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  • 特許-モータ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/20 20060101AFI20230216BHJP
   H02K 9/19 20060101ALI20230216BHJP
【FI】
H02K5/20
H02K9/19 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020521988
(86)(22)【出願日】2018-11-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-03-25
(86)【国際出願番号】 IB2018001222
(87)【国際公開番号】W WO2019092489
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】1701155
(32)【優先日】2017-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514325376
【氏名又は名称】ホワイロット
(74)【代理人】
【識別番号】100086461
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 和則
(72)【発明者】
【氏名】カルサレード、ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ラヴォー、ロマン
(72)【発明者】
【氏名】ミハイラ、ヴァジル
【審査官】柏崎 翔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/118703(WO,A1)
【文献】特開2006-14563(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第3843967(DE,A1)
【文献】特開2005-261083(JP,A)
【文献】米国特許第6831382(US,B1)
【文献】国際公開第2013/042486(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/20
H02K 9/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)に収納された少なくとも1つのロータと少なくとも1つのステータを有する、モータ(M)あって、前記ハウジング(1)は、内部に冷却流体回路を持ち、そして前記ロータのドライブシャフトの端部の一部のみを残して前記モータ(M)を包み込み、前記モータ(M)制御と電力の電子的手段(4)を有し、前記冷却流体回路は、一方では前記少なくとも1つのロータおよびステータの、他方では前記制御および電力の電子的手段(4)の冷却を提供する、共通要素(3)を有し、前記共通要素(3)は、内部に前記冷却流体回路を含み、冷却流体の少なくとも1つの入口(2a)と少なくとも1つの出口(2b)を担持する区画を有する、流体入口リング(2)を閉じる、モータ(M)おいて、
前記モータ(M)軸方向磁束モータであり、そして前記共通要素(3)は、前記流体入口リング(2)を閉じる冷却リングの形態であり、前記共通要素(3)が前記ハウジング(1)の後部を形成し、そして前記モータ(M)の前記少なくとも1つのロータおよび1つのステータに面する1つの面と、前記制御と電力の電子的手段(4)に当接する反対側の面とを有し、前記制御と電力の電子的手段(4)は、前記冷却リング(3)の前記反対側の面に当接するディスクの形態であり、
カバー(10)が、前記モータ(M)の前記制御と電力の電子的手段(4)を囲んで保護することにより、前記ハウジング(1)を軸方向に延伸し、前記ハウジング(1)と前記カバー(10)は、前記少なくとも1つのロータおよび1つのステータならびに前記制御と電力の電子的手段(4)をその内部に包含する、閉じた組立体を形成し、
前記カバー(10)が、前記共通要素(3)上に取り外し可能な固定手段(6~9)によって固定されて、前記ハウジング(1)の後部を形成し、
前記カバー(10)が、前記ハウジング(1)への前記カバー(10)の取り付け位置において、前記共通要素(3)を少なくとも部分的に覆うかまたは前記共通要素(3)に隣接し、前記カバー(10)は、それぞれのブラケット(7)の分岐の1つの自由端と前記カバー(10)との固定手段(6)の通過のために、前記カバー(10)の周縁に規則的に分布された周辺ボアで穴が開けられ、各前記ブラケット(7)の他の分岐の自由端は、前記共通要素(3)との固定手段(8)を有し、
前記ハウジング(1)の前部がフロントリング(12)を有し、前記フロントリング(12)および前記流体入口リング(2)は同じ直径を有し、それらの間を、前記フロントリング(12)と前記流体入口リング(2)の直径よりも小さい直径の円筒部分(11)が取り囲み、そして前記フロントリング(12)と流体入口リング(2)は、前記フロントリング(12)と前記流体入口リング(2)の間に長さ方向に伸長し、そして前記フロントリング(12)と前記流体入口リング(2)の周縁の近くに規則的に間隔を空けて配置された、ねじ付きロッドにより互いに固定されそして互いから一定の距離で保持され、それぞれの前記ねじ付きロッドのそれぞれの長手方向端部の一部が、それぞれ前記フロントリング(12)を通過する、
ことを特徴とするモータ(M)
【請求項2】
前記制御と電力の電子的手段(4)は、プリント回路基板の形態である、ことを特徴とする請求項に記載のモータ(M)。
【請求項3】
前記プリント回路基板(4)が、前記共通要素(3)と同等または10%未満小さい表面積を有する、ことを特徴とする請求項に記載のモータ(M)。
【請求項4】
前記フロントリング(12)が補助冷却流体回路の一部を組み込んでいる、ことを特徴とする請求項に記載のモータ(M)。
【請求項5】
前記フロントリング(12)が、前記ロータのドライブシャフトを通過させるための中央凹部を有する、ことを特徴とする請求項に記載のモータ(M)。
【請求項6】
2つのステータと関連する少なくとも1つのロータを備える、ことを特徴とする請求項に記載のモータ(M)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータと、その制御および電力の電子的手段と、に共通の冷却回路を備えた軸方向磁束モータまたは電磁発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、本発明によるモータまたは発電機の特定の特性によって促進される、ロータの高回転速度で高出力を供給する軸方向磁束電磁モータに有利であるが非限定的な用途を見出す。このようなモータは、例えば、完全な電気自動車またはハイブリッド自動車の電磁モータとして使用することができる。
【0003】
有利には、これに限定されないが、モータまたは電磁発電機は、2つのステータで囲まれた少なくとも1つのロータを含むことができ、これらの要素は、少なくとも1つのエアギャップによって分離されることにより、同じシャフト上で互いに重ね合わせることができる。
【0004】
速度の高い用途では、システムの信頼性を向上させるために、回転部品、つまりロータの機械的強度を非常に大きくする必要がある。またモータの要素、特にそのロータとステータを冷却することも必要である。
【0005】
多くは水をベースとする冷却剤のモータ内部の循環を可能にする冷却回路によって、モータを冷却することが知られている。
【0006】
モータまたは発電機は、熱を放散する制御および電力の電子的手段も伴っており、それはまた頻繁に冷却または換気される必要がある。これは、これらの制御および電力の電子的手段用の特定の換気または冷却回路の存在を意味し、これによりモータのサイズが大きくなる。
【0007】
これらの電子制御および電力手段は、モータと発電機から離れた場所に配置することもできるが、これは配線を必要とし、全体を複雑にする。これらの制御および電力の電子的手段がモータまたは発電機の近くに配置されると、それらはモータによる加熱を受け、さらに効率的な冷却システムが必要になり、モータおよび関連する制御と電力の電子的手段全体の価格が高くなる。
【0008】
最先端の技術を記載すると見做されている文書US2014232217A1は、軸方向磁束ではない、モータまたは電磁発電機を記載し、それはハウジング内に収容された少なくとも1つのロータと少なくとも1つのステータを有し、ハウジングは内部に冷却液回路を有し、そして、ロータのドライブシャフトの外側の端部だけを残してモータを包み込む。モータまたは電磁発電機は、制御と電力の電子的手段を備える。冷却回路は、一方では、少なくとも1つのロータおよびステータを冷却し、他方では、制御および電力の電子的手段を冷却する共通要素を有する。
【0009】
この文書で記載されている径方向磁束モータの冷却システムは、特別な調整なしに軸方向磁束モータに置き換えることはできない。これらの2つのタイプのモータは技術的特性が異なり、同じでない、同様に処理できない加熱を受ける。本発明の根底にある問題は、サイズを抑えながら、非常に高速で回転する1つ以上のロータに特に起因する組立体の加熱、およびステータのジュール効果による損失に対する保護を提供する、関連する制御および電力の電子的手段を備えた軸方向磁束モータまたは電磁発電機の組立体を設計することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】US2014232217A1
【発明の概要】
【0011】
この目的のために、本発明は、ハウジングに収納された少なくとも1つのロータと少なくとも1つのステータを有する、モータまたは電磁発電機であって、ハウジングは、内部に冷却流体回路を持ち、そしてロータのドライブシャフトの端部の一部のみを残してモータを包み込み、モータまたは電磁発電機は制御と電力の電子手段を有し、冷却流体回路は、一方では少なくとも1つのロータおよびステータの、他方では制御および電力の電子手段の冷却を提供する、共通要素を有する、モータ(M)または電磁発電機において、モータまたは電磁発電機は軸方向磁束機械であり、そして共通要素は、内部に冷却流体回路を含み、冷却流体の少なくとも1つの入口と少なくとも1つの出口を担持する区画を有する、流体入口リングを閉じる冷却リングの形態であり、冷却リングがハウジングの後部を形成する、ことを特徴とするモータまたは電磁発電機に関する。モータまたは発電機を冷却する手段と、制御および電力の電子的手段を冷却する手段と、を組み合わせる技術的効果は、これは手段の経済性を意味するが、モータと電子的手段の組立体のコストの削減、および設置面積の縮小である。制御と電力の電子的手段はモータの近くにあり、冷却剤回路を介してモータの冷却システムから恩恵を受ける。
【0012】
冷却回路の主要部分を形成するのは、冷却流体用の入口と出口を備えたこのリングであり、冷却回路はその内部に、有利にはらせん状または同心状に巻かれたコイルを有する。
【0013】
有利には、カバーが、モータの制御と電力の電子的手段を囲んで保護しながらハウジングを軸方向に延伸し、ハウジングとカバーは、少なくとも1つのロータおよび1つのステータと、制御と電力の電子的手段とをその内部に含む、閉じた組立体を形成する。カバーは、ハウジングに隣接し、ハウジングに固定されており、制御と電力の電子的手段を含む。したがって、モータまたは発電機と、制御と電力の電子的手段との組立体は、関連する要素を十分に保護しながら、よりコンパクトになる。
【0014】
有利には、カバーは、ハウジングの後部を形成する冷却リング上の取り外し可能な固定手段によって固定される。
【0015】
有利には、カバーが、ハウジングへのカバーの取り付け位置において、冷却リングを少なくとも部分的に覆うかまたは冷却リングに隣接し、カバーは、それぞれのブラケットの分岐の1つの自由端とカバーとの固定手段の通過のために、カバーの周縁に規則的に分布された周辺ボアとして穴が開けられ、各ブラケットの他の分岐の自由端は、冷却リングとの固定手段を有する。有利には制御と電力の電子的手段は、プリント回路基板の形態である。
【0016】
有利には、冷却流体回路の冷却リングが、モータの少なくとも1つのロータおよび1つのステータに面する1つの面と、制御と電力の電子的手段に当接する反対側の面とを有する。
【0017】
有利には、プリント回路基板が、冷却リングの上記反対側の面に当接するディスクの形態であり、プリント回路基板は冷却リングと同等または10%未満の表面積を有する。冷却プレートとプリント回路基板の面積は実質的に同じであるため、冷却プレートによるプリント回路基板の冷却が最適である。
【0018】
有利には、ハウジングの前部がフロントリングを有し、フロントリングおよび流体入口リングは同じ直径を有し、それらの間を、フロントリングと流体入口リングの直径よりも小さい直径の円筒部分が取り囲み、そしてフロントリングと流体入口リングは、フロントリングと流体入口リングの間に長さ方向に伸長し、そしてフロントリングと流体入口リングの周縁の近くに規則的に間隔を空けて配置された、ねじ付きロッドにより互いに固定されそして互いから一定の距離で保持され、それぞれのねじ付きロッドのそれぞれの長手方向端部の一部が、それぞれフロントリングを通過する。
【0019】
フロントリング、円筒部分、流体入口リング、および冷却リングは、モータのハウジングを外側から画定する。
【0020】
有利には、フロントリングが補助冷却流体回路の一部を組み込んでいる。これにより、モータまたは発電機の両側を冷却できる。この補助回路は、独立しているか、電子的手段とモータまたは発電機とに共通の冷却回路に接続されうる。
【0021】
有利には、フロントリングが、ロータのドライブシャフトを通過させるための中央凹部を有する。
【0022】
有利には、モータまたは電磁発電機は、2つのステータと関連する少なくとも1つのロータを備える。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の他の特徴、目的、および利点は、以下の詳細な説明を読み、非限定的な例として与えられる添付の図面に関して明らかになるであろう:
図1】本発明の一実施形態による、軸方向磁束電磁機械の制御と電力の電子的手段を収容するカバーを備えるモータハウジングの斜視概略図である。冷却回路はハウジングに統合されており、モータの機械的および電気的要素と、制御と電力の電子的手段に共通である。
図2】本発明の一実施形態による図1に示される軸方向磁束電磁機械の分解概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面は例として与えられており、本発明を限定するものではない。それらは、本発明の理解を容易にすることを意図した原理の概略図を構成し、必ずしも実際の寸法に合わせた用途を示さない。特に、異なる部品の寸法は現実を表すものではない。
【0025】
簡略化のため、いわゆる冷却回路は、厳密な意味での冷却回路と、その被覆および包囲部分、たとえば、冷却回路の主要部分としての流体入口リングおよび冷却プレートも含む。
【0026】
図1および図2を参照して、本発明は、ハウジング1内に収容された少なくとも1つのロータおよび少なくとも1つのステータを備えた軸方向磁束を有するモータMまたは電磁発電機に関する。
【0027】
ハウジング1は、内部に冷却流体回路を有し、ロータのドライブシャフトの一端部のみを残してモータMを包囲する。モータMまたは電磁発電機はまた、制御と電力の電子的手段4を有する。
【0028】
本発明によれば、冷却回路は、一方では上記少なくとも1つのロータおよびステータの冷却を提供し、他方で制御と電力の電子的手段4の冷却を提供する、共通要素3を有する。
【0029】
図には、ハウジング1内の冷却流体の入口2aおよび出口2bが示されている。冷却回路はハウジング1の内部にある。上記少なくとも1つのロータおよび1つのステータおよび制御と電力の電子的手段4の冷却を提供する共通要素3は、冷却プレート、有利には冷却ディスクの形態であり得る。
【0030】
カバー10は、モータMの制御と電力の電子的手段4を囲んで保護しながら、ハウジング1を軸方向に伸長できる。次に、ハウジング1とカバー10は、冷却の共通要素3によって分離された、少なくとも1つのロータとステータと、制御と電力の電子的手段4を内部に包含する閉じた組立体を形成する。
【0031】
制御と電力の電子的手段4は、有利にはディスクを形成する、プリント回路基板4の形態とすることができる。
【0032】
前述のように、冷却流体回路は、共通の冷却要素を形成する冷却プレート3を備えることができる。冷却プレート3は、モータMの上記少なくとも1つのロータおよびステータに面する面と、制御と電力の電子的手段4に当接する反対の面とを有し得る。
【0033】
冷却流体回路は、有利にはいわゆる流体入口リングの形態の、コイルを収容する主要部分2を有することができ、流体入口リング2は冷却プレート3によって閉じられている。冷却プレート3は、有利には流体入口リングの形態の主要部分2と、ねじ付きロッド5によって固定することができる。
【0034】
ブラケット7または2つの分岐が互いに垂直なL字型のピースは、分岐の一端がカバー10に固定され、他端が、冷却プレート3の制御と電力の電子的手段4に面する側に、冷却プレート3のこの面の周縁部において固定できる。
【0035】
固定は、冷却プレート3に関連する場合は8で参照され、カバー10に関連する場合は6で参照される、止めネジまたはボルトで実行されうる。その場合、ボルト6はカバー10の外側にあるナット9に関連付けることができる。
【0036】
簡略化のため、参照番号7は単一のブラケットに割り当てられ、冷却プレート3に関連付けられた単一のボルトが参照番号8で参照され、カバー10に関連付けられた単一のボルトと単一のナットがそれぞれ参照番号6と9で参照されている。しかし、参照される要素について記載されることは、図に示されているすべての類似の要素に適用される。
【0037】
プリント回路基板4は、冷却プレート3の対向する面と、面と面が当接するディスクの形態であってもよく、したがって、冷却プレート3の面はカバー10の内側を向く。限定するものではないが、プリント回路基板4は、冷却プレート3と同様かまたは10%未満の面積を有することができ、その結果、冷却面積が大きくなる。
【0038】
冷却プレート3は、冷却回路の主要部分としての流体入口リング2を閉鎖する冷却リングの形態とすることができる。流体入口リング2は、有利には液体、好適には水ベースの液体である冷却流体の少なくとも1つの入口2aと1つの出口2bを含む区画をその内部に有することにより、冷却回路本体を含むことができる。
【0039】
冷却プレート3について前述したように、冷却リング3は、ハウジング1の後部を形成し、そのハウジングの上にカバー10が取り外し可能な固定手段6~9によって固定されうる。取り外し可能な固定手段は、冷却リング3に関連付する場合は参照番号8で参照され、カバー10に関連付する場合は参照番号6で参照される、止めネジと、後者の場合のナット9を備えるブラケット7の形体である。
【0040】
カバー10は、ハウジング1へのカバー10の取り付け位置で冷却リング3を覆うことができる。カバー10は、それぞれのブラケット7の1つの分岐の自由端との、カバー10の固定手段6の通過のために、カバー10の円周の周りに規則的に配置された周縁ボアにより穴を開けられうる。
【0041】
各ブラケット7の他の分岐の自由端は、冷却リング3との取り付け手段8を有してもよく、その取り付け手段は、止めネジまたはボルトの形態である。
【0042】
ハウジング1の前部は、フロントリング12を有することができる。この場合、フロントリング12と流体入口リング2は、同じ直径を有し、それらの間をフロントリングおよび流体入口リング2の直径よりも小さい直径の円筒部分11が取り囲むことができる。
【0043】
フロントリング12と流体入口リング2は、フロントリング12と流体入口リング2の間で長さ方向に伸長し、そしてフロントリング12と流体入口リング2の周縁の近くに規則的に間隔を空けて配置されたねじ付きロッドにより、間隔を空けて維持されることにより互いに結合される。
【0044】
各ねじ付きロッドの各長手方向端部の一部は、それぞれのフロントリング12および流体入口リング2を貫通することができ、これらのねじ付きロッドは図示されていない。
【0045】
フロントリング12は、補助冷却流体回路の一部を統合することができる。この補助回路は、カバー10に隣接するハウジング1の端部に向かって、流体入口リング2を通過して、冷却流体回路に接続されても、されなくてもよい。
【0046】
フロントリング12は、ロータのドライブシャフトの通過のための中央凹部を有することができる。
【0047】
本発明の好ましいが非限定的な実施形態では、モータMまたは電磁発電機は、2つのステータと関連する少なくとも1つのロータを備えることができる。
【0048】
ハウジング1の内部の冷却回路内の冷却流体は、モータMまたは電磁機械から離れて配置されたラジエーターで冷却することができる。電気自動車またはハイブリッド自動車の場合、このラジエーターは自動車のフロントパネルにある高温または低温のラジエーターとすることができる。
【0049】
ラジエーターは、トラクションバッテリーに関連する熱交換器などの電気推進の他の要素、またはインバーターなどのモータMの外部の他の電子要素などの冷却剤を冷却するために使用できる。熱機関が存在する場合、熱機関を通過する冷却流体を冷却するためにも使用できる。
図1
図2