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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-14
(45)【発行日】2023-02-22
(54)【発明の名称】部品装着機
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20230215BHJP
【FI】
H05K13/02 D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022501546
(86)(22)【出願日】2020-02-21
(86)【国際出願番号】 JP2020006997
(87)【国際公開番号】W WO2021166211
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 貴紘
(72)【発明者】
【氏名】小谷 一也
【審査官】山▲崎▼ 歩美
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-45092(JP,A)
【文献】特開2018-170513(JP,A)
【文献】国際公開第2017/208325(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品がバルク状態で供給される供給領域を撮像可能なカメラと、
前記カメラの撮像により取得された画像データに対して、前記部品における複数の特徴部の領域と前記画像データにおける複数の前記特徴部以外の領域とを輝度により区分する画像加工を実行する画像加工部と、
前記画像加工を実行された前記画像データにおける複数の前記特徴部ごとの形状および角度の少なくとも一つを含む特徴量に基づいて、前記供給領域における前記部品の供給状態を認識する状態認識部と、を備え、
前記画像加工を実行された前記画像データにおける複数の前記特徴部の一つを基準特徴部とし、前記基準特徴部の位置および前記特徴量を基準に定められる所定の探索範囲に含まれる他の前記特徴部を前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属し得る候補特徴部とし、
前記状態認識部は、前記探索範囲に含まれる1以上の前記候補特徴部の前記特徴量、および前記基準特徴部と前記候補特徴部との位置関係の何れか一方に基づいて、当該候補特徴部が前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属するか否かを判定する、部品装着機。
【請求項2】
前記部品における複数の前記特徴部のそれぞれは、同形状に形成され、
前記状態認識部は、前記基準特徴部の形状および前記候補特徴部の形状の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部が前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属すると判定する、請求項1に記載の部品装着機。
【請求項3】
前記状態認識部は、前記候補特徴部の形状と前記候補特徴部の理想形状の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部が前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属すると判定する、請求項1または2に記載の部品装着機。
【請求項4】
前記状態認識部は、前記画像加工を実行された前記画像データにおける複数の前記特徴部のそれぞれに外接する最小面積の矩形枠の形状に基づいて、複数の前記特徴部の形状をそれぞれ特定する、請求項2または3に記載の部品装着機。
【請求項5】
前記部品における複数の前記特徴部のそれぞれは、同角度に形成され、
前記状態認識部は、前記基準特徴部の角度および前記候補特徴部の角度の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部が前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属すると判定する、請求項1-4の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項6】
前記状態認識部は、前記候補特徴部の角度と前記候補特徴部の理想角度の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部が前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属すると判定する、請求項1-5の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項7】
前記探索範囲に含まれる複数の前記候補特徴部のうち一つを第二基準特徴部とし、前記第二基準特徴部の位置および前記特徴量を基準に定められる所定の第二探索範囲に含まれる他の前記特徴部を前記第二基準特徴部とともに同一の前記部品に属し得る第二候補特徴部とし、前記第二探索範囲における前記第二候補特徴部を探索する処理を予備候補探索処理とし、
前記状態認識部は、
前記基準特徴部と前記探索範囲に含まれる前記候補特徴部とを合わせた前記特徴部の数が一個の前記部品に形成された前記特徴部の数を超えている場合に、前記予備候補探索処理を、前記第二基準特徴部と前記第二探索範囲に含まれる前記第二候補特徴部とを合わせた前記特徴部の数が一個の前記部品に形成された前記特徴部の数となるまで繰り返し実行し、
最後に実行された前記予備候補探索処理により検出された前記第二候補特徴部を前記第二基準特徴部とともに同一の前記部品に属すると判定する、請求項1-6の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項8】
前記状態認識部は、前記基準特徴部と前記探索範囲に含まれる前記候補特徴部とを合わせた前記特徴部の数が一個の前記部品に形成された前記特徴部の数を超えている場合に、複数の前記候補特徴部ごとの前記特徴量が理想量に近いものほど前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属すると判定する、請求項1-7の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項9】
前記状態認識部は、前記画像加工を実行された前記画像データにおいて前記特徴部側に区分された領域の面積に基づいて、前記特徴部として適正であるか否かを判定する、請求項1-8の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項10】
前記状態認識部は、前記画像加工を実行された前記画像データにおける前記特徴部側に区分された領域を形成する画素の数量に基づいて当該領域の面積を算出する、請求項9に記載の部品装着機。
【請求項11】
前記状態認識部は、
前記画像加工を実行された前記画像データにおいて前記基準特徴部と前記候補特徴部との間の領域に位置する1以上の測定点の位置を割り出すとともに、前記画像加工を実行される前の元の前記画像データにおける前記測定点に対応する位置の輝度を測定し、
測定された輝度に基づいて前記基準特徴部と前記候補特徴部との間の領域が前記部品の一部であるか背景であるかを判定し、
当該判定の結果に基づいて当該候補特徴部が前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属するか否かを判定する、請求項1-10の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項12】
前記部品は、本体部と、前記本体部の両端に設けられた一対の端子と、を有し、
前記画像データにおける前記本体部の輝度は、前記一対の端子の輝度より低く、
前記部品における複数の前記特徴部は、前記一対の端子である、請求項1-11の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項13】
前記供給領域における前記供給状態には、前記部品の厚み方向が上下方向となっているか否かを示す部品姿勢、複数の前記部品が所定距離より接近しているか否かを示す分離度、および前記供給領域から採取可能か否かを示す採取可能性の少なくとも一つが含まれる、請求項1-12の何れか一項に記載の部品装着機。
【請求項14】
前記部品装着機は、前記状態認識部により認識された前記供給状態に基づいて、前記供給領域に供給された複数の前記部品のうち採取対象とする前記部品を設定する設定部をさらに備える、請求項1-13の何れか一項に記載の部品装着機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品装着機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
部品装着機は、バルクフィーダなどにより供給される部品を基板に装着する装着処理を実行する。バルクフィーダは、バルク状態で収容された部品の供給に用いられる。バルクフィーダには、特許文献1に示すように、吸着ノズルが部品を採取可能な供給領域において部品を散在させたバルク状態で供給するタイプがある。部品装着機は、装着処理において、バルクフィーダによる部品の供給状態を認識する画像処理を実行し、その画像処理の結果に基づいて吸着ノズルを用いた部品の吸着動作を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-114084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
部品装着機による装着処理において繰り返し実行されるPPサイクル(ピックアンドプレースサイクル)では、装着ヘッドに支持された複数の吸着ノズルを用いてバルクフィーダの供給領域から複数の部品を採取することがある。このような装着処理において、バルクフィーダの供給領域における部品の供給状態を認識する画像処理の効率化や精度向上が望まれる。
【0005】
本明細書は、複数の部品がバルク状態で供給される構成に対応し、PPサイクルにおいて実行される供給状態に認識処理の効率化および精度向上を図ることができる部品装着機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、複数の部品がバルク状態で供給される供給領域を撮像可能なカメラと、前記カメラの撮像により取得された画像データに対して、前記部品における複数の特徴部の領域と前記画像データにおける複数の前記特徴部以外の領域とを輝度により区分する画像加工を実行する画像加工部と、前記画像加工を実行された前記画像データにおける複数の前記特徴部ごとの形状および角度の少なくとも一つを含む特徴量に基づいて、前記供給領域における前記部品の供給状態を認識する状態認識部と、を備え、前記画像加工を実行された前記画像データにおける複数の前記特徴部の一つを基準特徴部とし、前記基準特徴部の位置および前記特徴量を基準に定められる所定の探索範囲に含まれる他の前記特徴部を前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属し得る候補特徴部とし、前記状態認識部は、前記探索範囲に含まれる1以上の前記候補特徴部の前記特徴量、および前記基準特徴部と前記候補特徴部との位置関係の何れか一方に基づいて、当該候補特徴部が前記基準特徴部とともに同一の前記部品に属するか否かを判定する、部品装着機を開示する。
【発明の効果】
【0007】
このような構成によると、候補特徴部を探索する際に、基準特徴部の位置および特徴量に基づいて定められる所定の探索範囲を対象とするため、探索処理の効率化を図ることができる。さらに、複数の候補特徴部に対して、特徴量または基準特徴部との位置関係に基づいて候補特徴部が基準特徴部とともに同一の部品に属するか否かを判定するため、異なる部品の特徴部をもって同一の部品であると誤認することを防止できる。これにより、供給状態の認識処理の精度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】部品装着機の構成を示す模式図である。
図2】バルクフィーダの外観を示す斜視図である。
図3図2のIII方向から見た平面図である。
図4】部品供給処理により供給されたバルク状態の複数の部品を示す図である。
図5】部品装着機の制御装置を示すブロック図である。
図6】供給領域における部品の供給状態の認識処理に用いられる加工前の画像データを示す図である。
図7】画像処理における加工前後の画像データを示す拡大図である。
図8図7の抽出領域を示す拡大図である。
図9】基準特徴部に基づく探索範囲、および複数の候補特徴部を示す図である。
図10】部品装着機による画像処理を示すフローチャートである。
図11】供給状態の認識処理における部品認識処理を示すフローチャートである。
図12】部品認識処理における第二部品認識処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.部品装着機10の構成
部品装着機10は、例えば他の部品装着機10を含む複数種類の対基板作業機とともに、基板製品を生産する生産ラインを構成する。上記の生産ラインを構成する対基板作業機には、印刷機や検査装置、リフロー炉などが含まれ得る。
1-1.基板搬送装置
部品装着機10は、図1に示すように、基板搬送装置11を備える。基板搬送装置11は、基板91を搬送方向へと順次搬送するとともに、基板91を機内の所定位置に位置決めする。
【0010】
1-2.部品供給装置12
部品装着機10は、部品供給装置12を備える。部品供給装置12は、基板91に装着される部品を供給する。部品供給装置12は、複数のスロット121にフィーダ122をそれぞれ装備される。フィーダ122には、例えば多数の部品が収納されたキャリアテープを送り移動させて、部品を採取可能に供給するテープフィーダが適用される。また、フィーダ122には、バルク状態(それぞれの姿勢が不規則なばら状態)で収容された部品を採取可能に供給するバルクフィーダ50が適用される。バルクフィーダ50の詳細については後述する。
【0011】
1-3.部品移載装置13
部品装着機10は、部品移載装置13を備える。部品移載装置13は、部品供給装置12により供給された部品を基板91上の所定の装着位置に移載する。部品移載装置13は、ヘッド駆動装置131、移動台132、装着ヘッド133、および吸着ノズル134を備える。ヘッド駆動装置131は、直動機構により移動台132を水平方向(X方向およびY方向)に移動させる。装着ヘッド133は、図示しないクランプ部材により移動台132に着脱可能に固定され、機内において水平方向に移動可能に設けられる。
【0012】
装着ヘッド133は、回転可能に且つ昇降可能に複数の吸着ノズル134を支持する。吸着ノズル134は、フィーダ122により供給される部品80を採取して保持する保持部材である。吸着ノズル134は、供給される負圧エアにより、フィーダ122により供給される部品を吸着する。装着ヘッド133に取り付けられる保持部材としては、部品を把持することにより保持するチャックなどが採用され得る。
【0013】
1-4.部品カメラ14、基板カメラ15
部品装着機10は、部品カメラ14、および基板カメラ15を備える。部品カメラ14、および基板カメラ15は、CMOSなどの撮像素子を有するデジタル式の撮像装置である。部品カメラ14、および基板カメラ15は、制御信号に基づいて撮像を行い、当該撮像により取得した画像データを送出する。部品カメラ14は、吸着ノズル134に保持された部品を下方から撮像可能に構成される。基板カメラ15は、装着ヘッド133と一体的に水平方向に移動可能に移動台132に設けられる。基板カメラ15は、基板91を上方から撮像可能に構成される。
【0014】
また、基板カメラ15は、基板91の表面を撮像対象とする他に、移動台132の可動範囲であれば種々の機器などを撮像対象にできる。例えば、基板カメラ15は、本実施形態において、図4に示すように、バルクフィーダ50が部品80を供給する供給領域Asをカメラ視野Vcに収めて撮像することができる。このように、基板カメラ15は、種々の画像処理に用いられる画像データを取得するために、異なる撮像対象の撮像に兼用され得る。
【0015】
1-5.制御装置20
部品装着機10は、図1に示すように、制御装置20を備える。制御装置20は、主として、CPUや各種メモリ、制御回路により構成される。制御装置20は、図5に示すように記憶部21を備える。記憶部21は、ハードディスク装置などの光学ドライブ装置、またはフラッシュメモリなどにより構成される。制御装置20の記憶部21には、装着処理の制御に用いられる制御プログラムなどの各種データが記憶される。制御プログラムは、装着処理において基板91に装着される部品の装着位置、装着角度、および装着順序を示す。
【0016】
制御装置20は、複数の保持部材(吸着ノズル134)のそれぞれに保持された部品の保持状態の認識処理を実行する。具体的には、制御装置20は、部品カメラ14の撮像により取得された画像データを画像処理し、装着ヘッド133の基準位置に対する各部品の位置および角度を認識する。なお、制御装置20は、部品カメラ14の他に、例えば装着ヘッド133に一体的に設けられるヘッドカメラユニットなどが部品を側方、下方、または上方から撮像して取得された画像データを画像処理するようにしてもよい。
【0017】
制御装置20は、制御プログラムに基づいて、装着ヘッド133による部品の装着動作を制御して装着処理を実行する。ここで、装着処理には、採取動作と装着動作とが含まれるPPサイクル(ピックアンドプレースサイクル)を複数回に亘って繰り返す処理が含まれる。上記の「採取動作」とは、部品供給装置12により供給された部品を吸着ノズル134により採取する動作である。
【0018】
本実施形態において、制御装置20は、上記の採取動作の実行に際して、バルクフィーダ50を含む部品供給装置12の動作を制御するとともに、バルクフィーダ50の供給領域Asにおける部品80の供給状態の認識処理を実行する。上記の「供給状態の認識処理」には、供給領域Asに採取可能な部品80があるか否かを認識し、ある場合には部品80の位置および角度を認識する処理が含まれる。そして、制御装置20は、供給状態の認識処理の結果に基づいて、採取動作における装着ヘッド133の動作を制御する。
【0019】
また、上記の「装着動作」とは、採取した部品を基板91における所定の装着位置に、所定の装着角度で装着する動作である。制御装置20は、装着処理において、各種センサから出力される情報や画像処理の結果、制御プログラムなどに基づき、装着ヘッド133の動作を制御する。これにより、装着ヘッド133に支持された複数の吸着ノズル134の位置および角度が制御される。制御装置20の詳細構成については後述する。
【0020】
2.バルクフィーダ50の構成
バルクフィーダ50は、部品装着機10に装備されて部品供給装置12の少なくとも一部として機能する。バルクフィーダ50は、テープフィーダと異なりキャリアテープを用いないため、キャリアテープの装填や使用済みテープの回収などを省略できる点でメリットがある。一方で、バルクフィーダ50は、キャリアテープのように整列されていないバルク状態で収容された部品80を供給するため、部品80の供給状態が吸着ノズル134などの保持部材による採取動作に影響し得る。
【0021】
詳細には、図4および図6に示すように、供給領域Asにおいて部品80同士が接触するほど接近していたり堆積(上下方向に重なり合っている状態)していたり、部品80の幅方向が上下方向となるような横立ち姿勢であったりすると、採取対象にすることができない。また、供給領域Asに不規則な姿勢で部品80が供給されているため、部品装着機10は、供給状態(部品80の採取可否、および採取可能な部品80の姿勢)を認識するための画像処理を実行する。供給状態の認識処理の詳細については後述する。
【0022】
バルクフィーダ50は、図2に示すように、扁平な箱状に形成されたフィーダ本体51を備える。フィーダ本体51は、部品供給装置12のスロット121にセットされると、コネクタ511を介して給電されるとともに、制御装置20と通信可能な状態となる。フィーダ本体51には、複数の部品80をバルク状態で収容する部品ケース52が着脱可能に取り付けられる。
【0023】
バルクフィーダ50は、排出装置53により部品ケース52から排出させる部品80の数量を調整する。これにより、部品ケース52から排出された複数が部品80を後述する軌道部材56に供給される(図3を参照)。バルクフィーダ50は、フィーダ本体51の前側上部に着脱可能に取り付けられるカバー54を備える。カバー54は、後述する軌道部材56の搬送路を搬送される部品80の外部への飛散を防止する。カバー54の上面には、図3に示すように、バルクフィーダ50の基準位置を示す円形の基準マーク55が左右一対で付される。
【0024】
バルクフィーダ50は、フィーダ本体51の前側上部に設けられる軌道部材56を備える。軌道部材56は、フィーダ本体51の前後方向(図3の左右方向)に延伸するように形成される。軌道部材56の幅方向(図3の上下方向)の両縁には、上方に突出する一対の側壁561が形成される。一対の側壁561は、軌道部材56の先端部562とともに搬送路の周縁を囲い、搬送路を搬送される部品80の漏出を防止する。先端部562の上面には、バルクフィーダ50の基準位置を示す円形の基準マーク55が付される。
【0025】
上記のような構成からなる軌道部材56には、供給領域Asが形成される。この「供給領域As」とは、部品80をバルク状態で供給する領域である。換言すると、装着ヘッド133に支持された吸着ノズル134により部品80を採取可能な領域であり、装着ヘッド133の可動範囲に含まれる。また、軌道部材56の「搬送路」とは、部品ケース52から供給される領域から供給領域Asへの部品80の通り道である。
【0026】
バルクフィーダ50は、フィーダ本体51に設けられる加振装置57を備える。加振装置57は、軌道部材56に振動を付与し、搬送路上の部品80に対して前方または後方且つ上方に向かう外力が加えられるように軌道部材56を振動させる。加振装置57は、軌道部材56に所定の振動を付与し、部品ケース52から軌道部材56に排出された複数の部品80を、搬送路を介して供給領域Asへと搬送可能とする。
【0027】
バルクフィーダ50は、供給領域Asへの部品80の供給処理を実行するフィーダ制御部58を備える。フィーダ制御部58は、外部からの指令に応じて加振装置57の動作を制御し、搬送路上の部品80を搬送することにより供給領域Asに部品80を供給する。なお、フィーダ制御部58は、例えば供給領域Asに適量の部品80が残存するように、必要に応じて供給領域Asから部品80の少なくとも一部を部品ケース52側に退避させるように制御することがある。
【0028】
3.制御装置20の詳細構成
部品装着機10の制御装置20の詳細構成について図5図9を参照して説明する。なお、図6図8は、黒色または黒色に近い色彩の領域を便宜的に斜線により示す。記憶部21には、基板カメラ15の撮像により取得された画像データ61(以下、「加工前の画像データ61」とも称する)と、画像加工を実行された画像データ62(以下、「加工後の画像データ62」とも称する)とが記憶される。
【0029】
なお、図7の左側は、加工前の画像データ61における抽出領域61Aを拡大して示す。図7の右側は、加工後の画像データ62における抽出領域61Aを拡大して示す。図8は、図7の加工後の画像データ62における抽出領域62Aをさらに拡大して示す。加工前の画像データ61、および加工後の画像データ62の詳細については後述する。
【0030】
3-1.画像加工部22
制御装置20は、図5に示すように、画像加工部22を備える。画像加工部22は、供給領域Asを対象とした基板カメラ15の撮像により取得された加工前の画像データ61(図6を参照)に対して、所定の画像加工を実行する。上記の「所定の画像加工」には、部品80における複数の特徴部の領域と、加工後の画像データ62における複数の特徴部以外の領域とを輝度により区分する画像加工が含まれる。
【0031】
ここで、上記の部品80における複数の「特徴部」とは、部品80において互いに離間して形成等された特徴を示す部位である。例えば、部品80が角チップ状である場合には、本体部81の両端に設けられた一対の端子82を、複数の特徴部とすることができる。本体部81は、一般的に、例えば導電性を有しない樹脂皮膜により覆われている。また、一対の端子82は、導電性を有する金属により形成される。
【0032】
このような構成により、本体部81と一対の端子82は、視覚的な差異を有する。上記のような部品80を撮像して取得された画像データ61における本体部81の輝度は、端子82の輝度より低くなる。また、本実施形態において、部品80における複数の特徴部である一対の端子82のそれぞれは、同形状に形成されるとともに、本体部81に対して同角度に形成される。なお、上記の他に、部品80の所定位置に形成された3以上の電極やマークなどを当該部品80の特徴部とすることができる。
【0033】
上記の画像加工が実行されると、加工後の画像データ62において、部品80の複数の特徴部の領域と、特徴部以外の領域(特徴部が一対の端子82であれば部品80の本体部81、および背景74)とが輝度により区分される。具体的には、本実施形態において、画像加工部22は、部品80の本体部81の輝度と一対の端子82の輝度との間の値に設定された閾値を用いて、加工前の画像データ61に対して二値化処理を実行する。
【0034】
上記の画像加工は、必ずしも視覚的に各領域が明確に区分される必要はなく、後述する状態認識部23による各領域の認識性を向上させることを目的とする。そのため、画像加工部22による画像加工には、各領域に対して位置などに応じて輝度値を増減させたり、色彩を付与したりしてもよい。また、二値化処理は、必ずしも白色領域と黒色領域とに区分する必要はなく、例えば各領域のそれぞれの平均輝度や所定の輝度値になるように加工してもよい。
【0035】
また、二値化処理における閾値は、状態認識部23による供給状態の認識処理の各種態様に応じて適宜設定され得る。これは部品80の種類によっては、表裏の判別を要するタイプがあったり、部品80と背景74との加工前の画像データ61における輝度の類似性によって調整を要したりすることに起因する。例えば、画像加工部22は、バルクフィーダ50により供給される部品80の種類ごとに閾値が予め設定された閾値情報から対応する閾値を取得して、画像加工としての二値化処理を実行してもよい。
【0036】
より詳細には、部品80には、例えばコンデンサのように、機能的に表裏の判別が不要のタイプがある。このタイプは、厚み方向が上下方向となり、一対の端子82が基板91のランド上に位置するように装着されれば、表裏のどちらが上側となっても問題がない。これに対して、部品80には、例えば抵抗部品のように、機能的に表裏の判別を要するタイプがある。このタイプは、基板91に装着される際に、表裏の何れか一方が上側となることを要する。
【0037】
また、表裏の判別を要するタイプは、本体部81の表面811と、裏面812とに視覚的な差異がある。具体的には、色彩や所定情報を示す文字や記号の記載によって上記の差異が生じ、結果として加工前の画像データ61に輝度としての差異が生じる。本実施形態において、表面811には、裏面812よりも黒色に近い色彩または模様が施されているものとする。上記のような部品80を撮像して取得された画像データ61における本体部81の表面811の輝度は、本体部81の裏面812の輝度より低くなる。
【0038】
以下では、表面811と裏面812との間に視覚的な差異があるものとして説明する。図7は、表面811、裏面812、および側面813の視覚的な差異を便宜的にドット状の異なるパターンにより示す。なお、本体部81の側面813は、表面811または裏面812と視覚的に同一または類似であるとともに、表面811および裏面812とは面積が異なる。そのため、部品80の幅方向が上下方向となるような横立ち姿勢の場合に、図7に示すように、加工前の画像データ61において側面813が表面811と同色となることがある。
【0039】
なお、画像データ61の背景74となる供給領域Asを構成する軌道部材56の上面は、部品80の何れの部位よりも黒色に近い色彩が施されている。つまり、画像加工部22は、部品80が表裏の判別を要するタイプの場合に、加工後の画像データ62において、部品80の上面が表面811であるか裏面812であるかを判定可能となるように、表面811の輝度と裏面812の輝度との間に設定された閾値を用いて二値化処理を実行する。また、本実施形態において、画像加工部22は、画像加工を実行した後に、加工前の画像データ61を元の状態に維持して、これとは別に加工後の画像データ62を記憶部21に記憶する。
【0040】
3-2.状態認識部23
制御装置20は、図5に示すように、状態認識部23を備える。状態認識部23は、画像加工を実行された画像データ62における複数の特徴部ごとの特徴量に基づいて、供給領域Asにおける部品80の供給状態を認識する。上記の「特徴部ごとの特徴量」には、当該特徴部の形状および角度の少なくとも一つが含まれる。ここで、状態認識部23は、供給領域Asにおける部品80の供給状態として、それぞれの部品80の位置を認識する。
【0041】
そこで、状態認識部23は、部品80が表裏の判別を要するタイプの場合に、先ず画像加工部22による画像加工によって特徴部以外の領域(本体部81および背景74)から区分された複数の特徴部(一対の端子82)を認識する。ここで、加工後の画像データ62において、複数の特徴部のうち本体部81から区分されていないものは、図7に示すように、本体部81と一対の端子82が一つの閉じた矩形状を形成する。このとき、状態認識部23は、裏面812が上面になっていると認識し、位置の認識の対象から除外する。
【0042】
一方で、特徴部が本体部81および背景74から区分されている場合に、状態認識部23は、表面811が上面になっていると認識し、さらに当該部品80の位置の認識を試行する。しかしながら、上記のような画像加工によると、同一の部品80に属する複数の特徴部が加工後の画像データ62において分離するため、多数の特徴部から同一の部品80に属するもの同士を適切に判別することが求められる。そこで、状態認識部23は、以下に示すような構成を採用する。
【0043】
3-2-1.基準特徴部85
ここで、画像加工を実行された画像データ62における複数の特徴部の一つを基準特徴部85とする。基準特徴部85は、任意に、または予め設定された規則に従って設定される。例えば、基準特徴部85は、先に検出された特徴部や、所定位置に近い特徴部などが設定され得る。なお、状態認識部23は、加工前の画像データ61において、閾値よりも高い輝度である部位が特徴部であるか否か、および特徴部であればどのような姿勢にあるのかを認識する。
【0044】
例えば画像加工の閾値が、加工前の画像データ61における本体部81の表面811の輝度と裏面812の輝度との間の値に設定されたものとする。つまり、画像データ61における輝度は、背景74、本体部81の表面811、閾値、本体部81の裏面812、および端子82の順に高くなる。このように設定された閾値を用いて、画像加工部22による画像加工(二値化処理)が実行されると、図7に示すように、加工後の画像データ62が生成される。
【0045】
詳細には、加工後の画像データ62において、本体部81の裏面812および端子82が白色となり、本体部81の表面811および背景74が黒色となる。つまり、特徴部である部品80の上面が本体部81の表面811である場合には、その部品80については端子82のみが白色となる。また、部品80の上面が本体部81の裏面812である場合には、その部品80については、本体部81および端子82が白色となる。部品80の上面が側面813の場合には、部品80の種類によって相違し得るが、本実施形態では上面が本体部81の表面811である場合と同様に、端子82のみが白色となるものとして、図7に示す。
【0046】
状態認識部23は、画像加工を実行された画像データ62において白色となった部品領域70の面積および形状の少なくとも一方に基づいて、表面811が上面となっている部品80の一対の端子82の一方を構成するか否かを判定する。上記の「部品領域」とは、画像加工を実行された加工後の画像データ62において背景74の領域に対して輝度によって区分された部品80の特徴部側の領域である。
【0047】
状態認識部23は、部品領域70の面積を用いて供給状態の認識処理を実行する場合に、先ず端子82が占める部品領域70の面積を算出する。このとき、状態認識部23は、図8に示すように、加工後の画像データ62における部品領域70を形成する画素75の数量に基づいて部品領域70の面積を算出してもよい。詳細には、状態認識部23は、集合した白色の画素75をカウントし、画素75の数量をもって部品領域70の一部の面積を近似により算出する。
【0048】
状態認識部23は、上記のように算出された面積と、部品80の種類ごとに定まる端子82(図8において破線で示す)の面積とを比較し、部品領域70が特徴部として適正であるか否かを判定する。具体的には、状態認識部23は、許容誤差の範囲に収まっている場合には、部品領域70が端子82であると認識する。例えば部品領域70の面積が許容誤差の範囲に過不足がある場合には、部品80が横立ちの姿勢であったり、堆積した複数の部品80の下側の端子82の一部のみが撮像されたり、隣接した複数の端子82が一体として撮像されたりしたことが想定される。
【0049】
さらに、状態認識部23は、特徴部である端子82の形状を認識する。具体的には、状態認識部23は、先ず端子82が占める部品領域70の形状を特定する。このとき、状態認識部23は、図8に示すように、加工後の画像データ62における部品領域70に外接する最小面積の矩形枠76の形状に基づいて部品領域70の形状を特定する。状態認識部23は、矩形枠76の形状そのものを部品領域70の形状としてもよいし、矩形枠76の各辺を内側に所定量だけオフセットさせた形状を部品領域70の形状としてもよい。
【0050】
状態認識部23は、上記のように特定された形状と、部品80の種類ごとに定まる端子82の形状とを比較し、許容誤差の範囲で同一または類似している場合には、部品領域70が端子82であると認識する。例えば部品領域70の形状が端子82の形状と非類似である場合には、部品80が横立ちの姿勢であるなど、上記の面積に過不足がある場合と同様の原因が想定される。
【0051】
状態認識部23は、上記のように算出された部品領域70の面積および特定された部品領域70の形状に基づいて、一対の端子82の一方の位置および角度を認識する。換言すると、状態認識部23は、加工後の画像データ62において白色の領域が特徴部(端子82)であるか否か、特徴部である場合にはその位置および角度を特徴量として認識する。上記のように認識された複数の特徴部の一つが基準特徴部85として認識される。
【0052】
3-2-2.候補特徴部86
ここで、基準特徴部85の位置および特徴量を基準に定められる所定の探索範囲65に含まれる他の特徴部を基準特徴部85とともに同一の部品80に属し得る候補特徴部86とする。なお、上記の所定の探索範囲65は、部品80の種類や画像処理の負荷などを勘案して適宜設定され得る。具体的には、基準特徴部85を中心とする所定の大きさの矩形状の範囲としてもよいし、図9に示すように、基準特徴部85の幅方向両側に所定距離だけそれぞれ離間した位置を中心とする所定の大きさの矩形状の範囲としてもよい。
【0053】
上記の探索範囲65の位置や形状は、部品80における特徴部の位置や形状に応じて適宜調整され得る。そして、加工後の画像データ62において、所定の探索範囲65に位置する特徴部は、基準特徴部85とともに同一の部品80に属する可能性を有し、上記のように候補特徴部86として認識される。そして、状態認識部23は、探索範囲65に含まれる1以上の候補特徴部86の特徴量、および基準特徴部85と候補特徴部86との位置関係の何れか一方に基づいて、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属するか否かを判定する。
【0054】
状態認識部23は、複数の特徴部が同一の部品80を構成するか否かを判別する部品認識処理を実行して、加工後の画像データ62における複数の部品80の位置および角度をそれぞれ取得する部品認識処理を実行する。これにより、状態認識部23は、供給領域Asにおける部品80の供給状態を認識する。部品認識処理の詳細については後述する。
【0055】
なお、状態認識部23が認識する供給領域Asにおける供給状態には、部品80の厚み方向が上下方向となっているか否かを示す部品姿勢、複数の部品80が所定距離より接近しているか否かを示す分離度、および供給領域Asから採取可能か否かを示す採取可能性の何れか一つが含まれる。供給状態の部品姿勢には、部品80のどの面が軌道部材56に接触しているかによって異なる姿勢の他に、バルクフィーダ50の基準位置に対する位置や角度が含まれてもよい。
【0056】
供給状態の分離度は、その部品80が他の部品80とどの程度分離しているかを示すものであり、他の部品80と接近するほど低下する。分離度は、例えばその部品80から所定距離の範囲に他の部品80が存在しなければ適合とし、所定距離の範囲内に他の部品80の一部でも存在した場合に不適合としてもよい。例えば、2以上の部品80が堆積していたり、水平方向に接触していたりした場合に、分離度が基準値よりも低くなる。
【0057】
供給状態の採取可能性は、供給領域Asにおいて供給されている個々の部品80について、採取動作の対象として適合するか否かを示す。採取可能性は、上記の部品姿勢や分離度に基づいて判定されてもよいし、部品80の種類や、使用する吸着ノズル134の種類、装着処理に要求される精度などに適宜基づいて判定されてもよい。
【0058】
3-3.設定部24
制御装置20は、図5に示すように、設定部24を備える。設定部24は、状態認識部23により認識された供給状態に基づいて、供給領域Asに供給された複数の部品80のうち採取対象とする部品80を設定する。より詳細には、設定部24は、PPサイクルにおいて複数回に亘って同一種類の部品80を採取する採取動作が含まれている場合に、供給領域Asから必要数だけ採取する部品80を設定する。
【0059】
このとき、設定部24は、複数回に亘って実行される採取動作の全体の所要時間が短くなるように、供給領域Asに適正な姿勢(例えば表面811が上面となった姿勢)で供給された複数の部品80のうち採取対象とする部品80および採取順序を設定する。設定部24は、例えば採取動作に伴う装着ヘッド133の移動経路が短くなるように、採取対象の部品80および採取順序を設定する。
【0060】
3-4.制御装置20による採取動作の制御
制御装置20は、PPサイクルにおいて、設定された採取対象の部品80を採取順序に従って、装着ヘッド133を移動させるとともに吸着ノズル134を昇降させて部品80を採取させる。また、制御装置20は、供給領域Asに供給された部品80のうち採取対象にすることができる部品80の数が所定数(例えば、次回のPPサイクルにおける必要数)以下となった場合に、バルクフィーダに対して部品80の部品供給処理を実行するように制御指令を送出する。
【0061】
4.部品装着機10による装着処理
部品装着機10による装着処理について、図9図12を参照して説明する。上記のバルクフィーダ50がスロット121にセットされた後に、制御装置20は、キャリブレーション処理を実行し、機内における供給領域Asの位置を認識する。詳細には、制御装置20は、先ず基板カメラ15をバルクフィーダ50の3つの基準マーク55の上方に移動させて、基板カメラ15の撮像により画像データを取得する。そして、制御装置20は、画像処理により画像データに含まれる3つの基準マーク55の位置、および撮像した際の基板カメラ15の位置に基づいて、機内におけるバルクフィーダ50の位置、即ち供給領域Asの位置を認識する。
【0062】
装着処理において、制御装置20は、バルクフィーダ50による部品供給処理を実行させて、供給領域Asに複数の部品80をバルク状態で供給させる。バルクフィーダ50は、制御装置20からの制御指令を入力し、例えば基板搬送装置11による基板91の搬送時や、PPサイクルにおける装着動作の実行時などに適時タイミングで部品供給処理を実行する。
【0063】
4-1.画像処理および供給状態の認識処理の詳細
制御装置20は、バルクフィーダ50による部品供給処理が実行された後に、図10に示すように、画像処理を実行する。制御装置20は、先ず基板カメラ15による撮像を実行させる(S11)。詳細には、制御装置20は、基板カメラ15をバルクフィーダ50の供給領域Asの上方に移動させて、基板カメラ15の撮像により画像データ61を取得する。また、制御装置20、バルクフィーダ50により供給されている部品80の種類に応じて、画像データ61に適用する画像処理を設定する。適用される画像処理は、オペレータにより予め設定され、制御プログラムなどのデータに指定されていてもよい。
【0064】
次に、画像加工部22は、画像加工処理を実行する(S12)。詳細には、画像加工部22は、加工前の画像データ61に対して所定の閾値を用いて二値化処理を実行し、加工後の画像データ62を生成する。続いて、状態認識部23は、供給状態の認識処理(S13-S17)を実行する。詳細には、状態認識部23は、先ず加工後の画像データ62における部品80の特徴部を認識する(S13)。本実施形態において、状態認識部23は、加工後の画像データ62における複数の特徴部ごとの特徴量を取得する。
【0065】
状態認識部23は、加工後の画像データ62における多数の特徴部に基づいて、個々の部品80を認識する部品認識処理を実行する(S14)。状態認識部23は、部品認識処理において、例えば次回のPPサイクルにおいて必要な数の部品80が認識されるまで、上記の認識処理を繰り返し実行する。これにより、状態認識部23は、加工後の画像データ62における複数の部品80の少なくとも一部が認識される。部品認識処理の詳細については後述する。
【0066】
なお、上記の部品認識処理(S14)では、部品80の表裏判別を要する態様を説明したが、部品80が例えばコンデンサのように機能的に表裏の判別を不要とするタイプである場合には、先の画像加工処理(S12)において同一の部品80に属する複数の特徴部が分離しないように加工後の画像データ62が生成され得る。このような場合には、上記の部品認識処理(S14)では、分離した特徴部同士が同一の部品80に属するか否かの判別が省略され、単に複数の部品80ごとに認識される。
【0067】
状態認識部23は、部品80ごとの分離度を算出する(S15)。これにより、供給領域Asにおけるそれぞれの部品80が他の部品80とどの程度分離しているのかが算出される。続いて、状態認識部23は、部品80ごとに採取可能性を割り出す(S16)。詳細には、状態認識部23は、例えば部品姿勢や分離度に基づいて、個々の部品80が採取動作の対象として適合するか否かを判定する。最後に、状態認識部23は、採取可能な部品80を対象として、その部品80の中心位置や基準位置の座標値、および部品80の角度を割り出す(S17)。
【0068】
詳細には、状態認識部23は、複数の特徴部が分離している場合には、認識された部品80における複数の特徴部の位置または角度に基づいて、部品80の位置および角度を算出する。具体的には、部品80の特徴部が一対の端子82であれば、状態認識部23は、これらの中間位置を部品80の基準位置とし、それぞれの端子82の角度を部品80の角度として割り出す。なお、上記の部品80の「基準位置」とは、部品80の上面のうち任意に設定される位置であり、採取動作に吸着ノズル134が用いられる場合に、例えば吸着ノズル134による吸着に適した部品80の中心や重心、平坦領域などに設定される。
【0069】
設定部24は、状態認識部23により認識された供給状態に基づいて、供給領域Asに適正な姿勢で供給された複数の部品80のうち採取対象とする部品80および採取順序を設定する(S18)。制御装置20は、PPサイクルにおいて、画像処理の結果に基づいて、複数の吸着ノズル134を用いて部品80を採取する採取動作を繰り返し実行する。このとき、制御装置20は、設定部24により設定された採取順序に従って、採取対象の部品80の位置に応じて装着ヘッド133を順次位置決めするように制御する。
【0070】
制御装置20は、制御プログラムに基づいて、全ての装着位置への部品80の装着が終了するまで、PPサイクルを繰り返し実行する。なお、制御装置20は、適宜のタイミングでバルクフィーダに対して部品80の部品供給処理を実行するように制御指令を送出する。そして、供給領域Asに複数の部品80が供給された後に、制御装置20は、再度の画像処理を実行する。
【0071】
4-2.供給状態の認識処理における部品認識処理
状態認識部23は、部品認識処理(S14)において、図11に示すように、基準特徴部85を設定する(S21)。状態認識部23は、加工後の画像データ62における複数の特徴部のうち同一の部品80に属するものと認識された特徴部を除いて、任意に、または所定の規則に従って一つを基準特徴部85に設定する(図9を参照)。
【0072】
次に、状態認識部23は、基準特徴部85を基準に定められる所定の探索範囲65に含まれる候補特徴部86を探索する(S22)。ここで、探索範囲65は、図9に示すように、基準特徴部85を一方の端子82とした場合に他方の端子82が存在する可能性が高い範囲に設定される。状態認識部23は、上記の探索範囲65に1以上の特徴部がある場合に(S23:Yes)、基準特徴部85と探索範囲65に含まれる候補特徴部86とを合わせた特徴部の数(1+Ns)と、一個の部品80に形成された特徴部の数(Nf)を比較する(S24)。
【0073】
ここで、一個の部品80に形成された「特徴部の数(Nf)」は、本実施形態において、部品80の特徴部が一対の端子82であることから2個である(Nf=2)。探索範囲65において検出された候補特徴部86の数が1個であれば(Ns=1)、基準特徴部85と候補特徴部86とを合わせた特徴部の数(1+Ns=2)は、一個の部品80に形成された特徴部の数(Nf=1)と等しい(S24:Yes)。
【0074】
この場合に、状態認識部23は、探索範囲65に含まれる1以上の候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属するか否かを判定する(S25)。詳細には、状態認識部23は、候補特徴部86の特徴量、および基準特徴部85と候補特徴部86との位置関係の何れか一方に基づいて、上記の属性判定(S25)を実行する。この属性判定には、下記のような種々の態様を採用し得る。
【0075】
4-2-1.属性判定の第一態様
状態認識部23は、基準特徴部85の形状および候補特徴部86の形状の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定してもよい。特徴部のそれぞれが同形状に形成されていることを前提とし(本実施形態において、一対の端子82)、状態認識部23は、基準特徴部85の特徴量に含まれる形状と、候補特徴部86の特徴量に含まれる形状とを比較する。
【0076】
状態認識部23は、これらの一致度が閾値以上であれば、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定する。このような構成によると、特徴部ごとの形状を含む設計情報を予め取得していなくても、基準特徴部85の形状との比較によって属性判定を行うことができる。
【0077】
4-2-2.属性判定の第二態様
状態認識部23は、候補特徴部86の形状と候補特徴部86の理想形状の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定してもよい。状態認識部23は、予め部品80の特徴部の理想形状を例えば設計情報に基づいて取得し、理想形状と候補特徴部86の特徴量に含まれる形状とを比較する。
【0078】
状態認識部23は、これらの一致度が閾値以上であれば、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定する。このような構成によると、候補特徴部86の形状が基準特徴部85の形状と異なっていても、候補特徴部86ごとに属性判定を行うことができる。
【0079】
4-2-3.属性判定の第三態様
状態認識部23は、基準特徴部85の角度および候補特徴部86の角度の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定するしてもよい。状態認識部23は、特徴部のそれぞれが同角度に形成されていることを前提とし(本実施形態において、長手方向が平行に形成された一対の端子82)、状態認識部23は、基準特徴部85の特徴量に含まれる角度と、候補特徴部86の特徴量に含まれる角度とを比較する。
【0080】
状態認識部23は、これらの一致度が閾値以上であれば、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定する。このような構成によると、特徴部ごとの角度を含む設計情報を予め取得していなくても、基準特徴部85の角度との比較によって属性判定を行うことができる。
【0081】
4-2-4.属性判定の第四態様
状態認識部23は、候補特徴部86の角度と候補特徴部86の理想角度の一致度が予め設定された閾値以上である場合に、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定してもよい。状態認識部23は、予め部品80の特徴部の理想角度を例えば角度情報に基づいて取得し、理想角度と候補特徴部86の特徴量に含まれる角度とを比較する。
【0082】
状態認識部23は、これらの一致度が閾値以上であれば、当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定する。このような構成によると、候補特徴部86の角度が基準特徴部85の角度と異なっていても、候補特徴部86ごとに属性判定を行うことができる。
【0083】
4-2-5.属性判定の第五態様
状態認識部23は、属性判定において、加工前の画像データ61を用いた態様を採用し得る。詳細には、状態認識部23は、先ず、画像加工を実行された画像データ62において基準特徴部85と候補特徴部86との間の領域に位置する1以上の測定点Pmの位置を割り出す(図7を参照)。次に、状態認識部23は、画像加工を実行される前の元の画像データ61における測定点Pmに対応する位置の輝度を測定する。
【0084】
そして、状態認識部23は、測定された輝度に基づいて基準特徴部85と候補特徴部86との間の領域が部品80の一部であるか背景74であるかを判定する。つまり、二値化処理などの画像加工が実行される前の画像データ61において、部品80の本体部81の輝度と背景74の輝度に差があることを利用して、状態認識部23は、基準特徴部85と候補特徴部86との間に本体部81が存在するかを判定する。
【0085】
状態認識部23は、当該判定の結果に基づいて当該候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属するか否かを判定する。つまり、状態認識部23は、基準特徴部85と候補特徴部86との間に本体部81が存在しているとの判定結果を得られた場合には候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定する。
【0086】
一方で、基準特徴部85と候補特徴部86との間に本体部81が存在せずに背景74であるとの判定結果を得られた場合には候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属しないと判定する。このような構成によると、属性判定の判定精度を向上できる。なお、上記の測定点Pmは、基準特徴部85と候補特徴部86との位置関係に基づいて本体部81が存在すると考えられる部位に設定されるとよい。特に、測定点Pmは、本体部81のうち背景74との輝度の相違が顕著となる位置に設定されることが好ましい。
【0087】
測定点Pmは、部品80の中心位置でもよいし、中心位置から所定方向に所定距離だけ離れた位置に設定されてもよい。測定点Pmは、判定精度向上の観点から複数設定されてもよい。但し、加工前の画像データ61において、本体部81と背景74の輝度の相違が明確であれば、測定点Pmは、1箇所であっても十分である。測定点Pmの位置および数は、部品80の種類ごとに設定される。
【0088】
4-2-6.属性判定について
状態認識部23は、属性判定の第一態様から第五態様を、装着処理に対する要求精度や生産効率に基づいて適宜組み合わせて適用してもよく、また部品80の種類や部品装着機10の機器構成に基づいて適宜切り換えて適用してもよい。また、状態認識部23は、候補特徴部86の特徴量、および基準特徴部85と候補特徴部86との位置関係の何れか一方に基づく属性判定であれば、第一態様から第五態様と異なる態様を採用し得る。
【0089】
状態認識部23は、上記の属性判定(S25)において候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属するとの結果を得た場合に(S26:Yes)、状態認識部23は、これらの特徴部が同一の部品80に属するものと認識する(S27)。状態認識部23は、その後に、または属性判定(S25)において候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属しないとの結果を得た場合に(S26:No)、部品認識処理の継続の要否を判定する(S28)。
【0090】
詳細には、状態認識部23は、例えば加工後の画像データ62において認識された部品80が所定数に達している場合に、または加工後の画像データ62における全ての特徴部について属性判定がなされた場合に、部品認識処理の継続が不要と判定し(S28:No)、部品認識処理を終了する。
【0091】
なお、上記の「所定数」には、例えば次回のPPサイクルにおいて必要な部品80の数、またはこれに余裕分を加算した数に設定し得る。一方で、状態認識部23は、例えば加工後の画像データ62において部品80として認識されていない特徴部が残っている場合に、部品認識処理の継続が必要であると判定し(S28:Yes)、S21-S27を繰り返し実行する。
【0092】
本実施形態では、基準特徴部85と探索範囲65において検出された候補特徴部86の数(1+Ns)と、一個の部品80に形成された特徴部の数(Nf)とが等しい場合に(1+Ns=Nf、S24:Yes)、属性判定(S25)を実行した。これに対して、状態認識部23は、上記の場合には(S24:Yes)、属性判定(S25)を省略して、候補特徴部86は、基準特徴部85とともに同一の部品80に属するものと認定してもよい(S27)。
【0093】
4-3.第二部品認識処理
上記のような部品認識処理(S14)において、基準特徴部85と探索範囲65において検出された候補特徴部86とを合わせた特徴部の数(1+Ns)が、一個の部品80に形成された特徴部の数(Nf)を超えている場合がある(1+Ns>Nf、S24:No)。このような場合に、状態認識部23は、図12に示すように、第二部品認識処理(S30)を実行してもよい。
【0094】
詳細には、状態認識部23は、先ず、予備候補探索処理(S31,S32)を実行する。ここで、図9に示すように、探索範囲65に含まれる複数の候補特徴部86のうち一つを第二基準特徴部87とする。また、第二基準特徴部87の位置および特徴量を基準に定められる所定の第二探索範囲66に含まれる他の特徴部を第二基準特徴部87とともに同一の部品80に属し得る第二候補特徴部88とする。
【0095】
予備候補探索処理において、状態認識部23は、先ず、第二基準特徴部87を設定する(S31)。次に、状態認識部23は、第二探索範囲66に含まれる第二候補特徴部88を探索する(S32)。この予備候補探索処理(S31,S32)は、部品認識処理におけるS21,S22と実質的に同様であるため詳細な説明を省略する。なお、この第二候補特徴部88として、S21において設定された基準特徴部85が検出され得る。
【0096】
続いて、状態認識部23は、第二基準特徴部87と第二探索範囲66に含まれる第二候補特徴部88とを合わせた特徴部の数(1+Ns2)が、一個の部品80に形成された特徴部の数(Nf)と不等の場合に(S33:No)、再度の予備候補探索処理(S31,S32)を実行する。このように、状態認識部23は、必要に応じて予備候補探索処理(S31,S32)を繰り返し実行する。図9は、2回の予備候補探索処理(S31,S32)が実行された状態を示す。
【0097】
状態認識部23は、第二基準特徴部87と第二候補特徴部88の数(1+Ns2)が部品80の特徴部の数(Nf)となった場合に(S33:Yes)、最後に実行された予備候補探索処理(S31,S32)により検出された第二候補特徴部88を第二基準特徴部87とともに同一の部品80に属すると認定する(S34)。また、状態認識部23は、第二部品認識処理(S30)を終了した後に、元の部品認識処理をS28から再開する。
【0098】
このとき、最初の基準特徴部85に基づく候補特徴部86の探索処理(S22)では、既に部品80と認識された候補特徴部86が検出対象から除外される。そして、部品80と認定されてない残された候補特徴部86について、基準特徴部85と同一の部品80に属するか否かが改めて判定される(S25)。
【0099】
5.実施形態の構成による効果
上述した実施形態の構成によると、候補特徴部86を探索する際に、基準特徴部85の位置および特徴量に基づいて定められる所定の探索範囲65を対象とするため、探索処理(S22)の効率化を図ることができる。さらに、複数の候補特徴部86に対して、特徴量または基準特徴部85との位置関係に基づいて候補特徴部86が基準特徴部85とともに同一の部品80に属するか否かを判定するため、異なる部品80の特徴部をもって同一の部品80であると誤認することを防止できる。これにより、供給領域Asにおける部品80の供給状態の認識処理の精度向上を図ることができる。
【0100】
6.実施形態の変形態様
6-1.属性判定について
状態認識部23は、供給状態の認識処理において、種々の属性判定の第一態様から第五態様までを適宜適用することができ、また部品80の種類や特徴部の形状や輝度、位置、種類に応じて適宜切り換えて適用してもよい。なお、上記の特徴部は、部品80を構成する部位の形状のみまたは角度のみによって定義されてもよい。また、部品80は、種類によっては、3以上の特徴部を有したり、互いに異形状の特徴部を有したりすることがある。
【0101】
状態認識部23は、供給状態の認識処理において、複数の特徴部のみ、または位置関係のみについて、互いの特徴部の一致度または理想形状や理想位置との一致度に基づいて、属性判定を行ってもよい。状態認識部23は、供給状態の認識処理の実行に許容される所要時間や、要求される認識精度に応じて、認識処理の態様を適宜切り換えることができる。
【0102】
6-2.部品認識処理について
実施形態において、状態認識部23は、上記のように予備候補探索処理(S31,S32)を実行する態様を採用した。これに対して、状態認識部23は、他の態様を採用し得る。例えば、状態認識部23は、部品認識処理(S14)において、基準特徴部85と探索範囲65に含まれる候補特徴部86とを合わせた特徴部の数(1+Ns)が、一個の部品80に形成された特徴部の数(Nf)を超えている場合に(S24:Yes)、複数の候補特徴部86ごとの特徴量が理想量に近いものほど基準特徴部85とともに同一の部品80に属すると判定してもよい。
【0103】
6-3.カメラについて
実施形態において、バルクフィーダ50の供給領域Asを撮像するカメラは、基板カメラ15である構成とした。これに対して、部品装着機10は、バルクフィーダ50の上方に設けられ、供給領域Asを撮像可能なカメラを備えてもよい。当該カメラは、供給領域Asの撮像に専用であっても、別の用途にも使用される兼用であってもよい。このような構成によると、カメラが固定式となり、キャリブレーション処理の精度向上を図ることができる。但し、設備コスト低減の観点からは、実施形態にて例示した態様が好適である。
【符号の説明】
【0104】
10:部品装着機、 12:部品供給装置、 15:基板カメラ、 20:制御装置、 21:記憶部、 22:画像加工部、 23:状態認識部、 24:設定部、 50:バルクフィーダ、 61:(加工前の)画像データ、 62:(加工後の)画像データ、 65:探索範囲、 66:第二探索範囲、 70:部品領域、 74:背景、 75:画素、 76:矩形枠、 80:部品、 81:本体部、 811:表面、 812:裏面、 813:側面、 82:(一対の)端子(特徴部)、 85:基準特徴部、 86:候補特徴部、 87:第二基準特徴部、 88:第二候補特徴部、 91:基板、 As:供給領域、 Nf:特徴部の数、 Ns:候補特徴部の数、 Ns2:第二候補特徴部の数、 Pm:測定点
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