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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】折りたたみクッション
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/00 20060101AFI20230217BHJP
   A47C 31/11 20060101ALI20230217BHJP
   B68G 7/06 20060101ALI20230217BHJP
【FI】
A47C27/00 K
A47C31/11 F
B68G7/06 C
B68G7/06 Z
A47C27/00 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019128377
(22)【出願日】2019-07-10
(65)【公開番号】P2021013441
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2022-06-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年6月5日 ’20 SPRING&SUMMER EXHIBITIONにて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】000005935
【氏名又は名称】美津濃株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 陽子
(72)【発明者】
【氏名】松尾 亜門
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大介
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第2003-0061774(KR,A)
【文献】特表2010-522038(JP,A)
【文献】特開2015-024099(JP,A)
【文献】特開2001-087084(JP,A)
【文献】実開昭63-123084(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/00,7/74,31/11
B68G 7/06
A47G 9/10
B60N 2/56
A61F 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱材と、
前記断熱材に重ねられた第1断熱シート材と、
前記第1断熱シート材に重ねられた第2断熱シート材と、
前記第2断熱シート材に重ねられたクッション材とを備え、
前記断熱材は、前記第1断熱シート材、前記第2断熱シート材および前記クッション材を挟み込むように折りたたみ可能に構成されており、
前記第1断熱シート材と前記第2断熱シート材との間に収容空間が設けられている、折りたたみクッション。
【請求項2】
前記クッション材は、メッシュ状に構成されている、請求項1に記載の折りたたみクッション。
【請求項3】
保護材をさらに備え、
前記断熱材は、前記保護材に重ねられており、
前記保護材は、前記断熱材を挟み込むように折りたたみ可能に構成されている、請求項1または2に記載の折りたたみクッション。
【請求項4】
保温材または保冷材をさらに備え、
前記保温材または前記保冷材は、前記収容空間に収容されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の折りたたみクッション。
【請求項5】
発熱材または冷却材をさらに備え、
前記発熱材または前記冷却材は、前記収容空間に収容されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の折りたたみクッション。
【請求項6】
前記第1断熱シート材は、前記第2断熱シート材よりも断熱性能が高い、請求項1~5のいずれか1項に記載の折りたたみクッション。
【請求項7】
前記断熱材は、前記第1断熱シート材よりも断熱性能が高い、請求項1~6のいずれか1項に記載の折りたたみクッション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折りたたみクッションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、外出先などで使用される折りたたみクッションが提案されている。例えば、特開2012-35021号公報(特許文献1)には、折りたたみクッションとしての座布団が記載されている。この公報に記載された座布団は、本体ウレタンが伸縮性のある布でくるまれることにより構成されている。座布団の一方端側にこの布が重ねられた二重部分が設けられている。座布団が半分に折りたたまれた状態でこの二重部分に座布団の他方端側が収容されることにより座布団は半分に折りたたまれた状態に保持される。また、座布団が広げられた状態でこの二重部分に使い捨てカイロまたは保冷材が収納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-35021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記公報に記載された座布団では、二重部分に使い捨てカイロまたは保冷材が単に収容される。したがって、使い捨てカイロまたは保冷材の保温または保冷時間を長くすることは想定されていない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、保温または保冷時間を長くすることができる折りたたみクッションを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の折りたたみクッションは、断熱材と、第1断熱シート材と、第2断熱シート材と、クッション材とを備えている。第1断熱シート材は、断熱材に重ねられている。第2断熱シートは、第1断熱シート材に重ねられている。クッション材は、第2断熱シート材に重ねられている。断熱材は、第1断熱シート材、第2断熱シート材およびクッション材を挟み込むように折りたたみ可能に構成されている。第1断熱シート材と第2断熱シート材との間に収容空間が設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の折りたたみクッションによれば、第1断熱シート材と第2断熱シート材との間に収容空間が設けられている。このため、保温材または保冷材が収容空間に収容されたときに、第1断熱シート材および第2断熱シート材により保温材または保冷材を保温または保冷することができるため、保温材および保冷材の保温または保冷時間を長くすることができる。また、断熱材は、第1断熱シート材、第2断熱シート材およびクッション材を挟み込むように折りたたみ可能に構成されている。このため、断熱材が折りたたまれたときに、断熱材により収容空間に収容された保温材または保冷材を保温または保冷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態に係る折りたたみクッションの構成を概略的に示す斜視図である。
図2図1のII-II線に沿う端面図である。
図3】実施の形態に係る折りたたみクッションの構成を概略的に示す平面図である。
図4】実施の形態に係る折りたたみクッションの折りたたまれた状態を概略的に示す平面図である。
図5図4のV-V線に沿う端面図である。
図6】実施の形態に係る折りたたみクッションの折りたたまれた状態を概略的に示す側面図である。
図7】実施の形態に係る折りたたみクッションの変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、特に言及しない限り、以下の図面において同一または対応する部分には同一の参照符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0010】
図1図6を参照して、本実施の形態に係る折りたたみクッション1の構成について説明する。図1図3は、本実施の形態に係る折りたたみクッション1が広げられた状態を示している。図4図6は、本実施の形態に係る折りたたみクッション1が折りたたまれた状態を示している。
【0011】
図1に示されるように、本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、折りたたみ可能なクッションである。本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、携帯可能なクッションである。本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、外出先などで使用されるクッションである。本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、使用者が座る場所に敷かれるものである。つまり、本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、座布団として使用されるものである。
【0012】
図1および図2に示されるように、本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、保護材2と、断熱材3と、第1断熱シート材4と、第2断熱シート材5と、クッション材6と、ファスナー7と、第1縁布8と、第2縁布9とを備えている。また、本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、保温材または保冷材11を備えている。
【0013】
図3に示されるように、本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、平面視において略オーバル形状に構成されている。なお、折りたたみクッション1の形状は、略オーバル形状に限定されず、矩形状または円形状に構成されていてもよい。折りたたみクッション1の形状は、ファスナー7をスムーズに操作するために、矩形状よりも略オーバル状および円形状に構成されていることが好ましい。
【0014】
図2および図3に示されるように、保護材2は、折りたたみクッション1の外側表面を構成している。保護材2は、断熱材3などの保護材2よりも内側に配置された部材を保護可能に構成されている。保護材2は、断熱材3の保護材2と向かい合う面の全面を覆うように構成されている。
【0015】
保護材2は、耐摩耗性を有している。つまり、保護材2は、摩耗または摩滅を抑制可能に構成されている。保護材2の材料は、例えば、合成皮革である。この合成皮革は、例えば、ポリウレタン(PU)皮革である。ポリウレタン(PU)皮革は、布地の表面にポリウレタン樹脂を塗布し、質感を天然皮革に似せた素材である。また、保護材2の厚みは、例えば、1.2mmである。保護材2は、断熱性を有していることが好ましい。
【0016】
図2に示されるように、断熱材3は、保護材2に重ねられている。断熱材3は、断熱性
を有している。つまり、断熱材3は、保護材2と第1断熱シート材4との間での熱移動を抑制するように構成されている。断熱材3は、第1断熱シート材4の断熱材3と向かい合う面の全面を覆うように構成されている。断熱材3の材料は、例えば、発泡樹脂である。発泡樹脂は、例えば、発泡ポリエチレン(EPE)である。断熱材3の厚みは、例えば、8.0mmである。
【0017】
断熱材3は、第1断熱シート材4よりも断熱性能が高くてもよい。この場合、断熱材3は、第1断熱シート材4よりも熱が伝わりにくい。つまり、断熱材3は、第1断熱シート材4よりも熱の伝わりにくさを表す熱抵抗が大きい。
【0018】
図1および図2を参照して、第1断熱シート材4は、断熱材3に重ねられている。第2断熱シート材5は、第1断熱シート材4に重ねられている。第1断熱シート材4と第2断熱シート材5との間に収容空間10が設けられている。第1断熱シート材4と第2断熱シート材5とは収容空間10を挟んで向かい合うように配置されている。
【0019】
第1断熱シート材4および第2断熱シート材5の各々は、断熱性を有している。つまり、第1断熱シート材4は、断熱材3と収容空間10との間での熱移動を抑制するように構成されている。また、第2断熱シート材5は、収容空間10とクッション材6との間での熱移動を抑制するように構成されている。
【0020】
第1断熱シート材4および第2断熱シート材5の各々は、例えば、樹脂シートである。この樹脂シートの材料は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)である。第1断熱シート材4および第2断熱シート材5の各々の厚みは、例えば、0.2mmである。
【0021】
また、第1断熱シート材4および第2断熱シート材5の各々は、防水性を有している。つまり、第1断熱シート材4および第2断熱シート材5は、水を通しにくいように構成されている。
【0022】
第1断熱シート材4および第2断熱シート材5は、外縁部分以外では縫製されていない。これにより、第1断熱シート材4および第2断熱シート材5に結露が生じた場合、結露水が縫製部分を通って移動することを抑制することできる。
【0023】
第1断熱シート材4は、第2断熱シート材5よりも断熱性能が高くてもよい。この場合、第1断熱シート材4は、第2断熱シート材5よりも熱が伝わりにくい。つまり、第1断熱シート材4は、第2断熱シート材5よりも熱の伝わりにくさを表す熱抵抗が大きい。第1断熱シート材4は第2断熱シート材5よりも断熱性能が高い場合、第1断熱シート材4側よりも第2断熱シート材5側に熱が移動しやすい。
【0024】
第1断熱シート材4は、1枚で構成されている。第2断熱シート材5は、2枚で構成されている。2枚の第2断熱シート材5は、折りたたみクッション1の長辺方向に並んでおり、長辺方向の中央に隙間GPをあけて配置されている。この隙間GPは収容空間10に連通している。保温材または保冷材11は、この隙間GPを通して収容空間10に挿入される。また、保温材または保冷材11は、この隙間GPを通して収容空間10から引き出される。この隙間GPの幅は、保温材または保冷材11の厚みの略2倍であることが好ましい。これにより、収容空間10への保温材または保冷材11の挿抜を容易にするとともに保温材または保冷材11の保温または保冷効果を確保することが可能となる。
【0025】
クッション材6は、第2断熱シート材5に重ねられている。クッション材6は、使用者が折りたたみクッション1に座るときに、使用者の臀部が載せられる部分である。クッション材6は、使用者の臀部が載せられたときに、衝撃を和らげるように構成されている。
【0026】
クッション材6は、2枚で構成されている。2枚のクッション材6の各々は2枚の第2断熱シート材5の各々にそれぞれ重ねられている。2枚のクッション材6の各々は、2枚の第2断熱シート材5の各々の2枚のクッション材6の各々とそれぞれ向かい合う面の全面を覆うように構成されている。
【0027】
クッション材6は、断熱性を有している。つまり、クッション材6は、第2断熱シート材5とクッション材6の外側の空気との間での熱移動を抑制するように構成されている。
【0028】
クッション材6は、メッシュ状に構成されている。クッション材6は、通気性を有している。つまり、クッション材6は、メッシュの孔に空気を通すように構成されている。第2断熱シート材5のクッション材6と向かい合う面に結露が生じた場合、メッシュの孔に結露水の水蒸気を通すことにより結露水の蒸発が促進される。クッション材6の材料は、例えば、ポリエステルである。クッション材6の厚みは、例えば、3.0mmである。
【0029】
ファスナー7は、折りたたみクッション1の外縁部に配置されている。ファスナー7は、テープ7aと、エレメント7bと、スライダー7cとを有している。テープ7aは、クッション材6に重ねられている。エレメント7bは、テープ7aに対してクッション材6と反対側に配置されている。スライダー7cによってエレメント7bは開閉される。
【0030】
第1縁布8は、折りたたみクッション1の外縁を構成している。第1縁布8は、保護材2と、断熱材3と、第1断熱シート材4と、第2断熱シート材5と、クッション材6と、ファスナー7のテープ7aとを挟み込んだ状態で固定している。具体的には、第1縁布8は、保護材2と、断熱材3と、第1断熱シート材4と、第2断熱シート材5と、クッション材6と、ファスナー7のテープ7aとを挟み込んだ状態で縫製されていてもよい。
【0031】
第2縁布9は、2つ設けられている。2つの第2縁布9の各々は、2つのクッション材6が向かい合う内側の縁部に配置されている。2つの第2縁布9の各々は、折りたたみクッション1の長辺方向の中央において折りたたみクッション1の短辺方向に延在している。2つの第2縁布9の各々は、第2断熱シート材5とクッション材6とを挟み込んだ状態で固定している。具体的には、2つの第2縁布9の各々は、第2断熱シート材5とクッション材6とを挟み込んだ状態で縫製されていてもよい。
【0032】
保護材2と、断熱材3と、第1断熱シート材4と、第2断熱シート材5と、クッション材6とは、積層されている。詳細には、第1断熱シート材4と第2断熱シート材5とは空間をあけて積層されている。この空間が収容空間10を構成している。
【0033】
保温材または保冷材11は、収容空間10に収容されている。保温材または保冷材11は、常温よりも高い温度に温められた状態では保温材として機能し、常温よりも冷やされた状態では保冷材として機能する。保温材または保冷材11は、温められた状態または冷やされた状態で温度変化を抑制するように構成されている。つまり、保温材または保冷材11は、温められた状態または冷やされた状態で温度を維持しやすいように構成されている。
【0034】
保温材または保冷材11は、常温、温められた状態または冷やされた状態で柔軟性を有している。このため、保温材または保冷材11は、常温、温められた状態または冷やされた状態でクッション性を有している。
【0035】
保温材または保冷材11は、全体として略板状に構成されている。具体的には、4つの直方体の部材が1つの長方形のフィルムに封入されていてもよい。例えば、4つの直方体
の部材の各々はゲルであり、1つの長方形のフィルムはナイロンとポリエチレンとがラミネートされたフィルムである。なお、保温材または保冷材11は、単数であっても複数であってもよい。
【0036】
図4および図5に示されるように、本実施の形態に係る折りたたみクッション1は折りたたみ可能に構成されている。保護材2は、断熱材3を挟み込むように折りたたみ可能に構成されている。断熱材3は、第1断熱シート材4、第2断熱シート材5およびクッション材6を挟み込むように折りたたみ可能に構成されている。折りたたみクッション1が折りたたまれた状態で、保護材2は断熱材3を覆っている。折りたたみクッション1が折りたたまれた状態で、断熱材3は、第1断熱シート材4、第2断熱シート材5およびクッション材6を覆っている。
【0037】
本実施の形態に係る折りたたみクッション1は、長辺方向の中央で2つ折りに折りたたまれるように構成されている。2つの第2断熱シート材5および2つのクッション材6の各々の間には隙間GPが設けられている。このため、折りたたみクッション1が2つ折りに折りたたまれたときに、第2断熱シート材5およびクッション材6が余分に重なることよって折りたたみクッション1の厚みが大きくなること抑制される。
【0038】
図6に示されるように、折りたたみクッション1が折りたたまれた状態でファスナー7が閉じられる。このようにして折りたたみクッション1が折りたたまれた状態が保持される。これにより、保護材2が断熱材3を挟み込んだ状態が保持される。また、断熱材3が第1断熱シート材4、第2断熱シート材5およびクッション材6を挟み込んだ状態が保持される。したがって、保温材または保冷材11の保温または保冷効果が効果的に保持される。
【0039】
次に、本実施の形態に係る折りたたみクッション1の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る折りたたみクッション1によれば、第1断熱シート材4と第2断熱シート材5との間に収容空間10が設けられている。このため、保温材または保冷材11が収容空間10に収容されたときに、第1断熱シート材4および第2断熱シート材5によって保温材または保冷材11を保温または保冷することができるため、保温材または保冷材11の保温または保冷時間を長くすることができる。また、断熱材3は、第1断熱シート材4、第2断熱シート材5およびクッション材6を挟み込むように折りたたみ可能に構成されている。このため、断熱材3が折りたたまれたときに、断熱材3により収容空間10に収容された保温材または保冷材11を保温または保冷することができる。
【0040】
また、折りたたみクッション1が椅子または地面に置かれたときに、椅子または地面から熱を吸収することを断熱材3によって抑制することができる。
【0041】
また、折りたたみクッション1は折りたたまれた状態で持ち運ぶことができる。このため、折りたたみクッション1を携帯しやすい。
【0042】
また、保温材または保冷材11は、常温、温められた状態または冷やされた状態でクッション性を有しているため、クッションとしての機能を有する。
【0043】
本実施の形態に係る折りたたみクッション1によれば、クッション材6はメッシュ状に構成されている。このため、クッション材6の通気性を向上させることができる。このため、第2断熱シート材5のクッション材6と向かい合う面に結露が生じた場合、結露水の水蒸気を通すことにより結露水の蒸発を促進することができる。したがって、使用者の臀部が結露水で濡れることを抑制することができる。
【0044】
本実施の形態に係る折りたたみクッション1によれば、断熱材3は保護材2に重ねられている。このため、保護材2によって断熱材3等を保護することができる。
【0045】
本実施の形態に係る折りたたみクッション1によれば、保温材または保冷材11が収容空間10に収容されている。このため、収容空間10で保温材または保冷材11を保温または保冷することができるため、保温材または保冷材11の保温または保冷時間を長くすることができる。
【0046】
本実施の形態に係る折りたたみクッション1によれば、第1断熱シート材4は第2断熱シート材5よりも断熱性能が高い。このため、第1断熱シート材4側よりも第2断熱シート材5側に熱が移動しやすいため、保温材または保冷材11によってクッション材6に保温または保冷効果を及ぼしやすい。したがって、使用者の臀部を保温または保冷する効果を高めることができる。
【0047】
本実施の形態に係る折りたたみクッション1によれば、断熱材3は第1断熱シート材4よりも断熱性能が高い。このため、断熱材3側に熱が移動することを抑制することができる。これにより、クッション材6側に熱を移動させることが容易となるため、使用者の臀部を保温または保冷する効果を高めることができる。
【0048】
次に、図7を参照して、本実施の形態に係る折りたたみクッション1の変形例の構成について説明する。本実施の形態に係る折りたたみクッション1の変形例は、特に言及しない限り、上記の本実施の形態に係る折りたたみクッション1と同様の構成および作用効果を備えているため、図面において同一または対応する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。本実施の形態に係る折りたたみクッション1の変形例は、図1に示される保温材または保冷材の代わりに発熱材または冷却材を備えている点で本実施の形態に係る折りたたみクッション1と異なっている。
【0049】
図7に示されるように、本実施の形態に係る折りたたみクッション1の変形例は、発熱材12または冷却材13を備えている。発熱材12は、化学反応により発熱する部材である。発熱材12は、例えば、使い捨てカイロである。冷却材13は、化学反応により冷却する部材である。冷却材13は、例えば、硝酸アンモニウムまたは尿素と水との化学反応により冷却する瞬間冷却剤である。発熱材12または冷却材13は収容空間10に収容されている。
【0050】
本実施の形態に係る折りたたみクッション1の変形例によれば、発熱材12または冷却材13が収容空間10に収容されている。このため、収容空間10において発熱材12を保温することができる。また、収容空間10において冷却材13を保冷することができる。
【0051】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【符号の説明】
【0052】
1 折りたたみクッション、2 保護材、3 断熱材、4 第1断熱シート材、5 第2断熱シート材、6 クッション材、7 ファスナー、8 第1縁布、9 第2縁布、10 収容空間、11 保温材または保冷材、12 発熱材、13 冷却材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7