IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 任天堂株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社インテリジェントシステムズの特許一覧

特許7228827情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム
<>
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図1
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図2
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図3
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図4
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図5
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図6
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図7
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図8
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図9
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図10
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図11
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図12
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図13
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図14
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図15
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図16
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図17
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図18
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図19
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図20
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図21
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/822 20140101AFI20230217BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20230217BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20230217BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230217BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230217BHJP
【FI】
A63F13/822
A63F13/35
A63F13/847
A63F13/45
A63F13/69
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2018074496
(22)【出願日】2018-04-09
(65)【公開番号】P2019180720
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2021-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】397037890
【氏名又は名称】株式会社インテリジェントシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】松下 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】畑中 哲生
(72)【発明者】
【氏名】大橋 雄史
(72)【発明者】
【氏名】前田 耕平
【審査官】大塚 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-073201(JP,A)
【文献】特開2012-249770(JP,A)
【文献】特開2017-064082(JP,A)
【文献】特開2016-036613(JP,A)
【文献】特許第6208908(JP,B1)
【文献】特開2018-042747(JP,A)
【文献】特開2017-046918(JP,A)
【文献】暴魔大戦 - 暴魔大戦の概要 - わかりやすく解説 Weblio辞書,2016年03月28日,インターネット<URL:https://www.weblio.jp/wkpja/content/暴魔大戦_暴魔大戦の概要>
【文献】[mixi]☆★過去の戦跡★☆ ~以前の戦闘結果~ - 暴魔大戦 魔界『特殊工務店』 | mixiコミュニティ https://,2007年11月20日,インターネット<URL:https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2785646&id=25165009>
【文献】[ファンタジードライブ]ギルドバトルの詳細解説,ファンドラ攻略完全図鑑[公認][online],2017年05月29日,インターネット<URL:https://www.dopr.net/article/5092483601006592>,[2022年 3月22日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末を含み、前記複数のグループが複数の仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理システムであって、
所定期間中において、前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記複数の仮想地点の中から選択された、前記複数のグループのうちの何れかが取っている仮想地点に関連して行われる、結果によって獲得できる小スコアが変化する小ゲームに関する小ゲーム処理を実行する小ゲーム処理実行手段と、
前記所定期間中において、前記小ゲーム処理の結果に応じて決定された前記小スコアに基づいて、前記選択された仮想地点における、前記ユーザが属するグループに関するスコアを更新する仮想地点スコア更新手段と、
前記所定期間終了後に、前記複数の仮想地点のそれぞれにおける、前記複数のグループのそれぞれに関するスコアに基づいて、前記それぞれの仮想地点を前記複数のグループのうちの何れが取ったものとするかの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われた場合、前記それぞれの仮想地点と、前記判定手段により当該仮想地点を取ったと判定されたグループとを対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による前記記憶とを所定の終了条件を満たすまで繰り返した後、前記複数の仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力手段と、を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記結果出力手段は、前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による前記記憶とを所定の回数繰り返した後、前記複数の仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記仮想地点スコア更新手段は、前記小ゲーム処理の結果に基づいて、前記選択された仮想地点における、前記ユーザが属するグループに関するスコアを累積的に加算し、
前記判定手段は、所定期間終了後に、累積された前記スコアに基づいて、前記判定を行う、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記所定期間において前記小ゲーム処理が複数回行われた場合、前記判定手段は、前記所定期間において行われた複数の前記小ゲーム処理の結果に基づいて、前記判定を行う、請求項1から3の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記仮想地点に関連した前記小ゲームを行ったユーザおよび前記小ゲームを行っているユーザの少なくとも何れか一方のユーザに関するユーザ情報を記憶手段に記憶させるユーザ情報記憶手段をさらに備え、
前記仮想地点スコア更新手段は、前記小ゲーム処理の結果と、前記ユーザ情報とに基づいて、前記スコアを更新する、請求項1から4の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ユーザ情報記憶手段は、前記ユーザ情報をリアルタイムで前記記憶手段に記憶させる、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記判定手段は、
前記所定期間において所定の条件が満たされない場合には、当該所定期間終了後に前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れが取ったものとするかの判定を行い、
前記所定期間において前記所定の条件が満たされた場合には、当該所定期間中に前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れが取ったものとするかの判定を行う、請求項1から6の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記所定の条件は、前記スコアに関する条件である、請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記所定期間において前記所定の条件が満たされた場合、前記所定期間が終了するまで前記小ゲーム処理の実行を制限する制限手段をさらに備える、請求項7又は8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記所定期間において前記所定の条件が満たされた場合、前記所定期間が終了するまで、前記判定が行われた前記仮想地点に関連して行われる前記小ゲームの前記小ゲーム処理の実行を制限する制限手段をさらに備える、請求項7から9の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記仮想地点スコア更新手段は、
ユーザの指示に応じて、ユーザに関連付けられた所定のゲームパラメータを用いる量、又は、前記ゲームパラメータを用いるか否かを設定することが可能であり、
前記設定に応じて、前記スコアを更新する量を異ならせる、請求項1から10の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記端末は、前記複数のユーザのうち、前記仮想地点に関連した前記小ゲームを行ったユーザおよび前記小ゲームを行っているユーザの少なくとも何れか一方の特定のユーザに関する情報を、前記仮想地点に対応して表示するユーザ情報表示手段をさらに備える、請求項1から11の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記仮想地点情報更新手段は、第1の仮想地点に関連して行われた小ゲームに関する前記小ゲーム処理の結果に基づいて、前記端末を操作するユーザが属するグループに対応する、前記第1の仮想地点に関するスコアおよび前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関するスコアを更新する、請求項1から12の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記小ゲーム処理実行手段は、前記記憶手段において第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関連した小ゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記小ゲーム処理を実行する、請求項1から13の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項15】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末を含み、前記複数のグループが仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理システムであって、
前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記仮想地点に関連して行われるゲームに関するゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、
前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記グループ毎に、前記仮想地点に関する地点情報を更新する仮想地点情報更新手段と、
所定期間毎に、前記地点情報に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われた場合、前記仮想地点を、前記判定手段により判定されたグループに対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による記憶とを所定の終了条件を満たすまで繰り返した後、前記仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力手段と、を備え、
前記仮想地点情報更新手段は、第1の仮想地点に関連して行われたゲームに関する前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記端末を操作するユーザが属するグループに対応する、前記第1の仮想地点に関する地点情報および前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関する地点情報を更新する、情報処理システム。
【請求項16】
前記第2の仮想地点は前記第1の仮想地点に隣接する仮想地点である、請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記ユーザに関連するパラメータを設定するパラメータ設定手段をさらに備え、
前記仮想地点情報更新手段は、前記ユーザに関連するパラメータに基づいて、前記第2の仮想地点に関する地点情報を更新する、請求項15又は16に記載の情報処理システム。
【請求項18】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末を含み、前記複数のグループが仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理システムであって、
前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記仮想地点に関連して行われるゲームに関するゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、
前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記グループ毎に、前記仮想地点に関する地点情報を更新する仮想地点情報更新手段と、
所定期間毎に、前記地点情報に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われた場合、前記仮想地点を、前記判定手段により判定されたグループに対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による記憶とを所定の終了条件を満たすまで繰り返した後、前記仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力手段と、を備え、
前記ゲーム処理実行手段は、前記記憶手段において第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関連したゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記ゲーム処理を実行する、情報処理システム。
【請求項19】
前記ゲーム処理実行手段は、前記記憶手段において予め定められた第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、前記予め定められた第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関連したゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記ゲーム処理を実行する、請求項18に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記ゲーム処理実行手段は、前記第1の仮想地点に関連したゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記ゲーム処理を実行する、請求項18又は19に記載の情報処理システム。
【請求項21】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末を含み、前記複数のグループが複数の仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
所定期間中において、前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記複数の仮想地点の中から選択された、前記複数のグループのうちの何れかが取っている仮想地点に関連して行われる、結果によって獲得できる小スコアが変化する小ゲームに関する小ゲーム処理を実行する小ゲーム処理実行ステップと、
前記所定期間中において、前記小ゲーム処理の結果に応じて決定された前記小スコアに基づいて、前記選択された仮想地点における、前記ユーザが属するグループに関するスコアを更新する仮想地点スコア更新ステップと、
前記所定期間終了後に、前記複数の仮想地点のそれぞれにおける、前記複数のグループのそれぞれに関するスコアに基づいて、前記それぞれの仮想地点を前記複数のグループのうちの何れが取ったものとするかの判定を行う判定ステップと、
前記判定が行われた場合、前記それぞれの仮想地点と、前記判定ステップで当該仮想地点を取ったと判定されたグループとを対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記判定ステップにおける前記判定と前記記憶制御ステップにおける前記記憶とを終了条件を満たすまで繰り返した後、前記複数の仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力ステップと、を含む、情報処理方法。
【請求項22】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末と通信し、前記複数のグループが複数の仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理装置であって、
所定期間中において、前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記複数の仮想地点の中から選択された、前記複数のグループのうちの何れかが取っている仮想地点に関連して行われる、結果によって獲得できる小スコアが変化する小ゲームに関する小ゲーム処理の結果を取得する小ゲーム結果取得手段と、
前記所定期間中において、前記小ゲーム処理の結果に応じて決定された前記小スコアに基づいて、前記選択された仮想地点における、前記ユーザが属するグループに関するスコアを更新する仮想地点スコア更新手段と、
前記所定期間終了後に、前記複数の仮想地点のそれぞれにおける、前記複数のグループのそれぞれに関するスコアに基づいて、前記それぞれの仮想地点を前記複数のグループのうちの何れが取ったものとするかの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われた場合、前記それぞれの仮想地点と、前記判定手段により当該仮想地点を取ったと判定されたグループとを対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による前記記憶とを終了条件を満たすまで繰り返した後、前記複数の仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力手段と、を備える、情報処理装置。
【請求項23】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末と通信し、前記複数のグループが複数の仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、前記コンピュータを、
所定期間中において、前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記複数の仮想地点の中から選択された、前記複数のグループのうちの何れかが取っている仮想地点に関連して行われる、結果によって獲得できる小スコアが変化する小ゲームに関する小ゲーム処理の結果を取得する小ゲーム結果取得手段と、
前記所定期間中において、前記小ゲーム処理の結果に応じて決定された前記小スコアに基づいて、前記選択された仮想地点における、前記ユーザが属するグループに関するスコアを更新する仮想地点スコア更新手段と、
前記所定期間終了後に、前記複数の仮想地点のそれぞれにおける、前記複数のグループのそれぞれに関するスコアに基づいて、前記それぞれの仮想地点を前記複数のグループのうちの何れが取ったものとするかの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われた場合、前記それぞれの仮想地点と、前記判定手段により当該仮想地点を取ったと判定されたグループとを対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による前記記憶とを終了条件を満たすまで繰り返した後、前記複数の仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力手段として、機能させる、情報処理プログラム。
【請求項24】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末を含み、前記複数のグループが仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記仮想地点に関連して行われるゲームに関するゲーム処理を実行するゲーム処理実行ステップと、
前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記グループ毎に、前記仮想地点に関する地点情報を更新する仮想地点情報更新ステップと、
所定期間毎に、前記地点情報に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行う判定ステップと、
前記判定が行われた場合、前記仮想地点を、前記判定ステップで判定されたグループに対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記判定ステップにおける前記判定と前記記憶制御ステップにおける記憶とを終了条件を満たすまで繰り返した後、前記仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力ステップと、を含み、
前記仮想地点情報更新ステップでは、第1の仮想地点に関連して行われたゲームに関する前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記端末を操作するユーザが属するグループに対応する、前記第1の仮想地点に関する地点情報および前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関する地点情報を更新する、情報処理方法。
【請求項25】
複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末を含み、前記複数のグループが仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記仮想地点に関連して行われるゲームに関するゲーム処理を実行するゲーム処理実行ステップと、
前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記グループ毎に、前記仮想地点に関する地点情報を更新する仮想地点情報更新ステップと、
所定期間毎に、前記地点情報に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行う判定ステップと、
前記判定が行われた場合、前記仮想地点を、前記判定ステップで判定されたグループに対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記判定ステップにおける前記判定と前記記憶制御ステップにおける記憶とを終了条件を満たすまで繰り返した後、前記仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する結果出力ステップと、を含み、
前記ゲーム処理実行ステップでは、前記記憶手段において第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関連したゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記ゲーム処理を実行する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人でゲームを実行するための情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、多人数参加型のゲームであって、複数人が複数のチームに分かれて陣地を取り合うゲームがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-046918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数のユーザによって行われる仮想地点を取り合うゲームにおいて、興趣性を向上させることに関して改善の余地があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、複数のユーザによって行われる仮想地点を取り合うゲームの興趣性を向上させることが可能な情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の構成を採用した。
【0007】
本発明の一例は、複数のグループのうちの何れかに属する複数のユーザのそれぞれによって操作される端末を含む情報処理システムであり、前記情報処理システムは、前記複数のグループが仮想地点を取り合うゲームの進行を制御する。前記情報処理システムは、ゲーム処理実行手段と、仮想地点情報更新手段と、判定手段と、記憶制御手段と、結果出力手段と、を備える。前記ゲーム処理実行手段は、前記端末において行われたユーザの操作に基づいて、前記仮想地点に関連して行われるゲームに関するゲーム処理を実行する。前記仮想地点情報更新手段は、前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記グループ毎に、前記仮想地点に関する地点情報を更新する。前記判定手段は、所定期間毎に、前記地点情報に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行う。前記記憶制御手段は、前記判定が行われた場合、前記仮想地点を、前記判定手段により判定されたグループに対応付けて記憶手段に記憶させる。前記結果出力手段は、前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による記憶とを所定の終了条件を満たすまで繰り返した後、前記仮想地点を取り合うゲームの結果を出力する。
【0008】
上記によれば、判定手段による判定と記憶手段への記憶とが所定期間毎に行われるため、所定期間毎に、仮想地点と対応付けて記憶されるグループが変化する。このためユーザは、所定の期間中に仮想地点が何れのグループと対応付けて記憶されているかの状況によって、ゲームを進めることになり、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0009】
また、前記結果出力手段は、前記判定手段による前記判定と前記記憶制御手段による記憶とを所定の回数繰り返した後、前記仮想地点を取り合うゲームの結果を出力してもよい。
【0010】
上記によれば、ユーザは仮想地点の取り合いを所定の回数繰り返すことができ、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0011】
また、前記仮想地点情報更新手段は、前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記グループ毎に、前記仮想地点に関するスコアを前記地点情報として更新してもよい。前記判定手段は、所定期間毎に、前記スコアに基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行ってもよい。
【0012】
上記によれば、ゲーム処理の結果に基づいて仮想地点に関するスコアを更新し、当該スコアに基づいて前記判定を行うため、ユーザにとって分かり易いゲームとすることができる。
【0013】
また、前記仮想地点情報更新手段は、前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記グループ毎に、前記仮想地点に関するスコアを累積的に加算してもよい。前記判定手段は、所定期間毎に、前記スコアに基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行ってもよい。
【0014】
上記によれば、ゲーム処理の結果に基づいて仮想地点に関するスコアを累積的に加算することができ、累積したスコアに基づいて前記判定を行うことができる。
【0015】
また、前記判定手段は、前記所定期間が経過した時の前記地点情報に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行ってもよい。
【0016】
上記によれば、所定期間が経過した時の前記地点情報に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行うことができ、ユーザは、所定期間が経過するまでの間の状況に応じて、ゲームを進めることになり、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0017】
また、前記所定期間において前記ゲーム処理が複数回行われてもよい。前記判定手段は、前記所定期間において行われた複数の前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行ってもよい。
【0018】
上記によれば、所定期間において行われる複数のゲーム処理の結果に基づいて、前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行うことができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0019】
また、前記情報処理システムは、前記仮想地点に関連した前記ゲームを行ったユーザおよび前記ゲームを行っているユーザの少なくとも何れか一方のユーザに関するユーザ情報を記憶手段に記憶させるユーザ情報記憶手段をさらに備えてもよい。前記仮想地点情報更新手段は、前記ゲーム処理の結果と、前記ユーザ情報とに基づいて、前記地点情報を更新してもよい。
【0020】
上記によれば、ゲーム処理の結果に加えて、仮想地点に参加するユーザに関するユーザ情報に基づいて仮想地点の地点情報を更新することができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0021】
また、前記ユーザ情報記憶手段は、前記ユーザ情報をリアルタイムで前記記憶手段に記憶させてもよい。
【0022】
上記によれば、ユーザの仮想地点へのリアルタイムの参加状況に応じて仮想地点の地点情報を更新することができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0023】
また、前記判定手段は、前記所定期間において所定の条件が満たされない場合には、当該所定期間が経過した時に前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行い、前記所定期間において前記所定の条件が満たされた場合には、当該所定期間中に前記仮想地点を前記複数のグループのうちの何れに対応付けて記憶するかの判定を行ってもよい。
【0024】
上記によれば、所定期間の経過前であっても所定の条件が満たされた場合には仮想地点をグループに対応付けて記憶することができるため、ユーザは状況に応じてゲームを進めることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0025】
また、前記所定の条件は、前記地点情報に関する条件であってもよい。
【0026】
上記によれば、地点情報に関する条件が満たされた場合、所定期間中であっても前記判定を行うため、早期に仮想地点をグループに対応付けて記憶することができる。これにより、ユーザは状況に応じてゲームを進めることができるため、ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0027】
また、前記情報処理システムは、前記所定期間において前記所定の条件が満たされた場合、前記所定期間が経過するまで前記ゲーム処理の実行を制限する制限手段をさらに備えてもよい。
【0028】
上記によれば、所定期間において所定の条件が満たされた場合にはゲーム処理の実行を制限することができ、例えば、早期に仮想地点について所定の条件を満たすようにして他の仮想地点に参加することをユーザに促すことができるといったように、ユーザは状況に応じてゲームを進めることができるため、ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0029】
また、前記情報処理システムは、前記所定期間において前記所定の条件が満たされた場合、前記所定期間が経過するまで、前記判定が行われた前記仮想地点に関連して行われる前記ゲームの前記ゲーム処理の実行を制限する制限手段をさらに備えてもよい。
【0030】
上記によれば、ある仮想地点において所定の条件が満たされた場合、その仮想地点に関連して行われるゲームの実行を制限する。これにより、ユーザは状況に応じてゲームを進めることができるため、ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0031】
また、前記仮想地点情報更新手段は、ユーザの指示に応じて、ユーザに関連付けられた所定のゲームパラメータを用いる量、又は、前記ゲームパラメータを用いるか否かを設定することが可能であり、前記設定に応じて、前記地点情報を更新する量を異ならせてもよい。
【0032】
上記によれば、ゲームパラメータを用いる量またはゲームパラメータを用いるか否かによって、地点情報を更新する量を異ならせることができ、ユーザにゲームパラメータを用いる量または用いるか否かを選択させることができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0033】
また、前記端末は、前記複数のユーザのうち、前記仮想地点に関連した前記ゲームを行ったユーザおよび前記ゲームを行っているユーザの少なくとも何れか一方の特定のユーザに関する情報を、前記仮想地点に対応して表示するユーザ情報表示手段をさらに備えてもよい。
【0034】
上記によれば、ユーザは、仮想地点に参加する特定のユーザに関する情報を見ることができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームにユーザが参加する意欲を向上させることができる。
【0035】
また、前記仮想時点情報更新手段は、第1の仮想地点に関連した行われたゲームに関する前記ゲーム処理の結果に基づいて、前記端末を操作するユーザが属するグループに対応する、前記第1の仮想地点に関する地点情報および前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関する地点情報を更新してもよい。
【0036】
上記によれば、ゲーム処理の結果に基づいて、ユーザが参加した第1の仮想地点に限らず、第1の仮想地点と関連付けられた第2の仮想地点に対しても、地点情報を更新することができ、ユーザにどの仮想地点に参加してゲームを行うかについて様々な選択肢を提供することができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0037】
また、前記第2の仮想地点は前記第1の仮想地点に隣接する仮想地点であってもよい。
【0038】
上記によれば、第1の仮想地点に隣接する第2の仮想地点に対して、地点情報を更新することができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0039】
また、前記情報処理システムは、前記ユーザに関連するパラメータを設定するパラメータ設定手段をさらに備えてもよい。前記仮想地点情報更新手段は、前記ユーザに関連するパラメータに基づいて、前記第2の仮想地点に関する地点情報を更新してもよい。
【0040】
上記によれば、ユーザに関連するパラメータに応じて、第1の仮想地点に関連する又は隣接する第2の仮想地点の地点情報を更新することができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0041】
また、前記ゲーム処理実行手段は、前記記憶手段において第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、前記第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点におけるゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記ゲーム処理を実行してもよい。
【0042】
上記によれば、第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、第1のグループに属するユーザが第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に参加してゲームを行うときに、当該ゲームを有利に進めることができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0043】
また、前記ゲーム処理実行手段は、前記記憶手段において予め定められた第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、前記予め定められた第1の仮想地点に関連付けられた第2の仮想地点に関連したゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記ゲーム処理を実行してもよい。
【0044】
上記によれば、ユーザは、予め定められた第1の仮想地点を自グループに対応付けて記憶させることで自グループに有利にゲームを進めることができる。このため、各ユーザは、第1の仮想地点を重要な地点として戦略的にゲームを進めることになり、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0045】
また、前記ゲーム処理実行手段は、前記第1の仮想地点におけるゲームが前記第1のグループに属するユーザにとって有利になるように、前記ゲーム処理を実行してもよい。
【0046】
上記によれば、第1の仮想地点と第1のグループとが対応付けて記憶されている場合、第1のグループに属するユーザが第1の仮想地点に参加してゲームを行うときに、当該ゲームを有利に進めることができるため、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【0047】
また、他の実施形態は、上記情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であってもよい。また、他の実施形態は、上記情報処理システムの各手段を実行するサーバ、又は、サーバにおいて実行されるプログラムであってもよい。
【発明の効果】
【0048】
本発明によれば、所定期間毎に、仮想地点と対応付けて記憶されるグループが変化するため、ユーザは仮想地点が何れのグループと対応付けて記憶されているかの状況によって、ゲームを進めることになり、仮想地点を複数のグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本実施形態における情報処理システム1の構成の一例を示す図
図2】ユーザ端末3の構成の一例を示すブロック図
図3】本実施形態の情報処理システム1において複数のユーザ間で行われる多人数ゲームの概要を示す図であり、複数の仮想エリアの制圧状況の一例を示す図
図4】本実施形態の情報処理システム1の機能構成の一例を示すブロック図
図5】多人数ゲームが行われる場合の複数のユーザ端末3およびサーバ2において行われる処理の流れを示す図
図6】各ユーザのグループへの割り当ての一例を示す図
図7】制圧判定の概要を示す図
図8】本実施形態の多人数ゲームの全体の概略を示す図
図9】ユーザ端末3の画面に表示される画像の一例を示す図
図10】グループAに属するユーザが指定可能な仮想エリアの一例を示す図
図11】グループBに属するユーザのユーザ端末3の画面に表示される全体画面の一例を示す図
図12】エリア効果アイコン55が及ぼす特定の効果の範囲を説明するための図
図13】仮想エリアに発生する特定の効果の一例を示す図
図14】ユーザの階級と、隣接する仮想エリアに加算されるスコアの割合との関係の一例を示す図
図15】ユーザ端末3のメモリに記憶されるデータの一例を示す図
図16】サーバ2のメモリ又は記憶装置26に記憶されるデータの一例を示す図
図17】サーバ2に記憶されるユーザデータの一例を示す図
図18】サーバ2に記憶されるエリアデータの一例を示す図
図19】ユーザ端末3において行われる端末処理の一例を示すフローチャート
図20】サーバ2において行われるサーバ処理の一例を示すフローチャート
図21図20のステップS205のスコア加算処理の詳細を示すフローチャート
図22図20のステップS210に続く処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0050】
(情報処理システムの全体構成)
以下、図面を参照して、本実施形態のゲームシステム(情報処理システムの一例)について説明する。図1は、本実施形態における情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、サーバ2と、複数のユーザ端末3(図1では3a~3c)とを備える。サーバ2と複数のユーザ端末3とは、ネットワークの一例としてのインターネット4を介して接続される。情報処理システム1は、複数のユーザ端末3およびサーバ2を用いて多人数参加型のゲームを実行する。具体的には、本実施形態では、複数のユーザが複数のグループのうちの何れかに分かれ、グループ間で仮想エリア(仮想地点の一例)を取り合う多人数参加型のゲームが行われる。以下では、グループ間で仮想エリアを取り合う多人数参加型のゲームを「多人数ゲーム」と呼ぶことにする。
【0051】
サーバ2は、有線(無線でもよい)によりインターネット4に接続されている。サーバ2は、少なくとも1つの情報処理部(CPU)と、メモリと、記憶装置とを備える。サーバ2は、本実施形態の多人数ゲームを行うための所定の情報処理プログラムを実行する。なお、サーバ2は、複数のサーバ装置によって構成されてもよいし、1つのサーバ装置によって構成されてもよい。また、サーバ装置と、記憶装置とは物理的に離れた場所に配置され、ネットワーク(例えばインターネット)を介してサーバ装置と記憶装置とが接続されることで、サーバ2が構成されてもよい。
【0052】
ユーザ端末3は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、携帯型又は据置型のゲーム装置等である。複数のユーザ端末3のそれぞれは、異なる種類の端末であってもよいし、同じ種類の端末であってもよい。例えば、複数のユーザ端末3のうちの一部はスマートフォンであってもよいし、複数のユーザ端末3のうちの他の一部はタブレット端末であってもよい。また、複数のユーザ端末3のそれぞれは、異なる種類のOS(Operating System)を有してもよい。ここでは、ユーザ端末3の一例として、スマートフォンが用いられるものとする。例えば、ユーザ端末3は、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)に接続可能であり、携帯電話として機能することが可能である。ユーザ端末3は、モバイル通信網を介してインターネット4に接続される。なお、ユーザ端末3は、無線LANに接続する機能を有しており、無線LAN及びモバイル通信網の少なくとも一方を介してインターネット4に接続可能であってもよい。
【0053】
図1に示されるように、例えば、ユーザ端末3aはユーザaによって使用され、ユーザ端末3bはユーザbによって使用され、ユーザ端末3cはユーザcによって使用される。これらユーザ端末3a~3c以外にも、多数のユーザ端末3がインターネット4を介してサーバ2に接続される。
【0054】
各ユーザ端末3には、所定のゲームアプリケーションがインストールされている。各ユーザは、自身のユーザ端末3においてゲームアプリケーションを実行することにより、所定のゲームを行う。
【0055】
図2は、ユーザ端末3の構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末3は、少なくとも1つのプロセッサ31と、通信部32と、記憶部33と、タッチパネル34と、表示部35とを備える。
【0056】
プロセッサ31は、例えば、図示しないメモリと協働してゲームアプリケーションプログラムを実行する。プロセッサ31は、本実施形態のゲームアプリケーションプログラムの他にも、他の任意のアプリケーションプログラムを実行可能である。
【0057】
通信部32は、インターネット4に接続するための通信モジュールであり、アンテナと通信制御回路とを含む。通信部32は、インターネット4を介してサーバ2と通信を行う。
【0058】
記憶部33は、例えば不揮発性のメモリであり、本実施形態のゲームアプリケーションプログラムや各種設定情報を記憶する。
【0059】
タッチパネル34は、ユーザからの入力を受け付ける入力部である。タッチパネル34は、表示部35の画面上に設けられ、ユーザによってタッチされた画面上の位置を検出する。
【0060】
表示部35は、文字や画像等を画面に表示する表示装置であり、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置等であってもよい。
【0061】
これらの他にも、ユーザ端末3は、スピーカやバッテリ等を備える。また、ユーザ端末3は、ユーザによって操作されるボタンを備えてもよい。
【0062】
(多人数ゲームの概要)
図3は、本実施形態の情報処理システム1において複数のユーザ間で行われる多人数ゲームの概要を示す図であり、複数の仮想エリアの制圧状況の一例を示す図である。
【0063】
本実施形態の多人数ゲームでは、複数のユーザのそれぞれが、複数のグループ(例えば、3つのグループ)のうちの何れかに属し、グループ間で仮想エリアを奪い合うゲームが行われる。図3に示されるように、サーバ2内では、例えば3つのグループA~Cと30の仮想エリアとが定義される。各ユーザは、3つのグループA~Cのうちの何れか1つのグループに割り当てられる。サーバ2内では、各仮想エリアが3つのグループA~Cのうちの何れによって制圧されているかを示す情報が記憶されている。ここで「制圧」とは、仮想エリアが複数のグループのうちの何れかのグループに帰属していることを意味する。
【0064】
図3に示される丸印は1つの仮想エリア(仮想地点)を示している。ここで、「仮想地点」とは、仮想空間における位置、領域、場所等であり、1次元の位置、2次元の領域、3次元の空間を含む。
【0065】
仮想空間には、例えば30個の仮想エリア(仮想エリアE0~E9、E10~E19、E20~E29)が定義されている。図3に示される状態では、仮想エリアE0~E9はグループAによって制圧されており、仮想エリアE10~E19はグループBによって制圧されており、仮想エリアE20~E29はグループCによって制圧されている。なお、図では、白色で塗りつぶされた丸印はグループAによって制圧されていることを示し、斜め斜線で塗りつぶされた丸印はグループBによって制圧されていることを示し、横線で塗りつぶされた丸印はグループCによって制圧されていることを示す。また、以下では、例えば、グループAによって制圧されている仮想エリアを「グループAの仮想エリア」ということがある。
【0066】
各グループは、敵グループの仮想エリアを奪い、自グループの仮想エリアを増やすことを目指す。多人数ゲームの終了時点で最も多い仮想エリアを制圧しているグループが多人数ゲームにおいて勝利したとみなされる。
【0067】
図4は、本実施形態の情報処理システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示されるように、ユーザ端末3は、ゲーム処理部36を備える。ユーザ端末3の記憶部33に記憶されたゲームアプリケーションはプロセッサ31を、ゲーム処理部36として機能させる。
【0068】
ユーザ端末3のゲーム処理部36は、ユーザ端末3のユーザの操作に応じて、後述する戦闘ゲームに係るゲーム処理を実行する。詳細は後述するが、ユーザは、ユーザ端末3を用いて、戦闘ゲームを実行する仮想エリア(仮想地点)を指定し、当該仮想エリアにおいて戦闘ゲームを実行する。ゲーム処理部36は、戦闘ゲームのゲーム処理の結果を、通信部32を介してサーバ2に送信する。
【0069】
一方、サーバ2は、グループ割り当て部20と、ゲーム結果受信部21と、エリアスコア更新部22と、制圧判定部23と、エリア記憶制御部24と、結果判定出力部25と、記憶装置26とを備える。サーバ2のサーバプログラムはCPUを、図4に示す各部(20~25)として機能させる。
【0070】
グループ割り当て部20は、複数のユーザを複数のグループの何れかに割り当てる。グループ割り当て部20は、複数のユーザをグループA~Cの何れかに、人数がほぼ均等となるように振り分ける。例えば、600人のユーザが本実施形態の多人数ゲームに参加する場合、グループ割り当て部20は、600人のユーザを、グループA~Cのそれぞれに200人のユーザが属するように振り分ける。
【0071】
ゲーム結果受信部21は、各ユーザ端末3からゲーム処理部36によって行われた戦闘ゲームの結果を受信する。ゲーム結果受信部21は、ゲーム処理の結果を受信すると、エリアスコア更新部22に当該結果を出力する。
【0072】
エリアスコア更新部22は、各仮想エリアのエリアスコア値を更新する。具体的には、エリアスコア更新部22は、各ユーザ端末3において行われた戦闘ゲームの結果を取得し、当該戦闘ゲームの結果を送信したユーザ端末3に対応するユーザが属するグループのエリアスコアに、当該戦闘ゲームの結果に応じたスコアを加算する。例えば、エリアスコア更新部22は、グループAのユーザが仮想エリアE8において戦闘ゲームを行った場合、当該戦闘ゲームの結果に応じたスコア値を、仮想エリアE8におけるグループAのエリアスコア値に加算する。
【0073】
制圧判定部23は、所定期間(例えば、2時間)毎に、エリアスコア更新部22によって更新された最新のエリアスコアに基づいて、仮想エリア毎に制圧判定を行う。ここで、制圧判定とは、その仮想エリアをグループA~Cのうちのどのグループに帰属させるかの判定である。
【0074】
エリア記憶制御部24は、制圧判定部23によって制圧判定が行われた場合、当該制圧判定によってその仮想エリアを制圧したと判定されたグループと、その仮想エリアとを対応付けて記憶装置26に記憶させる。すなわち、記憶装置26には、どのグループがどの仮想エリアを制圧しているかの情報が記憶され、この情報が所定期間毎に更新される。
【0075】
制圧判定部23による制圧判定と、エリア記憶制御部24による記憶装置26へのどのグループがどの仮想エリアを制圧しているかの情報の記憶とが所定回数(例えば、22回)繰り返される。制圧判定部23による制圧判定と、記憶装置26への記憶とが所定回数繰り返された後、結果判定出力部25は、複数のグループのうちのどのグループが多人数ゲームに勝利したか否かを判定し、その判定結果を出力する。具体的には、結果判定出力部25は、多人数ゲームの結果を各ユーザ端末3に送信する。また、結果判定出力部25は、多人数ゲームの結果に基づいて、勝利したユーザに対して報酬を付与する。各ユーザ端末3では、多人数ゲームの結果が表示されるとともに、付与された報酬に関する情報が表示される。
【0076】
図5は、多人数ゲームが行われる場合の複数のユーザ端末3およびサーバ2において行われる処理の流れを示す図である。
【0077】
図5に示されるように、サーバ2は適宜のタイミングで多人数ゲームへのユーザの参加の受付を開始する(ステップS1)。サーバ2が多人数ゲームへのユーザの参加の受付を開始すると、各ユーザは、自身のユーザ端末3を用いて、多人数ゲームへの参加を申請する(ステップS2)。サーバ2は、ユーザ端末3からの参加申請に基づいて、参加を申請したユーザを、3つのグループの何れかに割り当てる(ステップS3)。サーバ2は、ユーザを3つのグループのうちの何れか1つのグループに割り当てた場合、当該ユーザをどのグループに割り当てたかを示す情報を当該ユーザに送信する。
【0078】
サーバ2には予め複数のユーザが登録されており、各ユーザに関する情報が記憶されている。例えば、サーバ2は、各ユーザが有するキャラクタの種類やキャラクタのレベル、ユーザのゲームの技量に関するレベル等を記憶している。サーバ2は、これらユーザに関する情報に基づいて、各ユーザを3つのグループの何れかに割り当てる。具体的には、サーバ2は、各グループに属するユーザの数がほぼ均等になるように各ユーザを割り当てる。また、サーバ2は、各ユーザのレベルに基づいて、各ユーザを3つのグループの何れかに割り当てる。例えば、サーバ2は、比較的レベルの高いユーザが3つのグループのうちの何れかに偏らないように各ユーザを3つのグループの何れかに割り当てる。
【0079】
図6は、各ユーザのグループへの割り当ての一例を示す図である。図6に示されるように、サーバ2は、各ユーザのユーザIDとグループを識別する情報とを対応付けて記憶する。例えば、ユーザa1~a3はグループAに属し、ユーザb1~b3はグループBに属し、ユーザc1~c3はグループCに属する。各グループには、所属するユーザの数が均等になるように各ユーザが割り当てられる。例えば、1つのグループには、200人~300人のユーザが割り当てられる。
【0080】
図5に戻り、多人数ゲームへの参加を受け付けてから所定時間が経過すると、サーバ2は、多人数ゲームを開始する。なお、多人数ゲームが開始された後でも、各ユーザは途中から多人数ゲームに参加することができる。
【0081】
多人数ゲームが開始されると、各ユーザは自身のユーザ端末3を用いて、どの仮想エリアで戦闘ゲームを行うかを指定する(ステップS4)。ユーザによって仮想エリアが指定された場合、当該指定された情報がサーバ2に送信される。サーバ2は、その情報に基づいて、ユーザが指定した仮想エリアに当該ユーザを参加させる(ステップS5)。
【0082】
各ユーザ端末3は、ユーザによって仮想エリアの指定が行われた後、戦闘ゲームに係るゲーム処理を行う(ステップS6)。当該ゲーム処理では、ユーザ端末3において行われた操作に応じて戦闘ゲームが実行される。戦闘ゲームは、ユーザが、自身が有するユーザキャラクタを用いて、ユーザ端末3のプロセッサ31によって制御される敵キャラクタと戦うゲームである。戦闘ゲームにおいてユーザが勝利した場合、ユーザは、そのゲームの結果に応じたスコアを獲得する。戦闘ゲームの結果は、サーバ2に送信される。
【0083】
サーバ2は、各ユーザ端末3において行われた戦闘ゲームの結果を受信し、戦闘ゲームに応じてユーザが獲得したスコアを、そのユーザが属するグループに加算する(ステップS6)。具体的には、サーバ2は、各仮想エリアについて、グループ毎にスコアを管理している。サーバ2は、ユーザが指定した仮想エリアにおける、そのユーザの属するグループのエリアスコアに、今回の戦闘ゲームに応じてユーザが獲得したスコアを加算する。例えば、グループAに属するユーザa1が仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行った場合、ユーザa1がその戦闘ゲームに勝利したときには、仮想エリアE8におけるグループAのエリアスコアに、その戦闘ゲームに応じて付与されたスコアの値が加算される。また、グループBに属するユーザb1が仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行った場合、ユーザb1がその戦闘ゲームに勝利したときには、仮想エリアE8におけるグループBのエリアスコアに、その戦闘ゲームに応じて付与されたスコアの値が加算される。
【0084】
多数のユーザ端末3において行われた戦闘ゲームの結果に応じたスコアが加算され、各仮想エリアにおいて、各グループのエリアスコアが累積される。ユーザ端末3における戦闘ゲームの実行と、その戦闘ゲームに応じたスコアの加算とが所定期間(例えば2時間)行われる。そして、所定期間が経過すると、サーバ2は、仮想エリア毎に制圧判定を行う(ステップS8)。サーバ2は、各仮想エリアの制圧判定の結果に基づいて、各仮想エリアがどのグループによって制圧されているかを示す情報を記憶装置に記憶する(ステップS9)。
【0085】
ステップS5~ステップS9の処理が行われると、サーバ2は、第1ラウンド目の多人数ゲームを終了し、第2ラウンド目の多人数ゲームを行う。第2ラウンド目では、ステップS5~ステップS9の処理が再び行われる。本実施形態では、このようなラウンドが複数回繰り返し行われ、最終ラウンドが終了した時点において、どのグループが最も多い仮想エリアを制圧しているかの判定が行われる。
【0086】
図7は、制圧判定の概要を示す図である。図7では、ある時点の仮想エリアE8における各グループのスコア値が示されている。
【0087】
各グループのエリアスコア値は、各グループに属するユーザが戦闘ゲームを行うことによって獲得したスコア値の合計である。例えば、あるラウンドにおいてグループAのユーザa1~a3が仮想エリアE8に参加している場合、ユーザa1~a3のそれぞれが戦闘ゲームを行ったことにより獲得したスコア値の合計が、グループAのエリアスコア値として算出される。ステップS8の制圧判定では、各グループのエリアスコア値に基づいて、グループA~Cの何れのグループが仮想エリアE8を制圧したかが判定される。具体的には、最も高いエリアスコアを有するグループが、仮想エリアE8を制圧したと判定される。
【0088】
例えば、そのラウンドの開始から所定期間(2時間)が経過した時点におけるグループB、A、Cのエリアスコア値が、それぞれ、「100,000」、「95,000」、「70,000」である場合、ステップS8の制圧判定では、グループBが仮想エリアE8を制圧したと判定される。そして、ステップS9では、グループBが仮想エリアE8を制圧していることを示す情報が記憶される。次のラウンドはグループBが仮想エリアE8を制圧している状態で開始される。また、次のラウンドにおいては、前のラウンドにおいて蓄積された各グループのエリアスコア値は「0」にリセットされる。
【0089】
ここで、ラウンドが終了する前に(すなわちラウンドの開始から所定期間が経過する前に)、1位と2位のグループのエリアスコア値の差が閾値(例えば、100,000)以上になった場合、その時点で、エリアスコア値が1位のグループがその仮想エリアを制圧したと見なされる。ラウンドが終了する前に1位と2位のグループのエリアスコア値の差が閾値以上になることを、「ノックアウト」という。ノックアウト以後は、そのラウンドが終了するまで、各ユーザは、その仮想エリアでは戦闘ゲームを行うことができない。ラウンドの途中でノックアウトの判定が行われた場合、ラウンドの開始から所定期間が経過すると、次のラウンドが開始される。この場合、次のラウンドはグループBが仮想エリアE8を制圧している状態で開始される。
【0090】
図8は、本実施形態の多人数ゲームの全体の概略を示す図である。図8に示されるように、所定期間(例えば2時間)行われる1ラウンドが22回繰り返される。第22ラウンド目が終了した場合、多人数ゲームの1回戦の結果が判定される。例えば、3つのグループがそれぞれ10個の仮想エリアを制圧している状態で、第1ラウンド目が開始される(図3参照)。各ラウンドにおいて各グループは仮想エリアを取り合い、各グループが制圧している仮想エリアの数がラウンド毎に変化する。
【0091】
例えば、第1ラウンド目において、グループAが敵のグループであるグループBの仮想エリアE16を制圧した場合、第2ラウンド目では、当該仮想エリアE16は、グループAの仮想エリアと見なされる。このグループAによって制圧された仮想エリアE16が、第2ラウンド目においてグループBによって制圧される場合もあるし、グループCによって制圧される場合もある。このようにして各ラウンドにおいて、複数の仮想エリアの取り合いが行われる。
【0092】
そして、最終ラウンド(第22ラウンド目)の終了時に、制圧している仮想エリアの数が最も多いグループはどのグループかが判定され、その判定結果が、多人数ゲームの1回戦の結果として表示される。
【0093】
本実施形態では、1回戦は2日間にわたって行われ、第1回戦~第3回戦まで行われる。第3回戦目が終了すると、多人数ゲームが終了する。なお、第1回戦~第3回戦まで各ユーザは最初に割り当てられたグループに属してもよい。また、各回戦が開始される際に、上記ステップS3の処理が行われてもよい。すなわち、「回戦」が行われるごとに、複数のユーザの各グループへの再割り当てが行われてもよい。
【0094】
次に、ユーザ端末3の表示部35の画面に表示される画像の一例を参照しながら多人数ゲームの詳細について説明する。図9は、ユーザ端末3の画面に表示される画像の一例を示す図である。図9では、一例としてグループAに属するユーザa1のユーザ端末3の画面図が示されている。
【0095】
図9(a)に示されるように、多人数ゲームが開始されると、ユーザ端末3の表示部35には、全体画面が表示される。全体画面では、仮想空間の全体が表示され、全仮想エリアがどのグループによって制圧されているかを示す画像が表示される。この全体画面において、ユーザa1は、何れかの仮想エリア(丸印)を、画面をタップして指定する。ここで、ユーザが指定(参加)可能な仮想エリアと、指定(参加)不可能な仮想エリアとがある。
【0096】
図10は、グループAに属するユーザが指定可能な仮想エリアの一例を示す図である。図10では、ユーザが指定可能な仮想エリアの外縁を太字で表している。ユーザが指定可能な仮想エリアは、敵グループと隣接している自グループの仮想エリア、又は、自グループと隣接している敵グループの仮想エリアである。
【0097】
図10に示されるように、グループAに属するユーザは、仮想エリアE8、仮想エリアE16、仮想エリアE5、仮想エリアE14、仮想エリアE28、仮想エリアE9、及び、仮想エリアE27のうちの何れかを指定することができる。ここで、2つの仮想エリアが線分で結ばれている場合、その2つの仮想エリアは隣接していると見なされる。逆に、2つの仮想エリアが線分で結ばれていない場合、その2つの仮想エリアは隣接していないと見なされる。
【0098】
図10に示されるように、グループAの仮想エリアE8は、敵グループであるグループBの仮想エリアE16と隣接している。このため、グループAに属するユーザは、仮想エリアE8を指定可能である。また、グループBの仮想エリアE16は、グループAの仮想エリアE8と隣接しているため、グループAに属するユーザは、仮想エリアE16を指定可能である。また、グループAの仮想エリアE5は、グループBの仮想エリアE14と隣接しているため、グループAに属するユーザは、仮想エリアE5を指定可能である。また、グループBの仮想エリアE14は、グループAの仮想エリアE5と隣接しているため、グループAに属するユーザは、仮想エリアE14を指定可能である。また、グループCの仮想エリアE28は、グループAの仮想エリアE8と隣接しているため、グループAに属するユーザは、仮想エリアE28を指定可能である。また、グループCの仮想エリアE27は、グループAの仮想エリアE9と隣接しているため、グループAに属するユーザは、仮想エリアE27を指定可能である。また、グループAの仮想エリアE9は、グループCの仮想エリアE27と隣接しているため、グループAに属するユーザは、仮想エリアE9を指定可能である。
【0099】
図9(a)に示されるように、ユーザ端末3の画面には、ユーザが指定可能な仮想エリアがユーザに認識できるように表示される。例えば、ユーザが指定可能な仮想エリアは、点滅表示されたり、異なる色で表示されたり、仮想エリアの外縁が例えば、指定不可能なエリアよりも太い線で表示されたりしてもよい。
【0100】
なお、このラウンドにおいてノックアウトされた仮想エリアもユーザが指定不可能な仮想エリアである。ユーザ端末3の画面では、ノックアウトされた仮想エリアが、ノックアウトされたことを示す態様で表示される。
【0101】
なお、図10では、グループAに属するユーザのユーザ端末3の画面が示されたが、他のグループに属するユーザのユーザ端末3では、図10とは異なる画像が表示される。
【0102】
図11は、グループBに属するユーザのユーザ端末3の画面に表示される全体画面の一例を示す図である。図11に示されるように、グループBに属するユーザのユーザ端末3では、グループBに属するユーザが指定可能な仮想エリアは、仮想エリアE5、E14、E8、E16、E17、E28、E19、E29、E25、及び、E24である。これらの仮想エリアは、敵グループ(グループA又はC)と隣接している自グループ(グループB)の仮想エリア、又は、自グループ(グループB)と隣接している敵グループ(グループA又はC)の仮想エリアである。これらユーザが指定可能な仮想エリアは、ユーザが指定不可能な他の仮想エリアとは異なる表示態様で表示される。
【0103】
図9に戻り、ユーザが図9(a)の全体画面の一部をタップすると、そのタップした位置の周辺の領域が拡大表示される(図9(b))。図9(b)に示す部分拡大画面では、仮想エリアを示すアイコン(丸印)上に、キャラクタ画像50が表示される。このキャラクタ画像50は、現在のラウンドにおいてその仮想エリアで活躍している自グループに属するユーザのユーザキャラクタである。例えば、グループAのユーザのユーザ端末3では、仮想エリアE8のアイコン上に、キャラクタ画像50が表示されている。キャラクタ画像50は、仮想エリアE8において戦闘ゲームを行っている、又は、このラウンド中に戦闘ゲームを行ったグループAに属するユーザのうち、最も高いスコアを獲得しているユーザのユーザキャラクタである。なお、仮想エリアのアイコン上に、自グループを含めた全グループの中で最も活躍している(スコアの高い)ユーザのユーザキャラクタが表示されてもよい。
【0104】
図9(a)の全体画面、又は、図9(b)の部分拡大画面において、ユーザが特定の仮想エリアをタップすると、エリア選択画面が表示される(図9(c-1))。図9(c-1)に示されるように、エリア選択画面では、選択されている仮想エリアを示す選択エリア表示51が表示される。この例では、選択されている仮想エリアとして、「仮想エリアE8」が表示されている。
【0105】
また、エリア選択画面では、ユーザの体力値を示す体力表示52が表示される。本実施形態では、体力表示52によって示されている体力値を消費することで、ユーザ端末3において戦闘ゲームが行われる。ユーザは、消費する体力値を選択可能であり、消費する体力値が多いほど、戦闘ゲームにおいて勝利したときに獲得するスコア値が多くなる。例えば、体力値「1」を消費して戦闘ゲームを行った場合、当該戦闘ゲームにおいて勝利したときには、ユーザは、通常のスコア値を獲得する。一方、体力値「3」を消費して戦闘ゲームを行った場合において、当該戦闘ゲームにおいて勝利したときには、ユーザは、通常のスコア値の3倍のスコア値を獲得する。すなわち、戦闘ゲームにおいて勝利した場合、ユーザが指定した体力値に応じてスコア値が付与される。これにより、ユーザは短時間で多くのスコアを獲得することができ、当該ユーザが属するグループに多くのスコアを加算することができる。また、例えば、ある仮想地点において1位と2位との差がある程度開いている場合、1位のグループに属しているユーザは、より多くの体力値を消費してより多くのスコアを獲得することで、ノックアウトに寄与することができる。逆に2位のグループに属しているユーザはより多くの体力値を消費してより多くのスコアを獲得することで、1位のグループとの差を縮め、ノックアウトを防ぐことができる。
【0106】
また、図9(c-1)に示されるエリア選択画面では、現在の仮想エリアE8の状況を示す状況表示53が表示される。具体的には、状況表示53として、仮想エリアE8における各グループのエリアスコア値が表示される。例えば、図9(c-1)の例では、現在のグループAのエリアスコア値は「82,300」であり、グループBのエリアスコア値は「50,000」であり、グループCのエリアスコア値は「30,000」であり、現在のところグループAが最も有利である。また、状況表示53として、仮想エリアE8に参加しているユーザの数がグループ毎に表示される。ここで、「仮想エリアE8に参加しているユーザ」とは、現在、仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行っているユーザ、又は、このラウンドにおいて仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行ったユーザである。例えば、現在、仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行っているグループAのユーザが10人であり、現在のラウンドにおいて仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行ったグループAのユーザ(現時点では他の仮想エリアで戦闘ゲームを行っているユーザ、現時点ではユーザ端末3を用いてゲームを行っていないユーザを含む)が40人である場合、仮想エリアE8におけるグループAの参加人数として、「50人」が表示される。例えば、図9(c-1)の例では、グループAの参加人数は「50人」であり、グループBの参加人数は「43人」であり、グループCの参加人数は「38人」である。グループの参加人数が多いほど、そのグループに加算されるスコア値が多くなる。
【0107】
また、図9(c-1)に示されるエリア選択画面では、活躍ユーザ表示54が表示される。例えば、活躍ユーザ表示54として、現在この仮想エリアE8に参加している自グループのユーザのうち、最もスコア値の高い上位3名のユーザに関する情報が表示される。具体的には、最もスコア値の高い上位3名のユーザのユーザキャラクタと、そのユーザのスコア値とが表示される。なお、自グループを含めた全グループの中で最もスコア値の高い上位3名のユーザに関する情報が、活躍ユーザ表示54として表示されてもよい。
【0108】
また、エリア選択画面では、図9(c-1)に示されるように、エリア効果アイコン55が表示されるときがある。エリア効果アイコン55は、この仮想エリアE8に発生している特定の効果を示すアイコンである。エリア効果アイコン55によって、仮想エリアに発生する特定の効果の内容、どの仮想エリアに特定の効果が及ぶか、及び、どのグループに特定の効果が発生するかが、ユーザに認識される。具体的には、エリア効果アイコン55の色には、「青」、「緑」、「紫」の3種類がある。また、エリア効果アイコン55の形状(アイコンの画像の種類)は複数存在する。エリア効果アイコン55の形状(アイコンの画像の種類)は、仮想エリアに発生する特定の効果の内容を示す。また、エリア効果アイコン55の色は、「特定の効果」が、どの仮想エリアに、どのグループに発生するかを示す。
【0109】
「青」のエリア効果アイコン55は、そのアイコンが付された仮想エリアにのみ特定の効果が発生することを示し、その仮想エリアに参加している全てのグループのユーザに対して、特定の効果が発生することを示す。
【0110】
また、「緑」のエリア効果アイコン55は、そのアイコンが付された仮想エリアと、そのアイコンが付された仮想エリアに隣接する仮想エリアとに、特定の効果が発生することを示す。具体的には、「緑」のエリア効果アイコン55は、そのアイコンが付された仮想エリアを制圧しているグループに対して、その緑のアイコンが付された仮想エリアと、当該アイコンが付された仮想エリアに隣接する仮想エリアとに同じ特定の効果が発生する。
【0111】
また、「紫」のエリア効果アイコン55は、隣接する「緑」のエリア効果アイコン55が付された仮想エリアから、同じ特定の効果が波及していることを示す。
【0112】
図12は、エリア効果アイコン55が及ぼす特定の効果の範囲を説明するための図である。図12では、グループAのユーザ端末3に表示される一部の仮想エリアが示されており、図10と同様に、グループAのユーザが指定可能な仮想エリアの外縁が太字で示されている。
【0113】
図12に示されるように、例えば、仮想エリアE5に「青」のエリア効果アイコン55が付されている場合、この仮想エリアE5においては、エリア効果アイコン55の形状に応じた特定の効果が、全グループのユーザに対して発生する。例えば仮想エリアE5はグループAによって制圧されている状態であるが、「青」のエリア効果アイコン55が示す特定の効果は、グループAのみならず、グループBおよびグループCのユーザにも発生する。グループA~Cの何れのユーザのユーザ端末3でも、仮想エリアE5のエリア選択画面を表示すると、「青」のエリア効果アイコン55が表示される。
【0114】
また、例えば、グループAによって制圧されている仮想エリアE8に「緑」のエリア効果アイコン55が付されている場合、この仮想エリアE8において、グループAのユーザに対して特定の効果が発生する。グループA~Cの何れのユーザのユーザ端末3でも、仮想エリアE8のエリア選択画面を表示すると、「緑」のエリア効果アイコン55が表示される。
【0115】
また、この仮想エリアE8に発生する特定の効果と同じ効果が、仮想エリアE8に隣接する仮想エリアE16にも発生する。すなわち、仮想エリアE16においては、グループAのユーザに対して仮想エリアE8と同じ特定の効果が発生する。仮想エリアE16には仮想エリアE8から波及した特定の効果が発生するため、仮想エリアE16には「紫」のエリア効果アイコン55が付される。具体的には、図9(c-2)に示されるように、グループAのユーザが仮想エリアE16を選択した場合、エリア選択画面において「紫」のエリア効果アイコン55が表示される。また、仮想エリアE8に発生する特定の効果と同じ効果が、仮想エリアE8に隣接する仮想エリアE28にも発生する。このため、グループAのユーザが仮想エリアE28を選択した場合、エリア選択画面において「紫」のエリア効果アイコン55が表示される。
【0116】
なお、仮想エリアE6も、「緑」のエリア効果アイコン55が付された仮想エリアE8に隣接しているが、仮想エリアE6はユーザが指定不可能なエリアであるため、ユーザが仮想エリアE6を選択してもエリア選択画面は表示されず、「紫」のエリア効果アイコン55は表示されない。
【0117】
また、グループCによって制圧されている仮想エリアE24に「緑」のエリア効果アイコン55が付されている場合、この仮想エリアE24から波及した特定の効果が、仮想エリアE24に隣接する仮想エリアE27において、グループCのユーザに対して発生する。グループC以外のユーザには、仮想エリアE24から波及した特定の効果は発生しない。この場合、グループC以外のユーザには、仮想エリアE27を選択した場合でも、エリア選択画面においては、「紫」のエリア効果アイコン55は表示されない。例えば、グループAのユーザが仮想エリアE27を選択した場合でも、エリア選択画面においては、「紫」のエリア効果アイコン55は表示されない。一方、グループCのユーザのユーザ端末3においては、ユーザが仮想エリアE27を選択した場合には、エリア選択画面において「紫」のエリア効果アイコン55が表示される。
【0118】
ここで、仮想エリアに発生する特定の効果について説明する。本実施形態では、特定の効果の種類が複数ある。
【0119】
図13は、仮想エリアに発生する特定の効果の一例を示す図である。例えば、特定の効果の種類として、「効果1」~「効果3」がある。「効果1」は、タイプ1のキャラクタの攻撃力がアップするという効果である。本実施形態では、戦闘ゲームにおいて用いられるキャラクタには複数のタイプがあり、各タイプによって特徴が異なる。例えば、タイプ1のキャラクタは、攻撃力は弱いが移動能力が高いという特徴がある。また、タイプ2のキャラクタは、攻撃力は強いが移動能力が低いという特徴がある。また、タイプ3のキャラクタは数回に1回の攻撃において必殺技を出すことが可能という特徴があり、必殺技が出た場合には、高い攻撃力で敵キャラクタを攻撃する。また、「効果2」は、タイプ2のキャラクタの移動能力が向上するという効果である。また、「効果3」は、タイプ3のキャラクタの必殺技の頻度が向上するという効果である。
【0120】
ユーザは、複数のキャラクタを用いて戦闘ゲームを行う。ユーザは、戦闘ゲームに用いるキャラクタの種類を選択することができる。例えば、ユーザは、図9(c-1)のエリア選択画面や図9(a)の全体画面において、戦闘ゲームに用いる複数のキャラクタを選択するための画面を表示し、複数のキャラクタを選択することが可能である。ユーザは、特定の効果(例えば「効果1」)が発生している仮想エリアにおいて戦闘ゲームを行う場合、その仮想エリアに発生している効果が自身に有利に働くように、複数のキャラクタの種類を選択することができる。すなわち、ユーザは、どの仮想エリアにどのような効果が発生しているかを考慮しながら、戦闘ゲームに用いるキャラクタを適宜編成することで、戦闘ゲームにおいて有利にゲームを進めることができる。また、ユーザは、複数のキャラクタをバランスよく編成することで、戦闘ゲームにおいてどのような敵が現われても極端に不利にならないようにすることができる。このように、ユーザは、仮想エリアに発生している効果と、自身のユーザキャラクタの種類とを考慮しながらどの仮想エリアで戦闘ゲームを行うかを戦略的に選択しながらゲームを進める。
【0121】
図9に戻り、例えば図9(c-1)のエリア選択画面において戦闘ゲームの開始を指示するアイコン(図示せず)が選択された場合、ユーザによって指定された仮想エリア(図の例では仮想エリアE8)において戦闘ゲームが開始される。戦闘ゲームが開始されると、図9(d)に示す戦闘ゲーム画面が表示される。
【0122】
図9(d)に示されるように、戦闘ゲーム画面では、ユーザキャラクタ100~102と、敵キャラクタ200~202とが表示され、ユーザの操作に応じて各キャラクタが戦闘するゲームが行われる。例えば、ユーザは、ユーザキャラクタ101を移動させたり、ユーザキャラクタ101に攻撃を行わせたりする。敵キャラクタ200~202は、ユーザ端末3のプロセッサ31によって自動で制御される。ユーザが指定した仮想エリアに特定の効果が発生している場合、ユーザキャラクタ100~102のタイプによってユーザキャラクタ100~102の能力が向上する場合がある。このような場合には、ユーザは戦闘ゲームを有利に進めることができる。
【0123】
戦闘ゲームにおいてユーザが勝利すると、図9(e)に示されるように、スコア獲得画面が表示される。スコア獲得画面では、今回の戦闘ゲームにおいてユーザが獲得したスコア値が表示される。ここで、ユーザが戦闘ゲームにおいて勝利した場合に獲得するスコア値SCは、戦闘ゲームの結果に基づいて算出される。具体的には、獲得スコア値SCは、以下の式により算出される。
獲得スコア値SC=戦闘ゲームの結果に応じた値×体力値に応じた倍率・・・式(1)
【0124】
ここで、「戦闘ゲームの結果に応じた値」は、例えば戦闘ゲームにおいて倒した敵キャラクタの数、残ったユーザキャラクタの数等、戦闘ゲームの結果によって変化する値である。また、「体力値に応じた倍率」は、エリア選択画面においてユーザが指定した(消費した)体力値によって変化する値である。例えば、体力値に応じた倍率は、消費した体力値と同じ値であってもよい。
【0125】
ユーザ端末3において行われた戦闘ゲームの結果は、サーバ2に送信される。サーバ2は、ユーザが戦闘ゲームを行った仮想エリアE8において、ユーザが属するグループのエリアスコアに、獲得スコア値SCに応じたエリア加算値SCaを加算する。具体的には、サーバ2は、以下の式(2)によって算出される値SCaを、仮想エリアE8におけるグループAのエリアスコアに加算する。
エリア加算値SCa=獲得スコア値SC×(1+自グループの参加人数×0.1)・・・式(2)
ここで、「自グループの参加人数」は、その仮想エリアに参加している自グループのユーザ数である。
【0126】
例えば、仮想エリアE8の参加人数が「5」人であり、グループAに属するユーザが仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行った結果、獲得スコア値「100」を獲得した場合、仮想エリアE8のグループAのエリアスコアに、「150」が加算される。
【0127】
ただし、自グループの参加人数に応じた倍率(自グループの参加人数×0.1)には、上限が設定されており、例えば、倍率の上限は「2」である。すなわち、仮想エリアに参加している自グループのユーザ数が20未満の場合には、自グループの参加人数に応じた倍率は上昇し、仮想エリアに参加している自グループのユーザ数が20以上の場合には、この倍率は一定となる。また、自グループの参加人数が1人の場合、自グループの参加人数に応じた倍率は、「0」に設定される。
【0128】
図9(e)のスコア獲得画面が表示されると、図9(a)の全体画面に戻る。ユーザの体力値(体力表示52で示されている値)が「0」より大きい場合には、ユーザは続けて戦闘ゲームを行うことができる。ユーザの体力値が「0」の場合には、ユーザは、戦闘ゲームを行うことはできない。なお、体力値は、所定時間(例えば1時間)が経過すると回復したり、回復アイテムを使用することで回復したりする。
【0129】
ユーザは、ある仮想エリアを指定して戦闘ゲームを実行した後、同じラウンドにおいて、直前の仮想エリアとは異なる仮想エリアを指定して戦闘ゲームを実行することができる。すなわち、ユーザは、体力値が残っている場合には、1のラウンドにおいて複数回戦闘ゲームを行うことが可能であり、異なる仮想エリアにおいて戦闘ゲームを行うことが可能である。例えば、ユーザa1は、1のラウンドにおいて、仮想エリアE8を指定して戦闘ゲームを行った後、そのラウンドが終了する前に、仮想エリアE16を指定して戦闘ゲームを行うことができる。この場合、ユーザa1は、そのラウンドにおいて仮想エリアE8に参加し、仮想エリアE16にも参加しているものと見なされる。すなわち、ユーザa1は、仮想エリアE8の参加人数としてもカウントされ、仮想エリアE16の参加人数としてもカウントされる。
【0130】
ここで、各ユーザには「階級」が設定されている。ユーザの階級の値に応じて、ユーザが戦闘ゲームを行った仮想エリアに隣接する仮想エリアに対しても、スコアが加算される。
【0131】
図14は、ユーザの階級と、隣接する仮想エリアに加算されるスコアの割合との関係の一例を示す図である。図14に示されるように、ユーザの階級に応じて、隣接する仮想エリア(隣接エリア)の自グループに対して、獲得スコア値SCに、ユーザの階級に応じた割合をかけた値が加算される。具体的には、隣接エリアに加算される加算スコアは、以下の式に基づいて算出される。
隣接エリア加算値SCb=獲得スコア値SC×階級に応じた加算割合×(1+自グループの参加人数×0.1)・・・式(3)
【0132】
ここで、「獲得スコア値SC」は、上記式(1)によって算出される値である。「階級に応じた加算割合」は、図14に示される割合である。「自グループの参加人数」は、隣接エリアに参加している自グループのユーザ数である。
【0133】
例えば、グループAに属するユーザが仮想エリアE8に参加して戦闘ゲームに勝利した場合、ユーザの階級が「1」のときには、隣接エリアに対してスコアは加算されない。また、例えば、ユーザの階級が「2」であり、隣接エリアの参加人数が「5」人の場合には、隣接エリア(例えば仮想エリアE16)のグループAに対して、「獲得スコア値SC×10%×1.5」が、加算される。また、ユーザの階級が「3」であり、隣接エリアの参加人数が「5」人の場合には、「獲得スコア値SC×20%×1.5」が、隣接エリアのグループAに対して加算される。また、仮想エリアE8に隣接する他の仮想エリア(仮想エリアE28、E6、E7)に対しても、式(3)により算出される階級に応じた隣接エリア加算値SCbが加算される。
【0134】
ユーザの階級は、初期的には「1」に設定され、戦闘ゲームにおいてユーザが獲得した獲得スコア値SCの合計に応じて上がる。一度ユーザの階級が上がると、多人数ゲームにおける第3回戦の終了までユーザの階級が下がることはない。すなわち、多人数ゲームにおける第1回戦の開始から第3回戦の終了まで、獲得スコア値SCが累積され、累積された獲得スコア値SCの合計に応じて、階級が設定される。
【0135】
上記から明らかなように、あるグループ(例えばグループA)のユーザが、ある仮想エリアXを指定して戦闘ゲームを行った場合、その時点で上記式(2)に基づいてエリア加算値SCaが算出され、当該エリア加算値SCaが、仮想エリアXのグループAのエリアスコアに加算される。また、仮想エリアXの隣接エリアにおいてグループAのユーザが戦闘ゲームを行った場合、その時点で上記式(3)に基づいて隣接エリア加算値SCbが算出され、当該隣接エリア加算値SCbが、仮想エリアXのグループAのエリアスコアに加算される。「エリア加算値SCa」は、戦闘ゲームの結果に応じた獲得スコア値SCと、その戦闘ゲームが行われた時点(例えば戦闘ゲームの開始時や終了時)における仮想エリアXのグループAのユーザの参加人数とに基づいて算出される。また、「隣接エリア加算値SCb」も、戦闘ゲームの結果に応じた獲得スコア値SCと、その戦闘ゲームが行われた時点(例えば戦闘ゲームの開始時や終了時)における仮想エリアXのグループAのユーザの参加人数とに基づいて算出される。すなわち、エリア加算値SCaも、隣接エリア加算値SCbも、戦闘ゲームが行われた時点における仮想エリアXのグループAの参加人数に基づいて変化する。本実施形態では、所定期間において仮想エリアXおよびその隣接エリアにて複数回戦闘ゲームが行われ、戦闘ゲームが行われる毎にエリア加算値SCaや隣接エリア加算値SCbが算出されて、仮想エリアXにおけるグループAのエリアスコアに加算される。言い換えると、仮想エリアXにおけるグループAのエリアスコアは、所定期間における仮想エリアXまたは隣接エリアで行われた戦闘ゲームの結果に応じたスコアの累積である。
【0136】
以上のように、本実施形態では、複数のグループが仮想エリアを取り合うゲームが行われる。各ユーザ端末3においては、ユーザの操作に基づいて戦闘ゲームが行われ、戦闘ゲームの結果に応じたスコア値SCが算出される。各ユーザ端末3において行われた戦闘ゲームの結果はサーバ2に送信される。サーバ2は、ユーザ端末3から戦闘ゲームの結果を受信すると、当該戦闘ゲームの結果に応じたスコア値SCを、そのユーザ端末3のユーザが属するグループのエリアスコア値に加算する。サーバ2は、所定期間毎にエリアスコア値に基づいて、仮想エリアを複数のグループのうちの何れに帰属させるかの判定(制圧判定)を行う。そして、サーバ2は、制圧判定を行った場合、仮想エリアを、制圧判定によって判定されたグループに対応付けて記憶する。サーバ2は、所定期間毎の制圧判定とその判定結果の記憶とを複数回行い、最終的に何れのグループがより多くの仮想エリアを制圧したかによって多人数ゲームの勝敗を判定する。
【0137】
(多人数ゲームの処理の詳細)
次に、ユーザ端末3およびサーバ2において行われる処理の詳細について説明する。まず、ユーザ端末3およびサーバ2に記憶されるデータについて説明する。
【0138】
図15は、ユーザ端末3のメモリに記憶されるデータの一例を示す図である。図15に示されるように、ユーザ端末3には、ゲームプログラムと、ユーザIDと、キャラクタデータと、グループデータと、エリアデータと、階級データと、体力データとが記憶される。なお、図15に示す他にもユーザ端末3には様々なデータが記憶される。
【0139】
ゲームプログラムは、後述するユーザ端末3において実行される端末処理を行うためのプログラムであり、戦闘ゲームを行うためのプログラム、サーバ2と通信を行うためのプログラム等を含む。
【0140】
ユーザIDは、ユーザ端末3のユーザに割り当てられた固有の識別情報である。例えば、ユーザがサーバ2にアクセスしてユーザ登録を行うことにより、サーバ2によってユーザIDが発行され、当該ユーザIDが、ユーザ端末3およびサーバ2に記憶される。
【0141】
キャラクタデータは、ユーザキャラクタに関するデータであり、例えば、ユーザキャラクタの画像、タイプ、特性値等を含むデータである。グループデータは、ユーザがグループA~Cの何れに属しているかを示すデータである。エリアデータは、ユーザが指定した仮想エリアを示すデータである。また、階級データは、ユーザの現在の階級を示すデータである。体力データは、ユーザの現在の体力値を示すデータである。キャラクタデータ、グループデータ、エリアデータ、階級データ、体力データは、サーバ2に記憶されている。ユーザ端末3は、本実施形態のゲームを開始する際やゲームの実行中にサーバ2にアクセスし、これらのデータをサーバ2から取得する。
【0142】
図16は、サーバ2のメモリ又は記憶装置26に記憶されるデータの一例を示す図である。図16に示されるように、サーバ2には、サーバプログラム、ユーザデータ、エリアデータが記憶される。
【0143】
サーバプログラムは、本実施形態の多人数ゲームを制御するためのプログラムであり、後述するサーバ2において行われるサーバ処理を実行するためのプログラムである。
【0144】
ユーザデータは、各ユーザに関するデータである。図17は、サーバ2に記憶されるユーザデータの一例を示す図である。図17に示されるように、サーバ2は、ユーザデータとして、ユーザキャラクタの情報、体力値、ユーザの階級、ユーザが属するグループの情報、現在のラウンドにおいて参加している仮想エリアの情報、及び、スコア値を記憶している。これらの情報は、ユーザIDに対応付けて記憶されている。
【0145】
エリアデータは、仮想エリアに関するデータである。図18は、サーバ2に記憶されるエリアデータの一例を示す図である。図18に示されるように、サーバ2は、仮想エリアを識別するためのエリアIDに、「制圧グループ」、「隣接エリア」、「エリア効果」、「エリアスコア」、「参加人数」、及び、「KOフラグ」を対応付けて記憶している。
【0146】
「制圧グループ」は、現在その仮想エリアが何れのグループに制圧されているかを示す情報であり、何れのグループに帰属しているかを示す情報である。「制圧グループ」に記憶される値は、制圧判定が行われる毎(ラウンド毎)に変化する。また、ラウンド中にノックアウトと判定された場合には、ラウンド中であっても、「制圧グループ」に記憶される値は変化する。
【0147】
「隣接エリア」は、その仮想エリアと隣接する仮想エリアの情報である。本実施形態では「隣接エリア」の値は、予め定められた固定の値であるものとする。なお、「隣接エリア」の値は、ゲームの進行に応じて変化してもよい。
【0148】
また、「エリア効果」は、上述したエリア効果アイコン55に関する情報であり、仮想エリアに発生する効果の種類に関する情報と、その効果が発生する対象のグループの情報(エリア効果アイコンの色)とを含む。本実施形態においては、エリア効果が発生する仮想エリアは、予め定められている。ただし、緑のエリア効果アイコンが付された仮想エリア(図18では仮想エリアE8)では、エリア効果が発生する対象グループは、その仮想エリアの「制圧グループ」に応じて変化する。また、紫のエリア効果アイコンが付された仮想エリア(図18では仮想エリアE16)では、エリア効果が発生する対象グループは、その仮想エリアと隣接する仮想エリアE8の「制圧グループ」に応じて変化する。なお、エリア効果が発生する仮想エリアは、ゲームの進行に応じて変化してもよい。すなわち、「青」や「緑」のエリア効果アイコン55が付される仮想エリアは、ゲームの進行に応じて変化してもよい。
【0149】
また、図18に示されるように、サーバ2は、「エリアスコア」をグループ毎に記憶している。なお、図18では、仮想エリアE1,E2では戦闘ゲームが行われていないため、エリアスコアは記憶されていない。また、仮想エリアE8では、グループA~Cのユーザが参加しているため、グループA~Cのそれぞれにエリアスコアが記憶されている。また、仮想エリアE16では、グループA及びBのユーザが参加しているため、グループA及びBのそれぞれにエリアスコアが記憶されている。
【0150】
また、サーバ2は、仮想エリアのそれぞれに対して、グループ毎の「参加人数」を記憶している。ある仮想エリアにあるグループのユーザが参加すると、「参加人数」が加算される。
【0151】
また、サーバ2は、現在のラウンドにおいて仮想エリアがノックアウトされたか否かを示すKOフラグを記憶している。図18に示されるように、仮想エリアE8では1位と2位のエリアスコアの差が「100,000」以下であるため、ノックアウトされていない。このため、KOフラグの値として「OFF」が記憶されている。一方、仮想エリアE16では1位と2位のエリアスコアの差が「100,000」以上であり、ノックアウトと判定されたため、KOフラグの値として「ON」が記憶されている。ラウンド中にノックアウトと判定された時点で、その仮想エリアの「制圧グループ」が書き換えられる。ここでは、仮想エリアE16はグループBによってノックアウトされたため、「制圧グループ」には「B」が記憶されている。また、KOフラグが「ON」に設定されると、次のラウンドの開始時に「OFF」に設定されるまで、ユーザは、その仮想エリアにおいて戦闘ゲームを行うことができない。
【0152】
(ユーザ端末3における端末処理の詳細)
次に、ユーザ端末3において行われる端末処理の一例について具体的に説明する。
【0153】
図19は、ユーザ端末3において行われる端末処理の一例を示すフローチャートである。図19に示される処理は、ユーザ端末3のプロセッサ31がゲームプログラムを実行することによって行われる。なお、図19に示される処理は、ユーザ端末3のユーザが本実施形態の多人数ゲームの実行を指示することにより開始される。また、図19に示される処理の開始時に、各仮想エリアの位置、各仮想エリアがどのグループによって制圧されているかを示す情報等をサーバ2から取得し、図9(a)に示す仮想空間の全体画面を表示部35に表示する。また、ユーザ端末3は、図19の処理の実行中、適宜のタイミングでサーバ2と通信を行い、必要なデータの送受信を行う。
【0154】
図19に示されるように、ユーザ端末3は、ユーザからの指示に基づいて、仮想エリアを指定する(ステップS101)。例えば、ユーザ端末3は、タッチパネル34が検出したタッチ位置に基づいて、ユーザによって指定された仮想エリアを判定する。ユーザ端末3は、ユーザによって指定された仮想エリアのエリアIDを、サーバ2に送信する。サーバ2は、ユーザ端末3からのエリアIDに基づいて、当該エリアIDに対応する仮想エリアに関する情報(例えば、現在参加している各グループのユーザ数、グループ毎のエリアスコア、エリア効果)をユーザ端末3に送信する。そして、ユーザ端末3は、サーバ2から送信された仮想エリアに関する情報に基づいて、例えば図9(c-1)のエリア選択画面を表示する。なお、上述のように、ユーザが戦闘ゲームを行うエリアとして指定可能な仮想エリアは、敵グループの仮想エリアに隣接する自グループの仮想エリア、又は、自グループの仮想エリアに隣接する敵グループの仮想エリアである。また、現在のラウンドにおいてノックアウトと判定された仮想エリアは、ユーザが指定不可能となっている。
【0155】
次に、ユーザ端末3は、消費する体力値を設定する(ステップS102)。消費する体力値は、ユーザにより指定される。
【0156】
次に、ユーザ端末3は、キャラクタ選択処理を行う(ステップS103)。具体的には、ユーザ端末3は、ユーザから戦闘ゲームに用いるユーザキャラクタを選択するための指示が行われた場合、ユーザにキャラクタを選択させるための選択画面を表示する。この選択画面においてキャラクタが選択された場合、ユーザ端末3は、次にステップS104の処理を実行する。ユーザキャラクタを選択するための指示が行われなかった場合は、ユーザ端末3は、キャラクタ選択処理を行わずに、次のステップS104の処理を実行する。
【0157】
ステップS103に続いて、ユーザ端末3は、ユーザからの指示に応じて、戦闘ゲーム処理を実行する(ステップS104)。具体的には、ユーザ端末3は、ユーザによって戦闘ゲームの開始が指示された場合、ステップS101でユーザにより指定された仮想エリアのエリアIDと、ユーザIDとをサーバ2に送信する。サーバ2は、例えば図17に示すようにエリアIDとユーザIDとを関連付けて記憶することにより、ユーザIDに対応するユーザをエリアIDに対応する仮想エリアに参加させる。また、サーバ2は、指定された仮想エリアにおけるユーザが属するグループの参加人数を加算する。そして、ユーザ端末3は、戦闘ゲームを開始する。戦闘ゲームが開始されると、図9(d)に示す戦闘ゲーム画面がユーザ端末3において表示される。図9(d)に示す画面が表示されている間、ユーザ端末3は、ユーザからの操作を受け付け、操作に応じた戦闘ゲーム処理を行う。
【0158】
ステップS104の戦闘ゲーム処理では、仮想エリアにエリア効果が発生している場合には、ユーザに有利となる。例えば、戦闘ゲームを行うユーザキャラクタがタイプ3のキャラクタである場合において、図13に示す「効果3」の効果が当該仮想エリアに発生している場合、ユーザは、有利に戦闘ゲームを進めることができる。
【0159】
ステップS104の戦闘ゲーム処理が終了した場合、ユーザ端末3は、戦闘ゲームにおいてユーザが勝利したか否かを判定する(ステップS105)。戦闘ゲームにおいてユーザが勝利した場合(ステップS105:YES)、ユーザ端末3は、今回の戦闘ゲームでユーザが獲得した獲得スコア値SCを算出する(ステップS106)。具体的には、ユーザ端末3は、戦闘ゲームの結果と、ステップS102で指定した体力値とに基づいて、獲得スコア値SCを算出する。より具体的には、ユーザ端末3は、上記式(1)に基づいて獲得スコア値SCを算出する。なお、ステップS106の獲得スコア値SCの算出は、サーバ2において行われてもよい。
【0160】
ステップS106の処理を実行した場合、又はステップS105でNOと判定した場合、ユーザ端末3は、戦闘ゲームの結果をサーバ2に送信する(ステップS106)。具体的には、ユーザ端末3は、戦闘ゲームに勝利した場合は、当該勝利したことを示す情報と、ステップS106で算出した獲得スコア値SCと、消費した体力値とをサーバ2に送信する。また、ユーザ端末3は、戦闘ゲームに敗北した場合も、敗北したことを示す情報と、消費した体力値とをサーバ2に送信する。これにより、サーバ2において、ユーザ個人の獲得スコア値SCが記憶されるとともに、仮想エリアのエリアスコアに、獲得スコア値SCに応じた値が加算される。サーバ2においては、上記式(2)に基づいてエリア加算値SCaが算出され、算出された値が、仮想エリアにおけるグループのエリアスコアに加算される。
【0161】
ステップS107の処理の後、ユーザ端末3は、再びステップS101の処理を行う。
【0162】
(サーバ2におけるサーバ処理の詳細)
次に、サーバ2において行われるサーバ処理の一例について具体的に説明する。図20は、サーバ2において行われるサーバ処理の一例を示すフローチャートである。図21は、図20のステップS205のスコア加算処理の詳細を示すフローチャートである。図22は、図20のステップS210に続く処理の一例を示すフローチャートである。図20図21に示される処理は、サーバ2のCPUがサーバプログラムを実行することによって行われる。なお、サーバ2は、図20図21に示す処理の他にも、適宜のタイミングでユーザ端末3と通信を行い、様々なデータの送受信を行う。
【0163】
サーバ2は、まず、ユーザ端末3からの多人数ゲームへの参加申請に基づいて、ユーザを各グループに割り当てる(ステップS201)。サーバ2は、ランダムに各ユーザを各グループに割り当ててもよいし、ユーザの過去のゲームの履歴、ユーザのレベルやユーザが有しているキャラクタのレベル等に基づいて、各ユーザを各グループに割り当ててもよい。
【0164】
次に、サーバ2は、ユーザ端末3から仮想エリアの指定が行われたか否かを判定する(ステップS202)。図19のステップS101においてユーザによって仮想エリアが指定され、ステップS104において戦闘ゲームが開始された場合、サーバ2は、ステップS202においてYESと判定する。
【0165】
ステップS202でYESと判定した場合、サーバ2は、ユーザを仮想エリアに参加させる(ステップS203)。具体的には、サーバ2は、ユーザが指定した仮想エリアのエリアIDと、ユーザIDとをユーザ端末3から取得する。そして、サーバ2は、エリアIDとユーザIDとを対応付けて記憶するとともに、指定した仮想エリアにおけるユーザが属するグループの参加人数を増加させる。すなわち、サーバ2は、図17図18に示す各データを更新する。
【0166】
ステップS203の処理を実行した場合、又は、ステップS202でNOと判定した場合、サーバ2は、ユーザ端末3から戦闘ゲームの結果を受信したか否かを判定する(ステップS204)。
【0167】
ユーザ端末3から戦闘ゲームの結果を受信したと判定した場合(ステップS204:YES)、サーバ2は、スコア加算処理を実行する(ステップS205)。以下、ステップS205のスコア加算処理の詳細について、図21を参照して説明する。
【0168】
図21に示されるように、サーバ2は、ユーザ端末3から受信した戦闘ゲームの結果に基づいて、そのユーザ個人のスコア値を加算する(ステップS221)。具体的には、サーバ2は、今回の戦闘ゲームの結果に応じた獲得スコア値SCを、そのユーザが仮想エリアで獲得したスコア値の合計に加算する。これにより、図17で示したように、参加している仮想エリア毎のユーザ個人のスコアが記憶される。
【0169】
次に、サーバ2は、エリアスコアを加算する(ステップS222)。具体的には、サーバ2は、獲得スコア値SCと、仮想エリアにおけるユーザが属するグループの参加人数とに基づいて、エリア加算値SCa(式(2))を算出し、算出したエリア加算値SCaを、ユーザが属するグループのエリアスコアに加算する。ステップS222の処理が行われることにより、図18に示すエリアデータのエリアスコアが更新される。
【0170】
次に、サーバ2は、ユーザの階級が所定以上か否かを判定する(ステップS223)。ユーザの階級が所定以上と判定した場合(ステップS223:YES)、サーバ2は、ユーザの階級に応じて、隣接エリアの自グループにスコアを加算する(ステップS224)。具体的には、サーバ2は、戦闘ゲームを行った仮想エリアの隣接エリアの自グループに対して、式(3)により算出される隣接エリア加算値SCbを加算する。戦闘ゲームを行った仮想エリアに隣接する仮想エリアが複数ある場合、サーバ2は、それぞれの隣接エリアについて隣接エリア加算値SCbを算出し、算出した値を隣接エリアにおけるユーザが属するグループのエリアスコアに加算する。ステップS224の処理が行われることにより、図18に示すエリアデータにおける隣接エリアのエリアスコアが更新される。
【0171】
ステップS224の処理を行った場合、又は、ステップS223でNOと判定した場合、サーバ2は、階級設定処理を行う(ステップS225)。サーバ2は、多人数ゲームが開始されてからのユーザの獲得スコア値SCの合計を記憶しており、獲得スコア値SCの合計に基づいて、ユーザの階級を設定する。サーバ2は、ステップS225の処理を行った場合、図21に示す処理を終了する。
【0172】
図20に戻り、サーバ2は、ステップS205に続いて、仮想エリアにおいてノックアウトされたか否かを判定する(ステップS206)。ここでは、ステップS205においてエリアスコアが増加した各仮想エリアについて、ノックアウトされたか否かの判定が行われる。具体的には、サーバ2は、ステップS205のスコア加算処理の結果、仮想エリアにおいてエリアスコアが1位であるグループのエリアスコアと、エリアスコアが2位のグループのエリアスコアとの差が所定の閾値以上か否かを判定する。
【0173】
ノックアウトされたと判定された場合(ステップS206:YES)、サーバ2は、ノックアウトと判定された仮想エリアについて、ノックアウトの設定を行う(ステップS207)。具体的には、サーバ2は、ノックアウトと判定された仮想エリアについて、図18に示すエリアデータにおける「KOフラグ」をONに設定する。また、サーバ2は、ノックアウトと判定された仮想エリアについて、図18に示すエリアデータにおける「制圧グループ」の値を、ノックアウトしたグループ(エリアスコアが1位のグループ)に設定する。このように、仮想エリアについてノックアウトと判定された場合には、その時点で仮想エリアの制圧グループが更新される。このため、ノックアウトと判定された仮想エリアに、隣接エリアに効果が波及するエリア効果が設定されている場合には、ノックアウトと判定された時点で、隣接エリアにもその効果が波及する。例えば、図18において、ステップS207の実行前は、仮想エリアE8の制圧グループが「グループA」であり、ステップS207が実行されることによって、仮想エリアE8の制圧グループが「グループB」に設定された場合、その時点で、仮想エリアE8に隣接する仮想エリアE16に効果が波及する。すなわち、ノックアウトと判定される前は、仮想エリアE16において「グループA」に効果1が発生していたものが、ノックアウトと判定された後は、仮想エリアE16において「グループB」に効果1が発生する。
【0174】
ステップS207の処理を実行した場合、ステップS204でNOと判定した場合、又は、ステップS206でNOと判定した場合、サーバ2は、現在のラウンドの開始から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS208)。現在のラウンドの開始から所定期間が経過していない場合(ステップS208:NO)、サーバ2は、ステップS202の処理を再び実行する。
【0175】
現在のラウンドの開始から所定期間が経過したと判定した場合(ステップS208:YES)、サーバ2は、各仮想エリアに対して制圧判定を行う(ステップS209)。ここでは、サーバ2は、各仮想エリアのグループ毎のエリアスコアに基づいて、当該仮想エリアがどのグループによって制圧されたかを判定する。具体的には、サーバ2は、各仮想エリアについて、グループA~Cのうち何れのグループのエリアスコアが最も高いかを判定し、エリアスコアの最も高いグループがその仮想エリアを制圧したと判定する。
【0176】
次に、サーバ2は、制圧したと判定したグループと各仮想エリアとを対応付けて記憶装置に記憶する(ステップS210)。すなわち、サーバ2は、仮想エリアを、エリアスコアが最も高いグループに帰属させる。具体的には、サーバ2は、図18に示すエリアデータにおける「制圧グループ」の値を、エリアスコアが最も高いグループに変更する。これにより、次のラウンドでは、エリア効果が発生するグループも変化する。
【0177】
ステップS210の処理を行った場合、サーバ2は、次に図22のステップS211の処理を実行する。
【0178】
図22に示されるように、ステップS211において、サーバ2は、現在のラウンドが最終ラウンドか否かを判定する(ステップS211)。最終ラウンドではないと判定した場合(ステップS211:NO)、サーバ2は、多人数ゲームを次のラウンドに進める(ステップS212)。ステップS212の処理を行った場合、サーバ2は、ステップS202の処理を再び実行する。
【0179】
現在のラウンドが最終ラウンドであると判定した場合(ステップS211:YES)、サーバ2は、第N回戦(N=1~3)の結果を判定し、その結果をユーザ端末3に出力する(ステップS213)。これにより、ユーザ端末3において、多人数ゲームにおける第N回戦の結果が表示される。続いて、サーバ2は、第N回戦の結果に応じた報酬を各ユーザに付与する(ステップS214)。例えば、サーバ2は、勝利したグループの各ユーザに対してキャラクタやアイテム、ゲーム内の通貨を付与し、各ユーザのユーザデータとして記憶する。また、サーバ2は、各ユーザ端末3に付与した報酬の情報を送信する。
【0180】
次に、サーバ2は、第3回戦が終了したか否かを判定する(ステップS215)。第3回戦が終了していない場合(ステップS215:NO)、サーバは、多人数ゲームをN+1回戦に進める(ステップS216)。ステップS216の処理を行った場合、サーバ2は、ステップS202の処理を再び実行する。
【0181】
一方、第3回戦が終了した場合(ステップS215:YES)、サーバ2は、多人数ゲームを終了する(ステップS217)。以上で、図22の説明を終了する。
【0182】
なお、上記フローチャートで示した処理は単なる例示に過ぎず、処理の順番や内容は適宜変更されてもよい。また、各処理や判定において用いられた値は変更されてもよい。
【0183】
以上のように、本実施形態では、複数のユーザ端末3とサーバ2とがネットワークを介して通信を行うことにより、複数のユーザを含む複数のグループ間で仮想エリアを取り合う多人数ゲームが行われる。
【0184】
各ユーザは複数のグループの何れかに割り当てられ、各ユーザは、それぞれのユーザ端末3において、仮想エリアを指定して戦闘ゲームを行う。複数のユーザ端末3における戦闘ゲームは、所定期間(例えば2時間)複数回行われる。各ユーザ端末3において行われた戦闘ゲームの結果はサーバ2に送信され、サーバ2においてグループ毎に戦闘ゲームの結果に応じたスコアが累積される。そして、所定期間が経過すると、仮想エリアのグループ毎のスコアに応じて、どのグループが仮想エリアを制圧したかの判定(仮想エリアを複数のグループのうちのどのグループと対応付けて記憶するかの判定)が行われ、当該判定が行われた場合、仮想エリアとグループとを対応付けて記憶装置に記憶する。所定期間毎の判定と、記憶装置への記憶とが所定回数繰り返された後、多人数ゲームの結果が出力される。
【0185】
本実施形態では、このように所定期間毎に仮想エリアがどのグループにより制圧されたかを判定し、当該判定が行われた場合に仮想エリアとグループとを対応付けて記憶装置に記憶することで、仮想エリアをグループ間で取り合うゲームの興趣性を向上させることができる。すなわち、所定期間毎に仮想エリアを制圧しているグループが変化するため、各グループの仮想エリアの制圧状況に応じて、各ユーザは、自身が参加する仮想エリアを選択してゲームを進めることができ、仮想エリアを取り合う多人数ゲームの興趣性を向上させることができる。例えば、敵グループに制圧されている仮想エリアと、自グループが制圧している仮想エリアとが仮想空間に混在している場合、どの仮想エリアを取るかによってその後に自グループに有利に展開するかどうかが異なる。このため、各ユーザは戦略的に考えながら自身が参加する仮想エリアを選択するようになり、興趣性が向上する。また、所定期間は例えば数時間に設定されることで、ゲームへの参加のハードルを下げ、各ユーザが手軽に多人数ゲームを楽しむことができる。このため、多人数ゲームにより多くのユーザを参加させることができ、多人数ゲームの面白さを維持することができる。
【0186】
また、本実施形態では、仮想エリアに参加する自グループの参加人数に応じて、その仮想エリアにおける自グループのエリアスコアに加算されるスコアが変化する。具体的には、参加人数が多いほど、仮想エリアにおける自グループのエリアスコアに加算されるスコアが多くなる。このため、自グループの参加人数が多い仮想エリアを制圧し易くなる。
【0187】
各グループにはほぼ均等に複数のユーザが割り当てられる。ある仮想エリアに自グループの参加人数が偏るとその仮想エリアでは自グループは有利になるが、他の仮想エリアの自グループの参加人数は少なくなってしまうため、その他の仮想エリアでは自グループに不利になってしまう。本実施形態では、ユーザは、仮想エリアに参加しているユーザの人数を、当該仮想エリアに参加する前に確認することができる。このため、ユーザは、現在の各仮想エリアの状況に応じて、どの仮想エリアに参加すれば自グループにとって望ましいかについて考えながらゲームを行うことができ、興趣性を向上させることができる。また、ユーザが仮想エリアに参加すると、リアルタイムでグループの参加人数が更新される。このため、リアルタイムに変化するゲームの状況に応じて、参加する仮想エリアを選択することができ、よりリアルに仮想エリアを取り合うゲームを楽しむことができる。
【0188】
また、本実施形態では、ラウンドの開始から所定期間が経過したときに制圧判定が行われることを前提として、所定期間が経過する前であっても、所定の条件(例えば1位と2位のグループのエリアスコアの差が所定の閾値以上になること)が満たされた場合はノックアウトと判定され、仮想エリアが制圧される。このため、例えば、ある程度自グループが有利に進行している仮想エリアに対してユーザが集中的に参加することで早期にその仮想エリアを制圧することができ、所定期間においてさらに別の仮想エリアを攻めることができる。また、本実施形態では、ラウンド中にある仮想エリアでノックアウトと判定された場合は、以降、そのラウンドが終了するまではその仮想エリアでの戦闘ゲームが制限される。このため、早期に仮想エリアをノックアウトして、別の仮想エリアに参加することをユーザに促すことができ、興趣性を向上させることができる。
【0189】
また、本実施形態では、仮想エリアにエリア効果が設定される。エリア効果には、隣接する仮想エリアに波及するエリア効果がある。このため、特定の仮想エリアを制圧することで、周囲の仮想エリアにおいて有利にゲームを進めることができる。したがって、重要な仮想エリアをどのように制圧するかについてユーザに選択の幅を持たせることができ、ゲームの戦略性が増す。さらに、所定期間が経過する前でも所定の条件を満たせば仮想エリアを制圧することができるため(上記ノックアウト)、その仮想エリアに周囲に波及するエリア効果が設定されている場合には、エリア効果を周囲の仮想エリアに波及させることができる。このため、戦略的に特定の仮想エリアを集中的に攻めることで、ゲームを有利に進めることができる。
【0190】
また、本実施形態では、ユーザの階級に応じて、参加した仮想エリアに隣接する仮想エリアに対して、スコアを加算することができる。このため、特定の仮想エリアに参加してその特定の仮想エリアにスコアを加算するとともにその周囲の仮想エリアにもスコアを加算することができる。したがって、どの仮想エリアにどのように参加するかについてユーザに様々な選択を提供することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。さらに、本実施形態では所定期間が経過する前でも所定の条件を満たせば仮想エリアを制圧することができるため、所定期間が経過する前でも複数の仮想エリアを制圧することができ、例えば、形勢が不利な状態から一気に形勢を逆転させることができる。
【0191】
また、本実施形態では、ユーザは、自グループに隣接する敵グループの仮想エリア、又は、敵グループに隣接する自グループの仮想エリアに参加することができる。敵グループと接している自グループが少ないほど、ユーザが参加することができる仮想エリアの数が少なくなり、その分、1つの仮想エリアに参加するユーザ数が多くなる。逆に、敵グループと接している自グループが多いほど、ユーザが参加することができる仮想エリアの数が多くなり、その分、1つの仮想エリアに参加するユーザ数が少なくなる。このため、ユーザは、現状自グループの複数の仮想エリアがどのように配置しているかに応じて、戦略的に参加する仮想エリアを選択することになり、興趣性を向上させることができる。また、グループの戦線が拡大するほど不利となるため、特定のグループが一方的に多数の仮想エリアを制圧してしまうことを防止することができる。
【0192】
また、本実施形態では、戦闘ゲームにおいて消費する体力値をユーザが設定することができ、戦闘ゲームに勝利した場合には、消費した体力値に応じて獲得スコア値を増加させることができる。これにより、ユーザは、短時間で、より多くのスコアを自グループに加算することができる。なお、上記実施形態では、戦闘ゲームの結果に応じた値に、体力値に応じた倍率をかけることで獲得スコア値を算出した。体力値に応じた倍率は、消費した体力値と異なる値であってもよい。例えば、体力値「1」を消費して戦闘ゲームを3回行う場合よりも、体力値「3」を消費して戦闘ゲームを1回だけ行う場合の方がより多くのスコアを獲得することができてもよい。この場合には、戦闘ゲームを複数回行うか、回数を犠牲にして1回あたりの獲得スコア値を多くするかについて、ユーザに戦略的に選択させることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0193】
(変形例)
以上、本実施形態の多人数ゲームついて説明したが、上記多人数ゲームにおいて以下のような変形が加えられてもよい。
【0194】
例えば、上記実施形態では、仮想エリアにおける各グループのエリアスコアとして、各グループのユーザが所定期間において戦闘ゲームを行うことで獲得した獲得スコア値を累積した値を算出した。そして、各グループのエリアスコアが最も高いグループが、その仮想エリアを制圧するものとした。他の実施形態では、所定期間におけるエリアスコアを別の方法により算出してもよい。例えば、所定期間において戦闘ゲームを行った結果、最も高いスコアを獲得したユーザが属するグループを、当該グループのエリアスコアとして算出してもよい。そして、各グループのエリアスコアが最も高いグループが、その仮想エリアを制圧するものとしてもよい。
【0195】
また、上記実施形態では、所定期間毎の制圧判定と、記憶装置への記憶とが所定回数(例えば22ラウンド)繰り返された後、多人数ゲームの結果が出力された。他の実施形態では、多人数ゲームの結果が出力されるタイミングは、これに限られない。例えば、各グループの全仮想エリアにおける合計のエリアスコアが一定値を超えた場合に多人数ゲームの結果が出力されてもよい。また、戦闘ゲームが行われた回数が所定の回数になった場合や、各グループの特定の仮想エリア(例えば本拠地)が制圧された場合に、多人数ゲームの結果が出力されてもよい。すなわち、上記制圧判定と当該制圧判定の結果の記憶装置への記憶とが、終了条件(例えば、22ラウンド目が終了したこと、全仮想エリアのエリアスコアの合計が一定値を超えたこと等)を満たすまで繰り返し行われた後、多人数ゲームの結果が出力されてもよい。
【0196】
また、上記実施形態では、戦闘ゲームの結果に応じた獲得スコア値に、仮想エリアに参加している自グループのユーザ数に応じた倍率をかけることにより、自グループのエリアスコアに加算するエリア加算値SCa(上記式(2))を算出した。また、ある仮想エリアXの隣接エリアにおいて戦闘ゲームが行われた場合、当該隣接エリアにおける戦闘ゲームの結果に応じた獲得スコア値に、階級に応じた加算割合をかけ、さらに当該仮想エリアXに参加している自グループのユーザ数に応じた倍率をかけることにより、仮想エリアXの自グループのエリアスコアに加算する隣接エリア加算値SCb(上記式(3))を算出した。すなわち、上記実施形態では、エリア加算値SCaや隣接エリア加算値SCbは、仮想エリアに参加している自グループのユーザ数に基づいて算出された。エリア加算値SCaや隣接エリア加算値SCbは、仮想エリアに参加している自グループのユーザ数に限らず、仮想エリアに参加している自グループのユーザに関するユーザ情報に基づいて、算出されてもよい。すなわち、戦闘ゲームの結果と、仮想エリアに参加している自グループのユーザに関するユーザ情報とに基づいて、自グループのエリアスコアに加算する値を算出してもよい。例えば、「ユーザに関するユーザ情報」は、自グループ内の各ユーザの強さの合計、レベルの合計、リーダーであるユーザの情報、各ユーザのキャラクタの情報等であってもよい。
【0197】
また、上記実施形態では、ある仮想エリアやその隣接エリアにおいて戦闘ゲームが行われた場合、その戦闘ゲームが行われた時点における当該仮想エリアの自グループの参加人数に応じて、エリア加算値SCaや隣接エリア加算値SCbが算出された。他の実施形態では、参加人数(ユーザに関する情報)が定められるタイミングは各戦闘ゲームが行われるタイミングに限らず、他のタイミングであってもよい。例えば、参加人数(ユーザに関する情報)が定められるタイミングは所定期間の終了時点であってもよい。
【0198】
また、上記式(1)~式(3)はあくまでも例示であり、他の計算式によりスコアが算出されてもよい。
【0199】
また、上記実施形態では、ノックアウトと判定される条件は、1位と2位のグループのエリアスコアの差が所定の閾値以上であることとした。ノックアウトに関する所定の条件は、これに限らず、他の条件であってもよい。例えば、ノックアウトに関する所定の条件は、複数のグループのうちの何れかのエリアスコアが所定以上になったことであってもよい。
【0200】
また、上記実施形態では、ノックアウトと判定された場合、そのノックアウトと判定された仮想エリアにおいて、今回のラウンドが終了するまで戦闘ゲームの実行を制限した。他の実施形態では、ノックアウトと判定された場合、例えば全ての仮想エリアにおいて、今回のラウンドが終了するまで戦闘ゲームの実行が制限されてもよい。また、ノックアウトと判定された場合、ノックアウトと判定された仮想エリアおよびそれに関連する仮想エリアにおいて、今回のラウンドが終了するまで戦闘ゲームの実行が制限されてもよい。
【0201】
また、上記実施形態では、ある仮想エリアに発生するエリア効果が、当該仮想エリアの隣接エリアに波及するものとした。他の実施形態ではある仮想エリアに隣接する隣接エリアに限らず、ある仮想エリアと関連付けられた他の仮想エリアに、エリア効果が波及してもよい。また、上記実施形態では、ユーザの階級(ユーザに関連するパラメータ)に応じて、仮想エリアに隣接する隣接エリアにもスコアが加算された。他の実施形態ではある仮想エリアに隣接する隣接エリアに限らず、ある仮想エリアと関連付けられた他の仮想エリアに対して、ユーザの階級に応じたスコアが加算されてもよい。ある仮想エリアと関連付けられた他の仮想エリアは、当該ある仮想エリアの隣の仮想エリアであってもよいし、当該ある仮想エリアと離れている仮想エリアであってもよい。
【0202】
また、上記実施形態では、戦闘ゲームを開始する前にユーザに消費する体力値を指定させるものとしたが、戦闘ゲームを実行した後や戦闘ゲームの実行中に消費する体力値を指定させてもよい。また、上記実施形態では、ユーザは体力値を消費して獲得スコア値を増加させることができるものとしたが、ユーザが所定のアイテムを有しているときには、当該アイテムを用いて(アイテムを消費することなく)獲得スコア値を増加させることができてもよい。すなわち、所定のゲームパラメータ(上記体力値やアイテム)がユーザに関連付けられ、ゲームパラメータを用いる量、または、ゲームパラメータを用いるか否かに応じて、獲得スコア値を異ならせてもよい。
【0203】
また、上述した各処理はサーバ2およびユーザ端末3の何れで行われてもよい。例えば、上述したサーバ2上で行われる処理の一部は、ユーザ端末3において行われてもよいし、上述したユーザ端末3上で行われた処理の一部は、サーバ2において行われてもよい。
【0204】
例えば、ユーザ端末3において戦闘ゲームに係るゲーム処理は、サーバ2において実行されてもよい。また、戦闘ゲームの結果に応じた獲得スコア値の算出は、サーバ2において行われてもよい。
【0205】
以上、本発明について説明したが、上記説明は本発明の例示に過ぎず、種々の改良や変形が加えられてもよい。
【符号の説明】
【0206】
1 情報処理システム
2 サーバ
3 ユーザ端末
E0~E29 仮想エリア
51 選択エリア表示
52 体力表示
53 状況表示
54 活躍ユーザ表示
55 エリア効果アイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22