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特許7228058風力タービンブレード及び該風力タービンブレードの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-14
(45)【発行日】2023-02-22
(54)【発明の名称】風力タービンブレード及び該風力タービンブレードの製造方法
(51)【国際特許分類】
   F03D 1/06 20060101AFI20230215BHJP
   B29C 70/68 20060101ALI20230215BHJP
   B29C 70/16 20060101ALI20230215BHJP
   B29C 70/44 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
F03D1/06 A
B29C70/68
B29C70/16
B29C70/44
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021563108
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2020086056
(87)【国際公開番号】W WO2020216234
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-11-19
(31)【優先権主張番号】PA201970246
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】521462118
【氏名又は名称】エンビジョン エネルギー カンパニー.,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガルド,ジェンズ
(72)【発明者】
【氏名】ギロロミニ,ギアンカルロ
(72)【発明者】
【氏名】オーバーガアード,ラーズ
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-539029(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0263844(US,A1)
【文献】英国特許出願公開第02381493(GB,A)
【文献】特開2008-132705(JP,A)
【文献】特開2016-151007(JP,A)
【文献】特開2004-009604(JP,A)
【文献】国際公開第2016/015736(WO,A1)
【文献】特開2018-065999(JP,A)
【文献】国際公開第2018/051445(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/16
B29C 70/44
B29C 70/68
F03D 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層構造体に配置された複数の引抜成型素子を含み長さ、幅及び厚さを有する少なくとも1つの複合構造体であって、少なくとも1つの注入促進層が少なくとも1つの前記積層構造体における少なくとも2つの隣接する引抜成型素子の間に配置され幅方向に第1透過係数Kを有し且つ長さ方向にKよりも小さい他の透過係数Kを有する注入促進層である少なくとも1つの複合構造体と、
少なくとも1つの前記複合構造体に対して配置され、幅方向に第2透過係数K1aを有する少なくとも1つの囲繞層と、を含む風力タービン用の風力タービンブレードであって、
は、K1aより大きく、
少なくとも1つの前記注入促進層を通る樹脂の第1注入速度Vは、少なくとも1つの前記囲繞層を通る樹脂の第2注入速度V1aよりも大きいことを特徴とする、
風力タービンブレード。
【請求項2】
前記少なくとも1つの注入促進層が一方向性繊維を有するファブリックである、
請求項1に記載の風力タービンブレード。
【請求項3】
前記繊維が長さ方向に対して85~95度で配向されることを特徴とする、請求項2に記載の風力タービンブレード。
【請求項4】
前記ファブリックは、無撚糸を含むことを特徴とする、請求項2又は3に記載の風力タービンブレード。
【請求項5】
少なくとも1つの前記注入促進層の面積重量は、50~300g/平方メートルであることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の風力タービンブレード。
【請求項6】
少なくとも1つの前記注入促進層は、厚さ方向に第3透過係数Kをさらに有し、
は、Kより大きいことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の風力タービンブレード。
【請求項7】
少なくとも1つの前記注入促進層の局所幅は、少なくとも1つの前記積層構造体又は1つの引抜成型素子の局所幅に対応することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の風力タービンブレード。
【請求項8】
少なくとも1つの前記囲繞層は、前記風力タービンブレードの空力シェル又は前記複合構造体の一部を形成することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の風力タービンブレード。
【請求項9】
前記複合構造は、前記風力タービンブレードのスパーキャップを形成することを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の風力タービンブレード。
【請求項10】
複数の引抜成型素子を準備することと、
幅方向に第2透過係数K1aを有する少なくとも1つの囲繞層をさらに準備することと、
複数の前記引抜成型素子を少なくとも1つの積層構造体に配置し、幅方向に第1透過係数Kを有し且つ長さ方向に更にKよりも小さい透過係数Kを有する少なくとも1つの注入促進層を、少なくとも1つの前記積層構造体内で隣接する引抜成型素子の間に配置することと、
注入プロセスにより、樹脂を少なくとも1つの前記積層構造体及び少なくとも1つの前記囲繞層に導入することと、
樹脂を使用して少なくとも1つの前記積層構造体を硬化させることで長さ、幅及び厚さを有する複合構造体を形成することと、を含む風力タービンブレードの製造方法であって、
は、K1aよりも大きく、
樹脂は、少なくとも1つの前記注入促進層を第1注入速度Vで通過し、さらに、前記少なくとも1つの囲繞層を第2注入速度V1aで通過し、
は、V1aより大きいことを特徴とする、風力タービンブレードの製造方法。
【請求項11】
前記樹脂を弦方向に導入することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
複数の前記引抜成型素子及び注入促進層をブレード型又は単一型に敷設し、ブレード型又は単一型内に配置された状態で硬化することを特徴とする、請求項10又は11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層された引抜成形素子で形成されたスパーキャップを含む風力タービンブレードであって、該積層体の隣接する引抜成型素子の間に注入促進層が設けられる風力タービンブレードに関する。前記積層構造体には一連の入口チャネルを介して幅方向に樹脂が注入され、そして、前記積層構造体からは一連の出口チャネルを介して過剰な樹脂が排出される。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、風力タービンブレードの製造にはプリフォームの形成が必要であり、前記プリフォームは、引抜成型プロセス又は押出プロセスを使用して製造される。次いで前記プリフォームを、積層構造体を形成するように配置し、その後、樹脂を注入してスパーキャップなどのブレード構成部品を形成する。このような積層構造体は、非破壊試験(NDT)を用いて内部欠陥を検出することが困難である。
【0003】
したがって、前記積層構造体に対して注入促進層を配置し、前記積層構造体の周囲の樹脂の流れを制御することができる。また、隣接するプリフォームの間に注入促進層を配置し、前記積層構造体を通る樹脂の流れを制御することができる。これにより、積層体に埋め戻し及び乾燥スポットが形成されるリスクを低減させることができる。
【0004】
WO2015/096840A1には、コア素子及び積層構造体の弦方向縁部に配置された透過性繊維層が開示されている。樹脂は、1組の入口チャネルを通して導入され、さらに、弦方向縁部を介して積層構造体に導入される。前記透過性繊維層の面積重量は、100~700グラム/平方メートル(gsm)であり、スパン方向の樹脂流動を制限し、且つ弦方向に沿って制御された樹脂の流動を提供する。
【0005】
WO2016/015736A1には、隣接する引抜成型素子の間に配置される注入促進層及び隣接する引抜成型素子の積層体の間に配置される別の注入促進層が開示されている。前記注入促進層は、交絡糸を有する織られた二軸繊維層である。前記繊維層の面積重量は、100~300gsmであり、且つその繊維は、0/90度又は+/-45度で配列される。そこでは、前記注入促進層を通る注入速度は、他のブレード部品の注入速度と一致するように選択してもよく、又は他のブレード部品の注入速度の5~15%以内であるように選択してもよい。
【0006】
WO2018/029240A1には、隣接する引抜成型素子の間に配置される注入促進層が開示されている。当該開示において、前記注入促進層は一方向(UD)繊維層であり、前記繊維は積層構造体の軸方向と一致する。前記繊維層の面積重量は、800gsmである。
【0007】
WO20147/108685A1には、隣接するGFRP又はCFRP材料層の間に配置される複数の流動促進ストリップが開示されている。前記流動促進ストリップの間には間隔が存在し、樹脂が流動する内部チャネルを形成する。前記流動促進ストリップは、積層構造体の長さ方向に対して90度または40~45度に配置される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、代替の複合構造体及び前記複合構造体を通る樹脂の流動を制御する方法を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、非破壊試験方法を使用して注入品質を調べることが可能な複合構造体及び方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、改善された樹脂促進特性を有する複合構造体及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、風力タービンに用いられる風力タービンブレードによって実現され、風力タービンブレードは、
積層構造体に配置された複数の引抜成型素子を含み長さ、幅及び厚さを有する少なくとも1つの複合構造体であって、少なくとも1つの注入促進層が少なくとも1つの前記積層構造体における少なくとも2つの隣接する引抜成型素子の間に配置され幅方向に第1透過係数Kを有し且つ長さ方向にKよりも小さい他の透過係数Kを有する注入促進層である少なくとも1つの複合構造体と、
少なくとも1つの前記複合構造体に対して配置され、幅方向に第2透過係数K1aを有する少なくとも1つの囲繞層と、を含む風力タービン用の風力タービンブレードであって、
は、K1aより大きく、
少なくとも1つの前記注入促進層を通る樹脂の第1注入速度Vは、少なくとも1つの前記囲繞層を通る樹脂の第2注入速度V1aよりも大きいことを特徴とする。
【0011】
さらに、弦方向に高い樹脂透過性を有する複合構造体を提供し、これにより弦方向に高い注入速度が得られる。当該複合構造体の積層体内の局所注入速度は複合構造体に隣接するブレード部品の局所注入速度より大きい。これにより、積層構造体への適正な注入が保証され、中間層の埋め戻しが防止される。また、積層体内部に潜在的な乾燥スポットが形成されるのを防ぎ、これにより、非破壊試験を使用して複合構造体を検査することができる。
【0012】
ここで、「中間層」という用語は、積層体内に配置された任意の層として定義される。さらに、「囲繞層」という用語は、積層体の一方又は両方の縁部または側面に隣接するか、または接近する任意の層として定義される。さらに、「ブレード部品」という用語は、風力タービンブレードの空力シェル又は別の構造部品として定義される。囲繞層は、複合構造体の一部又はブレード部品の一部を形成することができる。
【0013】
複合構造体は、1つ又は複数の行及び/又は列に配置された引抜成型素子の積層体を含む。好ましくは、全て又は一部の行及び/又は列は、幅方向及び/又は長さ方向に配列される2つ又はそれ以上の引抜成型素子を含む。積層体は、第1縁部と第2縁部との間に配置される第1側面と第2側面を含み、各縁部と側面は長さ方向に延伸する。したがって、引抜成型素子の数は、風力タービンブレードの幾何学的寸法及び/又は風力タービンブレードのブレードシェルおよびスパーキャップの厚さに適合する。
【0014】
好ましくは、引抜成型素子は、長さ方向に延伸する丸みを帯びた角を含む。これにより、囲繞層及び/又は中間層を挟み込むリスクが低減され、より強固な注入プロセスが提供される。これにより、囲繞層及び/又は中間層にしわが形成されるのを防止することができる。
【0015】
一実施形態によれば、少なくとも1つの注入促進層は一方向性繊維を有するファブリックである。
【0016】
一方向性繊維を有するファブリックによって形成される注入促進層が、複合構造体の機械的特性に対して驚くべき影響を与えることが発見された。一方向性繊維ファブリックは、積層構造体における各引抜成型素子の間の境界面における破壊靭性を向上させる。例えば、境界面は約1100J/mのエネルギ放出率を有する可能性がある。破壊靭性試験は、撚糸繊維ファブリックがより低い力で破壊することを示している。
【0017】
繊維は、ガラス、炭素、アラミド、金属、ポリエステル又はナイロン(Nylon/登録商標)からなる。これにより、ファブリックの繊維方向に沿った透過性(K)を繊維方向を横切る透過性(K)よりも高くすることができる。これにより、ファブリックは、注入プロセスにおいて樹脂が繊維に沿って流動するように樹脂をガイドし、これにより、制御された樹脂の流動を提供する。この結果、ファブリックの透過性比率(K/K)を最大化することができる。
【0018】
WO2016/015736A1で言及したHexForce(登録商標)TF970の繊維ファブリックは、0/90°の繊維配向を有する二軸ファブリックである。これとは異なり、該繊維は、長さ方向及び幅方向の両方において等しい透過性を有するように対称的に配置される。このような繊維ファブリックは、風力タービンブレードの製造において一般的に使用される。
【0019】
好ましくは、ファブリックはノンクリンプファブリックであってもよく、一方向性繊維は複数の層に配置される。複数の層を縫合糸で厚さ方向に縫合することができる。高い繊維伸直度により、ファブリックは良好な機械的特性を有する。このファブリックはクリンプファブリックよりも高い透過性を有することがある。また、当該ファブリックは、ドレープ性が優れたため、積層構造体の形状により良く適合することができる。
【0020】
代替として、ファブリックは、一方向性繊維と横糸を織り合わせた1層又は複数層からなるクリンプファブリックであってもよい。織りパターンは、機械的特性とファブリックの完全性との間の最適な妥協点に基づいて選択することができる。これにより、ファブリックは良好な剪断強度を有し、ノンクリンプファブリックと比較して、競争力のある価格を有する。
【0021】
一実施形態に基づき、繊維は、長さ方向に対して85~95度回転するように配向される。
【0022】
好ましくは、繊維はファブリックの長さ方向に対して位置決めされる。繊維は、長さ方向に対して85~95度、例えば88度から92度の間で配向されてもよい。必要とする流速に基づいて繊維方向を選択できる。幅方向の透過性が高いため、樹脂は主に該方向に沿って流動する。
【0023】
一実施形態に基づき、ファブリックは無撚糸を含む。
【0024】
ファブリックは、有利な点として、撚糸と比較して樹脂流動の改善に驚くべき効果を有する無撚糸を含む。これにより、繊維架橋が促進され、2つの隣接する引抜成型素子間の境界面の機械的特性が改善される。これは、WO2016/015736A1の撚糸と比較して、隣接する引抜成型素子間の間隔が減少する。
【0025】
無撚糸の使用が一方向性繊維の効果をさらに向上させることが発見された。したがって、一方向性繊維及び撚糸の使用は、強化された総合的な効果を有する。
【0026】
一実施形態に基づき、少なくとも1つの促進層の面積重量は50~300グラム/平方メートルである。
【0027】
注入促進層の面積重量は50~300グラム/平方メートル(gsm)であってもよく、好ましくは100~200gsmであり、例えば150~180gsmである。これにより、中間層を通る最適な樹脂注入を提供する。市販の一方向性ガラスファブリックの面積重量は、300gsmをはるかに超えており、その面積重量が高いため、樹脂促進層として使用するには適していない。
【0028】
一実施形態に基づき、少なくとも1つの注入促進層は、厚さ方向にさらに第3透過係数Kを有し、且つKはKより大きい。
【0029】
積層構造体は、隣接する引抜成型素子又は隣接する引抜成型素子の積層体の間に厚さ方向に延在する1つ又は複数の注入促進層を含んでもよい。又は、1つ又は複数の注入促進層が、厚さ方向に部分的に延伸し、且つ幅方向に部分的に延伸してもよい。注入促進層はさらに厚さ方向における透過係数Kを有してもよい。ただし、Kは、Kよりも小さい。これにより、厚さ方向における局所注入速度を低減し、埋め戻しのリスクを低減する。
【0030】
さらに、積層構造体は、1つ又は複数の積層体における隣接する引抜成型素子の間に長さ方向に延伸する1つ又は複数の注入促進層を含んでもよい。又は、1つ又は複数の注入促進層は、長さ方向及び/又は部分的に幅方向に延伸してもよい。注入促進層はさらに長さ方向における透過係数Kを含むことができ、ただし、Kは、Kよりも小さい。これにより、長さ方向の樹脂の流動を制御できる。
【0031】
さらに、1つ又は複数の囲繞層は、部分的又は完全に、幅方向及び/又は長さ方向に延伸してもよい。例えば、囲繞層は、積層体の第1側面及び/又は第2側面に配置されてもよい。又は、1つ又は複数の囲繞層は、幅方向及び/又は厚さ方向に部分的又は完全に延伸してもよい。例えば、囲繞層は、積層体の第1及び/又は第2縁部に配置されてもよい。例えば、囲繞層は、積層体の第2側面にさらに第1及び第2縁部に配置されてもよい。例えば、囲繞層は、幅平面において積層体を取り囲み又は包み込み、且つ積層体の長さ方向に沿って部分的又は完全に延伸してもよい。注入プロセスにおいて、囲繞層は樹脂分配層として機能することができる。
【0032】
さらに、囲繞層は長さ方向に透過係数K2a、厚さ方向に透過係数K3aを有してもよい。好ましくは、囲繞層の透過係数K2aは、注入促進層の透過係数Kより小さい。また、囲繞層の透過係数K3aは、注入促進層の透過係数Kより小さい。これにより、積層構造体が適切に注入されるため、内部の乾燥スポット又はエアポケットの形成を防止することができる。
【0033】
一実施形態によれば、少なくとも1つの注入促進層の局所幅は、少なくとも1つの積層構造体又は1つの引抜成型素子の局所幅に対応する。
【0034】
各注入促進層の幅及び/又は長さは、複合構造体及び/又は風力タービンブレードの幾何学的寸法及び形状に適合する。
【0035】
例えば、注入促進層の局所幅は、1つ又は1行の引抜成型素子の幅に対応することができる。これにより、注入促進層が積層体の幅全体に延在することができる。同様に、注入促進層の局所長さは1つ又は1つのアレイの引抜成型素子の長さに対応することができる。これにより、注入促進層が積層体の長さ全体に延在することができる。
【0036】
例えば、注入促進層は、幅方向において1つ又は複数の引抜成型素子に沿って延在し、且つ厚さ方向において引抜成型素子の列に沿ってさらに延在してもよい。これにより、注入促進層の局所幅は、積層構造体の幅及び厚さに適合する。
【0037】
引抜成型素子は、積層構造体内に行及び列に従って配列されてもよい。又は、引抜成型素子は、積層構造体内にジグザグのパターンで配置されてもよい。又は、引抜成型素子は、平行四辺形又は台形の断面アウトラインを有する複合構造体を形成するように、相互に対してオフセットされてもよい。
【0038】
一実施形態によれば、少なくとも1つの囲繞層は、風力タービンブレードの空力シェル又は複合構造体の一部を形成する。
【0039】
囲繞層は、複合構造体の第1側面及び/又は第2側面に配置されてもよい。例えば、第1樹脂分配層は、複合構造体が積層又は配置された後に第1側面に配置してもよい。さらに、第2樹脂分配層は、複合構造体の第2側面に向かって空力シェルの凹部に配置してもよい。これにより、注入プロセスにおいて樹脂を複合構造体に分配することができる。
【0040】
又は、追加注入促進層は、積層構造体の周囲に部分的又は完全に延在してもよい。追加注入促進層は、空力シェルの内面に突出したフランジを形成してもよい。これにより、積層構造体の周囲の樹脂の流動を制御することができる。
【0041】
又は、積層体は、積層体の第1側面に配置された複数の囲繞層を備えてもよい。積層体は、積層体の第2側面に配置された複数の囲繞層をさらに含むことができる。これらの囲繞層は、複合構造体のインナー及び/又はアウターのスキンとして機能してもよい。注入促進層は、アウタースキンと引抜成型素子の最も外側の行との間に配置されてもよい。さらに注入促進層は、インナースキンと引抜成型素子の最も内側の行との間に配置されてもよい。
【0042】
一実施形態によれば、複合構造体は風力タービンブレードのスパーキャップを形成する。
【0043】
当該複合構造体は、スパーキャップであることが有利であるが、風力タービンブレードの他の構造部品の一部、例えばシアウェブを構成してもよい。
【0044】
本発明の目的は、さらに風力タービンブレードの製造方法によって実現し、製造方法は、
複数の引抜成型素子を準備することと、
幅方向に第2透過係数K1aを有する少なくとも1つの囲繞層をさらに準備することと、
複数の引抜成型素子を少なくとも1つの積層構造体に配置しており、幅方向に第1透過係数Kを有し且つ長さ方向に更にKよりも小さい透過係数Kを有する少なくとも1つの注入促進層を、少なくとも1つの積層構造体内で隣接する引抜成型素子の間に配置することと、
注入プロセスにより、樹脂を少なくとも1つの積層構造体及び少なくとも1つの囲繞層に導入することと、
樹脂を使用して少なくとも1つの積層構造体を硬化させることで長さ、幅及び厚さを有する複合構造体を形成することと、を含む風力タービンブレードの製造方法であって、
は、K1aよりも大きく、
樹脂は、少なくとも1つの注入促進層を第1注入速度Vで通過し、さらに、少なくとも1つの囲繞層を第2注入速度V1aで通過し、
は、V1aより大きいことを特徴とする。
【0045】
本方法により、積層構造体の中間層は囲繞層よりも樹脂を速く流すことができ、これにより、積層構造体内部に埋め戻し及び乾燥スポットが形成されるリスクを低減する。この結果、複合構造体の非破壊試験が可能になる。
【0046】
樹脂は、所定の注入速度で入口チャネルに導入され、次いで、複合構造体に分配される。次いで、樹脂は、中間層を介して積層構造体の内部を流れ、さらに積層構造体の周囲を流れる。複合構造体の透過性とは、樹脂が積層構造体の周囲よりも積層構造体内部をより速く流れることを意味する。これにより、積層構造体の適正な注入を保証する。
【0047】
一実施形態によれば、樹脂は弦方向に導入される。
【0048】
積層構造体の敷設が完了した後、入口チャネルを積層構造体及び/又は空力シェルに配置することができる。入口チャネルは長さ方向に延在し、且つ樹脂を幅方向において積層構造体内に導入することができる。これにより、より簡単でより迅速な注入プロセスを実現する。
【0049】
本発明は、異なる種類の樹脂、例えばエポキシ、ポリエステル、ビニルエステル又はポリウレタンを導入することにより適切に使用することができる。
【0050】
一実施形態によれば、複数の引抜成型素子及び注入促進層は、ブレード型又は別個の型内に敷設され、ブレード型又は別個の型内に配置された時に硬化する。
【0051】
当該複合構造体は、直接ブレード型内で製造することができ、引抜成型素子及び注入促進層は空力シェルの凹部内に敷設される。次いで、1つのステップにおいて、それを積層構造体と空力シェルの残りの部分に一緒に注入し、硬化させる。これにより、複合構造体を空力シェルと一体化させることができる。
【0052】
又は、引抜成型素子及び注入促進層は、別個の型内に敷設されてもよく、ここで樹脂は積層構造内に導入される。次いで、樹脂を有する積層構造体を硬化させて複合構造体を形成することができる。次いで、硬化した複合構造体を所定の位置に持ち上げ、接着剤又は樹脂注入を使用して空力シェルに結合することができる。これにより、複合構造体をブレード型と分けて製造することができる。
【0053】
又は、乾燥した積層構造体を空力シェル上の所定の位置に持ち上げ、次いで樹脂を注入してもよい。樹脂を有する積層構造体を硬化させることができる。これにより複合構造体は、ブレード型内に配置された時に注入される。
【0054】
本発明の目的はさらに、一方向性ガラス繊維、好ましくは無撚糸のファブリックを風力タービンブレードの複合構造体における樹脂促進層として使用することによって実現する。
【0055】
複合構造体内の内部注入速度が、WO2016/015736A1において言及されるとおり、従来の樹脂促進層と比較して顕著に増加できることが発見された。これにより複合構造体が囲繞層よりも迅速に注入されることを可能にするという有利な効果を実現し、それにより、複合構造体が適正に注入されることを保証する。
【0056】
また、無撚糸を使用することにより、一方向性ガラス繊維における樹脂の流動をさらに改善できることが発見された。HexForce(登録商標)TF970などの従来の撚糸ガラス繊維ファブリックと比較して、無撚糸を使用することで複合構造体がより高い破壊靭性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
本発明の例示に過ぎず、且つ図面を参照して説明する。
図1図1は、風力タービンの例示的な実施形態を示す。
図2図2は、風力タービンブレードの第1実施形態を示す。
図3図3は、風力タービンブレードの第2実施形態を示す。
図4図4は、複合構造体の第1実施形態を示す。
図5図5は、複合構造体の第2実施形態を示す。
図6図6は、樹脂注入プロセスにおける複合構造体及び空力シェルを示す。
図7図7は、複合構造体の第1実施形態を示す。
図8図8は、複合構造体の第2実施形態を示す。
図9図9は、複合構造体の第3実施形態を示す。
図10図10は、複合構造体の第4実施形態を示す。
図11図11a~図11eは、注入プロセスにおける複合構造体を通る樹脂の流れを示す。
図12図12は、注入促進層の透過係数を決定するための試験装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1は、風力タービンタワー2と、ヨー機構4を介して風力タービンタワー2の上部に配置されたナセル3とを備える、風力タービン1を示す。ヨー機構4は、ナセル3をヨーイングしてヨー角をつけるように構成される。ロータは、少なくとも2つの風力タービンブレード5を備え、ピッチ機構7を介してロータハブ6に取り付けられた。ピッチ機構7は、風力タービンブレード5をピッチ角にピッチングするように構成される。ロータハブ6は、ロータ軸を介して風力タービン1に設けられた発電機に回転可能に連結される。
【0059】
各風力タービンブレード5は、先端8及びブレード根元9を含み、風力タービンブレード5は、前縁部10及び後縁部11を制限する空力プロファイルを有する。
【0060】
図2は、風力タービンブレード5の第1実施形態を示し、該実施形態において、風力タービンブレード5はフルスパンブレードとして成形される。風力タービンブレード5はスパーキャップ12を含み、該スパーキャップ12はブレード根元9に向かう第1端部の局所から先端8に向かう第2端部の局所まで延在する。
【0061】
図3は風力タービンブレード5の第2実施形態を示し、該実施形態において、風力タービンブレード5はモジュール式ブレードとして成形される。風力タービンブレード5は内側ブレードセグメントを含み、該内側ブレードセグメントは第1端部から第2端部13まで延伸し、さらに前縁部10’から後縁部11’まで延伸し、なお、第1端部は例えばブレード根元9であってもよい。風力タービンブレード5はさらに外側ブレードセグメントを含み、該外側ブレードセグメントは第1端部14から第2端部まで延伸し、さらに前縁部10’から後縁部11’まで延伸し、なお、第2端部は例えば先端8であってもよい。
【0062】
同様に、スパーキャップ12’は、内側ブレードセグメント内に配置された内側部分と、外側ブレードセグメント内に配置された外側部分とに分割される。スパーキャップ12’の一部を含む2つのブレードセグメントは、第1端部14と第2端部13で画定されている境界面で接続される。
【0063】
風力タービンブレード5はさらに、部分ピッチ可変ブレードとして成形されてもよく、ピッチ機構7は第2端部13に配置される。この構成において、ピッチ機構7は、外側ブレードセグメントを内側ブレードセグメントに対応してピッチングするように構成される。
【0064】
図4は、複合構造体15によって形成されるスパーキャップ12、12’の第1実施形態を示す。ここで、複合構造体15は別個の型(図示せず)で製造され、その後風力タービンブレード5の空力シェル17の凹部16に配置される。複合構造体15は、その後、接着剤又は樹脂注入により空力シェル17に結合される。
【0065】
ここで、図示するように、複合構造体15及び空力シェル17は、幅方向に曲率がない。しかしながら、複合構造体15及び空力シェル17は、いずれも幅方向に湾曲していてもよい。
【0066】
図5は、空力シェル17の凹部16に直接製造される複合構造体15’の第2実施形態を示す。ここで、凹部16内に積層構造体を敷設し、且つ樹脂を注入する。その後、樹脂の積層構造体を硬化させて、複合構造体15’を空力シェル17に結合させる。
シアウェブ18の形態の構造部品は、その後、スパーキャップ12、例えば複合構造体15’上に配置される。
【0067】
図6は、樹脂注入中の複合構造体15及び空力シェル17を示す。ここでは、6つの引抜成型素子19の積層体が示される。
【0068】
複数の繊維層が風力タービンブレード5のインナースキン20を形成する。さらに、複数の繊維層が風力タービンブレード5のアウタースキン21を形成する。複数のコア素子22は、インナースキン20とアウタースキン21との間に配置され、サンドイッチ構造を形成する。
【0069】
積層体は、図6に示されるように、コア素子22の間に配置され、一体化された複合構造体を形成する。複数の注入促進層23、24は、隣接する引抜成型素子19の間に配置される。ここで、注入促進層23の一部は、幅方向26に延在し、その局所幅は引抜成型素子19の幅に対応する。他の注入促進層24は、厚さ方向28に延在し、その局所幅は積層体の厚さに対応する。
【0070】
図6に示すように、複合構造体15の、例えば引抜成型素子19及び注入促進層は、さらに長さ方向27に延在する。
【0071】
注入促進層23、24は、幅方向に透過係数Kを有し、長さ方向に透過係数Kを有し、厚さ方向に透過係数Kを有する。
【0072】
樹脂は、空力シェル17に設けられる一連の入口チャネル25に注入され、任意選択的に、入口チャネル25は複合構造体15に設けられる。樹脂は、注入速度Vで入口チャネル25に注入される。その後、樹脂は、空力シェル17内に導入され、且つ幅方向に沿って複合構造体15の中に導入される。
【0073】
樹脂は、注入速度Vで注入促進層23を流れ、それにより積層構造体を流れる。さらに、樹脂は、注入速度V1aで囲繞層を流れ、囲繞層は例えばインナースキン20であってもよい。この構造において、注入速度Vは注入速度V1aよりも大きく、これにより積層構造体が適切に注入されることを保証する。
【0074】
図7は、複合構造体15の第1実施形態を示し、該実施形態において、引抜成型素子19は行及び列に従って配置されている。注入促進層23は、各列内の隣接する引抜成型素子19の間に配置される。また、注入促進層24は、隣接する引抜成型素子19の列の間に配置される。
【0075】
図8は、複合構造体15’’の第2実施形態を示し、該実施形態において、引抜成型素子19の積層体の第1側面にインナースキン29が設けられる。また、引抜成型素子19の積層体の第2側面にアウタースキン30が設けられる。インナースキン29及びアウタースキン30は、各々、幅方向及び長さ方向に延在する複数の繊維層を含む。
【0076】
インナースキン29と積層体との間にさらに別の注入促進層23が設けられる。同様に、アウタースキン30と積層体との間にさらに別の注入促進層23が設けられる。ここで、注入促進層23は、積層体の1つの列とアウタースキン30の間に配置され、同時に別の注入促進層23’が積層体の他方の列とアウタースキン30との間に配置される。該注入促進層23’は、さらに2列の引抜成型素子19の間に厚さ方向に沿って延伸する。
【0077】
図9は、複合構造15’’’の第3実施形態を示し、該実施形態において、引抜成型素子19はジグザグのパターンで配列される。図9に示されるように、第2行の引抜成型素子19は、第1及び第3行の引抜成型素子に対応してシフトする。注入促進層23”は、引抜成型素子19の列の全幅に沿って延伸し、それにより複合構造体の適切な樹脂注入を保証する。
【0078】
図10は、複合構造15’’’の第3実施形態を示し、該実施形態において、引抜成型素子19はオフセットパターンで配置される。引抜成型素子19の第2行は、引抜成型素子の第1行に対してシフトされる。図9に示すように、引抜成型素子19の第3行は、引抜成型素子の第2行に対してさらにシフトされ、以下同様である。注入促進層23’’’は、引抜成型素子19の列の全幅に沿って延伸し、それにより複合構造体の適切な樹脂注入を保証する。
【0079】
図11a~図11eは、注入プロセスにおいて、複合構造体15及び空力シェル17を通る樹脂の流れを示す。図11aは、敷設プロセスが完了した後の風力タービンブレード5の上部繊維層と下部繊維層との間に配置された複合構造体15の断面を示す。
【0080】
ここで、下部繊維層は、少なくとも空力シェル17のアウタースキン21を形成する。上部繊維層は、複合構造体15上に延在するインナースキン20によって形成される。又は、上部繊維層は、複合構造体15の上部に延在し、且つさらに複合構造体15の両側のインナースキン20の一部分に沿って延在する追加の繊維層によって形成されてもよい。
【0081】
その後、入口チャネル及び出口チャネルは内面に配置され、各縁部を密封することによって構造体全体が真空バッグに封入される。その後、樹脂注入システムは、対応する入口及び出口に接続され、空気を密閉空間から排出することができる。
【0082】
説明のために、図11b~図11dには1つの出口チャネル25aのみが示されている。任意選択的に、図の破線で示されるように、複合構造体の上部に2つ以上の出口チャネル25aが配置されてもよい。
【0083】
図11bに示されるように、樹脂は、側縁部から弦方向に沿って導入される。図11b~dに示されるように、注入プロセスにおいて、複合構造体15内の樹脂の先端の流動は上部、下部繊維層よりも速い。注入促進層23の透過係数Kは、上部繊維層及び下部繊維層の透過係数K1aより高い。したがって、図11bに示されるように、内部注入速度Vは、外部注入速度V1aより大きい。
【0084】
樹脂表面が引抜成型素子19の積層体又は列の間に配置された樹脂促進層24に到達すると、樹脂は、弦方向に沿って流動し続けながら、樹脂促進層24に沿って厚さ方向にも流動する。次いで、図11dに示されるように、樹脂は、積層体又は列の境界面に配置された上部繊維層及び下部繊維層に入り、弦の反対方向に沿って流れ始める。その後、余分な樹脂は、反対側から出口チャネル25aに入る。
【0085】
同様に、樹脂表面が複合構造体15の反対側の側縁部に達すると、樹脂は厚さ方向に流動する。次いで、樹脂は、側縁部の上部繊維層及び下部繊維層に入り、弦の反対方向に沿って出口チャネル25aに流れ始める。樹脂はさらにインナースキン20及びアウタースキン21に沿って空力シェル17の出口チャネル(図示せず)へ流れ続けることができる。
【0086】
これは、繊維積層体内に乾燥スポットが形成されることを防止し、複合構造体15に樹脂が確実に注入されることを保証する。図11eは、注入後の複合構造体15及び上部繊維層と下部繊維層を示す。説明のために、入口チャネルと出口チャネル及び真空バッグは省略している。次いで、注入が終了した構造体を硬化させる。
【0087】
図12は、注入促進層23、24の透過係数を決定するための試験装置を示す。ここで、試験装置は、注入促進層23、24の第1及び第2透過係数k及びkを平面内で決定するように構成される。
【0088】
注入促進層23、24の試験サンプル23’、24’は基板31に配置され、基板31は例えばガラス板又はトレイなどであってもよい。蓋又はカバー32は、試験サンプル23’、24’の上部に配置され、基板31とカバー32との間は、シール33によって封止される。真空チャネル34は、密閉空間内に配置され且つ出口35に接続されており、密閉空間の排気に用いられる。
【0089】
次いで、樹脂を入口36から試験サンプル23’、24’に導入し、入口は例えば試験サンプル23’、24’の中心に位置する。次いで、試験サンプル23’、24’の透過性を、標準化された測定技術を使用して平面内で測定する。図12に示されるように、各方向における第1及び第2の透過係数k及びkを測定値に基づいて決定する。
【0090】
試験結果からわかるように、撚糸を有する従来のガラス繊維ファブリックに比べて、本発明の無撚糸を有するガラス繊維ファブリックの樹脂流動性は顕著に改善されている。また、試験結果からさらにわかるように、従来の二軸ファブリックに比べて、本発明の一方向性ファブリックの樹脂流動性も顕著に改善されている。試験結果からわかるように、一方向性ガラス繊維ファブリックと無撚糸との組み合わせによって最適な結果を実現することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 風力タービン
2 風力タービンタワー
3 ナセル
4 ヨー機構
5 風力タービンブレード
6 ロータハブ
7 ピッチ機構
8 先端、第2端部
9 ブレード根元、第1端部
10 前縁部
11 後縁部
12 スパーキャップ
13 第2端部
14 第1端部
15 複合構造体
16 凹部
17 空力シェル
18 シアウェブ
19 引抜成型素子
20 空力シェルのインナースキン
21 空力シェルのアウタースキン
22 コア素子
23 注入促進層
24 注入促進層
25 入口チャネル
25a 出口チャネル
26 幅方向
27 長さ方向
28 厚さ方向
29 複合構造体のインナースキン
30 複合構造体のアウタースキン
31 基板、トレイ
32 蓋、カバー
33 シール
34 真空チャネル
35 出口
36 入口
V0 樹脂の注入速度
V1 注入促進層における注入速度
1a 囲繞層における注入速度
注入促進層の幅方向の透過係数
1a 囲繞層の幅方向の透過係数
注入促進層の長さ方向の透過係数
2a 囲繞層の長さ方向の透過係数
注入促進層の厚さ方向の透過係数
3a 囲繞層の厚さ方向の透過係数
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11(A)】
図11(B)】
図11(C)】
図11(D)】
図11(E)】
図12