(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-14
(45)【発行日】2023-02-22
(54)【発明の名称】ω-グリアジンを含有する麺類及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 7/109 20160101AFI20230215BHJP
C07K 1/20 20060101ALI20230215BHJP
C07K 1/30 20060101ALI20230215BHJP
C07K 1/36 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
A23L7/109 A
C07K1/20
C07K1/30
C07K1/36
(21)【出願番号】P 2018170099
(22)【出願日】2018-09-11
【審査請求日】2021-07-05
(31)【優先権主張番号】P 2017246210
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 日本食品保蔵科学会第66回大会講演要旨集 平成29年6月24日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 日本食品科学工学会第64回大会講演要旨集 平成29年8月28日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公益社団法人日本農芸化学会 大会講演要旨集 2018年度(平成30年度)大会[名古屋] 平成30年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】598096991
【氏名又は名称】学校法人東京農業大学
(74)【代理人】
【識別番号】100122574
【氏名又は名称】吉永 貴大
(72)【発明者】
【氏名】岡 大貴
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-105662(JP,A)
【文献】PLoS One,2017年02月,vol.12, no.2, e0172819,pp.1-20, S1 Fig.
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/109-7/113
C07K 1/14-1/36
FSTA/CAplus/AGRICOLA/BIOSIS/
MEDLINE/EMBASE(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Google
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリアジンを逆相カラムに供し、バッチ法でエタノール濃度を、第1段階30~36%、第2段階40~45%、第3段階70~90%と段階的に上げて得られた抽出物を遠心分離し、得られた上清を分離しスプレードライにより乾燥させることを特徴とする、ω-グリアジンの精製方法。
【請求項2】
グリアジンを逆相カラムに供し、バッチ法でエタノール濃度を、第1段階30~36%、第2段階40~45%、第3段階70~90%と段階的に上げて得られた抽出物を遠心分離し、得られた上清を分離しスプレードライにより乾燥させることにより、精製されたω-グリアジンを製造する工程と、
前記ω-グリアジンを原料に加え、製麺する工程と、
を含む、麺類の製造方法。
【請求項3】
前記ω-グリアジンを原料に0.07重量%以上添加する、請求項2に記載の麺類の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ω-グリアジンを含有する麺類及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平6-105662号公報には、小麦グルテンより分画されたグリアジン主成分分画物を麺類に添加することにより、麺の粘弾性の向上、麺質の低下を防止、麺の老化を防止する、等の麺質が改善された麺類の製造方法が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
麺類には、求められる重要な物性のひとつに、麺類の「伸長度」がある。これは、麺が伸びて千切れるまでの長さをいい、伸展性ともいう。伸長度(伸展性)が高いと、軟らかく伸びやすい麺類となり、低いと、硬く伸びにくい麺類となる。伸長度(伸展性)の優劣は、生地の捏ね方にも影響されるが、小麦粉の性質が重要である。小麦粉は、製粉直後がもっとも伸長度(伸展性)が大きく、その後時間の経過と共に少なくなっていくため、よく延びるそうめんや粘りのあるうどんを製造するためには、小麦粉はできるだけ新しいものを使用するのがよいとされる。
【0005】
うどんなどの麺類は、茹で上げた後、しばらく時間が経過すると、茹で伸びにより食味が低下する。これは上述した伸長度(伸展性)が低い麺類ほど、麺類の芯に水分がしみ込んで表面との水分差がなくなり、コシが無い状態になることが原因である。そのため、茹で上げた後しばらく時間が経過しても茹で伸びが防止される麺類及びその製造方法の開発が望まれていた。
【0006】
従って本発明の目的は、茹で上げた後20~30分時間が経過しても茹で伸びが防止される麺類及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、グリアジン分子種(α/β/γ/ω)の量比が異なる各種小麦粉から70%エタノールにて抽出したグリアジンをうどんへ添加したところ、ω-グリアジンの量比が多い程、うどんの製麺性(伸展性)に優れ、その結果、茹で伸び防止効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明はかかる知見に基づきなされたものであり、ω-グリアジンを原料に含む麺類を提供するものである。
【0009】
ω-グリアジンを原料に添加することを特徴とする麺類の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、麺類の原料にω-グリアジンを添加することにより、麺類の伸長度が向上する効果が得られる。また、麺類の伸展性が向上することにより、麺を茹で上げた後も、比較的長時間の間、麺類の茹で伸び防止効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】ω-グリアジン含有試料を添加したうどんの生麺の伸長度を測定した結果を示す図である。
【
図2】生麺の伸長度とω-グリアジン量との相関関係を検討した結果を示す図である。
【
図3】茹で麺の硬さの減少率とω-グリアジン量との相関関係を検討した結果を示す図である。
【
図4】走査型電子顕微鏡(SEM)により茹で麺のグルテンの膜構造を観察した結果を示す図である。
【
図5】共焦点レーザー顕微鏡によりグリアジンの局在状態を観察した結果を示す図である。
【
図6】ω-グリアジンの精製方法を説明するための図である。
【
図7】RP-HPLCのクロマトグラムの結果を示す図である。
【
図8】精製グリアジン粉末(ω、α/β、γ)を添加したうどんの生麺の伸長度を測定した結果を示す図である。
【
図9】グリアジン分子種をグルテン粉末に添加し、グルテンを形成させた際の粘性を測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。本実施形態において、「麺類」とは、小麦、蕎麦、米などを製粉し、水などを加えて混練してから主に細長い形に加工した食品をいう。具体的には、例えば、ラーメン、うどん、蕎麦切り、沖縄そば、烙麺、切り麺、そうめん、稲庭うどんなどを挙げることができる。
【0013】
本実施形態にかかる麺類は、ω-グリアジンを原料に含む。グリアジンにはα、β、γ、ωという4種類の分子種があり、小麦にはこれらの分子種が混在した状態で存在しているが、グリアジン分子種の量比は小麦の品種によって異なる。グリアジンに含まれるω-グリアジンの含有量は、およそ8~18重量%である。
【0014】
グリアジンは、小麦由来のものを使用することが好ましい。小麦中には約2.5~5.5%のグリアジンが含まれており、小麦タンパク質の40~50%に相当する。グリアジンは、例えば、塩バッファーによりアルブミンとグロブリンを除去した後、70%エタノールを用いてグリアジンを抽出し、スプレードライにより粉末化したグリアジンを使用することができる。
【0015】
ω-グリアジンは、
図6に示すように、グリアジンを逆相シリカゲル(ODS-DM 1020M)に供し、バッチ法でエタノール濃度を段階的に上げて得られた抽出物を遠心分離し、得られた上清を分離しスプレードライにより乾燥させることで単離することもできる。好ましいエタノール濃度は、第1段階30~36%、第2段階40~45%、第3段階70~90%であり、特に好ましくは、第1段階36%、第2段階45%、第3段階90%である。なお、ω-グリアジンを含んでいれば、グリアジンを使用してもよい。このとき、使用するグリアジンはω-グリアジン含有量の高いものを使用することが好ましい。ω-グリアジン含有量の高いグリアジンとしては、例えば、強力粉である春よ恋、HRW、1CWや、超強力粉であるゆめちから等から抽出したグリアジンを使用することが好ましい。
【0016】
本実施形態において、麺類における伸展性向上効果及び茹で伸び防止効果がω-グリアジンの含有量に応じて向上することに鑑み、麺類製造原料におけるグリアジンの添加量は、生麺の重量に対して、ω-グリアジン換算で0.07重量%以上であることが好ましく、0.12重量%以上であることがより好ましく、0.13重量%以上であることがさらに好ましい。
【0017】
本実施形態の麺類は、デンプンの周りにグリアジンが網目状のネットワークを形成してなることが好ましい。本実施形態にかかる麺類の切片に蛍光標識したグリアジン抗体を作用させ共焦点レーザー顕微鏡で観察すると、デンプン部分の周りにグリアジンが網目状のネットワークを形成しており、このグリアジンのネットワークは、ω-グリアジン量が多いほど連続的に広範囲に広がっている。グリアジン無添加の麺類は、デンプンの周りにグリアジンが断続的に局在しており強固なネットワークは形成されていない。そのため、デンプンの周りに形成されたグリアジンの網目状のネットワークが、麺類の伸長度(伸展性)に関わっていると推察される。
【0018】
次に、本実施形態に係る麺類の製造方法について説明する。本実施形態の麺類の製造方法は、麺類の製造原料にω-グリアジンを添加するものである。本実施形態においては、小麦原料、水、塩とともに、ω-グリアジン又はω-グリアジンを含有するグリアジンを添加し、その後の製麺工程については、麺の種類に応じて公知の製造方法が適宜選択される。また、必要に応じて、麺類の完成後に、茹で・加熱・乾燥・冷凍・包装などが行われる。
【実施例】
【0019】
1.ω-グリアジン含有試料による製麺
(1)ω-グリアジン含有試料
小麦粉は、薄力粉であるWW、中力粉であるASWとキタホナミ、強力粉である春よ恋、HRW、1CW、超強力粉であるゆめちからの計7品種を使用し、これら各品種の小麦粉から、70%エタノールにて抽出したグリアジンをスプレードライにより粉末化したものをω-グリアジン含有試料として使用した。
【0020】
(2)製麺
以下の要領でうどんを調製した。生地配合は表1に示す通りである。小麦粉200gとグリアジン2g、食塩5gに対し、水68gを一定速度で加え、ミキサーにて10分間混捏後、生地を複合し、20℃、湿度50%の恒温室にて1時間熟成した後、圧延を4回行い、幅3mm厚さ2.8mmになるように切り出しを行うことで、うどん生麺を調製した。
【0021】
【0022】
(3)物性試験
(3-1)伸長度の測定
ω-グリアジン含有試料無添加のうどんおよびω-グリアジン含有試料を添加したうどんの生麺をそれぞれ10本ずつ用い、インストロン社製の万能物性測定器にて伸長度を測定した。測定方法は、うどん生麺の両端を測定器に固定し、貫入試験にてうどん生麺の破断時の伸長度を測定した。
【0023】
結果を
図1に示す。うどん生麺においては、ω-グリアジン含有試料を原料中に添加することで、無添加のうどん生麺に比べ、伸長度が増すという傾向が得られた。この結果より、ω-グリアジンによる生地の伸展性向上効果が得られたと考えられた。特に、伸長度が一番高かったのは、ω-グリアジン量が多い1CW由来のω-グリアジン含有試料を添加した生地であった。また、ω-グリアジン量と伸長度の相関係数を求めたところ、
図2に示すように、r=0.893となり、両者の間に高い正の相関関係があると示唆された。
【0024】
(3-2)硬さの測定
うどん生麺を7分間茹でたものを茹で麺とした。続いて、この茹で麺の硬さについて、以下の要領で物性測定を行った。ω-グリアジン含有試料無添加うどん、ω-グリアジン含有試料添加うどんの茹で麺をそれぞれ10本ずつ用い、茹で上げ後、50℃の湯中にて、5分および20分間保持した茹で麺の硬さを測定した。茹で麺の硬さは圧縮試験にて測定し、70%圧縮時の荷重の硬さ(N)を測定した。
【0025】
結果を表2及び
図2に示す。それぞれの5分及び20分後の茹で麺の硬さを見ると、ω-グリアジン含有試料無添加と比較して、ω-グリアジン含有試料の添加により茹で麺の硬さは増加する傾向が見られた。しかしながら、ω-グリアジン量との相関は見られなかった。
【0026】
次に、20分後の物性を測定し、5分~20分間での物性の減少率を見ると、表2及び
図3に示すように、特にグリアジンに含有するω-グリアジン量が多いほど、茹で麺の硬さが維持されていることが明らかになった。
【0027】
【0028】
以上の結果から、ω-グリアジンを添加すると、茹で伸び防止効果を与えていることがわかり、特にω-グリアジン量が多いとそれが顕著に現れることが示唆された。この茹で伸び防止効果を与える要因として、ω-グリアジン量が多いほど、生地の伸展性が向上する。つまり、よりしっかりとしたグルテンの膜が形成されたためであると推察された。
【0029】
(3-3)SEMによるグルテン膜構造の観察
グルテンの膜構造を観察するため、うどん生麺を7分間茹でた茹で麺をサンプルとして、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察を行った。試料の作成方法は、茹で麺を6%グルタルアルデヒドで化学固定した後、α-アミラーゼ処理を行い、割断面を作成した。その後、エタノールにて段階的に濃度を上げ脱水を行い、t-ブチルアルコールにて凍結乾燥後、イオンスパッターにて白金パラジウムをコーティングしたものを観察した。
【0030】
結果を
図4に示す。図に示すように、いずれの画像においても、α-アミラーゼ処理によりデンプンが抜けた箇所にグルテン膜が観察された。このグルテン膜に着目すると、ω-グリアジン含有試料無添加の茹で麺では、全体的にグルテン膜に微細孔が多数確認された。一方、ω-グリアジン量が高いω-グリアジン含有試料を添加するほど、この微細孔が少ないグルテン膜構造が観察され、ω-グリアジン量が最も多い1CW由来のω-グリアジン含有試料を添加したうどんの茹で麺は、しっかりとしたグルテン膜が観察された。
【0031】
(3-4)共焦点レーザー顕微鏡によるグリアジンの局在の観察
グリアジンの局在の差異を観察するため、うどん生麺を7分間茹でた茹で麺をサンプルとして、共焦点レーザー顕微鏡にて観察を行った。試料の作成方法は、前記(3)と同様である。
【0032】
結果を
図5に示す。結果を見ると、黒抜けしているデンプン部分の周りを、グリアジンが局在している様子が観察された。それぞれのグリアジンの局在に着目すると、ω-グリアジン含有試料無添加ではグリアジンがとぎれとぎれに局在していた。一方、ω-グリアジン量比が高いω-グリアジン含有試料を添加するほど、グリアジンがネットワークを形成し、ω-グリアジン量が最も多い1CW由来のω-グリアジン含有試料を添加した茹で麺では、ネットワークが連続性的に広範囲に広がっている様子が観察された。
【0033】
2.精製グリアジンによる製麺
(1)グリアジン分子種の分画
グリアジン分子種の分画を
図6に示す要領で実施した。分画方法は疎水性担体を用いたバッチ法にて行った。グリアジンはω-グリアジン量比が最も多かった1CWグリアジンを使用し、ODSが修飾された担体に対してグリアジンを吸着させ、36%、45%、90%エタノールにて、順に溶出させた画分をそれぞれ画分a、画分b、画分cとし、スプレードライにて粉末化した。
【0034】
また、各分子種の分画ができているかどうかを確認するため、RP-HPLCにて組成確認を行った。その結果を表3及び
図7に示す。表3及び
図7に示すように、クロマトグラムおよび組成比を確認すると、画分aにはω-、画分bにはα/β-、画分cにはγ-グリアジンがメインとなる画分を含んでいることが判明した。以降の製麺試験では、画分a、画分b、画分cをそれぞれω-、α/β-、γ-グリアジン粉末として用いることにした。
【0035】
【0036】
(2)製麺
以下の要領でうどんを調製した。生地配合は表4に示す通りである。小麦粉200gとグリアジン粉末0.8g、食塩5gに対し、水70gを一定速度で加え、ミキサーにて10分間混捏後、生地を複合し、20℃、湿度50%の恒温室にて1時間熟成した後、圧延を4回行い、幅3mm厚さ2.8mmになるように切り出しを行うことで、うどん生麺を調製した。
【0037】
【0038】
(3)物性試験
(3-1)伸長度及び粘度の測定
ω-グリアジン含有試料無添加のうどんおよびω-グリアジン含有試料を添加したうどんの生麺をそれぞれ10本ずつ用い、インストロン社製の万能物性測定器にて伸長度を測定した。測定方法は、うどん生麺の両端を測定器に固定し、貫入試験にてうどん生麺の破断時の伸長度を測定した。
【0039】
結果を
図8に示す。
図8に示すように、ω-グリアジン添加が、最も生麺の伸長度が増大し、茹で伸びが最も抑えられることが明らかとなった。うどん生麺においては、ω-グリアジン含有試料を原料中に添加することで、無添加のうどん生麺に比べ、伸長度が増すという傾向が得られた。この結果より、ω-グリアジンによる生地の伸展性向上効果が得られたと考えられた。特に、伸長度が一番高かったのは、ω-グリアジン量が多い1CW由来のω-グリアジン含有試料を添加した生地であった。また、ω‐グリアジン量と伸長度の相関係数を求めたところ、r=0.893となり、両者の間に高い正の相関関係があると示唆された。グリアジン分子種ごとに製麺特性が異なる要因として、グリアジンの特性である粘性の違いが大きく影響していると推察された。
【0040】
そこで、各分子種の粘性測定を行った。グリアジン分子種の粘性測定は、グリアジン自体の粘性が非常に強く、グリアジンのみでの評価が困難であったため、グリアジン分子種をグルテン粉末に対してそれぞれ添加し、グルテンを形成させた際の粘性を測定することで、グリアジンの粘性を評価した。
【0041】
結果を
図9に示す。
図9に示すように、ω-グリアジンを添加して調製したグルテンの粘性が最も高かったことから、ω-グリアジンが最も粘性の高いグリアジンであることが示唆された。各分子種の粘性が異なる要因として、グリアジンは、先述の分子種分画の結果より、疎水性度の違いにより分けられることから、グリアジンの性状には、疎水性相互作用が重要であることが推察された。