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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】医療デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/16 20060101AFI20230216BHJP
【FI】
A61B17/16
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020522721
(86)(22)【出願日】2018-08-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 EP2018000412
(87)【国際公開番号】W WO2019081051
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-08-20
(31)【優先権主張番号】102017010033.0
(32)【優先日】2017-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512111500
【氏名又は名称】ジョイマックス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リース,ウルフギャング
(72)【発明者】
【氏名】シュイントツィーロツ,ラーズ
(72)【発明者】
【氏名】スティーグミュラー,ライナー
【審査官】野口 絢子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0152867(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0265874(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって、縦軸(A)を伴う誘導管(2.2)を有する誘導ユニット(2)と、前記誘導管(2.2)に固定して接続される第1の結合部(2.1)と、円柱面を伴う遠位旋回ヘッド(2.3)とを備え、前記医療デバイスは、また、前記誘導管(2.2)内で軸方向に移動可能であり、前記遠位旋回ヘッド(2.3)に接続される作動管(3.3)を備え、前記作動管(3.3)は、近位動作要素(3.2)によって前記遠位旋回ヘッド(2.3)の旋回移動を生じさせ、前記近位動作要素(3.2)は縦軸(A)を中心に旋回可能であり、前記作動管(3.3)の軸方向変位によって前記遠位旋回ヘッド(2.3)の前記旋回移動を生じさせる、医療デバイスであって、前記第1の結合部(2.1)は、駆動部及び/または前記駆動部の筐体に軸方向に及び回転可能に固定接続するための形成部(2.1a,2.1b)を有することを特徴とする、医療デバイス。
【請求項2】
前記誘導管(2.2)の軸方向運動は、前記軸(A)に対して90°に等しくない角度で円周方向に延在するスロット(3.1.1)と、前記スロット(3.1.1)内に誘導されるピン(2.4)とを有するリンク誘導部を介して実行されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ピン(2.4)は前記誘導管(2.2)に固定して接続され、前記スロット(3.1.1)は、具体的には、前記近位動作要素(3.2)に一体的に固定されるシリンダジャケット(3.1)上に形成されることを特徴とする、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
半径方向に延在するピン(3.4.2)は前記動菅(3.3)に接続され、前記ピン(3.4.2)のそれぞれは、前記近位動作要素(3.2)の軸方向に前記ピン(3.4.2)の幅に一致する直径を有する内向きに配向される誘導溝内に係合することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ピン(3.4.2)のそれぞれは、前記誘導管(2.2)(具体的には、シリンダ部(2.1.1))に固定して接続される部分において、前記軸(A)の方向に延在する半径方向に配向される細長い孔を通って係合することを特徴とする、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記遠位旋回ヘッド(2.3)は、前記誘導管(2.2)の遠位端に形成される対角線上で対向するジョイント(2.3.1)を介して前記誘導管(2.2)に対して旋回可能であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記作動管(3.3)は、前記遠位旋回ヘッド(2.3)の前記旋回移動のために、前記遠位旋回ヘッド(2.3)の近位エリア内でタブによって偏心して作用することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記誘導管(2.2)に接続されるシリンダジャケット部(2.1.1)と、前記近位動作要素(3.2)に接続され、前記シリンダジャケット部(2.1.1)に係合するばねピン(3.1.1)との前記軸(A)に対して90°に等しくない角度で、前記軸(A)の円周方向に相互に隣に配置されるラッチ凹部(2.2.1.1)によって特徴付けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記誘導ユニット(2)に対して回転可能である回転ユニット(4)によって特徴付けられる、請求項1~8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記回転ユニット(4)は、前記第1の結合部(2.1)内で軸方向に固定されるが回転可能に配置される第2の結合部(4.1)を有することを特徴とする、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記回転ユニット(4)は、ドライブシャフトに回転可能に固定接続するための結合スロット(4.2)を有することを特徴とする、請求項9または10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記第1の結合部(2.1)は、駆動部及び/または前記駆動部の筐体に軸方向に及び回転可能に固定接続するための形成部(2.1a,2.1b)を有することを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記誘導ユニット(2)及び作動ユニット(3)に対して回転可能であるが、前記作動ユニット(3)に軸方向に固定されることができる手術用回転ツール(5)によって特徴付けられる、請求項1~12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記手術用回転ツール(5)は、前記シャンク(5.1)の近位端において、前記第2の結合(4.1)の対応する非円筒形の凹部内で回転不可能に係合するような非円筒形(四角形)の構造(4.4)を有することを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
先細りエリアを有する前記手術用回転ツール(5)の前記シャンク(5.1)は、前記第1の結合部(2.1)の解放及び遮断要素(2.1.3)の開口部内に係合することを特徴とする、請求項13または14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記作動管(3.3)は、前記誘導管(2.2)内で同軸上に配置されることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
前記作動管(3.3)の外径は前記誘導管(2.2)の内径に一致することを特徴とする、請求項1~16のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縦軸を伴う誘導管を有する誘導ユニットと、誘導管に固定して接続される第1の近位結合部と、円柱面を伴う遠位旋回ヘッドとを備える医療デバイスに関し、当該医療デバイスは、また、誘導管内で軸方向に移動可能であり、旋回ヘッドに接続される作動管を備え、当該作動管は、旋回ヘッドの旋回移動によって、動作要素により軸方向に変位可能である。
【背景技術】
【0002】
汎用の医療デバイスは、概して、欧州特許第2790596号明細書から既知である。このデバイスでは、デバイスの縦軸に対して横方向に曲がる誘導区分は、デバイスの誘導部内のミーリングカッターまたはドリル等の回転可能な手術ツールの加工ヘッドの非軸方向配向に対して遠位端において提供される。
【0003】
さらに、独国特許出願公開第10036108号明細書は、手術器具の遠位端に、中空シャンクの遠位端上で旋回可能に連結される顎部の回転可能搭載部用の筐体状容器を有する、手術器具を開示する。手術器具の近位端から、その近位端上で作用するギヤ機構によって作動ロッドを介して近位レバーに作用する手によって、作動は実行される。動作中の機構は極めて複雑であり、横方向または半径方向のかなりの空間の要求をもたらし、手術者の腕に対するその機構の移動を含む手全体での動作を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】欧州特許第2790596号明細書
【文献】独国特許出願公開第10036108号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2393435号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は、単純な設計で、一方では手術における加工対象物に空洞を残しながら、旋回機構自体の設計に対して小さな空間の要求と、他方では、近位動作要素の単純な空間が節約された設計と、遠位旋回要素の正確な旋回位置決め、ひいては、当該遠位旋回要素によって決まるツールヘッドの配向とをもたらすような汎用デバイスを開発する目的に基づいている。
【0006】
本発明に従って、上記の目的は、作動管が動作要素を旋回することによって変位することができるので、汎用デバイスにおいて達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
誘導管の軸方向運動は、軸に対して90°に等しくない角度で円周方向に延在するスロットと、スロット内に誘導されるピンとを有するリンク誘導部を介して実行され、ピンはさらに誘導管に固定して接続され、スロットは、具体的には、動作要素に一体的に固定されるシリンダジャケット上に形成される。
【0008】
加えて、好ましい展開では、ピンのそれぞれは、誘導管(具体的には、シリンダ部)に固定して接続される部分において、軸の方向に延在する半径方向に配向される細長い孔に係合することをもたらし、具体的には、旋回ヘッドは、誘導管の遠位端に形成される対角線上で対向するジョイントを介して誘導管に対して旋回可能である。特に遠位エリア内でツールのドライブシャフトが通過する必要な空間を確実にするために、さらなる展開では、作動管が、旋回ヘッドの旋回移動のために、旋回ヘッドの近位エリア内でタブによって偏心して作用することをもたらし、ラッチ凹部は、誘導管に接続されるシリンダジャケット部と、動作要素に接続され、シリンダジャケット部に係合するばねピンとの軸に対して90°に等しくない角度で円周方向に相互に隣に配置される。
【0009】
角度位置の正確な位置決めは、誘導ユニットに対して回転可能である回転ユニットによって達成されることができる。
【0010】
加えて、本発明に従ったデバイスは、好ましい実施形態では、回転ユニットが第1の結合部内で軸方向に固定されるが回転可能に配置される第2の結合部を有するように、回転駆動部の出力シャフトに接続するように構成され得、好ましくは回転ユニット、具体的には回転ユニットの第2の結合部は、圧力駆動部の出力シャフトに回転可能に固定接続するための結合スロットを有し、第1の結合部は、好ましくは、駆動部及び/または駆動部の筐体に軸方向に及び回転可能に固定接続するためのスロット及び環状溝の形態の形成部を有する。
【0011】
さらなる展開では、誘導ユニット及び作動ユニットに対して回転可能であるが、作動ユニットに軸方向に固定されることができる手術用回転ツールを提供し、具体的には、回転ツールは、シャンクの近位端において、第2の結合ユニットの対応する非円筒形(好ましくは、四角形)の凹部内で回転不可能に係合するような非円筒形(好ましくは、四角形)の構造を有する。
【0012】
加えて、先細りエリアを有するツールのシャンクが、第1の結合部の解放及び遮断要素の開口部内に係合することがもたらされ得ることが好ましい。
【0013】
さらに好ましい構成は、作動管が誘導管内で同軸上に配置され、及び/または作動管の外径が誘導管の内径に一致することを特徴とする。
【0014】
欧州特許出願公開第2393435号明細書に示されるように、結合要素を結合できることが好ましい。上述の結合要素の接続構成は、当該公開文書に説明される接続が駆動部によって可能であるように設計される。この点において、引用した公開文書の開示内容は、本願の開示内容に完全に組み込まれている。
【0015】
本発明のさらなる利点及び特徴は、以下の説明から「特許請求の範囲」に由来し、本発明の例示的な実施形態は、図面を参照して詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明による、医療デバイスの側面図である。
図2】部分的に切断されている異なる角度の側面図である。
図3】基本部分の形成を示す、外側部分に対して異なる距離がある図の側面図である。
図4図2のA-Bに対応する本発明に従ったデバイスを通る縦断面である。
図5図4の断面に対して90°の角度の縦断面である。
図6図2の旋回ヘッドの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
最初に、本発明に従ったデバイス1は誘導部2を有する。誘導部2は、固定様式で、すなわち、回転可能な及び軸方向に固定される様式で、欧州特許出願公開第2393435号明細書に従った、モータ駆動部またはモータ駆動部の筐体に接続される。固定は、上述に説明した様式で、誘導部2の結合部2.1の近位縦スロット2.1a及び環状溝2.1bを介して行われる。
【0018】
誘導部2の誘導管2.2は、結合部2.1に固定して、すなわち、回転可能に及び軸方向に固定され分離不能な様式で接続される。誘導管2.2の遠位端において、円柱面を伴う旋回ヘッド2.3は、その誘導管2.2上に旋回可能に配置される。連結式接続は、誘導管2.2及び第1の結合部2.1の中心軸Aの高さにおいて、正反対にあるジョイント2.3.1によって形成される。
【0019】
第1の結合部2.1と一体的に、第1のシリンダジャケット2.1.1は第1の結合部2.1と遠位に形成され(図4も参照)、パイプ接続部2.1.2(図4)が遠位端で第1のシリンダジャケット2.1.1に挿入され、誘導管2.2が好ましくは実質的に固定様式でパイプ接続部2.1.2に接続される。言及した部2.1、2.1.1、2.1.2、及び2.2は、好ましくは、ステンレス鋼から作られ、実質的に固定接続は、それぞれ、一方では軸受け筒の形態でシリンダジャケット2.1.1とパイプ接続部2.1.2との間で、他方ではパイプ接続部2.1.2と誘導管2.2との間でレーザ溶接によって形成される。
【0020】
結合部2.1の大体中央で、ばね(図示しない)によって事前に負荷が加えられた解放及び遮断要素2.1.3は、押しボタンの形態で見ることができ、押しボタンの機能は下記に説明される。
【0021】
誘導部2に対して、作動ユニット3は、制限された状態で、回転可能に及び軸方向に移動可能に提供される。
【0022】
この目的のために、作動ユニット3は、第1のシリンダジャケット2.1.1を移動可能に囲む第2のシリンダジャケット3.1を有し、軸Aの円周方向に旋回することができるタブの形態の作動要素3.2を有し、第2のシリンダジャケット3.1及び作動要素3.2の両方は相互に一体的に形成される。第2のシリンダジャケット3.1は作動要素3.2の片側にスロット3.1.1が提供され、スロット3.1.1は、第2のシリンダジャケット3.1の円周方向に延在し、軸Aに対して90°ではない(すなわち、軸Aに対して垂直ではない)角度で配向される。軸Aに垂直なスロット3.1.1の延在角度は、ほんのわずかな角度、好ましくは、3°~5°である。例えば、ねじ込み式ヘッドレススロットねじの形態のピン2.4は、スロット3.1.1内に突出し、第1のシリンダジャケット2.1.1に固定して接続される。したがって、スロット3.1.1は、ピン2.4用のリンク誘導部を形成する。ルアーロック2.5は、洗い流しを可能にするために、誘導部2の側面に提供される。
【0023】
作動ユニットのシリンダジャケット3.1内の短軸スロット3.1は、洗い流しによって良好に洗浄することを可能にし、軽量化に寄与する。
【0024】
図2に見ることができるように、複数の凹部2.1.1.1は、同様に、軸Aに対してスロット3.1.1と同し角度で、円周方向でシリンダジャケット2.1.1の外壁内にピン2.4の配置に対して近位に形成され、凹部2.1.1.1のそれぞれでは、図4に見られ得るように、シリンダジャケット3.1に搭載され、ばね3.1.2.1によって事前に負荷が加えられたばねピン3.1.2のボール3.1.2.2は、凹部2.1.1.1の位置によって決まる角度位置にはめ込まれることができる。
【0025】
図3及び図5に示されるように、旋回ヘッド2.3用の作動管3.3は、軸方向に変位可能に延在する。作動管3.3は、すなわち、回転可能に及び軸方向に固定する様式で、好ましくは、実質的に固定様式に、具体的には、レーザ溶接によって、軸受け筒3.4(図4)に近位で固定される。軸受け筒3.4は、正反対にある2つの半径方向ねじ孔3.4.1(図5)を有し、半径方向ピン3.4.2は、ねじ孔3.4.1内にヘッドレスねじの形態でねじ込まれる。ピン3.4.2は、細長い孔として軸方向に第1のシリンダジャケット2.1.1内のこのエリア内に形成される半径方向開口部2.1.1.2を通って延在し、これにより、ピン3.4.2及びまた軸受け筒3.4を介して接続される作動管3.3は、これらの半径方向開口部2.1.1.2内で制限された距離にわたって軸方向に変位可能である、または移動可能である(図5)。ピン3.4.2の半径方向の外側端は、ピンの横寸法に一致する作動ユニット3の第2のシリンダジャケット3.1の半径方向に内向きに配向される凹部3.1.3内に突出する。
【0026】
図6に示されるように、作動管3.3は、旋回ヘッド2.3上のジョイント2.3.1に偏心して両側に配置されるピン2.3.2の周りで係合する遠位タブ3.3.1内でその遠位端において連続している。
【0027】
図4図5の縦断面は、駆動部(図示しない)に接続されるデバイスを検出する結合部2.1の外周の磁石2.1.4を示し、この回転速度及び回転方向を自動的に調節する。
【0028】
旋回ヘッド2.3は、説明される構成に基づいて、以下のように作動する。
【0029】
第2のシリンダジャケット3.1がタブ3.2を係合するユーザによって旋回し、第2のシリンダジャケット3.1を、第1のシリンダジャケット2.1.1を中心に、ひいては、結合部2.1に対して旋回する場合、第2のシリンダジャケット3.1は、スロット3.1.1及びピン2.4によって形成されるリンク誘導部によって、軸Aの方向に、同時に軸方向に移動する。この軸方向運動は、ピン3.4.2に伝達され、ピン3.4.2及び軸受け筒3.4を介して作動管3.3に伝達され、作動管3.3は、またこのように軸方向に移動する。具体的には、図2に見ることができるように、この軸方向運動は、タブまたは留め具3.3.1及び偏心して配置されるピン2.3.2を介して旋回ヘッド2.3に伝達され、延在位置から軸Aに対して傾斜位置にジョイント2.3.1によって形成される旋回ヘッドの旋回軸を中心に当該旋回ヘッドを旋回する。
【0030】
それによって、誘導管2.2及び作動管3.3を通って延在する手術用回転ツールは、軸に対する角度位置(具体的には、図2に示される角度位置)で遠位加工ヘッドとともに動くことができることが達成される。
【0031】
図1図5では、回転ユニット4は、また、左に示されている。まず、回転ユニット4は、第1の結合部2.1内で回転可能に搭載される第2の結合部4.1を有し、回転ユニット4の近位端に、軸Aと同軸であり、欧州特許出願公開第2393435号明細書に開示されるように回転駆動部の出力軸に結合されることができるスロットの形態の結合要素を有する。
【0032】
第2の結合部4.1は、具体的には搭載部4.3を介して、第1の結合部2.1内で回転可能であるが、軸方向に固定される(図3、5)。第2の結合部4.1は、断面において円対称ではない軸方向に延在する凹部4.4(例えば、四角形凹部)を有し、凹部4.4内に、ドリルまたはミーリング盤等のシャンク5.1の近位端は、回転可能な固定様式で、デバイスの遠位端から(すなわち、旋回ヘッド2.3から)挿入されることができる。この目的のために、回転ツール5は、その縦方向の範囲の主要部にわたって円筒形であるシャンク5.1を有するが、これは、多角形5.2(具体的には、四角形)として凹部4.4に一致する近位端において形成される。例えばミーリングヘッドまたはドリルヘッドの形態のツールヘッド5.3は、ツール5の遠位端に提供される。
【0033】
ツール5の軸方向固定は、軸方向開口部を有する既に言及した押しボタン2.1.3によって行われ、それによって、押しボタン2.1.3がツール5を挿入する及び取り外すために押されたとき、凹部4.4の最も奥まで行き着く、シャンク5.1の近位端に四角形5.2を含むシャンク5.1は押し通されることができ、押しボタン2.1.3が離されるとき、シャフト5.1は、ばね(図示しない)の作用を受けて先細りエリア5.4にわたって軸方向に固定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6