(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-14
(45)【発行日】2023-02-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230215BHJP
H04N 21/239 20110101ALI20230215BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20230215BHJP
H04L 51/04 20220101ALI20230215BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04N21/239
H04N21/258
H04L51/04
(21)【出願番号】P 2022112896
(22)【出願日】2022-07-14
【審査請求日】2022-08-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【審査官】後藤 昂彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0204871(US,A1)
【文献】国際公開第2020/021947(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04N 21/239
H04N 21/258
H04L 51/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた投稿をユーザの端末に表示させる表示制御部と、
を有し、
前記受付部は、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、当該第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる当該特別メッセージに対する所定リアクションを許可し、
前記受付部は、前記特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、当該所定リアクションに係る投稿を当該特別メッセージに関連付け、
前記受付部は、前記第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、前記第2ユーザからの当該通常メッセージに対する所定リアクションを許可しない、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第2ユーザによる前記所定リアクションが所定価値の消費を伴う場合、当該第2ユーザの情報を前記特別メッセージに対応付けて表示させ、
前記表示制御部は、前記第2ユーザによる前記所定リアクションが所定価値の消費を伴わない場合、当該第2ユーザの情報を前記特別メッセージに対応付けて表示させない、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記第1ユーザによる前記特別メッセージの表示から所定時間内に限り、前記第2ユーザによる前記所定リアクションの受け付けを許可する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受付部は、前記第1ユーザが消費した所定価値に応じて前記所定時間を決定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付部が前記特別メッセージとして第1特別メッセージと第2特別メッセージを受け付けている場合であって、当該第1特別メッセージに対応する前記所定時間が経過する一方で、当該第2特別メッセージに対応する前記所定時間が経過していないとき、
前記表示制御部は、前記第2特別メッセージの表示を前記第1特別メッセージの表示に優先させる、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部が前記特別メッセージとして第1特別メッセージと第2特別メッセージを受け付けている場合、
前記表示制御部は、前記第2特別メッセージの表示を前記第1特別メッセージの表示に優先している状態で、当該第1特別メッセージに対する前記所定リアクションを受け付けたとき、当該第1特別メッセージの表示を当該第2特別メッセージの表示に優先させる、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記特別メッセージに対する前記第2ユーザの前記所定リアクションに応じ、当該特別メッセージの表示時間を変化させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記所定リアクションとして第1所定リアクションと第2所定リアクションを受け付けている場合、
前記表示制御部は、前記第2ユーザから受け付けた前記第1所定リアクションの総数と前記第2所定リアクションの総数の大小関係に応じ、前記特別メッセージの表示時間を変化させる、
請求項
7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1ユーザの前記特別メッセージに対する前記所定リアクションとして、同じ前記第2ユーザからは第1所定リアクションと第2所定リアクションのいずれか一方のみを受け付ける場合、
前記表示制御部は、前記第1所定リアクションに対応するユーザの総数と前記第2所定リアクションに対応するユーザの総数との大小関係に応じ、前記特別メッセージの表示時間を変化させる、
請求項
7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2ユーザによる前記所定リアクションとして所定価値の消費を伴う第2特別メッセージを受け付けた場合、
前記表示制御部は、前記第2特別メッセージによる所定価値の消費量に応じ、前記第1ユーザが投稿した前記特別メッセージの表示時間を延長する時間を制御する、
請求項
7に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第2ユーザから所定価値の消費を伴う前記所定リアクションを受け付けた場合、
前記表示制御部は、前記特別メッセージの投稿に際して前記第1ユーザが消費した所定価値の量と前記第2ユーザが前記所定リアクションを通じて消費した所定価値の量との総量に応じ、当該特別メッセージの表示時間を決定する、
請求項
7に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記受付部が、消費された所定価値の量が同じ前記特別メッセージを複数受け付けている場合、
前記表示制御部は、対応する前記所定リアクションで消費された所定価値の量が多い方の表示時間を所定価値の量が少ない方の表示時間よりも長くする、
請求項
11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記第2ユーザによる所定価値の消費を伴う第2特別メッセージが前記第1ユーザに対する前記所定リアクションである場合と当該所定リアクションではない場合とで、当該第2特別メッセージの表示位置を変更する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第1ユーザの前記特別メッセージに対する前記所定リアクションの数が多いシーンを前記配信コンテンツのハイライトシーンとして特定し、当該配信コンテンツを視聴するユーザに通知する通知部を更に有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記受付部は、前記第2ユーザによる前記所定リアクションとして所定操作を受け付けた場合、前記第1ユーザが前記特別メッセージに対して消費する所定価値の一部を当該第2ユーザの負担に振り替える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記表示制御部は、前記第2ユーザによる前記所定リアクションが前記所定操作を伴わない場合、前記特別メッセージに対する第1位置に当該第2ユーザの投稿を表示し、
前記表示制御部は、前記第2ユーザによる前記所定リアクションが前記所定操作を伴う場合、前記特別メッセージに対する第2位置に当該第2ユーザの投稿を表示させる、
請求項
15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
プロセッサが、配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付ける処理と、
プロセッサが、前記受け付ける処理が受け付けた投稿をユーザの端末に表示させる処理と、
プロセッサが、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、当該第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる当該特別メッセージに対する所定リアクションを許可させる処理と、
プロセッサが、前記特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、当該所定リアクションに係る投稿を当該特別メッセージに関連付ける処理と、
プロセッサが、前記第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、前記第2ユーザによる当該通常メッセージに対する所定リアクションを許可しない処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項18】
プロセッサに、配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付けさせ、
プロセッサに、受け付けた投稿をユーザの端末に表示させ、
プロセッサに、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、当該第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる当該特別メッセージに対する所定リアクションを許可させ、
プロセッサに、前記特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、当該所定リアクションに係る投稿を当該特別メッセージに関連付け、
プロセッサに、前記第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、前記第2ユーザによる当該通常メッセージに対する所定リアクションを許可させない、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク上で動画像やメッセージ(以下「配信コンテンツ」という。)をライブ配信するサービスには、コメントやスタンプ等の投稿を視聴者から受け付けて時系列に表示する機能が用意されている。投稿の内容は、投稿者本人だけでなく、配信コンテンツの配信者や投稿者以外の視聴者にも視聴可能に表示される。
ところで、投稿には、金銭その他の価値(以下、「所定価値」ともいう。)の消費を伴う投稿と、所定価値の消費を伴わない投稿がある。前者は、「スーパーチャット」、「スパチャ」、「特別メッセージ」等と呼ばれ、後者と区別される。以下では、後者を「通常メッセージ」という。スーパーチャットは、通常メッセージよりも目立つ態様で表示されるだけでなく、所定価値の大きさに応じて定まる時間の表示が保証される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、現在の配信サービスには、スーパーチャットに対する投稿を受け付ける機能が用意されていない。このため、配信者や視聴者には、表示されている投稿が、スーパーチャットに対する投稿か、配信中の配信コンテンツに対する投稿か、通常メッセージに対する投稿かの判断が難しい。
【0005】
本発明は、所定価値の消費を伴うメッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた投稿をユーザの端末に表示させる表示制御部と、を有し、前記受付部は、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、当該第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる当該特別メッセージに対する所定リアクションを許可し、前記受付部は、前記特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、当該所定リアクションに係る投稿を当該特別メッセージに関連付け、前記受付部は、前記第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、前記第2ユーザからの当該通常メッセージに対する所定リアクションを許可しない、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、所定価値の消費を伴うメッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】配信サーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図3】投げ銭で指定された金額(購入額)と表示時間との関係を規定するテーブルの一例を説明する図である。
【
図4】リプライメッセージの受け付け処理を説明するフローチャートである。
【
図5】配信コンテンツの表示画面例を説明する図である。
【
図6】配信コンテンツの他の表示画面例を説明する図である。
【
図7】メッセージの表示処理を説明するフローチャートである。
【
図8】リプライメッセージの投稿に使用される投げ銭画面の表示例を説明する図である。
【
図9】ステップ15の表示画面例を説明する図である。
【
図10】投げ銭専用欄に表示されている投げ銭シンボルに対する開く操作を受け付けた場合の表示例を示す図である。
【
図11】ステップ16の表示画面例を説明する図である。
【
図12】投げ銭専用欄に表示されている投げ銭シンボルに対する開く操作を受け付けた場合の表示例を示す図である。
【
図13】単独での投げ銭の投稿に使用される投げ銭画面の表示例を説明する図である。
【
図14】ステップ18の表示画面例を説明する図である。
【
図15】リプライの受付期間とメッセージの入力欄の表示との関係を説明する図である。
【
図16】リプライの受付期間が終了していない投げ銭シンボルの表示を優先する表示例を説明する図である。
【
図17】リプライの受付期間が終了していない投げ銭シンボルの表示を優先する他の表示例を説明する図である。
【
図18】投げ銭へのリプライを受け付ける期間中にリプライメッセージの投稿を受け付けた投げ銭シンボルの表示を他の投げ銭シンボルの表示に優先する表示例を説明する図である。
【
図19】リプライ先となる投げ銭の購入額とリプライメッセージで受付可能な最大文字数の関係を説明する図表である。
【
図20】リプライメッセージとしての投げ銭の購入額とリプライメッセージで受付可能な最大文字数の関係を説明する図表である。
【
図21】リプライメッセージとして2種類のスタンプが投稿される場合におけるリプライ先の投げ銭の表示時間の制御例を説明するフローチャートである。
【
図22】リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間を、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額に応じて決定する制御例を説明する図表である。
【
図23】リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間を、リプライ先の投げ銭の購入額とリプライメッセージとしての投げ銭の購入額の総額に応じて決定する制御例を説明する図表である。
【
図24】リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長時間の他の制御例を説明するフローチャートである。
【
図25】割り勘ボタン付きの表示画面例を説明する図である。
【
図26】割り勘実行後の表示画面を説明する図である。
【
図27】投げ銭専用欄に表示されている投げ銭シンボルに対する開く操作を受け付けた場合の表示例を示す図である。
【
図28】実施の形態8で使用する配信サーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図29】通知部によるハイライトシーンの特定を説明する図である。
【
図30】縦長のディスプレイを有するユーザ端末における共演動画の表示画面例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明の実施の形態は、後述する形態例に限定されない。
従って、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載された範囲に限定されない。例えば実施の形態に記載された内容に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、後述する各種の機能部は、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)その他のプロセッサによるプログラムの実行を通じて実現される。
【0010】
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「プログラム」は、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
「配信コンテンツ」は、配信の対象である動画像やメッセージである。実施の形態では、配信コンテンツとしてライブ配信を想定するが、蓄積型の配信でもよい。
「動画像」には、例えば楽曲を演奏する様子を撮像した画像、歌唱の様子を撮像した画像、手品その他の実演を撮像した画像、ゲームのプレイ画面の画像、競技の中継画像、調理の様子や料理を食べる様子を撮像した画像、日常の身の回りの状況等を撮像した画像、特定の知識や話題についての発言を撮像した画像がある。
【0011】
「配信ユーザ」は、配信コンテンツを配信するユーザをいう。ユーザは個人の場合とグループの場合がある。グループは、メンバーが複数人であることをいう。
「視聴ユーザ」は、配信コンテンツを視聴するユーザをいう。
「メッセージ」は、視聴ユーザが配信ユーザを宛先としてアップロードする投稿や投稿の内容をいう。ここでのメッセージは、文字列(テキスト)、スタンプ、アイコン等で構成される。スタンプには、例えば定型文、「good」、「いいね」、「bad」、「やだね」、アイコンがある。メッセージを、「コメント」や「チャット」と呼ぶことがある。
「リプライメッセージ」は、視聴画面に表示されている特定のメッセージに対するリプライとして投稿されるメッセージをいう。リプライメッセージを投稿する操作は、「所定リアクション」の一例である。
【0012】
「所定価値」は、電子マネー、暗号資産、ポイント等のネットワーク上で交換が可能な情報をいう。以下では、所定価値を消費する投稿を「投げ銭」といい、所定価値を消費しない投稿と区別する。所定価値を消費しない投稿は、メッセージのみの投稿である。
ここでの投げ銭は、「特別メッセージ」の一例である。また、メッセージのみの投稿は、「通常メッセージ」の一例である。
「仮想空間」は、コンピュータ技術により構築された仮想の世界や空間をいう。実施の形態で説明する仮想空間は、VR(=Virtual Reality)空間として構築される場合だけでなく、現実空間を拡張したAR(=Augmented Reality)空間や現実空間と融合したMR(=Mixed Reality)空間を含んでもよい。実施の形態で想定する仮想空間のデータは、ネットワーク通信を通じて提供される。
【0013】
仮想空間は、ネットワークに接続された端末を操作するユーザによる利用が可能な空間やサービスをいう。もっとも、オフラインで動作する端末上で提供される仮想空間を除外する意味ではない。例えばオフラインの端末上で動作するアプリケーションを通じてユーザに提供される仮想空間も、実施の形態で説明する仮想空間の一形態である。
仮想空間の具体例には、ゲーム用に設計された仮想の空間、現実の世界を忠実に再現した仮想の空間、現実の世界と同様の社会活動が可能な仮想の空間がある。現実の世界を忠実に再現した仮想の空間には、例えば町並み、商業施設、ショールーム、オフィス、イベント会場、学校がある。また、現実の世界と同様の社会活動には、前述した動画像の例が含まれる。
【0014】
仮想空間は、2次元空間として構築される場合もあれば、3次元空間として構築される場合もある。
「オブジェクト」は、仮想空間に存在する物体をいう。ところで、仮想空間内には自然物は存在しない。このため、仮想空間内におけるユーザの分身(すなわちユーザのオブジェクト)もオブジェクトの一例である。以下では、ユーザの分身を「分身オブジェクト」ともいう。
【0015】
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、仮想空間上での配信サービスを提供する配信サーバ10と、複数のユーザ端末20と、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。
ネットワークNは、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムである。なお、ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。また、有線ネットワークと無線ネットワークの混在型でもよい。
【0016】
配信サーバ10は、配信ユーザからアップロードされた配信コンテンツを視聴ユーザにストリーミング配信するサーバである。本実施の形態の場合、配信コンテンツは、配信ユーザの分身オブジェクトの仮想空間上での活動として配信される。
配信サーバ10は、1又は複数のコンピュータから構成される。配信サーバ10は、オンプレミス型のサーバでもよいし、クラウド型のサーバでもよい。クラウド型のサーバには、例えばIaaS(=Infrastructure as a Service)、PaaS(=Platform as a Service)、SaaS(=Software as a Service)がある。配信サーバ10は、情報処理装置の一例である。
【0017】
ユーザ端末20は、配信サーバ10が提供する配信サービスを利用するユーザが操作する端末である。
ユーザ端末20は、例えばスマートフォン、タブレット型の端末、ノート型やデスクトップ型のコンピュータ、ゲーム端末の他、ヘッドマウント型の端末(いわゆるヘッドセット)、メガネ型の端末(いわゆるスマートグラス)である。ユーザ端末20は、ネットワークNとの通信機能を備えている。
【0018】
図1の場合、ユーザは配信ユーザAと視聴ユーザX、Yの3人である。もっとも、配信ユーザは複数人でもよい。また、視聴ユーザは1人でもよいし、3人以上でもよい。
配信ユーザAが複数人の場合、各配信ユーザは単独で配信コンテンツを配信してもよいが、共演する複数人が配信コンテンツを配信してもよい。
【0019】
<ハードウェア構成>
配信サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信インタフェース14とで構成される。なお、プロセッサ11と各デバイスは、バスその他の信号線15を通じて接続される。
プロセッサ11は、例えばCPUである。
メモリ12は、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)やプロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)で構成される。
【0020】
補助記憶装置13は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置13には、配信動画の配信に関連する機能を実現するプログラムの他、配信動画の配信を管理する情報が含まれる。配信動画の配信に関連する機能を実現するプログラムは、アプリケーションプログラムの一例である。
通信インタフェース14は、ユーザ端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース14には、通信に使用するネットワークNに応じた通信を実現する機能が求められる。
【0021】
ユーザ端末20は、配信サーバ10と同様、プロセッサ、メモリ、補助記憶装置、通信インタフェースを有し、さらに、タッチセンサ、操作ボタン、ディスプレイ、カメラ、マイク、スピーカ等を有する。
タッチセンサとディスプレイが一体化されたデバイスは、タッチパネルと呼ばれる。また、タッチセンサ、操作ボタン、カメラ、マイクは入力装置を構成し、ディスプレイ、スピーカは出力装置を構成する。
本実施の形態におけるユーザ端末20は、配信サーバ10に対する入出力装置として使用される。
【0022】
<機能構成>
以下では、配信サーバ10の機能構成について説明する。
図2は、配信サーバ10の機能上の構成例を説明する図である。なお、
図2に示す機能構成は、アプリケーションプログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
配信サーバ10は、受付部101、表示制御部102、記憶部110を有している。
このうち、記憶部110は、メモリ12(
図1参照)と補助記憶装置13(
図1参照)により実現され、記憶部110以外の機能部は、プロセッサ11で実行されるプログラムと配信サーバ10を構成する各デバイスとの協働により実現される。
【0023】
<記憶部に記憶される情報>
本実施の形態の場合、記憶部110には、配信ユーザ情報111と、視聴ユーザ情報112と、投稿情報113と、投げ銭情報114、投げ銭表示時間115、リプライ受付時間116が記憶されている。
配信ユーザ情報111は、配信コンテンツを配信する配信ユーザの情報である。
図1の場合、配信ユーザAに対応する情報である。配信ユーザ情報111には、例えば配信ユーザを特定するユーザID、ユーザ端末20のIPアドレス、ネットワーク上での取引の記録、仮想空間上での分身オブジェクトの位置情報、投げ銭の受け取りに対する設定がある。ここでの取引の記録には、所定価値の支払いの記録、所定価値の受け取りの記録がある。所定価値の受け取りの記録には、投げ銭で指定された金額の情報、投げ銭を投稿した視聴ユーザを特定するユーザIDや該当するユーザ端末20のIPアドレスが含まれる。
【0024】
視聴ユーザ情報112は、配信コンテンツを視聴する視聴ユーザの情報である。視聴ユーザ情報112には、例えば視聴ユーザXを特定するユーザID、ユーザ端末20のIPアドレス、ネットワーク上での取引の記録、仮想空間上での分身オブジェクトの位置情報、投げ銭の投稿の記録、視聴した配信動画の記録がある。
ここでの取引の記録には、所定価値の支払いの記録、所定価値の受け取りの記録がある。所定価値の支払いの記録には、投げ銭で指定された金額の情報、投げ銭の宛先である配信ユーザを特定するユーザIDや該当するユーザ端末20のIPアドレスが含まれる。
なお、仮想空間上における各ユーザは、配信ユーザであると同時に視聴ユーザであることがある。
【0025】
投稿情報113は、視聴ユーザXや視聴ユーザYが投稿したメッセージの情報である。投稿情報113には、例えばメッセージの宛先と、メッセージの内容とが含まれる。また、投稿情報113には、メッセージの種類(例えばリプライメッセージ、単独での投稿)を示す情報も含まれる。
投げ銭情報114は、視聴ユーザXやYが投稿した投げ銭の情報である。投げ銭情報114には、例えば投げ銭に含まれるメッセージの宛先と、メッセージの内容と、投げ銭で指定された金額の情報と、投げ銭の宛先である配信ユーザを特定するユーザIDが含まれる。本実施の形態の場合、投げ銭の宛先である配信ユーザは1人である。なお、投げ銭情報114には、リプライメッセージとして投稿された投げ銭の情報も含む。
【0026】
投げ銭表示時間115は、投げ銭毎の表示時間を記録する情報である。投げ銭の表示時間は指定された額面に応じて定められる。
図3は、投げ銭で指定された金額(購入額)と表示時間との関係を規定するテーブルの一例を説明する図である。
図3に示すテーブルは、「購入額(日本円)」、「色」、「色名」、「メッセージの最大文字数」、「表示時間」で構成される。ここでの「表示時間」は、投げ銭専用欄202A(
図6参照)に表示される投げ銭シンボルの表示時間である。
【0027】
例えば購入額が100円~199円までの投げ銭は、青色で表示されること、メッセージの入力は認められないこと、表示時間は0秒であることが規定されている。例えば購入額が500円~999円までの投げ銭は、緑色で表示されること、メッセージは150文字まで入力が可能であること、表示時間は2分であることが規定されている。
投げ銭表示時間115は、投稿された投げ銭毎に投げ銭シンボルの表示の管理に使用される。投げ銭表示時間115は、例えば投げ銭の投稿を受け付けた時刻とテーブルから読み出された表示時間とを記録する。または、投げ銭表示時間115は、例えば投げ銭シンボルの表示を終了する時刻を記録する。
リプライ受付時間116は、投げ銭に対するリプライメッセージの受け付けを許可する時間の情報である。リプライ受付時間116は、例えば投げ銭の投稿を受け付けた時刻とリプライの受け付けを許可する時間長とを記録する。または、リプライ受付時間116は、リプライメッセージの受け付けを終了する時刻を記録する。
【0028】
<受付部の機能>
受付部101は、視聴ユーザからのメッセージの投稿を受け付ける機能部である。具体的には、受付部101は、ユーザ端末20(
図1参照)からアップロードを通じ、視聴ユーザからの投稿を受け付ける。
受付部101には、複数のサブ機能が用意されている。以下では、受付部101のサブ機能を順番に説明する。
【0029】
<サブ機能1>
受付部101は、ある視聴ユーザから投げ銭を受け付けている場合、当該視聴ユーザの投げ銭に対する別の視聴ユーザからのリプライメッセージの投稿を許可するサブ機能を有している。換言すると、視聴ユーザXが投げ銭を投稿している場合、受付部101は、視聴ユーザYによる視聴ユーザXの投げ銭へのリプライメッセージの投稿を許可する。ここでの視聴ユーザXは「第1ユーザ」の一例であり、視聴ユーザYは「第2ユーザ」の一例である。
【0030】
<サブ機能2>
受付部101は、ある視聴ユーザから受け付けた投稿が通常メッセージである場合、当該視聴ユーザの通常メッセージに対する別の視聴ユーザからリプライメッセージの投稿を許可しない。換言すると、視聴ユーザXが通常メッセージを投稿している場合、受付部101は、視聴ユーザYによる視聴ユーザXの通常メッセージへのリプライメッセージの投稿を許可しない。
【0031】
この受付機能を、受付部101は、リプライ先の選択ボタン206(
図6参照)の表示と非表示の切り替えを通じて実現する。
換言すると、受付部101は、投げ銭に対する他の視聴ユーザによるリアクションには所定の制限を課さないが、通常メッセージに対する他の視聴ユーザによるリアクションには所定の制限を課す。所定の制限には、例えばリプライメッセージの受け付け自体の制限や受け付けたリプライメッセージの送信に対する制限が含まれる。
【0032】
<サブ機能3>
受付部101は、投げ銭に対するリプライメッセージの投稿を受け付けた場合、投稿されたリプライメッセージをリプライ先の投げ銭に関連付けるサブ機能を有している。
ここでのリプライメッセージには、投げ銭(すなわち特別メッセージ)だけでなく、通常メッセージも含まれる。
ここでの「関連付け」により、リプライメッセージは、リプライ先である投げ銭に関連するメッセージとして記録される。換言すると、リプライ先である投げ銭を主メッセージとし、リプライメッセージは従メッセージとして記録される。
【0033】
<表示制御部の機能>
表示制御部102(
図2参照)は、受付部101(
図2参照)が受け付けた投稿を視聴ユーザのユーザ端末20(
図1参照)に表示させる機能部である。
表示制御部102には、複数のサブ機能が用意されている。以下では、表示制御部102のサブ機能を順番に説明する。
【0034】
<サブ機能1>
表示制御部102(
図2参照)は、リプライメッセージが投げ銭である場合、リプライメッセージの投稿者の情報を、投げ銭専用欄202A(
図6参照)における投げ銭投稿者の表示に対応付けて表示させるサブ機能を有している。
<サブ機能2>
表示制御部102は、リプライメッセージが通常メッセージである場合、リプライメッセージの投稿者の情報を、投げ銭専用欄202Aにおける投げ銭投稿者の表示に対応付けて表示させないサブ機能を有している。
【0035】
<処理動作例>
以下では、配信サーバ10(
図1参照)の受付部101(
図2参照)と表示制御部102(
図2参照)が実行する処理動作の一例を説明する。
以下では、受付部101と表示制御部102の処理動作と、ユーザ端末20に表示される表示画面例を説明する。
【0036】
<リプライメッセージの受け付け>
図4は、リプライメッセージの受け付け処理を説明するフローチャートである。なお、図中における記号のSはステップを意味する。
受付部101は、投げ銭の表示があるか否かを判定する(ステップ1)。メッセージの表示欄202(
図5参照)と投げ銭専用欄202A(
図5参照)のいずれか一方で投げ銭を表す表示が確認された場合、受付部101は、ステップ1で肯定結果を得る。
【0037】
ステップ1で肯定結果が得られた場合、受付部101は、メッセージの入力欄203(
図6参照)に投稿ボタン205(
図6参照)と、リプライ先の選択ボタン206(
図6参照)を表示する(ステップ2)。
一方、ステップ1で否定結果が得られた場合、受付部101は、メッセージの入力欄203(
図5参照)に投稿ボタン205(
図5参照)のみを表示する(ステップ3)。
このステップ2又はステップ3の実行後、受付部101は、ステップ1に戻る。
【0038】
図5は、配信コンテンツの表示画面例を説明する図である。
図5に示す表示画面は、視聴ユーザX等が操作するユーザ端末20のディスプレイに表示される。
表示画面には、配信コンテンツの表示欄201と、メッセージの表示欄202と、メッセージの入力欄203とが配置される。メッセージの表示欄202は、「チャット欄」とも呼ばれる。
図5では、配信コンテンツの表示欄201に配信ユーザAの分身オブジェクトAの動画像が表示されている。
【0039】
メッセージの表示欄202には、メッセージの入力欄203に入力されたメッセージの内容(
図5では白抜きの矩形パターンで示す。)が、投稿した視聴ユーザのアイコン(
図5では〇記号で示す。)とともに時系列に表示されている。
新たに受け付けたメッセージは、表示欄202の最下行に表示される。このため、新たにメッセージを受け付けるごとに、表示中のメッセージは1行ずつ上方に移動される。
従って、メッセージの表示欄202の最上行に表示されているメッセージは、表示されているメッセージの中では受け付けた時刻が最も古いことを意味する。
【0040】
表示欄202の全ての行にメッセージが表示されている状態で新たなメッセージを1つ受け付けると、表示欄202の最上行に表示されているメッセージが表示欄202には表示されなくなる。もっとも、メッセージは削除されないので、スクロールバーをスクロールすることで、表示欄202で確認することは可能である。
図5の場合、メッセージの入力欄203には「コメントする」との文字がグレースケールで表示されており、視聴ユーザに対してメッセージの入力が可能であることを示している。
【0041】
また、メッセージの入力欄203には、投げ銭ボタン204が表示されている。
図5では円(¥)マークが表示されている。投げ銭ボタン204を操作すると、投げ銭画面211(
図8参照)がポップアップ表示される。
また、メッセージの入力欄203の周辺には、投稿ボタン205が配置されている。投稿ボタン205を操作すると、前述したように、投稿されたメッセージの内容がメッセージの表示欄202に表示される。なお、メッセージの入力欄203に入力されたメッセージは、配信サーバ10(
図1参照)にアップロードされ、各ユーザ端末20の表示に反映される。
【0042】
図6は、配信コンテンツの他の表示画面例を説明する図である。
図6には、
図5との対応部分に対応する符号を付して示している。
図6の場合、メッセージの表示欄202と投げ銭専用欄202Aとに投げ銭が表示されている。メッセージの表示欄202には、投げ銭の投稿者と、金額と、メッセージの内容が表示される。一方、投げ銭専用欄202Aには、投げ銭の存在がシンボル形式で表示される。ここでのシンボルは、投げ銭を投稿した視聴ユーザを表す表示名と金額で構成される定型パターンである。なお、シンボルには、メッセージの内容は含まれない。
なお、投げ銭専用欄202Aの表示は、投げ銭の金額が所定値(例えば500円)を超える場合に限られる。
【0043】
図6の場合、メッセージの入力欄203には、リプライ先の選択ボタン206が表示されている。
図6の場合、投げ銭の投稿者は視聴ユーザXのみであるので、選択ボタン206には「X」の文字が付されている。
なお、リプライ先の候補が複数いる場合には、候補の数だけ選択ボタン206を表示してもよいし、選択ボタン206の操作があると、リプライ先の選択画面をポップアップ形式等により表示してもよい。
【0044】
<メッセージの表示>
図7は、メッセージの表示処理を説明するフローチャートである。
まず、受付部101は、メッセージの入力を受け付けか否かを判定する(ステップ11)。メッセージの入力を受け付けか否かは、例えばメッセージの入力欄203(
図5、
図6参照)へのメッセージの入力の有無により判定される。
この他、メッセージの入力を受け付けか否かは、投げ銭ボタン204(
図5、
図6参照)の操作の有無、投稿ボタン205(
図5、
図6参照)の操作の有無、選択ボタン206(
図6参照)の操作の有無によっても判定が可能である。
【0045】
メッセージの入力欄203に対する操作が検知された場合やいずれかのボタン操作が検知された場合、受付部101は、メッセージの入力と判定する。一方、メッセージの入力欄203に対する操作が検知されない場合やいずれのボタン操作も検知されない場合、受付部101は、メッセージの入力ではないと判定する。
メッセージの入力ではない場合、受付部101は、ステップ11で否定結果を得る。この場合、受付部101は、ステップ11の判定を繰り返す。
【0046】
メッセージの入力の場合、受付部101は、ステップ11で肯定結果を得る。この場合、受付部101は、表示中の投げ銭へのリプライメッセージか否かを判定する(ステップ12)。
リプライメッセージか否かはリプライ先の指定があるか否かによって判定される。
リプライ先の指定がある場合、受付部101は、ステップ11で受け付けたメッセージは、リプライメッセージであると判定する。この場合、受付部101は、ステップ12で肯定結果を得る。
一方、リプライ先の指定がない場合、受付部101は、ステップ11で受け付けたメッセージは、通常メッセージであると判定する。この場合、受付部101は、ステップ12で否定結果を得る。
【0047】
まず、ステップ12で肯定結果が得られた場合について説明する。
ステップ12で肯定結果が得られた場合、受付部101は、リプライメッセージを投げ銭に関連付けて保存する(ステップ13)。ここでの関連情報は、投稿情報113(
図2参照)や投げ銭情報114(
図2参照)の一部として記録される。
次に、表示制御部102は、リプライメッセージは投げ銭か否かを判定する(ステップ14)。リプライメッセージとして投げ銭が投稿されたことは、リプライメッセージとしての投げ銭の投稿を指示するボタン214B(
図8参照)の操作の検出により確認が可能である。
【0048】
図8は、リプライメッセージの投稿に使用される投げ銭画面211の表示例を説明する図である。
図8に示す投げ銭画面211は、投げ銭ボタン204(
図6参照)が操作された場合に、
図6に示す表示画面上に表示される。
図8では、視認性の観点から投げ銭画面211だけを表している。
図8に示す投げ銭画面211は、表示イメージ欄212と、金額入力欄213と、購入確定ボタン214とで構成されている。
【0049】
表示イメージ欄212には、投げ銭を投稿した場合にメッセージの表示欄202(
図3参照)に表示されるイメージが表示される。
図8の場合、表示イメージ欄212には、投げ銭を投稿する視聴ユーザ(ここでは視聴ユーザY)のアイコン212Aと、投稿者の表示名212Bと、金額の表示欄212Cと、メッセージの入力欄212Dが配置されている。
【0050】
なお、金額の表示欄212Cの表示は、金額入力欄213で入力された金額に連動する。また、メッセージの入力欄212Dには、入力前の初期状態において注意書きが示されている。
図8の例では「金額とメッセージは公開されます」との注意書きが示されている。メッセージの入力欄212Dには、メッセージの入力が可能である。
図8の場合、金額入力欄213は、スライダーバー213Aと、金額の表示欄213Bとで構成されている。
スライダーバー213Aは、スライド軸とスライダーで構成され、スライダーはスライド軸に沿って左右に移動可能である。スライダーが位置する目盛りの金額が、金額の表示欄213Bにも表示される。この例では500円である。
【0051】
ボタン214Aを操作すると、入力されたメッセージと金額が確定される。また、ボタン214Bを操作すると、配信ユーザAを宛先とする投げ銭が投稿される。
図8の場合、購入確定ボタン214は、「購入して送信」とのラベルが付されたボタン214Aと、「購入してXにリプライ」のラベルが付されたボタン214Bとで構成されている。
ボタン214Aが操作された場合、受付部101は、リプライ先の指定のない単独の投げ銭と判定する。
一方、ボタン214Bが操作された場合、受付部101は、視聴ユーザXの投げ銭に対するリプライとして投稿される投げ銭と判定する。ボタン214Bが操作された場合、視聴ユーザYのメッセージは、リプライメッセージとしてリプライ先である視聴ユーザXの投げ銭に関連付けられる。
【0052】
リプライメッセージが投げ銭である場合、表示制御部102は、ステップ14で肯定結果を得る。
この場合、表示制御部102は、メッセージの表示欄202にリプライメッセージを表示するとともに、投げ銭専用欄にリプライ先のシンボルに関連づけて表示する(ステップ15)。
図9は、ステップ15の表示画面例を説明する図である。
図9には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
図9に示す表示画面では、視聴ユーザYにより新たに投稿された投げ銭がメッセージの表示欄202の最下行に追加されている。
【0053】
また、視聴ユーザYによる投げ銭は、視聴ユーザXの投げ銭に対するリプライメッセージとしての投稿であるので、投げ銭専用欄202Aにも表示されている。
ただし、視聴ユーザYの投げ銭シンボルは、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの直下に表示される。この上下に並んだ配置が表示上の「関連付け」である。
なお、視聴ユーザXの投げ銭をリプライ先とする投げ銭が2以上の場合には、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの直下にリプライ数分だけ投げ銭シンボルを追加してもよい。もっとも、リプライとして投稿された投げ銭の数が多い場合には、投げ銭専用欄202Aの上下に表示する投げ銭シンボルの数に上限を設け、上限を超える投げ銭シンボルの数を「他に3つ」等と表現してもよい。
【0054】
ここでの「関連付け」は、リプライ先である視聴ユーザXの投げ銭シンボルの表示時間とリプライメッセージである視聴ユーザYの投げ銭シンボルの表示時間のいずれか一方が満了するまで維持される。なお、関連付けが維持される時間は、リプライ先である視聴ユーザXの投げ銭の購入額とリプライメッセージとして投稿された投げ銭の購入額との合計値に基づいて算出される表示時間が満了するまで維持してもよい。関連付けが維持されている間、投げ銭専用欄202A内での表示は一体的に移動する。
このように、関連する投げ銭シンボルが上下に並んで表示されることにより、配信ユーザAは、視聴ユーザの関心が高い投げ銭を容易に見つけることが可能になる。
また、リプライ先となった視聴ユーザXは、自身の投げ銭に対する他の視聴ユーザからの投げ銭の投稿を容易に知ることができる。このことは、投げ銭を投稿する際の動機の一つとなる。
また、リプライメッセージとして投げ銭を投稿した視聴ユーザYも、関連付け表示により、自身の賛同等をリプライ先の視聴ユーザXに知らせることが可能になる。
【0055】
図10は、投げ銭専用欄202Aに表示されている投げ銭シンボルに対する開く操作を受け付けた場合の表示例を示す図である。
図10には、
図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、「開く操作」とは、例えば投げ銭専用欄202A内の投げ銭シンボルを押下又はタッチすることをいう。
開く操作の対象である投げ銭シンボルにリプライメッセージが関連付けられている場合、開く操作の対象である投げ銭シンボルのメッセージの内容(
図10であれば、視聴ユーザXの投げ銭の内容)だけでなく、開く操作の対象である投げ銭シンボルに関連付けられている1又は複数のメッセージ(投げ銭だけでなく、通常メッセージも含む。)の内容も合わせて表示される。
【0056】
図10では、投げ銭専用欄202Aが拡張され、視聴ユーザXが投稿したメッセージの内容「すごーい」と、視聴ユーザYが投稿したメッセージの内容「ないすぱ」が投稿者の表示名と金額と並列に表示されている。
このように、関連付けられている複数の投げ銭シンボルの内容が一度に表示される。このため、視聴ユーザは、特定の投げ銭シンボルの内容だけでなく、関連付けられているリプライメッセージの内容も一度に確認することができる。
【0057】
なお、開く操作の対象である投げ銭シンボルにリプライメッセージが関連付けられていない場合には、開く操作の対象である投げ銭シンボルのメッセージの内容(
図10であれば、視聴ユーザXの投げ銭の内容)だけが表示される。すなわち、開く操作の対象である投げ銭シンボルに関連付けを有しないメッセージが開かれることはない。換言すると、メッセージが表示されることはない。
【0058】
一方、リプライメッセージが通常メッセージである場合、表示制御部102は、ステップ14で否定結果を得る。リプライメッセージとしての通常メッセージの投稿は、リプライ先の選択ボタン206の操作の検知により確認が可能である。
この場合、表示制御部102は、メッセージの表示欄202にリプライメッセージを表示する(ステップ16)。
図11は、ステップ16の表示画面例を説明する図である。
図11には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0059】
図11の場合、メッセージの表示欄202にのみ、通常メッセージとして投稿された視聴ユーザYのリプライメッセージが表示され、投げ銭専用欄202Aの表示に変化はない。通常メッセージは、投げ銭専用欄202Aに表示されないためである。もっとも、リプライ先に指定された投げ銭シンボルはハイライトで表示したり、リプライの存在を示すマーク等を追加したりしてもよい。
この種の表示態様の採用により、通常メッセージであってもリプライメッセージの投稿の存在を投げ銭シンボルの表示態様を通じて確認可能にできる。
【0060】
図12は、投げ銭専用欄202Aに表示されている投げ銭シンボルに対する開く操作を受け付けた場合の表示例を示す図である。
図12には、
図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12では、投げ銭専用欄202Aが拡張され、視聴ユーザXが投稿したメッセージの内容「すごーい」と投稿者の表示名と金額の表示領域の欄外に、視聴ユーザYが投稿したメッセージの内容「ないすぱ」が表示されている。このように、開く操作の対象である投げ銭シンボルに関連付けられているリプライメッセージが通常メッセージである場合には、投稿者である視聴ユーザYの情報(例えば表示名)は投げ銭専用欄202Aに表示されない。
【0061】
ここでの「ないすぱ」の表示位置は、投げ銭メッセージに対する「第1位置」の一例である。なお、リプライ先の視聴ユーザXの投げ銭メッセージ「すごーい」が表示されている領域は、投げ銭メッセージに対する「第2位置」の一例である。
このように、通常メッセージによるリプライは、投げ銭専用欄202Aの投げ銭シンボルを開くことにより確認が可能になる。
投げ銭シンボルを開く操作が必要であるが、
図12に示す表示画面により、配信者や視聴ユーザは、リプライとして投稿された普通メッセージの内容を、リプライ先の投げ銭メッセージと関連付けられた状態で確認できる。
【0062】
図7のステップ12の判定処理の説明に戻る。
前述の説明は、ステップ12で肯定結果が得られた場合の処理動作であったが、以下では、ステップ12で否定結果が得られた場合について説明する。
因みに、ステップ12で否定結果が得られた場合とは、視聴ユーザYによる独立したメッセージの投稿を受け付けた場合である。
この場合、表示制御部102は、メッセージは投げ銭か否かを判定する(ステップ17)。独立した投げ銭の投稿であることは、投げ銭の投稿を指示する投げ銭ボタン204(
図6参照)の操作の検出により確認が可能である。
図13は、単独での投げ銭の投稿に使用される投げ銭画面211Aの表示例を説明する図である。
図13には、
図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0063】
単独での投げ銭の投稿の場合には、リプライ先を指定する必要がない。このため、投げ銭画面211Aには、「購入して送信」とのラベルが付されたボタン214Aだけが表示される。すなわち、投げ銭画面211Aには、「購入してXにリプライ」のラベルが付されたボタン214B(
図8参照)が設けられていない。
メッセージが投げ銭である場合、表示制御部102は、ステップ17で肯定結果を得る。
この場合、表示制御部102は、メッセージの表示欄202にメッセージを表示するとともに、投げ銭専用欄202Aにシンボルを表示する(ステップ18)。
【0064】
図14は、ステップ18の表示画面例を説明する図である。
図14には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
また、投げ銭専用欄202Aには、視聴ユーザYが投稿した投げ銭に対応する投げ銭シンボルが、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの右隣に表示されている。つまり、投稿の受け付け順に表示されている。
独立に投稿された投げ銭に対応する投げ銭シンボルは、新たな投げ銭を受け付けるたびに既存の投げ銭シンボルの右隣に追加される。なお、投げ銭専用欄202Aの表示スペースが無くなると、例えば金額の大きい投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示が優先されることもある。因みに、優先されない投げ銭シンボルは、投げ銭専用欄202Aから表示が消える。もっとも、表示が消えることと表示時間が満了することとは別である。
【0065】
因みに、リプライメッセージとして投稿された投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示に、
図14に示す表示手法を採用することも可能である。
ただし、この表示手法の場合には、リプライとしての投稿の前に別の投げ銭があると、リプライ先の投げ銭シンボルとリプライメッセージに対応する投げ銭シンボルとの間に、リプライ関係がない他の投げ銭シンボルが表示されてしまう。
例えばリプライ先が視聴ユーザX、リプライメッセージの投稿者が視聴ユーザYの場合に、視聴ユーザYによるリプライメッセージとしての投げ銭の投稿前に、独立に投稿された視聴ユーザZの投げ銭が存在するとき、投げ銭専用欄202Aには、視聴ユーザXの投げ銭シンボル、視聴ユーザZの投げ銭シンボル、視聴ユーザYの投げ銭シンボルの並びとなる。
【0066】
ところで、投げ銭シンボルの表示は、メッセージの内容が表示されないので、投げ銭シンボルがリプライメッセージであるのか、独立した投稿であるのかを投げ銭専用欄202Aの表示だけからは判断が難しい。
また、独立に投稿された投げ銭に対応する投げ銭シンボルを展開しても、該当する投げ銭シンボルのメッセージの確認が可能になるだけで、いずれの投げ銭シンボルに対する投げ銭であるのかも判断が難しい。
このため、リプライメッセージとしての投げ銭については、
図9を用いて説明したように、投げ銭シンボルをリプライ先の投げ銭シンボルの直下に並べて表示する手法を採用している。
【0067】
なお、メッセージが通常メッセージである場合、表示制御部102は、ステップ17で否定結果を得る。独立した(つまりリプライではない)通常メッセージの投稿であることは、投稿ボタン205(
図5、
図6参照)の操作の検知により確認が可能である。
この場合、表示制御部102は、メッセージの表示欄202にメッセージを表示する(ステップ19)。
この場合の表示は
図5に示す表示画面と同様になる。
【0068】
<まとめ>
本実施の形態の場合、投げ銭に限り、リプライメッセージの投稿が許容される。すなわち、通常メッセージに対するリプライメッセージの投稿は許容されない。
結果として、視聴ユーザによる投げ銭を契機として、視聴ユーザ間の直接的なコミュニケーションを実現できる。
また、リプライメッセージが投げ銭の場合には、リプライ先の投げ銭シンボルに関連付けてリプライメッセージの投げ銭シンボルが表示される。このため、配信ユーザと視聴ユーザの両方でリプライメッセージが投稿されている投げ銭の存在を容易に確認することができる。
また、投げ銭シンボルを開くことにより、リプライ先のメッセージの内容とリプライメッセージの内容との両方を一度に確認することが可能になる。このため、メッセージの投稿を通じた視聴ユーザ間のコミュニケーションが容易になる。
【0069】
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した配信サーバ10(
図1参照)に追加する機能について説明する。従って、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
本実施の形態における配信サーバ10の受付部101(
図2参照)には、視聴ユーザXによる投げ銭の表示から一定時間内に限り、視聴ユーザYからのリプライメッセージの受け付けを許可するサブ機能が設けられる。以下では、「一定時間」をリプライの受付期間という。ここでの一定時間は「所定時間」の一例である。
【0070】
なお、リプライの受付期間は、投げ銭の購入額に応じて定まる表示時間(
図3参照)によらず固定時間としてもよい。例えば投げ銭の購入額が500円の場合にも、リプライの受付期間を3分としてもよい。
なお、投げ銭の購入額に応じて定まる表示時間がリプライの受付期間よりも短い場合には、リプライの受付期間は、投げ銭の購入額に応じた表示時間の満了により終了する。
【0071】
また、リプライの受付期間は、投げ銭の投稿者である視聴ユーザの過去の投稿の実績等により定めてもよい。例えば直近の所定期間(例えば1か月)におけるメッセージの投稿回数や投稿文字数が基準値よりも多い視聴ユーザについては、リプライの受付期間を標準時間よりも長くしてもよい。例えば標準時間を3分とすると、基準値を超える視聴ユーザの投げ銭に対してはリプライの受付期間を4分としてもよい。ここでの延長時間の1分は一例である。
【0072】
また、複数の基準値を設け、超過した基準値に応じて延長時間を定めてもよい。例えば第1基準値を超えた場合には延長時間を1分とし、第2基準値(>第1基準値)を超えた場合には延長時間を2分としてもよい。
この他、視聴ユーザの過去の実績には、投げ銭の投稿回数、リプライメッセージの受け付け回数、リプライメッセージとして受け付けた投げ銭回数等を参照してもよい。
【0073】
また、リプライの受付期間は、投げ銭の購入額に応じて決定してもよい。例えば購入額に比例してリプライの受付期間も長くする。例えば購入額が1000円の場合の受付期間よりも購入額が2000円の場合の受付期間を長くする。
もっとも、受付期間は、購入額に応じて連続的に増やす必要はなく段階的に増やしてもよい。例えば
図3に示す購入額の区分に応じて受付期間を設定してもよい。
【0074】
図15は、リプライの受付期間とメッセージの入力欄203の表示との関係を説明する図である。
図15の場合、リプライの受付期間は、購入額に応じた投げ銭シンボルの表示期間の30%に設定されている。なお、比率は任意であり、投げ銭の購入額に応じて比率を可変することも可能である。
【0075】
リプライの受付期間中は、リプライ先の選択ボタン206が表示されるが、リプライの受付期間の終了後は、
図5の表示画面例と同様、リプライ先の選択ボタン206は表示されない。
また、投げ銭ボタン204を操作した場合にも、リプライの受付期間中は
図8に示す投げ銭画面211が表示されるが、リプライの受付期間の終了後は
図13に示す投げ銭画面211Aが表示される。
このように、リプライ先の選択ボタン206を物理的に表示させないことで、リプライメッセージの投稿が制限される。
【0076】
リプライメッセージの投稿が可能な時間が制限されることにより、投げ銭の投稿からリプライメッセージの投稿までの時間差を少なくできる。換言すると、リプライメッセージのライブ投稿が促進される。
また、リプライ先の投げ銭の投稿からリプライメッセージの投稿までの時間差が大きいと、リプライメッセージを通じた視聴ユーザ間のコミュニケーションを活性化させる効果も少ないが、リプライの受付期間を制限することでリプライメッセージの投稿が促され、視聴ユーザ間におけるコミュニケーションを活性化できる。
【0077】
<実施の形態3>
本実施の形態では、実施の形態2の変形例を説明する。従って、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
本実施の形態では、独立に投稿された複数の投げ銭が同時に画面上に表示されている場合を想定する。
この場合、リプライが可能な投げ銭が複数の場合と1つだけの場合が生じる。
【0078】
そこで、本実施の形態では、受付部101が受け付けている複数の投げ銭のうちの1つでリプライの受付期間が経過しているが、他の投げ銭についてはリプライの受付期間が経過していない場合に、複数の投げ銭シンボルの表示態様を変更するサブ機能を表示制御部102に追加する。すなわち、受付期間が経過していない投げ銭の表示を受付期間が経過した投げ銭の表示に優先するサブ機能を表示制御部102に設ける。
表示上の「優先」には、例えば投げ銭シンボルの表示位置、表示サイズ、表示色、これらの組み合わせがある。
【0079】
<表示例1>
図16は、リプライの受付期間が終了していない投げ銭シンボルの表示を優先する表示例を説明する図である。
図16には、
図15との対応部分に対応する符号を付して示している。
図16の場合、優先表示は期間T3において実行される。具体的には、投げ銭シンボルの表示位置が優先順位に従って変更される。
図16では、視聴ユーザXと視聴ユーザYがそれぞれ独立に投げ銭を投稿している。
図16の場合、視聴ユーザXによる投げ銭は「第1特別メッセージ」の一例であり、視聴ユーザYによる投げ銭は「第2特別メッセージ」の一例である。
【0080】
・期間T1
期間T1は、視聴ユーザXの投げ銭に対するリプライの受け付けだけが可能な期間である。
図16の場合、視聴ユーザXによる投げ銭の購入額は1000円である。この場合、投げ銭専用欄202Aには、
図6と同様、視聴ユーザXの投げ銭シンボルだけが表示される。
【0081】
・期間T2
期間T2は、視聴ユーザXの投げ銭に対するリプライの受付期間と視聴ユーザYの投げ銭に対するリプライの受付期間とが重なる期間である。
図16の場合、視聴ユーザYによる投げ銭の購入額は500円である。この場合、投げ銭専用欄202Aには、視聴ユーザXの投げ銭シンボルと視聴ユーザYの投げ銭シンボルが投稿順に表示される。
図14の表示と同じである。
【0082】
・期間T3
期間T3は、視聴ユーザXの投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示期間内であるが、リプライの受付期間は終了している。一方で、期間T3は、視聴ユーザYの投げ銭に対するリプライの受付期間内である。すなわち、2つの投げ銭シンボルが投げ銭専用欄202Aに表示されているが、リプライが可能なのは視聴ユーザYの投げ銭に対してだけである。
【0083】
図16では、リプライが可能な視聴ユーザYの投げ銭シンボルを投げ銭専用欄202Aの先頭位置に移動させている。換言すると、期間T3における2つの投げ銭シンボルの表示位置は、期間T2の場合と前後が入れ替わっている。
投げ銭シンボルが複数表示されている場合、先頭(この例では左端)に位置する投げ銭シンボルは後続位置の投げ銭シンボルよりも視認が容易である。換言すると、先頭に位置する投げ銭シンボルは他の投げ銭シンボルよりも目立つ。そこで、表示例1では、先頭位置を優先位置として投げ銭シンボルの並びを変更する。
【0084】
・期間T4
期間T4は、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの表示時間が終了した一方、視聴ユーザYの投げ銭に対するリプライの受付期間内である。この場合、投げ銭専用欄202Aには、視聴ユーザYの投げ銭シンボルだけが表示される。
・期間T5
期間T5は、視聴ユーザYの投げ銭に対するリプライの受付期間は終了したが、視聴ユーザYの投げ銭シンボルの表示時間内である。この場合も、投げ銭専用欄202Aには、視聴ユーザYの投げ銭シンボルだけが表示される。
【0085】
なお、期間T3における視聴ユーザXの投げ銭シンボルや期間T5における視聴ユーザYの投げ銭シンボルはいずれも表示されていてもリプライの受付期間が終了している。
しかし、投げ銭専用欄202Aにおける表示だけでは、リプライの受付期間内か否かを確認することはできない。
そこで、リプライの受付期間内である投げ銭シンボルは、受付期間が終了した投げ銭シンボルとは異なる態様で表示してもよい。例えば受付期間中は投げ銭シンボルをハイライトで表示してもよく、シンボルの表示色を変更してもよい。
【0086】
<表示例2>
図17は、リプライの受付期間が終了していない投げ銭シンボルの表示を優先する他の表示例を説明する図である。
図17には、
図16との対応部分に対応する符号を付して示している。
図17と
図16との相違部分は、期間T3の表示である。
図17の場合、優先表示として、投げ銭シンボルの表示の順序に変更はないが、視聴ユーザYの投げ銭シンボルの表示サイズが拡大され、同時に表示枠が太枠やハイライト等によって強調されている。この表示により、投げ銭専用欄202A内の表示位置は投稿順であっても、リプライの受付が可能な状態の把握が容易になる。
【0087】
<実施の形態4>
本実施の形態でも、実施の形態2の変形例を説明する。従って、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
本実施の形態も、独立に投稿された複数の投げ銭が同時に画面上に表示されている場合を想定する。
本実施の形態では、表示制御部102が、視聴ユーザYの投げ銭シンボルの表示を視聴ユーザXの投げ銭シンボルの表示に優先している状態で、視聴ユーザXの投げ銭に対するリプライメッセージを受け付けたとき、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの表示を視聴ユーザYの投げ銭シンボルの表示に優先させるサブ機能について説明する。
【0088】
図18は、投げ銭へのリプライを受け付ける期間中にリプライメッセージの投稿を受け付けた投げ銭シンボルの表示を他の投げ銭シンボルの表示に優先する表示例を説明する図である。
図18には、
図16との対応部分に対応する符号を付して示している。
図18では、リプライの受付期間の残り時間を基準に、投げ銭シンボルの優先表示を制御する。
例えば期間T2における視聴ユーザYの投げ銭に対するリプライ受付期間の残り時間は、視聴ユーザXの投げ銭に対するリプライの受付期間の残り時間よりも長い。
【0089】
このため、
図18の場合には、期間T2と期間T3において、視聴ユーザYの投げ銭シンボルが投げ銭専用欄202Aの先頭に表示されている。すなわち、視聴ユーザYの投げ銭シンボルが優先表示されている。
この状態で、視聴ユーザXの投げ銭に対して通常メッセージによるリプライを受け付けたとする。
この場合、投げ銭専用欄202Aにおける投げ銭シンボルの表示位置は、リプライメッセージを受け付ける前と入れ替えられる。すなわち、投げ銭専用欄202Aの先頭に、リプライメッセージの投稿があった視聴ユーザXの投げ銭シンボルが優先表示される。
【0090】
一方、視聴ユーザXの投げ銭に対する視聴ユーザZのリプライメッセージが投げ銭であった場合、通常メッセージの場合と同じく、投げ銭シンボルの表示位置が入れ替わるだけでなく、
図9で説明したように、リプライ先の投げ銭シンボルに関連付けて視聴ユーザZに対応する投げ銭シンボルが表示される。
以上により、注目度の高い投げ銭シンボルを他の投げ銭シンボルよりも目立たせることができる。
【0091】
<実施の形態5>
本実施の形態では、投げ銭の購入額に応じてリプライメッセージの受け付け条件を変更する機能について説明する。本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。この機能は、受付部101(
図2参照)のサブ機能として用意される。
【0092】
<サブ機能1>
受付部101は、リプライ先となる投げ銭の購入額に応じてリプライメッセージの受付条件を変更する。ここでの受付条件には、例えば受付可能なメッセージの種類、文字数等がある。
受付可能なメッセージの種類には、例えば文字列(テキスト)、スタンプ、アイコンがある。
受付条件には、例えば文字列だけを許可すること、スタンプの入力だけを許可すること、アイコンの入力だけを許可すること、これらの複数の組み合わせを許可することがある。
また、リプライメッセージで使用する文字列についても、入力可能な文字数を投げ銭の金額に応じて変更することが考えられる。
【0093】
図19は、リプライ先となる投げ銭の購入額とリプライメッセージで受付可能な最大文字数の関係を説明する図表である。ここでの最大文字数は、リプライメッセージが投げ銭の場合と通常メッセージの場合で共通である。
図19に示す図表の場合、例えばリプライ先の投げ銭の購入額が999円までの場合、リプライメッセージで受付可能な最大文字数は全角で100文字である。
また、リプライ先の投げ銭の購入額が1000円から4999円までの場合、リプライメッセージで受付可能な最大文字数は全角で110文字である。
【0094】
リプライ先の投げ銭の購入額が5000円から9999円までの場合、リプライメッセージで受付可能な最大文字数は全角で125文字である。
通常メッセージの文字数は全角で100文字であるので、リプライ先の投げ銭の購入額が1000円以上になると、通常よりも多くの文字数の投稿が可能になる。
ところで、リプライメッセージが投げ銭の場合であって、購入額で定まる入力可能な文字数が、
図19で定まる文字数より多い場合には、多い方の文字数を採用する。
【0095】
以上のようにサブ機能1では、リプライ先となる投げ銭の購入額が大きいほど、リプライメッセージとして入力が可能な種類の選択肢や文字数が増加する。
この機能を採用した場合、リプライメッセージの投稿者は、使用可能な種類や文字数等を参考にリプライ先を選別することができる。
【0096】
<サブ機能2>
受付部101は、リプライメッセージを投稿する視聴ユーザによる投げ銭の購入額に応じてリプライメッセージの受付条件を変更する。
サブ機能2は、リプライメッセージが投げ銭である場合のみを想定する。従って、リプライメッセージが通常メッセージの場合には、サブ機能2は対象外である。
投げ銭の場合には、購入額に応じてメッセージの文字数が定められているが、サブ機能2では、リプライメッセージとして投稿される投げ銭については購入額で定まる文字数(
図3参照)以上の文字数の入力を可能とすることも可能である。
【0097】
図20は、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額とリプライメッセージで受付可能な最大文字数の関係を説明する図表である。
図20に示す図表の場合、例えば投げ銭の購入額が999円までの場合、リプライメッセージで受付可能な最大文字数は全角で160文字である。この文字数は、単独での購入額よりも10文字増加している。
また、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額が1000円から4999円までの場合、リプライメッセージで受付可能な最大文字数は全角で235文字である。この文字数は、単独での購入額よりも10文字増加している。
【0098】
また、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額が5000円から9999円までの場合、リプライメッセージで受付可能な最大文字数は全角で260文字である。この文字数は、単独での購入額よりも10文字増加している。
以上の通り、
図20に示す図表の場合には、購入額によらずリプライメッセージとしての投げ銭の場合には単独での購入額よりも10文字増加しているが、増加する文字数は10文字に限らないし、購入額が増えるほど受付可能な最大文字数の増加分を増やしてもよい。
このように、サブ機能2では、リプライメッセージとしての投げ銭の投稿により、単独での投稿よりも多くの文字数の入力が可能になる。このため、リプライメッセージとして投げ銭を投稿する利益を視聴ユーザに与えることができる。
【0099】
<実施の形態6>
本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
本実施の形態では、リプライメッセージの投稿により、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を変化させる場合について説明する。この機能は、表示制御部102(
図2参照)のサブ機能として用意される。
【0100】
すなわち、表示制御部102は、投げ銭に対するリプライメッセージに応じ、投げ銭シンボルの表示時間を変化させるサブ機能を有している。本実施の形態における表示制御部102は、基本的に、リプライメッセージの投稿が多い投げ銭の表示時間を購入額で定まる表示時間よりも長く制御する。
もっとも、批判的なリプライメッセージの投稿が多い場合には、投げ銭の表示時間を購入額で定まる表示時間よりも短くすることも可能である。
【0101】
<制御例1>
図21は、リプライメッセージとして2種類のスタンプが投稿される場合におけるリプライ先の投げ銭の表示時間の制御例を説明するフローチャートである。
図21では、同意を表すスタンプを「good」と表現し、不同意を表すスタンプを「bad」と表現する。ここでの「good」は「第1所定リアクション」の一例であり、「bad」は「第2所定リアクション」の一例である。
図21における表示制御部102は、リプライメッセージの投稿者から受け付けた「good」の総数と「bad」の総数の大小関係に応じ、リプライ先である投げ銭シンボルの表示時間を変化させる。
【0102】
まず、表示制御部102は、リプライメッセージの受付期間が終了したか否かを判定する(ステップ21)。
受付期間が終了していない場合、表示制御部102は、ステップ21で否定結果を得る。この場合、表示制御部102は、ステップ21の判定を繰り返す。
一方、受付期間が終了した場合、表示制御部102は、ステップ21で肯定結果を得る。この場合、表示制御部102は、「good」の総数が「bad」の総数よりも多いか否かを判定する(ステップ22)。
【0103】
「good」の総数が「bad」の総数よりも多い場合、表示制御部102は、ステップ22で肯定結果を得る。この場合、表示制御部102は、リプライ先の投げ銭の表示時間を延長する(ステップ23)。例えばリプライ先の投げ銭の表示時間が2分であった場合、3分に延長する。ここでの延長時間は固定値(例えば1分)でもよいし、延長対象である表示時間の所定の割合(例えば50%)でもよいし、延長対象である投げ銭に対するリプライメッセージの総数や「good」と「bad」の差分数に応じて定めてもよい。この制御により、同意数が多い投げ銭ほど多くの視聴ユーザの目に触れやすくできる。
【0104】
反対に、「bad」の総数が「good」の総数よりも多い場合、表示制御部102は、ステップ22で否定結果を得る。この場合、表示制御部102は、リプライ先の投げ銭の表示時間を短縮する(ステップ24)。例えばリプライ先の投げ銭の表示時間が2分であった場合、1分に短縮する。ここでの短縮時間は固定値(例えば1分)でもよいし、短縮対象である表示時間の所定の割合(例えば50%)でもよいし、短縮対象である投げ銭に対するリプライメッセージの総数や「good」と「bad」の差分数に応じて定めてもよい。この制御により、不同意の投稿が多い投げ銭ほど視聴ユーザの目に触れ難くできる。
【0105】
なお、単純に「good」の投稿の総数と「bad」の投稿の総数を比較する手法では、同一人による重複投稿の結果が制御に影響する可能性がある。
そこで、表示制御部102は、リプライメッセージとして1人の視聴ユーザから同意を表すスタンプを「good」と不同意を表すスタンプを「bad」のいずれか一方のみの投稿が受け付け可能としてもよい。
この制御を採用すれば、リプライ先の投げ銭の表示時間の長さの制御の結果をより視聴ユーザの評価に近づけることができる。
【0106】
<制御例2>
図22は、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間を、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額に応じて決定する制御例を説明する図表である。
図22に示す図表の場合、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額が999円までの場合、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間は0分である。
図22の場合、購入額が少ない投げ銭によるリプライに対しては、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長しなくてもよいとの考えによる。もっとも、リプライメッセージの投稿を促すべく、積極的に表示時間を延長してもよい。
【0107】
また、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額が1000円から4999円までの場合、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間は5分である。この場合、リプライ先の投げ銭の購入額が1000円であれば、表示時間が5分から10分に延長されることになる。また、リプライ先の投げ銭の購入額が4000円であれば、表示時間が10分から15分に延長されることになる。
【0108】
また、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額が5000円から9999円までの場合、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間は10分である。この場合、リプライ先の投げ銭の購入額が5000円であれば、表示時間が30分から40分に延長されることになる。
なお、表示時間の延長は、リプライメッセージとしての投げ銭の投稿を受け付けるたびに実行してもよい。この場合、リプライメッセージとしての投げ銭の数が多いほど累積的にリプライ先の投げ銭シンボルの表示時間が延長される。
一方で、延長時間が過大にならないように、リプライメッセージの受付期間内に受け付けた投げ銭の購入額の最大値に基づいてリプライ先の投げ銭シンボルの表示時間の延長時間を制御してもよい。
【0109】
<制御例3>
図23は、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間を、リプライ先の投げ銭の購入額とリプライメッセージとしての投げ銭の購入額の総額に応じて決定する制御例を説明する図表である。
図23に示す図表の場合、総額が999円までの場合、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間は0分である。
また、総額が1000円から4999円までの場合、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間は5分である。例えばリプライ先の投げ銭の購入額が500円であり、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額が500円の場合、表示時間が2分から7分に延長される。
【0110】
また、総額が5000円から9999円までの場合、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長する時間は10分である。例えばリプライ先の投げ銭の購入額が2000円であり、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額が3000円の場合、表示時間が10分から20分に延長される。
この表示時間の延長も、リプライメッセージとしての投げ銭の投稿を受け付けるたびに実行してもよい。この場合、例えば先の投稿によって延長された後の表示時間を、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間とする。
また、延長時間が過大にならないように、リプライメッセージの受付期間内に受け付けた全ての投げ銭の購入額と、リプライ先の投げ銭の購入額との総和に基づいてリプライ先の投げ銭シンボルの表示時間の延長時間を制御してもよい。
【0111】
<制御例4>
図24は、リプライ先の投げ銭シンボルの表示時間を延長時間の他の制御例を説明するフローチャートである。
この制御例では、購入額が同じ2つの投げ銭がリプライ先となる場合には、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額の総額が多い方の表示時間を少ない方の表示時間よりも長くする。
そこで、表示制御部102は、購入額が同じ投げ銭が複数あるか否かを判定する(ステップ31)。ここでの投げ銭は、投げ銭シンボルの表示時間が終了していない2つ以上の投げ銭を想定する。
【0112】
投げ銭専用欄202Aに投げ銭シンボルが1つしかない場合や複数の投げ銭シンボルが表示されていても購入額が異なる場合、表示制御部102は、ステップ31で否定結果を得る。この場合、表示制御部102は、ステップ31の判定を繰り返す。
これに対し、購入額が同じ投げ銭が複数存在する場合、表示制御部102は、ステップ31で肯定結果を得る。この場合、表示制御部102は、リプライ先の投げ銭毎にリプライメッセージとしての投げ銭の購入額の総額を算出する(ステップ32)。
次に、表示制御部102は、投げ銭の購入額の総額の大きさ順に投げ銭シンボルの表示時間を延長する(ステップ33)。
【0113】
この制御例では、リプライメッセージとしての投げ銭の購入額の総額の大きさを視聴ユーザの注目度の高さの指標に使用する。
この制御により、表示画面上に購入額が同じ投げ銭シンボルが複数存在する場合には、注目度が高い方の表示時間を相対的に注目度が低い方の表示時間よりも長く制御できる。例えば注目度が高い方の表示時間を低い方の表示時間よりも1分長く制御してもよい。また例えば各購入額の総額との差額に応じて表示時間に差を設けてもよい。
もっとも、リプライ先の投げ銭毎にリプライメッセージの総数を算出し、注目度の高さの指標に使用してもよい。
【0114】
<実施の形態7>
本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
本実施の形態では、事後的な割り勘機能について説明する。この機能の一部は、受付部101(
図2参照)のサブ機能として用意される。
なお、本実施の形態でも、視聴ユーザXが先に投げ銭を投稿しているものとする。
【0115】
本実施の形態における受付部101は、視聴ユーザYによる視聴ユーザXへのリプライメッセージの投稿に際して割り勘操作を受け付けた場合、視聴ユーザXの投げ銭による購入額の一部を視聴ユーザYの負担に振り替えるサブ機能を有している。ここでの割り勘操作は、「所定操作」の一例である。
この割り勘操作の受付は、ユーザ端末20(
図1参照)の表示画面を通じて実現される。
図25は、割り勘ボタン207付きの表示画面例を説明する図である。
図25には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0116】
図25に示す表示画面の場合、コメントの入力欄203の下に割り勘ボタン207が配置されている。
図25では、チェックボックスにチェックが入れられている。
この状態でリプライ先の選択ボタン206の操作があると、受付部101は、割り勘操作を受け付ける。すなわち、割り勘処理が実行される。
本実施の形態の場合、割り勘操作があると、購入額の半分が自動的にリプライを指示した視聴ユーザに振り替えられる。例えば視聴ユーザXが投稿した投げ銭の購入額が500円の場合、視聴ユーザYによる割り勘操作の実行後は、視聴ユーザXと視聴ユーザYのそれぞれが250円を分担することになる。換言すると、視聴ユーザXから250円分の負担が視聴ユーザYに振り替えられる。
【0117】
もっとも、割り勘ボタン207にチェックを入れた状態でリプライ先の選択ボタン206の操作があると、表示制御部102が、割り勘金額の指定画面を視聴ユーザYの表示画面に表示してもよい。割り勘金額の指定画面では、例えば購入額に対して定められる上限(例えば購入額の90%)の範囲内で分担する金額や割合を指定可能とする。
視聴ユーザXが投稿した投げ銭の購入額の全額を視聴ユーザYが分担可能とすることも可能である。
【0118】
図26は、割り勘実行後の表示画面を説明する図である。
図26には、
図25との対応部分に対応する符号を付して示している。
図26の場合、メッセージの表示欄202の最下行に示す投げ銭のメッセージの表示は、視聴ユーザXによるメッセージと、視聴ユーザYによるメッセージが別々に表示されている。
また、投げ銭専用欄202Aにおける投げ銭シンボルの表示は、「X 500円」から「X,Y 500円」に変更している。この表示は、表示制御部102(
図2参照)により実行される。
【0119】
また、割り勘の指示は複数人によって行われてもよい。例えば視聴ユーザXが投稿した投げ銭が600円とすると、視聴ユーザYによる視聴ユーザXの投げ銭の割り勘後の分担は、視聴ユーザXと視聴ユーザYで各300円となる。この状態で、視聴ユーザZが視聴ユーザXとYの投げ銭に対して割り勘を指示すると、3人の分担は各200円となる。
なお、割り勘後の分担額は、メッセージの表示欄202におけるメッセージの表示にも割り勘後の分担額を表示してもよい。
【0120】
表示制御部102には、割り勘に関連して投げ銭シンボルを開いた場合の表示を制御するサブ機能が用意されている。
ここでのサブ機能として、表示制御部102は、視聴ユーザYによるリプライメッセージの投稿が割り勘操作を伴わない場合、視聴ユーザYのメッセージの内容は、通常メッセージの場合(
図12参照)と同様の位置に表示される。すなわち、表示制御部102は、投げ銭メッセージの欄外である第1位置に「ないすぱ」と表示する。
【0121】
これに対し、表示制御部102は、視聴ユーザYによるリプライメッセージの投稿が割り勘操作を伴う場合、視聴ユーザYの投稿を投げ銭メッセージ内に表示させる。
図27は、投げ銭専用欄202Aに表示されている投げ銭シンボルに対する開く操作を受け付けた場合の表示例を示す図である。
図17には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0122】
図27の場合、視聴ユーザYによる投稿は割り勘操作を伴うが、独立での投げ銭の投稿ではない。このため、リプライ先である視聴ユーザXの投げ銭メッセージの表示領域内に、視聴ユーザXのメッセージ「すごーい」の直下に視聴ユーザYのメッセージ「ないすぱ」が表示される。この「ないすぱ」の表示位置は、リプライ先の投げ銭メッセージに対する「第2位置」の一例である。
なお、投げ銭専用欄202Aを開いた場合には、割り勘後の分担額を視聴ユーザ別に表示してもよい。
【0123】
<実施の形態8>
本実施の形態では、投げ銭の投稿の履歴を活用して、配信コンテンツをタイムシフト視聴する視聴ユーザにハイライトシーンを通知する機能について説明する。
なお、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
図28は、実施の形態8で使用する配信サーバ10の機能上の構成例を説明する図である。
図28には、
図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0124】
図28と
図2との違いは、通知部103である。この通知部103の機能も、プログラムと配信サーバ10を構成する各デバイスとの協働により実現される。
通知部103は、視聴ユーザXの投げ銭に対してリプライメッセージの投稿の数が多いシーンを配信コンテンツのハイライトシーンとして特定し、配信コンテンツを視聴する視聴ユーザに通知する機能を提供する。
図29は、通知部103によるハイライトシーンの特定を説明する図である。
図中の横線は、配信ユーザAの配信コンテンツを示し、横軸は時間を表している。
【0125】
図中に示す上向きの矢印は投げ銭の投稿を表している。また、各矢印に対応付けて示す数字は、投げ銭に対しするリプライメッセージの数を示している。
図29の場合、通常メッセージによるリプライと投げ銭によるリプライとを区別せずに計数している。
図29の場合、リプライメッセージの数が基準値(例えば「5」)以上のシーンをハイライトシーンとみなし、数字に丸印を付している。
図29の場合、ハイライトシーンは3つである。なお、通知部103による通知では、判定後のハイライトシーンだけを視聴ユーザに通知してもよいし、投げ銭が投稿されたシーンや各投げ銭に対するリプライメッセージの数も通知してもよい。もっとも、これらの通知は、ユーザ端末20から指示があった場合に限ってもよい。
【0126】
<他の実施の形態>
発明の形態は、前述した実施の形態に限らない。例えば各実施の形態の要素を適宜組み合わせることも可能である。
(1)例えば前述の実施の形態では、ユーザ端末20のディスプレイが横長の場合を想定して説明したが、ユーザ端末20のディスプレイは縦長でもよい。
図30は、縦長のディスプレイを有するユーザ端末20における配信動画の表示画面例を説明する図である。
図30には、
図5との対応部分に対応する符号を付して示している。
図30の場合、配信動画が表示される表示欄201はディスプレイの最上段に表示され、上から2段目にはメッセージの表示欄202が表示され、上から3段目にはメッセージの入力欄203と、投げ銭ボタン204と、投稿ボタン205が表示されている。
この表示例は、例えばユーザ端末20がスマートフォンの場合に適している。
【0127】
(2)前述の実施の形態では、仮想空間上で分身オブジェクトの動画像を配信する場合について説明したが、配信ユーザ自身を実空間で撮像した動画像を配信する場合にも適用が可能である。
【0128】
(3)前述の実施の形態では、投げ銭専用欄202Aに表示されている投げ銭シンボルに対する開く操作を受け付けた場合に、投げ銭シンボルに対応する投げ銭の内容や同シンボルに関連付けられているメッセージの内容を投げ銭専用欄202Aに表示しているが、開く操作を受け付けない場合にも、メッセージの内容を自動的に画面上に表示してもよい。
ここでの表示は、予め定めた条件を満たす場合に実行してもよい。予め定めた条件は、例えば投げ銭専用欄202Aに表示されている投げ銭シンボルに対応する購入額が所定額以上の場合、投げ銭専用欄202Aに表示されている投げ銭シンボルに関連付けられているリプライメッセージが存在する場合、リプライメッセージに対応する投げ銭の購入額が所定額以上の場合、リプライメッセージの数が所定数以上の場合でもよい。また、表示は、定期的に実行してもよいし、予め定めた条件を満たした時点や同時点を起点とした所定時間の経過後に実行してもよい。
【0129】
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴を示す。
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、ユーザ間のコミュニケーションを活性化させることである。
本発明の目的の1つは、配信コンテンツに対する投稿間の関連性の視認性を高めることである。
【0130】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値の消費を伴うメッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現することである。
[付記1]情報処理装置は、配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた投稿をユーザの端末に表示させる表示制御部と、を有し、受付部は、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる特別メッセージに対する所定リアクションを許可し、受付部は、特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、所定リアクションに係る投稿を特別メッセージに関連付け、受付部は、第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、第2ユーザからの通常メッセージに対する所定リアクションを許可しない。
この情報処理装置により、所定価値の消費を伴うメッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現できる。
【0131】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値を消費する所定リアクションの投稿を促進することである。
[付記2]表示制御部は、第2ユーザによる所定リアクションが所定価値の消費を伴う場合、第2ユーザの情報を特別メッセージに対応付けて表示させ、表示制御部は、第2ユーザによる所定リアクションが所定価値の消費を伴わない場合、第2ユーザの情報を特別メッセージに対応付けて表示させない、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、所定価値を消費する所定リアクションの投稿を促進できる。
【0132】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定リアクションの投稿を促進することである。
[付記3]受付部は、第1ユーザによる特別メッセージの表示から所定時間内に限り、第2ユーザによる所定リアクションの受け付けを許可する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、所定リアクションの投稿を促進できる。
【0133】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1ユーザによる所定価値の消費を通じ、所定リアクションの受け付けが可能な所定時間を決定することである。
[付記4]受付部は、第1ユーザが消費した所定価値に応じて所定時間を決定する、付記3に記載の情報処理装置。
これにより、第1ユーザによる所定価値の消費を通じ、所定リアクションの受け付けが可能な所定時間を決定できる。
【0134】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定リアクションの受け付けが可能な特別メッセージを、受け付けが可能な所定時間が終了した特別メッセージよりも目立たせることである。
[付記5]受付部が特別メッセージとして第1特別メッセージと第2特別メッセージを受け付けている場合であって、第1特別メッセージに対応する所定時間が経過する一方で、第2特別メッセージに対応する所定時間が経過していないとき、表示制御部は、第2特別メッセージの表示を第1特別メッセージの表示に優先させる、付記3に記載の情報処理装置。
これにより、所定リアクションの受け付けが可能な特別メッセージを、受け付けが可能な所定時間が終了した特別メッセージよりも目立たせることができる。
【0135】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定リアクションが投稿された注目度の高い特別メッセージを所定リアクションが投稿されない特別メッセージよりも目立たせることである。
[付記6]受付部が特別メッセージとして第1特別メッセージと第2特別メッセージを受け付けている場合、表示制御部は、第2特別メッセージの表示を第1特別メッセージの表示に優先している状態で、第1特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けたとき、第1特別メッセージの表示を第2特別メッセージの表示に優先させる、付記3に記載の情報処理装置。
これにより、所定リアクションが投稿された注目度の高い特別メッセージを所定リアクションが投稿されない特別メッセージよりも目立たせることができる。
【0136】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1ユーザによる所定価値の消費量に応じて第2ユーザが選択可能な所定リアクションの種類や数を変更することである。
[付記7]受付部は、第1ユーザが消費した所定価値の消費量に応じ、第2ユーザから受け付ける所定リアクションを変化させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、第1ユーザによる所定価値の消費量に応じて第2ユーザが選択可能な所定リアクションの種類や数を変更できる。
【0137】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2ユーザが選択可能な所定リアクションの種類や数を、第2ユーザによる所定価値の消費量に応じて変更可能にすることである。
[付記8]受付部は、第2ユーザが消費した所定価値の消費量に応じ、第2ユーザから受け付ける所定リアクションを変化させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、第2ユーザが選択可能な所定リアクションの種類や数を、第2ユーザによる所定価値の消費量に応じて変更できる。
【0138】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、特別メッセージの表示時間を、第2ユーザから受け付けた所定リアクションに応じて変化させることである。
[付記9]表示制御部は、特別メッセージに対する第2ユーザの所定リアクションに応じ、特別メッセージの表示時間を変化させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、特別メッセージの表示時間を、第2ユーザから受け付けた所定リアクションに応じて変化させることができる。
【0139】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、2種類の所定リアクションのうち受け付けた総数に応じて特別メッセージの表示時間を変化させることである。
[付記10]所定リアクションとして第1所定リアクションと第2所定リアクションを受け付けている場合、表示制御部は、第2ユーザから受け付けた第1所定リアクションの総数と第2所定リアクションの総数の大小関係に応じ、特別メッセージの表示時間を変化させる、付記9に記載の情報処理装置。
これにより、2種類の所定リアクションのうち受け付けた総数に応じて特別メッセージの表示時間を変化させることができる。
【0140】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、2種類の所定リアクションのうち受け付けたユーザ数に応じて特別メッセージの表示時間を変化させることである。
[付記11]第1ユーザの特別メッセージに対する所定リアクションとして、同じ第2ユーザからは第1所定リアクションと第2所定リアクションのいずれか一方のみを受け付ける場合、表示制御部は、第1所定リアクションに対応するユーザの総数と第2所定リアクションに対応するユーザの総数との大小関係に応じ、特別メッセージの表示時間を変化させる、付記9に記載の情報処理装置。
これにより、2種類の所定リアクションのうち受け付けたユーザ数に応じて特別メッセージの表示時間を変化させることができる。
【0141】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、特別メッセージに対する所定リアクションとして第2特別メッセージが使用された場合には、第2特別メッセージによる消費価値の消費量に応じて特別メッセージの表示時間を延長することである。
[付記12]第2ユーザによる所定リアクションとして所定価値の消費を伴う第2特別メッセージを受け付けた場合、表示制御部は、第2特別メッセージによる所定価値の消費量に応じ、第1ユーザが投稿した特別メッセージの表示時間を延長する時間を制御する、付記9に記載の情報処理装置。
これにより、特別メッセージに対する所定リアクションとして第2特別メッセージが使用された場合には、第2特別メッセージによる消費価値の消費量に応じて特別メッセージの表示時間を延長できる。
【0142】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1ユーザの特別メッセージの表示時間を、第1ユーザと第2ユーザが消費した所定価値の総量に応じて決定することである。
[付記13]第2ユーザから所定価値の消費を伴う所定リアクションを受け付けた場合、表示制御部は、特別メッセージの投稿に際して第1ユーザが消費した所定価値の量と第2ユーザが所定リアクションを通じて消費した所定価値の量との総量に応じ、特別メッセージの表示時間を決定する、付記9に記載の情報処理装置。
これにより、第1ユーザの特別メッセージの表示時間を、第1ユーザと第2ユーザが消費した所定価値の総量に応じて決定できる。
【0143】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、複数の特別メッセージに消費された所定価値が同じ場合には、第2ユーザが消費した所定価値の量に応じて表示時間を制御することである。
[付記14]受付部が、消費された所定価値の量が同じ特別メッセージを複数受け付けている場合、表示制御部は、対応する所定リアクションで消費された所定価値の量が多い方の表示時間を所定価値の量が少ない方の表示時間よりも長くする、付記13に記載の情報処理装置。
これにより、複数の特別メッセージに消費された所定価値が同じ場合には、第2ユーザが消費した所定価値の量に応じて表示時間を制御できる。
【0144】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値の消費を伴う特別メッセージが他の特別メッセージに対する所定リアクションか否かにより表示位置を変更することである。
[付記15]表示制御部は、第2ユーザによる所定価値の消費を伴う第2特別メッセージが第1ユーザに対する所定リアクションである場合と所定リアクションではない場合とで、第2特別メッセージの表示位置を変更する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、所定価値の消費を伴う特別メッセージが他の特別メッセージに対する所定リアクションか否かにより表示位置を変更できる。
【0145】
[付記16]に対応する課題
本発明の目的の1つは、配信コンテンツを後日視聴するユーザに対してハイライトシーンを教えることである。
[付記16]第1ユーザの特別メッセージに対する所定リアクションの数が多いシーンを配信コンテンツのハイライトシーンとして特定し、配信コンテンツを視聴するユーザに通知する通知部を更に有する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、配信コンテンツを後日視聴するユーザに対してハイライトシーンを教えることができる。
【0146】
[付記17]に対応する課題
本発明の目的の1つは、特別メッセージを投稿した第1ユーザの負担の一部を第2ユーザが分担可能にすることである。
[付記17]受付部は、第2ユーザによる所定リアクションとして所定操作を受け付けた場合、第1ユーザが特別メッセージに対して消費する所定価値の一部を第2ユーザの負担に振り替える、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、特別メッセージを投稿した第1ユーザの負担の一部を第2ユーザが分担できる。
【0147】
[付記18]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1ユーザの負担の一部を分担する場合と分担しない場合で第2ユーザの投稿の表示位置を変更することである。
[付記18]表示制御部は、第2ユーザによる所定リアクションが所定操作を伴わない場合、特別メッセージに対する第1位置に第2ユーザの投稿を表示し、表示制御部は、第2ユーザによる所定リアクションが所定操作を伴う場合、特別メッセージに対する第2位置に第2ユーザの投稿を表示させる、付記17に記載の情報処理装置。
これにより、第1ユーザの負担の一部を分担する場合と分担しない場合で第2ユーザの投稿の表示位置を変更できる。
【0148】
[付記19]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値の消費を伴う特別メッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現することである。
[付記19]プロセッサが、配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付ける処理と、プロセッサが、受け付ける処理が受け付けた投稿をユーザの端末に表示させる処理と、プロセッサが、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる特別メッセージに対する所定リアクションを許可する処理と、プロセッサが、特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、所定リアクションに係る投稿を特別メッセージに関連付ける処理と、プロセッサが、第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、第2ユーザによる当該通常メッセージに対する所定リアクションを許可しない処理と、を実行する情報処理方法。
この情報処理方法により、所定価値の消費を伴う特別メッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現できる。
【0149】
[付記20]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値の消費を伴う特別メッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現することである。
[付記20]プロセッサに、配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付けさせ、プロセッサに、受け付けた投稿をユーザの端末に表示させ、プロセッサに、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる特別メッセージに対する所定リアクションを許可させ、プロセッサに、特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、所定リアクションに係る投稿を特別メッセージに関連付け、プロセッサに、第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、第2ユーザによる通常メッセージに対する所定リアクションを許可させない、処理を実行させるプログラム。
このプログラムにより、所定価値の消費を伴う特別メッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現できる。
【符号の説明】
【0150】
1…情報処理システム、10…配信サーバ、11…プロセッサ、12…メモリ、13…補助記憶装置、14…通信インタフェース、20…ユーザ端末、101…受付部、102…表示制御部、103…通知部、110…記憶部、111…配信ユーザ情報、112…視聴ユーザ情報、113…投稿情報、114…投げ銭情報、115…投げ銭表示時間、116…リプライ受付時間
【要約】
【課題】所定価値の消費を伴うメッセージを通じたユーザ間のコミュニケーションの活性化を実現する。
【解決手段】情報処理装置に、配信コンテンツを視聴するユーザからの投稿を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた投稿をユーザの端末に表示させる表示制御部とを設ける。受付部は、第1ユーザから所定価値の消費を伴う特別メッセージを受け付けている場合、第1ユーザとは異なる1以上の第2ユーザによる特別メッセージに対する所定リアクションを許可する。受付部は、特別メッセージに対する所定リアクションを受け付けた場合、所定リアクションに係る投稿を特別メッセージに関連付ける。受付部は、第1ユーザから受け付けた投稿が所定価値の消費を伴わない通常メッセージであった場合、第2ユーザからの通常メッセージに対する所定リアクションを許可しない。
【選択図】
図7