(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/514 20060101AFI20230216BHJP
H01R 13/631 20060101ALI20230216BHJP
【FI】
H01R13/514
H01R13/631
(21)【出願番号】P 2019127910
(22)【出願日】2019-07-09
【審査請求日】2021-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野崎 新史
【審査官】藤島 孝太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-315926(JP,A)
【文献】特開2014-056823(JP,A)
【文献】特開2019-040827(JP,A)
【文献】特開平09-306589(JP,A)
【文献】特開2000-188150(JP,A)
【文献】特開2000-195610(JP,A)
【文献】特開平06-111882(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40 -13/533
13/631
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに嵌合される第2ハウジングとを備え、
前記第1ハウジングは、ハウジング本体と、前記ハウジング本体に対し初期位置と嵌合位置との間で相対変位し得る可動ハウジングとを有し、
前記第1ハウジングは、前記初期位置の前記可動ハウジングが前記第2ハウジングから遠ざかる方向へ相対変位することを規制する初期位置用保持部と、前記嵌合位置の前記可動ハウジングが前記第2ハウジングから遠ざかる方向へ相対変位することを規制する嵌合位置用保持部とを有し、
前記可動ハウジングが前記初期位置にある状態では、前記可動ハウジングと前記第2ハウジングとの対向間隔が、前記ハウジング本体と前記第2ハウジングとの対向間隔よりも狭く、
前記可動ハウジングが前記嵌合位置にある状態では、前記可動ハウジングと前記第2ハウジングとの対向間隔が、前記ハウジング本体と前記第2ハウジングとの対向間隔と同じであり、
前記第2ハウジングには、
保持解除部が設けられ、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングの嵌合が完了したときにおける前記ハウジング本体及び前記可動ハウジングの位置を、正規嵌合位置と定義したときに、
前記保持解除部は、前記第1ハウジングとの嵌合過程において前記可動ハウジングが
前記正規嵌合位置の手前に至ったときに、前記初期位置用保持部による保持を解除
し、
前記初期位置用保持部による保持が解除されて前記ハウジング本体と前記第2ハウジングとの嵌合が進み、前記可動ハウジングが前記嵌合位置に到達した状態では、前記ハウジング本体と前記可動ハウジングとが、前記嵌合位置用保持部により一体となって前記第2ハウジングとの嵌合を進め、前記ハウジング本体と前記可動ハウジングが同時に前記正規嵌合位置に到達することが可能であるコネクタ。
【請求項2】
前記可動ハウジングが前記初期位置にある状態では、前記可動ハウジングの少なくとも一部が前記ハウジング本体内に収容される請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記可動ハウジングが前記初期位置にある状態では、前記初期位置用保持部が前記ハウジング本体の外面に露出している請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記ハウジング本体には抜止め部が形成され、
前記可動ハウジングには係止部が形成され、
前記可動ハウジングが前記初期位置にあるときに、前記係止部が前記抜止め部に係止することで、前記可動ハウジングが前記第2ハウジングに接近する方向へ相対変位することを規制される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記抜止め部が、前記初期位置用保持部に一体に形成されている請求項4に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、雌雄両コネクタを嵌合過程における嵌合抵抗のピーク値を低減するコネクタが開示されている。このコネクタでは、雌側コネクタハウジングを固定ターミナルホルダと可動ターミナルホルダの2部材で構成している。雄側コネクタハウジングと雌側コネクタハウジングとの嵌合過程では、まず、可動ターミナルホルダのターミナル群が、雄側コネクタハウジングの雄ターミナル群との接続を開始し、双方のターミナル群同士の間の摩擦に起因する嵌合抵抗が生じる。
【0003】
可動ターミナルホルダのターミナル群と雄ターミナル群の嵌合が完了すると、固定ターミナルホルダのターミナル群と雄ターミナル群との接続が開始し、双方のターミナル群同士の間の摩擦に起因する嵌合抵抗が生じる。嵌合抵抗は、双方のターミナル群同士の接続が開始した時に最大となる。特許文献1のコネクタは、雌側コネクタハウジングのターミナル群を固定側と可動側に分けて、雄ターミナル群との接続開始のタイミングを異ならせているので、嵌合抵抗のピーク値が低減されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平6-111882号公報
【文献】特開平8-195255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のコネクタでは、嵌合の初期は、固定ターミナルホルダと可動ターミナルホルダとが係止状態にあり、固定ターミナルホルダに付与した押込力が可動ターミナルホルダに伝達されるようになっている。可動ターミナルホルダと雄側コネクタハウジングとの嵌合が完了すると、固定ターミナルホルダと可動ターミナルホルダの係止が外れ、固定側ターミナルホルダだけが移動して雄側コネクタハウジングとの嵌合を開始するようになっている。
【0006】
固定ターミナルホルダと可動ターミナルホルダの係止解除は、嵌合が進む過程で雄側コネクタハウジング側の保持解除部が係止部分に当接することによって行われる。そのため、可動ターミナルホルダの嵌合が完了するタイミングと、保持解除部による係止解除動作のタイミングを合わせるためには、非常に高い寸法精度が要求される。双方のタイミングがずれた場合には、可動ターミナルホルダの嵌合が完了した後も、可動ターミナルホルダと固定ターミナルホルダの係止が外れず、固定ターミナルホルダの嵌合を進めることができなくなる。
【0007】
本開示のコネクタは、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、嵌合動作に支障を来すことなく嵌合抵抗のピーク値を低減できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のコネクタは、
第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに嵌合される第2ハウジングとを備え、
前記第1ハウジングは、ハウジング本体と、前記ハウジング本体に対し初期位置と嵌合位置との間で相対変位し得る可動ハウジングとを有し、
前記第1ハウジングは、前記初期位置の前記可動ハウジングが前記第2ハウジングから遠ざかる方向へ相対変位することを規制する初期位置用保持部と、前記嵌合位置の前記可動ハウジングが前記第2ハウジングから遠ざかる方向へ相対変位することを規制する嵌合位置用保持部とを有し、
前記可動ハウジングが前記初期位置にある状態では、前記可動ハウジングと前記第2ハウジングとの対向間隔が、前記ハウジング本体と前記第2ハウジングとの対向間隔よりも狭く、
前記可動ハウジングが前記嵌合位置にある状態では、前記可動ハウジングと前記第2ハウジングとの対向間隔が、前記ハウジング本体と前記第2ハウジングとの対向間隔と同じであり、
前記第2ハウジングには、前記第1ハウジングとの嵌合過程において前記可動ハウジングが正規嵌合位置の手前に至ったときに、前記初期位置用保持部による保持を解除する保持解除部が設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、嵌合動作に支障を来すことなく嵌合抵抗のピーク値を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1ハウジングと第2ハウジングを離脱させた状態をあらわす斜視図である。
【
図3】第1ハウジングと第2ハウジングを離脱させた状態における
図2のX-X線相当断面図である。
【
図4】第1ハウジングと第2ハウジングを離脱させた状態における
図2のY-Y線相当断面図である。
【
図5】第1ハウジングと第2ハウジングの嵌合過程において、保持解除部が初期位置用保持部による保持を解除した状態をあらわすX-X線相当断面図である。
【
図6】第1ハウジングと第2ハウジングの嵌合過程において、保持解除部が初期位置用保持部による保持を解除した状態におけるY-Y線相当断面図である。
【
図7】第1ハウジングと第2ハウジングの嵌合過程において、可動ハウジングが嵌合位置に保持された状態におけるX-X線相当断面図である。
【
図8】第1ハウジングと第2ハウジングの嵌合過程において、可動ハウジングが嵌合位置に保持された状態をあらわすY-Y線相当断面図である。
【
図9】ハウジング本体と可動ハウジングが正規嵌合した状態をあらわすX-X線相当断面図である。
【
図10】ハウジング本体と可動ハウジングが正規嵌合した状態をあらわすY-Y線相当断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
(1)第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに嵌合される第2ハウジングとを備え、
前記第1ハウジングは、ハウジング本体と、前記ハウジング本体に対し初期位置と嵌合位置との間で相対変位し得る可動ハウジングとを有し、
前記第1ハウジングは、前記初期位置の前記可動ハウジングが前記第2ハウジングから遠ざかる方向へ相対変位することを規制する初期位置用保持部と、前記嵌合位置の前記可動ハウジングが前記第2ハウジングから遠ざかる方向へ相対変位することを規制する嵌合位置用保持部とを有し、
前記可動ハウジングが前記初期位置にある状態では、前記可動ハウジングと前記第2ハウジングとの対向間隔が、前記ハウジング本体と前記第2ハウジングとの対向間隔よりも狭く、
前記可動ハウジングが前記嵌合位置にある状態では、前記可動ハウジングと前記第2ハウジングとの対向間隔が、前記ハウジング本体と前記第2ハウジングとの対向間隔と同じであり、
前記第2ハウジングには、前記第1ハウジングとの嵌合過程において前記可動ハウジングが正規嵌合位置の手前に至ったときに、前記初期位置用保持部による保持を解除させる保持解除部が設けられている。
【0012】
本開示において「第2ハウジングとの対向間隔」は、ハウジング本体と可動ハウジングが、嵌合前の状態において第2ハウジングと対向する位置から、第2ハウジングとの嵌合を完了する位置に至るまでの移動距離を意味する。
【0013】
本開示の構成によれば、可動ハウジングが初期位置に保持されている状態で第1ハウジングと第2ハウジングの嵌合を開始すると、嵌合当初は、ハウジング本体と第2ハウジングとの間に嵌合抵抗は生じない。可動ハウジングが正規嵌合位置の手前に到達した後は、初期位置用保持部による保持が解除されるので、可動ハウジングと第2ハウジングとの間に嵌合抵抗は生じない。嵌合終期は、可動ハウジングが嵌合位置に保持されるので、可動ハウジングとハウジング本体が一体となって正規嵌合する。本願発明によれば、嵌合動作に支障を来すことなく、嵌合抵抗のピーク値を低減することができる。
【0014】
(2)前記可動ハウジングが前記初期位置にある状態では、前記可動ハウジングの少なくとも一部が前記ハウジング本体内に収容されることが好ましい。この構成によれば、可動ハウジングが初期位置にあるときに、可動ハウジングに対する異物の干渉を防止できる。
【0015】
(3)前記可動ハウジングが前記初期位置にある状態では、前記初期位置用保持部が前記ハウジング本体の外面に露出していることが好ましい。この構成によれば、初期位置用保持部が保持機能を発揮しているか否かを、目視により確認することができる。
【0016】
(4)前記ハウジング本体には抜止め部が形成され、前記可動ハウジングには係止部が形成され、前記可動ハウジングが前記初期位置にあるときに、前記係止部が前記抜止め部に係止することで、前記可動ハウジングが前記前記第2ハウジングに接近する方向へ相対変位することを規制されることが好ましい。この構成によれば、第1ハウジングを第2ハウジングから離脱させる際には、ハウジング本体を後方へ引っ張ると、係止部が抜止め部に係止することにより、可動ハウジングがハウジング本体と一体となって第2ハウジングから離脱される。
【0017】
(5)前記抜止め部が、前記初期位置用保持部に一体に形成されていることが好ましい。この構成によれば、初期位置用保持部とは別の部位に抜止め部を形成する場合に比べると、ハウジング本体の形状を簡素化することができる。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
[実施例1]
本開示のコネクタを具体化した実施例1を、
図1~
図10を参照して説明する。本実施例1のコネクタは雌側コネクタFと雄側コネクタMとを有している。以下の説明において、雌側コネクタFの前後の方向については、
図3~10における左方を前方と定義し、雄側コネクタMの前後の方向については、
図3~10における右方を前方と定義する。上下の方向については、
図1~3,5,7,9にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。左右の方向については、
図2,4,6,8,10にあらわれる向きを、そのまま左方、右方と定義する。
【0019】
雌側コネクタFは、第1ハウジング10と、複数の第1端子金具21とを備えて構成されている。第1ハウジング10は、合成樹脂製のハウジング本体11と、合成樹脂製の可動ハウジング25とを組み付けて構成されている。ハウジング本体11は、直方体形状のハウジング収容部12と、同じく直方体形状の端子収容部13とを有する。
図3,4に示すように、ハウジング収容部12の内部には、可動室14と、上下一対の第1型抜き空間15と、左右一対の第2型抜き空間16が形成されている。可動室14と第1型抜き空間15と第2型抜き空間16は、いずれも、ハウジング収容部12を貫通し、ハウジング収容部12の前面と後面(背面)とに開口している。
【0020】
第1型抜き空間15は、ハウジング収容部12の左右方向中央部に配され、可動室14の上面と下面とに連通している。
図3に示すように、第1型抜き空間15の前端部には、上下対称な一対の第1アーム部17が形成されている。第1アーム部17は、前方(第2ハウジング40に対する第1ハウジング10の嵌合方向前方)へ片持ち状に延出した形態である。第1アーム部17は、上下方向(第1ハウジング10と第2ハウジング40の嵌合方向と直交する方向)へ弾性変形することができるようになっている。第1アーム部17の後端部は、抜止め部18として機能する。
【0021】
第2型抜き空間16は、ハウジング収容部12の左右両端部に配され、上下方向においては可動室14と同じ高さに配されている。第2型抜き空間16は可動室14の左右両端部と連通している。
図4に示すように、第2型抜き空間16の後端側領域には、左右対称な一対の第2アーム部19が形成されている。第2アーム部19は、第1アーム部17と同じく前方へ片持ち状に延出した形態である。第2アーム部19は、左右方向(第1ハウジング10と第2ハウジング40の嵌合方向と直交し、且つ第1アーム部17の弾性変形方向と直交する方向)へ弾性変形することができるようになっている。
【0022】
端子収容部13は、ハウジング収容部12の上面に対し積み重ねられた状態で一体化されている。
図3に示すように、端子収容部13の内部には、前後方向に細長い複数の端子収容室20が形成されている。
図3に示すように、端子収容室20内には、端子収容部13の後方(背面側)から雌形の第1端子金具21が挿入されている。第1端子金具21の後端部に圧着された電線22は、端子収容部13の後方外部へ導出されている。
図1に示すように、端子収容部13の上面における左右方向中央部には、ロックアーム23が形成されている。
【0023】
端子収容部13の左右寸法はハウジング収容部12の左右寸法と同じであり、ハウジング収容部12の左右両外側面と端子収容部13の左右両外側面は、面一状に連なっている。端子収容部13の前後寸法はハウジング収容部12の前後寸法よりも小さく、端子収容部13の後面(背面)とハウジング収容部12の後面(背面)は、面一状に連なっている。したがって、端子収容部13の前面はハウジング収容部12の前面よりも後方に位置し、ハウジング収容部12の前端部は端子収容部13よりも前方へ突出している。上側の第1型抜き空間15の前端部はハウジング収容部12の上面に開放されており、上側の第1アーム部17は、ハウジング収容部12の上面において外部に露出している。
【0024】
可動ハウジング25は、上下寸法に比べて左右寸法の大きい偏平な直方体形状をなす。可動ハウジング25内には、複数の端子収容室20が形成されている。可動ハウジング25の端子収容室20内には、端子収容部13と同様、後方(背面側)から雌形の第1端子金具21が挿入されている。第1端子金具21の後端部に圧着された電線22は、端子収容部13の後方外部へ導出されている。
【0025】
可動ハウジング25の前後寸法は、ハウジング本体11(端子収容部13)の前後寸法と同じ寸法である。可動ハウジング25の端子収容室20の前後寸法は、ハウジング本体11(端子収容部13)の端子収容室20の前後寸法と同じ寸法である。したがって、可動ハウジング25の端子収容室20に挿入される第1端子金具21と、ハウジング本体11の端子収容室20に挿入される第1端子金具21は、同一種類の部品である。
【0026】
可動ハウジング25の前端部には、上下対称な二対の第1突起26が形成されている。
図3に示すように、可動ハウジング25の上面における左右方向中央部には、左右に間隔を空けた一対の第1突起26が形成されている。可動ハウジング25の下面における左右方向中央部にも、左右に間隔を空けた一対の第1突起26が形成されている。第1突起26の前面は、前後方向(第1ハウジング10と第2ハウジング40の嵌合方向と平行な方向)に対して傾斜している。第1突起26の後面は、前後方向に対して直角をなしている。この第1突起26と上記第1アーム部17は、初期位置用保持部27を構成する。
【0027】
可動ハウジング25の前後方向中央部(第1突起26よりも後方の位置)には、左右対称な一対の第2突起28が形成されている。
図4に示すように、第2突起28は、可動ハウジング25の左右両外側面に配されている。第2突起28の前面は前後方向に対して傾斜している。第2突起28の後面は前後方向に対して直角をなしている。この第2突起28と上記第2アーム部19は、嵌合位置用保持部29を構成する。
【0028】
図3に示すように、可動ハウジング25の上下両面には、上下対称な一対の突起状の係止部30が形成されている。可動ハウジング25の上面に配された係止部30は、左右方向において左右一対の第1突起26の間に位置している。可動ハウジング25の下面に配された係止部30も、左右方向において左右一対の第1突起26の間に位置している。つまり、第1突起26と係止部30は、左右方向において重ならない位置関係となっている。したがって、可動ハウジング25を前後方向に型開きされる金型(図示省略)によって成形することができる。
【0029】
可動ハウジング25は、ハウジング本体11の後方(背面側)からハウジング収容部12(可動室14)内に収容されている。可動ハウジング25の第1端子金具21に接続された電線22は、可動ハウジング25の背面(後面)から後方へ導出されている。したがって、可動ハウジング25をハウジング収容部12(ハウジング本体11)に取り付ける際に、可動ハウジング25の電線22が邪魔になることはない。
【0030】
可動ハウジング25をハウジング本体11に組み付ける過程では、可動ハウジング25は、嵌合位置(
図4を参照)を通過した後、初期位置(
図1及び
図3を参照)に到達する。可動ハウジング25が嵌合位置を通過する際には、第2突起28は、第2アーム部19を上方又は下方へ弾性変形させることによって第2アーム部19を通過する。第2アーム部19は、ハウジング本体11に対する可動ハウジング25の組み付け方向と同じ方向(前方)へ片持ち状に延出した形態なので、第2突起28が第2アーム部19に引っ掛かることはない。
【0031】
可動ハウジング25が初期位置に到達すると、前後方向において可動ハウジング25の前面がハウジング本体11(ハウジング収容部12)の前面と同じ位置に配される。つまり、ハウジング本体11の前面に可動ハウジング25の前面が露出した状態となる。可動ハウジング25が初期位置にある状態では、
図3に示すように、第1アーム部17の前端部が第1突起26の後面に対し後方から当接する。これにより、可動ハウジング25は、ハウジング本体11に対し後方(第2ハウジング40から遠ざかる方向であり、嵌合位置に向かう方向)への相対変位を規制される。また、第1アーム部17の抜止め部18に対し係止部30が後方から当接する。これにより、可動ハウジング25は、ハウジング本体11に対し前方(第2ハウジング40から遠ざかる方向)へ相対変位することを規制される。
【0032】
第1アーム部17と第1突起26と係止部30との係止作用により、可動ハウジング25は、ハウジング本体11に対して前後方向への相対変位を規制され、初期位置に保持される。また、第1アーム部17は上下方向へ弾性変形することが可能なので、可動ハウジング25を初期位置に組み付ける過程では、第1突起26は、第1アーム部17を弾性変形させることにより、第1アーム部17の前端部に係止する状態となる。可動ハウジング25が初期位置にある状態では、
図4に示すように、第2アーム部19が第2突起28に対して後方へ離れた位置にある。したがって、嵌合位置用保持部29は、保持機能を発揮しない。
【0033】
雄側コネクタMは、合成樹脂製の第2ハウジング40と、複数の第2端子金具43とを備えている。第2ハウジング40は、端子保持部41と、端子保持部41の前端外周縁から前方へ角筒状に突出したフード部42とを有する。端子保持部41には、第2端子金具43が保持されている。第2端子金具43は、前端部に細長いタブ44が形成された雄形の端子である。タブ44は、フード部42により包囲されている。第2ハウジング40に取り付けられた全ての第2端子金具43は、前後方向において同じ位置に配置されている。フード部42には、ロックアーム23と係止可能なロック部(図示省略)が形成されている。
【0034】
図3,4に示すように、第2ハウジング40には、端子保持部41の前面(フード部42の奥端面)の一部を方形枠状に凹ませた形態の逃がし凹部45が形成されている。逃がし凹部45には、第1ハウジング10と第2ハウジング40を嵌合したときにハウジング収容部12の前端部が収容されるようになっている。
図3に示すように、端子保持部41の前面のうち逃がし凹部45で囲まれた領域には、上下一対の保持解除部46が形成されている。保持解除部46は、前方(第1ハウジング10に対する第2ハウジング40の嵌合方向前方)へ片持ち状に延出した形態である。端子保持部41のうち保持解除部46の基端部には、収容凹部47が形成されている。
【0035】
次に、本実施例の作用を説明する。第1ハウジング10と第2ハウジング40を嵌合する際には、
図3,4に示すように、可動ハウジング25を初期位置に保持しておく。この状態では、可動ハウジング25の第1端子金具21が、ハウジング本体11の第1端子金具21よりも前方に位置している。可動ハウジング25を初期位置に保持した状態で第1ハウジング10と第2ハウジング40を対向させると、可動ハウジング25の第1端子金具21と第2端子金具43の前後方向の対向間隔は、ハウジング本体11の第1端子金具21と第2端子金具43の前後方向の対向間隔よりも狭い。
【0036】
この状態でハウジング本体11を摘んで第1ハウジング10をフード部42内に挿入すると、第1アーム部17が第1突起26を押すことにより、可動ハウジング25がハウジング本体11と一体となってフード部42内に進入していく。そして、まず、可動ハウジング25と第2ハウジング40との嵌合が開始し、可動ハウジング25に取り付けられている第1端子金具21だけが第2端子金具43との接続を開始する。この時点で、ハウジング本体11に取り付けられている第1端子金具21は第2端子金具43と接続しない。第1端子金具21と第2端子金具43とが接続したときに生じる嵌合抵抗は、接続を開始した時に最大となり、接続が開始した後の嵌合抵抗は、比較的低い値を維持する。
【0037】
可動ハウジング25の嵌合が進み、可動ハウジング25が正規嵌合の手前の位置(正規嵌合の直前)に到達すると、保持解除部46が、一対の第1突起26の間に差し込まれ、第1アーム部17を可動ハウジング25から上方又は下方へ遠ざかるように弾性変形させる。このとき、嵌合が進むのに伴って第1アーム部17の弾性変形量が増大していく。そして、
図5に示すように、可動ハウジング25が正規嵌合位置に到達する前に、保持解除部46による第1アーム部17の弾性変形量が最大となり、第1アーム部17が第1突起26から解離する。この時点では、
図6に示すように、第2アーム部19は第2突起28よりも後方へ離れた位置にある。
【0038】
第1アーム部17が第1突起26から解離すると、初期位置用保持部27による保持が解除され、可動ハウジング25はハウジング本体11に対して後方へ相対変位し得る状態となる。換言すると、ハウジング本体11が可動ハウジング25に対し前方へ相対変位し得る状態となる。初期位置用保持部27の保持が解除されると、可動ハウジング25の第1端子金具21と第2端子金具43との間の摩擦抵抗により、可動ハウジング25の嵌合が停止する。
【0039】
初期位置用保持部27の保持が解除されると、ハウジング本体11と第2ハウジング40との嵌合が開始し、ハウジング本体11に取り付けられている第1端子金具21と第2端子金具43との接続が開始する。この間に生じる嵌合抵抗は、ハウジング本体11の第1端子金具21と第2端子金具43との間の摩擦によるものだけであり、可動ハウジング25の第1端子金具21と第2端子金具43との間の摩擦に起因する嵌合抵抗は発生しない。
【0040】
ハウジング本体11と第2ハウジング40の嵌合が進む間、可動ハウジング25はハウジング本体11に対し嵌合位置に向かって相対変位する。可動ハウジング25が嵌合位置に到達すると、
図8に示すように、第2アーム部19が第2突起28に対し後方から当接する状態となる。これにより、可動ハウジング25は、ハウジング本体11に対し嵌合位置に保持された状態となる。可動ハウジング25が嵌合位置に到達した時点では、ハウジング本体11は正規嵌合位置に到達していない。そして、ハウジング本体11の第1端子金具21と可動ハウジング25の第1端子金具21は、前後方向において同じ位置に配置される。
【0041】
可動ハウジング25が嵌合位置に到達すると、
図7に示すように、第1アーム部17は、保持解除部46を通過して、収容凹部47内に収容される。このとき、第1アーム部17は弾性復帰した状態となる。また、可動ハウジング25の後面とハウジング本体11の後面は、前後方向において同じ位置に配置される。したがって、可動ハウジング25の後面がハウジング本体11の後面において面一状に露出する。
【0042】
可動ハウジング25が嵌合位置に到達した状態から、ハウジング本体11を前方へ押すと、第2アーム部19が第2突起28に当接することにより、可動ハウジング25とハウジング本体11が一体となって嵌合する。つまり、可動ハウジング25が嵌合を再開する。ハウジング本体11と可動ハウジング25が一体となって第2ハウジング40と嵌合する過程では、嵌合抵抗のピークが過ぎているので、嵌合の開始から完了に至る間の嵌合抵抗のピーク値は、低く抑えられる。可動ハウジング25が嵌合を再開した直後に、
図9,10に示すように、可動ハウジング25とハウジング本体11が同時に正規嵌合位置に到達する。以上により、第1ハウジング10と第2ハウジング40の嵌合が完了する。
【0043】
第1ハウジング10と第2ハウジング40が正規嵌合すると、ハウジング本体11のロックアーム23が第2ハウジング40のロック部に係止することにより、両ハウジング10,40が嵌合状態にロックされる。また、ロックアーム23はハウジング本体11に形成されているので、可動ハウジング25が第2ハウジング40から後方へ離脱することはない。
【0044】
第1ハウジング10と第2ハウジング40を離脱する際には、ロックアーム23によるロックを解除し、ハウジング本体11を摘んで後方へ引っ張る。すると、まず、ハウジング本体11だけが第2ハウジング40から離脱していく。この間、可動ハウジング25は、第2ハウジング40との嵌合したままなので、ハウジング本体11に対して相対的に前方(初期位置側)へ変位する。そして、可動ハウジング25が初期位置に到達すると、第1アーム部17の抜止め部18が可動ハウジング25の係止部30に対し前方から当接するので、これ以降は、可動ハウジング25がハウジング本体11と一体となって第2ハウジング40から離脱する。
【0045】
上述のように本実施例のコネクタは、第1ハウジング10と、第1ハウジング10に嵌合される第2ハウジング40とを備える。第1ハウジング10は、ハウジング本体11と可動ハウジング25とを組み付けて構成されている。可動ハウジング25は、ハウジング本体11に対し初期位置と嵌合位置との間で相対変位し得る。第1ハウジング10は、初期位置用保持部27と嵌合位置用保持部29を有する。初期位置用保持部27は、初期位置の可動ハウジング25が第2ハウジング40から遠ざかる方向へ相対変位することを規制する。嵌合位置用保持部29は、嵌合位置の可動ハウジング25が第2ハウジング40から遠ざかる方向へ相対変位することを規制する。
【0046】
可動ハウジング25が初期位置にある状態では、可動ハウジング25と第2ハウジング40との対向間隔が、ハウジング本体11と第2ハウジング40との対向間隔よりも狭い。可動ハウジング25が嵌合位置にある状態では、可動ハウジング25と第2ハウジング40との対向間隔が、ハウジング本体11と第2ハウジング40との対向間隔と同じである。
【0047】
本実施例において「第2ハウジング40との対向間隔」は、ハウジング本体11と可動ハウジング25が、嵌合前の状態において第2ハウジング40と対向する位置から、第2ハウジング40との嵌合を完了する位置に至るまでの移動距離を意味する。第2ハウジング40には、第1ハウジング10との嵌合過程において可動ハウジング25が正規嵌合位置の手前に至ったときに、初期位置用保持部27による保持を解除させる保持解除部46が設けられている。
【0048】
本実施例のコネクタによれば、可動ハウジング25が初期位置に保持されている状態で第1ハウジング10と第2ハウジング40の嵌合を開始すると、嵌合当初は、ハウジング本体11の第1端子金具21と第2ハウジング40の第2端子金具43との間に嵌合抵抗は生じない。したがって、ハウジング本体11と可動ハウジング25が同時に第2ハウジング40と嵌合する場合に比べると、嵌合抵抗のピーク値が低く抑えられる。
【0049】
可動ハウジング25が正規嵌合位置の手前に到達した後は、初期位置用保持部27による保持が解除されるので、ハウジング本体11の第1端子金具21と第2端子金具43との間に嵌合抵抗が生じるが、可動ハウジング25の第1端子金具21と第2端子金具43との間には嵌合抵抗は生じない。したがって、可動ハウジング25と第2ハウジング40との嵌合時と同様、嵌合抵抗のピーク値が低く抑えられる。
【0050】
嵌合終期は、可動ハウジング25が嵌合位置に保持されるので、可動ハウジング25とハウジング本体11が一体となって正規嵌合する。この間、ハウジング本体11と可動ハウジング25の双方で嵌合抵抗が生じるが、嵌合抵抗のピークは過ぎているので、全体として嵌合抵抗がピーク値を上回ることはない。
【0051】
もし、保持解除部46による初期位置用保持部27の保持解除のタイミングを、可動ハウジング25が正規嵌合されるのと同時に設定した場合、寸法公差によっては、可動ハウジング25が正規嵌合されても、初期位置用保持部27による保持が解除されないという事態が起き得る。この場合、可動ハウジング25は第2ハウジング40に突き当たって前止まりされているので、ハウジング本体11と第2ハウジング40との嵌合を進めることができなくなる。これに対し、本実施例では、保持解除部46による初期位置用保持部27の保持解除のタイミングを、可動ハウジング25が正規嵌合位置に到達する前に設定しているので、初期位置用保持部27の保持を確実に解除することができる。
【0052】
また、可動ハウジング25をハウジング本体11に対し嵌合位置に保持できるようになっている。可動ハウジング25が嵌合位置にある状態では、可動ハウジング25と第2ハウジング40との対向間隔が、ハウジング本体11と第2ハウジング40との対向間隔と同じなので、ハウジング本体11を正規嵌合させることによって、可動ハウジング25も正規嵌合させることができる。したがって、本実施例のコネクタによれば、嵌合動作に支障を来すことなく、嵌合抵抗のピーク値を低減することができる。
【0053】
また、可動ハウジング25が初期位置にある状態では、可動ハウジング25の少なくとも一部がハウジング本体11内に収容されている。これにより、可動ハウジング25が初期位置にあるときに、可動ハウジング25に対する異物の干渉を防止できる。可動ハウジング25が初期位置にある状態では、初期位置用保持部27(第1アーム部17と第1突起26)がハウジング本体11の外面に露出している。これにより、初期位置用保持部27が保持機能を発揮しているか否かを、目視により確認することができる。
【0054】
また、初期位置用保持部27は、ハウジング本体11に形成した弾性変形可能な第1アーム部17と、可動ハウジング25に形成した第1突起26とを備えて構成されている。第1アーム部17が第1突起26に突き当たることにより、可動ハウジング25が初期位置から嵌合位置側へ移動することを規制される。この構成によれば、初期位置用保持部27は、第1アーム部17に保持解除部46を接触させることなく保持機能を発揮する。したがって、第1ハウジング10と第2ハウジング40を離脱させた状態においても、可動ハウジング25を初期位置に保持することができる。
【0055】
また、第2ハウジング40には収容凹部47が形成されている。保持解除部46が第1アーム部17を弾性変形させて第1突起26から解離させた状態では、収容凹部47に、第1アーム部17を弾性復帰させた状態で収容することができる。この構成によれば、第1アーム部17が弾性変形したままになることに起因して塑性変形することを防止できる。
【0056】
また、嵌合位置用保持部29は、ハウジング本体11に形成された弾性変形可能な第2アーム部19と、可動ハウジング25に形成された第2突起28とを備えて構成されている。第2アーム部19が第2突起28に対して背面側(後方)から突き当たることにより嵌合位置用保持部29が保持機能を発揮する。可動ハウジング25の背面側からは電線22が導出されているのであるが、可動ハウジング25を背面側からハウジング本体11に組み付けることができる。
【0057】
また、ハウジング本体11には抜止め部18が形成され、可動ハウジング25には係止部30が形成されている。可動ハウジング25が初期位置にあるときには、係止部30が抜止め部18に係止することで、可動ハウジング25が前記第2ハウジング40に接近する方向へ相対変位することを規制される。この構成によれば、第1ハウジング10を第2ハウジング40から離脱させる際には、ハウジング本体11を後方へ引っ張ると、係止部30が抜止め部18に係止することにより、可動ハウジング25がハウジング本体11と一体となって第2ハウジング40から離脱される。また、抜止め部18が、初期位置用保持部27(第1アーム部17)に一体に形成されているので、初期位置用保持部27(第1アーム部17)とは別の部位に抜止め部18を形成する場合に比べると、ハウジング本体11の形状を簡素化することができる。
【0058】
[他の実施例]
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される。本発明には、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれ、下記のような実施形態も含まれることが意図される。
上記実施例では、初期位置用保持部が、ハウジング本体に形成した第1アーム部と、可動ハウジングに形成した第1突起とによって構成されているが、初期位置用保持部は、ハウジング本体に形成した突起と、可動ハウジングに形成したアーム部とによって構成されていてもよい。
上記実施例では、嵌合位置用保持部が、ハウジング本体に形成した第2アーム部と、可動ハウジングに形成した第2突起とによって構成されているが、嵌合位置用保持部は、ハウジング本体に形成した突起と、可動ハウジングに形成したアーム部とによって構成されていてもよい。
上記実施例では、ハウジング本体内に可動ハウジングが収容されているが、可動ハウジング内にハウジング本体が収容されていてもよい。
上記実施例では、保持解除部が第1アーム部と接触しない状態で可動ハウジングが初期位置に保持され、保持解除部が第1アーム部を弾性変形させて第1突起から解離させることにより、初期位置用保持部による保持が解除されるようにしたが、保持解除部が第1アーム部の弾性変形を規制することによって可動ハウジングが初期位置に保持され、保持解除部が第1アーム部から解離して第1アーム部の弾性変形を可能とすることによって、初期位置用保持部による保持が解除されるようにしてもよい。
上記実施例では、可動ハウジングが初期位置に保持されている状態では、可動ハウジングの一部(第1突起を除いた部位)がハウジング本体内に収容されているが、可動ハウジングが初期位置に保持されている状態で、可動ハウジングの全体がハウジング本体内に収容されていてもよい。
上記実施例では、可動ハウジングが嵌合位置に保持されている状態では、可動ハウジングの全体がハウジング本体内に収容されているが、可動ハウジングが嵌合位置に保持されている状態で、可動ハウジングの一部がハウジング本体の外部に突出していてもよい。
上記実施例では、抜止め部を初期位置用保持部(第1アーム部)に一体に形成したが、抜止め部は、初期位置用保持部(第1アーム部)とは別の部位に形成してもよい。
【符号の説明】
【0059】
10:第1ハウジング
11:ハウジング本体
12:ハウジング収容部
13:端子収容部
14:可動室
15:第1型抜き空間
16:第2型抜き空間
17:第1アーム部
18:抜止め部
19:第2アーム部
20:端子収容室
21:第1端子金具
22:電線
23:ロックアーム
25:可動ハウジング
26:第1突起
27:初期位置用保持部
28:第2突起
29:嵌合位置用保持部
30:係止部
40:第2ハウジング
41:端子保持部
42:フード部
43:第2端子金具
44:タブ
45:逃がし凹部
46:保持解除部
47:収容凹部
F:雌側コネクタ
M:雄側コネクタ