(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-14
(45)【発行日】2023-02-22
(54)【発明の名称】プログラム、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20230215BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20230215BHJP
A63F 13/56 20140101ALI20230215BHJP
A63F 13/577 20140101ALI20230215BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/52
A63F13/56
A63F13/577
(21)【出願番号】P 2021001148
(22)【出願日】2021-01-06
【審査請求日】2021-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】宇野 恭祐
(72)【発明者】
【氏名】大松 雄都
(72)【発明者】
【氏名】田中 久也
(72)【発明者】
【氏名】吉田 徳志
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-8275(JP,A)
【文献】FF5 魔獣使い とらえる はなつ あやつる,お得生活情報Wiki夢と金 [online],2019年06月18日,https://adams-wiki.com/ff5-job-beastmaster,[2022年3月14日検索]
【文献】魔獣使い,ファイナルファンタジー5完全攻略,2020年09月24日,https://web.archive.org/web/20200924083703/https://cour89.com/ff5/jobs/17.php,[2022年3月14日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムであって、
コンピュータを、受付手段、進行手段、およびゲーム制御手段として機能させ、
前記受付手段は、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け可能に構成され、
前記進行手段は、第1キャラクタおよび第2キャラクタを制御して
前記ゲームを進行可能に構成され、
前記第1キャラクタは、前記受付手段により受け付けられた操作指示に基づいて操作されるキャラクタであり、
前記第2キャラクタは、前記第1キャラクタに対する攻撃行動をとるように制御されるノンプレイヤキャラクタであり、
前記ゲーム制御手段は、前記第1キャラクタの特定行動により前記第2キャラクタを操作可能な操作状態に遷移させ、前記操作状態の前記第2キャラクタを前記ユーザが操作することで、前記操作状態の前記第2キャラクタを
前記ゲーム内の仮想空間内で移動させ、他の第2キャラクタに対して攻撃可能となるように、前記ゲームを制御可能に構成され、
前記ゲーム制御手段は、前記第1キャラクタ
の行為により、前記操作状態の前記第2キャラクタに対して不利な効果を与えることが可能に構成される、
プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記不利な効果は、
前記第1キャラクタによる前記操作状態の前記第2キャラクタに対する直接攻撃または状態異常攻撃、
他の第1キャラクタおよび他の第2キャラクタによる前記操作状態の前記第2キャラクタに対する直接攻撃または状態異常攻撃、
前記操作状態の前記第2キャラクタを予め定められたオブジェクトに衝突させることによる攻撃、
前記第1キャラクタにとって有利な場所へ前記操作状態の前記第2キャラクタを移動させること、および
前記操作状態の前記第2キャラクタを一時的な行動不能状態にすること、
の少なくとも1つを含む、
プログラム。
【請求項3】
請求項1
または請求項2に記載のプログラムにおいて、
コンピュータを、視覚情報生成手段として機能させ、
前記ゲーム制御手段は、前記操作状態において、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタを紐付け、
前記視覚情報生成手段は、視覚情報を生成可能に構成され、
前記視覚情報は、前記第1キャラクタが、前記ゲーム制御手段により紐付けられた前記第2キャラクタを操る様子を表す情報である、
プログラム。
【請求項4】
請求項1~
請求項3のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記進行手段は、前記操作状態が解除された第2キャラクタによる前記第1キャラクタに対する攻撃行動が再開されるように制御する、
プログラム。
【請求項5】
請求項1~
請求項4のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
予め定められた条件を満たした場合に前記第2キャラクタが待機状態となり、
前記ゲーム制御手段は、前記待機状態の前記第2キャラクタに対して前記特定行動を行うことにより、前記第2キャラクタを前記操作状態に遷移させる、
プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムにおいて、
前記予め定められた条件は、
(1)前記第1キャラクタから前記第2キャラクタに所定のダメージを与えること、
(2)前記第2キャラクタが他の第2キャラクタとの戦闘で所定のダメージを受けること、
または、
(3)操作用オブジェクトを使用すること、
である、
プログラム。
【請求項7】
請求項1~
請求項6のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段は、基本解除条件を満たしたときに前記操作状態が解除されるように制御し、
前記基本解除条件は、
(1)予め定められた時間が経過すること、
または、
(2)前記第2キャラクタに予め定められたダメージが蓄積すること、
である、
プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段は、優先解除条件を満たしたときに前記基本解除条件よりも優先して前記操作状態が解除されるように制御し、
前記優先解除条件は、
(3)前記操作状態の
前記第2キャラクタの行動により、操作を実現するオブジェクトが破損したこと、
(4)予め定められたオブジェクトに前記操作状態の
前記第2キャラクタを衝突させること、
または、
(5)前記ユーザによる操作指示により
前記操作状態を解除すること
である、
プログラム。
【請求項9】
請求項1~
請求項8の何れか1つに記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段は、前記第2キャラクタを操作することにより特定行動を実現可能に構成され、
前記
第2キャラクタを操作することにより実現される特定行動は、前記第2キャラクタの前記第1キャラクタに対する攻撃行動では実現できない行動である、
プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記
第2キャラクタを操作することにより実現される特定行動には、大技発動が含まれ、
前記大技発動は、予め定められた条件を満たした場合に実現可能に構成され、
前記大技発動により、前記操作状態の前記第2キャラクタに固有の大技が発動される、
プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムにおいて、
前記大技を発動可能な状態において、通常行動に効果を付加可能に構成され、
前記通常行動は、前記大技を発動できない状態における前記第2キャラクタの行動である、
プログラム。
【請求項12】
請求項9~
請求項11のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記
第2キャラクタを操作することにより実現される特定行動には、回避行動が含まれ、
前記回避行動は、第1回避行動および第2回避行動を含み、
前記回避行動は、他のキャラクタからの攻撃を回避する行動であり、
前記第2回避行動は、予め定められたパラメータを消費することで、前記第1回避行動とは異なる回避行動を実現する、
プログラム。
【請求項13】
請求項1~
請求項12のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段は、前記第2キャラクタを操作することにより特定行動を実現可能に構成され、
前記第2キャラクタを操作することにより実現される特定行動には、回避行動が含まれ、
前記ゲーム制御手段は、
制限時間が経過した場合に前記操作状態を解除し、回復条件を満たす場合に前記制限時間を回復させるように制御可能に構成され、
前記回復条件は、
(1)前記操作状態の前記第2キャラクタが他の第2キャラクタに対して攻撃を加えること、
または、
(2)前記回避行動を成功させること、
である、
プログラム。
【請求項14】
請求項1~
請求項13のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記ゲームを構成する仮想ゲーム空間内に特定空間が設けられ、
前記特定空間は、前記第2キャラクタを操作することにより侵入可能に構成される、
プログラム。
【請求項15】
請求項1~
請求項14のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記進行手段は、複数のユーザからの操作を受け付けるマルチプレイを進行可能に構成され、
前記複数のユーザは、それぞれの第1キャラクタを介して前記第2キャラクタを操作可能に構成される、
プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段は、前記複数のユーザにより操作される第2キャラクタ同士の戦闘、又は前記操作される第2キャラクタと、前記第2キャラクタを操作していないユーザに対応する第1キャラクタとの戦闘を実現可能に制御する、
プログラム。
【請求項17】
請求項15または
請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段は、前記複数のユーザのうち、少なくとも2人以上の特定ユーザがそれぞれ第2キャラクタを操作している場合において、前記操作状態を解除せずに前記特定ユーザ間で前記第2キャラクタを入れ替えるように制御可能に構成される、
プログラム。
【請求項18】
請求項1~
請求項17のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記不利な効果は、前記操作状態の前記第2キャラクタのパラメータを減少させることである、
プログラム。
【請求項19】
システムであって、
前記システムは、受付手段、進行手段、およびゲーム制御手段を備え、
前記受付手段は、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け可能に構成され、
前記進行手段は、第1キャラクタおよび第2キャラクタを制御して
前記ゲームを進行可能に構成され、
前記第1キャラクタは、前記受付手段により受け付けられた操作指示に基づいて操作されるキャラクタであり、
前記第2キャラクタは、前記第1キャラクタに対する攻撃行動をとるように制御されるノンプレイヤキャラクタであり、
前記ゲーム制御手段は、前記第1キャラクタの特定行動により前記第2キャラクタを操作可能な操作状態に遷移させ、前記操作状態の
前記第2キャラクタを前記ユーザが操作することで、前記操作状態の前記第2キャラクタを
前記ゲーム内の仮想空間内で移動させ、他の第2キャラクタに対して攻撃可能となるように、前記ゲームを制御可能に構成され、
前記ゲーム制御手段は、前記第1キャラクタ
の行為により、前記操作状態の前記第2キャラクタに対して不利な効果を与えることが可能に構成される、
システム。
【請求項20】
方法であって、
受付ステップ、進行ステップ、およびゲーム制御ステップを備え、
前記受付ステップでは、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け、
前記進行ステップでは、第1キャラクタおよび第2キャラクタを制御して
前記ゲームを進行し、
前記第1キャラクタは、前記受付ステップにより受け付けられた操作指示に基づいて操作されるキャラクタであり、
前記第2キャラクタは、前記第1キャラクタに対する攻撃行動をとるように制御されるノンプレイヤキャラクタであり、
前記ゲーム制御ステップでは、前記第1キャラクタの特定行動により前記第2キャラクタを操作可能な操作状態に遷移させ、前記操作状態の
前記第2キャラクタを前記ユーザが操作することで、前記操作状態の前記第2キャラクタを
前記ゲーム内の仮想空間内で移動させ、他の第2キャラクタに対して攻撃可能となるように、前記ゲームを制御し、前記第1キャラクタ
の行為により、前記操作状態の前記第2キャラクタに対して不利な効果を与えることが可能に構成される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プレイヤキャラクタをノンプレイヤキャラクタ上の所定の位置に配置した乗り状態とし、当該乗り状態において当該ノンプレイヤキャラクタへのプレイヤキャラクタによる所定の攻撃が可能となるように制御するゲームプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、味方キャラクタを操作し、他のノンプレイヤキャラクタに対して攻撃するシステムも存在する。このように、従来のシステムでは、操作対象となるキャラクタが敵キャラクタである場合にはそのキャラクタに対して攻撃し、操作対象となるキャラクタが味方キャラクタである場合にはそのキャラクタを操作して他のノンプレイヤキャラクタに対して攻撃するしか選択肢がなかった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、ゲームの進行状況に応じてノンプレイヤキャラクタを操作して所定の行動をとらせることにより、ゲームの自由度を向上させることが可能なプログラム、システム及び方法を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、コンピュータを、受付手段、進行手段、およびゲーム制御手段として機能させる。受付手段は、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け可能に構成される。進行手段は、第1キャラクタおよび第2キャラクタを制御してゲームを進行可能に構成される。第1キャラクタは、受付手段により受け付けられた操作指示に基づいて操作されるキャラクタである。第2キャラクタは、第1キャラクタに対する攻撃行動をとるように制御されるノンプレイヤキャラクタである。ゲーム制御手段は、第1キャラクタの特定行動により第2キャラクタを操作可能な操作状態に遷移させ、操作状態の第2キャラクタをユーザが操作することで他の第2キャラクタに対して攻撃可能となるように、ゲームを制御可能に構成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態におけるシステム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態におけるシステム1の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】第1キャラクタC1の特定行動により第2キャラクタC2を操作している状態を表す図である。
【
図4】システム1によって実行される処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【
図5】第2キャラクタC2が待機状態となり、第2キャラクタC2を操作可能な状態を表す図である。
【
図6】第2キャラクタC2による特定行動の一例として、操作を実現するオブジェクトCOを放出する様子を表す図である。
【
図7】第2キャラクタC2を操作中の様子を表す図である。
【
図8】第2キャラクタC2を操作可能な時間を表すタイマーTを説明するための図である。
【
図9】第2キャラクタC2の操作が解除されるための条件の一例である、予め定められたオブジェクトPOに第2キャラクタC2を衝突させる様子を表す図である。
【
図10】第2キャラクタC2の操作解除後に、第1キャラクタC1から第2キャラクタC2に対して攻撃行動をとっている様子を表す図である。
【
図11】第2キャラクタC2の特定行動を実現するために消費する消費パラメータCPを説明するための図である。
【
図12】消費された消費パラメータCPが時間回復する様子を表す回復アイコンRIを説明するための図である。
【
図13】操作中の第2キャラクタC2の特定行動の一例である大技を発動するための条件の一例である、ゲージGを説明するための図である。
【
図14】操作中の第2キャラクタC2の特定行動の一例である大技を発動している様子を表す図である。
【
図15】攻撃行動を開始した第2キャラクタC2に対して不利な効果を与える様子を表す図である。
【
図16】マルチプレイ時において、操作中の第2キャラクタC2(第2キャラクタC2Aおよび第2キャラクタC2B)と、他の第1キャラクタC1および第2キャラクタC2の関係性を表す図である。
【
図17】第1キャラクタC1Aと第1キャラクタC1Bがそれぞれ操作する第2キャラクタC2Aと第2キャラクタC2Bを入れ替える様子を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
第1実施形態
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0009】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0010】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0011】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0012】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態における情報処理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2は、本実施形態における情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
図1に示すシステム1では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置5においてゲームが実行される。
【0013】
本実施形態にかかるゲームは、システム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、ゲーム装置5のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタ(第1キャラクタC1に相当)を仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタ(第2キャラクタC2に相当)と対戦させたりする。
【0014】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの電子機器であるゲーム装置5を用いて実行される。以下では、ゲーム装置5がネットワーク通信可能な携帯用ゲーム機である場合を例示する。
【0015】
2.システム1の概要
システム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5にて構成される。サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。
【0016】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置5に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置5からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0017】
ユーザ認証を経て、サーバ装置2とゲーム装置5との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置5は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0018】
2.1 ハードウェア構成
以下、
図1を参照して、システム1の各ハードウェア構成について説明する。なお、複数のゲーム装置5は同様の構成を有する。
【0019】
<サーバ装置2>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0020】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能に接続されている。
【0021】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random
Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データなどが記憶されている。
【0022】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるサーバ装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるサーバ装置2にかかる種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各手段が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0023】
<ゲーム装置5>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびタッチパッド63が外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0024】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0025】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0026】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続され、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
【0027】
操作部54は、タッチパッド63と接続され、操作入力に関するデータをタッチパッド63との間で送受信する。ユーザは、タッチパッド63をタッチすることで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。ここで、タッチパッド63は、物理的なコントローラとして実現されてもよく、ディスプレイ61に表示される仮想的なコントローラにより実現されてもよい。
【0028】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置であるゲーム装置5のアカウント情報などが格納されている。
【0029】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるゲーム装置5の動作を制御する。特に、制御部56は、記憶部55に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるゲーム装置5にかかる種々の機能を実現する。すなわち、記憶部55に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部56によって具体的に実現されることで、後述の各手段が実行されうる。なお、制御部56は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部56を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0030】
2.2 機能構成
続いて、
図2を参照して、システム1の各機能構成について説明する。
【0031】
<サーバ装置2>
図2に示すように、記憶部22は、ユーザDB221を記憶する。また、制御部23は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、照合手段232、受付手段234、進行手段235、ゲーム制御手段236および視覚情報生成手段237として機能する。換言すると、プログラムは、コンピュータ(サーバ装置2又はゲーム装置5)を、受付手段234、進行手段235、およびゲーム制御手段236として機能させる。
すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各手段として実行されうる。
【0032】
ユーザDB221には、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザ名、ユーザランク、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関するステータス等の情報、仮想ゲーム空間内にて使用又は使用可能な媒体に関する情報、パラメータに関する情報などが、対応付けられて記憶されている。
【0033】
<制御部23>
(情報処理手段231)
情報処理手段231は、各ゲーム装置5との間で各種データを送受信する。情報処理手段231が受信する主なデータとしては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求、クエスト実行要求、オートプレイの実行/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータなどが挙げられる。情報処理手段231が送信する主なデータとしては、ゲームプログラムをゲーム装置5が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。また、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21を介してゲーム装置5から受信する要求であってパラメータを所定量回復するための課金の要求に基づき、当該課金を決済するための処理を実行する。
【0034】
(照合手段232)
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0035】
(受付手段234)
受付手段234は、種々の情報を受け付けるように構成される。本実施形態では、受付手段234は、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け可能に構成される。操作指示は、第1キャラクタC1を操作するための指示であり、第1キャラクタC1の移動、攻撃、防御、アイテムの使用、魔法の使用、体力回復その他の行動を指示するものである。
【0036】
(進行手段235)
進行手段235は、第1キャラクタC1および第2キャラクタC2を制御してゲームを進行可能に構成される。第1キャラクタC1は、受付手段234により受け付けられた操作指示に基づいて操作されるキャラクタである。また、第2キャラクタC2は、第1キャラクタC1に対する攻撃行動をとるように制御されるノンプレイヤキャラクタである。
【0037】
ここで、攻撃行動とは、第1キャラクタC1に対する攻撃に関する行動全般であり、打撃等の直積攻撃、対象物への叩きつけ攻撃、トラップによる攻撃などを含む。また、実際に攻撃が成功しなくても、攻撃に移行するための攻撃動作も含まれる。そして、第2キャラクタC2からの攻撃を第1キャラクタC1が受けた場合、第1キャラクタC1の体力、スタミナその他のパラメータが減少する。
【0038】
また、第1キャラクタC1により、操作状態の第2キャラクタC2に対して不利な効果を与えることが可能に構成される。不利な効果とは、操作状態の第2キャラクタC2に対する直接攻撃、状態異常攻撃、予め定められたオブジェクトPOに衝突させることによる攻撃、他の第1キャラクタC1および他の第2キャラクタC2による攻撃、第1キャラクタC1にとって有利な場所へ第2キャラクタC2を移動させることまたは一時的な行動不能状態などが含まれる。
【0039】
進行手段235は、操作状態が解除された第2キャラクタC2による第1キャラクタC1に対する攻撃行動が再開されるように制御する。これにより、ユーザは、攻撃行動をとる第2キャラクタC2を操作中に、他の第2キャラクタC2に対して攻撃するか、操作中の第2キャラクタC2に対して不利な効果を与えるかの選択を迫られるため、ゲーム進行の自由度が向上する。なお、第2キャラクタC2の操作が解除されるための解除条件については後述する。
【0040】
また、進行手段235は、複数のユーザからの操作を受け付けるマルチプレイを進行可能に構成される。さらに、複数のユーザは、それぞれの第1キャラクタC1を介して第2キャラクタC2を操作可能に構成される。
【0041】
(ゲーム制御手段236)
ゲーム制御手段236は、第1キャラクタC1の特定行動により第2キャラクタC2を操作可能な操作状態に遷移可能に構成される。そして、ゲーム制御手段236は、操作状態の第2キャラクタC2をユーザが操作することで、他の第2キャラクタC2に対して攻撃可能となるように、ゲームを制御可能に構成される。ここで、特定行動は特に限定されず、例えば、特技、必殺技、アイテム、直接攻撃、魔法、トラップ、時間または地理的な条件を満たした場合が挙げられる。本実施形態では、
図3に示すように、操作を実現するオブジェクトCOを利用して第2キャラクタC2を操作する。なお、本実施形態では、操作を実現するオブジェクトCOとしてワイヤー状のオブジェクトを用いているが、これに限定されない。また、かかる操作は、所定時間経過後に解除されるようにしてもよい。
【0042】
また、予め定められた条件を満たした場合に第2キャラクタC2が待機状態となり、ゲーム制御手段236は、待機状態の第2キャラクタC2(
図3参照)に対して特定行動を行うことにより、第2キャラクタC2を操作状態に遷移させるように構成されてもよい。
ここで、第2キャラクタC2が待機状態となる条件は特に限定されず、例えば予め定められた条件は、以下のいずれかであってもよい。
(1)第1キャラクタC1から第2キャラクタC2に所定のダメージを与えること
(2)第2キャラクタC2が他の第2キャラクタC2との戦闘で所定のダメージを受けること
(3)操作用オブジェクトを使用すること
【0043】
なお、上記条件の(3)において、操作用オブジェクを使用するとは、例えば、所有しているアイテムを使用したり、仮想ゲーム空間を構成するフィールドに設置されている設備やオブジェクトを利用することである。
【0044】
ここで、操作用オブジェクトは特に限定されず、例えば、仮想ゲーム空間内に存在する生物、モンスター、装置、アイテム、特技、必殺技、魔法などを用いることができる。また、操作用オブジェクトは、操作を実現するオブジェクトCOであってもよい。すなわち、操作を実現するオブジェクトCOを第2キャラクタC2に作用させることにより、第2キャラクタC2を待機状態としてもよい。さらに、上記条件の(1)において、
図6に示す待機補助オブジェクトSOを第2キャラクタC2に作用されることにより、所定のダメージが通るようにしてもよい。
【0045】
さらに、ゲーム制御手段236は、第2キャラクタC2を操作することにより特定行動を実現可能に構成されてもよい。特定行動は、第1キャラクタC1では実現できない行動であり、特に、第2キャラクタC2の第1キャラクタC1に対する攻撃行動では実現できない行動である。特定行動は、例えば、回避行動、緊急回避行動、カウンター、ブロッキング、他の第2キャラクタC2への乗り換え、崖登り、穴掘り、飛行、遊泳、潜水、潜行、壁などのオブジェクトの破壊である。
【0046】
ここで、ゲームを構成する仮想ゲーム空間内に特定空間が設けられてもよい。特定空間は、第2キャラクタC2を操作することにより侵入可能に構成される。例えば、ユーザが第2キャラクタC2を操作し、特定行動の一例である「飛行」「崖登り」「遊泳」「潜水」「潜行」または壁などのオブジェクトの破壊により、第1キャラクタC1では予め侵入できないと設定された場所に侵入できるように構成してもよい。
【0047】
また、特定行動には、大技発動が含まれてもよい。大技発動は、予め定められた条件を満たした場合に実現可能に構成される。大技発動により、操作中の第2キャラクタC2に固有の大技が発動される。予め定められた条件は任意であり、時間経過、他の第2キャラクタC2へ与えたダメージ量が所定値を超えた場合、他の第2キャラクタC2から受けたダメージ量が所定値を超えた場合、アイテムの取得等により大技が発動可能になる。具体的には、大技が発動可能な状態は、所定時間継続してもよく、この状態で大技を発動可能となる。さらに、大技が発動可能な状態において、通常行動を実行可能に構成されてもよい。
【0048】
大技を発動可能な状態において、通常行動に効果を付加可能に構成されてもよい。通常行動は、大技を発動できない状態における第2キャラクタC2の行動である。例えば、大技を発動できない状態における「弱攻撃」は「打撃」であるが、大技を発動できる状態では、「打撃」である「弱攻撃」にさらに「ダウン効果」を付加させてもよい。ダウン効果を付加させることにより、大技を発動可能な状態においては「弱攻撃」により他の第2キャラクタC2をダウンさせることができるため、大技を当てやすくなる。また、大技は必ず他の第2キャラクタC2にあたるように設定されてもよい。すなわち、大技を発動可能な状態における攻撃は、大技を発動できない状態における攻撃に所定の付加価値が設定された攻撃である。ここで、大技を発動可能な状態とは、大技の発動中を含む。
【0049】
また、特定行動には、回避行動が含まれてもよい。本実施形態では、回避行動は、第1回避行動および第2回避行動を含む。回避行動は、他のキャラクタからの攻撃を回避する行動である。そして、第2回避行動は、予め定められたパラメータを消費することで、第1回避行動とは異なる回避行動を実現する。ここで、第1回避行動とは異なる回避行動とは、第1回避行動よりも高性能な回避行動であってもよい。高性能な回避行動とは、回避行動の発動までの時間が早いこと、回避行動自体が素早いこと、回避行動の移動範囲が広いこと、回避の成功率が高いこと、回避が可能な攻撃が増えるなど、回避行動の性能が高いことである。また、予め定められたパラメータは任意であり、時間経過、他の第2キャラクタC2へ与えたダメージ量が所定値を超えた場合、他の第2キャラクタC2から受けたダメージ量が所定値を超えた場合、アイテムの取得等により第2回避行動が実現可能になる。ここで、第2回避行動は、操作中の第2キャラクタC2が移動しているとき、または他の第2キャラクタC2から攻撃を受けているときに発動可能に構成されてもよい。さらに、第1回避行動と第2回避行動は、同じ位置に表示されるアイコン(
図8の(B)回避、
図13の(B)緊急回避)により実行されてもよい。こと場合、操作中の第2キャラクタC2が移動中または攻撃を受けているときにアイコンの表示が自動的に切り替わってもよい。
【0050】
また、ゲーム制御手段236は、操作中の第2キャラクタC2以外の第2キャラクタC2が攻撃行動を開始してから予め定められた時点までに、操作中の第2キャラクタC2が回避行動をとった場合、攻撃行動を開始した第2キャラクタC2に対して不利な効果を与えるように構成してもよい。例えば、他の第2キャラクタC2が攻撃行動をとった後から所定の期間内に操作中の第2キャラクタC2が回避行動をとった場合、「受け流し(
図15参照)」が発動し、攻撃行動をとった第2キャラクタC2を怯ませるようにしてもよい。なお、不利な効果は「怯み」に限定されず、ダメージを与えたり、状態異常を引き起こすようにしてもよい。
【0051】
ゲーム制御手段236は、基本解除条件を満たしたときに操作状態が解除されるように制御してもよい。基本解除条件は、以下のいずれかであってもよい。
(1)予め定められた時間が経過すること
(2)第2キャラクタC2に予め定められたダメージが蓄積すること
【0052】
また、ゲーム制御手段236は、優先解除条件を満たしたときに、基本解除条件よりも優先して操作状態が解除されるように制御してもよい。優先解除条件は、以下のいずれかであってもよい。
(3)操作状態の第2キャラクタC2の行動により、操作を実現するオブジェクトCOが破損したこと
(4)予め定められたオブジェクトPOに操作状態の第2キャラクタC2を衝突させること
(5)ユーザによる操作指示により操作状態を解除すること
【0053】
ここで、優先解除条件の(3)は、例えば、第2キャラクタC2が激しく動いたことにより、または他の第2キャラクタC2から受けたダメージ量が所定値を超えたことにより、操作を実現するオブジェクトCOの一例であるワイヤー状のオブジェクトが切れることである。また、優先解除条件の(4)は、予め定められたオブジェクトPO(例:壁、崖、岩、木、植物、自身より大型の第2キャラクタC2)に操作状態の第2キャラクタC2を衝突させることである。優先解除条件の(5)ユーザによる操作指示により操作状態を解除することは、ユーザがゲームの攻略上任意のタイミングで操作状態を解除することである。
【0054】
また、1度の操作状態で予め定められたオブジェクトPOに複数回衝突させることも可能である。例えば、予め定められたオブジェクトPOに衝突させた後予め定められた期間内に、
図9に示される「ダウン回避」アイコンが選択されることにより、第2キャラクタC2の操作状態を解除し、繰り返し予め定められたオブジェクトPOに衝突させることも可能である。このとき、予め定められたオブジェクトPOに衝突させた場合のダメージ量が所定値を超えるまでは、何度でも衝突させることが出来るようにしてもよい。これにより、予め定められたオブジェクトPOに衝突させたときに第2キャラクタC2の体力が減少する場合には、衝突回数に応じて第2キャラクタC2の体力を減少させることができ、ゲームの幅が広がる。
【0055】
ここで、基本解除条件よりも優先して操作状態が解除される場合について説明する。具体的には、基本解除条件の(1)又は基本解除条件の(2)を満たさない場合でも、優先解除条件の(3)~優先解除条件の(5)の少なくとも1つを満たした場合、操作状態が解除されるように制御してもよい。これにより、予め定められた時間内または予め定められた値ほどダメージが蓄積していな場合でも、ゲームの進行状況に合わせて第2キャラクタC2の操作状態を解除し、第1キャラクタC1の行動を再開することができる。
【0056】
ゲーム制御手段は、制限時間が経過した場合に操作状態を解除し、回復条件を満たす場合に時間を回復させるように制御可能に構成されてもよい。このとき、回復条件は、以下のいずれかであってもよい。
(1)操作中の第2キャラクタが他の第2キャラクタに対して攻撃を加えること
(2)回避行動を成功させること
【0057】
ここで、回復条件の(2)の回避行動は、上述の第2キャラクタC2による特定行動の一例である。また、回復条件の(3)は、操作中の第2キャラクタC2が他の第2キャラクタC2に対して不利な効果(例:怯み、ダウン、状態異常)を与えることである。これらの回復条件を満たすことにより、第2キャラクタC2を操作可能な時間が回復または延長される。
【0058】
(視覚情報生成手段237)
視覚情報生成手段237は、種々の視覚情報を生成するものである。視覚情報は、人間の視覚により感知できる情報であればよく、画像(静止画および動画)、テキスト、アイコン、写真などである。そして、視覚情報生成手段237により生成された視覚情報は、通信ネットワーク6を介してゲーム装置5に送信され、ディスプレイ61で表示されてもよい。
【0059】
ここで、ゲーム制御手段236は、操作状態において、第1キャラクタC1と第2キャラクタC2を紐付け可能に構成されてもよい。このとき、視覚情報生成手段237は、視覚情報を生成可能に構成されてもよい。ここで、視覚情報は、第1キャラクタC1が、ゲーム制御手段236により紐付けられた第2キャラクタC2を操る様子を表す情報である。かかる視覚情報は、例えば、
図3、
図7その他の図に示されるように、第1キャラクタC1から放たれる操作を実現するオブジェクトCOにより、第2キャラクタC2が操作状態となっていることを表す情報である。なお、操作を実現するオブジェクトCOを表す情報を生成することなく、第1キャラクタC1と第2キャラクタC2が紐付いていることを表現できる情報であればよい。
【0060】
<ゲーム装置5>
図2に示すように、記憶部55は、ユーザ情報Uを記憶する。また、制御部56は、記憶部55に記憶された各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562および報知制御手段563として機能する。すなわち、記憶部55に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部56によって具体的に実現されることで、制御部56に含まれる各手段として実行されうる。
【0061】
ユーザ情報Uは、サーバ装置2の記憶部22で記憶するユーザDB221の少なくとも一部の情報である。ユーザDB221でユーザ情報Uのマスタを管理し、ゲーム装置5の記憶部55は、このマスタの少なくとも一部の情報をサーバ装置2から配信されて記憶する。
【0062】
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行うように構成される。通信手段561は、操作部54がタッチパッド63から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信するように構成される。例えば、通信手段561は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、クエスト実行要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータを、サーバ装置2から受信する。
【0063】
ゲーム実行手段562は、自装置であるゲーム装置5のユーザによるタッチパッド63の操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、ゲーム実行手段562は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間を構成するオブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すか、または、サーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0064】
そして、ゲーム実行手段562は、ゲーム画像上に、自装置であるゲーム装置5のユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、ユーザのタッチパッド63を介した操作に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。
【0065】
報知制御手段563は、ゲームの実行にあたり、自装置であるゲーム装置5のユーザの操作などに応じてディスプレイ61の表示制御およびスピーカ62の音声出力制御を行うように構成される。
【0066】
ここで、本実施形態では、情報処理手段231、照合手段232、受付手段234、進行手段235、ゲーム制御手段236、視覚情報生成手段237がサーバ装置2の制御部23に実装されているが、スタンドアロン型のゲームの場合、これらの各要素をゲーム装置5の制御部56に実装してもよい。
【0067】
3.種々の情報と用語の説明
本節では、システム1によって扱われる種々の情報と用語とについて説明する。
【0068】
「クエスト」とは、ゲームの構成単位であるステージであって、課題や目標が設定されているものである。特に、複数ユーザが同時にゲームに参加してプレイするクエストは、「マルチプレイ」と称される。クエストには、終了条件が設定されている。
【0069】
クエストの終了条件には、対戦する敵キャラクタの全滅、ボスキャラクタを倒すこと、ゴール地点への到達等のクリア条件と、制限時間オーバー等のプレイ時間に関する条件と、ターン制ゲームにおけるターン数オーバー等の条件とが含まれる。クエストには、これらの終了条件のうち少なくとも1つが設定されている。クエストに複数の終了条件が設定されている場合には、どの終了条件が優先されるかが予め設定されている。例えば、クリア条件よりも制限時間が優先される場合、ボスキャラクタを倒すことができず、クリア条件は満たされていないときに、制限時間が切れると、クエストは終了することとなる。
【0070】
ここで、ゲーム画面について説明する。
図5に示される各アイコンは以下を表すものである。
・クエストタイマーQT:クエストの制限時間。制限時間内にクエストをクリアできないとクエスト失敗となる。
・第1ゲージG1:第1キャラクタC1や第2キャラクタC2などの耐久力。ライフやHP(例:ヒットポイント、ハートポイント、ヘルスポイント)等に相当する。
・第2ゲージG2:持久力。第1キャラクタC1がダッシュ、回避など特定の行動をとるごとに減少していく。そして、これらの行動を止めると、減少したスタミナが自然回復していく。
・第3ゲージG3:武器の斬れ味。斬れ味の色が「赤・橙・黄・緑・青・白・紫」等に分類され、各色に武器攻撃力にかかるダメージ倍率が設定されている。
なお、これらの各アイコンは一例であり、これに限定されない。
【0071】
図8に示される各アイコンは以下を表すものである。
・タイマーT:第2キャラクタC2を操作可能な制限時間。本実施形態では、タイマーTは時計を表すアイコンであり、残り時間に応じて時計の針が回転するとともに、緑、黄色、赤色に変化してもよい。そして、制限時間は、操作中の第2キャラクタC2が他の第2キャラクタC2に攻撃を当てると延長され、操作中の第2キャラクタC2が他の第2キャラクタC2から攻撃を受けると短縮されてもよい。
・消費パラメータCP:第2回避行動を実行するための予め定められたパラメータに相当する。消費パラメータCPを消費することにより、第1回避行動とは異なる回避行動又は第1回避行動よりも高性能な回避行動を実現する。
・ゲージG:第2キャラクタC2の特定行動の一例である大技発動を実行するために必要なパラメータ。ゲージGは、他の第2キャラクタC2への攻撃や、特定行動の一例である「受け流し」を成功することにより溜まってもよい。そして、ゲージGが最大まで溜まることにより、大技を発動可能な状態に遷移し、大技発動が可能になる。
・操作アイコンCI:ユーザが第1キャラクタC1または第2キャラクタC2を操作するためのアイコン。操作アイコンCIのうち特定のアイコンを選択することにより、アイコンに対応する行動が実行される。
なお、これらの各アイコンは一例であり、これに限定されない。
【0072】
4.処理の流れ
次に、
図4を用いて、システム1が実施する情報処理の流れについて説明する。
【0073】
まず、ユーザはタッチパッド63を操作し、ゲームに対する操作指示を入力する。そして、受付手段234がこの操作指示を受け付け、進行手段235によりゲームを進行させる(A11)。
【0074】
そして、第2キャラクタC2が待機状態となるための予め定められた条件を満たす場合、処理をA12に進め、第2キャラクタC2が待機状態へ移行する。
図5は待機状態の一例である。第2キャラクタC2が待機状態となった場合、待機状態であることがわかる情報が表示される。例えば、画面中に「待機状態」である旨を表示してもよく、第2キャラクタC2がうずくまってもよく、第1キャラクタC1に操作のための特定行動を実行可能なアイコンを表示してもよい。一方、第2キャラクタC2が待機状態となるための予め定められた条件を満たさない場合、特別な処理は実行されない。
【0075】
そして、
図6に示すように、待機状態の第2キャラクタC2に対して、第1キャラクタC1による特定行動を実施する(A13)。本実施形態では、操作を実現するための特定行動として、第1キャラクタC1がオブジェクトCOを放出している。
【0076】
これにより、
図7に示すように、第2キャラクタC2が操作状態に移行する(A14)。本実施形態では、操作を実現するオブジェクトCOの一例であるワイヤー状のオブジェクトを第2キャラクタC2の体に巻きつけて操作する。
【0077】
この状態で、ユーザはゲームの進行状況に応じた行動をとることができる。例えば、A15aにおける第1キャラクタC1による行動として、操作中の第2キャラクタC2に対して攻撃し、第2キャラクタC2の体力を減らすことにより、操作解除後における第2キャラクタC2とのバトルを有利に進めることができる。
【0078】
一方、A15bにおける第2キャラクタC2による行動として、第2キャラクタC2を操作して仮想ゲーム空間内を移動してもよい。このとき、第2キャラクタC2による通常行動を実施してもよい(A16a)。ここで、第2キャラクタC2による通常行動とは、仮想ゲーム空間内の移動に加え、通常の攻撃行動を含む。さらに、第2キャラクタC2による特定行動を実施してもよい(A16b)。特定行動は、上述の通り、回避行動、緊急回避行動、カウンター、ブロッキング、他の第2キャラクタC2への乗り換え、崖登り、穴掘り、飛行、遊泳、潜水、潜行、壁などのオブジェクトの破壊等である。
【0079】
特定行動の一例である第2回避を実行する場合、
図11に示される消費パラメータCPが消費される本実施形態では、初期状態において消費パラメータCPが2つ表示されており、第2回避を実行するたびに消費パラメータCPが1つ消費される。そして、
図12に示すように、消費された消費パラメータCPが回復されるまでの時間を表す回復アイコンRIが表示されてもよい。本実施形態では、回復アイコンRIは円形のアイコンであり、回復状況に応じてアイコンの形状が変化する。なお、
図12の例では、
図11と比べてタイマーTにより表示される操作時間が減少している。
【0080】
また、操作中の第2キャラクタC2が他の第2キャラクタC2から攻撃を受けているときに第2回避行動を行なうことにより、
図15に示される「受け流し」が発動してもよい。
【0081】
さらに、
図14に示すように、ゲージGが最大まで溜まった状態で、大技を発動してもよい。大技発動は、
図14に示される「(X)+(A)操竜大技」アイコンを選択することにより発動する。ここで、かかるアイコンを選択することで、大技自体は発動せず、大技を発動可能な状態に遷移してもよい。
【0082】
なお、説明の都合上、A16aとA16bを並行して実施するとしているが、第2キャラクタC2の通常行動と特定行動はそれぞれ独立に実施されるものである。
【0083】
その後、予め定められた条件を満たす場合、第2キャラクタC2を操作可能な操作時間の調整がなされる(A17)。操作時間は、
図8に示すように、タイマーTにより表示されてもよい。操作時間の調整は、例えば、操作中の第2キャラクタC2が他の第2キャラクタC2に攻撃を当てると延長され、操作中の第2キャラクタC2が他の第2キャラクタC2から攻撃を受けると短縮されるように調整することができる。
【0084】
一方、操作時間を延長するための予め定められた条件を満たさない場合、A17はスキップされる。
【0085】
その後、解除条件を満たす場合、第2キャラクタC2の操作状態が解除される(A18)。本実施形態では、
図9に示すように、予め定められたオブジェクトPOへの衝突が解除条件として定められている。そして、操作状態が解除されたあと、操作が解除された第2キャラクタC2から第1キャラクタC1に対する攻撃行動が再開される(A19)。
図10に示すように、操作が解除されたあと、第2キャラクタC2がダウン状態となり、第1キャラクタC1により操作解除後(ダウン状態)の第2キャラクタC2に対して攻撃してもよい。一方、解除条件を満たさない場合、特別な処理は実行されない。
【0086】
そして、ゲームを継続する場合、処理をA11の後に戻す。一方、ゲームを終了するか、クエストをクリアした場合、処理を終了する。
【0087】
以上説明した実施形態では、ゲームの進行状況に応じて第2キャラクタC2(ノンプレイヤキャラクタの一例)を操作して所定の行動をとらせることにより、ゲームの自由度を向上させることができる。さらに、第1キャラクタC1により、操作中の第2キャラクタC2に対して不利な効果を与えることが可能に構成され、解除条件を満たしたときに操作が解除された後、操作が解除された第2キャラクタC2による第1キャラクタC1に対する攻撃行動が再開されるように制御する場合には、ユーザは、攻撃行動をとる第2キャラクタC2を操作中に、他の第2キャラクタC2に対して攻撃するか、操作中の第2キャラクタC2に対して不利な効果を与えるかの選択を迫られるため、ゲーム進行の自由度が向上する。
【0088】
第2実施形態
次に、
図16及び
図17を用いて、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、複数のユーザが特定のクエストを協力しながら進めるマルチクエストの例である。
【0089】
図16に示すように、マルチプレイ時に、ゲーム制御手段236は、複数のユーザにより操作される第2キャラクタC2(第2キャラクタC2Aおよび第2キャラクタC2B)同士の戦闘、又は操作される第2キャラクタC2と、第2キャラクタC2を操作していないユーザに対応する第1キャラクタC1との戦闘を実現可能に制御してもよい。本実施形態では、第1ユーザが第1キャラクタC1Aを操作し、第2ユーザが第1キャラクタC1Bを操作している。これにより、第2キャラクタC2を操作することにより、他の第2キャラクタC2との戦闘に加え、他のプレイヤーが操作する第1キャラクタC1又は第2キャラクタC2との戦闘を楽しむことが可能になる。また、1体の第2キャラクタC2を操作し、複数の第1キャラクタC1との戦闘も可能になる。さらに、複数の第2キャラクタC2を操作し、1又は複数の第1キャラクタC1との戦闘も可能になる。
【0090】
また、
図17に示すように、ゲーム制御手段236は、複数のユーザのうち、少なくとも2人以上の特定ユーザがそれぞれ第2キャラクタC2を操作している場合において、操作状態を解除せずに特定ユーザ間で第2キャラクタC2を入れ替える(交換する)ように制御可能に構成されてもよい。
図17の例では、第2キャラクタC2の交換前において、第1ユーザは第1キャラクタC1Aを介して第2キャラクタC2Aを操作している。一方、第2ユーザは第1キャラクタC1Bを介して第2キャラクタC2Bを操作している。このとき、第1ユーザおよび第2ユーザが特定ユーザに相当する。そして、それぞれの操作状態を維持したまま、操作対象の第2キャラクタC2を交換することができる。これにより、第2キャラクタC2の交換後において、第1ユーザは第1キャラクタC1Aを介して第2キャラクタC2Bを操作することになる。一方、第2ユーザは第1キャラクタC1Bを介して第2キャラクタC2Aを操作することになる。
【0091】
また、3人以上の特定ユーザ間で操作対象の第2キャラクタC2を交換してもよい。例えば、第1ユーザの操作する第2キャラクタC2を第2ユーザに引き渡し、第2ユーザの操作する第2キャラクタC2を第3ユーザに引き渡し、第3ユーザの操作する第2キャラクタC2を第1ユーザに引き渡してもよい。
【0092】
かかる交換は、予め定められた条件を満たすことにより可能になってもよい。例えば、タイマーTを短縮させる、ゲージGを減少させる、消費パラメータCPを消費することにより、第2キャラクタC2の交換を実行可能にしてもよい。また、特定ユーザ同士が近接していることを条件としてもよい。
【0093】
[その他]
本実施形態の態様は、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供されてもよい。
【0094】
また、以下の態様で提供されてもよい。
・第2キャラクタC2が待機状態か否かに関わらず、第1キャラクタC1の特定行動により第2キャラクタC2を操作可能に構成する。
・第2キャラクタC2の特定行動の一例である第2回避行動、すなわち、第1回避行動よりも高性能な回避行動にデメリットを設けてもよい。例えば、回避行動の実行後にユーザからの操作を受付けない硬直状態が発生するように制御される場合には、第2回避行動の方が第1回避行動よりも硬直状態が長くなるように制御してもよい。
・第2キャラクタC2の特定行動の一例である大技発動中、又は大技が発動可能な状態において、通常行動(例:弱攻撃、強攻撃、移動(飛行、ジャンプ、潜水を含む)の効果を大きくする。
・仮想ゲーム空間内に特別なオブジェクトが配置されており、特別なオブジェクトを利用することにより、第2キャラクタC2を待機状態にさせやすくする。ここで、特別なオブジェクトは、操作用オブジェクトと同じてあってもよい。この特別なオブジェクトは、仮想ゲーム空間の所定の場所に予め設置されていてもよいし、ゲーム進行に応じて配置されるようにしてもよい。また、第1キャラクタC1の持ち物として、クエスト開始前にユーザ操作などによって設定されてもよい。さらに、武器の属性(状態異常)として、所定値(回数または状態異常蓄積量)の攻撃を第2キャラクタC2に与えることにより、第2キャラクタC2を待機状態にさせてもよい。
・第2キャラクタC2が待機状態となった回数に応じて、第2キャラクタC2を待機状態にさせやすくする、または第2キャラクタC2を待機状態にさせにくくする。
・仮想ゲーム空間内における時刻、位置、気候その他の条件に応じて、第2キャラクタC2を待機状態にさせやすくする、または第2キャラクタC2を待機状態にさせにくくする。
・待機補助オブジェクトSOを利用する際に消費パラメータCPを消費する。
・操作状態が解除されたあと、第1キャラクタC1のパラメータの一部を変化させてもよい(例えば、攻撃力増加、体力値増加、スタミナ減少など)。または、第2キャラクタC2のパラメータの一部を変化させてもよい(例えば、防御力減少、攻撃力増加、スタミナ減少など)。
・優先解除条件の(4)について、予め定められたオブジェクトPOに衝突させた場合に、操作状態が解除されるか否かが所定確率(抽選)で決定され、その結果に応じて操作状態が解除されるように制御してもよい。
・マルチプレイにおいて、複数のユーザのうち、2人以上の特定ユーザがそれぞれ第2キャラクタC2を操作している場合に、一方の第2キャラクタC2を他方の第2キャラクタC2であって自身より大型の第2キャラクタC2に衝突させることにより、少なくとも一方の第2キャラクタC2が待機状態となる。そして、待機状態において、2人以上の特定ユーザがそれぞれ操作する第2キャラクタC2を入れ替えてもよい。
・ゲーム装置5の制御部56に、受付手段234、進行手段235、ゲーム制御手段236、視覚情報生成手段237の少なくとも1つを備える。
【0095】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記プログラムにおいて、コンピュータを、視覚情報生成手段として機能させ、前記ゲーム制御手段は、前記操作状態において、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタを紐付け、前記視覚情報生成手段は、視覚情報を生成可能に構成され、前記視覚情報は、前記第1キャラクタが、前記ゲーム制御手段により紐付けられた前記第2キャラクタを操る様子を表す情報である、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記第1キャラクタにより、前記操作状態の第2キャラクタに対して不利な効果を与えることが可能に構成される、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記進行手段は、前記操作状態が解除された第2キャラクタによる前記第1キャラクタに対する攻撃行動が再開されるように制御する、プログラム。
前記プログラムにおいて、予め定められた条件を満たした場合に前記第2キャラクタが待機状態となり、前記ゲーム制御手段は、前記待機状態の前記第2キャラクタに対して前記特定行動を行うことにより、前記第2キャラクタを前記操作状態に遷移させる、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記予め定められた条件は、(1)前記第1キャラクタから前記第2キャラクタに所定のダメージを与えること、(2)前記第2キャラクタが他の第2キャラクタとの戦闘で所定のダメージを受けること、または、(3)操作用オブジェクトを使用すること、である、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記ゲーム制御手段は、基本解除条件を満たしたときに前記操作状態が解除されるように制御し、前記基本解除条件は、(1)予め定められた時間が経過すること、または、(2)前記第2キャラクタに予め定められたダメージが蓄積すること、である、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記ゲーム制御手段は、優先解除条件を満たしたときに前記基本解除条件よりも優先して前記操作状態が解除されるように制御し、前記優先解除条件は、(3)前記操作状態の第2キャラクタの行動により、操作を実現するオブジェクトが破損したこと、(4)予め定められたオブジェクトに前記操作状態の第2キャラクタを衝突させること、または、(5)前記ユーザによる操作指示により操作状態を解除することである、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記ゲーム制御手段は、前記第2キャラクタを操作することにより特定行動を実現可能に構成され、前記特定行動は、前記第2キャラクタの前記第1キャラクタに対する攻撃行動では実現できない行動である、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記特定行動には、大技発動が含まれ、前記大技発動は、予め定められた条件を満たした場合に実現可能に構成され、前記大技発動により、前記操作中の第2キャラクタに固有の大技が発動される、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記大技を発動可能な状態において、通常行動に効果を付加可能に構成され、前記通常行動は、前記大技を発動できない状態における前記第2キャラクタの行動である、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記特定行動には、回避行動が含まれ、前記回避行動は、第1回避行動および第2回避行動を含み、前記回避行動は、他のキャラクタからの攻撃を回避する行動であり、前記第2回避行動は、予め定められたパラメータを消費することで、前記第1回避行動とは異なる回避行動を実現する、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記ゲーム制御手段は、制限時間が経過した場合に前記操作状態を解除し、回復条件を満たす場合に前記制限時間を回復させるように制御可能に構成され、前記回復条件は、(1)前記操作中の第2キャラクタが他の第2キャラクタに対して攻撃を加えること、または、(2)前記回避行動を成功させること、である、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記ゲームを構成する仮想ゲーム空間内に特定空間が設けられ、前記特定空間は、前記第2キャラクタを操作することにより侵入可能に構成される、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記進行手段は、複数のユーザからの操作を受け付けるマルチプレイを進行可能に構成され、前記複数のユーザは、それぞれの第1キャラクタを介して前記第2キャラクタを操作可能に構成される、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記ゲーム制御手段は、前記複数のユーザにより操作される第2キャラクタ同士の戦闘、又は前記操作される第2キャラクタと、前記第2キャラクタを操作していないユーザに対応する第1キャラクタとの戦闘を実現可能に制御する、プログラム。
前記プログラムにおいて、前記ゲーム制御手段は、前記複数のユーザのうち、少なくとも2人以上の特定ユーザがそれぞれ第2キャラクタを操作している場合において、前記操作状態を解除せずに前記特定ユーザ間で前記第2キャラクタを入れ替えるように制御可能に構成される、プログラム。
システムであって、前記システムは、受付手段、進行手段、およびゲーム制御手段を備え、前記受付手段は、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け可能に構成され、前記進行手段は、第1キャラクタおよび第2キャラクタを制御してゲームを進行可能に構成され、前記第1キャラクタは、前記受付手段により受け付けられた操作指示に基づいて操作されるキャラクタであり、前記第2キャラクタは、前記第1キャラクタに対する攻撃行動をとるように制御されるノンプレイヤキャラクタであり、前記ゲーム制御手段は、前記第1キャラクタの特定行動により前記第2キャラクタを操作可能な操作状態に遷移させ、前記操作状態の第2キャラクタを前記ユーザが操作することで他の第2キャラクタに対して攻撃可能となるように、前記ゲームを制御可能に構成される、システム。
方法であって、受付ステップ、進行ステップ、およびゲーム制御ステップを備え、前記受付ステップでは、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け、前記進行ステップでは、第1キャラクタおよび第2キャラクタを制御してゲームを進行し、前記第1キャラクタは、前記受付ステップにより受け付けられた操作指示に基づいて操作されるキャラクタであり、前記第2キャラクタは、前記第1キャラクタに対する攻撃行動をとるように制御されるノンプレイヤキャラクタであり、前記ゲーム制御ステップでは、前記第1キャラクタの特定行動により前記第2キャラクタを操作可能な操作状態に遷移させ、前記操作状態の第2キャラクタを前記ユーザが操作することで、他の第2キャラクタに対して攻撃可能となるように、前記ゲームを制御する、方法。
もちろん、この限りではない。
【0096】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0097】
1 :システム
2 :サーバ装置
5 :ゲーム装置
6 :通信ネットワーク
14 :特開第20
21 :ネットワークインターフェース
22 :記憶部
23 :制御部
29 :バス
51 :ネットワークインターフェース
52 :グラフィック処理部
53 :オーディオ処理部
54 :操作部
55 :記憶部
56 :制御部
59 :バス
61 :ディスプレイ
62 :スピーカ
63 :タッチパッド
231 :情報処理手段
232 :照合手段
234 :受付手段
235 :進行手段
236 :ゲーム制御手段
237 :視覚情報生成手段
561 :通信手段
562 :ゲーム実行手段
563 :報知制御手段
C1 :第1キャラクタ
C1A :第1キャラクタ
C1B :第1キャラクタ
C2 :第2キャラクタ
C2A :第2キャラクタ
C2B :第2キャラクタ
CI :操作アイコン
CO :オブジェクト
CP :消費パラメータ
DB221 :ユーザ
G :ゲージ
G1 :第1ゲージ
G2 :第2ゲージ
G3 :第3ゲージ
PO :オブジェクト
QT :クエストタイマー
RI :回復アイコン
SO :待機補助オブジェクト
T :タイマー
U :ユーザ情報