(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】多機能飲用補助カップ
(51)【国際特許分類】
A47G 19/22 20060101AFI20230216BHJP
B65D 47/06 20060101ALI20230216BHJP
B65D 25/28 20060101ALI20230216BHJP
【FI】
A47G19/22 M
B65D47/06
B65D25/28 103
A47G19/22 D
(21)【出願番号】P 2021007155
(22)【出願日】2021-01-20
【審査請求日】2021-01-20
(31)【優先権主張番号】202010387056.2
(32)【優先日】2020-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522261547
【氏名又は名称】嘉興瀚匯医学科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】何 紅波
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-528240(JP,A)
【文献】特開2019-011096(JP,A)
【文献】特開2013-049488(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104138338(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0092373(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0019876(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/22,21/18
B65D 47/06
B65D 25/28
A61J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ本体とカップ蓋を具備する多機能飲用補助カップにおいて、
カップ本体のカップ口の近くに凸状リブが設けられ、前記凸状リブはカップ本体の内側壁に周方向に配置され、
カップ蓋はカップ本体のカップ口の外側に設置され、カップ蓋の上部には吸引ノズルとエアポートが設けられ、吸引ノズルの内部は中空であり、カップ蓋とカップ本体の間に、連通弁、グランドバックルリング及び弾性膜クッションリングが上から下に向かい順に設けられ、
前記連通弁は、垂直に配置され、両端に穴が開いた円形のパイプ構造であり、前記連通弁の一方の端部は吸引ノズルに埋め込まれ、前記連通弁の内部には、前記連通弁内でのみ回転するボールが設けられ、
前記ボールは前記連通弁の内壁に接触し、前記連通弁の側壁には、液体が通過する貫通溝が設けられ、前記貫通溝は、前記連通弁と平行に配置され、
前記グランドバックルリングは中空シリンダーであり、前記グランドバックルリングの上端はカップ蓋に接続し、前記グランドバックルリングの下端は弾性膜クッションリングに接続し、
前記弾性膜クッションリングは、ゴムリングとゴムリングに埋め込まれた弾性膜を含み、前記ゴムリングの上部はグランドバックルの側壁の下端に接続し、前記ゴムリングの下部は凸状リブに接続し、前記ゴムリングの外壁はカップ本体の内壁に密着し、
前記弾性膜は、前記連通弁の吸引ノズルから離間した一方の端部に圧着することを特徴とする多機能飲用補助カップ。
【請求項2】
前記カップ本体の側壁にはハンドルが設けられ、前記ハンドルはカップ本体の側壁に係合し、
前記連通弁の側壁には複数の開口部が設けられ、前記開口部は前記連通弁の前記吸引ノズルから離間した一方の端部に位置することを特徴とする請求項1に記載の多機能飲用補助カップ。
【請求項3】
前記カップ本体の側壁には2つのハンドルが設けられて、前記2つのハンドルは前記カップ本体の両側に対称に配置されることを特徴とする請求項2に記載の多機能飲用補助カップ。
【請求項4】
前記ハンドルの一方の端部には、垂直に上向きに延びるインサートプレートが設けられ、前記カップ本体の外側壁のカップ口に隣接する箇所にはインサートプレートに合わせたスロットが設けられ、
前記ハンドルの他方の端部にはボールヘッドが設けられ、前記カップ本体の底部には、
前記ボールヘッドに合わせた溝が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の多機能飲用補助カップ。
【請求項5】
前記連通弁の貫通溝の幅は1mm~4mmであり、
前記ボールの直径は5mm~15mmであり、前記連通弁の前記吸引ノズルから離間した一方の端部には、ボールを支持するためのストッパーが設けられ、前記ストッパーは、前記連通弁の内側壁に周方向に配置されることを特徴とする請求項1に記載の多機能飲用補助カップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現代医学リハビリテーション看護医療用品に関し、特に、多機能飲用補助カップに関する。
【背景技術】
【0002】
カップは、人々の日常生活で一般的に使用されている飲料水用の容器である。現在、カップを製造する企業は、カップの形状設計を重視しているが、機能に対する改善は多くない。しかし、多くのアルツハイマー病、頭部の運動障害、嚥下機能障害などの患者は、カップで液体を飲むとき、頭部のこわばりや運動障害により、患者の頭部のリクライニング運動が制限されており、飲み込みが困難となる。さらに、液体を飲むとき、吸引肺炎の合併症が生じる結果、患者の毎日の液体補充量のニーズを満たすことができない。
【0003】
中国実用新案登録番号CN203694141U公報(実用新案名称は医療用飲用カップであり、公開日は2014年7月9日である)には、医療用飲用カップが開示されている。具体的には、医療用飲用カップのカップ本体の開口部にストローが設けられ、当該ストローは伸縮可能な構造で、ストローには一方向バルブ機構が設置され、カップ本体にはフックが設置されている構成が開示されている。
【0004】
フックの設置により、使用時には、飲用カップのカップ本体を吊り下げて配置することができる。、患者が水を飲むとき、カップ本体内の水がストローに沿って溢れ、カップ本体を置くとカップ内の水がこぼれないように一方向バルブ構造がストローに配置される。また、ストローの伸縮可能な構造は、患者が水を飲むときにストローを伸ばすことができ、患者が飲むのに十分なストローの長さを提供でき、静止状態で置くと、ストローが収縮して置きやすくなることが開示されている。上記の技術手段により、患者の水の飲みやすさを向上させることができる。
一方、カップ本体を持ちやすい装置がないという問題がある。さらに、カップ一杯の液体を完全に飲みたい場合、頭と首を後ろに伸ばす必要があり、飲用の量の制御に対する解決策がない。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、従来技術における問題点を克服でき、飲用に便利で、持ち運びが容易であり、自動的に飲用の量を制御する多機能飲用コップを提供する。上記の技術課題を解決するために、本発明は以下の技術手段により実現される。
カップ本体とカップ蓋を具備する多機能飲用補助カップにおいて、
カップ本体のカップ口の近くに凸状リブが設けられて、前記凸状リブはカップ本体の内側壁の周方向に配置され、
【0006】
カップ蓋はカップ本体のカップ口の外側にスリーブし(被さり)、カップ蓋の上部には吸引ノズルとエアポートが設けられ、吸引ノズルの内部は中空であり、カップ蓋とカップ本体の間に、連通弁、グランドバックルリング及び弾性膜(嚢)クッションリングが上から下に向けて順に設けられており、
【0007】
前記連通弁は、垂直に配置され、両端に穴が開いた円形のパイプ構造であり、前記連通弁の一方の端部は吸引ノズルに埋め込まれ、前記連通弁の内部には、前記連通弁内でのみ回転するボールが設けられ、前記ボールは前記連通弁の内壁に接触し、前記連通弁の側壁には、液体が通過する貫通溝が設けられ、前記貫通溝は、前記連通弁と平行に配置され、
【0008】
前記グランドバックルリングは中空シリンダーであり、前記グランドバックルリングの上端はカップ蓋に接続し、前記グランドバックルリングの下端は弾性膜クッションリングに接続し、
【0009】
前記弾性膜クッションリングは、ゴムリングとゴムリングに埋め込まれた弾性膜を含み、前記ゴムリングの上部はグランドバックルの側壁の下端に接続し、前記ゴムリングの下部は凸状リブに接続し、前記ゴムリングの外壁はカップ本体の内壁と密着し、
前記弾性膜は、前記連通弁の吸引ノズルから離間した一方の端部に圧着される。
【0010】
本発明の多機能飲用補助カップを使用する場合、まず、弾性膜クッションリングをカップ本体に取り付け、次にグランドバックルリング(当該グランドバックルリングは中空円筒構造であり、その下端が弾性膜クッションリングのゴムリングを圧迫してリブを押すことにより弾性膜クッションリング内の液体が側面から溢れることを防ぐ。)を取り付けて液体をカップに注入する。弾性膜クッションリングの弾性膜は特殊技術により弾性が高い。また、100℃以下の種々の液体を保持するため、100ml~300mlの液量を加えると弾性膜を垂直下向きに伸ばすことができ、深さは20mm~80mmに達する。カップに液体を注入すると、弾性膜は非常に柔らかくなり、液体の重さによって変形して、ウォーターバッグのような構造を形成し、弾性膜とカップの側壁の間には液体がない。
【0011】
連通弁は、カップ蓋とグランドバックルリングの間に設けられ、且つ、連通弁は、カップ蓋と一体化するように設計できる。連通弁の一端は中空吸込型の吸引ノズルに埋め込まれているため、連通弁とカップ蓋が一体構造となり、連通弁とカップ蓋の吸込ノズルをシームレスに密着できる。一部のカップの弁体(この場合は連通バルブに相当)と吸引ノズルは係合されているため、一定の隙間がある可能性があり、吸引ノズルで吸引する場合は、カップ内の液体は、弁体と吸引ノズルの隙間から漏れやすく、飲用効率が低下する。なお、一体成形により、連通弁とカップ蓋を一つの構造にすることにより、液体を吸引するとき、液体は連通弁を通ってノズルに入って吸引されることを保証できる(連通弁と吸引ノズルの隙間が存在するので液体が負圧で吸引できないことを避ける)。
【0012】
カップ蓋をカップ本体に取り付けた後、吸引ノズルを合わせて口で吸引すると、吸引ノズルの内側に負圧が発生し、外気圧(エアポートは外界と連通)と弾性膜(特殊な技術を採用する弾性膜クッションリングにより、いつでも一杯の飲料から飲むことができ、弾性膜の弾性回復力により、カップの上端が常に一定の液面レベルになる。つまり、カップは常に満杯になるため、頭を持ち上げる必要がない)の作用により、飲用補助カップ内の液体が連通弁を通過して吸引ノズルに入る。カップ内の液体が吸引ノズルの方向に移動する過程では、連通弁内のボールが押し出されて吸引ノズルの方向に移動する(上向きに移動)。
【0013】
ボールが上方に移動した後、連通弁の側壁にある貫通溝が塞がれる。連通弁の貫通溝がボールで塞がれた後、カップ内の液体は、連通弁を通って吸引ノズルに入ることができなくなり、患者はカップから飲み続けることができない。
【0014】
したがって、本発明では連通弁の設計により、患者が少量を一口で継続的に啜り飲むことができ、大量を一口で飲むことを避け、飲用水の量を自動的に制御する効果を有する。同時に、さまざまな原因による首のこわばりや運動障害により、患者の頭の動きは制限されており、飲み込むのが困難であるという問題を解決でき、さらに、液体を飲むとき、吸引肺炎の合併症の発生を回避できる。
液体を飲んだ後、吸引ノズルから口が離れ、外気が吸引ノズルと連通し、吸引ノズルの内部は負圧ではなくなり、ボールは自重により連通弁の底部に戻る。
カップ本体の側壁に設けられた突出したストリップは、滑り止め機能を果たし、ユーザーがカップ本体をより安定して保持するのに役立つ。
【0015】
また、前記カップ本体の側壁にはハンドルが設けられる。前記ハンドルはカップ本体の側壁に係合していることが好ましい。カップ本体に係合して設けられているハンドルは、取り外し可能な接続型のものであり、カップに高温で熱い飲み物が入っている場合には、ユーザーがカップを持って飲めるように、ハンドルを係合の形態で取り付ける必要がある。
【0016】
また、前記カップ本体の側壁には2つのハンドルが設けられ、2つのハンドルはカップ本体の両側に対称に配置されることが好ましい。カップ本体の外側には左右対称のハンドルが配置され、幼児や患者がカップ本体を保持するのに便利である。子供や患者は物を持っているときに安定せず、片手でハンドルを持っているとき、カップが傾きやすくなり、飲用の効果に影響する。
しかし、左右対称の2つのハンドルが設けられている場合には、子供や患者は両手でカップを握ることができ、カップ本体が傾きにくく、飲みやすくなる。
【0017】
また、好ましくは、前記ハンドルの一方の端部には、垂直に上向きに延びるインサートプレートが設けられ、前記カップ本体の外側壁のカップ口に隣接する箇所にはインサートプレートに合わせたスロットが設けられ、前記ハンドルのもう一方の端部にはボールヘッドが設けられ、前記カップ本体の底部には、前記ボールヘッドに合わせた溝が設けられる。
【0018】
ハンドルを取り付けるとき、まずハンドルのインサートプレートが設けられた一方の端部をスロットに合わせ、同時にハンドルのボールヘッドが設けられたもう一方の端部をカップの底部にある溝に合わせ、ハンドルのボールヘッドを溝に押し込むと同時に、インサートプレートをスロットに挿入する。
【0019】
ここで、溝の切り欠きの直径はボールヘッドの直径よりわずかに小さい。ボールヘッドを合わせた溝に挿入した後は、溝の切り欠きの直径はボールヘッドよりも小さいので、ボールヘッドが溝から離れることを回避できる。
スロットと溝の両方によりハンドルの位置制限の効果があり、ハンドルがカップ本体から分離するのを防ぐことができる。
【0020】
また、好ましくは、連通弁の貫通溝の幅は1mm~4mmであり、ボールの直径は5mm~15mmである。連通弁の貫通溝は、カップ内の液体が連通弁に流れ込むために使用されるが、貫通溝は大きすぎてはいけない。その理由は、貫通溝が大きすぎると、ボールが連通弁の通路から転がり落ちるためである。また、貫通溝は狭すぎてもいけない。その理由は、貫通溝が狭すぎると、カップ内の液体の流れが悪くなるためである。
【0021】
このため、貫通溝の幅が1mm~4mmとなるように設計される。前述のように、ボールと連通弁の内壁には貫通溝が設けられるので、ボールと貫通溝の切り欠きも当接する。その理由は、負圧によりボールが上向きに動いた後、カップ内の液体が連通弁と吸引ノズルに流れ込まないように、ボールが貫通溝の切り欠きを覆う必要があるためである。
【0022】
したがって、球の直径は貫通溝の幅よりも大幅に大きくする。好ましい球の直径は5mm~15mmである。当該連通弁は、液体が特定の方向にのみ流れることを確保し、カップがひっくり返ったときに液体が漏れるのを防ぐことができる。
【0023】
また、前記連通弁の前記吸引ノズルから離間した一方の端部に、ボールを支持するためのストッパーが設けられ、前記ストッパーは、前記連通弁の内側壁に円周方向に配置されることが好ましい。ストッパーは、ボールが連通弁の下部から脱落して連通弁が飲用量を自動的に制御できなくなることを防止することができる。同時にストッパーも、ステンレス鋼球を支持する。
【0024】
また、前記連通弁の側壁には複数の開口部が設けられることが好ましい。前記開口部は前記連通弁の前記吸引ノズルから離間した一方の端部に配置される。弾性膜上の液体の一部が吸い取られるたびに、弾性膜と連通弁の底部が密着するまで弾性膜は弾性回復により上方に移動する。このとき、連通弁の底部と弾性膜の間に密閉された空間が形成される。連通弁の吸引ノズルから離間した一方の端部(すなわち、連通弁の弾性膜に隣接する一方の端部)に開口部が設けられ、前述の密閉された空間を壊すことができ、液体は開口部を通って連通弁に自由に出入りする。
【0025】
このとき、吸引ノズルで吸引すると、ノズル内に負圧が発生し、ボール上部の液体が吸い取られ、その後、ボールも上方に移動する(ボールの下部が連通弁の外部と連通している液体であるため)。ボールの下部に密閉された空間がある場合、ボールが上方に移動する過程では、密閉された空間の体積が大きくなり、内圧が小さくなり、負の圧力が形成される。このようにしてボールの上方への移動を妨げると、ボールが上方へ移動して連通弁の溝を塞ぐことができず、飲用量を自動的に制御する効果を達成できない。
【0026】
開口を設置することで、連通弁のボールの下部の空間を密閉状態にすることなく、ボールの上部に負圧が発生したとき、ボールの下部の液体がボールを上方に押し上げることができる。
従来の技術と比較して、本発明の有益な効果は次のとおりである。
【0027】
1.ステンレス鋼球を具備する連通弁の構造を採用することにより、ステンレス鋼球と吸引ノズルとの間に負圧が発生したとき、カップ内の液体が自動的に吸引ノズルに押し込まれ、且つ、ステンレス鋼球が上昇した後、吸引ノズルをブロックすることができる。このため、患者が少量を一口で継続的に飲むことができ、多量の一口によって引き起こされる吸引肺炎の合併症を回避でき、飲用量を制御できる。
【0028】
2.弾性膜の特別に優れた弾性性能により、常にカップ一杯の液体から飲むことができる。弾性膜の回復力により、カップの上端を常に一定の液面レベルとすることを実現でき、カップを常に満杯にとして、頭部を後ろに持ち上げる必要がなくなる。特に首のこわばりや運動障害のある患者にとっては、看護スタッフの負担を大幅に軽減することができる。
3.カップ内の液体を上方に押し上げる力が発生し、吸引ノズルの吸引にも役立つ。
【0029】
4.ハンドルは取り外し可能な接続方法を採用しているため、飲用補助カップは、さまざまな患者のニーズに合わせて、ダブルハンドル、シングルハンドル、またはハンドルなしのさまざまな形に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照して、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0032】
図1に示すように、多機能飲用補助カップは、カップ本体1とカップ蓋2を具備し、カップ本体のカップ口3の近くに凸状リブ4が設けられている。上記凸状リブ4はカップ本体1の内側壁に円周方向に配置されており、カップ蓋2はカップ本体1のカップ口3の外側にスリーブし、カップ蓋2の上部には吸引ノズル5とエアポート6が設けられている。
【0033】
吸引ノズル5の内部は中空であり、カップ蓋2とカップ本体1の間に、連通弁7と、グランドバックルリング8と、弾性膜クッションリング9が上から下に向かって順に設けられている。
【0034】
上記連通弁7は、垂直に配置され、両端に穴が開いている円形のパイプ構造であり、上記連通弁7の一方の端部は吸引ノズル5に埋め込まれており、上記連通弁7の内部には、上記連通弁7内でのみ回転するステンレス鋼球10が設けられている。
【0035】
上記ステンレス鋼球は上記連通弁7の内壁に接触し、上記連通弁7の側壁には、液体が通過する貫通溝11が設けられ、上記貫通溝11は、上記連通弁7と平行に配置され、上記連通弁7の貫通溝11の幅は2mmであり、上記ステンレス鋼球10の直径は10mmである。
【0036】
上記連通弁7の上記吸引ノズル5から離間した一方の端部には、ステンレス鋼球10を支持するためのストッパー12が設けられ、上記ストッパー12は、上記連通弁7の内側壁に周方向に配置され、上記連通弁7の側壁には複数の開口部13が設けられており、
上記開口部13は上記連通弁7の上記吸引ノズル5から離間した一方の端部に位置している。
【0037】
上記グランドバックルリング8は中空シリンダーであり、上記グランドバックルリング8の上端はカップ蓋2に接続し、上記グランドバックルリング8の下端は弾性膜クッションリング9に接続し、上記弾性膜クッションリング9は、ゴムリング14とゴムリング14に埋め込まれた弾性膜15を含み、上記ゴムリング14の上部はグランドバックル8の側壁の下端に接続し、上記ゴムリング14の下部は凸状リブ4に接続する。
【0038】
上記ゴムリング14の外壁はカップ本体1の内壁は密着し、上記弾性膜15は、上記連通弁7の吸引ノズル5から離間した一方の端部に圧着する。上記カップ本体1の側壁には、2つのハンドル16が上記カップ本体の両側に対称に配置される。
【0039】
上記ハンドルの一方の端部には、垂直方向に上向きに延びるインサートプレートが設けられており、上記カップ本体の外側壁のカップ口に隣接する箇所にはインサートプレートに合わせるスロット(図面に示されていないが、スロットの開口部は下向きで、インサートプレートと一致している)が設けられ、上記ハンドルのもう一方の端部にはボールヘッド18が設けられており、上記カップ本体の底部には、上記ボールヘッドに合わせた溝(図面に示されていない)が設けられている。
【0040】
吸引するとき、吸引ノズル5と連通弁7のステンレス鋼球10との間に負圧が形成され、連絡弁7の外部の水が連通弁7に入り、次に吸引ノズル5に入って吸い取られる。同時に、ステンレス球10の下部の圧力がステンレス鋼球10の上部の圧力よりも高いため、ステンレス球10が上方に移動し、最高点まで移動すると、貫通溝11を遮断し、カップ内の液体が連絡弁7に入るのを防ぐ。
【0041】
このため、飲用時の液体の量が制御される。また、弾性膜15の弾性回復は、液体に対して上向きの推力を有する。吸引ノズル5に負圧が形成されると、弾性膜15の弾性力は、カップ内の液体が負圧吸引ノズル5に入るように加速されることにより、吸い付く力を低減することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 カップ本体
2 カップ蓋
3 カップ口
4 凸状リブ
5 吸引ノズル
6 エアポート
7 連通弁
8 グランドバックルリング
9 弾性膜クッションリング
10 ステンレス鋼球
11 貫通溝
12 ストッパー
13 開口部
14 ゴムリング
15 弾性膜
16 ハンドル
17 インサートプレート
18 ボールヘッド