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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】決済仲介システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230216BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20230216BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q20/40
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018162249
(22)【出願日】2018-08-31
(65)【公開番号】P2020035247
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】500310845
【氏名又は名称】ポケットカード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100136744
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 佳正
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】湯村 雅喜
(72)【発明者】
【氏名】安保 吉洋
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-122950(JP,A)
【文献】特開2016-004392(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作するユーザ端末から接続され電子商取引処理を実行する電子商取引サーバと、前記ユーザ端末の所有者の本人確認処理を含む取引確認を行う取引確認サーバとを備える決済仲介システムであって、
前記ユーザ端末から前記電子商取引サーバへの接続時に、前記ユーザ端末上に前記電子商取引の決済方法として分割払いを選択させる指示部を提供すると共に、前記指示部を介して前記分割払いが選択された場合には、前記ユーザ端末を前記取引確認サーバへ接続させ、
前記ユーザ端末と前記取引確認サーバとの間で、会員認証処理を行った後、前記ユーザ端末の接続を前記電子商取引サーバに復帰させるものであって、
前記取引確認サーバは、前記会員認証処理のあと、前記ユーザの前記分割払いに基づく取引についての審査を行うとともにその結果を前記電子商取引サーバへ通知し、かつ、
前記電子商取引サーバは、前記審査の結果が前記ユーザ端末へ通知される前に前記電子商取引の決済を完了させる
ことを特徴とする決済仲介システム。
【請求項2】
前記ユーザ端末の接続を前記電子商取引サーバに復帰させた後、前記電子商取引の決済処理を完了させることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記会員認証を行った後、前記分割払いに関するシミュレーションをさらに実施することを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記会員認証は、前記ユーザに割り当てられたID及びパスワードによる認証と、前記取引確認サーバから前記ユーザ端末に対して送信される有効期限付きの認証コードによる認証とからなることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
ユーザが操作するユーザ端末から接続され電子商取引処理を実行する電子商取引サーバと、前記ユーザ端末の所有者の本人確認処理を含む取引確認を行う取引確認サーバとを備える決済仲介システム上で実行されるプログラムであって、前記システム上で実行されたとき、
前記ユーザ端末から前記電子商取引サーバへの接続時に、前記ユーザ端末上に前記電子商取引の決済方法として分割払いを選択させる指示部を提供させると共に、前記指示部を介して前記分割払いが選択された場合には、前記ユーザ端末を前記取引確認サーバへ接続させるステップと、
前記ユーザ端末と前記取引確認サーバとの間で、会員認証処理を行わせた後、前記ユーザ端末の接続を前記電子商取引サーバに復帰させるステップと
前記会員認証処理のあと、前記取引確認サーバに、前記ユーザの前記分割払いに基づく取引についての審査を行わせ、その結果を前記電子商取引サーバへ通知させるステップと、
前記審査の結果が前記ユーザ端末へ通知される前に、前記電子商取引サーバに、前記電子商取引の決済を完了させるステップと
を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
前記ユーザ端末の接続を前記電子商取引サーバに復帰させた後、前記電子商取引の決済処理を完了させることを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記会員認証を行った後、前記分割払いに関するシミュレーションをさらに実施することを特徴とする請求項5または6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記会員認証は、前記ユーザに割り当てられたID及びパスワードによる認証と、前記取引確認サーバから前記ユーザ端末に対して送信される有効期限付きの認証コードによる認証とからなることを特徴とする請求項5~7のいずれか1項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く通信回線を介して決済を行う決済システム等に関し、より詳細には、いわゆる後払い決済をサポートする決済仲介システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット等の通信回線を介してユーザ端末との間で決済処理を行う決済システムに関する技術が提供されてきた。
【0003】
例えば、インターネットを介し携帯電話端末を用いる決済システムが提案されている(特許文献1)。
【0004】
すわなち、特許文献1には、インターネットを介しウェブサイトと情報伝送可能な携帯電話端末を用いる決済システムにおいて、携帯電話端末から伝送される登録申請データの受付手段及び前記登録申請データに対してID番号を発行し前記携帯電話端末へ返送する手段を具備するウェブサイトと、金融機関における口座と、前記ID番号を特定して前記口座へ振込まれた振込金額を前記ID番号と関連付けて残高として格納する残高データベースと、バーチャル店舗における取引において前記ID番号を特定して支払金額に関する残高確認要求があった場合に、前記ID番号に基づいて前記残高データベースを参照し残高確認の結果を前記バーチャル店舗へ返送すると共に、前記支払金額に基づき前記残高データベースを更新しかつ売上データをクレジットカード会社へ伝送し、前記クレジットカード会社からの請求に対し前記支払金額についての支払処理を実行する支払手段とを有することを特徴とする携帯電話端末による決済システムが開示されている。
【0005】
また、ポストペイドカードにより決済を行う際に、カード所有者を確認することがなかったことや、利用者に応じてプリペイドカードシステム及びポストペイドカードシステムを使い分けることができなかったことを踏まえて改善された課金システムも提案されている(特許文献2)。
【0006】
すなわち、特許文献2には、支払い金額データを格納するポストペイドカードに対して支払い金額を更新する課金システムであって、個人識別データが記録された個人識別証と、前記個人識別証の前記個人識別データを読み取って内部に記録するとともに、前記ポストペイドカードに当該個人識別データを記録するリーダ/ライタと、前記個人識別証の前記個人識別データを読み取って内部に記録するカードタイマと、を備え、前記カードタイマは、前記ポストペイドカードから前記個人識別データを読み取り、内部に記録されている前記個人識別データと照合して、一致したときのみ、支払い金額を前記支払い金額データに加算する課金手段を備え、前記リーダ/ライタは、前記ポストペイドカードに格納された前記支払い金額データを表示することを特徴とする課金システムが開示されている。
【0007】
また、信用が付与される状況にないユーザに対してクレジットカードと同一のシステムにおいて利用可能な支払手段の利用を認めるにあたり、クレジットカード会社側のリスクを軽減することを目的とした装置等も提案されている(特許文献3)。
【0008】
すなわち、特許文献3には、信用に基づく後払いサービスの利用を申請する際にユーザが事前に支払った前払金額を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前払金額を支払ったユーザを前記後払いサービスにおいて特定する第1のIDを生成する生成部と、前記取得部によって取得された前払金額に基づき決定される利用可能額と前記生成部によって生成された第1のIDとが関連付けられたデータを登録する登録部と、前記ユーザに対する与信審査が完了する前に、前記生成部によって生成された第1のIDに対応する利用可能額の範囲で前払いサービスによる支払いを可能とするように、該第1のIDを前記ユーザに通知する通知部と、前記ユーザに対する与信審査により前記ユーザに信用が与えられた場合に、前記前払いサービスから、前記生成部によって生成された第1のIDに対応し且つ前記信用に基づく前記後払いサービスへの切替と、新たなIDである第2のIDを生成して前記前払いサービスの残額以下の金額を該第2のIDに関連付けることで前記ユーザのためのバーチャルプリペイドカードを生成し、該第2のIDを前記ユーザに通知する処理とを実行する処理部とを備えるID管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2002-183443号公報
【文献】特開2012-022514号公報
【文献】特許第5667325号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
一方で、近年のネット決済業においては、いわゆる後払い事業が徐々に拡大している。後払いとは商品が到着した後に支払いを行う運用とされるものであり、主にECサイトにて利用される決済手法である。
【0011】
後払い事業では次のような性質が見られる。
・最小限の情報(追加情報が不要の場合もある)にて与信処理が行われ、利用者にとって簡易に利用できる。
・ほぼリアルタイムによって与信処理がなされることにより、即時性がある。
・決済処理においてクレジットカード番号を入力する必要がなく、このためリスクを抑制できる。
・クレジットカードのように与信を厳格に行われない(そのため上限金額が低めに設定されることもある)ため、類似情報等にて審査が否決になるケースが散見される。
・代金引換を利用する顧客層(クレジットカードを持っていない、もしくはクレジットカード番号を入力したくない顧客)をターゲットとするため、クレジットカード払いの顧客層と大きな重複はない。
【0012】
かかる後払い決済事業に関わる業界においては、(1)上限金額を増額して高額商品を購入できる利用者を受け入れたい、(2)一方で、一括払いだけではなく、分割払いやリボ払いによる支払を可能にしたい(少額支払希望者も受け入れたい)、(3)商品の制限を極力排除したい(ECサイトの販売機会ロスを削減したい)、(4)利用者に追加して強いる入力作業等を極力低減させたい(いわゆるカート落ちを抑止したい)といった要望があり、これらの少なくとも一部または全部を改善するための決済仲介システム等(必ずしもこれに限定されるものではないが、クレジットカードレスの後払い決済システムを含む。以下、「決済仲介システム」または「クレジットカードレスの後払い決済システム」という)の提案が期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムは、ユーザが操作するユーザ端末から接続され電子商取引処理を実行する電子商取引サーバと、前記ユーザ端末の所有者の本人確認処理を含む取引確認を行う取引確認サーバとを備える決済仲介システムであって、前記ユーザ端末から前記電子商取引サーバへの接続時に、前記ユーザ端末上に前記電子商取引の決済方法として分割払いを選択させる指示部を提供すると共に、前記指示部を介して前記分割払いが選択された場合には、前記ユーザ端末を前記取引確認サーバへ接続させ、前記ユーザ端末と前記取引確認サーバとの間で、会員認証処理を行った後、前記ユーザ端末の接続を前記電子商取引サーバに復帰させることを特徴とする。
【0014】
また、前記ユーザ端末の接続を前記電子商取引サーバに復帰させた後、前記電子商取引の決済処理を完了させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施形態にかかる決済仲介システム等によれば、上記業界要望の少なくとも一部を改善する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムの全体構成例を説明する説明図である。
図2】本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける取引確認サーバ(群)の機能ブロック構成を説明する説明図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける情報処理装置(ユーザ端末)の外観構成例を説明する説明図である。
図4】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置を構成するハードウェアの機能ブロック構成を説明する説明図である。
図5】本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムの機能ブロック構成を説明する説明図である。
図6】本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローを説明する説明図である。
図7A】本発明の他の実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローを説明する説明図である。
図7B】本発明の他の実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローを説明する説明図である。
図7C】本発明の他の実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローを説明する説明図である。
図8A】本発明の他の実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローを説明する説明図である。
図8B】本発明の他の実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローを説明する説明図である。
図9】従来の決済仲介システムにおける基本処理フローと本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける基本処理フローとを対比する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システム等について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1に、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムの全体構成例を示す。
【0019】
図1に示されるように、決済仲介システム10は、その一実施形態における構成として、取引確認サーバ(群)11と、ユーザ(顧客)等が使用する各種情報処理装置(図において、例示的に、携帯情報端末ないしタブレット端末12、携帯電話13、PC14~16、スマートフォン17~18が示されている。以下、総称して「各種端末」ないし単に「端末」とも言うこともある)とで構成されている。取引確認サーバ(群)11、各種端末間は、図1に示されるように専用回線やインターネット等の公衆回線(有線の回線として、37~39)で相互に通信可能に接続されている。
また、決済仲介システム10には、ECサイト(電子商取引サーバ(群))19a及び19bも含まれ、端末との商取引を実現している。図1においては、ECサイト19a及び19bが示されているが、本発明においてはECサイトの数に制限はない。
【0020】
また、回線は有線であっても無線であってもよく、無線の場合、携帯情報端末ないしタブレット端末12及び携帯電話13、並びにスマートフォン端末17~18は、無線で図示しない基地局やアクセスポイント等を介してインターネット39に乗り入れ、更に回線38を介して取引確認サーバ(群)11と相互に通信可能に接続される。
【0021】
ここで、アクセスポイントとは、PCやスマートフォンなどの無線端末を相互に接続したり、他のネットワークに接続させたりするための無線機である。典型的には、OSI参照モデルにおける第1層(物理層)及び第2層(データリンク層)の通信プロトコルで作動するデバイスである。
【0022】
なお、本願の出願時点での携帯電話や携帯情報端末ないしタブレット、ならびにスマートフォンは、パーソナルコンピュータ(PC)に比肩する処理能力(通信処理速度や画像処理能力等)を備えているものも多く、小型のコンピュータとも言うべきものである。
【0023】
また、本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、PCや携帯情報端末等の記憶部におけるHDD、SSD等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPUにおいて演算実行される。
【0024】
あるいは、ブラウザベースのコンピュータないし携帯情報端末を採用することもできる。この場合は、必要に応じて他のサーバやコンピュータから端末にプログラムが配信され、端末上のブラウザではこれを実行するという構成になる。
【0025】
また、取引確認サーバ(群)11のハードウェア構成も、基本的には1台以上のPCを採用することができる(念のため、図2を参照して後述する)。なお、本発明はこれに限定されるものではないが、取引確認サーバ(群)11は、必要に応じてそのハードウェアスペックを上げるにあたり、複数のPC(一例として、数十台~数万台)を並列的に作動させることによって大規模データの処理に適した構成をとることもできる。この場合、種々の機能を分散処理させることができる。
【0026】
図2に、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける取引確認サーバ(群)の機能ブロック図を示す。例示的に、取引確認サーバ(群)の動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びソフトウェアとこれらハードウェアとの連携動作によって実現されている。
【0027】
図2において、ハードウェアブロック全体としての取引確認サーバ(群)200は、大別すると、各種比較・演算処理を行うためのCPU201と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶部202と、キーボードやポインティングデバイス等の入力部203と、ディスプレイやスピーカ等の出力部204と、各種信号制御のための制御部205と、通信(インタフェース)部206(無線、有線を問わない)と、時刻等を計時するための計時部207と、電源部208とからなる。
【0028】
これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(図2においては、便宜上各線が適宜区分された結線299としてひとまとめに表す)によって接続されている。
【0029】
また、本発明の実施に必要な取引確認サーバ(群)200上で実行されるプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部202を構成するハードディスクディスク、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部202内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU201において演算実行される。
【0030】
なお、演算実行は必ずしもCPU201等の中央処理部で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0031】
図3に、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける情報処理装置としてのタブレット端末12の外観構成例を示す。図3において、情報処理装置(タブレット端末)12は、筐体部121とディスプレイ122と筐体121の下部中央部に設けられたハードウェアボタン123とからなる。ディスプレイ122は典型的には液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、文字や静止画像や動画など様々な情報を表示することができる。また、ディスプレイ122にメニューボタンやソフトウェアキーボードを表示させ、これを指ないしタッチペン(不図示)等で触れることによりタブレット端末12への指示(コマンド)とすることができる。この点で上記ハードウェアボタン123は必須の構成要素ではないが、本発明の説明の便宜上、一定の機能を担うボタンとして実装されている。もちろん、これらハードウェアボタン123を、ディスプレイ122の一部に表示させたメニューボタンで代替させることも可能である。
【0032】
また、ディスプレイ122には、マルチタッチ入力パネルが含まれており、タッチ入力パネル上でのタッチ入力位置座標が入力デバイスインタフェース(不図示)を介してタブレット端末12の処理系(CPU)へ送信され処理される。そして、このマルチタッチ入力パネルは、パネルに対する複数の接触点を同時に感知することができるよう構成されている。この検出(センサ)については様々な方法で実現することができ、必ずしも接触センサに限られず、例えば、光学式のセンサを利用してパネルに対する指示点を抽出することも可能である。さらに、センサには、接触式のセンサや光学式のセンサのほか、人の肌の接触を感知する静電容量方式のセンサを用いることも可能である。
【0033】
また、図3には現れていないが、タブレット端末12は、マイクやスピーカを備えることもできる。この場合にはマイクより拾ったユーザの声などを判別して入力コマンドとすることも可能である。さらに、図3には現れていないが、タブレット端末12の背面等にCMOS等のカメラデバイスを実装させることもできる。
【0034】
図4に、本発明の一実施形態にかかるタブレット端末12を構成するハードウェアの機能ブロック図を例示する。タブレット端末12の動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びソフトウェアとこれらハードウェアとの連携動作によって実現されている。
【0035】
図4において、ハードウェアブロック全体としてのタブレット端末400は、大別すると、図3におけるハードウェアボタン123、ディスプレイ122に設けられたマルチタッチ入力パネル、マイク等で構成される入力部401と、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク、RAM及び/又はROM等で構成される記憶部402と、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成される中央処理部403と、ディスプレイ122等で構成される表示部404と、チップや電気系統等の制御を行うための制御部405と、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される通信インタフェース部406と、スピーカやバイブレーション、赤外線プロジェクター等の出力部407と、時刻等を計時するための計時部408と、CMOS等のイメージセンサや赤外線センサ、慣性センサ等からなるセンサ部409と、装置内の各モジュールに電源を供給するための電源部410とからなり、これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(図4においては、便宜上各線が適宜区分された結線499としてひとまとめに表す)によって接続されている。
なお、センサ部409には、タブレット端末400(12)の位置を特定するためのGPSセンサモジュールを含めることとしても良い。また、センサ部409を構成するCMOS等のイメージセンサや赤外線センサ等によって検知された信号は、入力部401において入力情報として処理することができる。
【0036】
また、本発明の実施に必要なタブレット端末400上で実行されるプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部402を構成するハードディスクディスク、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部402内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU403において演算実行される。
【0037】
なお、演算実行は必ずしもCPU等の中央処理部403で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0038】
図5に、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける機能ブロック構成例を示す。本発明の一実施形態として、同図には、取引確認サーバ(群)を構成するクラウド環境510a、510b、及び認証・業務系サーバ510cと、ECサイト520とが示されている。ユーザ端末については図示を省略する。
【0039】
クラウド環境510aは、主として後払いシステムを構成しており、ECサイト520のAPI521からゲートウェイを介して接続され、種々の後払い処理を実行する。
【0040】
また、クラウド環境520bは、ECサイト520からの要求に応じてユーザ端末(図5において不図示)に対する申込受付画面等を提供するWeb受付システムを構成している。認証・業務系サーバ510cは、クラウド環境520bを介してECサイト(及び/またはユーザ端末)との間で認証処理や業務処理を行う処理系である。認証・業務系サーバ510cは、さらに不正検知機能511、払込票通知機能512、収納代行機能513、契約書発送機能514、及びSMS認証機能515を備える。
【0041】
ここで、不正検知機能511は、IPアドレスやデバイス情報からの不正利用の検知を行うものである。また、払込票通知機能512は、各収納代行事業者にて支払いができるようなバーコード等の情報を利用者に伝達する。一例として、バーコードを付したコンビニ払込票を発送するための処理(印刷準備等)を行う。収納代行機能513は、各収納代行事業者による約定代金の収納代行を行うための機能である。契約書発送機能514は、本発明の一実施形態にかかる後払いを申し込んだ際に、契約書面を登録住所へ転送不要郵便にて発送するための機能である。
【0042】
また、SMS認証機能515は、本発明の一実施形態にかかる後払いを申し込む際に、本人認証としてSMS(Short Message Service)もしくは音声によるOTP通知を行うための機能である。
【0043】
なお、Web受付システム(クラウド環境520b)は、本発明の一実施形態にかかる後払いを申し込む際に、利用者が諸情報の入力等を行うポップアップにて表示されるページを提供する機能を備える。
【0044】
さらに、本発明の一実施形態において、ユーザがECサイトにて後払いを希望する場合には、スクリプト(簡易的なプログラム)等を介していわゆるモーダルウィンドウ(認証・業務系サーバへ接続される子画面)を立ち上げるよう実装することができる。その場合、ユーザがモーダルウィンドウにて必要な情報を入力登録し、ECサイト、後払いシステムを経由して認証・業務系サーバに連携させることができる。
なお、上記連携タイミングにおいて、本発明の一実施形態においては、ECサイトから後払いシステムへは購入商品の品目、単価及び数量等の決済情報が連携される。さらに、認証・業務系サーバから後払いシステムに対して審査の結果情報を連携させることができる。なお、品目、単価及び数量等の明細情報の連携は、実質的なリアルタイム連携であっても、バッチ処理による連携であってもよい。
【0045】
図6に、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フロー(後払いの申込みから承認を得るまで)を説明する説明図である。これらに厳密に規定される訳ではないが、図6におけるECサイトは、図5におけるECサイトに概ね対応し、図6における後払い処理系サーバ(群)は、図5におけるクラウド環境510aに概ね対応し、図6における認証・業務系サーバ(群)は、図5におけるクラウド環境510b及び認証・業務系サーバ(群)に概ね対応する。そして、図6では、利用者(ユーザ端末)の動作が明確に示されている。
なお、図6におけるステップS601、S603、S606、S607、S609、及びS616は、ユーザ端末からの利用者(ユーザ)の入力処理等を示す。また、ステップS611は、一実施形態において人手による確認処理であるが本発明はこれに限定されず、自動化処理とすることができる。
以下、図6に沿って処理フローを説明する。
【0046】
ステップS601では、ECサイトに接続したユーザ端末(利用者端末)から商品の購入選定等が行われる。本発明の一実施形態におけるECサイトは、いわゆる後払い処理に対応したサイトである(その特徴は順次説明する)。
【0047】
ステップS602では、ユーザ端末で選定された購入商品の合計金額が算出され、ユーザ端末に表示ないし提示される。ステップS603では、利用者は図示しないユーザ端末画面への入力を介して支払い方法として「後払い」を選択する(本発明の一実施形態における特徴的な後払い方式として、以下、「ポケット後払い」ともいう)。
【0048】
ステップS604では、前ステップにおいてユーザから指定された後払い処理を継続するために、ECサイトは、認証・業務系サーバ(群)に対して後払いための登録画面を呼び出す(ECサイト自身は登録画面を準備しないことが本発明の特徴の1つとなっている)。ステップS605では、認証・業務系サーバ(群)において、後払い登録ための画面が準備され、ユーザ端末へ送信される。本発明の一実施形態においては、この登録画面は、モーダルウィンドウとして準備及び送信される(図6においては、ステップS604からステップS606への矢印となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS605からステップS606への矢印とすることもできる)。
【0049】
ステップS606では、ユーザ端末に対する必要情報(本人の属性情報等。一実施形態として、本人申請によるID及びパスワード、本人の住所、連絡用電子メールアドレス、携帯電話番号等が含まれる)の入力が行われる。ステップS607では、ユーザ本人の確認書類(本人確認書類)が認証・業務系サーバ(群)へアップロードされる。本発明の一実施形態においては、ユーザ本人の顔画像を含む本人認証用書類の画像がアップロードされうる。
【0050】
ステップS608では、認証・業務系サーバ(群)において本人認証用のSMS送信が行われる。例えば、ユーザ本人の端末の携帯番号に対してショートメッセージとして一時的に発生させた認証用番号(認証コード)がユーザ本人の端末へ送信される。
なお、この認証用番号(認証コード)は、有効期限付きものを採用することができ、一実施形態において、この有効期限は取引確認サーバ(群)で管理される。
【0051】
ステップS609では、ユーザ端末において、認証・業務系サーバ(群)からSMS送信された認証番号を端末上の受付画面(不図示)へ入力して認証・業務系サーバ(群)へ返信する。
【0052】
ステップS610では、認証・業務系サーバ(群)においてユーザ端末から送信された認証番号の照合が行われ、照合に問題が発生しなければ受付完了のメール等をユーザ端末に対して送信する。
【0053】
一方、ステップS611では、後払い処理系サーバ(群)において、ステップS610での認証番号の一致をトリガとして、本人確認書類を含むデータの確認が行われる(本発明の一実施形態において、この確認は人手により行われるが、本発明はこれに限定されるものではなく、図示しない認証用データベースとの照合等により、その一部または全部を自動化することができる)。ステップS611で問題がなければ、ステップS612へ進む。
【0054】
ステップS612では、P-SYS(認証・業務系サーバ(群)のうち認証処理を行うサーバシステム)において、その他必要な自動審査が行われる。同ステップにおいて問題がなければ、ステップS613へ進む。
【0055】
ステップS613では、前ステップでのP-SYSによる審査結果は良好なものとして受信しているので、この審査結果(良好)に基づき、後払い処理系サーバ(群)とECサイトとの連携が再度図られる。
【0056】
ステップS614では、後払い処理系サーバ(群)の指示により、審査が終わったと当該ユーザが購入した商品の発送処理を行う(この後、商品はユーザの元に届けられるが、図6においては図示しない)。
【0057】
一方、ステップS615では、ステップS612にて審査された結果(良好)を受けて、ID及びパスワード等の認証情報を含む契約書(契約情報)の発送処理を行う(本発明の一実施形態においては郵送とされるが、本発明はこれに限定されず、電子情報として電子的に送信することもできる)。
なお、IDは、ユーザ本人が申請したものでもシステム側で自動採番したものでもいずれであってもよい。
【0058】
ステップS616では、前ステップでの処理により、ID及びパスワード等の認証情報を含む契約書(契約情報)を受領ないし受信し、NC/NS(認証・業務系サーバ(群)のうち業務処理を行うサーバシステム)にアクセスして、必要に応じて支払方法等の変更を行うことができる。
【0059】
次に、図7A図7C、ならびに図8A及び図8Bを参照して、本発明の他の実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローを説明する。これらの図面を参照して説明する処理フローは、図6を参照して説明した処理フローと一部重複するところもあるが、さらに改良されている点を多く含んでおり、本発明の多角的な理解のために重畳的に説明する。
【0060】
本発明の他の実施形態における「ポケット後払い」については、ユーザによる反復利用を期待し、2回目以降の利用難易度を低減させることにも主眼がおかれている。より具体的には、初回利用時には申込み処理等を必要とするが、2回目以降の利用時にはID及びパスワード、ならびにSMS認証のみで電子商取引等のサービスを利用可能な環境を実現している。
【0061】
すなわち、図7A図7Cには初回利用時の処理フロー例が示され、図8A及び図8Bには2回目以降の利用時の処理フローが示されている。
以下、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムにおける処理フローについて、利用者端末、ECサイト、取引確認サーバ(群)間の処理要求やデータ等のやり取りを例示的な時系列に沿って説明しながら本発明の技術思想を示す。
【0062】
図7Aの時刻t700において、ECサイトに接続してショッピングを行なっているユーザが自身のユーザ端末(「利用者端末」ともいう)上の購入画面D700(不図示)を介して商品選択を行う(ステップS700)。選択された商品はECサイトへ送信される。以下、同様に、時刻t701には別の商品が選択される(ステップS701)。選択された商品はECサイトへ送信される。本実施例では、時刻t702において、購入選択(会計指示)がなされる(ステップS702)。
そして、ユーザ端末上の画面は、決済画面D701(不図示)に切り替わる。
【0063】
時刻t703には、ECサイトから決済方法等についての情報がユーザ端末へ送信される(ステップS703)。次に、時刻t704には、ユーザ端末から取引確認サーバ(群)に対して「後払い決済」を進めるための取引要求が送信される(ステップS704)。一実施形態においては、ECサイトから提供される画面に実装された、図示しない選択ボタン等の押下により支払い方法として「後払い」が選択される。
【0064】
時刻t704にユーザ端末からの取引要求を受信した取引確認サーバ(群)では、取引確認シーケンスが実行される(ステップS705)。一実施形態においてこのシーケンスには、簡易名寄せ処理、初期画面判定処理、不正検知用スクリプトタグのセット、要求IDの採番等が含まれ、広義にいう会員認証処理である。
なお、要求IDは、ユーザの希望により決定されるものとシステム(取引確認サーバ)において自動採番されるものとがある。以下、要求IDを単にIDともいう。
【0065】
時刻t705には、取引確認サーバ(群)において規約同意画面が準備され(ステップS706)、ユーザ端末へ送信される。ユーザ端末では申込規約画面D702(不図示)が表示される。
【0066】
時刻t706には、ユーザ端末から規約に同意する旨の通知が取引確認サーバ(群)へ送信される。取引確認サーバ(群)では、ID登録用画面が準備され、ユーザ端末へ送信される(時刻t707、ステップS708)。ユーザ端末ではID登録画面D703(不図示)が表示される。
【0067】
時刻t708には、ユーザ端末から自身が希望するID(及び必要に応じて自身が希望するパスワード)が送信される(ステップS709)。取引確認サーバ(群)では、ユーザ端末から送信されてきたIDの重複がないかどうかがチェックされる。このチェックでは、取引確認サーバ(群)内のゲートウェイからFEPへの問い合わせ等によりID重複の有無等が確認される。
なお、上述した本発明の一実施形態においては、t707~t708にかけて、IDの登録に際してユーザ自身がID(希望ID)を申請するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、取引確認サーバ側で自動採番するものとしてもよい。この場合、t707~t708におけるステップS708及びステップS709、ならびに画面D703(図7における点線矩形部分)は省略される。
【0068】
続いて、図7Bにおける時刻t720には、取引確認サーバ(群)においてユーザ(顧客)の属性入力画面が生成されてユーザ端末へ送信される(ステップS720)。ユーザ端末では、属性入力画面D710(不図示)が表示される。
【0069】
時刻t721には、ユーザ端末にて入力された住所等の情報が取引確認サーバ(群)へ送信される(ステップS721)。一実施形態において、取引確認サーバ(群)では、住所マスタ検索等が実施され、必要に応じて都道府県から番地等の情報が引き出される。
時刻t722には、取引確認サーバ(群)からユーザ端末に対して住所情報応答がなされる(ステップS722)。
時刻t723には、ユーザ端末にて他の属性情報が入力され取引確認サーバ(群)へ送信される。取引確認サーバ(群)ではユーザ端末から送信された他の属性情報についても登録される。
【0070】
時刻t724には、取引確認サーバ(群)において本人確認書類アップロード用画面が生成され、ユーザ端末に送信される(ステップS724)。ユーザ端末では、本人確認書類アップロード用画面D711(不図示)が表示される。
時刻t725には、ユーザ端末から取引確認サーバ(群)へ本人確認用データとして本人の画像等を含む書類情報(住所氏名等の文字情報を含む)がアップロードされる(ステップS725)。取引確認サーバ(群)では、ユーザ端末からアップロードされたデータに基づいてOCR読取処理が行われ、本人確認用番号等の情報の一次取得が行われる。
そして、時刻t726には、読取結果がユーザ端末に送信され、ユーザ端末上に表示される(ステップS726)。時刻t727には、ユーザ端末において表示された本人確認用番号等の情報の確認が行われ、必要に応じて加筆及び/または修正され取引確認サーバ(群)に対して登録申請される(ステップS727)。
【0071】
時刻t728には、取引確認サーバ(群)において確認画面が生成され、ユーザ端末に送信される(ステップS728)。ユーザ端末では確認画面D712(不図示)が表示される。
時刻t729には、ユーザ端末から取引確認サーバ(群)へ最終申込みがなされ(ステップS729)、取引確認サーバ(群)では申込内容を受付ないし登録する。
【0072】
時刻t730には、取引確認サーバ(群)において、ユーザのIDを掲載した申込受付メールが準備され(ステップS730)、ユーザ端末に送信される。さらに、時刻t731には、取引確認サーバ(群)において受付完了画面が準備され(ステップS731)、ユーザ端末に送信される。ユーザ端末では、受付完了画面D713(不図示)が表示される。なお、本発明の他の実施形態においては、時刻t730における申込受付メールへのユーザIDの掲載は省略することができる。さらに、本発明の他の実施形態においては、申込受付メールの送信を省略することもできる。
そして、ユーザ端末は取引確認サーバ(群)からの確認画面を受領後(後述するステップS740)、取引確認サーバ(群)とのやり取りをひとまず終え、ECサイトとの決済処理へ復帰する。
【0073】
続いて、図7Cにおける時刻t740には、取引確認サーバ(群)において取引確定画面が生成され(ステップS740)、ユーザ端末に送信される。ユーザ端にはAS(後払い)取引確認画面D720(不図示)が表示される。
【0074】
その後、本発明の一実施形態において、ユーザ端末は決済画面D721(不図示)に切り替わり、時刻t741には、ユーザ端末からECサイトへの決済要求が出される(ステップS741)。
時刻t742には、ECサイトにて決済完了画面が生成され(ステップS742.決済処理もこの時点で完了している)、ユーザ端末に送信される。ユーザ端末では、完了画面D722(不図示)が表示される。
【0075】
時刻t743には、ECサイトにて購入希望受付処理が完了し(ステップS743)、ユーザ端末にはEC受付メールが送信される。
【0076】
また、この間(時刻t740から時刻t744まで)に、取引核確認サーバ(群)では、審査連携(ステップS760)、自動審査(ステップS761)、本登録(ステップS762)、内部照会(ステップS763)、及びオーソリゼーション(ステップS764)等が適宜実施され、時刻t744までに審査結果通知がECサイトに通知される(ステップS744)。
【0077】
その後、ECサイトでは、時刻t744での審査結果通知を受けて、商品の出荷準備に入る(ステップS745)。さらに、ECサイトから取引確認サーバ(群)へAPIを介した出荷報告がなされる(ステップS746)。一実施形態において、この出荷報告には、ID、承認KEY、取引内容等が含まれる。そして、取引確認サーバ(群)では、取引確認シーケンスが実行される。一実施形態において、承認KEYのチェックやID/カード番号変換等が実施され、さらに、取引確認サーバ(群)内で承認KEY検証のためのオーソリゼーションが実施され、広義にいう会員認証処理である。
そして、取引確認サーバ(群)からECサイトへAPIを介して取引情報更新完了通知がなされる(ステップS747)。
【0078】
時刻t745には、ECサイトにおいて取引確定通知が生成され(ステップS748)、EC確定メールとしてユーザ端末に通知される。
時刻t746には、取引確認サーバ(群)において、後払い利用確定通知が生成され(ステップS749)、ユーザ端末に通知される。
【0079】
続いて、時刻t747には、ECサイト側で商品の出荷準備が整い、ユーザ端末へ発送通知が送信される(ステップS750)。その後、ECサイト側で商品がユーザ宅へ向けて発送され、ユーザ端末へその旨が通知される(時刻t748、ステップS751)。
【0080】
時刻t749には、取引確認サーバ(群)において、審査結果のメール通知が生成されてユーザ端末へ送信される(ステップS752)。
また、時刻t750には、取引確認サーバ(群)において契約書等の送付手続処理が実施され(ステップS753)、ユーザ端末へ送信される(あるいは、ユーザ宅へ発送される)。
【0081】
図8A及び図8Bは、2回目以降の利用時の処理フローを示す。以下、利用者端末、ECサイト、取引確認サーバ(群)間の処理要求やデータ等のやり取りに着目して例示的な時系列に沿って説明する。
【0082】
図8Aの時刻t800において、ECサイトに接続してショッピングを行なっているユーザが自身のユーザ端末(「利用者端末」ともいう)上の購入画面D800(不図示)を介して商品選択を行う(ステップS800)。選択された商品はECサイトへ送信される。以下、同様に、時刻t801には別の商品が選択される(ステップS801)。選択された商品はECサイトへ送信される。本実施例では、時刻t802において、購入選択(会計指示)がなされる(ステップS802)。
そして、ユーザ端末上の画面は、決済画面D801(不図示)に切り替わる。
【0083】
時刻t803には、ECサイトから決済方法等についての情報がユーザ端末へ送信される(ステップS803)。次に、時刻t804には、ユーザ端末から取引確認サーバ(群)に対して「後払い決済」を進めるための取引要求が送信される(ステップS804)。
【0084】
本発明の一実施形態においては、ECサイトから提供される画面に実装された、図示しない選択ボタン等の押下により支払い方法として「後払い」が選択される。
さらに、本発明の一実施形態においては、上記「後払い」の選択に加えて、あるいは、代替して、「分割払い」が選択可能な選択ボタン等による指示を設けることもできる。
以下の実施形態では、少なくとも「分割払い」が選択されたものとして説明を続ける。
【0085】
時刻t804にユーザ端末からの取引要求を受信した取引確認サーバ(群)では、取引確認シーケンスが実行される(ステップS805)。一実施形態においてこのシーケンスには、簡易名寄せ処理、初期画面判定処理、不正検知用スクリプトタグのセット、IDの採番等が含まれる。
【0086】
時刻t804以降、ユーザ端末ではAS(後払い)認証画面D802(不図示)に切り替わり、時刻t805には、取引確認サーバ(群)へ認証リクエストが送信される(ステップS806)。取引確認サーバ(群)では、会員認証処理が実施される(ステップS805b)。この会員処理には、ID認証やオーソリ判定が含まれる。
【0087】
時刻t806には、取引確認サーバ(群)において、SMS通知の準備がなされ(ステップ)、ユーザ端末へ送信される。ユーザ端末では、PIN入力画面D803(不図示)に切り替わる。
続いて、時刻t807には、取引確認サーバ(群)において、SMS認証画面が生成され、ユーザ端末へ送信される。時刻t808には、ユーザ端末からPIN送信がなされる(ステップS809)。取引確認サーバ(群)では、PIN認証がなされる。
【0088】
時刻t809には、取引確認サーバ(群)において、分割返済シミュレーション画面が生成され、ユーザ端末へ送信される。ユーザ端末では、AS支払確認画面D804(不図示)が表示される。
なお、分割返済シミュレーションは、分割払いに関する公知のものを採用することができる。
【0089】
時刻t810には、ユーザ端末から取引確認サーバ(群)へ分割回数申込み申請がなされ(ステップS811)、取引確認サーバ(群)ではTokenNo及びIDに紐付く承認KEYが生成される。その後、時刻t811には、取引確認サーバ(群)において、確定画面が生成され、ユーザ端末へ送信される。ユーザ端末では、AS取引確認画面D805(不図示)が表示される。
【0090】
続いて、図8Bにおける時刻t820には、AS取引確認画面D820(D805と同様)が表示されており、所定の操作(確定ボタンの押下など)により、決済画面D821(不図示)に切り替わる。
【0091】
時刻t821には、ユーザ端末からECサイトへ決済要求が出され(ステップS820)、ECサイトでは決済処理を開始する。一実施形態においては、図示されるようにAPIを介して取引確認サーバ(群)へ取引のチェックを依頼し(ステップS821)、取引確認サーバ(群)では、取引チェック(ステップS822)、不正検知(ステップS823)、承認KEY検証(ステップS824)の各処理が実施される。その後、APIを介して取引チェック等の完了通知がなされる(ステップS825)。
【0092】
時刻t822には、取引確認サーバ(群)からの完了通知を受けたECサイトにおいて決済完了画面が生成され(ステップS826)、ユーザ端末へ送信される。ユーザ端末では完了画面D822(不図示)が表示される。
【0093】
本発明の一実施形態において、時刻t823には、ECサイトにおいて購入希望受付連絡のための準備がなされ(ステップS827)、EC受付けメールとしてユーザ端末に送信される。
【0094】
その後、ECサイトでは、ユーザから決済要求があった購入希望商品の在庫等の確認処理が行われ(ステップS828)、取引確認サーバ(群)との間で以下のやりとりが行われる。
(1)APIを介した取引確定シーケンスの実施依頼(ステップS829)。一実施形態において、取引確定シーケンス(ステップS830)には、顧客データ更新処理、取引データ登録処理、オーソリゼーション要求が含まれ、オーソリゼーションについては、取引確認サーバ(群)内のゲートウェイからFEP(さらには、P-SYS)への問い合わせ等により、確認処理が実行される。
(2)APIを介した確認結果の通知等(ステップS831)。
【0095】
時刻t824には、ECサイトにおいて取引確定通知の準備がなされ(ステップS832)、EC確定メールとしてユーザ端末に通知される。
時刻t825には、取引確認サーバ(群)において後払い利用確定通知の準備がなされ(ステップS833)、AS確定メールとしてユーザ端末に通知される。
【0096】
時刻t826には、ECサイト側において商品の発送準備がなされ、発送時には発送通知が行われる(ステップS834)。ユーザ端末にはEC発送メールとして通知される。
【0097】
時刻t827には、ECサイト側からユーザ宅へ向けて商品が発送される(ステップS835)。
【0098】
(本発明の特徴等)
以上の実施形態により、本発明には次の特徴があることが明らかになったであろう。すなわち、従来の決済仲介システムとの関係では、図9(A)に示されるように、従来においては、ユーザ端末からECサイトでの買物等を行う場合(P901)、専用のカードネットワークを介して最初の申請処理を含めた処理が行われ(P902)、支払い代行を行う決済センターでの登録処理等を要する(P903)。この登録処理等を完了してはじめて支払い代行業務(P904)に入ることができる。つまり、従来システムにおいては、決済センターでの登録処理及び確認書類等の通知等を完了しなければ支払い代行はなされなった点において、利用者にとっての煩雑があった。
【0099】
一方で、本発明の一実施形態にかかる決済仲介システムでは、図9(B)に示されるように、ユーザ端末からECサイトでの買物等を行う場合(P911)、最初の申請処理を含めてECサイトから取引確認サーバ(群)への処理へ切り替えると同時に取引確認サーバ(群)からユーザ端末へモーダルウィンドウを提供するなどして2者間で申請処理等を処理し、必要な確認を行ったうえでECサイトへ復帰させ、確認書類等の通知を待つことなく、取引業務を継続させる(P913~P914)。この点、ユーザの観点からは、後払い申請を行った場合に登録内容の確認書類を待つことなく商品決済を完了させて購入商品を発送してもらえるので、電子商取引における後払いによる煩雑さを低減させることができる。
【0100】
以上、具体例に基づき、決済仲介システム等の実施形態を説明したが、本発明の実施形態としては、システム又は装置を実施するための方法又はプログラムの他、プログラムが記録された記憶媒体(一例として、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、ハードディスク、メモリカード)等としての実施態様をとることも可能である。
【0101】
また、プログラムの実装形態としては、コンパイラによってコンパイルされるオブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード等のアプリケーションプログラムに限定されることはなく、オペレーティングシステムに組み込まれるプログラムモジュール等の形態であっても良い。
【0102】
さらに、プログラムは、必ずしも制御基板上のCPUにおいてのみ、全ての処理が実施される必要はなく、必要に応じて基板に付加された拡張ボードや拡張ユニットに実装された別の処理ユニット(DSP等)によってその一部又は全部が実施される構成とすることもできる。
【0103】
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0104】
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
【0105】
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。
【符号の説明】
【0106】
10 決済仲介システム
11 取引確認サーバ(群)
12 タブレット端末(ユーザ端末装置の一形態)
13 携帯電話(ユーザ端末装置の一形態)
14~16 PC(ユーザ端末装置の一形態)
17~18 スマートフォン(ユーザ端末装置の一形態)
19a、19b ECサイト(電子商取引サーバ等)
37、38 通信回線
39 公衆回線(専用線、インターネット等)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9