つのプラグ受けモジュール210Mの別の1つは、ベッド70の足側に設けられる。
【0066】
実施形態に係るベッド装置110によれば、安定して取り付け可能なプラグ受け装置を含むベッド装置が提供できる。
【0067】
実施形態は、例えば、ベッド組み付け式医療用のプラグ受け装置に関する。例えば、病院などのICUなどで、複数のME(Medical Engineering)機器が使用される。このため、壁などに設けられるプラグ受けだけでは、プラグ受けの数が不十分である。例えば、多くのME機器が使用される場合、その配線が床に置かれると、配線につまづく可能性もある。例えば、ME機器の電源ケーブルが壁側に集中すると、配線が複雑化する。一方、ベッドを搬送するときには、そのベッドで用いられているME機器の配線を一度外すことになり、煩雑である。安全で利便性を向上させ、衛生的なプラグ受けが求められる。
【0068】
実施形態においては、プラグ受け部30を第1部材10及び第2部材20により、例えばフレームなどに安定して固定できる。例えば、第2部材20が第5部分25及び第7部分27を含むことで、第2フレーム72に対する位置が固定され、プラグ受け装置210の取り付け位置がより安定になる。
【0069】
例えば、2つのプラグ受けモジュール210Mを設ける。2つのプラグ受けモジュール210Mの1つは、ベッドの頭側に固定される。2つのプラグ受けモジュール210Mの別の1つは、ベッドの足側に固定される。2つのプラグ受けモジュール210のそれぞれは、2つ以上のプラグ受けを含む。これにより、医療機器が設けられる位置に応じた配線がより容易に提供できる。例えば、医療機器の設けられる位置の制限が改善される。実施形態においては、電流の容量が定格以下にし易い。
【0070】
例えば、生命維持装置などはベッドの頭側に設けられる。一方、検査機器などはベッドの足側に設けられる。ベッドの頭側と足側とにプラグ受けモジュール210Mを設けることで、より便利になる。
【0071】
例えば、プラグ受け装置210のプラグ81は、ベッドのプラグ(図示しない)とは別に設けられる。これにより、定格の電流を超えない電源の供給が容易になる。
【0072】
実施形態においては、例えば、筐体40の上面40uの第1領域40a(前部分)が下向きに傾斜している。さらに、庇部45が設けられる。挿入面30fも下向きに傾斜している。これにより、例えば、薬品などの飛沫、または、飛散した各種の液体が挿入面30fに付着することが抑制される。
【0073】
実施形態において、例えば、第1部材10及び第2部材20は、金属板により形成される。これにより高い強度が得られる。
【0074】
以下、実施形態に係るベッド装置の例について説明する。
図9は、実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図9に示すように、ベッド装置310において、頭右側サイドレール320、足右側サイドレール330、頭左側サイドレール340、足左側サイドレール350、ヘッドボード360及びフットボード370を含む。
【0075】
これらのサイドレールは、例えば、ベッド310Bのフレーム390Fに設けられる。ベッド310Bのフレーム390Fの上にボトム(
図9では図示しない)が設けられ、その上に、マットレス390Mが設けられる。マットレス390Mの上にベッド310Bの使用者が横たわることができる。ベッド装置310は、例えば、病院、介護施設または家庭などで使用される。
【0076】
ベッド装置310は、例えば、電動ベッドである。ベッド装置310は、ベッド310Bの使用者、または、介護者などにより操作されることが可能である。
【0077】
頭右側サイドレール320及び頭左側サイドレール340の角度(例えば、水平面を基準にしたときの角度)は、変更可能である。例えば、背上げ、または、背下げなどが可能である。例えば、背ボトム70a(
図17(b)参照)の角度が変わることにより、背ボトム70aに取り付けられている頭右側サイドレール320及び頭左側サイドレール340の角度が、背ボトム70aに追従して変化する。
【0078】
足右側サイドレール330及び足左側サイドレール350の高さは、変更可能である。足右側サイドレール330及び足左側サイドレール350が高い位置にあるときおいて、例えば、使用者がベッド310Bから落ちることを予防できる。足右側サイドレール330及び足左側サイドレール350が低い位置にあるときおいて、例えば、足右側サイドレール330及び足左側サイドレール350の上から、使用者がベッド310Bから離床し易い。
【0079】
頭右側サイドレール320は、外側面320F及び内側面320Gを含む。足右側サイドレール330は、外側面330F及び内側面330Gを含む。頭左側サイドレール340は、外側面340F及び内側面340Gを含む。頭左側サイドレール340は、外側面350F及び内側面350Gを含む。
【0080】
頭右側サイドレール320の外側面320F及び内側面320G、並びに、頭左側サイドレール340の外側面340F及び内側面340Gには、各種のスイッチなどが設けられている。外側面のスイッチは、例えば、介護者または医療従事者(例えば、医師、看護師または理学療法士など)に操作されることが便利であるように設計される。これらの内側面にも、各種のスイッチなどが設けられている。内側面のスイッチは、例えば、ベッド310Bの使用者に操作されることが便利であるように設計される。これらのスイッチの例については後述する。
【0081】
頭右側サイドレール320、足右側サイドレール330、頭左側サイドレール340及び足左側サイドレール350のそれぞれの上部分に、ハンドレール325g、335g、345g及び355gが設けられている。これらのハンドレールの上下方向の幅は、外側よりも内側において、狭い。これにより、例えば、使用者はこれらのハンドレールを掴み易い。
【0082】
足右側サイドレール330の及び足左側サイドレール350のそれぞれにおいて、ハンドレール335g及び355gの上面の幅は広く設計されている。使用者は、これらの上面に座ること(端座位)ができる。これにより、例えば、使用者が端座位の時に、太ももの裏が痛くならない。
【0083】
頭右側サイドレール320の外側面320F及び頭左側サイドレール340の外側面340Fに凹部が設けられている。この凹部に、ベッド操作装置380を取り付けることが可能である。さらに、フットボード370の外側面370Fにベッド操作装置380を取り付けることが可能である。ベッド操作装置380については、後述する。
【0084】
以下、サイドレールの例について説明する。
【0085】
図10(a)~
図10(c)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図10(a)に示すように、頭右側サイドレール320の上部分には、貫通孔325hが設けられている。貫通孔325hにより、ハンドレール325gが形成される。
【0086】
頭右側サイドレール320の上部分には、凸部325a、凹部325b、頭側凸部325c及び頭側凹部325dが、さらに、設けられている。凸部325aは、例えば、使用者の体を支える支持部として使用できる。頭右側サイドレール320が立ち上がったとき(背上げ状態)に、凹部325bは、例えば、使用者の体を支える支持部として使用できる。
【0087】
使用者は、頭側凸部325cを掴み易い。例えば、背上げまたは背下げのときに、使用者の体を、頭側凸部325cにより支持し易い。頭側凸部325cには、貫通孔が設けられている。これにより、頭側凸部325cは、ハンドレールとして使用できる。
【0088】
頭側凹部325dに医療用の各種のラインを入れることができる。各種のラインが安定し易い。医療用の各種のラインは、例えば、人工呼吸器、及び、各種のME機器などの、ケーブルまたは管を含む。頭側凹部325dに各種のラインを通すことで、たとえば、これらのラインが絡まることが抑制できる。
【0089】
頭右側サイドレール320の外側面320Fに、スイッチ部323、角度計324、貫通孔325e(例えばフック部)及び下部貫通孔325f(例えばハルンバッグフック)が設けられている。貫通孔325eに、ベッド操作装置380を吊すことができる。下部貫通孔325fにハルンバッグを吊すことができる。下部貫通孔325fに、ゴミ箱などを吊すことができる。例えば、貫通孔325eの下方に、孔328hが設けられる。ベッド操作装置380のケーブルが、孔328hを通ることができる。ケーブルは、孔328hを介して、ベッド装置310に設けられたコネクタに電気的に接続される。ケーブルが床に付いてしまうことが抑制できる。ケーブルを短くすることができる。
【0090】
図10(b)は、スイッチ部323を例示している。
スイッチ部323は、例えば、メンブレンスイッチ(例えば、医療従事者用メンブレンスイッチ)である。スイッチ部323は、スイッチ323a~323qを含む。
【0091】
スイッチ323aが押されると、「カーディアック上げ」が行われる。スイッチ323bが押されると、「カーディアック下げ」が行われる。「カーディアック上げ」により、ベッド310Bは、カーディアックポジション(
図17(b)参照))となる。「カーディアック上げ」カーディアックポジションに向けて、背ボトム70aと膝ボトム70bとの角度が極端に小さくならない状態で、膝ボトム70bが水平角度よりも上がった状態を保ちながら、ベッド310Bは動作する。背ボトム70aと膝ボトム70bとの角度が極端に小さくならない状態において、角度は、90度未満である。背ボトム70aと膝ボトム70bとの角度が極端に小さくならない状態において、使用者に腹圧がかかりすぎるのを防ぎつつ、安楽な姿勢を保たれる。例えば、膝を上げずに傾斜させてしまうと、使用者が滑り落ちる場合がある。膝ボトム70bが水平角度よりも上がった状態にすることで、使用者が滑り落ちることが抑制される。「カーディアック下げ」により、背角度が0度で、膝角度が0度で、傾斜角度が0度である状態に向けて、背ボトム70aと膝ボトム70bとの間の角度が極端に小さくならない状態で、膝ボトム70bが水平角度よりも上がった状態を保ちながら、ベッド310Bは動作する。
【0092】
スイッチ323cが押されると、「逆展伸」が行われる。スイッチ323hが押されると、「展伸」が行われる。「展伸」において、頭が下がる。「逆展伸」において、足が下がる。
【0093】
スイッチ323dが押されると、「カインド上げ」が行われる。「カインド上げ」においては、背ボトム70a及び膝ボトム70bの角度が連動して変化する。スイッチ323iが押されると、「カインド下げ」が行われる。「カインド下げ」においては、これらのボトムの角度が連動して変化する。例えば、背ボトム70a及び膝ボトム70bの角度が連動して大きくなるときにおいて、最初に膝ボトム70bの角度が大きくなり、その後で、他のボトムの角度が大きくなる。これにより、患者(使用者)がずれることが抑制される。「カインド上げ」において、背ボトム70aの角度が70度である状態が、動作完了角度に対応する。膝ボトム70bの角度は、背ボトム70aの角度に追従した角度になる。
【0094】
「カインド上げ」において、最初は、背角度が0度であり、膝角度が0度である。次に、背角度が5度になり、膝角度が0度になる。次に、背角度が15度になり、膝角度が10度になる。さらに、背角度が30度になり、膝角度が25度になり、背角度が50度になり、膝角度が25度になる。その後、背角度が70度になり、膝角度が0度になる。「カインド上げ」において、途中までは背角度及び膝角度は連動して大きくなる。ある背角度以上になると、膝角度は0度に向けて小さくなる。
【0095】
「カインド下げ」において、最初は、背角度は70度であり、膝角度は0度である。つぎは、背角度は50度になり、膝角度は25度になる。さらに、背角度は、30度になり、膝角度は、25度になる。さらに、背角度は15度になり、膝角度は20度になる。さらに、背角度は0度になり、膝角度は5度になる。その後、背角度は0度になり、膝角度は0度になる。
【0096】
スイッチ323eが押されると、「背上げ」が行われる。スイッチ323jが押されると、「背下げ」が行われる。
【0097】
スイッチ323fが押されると、「膝上げ」が行われる。スイッチ323kが押されると、「膝下げ」が行われる。
【0098】
スイッチ323gが押されると、「高さ上げ」が行われる。スイッチ323lが押されると、「高さ下げ」が行われる。ベッド310Bが傾斜状態で高さを上げると、傾斜角度を維持したまま高さが上がる。「下げ」も同様である。さらに傾斜状態のまま、最高床高になるとベッド310Bは一度止まる。ベッド310Bが止まった後に、再度、高さ上げボタン(スイッチ323g)がおされると、ベッド310Bの高さが上がることを優先し、傾斜角度を0度にしながら、高さが上がる。「下げ」も同様である。
【0099】
「上げ」のためのスイッチ323c~323gは、「下げ」のためのスイッチ323h~323lよりも上にある。例えば、ベッド310Bの使用者が、スイッチ部323のスイッチを意図せずに触ること可能性がある。このとき、ベッド310Bの使用者は、下側部分よりも上側部分を触りやすい。「上げ」のためのスイッチ323c~323gが上側にあることで、使用者が上側部分を誤って触った場合においても、スイッチ323h~323lを触った場合に比べてリスクがより抑制できる。
【0100】
スイッチ323mが押されると、「CPR下げ」が行われる。「CPR下げ」においては、CPR(Cardio Pulmonary Resuscitation)に適したベッド状態になる。「CPR下げ」の状態において、膝ボトム70b及び足ボトム70cがフラットになる。「CPR下げ」において、ベッド310Bの床高が低くされる。傾斜状態の場合は、傾斜角度も0度になる。例えば、動作順序は、以下である。背角度を0度にする(背ボトム70aを動かしている間、膝ボトムも0度に近づける)。つぎに、傾斜角度を0度にする。つぎに、高さを下げる。つぎに、膝角度を0度にする。例えば、ベッド310Bが最低床高の状態になっても良い。例えば、ベッド310Bにおいて、「高さ下げ」の動作により、一旦停止する位置(一旦停止高さ)が設けられても良い。「CPR下げ」の前の状態において、高さがこの一旦停止高さよりも高い場合、「CPR下げ」により、ベッド310Bの高さは、一旦停止高さにされる。一旦停止高さにおいて、床からボトム上面までの距離は、約42cmである。
【0101】
例えば、1つの例において、スイッチ323mが「長押し」されると「CPR下げ」が行われる。「長押し」の時間は例えば2秒以上である。別の例において、スイッチ323mが「2度押し」されると、「CPR下げ」が行われる。スイッチ323mが「2度押し」される場合において、「1度目の押し」と「2度目の押し」との間の時間は、5秒以内である。
【0102】
CPR動作以外の動作は、ボタンを押したときに動作が始まる。CPR動作は、緊急時には素早く動作させるため、CPR動作のボタン(スイッチ323m)を操作する人は、CPR動作のボタンを押すことをためらう場合がある。上記のように、例えば、スイッチ323mが「長押し」される、または、「2度押し」されることで、CPR動作が行われる。これにより、よりためらわずにCPR動作をさせることができる。
【0103】
「CPR下げ」は、電動CPR動作である。この他、手動によるCPR動作が行われても良い。
【0104】
スイッチ323nは、「ナースコール」である。スイッチ323nが押されると、ナースコール発信が行われる。ナースコールシステムに情報が伝達される。
【0105】
スイッチ323oが押されると、頭右側サイドレール320の内側面320Gに設けられるスイッチ(後述)の操作が「禁止状態」になる。スイッチ323pが押されると、ベッド310Bの動き(アクチュエータ)に関するすべての操作が「禁止状態」になる。この場合において、「ナースコール」及び脚下灯などは、動作可能である。
【0106】
スイッチ323qが押されると、ベッド310Bなどに設けられる脚下灯が点灯する。
【0107】
この例では、スイッチ部323は、表示323r~323tを含む。表示323rは、バッテリの残量を表示する。表示323sは、床高が最低ではないときに点灯(例えばオレンジ色)する。表示323sは、床高が最低のときに消灯する。
【0108】
表示323tは、エラー表示を行う。正常時において、表示323tは、消える。「U系異常」のときに、1秒点灯と、1秒消灯と、を繰り返す。「H系異常」のときに、0.2秒点灯と、0.2秒消灯と、を繰り返す。
【0109】
外側面320Fのスイッチ部323(例えば、医療従事者用メンブレンスイッチ)による操作は、内側面320Gに設けられる後述するスイッチ部(例えば、使用者用メンブレンスイッチ)による操作よりも優先される。例えば、外側と内側のスイッチが同時に押されると、どちらの動作もしない。例えば、外側で背上げをしていて、内側で膝上げボタンを押すと、ベッド310Bは止まる。両方のボタンを離して、押しなおすとベッド310Bが動作する。
【0110】
図10(c)は、頭右側サイドレール320の外側面320Fに設けられる角度計324を例示している。
頭右側サイドレール320に凹部が設けられ、その凹部設けられた球体(例えば金属球)により角度計324となる。背ボトムが上がると、球体が凹部の中を転がる。球体の位置に応じて、角度計324の表示部324aの角度表示が変化する。角度計324により、背角度の概要を知ることができる。
【0111】
図11(a)及び
図11(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図11(a)に示すように、頭右側サイドレール320の内側面320Gに、凹部328が設けられる。凹部328は、フックとして用いることができる。凹部328の下方に、孔328hが設けられる。さらに、内側面320Gに、スイッチ部327が設けられる。スイッチ部327は、例えば、メンブレンスイッチ(例えば、使用者用メンブレンスイッチ、または、患者用メンブレンスイッチ)である。
【0112】
図11(b)に示すように、スイッチ部327は、スイッチ327a~327dを含む。スイッチ部327は、スイッチ327nを含んでも良い。
【0113】
スイッチ327aが押されると、「足上げ」が行われる。スイッチ327cが押されると、「足下げ」が行われる。
【0114】
スイッチ327bが押されると、「背上げ」が行われる。スイッチ327dが押されると、「背下げ」が行われる。
【0115】
内側面320Gに、スイッチ327nが設けられる。スイッチ327nは、「ナースコール」である。
【0116】
内側面320Gに、USB端子327uが設けられる。USB端子327uにUSBプラグが挿入でき、充電などができる。
【0117】
上記のような頭右側サイドレール320の構成が、頭左側サイドレール340にも適用される。
【0118】
図12(a)~
図12(c)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図12(a)及び
図12(b)は、頭左側サイドレール340の外側面340Fに設けられるスイッチ部343及び角度計344を例示している。
図12(a)に示すように、スイッチ部343は、スイッチ343a~343qを含む。スイッチ343a~343qは、スイッチ323a~323qと同様の機能を有する。この例では、スイッチ部343は、表示343r~343tを含む。表示343r~343tは、表示323r~323tと同様の機能を有する。
【0119】
図12(b)は、角度計344を例示している。角度計344は、角度計324と同様の構造及び機能を有する。角度計344の表示部344aにより、背角度の概要を知ることができる。
【0120】
図12(c)に示すように、頭左側サイドレール340の内側面340G(
図9参照)に、スイッチ部347が設けられる。スイッチ部347は、スイッチ部327と同様の構造及び機能を有する。スイッチ部347は、スイッチ347a~347dを含む。スイッチ347a~347dは、スイッチ327a~327dと同様の機能を有する。内側面320Gに、スイッチ347n及びUSB端子347uが設けられる。USB端子347uは省略されても良い。
【0121】
図13(a)及び
図13(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図13(a)に示すように、足右側サイドレール330に、ハンドレール335gが設けられる。ハンドレール335gは、貫通孔335hにより形成される。足右側サイドレール330の下部に、下部貫通孔335f(例えばハルンバッグフック)が設けられている。下部貫通孔335fにハルンバッグなどを吊すことができる。
【0122】
足右側サイドレール330の外側面330Fに、角度計334が設けられる(
図13(b)参照)。角度計334は、角度計324と同様の構造を有する。角度計334の表示部334aにより、角度の概要を知ることができる。
【0123】
図14は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図14に示すように、足右側サイドレール330に形成された貫通孔335hによりハンドレール335gが得られる。
【0124】
図15は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図15は、足左側サイドレール350の外側面350Fに設けられた角度計354を例示している。角度計354は、角度計324と同様の構造を有する。角度計354の表示部354aにより、角度の概要を知ることができる。
【0125】
図16(a)及び
図16(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図16(a)に示すように、フットボード370の外側面370Fには、貫通孔375e(例えばフック部)が設けられている。貫通孔375eに、ベッド操作装置380を吊すことができる。
図16(b)に示すように、貫通孔375eは、フットボード370の内側面370Gに貫通する。
【0126】
ベッド操作装置380において、ベッド310Bに関する各種の設定と、使用者の体重の表示が可能である。ベッド操作装置380における「物理ボタン」として、「ホームボタン」が設けられる。ベッド操作装置380の例については、後述する。
【0127】
図17(a)~
図17(c)は、実施形態に係るベッド装置の動作を例示する模式的斜視図である。
これらの図は、マットレス390Mが設けられていないときの状態を例示している。
【0128】
図17(a)に示すように、ベッド310Bにおいて、ベースフレーム390Bに、フレーム390Fが取り付けられる。フレーム390Fの上に背ボトム70a(back section)、膝ボトム70b(upper leg section)及び足ボトム70c(lower leg section)などが設けられる。この例では、腰ボトム70eが設けられている。ベースフレーム390Bにキャスタ390Cが設けられても良い。
【0129】
図17(a)に示すように、ベッド装置310において、フレーム390Fの角度(傾き)が変更可能である。傾きは、前後の傾きの他、左右の傾きを含んでも良い。
【0130】
図17(b)に示すように、ベッド装置310において、背ボトム70a、膝ボトム70b及び足ボトム70cのそれぞれの角度は、変更可能である。頭右側サイドレール320及び頭左側サイドレール340の角度は、背ボトム70aの角度の変更に応じて変化する。頭右側サイドレール320及び頭左側サイドレール340は、追従型のサイドレールである。
図17(b)の状態は、カーディアックポジションに対応する。
【0131】
図17(b)の例において、足右側サイドレール330及び足左側サイドレール350は、「上状態」である。
【0132】
図17(c)に示すように、足右側サイドレール330及び足左側サイドレール350は、「下状態」にすることができる。
【0133】
図17(b)及び
図17(c)に示すように、ベッド310Bの高さは変更可能である。高さは、例えば、ベッド310Bの上面(例えば、ボトムの上面)と、床面と、の間の距離に対応する。
【0134】
図18(a)及び
図18(b)は、実施形態に係るベッド装置の使用状態を例示する模式的斜視図である。
図18(a)は、ベッド310Bが低い状態を例示している。このとき、介護者など398(例えば、介護者または医療従事者など)は、ベッド操作装置380をフック部(例えば、頭右側サイドレール320の貫通孔325e)から外した状態で操作できる。
【0135】
図18(b)は、ベッド310Bが高い状態を例示している。このとき、介護者など399などは、ベッド操作装置380がフック部に取り付けられた状態で操作できる。ベッド操作装置380は、例えば、3カ所のフック部に取り付けられる。3カ所のフック部は、頭右側サイドレール320の貫通孔325e、頭左側サイドレール340の貫通孔345e、及び、フットボード370の貫通孔375eである。
【0136】
以下、ベッド装置310における電装品の例について説明する。
【0137】
図19は、実施形態に係るベッド装置を例示する模式図である。
図19に示すように、ベッド装置310において、コントロールボックス410が設けられる。この他、ベッド装置310において、各種の装置が設けられる。各種の装置は、ジャンクションボックス420、メンブレンスイッチ430、脚下灯440、サイドレールセンサ450(SRセンサ)、キャスタロックセンサ455(CLセンサ)、ナースコール457a、ナースコール457b、ナースコール中継ユニット458、スケールユニット460、ロードセル465、アクチュエータ470及びバッテリ475などを含む。各種の装置の一部は、省略されても良い。
【0138】
コントロールボックス410は、各種の装置と接続可能である。コントロールボックス410と、各種の装置との間の接続は、直接、または、ジャンクションボックス420を介して行われる。コントロールボックス410は、ベッド動作、及び、各種の機能の制御を行う。コントロールボックス410は、ベッド装置310におけるシリアル通信のマスタとなる。
【0139】
コントロールボックス410には、プラグ410P(例えば、3ピンプラグ)が設けられる。プラグ410Pから電力がコントロールボックス410に供給される。コントロールボックス410から、各種の機器に電力が供給される。
【0140】
ジャンクションボックス420は、コントロールボックス410と、他の各種の機器と、の間の接続を中継する。
【0141】
メンブレンスイッチ430は、医療従事者用メンブレンスイッチ430a及び430bを含む。これらのメンブレンスイッチは、スイッチ部323及び343に対応する。メンブレンスイッチ430は、患者用メンブレンスイッチ430c及び430dを含む。これらのメンブレンスイッチは、スイッチ部327及び347に対応する。医療従事者用メンブレンスイッチ430a及び患者用メンブレンスイッチ430cは、中継ユニット431aを介して、ジャンクションボックス420に接続される。医療従事者用メンブレンスイッチ430b及び患者用メンブレンスイッチ430dは、中継ユニット431bを介して、ジャンクションボックス420に接続される。
【0142】
医療従事者用メンブレンスイッチ430a及び430bには、ベッド操作ボタン(スイッチ)が設けられる。既に説明したように、ベッド操作ボタンは、カーディアック操作ボタン(例えば、連動操作ボタン)、展伸/逆展伸ボタン、カインドモーション操作ボタン(例えば、別の連動操作ボタン)、CPRボタン、ナースコールボタン、患者用メンブレンスイッチ禁止ボタン、及び、全スイッチ禁止ボタンなどを含む。これらのベッド操作ボタンより、スイッチ部323及び343に関して説明した動作が行われる。
【0143】
患者用メンブレンスイッチ430c及び430dには、ベッド操作ボタンが設けられる。既に説明したように、ベッド操作ボタンは、背ボトム操作ボタン、膝ボトム操作ボタン及びナースコールボタンを含む。患者用メンブレンスイッチ430c及び430dは、充電用端子などを含んでも良い。
【0144】
医療従事者用メンブレンスイッチ430a及び430b、及び、患者用メンブレンスイッチ430c及び430dにおいて、ベッド操作ボタンは、上下方向の中間の位置に設けられている。ベッド操作ボタンが下部にあると、操作し難い。ベッド操作ボタンが上部にあると、誤って操作されることがある。ベッド操作ボタンが上下方向の中間の位置にあることで、操作が容易になり、誤操作を抑制できる。
【0145】
脚下灯ボタンは、スイッチ323q及び343qに対応する。脚下灯ボタンが押されると、脚下灯440が光る。脚下灯440により、ベッド310Bの端部から床面への照明が行われる。脚下灯440は、例えば、ベッド310Bの左右に1つずつ設けられる。脚下灯440は、例えば、腰ボトム70eの裏側(下側)の左右の端部に設けられる。脚下灯440は、背ボトム70a、膝ボトム70b及び足ボトム70c(
図17(b)など参照)などの他の部分に設けられても良い。例えば、脚下灯ボタン(スイッチ323q及び343q)を押すごとに、脚下灯440において、消灯→暗く点灯→明るく点灯→消灯が繰り返して行われる。例えば、医療従事者により、脚下灯440が点灯される。例えば、使用者が便所に行く頻度が高い場合などに、使用者の就寝前に、医療従事者が脚下灯440を点灯する。例えば、離床が検出された場合、または、ナースコールが発生した場合などに、医療従事者が脚下灯440を点灯する。
【0146】
例えば、ベッド310Bの使用者が夜間にトイレ等でベッドを離れる時に、脚下灯440が点灯される。このとき、室内は暗い場合が多い。脚下灯440がいきなり明るく点灯すると、周囲で就寝している人に迷惑がかかる。最初に暗く点灯することで、迷惑が抑制される。
【0147】
サイドレールセンサ450は、各サイドレールが上がっているか否かを検出する。4つのサイドレールセンサ450が設けられる。4つのサイドレールセンサ450は、頭右側用サイドレールセンサ、頭左側用サイドレールセンサ、足右側用サイドレールセンサ及び足左側用サイドレールセンサを含む。検出結果は、例えば、ナースステーションの端末に表示される。検出結果は、ベッド操作装置380に表示されても良い。検出結果に基づいて、警告音が発生しても良い。サイドレールセンサ450として、例えば、磁気センサまたは気圧センサなどが用いられる。サイドレールセンサ450として、他のセンサが用いられても良い。
【0148】
キャスタロックセンサ455は、キャスタ390Cがロックがされているか否かを検出する。キャスタロックセンサ455として、例えば、磁気センサが用いられる。例えば、キャスタ390Cにおいて、キャスタ390Cのロックまたはロック解除と連動するバーなどが設けられる。バーの状態を検知することで、キャスタ390Cのロック状態を検出できる。キャスタロックセンサ455による検出結果は、例えば、ナースステーションの端末に表示される。検出結果は、ベッド操作装置380に表示されても良い。キャスタロックセンサ455による検出結果に基づいて、警告音が生じても良い。
【0149】
ナースコール457aは、ジャンクションボックス420に接続される。ナースコール457bは、ナースコール中継ユニット458に接続される。ナースコール中継ユニット458により、病院及び施設に設けられるナースコール(例えば、ナースコール457b)と連携することができる。ナースコール457a及び457bは、国内製または外国製のナースコールである。例えば、ナースコール457aは、外国製である。例えば、ナースコール457bは、国内製である。
【0150】
ロードセル465は、ベッド310Bの4つのコーナ部に設けられる。4つのロードセル465が用いられる。ロードセル465及びスケールユニット460により、使用者の体重を測定することができる。
【0151】
アクチュエータ470は、高さ変更用のアクチュエータ470a(「HLACT」)、膝ボトム70b用のアクチュエータ470b(「膝ACT」)、背ボトム70a用のアクチュエータ470c(CPR付の「背ACT」)、及び、高さ変更用のアクチュエータ470d(「HLACT」)などを含む。アクチュエータ470a及び470dは、荷重センサを含む。
【0152】
1つの例において、背ボトム70a用のアクチュエータ470cは、手動で下げ動作を行うための機械的な機構(以下、手動CPR機構と呼ぶ)を含む。手動CPR機構により、緊急時に、手動で背ボトム70aを下げることができる。例えば、専用のレバーなどが設けられ、このレバーを操作することで、手動により背ボトム70aを下げ、CPRのための姿勢を得ることができる。例えば、手動により、背ボトム70a用のアクチュエータ470cのブレーキプレートをずらすことができる。これにより、アクチュエータ470cのブレーキが解除され、背ボトム70aが自重で下がる。
【0153】
アクチュエータ470は、ベッド310Bに含まれる可動部を調整する駆動源となる。アクチュエータ470は、伸縮ロッドの動作によって、リンク機構などを介して、可動部を動作させる。アクチュエータのそれぞれに、位置センサが設けられる。コントロールボックス410により、位置情報が読み取られる。アクチュエータ470の荷重センサにより、ベッド310Bの上の使用者(患者など)の移動(例えば離床を含む)の判断が行われても良い。
【0154】
バッテリ475は、停電時、または、ベッド310Bが搬送中などにおいて、電力を供給する。電力供給がない状況においても所望の動作が得られる。バッテリ475への充電をする/しないの切替スイッチが設けられても良い。切替スイッチの状態によらず、ベッド310Bに電力(AC電源)が供給されている状態ならば、充電が可能でも良い。
【0155】
例えば、ベッド装置310がAC電源により駆動されているときに、コントロールボックス410から、バッテリ475、エアマットレス制御ユニット482及びUSB充電器488(
図19参照)に電力が供給される。AC電源から電力が供給されないときに、バッテリ475から、コントロールボックス410、エアマットレス制御ユニット482及びUSB充電器488に電力が供給される。AC電源から電力が供給されず、バッテリ475からからも電力が供給されない場合、ベッド310Bは動作しない。
【0156】
図19に示すように、ベッド装置310において、睡眠センサ481、エアマットレス制御ユニット482及びベッド操作装置380が設けられる。ベッド装置310において、手元スイッチ483が設けられても良い。
【0157】
睡眠センサ481は、ベッド310Bの使用者(患者など)の睡眠状況を測定する。ベッド操作装置380が設けられる場合、睡眠状況の測定結果、及び、睡眠履歴が、ベッド操作装置380に出力(例えば表示)されても良い。
【0158】
例えば、コントロールボックス410にエアマットレス制御ユニット482用のコネクタが設けられる。エアマットレスにおいて、ベッド310Bの姿勢にあわせた連動動作が行われても良い。連動動作は、エアマットレスの種類によって異なっても良い。エアマットレスの動作の設定及び変更がベッド操作装置380により行われても良い。
【0159】
ベッド装置310において、補助コンセント485がさらに設けられている。この例では、2つの補助コンセント485が設けられる。補助コンセント485は、プラグ受け装置である。補助コンセント485は、プラグ485Pを含む。プラグ485Pは、医療用の規格を満たすプラグである。プラグ485Pは、3ピンプラグである。プラグ485Pは、コントロールボックス410のプラグ410Pとは別に設けられる。
【0160】
ベッド装置310は、USB充電器488(
図19参照)を含んでも良い。USB充電器488は、USB端子327u(または347u)に対応する。USB充電器488は、USB充電に対応した機器への給電を行う。USB充電器488のポート数は1でも良い。USB充電器488の出力定格は、DC5V/1Aである。ポートは、右側サイドレールの患者用メンブレンスイッチ430cに設けられる。
【0161】
ベッド装置310は、エラー表示用LEDを含んでも良い。エラー表示用LEDは、表示323t及び343tに対応する。
【0162】
ベッド装置310において、ベッド310Bの使用者の離床が検出されても良い。例えば、ロードセル465により離床が検出される。例えば、アクチュエータに内蔵された荷重センサにより、離床が検出される。離床に関する情報は、ナースコールシステムに伝達され、ナースステーションの端末に出力される。離床に関する情報は、ベッド操作装置380に出力されても良い。離床に関する情報の出力は、例えば、ランプ等の視覚的な刺激、または、警告音のような聴覚的な刺激を含んでもよい。
【0163】
以下、ベッド操作装置380の例について説明する。
ベッド操作装置380は、ベッド310Bに接続される。ベッド操作装置380において、ベッド310Bに関する設定が実施でき、表示が行われる。ベッド操作装置380における表示の言語の切替が、可能である。例えば、日本語、英語、中国語またはポルトガル語による表示が可能である。ベッド操作装置380は、例えば、左右のサイドレール、または、フットボード370に取り付けられる。
【0164】
ベッド装置310に設けられるベッド操作装置380の数の最大は、例えば、3である。1つの例において、ベッド310Bに、1つのベッド操作装置380、または、1つの手元スイッチ483(後述)が接続される。別の例において、ベッド310Bに、1つのベッド操作装置380、及び、1つの手元スイッチ483が接続される。別の例において、ベッド310Bに、2つのベッド操作装置380が接続される。別の例において、ベッド310Bに、2つのベッド操作装置380、及び、1つの手元スイッチ483が接続される。別の例において、ベッド310Bに、3つのベッド操作装置380が接続される。
【0165】
図20(a)及び
図20(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図20(a)は、主にヘッド側サイドレール(頭右側サイドレール320または頭左側サイドレール340)に設けられるベッド操作装置380を例示している。ベッド操作装置380は、表示入力部380Dを含む。ベッド操作装置380には、ホームボタン380hが設けられる。
【0166】
図20(b)に示すように、表示入力部380Dに各種の表示が可能である。表示入力部380Dにより、ベッド310Bの姿勢、及び、使用者の体重が表示可能である。表示入力部380Dにより、離床センサの設定が可能である。表示入力部380Dにより、睡眠センサ481に関する表示が可能である。表示入力部380Dにより、エアマットレスの操作が可能である。表示入力部380Dにより、エラーの表示が可能である。
【0167】
図21(a)及び
図21(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図21(a)は、主にフットボード370に設けられるベッド操作装置380を例示している。ベッド操作装置380は、表示入力部380Dを含む。ベッド操作装置380には、ホームボタン380hに加えて、上昇ボタン380a、下降ボタン380b及びCPRボタン380cが設けられる。上昇ボタン380aまたは下降ボタン380bにより、ベッド310Bの可動部の上昇または下降が行われる。CPRボタン380cにより、CPRのための姿勢に以降する。
【0168】
図21(b)に示すように、表示入力部380Dに各種の表示が可能である。表示入力部380Dにより、ベッド310Bの操作が可能である。ベッド操作は、例えば、カーディアック動作、傾斜動作、連動動作(カインド動作)、背上げ下げ、膝上げ下げ、及び、高さ上げ下げなどを含む。表示入力部380Dにより、使用者の体重が表示可能である。表示入力部380Dにより、離床センサの設定が可能である。表示入力部380Dにより、睡眠センサ481に関する表示が可能である。表示入力部380Dにより、エアマットレスの操作が可能である。表示入力部380Dにより、エラーの表示が可能である。
【0169】
以下、手元スイッチ483の例について説明する。
図22は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図22は、手元スイッチ483を例示している。手元スイッチ483は、スイッチペア483a~483dを含む。スイッチペア483aは、「連動」動作に関する上昇または下降のためのスイッチを含む。スイッチペア483bは、「背上げ」動作に関する上昇または下降のためのスイッチを含む。スイッチペア483cは、「足上げ」動作に関する上昇または下降のためのスイッチを含む。スイッチペア483dは、「高さ」変更動作に関する上昇または下降のためのスイッチを含む。
【0170】
手元スイッチ483の表示部483Dに角度または高さが表示されても良い。手元スイッチ483は、ケーブル483eなどにより、例えば、コントロールボックス410と接続される。
【0171】
以下、補助コンセント485の例について説明する。
図23は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図23は、補助コンセント485(例えばプラグ受け装置)を例示している。ベッド310Bの周辺で使用される電子機器類のプラグが、補助コンセント485に接続されることが可能である。既に説明したように、補助コンセント485のプラグ485Pは、コントロールボックス410のプラグ410Pとは別に設けられる。補助コンセント485は、2組のプラグ受け(プラグの差し込み孔)を有する。2組のプラグ受けは、左右に並ぶ。
【0172】
図24は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
図24は、背ボトム70a、膝ボトム70b、足ボトム70c及び腰ボトム70eを例示している。背ボトム70a、膝ボトム70b及び足ボトム70cのそれぞれの角度は変更可能である。ボトム間の角度が定められた値(例えば90度)以下にならないように制御される。例えば、背ボトム70aの下端及び膝ボトム70bの上端を結ぶ線(
図24における破線)と、背ボトム70aと、の間の角度が、定められた値(例えば90度)以下になるように制御される。例えば、複数のボトムのいずれかの動きの制御(連動)により、角度が定められた値以下にされる。
【0173】
背ボトム70aの動作角度は、例えば、0度~70度である。膝ボトム70bの動作角度は、0度以上25度以下である。「高さ」の動作範囲は、例えば、43cmである。床高は、ベッドフレームにより異なっても良い。床高の範囲は、例えば、30cm~73cm、32.5cm~75.5cm、または、35cm~78cmである。
【0174】
ボトムの傾斜の動作角度は、-15度~15度である。例えば、ベッドフレーム内の干渉を避けるため、「最低床高+3cm」の高さまで、高さを調節した後に、傾斜動作が行われる。
【0175】
カーディアックポジションおよびボトムフラットへの動作は、傾斜動作を伴う。これらの動作において、使用者の滑り落ちに配慮した動作シーケンスが適用される。
【0176】
電動CPR動作においては、以下の順番で動作が行われる。その際、同時動作が可能であれば、同時動作が行われても良い。電動CPR動作において、まず、背ボトム70a用のアクチュエータ470c(「背ACT」)のストロークを下限まで動作させる。電動CPR動作のためのボタンが押されてから、30秒以内に、アクチュエータ470cの下限まで到達する。その後、斜動作が行われ、傾斜角度が0度になる。その後、高さ調節が行われ、高さが最低床高になる。最低床高は、例えば、「一旦停止高さ」である。その後、膝ボトム70bを0度になる動作させる。
【0177】
ベッド装置310において、ベッド操作装置380の操作により、各種の動作に関するボタン操作を「操作禁止」状態にすることができる。
【0178】
図25(a)及び
図25(b)は、実施形態に係るベッド装置の一部を例示する模式図である。
これらの図は、ベッド操作装置380の表示入力部380Dを例示している。
図25(a)は、表示入力部380Dがベッド操作画面381である場合を例示している。
図25(b)は、表示入力部380Dがアクチュエータ個別操作禁止画面383(ベッド設定画面)である場合を例示している。
【0179】
図25(a)に示すように、例えば、ボタン382a~382fなどが設けられる。これらのボタンは、例えば、タッチ式入力装置における入力受け付け領域である。これらのボタンをタッチすることで、ベッド操作が行われる。ボタン382aにより、カーディアック動作が行われる。ボタン382bにより、傾斜動作が行われる。ボタン382cにより、連動動作(「カインド動作」)が行われる。ボタン382dにより、背動作(背角度の変更)が行われる。ボタン382eにより、膝動作(膝角度の変更)が行われる。ボタン382fにより、高さ動作(高さの変更)が行われる。例えば、ベッド310Bの背を上げる場合、ボタン382dを押して、そのあとに上昇ボタン380aを押すと、ベッド310Bが動く。ベッド310Bは、上昇ボタン380aを押している期間に動く。例えば、ベッドの高さを下げる場合、ボタン382fを押して、その後に下降ボタン380bを押すと、下降ボタン380b押している期間にベッド310Bの高さが下がる。
【0180】
図25(b)に示すように、表示入力部380Dは、アクチュエータ個別操作禁止画面383(ベッド設定画面)に移行できる。表示入力領域383aの操作により、背動作、膝動作、高さ動作及び傾斜動作のそれぞれが、個別に操作禁止にできる。表示入力領域383bの操作により、全ての操作を禁止でき、または、操作禁止を解除できる。表示入力領域383cの操作により、手元スイッチ483の操作を禁止でき、または、操作禁止を解除できる。
【0181】
例えば、背動作が操作禁止の場合、カーディアック動作、連動動作及び背動作が禁止になる。例えば、膝動作が操作禁止の場合、カーディアック動作、連動動作及び膝動作が禁止になる。例えば、高さ動作が操作禁止の場合、カーディアック動作、傾斜動作及び高さ動作が禁止になる。例えば、傾斜動作が操作禁止の場合、カーディアック動作及び傾斜動が禁止になる。
【0182】
1つの例において、「全操作禁止」が可能である。別の例において、アクチュエータ470(470a~470d(
図19参照)など)が選択的(個別)に「操作禁止」にされても良い。アクチュエータ470「操作禁止」の解除は、ベッド操作装置380により解除される。
【0183】
ベッド操作装置380がベッド310Bから外された場合、または、ベッド操作装置380の接続のケーブルが断線した場合などにおいては、アクチュエータ470の選択的な「操作禁止」が解除できない。この際、「全操作禁止」の解除により、アクチュエータ470の「操作禁止」が解除できる。
【0184】
アクチュエータ470の操作禁止と、手元スイッチ483の操作禁止、または、「全操作禁止」は、独立して管理される。例えば、アクチュエータ470が個別操作禁止である場合に、「全操作禁止」とし、その後、「全操作禁止」を解除しても、アクチュエータ470の個別操作禁止は残る。
【0185】
禁止にされたボタンが押されると、ブザー音が鳴り、メンブレンスイッチの禁止LED(例えば、表示323t及び343tなど)が点滅する。ブザー音が鳴らないと、ボタンが禁止されているのか、壊れているのかわからない。ブザー音がなることで、ボタンが禁止されているがわかる。
【0186】
手元スイッチ483において禁止にされたボタンが押されると、手元スイッチ483が鳴動する。メンブレンスイッチにおいて禁止にされたボタンが押されると、例えば、ジャンクションボックス420が鳴動する。
【0187】
医療従事者用メンブレンスイッチまたはベッド操作装置380の操作により、患者用メンブレンスイッチ及び手元スイッチ483が操作禁止状態にできる。操作禁止は、医療従事者用メンブレンスイッチまたはベッド操作装置380が接続されていれば、解除が可能である。
【0188】
医療従事者用メンブレンスイッチまたはベッド操作装置380の操作により、全ての操作を禁止できる(「全操作禁止」)。この操作禁止について、医療従事者用メンブレンスイッチまたはベッドナビのいずれかが接続されていれば、解除が可能である。
【0189】
例えば、ベッド操作装置380がベッド310Bに接続されていない場合、または、部分的な故障(通信不成立)などの場合において、「全操作禁止」は、解除される。この場合、例えば、手元スイッチ483により操作が可能である。使用者に操作させない場合は、手元スイッチ483を外しても良い。禁止にされたボタンが押されると、ブザー音が鳴り、メンブレンスイッチの禁止LEDが点滅する。
【0190】
手元スイッチ483が操作禁止状態のときに、「全操作禁止」のボタンが押されると、「全操作禁止」になる。その後、「全操作禁止」が押されると、手元スイッチ483の操作禁止、及び、全操作禁止が解除される。「全操作禁止」のときも、CPR動作が行われる。「操作禁止」、「手元スイッチ操作禁止」、及び、「全操作禁止」のどの場合も、CPR動作は行われる。
【0191】
例えば、「現在の設定」において、手元スイッチ483が操作禁止でなく、「全操作禁止」でない場合に、手元スイッチ483の操作禁止のボタンが押されると、手元スイッチ483は操作禁止になり、「全操作」は操作禁止ではない(解除状態)。
【0192】
例えば、「現在の設定」において、手元スイッチ483が操作禁止でなく、「全操作禁止」でない場合に、「全操作禁止」のボタンが押されると、手元スイッチ483及び全操作が禁止になる。
【0193】
例えば、「現在の設定」において、手元スイッチ483が操作禁止であり、「全操作禁止」でない場合に、手元スイッチ483の操作禁止のボタンが押されると、手元スイッチ483は操作禁止ではなく(解除状態)、「全操作」は操作禁止ではない(解除状態)。
【0194】
例えば、「現在の設定」において、手元スイッチ483が操作禁止であり、「全操作禁止」でない場合に、「全操作禁止」のボタンが押されると、手元スイッチ483及び全操作が禁止になる。
【0195】
例えば、「現在の設定」において、手元スイッチ483が操作禁止であり、「全操作禁止」である場合に、手元スイッチ483の操作禁止のボタンが押されると手元スイッチ483及び全操作が禁止になる。
【0196】
例えば、「現在の設定」において、手元スイッチ483が操作禁止であり、「全操作禁止」である場合に、「全操作禁止」のボタンが押されると、手元スイッチ483が操作禁止ではなくなり(解除状態)、全操作禁止ではなくなる(解除状態)。
【0197】
図25(b)に例示する表示入力領域383dの操作により、動作速度を変更できる。例えば、種々の動作の速度は、複数の段階(例えば2段階など)で変更可能である。
【0198】
ベッド装置310の各種の動作に関する履歴が保存されても良い。例えば、コントロールボックス410などのメモリに、履歴が保存される。履歴が保存されるメモリは、ジャンクションボックス420または手元スイッチ483などに設けられても良い。履歴が保存されるメモリは、ベッド操作装置380に設けられても良い。履歴に関する情報は、電源のオン/オフによってリセットされない。履歴に関する情報は、例えば、コントロールボックス410の稼動履歴、アクチュエータ470の稼動履歴、手元スイッチ483の稼動履歴、操作内容履歴、故障履歴、及び、離在床履歴を含む。
【0199】
実施形態によれば、安定して取り付け可能なプラグ受け装置及びベッド装置が提供できる。
【0200】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、プラグ受け装置及びベッド装置に含まれるプラグ受けモジュール、第1部材、第2部材、プラグ受け部及びフレームなどの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0201】
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0202】
その他、本発明の実施の形態として上述したプラグ受け装置及びベッド装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのプラグ受け装置及びベッド装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0203】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0204】
10…第1部材、 11、12…第1、第2部分、 12a、12b…第1、第2端部、 12p、12q…孔、 13、14…側部、 15…空間、 20…第2部材、 23~27…第3~第7部分、 24e…端部、 25a、25b…端部、 26e…端部、 27a、27b…端部、 28a…固定部材、 30…プラグ受け部、 30f…挿入面、 30fc、30fd…第3、第4端部、 31、32…第1、第2プラグ受け、 31a~31c…第1~第3プラグ受け孔、 40…筐体、 40a、40b…第1、第2領域、 40u…上面、 41…上部分、 42…下部分、 43…前部分、 43o…開口部、 45…庇部、 48…構造体、70a…背ボトム、 70b…膝ボトム、 70c…足ボトム、 70e…腰ボトム、 71、72…第1、第2フレーム、 72C…接続部材、 81…プラグ、 82、83…ケーブル、 110…ベッド装置、 210…プラグ受け装置、 210M…プラグ受けモジュール、 D1~D3…第1~第3方向、 d1、d2…第1、第2距離、 310…ベッド装置、 310B…ベッド、 320…頭右側サイドレール、 320F…外側面、 320G…内側面、 323…スイッチ部、 323a~323q…スイッチ、 323r~323t…表示、 324…角度計、 324a…表示部、 325a…凸部、 325b…凹部、 325c…頭側凸部、 325d…頭側凹部、 325e…貫通孔、 325f…下部貫通孔、 325g…ハンドレール、 325h…貫通孔、 327…スイッチ部、 327a~327d…スイッチ、 327n…スイッチ、 327u…USB端子、 328…凹部、 328h…孔 330…足右側サイドレール、 330F…外側面、 330G…内側面、 334…角度計、 334a…表示部、 335f…下部貫通孔、 335g…ハンドレール、 335h…貫通孔、 340…頭左側サイドレール、 340F…外側面、 340G…内側面、 343…スイッチ部、 343a~343q…スイッチ、 343r~343t…表示、 344…角度計、 344a…表示部、 345e…貫通孔、 347…スイッチ部、 347a~347d…スイッチ、 347n…スイッチ、 347u…端子、 350…足左側サイドレール、 350F…外側面、 350G…内側面、 354…角度計、 354a…表示部、 355g…ハンドレール、 360…ヘッドボード、 370…フットボード、 370F…外側面、 370G…内側面、 375e…貫通孔、 380…ベッド操作装置、 380D…表示入力部、 380a…上昇ボタン、 380b…下降ボタン、 380c…CPRボタン、 380h…ホームボタン、 381…ベッド操作画面、 382a~382f…ボタン、 383…アクチュエータ個別操作禁止画面、 383a~383d…表示入力領域、 390B…ベースフレーム、 390C…キャスタ、 390F…フレーム、 390M…マットレス、 398…介護者など、 410…コントロールボックス、 410P…プラグ、 420…ジャンクションボックス、 430…メンブレンスイッチ、 430a、430b…医療従事者用メンブレンスイッチ、 430c、430d…患者用メンブレンスイッチ、 431a、431b…中継ユニット、 440…脚下灯、 450…サイドレールセンサ、 455…キャスタロックセンサ、 457a、457b…ナースコール連携、 458…ナースコール中継ユニット、 460…スケールユニット、 465…ロードセル、 470…アクチュエータ、 470a~470d…アクチュエータ、 475…バッテリ、 481…睡眠センサ、 482…エアマットレス制御ユニット、 483…手元スイッチ、 483D…表示部、 483a~483d…スイッチペア、 483e…ケーブル、 485…補助コンセント、 485P…プラグ、 488…充電器