IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー イノテック カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-13
(45)【発行日】2023-02-21
(54)【発明の名称】カメラモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20230214BHJP
   G02B 7/08 20210101ALI20230214BHJP
   G02B 3/14 20060101ALI20230214BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20230214BHJP
【FI】
G02B7/02 A
G02B7/02 Z
G02B7/08 C
G02B3/14
G03B30/00
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020540740
(86)(22)【出願日】2019-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 KR2019000896
(87)【国際公開番号】W WO2019146993
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2018-0008277
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】キム チャン ウク
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第01906213(EP,A1)
【文献】特開2009-047801(JP,A)
【文献】特開2008-180919(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0026596(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0211262(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0247503(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0153208(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 3/14
G02B 7/02 - 7/16
G03B 5/00 - 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体レンズ、電圧制御回路及びスイッチング部を含み、
前記液体レンズは、
伝導性液体及び非伝導性液体が配置されるキャビティを含む第1プレートと、
前記第1プレートの上に配置される第2プレートと、
前記第1プレートの下に配置される第3プレートと、を含み、
共通電極は、前記第1プレートの一側に配置され、
複数の個別電極は、前記第1プレートの他側に配置され、
前記電圧制御回路は、
第1電圧を出力する第1電圧発生器と、
前記第1電圧発生器の出力端とグラウンド電圧との間に配置されるDCバイアス端と、を含み、
前記スイッチング部は、
前記第1電圧と前記グラウンド電圧の中で一つを選択して前記複数の個別電極に伝達する複数の第1スイッチと、
前記第1電圧と前記グラウンド電圧の中で一つを選択して前記共通電極に伝達する第2スイッチと、を含み、
前記複数の個別電極又は前記共通電極に、前記第1電圧は、既定の時間の間に印加され、前記第1電圧が印加された後、前記既定の時間の間に、前記第1電圧より低いが前記グラウンド電圧より高い第2電圧は、前記複数の個別電極又は前記共通電極に印加され、
前記DCバイアス端によって前記第1電圧のレベルは前記第2電圧のレベルに減少する、カメラモジュール。
【請求項2】
前記第1電圧と前記第2電圧との和は、70Vであり、
前記第1電圧と前記第2電圧との比率は、前記DCバイアス端に含まれた抵抗の大きさに対応する、請求項に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記第1電圧が前記第2電圧に減少するように、前記DCバイアス端に含まれた抵抗の値は、決定される、請求項2に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記第1電圧は、40Vであり、
前記第2電圧は、30Vである、請求項2または3に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記抵抗は、前記第1電圧発生器の出力端とグラウンド電圧との間に配置される、請求項2~のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項6】
前記第1電圧発生器は、前記既定の時間の間に前記第1電圧を出力し、
前記複数の第1スイッチ又は前記第2スイッチは、前記既定の時間の2倍の間に前記複数の個別電極又は前記共通電極と前記第1電圧発生器とを連結する、請求項2~のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項7】
前記第1電圧発生器、前記複数の第1スイッチ、及び前記第2スイッチを制御する制御部を含み、
前記制御部は、
前記第1電圧発生器を活性化させる第1制御信号と、
前記複数の第1スイッチを活性化させる複数の第2制御信号と、
前記第2スイッチを活性化させる第3制御信号と、を出力する、請求項1~のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記第1制御信号、前記複数の第2制御信号及び前記第3制御信号は、パルス幅変調(Pulse Width Modulation、PWM)信号であり、
前記第1制御信号の活性化区間より、前記複数の第2制御信号及び前記第3制御信号の活性化区間は、2倍長い、請求項に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
前記複数の個別電極の数、前記複数の第1スイッチの数及び前記複数の第2制御信号の数は、4の倍数であり、全てが同一である、請求項又はに記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記第1電圧発生器は、任意の直流電源を負荷が要求する形態の直流電源に変換させるDC-DCコンバーターを含む、請求項1~のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記DCバイアス端は、前記複数の個別電極と前記共通電極に印加される駆動電圧を生成する前記電圧制御回路の出力端ごとに配置される、請求項1~10のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記スイッチング部は、第2電圧及び前記グラウンド電圧の一つを前記複数の個別電極の中で該当個別電極又は前記共通電極に供給する、請求項1~11のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体レンズを含むカメラモジュールに関するものである。より具体的に、本発明は電気エネルギーを用いて焦点距離を調整することができる液体レンズを制御するための制御モジュール又は制御装置を含むカメラモジュール及び光学機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯用装置の使用者は、高解像度を有し、サイズが小さくて多様な撮影機能(例えば、光学ズーム機能(zoom-in/zoom-out)、オートフォーカシング(Auto-Focusing、AF)機能、手ぶれ補正又は光学式手ぶれ補正(Optical Image Stabilizer、OIS)機能など)を有する光学機器を望んでいる。このような撮影機能は多数のレンズを組み合わせて直接レンズを動かす方法で具現化することができるが、レンズの数を増加させる場合、光学機器のサイズが大きいことができる。オートフォーカスと手ぶれ補正の機能は、レンズホルダーに固定されて光軸が整列された多数のレンズモジュールが、光軸方向又は光軸の垂直方向に移動するかティルティング(Tilting)することによって遂行され、レンズモジュールを駆動させるために別途のレンズ駆動装置が使われる。しかし、レンズ駆動装置は、電力消費が大きく、これを保護するために、カメラモジュールとは別にカバーガラスを追加しなければならないが、全体の厚さが厚くなる。したがって、2種液体の界面の曲率を電気的に調節してオートフォーカスと手ぶれ補正の機能をする液体レンズについての研究が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、電気エネルギーを用いて焦点距離を調整することができる液体レンズを含むカメラ装置を搭載した携帯用機器において液体レンズに含まれた界面の状態を制御するための駆動電圧の大きさを小さくすることで、駆動電圧を生成する過程で発生する放射ノイズによる電磁波妨害(Electro Magnetic Interference、EMI)を減らすことができる。
【0004】
また、本発明は、液体レンズを含むカメラ装置が搭載された無線通信機器においてカメラ装置の使用中にも無線通信のためのアンテナの送受信感度に及ぶ影響を減らし、無線通信機器を介しての映像通話又はマルチテスキングを円滑に支援することができる。
【0005】
また、本発明は、液体レンズを含むカメラモジュールの大きさを減らすことができ、携帯用機器に搭載されても組立マージンを容易に確保することができる。
【0006】
本発明で達成しようとする技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及しなかった他の技術的課題は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例によるカメラモジュールは、液体レンズ、電圧制御回路及びスイッチング部を含み、前記液体レンズは、伝導性液体及び非伝導性液体が配置されるキャビティを含む第1プレートと、前記第1プレート上に配置される第2プレートと、前記第1プレートの下に配置される第3プレートとを含み、前記共通電極は前記第1プレートの一側に配置され、前記複数の個別電極は前記第1プレートの他側に配置され、前記電圧制御回路は、第1電圧を出力する第1電圧発生器と、前記第1電圧発生器の出力端とグラウンド電圧との間に配置されるDCバイアス端とを含み、前記スイッチング部は、前記第1電圧とグラウンド電圧の中で一つを選択して前記複数の個別電極に伝達する複数の第1スイッチと、前記第1電圧とグラウンド電圧の中で一つを選択して前記共通電極に伝達する第2スイッチとを含むことができる。
【0008】
また、前記複数の個別電極又は前記共通電極に前記第1電圧は既定の時間の間に印加され、前記第1電圧が印加された後、前記既定の時間の間に、前記第1電圧より低いが前記グラウンド電圧より高い第2電圧が前記複数の個別電極又は前記共通電極に印加されることができる。
【0009】
また、前記第1電圧と前記第2電圧の和は70Vであり、前記第1電圧と前記第2電圧の比率は前記DCバイアス端に含まれた抵抗の大きさに対応することができる。
【0010】
また、前記第1電圧は40Vであり、前記第2電圧は30Vであり得る。
【0011】
また、前記DCバイアス端は、前記第1電圧発生器の出力端とグラウンド電圧との間に配置される抵抗を含むことができる。
【0012】
また、前記第1電圧発生器は、前記既定の時間の間に前記第1電圧を出力し、前記複数の第1スイッチ又は前記第2スイッチは、前記既定の時間の2倍の間に前記複数の個別電極又は前記共通電極と前記第1電圧発生器を連結することができる。
【0013】
また、前記カメラモジュールは、前記第1電圧発生器、前記複数の第1スイッチ、及び前記第2スイッチを制御する制御部をさらに含み、前記制御部は、前記第1電圧発生器を活性化させる第1制御信号と、前記複数の第1スイッチを活性化させる複数の第2制御信号と、前記第2スイッチを活性化させる第3制御信号とを出力することができる。
【0014】
また、前記第1制御信号、前記複数の第2制御信号及び前記第3制御信号はパルス幅変調(Pulse Width Modulation、PWM)信号であり、前記第1制御信号の活性化区間より前記複数の第2制御信号及び前記第3制御信号の活性化区間が2倍長いことができる。
【0015】
また、前記複数の個別電極の数、前記複数の第1スイッチの数及び前記複数の第2制御信号の数は4の倍数であり、全てが同一であり得る。
【0016】
また、前記第1電圧発生器は、任意の直流電源を負荷が要求する形態の直流電源に変換させるDC-DCコンバーターを含むことができる。
【0017】
前記本発明の様態は本発明の好適な実施例の一部に過ぎなく、本発明の技術的特徴が反映された多様な実施例が当該技術分野の通常的な知識を有する者によって以下で詳述する本発明の詳細な説明に基づいて導出されて理解されることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明による装置の効果について説明すれば次のようである。
【0019】
本発明は、液体レンズ内の界面の動きのために供給する電圧の大きさを減らすことができ、電圧を生成する過程で発生する放射ノイズを減らすことができる方法及び装置を提供することができる。
【0020】
また、本発明は、液体レンズを駆動する電圧の大きさが低くなり、電圧を生成するための昇圧回路の大きさを減らすことができ、カメラモジュールをより小型化することができる。
【0021】
また、本発明は、無線通信機能をすることができる携帯用機器に液体レンズを含むカメラモジュールを適用する場合に発生し得るアンテナ受信感度の低下を改善することができる。
【0022】
本発明で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施例によるカメラモジュールの概略側面図を示す。
図2図1に示したカメラモジュールの一実施例の分解斜視図を示す。
図3図2に示したカメラモジュールの断面図を示す。
図4図1及び図3に示したホルダー及び液体レンズ部を説明するための図である。
図5】前述した実施例による液体レンズを含む液体レンズ部の実施例の断面図を示す。
図6】カメラモジュールの概略ブロック図である。
図7(a)】駆動電圧に応じて界面が調整される液体レンズを説明するための図である。
図7(b)】駆動電圧に応じて界面が調整される液体レンズを説明するための図である。
図8】EMI改善のためのカメラモジュールの概略ブロック図である。
図9(a)】図8で説明した電圧制御回路とスイッチング部を説明する。
図9(b)】図8で説明した電圧制御回路とスイッチング部を説明する。
図10図9(a)に示した電圧制御回路を説明する。
図11図9(b)に示した電圧制御回路を説明する。
図12図9(a)及び図9(b)に示した電圧制御回路を含むカメラモジュールを比較して説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に基づいて実施例を詳細に説明する。実施例は多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるが、特定の実施例を図面に例示し本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは実施例を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、実施例の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものに理解されなければならない。
【0025】
“第1”、“第2”などの用語は多様な構成要素を説明するのに使えるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使われる。また、実施例の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は実施例を説明するためのものに過ぎず、実施例の範囲を限定するものではない。
【0026】
実施例の説明において、各要素(element)の“上又は下(on or under)”に形成されるものとして記載される場合、上又は下(on or under)は二つの要素(element)が互いに直接(directly)接触するかあるいは一つ以上の他の要素(element)が前記二つの要素(element)の間に配置されて(indirectly)形成されるものを全て含む。また“上又は下(on or under)”と表現される場合、1個の要素(element)を基準に上方だけでなく下方の意味も含むことができる。
【0027】
また、以下で使われる“上/上部/上の”及び“下/下部/下の”などの関係的用語は、そのような実体又は要素間のある物理的又は論理的関係又は手順を必ず要求するか内包しなく、ある一つの実体又は要素を他の実体又は要素と区別するために用いることもできる。
【0028】
本出願で使用した用語は単に特定の実施例を説明するために使用したものであり、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。本出願で、“含む”又は“有する”などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せの存在又は付加の可能性を予め排除しないものに理解しなければならない。
【0029】
特に他に定義しない限り、技術的又は科学的な用語を含めてここで使われる全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が一般的に理解しているものと同じ意味を有することができる。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならなく、本出願で明白に定義しない限り、理想的に又は過度に形式的な意味と解釈されない。
【0030】
以下、実施例によるレンズアセンブリー及びこれを含むカメラモジュールをデカルト座標系に基づいて説明するが、実施例はこれに限られない。すなわち、デカルト座標系によれば、x軸、y軸及びz軸は互いに直交するが、実施例はこれに限られない。すなわち、x軸、y軸、z軸は直交する代わりに互いに交差することができる。
【0031】
以下、一実施例によるカメラモジュール100を添付図面の図1図4に基づいて次のように説明する。
【0032】
図1は一実施例によるカメラモジュール100の概略側面図を示す。
【0033】
図1を参照すると、カメラモジュール100は、レンズアセンブリー22、制御回路24及びイメージセンサー26を含むことができる。
【0034】
まず、レンズアセンブリー22は、複数のレンズ部及び複数のレンズ部を収容するホルダーを含むことができる。後述するように、複数のレンズ部は液体レンズを含むことができ、第1レンズ部又は第2レンズ部をさらに含むことができる。もしくは、複数のレンズ部は、第1及び第2レンズ部及び液体レンズ部を含むことができる。
【0035】
制御回路24は、液体レンズ部に駆動電圧(又は、動作電圧)を供給する役割をする。
【0036】
前述した制御回路24とイメージセンサー26は単一のプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)上に配置されることができるが、これは一例に過ぎず、実施例はこれに限られない。
【0037】
実施例によるカメラモジュール100が光学機器(Optical Device、Optical Instrument)に適用される場合、制御回路24の構成は光学機器で要求する仕様によって違うように設計されることができる。特に、制御回路24は単一のチップ(single chip)から具現化され、レンズアセンブリー22に印加される駆動電圧の強度を減らすことができる。これにより、携帯用装置に搭載される光学機器の大きさがもっと小さいことができる。
【0038】
図2図1に示したカメラモジュール100の一実施例による分解斜視図を示す。
【0039】
図2を参照すると、カメラモジュール100は、レンズアセンブリー、メイン基板150及びイメージセンサー182を含むことができる。また、カメラモジュール100は、第1カバー170及びミドルベース172をさらに含むことができる。また、カメラモジュール100は、少なくとも一つの接着部材をさらに含むことができる。少なくとも一つの接着部材は、ホルダー120に液体レンズ部140を結合させるか固定させる役割をする。また、カメラモジュール100は、センサーベース178及びフィルター176をさらに含むこともでき、図2に示したように、センサーベース178及びフィルター176を含まなくてもよい。また、カメラモジュール100は、回路カバー154をさらに含むことができる。回路カバー154は電磁気遮蔽機能をすることができる。
【0040】
また、図2に示したカメラモジュール100は、センサーベース178及びフィルター176をさらに含む。
【0041】
実施例によれば、図2に示したカメラモジュール100の構成要素110~176の少なくとも一つは省略することができる。もしくは、図2に示した構成要素110~176と違う少なくとも一つの構成要素をカメラモジュール100にさらに付け加えて含むこともできる。
【0042】
図3図2に示したカメラモジュール100の断面図を示す。すなわち、図3図2に示したカメラモジュール100をA-A’線に沿って切断した断面図を示す。説明の便宜上、図3で、図2に示した第1カバー170、回路カバー154及びコネクタ153の図示は省略し、実際にカメラモジュール100から省略することもできる。
【0043】
図2及び図3を参照すると、レンズアセンブリーは、液体レンズ部140、ホルダー120、第1レンズ部110、110A、及び第2レンズ部130、130Aの少なくとも一つを含むことができ、図1に示したレンズアセンブリー22に相当することができる。このようなレンズアセンブリーはメイン基板150上に配置されることができる。
【0044】
レンズアセンブリーで、液体レンズ部140と区別するために、第1レンズ部110及び第2レンズ部130を‘第1固体レンズ部’及び‘第2固体レンズ部’とそれぞれ呼ぶこともできる。
【0045】
第1レンズ部110はレンズアセンブリーの上側に配置され、レンズアセンブリーの外部から光が入射する領域であり得る。すなわち、第1レンズ部110、110Aはホルダー120内で液体レンズ部140上に配置されることができる。第1レンズ部110、110Aは単一のレンズから具現化されることもでき、中心軸を基準に整列されて光学系をなす2個以上の複数のレンズから具現化されることもできる。
【0046】
ここで、中心軸とは、カメラモジュール100に含まれた第1レンズ部110、110A、液体レンズ部140及び第2レンズ部130、130Aが形成する光学系の光軸(Optical axis)LXを意味することもでき、光軸LXに平行な軸を意味することもできる。光軸LXはイメージセンサー182の光軸に相当することができる。すなわち、第1レンズ部110、110A、液体レンズ部140、第2レンズ部130、130A及びイメージセンサー182はアクティブアライン(AA:Active Align)によって光軸LXに整列されて配置されることができる。
【0047】
ここで、アクティブアラインとは、より良いイメージ獲得のために、第1レンズ部110、110A、第2レンズ部130、130A及び液体レンズ部140のそれぞれの光軸を一致させ、イメージセンサー182とレンズ部110、110A、130、130A、140との間の軸又は距離関係を調節する動作を意味することができる。
【0048】
一実施例で、アクティブアラインは、特定の客体から入射する光を第1レンズ部110、110A、第2レンズ部130、130A又は液体レンズ部140の少なくとも一つを通してイメージセンサー182が受信して生成したイメージデータを分析する動作によって遂行することができる。例えば、アクティブアラインは次のような手順で遂行することができる。
【0049】
一例として、ホルダー120に固定されて装着された第1レンズ部110、110Aと第2レンズ部130、130A及びイメージセンサー182との間の相対的位置を調節するアクティブアライン(第1整列)が完了した後、ホルダー120に挿入された液体レンズ部140とイメージセンサー182との間の相対的位置を調節するアクティブアライン(第2整列)を遂行することができる。第1整列は、グリッパー(gripper)がミドルベース172を把持した状態で多様な位置に変化させながら遂行することができ、第2整列は、グリッパーが液体レンズ部140のスペーサー143を把持した状態で多様な位置に変化させながら遂行することができる。
【0050】
しかし、アクティブアラインは前述した手順とは違う手順で遂行することもできる。
【0051】
仮に、ミドルベース172を省略する場合、グリッパーがホルダー120の突出部124を把持した状態でアクティブアラインを遂行することができる。ここで、突出部124の厚さが薄い場合、アクティブアラインを正確に遂行することができないこともある。これを防止するために、カメラモジュール100は、ホルダー120の突出部124より大きい厚さを有するミドルベース172を含むことができる。ミドルベース172の形状より相対的に複雑なホルダー120の形状を射出などで形成するために、ホルダー120の厚さ管理が必要であり得る。アクティブアラインのためのホルダー120部分の厚さがグリップに十分ではない場合、ミドルベース172を追加してミドルベース172部分をグリップしてアクティブアラインを遂行することができる。しかし、突出部124の厚さが充分に厚い場合、ミドルベース172は省略することができる。また、突出部124とミドルベース172は接着部材、例えばエポキシによって互いに結合することができる。
【0052】
他の例で、ホルダー120に固定されて装着された第1レンズ部110、110Aと第2レンズ部130、130A及び液体レンズ部140との間の相対的位置を調節するアクティブアライン(第3整列)が完了した後、第3整列が完了したレンズアセンブリーのレンズとイメージセンサー182との間の相対的位置を調節するアクティブアライン(第4整列)を遂行することができる。第3整列は、液体レンズ部140のスペーサー143を把持した状態で多様な位置に変化させながら遂行することができ、第4整列は、グリッパー(gripper)がミドルベース172を把持した状態で多様な位置に変化させながら遂行することができる。
【0053】
また、図3に例示したように、第1レンズ部110Aは、例えば2個のレンズL1、L2を含むことができるが、これは例示的なものであり、第1レンズ部110Aに含まれたレンズの個数は1個又は3個以上であり得る。
【0054】
また、第1レンズ部110、110Aの上側に露出レンズが配置されることができる。ここで、露出レンズとは、第1レンズ部110、110Aに含まれたレンズの中で最外殻レンズを意味することができる。すなわち、第1レンズ部110Aの最上側に位置するレンズL1が上部に突出するので、露出レンズの機能をすることができる。露出レンズはホルダー120の外部に突出して表面が損傷する可能性を有する。仮に、露出レンズの表面が損傷する場合、カメラモジュール100で撮影されるイメージの画質が低下することができる。よって、露出レンズの表面損傷を防止及び抑制するために、露出レンズの上部にカバーガラス(cover glass)を配置するか、コーティング層を形成するか、露出レンズの表面損傷を防止するために、他のレンズ部のレンズより剛性の高い耐磨耗性素材から露出レンズを具現化することもできる。
【0055】
また、第1レンズ部110Aに含まれたレンズL1、L2のそれぞれの外径は下方(例えば、-z軸方向)に行くほど増加することができるが、実施例はこれに限定されない。
【0056】
図4図2~及び図3に示したホルダー120と液体レンズ部140を説明するための図である。すなわち、図4はホルダー120及び液体レンズ部140の分解斜視図を示す。図4に示したホルダー120は、第1及び第2ホールH1、H2と第1~第4側壁とを含むことができる。
【0057】
図2の場合、第1連結基板141と第2連結基板144が-z軸方向にベンディングされる前の平面図を示す反面、図の場合、第1連結基板141と第2連結基板144が-z軸方向にベンディングされた後の形状を示す。また、図3に示したように、スペーサー143は、第1連結基板141と第2連結基板144との間に配置されることができ、ホルダー120の第1又は第2開口OP1、OP2の少なくとも一つから突出して配置されることができる。
【0058】
また、スペーサー143はリング形状に液体レンズ142の側面を取り囲むように配置されることができる。スペーサー143の上部と下部には、接着物質による連結基板141、144との結合力を高めるために、凹凸部を含むことができる。連結基板141、144もスペーサー143の形状に対応することができ、リング形状を含むことができる。
【0059】
第1及び第2ホールH1、H2はホルダー120の上部と下部にそれぞれ形成され、ホルダー120の上部と下部をそれぞれ開放させることができる。ここで、第1ホールH1及び第2ホールH2は貫通ホールであり得る。第1レンズ部110、110Aは、ホルダー120の内部に形成された第1ホールH1に収容、装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合、又は配置されることができ、第2レンズ部130、130Aは、ホルダー120の内部に形成された第2ホールH2に収容、装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合、又は配置されることができる。
【0060】
また、ホルダー120の第1及び第2側壁は光軸LX方向に垂直な方向(例えば、x軸方向)に互いに対面するように配置され、第3及び第4側壁は光軸LX方向に垂直な方向(例えば、y軸方向)に互いに対面するように配置されることができる。また、図4に例示したように、ホルダー120で、第1側壁は第1開口OP1を含み、第2側壁は第1開口OP1と同一又は類似の形状の第2開口OP2を含むことができる。よって、第1側壁に配置された第1開口OP1と第2側壁に配置された第2開口OP2は光軸LX方向に垂直な方向(例えば、x軸方向)に互いに対面するように配置されることができる。
【0061】
第1及び第2開口OP1、OP2によって、液体レンズ部140が配置されるホルダー120の内部空間が開放することができる。ここで、液体レンズ部140は第1又は第2開口OP1、OP2を通して挿入され、ホルダー120の内部空間に装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合、又は配置されることができる。例えば、液体レンズ部140は、第1開口OP1を通してホルダー120の内部空間に挿入されることができる。
【0062】
このように、液体レンズ部140が第1又は第2開口OP1、OP2を通してホルダー120の内部空間に挿入されることができるように、光軸LX方向を基準にホルダー120の第1又は第2開口OP1、OP2のそれぞれの大きさは液体レンズ部140のy軸とz軸方向への断面積より大きいことができる。例えば、光軸LX方向に第1及び第2開口OP1、OP2のそれぞれの大きさに相当する高さHは液体レンズ部140の厚さTOより大きいことができる。
【0063】
第2レンズ部130、130Aはホルダー120の内部で液体レンズ部140の下に配置されることができる。第2レンズ部130、130Aは第1レンズ部110、110Aから光軸方向(例えば、z軸方向)に離隔して配置されることができる。
【0064】
カメラモジュール100の外部から第1レンズ部110、110Aに入射した光は液体レンズ部140を通過して第2レンズ部130、130Aに入射することができる。第2レンズ部130、130Aは単一のレンズから具現化されることもでき、中心軸を基準に整列されて光学系を形成する2個以上の複数のレンズから具現化されることもできる。例えば、図3に例示したように、第2レンズ部130Aは、3個のレンズL3、L4、L5を含むことができるが、これは例示的なものであり、第2レンズ部130、130Aに含まれたレンズの個数は2個以下又は4個以上であり得る。
【0065】
また、第2レンズ部130Aに含まれたレンズL3、L4、L5のそれぞれの外径は下部(例えば、-z軸方向)に行くほど増加することができるが、実施例はこれに限定されない。
【0066】
液体レンズ部140とは違い、第1レンズ部110、110A及び第2レンズ部130、130Aのそれぞれは固体レンズであり、ガラス又はプラスチックから具現化されることができるが、実施例は第1レンズ部110、110A及び第2レンズ部130、130Aのそれぞれの特定の素材に限られない。
【0067】
また、図3を参照すると、液体レンズ部140は、第1~第5領域A1、A2、A3、A4、A5を含むことができる。
【0068】
第1領域A1はホルダー120の第1開口OP1の内部に配置された領域であり、第2領域A2はホルダー120の第2開口OP2の内部に配置された領域であり、第3領域A3は第1領域A1と第2領域A2との間の領域である。第4領域A4はホルダー120の第1開口OP1から突出する領域であって、第1開口OP1側でホルダー120の外部に配置された領域である。第5領域A5はホルダー120の第2開口OP2から突出する領域であって、第2開口OP2側でホルダー120の外部に配置された領域である。
【0069】
また、図2に示したように、液体レンズ部140は、第1連結基板(又は、個別電極連結基板)141、液体レンズ(又は、液体レンズ本体)142、スペーサー143及び第2連結基板(又は、共通電極連結基板)144を含むことができる。
【0070】
第1連結基板141は、液体レンズ142に含まれた複数の第1電極(図示せず)をメイン基板150に電気的に連結し、液体レンズ142上に配置されることができる。第1連結基板141はフレキシブルプリント回路基板(FPCB:Flexible Printed Circuit Board)から具現化されることができる。
【0071】
また、第1連結基板141は、複数の第1電極のそれぞれと電気的に連結された連結パッド(図示せず)を介してメイン基板150上に形成された電極パッド(図示せず)と電気的に連結されることができる。このために、液体レンズ部140がホルダー120の内部空間に挿入された後、第1連結基板141はメイン基板150に向かって-z軸方向にベンディング(bending)された後、連結パッド(図示せず)と電極パッド(図示せず)は伝導性エポキシ(conductive epoxy)を介して電気的に連結されることができる。他の実施例で、第1連結基板141はホルダー120の表面に配置、形成、又はコートされた導電性第1ホルダーの表面電極と連結され、ホルダー120の表面に配置された導電性第1ホルダー表面電極を介してメイン基板150と電気的に連結されることができるが、実施例はこれに限定されない。
【0072】
第2連結基板144は、液体レンズ142に含まれた第2電極(図示せず)をメイン基板150に電気的に連結し、液体レンズ142の下に配置されることができる。第2連結基板144はFPCB又は単一メタル基板(伝導性メタルプレート)から具現化されることができる。ここで、第1及び第2電極については、後述される図5を参照して詳細に説明する。
【0073】
第2連結基板144は、第2電極と電気的に連結された連結パッドを介してメイン基板150上に形成された電極パッドと電気的に連結されることができる。このために、液体レンズ部140がホルダー120の内部空間に挿入された後、第2連結基板144はメイン基板150に向かって-z軸方向にベンディングされることができる。他の実施例で、第2連結基板144はホルダー120の表面に配置、形成、又はコートされた導電性第2ホルダー表面電極と連結され、ホルダー120の表面に配置された導電性第2ホルダーの表面電極を介してメイン基板150と電気的に連結されることができるが、実施例はこれに限定されない。
【0074】
液体レンズ142は、キャビティ(CA:cavity)を含むことができる。図3に示したように、キャビティCAで光が入射する方向の開口面積は反対方向の開口面積より小さいことができる。もしくは、キャビティCAの傾斜方向が反対になるように液体レンズ142が配置されることもできる。すなわち、図3に示したものとは違い、キャビティCAで光が入射する方向の開口面積は反対方向の開口面積より大きいことができる。また、キャビティCAの傾斜方向が反対になるように液体レンズ142が配置されるとき、液体レンズ142の傾斜方向によって、液体レンズ142に含まれた構成の配置全体又は一部が一緒に変わるか、キャビティCAの傾斜方向のみ変更され、残りの構成の配置は変わらないこともできる。その他、液体レンズ142の細部構成については図5を参照して詳細に後述する。
【0075】
スペーサー143は液体レンズ142を取り囲むように配置され、液体レンズ142を外部衝撃から保護することができる。このために、スペーサー143は、液体レンズ142がその内部に装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合、又は配置されることができる形状を有することができる。
【0076】
例えば、スペーサー143は、液体レンズ142を収容する中空143H及び中央に形成された中空143Hを取り囲むフレームを含むことができる。このように、スペーサー143は中央が開けられた四角平面形状(以下、‘ロ’字形状という)を有することができるが、実施例はこれに限られない。
【0077】
また、スペーサー143は第1連結基板141と第2連結基板144との間に配置されることができ、ホルダー120の第1又は第2開口OP1、OP2の少なくとも一つから突出して配置されることができる。すなわち、スペーサー143の少なくとも一部は第1及び第2連結基板141、144とともに光軸LXに垂直な方向(例えば、x軸方向)にホルダー120の第1又は第2側壁の少なくとも一つから突出した形状を有することができる。これは、スペーサー143のx軸方向への長さがホルダー120のx軸方向への長さより長いからである。よって、スペーサー143で第1及び第2側壁から突出した部分は図3に示した第4領域A4及び第5領域A5にそれぞれ相当することができる。
【0078】
また、スペーサー143がホルダー120に挿入されるときとアクティブアライン過程で、スペーサー143はグリッパーと接触することができる。
【0079】
また、スペーサー143の少なくとも一部は第1開口OP1又は第2開口OP2の少なくとも一つの内部に配置されることができる。たとえ、図3の場合、スペーサー143が第1開口OP1と第2開口OP2に配置されていないもののように図示されている。しかし、これとは違い、図2及び図4に例示したように、スペーサー143は‘ロ’字形状を有し、液体レンズ142を取り囲むので、スペーサー143の少なくとも一部が第1及び第2開口OP1、OP2のそれぞれの内部に配置されることが分かる。
【0080】
また、液体レンズ142の少なくとも一部は第1開口OP1又は第2開口OP2の少なくとも一つの内部に配置されることができる。図3を参照すると、液体レンズ142の構成要素である液体レンズ142の第1プレート147が第1及び第2開口OP1、OP2のそれぞれの内部に配置されることが分かる。
【0081】
また、第1及び第2開口OP1、OP2のそれぞれの内部にスペーサー143の少なくとも一部のみ配置され、液体レンズ142は配置されないこともできる。
【0082】
また、図3を参照すると、ホルダー120は、液体レンズ部140上に配置されたホルダー上部領域120U及び液体レンズ部140の下に配置されたホルダー下部領域120Dを含むことができる。ここで、第1及び第2接着部材(図示せず)のそれぞれはホルダー上部領域120U及びホルダー下部領域120Dのそれぞれと液体レンズ部140とを結合させることができる。
【0083】
第1カバー170はホルダー120、液体レンズ部140及びミドルベース172を取り囲むように配置され、これら120、140、172を外部の衝撃から保護することができる。特に、第1カバー170が配置されることにより、光学系を形成する複数のレンズを外部衝撃から保護することができる。
【0084】
また、ホルダー120に配置される第1レンズ部110、110Aが外部光に露出されるように、第1カバー170はその第1カバー170の上面に形成された上側開口170Hを含むことができる。
【0085】
また、上側開口170Hには光透過性物質から構成されたウィンドウが配置されることができ、これにより、カメラモジュール100の内部ほこりや水分などの異物が浸透することを防止することができる。
【0086】
また、第1カバー170はホルダー120の上面と第1~第4側壁を覆うように配置されることができる。
【0087】
一方、図2及び図3を参照すると、ミドルベース172はホルダー120の第2ホールH2を取り囲むように配置されることができる。このために、ミドルベース172は、第2ホールH2を収容するための収容ホール172Hを含むことができる。ミドルベース172の内径(すなわち、収容ホール172Hの直径)は第2ホールH2の外径以上であり得る。
【0088】
ここで、ミドルベース172の収容ホール172Hと第2ホールH2の形状はそれぞれ円形のものとして図示されているが、実施例はこれに限定されず、多様な形状に変更されることもできる。
【0089】
第1カバー170の上側開口170Hと同様に、収容ホール172Hはミドルベース172の中央付近で、カメラモジュール100に配置されたイメージセンサー182の位置に対応する位置に形成されることができる。
【0090】
ミドルベース172は、メイン基板150上で回路素子151から離隔してメイン基板150に装着されることができる。すなわち、ホルダー120は回路素子151から離隔してメイン基板150上に配置されることができる。
【0091】
メイン基板150はミドルベース172の下部に配置され、イメージセンサー182が装着、着座、接触、固定、仮固定、支持、結合、又は収容されることができる溝、回路素子151、連結部(又は、FPCB)152及びコネクタ153を含むことができる。
【0092】
メイン基板150の回路素子151は液体レンズ部140及びイメージセンサー182を制御する制御モジュールを構成することができる。ここで、回路素子151は受動素子及び能動素子の少なくとも一つを含むことができ、多様な広さ及び高さを有することができる。回路素子151は複数であってよく、メイン基板150の高さより高い高さを有し、外部に突出することができる。複数の回路素子151は、ホルダー120と光軸LXに平行な方向にオーバーラップしないように配置されることができる。例えば、複数の回路素子151はパワーインダクタ(power inductor)及びジャイロセンサーなどを含むことができるが、実施例は回路素子151の特定の種類に限られない。
【0093】
メイン基板150は、ホルダー120が配置されるホルダー領域と複数の回路素子151が配置される素子領域とを含むことができる。
【0094】
メイン基板150はFPCB152を含むRFPCB(Rigid Flexible Printed Circuit Board)から具現化されることができる。FPCB152はカメラモジュール100が装着される空間によってベンディングされることができる。
【0095】
イメージセンサー182は、レンズアセンブリー110、120、130、140の第1レンズ部110、液体レンズ部140及び第2レンズ部130を通過した光をイメージデータに変換する機能をすることができる。より具体的に、イメージセンサー182は、複数のピクセルを含むピクセルアレイを介して光をアナログ信号に変換し、アナログ信号に相応するデジタル信号を合成してイメージデータを生成することができる。
【0096】
一方、コネクタ153は、メイン基板150をカメラモジュール100の外部の電源又はその他の装置(例えば、application processor)と電気的に連結することができる。
【0097】
以下、カメラモジュール100の製造方法の一実施例を添付図面に基づいて次のように説明する。
【0098】
まず、メイン基板150にイメージセンサー182を装着し、ミドルベース172と結合又は配置されたホルダー120をメイン基板150に装着、着座、接触、仮固定、支持、結合、又は配置することができる。
【0099】
このとき、ホルダー120に装着された第1レンズ部110、110A、第2レンズ部130、130A及びイメージセンサー182の間のアクティブアライン(第1整列)を遂行することができる。第1整列は、ミドルベース172の両側を支持しながらミドルベース172とホルダー120の位置を調節して遂行することができる。ミドルベース172の両側を圧着して固定するジグを移動させながら第1整列を遂行することができる。第1整列が完了した状態で、ミドルベース172をメイン基板150に固定させることができる。
【0100】
その後、ホルダー120の第1又は第2開口OP1、OP2の少なくとも一つを通して液体レンズ部140をホルダー120に挿入し、液体レンズ部140とイメージセンサー182との間のアクティブアラインを第2整列として遂行することができる。第2整列は、液体レンズ部140をx軸方向に支持して液体レンズ部140の位置を調節して遂行することができる。第2整列は、液体レンズ部140をx軸方向に圧着して固定するジグを移動させながら行うことができる。
【0101】
その後、第1連結基板141と第2連結基板144のそれぞれをベンディングしてメイン基板150と電気的に連結する。ベンディング工程の後、第1連結基板141及び第2連結基板144のそれぞれとメイン基板150との間の電気的な連結のために、ソルダリング(soldering)工程を遂行する。
【0102】
その後、第1カバー170を第1レンズ部110、ホルダー120、第2レンズ部130、液体レンズ部140及びミドルベース172に被せることで、カメラモジュール100を完成する。
【0103】
一方、図2に示した複数の回路素子151の一部は電磁波妨害(EMI:Electro Magnetic Interference)やノイズを引き起こすことができる。特に、複数の回路素子151の中でパワーインダクタ151-1は他の素子より多くのEMIを引き起こすことができる。このように、EMIやノイズを遮断するために、回路カバー154はメイン基板150の素子領域に配置された回路素子151を覆うように配置されることができる。
【0104】
また、回路カバー154が回路素子151を覆うように配置される場合、メイン基板150の上部に配置された回路素子151を外部衝撃から保護することができる。このために、回路カバー154は、メイン基板150に配置された回路素子151の形状及び位置を考慮して回路素子151を収容して覆うための収容空間を含むことができる。
【0105】
一方、フィルター176は、第1レンズ部110、110A、液体レンズ部140及び第2レンズ部130、130Aを通過した光のうち特定の波長範囲に相当する光をフィルタリングすることができる。フィルター176は赤外線(IR)遮断フィルター又は紫外線(UV)遮断フィルターであり得るが、実施例はこれに限定されない。フィルター176はイメージセンサー182上に配置されることができる。フィルター176はセンサーベース178の内部に配置されることができる。例えば、フィルター176はセンサーベース178の内部溝又は段差に配置されるか装着されることができる。
【0106】
センサーベース178はミドルベース172の下部に配置され、メイン基板150に付着されることができる。センサーベース178はイメージセンサー182を取り囲み、イメージセンサー182を外部の異物又は衝撃から保護することができる。
【0107】
メイン基板150はセンサーベース178の下に配置され、メイン基板150上に、回路素子151から離隔してセンサーベース178が装着され、センサーベース178上にミドルベース172、第2レンズ部130、130A、液体レンズ部140及び第1レンズ部110、110Aが配置されたホルダー120が配置されることができる。
【0108】
また、図2に示したカメラモジュール100はセンサーベース178及びフィルター176を含まなくてもよい。
【0109】
以下、前述した実施例によるカメラモジュール100に含まれた液体レンズ部140の一例140Aを添付図面の図5に基づいて次のように説明する。図5は前述した実施例による液体レンズを含む液体レンズ部140の一実施例140Aの断面図を示す。
【0110】
図5に示した液体レンズ部は、第1連結基板141、液体レンズ142、スペーサー143及び第2連結基板144を含むことができる。スペーサー143についての説明は前述したものと同様であるので、重複説明を省略し、説明の便宜上、図5でスペーサー143の図示は省略する。
【0111】
液体レンズ142は、相異なる種類の複数の液体LQ1、LQ2、第1~第3プレート147、145、146、第1及び第2電極E1、E2及び絶縁層148を含むことができる。液体レンズ142は、光学層(図示せず)をさらに含むことができる。
【0112】
複数の液体LQ1、LQ2はキャビティCAに収容され、伝導性を有する第1液体LQ1と非伝導性を有する第2液体(又は、絶縁液体)LQ2とを含むことができる。第1液体LQ1と第2液体LQ2は互いに混じらず、第1及び第2液体LQ1、LQ2が接する部分に界面BOが形成されることができる。例えば、第1液体LQ1上に第2液体LQ2が配置されることができるが、実施例はこれに限られない。
【0113】
また、液体レンズ142の断面形状において、第1及び第2液体LQ2、LQ1の縁部は中心部より厚さが薄いことができる。
【0114】
液体LQはオイル(oil)であり得る。例えば、フェニル(phenyl)系のシリコンオイルであり得る。第液体LQは、例えばエチレングリコール(ethylene glycol)と臭化ナトリウム(NaBr)が混合されて形成されることができる。
【0115】
第1液体LQ1及び第2液体LQ2のそれぞれは殺菌剤又は酸化防止剤の少なくとも1種を含むことができる。酸化防止剤はフェノール系酸化防止剤又はリン(P)系酸化防止剤であり得る。そして、殺菌剤は、アルコール系、アルデヒド系及びフェノール系のいずれか1種の殺菌剤であり得る。このように。第1液体LQ1及び第2液体LQ2のそれぞれが酸化防止剤と殺菌剤を含む場合、第1及び第2液体LQ1、LQ2が酸化するか微生物の繁殖によって第1及び第2液体LQ1、LQ2の物性が変化することを防止することができる。
【0116】
第1プレート147の内側面はキャビティCAの側壁iを成すことができる。第1プレート147は、既定の傾斜面を有する上下の開口部を含むことができる。すなわち、キャビティCAは、第1プレート147の傾斜面、第2プレート145と接触する第3開口、及び第3プレート146と接触する第4開口で取り囲まれた領域に定義することができる。
【0117】
第3及び第4開口の中でより広い開口の直径は液体レンズ142で要求する画角(FOV)又は液体レンズ142がカメラモジュール100で遂行しなければならない役割によって変わることができる。実施例によれば、第3開口の大きさ(又は面積、又は幅) 1 より第4開口の大きさ(又は面積、又は幅) 2 が大きいことができる。ここで、第3及び第4開口のそれぞれの大きさは水平方向(例えば、x軸とy軸方向)への断面積であり得る。例えば、第3及び第4開口のそれぞれの大きさとは、開口の断面が円形であれば半径を意味し、開口の断面が正方形であれば対角線の長さを意味することができる。
【0118】
第3及び第4開口のそれぞれは円形の断面を有するホール(hole)の形状を有することができ、傾斜面は55°~65°又は50°~70°の範囲の傾斜度を有することができる。2種の液体が形成した界面BOは駆動電圧によってキャビティCAの傾斜面に沿って動くことができる。
【0119】
第1プレート147のキャビティCAに第1液体LQ1及び第2液体LQ2が充填、収容又は配置される。また、キャビティCAは第1レンズ部110、110Aを通過した光が透過する部位である。よって、第1プレート147は透明な材料からなることもでき、光の透過が容易でないように不純物を含むこともできる。
【0120】
第1プレート147の一面と他面に電極がそれぞれ配置されることができる。複数の第1電極E1は第2電極E2から離隔して配置され、第1プレート147の一面(例えば、上面、側面及び下面)に配置されることができる。第2電極E2は第1プレート147の他面(例えば、下面)の少なくとも一部領域に配置され、第1液体LQ1と直接接触することができる。
【0121】
また、第1電極E1はn個の電極(以下、‘個別電極’という)を含むことができ、第2電極E2は一つの電極(以下、‘共通電極’という)を含むことができる。ここで、nは2以上の正の整数であり得る。
【0122】
第1及び第2電極E1、E2のそれぞれは少なくとも一つの電極セクターを含むことができる。例えば、第1電極E1は二つ以上の電極セクターを含み、第2電極E2は少なくとも一つの電極セクターを含むことができる。例えば、複数の第1電極E1は、光軸を中心に時計方向(又は、反時計方向)に順次配置される複数の電極セクターを含むことができる。ここで、電極セクターとは電極の一部を意味する。
【0123】
第1プレート147の他面に配置された第2電極E2の一部(すなわち、第2電極E2の電極セクター)が伝導性を有する第1液体LQ1に露出されることができる。
【0124】
第1及び第2電極E1、E2のそれぞれは導電性材料からなることができ、例えば金属からなることができ、詳細にはクロム(Cr)を含むことができる。クロミウム(chromium)又はクロム(Chrom)は銀色の光沢がある堅い遷移金属であり、壊れやすく、めったに変色せず、融点が高い。そして、クロミウムを含む合金は腐食に強くて堅いから、他の金属と合金した形態で使われることができ、特に、クロム(Cr)は腐食及び変色が少ないから、キャビティCAを満たす伝導性の第1液体LQ1にも強い特徴がある。
【0125】
また、第2プレート145は第1電極E1の一面に配置されることができる。すなわち、第2プレート145は第1プレート147上に配置されることができる。具体的に、第2プレート145は第1電極E1の上面及びキャビティCA上に配置されることができる。
【0126】
第3プレート146は第2電極E2の一面に配置されることができる。すなわち、第3プレート146は第1プレート147の下に配置されることができる。具体的に、第3プレート146は第2電極E2の下面及びキャビティCAの下に配置されることができる。
【0127】
第2プレート145と第3プレート146は第1プレート147を挟んで互いに対向するように配置されることができる。また、第2プレート145又は第3プレート146の少なくとも一つは省略することもできる。
【0128】
第2又は第3プレート145、146の少なくとも一つは方形平面の形状を有することができる。第3プレート146は第1プレート147とエッジ(edge)周辺の接合領域で触れ合って接着されることができる。
【0129】
第2及び第3プレート145、146のそれぞれは光が通過する領域であり、透光性材料からなることができる。例えば、第2及び第3プレート145、146のそれぞれはガラス(glass)からなることができ、工程の便宜上、同じ材料から形成されることができる。また、第2及び第3プレート145、146のそれぞれの縁部は方形状であり得るが、必ずしもこれに限定されない。
【0130】
第2プレート145は、第1レンズ部110、110Aから入射する光が第1プレート147のキャビティCAの内部に進行するように許容する構成を有することができる。
【0131】
第3プレート146は、第1プレート147のキャビティCAを通過した光が第2レンズ部130、130aに進行するように許容する構成を有することができる。第3プレート146は第1液体LQ1と直接接触することができる。
【0132】
実施例によれば、第3プレート146は、第1プレート147の第3及び第4開口の中で広い開口の直径より大きな直径を有することができる。また、第3プレート146は第1プレート147から離隔した周辺領域を含むことができる。
【0133】
また、液体レンズ142の実際有効レンズ領域は、第1プレート147の第3及び第4開口の中で広い開口の直径(例えば、 2 )より小さくてもよい。例えば、液体レンズ142の中心部を基準に狭い範囲の半径が実際に光を伝達する経路として使われる場合、第3プレート146の中心領域の直径(例えば、 3 )は第1プレート147の第3及び第4開口の中で広い開口の直径(例えば、 2 )より小さくてもよい。
【0134】
絶縁層148は、キャビティCAの上部領域で第2プレート145の下面の一部を覆うように配置されることができる。すなわち、絶縁層148は、第2液体LQ2と第2プレート145との間に配置されることができる。
【0135】
また、絶縁層148は、キャビティCAの側壁を成す第1電極E1の一部を覆うように配置されることができる。また、絶縁層148は、第1プレート147の下面で、第1電極E1の一部と第1プレート147及び第2電極E2の一部とを覆うように配置されることができる。これにより、第1電極E1と第1液体LQ1との間の接触及び第1電極E1と第2液体LQ2との間の接触が絶縁層148によって遮断されることができる。
【0136】
絶縁層148は、例えばパリレンC(parylene C)コーティング剤から具現化されることができ、白色染料をさらに含むこともできる。白色染料は、キャビティCAの側壁iを成す絶縁層148で光が反射される頻度を増加させることができる。
【0137】
絶縁層148は、第1及び第2電極E1、E2の少なくとも一つの電極(例えば、第1電極E1)を覆い、他の一つの電極(例えば、第2電極E2)の一部を露出させ、伝導性の第1液体LQ1に電気エネルギーが印加されるようにすることができる。
【0138】
実施例によるカメラモジュール100の場合、紫外線遮断や赤外線遮断のためのフィルター176がミドルベース172とイメージセンサー182との間に配置され、第1レンズ部110、液体レンズ142及び第2レンズ部130を通過した光のうち特定の波長範囲に相当する光をフィルタリングする。また、このような赤外線遮断フィルター又は紫外線遮断フィルターはセンサーベース178の内部溝に装着される。
【0139】
少なくとも一つの基板、例えば第1連結基板141と第2連結基板144は液体レンズ142に電圧を供給する役割をする。このために、複数の第1電極E1は第1連結基板141と電気的に連結され、第2電極E2は第2連結基板144と電気的に連結されることができる。
【0140】
第1連結基板141と第2連結基板144を介して第1及び第2電極E1、E2に駆動電圧が印加されるとき、第1液体LQ1と第2液体LQ2との間の界面BOが変形し、液体レンズ142の曲率のような形状又は焦点距離の少なくとも一つが変更(又は、調整)されることができる。例えば、駆動電圧に応じて液体レンズ142内に形成される界面BOの屈曲又は傾斜度の少なくとも一つが変わって液体レンズ142の焦点距離が調整されることができる。このような界面BOが変形するか曲率半径が制御されれば、液体レンズ142、液体レンズ142を含むレンズアセンブリー110、120、130、140、カメラモジュール100及び光学機器はオートフォーカシング(AF:Auto-Focusing)機能、手ぶれ補正又は光学式手ぶれ補正(OIS:Optical Image Stabilizer)機能などを果たすことができる。
【0141】
第1連結基板141は互いに異なる4個の駆動電圧(以下、‘個別電圧’という)を液体レンズ142に伝達することができ、第2連結基板144は一つの駆動電圧(以下、‘共通電圧’という)を液体レンズ142に伝達することができる。共通電圧はDC電圧又はAC電圧を含むことができ、共通電圧がパルス形態で印加される場合、パルスの幅又はデューティーサイクル(duty cycle)は一定であり得る。第1連結基板141を介して供給される個別電圧は液体レンズ142の各角部に露出される複数の第1電極E1(又は、複数の電極セクター)に印加されることができる。
【0142】
たとえば図示されてはいないが、第1連結基板141と複数の第1電極E1との間に伝導性エポキシが配置されることにより、第1連結基板141と複数の第1電極E1が接触、結合及び通電することができる。また、第2連結基板144と第2電極E2との間に伝導性エポキシが配置されることにより、第2連結基板144と第2電極E2が接触、結合及び通電することができる。
【0143】
また、第1連結基板141と複数の第1電極E1は互いに別個の素子から具現化されることもでき、一体型に具現化されることもできる。また、第2連結基板144と第2電極E2は互いに別個の素子から具現化されることもでき、一体型に具現化されることもできる。
【0144】
図6はカメラモジュール200の概略ブロック図である。
【0145】
図6を参照すると、カメラモジュール200は、制御回路210及びレンズアセンブリー250を含むことができる。制御回路210は図1に示した制御回路24に相当し、レンズアセンブリー250は図1に示したレンズアセンブリー22又は図2に示したレンズアセンブリー110、120、130、140に相当することができる。
【0146】
制御回路210は制御部220を含むことができ、液体レンズ280を含む液体レンズ部140の動作を制御することができる。
【0147】
制御部220はAF機能及びOIS機能をするための構成を有し、使用者の要求又は感知結果(例えば、ジャイロセンサー225の動き信号など)を用いてレンズアセンブリー250に含まれた液体レンズ280を制御することができる。ここで、液体レンズ280は前述した液体レンズ142に相当することができる。
【0148】
制御部220は、ジャイロセンサー225、コントローラー230及び電圧ドライバー235を含むことができる。ジャイロセンサー225は制御部220に含まれていない独立した構成であってもよく、制御部220に含まれることもできる。
【0149】
ジャイロセンサー225は、光学機器の上下及び左右への手ぶれを補償するために、ヨー(Yaw)軸とピッチ(Pitch)軸の2方向の動きの角速度を感知することができる。ジャイロセンサー225は、感知された角速度に相応する動き信号を生成してコントローラー230に提供することができる。
【0150】
コントローラー230は、OIS機能を具現化するために、低域通過フィルター(LPF:Low Pass Filter)を用いて動き信号から高周波数のノイズ成分を除去して所望帯域のみ抽出し、ノイズの除去された動き信号を使って手ぶれ量を計算し、計算された手ぶれ量を補償するために、液体レンズモジュール260の液体レンズ280が有しなければならない形状に対応する駆動電圧を計算することができる。
【0151】
コントローラー230は、光学機器又はカメラモジュール200の内部(例えば、イメージセンサー182)又は外部(例えば、距離センサー又はアプリケーションプロセッサ)からAF機能のための情報(すなわち、客体との距離情報)を受信することができ、距離情報から客体に焦点を合わせるための焦点距離によって液体レンズ280が有しなければならない形状に対応する駆動電圧を計算することができる。
【0152】
コントローラー230は、駆動電圧と駆動電圧を電圧ドライバー235が生成するようにするための駆動電圧コードをマッピングした駆動電圧テーブルを保存することができ、計算された駆動電圧に対応する駆動電圧コードを駆動電圧テーブルを参照して獲得し、獲得された駆動電圧コードを電圧ドライバー235に出力することができる。
【0153】
電圧ドライバー235は、コントローラー230から提供されたデジタル形態の駆動電圧コードに基づき、駆動電圧コードに相応するアナログ形態の駆動電圧を生成してレンズアセンブリー250に提供することができる。
【0154】
電圧ドライバー235は、供給電圧(例えば、別途の電源回路から供給された電圧)を受けて電圧レベルを増加させる電圧ブースター、電圧ブースターの出力を安定させるための電圧安定器、及び液体レンズ280の各端子に電圧ブースターの出力を選択的に供給するためのスイッチング部を含むことができる。
【0155】
ここで、スイッチング部はHブリッジ(H Bridge)と呼ばれる回路の構成を含むことができる。電圧ブースターから出力された高電圧がスイッチング部の電源電圧に印加される。スイッチング部は、印加される電源電圧とグラウンド電圧(ground voltage)を選択的に液体レンズ280の両端に供給することができる。ここで、液体レンズ280は、駆動のために、4個の電極セクターを含む4個の第1電極E1、第1連結基板141、1個の第2電極E2及び第2連結基板144を含むことは前述したものと同様である。液体レンズ280の両端は複数の第1電極E1のいずれか一つと第2電極E2を意味することができる。また、液体レンズ280の両端は4個の第1電極E1の4個の電極セクターのいずれか一つと第2電極E2の1個の電極セクターを意味することができる。
【0156】
液体レンズ280の各電極セクターに既定の幅を有するパルス形態の電圧が印加されることができ、液体レンズ280に印加される駆動電圧は第1電極E1と第2電極E2のそれぞれに印加される電圧の差である。
【0157】
また、電圧ドライバー235がコントローラー230から提供されたデジタル形態の駆動電圧コードによって液体レンズ280に印加される駆動電圧を制御するために、電圧ブースターは増加する電圧レベルを制御し、スイッチング部は共通電極と個別電極に印加されるパルス電圧の位相を制御することにより、駆動電圧コードに相応するアナログ形態の駆動電圧が生成されるようにする。
【0158】
すなわち、制御部220は、第1電極E1と第2電極E2のそれぞれに印加される電圧を制御することができる。
【0159】
制御回路210は、制御回路210の通信又はインターフェースの機能を果たすコネクタ(図示せず)をさらに含むことができる。例えば、 2 (Inter-Integrated Circuit)通信方式を使う制御回路210とMIPI(Mobile Industry Processor Interface)通信方式を使うレンズアセンブリー250との間の通信のために、コネクタは通信プロトコル変換を遂行することができる。また、コネクタは、外部(例えば、バッテリー)から電源を受け、制御部220及びレンズアセンブリー250の動作に必要な電源を供給することができる。この場合、コネクタは図2に示したコネクタ153に相当することができる。
【0160】
レンズアセンブリー250は液体レンズモジュール260を含むことができ、液体レンズモジュール260は駆動電圧提供部270及び液体レンズ280を含むことができる。
【0161】
駆動電圧提供部270は、電圧ドライバー235から駆動電圧を受け、液体レンズ280に駆動電圧を提供することができる。ここで、駆動電圧はn個の個別電極のいずれか一つの個別電極と一つの共通電極との間に印加されるアナログ電圧であり得る。
【0162】
駆動電圧提供部270は、制御回路210とレンズアセンブリー250との間の端子連結による損失を補償するための電圧調整回路(図示せず)又はノイズ除去回路(図示せず)を含むこともでき、又は電圧ドライバー235から提供される電圧を液体レンズ280にバイパス(bypass)することもできる。
【0163】
駆動電圧提供部270は連結部152の少なくとも一部を構成するFPCB(又は、基板)に配置されることができるが、実施例はこれに限定されない。連結部152は駆動電圧提供部270を含むことができる。
【0164】
液体レンズ280は、駆動電圧によって第1液体LQ1と第2液体LQ2との間の界面BOが変形してAF機能又はOIS機能の少なくとも一つを果たすことができる。
【0165】
図7(a)及び図7(b)は駆動電圧に応じて界面が調整される液体レンズ142を説明するための図である。具体的に、図7(a)は実施例による液体レンズ142の斜視図を示し、図7(b)は液体レンズ142の等価回路を示す。ここで、液体レンズ142は図2の液体レンズ142と同一であるので、同じ参照符号を使う。
【0166】
まず、図7(a)を参照すると、駆動電圧に応じて界面BOの形状が調整される液体レンズ142は同じ角距離を有し、4個の相異なる方向に配置され、複数の第1電極E1の複数の電極セクターE11、E12、E13、E14及び第2電極E2の電極セクターC0を介して駆動電圧を受けることができる。複数の第1電極E1の複数の電極セクターE11、E12、E13、E14のいずれか一つと第2電極E2の電極セクターC0を介して駆動電圧が印加されれば、キャビティCAに配置された第1液体LQ1と第2液体LQ2との間の界面BOの形状が変形することができる。第1液体LQ1と第2液体LQ2との間の界面BOの変形程度及び形態は、AF機能又はOIS機能の少なくとも一つを具現化するために、コントローラー230によって制御することができる。
【0167】
また、図7の(b)を参照すると、液体レンズ142はその液体レンズ142の一側が第1電極E1の相異なる電極セクターE11、E12、E13、E14から電圧を受け、液体レンズ142の他側が第2電極E2の電極セクターC0と連結されて電圧を受ける複数のキャパシターCAPとして説明されることができる。
【0168】
図7(a)で、複数の第1電極E1に含まれた相異なる電極セクターE11、E12、E13、E14の個数が4個であるものを例示しているが、実施例はこれに限定されない。
【0169】
ここで、二つの電極E1、E2は、伝導性液体LQ1に露出される第2電極E2と、伝導性液体LQ1に露出されない第1電極E1とに区分される。図の(a)及び図4を参照すると、伝導性液体LQ1に露出される第2電極E2は共通端子C0に連結されることができ、伝導性液体LQ1に露出されない第1電極E1は相異なる個別端子L1、L2、L3、L4と連結されることができる。互いに異なる個別端子L1、L2、L3、L4と連結される第1電極E1は、電気的及び物理的に区分された複数のセグメントに区分されることができる。
【0170】
一方、実施例によって、第2電極E2の面積と第1電極E1の面積は実質的に同一であり得る。ここで、第1電極E1の面積は複数のセグメントを合わせた面積であり得る。また、第1電極E1に含まれた複数のセグメントはいずれも実質的に同一面積を有することができる。
【0171】
図7の(a)及び図5で説明した液体レンズ142は、図7の(b)で説明したように、第1電極E1に含まれた複数のセグメントを基準として電気的特性を複数に区分して並列で連結した単位キャパシターとして説明することができる。また、液体レンズ142の第2電極E2と第1電極E1を基準とすれば、電気的特性を単一のキャパシターとして説明することができる。第2電極E2の面積と第1電極E1の面積が実質的に同一である場合、液体レンズ142を一つのキャパシターと見なすと、キャパシターの二つの電極の面積が実質的に同一であることを意味することができる。また、第1電極E1に含まれた複数のセグメントがいずれも実質的に同じ面積を有すれば、並列で連結された単位キャパシターのキャパシタンスが同一の環境又は条件で実質的に同一であることを意味することができる。この場合、キャパシターと説明することができる液体レンズ142の電気的特徴をより明確に特定することができるので、液体レンズ142の制御をより精巧で正確に遂行することができ、制御上の誤差を減らすことができる。これは、液体レンズ142の動作安全性及び性能を向上させる要因になる。
【0172】
図8はEMI改善のためのカメラモジュールの概略ブロック図である。
【0173】
図示のように、カメラモジュールは、液体レンズ320内の界面310の動きを誘導するための電圧 L1 L2 L3 L4 CO を生成するための電圧制御回路340、電圧制御回路340と液体レンズ320との間に配置されるスイッチング部350、及びスイッチング部350と電圧制御回路340を制御するための制御部360を含むことができる。ここで、液体レンズ320は、図4図5又は図7で説明する液体レンズを簡略に図式化したものであり、4個の個別端子L1、L2、L3、L4と1個の共通端子C0を含むことができる。実施例によって、液体レンズ320内の個別端子の数は4の倍数であり得る。
【0174】
スイッチング部350は、第1電圧とグラウンド電圧の中で一つを選択して複数の個別端子L1、L2、L3、L4に伝達する複数の第1スイッチSW1~SW4、及び第1電圧とグラウンド電圧の中で一つを選択して共通端子C0に伝達する第2スイッチSW0を含む。
【0175】
制御部360は、電圧制御回路340、複数の第1スイッチSW1~SW4、及び第2スイッチSW0を制御することができる。例えば、制御部360は、電圧制御回路340を活性化させる第1制御信号X1、複数の第1スイッチSW1~SW4を活性化させる複数の第2制御信号X2、及び第2スイッチSW0を活性化させる第3制御信号X3を出力することができる。
【0176】
実施例によって、第1制御信号X1、複数の第2制御信号X2及び第3制御信号X3はパルス幅変調(Pulse Width Modulation、PWM)信号であり得る。第1制御信号X1の活性化区間より複数の第2制御信号X2及び第3制御信号X3の活性化区間が2倍長いことができる。
【0177】
図9(a)及び図9(b)は図8で説明した電圧制御回路とスイッチング部を説明する。一例として、図9(a)は70Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Aと70Vの駆動電圧を伝達するスイッチング部350とを説明する。図9(b)は40Vの駆動電圧を出力する電圧制御回路340Bと40Vの駆動電圧を伝達するスイッチング部350とを説明する。
【0178】
図9(a)及び図9(b)を参照すると、液体レンズ320と液体レンズ320に駆動電圧を伝達するためのスイッチング部350の構造は実質的に同一である。ただ、図9(a)に示した電圧制御回路340Aと図9(b)に示した電圧制御回路340Bは構造的な違いがある。例えば、二つの電圧制御回路340A、340Bは、任意の直流電源を負荷が要求する形態の直流電源に変換させるDC-DCコンバーターのような電圧ブースター(booster)を含むことができる。ただ、より低いレベルの駆動電圧を出力する図9(b)に示した電圧制御回路340Bは、DC-DCコンバーターのような電圧ブースター(booster)の出力端に連結される抵抗R1を含むDCバイアス端をさらに含むことができる。
【0179】
図10図9(a)に示した電圧制御回路を説明する。
【0180】
図示のように、液体レンズ320は、二つの電極を介して電気エネルギーが印加されれば、キャパシターのような電気的特徴を有することができる(図7(b)参照)。説明の便宜のために、一つの個別端子L1と共通端子C0に界面の動きを誘導するための駆動電圧を供給する場合を例として説明する。
【0181】
図10の(a)を参照すると、液体レンズ320の個別端子L1と共通端子C0には、70Vの駆動電圧を供給することができる電圧制御回路340Aが連結される。電圧制御回路340Aは、70Vの駆動電圧とグラウンド電圧の中で一つを個別端子L1又は共通端子C0に供給することができる。
【0182】
図10の(b)を参照すると、電圧制御回路340Aは、個別端子L1又は共通端子C0に70Vの駆動電圧を既定の第1区間P1の間に印加することができる。ここで、既定の区間P1は図9(a)で説明したスイッチング部350によって決定することができる。液体レンズ320に70Vの駆動電圧を印加するための電圧制御回路340Aは任意の直流電源を70Vの駆動電圧に変換しなければならない。例えば、液体レンズ320が含まれたカメラモジュールが携帯用機器に搭載される場合、携帯用機器で使用する電源電圧は大部分2.5~5Vの範囲を有する。電圧制御回路340Aが2.5~5Vの電源電圧を用いて70Vの駆動電圧を生成するためには、体積が大きくなるしかなく、電圧制御回路340Aに含まれたスイッチ素子の動作などによる放射ノイズ(Radiation Noise)が発生する。
【0183】
電圧制御回路340Aで発生する放射ノイズは、携帯用機器の無線通信のためのアンテナの感度を減殺させることができる。70Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Aと液体レンズ320を含むカメラモジュールを搭載した携帯用機器を試験した結果、カメラモジュールを作動すれば、携帯用機器に無線通信感度(RF無線感度)が1/5~1/3の水準に落ちる問題が発生し得る。カメラモジュールを作動する場合、携帯用機器の無線通信感度が悪くなれば、携帯用機器を介しての映像通話の困難が発生し、無線通話中にカメラモジュールを用いることができないか、カメラモジュールを使ううちに無線通話を行うことが難しいことがあり得る。一方、無線通信感度が低くなることを克服するためにより多くの電力を消費する場合、携帯用機器のバッテリー容量の限界によって通信待機/可能時間が短くなる欠点が発生し得る。
【0184】
図11図9(b)に示した電圧制御回路を説明する。
【0185】
図示のように、液体レンズ320は、二つの電極を介して電気エネルギーが印加されれば、キャパシターのような電気的特徴を有することができる(図7(b)参照)。説明の便宜のために、一つの個別端子L1と共通端子C0に界面の動きを誘導するための駆動電圧を供給する場合を例として説明する。
【0186】
図11の(a)を参照すると、液体レンズ320の個別端子L1と共通端子C0には、40Vの駆動電圧を供給することができる電圧制御回路340Bが連結される。電圧制御回路340Bは、40V、30Vの駆動電圧とグラウンド電圧の一つを個別端子L1又は共通端子C0に供給することができる。
【0187】
図11の(a)及び図10の(a)を参照すると、70Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Aとは違い、電圧制御回路340Bは、液体レンズ320の個別端子L1と共通端子C0に印加するための40Vの駆動電圧を生成することができる。液体レンズ320に40Vの駆動電圧を印加するための電圧制御回路340Bは任意の直流電源を40Vの駆動電圧に変換しなければならない。例えば、液体レンズ320が含まれたカメラモジュールが携帯用機器に搭載される場合、携帯用機器で使用する電源電圧は大部分2.5~5Vの範囲を有する。電圧制御回路340Bが2.5~5Vの電源電圧を用いて40Vの駆動電圧を生成する必要がある。図10の(a)で説明した電圧制御回路340Aに比べて、電圧制御回路340Bは電源電圧を昇圧させる範囲が大きく低くなって体積を大きく減らすことができる。また、昇圧の範囲が減少することにより、電圧制御回路340Bに含まれたスイッチ素子の動作などによって発生する放射ノイズ(Radiation Noise)が大きく減少する。
【0188】
一方、図11の(a)で説明する電圧制御回路340Bは、抵抗R1を含むDCバイアス端342を含むことができる。ここで、DCバイアス端342は、液体レンズ320に含まれる全ての個別端子L1~L4と共通端子C0に印加される駆動電圧を生成する電圧制御回路340Bの出力端ごとに配置されることができる。
【0189】
図11の(b)を参照すると、電圧制御回路340Bは、個別端子L1又は共通端子C0に40Vの駆動電圧を既定の第1区間P1の間に印加することができる。その後、既定の第1区間P1の間に30Vの駆動電圧が液体レンズ320内の個別端子L1又は共通端子C0に印加されることができる。液体レンズ320内の個別端子L1又は共通端子C0に40Vの駆動電圧と30Vの駆動電圧が印加される第2区間P2は図9(b)で説明したスイッチング部350によって決定されることができる。ここで、第2区間P2は第1区間P1の2倍の長さを有することができる。
【0190】
まず、第1区間P1の間に電圧制御回路340Bは昇圧した40Vの駆動電圧を印加した後にフローティングすれば、DCバイアス端342の高抵抗によって液体レンズ320内の個別端子L1又は共通端子C0に流入していた電荷が速い速度に放出されずに第1区間P1の間に維持されることができる。ここで、40Vの駆動電圧はDCバイアス端342に含まれた抵抗R1の大きさに対応して既定の比率だけ減少することができる。DCバイアス端342の抵抗R1は、40Vの駆動電圧が第1区間P1の間に30Vの駆動電圧に維持されるように設計されることができる。
【0191】
図10の(b)及び図11の(b)を比較すると、液体レンズ320内の個別端子L1又は共通端子C0に印加される駆動電圧の実効値(Vrms)は同一であることが分かる。液体レンズ320内の界面の動きを誘導するための電気エネルギーの量は駆動電圧の実効値(Vrms)と理解することができる。実効値(Vrms)は液体レンズ320内の個別端子L1又は共通端子C0に印加される駆動電圧の波形の面積(図面で灰色で表示した面積)が実効値(Vrms)に対応する。図10の(b)及び図11の(b)を比較すると、高さ(電圧の大きさ)は違うが駆動電圧が印加される区間に違いがあるから、液体レンズ320に印加される駆動電圧の実効値(Vrms)は実質的に同一であり、液体レンズ320内の界面の動きが誘導されることができる。
【0192】
図12図9(a)及び図9(b)に示した電圧制御回路を含むカメラモジュールを比較して説明する。具体的に、図12の(a)は70Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Aを含むカメラモジュール100Aを説明し、図12の(b)は40Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Bを含むカメラモジュール100Bを説明する。
【0193】
図12の(a)及び図12の(b)を比較すると、制御回路24A、24Bの大きさ、体積の減少によってカメラモジュール100A、100Bの全体大きさが減少することが分かる。70Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Aを含むカメラモジュール100Aの大きさS1に比べて40Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Bを含むカメラモジュール100Bの大きさS2は約15%以上減少することができる。カメラモジュール100Bの大きさ、体積の減少は携帯用機器にカメラモジュール100Bが適用されることができる範囲を増やすことができる。
【0194】
また、40Vの駆動電圧を生成する電圧制御回路340Bを含むカメラモジュール100Bで発生する放射ノイズも減少することができる。これにより、カメラモジュール100Bが搭載される携帯用機器での無線通信感度の低下を抑制することができる。
【0195】
前述した液体レンズはカメラモジュールに含まれることができる。カメラモジュールは、ハウジングに実装される液体レンズ及び液体レンズの前面又は後面に配置されることができる少なくとも一つの固体レンズを含むレンズアセンブリー、レンズアセンブリーを介して伝達される光信号を電気信号に変換するイメージセンサー、及び液体レンズに駆動電圧を供給するための制御回路を含むことができる。
【0196】
実施例に関連して、前述したようにいくつかのみ記述したが、その他にも多様な形態の実施が可能である。前述した実施例の技術的内容は互いに両立することができない技術ではない限り、多様な形態に組み合わせられることができ、これにより新しい実施形態に具現化されることもできる。
【0197】
前述したカメラモジュールを含む光学機器(Optical Device、Optical Instrument)を具現化することができる。 ここで、光学機器としては、光信号を加工するか分析することができる装置を含むことができる。光学機器の例としては、カメラ/ビデオ装置、望遠鏡装置、顕微鏡装置、干渉計装置、光度計装置、偏光計装置、分光計装置、反射計装置、オートコリメータ装置、レンズメーター装置などがあり、液体レンズを含むことができる光学機器に本発明の実施例を適用することができる。また、光学機器は、スマートフォン、ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータなどの携帯用装置に具現化されることができる。このような光学機器は、カメラモジュール、映像を出力するディスプレイ部、カメラモジュールとディスプレイ部を実装する本体ハウジングを含むことができる。光学機器は、本体ハウジングに他の機器と通信することができる通信モジュールが実装されることができ、データを記憶することができるメモリ部をさらに含むことができる。
【0198】
上述した実施例による方法はコンピュータで実行されるためのプログラムに製作されてコンピュータ可読の記録媒体に記録されることができ、コンピュータ可読の記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などが含まれる。
【0199】
コンピュータ可読の記録媒体はネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読めるコードが記憶されて実行されることができる。そして、上述した方法を具現化するための機能的な(function)プログラム、コード及びコードセグメントは実施例が属する技術分野のプログラマーによって容易に推論可能である。
【0200】
実施例は本発明の精神及び必須の特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化することができることは当業者に明らかである。したがって、前記詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなくて例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付の請求項の合理的解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内の全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【0201】
[発明の実施のための形態]
発明の実施のための形態は前述した“発明を実施するための形態”で充分に説明された。
【産業上の利用可能性】
【0202】
実施例によるカメラモジュールは、カメラ/ビデオ装置、望遠鏡装置、顕微鏡装置、干渉計装置、光度計装置、偏光計装置、分光計装置、反射計装置、オートコリメータ装置、レンズメーター装置、スマートフォン、ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータなどに適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7(a)】
図7(b)】
図8
図9(a)】
図9(b)】
図10(a)】
図10(b)】
図11(a)】
図11(b)】
図12(a)】
図12(b)】