(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-15
(45)【発行日】2023-02-24
(54)【発明の名称】印刷装置の供給部品
(51)【国際特許分類】
H04N 1/60 20060101AFI20230216BHJP
【FI】
H04N1/60
(21)【出願番号】P 2021114073
(22)【出願日】2021-07-09
(62)【分割の表示】P 2019500567の分割
【原出願日】2016-11-07
【審査請求日】2021-07-09
【審判番号】
【審判請求日】2022-03-14
(31)【優先権主張番号】PCT/US2016/041633
(32)【優先日】2016-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511076424
【氏名又は名称】ヒューレット-パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.
【氏名又は名称原語表記】Hewlett‐Packard Development Company, L.P.
(73)【特許権者】
【識別番号】507407157
【氏名又は名称】パーデュ リサーチ ファンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】ショー,マーク,キュー
(72)【発明者】
【氏名】ジェラン,ポール
(72)【発明者】
【氏名】コリソン,シーン,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,テリー,エム
(72)【発明者】
【氏名】タン,チョウハオ
(72)【発明者】
【氏名】レイブマン,アミー,ラス
(72)【発明者】
【氏名】アレバック,ジャン,ピー
【合議体】
【審判長】千葉 輝久
【審判官】渡辺 努
【審判官】木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/112606(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N1/46-1/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷のために複数の種類の媒体を受け入れる印刷装置に消耗品の印刷材料を供給するための供給部品であって、印刷装置はコントローラを含み、供給部品はメモリデバイスを含み、メモリデバイスは:
参照カラーテーブルのノードに対応する修正データを含み;
修正データは複数の剰余値を含み、修正データはコントローラによってメモリデバイスから読み出され参照カラーテーブルに適用されて、参照カラーテーブルのノードを複数の種類の媒体から選択された種類の媒体について使用するためのカスタマイズ化カラーテーブルに変換し、剰余値の各々は、意図したカスタマイズ化カラーテーブルのノード値と、参照カラーテーブルのノード値の間の差を表し;
参照カラーテーブルおよびカスタマイズ化カラーテーブルは種々の色空間の間での変換をもたらし、参照カラーテーブルは供給部品のメモリデバイスに格納されていない、供給部品。
【請求項2】
修正データは、参照カラーテーブルのノードをカスタマイズ化カラーテーブルに変換し、参照カラーテーブルのノードは、参照カラーテーブルのノードの全体集合のうちのノードの部分集合を含み、ノードの部分集合は印刷装置の複数のインク色のうちのインク色に対応する、請求項1の供給部品。
【請求項3】
供給部品は、参照カラーテーブルのノードの全体集合のうちのノードの部分集合に対応するトナーカートリッジを含む、請求項1の
供給部品。
【請求項4】
供給部品は、印刷装置用のインクカートリッジを含む、請求項1の供給部品。
【請求項5】
修正データは、参照カラーテーブルのノードをカスタマイズ化カラーテーブルに変換し、参照カラーテーブルは多次元テーブルである、請求項1の供給部品。
【請求項6】
修正データは、各々が複数の種類の媒体の1つに対応する複数の剰余値の複数の組を含み、複数の剰余値の組の1つは、参照カラーテーブルのノードの組を対応する種類の媒体について使用するためのカスタマイズ化カラーテーブルに変換するよう選択可能である、請求項1の供給部品。
【請求項7】
修正データは、参照カラーテーブルのノードをカスタマイズ化カラーテーブルに変換し、参照カラーテーブルは多次元カラーテーブルである、請求項4の供給部品。
【請求項8】
インクカートリッジは1つの出力色のインクを含む、請求項4の供給部品。
【請求項9】
参照カラーテーブルは非可逆圧縮されたカスタマイズ化カラーテーブルに基づいており、そして修正データは、カスタマイズ化カラーテーブルと、非可逆圧縮され再構成されたカスタマイズ化カラーテーブルの間の差分を含んでいる、請求項1の供給部品。
【請求項10】
修正データは可逆圧縮を用いて圧縮されている、請求項9の供給部品。
【請求項11】
印刷のために複数の種類の媒体を受け入れる印刷装置に消耗品の印刷材料を供給するための供給部品であって、印刷装置はコントローラを含み、供給部品はメモリデバイスを含み、メモリデバイスは:
参照カラーテーブルのノードに対応する修正データを含み、参照カラーテーブルは供給部品のメモリデバイスに格納されておらず;
修正データは圧縮された差分カラーテーブルを含み、差分カラーテーブルは複数の差分ノードを含んでおり、ここで各々の差分ノードは元のカラーテーブルのノードの値と参照テーブルの対応するノードの値の差分である値を表し、圧縮された差分カラーテーブルは非可逆圧縮により選択された圧縮量で圧縮されており;
複数の差分ノードは、選択された圧縮比で圧縮され再構成された場合に、再構成された差分カラーテーブルのノードにある値と元の差分カラーテーブルの対応するノードにある値との間の差分が誤差閾値を外れるノードの組を有し;そして
修正データはさらに、再構成された差分カラーテーブルのノードを誤差閾値と等しいか誤差閾値内とするための複数の剰余値を含む、このノードの組についての修正情報を含み、修正データはコントローラによってメモリデバイスから読み出され参照カラーテーブルに適用されて、参照カラーテーブルのノードを複数の種類の媒体から選択された種類の媒体について使用するためのカスタマイズ化カラーテーブルに変換し、
参照カラーテーブルおよびカスタマイズ化カラーテーブルは種々の色空間の間での変換をもたらす、供給部品。
【請求項12】
圧縮された差分カラーテーブルは量子化係数を含み、修正情報はノードの組についてのノード位置情報を含み、量子化係数は選択された圧縮比に関連するステップサイズを含む、請求項11の供給部品。
【請求項13】
圧縮された差分カラーテーブルおよび修正情報はさらに、可逆圧縮を用いて圧縮されている、請求項11の供給部品。
【請求項14】
ノードの組は複数の差分ノードの全てを含む、請求項11の供給部品。
【請求項15】
参照カラーテーブルは印刷装置に含まれる別個のメモリデバイスに含まれており、供給部品は印刷装置用のインクカートリッジである、請求項11の供給部品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
印刷装置-プリンター、コピー機、ファクシミリ装置、付加的なスキャン、コピー、および仕上げ機能を有する多機能装置、オールインワン型装置、または3Dオブジェクト上にイメージを印刷するパッドプリンターおよび3Dプリンター(付加製造装置)のような他の装置を含む-は、イメージスキャナ、デジタルカメラ、コンピュータモニター、プリンターといった各種の装置によるカラー表示と、ソフトウェアアプリケーションとの間において制御された変換を行うために、カラーマネジメントシステムを採用している。装置のプロファイルはカラーマネジメントシステムに対し、装置依存性の色空間と装置非依存性の色空間の間、装置非依存性の色空間と装置依存性の色空間の間、そしてソース装置の色空間から直接にターゲット装置の色空間の間といったように、色空間の間でカラーデータを変換するための情報を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1は、参照カラーテーブルをカスタマイズ化カラーテーブルへと変換するための修正データを有するメモリデバイスの例を示すブロック図である。
【0003】
図2は、
図1のメモリデバイスを受容するための印刷装置の例を示す概略図である。
【0004】
図3は、
図1のメモリデバイスの特徴を実施するためのシステムの例を示すブロック図である。
【0005】
図4は、参照テーブルを、
図3の例示的システムの修正データを有するカスタマイズ化カラーテーブルへと変換するための方法の例を示すブロック図である。
【0006】
【0007】
図6は、
図3の例示的システムおよび
図4の例示的方法で参照カラーテーブルについて使用する修正データを生成するための方法の例を示すブロック図である。
【0008】
図7は、
図3の例示的システムおよび
図4の例示的方法について使用するための、修正データおよび参照テーブルを生成するための方法の別の例を示すブロック図である。
【0009】
図8は、
図1の例示的なメモリデバイスに従うメモリデバイスの例を示すブロック図である。
【0010】
図9は、
図6の例示的なメモリデバイスに、
図7の例示的な方法で生成された参照テーブルを適用する方法の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
色空間は、軸を有し、色を数値で記述する系である。印刷装置のような幾つかの出力装置は、4色のシアン-マゼンタ-イエロー-キー(ブラック)(CMYK)色空間の1種を採用してよく、他方幾つかのソフトウェアアプリケーションおよびディスプレイ装置は、3色のレッド-グリーン-ブルー(RGB)色空間の1種を採用してよい。例えばCMYK色空間において表された色は、シアン値、マゼンタ値、イエロー値、およびキー値を有し、これらは組み合わさって色を数値的に表す。加えて、幾つかのソフトウェアデバイスは、モノクロまたはグレースケールの色空間を採用してよい。
【0012】
種々の色空間の間での変換をもたらすカラーテーブルは、カラーマネジメントにおいて広く用いられており、その一般的な例は、装置非依存性の色空間(CIELAB、すなわちL*a*b*の如き)から装置依存性の色空間(RGBまたはCMYKの如き)への変換、およびその逆である。マッピングは、内挿を適用可能な1つまたはより多くの1次元または多次元ルックアップテーブルのようなテーブルを使用して、または変換のための一連のパラメータを通じて特定されてよい。カラーテーブルは、メモリデバイス上のアレイまたは他のデータ構造を含むことができ、これは実行時計算を、カラールックアップテーブルとしての単純なアレイインデクシング動作に置き換える。本開示の目的については、カラーテーブルは、モノクロおよびグレースケールのカラーテーブルをも含むことができる。
【0013】
例えばカラーテーブルは、全カラーの範囲からM個のカラーに適応してよいM個のノードの組(集合)を含むことができる。各々のノードは、ビットまたはバイトの組として表される特定のカラー値を含んでいる。RGB色空間における256個の色のカラーテーブルは256個のノードで表されてよく、各々のノードは18ビットの深度、すなわちレッド、グリーン、およびブルーの各々の値について6ビットを有している。
【0014】
カラープロファイルは、色空間を特徴付けるデータの組である。1つの例では、カラープロファイルは特定の装置のカラー属性または視聴仕様を、ソースまたはターゲット色空間の如き装置依存性の色空間と、プロファイル接続空間(PCS)のような装置非依存性の色空間との間でのマッピング、およびその逆のマッピングと共に記述することができる。これらのマッピングは、カラーテーブルを使用して特定されてよい。色を捕捉または表示する装置およびソフトウェアプログラム-プリンター、モニター、テレビジョン、オペレーティングシステム、ブラウザー、および他のデバイスおよびソフトウェアを含む-は、ハードウェアおよびプログラミングの種々の組み合わせを含むプロファイルを有することができる。
【0015】
ICCプロファイルは、カラープロファイルの例であり、インターナショナル・カラー・コンソーシアム(ICC)によって公表されている規格に従う色空間を特徴付けるデータの組である。ICCプロファイルの枠組みは、種々の色空間の間で通信し交換を行うための標準として使用されてきている。ICC出力プロファイルは、カラーテーブルの対、いわゆるA2BおよびB2Aカラールックアップテーブルを含んでおり、ここでAおよびBはそれぞれ、装置依存性の色空間および装置非依存性の色空間を示している。異なる装置については、異なるルックアップテーブル描画意図(レンダリングインテント)の対がある。例えばICCプロファイルは3対のカラーテーブルを許容しており、これらは0から2と数えられて、ユーザーが3つの可能なレンダリングインテント:知覚、色域維持、または彩度の1つを選択することを可能にする。ICCプロファイルは多くの場合、異なる装置間での色の忠実度を達成するために、ハードウェアおよびプログラミングの種々の組み合わせとしてカラードキュメントに埋め込まれており、それがドキュメント全体のサイズを増大することになる。カラーテーブルのサイズもまた、空間のサンプリングが細かくなりビット深度が大きくなるにつれて増大する。
【0016】
一般にプロファイルは、CLUT1、CLUT2、...、CLUTNのように、処理すべきN個のカラーテーブルを含みうる。1つのICCプロファイルには、異なるレンダリングインテントを表す多数のカラーテーブルがしばしば含まれる。また、入力色空間はJin個のチャネルを含み、出力色空間はJout個のチャネルを含み、そしてICCプロファイルの多くの例において、JinおよびJoutは1個またはより多くのチャネルでありうる。出力チャネルの各々について、対応するルックアップテーブルはMJin個のノードを含んでいる。
【0017】
カラープリンターのような印刷装置について、カラーテーブルは多くの場合、プリンターのファームウェアまたは他のハードウェアに埋め込まれており、そこではカラーテーブルはストレージデバイスにあるコンピュータメモリを消費する。幾つかの状況では、こうしたカラーテーブルを格納するために使用されるファームウェアメモリの量は、特に、多数の色空間、印刷媒体、および選好をサポートするため、カラー装置にあるルックアップテーブルの数が増大するにつれて、懸念材料となりうる。空間のサンプリングをより細かくし、ビット深度をより大きくするというトレンドもまた、テーブルのサイズの増大という結果を招き、こうしたメモリに対する懸念をさらに悪化させる。加えて、効率的なメモリの使用および効率的なストレージ空間消費に対する懸念は、ICCソースプロファイルのようなカラードキュメントに埋め込まれているカラーテーブルにも適用される。埋め込まれているプロファイルが使用されるアプリケーションにおいては、埋め込まれているプロファイルはオーバーヘッドを表すことになる。
【0018】
印刷装置の大量生産の間には、一般的なユーザーに対する汎用的な適用のために、標準的なカラーテーブルがファームウェアに含められる。カスタマイズ化はファームウェアの更新を通じて行われるが、これは面倒であるだけでなく追加のメモリを消費しうるものであり、または場合に応じて標準的なカラーテーブルを置き換えるために行われるが、追加の費用、オーバーヘッド、または機能の減少につながる。
【0019】
本願で使用するところでは、印刷装置供給部品は、印刷装置について使用するために、そこから印刷装置へと消耗品の印刷材料を供給する部品に対応してよい。印刷装置供給部品の幾つかの例は、印刷カートリッジとして参照されてよく、ここで印刷カートリッジは交換可能であってよく、また2次元印刷または3次元印刷のカートリッジであってよい。印刷装置供給部品および印刷カートリッジの例には、交換可能なように印刷装置/システムに結合された場合に、印刷動作において使用するための印刷材料の予備を貯蔵する印刷材料リザーバが含まれてよい。本願で使用するところでは、印刷材料の例には、消耗品の液体および/または消耗品の粉体といった消耗材料が含まれてよい。印刷材料の例には、インク、トナー、光沢剤、ワニス、パウダー、シーラント、着色剤、および/または印刷のための他の材料が含まれる。例えば印刷カートリッジは、印刷装置が印刷を行ってよい、少なくとも1つの色(または2またはより多くの色)に対応する液体インクを含んでいてよい。他の例では、印刷カートリッジは、印刷装置が印刷を行ってよい、少なくとも1つの色(または2またはより多くの色)に対応するトナーを含んでいてよい。幾つかの例では、こうした供給部品およびその印刷カートリッジは、「交換可能な供給品」と称されてよい。
【0020】
図1は、印刷装置104について使用するための供給部品102用のメモリデバイス100の例を示している。供給部品の例は、インクカートリッジ、トナーカートリッジ、または印刷エンジン部品のような消耗品、または印刷装置104上の交換可能な要素である。メモリデバイス100は、印刷装置104のための参照カラーテーブル108のノードに対応する修正データ106を含んでいる。1つの例では、参照カラーテーブル108は、印刷装置104のファームウェアまたはハードウェアに格納されている。印刷装置104は、普通紙、光沢紙、OHPシート、および他の例示的な媒体といった、印刷用の複数の種類の媒体を受け入れることができる。修正データ106は、参照カラーテーブル108のノードを、複数の種類の媒体から選択された種類の媒体について使用するためのカスタマイズ化カラーテーブル110へと変換するための、複数の剰余値を含んでいる。供給部品102は、参照カラーテーブル108を1つまたはより多くの種類の媒体に対応する1つまたはより多くのカスタマイズ化カラーテーブル110に変換するための、修正データ106を含んでよい。
【0021】
例示的なメモリデバイス100は、1つまたはより多くの揮発性または不揮発性コンピュータストレージ媒体の組み合わせを含むように実施可能である。コンピュータストレージ媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータといった情報を格納するための、任意の適切な方法またはテクノロジーによって実施されてよい。伝播される信号はそれ自体では、ストレージ媒体またはメモリデバイスの条件を満たすものではない。メモリデバイス100は、プロセッサおよびメモリを含むシステムの一部として含まれることができ、参照カラーテーブル108をカスタマイズ化カラーテーブル110に変換する修正データ106を適用するようにプロセッサを制御するための、コンピュータ命令の組を格納する。
【0022】
図2は印刷装置200の例を示しており、これは印刷装置104に対応しうるものであって、デジタルイメージまたはデジタルモデルを受け取って、オブジェクトを製造し、または紙、ポリマー材料、および他の媒体といった媒体上にイメージを生成する。印刷装置200は印刷エンジン202を含んでおり、これは印刷を行いまたは媒体上にイメージを記すための機構およびロジックを含んでいる。印刷エンジン202の例は、レーザー204、回転する感光ドラム206を含むことができる光受容体、現像器208、および融着器210といった部品を含むことができ、そしてトナー、または粉末状インク、または他の印刷またはマーキング用材料の形態で、1つまたはより多くのインクのカートリッジ212を受容することができる。印刷エンジン202は、印刷用媒体を媒体入力214において受け取り、印刷されたイメージを有する媒体を印刷装置200の媒体出力216において提示する。コントローラ218は、印刷装置200の動作を制御することができる。
【0023】
印刷装置200の供給部品は、一定期間後にまたはユーザーの判断によって選択的に交換可能な、消耗要素を含むことができる。印刷エンジン202の供給部品または消耗要素の例には、ドラム206、現像器208、融着器210および他の要素が含まれる。印刷エンジン202の部品と比較すると寿命が比較的限定された長さでありうるインクカートリッジ212は、空になった場合またはユーザーがトナーの異なる処方を望む場合には、やはり選択的に交換可能であり、供給部品の例である。これらの部品は各々、媒体に対するイメージの適用を含む、印刷装置の性能に対して影響を及ぼしうる特徴およびパラメータを含んでおり、コントローラ218の適用に対して影響しうる。この例の印刷エンジン202は例示的にはレーザー印刷エンジンであるが、印刷装置はLED印刷エンジン、インクジェット印刷エンジンその他といった、他の印刷またはマーキングエンジンを含むことができ、本開示の特徴は、他の印刷エンジン、並びに印刷およびマーキング材料を使用している他の印刷装置または印刷エンジンの供給部品について適用可能である。
【0024】
コントローラ218は、1つまたはより多くのプロセッサ222およびメモリ224を含むことができる。メモリ224は、印刷装置200を制御するための1つまたはより多くの方法を行うために、プロセッサ222によって実行および適用可能な命令およびデータを格納することができる。1つの例では、命令は、印刷装置200に格納されコントローラ218によってアクセス可能な、ファームウェア226の形態であることができる。コントローラ218は、ソフトウェアまたはファームウェアアプリケーションを作動させる集中型メモリおよびプロセッサのような印刷装置200における集中型制御装置であることができ、またはコントローラ218の各部を印刷エンジン202の1つまたはより多くの部品へと分散させることができる。
【0025】
カートリッジ212は、シアン色インク、マゼンタ色インク、イエロー色インク、およびブラックインクのカートリッジを含むことができる。別の例では、異なる色のインクの別々の容器を単一のカートリッジ内に組み合わせてよい。媒体の種類には、普通紙、厚紙、カード用紙、写真用紙(光沢およびマット)、OHPシート、および他の形態の媒体が含まれてよい。
【0026】
この例の印刷エンジン202は静電デジタル印刷プロセスを行って、負に帯電された感光ドラム206上にレーザービームを繰り返して往復通過させて、ドラム206上に帯電状態の異なる潜像を画定することにより、テキスト、グラフィクス、および写真を生成する。この例では、レーザー204はレーザービームを発生させて、帯電され回転する感光ドラム206上へと適用される、意図したテキスト、グラフィクス、または写真の潜像を投射する。光伝導性は、ドラム206上にある帯電した電子が、レーザー204からのレーザービームに露光された領域から離脱することを許容する。
【0027】
1つの例では、レーザー204はアルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)半導体レーザーを含むことができ、そして感光ドラム206は有機光伝導体を含む有機光伝導性表面を含むことができ、N-ビニルカルバゾールのような有機モノマーから構成可能であり、またはセレンのコーティングを含むことができる。ドラム206の光伝導性表面は、光伝導性表面に接触または近接する1次帯電機構によって帯電させることができる。
【0028】
カートリッジ212からのトナー粒子は、レーザービームによってイメージングされたドラム206の領域に対して静電的に吸着される。ドラム206はトナーを、媒体入力214から受け取り印刷エンジン202を介して通過された媒体上へと、直接の接触によって転写する。印刷エンジン202は、トナーを有する媒体を融着器210へと通過させ、融着器は強い熱と圧力を使用してトナーを瞬時に媒体上へと融着させる。印刷エンジン202は次いで、媒体を媒体出力216に向けて通過させる。
【0029】
印刷装置200は、印刷されるイメージを、メモリ224に格納されるデジタルファイル220として受信する。印刷されるイメージは例えば、PostScript、Printer Command Language(PCL)、またはOpen XML Paper Specification(OpenXPS)のようなページ記述言語でエンコード可能である。印刷装置はラスターイメージプロセッサを、コントローラ218の一部として、または別個に含むことができ、ページの記述をビットマップに変換して、印刷装置200のラスターメモリに格納することができる。カラープリンターでは、4つのカラー層の各々を別個のビットマップとして格納可能であり、4つの層は典型的には全てが、印刷前に予備処理される。ビットマップはレーザー204へと提供される。
【0030】
1つの具体的な例では、印刷装置200はカートリッジ212にあるトナーを負に帯電させる。トナーは、カーボンブラックまたは着色剤と混合された、微細な乾燥したプラスチック粉末を含むことができる。トナーはカートリッジ212から、現像器208上に現れる。現像器208はトナーの薄い層で被覆された現像ローラを含むことができ、ドラム206の光導電性表面に対して押し付けられる。
【0031】
レーザービームが当てられた感光ドラム206の領域、すなわちドラム206表面上の潜像は、一時的に電荷を有さず、現像器208から負に帯電されたトナー粒子を引き付ける。レーザービームの当たっていないドラム206の領域は、現像器208からの負に帯電されたトナー粒子に対して反発する。
【0032】
次いで媒体が、レーザービームが当たった個所がトナー粒子のパターンで被覆されているドラム206に対して適用される。トナー粒子は媒体に対して比較的弱く引き付けられるが、ドラム206に対する引き付けはさらに弱く、かくしてトナーはドラム206から媒体へと転写される。媒体は融着器210のローラーを介して通過されることができ、そこにおいて比較的高い温度および圧力が使用されて、トナーが媒体に結合される。1つの例では、融着器210は、内部加熱要素を有する中空の円筒で形成された加熱ローラを含むことができ、柔軟な表面を含むことのできる圧力ローラがこれに対面している。
【0033】
1つの例では、一旦レーザービームが感光ドラム206上に潜像を生成したなら、印刷プロセスの残余の特徴は迅速に連続して行われることができる。ドラム206は帯電され、数度回転されてレーザービームで走査され、さらに数度回転されて現像され、といった具合である。この印刷プロセスは、ドラム206が1回転を完了する前に完了可能である。
【0034】
印刷エンジン202の部品およびカートリッジ212の幾つかのパラメータおよび特徴は、消費財要素と共に頒布されるメモリデバイス上に格納可能である。例えばドラム206はメモリデバイス226を含むことができ、現像器はメモリデバイス228を含むことができ、融着器210はメモリデバイス230を含むことができ、そしてカートリッジ212の各々はメモリデバイス232を含むことができ、これらはコントローラ218によって読み出され処理されて、印刷装置200を作動させる。メモリデバイス226、228、230、232はコントローラ218に関連して作動するよう接続可能であり、そこではコントローラはメモリデバイス226、228、230、232に格納されたデータを読み出して処理し、そのデータをソフトウェアまたはファームウェアに適用して印刷装置200を作動させる。1つの例では、1つまたはより多くのメモリデバイス226、228、230、232は、カラーマネジメントシステム、およびカラーテーブルのデルタ値または圧縮されたカラーテーブルのような、コントローラ218によって適用可能なカラーテーブルに関するまたは適用可能なデータを含むことができる。
【0035】
図3は、印刷装置200のカラーマネジメントの特徴を具現化するシステム300の例を示している。1つの例では、システム300は第1のメモリデバイス312に格納されたデバイスプロファイル302およびメモリデバイス314を有する1つまたはより多くの供給部品304を含み、これらはフォーマッター306に接続されており、フォーマッターは印刷エンジン202のようなエンジン308に接続されたファームウェア226の一部として含まれうる。
【0036】
メモリデバイス312に格納されたデバイスプロファイル302は、印刷装置200の色特性またはイメージング特性を表す、装置固有のデータファイルを含むことができる。メモリデバイス312の例には、メモリ224が含まれうる。デバイスプロファイル302は、イメージファイルの装置依存性または装置非依存性の値と、媒体上にイメージを印刷するように印刷エンジン202が作動される場合にコントローラ218によって解釈される、印刷装置200依存性の値との間で変換を行うためのデータを含むことができる。デバイスプロファイル302は、参照カラーテーブル108に対応しうる参照カラーテーブル320のようなデータファイルを含むことができる。
【0037】
参照カラーテーブル320は、カラーマネジメントシステムの種々の側面に関連する、1つまたはより多くの1次元ルックアップ参照テーブルおよび1つまたはより多くの多次元ルックアップ参照テーブルを含むことができる。参照カラーテーブル320は、予め選択されたまたは予め決定されたノードの組を含むことができる。1つの例では、参照テーブル320のノードの値は、印刷プロセスに一般的に適用可能であってよい標準的なカラールックアップテーブルのような、当初のルックアップカラーテーブルのノードを表している。別の例では、参照テーブル320のノード値は選択されるが、それは供給部品304にある修正データ326によって容易に修正可能であり、供給部品304からの修正情報なしにカラーテーブルとして実施されないからである。
【0038】
供給部品304は、メモリデバイス314のようなメモリデバイス上にあるデジタルファイルの形態で修正データ326を含むことができ、これはメモリデバイス100上の修正データ106に対応しうる。供給部品304上のメモリデバイス314の例には、メモリデバイス226、228、230、232が含まれうる。別の例では、供給モジュール304は、インターネットのようなデータネットワークを介してフォーマッター306に接続可能である。メモリデバイス226、228、230、232は、印刷装置200によって起動された場合に、供給モジュールがカスタマイズ化情報をフォーマッター306に提供するようにさせるデータを含むことができる。修正データ326を供給部品上に配置することにより、一団の装置全部のファームウェアに変更を施す必要なしに、処方仕様または製造仕様における変更に対応することができる。修正データ326は、1つの例では、参照カラーテーブルまたはカスタマイズ化カラーテーブルよりもメモリ消費量が小さく、従って供給部品のために生ずるオーバーヘッドは小さい。
【0039】
1つの例では、供給部品は、トナーの使用を低減させるためのカスタマイズ化カラーテーブルのような、ページ当たりのコスト削減をもたらすためのカスタマイズ化カラーテーブルに関する、修正データまたはカスタマイズ化情報を含むことができる。同一のまたは異なる供給部品が、1つまたはより多くの種類の媒体のためのカスタマイズ化カラーテーブルに関する、修正データまたはカスタマイズ化情報を含むことができる。さらに、同一のまたは異なる供給部品が、ユーザー選択のカスタマイズ化された色域を有するカスタマイズ化カラーテーブルに関する、修正データまたはカスタマイズ化情報を含むことができる。
【0040】
供給部品304上のメモリデバイス314で利用可能なメモリ空間が不十分であるような幾つかの例では、またはOHPシートのような通常でない種類の媒体のためにカスタマイズ化カラーテーブルを生成するといった限定的な使用のカスタマイズ化状況においては、修正データ326は第1のメモリデバイス312に格納することができる。
【0041】
フォーマッター306は修正データ326を受け取って、参照テーブル320をカスタマイズ化カラーテーブル328に変換することができる。1つの例では、フォーマッターは、コントローラ218にあるプロセッサ222で実行されるよう構成されたファームウェア226に含めることができる。生成されたカスタマイズ化カラーテーブル328は後にメモリ224に格納することができ、デバイスプロファイル302の一部として含められてコントローラ218に提供され、エンジン308を作動させることができる。デバイスプロファイル302は、フォーマッター306で生成されまたは別様にメモリに格納されたカラープロファイルとしての知覚インテント、相対的色域維持インテント、および彩度インテントに関連する、装置からPCSへのルックアップテーブルのような、種々のAからBへの参照テーブルを含むことができる。デバイスプロファイル302はまた、やはりフォーマッター306で生成されまたは別様にメモリに格納されたカラープロファイル中に、やはり知覚インテント、相対的色域維持インテント、および彩度インテントに関連する、PCSから装置への参照テーブルのような、種々のBからAへの参照テーブルを含むことができる。
【0042】
図4は、システム300の方法400の例を示している。方法400は例えば、ファームウェア修正の一部として、インクカートリッジの交換のような1つまたはより多くの供給部品のインストールにより、コスト削減モードのようなユーザー選択モードに応じて、または媒体の入力により、あるいは他の何らかの誘因に基づいて実行可能である。フォーマッター306は、変換すべき参照テーブル320を402において受け取る。1つの例では参照カラーテーブルは、3色の装置(CMYまたはRGB)から印刷装置200のような4色の装置(CMYK)へといった、装置から装置への変換の基底値を含むことができる。フォーマッター306はまた、メモリデバイス314のようなメモリデバイスからの修正データ326を404において受け取る。これに関連して、以前のカスタマイズ化カラーテーブルを再インストールしなければならないのを回避するために、フォーマッターは、修正データ326が方法400の実行前とは異なるかどうかを判断してよい。修正データ326が変更されていれば、フォーマッター306は修正データ326を参照カラーテーブル320に適用して、参照カラーテーブル320をカスタマイズ化カラーテーブル328へと、406において変換する。
【0043】
幾つかの例では、参照テーブル320および修正データ326の一方または双方を、メモリデバイス312、314のそれぞれに圧縮データファイルとして格納してよい。参照カラーテーブル320を402で受け取り修正データ326を404で受け取るについて、フォーマッターは、修正データ326を参照カラーテーブル320に適用するのに先立って、圧縮データファイルを復元または再構成してよい。カスタマイズ化カラーテーブル328はシステム300へと、デバイスプロファイル302中などにロードされ、印刷装置200によって408において適用される。
【0044】
この例の方法400は、参照カラーテーブルをカスタマイズ化カラーテーブルに変換するための修正データを適用するために方法400を行うべく、コントローラ218のような、システムを制御するための1つまたはより多くのハードウェア装置およびプログラムの組み合わせを含むように実施可能である。例えば方法400は、プロセッサ224を制御するための、ファームウェア226中にある実行可能な命令の組として実施可能である。この開示の他の方法は、同様にシステムを制御するためのハードウェアおよびプログラミングの組み合わせとして実施可能である。
【0045】
方法400の1つの例では、修正データ326について、メモリデバイス314はメモリデバイス314に格納されたM個の剰余値のビットストリームを含むことができ、そして参照テーブル320は、それぞれに所定の値を有しメモリデバイス312上のデータ構造中に格納された、M個のノードを含むことができる。変換がM個よりも少ない数のノードを修正することを求める例においては、修正されないノードに対応する剰余値はゼロに設定可能である。変換406の1つの例では、修正データ326の剰余値は参照テーブル320にある対応するノードの値に付加されて、カスタマイズ化カラーテーブル328の対応するノードの値がもたらされる。かくして、修正データの位置jの剰余値は、参照テーブル320のノード位置jにある値に付加されて、カスタマイズ化カラーテーブル328のノード位置jにある値がもたらされ、ここでjは1からMの位置である。
【0046】
図5Aから5Cは、標準カラーテーブル(502)およびカスタマイズ化カラーテーブル(504)を有し、参照カラーテーブルおよび修正データを用いて方法400を実行するシステム300を使用する、システム500、510、520の実施の例を示している。システム500、510、520は、メモリデバイス312上のデバイスプロファイル302の一部などとして、標準カラーテーブルおよびカスタマイズ化カラーテーブルを含むことができる。標準カラーテーブルは、大量生産の一部としてノードを有して構成可能であり、一般ユーザーに対する通常用途のために含めることができる。1つの例では、標準カラーテーブル502は媒体入力214において全てのまたは多くの種類の媒体に対して一般的に適用されるのに対し、カスタマイズ化カラーテーブル504は媒体入力において特定の媒体に対して適用される。加えて、標準カラーテーブルは、インストールされた該当の供給部品に修正データがなく、または修正データが壊れている場合のように、カスタマイズ化カラーテーブルが生成できない場合に使用されるデフォルトのカラーテーブルとして含めることができる。
【0047】
図5Aは、標準カラーテーブル502aおよび参照カラーテーブル506aがメモリデバイス312のようなメモリデバイス上に備えられているシステム500を示している。修正データ508aは、供給部品上のメモリデバイス、例えばメモリデバイス314を介するなどして提供される。修正データ508aは参照カラーテーブル506aに適用されて、カスタマイズ化カラーテーブル504aを生成する。
【0048】
図5Bは、標準カラーテーブル502bがまた参照カラーテーブル506bでもあるシステム510を示している。例えば標準カラーテーブル502bは、汎用的な適用のために適用可能でありメモリデバイス312上に備えられた、独立型のカラーテーブルである。修正データ508bは、供給部品上のメモリデバイス、例えばメモリデバイス314の如きを介して提供される。修正データ508bは、方法400などにより標準カラーテーブル502bに適用され、標準カラーテーブル502bのノードをカスタマイズ化カラーテーブル504bへと変換する。
【0049】
図5Cは、参照カラーテーブル506cが標準カラーテーブル502cおよびカスタマイズ化カラーテーブル504cの両者に変換されるシステム520を示している。例えば、参照カラーテーブル506cは、標準的な剰余値512と同様にメモリデバイス312上に備えられている。標準的な剰余値512は参照カラーテーブル506cに適用される。1つの例では、標準的な剰余値512のうちの剰余値は、参照カラーテーブル506cにある対応するノードの値に付加されて、標準カラーテーブル502cの対応するノードの値がもたらされる。かくして、標準的な剰余値512の位置jにある標準的な剰余値は、参照テーブル506cのノード位置jにある値に付加されて、標準カラーテーブル502cのノード位置jにある値がもたらされ、ここでjは1からMの位置である。修正データ508cは、供給部品上のメモリデバイス、例えばメモリデバイス314などを介して提供される。修正データ508cはまた、方法400を介するなどして参照カラーテーブル506cに適用され、参照カラーテーブル506cのノードをカスタマイズ化カラーテーブル504cへと変換する。
【0050】
幾つかの例では、印刷装置200は、標準カラーテーブルへの意図した修正の数に基づいて、参照カラーテーブル320のカスタマイズ化テーブル328への1つより多くの変換を含むものであってよい。例えば印刷装置200は、標準モードとは異なりうる色削減モードに対応して参照カラーテーブルをカスタマイズ化カラーテーブルへと変換するための付加的な修正データ、または標準的な色域とは異なる選択された色域について参照カラーテーブルをカスタマイズ化カラーテーブルへと変換するための付加的な修正データを有する供給部品を含んでよい。供給部品上に配置された修正データを使用して変換を行う他の例もまた考慮されている。それらの例においては、システム300は変換のそれぞれについてプロセス400を行ってよい。加えて、システム300は別々の変換のために、システム500、510、520の1つまたはより多くの実施形態を含んでよい。
【0051】
図6は修正データ326の剰余値のような、修正データの剰余値を決定するための方法600を示している。修正データ326は複数の剰余値を含んでおり、そこにおける剰余値の各々は、意図したカスタマイズ化カラーテーブルのノード値と、参照カラーテーブル320のノード値の間の差を表している。意図したカスタマイズ化カラーテーブルのノードは602において決定され、参照テーブルのノードは604において決定される。意図したカスタマイズ化カラーテーブルは、方法400を用いて生成されるカスタマイズ化カラーテーブルのノードを含むことになる。例えば、意図したカスタマイズ化カラーテーブルは、特定の用途、供給部品仕様、顧客の嗜好、または他の目的のために生成可能である。参照カラーテーブルは、該当する印刷装置に関連した参照テーブルであることができ、また汎用的に適用される参照テーブルであることができる。代替的には、参照テーブル320のノードは意図したカスタマイズ化カラーテーブルのために特別に生成され、修正データと特定的に対応するように印刷装置200のファームウェアにロードされる。意図したカスタマイズ化カラーテーブルのノードおよび参照テーブルのノードは、予め定めた所定値のノードを含むことができる。参照テーブル320のノードの所定値を選択するについては、カスタマイズ化カラーテーブル328の値に近い、参照テーブル320のノードの予め定めた値が、剰余値の効率的な格納をもたらす。
【0052】
意図したカスタマイズ化カラーテーブルのノード値の各々は、参照カラーテーブル320にある対応するノードの値から差し引かれ、606において、参照カラーテーブル320のノードに対応する剰余値をもたらす。かくして、意図したカスタマイズ化カラーテーブルのノード位置jにある値は、参照カラーテーブル320のノード位置jにある値から差し引かれて、参照カラーテーブルのノード位置jに対応する剰余値をもたらし、そこにおいてjは1からMのノード位置である。参照カラーテーブル320が印刷装置200上に、非可逆圧縮などにより圧縮データファイルとして格納されている例では、604において適用される参照カラーは、印刷装置200上に格納された圧縮された参照カラーテーブルの復元または再構成したカラーテーブルを含むことができる。
【0053】
M個のノードに対応する剰余値は修正データとして、608においてメモリデバイスに格納される。修正データは、ビットストリームとして、アレイまたはリンクされたリストのようなデータ構造中の値の組として、またはその他として、メモリデバイス100に格納されることができる。メモリデバイスは、特定の供給部品上に含まれることができる。1つの例では、修正データはインクカートリッジ212上に配置されたメモリデバイス232に格納することができるが、他の構成もまた考慮されている。
【0054】
1つの例では、修正データはインクカートリッジのメモリデバイス232に格納可能である。参照テーブル320は多次元の参照テーブル324であることができる。この例では、カラーインクカートリッジ212の各々が、そのカラーインクに関連する多次元参照カラーテーブルのノードに対応する剰余値を格納したメモリデバイス232を含むことができる。例えば、修正データ中に含まれる媒体の種類の各々についての多次元参照カラーテーブルのシアン値に適用可能な修正データ、すなわち剰余値は、シアンカラーインクカートリッジ上に含まれることができ、修正データ中に含まれる媒体の種類の各々についての多次元参照カラーテーブルのマゼンタ値に適用可能な修正データは、マゼンタカラーインクカートリッジ上に含まれることができ、そしてイエローおよびキーカラーカートリッジについても同様である。各々のカートリッジについてのメモリデバイスは、1つまたはより多くの種類の媒体について、対応するカートリッジカラーのための修正データを含むことができる。
【0055】
【0056】
図7は、メモリデバイス100上に修正データ106を生成する方法700の例を示しており、これは圧縮された差分テーブルと、メモリデバイス100の修正情報を含むことができる。この方法700は、1つまたはより多くのカラールックアップテーブル(CLUT)を、プリンターカートリッジ上のフラッシュメモリのようなメモリデバイスに格納することを許容し、相対的に費用がかかり限定的である。この方法700は非可逆圧縮をサポートして圧縮比は比較的高く、限られたストレージ空間に対応し、また比較的小さな色差を達成する。
【0057】
1つの例では、印刷装置は、異なる種類の媒体およびカラープロファイルに含まれる色域の中立軸に対応する、複数の多次元カラーテーブルを採用してよい。一般に、プロファイルはCLUT1、CLUT2、...、CLUTNといった処理されるN個のカラーテーブルを含むことができ、そして入力色空間はJin個のチャネルを含んでいる。1つの例では、異なるレンダリングインテントを表す複数のカラーテーブルを、1つのICCプロファイルに含めることができる。加えて、出力色空間はJout個のチャネルを含み、ICCプロファイルの多くの例において、JinおよびJoutは3または4チャネルでありうる。出力チャネルの各々について、対応するルックアップテーブルはMJin個のノードを含んでいる。例えば、各々のカラーテーブルは、印刷装置において使用される各々のインクカラーに対応する4つの着色剤C、M、Y、およびKの各々について、M3個のノードを含むことができる。加えて、印刷装置で使用される媒体の各々の種類は、カラーテーブルの組を含むことができる。
【0058】
この例の方法では、参照テーブルCLUTrefが702において生成される。この参照テーブルは、参照カラーテーブル108に対応しうるものであり、予め選択された、または予め定めた値を有するノードを含んでいる。1つの例では、参照テーブルは、プロファイルのN個のカラーテーブルを平均することによって生成される。元のN個のカラーテーブルの各々は参照テーブルから差し引かれて、704において、対応する差分カラーテーブルdifCLUTiが得られる。例えば、difCLUTi=CLUTi-CLUTref、i=1、2、...、Nである。これらN個の差分カラーテーブルは706において、非可逆圧縮などにより圧縮される。圧縮された差分テーブルは再構成され、対応する元の差分カラーテーブルに適用されて、708において修正情報が生成される。圧縮された差分テーブルおよび修正情報は、供給部品102上のメモリデバイス100のようなメモリデバイス上に、710において格納される。参照テーブルは印刷装置200上に格納することが可能であるが、そこでは供給部品102よりもメモリ空間がより潤沢でありえ、オーバーヘッドに対する寄与もより少ない。幾つかの例では、1つまたはより多くの圧縮された差分テーブル、修正情報、および参照テーブルをさらに、可逆圧縮を用いて圧縮することができる。
【0059】
参照テーブルCLUT
refは1つの例では、プロファイルからのN個の元のカラーテーブル平均することによって、702において生成可能である。例えば、
【数1】
である。
【0060】
元のカラーテーブルの各々は複数のノードを含んでおり、そこにおいて各々のノードはある位置にあり、ある値を含んでいる。1つの例では、参照テーブルを生成するために用いられる元の多次元カラーテーブルの各々は、M3個のノードを含むことができる。元のカラーテーブルの各々のノード位置jにあるノードそれぞれの値は足し合わせられ、次いで値の個数によって除算されて、参照テーブルの対応するノードの値がもたらされる。かくして、元のカラーテーブルの各々にあるノード位置jの値は足し合わせられ、カラーテーブルの数Nによって除算されて、参照カラーテーブルのノード位置jの値がもたらされるが、ここでjは1からM3のノード位置である。
【0061】
704において生成された差分カラーテーブルは複数の差分ノードを含むことができ、そこにおいて各々のノードは、元のカラーテーブルのノードの値と参照テーブルのノードの値の差分を表す値を含んでいる。1つの例では、元のカラーテーブルおよび参照テーブルの各々は、M3個のノードを含んでいる。元のカラーテーブルの各々のノードの値は、参照テーブルにある対応するノードの値から差し引かれて、差分テーブルの対応するノードの値がもたらされる。かくして、元のカラーテーブルのノード位置jの値は、参照テーブルのノード位置jの値から差し引かれて、差分カラーテーブルのノード位置jの値がもたらされ、そこにおいてjは1からM3のノード位置である。
【0062】
706において差分カラーテーブルを圧縮する1つの例において、差分カラーテーブルのノードは変換され処理されて、量子化係数が得られる。変換および処理の詳細は、圧縮比のような望ましい選択された圧縮量によって決定されることができ、選択されたステップサイズΔを含むことができる。量子化係数は、3次元ジグザグ配列化のような多次元並べ替えを使用して、1次元のビットストリームに並べ替えることができる。量子化係数のビットストリームはバイナリファイルとしてもたらされることができ、可逆圧縮によりさらに圧縮することができる。得られた圧縮ビットストリームは、メモリデバイス100上にファイルとして格納可能であり、圧縮差分カラーテーブルとして含まれる。
【0063】
706において差分テーブルを圧縮するこの例において、係数ビット割り当てテーブルが量子化係数から計算される。係数ビット割り当てテーブルは量子化係数に適用されて、復元に際して係数を再構成することができる。3次元ジグザグ配列化は、係数ビット割り当てテーブルに対して大きな冗長性を導入可能であり、係数ビット割り当てテーブルはさらに、可逆圧縮を用いて圧縮可能である。圧縮された係数ビット割り当てテーブルは710において、圧縮差分カラーテーブルの一部として含まれることができ、または印刷装置200のファームウェアと共に別個に格納されうる。
【0064】
係数ビット割り当てテーブルは、着色剤の各々について生成可能である。C、M、Y、Kの着色剤を使用している印刷装置については、4つの別々の係数ビット割り当てテーブルを使用することができる。付加的なパラメータが、8つの係数ビット割り当てテーブルを印刷装置に使用可能であることを指令してよく、各々の係数ビット割り当てテーブルは、圧縮された元のカラーテーブルの量子化係数の異なる組に対応する。
【0065】
方法700においては、種々の非可逆圧縮システムおよび可逆圧縮システムを採用することができる。1つの例では、706において適用される非可逆圧縮は、データポイントの有限なシーケンスを異なる周波数で振動するコサイン関数の和で表現する、離散コサイン変換すなわちDCTを使用して実施可能であるが、他のシステムも採用可能である。DCT圧縮は、カラーテーブルが多次元で表現されてよい例について、特に適切でありうる。例えば、ICCプロファイルは3次元または4次元のカラーテーブルを含んでよく、従って非可逆圧縮は、3次元または4次元のDCTプロセスを使用して行うことができる。可逆圧縮は、Lempel-Ziv-Markov chain Algorithmプロセス(またはLZMA)、GZIP(またはGNU-zip)プロセス、または他の適切な無損失システムを含む、種々の可逆圧縮システムを使用して実施可能である。
【0066】
708において修正情報を決定するために、圧縮された差分カラーテーブルは再構成されて、最初の再構成差分カラーテーブルが生成される。1つの例では、再構成された差分テーブルの各々のノードの値は、参照テーブルにある対応するノードの値に付加されて、最初の再構成テーブルの対応するノードにある値がもたらされる。最初の再構成テーブルのノードの値は、対応する元の差分カラーテーブルにある対応するノードと比較される。最初の再構成差分カラーテーブルの値と元の差分カラーテーブルの値の間の差分量は、誤差として参照することが可能であり、圧縮量の相違に応じて変化してよい。
【0067】
選択された値のような誤差閾値は、最初の再構成差分カラーテーブルのノードにある値と、元の差分カラーテーブルの対応するノードにある値との間の差分について定義される。定義された誤差閾値から外れた値を有する、最初の再構成差分カラーテーブルのノードの組については、修正情報が708において生成される。
【0068】
例えば、708において生成された修正情報は、誤差閾値から外れた値を有する、最初の再構成差分テーブルのノードの各々に付加されて、そのノードの値を、元の差分カラーテーブルにある対応するノードの値と等しいか、またはより厳しい誤差閾値内となるかといったように、誤差閾値内とするための剰余値、並びにその剰余値に対応するノード位置jを含むことができる。
【0069】
差分テーブルのノードは、圧縮され再構成された場合、選択された圧縮量で選択した誤差閾値から外れた色差を含む、ノードの組を含むことができる。これらのノードの組について708で生成される修正情報は、再構成差分カラーテーブルのノードを誤差閾値と等しいか誤差閾値内とし、またはより厳しい誤差閾値内とするための、剰余値の組を含むことができる。修正情報はまた、剰余値に対応するノード位置を含むことができる。幾つかの例では、修正情報は可逆圧縮を用いて圧縮される。印刷装置200などにおいて、再構成差分カラーテーブルと参照カラーテーブルが組み合わせられると、ノードのそれぞれの位置において剰余値を付加するなどによって修正情報を適用することができ、全てのノードが誤差閾値内にある再構成カラーテーブルが得られる。
【0070】
別の例では、最初の再構成差分テーブルが参照テーブルと組み合わせられ、元のカラーテーブルから差し引かれて、どのノードが選択された誤差閾値から外れているかが決定される。
【0071】
この例の方法700は、方法700を実施してカラーテーブルをファイルまたはビットストリームに圧縮するために、プロセッサおよびメモリを有するコンピューティング装置のようなシステムを制御するための、1つまたはより多くのハードウェア装置およびプログラムの組み合わせを含むように実施可能である。例えば、方法700は、方法700を行うためにプロセッサを制御するよう、コンピュータのメモリデバイスに格納された実行可能な命令の組として実施可能である。
【0072】
図8は、圧縮差分カラーテーブル802および修正情報804を含むメモリデバイス800の例を示しており、これらはメモリデバイス100の修正データ106の一部として含まれることができる。1つの例では、圧縮差分カラーテーブル802および修正情報804は方法700を用いて生成可能であり、710においてメモリデバイス800に格納される。別の例では、圧縮差分カラーテーブル802および修正情報804は、710において格納された情報を有してよい別のメモリデバイスから再生される。
【0073】
メモリデバイス800に格納された圧縮差分カラーテーブル802は、差分カラーテーブルの非可逆圧縮からの量子化係数806を表すビットを含んでいる。圧縮差分カラーテーブル802の量子化係数806は、706において生成可能である。1つの例では、量子化係数806はバイナリファイルとして格納される。別の例では、量子化係数806は可逆圧縮を用いてさらに圧縮されている。メモリデバイス800は、ステップサイズΔまたは他の情報のような、量子化係数のデコードに関連する追加情報を含むことができる。
【0074】
修正情報804は、最初の再構成差分テーブルのノードの組に付加されて、それらのノードの値を誤差閾値内とするための、剰余値808を含んでいる。剰余値808は、708で生成可能である。修正情報804はまた、剰余値808に対応するノードの位置について、708において生成されたノード位置情報のような、剰余値で修正されるノードの組の位置に関するノード位置情報810を含むことができる。1つの例では、剰余値808およびノード位置情報810は、バイナリファイルとして格納される。別の例では、剰余値808およびノード位置情報810は、可逆圧縮を用いてさらに圧縮されている。
【0075】
1つの例では、メモリデバイス800は、インクカートリッジのような供給部品812上に含まれる。この供給部品は、印刷装置200に対応しうる印刷装置814に関連して動作するよう接続可能である。印刷装置814は別個のメモリデバイス816を含むことができ、これはメモリ224に対応しうる。1つの例では、この別個のメモリデバイス816は、706において生成された係数ビット割り当てテーブルのような、係数ビット割り当てテーブル(CBAT)818を含んでいる。別個のメモリデバイス816はまた、702で生成された参照テーブルのような参照テーブル820を含むことができ、これは参照カラーテーブル108に対応しうる。別の例では、CBAT818は代替的に、メモリデバイス800に含めることができる。
【0076】
圧縮差分テーブル802および修正情報804は、複数の差分カラーテーブル822a、822b、...、822nのうち1つの差分カラーテーブル822aに含めることができる。1つの例では、カートリッジのインク色に関するカラーテーブル情報が、差分カラーテーブル822aとして含まれる。他の差分カラーテーブル822b~822nは、それぞれの種類の媒体/色分解方法(Kのみ、およびCMYKブラック色分解方法のような)についてのカラーテーブルを含むことができる。複数の差分カラーテーブル822a~822nは、N個の異なるカラーテーブルに関連することができ、そしてN個の差分カラーテーブルの各々は、量子化係数、剰余値、およびノード位置情報の固有の組を含むことができる。さらに、別個のメモリデバイス816は、各々の着色剤についての複数の差分カラーテーブル822a~822bの各々における量子化係数に対応する、複数のCBATを含むことができる。
【0077】
図9は、メモリデバイス800の圧縮カラー色差テーブル822aをデコードする方法900を示している。逆LZMAまたは逆GZIP(すなわち、406において適用された可逆圧縮の逆)のような標準的な可逆復元技術が、可逆圧縮された差分カラーテーブル802および修正情報804に対して902で適用されて、量子化DCT係数を含むバイナリストリーム、および剰余値やノード位置といった修正情報がもたらされる。係数ビット割り当てテーブル(CBAT)818を使用して、バイナリストリーム中のどの位の数のビットが各々のノード位置に属するかを決定することができる。係数ビット割り当てテーブル818は量子化DCT係数806に適用され、904においてDCT係数が再構成される。逆DCT変換が、906においてDCT係数に適用される。これらの係数には量子化ステップサイズΔが掛けられ、最も近い整数へと丸められて、最初の再構成差分カラーテーブルが908において得られる。
【0078】
修正情報804は910において最初の再構成差分カラーテーブルに適用されて、復元された差分カラーテーブルが得られる。1つの例では、修正情報804は剰余値808を含んでおり、これは最初の再構成カラーテーブルのノードの組に適用されて、復元された差分カラーテーブルを得ることができる。例えば、ある識別されたノード位置についての剰余値は、最初の再構成差分テーブルにある対応するノード位置の値に付加される。このプロセスは、修正情報804にある剰余値の各々について繰り返される。
【0079】
参照テーブル820は、910からの復元された差分テーブルに付加されて、912において最終の再構成カラーテーブルが得られる。1つの例では、復元された差分テーブルおよび参照テーブル820はそれぞれM3個のノードを含み、そして復元された差分テーブルの各々のノードの値は、参照テーブル620にある対応するノードの値に付加されて、最終の再構成カラーテーブルの対応するノードの値がもたらされる。かくして、復元された差分テーブルのノード位置jの値は参照テーブル820のノード位置jの値に付加されて、最終の再構成カラーテーブルのノード位置jの値がもたらされ、ここでjは1からM3のノード位置である。最終的に再構成されたJin次元からJout次元のカラーテーブルは、カラーマネジメントシステムに適用可能である。
【0080】
1つの側面では、本開示は、複数の供給部品を含む印刷エンジンに向けられており、印刷エンジンは印刷用のある種類の媒体を受け入れ、メモリデバイス上のノードの組を含む参照カラーテーブル、および供給部品上の剰余値の組を含む修正データを含んでおり、修正データは参照テーブルのノードの組を、当該種類の媒体を印刷するためのカスタマイズ化カラーテーブルへと変換する。参照カラーテーブルは第1のメモリデバイスに配置可能であり、修正データは第2のメモリデバイスに配置される。印刷エンジンは印刷用に複数の種類の媒体を受け入れることができ、そして修正データは修正データの複数の組を含んでいて、参照テーブルを複数のカスタマイズ化カラーテーブルへと変換し、ここで修正データの各組は、複数の種類の媒体の1つについて、参照テーブルのノードの組を複数のカスタマイズ化カラーテーブルの1つへと変換する。供給部品はインクカートリッジであることができる。
【0081】
本願では特定の例について図示し説明してきたが、本開示の範囲から逸脱することなしに、種々の代替的および/または均等な実施形態で、図示し説明した特定の例の置換を行ってよい。本願は、ここに説明した特定の例のすべての改変および変形を包含することを意図している。従ってこの開示は、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ制限されることが意図される。