(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】接続検証機
(51)【国際特許分類】
F16L 55/00 20060101AFI20230216BHJP
F16L 37/088 20060101ALN20230216BHJP
【FI】
F16L55/00 D
F16L37/088
(21)【出願番号】P 2020571466
(86)(22)【出願日】2018-06-25
(86)【国際出願番号】 US2018039320
(87)【国際公開番号】W WO2020005197
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2020-12-21
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519147290
【氏名又は名称】オエティカ エヌワイ インク
【氏名又は名称原語表記】Oetiker NY, Inc.
【住所又は居所原語表記】4437 Walden Avenue, Lancaster, New York, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】ホール・トーマス・エドウィン・2世
(72)【発明者】
【氏名】バッツ・ローレンス
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-013436(JP,A)
【文献】特開2016-206044(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0330860(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0338699(US,A1)
【文献】特許第3568947(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 55/00
F16L 37/088
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと1つ以上のカメラと1つ以上のライトと、を備え、
前記ハウジングは、
第一のアウターシェルと、
前記第一のアウターシェルに接続された第一のインナーシェルと、
ヘッドと、を有し、
前記ヘッドは、
切り欠きと、
ハンドルに接続された第一の端部と、
流体接続を係合するために配置された1つ以上の係合部材を有し、当該1つ以上の係合部材が突き出している第二の端部と、
第二のアウターシェルと、
前記第二のアウターシェルに接続された第二のインナーシェルと、を有し、
前記切り欠きは、前記第二のインナーシェルに放射状に広がっており、
前記1つ以上のカメラは、
前記第一のアウターシェルと前記第一のインナーシェルとの間に放射状に、かつ、前記流体接続を見るために前記切り欠きの方向に向いて配列されており、
前記1つ以上のライトは、前記ハウジング内に配置されており、
前記1つ以上の係合部材は、それぞれ、前記流体接続の流体コネクタを位置合わせするために配置された少なくとも1つのプロングを備える接続検証機。
【請求項2】
ハウジングと1つ以上のカメラと1つ以上のライトと、を備え、
前記ハウジングは、
第一のアウターシェルと、
前記第一のアウターシェルに接続された第一のインナーシェルと、
ヘッドと、を有し、
前記ヘッドは、
切り欠きと、
ハンドルに接続された第一の端部と、
流体接続を係合するために配置された1つ以上の係合部材を有し、当該1つ以上の係合部材が突き出している第二の端部と、
第二のアウターシェルと、
前記第二のアウターシェルに接続された第二のインナーシェルと、を有し、
前記切り欠きは、前記第二のインナーシェルに放射状に広がっており、
前記1つ以上のカメラは、
前記第一のアウターシェルと前記第一のインナーシェルとの間に放射状に、かつ、前記流体接続を見るために前記切り欠きの方向に向いて配列されており、
前記1つ以上のライトは、前記ハウジング内に配置されており、
前記1つ以上の係合部材は、それぞれ、
第一のプロングと、
前記第一のプロングに隣接(adjacent)した第二のプロングと、を備え、
前記第一のプロングおよび前記第二のプロングは、前記流体接続の流体コネクタを位置合わせするために配列されている接続検証機。
【請求項3】
ハウジングと1つ以上のカメラと1つ以上のライトと、を備え、
前記ハウジングは、
第一のアウターシェルと、
前記第一のアウターシェルに接続された第一のインナーシェルと、
ヘッドと、を有し、
前記ヘッドは、
切り欠きと、
ハンドルに接続された第一の端部と、
流体接続を係合するために配置された1つ以上の係合部材を有し、当該1つ以上の係合部材が突き出している第二の端部と、
第二のアウターシェルと、
前記第二のアウターシェルに接続された第二のインナーシェルと、を有し、
前記切り欠きは、前記第二のインナーシェルに放射状に広がっており、
前記1つ以上のカメラは、
前記第一のアウターシェルと前記第一のインナーシェルとの間に放射状に、かつ、前記流体接続を見るために前記切り欠きの方向に向いて配列されており、
前記1つ以上のライトは、前記ハウジング内に配置されており、
前記1つ以上の係合部材は、それぞれ、
第一の長さを有する第一のプロングと、
前記第一のプロングに隣接(adjacent)し、前記第一の長さよりも短い第二の長さを有する第二のプロングと、
前記第二のプロングに隣接(adjacent)し、前記第二の長さより長い第三の長さを有する第三のプロングと、を有し、
前記第一のプロング、前記第二のプロング、および前記第三のプロングは、前記流体接続の流体コネクタを位置合わせするために配列されている接続検証機。
【請求項4】
ハンドルとヘッドと係合プレートと1つ以上のカメラとを備え、
前記ハンドルは、
第一の端部と、
第二の端部と、
第一のアウターシェルと、
前記第一のアウターシェルに接続された第一のインナーシェルと、を含み、
前記ヘッドは、
前記第二の端部に接続された第三の端部と、
第四の端部と、
第二のアウターシェルと、
前記第二のアウターシェルに接続され、切り欠きを有する第二のインナーシェルと、を含み、
前記係合プレートは、
前記第四の端部につながった第一の面と、
第二の面と、
前記第二の面に接続され、流体接続を係合するために配置された1つ以上の係合部材と、を含み、
前記1つ以上のカメラは、
前記第一のアウターシェルと前記第一のインナーシェルとの間に放射状に、かつ、前記流体接続を見るために前記切り欠きの方向に向いて配列されており、
前記1つ以上の係合部材は、それぞれ、前記流体接続の流体コネクタを位置合わせするために配置された少なくとも1つのプロングを備える接続検証機。
【請求項5】
ハンドルとヘッドと係合プレートと1つ以上のカメラとを備え、
前記ハンドルは、
第一の端部と、
第二の端部と、
第一のアウターシェルと、
前記第一のアウターシェルに接続された第一のインナーシェルと、を含み、
前記ヘッドは、
前記第二の端部に接続された第三の端部と、
第四の端部と、
第二のアウターシェルと、
前記第二のアウターシェルに接続され、切り欠きを有する第二のインナーシェルと、を含み、
前記係合プレートは、
前記第四の端部につながった第一の面と、
第二の面と、
前記第二の面に接続され、流体接続を係合するために配置された1つ以上の係合部材と、を含み、
前記1つ以上のカメラは、
前記第一のアウターシェルと前記第一のインナーシェルとの間に放射状に、かつ、前記流体接続を見るために前記切り欠きの方向に向いて配列されており、
前記1つ以上の係合部材は、それぞれ、
第一の長さを有する第一のプロングと、
前記第一のプロングに隣接(adjacent)し、前記第一の長さより短い第二の長さを有する第二のプロングと、
前記第二のプロングに隣接(adjacent)し、前記第二の長さより長い第三の長さを有する第三のプロングと、を備え、
前記第一のプロング、前記第二のプロング、および前記第三のプロングは、前記流体接続の流体コネクタを位置合わせするために配列されている接続検証機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体接続用の接続検証機に係り、特に、無線伝送により現地および遠隔地の両方において接続の状況を示す接続検証機に関する。
【背景技術】
【0002】
流体コネクタは、多くの用途、特に自動車用途に不可欠な構成要素である。自動車システムは、ラジエータ、トランスミッション、およびエンジン等の様々な構成要素で構成されているため、流体は、各構成要素内だけでなく構成要素間も移動できなければならない。構成要素間を移動する流体の一例として、トランスミッションフルードの温度を下げるためにトランスミッションからトランスミッションオイルクーラーに移動するトランスミッションフルードがある。流体は、主に、流体コネクタで各構成要素に接続しているフレキシブルまたはリジットホースを介して構成要素間を移動する。そのような流体コネクタは、通常、チューブエンドフォームが流体コネクタに完全に挿入されたときにチューブエンドフォームの立ちあがった肩部の後ろでスナップするようになっている、流体コネクタにつけられた保持クリップまたはスナップリングを含んでいる。チューブエンドフォームが流体コネクタに完全には挿入されていなければ、流体接続が機能せずに、流体が漏れ出したり、より深刻な他の結果が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、流体接続が確実になされていることを確認するための接続検証機が、長年に渡り必要とされてきた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ここに示された態様によれば、ハンドルと、流体接続をはめ込むために配置され、切り欠きを有するヘッドと、を備えるハウジングと、ハウジグ内に配置され、切り欠きに向けられた少なくとも1つのカメラと、を備える接続検証機が提供される。
【0005】
ここに示された態様によれば、ハウジングと1つ以上のカメラと1つ以上のライトとを備える接続検証機が提供され、ハウジングは、第一のアウターシェルと、第一のアウターシェルに接続された第一のインナーシェルと、ヘッドと、を有し、ヘッドは、切り欠きと、流体接続を係合するために配置された1つ以上の係合部材と、を有し、1つ以上のカメラは、第一のアウターシェルと第一のインナーシェルとの間に放射状に、かつ、流体接続を見るための切り欠きの方向に配列され、1つ以上のライトは、ハウジング内に配置されている。
【0006】
ここに示された態様によれば、ハンドルとヘッドと係合プレートと1つ以上のカメラとを備える接続検証機が提供され、ハンドルは、第一の端部と、第二の端部と、第一のアウターシェルと、第一のアウターシェルに接続された第一のインナーシェルと、を含み、ヘッドは、第二の端部に接続された第三の端部と、第四の端部と、第二のアウターシェルと、第二のアウターシェルに接続され、切り欠きを有する第二のインナーシェルと、を含み、係合プレートは、第四の端部に接続された第一の面と、第二の面と、第二の面に接続され、流体接続を係合するために配置された1つ以上の係合部材と、を含み、1つ以上のカメラは、第一のアウターシェルと第一のインナーシェルとの間に放射状に、かつ、流体接続を見るための切り欠きの方向に配列されている。
【0007】
本開示の、これらおよび他の目的、特徴、および効果は、図面および添付の特許請求の範囲を考慮して本開示の以下の詳細な説明を検討すれば容易に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
対応参照符号が対応部品を示す添付の概略図を参照しながら、様々な実施形態を、単なる例示として開示する。
【
図3】
図3は、
図1の3-3線にほぼ沿って切断された、接続検証機の断面図である
【
図4】
図4は、
図1の4-4線にほぼ沿って切断された、接続検証機の断面図である。
【
図5】
図5は、流体接続にはめ込まれた、
図1に示された接続検証機の斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5に示された、流体接続にはめ込まれた接続検証機の右側面図である。
【
図7】
図7は、
図5に示された流体接続にはめ込まれた接続検証機の左側面図である。
【
図8】
図8は、
図5に示された流体接続に部分的にはめ込まれた接続検証機の分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に、異なる描画図上の同じ図番が同一または機能的に類似の構造要素を特定することが理解されるべきである。当然のことながら、特許請求の範囲は、開示された態様に限定されるものではない。
【0010】
さらに、本開示は、説明された特定の方法、材料および変形形態に限定されず、したがって、当然、異なるものとなってもよいことが了解される。また、ここで用いられる専門用語は特定の態様のみを説明することを目的とするものであり、特許請求の範囲の制限を意図するものではないことも了解される。
【0011】
別段の定義をしない限り、ここで用いられるすべての科学技術用語は、本開示が関連する技術分野の当業者にとって通常理解されるものと同じ意味を有する。ここで説明されたものと類似あるいは同等のどのような方法、装置または材料でも、例示の実施形態の実施または試験に用いることができると理解されるべきである。
【0012】
当然のことながら、「実質的に(substantially)」との用語は、「ほぼ(nearly)」、「極めて近い(very nearly)」、「約(about)」、「約(approximately)」、「約(around)」、「近い(bordering on)」、「近い(close to)」、「本質的に(essentially)」、「付近に(in the neighborhood of)」、「約(in the vicinity of)」等の用語と同義であり、そのような用語は、明細書および特許請求の範囲に記載されているように交換可能に用いることができる。当然のことながら、「近接(proximate)」との用語は、「近くの(nearby)」、「近くの(close)」、「隣接(adjacent)」、「近隣(neighboring)」、「接近した(immediate)」、「隣の(adjoining)」等の用語と同義であり、そのような用語は、明細書および特許請求の範囲に記載されているように交換可能に用いることができる。「約(approximately)」との用語は、指定値の10パーセント以内の値を意味するように意図されている。
【0013】
「回転不能に接続された」部品とは、部品のひとつが回転すればすべての部品が回転するように部品が接続されること、および部品間の相対的な回転が不可能であることを意味する。回転不能に接続された部品の径方向および/または軸方向の相互移動は、可能ではあるが、必須ではない。
【0014】
ここで図面について言及すると、
図1は接続検証機10の斜視図である。
図2Aは接続検証機10の正面図である。
図2Bは接続検証機10の上面図である。
図2Cは接続検証機10の右側面図である。
図2Dは接続検証機10の左側面図である。接続検証機10は、一般に、ハウジング20と、係合プレート60と、開口部11と、1台以上のカメラと、を備えている。図示した実施形態において、接続検証機はカメラ80および90を備えている。当然のことながら、接続検証機10は、一体的に形成されてもよいし、別々の構成要素を接続することによって形成されてもよい。
【0015】
ハウジング20はハンドル22とヘッド40とを備えている。ハンドル22は、開口部21、端部24、端部26、インナーシェル28、およびアウターシェル30を含んでいる。インナーシェル28は、湾曲したシェルであり、湾曲したアウターシェル30よりも径方向内側に配置されている。インナーシェル28はアウターシェル30に接続されている。インナーシェル28が開いて開口部21を形成している。以下においてより詳細に説明するように、開口部21はハンドル22とチューブエンドフォーム120との間のクリアランスを確保する。実施形態の一例では、ハウジング20は開口部21を備えない。図示した実施形態では、インナーシェル28は、アウターシェル30と実質的に(substantially)平行である。実施形態の一例においては、インナーシェル28は、アウターシェル30と実質的に(substantially)非平行である。インナーシェル28とアウターシェル30との間のスペースには少なくとも部分的に材料が充填されていてもよいし、あるいは完全に材料が存在していなくてもよい(すなわち、空洞)。実施形態の一例においては、インナーシェル28とアウターシェル30との間のスペースは材料の近接(proximate)端部24で、少なくとも部分的に塞がれている。図示した実施形態では、ハンドル22は通常U字形である。しかし、当然のことながら、ハンドル22は、1台以上のカメラを収容し、かつ、適切な視線で流体接続を検証できるようにするのに適したどのような形状を備えていてもよい(例えば、長方形、卵形、正方形、台形、平行四辺形、三角形等)。端部24は穴32および34を備えている。カメラ80は穴32内に配置され、カメラ90は穴34内に配置される。カメラ80はコンジット82およびワイヤ84を備えている。カメラ80はさらにライト81を備えてもよい。カメラ90はコンジット92およびワイヤ94を備えている。カメラ90はさらにライト91を備えていてもよい。実施形態の一例において、接続検証機10は、端部24の1つの穴内に配置された1台のカメラを備えている。実施形態の一例では、接続検証機10は、端部24の3つの穴のそれぞれに配置されたカメラ3台を備えている。当然のことながら、接続検証機10は、流体接続を検証するのに適した、そのなかの任意の場所に配置されたカメラを何台備えていてもよい。カメラ80および90は、以下においてより詳細に説明するように、ヘッド40、特に切り欠き50に向けられている。前述したように、接続検証機10はライト81および91をさらに備えている。図示した実施形態では、ライト81および91は、カメラ80および90に近接(proximate)して配置されており、カメラ80および90が確実な接続を光学的に検証するために十分な光を利用できるように切り欠き50および係合プレート60に向けられている。ライト81および91は、白熱灯、ガス放電灯、アークランプ、発光ダイオード(LED)等の任意の適切な照明装置であってもよい。実施形態の一例において、接続検証機10は1つ以上のライトを備える。当然のことながら、接続を光学的に観察するのに十分な光の供給に適したライトを何台用いてもよい。また、当然のことながら、1つ以上のライトは、流体接続を光学的に観察するのに十分な光の供給に適した接続検証機10内のいずれの位置に位置付けられていてもよい。
【0016】
ヘッド40は、開口部41、端部42、端部44、径方向内向きの面46、インナーシェル47、アウターシェル48、および切り欠き50を含む。端部42は端部26に接続されている。径方向内向きの面46とインナーシェル47とは、アウターシェル48より径方向内側に配置されている。切り欠き50はインナーシェル47内に配置され、径方向内向きの面46と端部44との間において軸方向に延びている。径方向内向きの面とインナーシェル47とが開いて開口部41を形成している。以下においてより詳細に説明するように、開口部41は、流体接続160のチューブエンドフォーム120をはめ込むように配置されている。ヘッド40は、ハンドル22に対して角αをなして配置されている。具体的には、アウターシェル48、インナーシェル47、および係合プレートの径方向内向きの面66は、アウター/インナーシェル30に対して角αをなして配置されている。以下においてより詳細に説明するように、角αは、カメラ80および90(とライト81および91)が流体コネクタ140とチューブエンドフォーム120との間のスペースを直接見通せるように配置されている。具体的には、角αは、カメラ80および90が流体コネクタ140とチューブエンドフォーム120との間のスペース内のスナップリング150を観察できるように配置されている。実施形態の一例において、角αは、0°以上90°以下である。実施形態の一例においては、角αは、10°以上20°以下である。
【0017】
係合プレート60は、開口部61、面62、面64、径方向内向きの面66、および径方向外向きの面68を備えている。面62は端部44に接続されている。径方向内向きの面66は、径方向外向きの面68より径方向内側に配置されている。径方向内向きの面66は、径方向外向きの面68に接続されている。径方向内向きの面66は開いて開口部61を形成している。以下においてより詳細に説明するように、開口部61は、流体接続160のチューブエンドフォーム120をはめ込むように配置されている。実施形態の一例において、径方向内向きの面66は、軸方向の軸に沿って、径方向内向きの面46と揃えられている。実施形態の一例においては、径方向内向きの面66は、軸方向の軸に沿って、径方向内向きの面46と揃えられていない。面64は、流体コネクタ140の端部141をはめ込むように配置されている(
図5参照)。端部141が面64に当接すると、チューブエンドフォーム120は径方向内向きの面46に支えられる。係合プレート60は、さらに1つ以上の係合部材を備えてもよい。図示した実施形態では、係合プレート60は、係合部材70、係合部材72、および係合部材74を備えている。係合部材70、72、および74は、面64に接続され、面64から延びている。実施形態の一例において、接続検証機10は1つ以上の係合部材を含む。以下においてより詳細に説明するように、1つ以上の係合部材を有する実施形態では、流体接続160は、1台以上のカメラがスナップリングの突起のうちの少なくとも2つを検出できるように適切に位置合わせされる。実施形態の一例においては、接続検証機10は係合部材を含まない。以下においてより詳細に説明するように、本実施形態例では、スナップリングの突起のうちの少なくとも2つを検出するために流体接続160を連続回転させることができる。
【0018】
係合部材70は1以上のプロングを備えている。図示した実施形態では、係合部材70が、プロング70A、70B、および70Cを備えている。プロング70A-Cは、流体接続を位置合わせまたは保持するために用いられる、とがった任意の突出部分である。プロング70A-Cは、テーパが付けられ、先端に固定タブを有し、任意の適切な幾何学形状(例えば、卵形、長方形、台形、弓形等)を有していてもよい。プロング70Aおよび70Cは実質的に(substantially)同様である。プロング70Bはプロング70Aおよび70Cの間に配置されている。プロング70Bはプロング70Aおよび70Cよりも長さが短い。実施形態の一例においては、プロング70Bは、プロング70Aおよび70Cの長さの約(approximately)75%の長さを有している。係合部材70は、流体接続の六角ヘッドの角部をはめ込むために配置されている。具体的には、以下においてより詳細に説明するように、プロング70Aおよび70Cが六角ヘッドの角部の両側の面を係合するように設計されている。プロング72Bは、その先端に突部を備え、六角ヘッド154に隣接(adjacent)する溝を係合するように配置されている。プロング72Bは、流体コネクタを「把持」して位置付けるように配置されている。係合部材70は、1台以上のカメラが流体接続のスナップリングの突起のうちの少なくとも2つを検出できるように流体接続を位置合わせするために配置されている。当然のことながら、係合部材70は、あらゆる流体接続、例えば、正方形のヘッドまたは八角形のヘッドを有する流体接続、あるいは本技術分野で知られているその他の任意の流体接続を位置合わせするために配置できる。
【0019】
係合部材72は1つ以上のプロングを備えている。図示した実施形態では、係合部材72はプロング72A、72B、および72Cを備えている。プロング72A-Cは、流体接続を位置合わせまたは保持するために用いられる、とがった任意の突出部分である。プロング72A-Cは、テーパが付けられ、先端に固定タブを有し、任意の適切な幾何学形状(例えば、卵形、長方形、台形、弓形等)を有していてもよい。プロング72Aおよび72Cは実質的に(substantially)同様である。プロング72Bはプロング72Aおよび72Cの間に配置されている。プロング72Bはプロング72Aおよび72Cよりも長さが短い。実施形態の一例においては、プロング72Bは、プロング72Aおよび72Cの長さの約(approximately)75%の長さを有している。係合部材72は、流体接続の六角ヘッドの角部をはめ込むために配置されている。具体的には、以下においてより詳細に説明するように、プロング72Aおよび72Cが六角ヘッドの角部の両側の面を係合するように設計されている。プロング72Bは、その先端に突部を備え、六角ヘッド154に隣接(adjacent)する溝を係合するように配置されている。プロング72Bは、流体コネクタを「把持」して位置付けるよう配置されている。係合部材72は、1台以上のカメラが流体接続のスナップリングの突起のうちの少なくとも2つを検出できるように流体接続を位置合わせするために配置されている。当然のことながら、係合部材72は、あらゆる流体接続、例えば、正方形のヘッドまたは八角形のヘッドを有する流体接続、あるいは本技術分野で知られているその他の任意の流体接続を位置合わせするために配置できる。
【0020】
係合部材74は1以上のプロングを備えている。図示した実施形態では、係合部材74がプロング74A、74B、および74Cを備えている。プロング74A-Cは、流体接続を位置合わせまたは保持するために用いられる、とがった任意の突出部分である。プロング74A-Cは、テーパが付けられ、先端に固定タブを有し、任意の適切な幾何学形状(例えば、卵形、長方形、台形、弓形等)を有していてもよい。プロング74Aおよび74Cは実質的に(substantially)同様である。プロング74Bはプロング74Aおよび74Cの間に配置されている。プロング74Bはプロング74Aおよび74Cよりも長さが短い。実施形態の一例においては、プロング74Bは、プロング74Aおよび74Cの長さの約(approximately)75%の長さを有している。係合部材74は、流体接続の六角ヘッドの角部をはめ込むために配置されている。具体的には、以下においてより詳細に説明するように、プロング74Aおよび74Cは、六角ヘッドの角部の両側の面を係合するように設計されている。プロング72Bはその先端に突部を備え、六角ヘッド154に隣接(adjacent)する溝を係合するように配置されている。プロング72Bは、流体コネクタを「把持」して位置付けるよう配置されている。係合部材74は、1台以上のカメラが流体接続のスナップリングの突起のうちの少なくとも2つを検出できるように流体接続を位置合わせするために配置されている。当然のことながら、係合部材74は、あらゆる流体接続、例えば、正方形のヘッドまたは八角形のヘッドを有する流体接続、あるいは本技術分野で知られているその他の任意の流体接続を位置合わせするために配置できる。
【0021】
図3は、
図1の3-3線にほぼ沿って切断された、接続検証機10の断面図である。ライト91とコンジット92とワイヤ94とを有するカメラ90が隠線で示されている。図示するように、コンジット92は端部24の穴34内に配置されている。カメラ90は、その視線(ラインL1で図示)が切り欠き50から外にのびるように向けられている。ラインL1はインナーシェル28とアウターシェル30とに実質的(substantially)に平行である。ラインL1はインナーシェル28と径方向内向きの面66との間の切り欠き50から外部にのびるように配置されている。実施形態の一例においては、カメラ90が、インナーシェル28とアウターシェル30とに対して角β(ラインL2により図示)で位置付けられてもよい。
【0022】
図4は、
図1の4-4線にほぼ沿って切断された、接続検証機10の断面図である。カメラ80および90は、画像を記録またはキャプチャするための任意の光学機器であり、その画像は、ローカルに保存されてもよいし、別の場所に送信されてもよく、あるいは両方がなされてもよい。画像は個別の静止画であってもよく、ビデオまたはムービーを構成する一連の画像であってもよい。実施形態の一例においては、カメラ80および90は内視鏡カメラである。実施形態の一例においては、カメラ80および90は外部カメラ付き光学式ボアスコープである。カメラ80および90は、それぞれ、ワイヤ84および94を介してモニタまたはコンピュータに接続されてもよい。以下においてより詳細に説明するように、ユーザまたはコンピュータプログラムは、例えば、スナップリングの少なくとも2つの突起がチューブエンドフォームの肩部上に確実に見えるようにすることで流体接続が適切に接続されていると判断することができる。本例において、スナップリング突起の存在を検知および確認するための特徴認識を有するコンピュータプログラムが用いられてもよい。実施形態の一例において、カメラ80および90は、以下においてより詳細に説明するように、ワイヤレスであり、遠隔地に画像を送信する1以上の伝送装置をさらに備えている。遠隔地のユーザまたはコンピュータプログラムは確実な接続を検証できる。
【0023】
前述したように、接続検証機10は、カメラ80および/またはカメラ90に電気的に接続された伝送装置、任意に記憶装置および/またはマイクロコントローラをさらに備えてもよい。伝送装置は、流体接続が固定されているか固定されていないかを示す、画像、ビデオ、および/または信号を、遠隔地へ送信するように配置されている。例えば、カメラ80および/または90に接続されたプログラマブルコンピュータは、スナップリング150の少なくとも2つの突起が肩部127上に明らかにスナップ留めされている(
図9参照)と判断し、その後、検証された流体接続を示す信号を、伝送装置を介して遠隔地に送信してもよい。もちろん、ユーザが、モニタ、スクリーン、またはコンピュータデバイスを介してこの検証を手動で行うことができる。実施形態の一例においては、伝送装置が、ワイヤまたは光ファイバケーブル等の電気ケーブル(すなわち物理的接続形態)を介して信号を送るように配置されている。伝送装置は、inter-integrated circuit(I
2C)、controller area network(CAN)、local interconnect network(LIN)、あるいは、本技術分野で知られた任意の適切な通信プロトコルを用いてもよい。実施形態の一例においては、伝送装置が、送信されたデータ(すなわち、流体接続が確実に接続されているか否か)を記録する遠隔地の受信装置に無線通信を送信するために配置されている。伝送装置は、本技術分野で知られた適切な任意の方法、例えば、Bluetooth(登録商標)通信、高周波、赤外線、およびWi-Fi(登録商標)通信を用いてデータを送信してもよい。実施形態の一例において、伝送装置は、流体接続識別番号、接続検証機識別番号、接続検証機の残存寿命、車両識別番号(VIN)、部品番号(例えば、エンジン、ラジエータ等)およびその部品のシリアルナンバー、流体接続が確実であるとの検証、および/または流体接続が確実ではないとの検証を送信してもよい。実施形態の一例においては、接続検証機は、コンピュータ等の他の機器と連動して、各検査について電子記録が保持されるようにすることができ、合格/不合格のラベルを印刷することができる。
【0024】
接続検証機10は、ライト、振動装置、音響装置等のツール故障インジケータをさらに備え、接続検証機10を交換する必要があることを示すようにしてもよい。本実施の形態では、接続検証機10は、例えば、予め定められた数を用いてプログラミングされたメモリデバイスまたはマイクロコントローラを含むことができ、その予め定められた数と等しい回数、接続検証機10が使用された場合、ツール故障インジケータが有効になる(すなわち、ライトが点灯し、振動装置が振動し、音響装置が音を生成する)。マイクロコントローラはまた、接続検証機10が使用された回数を計数し、安全率で予め調整された残存寿命演算を使用して接続検証機の残存寿命を継続的に決定してもよい。
【0025】
図5は、流体接続160にはめ込まれた、
図1に示された接続検証機10の斜視図である。
図6は、
図5に示された流体接続160にはめ込まれた接続検証機10の右側面図である。流体接続160は、一般に、チューブエンドフォーム120、流体コネクタ140、およびスナップリング150を備えている。チューブエンドフォームと流体コネクタとスナップリングとを用いた流体接続が本技術分野において知られている。完全にはめ込まれると、流体コネクタ140の端部141は面64に当接し、係合部材は六角ヘッド154のそれぞれの角部をはめ込む。例えば、
図6に示すように、プロング70A-Cが角部156Fに係合し、プロング72A-Cが角部156Dに係合し、プロング74A-Cが角部156Bに係合する。係合部材はまた、六角ヘッドのそれぞれの側面(角部の代わりに)を係合させるように配置されてもよい。
【0026】
図7は、
図5に示された流体接続160にはめ込まれた接続検証機10の左側面図である。図示するように、カメラ80は、流体接続160に向けられ(ラインL3により図示)、突起152Cがチューブエンドフォーム120の肩部127に固定(すなわち、スナップ留め)されていることを示す。カメラ90は、流体接続160に向けられており(ラインL4により図示)、突起152Aがチューブエンドフォーム120の肩部127に固定(すなわち、スナップ留め)されていることを示す。接続検証機10は、係合部材が六角ヘッド154の異なる角部をはめ込むように円周方向に回転することができ、これにより、異なる突起が肩部上に固定されていることを検証する。ただし、カメラ80および90は、突起152A-Cのうちの少なくとも2つが見えるように配列されるべきである。その理由は、通常、突起152A-Cのうちの少なくとも2つが肩部127に固定されていることを確認することによりチューブエンドフォーム120と流体コネクタ140との間の確実な接続が確保されるからである。当然のことながら、3つすべての突起152A-Cが見えるようにカメラを配置することができる。接続検証機10のワンカメラバージョンでは、例えば、突起152A-Cのうちの少なくとも1つは6つの六角形の面すべてから見ることができ、突起152A-Cのうちの2つは六角形の一面おきに見ることができる。当然のことながら、個々の係合部材およびプロングの代わりに、スリーブを面64に配置して六角ヘッド154をはめ込むことができる。スリーブは六角ヘッドに対して回転してそれと様々な角度で係合することができる。
【0027】
図8は、
図5に示された流体接続160に部分的にはめ込まれた接続検証機10の分解組立図である。図示するように、チューブエンドフォーム120は開口部21、41、および61(それらは接続検証機20の開口部11を形成している)内に配置されている。係合部材が適正に六角ヘッド154のそれぞれの角部あるいはそれぞれの面に位置合わせされるまで係合プレート60が周方向に回転する。端部141が係合プレート60の面64に当接している場合、チューブエンドフォーム120は径方向内向きの面46に接触しているが、チューブエンドフォーム120と径方向内向きの面66との間にはラジアルスペースがある。このラジアルスペースによりカメラ80および90がスナップリング150をチューブエンドフォーム120と流体コネクタ140との間に放射状に見ることができる。
【0028】
図9は、
図5に示した流体接続160の断面図である。前述したように、 流体接続160は、一般に、チューブエンドフォーム120、流体コネクタ140、およびスナップリング150を備えている。チューブエンドフォームと流体コネクタとスナップリングとを有する流体接続は当該技術分野において知られている。
【0029】
チューブエンドフォーム120は、端部122、セクション123、肩部127、セクション129、端部132、および貫通孔121を備えている。貫通孔121は、チューブエンドフォーム120を通って端部122から端部132に延びている。セクション123は、端部122と肩部127との間に配置されており、径方向外向きの面124を備えている。径方向外向きの面124は、実質的に(substantially)一定の直径を有している。肩部127は、セクション123とセクション129との間に配置されており、径方向外向きの面126を備えている。径方向外向きの面126は、直線状の円錐形であり、軸方向AD2において直径が増大する。セクション129は、肩部127と端部132との間に配置されており、径方向外向きの面130を備えている。径方向外向きの面130は、実質的に(substantially)一定の直径を有している。肩部127は、肩表面128を介して径方向外向きの面130につながっている。チューブエンドフォーム120は、具体的には端部122から先に、流体コネクタ140に挿入されるように配置されている。チューブエンドフォーム120は、まっすぐな照明装置(すなわち、一定の直線形の照明装置)または直径可変の照明装置を利用してもよく、スナップリング150が肩部127上でスナップ留めされるまで流体コネクタ140に挿入される。当然のことながら、流体コネクタ内でスナップリングあるいはワイヤクリップを変位させて流体コネクタ内でチューブエンドフォームを固定するために、チューブエンドフォーム120は、傾斜を有する従来のどのようなチューブエンドフォームであってもよく、傾斜は、チューブエンドフォームの外側面において径方向外側および軸方向に広がるものである。流体接続160が確実に固定されたことを判断するために、接続検証機10は、スナップリング150が肩部127上でスナップ留めされたことを本質的に(essentially)検証する。
【0030】
流体コネクタ140は、端部141、貫通孔142、径方向内向きの面144、径方向内向きの面146、および径方向外向きの面148を備えている。径方向外向きの面148は溝149を備えている。スナップリング150は溝149内に配置されている。スナップリング150は、突起152A、152B、および152C(
図9参照)を備えている。突起152A-Cは溝149内の穴を通って径方向内側に延びて肩部127、具体的には肩表面128を係合する。流体コネクタに配置されたスナップリングを利用してチューブエンドフォームをはめ込む流体接続が、本技術分野において知られている。
【0031】
流体接続160が確実に接続されていることを検証するため、接続検証機10は、矢印A1およびA2で示されているように、流体コネクタ140とチューブエンドフォーム120との間のラジアルスペースにカメラが向けられた状態で、チューブエンドフォーム120の周りにまず配置される。このラジアルスペースを介して、カメラ80および90は、突起152A-Cのうちの少なくとも2つが肩部127上に固定されていることを検証し、そのため、チューブエンドフォーム120と流体コネクタ140との間の確実な接続を検証できる。
【0032】
上述の開示の様々な態様と他の特徴および機能、あるいはその代替手段は、好ましくは、多くの他の異なるシステムあるいは用途に組み合わせてもよいことが理解されるであろう。現在予想されない(unforeseen)あるいは予期されない(unanticipated)様々な代替手段、修正、変更、あるいはその改良が、以降、本技術分野の当業者によってなされてもよく、それらも、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
【符号の説明】
【0033】
10 接続検証機
11 開口部
20 ハウジング
21 開口部
22 ハンドル
24 端部
26 端部
28 インナーシェル
30 アウターシェル
32 穴
34 穴
40 ヘッド
41 開口部
42 端部
44 端部
46 径方向内向きの面
47 インナーシェル
48 アウターシェル
50 切り欠き
60 係合プレート
61 開口部
62 面
64 面
66 径方向内向きの面
68 径方向外向きの面
70 係合部材
70A プロング
70B プロング
70C プロング
72 係合部材
72A プロング
72B プロング
72C プロング
74 係合部材
74A プロング
74B プロング
74C プロング
80 カメラ
81 ライト
82 コンジット
84 ワイヤ
90 カメラ
91 ライト
92 コンジット
94 ワイヤ
120 チューブエンドフォーム
121 貫通孔
122 端部
123 セクション
124 径方向外向きの面
126 径方向外向きの面
127 肩部
128 肩表面
129 セクション
130 径方向外向きの面
132 端部
140 流体コネクタ
141 端部
142 貫通孔
144 径方向内向きの面
146 径方向内向きの面
148 径方向外向きの面
149 溝
150 スナップリング
152A 突起
152B 突起
152C 突起
154 六角ヘッド
156A 角部
156B 角部
156C 角部
156D 角部
156E 角部
156F 角部
160 流体接続
AD1 軸方向
AD2 軸方向
CD1 周方向
CD2 周方向
L1 ライン
L2 ライン
A1 矢印
A2 矢印
α 角度
β 角度