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▶ 葉佐華の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-14
(45)【発行日】2023-02-22
(54)【発明の名称】幅を調整可能なフック
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/00 20060101AFI20230215BHJP
   F16B 45/00 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
A47G29/00 C
F16B45/00 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021082917
(22)【出願日】2021-05-17
(65)【公開番号】P2021186668
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2021-05-17
(31)【優先権主張番号】109117464
(32)【優先日】2020-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】515320868
【氏名又は名称】葉佐華
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】葉佐華
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】実公昭46-027656(JP,Y2)
【文献】実開昭54-140172(JP,U)
【文献】中国実用新案第208348269(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/00~29/30
F16B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、前記ベースの平面に設置されるフック体と、を含む本体と、
孔と、前記孔の周辺に設置され、異なる高さが前記孔の周辺の異なる位置に対応する複数の突起構造と、を含むガスケットと、
を備え、
前記孔は、前記ガスケットの中央に位置し、
前記フック体は、前記ガスケットの前記孔を通過し、且つ前記ガスケットは、前記フック体上で回転することができる、フックスペースの幅を調整可能なフック。
【請求項2】
前記フック体は、柱体及びフック部を含み、前記柱体の第1端は、前記フック部を有し、前記柱体の第2端は、前記ベースの前記平面に接続され、前記柱体の前記第1端は、前記ガスケットの前記孔を通過する請求項1に記載のフックスペースの幅を調整可能なフック。
【請求項3】
ベースと、前記ベースの平面に設置されるフック体と、を含む本体と、
孔と、前記孔を囲うように設置され、異なる高さを前記孔の異なる位置に対応させる斜面構造と、を含むガスケットと、
を備え、
前記孔は、前記ガスケットの中央に位置し、
前記ガスケットは、前記孔によって前記フック体に被せて設けられ、且つ前記ガスケットは、前記フック体上で回転することができる、フックスペースの幅を調整可能なフック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フックに関し、特に幅を調整可能なフックに関する。
【背景技術】
【0002】
フックは、現在の住居でよく使われる家庭用品の1つで、様々な方法で壁に固定することができ、フック自体に、ハンガー、手提げ袋、バッグ等の様々な物品を配置することもできる。また、フックを使用して携帯電話やタブレットPC等の装置を配置し、これらの装置を壁に配置するユーザもいる。
【0003】
ただし、携帯電話とタブレットコンピュータの厚みは同じではなく、型番や保護カバーなどの要因により厚みが異なる場合がある。厚さの異なる装置は、幅の異なるフックが必要であり、現在、市場に出回っているフックのほとんどは単一の幅であり、ユーザが有する多種の装置が何れもの異なる厚さを有する場合、単一の幅のフックでは不十分である。
【0004】
従って、上記の問題をどのように解決するかは、当業者が検討するに値することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、フックスペースの幅を調整し、異なる載置物体に適応できる幅を調整可能なフックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が提供する幅を調整可能なフックは、本体及びガスケットを含む。本体は、ベースとフック体を含み、前記フック体は、前記ベースの平面に設置される。ガスケットは、孔と複数の突起構造を含み、孔は、前記ガスケットの中央に位置し、突起構造は、前記孔の周辺に設置され、突起構造は、前記孔周辺に設置され、前記突起構造の異なる高さは、前記孔の周辺の異なる位置に対応する。前記ガスケットは、前記ガスケットの前記孔を通過し、且つ前記ガスケットは、前記フック体上で回転することができる。
【0007】
上記の幅を調節可能なフックにおいて、前記フック体は、柱体及びフック部を含み、前記柱体の第1端は、前記フック部を有し、前記柱体の第2端は、前記ベースの前記平面に接続され、前記柱体の前記第1端は、前記ガスケットの前記孔を通過する。
【0008】
本発明が更に提供する幅を調整可能なフックは、本体とガスケットを含む、本体は、ベースとフック体を含み、前記フック体は、前記ベースの平面上に設置される。ガスケットは、孔と斜面構造を含み、孔は、前記ガスケットの中央に設置され、斜面構造は、前記孔を囲うように設置され、前記斜面構造の異なる高さを前記孔の異なる位置に対応させる。前記ガスケットは、前記ガスケットの前記孔を通過し、且つ前記ガスケットは、前記フック体上で回転することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明が提供する幅を調整可能なフックは、フックスペースの幅を調整し、異なる載置物体に適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本発明の幅を調整可能なフックを示す図である。
図1B】幅を調整可能なフックの分解図である。
図2A】幅を調整可能なフックの側面組み合わせ図である。
図2B】幅を調整可能なフックの側面分解図である。
図3A】異なる幅の説明図である。
図3B】異なる幅の説明図である。
図3C】異なる幅の説明図である。
図3D】異なる幅の説明図である。
図4A】別の実施形態の幅を調整可能なフックを示す図である。
図4B】別の実施形態の幅を調整可能なフックを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、多重な高さのガスケットが回転することによってフックの幅を調整することができ、異なる設備に適応することができる幅を調整可能なフックを提供する。
【0012】
図1A及び図1Bを参照し、図1Aが示すのは、本発明の幅を調整可能なフックであり、図1Bが示すのは、幅を調整可能なフックの分解図である。本発明の幅を調整可能なフックは、本体110とガスケット120を含む。本体110は、すなわち、フック本体であり、ベース111とフック体112を含み、フック体112は、ベース111上に設置される。本実施形態では、ベース111は、円盤形状のベースであり、吸盤、接着剤又はネジの螺合等によって壁に固定することができる。一実施形態では、磁性部材を介して金属壁に吸着することもできる。フック112は、ベース111の中央に設置され、フック体112は、フック部1121及び柱体1122を含み、柱体1122は、ベース111上に設置され、且つフック部1121は、柱体1122上に設置され、且つフック部1121の高さは、柱体1122よりも高く、フック体112が形成される。更に、柱体1122の第1端は、フック部1121を有し、柱体1122の第2端は、ベース111の平面に接続され、柱体1122の第1端は、ガスケット120の前記孔122を通過する。
【0013】
ガスケット120は、複数の突起構造121及び孔122を含み、孔122は、ガスケット120の中心に設置され、且つガスケット120を通過する。突起構造121は、孔122の周辺に設置され、且つ突起構造121の異なる高さは、前記孔122の周辺の異なる位置に対応する。本実施形態では、突起構造121は、3つある。ガスケット120は、孔122を通過し、且つガスケット120は、フック体112上で回転することができる。さらに、柱体1122に被せて設けられる。ここで、孔122のサイズは、柱体1122のサイズと同等であるため、ガスケット120とフック体112との間には一定の摩擦力を有するが、ガスケット120は、フック体112上で回転することができる。また、本実施形態では、ガスケット120の全体形状は、角が面取りされた四辺形であるが、これに限らず、他の多辺形又は円形の形状に設計することもできる。
【0014】
図2A及び図2Bを参照し、図2Aが示すのは、幅を調整可能なフックの側面組み合わせ図である。図2Bが示すのは、幅を調整可能なフックの側面分解図である。図2Bから分かるように、ガスケットの複数の突起構造121は、ガスケット120に異なる位置で異なる高さをもたせている。図2Aから分かるように、ガスケット120の高さがフック体112のフック部1121と幅Wを形成している。幅Wは、すなわち、高さを調整可能なフックであり、載置物体の幅を収容するためのものである。ガスケット120自体は、異なる高さを有するため、ガスケット120を回転させることにより、異なる突起構造121をフック1121に位置合わせし、幅Wを変更して、幅を調整可能なフック100を異なる厚さの載置物体に適応させることができる。
【0015】
図3A図3Dを参照されたい。図3A図3Dは、異なる幅の概略図である。図3A図3Dは、調整可能な幅を有するフック100の側面断面図および上面図である。図3Aにおいて、幅W1は、ガスケット120の基本的な高さによって形成され、比較的広い幅を有する。図3Bにおいて、ガスケット120が回転された後、幅W2が突起構造121aによって形成される。図3Cにおいて、ガスケット120が再び回転された後、幅W3が突起構造121bによって形成される。図3Dにおいて、ガスケット120が再び回転された後、幅W4が突起構造121cによって形成される。幅W1から幅W4が徐々に縮小しており、異なる厚さの載置物体を固定することに用いることができることが分かる。一実施形態において、幅W1は11mm、幅W2は9mm、幅W3は7mm、幅W4は5mmである。
【0016】
図4A及び図4Bを参照し、図4A及び図4Bが示すのは、別の実施形態の幅を調整可能なフックである。図4Aは、分解図であり、図4Bは、側面組み合わせ図である。ここで、本体110は、上記の実施形態と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。その差異は、図4A及び図4Bの実施形態において、ガスケット220が斜面構造221及び孔222を含むことにあり、斜面構造221は、前記孔222を囲うように設置され、斜面構造221の異なる高さを孔122の異なる位置に対応させる。図4A及び図4Bの実施形態では、ガスケット220は円形であるが、これに限定するものではなく、他の多辺形として設計することもできる。
【0017】
ガスケット220は、孔122を通過し、且つガスケット120は、フック体112上で回転することができる。且つガスケット220と柱体1122との間には一定の摩擦力を有するが、ガスケット220は、依然として柱体1122上で回転することができる。ガスケット220の高さは、フック体112のフック部1121と空間を形成することができ、すなわち、幅を調節可能なフック200は、物体を載置する空間として用いられる。ガスケット220は、斜面構造221が設置されるため、ガスケット220は、多重の高さを有し、ガスケット220を回転させて異なる高さの部位をフック112と位置合わせさせ、異なる幅の空間を形成し、異なるサイズの物体に適応させることができる。
【0018】
本発明の幅を調整可能なフックは、多重の高さを有するガスケットを含み、前記ガスケットの位置を回転することによって、ガスケットの異なる高さの部位とフック体によって異なる幅の空間を形成し、簡単な方式でフックの厚さを調整することができ、フックにより多くの異なる厚さの物体を載置させることができる。
【符号の説明】
【0019】
100 フック
110 本体
111 ベース
112 フック体
1121 フック部
1122 柱体
120 ガスケット
121 突起構造
121a 突起構造
121b 突起構造
121c 突起構造
122 孔
200 フック
220 ガスケット
221 斜面構造
222 孔
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B