(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】暖房機
(51)【国際特許分類】
F24D 13/02 20060101AFI20230216BHJP
F24H 3/00 20220101ALI20230216BHJP
【FI】
F24D13/02 Z
F24H3/00 B
(21)【出願番号】P 2019049934
(22)【出願日】2019-03-18
【審査請求日】2021-08-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(74)【代理人】
【識別番号】100087745
【氏名又は名称】清水 善廣
(74)【代理人】
【識別番号】100106611
【氏名又は名称】辻田 幸史
(74)【代理人】
【識別番号】100150968
【氏名又は名称】小松 悠有子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 房俊
(72)【発明者】
【氏名】白原 悠希
【審査官】岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】実開昭49-065058(JP,U)
【文献】実開昭52-020066(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 13/02
F24H 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
U字形状を有し、両端に端子を有する
複数の発熱部と、
各前記発熱部の前記両端が設置時における上下方向に配列するように前記端子を露出し、前記上下方向に直交する水平方向が前記各発熱部の長さ方向となるように前記各発熱部を内部に収容し、前記発熱部の熱を外表面から放熱する複数の放熱部であって、前記各発熱部を挟み込んで内部に収容する前記上下方向に沿った対向する二面と、前記二面からそれぞれ略垂直に突出し前記上下方向に沿って延びた形状を有し前記水平方向に沿って配列される複数のフィンと、を有する複数の放熱部と、
各前記発熱部
の前記端子の方向を水平方向の一方に揃えて前記複数の放熱部を上下方向に配列して収容し、前記
各発熱部の熱で内部に空気の対流を生じさせる筐体と、を備える暖房機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暖房機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シーズヒータなどの発熱部と、発熱部を収容する放熱部とを有し、放熱部から放熱される熱で空調対象室の空気を暖める暖房機が知られている。例えば特許文献1には、直線的な管状のヒータが、放熱部に形成された管状の空間に配置されることが開示されている。このようなヒータの上下端には、端子が設けられている。端子は、配線を介して基板と接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
配線は、発熱部に対する耐熱性を考慮して設計される必要がある。上述したとおり端子が複数箇所に点在する場合、配線自体の耐熱性および配線に対する遮熱のための構成を複数箇所において考慮する必要がある。これは、部品点数の増加や、配線の高耐熱化、筐体内の収容空間の制約に繋がると共に、対流を阻害して暖房効率を低下させる要因となる。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、暖房効率を向上させることができる暖房機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る暖房機は、上述した課題を解決するために、U字形状を有し、両端に端子を有する複数の発熱部と、各前記発熱部の前記両端が設置時における上下方向に配列するように前記端子を露出し、前記上下方向に直交する水平方向が前記各発熱部の長さ方向となるように前記各発熱部を内部に収容し、前記発熱部の熱を外表面から放熱する複数の放熱部であって、前記各発熱部を挟み込んで内部に収容する前記上下方向に沿った対向する二面と、前記二面からそれぞれ略垂直に突出し前記上下方向に沿って延びた形状を有し前記水平方向に沿って配列される複数のフィンと、を有する複数の放熱部と、各前記発熱部の前記端子の方向を水平方向の一方に揃えて前記複数の放熱部を上下方向に配列して収容し、前記各発熱部の熱で内部に空気の対流を生じさせる筐体と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る暖房機においては、暖房効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る暖房機の一実施形態を示す暖房機の前面側から見た斜視図。
【
図2】暖房機の左右パネルを取り外し、左側面側から見た側面図。
【
図4】暖房機の左右パネルを取り外し、かつ放熱ユニットを説明する後面側から見た斜視図。
【
図8】変形例としての暖房機の
図7に対応する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る暖房機の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る暖房機の一実施形態を示す暖房機1の前面側から見た斜視図である。
図2は、暖房機1の左右パネル35を取り外し、左側面側から見た側面図である。
図3は、
図2の暖房機1を右側面側から見た側面図である。
図4は、暖房機1の左右パネル35を取り外し、かつ放熱ユニット80を説明する後面側から見た斜視図である。
図5は、
図2のV-V線に沿う断面図である。
図6は、
図2のVI-VI線に沿う端面図である。
図7は、発熱部20と基板25との接続状態を示す説明図である。
【0011】
以下の説明において、「前(前面)」、「後(背面)」、「上」、「下」、「右」、および「左」は、
図1から
図8における定義に従う。また、上下方向は、暖房機1の設置時における上下方向に対応する。前後方向および左右方向は、暖房機1の設置時における水平方向に対応する。
【0012】
暖房機1は、放熱部10と、発熱部20と、筐体30と、遮熱板50と、固定具60と、を主に有する。暖房機1は、発熱部20の熱で筐体30の内部に空気の対流を生じさせることにより、空調対象室の空気を暖める。
【0013】
放熱部10は、一の発熱部20を内部に収容し、発熱部20の熱を外表面から放熱する。放熱部10は、アルミニウム合金のダイカスト成形品である。放熱部10は、発熱部収容部11と、フィン12と、を有する。発熱部収容部11は、前後方向に沿う面方向を有する右面13と、右面13に左右方向で対向し前後方向に沿う面方向を有する左面14と、を有する。発熱部20は、この右面13および左面14の間に収容される。フィン12は、右面13および左面14から略垂直に突出し、設置時における上下方向に延びる(上下方向に沿う面方向を有する)複数のフィン12である。フィン12は、前後方向に沿って、例えば略等間隔で配列される。放熱部10は、固定具60で支持されるための貫通孔15(
図6)を有する。貫通孔15は、前後方向の中心を対称に2箇所形成され、フィン12内を左右方向に貫通して形成される。
【0014】
放熱部10は、上下方向に沿って配列された複数の放熱部であり、上段放熱部10a、中段放熱部10b、および下段放熱部10cを有する。例えば、上段放熱部10a、中段放熱部10b、および下段放熱部10cは、フィン12の形状、フィン12の寸法、および隣接するフィン12の間隔を含み、略同一の外形を有する。
【0015】
発熱部20は、
図7に示すように、両端に端子22を有する、例えばシーズヒータである。発熱部20は、主に前後方向に延び、長さ方向の略中心に曲げ部21を有するU字形状を有する。発熱部20は、端子22を前方に向って露出して各放熱部10の発熱部収容部11(内部)に収容されている。具体的には、発熱部20は、U字形状の状態で、放熱部10のダイカスト成形時に内部に鋳込まれることにより、放熱部10と一体成形される。端子22は、配線26を介して後述する基板25に接続されている。配線26は、例えば、銅線をビニールで被覆して絶縁したビニール線である。なお、
図7においては、1つの発熱部20のみが基板25と接続される例が示されているが、複数の発熱部20(本実施形態においては3つ)がそれぞれ配線26を介して共通の基板25、または収容空間55内に配置される別途の基板に接続されている。
【0016】
暖房機1は、3個の(複数の)発熱部20を有する。これらの発熱部20は、端子22の方向(端子22の突出方向、筐体30内の上下左右前後方向における位置)を揃えて筐体30に収容されている。具体的には、3個の発熱部20は、端子22が前方、折り曲げ部21が後方に位置し、上方視において略重なり合うように筐体30に収容されている。
【0017】
筐体30は、放熱部10を収容し、暖房機1の外郭をなす。筐体30は、前板31と、後板32と、下板33と、上カバー34と、左右パネル35と、を有する。前板31、後板32、下板33、上カバー34、および左右パネル35は、例えば冷間圧延鋼板や溶融亜鉛めっき鋼板などの薄鋼板からなる。筐体30は、これらの部材により、発熱部20の熱で内部に空気の対流を生じさせるための構造を成している。
【0018】
前板31は、暖房機1の前面に沿って配置される。前板31は、表示部37と、操作部38と、前側取っ手39aと、を有する。表示部37は、暖房機1の運転状態や操作内容を表示する、例えば液晶表示パネルである。操作部38は、暖房機1の電源の入れ切れや、運転内容の指示を受け付ける。前側取っ手39aは、表示部37の上方に配置され、ユーザによる暖房機1の移動に用いられる。後板32は、暖房機1の後面に沿って配置される。後板32は、前側取っ手39aと前後方向において対になる位置に、後側取っ手39bを有する。前板31および後板32は、前後方向で対向する一対の内壁31a、32a(
図6)を有する。
【0019】
下板33は、暖房機1の下面に沿って配置される。下板33は、前板31、後板32、および遮熱板50のベースとなる。下板33は、暖房機1内に空気を取り入れる空気入口40を有する。下板33は、暖房機1を移動するために用いられる一対のキャスター付脚41を下方の前後方向において対になる位置に有する。
【0020】
上カバー34は、暖房機1の上面に沿って上方に配置される。上カバー34は、グリル42と、金網43と、パネル取付具45と、を有する。グリル42は、空気入口40から取り入れられ、暖房機1内を隣接するフィン12間を流路として下から上に向かって流れる空気の出口となる空気出口46を有する。金網43は、空気出口46を塞ぐように、グリル42の下方に配置される。パネル取付具45は、金網43の下方に配置され、一対の遮熱板50間に前後に架設された枠部材である。パネル取付具45は、左右パネル35を固定するための構造である爪部45aを左右の枠面に有する。
【0021】
左右パネル35は、暖房機1の左右側面に沿ってそれぞれ配置される。左右パネル35は、放熱部10からの高温の熱に対するユーザの安全性を確保するため、放熱部10を覆って遮蔽する。これにより、暖房機1の内部はユーザにより視認されない。
【0022】
左右パネル35は、上端に内面方向の折返し(図示せず)を有する。左右パネル35の上端は、この折り返しをパネル取付具45の爪部45aに引っ掛けることにより固定されている。左右パネル35の下端は、下板33にネジ止めされることにより固定されている。また、左右パネル35の前後端は、前板31および後板32にそれぞれ係止されている。左右パネル35の中央部36aは、外縁部36bに対して放熱部10から離れるように膨出した形状を有している。これにより左右パネル35は、遮熱板50とは非接触に固定されていると共に、放熱部10との間に一定の隙間が設けられている。このため、左右パネル35は、過剰な温度上昇が抑制されている。
【0023】
遮熱板50は、例えば薄鋼板からなり、放熱部10からの熱を、前板31および後板32の一対の内壁31a、32aと放熱部10との間で遮熱する。すなわち、遮熱板50は、前側遮熱板50aと、後側遮熱板50bと、を有する一対の遮熱板50である。
図6に示すように、前側遮熱板50aは、前板31の内壁31aと放熱部10の前端18aとの間に配置される。後側遮熱板50bは、後板32の内壁32aと放熱部10の後端18bとの間に配置される。遮熱板50は、少なくとも放熱部10が配置される上下方向の範囲に設けられる。これにより、遮熱板50は、前板31または後板32の内壁31a、32aと遮熱板50との間の収容空間55に設けられる基板25や配線26類などの電子部品と放熱部10との間を仕切り、放熱部10と電子部品とを隔離する。各放熱部10から露出した複数の端子22は、遮熱板50から突出し、収容空間55内に位置する。遮熱板50は、ベースとなる下板33に下部が固定され、遮熱板50の上方に位置するパネル取付具45に上部が固定される。これにより、遮熱板50およびパネル取付具45は、暖房機1の内部骨格を構成している。
【0024】
固定具60は、例えば薄鋼板からなり、放熱部10を支持し、前後方向に亘って一対の遮熱板50に両端65、75が固定(架設)される。具体的には、固定具60は、右固定具61と、左固定具71と、を有し、これら一対の固定具60により放熱部10を左右側面で支持し、遮熱板50に固定される。
【0025】
右固定具61は、放熱部10の右面13側で放熱部10を支持し、右面13側で一対の遮熱板50に固定される。右固定具61は、前後方向に略直線的な形状を有し、遮熱板50に固定される両端65を有する。右固定具61は、右固定具側ボルト孔67と、肉抜き部68と、を有する。右固定具側ボルト孔67は、右固定具61、左固定具71および放熱部10を連結するためのボルト81が貫通する孔であり、貫通孔15に対応する位置に設けられる。肉抜き部68は、固定具60から遮熱板50へ熱を伝わりにくくする。
【0026】
左固定具71は、左面14側で放熱部10を支持し、左面14側で一対の遮熱板50に固定される。左固定具71は、基部72と、垂れ下がり部73と、を有する。基部72は、前後方向に略直線的な形状を有し、遮熱板50に固定される両端75を有する。垂れ下がり部73は、基部72の両端75から中心寄りに前後方向の端部を有し、基部72から垂れ下がる形状を有する。垂れ下がり部73は、左固定具側ボルト孔77と、肉抜き部78と、を有する。左固定具側ボルト孔77は、右固定具側ボルト孔67と同様の作用を有し、貫通孔15に対応する位置に設けられる。肉抜き部78は、肉抜き部68と同様の作用を有し、垂れ下がり部73のうち、左固定具側ボルト孔77が形成される領域以外の可能な限り広い範囲で形成される。
【0027】
固定具60は、放熱部10の個数に対応する複数の固定具である。各固定具60は、各放熱部10を支持し、一対の遮熱板50に固定される。すなわち、固定具60は、上段放熱部10aを支持する一対の上段固定具60aと、中段放熱部10bを支持する一対の中段固定具60bと、下段放熱部10cを支持する一対の下段固定具60cと、を有する。上段固定具60a、中段固定具60b、および下段固定具60cは、形状、寸法において略同一である。
【0028】
各一対の固定具60(上段固定具60a、中段固定具60b、下段固定具60c)は、放熱部10(上段放熱部10a、中段放熱部10b、下段放熱部10c)を挟み込み連結(固定)することにより、放熱部10と一体となった放熱ユニット80を形成する。
図6に示すように、放熱ユニット80においては、放熱部10は、右面13側に配置される右固定具61と、左面14側に配置される左固定具71とにより挟み込まれている。左固定具側ボルト孔77、貫通孔15および右固定具側ボルト孔67をボルト81が順次貫通し、このボルト81が右固定具61側でナット82により締められることにより、放熱ユニット80は、一体化されている。
【0029】
ボルト81とナット82による連結構造は、スペーサ83と、ワッシャー84と、を有する。スペーサ83は、ボルト81の外側に配置された状態で貫通孔15内に挿入される。スペーサ83は、放熱部10の貫通孔15の長さよりも長く、貫通孔15の端部15a、15bから若干量突出している。ワッシャー84は、貫通孔15の右側端部15aと右固定具61の内面61aとの間、および貫通孔15の左側端部15bと左固定具71の内面71aとの間に配置される。ボルト81、ナット82およびスペーサ83は、互いに同様の熱伝導率を有する材料(例えばステンレス鋼)からなる。ワッシャー84は、熱伝導率が低く、耐熱性を有する材料(例えばテフロン(登録商標))または接触面積を減らして熱伝導を抑えたステンレス鋼製のウェーブワッシャーからなる。
【0030】
スペーサ83およびワッシャー84は、放熱部10と固定具60とが、直接接することを回避するために設けられる。すなわち、貫通孔15から突出したスペーサ83の端部83aが、固定具60と貫通孔15の端部15a、15bとの間に隙間を形成し、その隙間に耐熱性のワッシャー84が配置される。これにより、固定具60は、放熱部10に非接触となり、放熱部10の熱が固定具60に直接的に伝わることを回避できる。また、ボルト81、ナット82、およびスペーサ83は、略同様の熱伝導率を有する材料、または同一の材料とすることで、熱による伸縮量が同じとなり、熱膨張の影響により放熱部10の支持および遮熱板50への固定に及ぼす歪みなどの影響を抑制する。
【0031】
ここで、発熱部20の端子22に接続される配線26は、安全性の観点からビニールなどで被覆されている。このような配線の耐熱温度の観点から、高温となる放熱部10と同じ空間ではなく、遮熱板50で仕切られた収容空間55に収容される必要がある。また、端子22についても、埃などから保護する必要があるため、収容空間55に収容される必要がある。
【0032】
例えば、直線的な形状の発熱部は、端子が両端に設けられるため、端子および配線の位置が複数箇所に分散してしまう。このような暖房機は、複数箇所に点在する端子および配線を保護するための部材を複数箇所に設ける必要がある。このため、部品点数の増加や、配線の高耐熱化、構成部品の配置に対する制約が課され、設計の自由度が阻害されてしまうと共に、対流を阻害して暖房効率の低下の要因となる。
【0033】
これに対し、本実施形態における暖房機1は、U字形状の発熱部20を、端子22の方向を揃えて筐体30に収容する。端子22は前方に集約されるため、暖房機1は、前方のみに配線26および端子22を保護するための部材(前側遮熱板50a)を配置すればよい。この結果、暖房機1は、部品点数を削減でき、比較的低い耐熱性の配線26を用いることができ、筐体30内における制約を低減でき、設計の自由度を向上させることができる。
【0034】
また、暖房機1は、端子22を前方に集約できるため、全ての端子22と基板25との距離を小さくでき、配線26を短くできる。その結果、暖房機1を小型化できる。さらに、配線26類が1箇所に集約できるため、配線26類が複数箇所に分散している場合に比べて、空気がドラフトする流路面積を広く確保でき配線26類による対流の阻害がない、または少ないため、暖房効率を向上できる。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0036】
例えば、発熱部20が主に水平方向に延びるU字形状のシーズヒータである例を説明したが、上下方向に延びるU字形状であったり、シーズヒータ以外の他の種類のヒータであったりしてもよい。
【0037】
例えば、
図8は、変形例としての暖房機の
図7に対応する説明図である。発熱部120は、主に上下方向に延び、長さ方向の略中心に曲げ部121を有するU字形状を有する。発熱部120は、端子122を下方に向って露出して各放熱部110の発熱部収容部111に収容されている。端子122は、配線126を介して基板125に接続されている。
【0038】
このように、水平方向以外の方向である下方向に端子122が位置するように配置されている場合であっても、上述した暖房機1と同様の効果、特に配線26類の耐熱性が低くて済む効果を奏することができる。ただし、変形例としての暖房機は、下方にも配線126および端子122を保護するための部材150を設ける必要があること、空気入口40からの空気の取り入れを少ないものの阻害してしまうこと、空気入口40から意図せず吸い込まれた埃が端子122に付着する可能性があること、などの理由から、水平方向に向って端子が露出することが好ましい。
【0039】
また、発熱部20のU字形状の曲げ部21は、1箇所で曲線的に折れ曲がる態様に限らず、直角または曲線的に2箇所で折れ曲がる態様(いわゆるコ字状)であってもよい。さらに、放熱部10は、少なくとも一の発熱部20を内部に収容すればよく、複数の発熱部20を収容してもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 暖房機
10、110 放熱部
11、111 発熱部収容部
12 フィン
20、120 発熱部
21、121 曲げ部
22、122 端子
25、125 基板
26、126 配線
30 筐体
31 前板
31a、32a 内壁
32 後板
33 下板
34 上カバー
35 左右パネル
50、50a、50b 遮熱板
60 固定具
61 右固定具
65、75 両端
68、78 肉抜き部
71 左固定具
72 基部
73 垂れ下がり部
80 放熱ユニット