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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-14
(45)【発行日】2023-02-22
(54)【発明の名称】換気装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/08 20060101AFI20230215BHJP
【FI】
F24F7/08 101H
F24F7/08 A
F24F7/08 101A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021107674
(22)【出願日】2021-06-29
(65)【公開番号】P2023005637
(43)【公開日】2023-01-18
【審査請求日】2022-05-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池部 政典
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 優也
【審査官】▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】実開昭55-065429(JP,U)
【文献】特開2002-022204(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02113723(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/08
F24F 3/044
F24F 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外空気を室内に供給する給気路(13)と、室内空気を室外に排出する排気路(14)とが形成されるケーシング(12)と、
前記給気路(13)を流れる空気と前記排気路(14)を流れる空気とを熱交換させる第1熱交換器(21)と、
前記給気路(13)における前記第1熱交換器(21)の下流側に配置される第2熱交換器(25)とを備え、
前記第1熱交換器(21)および前記第2熱交換器(25)は、前記ケーシング(12)の下面である第1面(12b)に沿う第1方向に配列され、
前記第1熱交換器(21)は、前記第1方向に見た場合に、前記第2熱交換器(25)と重なり、
前記第1面(12b)には、前記室内空気を前記排気路(14)に導入するための内気吸込口(o4)が形成され、
前記第1熱交換器(21)は、前記排気路(14)の空気が流入する排気側流入面(21d)を有し、
前記排気側流入面(21d)は、前記内気吸込口(o4)に沿う位置にあり、
前記第2熱交換器(25)の下方に配置されるドレンパン(28)を備え、
前記排気側流入面(21d)は、前記第1方向において、前記ドレンパン(28)と重なる位置にある
換気装置。
【請求項2】
前記第1熱交換器(21)は、前記給気路(13)の空気が流出する給気側流出面(21c)を有し、
前記第2熱交換器(25)は、空気が流入する流入面(25b)を有し、
前記給気側流出面(21c)が、前記流入面(25b)と対向する
請求項に記載の換気装置。
【請求項3】
前記給気側流出面(21c)と垂直な第2方向から見た場合に、前記給気側流出面(21c)と前記流入面(25b)とが空間を介して重なる
請求項に記載の換気装置。
【請求項4】
前記第2方向から見た場合に、前記給気側流出面(21c)の投影面と前記流入面(25b)の投影面とが重なる面積が、前記給気側流出面(21c)の面積の1/2以上である
請求項に記載の換気装置。
【請求項5】
前記第1方向で見た場合に、前記第1熱交換器(21)と前記第2熱交換器(25)とが重なる高さhaが、該第1熱交換器(21)の高さh1の60%以上である
請求項1~のいずれか1つに記載の換気装置。
【請求項6】
前記流入面(25b)の面積が、前記給気側流出面(21c)の面積よりも大きい
請求項のいずれか1つに記載の換気装置。
【請求項7】
前記ケーシング(12)には、前記室外空気を前記給気路(13)に導入するための外気吸込口(o1)が形成され、
前記給気路(13)は、前記外気吸込口(o1)、前記第1熱交換器(21)、および前記第2熱交換器(25)に亘って前記第1方向に直線状に延びる
請求項1~6のいずれか1つに記載の換気装置。
【請求項8】
前記給気路(13)の空気を搬送する給気ファン(22)を備え、
前記給気路(13)は、前記外気吸込口(o1)、前記第1熱交換器(21)、前記第2熱交換器(25)、および前記給気ファン(22)に亘って前記第1方向に直線状に延びる
請求項に記載の換気装置。
【請求項9】
前記ケーシング(12)には、前記給気路(13)の空気を室内空間(5)へ供給するための給気口(o3)が形成され、
前記給気路(13)は、前記外気吸込口(o1)、前記第1熱交換器(21)、前記第2熱交換器(25)、給気ファン(22)、および前記給気口(o3)に亘って前記第1方向に直線状に延びる
請求項に記載の換気装置。
【請求項10】
前記排気路(14)の空気を搬送する排気ファン(23)を備え、
前記排気ファン(23)は、第1方向で見た場合に、前記第2熱交換器(25)と重なる
請求項1~のいずれか1つに記載の換気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、換気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された換気装置は、床置き式である。換気装置は、ケーシングと、熱交換エレメント(第1熱交換器)と、冷却・加熱コイル(第2熱交換器)とを備える。ケーシングは、縦長の箱状に形成される。熱交換エレメントは、冷却・加熱コイルの上側に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-189429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1熱交換器と第2熱交換器とを備えた換気装置を、天井裏などに設置することも考えられる。この場合、換気装置の上下方向の高さを小さくすることが望まれる。
【0005】
本開示は、換気装置の高さを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様の換気装置は、室外空気を室内に供給する給気路(13)と、室内空気を室外に排出する排気路(14)とが形成されるケーシング(12)と、前記給気路(13)を流れる空気と前記排気路(14)を流れる空気とを熱交換させる第1熱交換器(21)と、前記給気路(13)における前記第1熱交換器(21)の下流側に配置される第2熱交換器(25)とを備え、前記第1熱交換器(21)および前記第2熱交換器(25)は、前記ケーシング(12)の下面である第1面(12b)に沿う第1方向に配列され、前記第1熱交換器(21)は、前記第1方向に見た場合に、前記第2熱交換器(25)と重なる。
【0007】
第1の態様では、第1熱交換器(21)と第2熱交換器(25)とが、ケーシング(12)の下面に沿った第1方向に配列される。第1熱交換器(21)と第2熱交換器(25)とは、第1方向に見た場合に互いに重なる。このため、ケーシング(12)の高さを短くできる。
【0008】
第2の態様は、第1の態様において、前記第1面(12b)には、前記室内空気を前記排気路(14)に導入するための内気吸込口(o4)が形成され、前記第1熱交換器(21)は、前記排気路(14)の空気が流入する排気側流入面(21d)を有し、前記排気側流入面(21d)は、前記内気吸込口(o4)に沿う位置にある。
【0009】
第2の態様では、ケーシング(12)の下面である第1面(12b)に内気吸込口(o4)が形成される。第1熱交換器(21)の排気側流入面(21d)は、内気吸込口(o4)に沿った位置にあるので、内気吸込口(o4)から排気側流入面(21d)までの空気の流路を短くできる。これにより、ケーシング(12)の高さを短くできる。
【0010】
第3の態様は、第1または第2の態様において、前記第1熱交換器(21)は、前記給気路(13)の空気が流出する給気側流出面(21c)を有し、前記第2熱交換器(25)は、空気が流入する流入面(25b)を有し、前記給気側流出面(21c)が、前記流入面(25b)と対向する。
【0011】
第1熱交換器(21)の給気側流出面(21c)が、第2熱交換器(25)の流入面(25b)と対向しない場合、第2熱交換器(25)の流入面(25b)において空気が偏流してしまうことがある。なぜなら、第2熱交換器(25)の流入側の空気流れに偏りが生ずることがあるからである。具体的には、例えば第2熱交換器(25)の流入側に、給気ファンがあり、給気ファンの空気の吹出口が、第2熱交換器(25)の流入面(25b)の一部と重なる場合、この一部を流れる空気の量が多くなるが、残部を流れる空気の量は少なくなる。これに対し、第3の態様では、第1熱交換器(21)の給気側流出面(21c)が、第2熱交換器(25)の流入面(25b)と重なる。第1熱交換器(21)は、空気の偏流がないように設計されるので、給気側流出面(21c)からは空気が均等に流出しやすい。この結果、第1熱交換器(21)の流入面(25b)において、空気が偏流してしまうことを抑制できる。
【0012】
第4の態様は、第1~第3のいずれか1つの態様において、前記給気側流出面(21c)と垂直な第2方向から見た場合に、前記給気側流出面(21c)と前記流入面(25b)とが空間を介して重なる。
【0013】
第4の態様では、給気側流出面(21c)と流入面(25b)とが、給気側流出面(21c)と垂直な第2方向において重なる。このため、第1熱交換器(21)の給気側流出面(21c)から流出する比較的均等な空気を、そのまま第2熱交換器(25)の流入面(25b)に送ることができる。この結果、第1熱交換器(21)の流入面(25b)において、空気が偏流してしまうことを抑制できる。
【0014】
第5の態様は、第4の態様において、前記第2方向から見た場合に、前記給気側流出面(21c)の投影面と前記流入面(25b)の投影面とが重なる面積が、前記給気側流出面(21c)の面積の1/2以上である。
【0015】
第5の態様では、給気側流出面(21c)と流入面(25b)とが、第2方向から見た場合に、給気側流出面の半分以上の領域で重なる。この結果、第1熱交換器(21)の給気側流出面(21c)から流出する比較的均等な空気が、そのままの状態で流入面(25b)に送られ易くなる。この結果、第1熱交換器(21)の流入面(25b)において、空気が偏流してしまうことを抑制できる。
【0016】
第6の態様は、第1から第5のいずれか1つの態様において、前記第1方向で見た場合に、前記第1熱交換器(21)と前記第2熱交換器(25)とが重なる高さhaが、該第1熱交換器(21)の高さh1の60%以上である。
【0017】
第6の態様では、第1熱交換器(21)と第2熱交換器(25)とのほとんどが高さ方向に重なるため、ケーシング(12)の高さを短くできる。
【0018】
第7の態様は、第1から第6のいずれか1つの態様において、前記流入面(25b)の面積が、前記給気側流出面(21c)の面積よりも大きい。
【0019】
第7の態様では、給気路(13)における流路断面積が、第2熱交換器(25)において縮小することを抑制できる。これにより、第2熱交換器(25)での流路断面積の縮小に伴い、給気路(13)の圧力損失が増大することを抑制できる。
【0020】
第8の態様は、第1~第7のいずれか1つの態様において、前記ケーシング(12)には、前記室外空気を前記給気路(13)に導入するための外気吸込口(o1)が形成され、前記給気路(13)は、前記外気吸込口(o1)、前記第1熱交換器(21)、および前記第2熱交換器(25)に亘って前記第1方向に直線状に延びる。
【0021】
第8の態様の給気路(13)は、外気吸込口(o1)、第1熱交換器(21)、第2熱交換器(25)に亘って第1方向に直線状に延びる流路を含む。このため、給気路(13)の空気流れの向きが変化することを抑制でき、給気路(13)の圧力損失が増大することを抑制できる。
【0022】
第9の態様は、第8の態様において、前記給気路(13)の空気を搬送する給気ファン(22)を備え、前記給気路(13)は、前記外気吸込口(o1)、前記第1熱交換器(21)、前記第2熱交換器(25)、および前記給気ファン(22)に亘って前記第1方向に直線状に延びる。
【0023】
第9の態様の給気路(13)は、外気吸込口(o1)、第1熱交換器(21)、第2熱交換器(25)、給気ファン(22)に亘って第1方向に直線状に延びる流路を含む。このため、給気路(13)の空気流れの向きが変化することを抑制でき、給気路(13)の圧力損失が増大することを抑制できる。
【0024】
給気ファン(22)は、第2熱交換器(25)の下流側にあるため、給気ファン(22)から第2熱交換器(25)の流入面(25b)に向かって空気を吹き出す構成と比較して、第2熱交換器(25)に流入する空気の偏流を抑制できる。
【0025】
第10の態様は、第9の態様において、前記ケーシング(12)には、前記給気路(13)の空気を室内空間(5)へ供給するための給気口(o3)が形成され、前記給気路(13)は、前記外気吸込口(o1)、前記第1熱交換器(21)、前記第2熱交換器(25)、給気ファン(22)、および前記給気口(o3)に亘って前記第1方向に直線状に延びる。
【0026】
第10の態様の給気路(13)は、外気吸込口(o1)、第1熱交換器(21)、第2熱交換器(25)、給気ファン(22)、および給気口(o3)に亘って第1方向に直線状に延びる流路を含む。このため、給気路(13)の空気流れの向きが変化することを抑制でき、給気路(13)の圧力損失が増大することを抑制できる。
【0027】
第11の態様は、第1~第10のいずれか1つの態様において、前記排気路(14)の空気を搬送する排気ファン(23)を備え、前記排気ファン(23)は、第1方向で見た場合に、前記第2熱交換器(25)と重なる。
【0028】
第11の態様では、排気ファン(23)と第2熱交換器(25)とが、第1方向で見た場合に、重なることで、ケーシング(12)の高さを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、実施形態1の換気装置が設けられる建物の概略の構成図である。
図2図2は、換気装置の冷媒回路の概略の構成図である。
図3図3は、換気装置の外観を示す斜視図である。
図4図4は、図3のIV-IV線矢視断面図である。
図5図5は、図4のV-V線矢視断面図である。
図6図6は、換気装置の下面図である。
図7図7は、利用熱交換器の流入面を前側から見た正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
《実施形態》
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解の容易のために必要に応じて寸法、比、または数を、誇張あるいは簡略化して表す場合がある。
【0031】
(1)換気装置の概要
本開示の換気装置(10)は、室内空間(5)を換気する。図1に示すように、換気装置(10)は、一般家屋などの建物の室内空間(5)を換気する。換気装置(10)は、室外空間(6)の室外空気(OA)を供給空気(SA)として室内に供給する。同時に、換気装置(10)は、室内空間(5)の室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外に排出する。ここでいう「室内空間」は、居間などの居室と、廊下などの非居室とを含む。換気装置(10)は、室内空間(5)の空気の温度を調節する。換気装置(10)は、冷房運転と暖房運転とを行う。
【0032】
換気装置(10)は、換気ユニット(11)を有する。換気ユニット(11)は、天井(7)の裏側の天井裏空間(8)に配置される。本例の換気ユニット(11)は、横置き式の換気ユニットである。図3に示すように、換気ユニット(11)は、ケーシング(12)を有する。換気ユニット(11)は、ケーシング(12)の長手方向が略水平方向となる姿勢で配置される。図4および図5に示すように、ケーシング(12)には、給気路(13)と排気路(14)が形成される。給気路(13)は、室外空気(OA)を室内に供給するための流路である。排気路(14)は、室内空気(RA)を室外に排出するための流路である。換気ユニット(11)は、給気ファン(22)、排気ファン(23)、全熱交換器(21)、および利用熱交換器(25)を有する。
【0033】
図2に示すように、換気装置(10)は、熱源ユニット(80)を有する。熱源ユニット(80)と、利用熱交換器(25)とは、第1連絡配管(86)および第2連絡配管(87)を介して接続される。この配管の接続により、冷媒回路(R)が構成される。冷媒回路(R)には、冷媒が充填される。冷媒は、本開示の熱媒体に対応する。冷媒は、例えばR32(ジフルオロメタン)である。冷媒回路(R)は、冷媒が循環することで冷凍サイクルを行う。第1連絡配管(86)は、ガス側の連絡配管である。第2連絡配管(87)は、液側の連絡配管である。
(2)ダクト
図1に示すように、換気ユニット(11)には、外気ダクト(D1)、排気ダクト(D2)、および給気ダクト(D3)が接続される。外気ダクト(D1)の流入端は、室外空間(6)に繋がる。外気ダクト(D1)の流出端は、給気路(13)の流入端に繋がる。排気ダクト(D2)の流入端は、排気路(14)の流出端に繋がる。排気ダクト(D2)の流出端は、室外空間(6)に繋がる。給気ダクト(D3)の流入端は、給気路(13)の流出端に繋がる。給気ダクト(D3)の流出端は室内空間(5)に繋がる。
【0034】
(3)換気ユニットの詳細構造
換気ユニット(11)は、ケーシング(12)、第1~第3収容部(31,41,51)、全熱交換器(21)、フィルタ(24)、給気ファン(22)、排気ファン(23)、利用熱交換器(25)、冷媒管接続部(27)、ドレンパン(28)、およびポンプ(29)を備える。
【0035】
なお、以下の説明の「上」「下」「左」「右」「前」「後」は、図3~5に示すように、換気ユニット(11)を正面から見たときの方向である。換気ユニット(11)の正面は、後述する第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)が設けられた側面である。
【0036】
(3-1)ケーシング
ケーシング(12)は、天井裏空間(8)に配置される。図1および図3~5に示すように、ケーシング(12)は、直方体状に形成される。ケーシング(12)は、天井(7)に沿うように前後方向に延びている。本例では、ケーシング(12)の長手方向は、前後方向に対応する。ケーシング(12)は、中空の箱状に形成される。言い換えると、ケーシング(12)内には、内部空間(16)が形成される。ケーシング(12)は、上板(12a)と下板(12b)と4つの側板とを有する。4つの側板は、互いに対向する第1側板(12c)と第2側板(12d)を含む。
【0037】
上板(12a)は、ケーシング(12)の上面を構成する。下板(12b)は、ケーシング(12)の下面を構成する。上板(12a)と下板とは、互いに対向する。第1側板(12c)は、ケーシング(12)の前後方向の前側(長手方向の一端側)の側面を構成する。第2側板(12d)は、ケーシング(12)の前後方向の後側(長手方向の他端側)の側面を構成する。上板(12a)および下板(12b)は、略水平方向に延びる。第1側板(12c)および第2側板(12d)は、略鉛直方向に延びる。
【0038】
第1側板(12c)には、ダクト固定部材(17)を介して、第1ダクト接続部(C1)と第2ダクト接続部(C2)が設けられる。ダクト固定部材(17)は、ケーシング(12)内の前端部に配置される。ダクト固定部材(17)は、直方体状に形成される本体部と、該本体部の前側面から前方に2つの筒部が突出する。第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)は、各筒部の内部に配置される。
【0039】
第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)は、筒状に形成される。第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)は、第1側板(12c)の外面から前方(側方)に突出する。本例では、第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)は、1つずつ設けられる。第1ダクト接続部(C1)には、外気ダクト(D1)の流出端が接続される。第2ダクト接続部(C2)には、排気ダクト(D2)の流入端が接続される。
【0040】
図4に示すように、第1ダクト接続口(C1)の内部には、外気吸込口(o1)が形成される。第2ダクト接続口(c2)の内部には、排気口(o2)が形成される。外気吸込口(o1)は、室外空気を給気路(13)に導入するための開口である。排気口(o2)は、排気路(14)の空気を室外へ排出するための開口である。外気吸込口(o1)は排気口(o2)よりも第1側板(12c)の左右方向の中間部寄りに位置する。
【0041】
第2側板(12d)には、第3ダクト接続部(C3)が設けられる。第3ダクト接続部(C3)は、筒状に形成される。第3ダクト接続部(C3)は、第2側板(12d)の外面から後方(側方)に突出する。本例では、第3ダクト接続部(C3)は、5つ設けられる。第3ダクト接続部(C3)には、給気ダクト(D3)の流入端が接続される。なお、図1では、便宜上、給気ダクト(D3)を1本のみ図示している。
【0042】
図4に示すように、第第3接続部(C3)の内部には、給気口(o3)が形成される。給気口(o3)は、給気路(13)の空気を室内空間(5)へ供給するための開口である。
【0043】
図7に示すように、ケーシング(12)の下面の前方には、点検口(18)が形成される。点検口(18)は、ケーシング(12)の内部空間(16)と連通する。図5および図6に示すように、点検口(18)の下方には、室内パネル(15)が設けられる。
【0044】
室内パネル(15)は、点検口(18)を覆うように配置される。図1に模式的に示すように、室内パネル(15)は、天井(7)を貫通する天井開口(7a)の内部に設けられる。室内パネル(15)は、室内空間(5)に面する。室内パネル(15)は、締結部材(例えば、ボルト)によってケーシング(12)に固定される。室内パネル(15)は、平板部(15b)およびフレーム部(15c)で構成される。平板部(15b)は、点検口(18)を閉塞する。フレーム部(15c)は、平板部(15b)の周囲を囲む枠である。室内パネル(15)は、取り外し可能である。
【0045】
室内パネル(15)の平板部(15b)には、内気吸込口(15a)が形成される。内気吸込口(15a)は、点検口(18)に含まれる。言い換えると、点検口(18)の一部が吸込口を形成している。内気吸込口(15a)は、室内空気を吸い込む。内気吸込口(15a)は、室内空間(5)と排気路(14)の流入端とを互いに連通させる。
【0046】
(3-2)第1収容部
第1収容部(31)は、ケーシング(12)内における前側に配置される。第1収容部(31)は、点検口(18)の上部に配置される。第1収容部(31)は、発泡スチロールで構成される。第1収容部(31)は、直方体状に形成される。第1収容部(31)は、その上側と下側が開放されている。第1収容部(31)は、仕切部(32)、全熱交換器収容部(33)、およびハウジング部(34)を有する。
【0047】
図5に示すように、仕切部(32)は、第1収容部(31)の上下方向の中央よりも上側に形成される板状の部分である。仕切部(32)は、ケーシング(12)内における第1収容部(31)によって区画された空間を全熱交換器収容空間(33a)とファン収容空間(34a)とに仕切る。
【0048】
全熱交換器収容空間(33a)は、仕切部(32)の下方に形成される。全熱交換器収容空間(33a)は、全熱交換器収容部(33)と室内パネル(15)とによって囲まれた空間である。全熱交換器収容部(33)は、箱状に形成された部分である。全熱交換器収容空間(33a)には、全熱交換器(21)およびフィルタ(24)が配置される。
【0049】
ファン収容空間(34a)は、仕切部(32)の上方に形成される。ファン収容空間(34a)は、ハウジング部(34)とケーシング(12)の上板(12a)とによって囲まれた空間である。図4に示すように、ハウジング部(34)は、排気ファン(23)の周囲を囲むように円弧状に形成された部分である。ハウジング部(34)は、仕切部(32)から上方に延びる。ファン収容空間(34a)には、排気ファン(23)が配置される。
【0050】
第1収容部(31)の前側面には、略矩形状の第1流入口(35)と第1流出口(36)とが形成される。第1流入口(35)は、全熱交換器収容空間(33a)に連通する。第1流入口(35)は、ダクト固定部材(17)を介して、第1ダクト接続部(C1)に連通する。第1ダクト接続部(C1)の流出端から第1流入口(35)を経由して全熱交換器(21)の前側面までの流路が、第1流路(P1)を構成する。第1流路(P1)は、給気路(13)のうち全熱交換器(21)の上流側の流路を構成する。
【0051】
第1流出口(36)は、ファン収容空間(34a)に連通する。第1流出口(36)は、ダクト固定部材(17)を介して、第2ダクト接続部(C2)に連通する。仕切部(32)には、略円形状の連通口(39)が形成される。連通口(39)は、全熱交換器(21)の上方に形成される。連通口(39)は、全熱交換器収容空間(33a)とファン収容空間(34a)とを連通する。
【0052】
第2ダクト接続部(C2)の流出端から第1流出口(36)および連通口(39)を経由して全熱交換器(21)の上面までの流路が、第2流路(P2)を構成する。第2流路(P2)は、排気路(14)のうち全熱交換器(21)の下流側の流路を構成する。
【0053】
第1収容部(31)の後側面には、略矩形状の第2流出口(38)が形成される。第2流出口(38)は、全熱交換器収容空間(33a)に連通する。全熱交換器(21)の後側面から第2流出口(38)を経由して第3ダクト接続部(C3)の流入端までの流路が、第3流路(P3)を構成する。第3流路(P3)は、給気路(13)のうち全熱交換器(21)の下流側の流路を構成する。
【0054】
第1収容部(31)の下側には、略矩形状の第2流入口(37)が形成される。第2流入口(37)は、全熱交換器収容空間(33a)に連通する。第2流入口(37)は、ケーシング(12)の点検口(18)の上方に形成される。室内パネル(15)の内気吸込口(15a)から第2流入口(37)を経由して全熱交換器(21)の下面までの流路が、第4流路(P4)を構成する。第4流路(P4)は、排気路(14)のうち全熱交換器(21)の上流側の流路を構成する。
【0055】
(3-3)第2収容部
第2収容部(41)は、ケーシング(12)内に収容される。第2収容部(41)は、第1収容部(31)の後方に隣接して配置される。第2収容部(41)は、ケーシング(12)内における中央に配置される。第2収容部(41)は、樹脂で構成される。
【0056】
第2収容部(41)は、直方体状に形成される。第2収容部(41)は、その長手方向が左右方向となるようにケーシング(12)内に配置される。第2収容部(41)の左右方向の長さは、第1収容部(31)の左右方向の長さよりも長い。第2収容部(41)の左右方向の長さは、ケーシング(12)の内部空間(16)の左右方向の長さと概ね同じである。言い換えると、ケーシング(12)の左右方向の長さは、第2収容部(41)の左右方向の長さによって決定される。第2収容部(41)は、その下面が開放されている。第2収容部(41)の内部には、利用熱交換器(25)、およびポンプ(29)が配置される。
【0057】
第2収容部(41)の前側面には、流入口(42)が形成される。流入口(42)は、第1収容部(31)の第2流出口(38)に対応する位置に形成される。流入口(42)は、第1収容部(31)の第2流出口(38)を介して全熱交換器収容空間(33a)と連通する。第2収容部(41)の後側面には、流出口(43)が形成される。流出口(43)は、利用熱交換器(25)の後方に形成される。第2収容部(41)における流入口(42)から流出口(43)までの流路は、第3流路(P3)の一部を構成する。
【0058】
(3-4)第3収容部
第3収容部(51)は、ケーシング(12)内に収容される。第3収容部(51)は、第2収容部(41)の後方に隣接して配置される。第3収容部(51)は、ケーシング(12)内における後側に配置される。第3収容部(51)は、発泡スチロールで構成される。
【0059】
第3収容部(51)は、本体部(51a)とダクト固定部(51b)とを有する。本体部(51a)は、直方体状に形成される。第3収容部(51)は、本体部(51a)の長手方向が左右方向にとなるようにケーシング(12)内に配置される。ダクト固定部(51b)は、本体部(51a)の後側面から後方に突出する。ダクト固定部(51b)は、筒状に形成される。ダクト固定部(51b)には、第3ダクト接続部(C3)が固定される。第3収容部(51)の内部には、給気ファン(22)が配置される。
【0060】
第3収容部(51)の左右方向の長さは、第1収容部(31)の左右方向の長さと概ね同じである。言い換えると、第3収容部(51)の左右方向の長さは、第2収容部(41)の左右方向の長さよりも短い。
【0061】
第3収容部(51)の前側面には、略矩形状の流入口(52)が形成される。流入口(52)は、第2収容部(41)の流出口(43)に対応する位置に形成される。流入口(52)は、第2収容部(41)の流出口(43)を介して、第2収容部(41)の内部空間と連通する。
【0062】
第3収容部(51)の後側面には、流出口(53)が形成される。本例の流出口(53)は、5つ形成される。各流出口(53)には、第3ダクト接続部(C3)が接続される。第3収容部(51)における流入口(42)から第3ダクト接続部(C3)の流入端までの流路は、第3流路(P3)の一部を構成する。
【0063】
(3-5)全熱交換器
全熱交換器(21)は、本開示の第1熱交換器に対応する。全熱交換器(21)は、第1収容部(31)における全熱交換器収容空間(33a)に配置される。全熱交換器(21)は、給気路(13)を流れる空気と排気路(14)を流れる空気とを熱交換させる。図5において模式的に示すように、全熱交換器(21)の内部には、給気側内部流路(21a)と、排気側内部流路(21b)とが形成される。給気側内部流路(21a)と排気側内部流路(21b)とは、互いに直交する。
【0064】
給気側内部流路(21a)の流入部は、第1流路(P1)に繋がる。給気側内部流路(21a)の流出部は、第3流路(P3)に繋がる。排気側内部流路(21b)の流入部は、第4流路(P4)に繋がる。排気側内部流路(21b)の流出部は、第2流路(P2)に繋がる。
【0065】
全熱交換器(21)は、給気側内部流路(21a)の空気と、排気側内部流路(21b)の空気との間で熱を移動させる。全熱交換器(21)は、給気側内部流路(21a)の空気と、排気側内部流路(21b)の空気との間で水分を移動させる。このように、全熱交換器(21)は、給気側内部流路(21a)の空気と、排気側内部流路(21b)の空気との間で、潜熱および顕熱を交換させる。
【0066】
全熱交換器(21)は、排気側内部流路(21b)の流入面が、内気吸込口(15a)の開口面に沿うように配置される。言い換えると、排気側内部流路(21b)を流れる空気は、略鉛直方向に流れる。排気側内部流路(21b)を流れる空気は、下から上に向かって流れる。給気側内部流路(21a)を流れる空気は、略水平方向に流れる。給気側内部流路(21a)を流れる空気は、前から後ろに向かって流れる。
【0067】
(3-6)フィルタ
換気ユニット(11)は、フィルタ(24)を有する。フィルタ(24)は、第1流路(P1)に配置される。フィルタ(24)は、給気路(13)における全熱交換器(21)の上流側に配置される。フィルタ(24)は、第1収容部(31)における第1流入口(35)と全熱交換器(21)との間に配置される。フィルタ(24)は、室外空気(OA)中の塵埃を捕集する。第4流路(P4)にフィルタを設けてもよい。
【0068】
(3-7)給気ファン
給気ファン(22)は、第3流路(P3)に配置される。給気ファン(22)は、第3収容部(51)の内部に収容される。給気ファン(22)は、給気路(13)の空気を搬送する。給気ファン(22)は、シロッコ型である。給気ファン(22)は、ターボ型やプロペラ型であってもよい。
【0069】
給気ファン(22)は、第1モータ(M1)によって駆動される。第1モータ(M1)の回転数は可変である。第1モータ(M1)は、回転数が調節されるDCファンモータである。給気ファン(22)は、その風量が可変に構成される。給気ファン(22)は、ハウジングを介して、第3収容部に固定される。
【0070】
(3-8)排気ファン
排気ファン(23)は、第2流路(P2)に配置される。排気ファン(23)は、第1収容部(31)におけるファン収容空間(34a)に収容される。排気ファン(23)は、排気路(14)の空気を搬送する。排気ファン(23)は、シロッコ型である。排気ファン(23)は、ターボ型やプロペラ型であってもよい。
【0071】
排気ファン(23)は、第2モータ(M2)によって駆動される。第2モータ(M2)の回転数は可変である。第2モータ(M2)は、回転数が調節されるDCファンモータである。排気ファン(23)は、その風量が可変に構成される。
【0072】
第2モータ(M2)は、ケーシング(12)の上板(12a)における前後方向の前側に固定される。言い換えると、第2モータ(M2)は、第1収容部(31)の上部に固定される。排気ファン(23)は、第2モータ(M2)の下方に配置される。
【0073】
(3-9)利用熱交換器
利用熱交換器(25)は、本開示の第2熱交換器に対応する。利用熱交換器(25)は、第3流路(P3)に配置される。利用熱交換器(25)は、給気路(13)における全熱交換器(21)の下流側に配置される。利用熱交換器(25)は、第3流路(P3)において、給気側内部流路(21a)と給気ファン(22)との間に配置される。
【0074】
利用熱交換器(25)は、第2収容部(41)の内部における左側に配置される。利用熱交換器(25)は、後方に向かうに従って下方に傾いた状態で配置される。利用熱交換器(25)は、鉛直方向に対して45度傾いて配置される。利用熱交換器(25)の上部は、第2収容部(41)の上面に支持される。利用熱交換器(25)の下部は、ドレンパン(28)に支持される。
【0075】
利用熱交換器(25)は、その内部を流れる冷媒と、給気路(13)を流れる空気とを熱交換させる。利用熱交換器(25)は、フィンアンドチューブ式の空気熱交換器である。利用熱交換器(25)は、多数のフィンと伝熱管(25a)とを有する。伝熱管(25a)は、多数のフィンの配列方向に延びる。伝熱管(25a)の内部には、冷媒が流れる。
【0076】
冷房運転時の利用熱交換器(25)は、蒸発器として機能し、空気を冷却する。暖房運転時の利用熱交換器(25)は、放熱器(厳密には、凝縮器)として機能し、空気を加熱する。
【0077】
(3-10)冷媒管接続部
図4に示すように、換気ユニット(11)は、冷媒管接続部(27)を有する。冷媒管接続部(27)は、本開示の接続部に対応する。冷媒管接続部(27)は、ケーシング(12)の内部空間(16)における第1収容部(31)の右側方に配置される。冷媒管接続部(27)は、利用熱交換器(25)と連絡配管(86,87)とを接続するコネクタである。換気ユニット(11)は、第1冷媒管接続部(27a)および第2冷媒管接続部(27b)を有する。
【0078】
第1冷媒管接続部(27a)は、第1連絡配管(86)と伝熱管(25a)とを接続する。第2冷媒管接続部(27b)は、第2連絡配管(87)と伝熱管(25a)とを接続する。第1冷媒管接続部(27a)および第2冷媒管接続部(27b)は、第2収容部(41)の前側面から前方に突出するように配置される。第1冷媒管接続部(27a)および第2冷媒管接続部(27b)は、前側面における右側に固定される。具体的には、第1冷媒管接続部(27a)および第2冷媒管接続部(27b)は、第2収容部(41)の前側面を貫通して固定される。
【0079】
(3-11)ドレンパン
図5に示すように、ドレンパン(28)は、ケーシング(12)の下板(12b)の上方に配置される。ドレンパン(28)は、ケーシング(12)の下板(12b)の上に載っている。ドレンパン(28)は、利用熱交換器(25)の下方に配置される。ドレンパン(28)は、第2収容部(41)の下方に配置される。ドレンパン(28)は、第2収容部(41)の下側を閉塞する。ドレンパン(28)は、上側が開放された皿状に形成される。ドレンパン(28)は、利用熱交換器(25)の周囲で発生した凝縮水を受ける。
【0080】
(3-12)ポンプ
図4に示すように、ポンプ(29)は、第2収容部(41)の内部に配置される。ポンプ(29)は、ドレンパン(28)の上方に配置される。ポンプ(29)は、利用熱交換器(25)の右側方に配置される。言い換えると、ポンプ(29)は、第2収容部(41)の内部空間における右側に配置される。ポンプ(29)は、ドレンパン(28)内の水を排水する。ポンプ(29)は、その下部から水を吸い込む。
【0081】
ポンプ(29)は、排水中継管(図示省略)および排水管接続部(29b)を介して、排水管(29a)が接続される。排水管(29a)は、第2収容部(41)の外部に配置される。排水中継管は、ポンプ(29)の上部と排水管接続部(29b)とを接続する。排水中継管は、第2収容部(41)の内部に配置される。
【0082】
排水管接続部(29b)は、排水中継管と排水管(29a)とをつなぐコネクタである。排水管接続部(29b)は、ケーシング(12)の内部空間(16)に配置される。排水管接続部(29b)は、第2収容部(41)の前側面を貫通して固定される。排水管接続部(29b)は、ポンプ(29)よりも上方に配置される。排水管接続部(29b)は、第1冷媒管接続部(27a)および第2冷媒管接続部(27b)の上方に配置される。排水管(29a)は、ケーシング(12)内における第1収容部(31)の右側方に配置される。ポンプ(29)が運転されると、ドレンパン(28)に溜まった水がポンプ(29)の下部から吸い込まれ、排水管(29a)を経由して、ケーシング(12)の外部へ排出される。
【0083】
(4)熱源ユニット
図2に示す熱源ユニット(80)は、室外空間(6)に配置される。熱源ユニット(80)は、熱源ファン(81)を有する。熱源ユニット(80)は、冷媒回路(R)の要素として、圧縮機(82)、熱源熱交換器(83)、切換機構(84)および膨張弁(85)を有する。
【0084】
圧縮機(82)は、吸入した冷媒を圧縮する。圧縮機(82)は、圧縮した冷媒を吐出する。圧縮機(82)は、揺動ピストン式、ローリングピストン式、スクロール式などの回転式圧縮機である。圧縮機(82)は、インバータ式である。
【0085】
熱源熱交換器(83)は、フィンアンドチューブ式の空気熱交換器である。熱源熱交換器(83)は、その内部を流れる冷媒と室外空気とを熱交換させる室外熱交換器である。
【0086】
熱源ファン(81)は、熱源熱交換器(83)の近傍に配置される。本例の熱源ファン(81)は、プロペラファンである。熱源ファン(81)は、熱源熱交換器(83)を通過する空気を搬送する。
【0087】
切換機構(84)は、冷房サイクルである第1冷凍サイクルと、暖房サイクルである第2冷凍サイクルとを切り換えるように、冷媒回路(R)の流路を変更する。切換機構(84)は、四方切換弁である。切換機構(84)は、第1ポート(84a)、第2ポート(84b)、第3ポート(84c)、および第4ポート(84d)を有する。切換機構(84)の第1ポート(84a)は、圧縮機(82)の吐出部と繋がる。切換機構(84)の第2ポート(84b)は、圧縮機(82)の吸入部と繋がる。切換機構(84)の第3ポート(84c)は、第1連絡配管(86)を介して利用熱交換器(25)のガス側端部と繋がる。切換機構(84)の第4ポート(84d)は、熱源熱交換器(83)のガス側端部と繋がる。
【0088】
切換機構(84)は、第1状態と第2状態とに切り換わる。第1状態(図3の実線で示す状態)の切換機構(84)は、第1ポート(84a)と第4ポート(84d)とを連通し且つ第2ポート(84b)と第3ポート(84c)とを連通する。第2状態(図3の破線で示す状態)の切換機構(84)は、第1ポート(84a)と第3ポート(84c)とを連通し、第2ポート(84b)と第4ポート(84d)とを連通する。
【0089】
膨張弁(85)は、一端が熱源熱交換器(83)の液側端部と繋がり、他端が第2連絡配管(87)を介して利用熱交換器(25)の液側端部と繋がる。膨張弁(85)は、その開度が調節可能な電子膨張弁である。
【0090】
(5)運転動作
換気装置(10)の運転動作について図2を参照しながら説明する。換気装置(10)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う。図2では、冷房運転時の冷媒の流れを実線矢印で示し、暖房運転時の冷媒の流れを破線矢印で示している。
【0091】
(5-1)冷房運転
冷房運転では、圧縮機(82)および熱源ファン(81)が運転し、切換機構(84)が第1状態となり、膨張弁(85)の開度が調節される。加えて、冷房運転では、給気ファン(22)および排気ファン(23)が運転する。
【0092】
冷房運転時の冷媒回路(R)は、第1冷凍サイクルを行う。第1冷凍サイクルでは、熱源熱交換器(83)が放熱器として機能し、利用熱交換器(25)が蒸発器として機能する。
【0093】
具体的には、圧縮機(82)で圧縮された冷媒は、熱源熱交換器(83)を流れる。熱源熱交換器(83)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。熱源熱交換器(83)で凝縮した冷媒は、膨張弁(85)で減圧された後、利用熱交換器(25)を流れる。利用熱交換器(25)では、冷媒が給気路(13)の空気から吸熱して蒸発する。利用熱交換器(25)で蒸発した冷媒は、圧縮機(82)に吸入される。
【0094】
冷房運転時の換気ユニット(11)では、排気ファン(23)の運転に伴い室内空気(RA)が第4流路(P4)に取り込まれる。給気ファン(22)の運転に伴い室外空気(OA)が第1流路(P1)に取り込まれる。第1流路(P1)の空気は、全熱交換器(21)の給気側内部流路(21a)を流れる。第4流路(P4)の空気は、全熱交換器(21)の排気側内部流路(21b)を流れる。
【0095】
例えば夏季においては、図1に示す他の空気調和装置(A)により室内空間(5)が冷房される。この場合、室内空気(RA)の温度は室外空気(OA)の温度よりも低くなる。加えて、室内空気(RA)の湿度は室外空気(OA)の湿度よりも低くなる。このため、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気が排気側内部流路(21b)の空気によって冷却される。同時に、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気中の水分が排気側内部流路(21b)の空気へ移動する。
【0096】
排気側内部流路(21b)から第2流路(P2)へ流出した空気は、排気ダクト(D2)を流れ、排出空気(EA)として室外空間(6)へ排出される。
【0097】
給気側内部流路(21a)において冷却および除湿された空気は、第3流路(P3)に流出する。この空気は、利用熱交換器(25)によって冷却される。冷却された空気は、給気ダクト(D3)を流れ、供給空気(SA)として室内空間(5)へ供給される。
【0098】
(5-2)暖房運転
暖房運転では、圧縮機(82)および熱源ファン(81)が運転し、切換機構(84)が第2状態となり、膨張弁(85)の開度が調節される。加えて、暖房運転では、給気ファン(22)および排気ファン(23)が運転する。
【0099】
暖房運転時の冷媒回路(R)は、第2冷凍サイクルを行う。第2冷凍サイクルでは、利用熱交換器(25)が放熱器として機能し、熱源熱交換器(83)が蒸発器として機能する。
【0100】
具体的には、圧縮機(82)で圧縮された冷媒は、利用熱交換器(25)を流れる。利用熱交換器(25)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。利用熱交換器(25)で凝縮した冷媒は、膨張弁(85)で減圧された後、熱源熱交換器(83)を流れる。熱源熱交換器(83)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。熱源熱交換器(83)で蒸発した冷媒は、圧縮機(82)に吸入される。
【0101】
例えば冬季においては、図1に示す他の空気調和装置(A)により室内空間(5)が暖房される。この場合、室内空気(RA)の温度は室外空気(OA)の温度よりも高くなる。加えて、室内空気(RA)の湿度は室外空気(OA)の湿度よりも高くなる。このため、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気が排気側内部流路(21b)の空気によって加熱される。同時に、全熱交換器(21)では、排気側内部流路(21b)の空気中の水分が給気側内部流路(21a)の空気へ移動する。
【0102】
排気側内部流路(21b)から第2流路(P2)へ流出した空気は、排気ダクト(D2)を流れ、排出空気(EA)として室外空間(6)へ排出される。
【0103】
給気側内部流路(21a)において加熱および加湿された空気は、第3流路(P3)に流出する。この空気は、利用熱交換器(25)によって加熱される。加熱された空気は、給気ダクト(D3)を流れ、供給空気(SA)として室内空間(5)へ供給される。
【0104】
(6)利用熱交換器と他の機器の配置関係
利用熱交換器(25)と他の機器の配置関係の詳細について説明する。
【0105】
(6-1)利用熱交換器と全熱交換器との関係
全熱交換器(21)と利用熱交換器(25)とは、ケーシング(12)の下面(第1面)である下板(12b)に沿う第1方向に配列される。厳密には、第1方向は、第1側板(12c)と第2側板(12d)とに亘る方向である。第1側板(12c)は、ケーシング(12)のうち外気吸込口(o1)が形成される側面である。第2側板(12d)は、ケーシング(12)のうち給気口(o3)が形成される側面である。本例の第1方向は、水平方向のうち前後方向に対応する。
【0106】
図4図5、および図7に示すように、全熱交換器(21)は、第1方向で見た場合に、利用熱交換器(25)と重なる。図7では、全熱交換器(21)の給気側流出面(21c)を二点鎖線で表し、利用熱交換器(25)の流入面(25b)を一点鎖線で表している。
【0107】
給気側流出面(21c)は、全熱交換器(21)のうち給気側内部流路(21a)の空気が流出する通風面である。本例の全熱交換器(21)は、6つの面を有する直方体状に形成される。給気側流出面(21c)は、全熱交換器(21)の後側の鉛直な面に対応する。
【0108】
利用熱交換器(25)の流入面(25b)は、利用熱交換器(25)のうち空気が流入する通風面である。具体的には、流入面(25b)は利用熱交換器(25)の前側の面のうち、左右の両端部分(左右の端板部分)の間に形成される。
【0109】
全熱交換器(21)と利用熱交換器(25)とを第1方向において重ねる配置とすると、ケーシング)の上下の高さを低減できる。これにより、横置き式換気装置を上下方向においてコンパクト化できる。
【0110】
加えて、全熱交換器(21)と利用熱交換器(25)とが第1方向に重なることで、利用熱交換器(25)に流入する空気の偏流を抑制できる。全熱交換器(21)の給気側流出面(21c)からは、その全体に亘って均等に空気が流出し易いからである。
【0111】
図7に示すように、全熱交換器(21)の高さをh1とする。第1方向(図7の紙面方向)で見た場合に、全熱交換器(21)と利用熱交換器(25)とが重なる部分の高さをhaとする。この場合、本実施形態では、高さhaが高さh1の60%以上である。このように、全熱交換器(21)と利用熱交換器(25)とが高さ方向において重なる領域を広げることで、ケーシング(12)の上下の高さを低減できる。
【0112】
全熱交換器(21)の給気側流出面(21c)は、利用熱交換器(25)の流入面(25b)と対向する。上述のように、給気側流出面(21c)からは空気が均等に流出し易い。このため、給気側流出面(21c)を流入面(25b)と対向させることで、利用熱交換器(25)の流入面(25b)における空気の偏流を抑制できる。
【0113】
給気側流出面(21c)と垂直な第2方向から見た場合に、給気側流出面(21c)と流入面(25b)とが空間を介して重なる。ここで、本例では、給気側流出面(21c)が鉛直な後面であるため、第2方向は第1方向(前後方向)と一致する。このように、給気側流出面(21c)と流入面(25b)とを第2方向において重ねることで、給気側流出面(21c)を流出した空気が、そのまま流入面(25b)に送られる。これにより、利用熱交換器(25)に流入する空気の偏流を抑制できる。
【0114】
図4図5、および図7に示すように、第2方向(本例では第1方向に相当)からみた場合に、給気側流出面(21c)の投影面と、流入面の投影面とが重なる面積が、給気側流出面(21c)の面積の1/2以上である。これにより、給気側流出面(21c)を流出した空気が、そのまま流入面(25b)に送られる割合が大きくなる。これにより、利用熱交換器(25)に流入する空気の偏流を抑制できる。
【0115】
図7に示すように、本例では、利用熱交換器(25)の流入面(25b)の面積が、給気側流出面(21c)の面積よりも大きい。これにより、給気側流出面(21c)を流出した空気の流路が、利用熱交換器(25)において狭くなってしまうことを抑制できる。したがって、利用熱交換器(25)の流路が狭くなることに起因して、給気路(13)の圧力損失が低下することを抑制できる。
【0116】
(6-2)利用熱交換器と排気ファンの関係
図5に示すように、排気ファン(23)は、全熱交換器(21)の上面に沿うように配意される。排気ファン(23)は全熱交換器(21)と上下に重なるように配置される。排気ファン(23)は、その第2モータ(M2)の軸が上下を向くように横置きに配置される。これにより、ケーシング(12)を上下方向にコンパクト化できる。
【0117】
排気ファン(23)は、第1方向で見た場合に、利用熱交換器(25)と重なる。厳密には、利用熱交換器(25)は、第1方向で見た場合に、排気ファン(23)と全熱交換器(21)との双方と重なる。これにより、ケーシング(12)を上下方向にコンパクト化できる。
【0118】
(6-3)給気路の構成
図5および図6において、一点鎖線の矢印Xにて模式的に示すように、本例の給気路(13)は、外気吸込口(o1)、全熱交換器(21)、利用熱交換器(25)、給気ファン(22)、および給気口(o3)に亘って、第1方向に直線状に延びる。全熱交換器(21)の給気側内部流路(21a)は第1方向に延びる。本例の第1方向は前後方向である。これにより、本例の給気路(13)は、外気吸込口(o1)から給気口(o3)に亘って、曲がることがない直線状の流路となる。この結果、長い給気路(13)の圧力損失を低減できる。
【0119】
第1方向で見た場合に、外気吸込口(o1)、全熱交換器(21)の給気側内部流路(21a)、利用熱交換器(25)、給気ファン(22)、および給気口(o3)が第1方向において重なる。これにより、ケーシング(12)を上下方向にコンパクト化できる。
【0120】
(7)排気側流入面と内気吸込口との関係
図5に示すように、全熱交換器(21)の排気側流入面(21d)は、内気吸込口(o4)に沿う位置にある。ここで、排気側流入面(21d)は、全熱交換器(21)のうち排気側内部流路(21b)の空気が流入する通風面である。排気側流入面(21d)は、全熱交換器(21)の下側の水平な面に対応する。このように、排気側流入面(21d)を内気吸込口(o4)に沿う位置に配置することで、内気吸込口(o4)から排気側流入面(21d)までの上下方向の流路長さを短くできる。この結果、ケーシング(12)を上下方向にコンパクト化できる。
【0121】
(8)特徴
(8-1)全熱交換器(21)は、第1方向である前後方向に見た場合に、利用熱交換器(25)と重なる。これにより、ケーシング(12)の上下の高さを小さくできる。加えて、利用熱交換器(25)に流入する空気の偏流を抑制できる。この結果、利用熱交換器(25)における、空気と冷媒との実質的な伝熱面積を拡大できる。
【0122】
(8-2)全熱交換器(21)は、排気路(14)の空気が流入する排気側流入面(21d)を有する。排気側流入面(21d)は、内気吸込口(o4)に沿う位置にある。これにより、内気吸込口(o4)から排気側流入面(21d)までの上下方向の流路長さを短くできる。この結果、ケーシング(12)の上下の高さを小さくできる。
【0123】
(8-3)全熱交換器(21)の給気側流出面(21c)が、利用熱交換器(25)の流入面(25b)と対向する。例えば給気側流出面(21c)と利用熱交換器(25)との間に給気ファン(22)を配置した場合、給気ファン(22)から吹出される空気は、流入面(25b)の一部に局所的に流れ易くなる。これに対し、全熱交換器(21)の給気側流出面(21c)は、その全域に亘って空気が均一に流出し易い。このため、全熱交換器(21)と給気側流出面(21c)とを対向させることで、流入面(25b)における空気の偏流を効果的に抑制できる。
【0124】
(8-4)給気側流出面(21c)と垂直な第2方向から見た場合に、給気側流出面(21c)と流入面(25b)とが空間を介して重なる。これにより、給気側流出面(21c)から流出する空気が、そのまま流入面(25b)に送られ易くなる。この結果、流入面(25b)における偏流を抑制できる。
【0125】
(8-5)第2方向から見た場合に、給気側流出面(21c)の投影面と流入面(25b)の投影面とが重なる面積が、給気側流出面(21c)の面積の1/2以上である。これにより、給気側流出面(21c)から流出する空気が、そのまま流入面(25b)に送られ易くなる。この結果、流入面(25b)における偏流を抑制できる。
【0126】
(8-6)第1方向で見た場合に、第1熱交換器(21)と第2熱交換器(25)とが重なる高さhaが、該第1熱交換器(21)の高さh1の60%以上である。これにより、ケーシング(12)の上下の高さをさらに小さくできる。
【0127】
(8-7)給気路(13)は、外気吸込口(o1)、全熱交換器(21)、利用熱交換器(25)、給気ファン(22)、および給気口(o3)に亘って第1方向に直線状に延びる。これにより、給気路(13)の全長を短くできる。空気流れが曲がることも抑制できる。その結果、給気路(13)における圧力損失を低減でき、給気ファン(22)の動力を削減できる。
【0128】
(8-8)排気ファン(23)は、第1方向で見た場合に、利用熱交換器(25)と重なる。厳密には、排気ファン(23)および全熱交換器(21)が上下に配列され、これらの双方が利用熱交換器(25)と第1方向において重なる。これにより、ケーシング(12)の上下の高さを低減できる。
【0129】
(9)変形例
上記実施形態については以下のような変形例としてもよい。なお、以下の説明では、原則として実施形態と異なる点について説明する。
【0130】
(9-1)変形例1:給気路
給気路(13)は、外気吸込口(o1)、全熱交換器(21)、および利用熱交換器(25)に亘って第1方向に直線状に延びるのがよい。この場合には、給気路(13)は、給気口(o3)や給気ファン(22)と第1方向に直線状に重なっていなくてもよい。
【0131】
給気路(13)は、外気吸込口(o1)、全熱交換器(21)、利用熱交換器(25)、および給気ファン(22)に亘って第1方向に直線状に延びてもよい。この場合には、給気路(13)は、給気口(o3)と第1方向に直線状に重なっていなくてもよい。
【0132】
これらの構成においても、給気路(13)の圧力損失を低減できる。ケーシング(12)を上下方向に短くできる。
【0133】
(9-2)変形例2:給気側流出面と流入面との関係
上述した実施形態では、全熱交換器(21)の給気側流出面(21c)と、利用熱交換器(25)の流入面(25b)とは、互いに平行な状態で対向してもよい。給気側流出面(21c)と流入面(25b)とは、互いに45°以下の角度をなすように対向すればよい。
【0134】
全熱交換器(21)の給気側流出面(21c)の全部が、利用熱交換器(25)の流入面(25b)と第1方向において重なってもよい。
【0135】
上述した高さhaは、高さh1の80%以上であってもよいし、100%であってもよい。
【0136】
《その他の実施形態》
上述した実施形態、およびその変形例においては、以下の構成としてもよい。
【0137】
第1熱交換器(21)は、給気路(13)を流れる空気と、排気路(14)を流れる空気の顕熱のみを交換する顕熱交換器であってもよい。
【0138】
切換機構(84)は、四方切換弁でなくてもよい。切換機構(84)は、4つの流路とこれらを開閉する開閉弁を組み合わせた構成であってもよいし、2つの三方弁を組み合わせた構成であってもよい。
【0139】
膨張弁(26)は、電子膨張弁でなくてもよく、感温式の膨張弁や、回転式の膨張機構であってもよい。
【0140】
複数の給気ダクト(D3)を給気路(13)に接続してもよい。この場合、複数の給気路(13)のそれぞれの流出端が、1つの室内空間(5)または複数の室内空間(5)に繋がる。給気ダクト(D3)は、給気路(13)に繋がる1つの主管と、該主管から分岐する複数の分岐管を有してもよい。この場合、各分岐管の流出端が、1つの室内空間(5)または複数の室内空間(5)に繋がる。
【0141】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
【0142】
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0143】
以上に説明したように、本開示は、換気装置について有用である。
【符号の説明】
【0144】
o1 外気吸込口
o3 給気口
o4 内気吸込口
5 室内空間
10 換気装置
12 ケーシング
12b 第1面
13 給気路
14 排気路
21 第1熱交換器
21c 給気側流出面
21d 排気側流入面
22 給気ファン
23 排気ファン
25 第1熱交換器
25 第2熱交換器
25b 流入面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7