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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】舗装車の規制板
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20230216BHJP
【FI】
E01C19/48 A
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021065129
(22)【出願日】2021-04-07
(62)【分割の表示】P 2019100339の分割
【原出願日】2019-05-29
(65)【公開番号】P2021131012
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2021-08-10
(31)【優先権主張番号】18175547.1
(32)【優先日】2018-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596068349
【氏名又は名称】ヨゼフ フェゲーレ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トーマス シュミット
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ザイベル
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102704384(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0064848(US,A1)
【文献】特開2004-108042(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
舗装車(1)の移動方向においてスクリューコンベア(2)の前方に配置される規制板(6)を備える舗装車(1)であって、
前記規制板(6)は、基本有効幅(3)を広げるように、前記舗装車(1)の横げた(7)またはシャーシ(8)において、前記舗装車(1)に着脱可能に締結され、路床(9)から可変間隔を空けて配置され、
特に前記路床(9)に対する方向に調整可能になるように、規制板延長部(10)が前記規制板(6)に配置され、
前記規制板延長部(10)は、前記規制板(6)に枢動可能に取り付けられるフラップ延長部(11)として形成され、
前記フラップ延長部(11)は、調整可能な連結機構(14)を介して、前記規制板(6)の前記スクリューコンベア(2)から離れた側に接続され、
前記連結機構(14)は、ヒンジ部(29)と位置決め部(30)とを具備する連結ロッド(16)と、前記フラップ延長部(11)から突出し前記連結ロッド(16)の前記ヒンジ部(29)が枢動可能に取り付けられるヒンジ式フランジ(17)と、前記規制板(6)から突出し、前記連結ロッド(16)の前記位置決め部(30)を固定する固定ブラケット(18)とを有し、
前記連結ロッド(16)はその上端(27)に設けられたハンドル(28)を有することを特徴とする、舗装車。
【請求項2】
前記フラップ延長部(11)は、前記規制板(6)の下端(12)に略枢動可能に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の舗装車。
【請求項3】
前記規制板(6)と、前記フラップ延長部(11)とは、枢動軸(13)により接続されることを特徴とする、請求項2に記載の舗装車。
【請求項4】
前記連結ロッド(16)は、少なくとも1つの収納および1つの展開位置(19、20)における前記規制板(6)の前記スクリューコンベア(2)から離れた側から突出する固定ブラケット(18)に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の舗装車。
【請求項5】
前記固定ブラケット(18)は、2つの離間したブラケット部(21、22)を有し、前記連結ロッド(16)が前記ブラケット部(21、22)の間に配置される、さらに/あるいは、前記連結ロッド(16)が、複数の位置決め開口部(23)を有し、前記開口部(23)により、複数の前記連結ロッド(16)と前記固定ブラケット(18)との異なる複数の相対位置が固定されることを特徴とする、請求項4に記載の舗装車。
【請求項6】
前記固定ブラケット(18)は、前記規制板(6)の前記スクリューコンベア(2)から離れた側に対して略垂直に互いに離間した少なくとも2つの固定開口部対(24、25)を有し、前記位置決め開口部(23)が、異なる複数の相対位置で位置合わせされ、固定手段(26)が係合されることを特徴とする、請求項5に記載の舗装車。
【請求項7】
前記連結ロッド(16)は、前記ヒンジ式フランジ(17)の方向に傾斜した下方連結部(29)と、前記固定ブラケット(18)の方向に、前記下方連結部(29)から略上下に延在する位置決め部(30)とを有することを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載の舗装車。
【請求項8】
舗装車(1)の移動方向においてスクリューコンベア(2)の前方に配置される規制板(6)を備える舗装車(1)であって、
前記規制板(6)は、基本有効幅(3)を広げるように、前記舗装車(1)の横げた(7)またはシャーシ(8)において、前記舗装車(1)に着脱可能に締結され、路床(9)から可変間隔を空けて配置され、
特に前記路床(9)に対する方向に調整可能になるように、規制板延長部(10)が前記規制板(6)に配置され、
前記規制板延長部(10)は、スライドプレート(32)と、前記規制板(6)に取り付けられた軸受部(33)と、スライドロッド(35)とを有するスライド式延長部(31)であり
前記スライドプレート(32)は、螺子部(39)を有し、
前記軸受部(33)は、スライドガイド(34)を有し
前記スライドロッド(35)は、前記スライドガイド(34)に挿入され、先端に雄螺子部(40)を有し、当該雄螺子部(40)は前記螺子部(39)と係合することを特徴とする、舗装車。
【請求項9】
前記軸受部(33)は、前記スライドプレート(32)から突出したスライド突起(37)用のガイドスロット(36)を有することを特徴とする、請求項8に記載の舗装車。
【請求項10】
前記スライドプレート(32)は、螺子部(39)を有する調整突起(38)を有し、前記スライドロッド(35)は、高さ調整のために、雄螺子部(40)に係合されることを特徴とする、請求項8または9に記載の舗装車。
【請求項11】
前記スライド突起(37)は、変位ボルト(41)として形成される、および/またはスクリュー接続端部(42)を有することを特徴とする、請求項9に記載の舗装車。
【請求項12】
前記スライドロッド(35)は、前記スライドプレート(32)の上カバー縁(43)に形成された孔(44)に、長手方向変位可能に設けられることを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載の舗装車。
【請求項13】
前記規制板延長部(10)は、電気、油圧、電気油圧、および/または空圧により調整可能で、さらに/あるいはその下端(45)にゴムワイパーを有するか、前記規制板延長部(10)の下端部がゴムワイパーとして設計されることを特徴とする、請求項8から12のいずれか一項に記載の舗装車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舗装車の規制板に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の舗装車は、バウンド混合物や、非バウンド混合物により、舗装領域、特に道路
を舗装するため使用される。横方向に取り付けられたスクリューコンベヤにより、舗装車
の所与の基本有効幅を広げることが可能である。対応するスクリューコンベヤまたはスク
リュー式延長部に、規制板が取り付けられる。この規制板は、移動方向で、対応するスク
リュー軸の前方に配置されて、スクリューコンベヤフレーム部に取り付けられるか、舗装
車のシャーシに直接取り付けられる。規制板は、舗装スクリードと共に、いわゆるスクリ
ュートラフを形成する。規制板は、地面または路床に衝突しないように、これらから最小
距離を空ける必要がある。舗装幅を広げる場合、それに応じてスクリューまたはシャーシ
高さを調整することで、規制板と、路床との距離を大きく開けることができる。
【0003】
このような公知の舗装車の規制板により、規制板の下のスクリュー空間から、移動方向
で前方に混合物が流れるのを防ぐことができる。前方に流れたものが冷えると、対応する
舗装領域での舗装結果の低品質化を招いてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、幾何学的に画定されたスクリュートラフを形成することで、このような混合
物の移動方向前方への流れを防止しながら、スクリューコンベヤの効率向上も同時に図る
ものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のため、特許請求項1に記載の特徴を有する規制板を提案する。この規制板は
、特に、規制板延長部が規制板に設けられ、特に路床の方向に調整可能であることを特徴
とする。これにより、規制板の下のスクリュー空間から混合物が移動方向前方に流れるこ
とが防止される。さらに、スクリューコンベヤと規制板との間の、この規制板延長部が、
幾何学的に画定されたスクリュートラフを形成する。
【0006】
また、規制板延長部が調整可能であることで、移動方向前方への材料流が、舗装中に抑
えられることが保証される。しかも、舗装車の移動時に必要な地面からの間隔が失われる
ことがない。
【0007】
第1の実施形態では、規制板延長部は例えば、規制板に取り付けられる、枢動式フラッ
プ延長部として設計される。即ちこの場合、規制板と路床との間の距離に応じて、混合物
のスクリュー空間からの流出が防止されるように、フラップ延長部が枢動可能である。同
時に、舗装車の移動時に必要な地面からの間隔も設定できる。
【0008】
最もシンプルな構成として、フラップ延長部は基本的に規制板の下端で枢動可能である
。これにより、基本的に対応するフラップ延長部と、規制板との一体的な面が実現される
。また、フラップ延長部が、規制板の下端から距離を空けて枢動するようにしてもよい。
【0009】
上述の場合においても、枢動軸が規制板と、フラップ延長部とを接続することは有利で
ある。この軸は、規制板の下端に沿って延在可能である。
【0010】
フラップ延長部を状況に応じて異なる位置に配置可能とするため、フラップ延長部を、
特に規制板の後側に、調整可能な連結機構を介して接続してもよい。
【0011】
このような連結機構は、電気または油圧で動作可能であってもよい。別構成として、連
結機構は、連結ロッドと、当該連結ロッドが枢動可能に取り付けられるフラップ延長部か
ら突出するヒンジ式フランジとを有する。状況に合わせて連結ロッドを作動することで、
フラップ延長部を、ヒンジ式フランジを介して、規制板に対して異なる複数の傾斜位置に
配置可能である。
【0012】
規制板上の連結ロッドのシンプルな配置として、連結ロッドを、少なくとも1つの収納
および1つの展開位置での規制板の後側から突出する固定ブラケットに固定可能である。
収納位置では、フラップ延長部は元位置に枢動しており、基本的に規制板のみがスクリュ
ーコンベヤと相互作用する。展開位置では、フラップ延長部が規制板を補助する。収納位
置と展開位置との間の異なる様々な中間位置も考えられる。
【0013】
連結ロッドを固定ブラケット上で容易に支持するために、固定ブラケットは、2つの離
間したブラケット部を有し、連結ロッドがその間に位置するようにしてもよい。連結ロッ
ドが、連結ロッドと固定ブラケットとの相対位置を決めるための複数の位置決め開口部を
有するようにしてもよい。
【0014】
異なる固定のために、固定ブラケットが規制板の後側から距離を空けたところで、互い
に規制板の後側から略垂直な方向に離間した少なくとも2対の固定開口部を有するように
してもよい。当該開口部に対して、位置決め開口部が、固定手段が係合される異なる様々
な相対位置に位置合わせされる。固定手段は、一対の固定開口部と、対応する位置決め開
口部内に係合されることで、様々な相対位置を保証するものである。
【0015】
よりシンプルに連結ロッドと、ヒンジ式フラップ延長部とを枢動させるために、連結ロ
ッドは上端にハンドルが設けられてもよい。ここで、連結ロッドに、ヒンジ式フランジに
向かって傾斜する下方ヒンジ部と、当該部位から固定ブラケットに対して略上下に延在す
る位置決め部が設けられることも有利となり得る。
【0016】
また、規制板延長部が、略上下変位可能なスライドプレートと、軸受部とを有するスラ
イド式延長部として設計されることも考えられる。軸受部は規制板に取り付け可能である
。スライドプレートは、軸受部に対して上下移動可能で、収納位置や展開位置と同様な異
なる様々な位置に配置可能である。展開位置では、例えば、スライドプレートは路床の方
向に下降し、収納位置では、軸受部に対する最高上下位置まで上昇している。
【0017】
よりシンプルにスライドプレートを調整し、例えば軸受部に対して締結可能とするため
、軸受部は、スライドプレートに接続されるスライドロッド用のスライドガイド、および
/またはスライドプレートから突出する変位突起用のガイドスロットを有してもよい。ス
ライドガイドを設ければ、スライドプレートがスライドロッドにより上下に調整可能とな
る。ガイドスロットを設ければ、スライドプレートが突出するスライド突起により軸受部
に対して誘導され、必要に応じて締結可能となる。
【0018】
ここで、さらにスライドプレートに、スライドロッドが高さ調整用に、雄螺子部に係合
する螺子部を有する調整突起を有するようにしてもよい。この場合、スライドロッドを回
すと、スライドプレートが螺子係合により、軸受部に対してさらに上昇または下降するこ
とになる。
【0019】
シンプルな実施形態において、変位突起は変位ボルトとして設計される、さらに/ある
いはスクリュー接続端部を有してもよい。例えば、このスクリュー接続端部にナットを螺
合して、スライドプレートを軸受部に対して所定の位置に固定してもよい。
【0020】
さらにスライドロッドをスライドプレート上に支持するため、スライドロッドをスライ
ドプレートの上カバー縁の孔で、長手方向に変位可能に取り付けてもよい。この孔により
、スライドプレートを、スライドロッドに対して、スライドロッドの回転に応じて上下に
誘導できる。
【0021】
また、スライドプレートおよび規制板延長部全般は、手動での調整が不要となるように
、電気または油圧調整可能であることが有利となり得る。電気または油圧調整の場合、さ
らに遠隔調整も可能となる。なお、規制板延長部がその下端にゴムワイパーを有する、ま
たは規制板延長部の下端部がそのようなゴムワイパーとして設計されるようにしてもよい
。これにより、地面または路床に軽く衝突した場合でも、このゴムワイパーが規制板の損
傷や、対応するフラップ延長部の調整可能性が損なわれることを防止できる。
【0022】
以下に、添付の図面を参照し、実施形態により本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、横方向スクリューコンベヤと、本発明に係る規制板とを有する舗装車の、斜視図である。
図2図2は、図1と同様の図であって、フラップ延長部が各規制板に対して展開または押し出された状態を示す。
図3図3は、フラップ延長部が収納位置にある状態の、第1の実施形態に係る規制板の後方斜視図である。
図4図4は、図3と同様の図であって、フラップ延長部が展開位置にある状態を示す。
図5図5は、スライド式延長部の形態をとるフラップ延長部の第2の実施形態を示す。
図6図6は、図5と同様の図であって、スライド式延長部が展開位置にある状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、対応する横方向有効幅4および5により基本有効幅3を広げる、2つの横方向
スクリューコンベヤ2を有する舗装車1を、斜め後ろ方向から見た斜視図である。このよ
うな舗装車1はよく知られたもので、複数の規制板6が横方向スクリューコンベヤ2に割
り当てられている。これらは移動方向で、スクリューコンベヤ2の前方に配置されて、対
応する横げた7に取り付けられるか、舗装車1のシャーシ8に直接取り付けられる。規制
板は、スクリューコンベヤ、または対応する舗装スクリードと共に、いわゆるスクリュー
トラフを形成する。これは、規制板の下のスクリュー空間から、移動方向で前方に混合物
が流れるのを防ぐためのものである。前方に流れたものが冷えると、それによる舗装結果
の低品質化を招く。
【0025】
対応する規制板6は、地面または路床に衝突しないように、これらから最小距離を空け
る必要がある。さらに、舗装幅を広げる場合、それに応じてスクリューおよびシャーシ高
さを調整することで、スクリューおよび規制板6と、路床9との距離を大きく開けること
ができる。
【0026】
図1では、対応する規制板6は路床9の上側に隣接配置され、図示の実施形態では、シ
ャーシ8に着脱可能に取り付けられている。
【0027】
シャーシ8を持ち上げて路床に対する距離を広げる場合、本発明に係る規制板延長部1
0を、図2に示すように、路床9に向かって、下方に枢動またはシフト可能である。これ
により、規制板の下のスクリュー空間から混合物が流出し得る移動方向での距離増加を防
止する。図2において、規制板6下端の対応する規制板延長部10は、対応する展開位置
20まで延在している。
【0028】
図2に示すように、対応する規制板延長部10は、フラップ延長部11として設計され
ており、対応する枢動軸13を介して、規制板6の下端12に枢動可能に取り付けられて
いる。図2に示すように、枢動軸13は、フラップ延長部11の下端12と、上端との間
に配置される。
【0029】
図3および4は、図1および2に示すそれぞれ異なる位置での、規制板6上の対応する
フラップ延長部11を示す。即ち、図3では収納位置19にあり、図4では図2にも示す
ような展開位置20にある。
【0030】
図4は特に、規制板6の下端12と、フラップ延長部11との間の枢動軸13を示す。
ヒンジ式フランジ17はフラップ延長部11の後側に配置され、当該ヒンジ式フランジに
向かって、前方および下方に斜めに伸びる、連結ロッド16の傾斜ヒンジ部29に接続さ
れる。対応する連結ロッド16は、ヒンジ式フランジの枢動可能に固定される。略上下方
向位置決め部30が、連結ロッド16の対応する傾斜ヒンジ部29に接続される。これは
図3および4に示すように、複数の位置決め開口部23を有する。該開口部23は、規
制板6の後側15から突出する固定ブラケット18に位置決め部30を固定するために使
用される。固定ブラケット18は、2つの互いに離間したブラケット部21および22を
有し、その間で位置決め部30が移動可能である。固定ブラケット18に対する位置決め
部30の位置に応じて、フラップ延長部11が例えば図3の収納位置19と、図4の展開
位置20との間で調整される。位置決め開口部23の対応する配置からわかるように、対
応するそれらの間の中間位置にも調整可能である。
【0031】
なお、図3および4に示すように、ブラケット部21および22は、規制板6の後側1
5に垂直な方向に離間した、少なくとも2対の固定開口部24および25を有する。図3
では(図4も併せて参照されたい)、第1対の固定開口部24を使用して、位置決め部3
0を適切な固定手段26により固定する。図4では(図3も併せて参照されたい)、さら
なる一対の固定開口部25がこの固定に使用されている。例えば、対応する固定手段26
はその挿入位置に固定可能な挿入可能ボルトである。
【0032】
連結ロッド16の上端27に、ハンドル28が取り付けられる。ハンドル28により、
ユーザは、連結ロッド16を上下して、フラップ延長部11と、規制板6との間の異なる
様々な相対位置に調整可能である。当該異なる様々な相対位置に関しては、複数の対応す
る位置決め開口部23を参照されたい。
【0033】
フラップ延長部11は、下端(即ち、その自由端)にゴムワイパーを備えることも可能
である。これにより、地面または路床との軽い衝突が生じた際に、連結機構14の損傷を
防止可能となる。
【0034】
フラップ延長部11の下端部を当該ゴムワイパーとして設計することも可能である。
【0035】
図5および6は、スライド式延長部31の形態をとる、規制板延長部10の別の実施形
態を示す。例えば、スライド式延長部31はスライドプレート32と、軸受部33とを有
する。軸受部33は、規制板6の後側に着脱可能に締結できる。これにより、当該軸受部
33に対してスライドプレート32が規制板6に移動可能となり、図5および6に示すよ
うな対応する位置に配置可能となる。即ち、図5の収納位置19と、図6の展開位置20
である。収納位置19では、スライドプレート32は路床からかなり離間しており、規制
板6から下方に突き出ない。例えば、規制板延長部10の突出がない状態を示す図1に対
応する規制板6の対応する配置を参照されたい。
【0036】
即ち、図6図2の記載に対応する、スライドプレート32の配置を示す。ここでは、
規制板6の下端を超えて、規制板延長部10が下方に突き出る。
【0037】
軸受部33は、本質的に箱型で、図5および6に示すように、見る側に対して開いてい
る。上端には、スライドロッド用の挿通部34が設けられる。軸受部33は、略中心部に
長手スロット46が設けられる。当該スロットには、スライドプレート32の後側から突
出する調整突起38が通される。長手スロット46に対する調整突起38の配置により、
軸受部33に対するスライドプレート32の最小または最大延長位置が決定される。これ
ら位置が、収納位置19(図5参照)、展開位置20(図6参照)に対応する。長手スロ
ット46の両側には、ガイドスロット36が隣接配置されている。当該スロットには、ス
ライドボルト41の形態をとるスライド突起37が通される。この突起も、スライドプレ
ート32の対応する後側から突出する。これらスライドボルト41には、対応するナット
が接続可能な螺合端部42が設けられる。これらも、スライドプレート32と、軸受部3
3との間の相対位置の固定に使用可能である。
【0038】
軸受部33に対するスライドプレート32の実際の調整は、スライドロッド35を回転
することで実行される。スライドロッドは、軸受部33の上カバー端43の孔44内で、
変位可能に長手方向に誘導される。スライドロッド35は略上下に延在し、調整突起38
に配置されるか形成される下側雄螺子部40が螺子部39内に設けられている。例えば、
螺子部39は、調整突起38に配置されるか形成される。螺子部39は例えば、調整突起
38での回転に対して固定されたナットとして設計できる。スライドロッド35を回転す
ることで、螺子部39が雄螺子部40に沿ってシフトし、スライドプレート32に締結さ
れた調整突起38が調整される。
【0039】
スライドロッド35の対応する回転を容易になるように、上端にハンドル28が設けら
れている。
【0040】
例えば、対応する軸受部33は、横孔47により、規制板6の後側に着脱可能に締結で
きる。
【0041】
図5および6に示す実施形態では、ゴムワイパーはスライドプレート32の下端45に
配置されてもよいし、スライドプレートの下端部がゴムワイパーとして設計されてもよい
【0042】
最後に、対応する規制板延長部の調整は、手動に加え油圧または電動で実行できる。対
応する調整機構を、上述したものと同様に設計できる。これにより、油圧または電動で、
例えばフラップ延長部11の枢動や、スライドプレート32の上下動が可能となる。この
ような油圧または電動式調整によると、遠隔および無線により上記動作が可能となる。対
応する調整が、枢動部材デフレクターに関する欧州特許第17,206,966に記載さ
れている。動作用(特に枢動用)のアクチュエータ部が、部材デフレクターに割り当てら
れて、電動、油圧、電動油圧、または空気圧アクチュエータを含む。
【符号の説明】
【0043】
1 舗装車
2 スクリューコンベヤ
3 基本有効幅
4,5 横方向有効幅
6 規制板
7 横げた
8 シャーシ
9 路床
10 規制板延長部
11 フラップ延長部
12 下端
13 枢動軸
15 後側
16 連結ロッド
17 ヒンジ式フランジ
18 固定ブラケット
19 収納位置
20 展開位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6