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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】鏡装置
(51)【国際特許分類】
   A47G 1/00 20060101AFI20230217BHJP
   A47B 67/02 20060101ALI20230217BHJP
   A47K 1/02 20060101ALI20230217BHJP
【FI】
A47G1/00 Z
A47B67/02 502K
A47K1/02 E
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019014829
(22)【出願日】2019-01-30
(65)【公開番号】P2020120946
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2021-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山上 勝也
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-136536(JP,A)
【文献】特開2016-034355(JP,A)
【文献】特開2007-195776(JP,A)
【文献】特開2005-245478(JP,A)
【文献】特許第6180892(JP,B2)
【文献】特開2019-003295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 1/00
A47B 67/02
A47K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鏡と、
前記鏡の下方から前記鏡よりも前方向に突出する携帯端末用の搭載台と、
鏡の下方に設けられた取付け部と、
を備え、
前記搭載台は、
前記携帯端末が載る載置部と、
前記載置部に載った前記携帯端末の下端部の位置を保つ位置決め部と、
を有し、
前記載置部は、移動子を有し、
前記取付け部は、前記載置部が移動可能に構成されたガイドレールを有し、
前記移動子は、前記ガイドレールに対して抵抗が生じた状態で、前記取付け部に取り付けられている、
鏡装置。
【請求項2】
前記ガイドレールは、複数の凸部を有し、
前記搭載台は、前記移動子が前記凸部を乗り越えて前記ガイドレールに沿って移動するよう構成されている、
請求項1記載の鏡装置。
【請求項3】
前記位置決め部は、前記載置部から上方向に突出して、前記携帯端末の下端部に対し前方に対向する、
請求項1又は請求項2記載の鏡装置。
【請求項4】
前記鏡を保持するサッシを更に備え、
前記搭載台は、前記サッシに沿って取り付けられている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の鏡装置。
【請求項5】
記搭載台は、前記取付け部に対して取外し可能に取り付けられている、
請求項1~4のいずれか一項に記載の鏡装置。
【請求項6】
設置面に沿って取り付けられ、前面に開口面を有するキャビネットと、
前記キャビネットに対して前記開口面を開閉可能に取り付けられた鏡扉と、
を更に備え、
前記鏡扉は、前記鏡を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載の鏡装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鏡装置に関する。より詳細には、鏡を備える鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来のカウンタが記載されている。特許文献1に記載のカウンタは、カウンタに固定される第1の支持棒と、第1の支持棒に同心状に配置される第2の支持棒と、ステージと、を備える。第2の支持棒は第1の支持棒に対して可動である。第2の支持棒の上端にはステージが設けられている。ステージには、端末機器が取り付けられる。
【0003】
特許文献1に係るカウンタでは、ステージに端末機器が取り付けられることで、カウンタよりも高い位置において、端末機器を配置できる。これにより、ユーザは端末機器を用いて、例えば、画像等を見ながら、カウンタで作業をすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-143663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般に、カウンタよりも高い位置に鏡が配置されることが多い。このため、特許文献1に記載の発明では、鏡の近くに端末機器を配置することができる。しかし、特許文献1に記載の発明では、鏡の近くに端末機器を取り付けるために、第1の支持棒、第2の支持棒及びステージ等のように、カウンタから離すための長いアームが必要であるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、アームを用いなくても、鏡の近くに携帯端末を置くことができる鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の鏡装置は、鏡と、前記鏡の下方から前記鏡よりも前方向に突出する携帯端末用の搭載台と、鏡の下方に設けられた取付け部と、を備える。前記搭載台は、前記携帯端末が載る載置部と、前記載置部に載った前記携帯端末の下端部の位置を保つ位置決め部と、を有する。前記載置部は、移動子を有する。前記取付け部は、前記載置部が移動可能に構成されたガイドレールを有する。前記移動子は、前記ガイドレールに対して抵抗が生じた状態で、前記取付け部に取り付けられている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の上記態様の鏡装置によれば、アームを用いなくても、鏡の近くに携帯端末を置くことができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る鏡装置の斜視図である。
図2図2は、同上の鏡装置の搭載台の近傍の拡大斜視図である。
図3図3は、同上の鏡装置の取付け部と搭載台との分解斜視図である。
図4図4は、変形例1の鏡装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)実施形態
以下、本実施形態に係る鏡装置について、詳細に説明する。
【0011】
本実施形態に係る鏡装置は、図1に示すように、洗面台1である。洗面台1は設置面82に取り付けられている。設置面82は、本実施形態では、鉛直面で、かつ洗面台1に沿った面を意味する。本実施形態に係る設置面82は、脱衣所等の部屋の壁面である。ここで、本開示では、壁面に直交する方向を「前後方向」として定義し、壁面に沿い、かつ水平面に沿う方向を「左右方向」として定義する。また、前後方向のうち、壁面からカウンタに向かう方向を「前方向」とし、その反対方向を「後方向」として定義する。
【0012】
洗面台1は、壁面に対し、後方向の端部において、左右方向の全長にわたって接合されており、いわゆる片持ち梁状に支えられている。要するに、本実施形態に係る洗面台1は、フロート式洗面台である。本開示でいう「フロート式洗面台」とは、下方にスペースがあり、一見すると浮いているように見える洗面台を意味する。
【0013】
洗面台1は、下キャビネット7と、ワークトップ6と、立壁5と、ミラーキャビネット2と、を備える。
【0014】
下キャビネット7は、ワークトップ6の下方に設けられている。下キャビネット7は、本実施形態では、収納ボックス71と、収納ボックス71に対して引出し可能に取り付けられた引出し部72と、を備える。下キャビネット7は、本実施形態では、床面81に対してスペースを介して上方向に配置された状態で、設置面82に取り付けられている。
【0015】
ワークトップ6は、下キャビネット7に載り、設置面82に対して固定されている。ワークトップ6は、下キャビネット7に対して取り付けられてもよいし、設置面82に対して取り付けられてもよい。ワークトップ6は、カウンタ面61と、ボウル62と、バックガード63と、を備える。
【0016】
カウンタ面61は、上方向を向く略平面であり、本実施形態では水平面に沿っている。カウンタ面61は、例えば、洗顔フォーム、化粧水、化粧品等の小物を置くことができる。カウンタ面61は、ボウル62を囲むように形成されており、ボウル62に隣接している。
【0017】
ボウル62は、水栓64から吐出された水(湯を含む)を受ける。本実施形態に係るボウル62は洗面ボウルである。ただし、ここでいう洗面ボウルは、顔を洗うことに用いられるだけでなく、例えば、手、脚等の身体の一部を洗うためや、衣服や物を洗うために用いられてもよい。ボウル62は、上面に開口面を有している。本実施形態では、ボウル62の開口面はカウンタ面61と同一平面上に位置している。したがって、本実施形態では、ボウル62は、カウンタ面61から下方向に凹んでいる。
【0018】
バックガード63は、カウンタ面61に付着した水が設置面82に付着するのを防止する。バックガード63は、カウンタ面61の後方向の端部から上方向に突出している。
【0019】
立壁5は、設置面82に取り付けられた防水壁である。立壁5は板状に形成されている。立壁5は、ワークトップ6のバックガード63の上端面に載った状態で、設置面82に取り付けられている。立壁5の下端面とバックガード63の上端面との間は、例えば、シーリング材で接続されている。立壁5は、ワークトップ6とミラーキャビネット2との間の全面にわたって存在する。
【0020】
ミラーキャビネット2は、鏡扉22を有するキャビネット21である。ミラーキャビネット2は、前面に開口面を有するキャビネット21と、キャビネット21に対して開口面を開閉可能に取り付けられた鏡扉22と、を備える。
【0021】
キャビネット21は設置面82に沿って取り付けられる。キャビネット21の内部は、例えば、複数の仕切りを有し、複数の仕切りによって複数の収納空間が形成されている。キャビネット21は、本実施形態では、合成樹脂により構成されるが、本開示に係るキャビネット21は、木材、金属等で構成されてもよい。
【0022】
鏡扉22は、鏡222を含む扉である。鏡扉22は、本実施形態では、扉本体221と、扉本体221の前面に取り付けられた鏡222と、を備える。扉本体221は、キャビネット21に対し、回転可能に取り付けられる。扉本体221の回転軸は、上下方向に平行である。扉本体221は、キャビネット21の開口面を開閉可能な状態で、キャビネット21に対して取り付けられている。鏡222は、本実施形態では、板状に形成されており、扉本体221の前面において、サッシ223で取り付けられている。
【0023】
サッシ223は、鏡222を保持した状態で、扉本体221に取り付けられる。サッシ223は、本実施形態では、鏡222の上方向の端部と下方向の端部との両方を保持する。ただし、本開示に係るサッシ223は、鏡222の外周全周を保持してもよく、要するに、鏡222の外周部の少なくとも一部を保持すればよい。
【0024】
本実施形態に係る鏡扉22は、三面鏡を構成する。鏡扉22は、中央扉25と、左扉24と、右扉23と、を備える。右扉23の回転軸は、右扉23の左側の端部にある。左扉24の回転軸は、左扉24の右側の端部にある。中央扉25の回転軸は、中央扉25の右側の端部にある。ただし、本開示に係る鏡扉22は、三面鏡でなくてもよく、一つの扉で構成されてもよい。
【0025】
ミラーキャビネット2は、図2に示すように、鏡222の下方から鏡222よりも前方向に突出する携帯端末9用の搭載台3と、取付け部4と、を備える。
【0026】
取付け部4は、搭載台3が取り付けられる部分である。取付け部4は、本実施形態では、鏡扉22の下方(要するに、鏡222の下方)に配置されている。キャビネット21の下端部には、縁部材26が取り付けられており、縁部材26に対して、取付け部4が取り付けられている。要するに、取付け部4は、キャビネット21の下端部に取り付けられている。
【0027】
ただし、本開示では、取付け部4は、キャビネット21に対して直接的に取り付けられてもよい。キャビネット21と取付け部4との取付けは、例えば、ねじ、釘、リベット、接着、溶接、嵌合等による接合により実現される。
【0028】
縁部材26は、キャビネット21の下端面を覆う化粧材である。縁部材26の左右方向の寸法は、キャビネット21の左右方向の長さと同じである。縁部材26の上下方向の寸法は、取付け部4の上下方向の寸法よりも大きい。
【0029】
取付け部4は、図3に示すように、支持板41と、一対のガイドレール42と、を備える。一対のガイドレール42は、支持板41の左右方向の両端部に設けられている。各ガイドレール42は、本実施形態では、支持板41の左右方向の端部から上方向に突出している。各ガイドレール42は、前後方向に沿って延びた溝421を有する。本実施形態に係る溝421は、上下方向に離れた一対の突条422で構成されている。一対のガイドレール42における溝421同士は、互いに対向している。
【0030】
搭載台3は、取付け部4に対して、収納位置と、引出し位置との間で、移動可能に取り付けられている。搭載台3は、本実施形態では、取付け部4に対して、前後方向に移動可能に取り付けられており、要するに、鏡222に対して、前後方向に可動である。本実施形態では、搭載台3は、取付け部4に対して取り外すこともできる。搭載台3は、取付け部4に取り付けられることで、下側のサッシ223に沿う。搭載台3は、載置部31と、蓋32と、複数の移動子33と、を備える。
【0031】
ここで、本開示でいう「収納位置」とは、搭載台3のうちの載置部31が取付け部4に収まった位置を意味する。「引出し位置」とは、例えば図2における想像線で示す搭載台3の位置を意味する。
【0032】
載置部31は、携帯端末9が載る部分である。載置部31は、本実施形態では、水平面に沿った平板状に形成されている。ただし、本開示に係る載置部31は、携帯端末9が載ればよく、平板状でなくてもよく、枠状であってもよいし、棒状であってもよい。収納位置にある載置部31は、支持板41に対して、上下方向にみて重なっている。
【0033】
蓋32は、載置部31の前方向の端部に設けられ、載置部31が収納位置にあるときに、取付け部4の前側の端部を覆う。本実施形態では、蓋32は、載置部31の上面よりも上方向に突出し、かつ載置部31の下面よりも下方向に突出する。本実施形態では、蓋32部のうちの載置部31よりも上方向に突出した部分が位置決め部321を構成する。
【0034】
位置決め部321は、載置部31に載った携帯端末9の下端部の位置を保つ。位置決め部321は、本実施形態では、載置部31の前端部において上方向に突出している。載置部31に携帯端末9を載せると、図1に示すように、位置決め部321は、携帯端末9の下端部に対して、前方に対向する。本実施形態では、携帯端末9の背面を鏡222に当てた状態で、携帯端末9の下端部の位置が位置決め部321によって保たれる。これによって、本実施形態に係る位置決め部321は、携帯端末9の下端部の位置が前方向に移動するのを制限することができ、要するに、携帯端末9の下端部の位置を保つことができる。
【0035】
本実施形態に係る位置決め部321は、携帯端末9の下端部が前方向に移動するのを制限したが、例えば、位置決め部321は、携帯端末9の下端部を前後方向の両側から挟んで、携帯端末9を保持してもよい。この場合、位置決め部321によって、携帯端末9を自立させてもよい。
【0036】
移動子33は、ガイドレール42に沿って移動する。移動子33は、載置部31に左右方向の両端面から左右方向のうちの載置部31から離れる方向に突出する。移動子33は、本実施形態では、一の載置部31の端面において、前後方向に複数ある。このため、載置部31は、水平面に沿った状態を保ったまま、前後方向に移動することができ、要するに、スライド移動することができる。
【0037】
移動子33は、ガイドレール42に対して一定の抵抗を有する状態で、取付け部4に取り付けられている。このため、載置部31は、取付け部4に対して移動するが、任意の位置で保持される。このため、本実施形態では、搭載台3は、取付け部4に対して、収納位置と引出し位置との間で、無段階で移動させることができる。
【0038】
本開示では、ガイドレール42に、移動子33の位置を保持できる複数の凸部を設けてもよい。搭載台3に対して、一定の力を加えて移動させると、移動子33が凸部を乗り越える。これによって、搭載台3は、取付け部4に対して段階的に移動させることができる。
【0039】
携帯端末9は、可搬性を有する情報処理端末である。携帯端末9は、本実施形態では、例えば、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の通信ネットワークを介して電気信号を授受可能な端末が挙げられる。また、携帯端末9は、液晶テレビ、デジタルフォトフレーム等であってもよい。携帯端末9は、一時的に搭載台3に置くものに限らず、長期間にわたって搭載台3に置かれてもよい。携帯端末9は、有線でデータを送受信可能に構成されてもよい。
【0040】
このように、本実施形態では、鏡222に沿って、又は鏡222の一部に重なるようにして、携帯端末9を配置することができる。このため、ユーザは、携帯端末9を搭載台3に置きながら、例えば、化粧、整髪、洗面等の身支度を行うことができる。しかも、本実施形態では、携帯端末9の背面を鏡222に当てることで、携帯端末9の表示面を水平面に対して傾斜させた状態で保つことができる。このため、ユーザは、携帯端末9を見やすい。
【0041】
また、携帯端末9の下端部の位置を位置決め部321で保つことができ、携帯端末9を安定して置くことができるため、ユーザを被写体として、例えば、写真、動画撮影、テレビ電話等を行いやすい。
【0042】
(2)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0043】
(2.1)変形例1
上記実施形態では、ボウル62は、カウンタ面61から下方向に凹んでいたが、例えば、図4に示すような態様であってもよい。本変形例に係るボウル62は、カウンタ面61から上方向に突出する、いわゆるベッセル式の洗面器である。
【0044】
本変形例に係る鏡222は、設置面82に取り付けられている。鏡222は、板状であり、設置面82に取り付けられている。鏡222の設置面82に対する取付けは、例えば、サッシ、フック、ハンガー金具等の取付け部材を介した取付けのほか、接着等によっても実現される。
【0045】
搭載台3は、鏡222の下端面に沿って配置されており、設置面82に取り付けられている。上記実施形態では、搭載台3は、鏡222に対して移動したが、本変形例では、鏡222に対して固定されている。ただし、本変形例に係る搭載台3は、上記実施形態と同様、載置部31と、位置決め部321と、を有する。位置決め部321の詳細は、上記実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0046】
(2.2)その他の変形例
以下、実施形態の変形例を列挙する。
【0047】
上記実施形態では、鏡装置は洗面台1であったが、本開示に係る鏡装置は、例えば、浴室の鏡、化粧台等に適用されてもよい。
【0048】
上記実施形態では、位置決め部321は載置部31から上方向に突出していたが、本開示では、位置決め部321は、載置部31から凹む溝で構成されてもよい。
【0049】
ボウル62の形状は、略矩形状に限らず、円形、オーバル型、ハート形等であってもよい。また、ボウル62は、洗面ボウルでなくてもよく、手洗い器等であってもよい。
【0050】
上記実施形態に係る鏡装置としての洗面台1は、フロート式の洗面台であったが、本開示では、床面に設置された洗面台であってもよい。
【0051】
本開示にて、「略平行」、又は「略直交」のように「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、「略平行」とは、実質的に「平行」であることを意味し、厳密に「平行」な状態だけでなく、数%程度の誤差を含む意味である。他の「略」を伴った表現についても同様である。
【0052】
また、本開示において「前端部」及び「前端」などのように、「…端部」と「…端」とで区別した表現が用いられている。例えば、「前端部」とは、「前端」を含む一定の範囲を持つ部分を意味する。他の「…端部」を伴った表現についても同様である。
【0053】
(3)態様
以上説明したように、第1の態様に係る鏡装置は、鏡222と、鏡222の下方から鏡222よりも前方向に突出する携帯端末9用の搭載台3と、を備える。搭載台3は、携帯端末9が載る載置部31と、載置部31に載った携帯端末9の下端部の位置を保つ位置決め部321と、を有する。
【0054】
この態様によれば、ユーザは、例えば、携帯端末9を搭載台3に置きながら、鏡222を使用することができ、例えば、化粧、整髪、洗面等の身支度を行うことができる。
【0055】
第2の態様に係る鏡装置では、第1の態様において、位置決め部321は、載置部31から上方向に突出して、携帯端末9の下端部に対し前方に対向する。
【0056】
この態様によれば、携帯端末9を立て掛けても、携帯端末9の下端部が前方向に移動するのが制限される。このため、携帯端末9を載置部31に比較的容易に置くことができる上に、載置部31に対する支持状態が安定する。
【0057】
第3の態様に係る鏡装置では、第1又は第2の態様において、鏡222を保持するサッシ223を更に備える。搭載台3は、サッシ223に沿って取り付けられる。
【0058】
この態様によれば、載置部31と鏡222との間に、携帯端末9を立て掛けることができる。したがって、鏡222に沿って、又は鏡222の一部に重なるようにして携帯端末9を置くことができる。
【0059】
第4の態様に係る鏡装置では、第1~第3のいずれか一つの態様において、鏡222の下方に設けられた取付け部4を更に備える。搭載台3は、取付け部4に対して移動可能に取り付けられる。
【0060】
この態様によれば、搭載台3において鏡222よりも突出する寸法を変化させることができる。これにより、携帯端末9の表示面の角度をユーザが使い易い角度にすることができる。
【0061】
第5の態様に係る鏡装置では、第1~第3のいずれか一つの態様において、鏡222の下方に設けられた取付け部4を更に備える。搭載台3は、取付け部4に対して取外し可能に取り付けられる。
【0062】
この態様によれば、搭載台3を用いない場合には、取付け部4から搭載台3を取り外すことができる。
【0063】
第6の態様に係る鏡装置では、第1~第5のいずれか一つの態様において、設置面82に沿って取り付けられ前面に開口面を有するキャビネット21と、キャビネット21に対して開口面を開閉可能に取り付けられた鏡扉22と、を更に備える。鏡扉22は、鏡222を含む。
【0064】
この態様によれば、ミラーキャビネットに対して、携帯端末9を搭載台3に置きながら、鏡222を使用することができる。
【0065】
第2~第5の態様に係る構成については、鏡装置に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 洗面台(鏡装置)
21 キャビネット
22 鏡扉
222 鏡
223 サッシ
3 搭載台
31 載置部
321 位置決め部
4 取付け部
9 携帯端末
図1
図2
図3
図4