(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】灯具伸縮構造、灯具、及び照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 15/015 20060101AFI20230217BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20230217BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20230217BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20230217BHJP
F21Y 115/20 20160101ALN20230217BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20230217BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230217BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20230217BHJP
【FI】
F21V15/015
F21V17/00 154
F21S8/04 110
F21Y115:30
F21Y115:20
F21Y115:15
F21Y115:10
F21Y103:10
(21)【出願番号】P 2019144393
(22)【出願日】2019-08-06
【審査請求日】2022-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】布施 純一
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-195086(JP,A)
【文献】特開2015-111538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 15/015
F21V 17/00
F21S 8/04
F21Y 103/10
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/20
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる取付部材と、
前記取付部材を覆い前記第1方向に延び前記第1方向の端面に開口を有する筒形状の外郭と、
前記第1方向における前記外郭の前記端面を覆う端部蓋と、
前記外郭の前記端面と前記端部蓋との間に配置される封止具と、
前記第1方向において前記外郭を基準として前記端部蓋より外側に配置される灯具側取付部と、を備え、
前記取付部材は、
前記端部蓋及び前記封止具を貫通する固定部を備え、
前記灯具側取付部は、
前記固定部に固定され、
前記端部蓋、前記封止具、及び前記灯具側取付部は、
前記取付部材に対する移動が規制されており、
前記外郭の前記第1方向の前記端面は、
前記端部蓋に対して前記第1方向に沿って移動自在である、灯具伸縮構造。
【請求項2】
前記外郭の前記端面は、
前記取付部材の伸縮又は前記外郭の伸縮に伴い、前記端部蓋、前記封止具、及び前記灯具側取付部に対し前記第1方向に沿って相対移動する、請求項1に記載の灯具伸縮構造。
【請求項3】
前記外郭の前記端面は、
前記灯具側取付部に対して、前記第1方向に沿って移動自在である請求項1又は請求項2に記載の灯具伸縮構造。
【請求項4】
前記外郭の前記端面は、
前記封止具及び前記端部蓋の外周に沿って溝状に形成された挿入部に挿入され、
可動域において前記第1方向に沿って移動自在であり、
前記可動域は、
前記挿入部の入口側縁から底面の間の範囲である、請求項1~3の何れか1項に記載の灯具伸縮構造。
【請求項5】
前記外郭の前記端面は、
基準となる設置環境において、前記端部蓋と離間した状態である、請求項4に記載の灯具伸縮構造。
【請求項6】
前記端部蓋は、
前記灯具側取付部と当接し、
前記灯具側取付部は、
前記取付部材と当接している、請求項1~5の何れか1項に記載の灯具伸縮構造。
【請求項7】
前記外郭の前記端面は、
前記封止具と当接し、
前記第1方向において前記端部蓋とは離間して位置している、請求項1~6の何れか1項に記載の灯具伸縮構造。
【請求項8】
前記端部蓋は、
前記第1方向において前記外郭が位置する側を向いた面であり前記外郭の内側に位置する第1面と、
前記第1方向において前記外郭が位置する側を向いた面であり前記外郭の前記端面に対向している第2面と、を備え、
前記外郭の前記端面は、
前記第1方向において前記第1面と前記第2面との間に位置する、請求項1~7の何れか1項に記載の灯具伸縮構造。
【請求項9】
前記端部蓋は、
前記第1方向において前記外郭の前記端面より外側に配置される外端部と、
前記第1方向と交差する第2方向において前記外郭の外側に配置される外壁部と、
前記第2方向において前記外郭の内側に配置される内壁部と、を有し、
前記外壁部及び前記内壁部の少なくとも一方は、
前記第1方向において前記外郭の中央から前記端面に向うに従い、前記第2方向における前記外郭との距離が大きくなるように傾斜する傾斜部が形成されている、請求項1~8の何れか1項に記載の灯具伸縮構造。
【請求項10】
前記外壁部及び前記内壁部の少なくとも一方は、
前記第1方向において前記外郭の中央から前記端面に向うほど、前記第2方向における前記外郭との距離が大きくなるように傾斜する傾斜部が形成されている、請求項9に記載の灯具伸縮構造。
【請求項11】
前記封止具は、
前記外郭と前記端部蓋との間に配置される、請求項9又は請求項10に記載の灯具伸縮構造。
【請求項12】
前記封止具は、
封止具主部と、
前記封止具主部の外縁において前記端部蓋に向かって延び前記外郭の内周面に沿って位置する封止具内周部と、
前記外郭の外周面に沿って位置する封止具外周部と、
前記外郭の前記端面に沿って位置し前記封止具内周部及び前記封止具外周部を接続する接続部と、を備え、
前記封止具主部は、
前記第1方向において、前記封止具内周部の前記外郭が位置する側の端に接続される、請求項9~11の何れか1項に記載の灯具伸縮構造。
【請求項13】
前記封止具内周部は、
前記内壁部と対向する内周部内周面が前記傾斜部に沿って傾斜している、請求項12に記載の灯具伸縮構造。
【請求項14】
前記封止具外周部は、
前記外壁部と対向する外周部外周面が前記傾斜部に沿って傾斜している、請求項12又は請求項13に記載の灯具伸縮構造。
【請求項15】
請求項1~14の何れか1項に記載の灯具伸縮構造と、
前記取付部材に前記第1方向に沿って配列された発光素子と、を備える、灯具。
【請求項16】
請求項15に記載の灯具と、
造営部に設置され前記灯具が取り付けられる照明器具と、を備え、
前記照明器具は、
前記造営部に対し交わる方向に延びる器具側取付部を備え、
前記灯具は、
前記灯具側取付部が前記器具側取付部に固定される、照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成部材の膨張及び収縮に対応した、灯具伸縮構造、灯具、及び灯具を用いた照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、周囲の気温の変化に伴って構造部品が膨張又は収縮した際に、部材同士の干渉を抑制できる照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている照明装置の光源ユニットは、ケース本体と2つのエンド部材により構成された防水ケースと、防水ケースのケース本体に固定された取付具と、を備える。取付具と防水ケースのエンド部材との間には隙間が設けられており、気温の変化に伴い防水ケースのケース本体が膨張した際において、エンド部材と取付具との干渉を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示されている光源ユニットは、ケース本体の膨張に伴いエンド部材が連結部に干渉することを抑制するため、及びケース本体が膨張又は収縮する際にエンド部材の移動を妨げないようにするため、取付具の形状は、複雑な構造を必要としていた。
【0005】
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、簡易な構造で照明装置を構成する部材の伸縮に対応した灯具伸縮構造、灯具、及び照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る灯具伸縮構造は、第1方向に延びる取付部材と、前記取付部材を覆い前記第1方向に延び前記第1方向の端面に開口を有する筒形状の外郭と、前記第1方向における前記外郭の前記端面を覆う端部蓋と、前記外郭の前記端面と前記端部蓋との間に配置される封止具と、前記第1方向において前記外郭を基準として前記端部蓋より外側に配置される灯具側取付部と、を備え、前記取付部材は、前記端部蓋及び前記封止具を貫通する固定部を備え、前記灯具側取付部は、前記固定部に固定され、前記端部蓋、前記封止具、及び前記灯具側取付部は、前記取付部材に対する移動が規制されており、前記外郭の前記第1方向の前記端面は、前記端部蓋に対して前記第1方向に沿って移動自在である。
【0007】
本発明に係る灯具は、上記の灯具伸縮構造と、前記取付部材に前記第1方向に沿って配列された発光素子と、を備える。
【0008】
本発明に係る照明装置は、上記の灯具と、造営部に設置され前記灯具が取り付けられる照明器具と、を備え、前記照明器具は、前記造営部に対し交わる方向に延びる器具側取付部を備え、前記灯具は、前記灯具側取付部が前記器具側取付部に固定される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、筒形状の外郭の端面と端部蓋とが第1方向に沿って相対移動ができる様に構成されており、簡易な構造で外郭の伸縮に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る照明装置1の斜視図である。
【
図2】実施の形態1に係る照明装置1の照明器具2と灯具3とを分割した分割斜視図である。
【
図3】実施の形態1に係る照明装置1の分解斜視図である。
【
図4】実施の形態1に係る照明装置1の灯具3の取り付け機構の説明図である。
【
図5】実施の形態1に係る照明装置1の灯具3の取り付け機構の説明図である。
【
図6】実施の形態1に係る灯具3の一方の端部3Aにおける分解斜視図である。
【
図7】実施の形態1に係る灯具3の一方の端部3Aにおける長手方向Xに沿った断面図である。
【
図8】実施の形態1に係る照明装置1の端部カバー40周辺の構造を説明する断面図である。
【
図9】実施の形態1に係る照明装置1の端部カバー40周辺の構造を説明する断面図である。
【
図10】実施の形態1に係る灯具3の灯具伸縮構造100を説明する拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態に係る灯具伸縮構造100、灯具3、及び照明装置1について、図面を参照して説明する。各図において同じ又は対応する構成要素には、同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0012】
ここで、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、上、下、左、右、前、後、表、裏といった向きあるいは位置が示されている場合がある。これらの表記は、説明の便宜上の記載であり、装置、器具、あるいは部品等の配置、方向及び向きを限定するものではない。
【0013】
実施の形態1.
<照明装置1の構成>
図1は、実施の形態1に係る照明装置1の斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る照明装置1の照明器具2と灯具3とを分割した分割斜視図である。
図3は、実施の形態1に係る照明装置1の分解斜視図である。
図4及び
図5は、実施の形態1に係る照明装置1の灯具3の取り付け機構の説明図である。
図1から
図5を参照して、実施の形態に係る照明装置1の構成を説明する。
【0014】
以下の説明において、照明装置1の長手方向に沿った方向を長手方向Xとする。また、長手方向Xに直交し、長手方向Xに対する短手方向を短手方向Yとする。そして、長手方向X及び短手方向Yの何れとも直交する方向を上下方向Zとする。また、長手方向Xにおいて、長手端部側への向きを、端向きX1とする。そして、端向きX1と反対側への向きであり、長手中央側への向きを中向きX2とする。さらに、上下方向Zにおいて、照明装置1が取り付けられる造営部9の側(すなわち、天井、壁等の被取付部の側)への向きを上向きZ1とする。そして、上向きZ1と反対側への向きであり照明装置1から光が照射される照射空間の側への向きを下向きZ2とする。ここで、上向きZ1は、灯具3が照明器具2に取り付けられる向きであり、下向きZ2は、灯具3が照明器具2から取り外される向きである。
【0015】
実施の形態1における照明装置1は、天井あるいは壁等の造営部9に取り付けられる照明器具2と照明器具2に装着される灯具3とを有する。また、灯具3は、後述する灯具伸縮構造100を有する。
【0016】
(照明器具2)
図2(a)に示される様に、照明器具2を構成する器具本体20は、実施の形態1では、金属製の板材を折り曲げて形成される。器具本体20は、器具底面部21、2つで一組の器具側面部22及び2つで一組の器具端部27を有している。器具底面部21は、X方向に長尺かつ平板状に形成されており、2つで一組の器具側面部22は、器具底面部21の短手方向Yの両端に配置されている。また、2つで一組の器具端部27は、器具底面部21の長手方向Xの両端に配置されている。器具端部27は、照明装置1の取付機構として機能する器具側取付部であり、灯具側取付部である灯具3に設けられた装着部材44が取り付けられる部分である。器具端部27には、固定具である取付ネジ48がねじ込まれるネジ孔28が形成されている。ネジ孔28は、例えば取付ネジ48に対応したバーリング加工が施されたり、ナットが組み込まれたりしている。
【0017】
装着部25は、装着された灯具3の少なくとも一部を収容する収容部である。装着部25は、器具本体20の器具底面部21、一組の器具側面部22及び一組の器具端部27により凹形状に形成される。このため、装着部25は、器具本体20の器具底面部21、一組の器具側面部22及び一組の器具端部27で囲まれる空間を形成している。ここで、装着部25側を向いた灯具3の一部は、照射側ではない非照射部である。また、器具本体20の下端に位置する開口端部26は、器具本体20に囲まれていない開口部分である。開口端部26は、照明器具2の装着部25に対して、灯具3の着脱を行う際の装着口である。
【0018】
器具本体20の開口端部26において、長手方向Xの両端部には器具端部27が形成されている。器具端部27は、灯具3が取り付けられる器具側取付部である。実施の形態1では、器具端部27は、器具底面部21と一体に形成されており、器具底面部21のX方向の両端において下向きZ2に延びている。器具端部27に形成されたネジ孔28は、灯具3に取り付けられた、取付ネジ48がねじ止めされる孔である。灯具3は、取付ネジ48によって照明器具2にねじ止めされて固定される。
【0019】
実施の形態1では、固定具の例として、灯具側取付部である装着部材44の取付ネジ挿通孔451に挿通し、器具側取付部である器具端部27のネジ孔28にねじ込まれる取付ネジを説明したが、これに限定されない。つまり、固定具は、器具側取付部である器具端部27に対して、灯具側取付部である装着部材44の移動が規制されればよく、例えば、リベットなどのねじ込まない固定具も採用可能である。
【0020】
実施の形態1では、照明器具2の側の取付部の例として、器具本体20の長手方向Xにおける端部を折り曲げて形成される器具端部27を説明したが、取付部の形態はこれに限定されない。照明器具2の側の取付部は、器具本体20の長手方向Xにおける端部に器具本体20と別部材である器具取付部材を、ネジ、リベットなどを用いて取り付けるようにしてもよいし、かしめるなどして取り付けるようにしてもよい。
【0021】
また、実施の形態1においては、取付ネジ48などの固定具を用いて、灯具側取付部となる装着部材44と器具側取付部である器具端部27とを接続しているが、照明器具2と灯具3との接続構造は、これに限定されない。灯具側取付部と器具側取付部とは、相互に係合することによって接続される構成としてもよい。例えば、灯具側取付部と器具側取付部との何れかに弾性変形する係合片を設け、灯具側取付部と器具側取付部との何れかの係合片と対向する部分に係合片が嵌る係合部を設けても良い。この場合、係合片が係合部に嵌り込むことにより、灯具3を照明器具2に係合させることが可能である。そして、灯具3を照明器具2から取り外す際には、ドライバーの先端などを係合片が嵌り込んでいる係合部に挿入することにより、係合を解除できる構成を設けると良い。このような構成によって、灯具3を照明器具2に取り付ける施工時間の短縮が図られると共に、取付ネジ48等の固定具を紛失することがない。
【0022】
図5に示される様に、灯具3が照明器具2に固定される前の状態において、灯具3は、吊り具59により照明器具2と接続されている。吊り具59は、照明器具2に形成された係止部29に一端が接続され、灯具3の端部3A及び端部3Bに取り付けられた灯具側取付部である装着部材44に他端が接続されている。この構成により、照明装置1は、灯具3が照明器具2から外された状態において灯具3を落下させることなく吊り下げて支持することができる。
【0023】
(灯具3)
灯具3は、照明器具2に取り付けられることによって照明装置1を構成する。
図2(b)に示されるように、照明具あるいは光源ユニットとも称される灯具3は、長尺状に形成されており、照明器具2に装着されて使用される。実施の形態1では、灯具3は、照明器具2の長手方向Xにおける両端部において取付ネジ48を用いて照明器具2の器具端部27に取り付けられる。実施の形態1の灯具3は、
図2及び
図3に示されるように、主として、透光性カバー30、端部カバー40、封止具43及び発光部60等を有している。
【0024】
(透光性カバー30)
透光性カバー30は、少なくとも可視光を透過する透光性の材料が用いられる。
図3に示されるように、取付部材50、発光部60及び制御部80等を内部の空間に収容し、保護する、筒形状の外郭である。透光性カバー30は、ガラス、ポリカーボネイト、又はアクリル等の樹脂材料を用いて形成することができる。また、透光性カバー30において、外部に露出している部分は外観意匠部分にもなる。実施の形態1の透光性カバー30は、例えば、押出成形によって成形された筒形部材を、製品の仕様等に応じて必要な長さに切断することで、製造することができる。
【0025】
実施の形態1の灯具3では、
図1に示すように、透光性カバー30のうち、外部に露出している部分は、発光部60の照射側及び台座51を覆う外郭になる。ここで、X方向に直交する断面において、透光性カバー30は概ね四角筒形状である。詳しくは、透光性カバー30の断面形状は、照射側を上底、照明器具2の側を下底とする台形状である。また、透光性カバー30は、4平面を曲面で繋いだ形状である。
図3に示されるように、透光性カバー30は、光が出射される側の面である主面部31と、照明器具2の側の面である背面部33と、主面部31と背面部33との間を接続する2つのカバー側部32と、を備える。そして、透光性カバー30は、主面部31、2つのカバー側部32、及び背面部33のうち、隣合う部分が曲面等により接続されて構成されている。なお、透光性カバー30を構成する4平面の全てあるいは一部を曲面としてもよい。また、透光性カバー30の断面形状は楕円を含む円形でもよいし、3以上の多角筒形状でもよい。透光性カバー30は、製品の仕様等に応じて、光拡散性、波長弁別性等を有するものであってもよい。また、透光性カバー30のうち、外部に露出していない部分については、反射性、遮光性等を有する材料を用いて形成してもよい。
【0026】
図6は、実施の形態1に係る灯具3の一方の端部3Aにおける分解斜視図である。
図7は、実施の形態1に係る灯具3の一方の端部3Aにおける長手方向Xに沿った断面図である。透光性カバー30は、取付部材50の長手方向Xに沿った第1方向における端部36に開口が形成されている。透光性カバー30は、取付部材50に配置された発光素子61の発光面を覆っている。透光性カバー30は、少なくとも一方の端部36が開口している長尺形状の中空体であり、発光素子61が実装された基板62を内部に収納する外郭である。
【0027】
端面35は、透光性カバー30の長手方向Xの両端の端面である。透光性カバー30は、端面35に開口39を有する筒形状である。また、透光性カバー30の端面35を含む部分を端部36と称する。端部36は、端部カバー40及び封止具43が嵌合される部分であり、端部蓋である端部カバー40に覆われる部分である。端面35は、透光性カバー30の伸縮に伴い、端部カバー40と共に長手方向Xである第1方向に沿って移動自在な自由端である。厳密には、透光性カバー30は、「長手方向X」以外の方向にも伸縮するものであるが、実施の形態に係る灯具3は、透光性カバー30の「長手方向X」の伸縮を許容する灯具伸縮構造100を有する。
【0028】
透光性カバー30は、封止具43を間に挟んで端部カバー40と嵌合される。つまり、透光性カバー30の端部36と直接嵌合しているのは、封止具43である。前述したように、透光性カバー30は、筒形状に形成されており、筒形状の開口39の周縁に端部カバー40が嵌るように構成されている。
図6に示されるように、透光性カバー30の外周部37は、筒形状の外郭の外面側である。また、内周部38は、外郭の内面側である。
【0029】
(端部カバー40)
端部蓋である端部カバー40は、透光性カバー30の長手方向Xにおける両端部に取り付けられる。端部カバー40は、透光性カバー30の端部36に形成された開口の少なくとも一部及び端部36を覆った状態で透光性カバー30に取り付けられている。換言すれば、端部カバー40は、透光性カバー30の開口39が形成されている端面35を覆った状態で透光性カバー30に取り付けられている。端部カバー40は、弾性部材により構成された封止具43を端部36に押し当てるように透光性カバー30に取り付けられる。端部蓋である端部カバー40は、弾性部材である封止具43を透光性カバー30の端部36との間に挟むようにして、端部36に取り付けられる。つまり、封止具43が透光性カバー30の端部36に嵌合し、封止具43を挟んで端部カバー40が、透光性カバー30の端部36に嵌合することによって、透光性カバー30の内部は密閉構造となる。
【0030】
ここで、端部カバー40に取り付けられる取付部材50及び透光性カバー30は、照明装置1の使用環境温度及び灯具3の点灯時と消灯時とにおける温度の変化によって、特に、長手方向Xに伸縮する。そして、取付部材50と透光性カバー30とは、伸縮量が異なる。端部カバー40は、透光性カバー30の内部の密閉を維持しながら、透光性カバー30及び取付部材50の長手方向Xにおける端部同士が、相互に移動可能な構造となっている。
【0031】
(封止具43)
封止具43は、透光性カバー30の長手方向Xにおける両端部と端部カバー40との間に挟まれた状態で、透光性カバー30の長手方向Xにおける両端部に配置される弾性部材である。弾性部材である封止具43は、透光性カバー30の端部36に取り付けられて端面35の開口39を塞いでいる。封止具43は、例えば樹脂材料を用いて製造されており、弾性変形するシール部材(ガスケット、パッキン等)である。そのため、封止具43は、透光性カバー30の長手方向Xにおける両端部と端部カバー40との間に挟まれた状態で、透光性カバー30の長手方向Xにおける両端部を密閉する。封止具43は、樹脂材料を用いて弾性変形するように形成されて、透光性カバー30及び端部カバー40のそれぞれに密着する。
【0032】
封止具43は、封止具主部430と、封止具内周部435と、封止具外周部437と、接続部436とを有する。そして、封止具主部430と、封止具内周部435と、封止具外周部437と、接続部436とが一体に形成されている。封止具主部430は、筒状に形成されている封止具内周部435の内側部分を塞ぐように形成される。封止具主部430は、固定部54の固定壁56と第2端部カバー42の第2カバー主部420とに挟まれる。封止具主部430は、板状に形成されており、封止具43と端部カバー40とが嵌合した状態において、長手方向Xにおいて端部カバー40に対向している面側に、電線挿通部431と封止具筒状部433とが形成されている。
【0033】
封止具主部430は、封止具43と端部カバー40とが組み合わされた状態において、第2端部カバー42の第2カバー主部420と当接する。
図6に示される様に、電線挿通部431は、封止具43と端部カバー40とが組み合わされた状態において、長手方向Xの端部カバー40と対向する面側から突出している。電線挿通部431は、電源線81、接地線82及び制御線83を通過させる電線挿通孔432を形成している。封止具筒状部433は、電線挿通部431を挟んで2つ設けられている。なお、封止具筒状部433の形成数は、固定部54の固定壁56の数以上であれば、1つでもよく、3つ以上でもよい。封止具筒状部433は、封止具43と端部カバー40とが組み合わされた状態において、端部カバー40と対向する面側に突出している。封止具筒状部433は、封止具43と取付部材50の固定部54とが組み合わされた状態において、固定部54の固定壁56から突出するボス部57が挿入される。実施の形態1において、封止具筒状部433は、取付部材50に設けられたボス部57が挿入できるように円筒状に形成されている。封止具筒状部433の先端には、ネジ挿通孔434が形成されており、ボス部57に固定ネジ75をネジ止めできる様に構成されている。
【0034】
板状に形成された封止具主部430の周縁部には、封止具内周部435が形成されている。封止具内周部435は、封止具主部430の周縁から端部カバー40の側、即ちX1の向きに延びている。封止具内周部435は、封止具43が第2端部カバー42及び透光性カバー30と組み合わされた状態において、第2端部カバー42の内壁部425と透光性カバー30の端部36の内周部38とに挟まれる部分である。
【0035】
封止具43の封止具外周部437は、環状に形成されており封止具内周部435と対向するように封止具内周部435の外側に配置される。封止具外周部437は、封止具43が端部カバー40及び透光性カバー30と組み合わされた状態において、端部カバー40を構成する第1端部カバー41の外壁部419と透光性カバー30の外周部37とに挟まれる部分である。
【0036】
封止具43の接続部436は、封止具内周部435と封止具外周部437との間に位置する。接続部436は、封止具内周部435のX1側の端部と封止具外周部437のX1側の端部とを接続している。接続部436は、封止具43が端部カバー40及び透光性カバー30と組み合わされた状態において、第1端部カバー41の第1カバー主部410と透光性カバー30の端面35とに挟まれる部分である。
【0037】
図7に示される様に、透光性カバー30の端部36は、封止具内周部435と封止具外周部437と接続部436とにより形成される溝状の挿入部439に挿入され、封止具43と嵌合する。
【0038】
(装着部材44)
装着部材44は、灯具3の一部であり、照明器具2の器具端部27に連結される。装着部材44は、灯具3の長手方向Xの両端部に備えられている。装着部材44は、灯具3を照明器具2に取り付けるための灯具側取付部とも称する。装着部材44の灯具3の長手方向Xにおける中央側、即ちX2側を向いた面は、取付部材50のボス部57の端面と当接した状態で、2つの固定ネジ75を用いて固定部54に固定される。装着部材44は、端部カバー40に対して、ネジ等を用いた直接的な固定はされていない。装着部材44は、取付部材50の固定部54のボス部57に固定されている。端部カバー40及び封止具43は、取付部材50のボス部57に嵌合し、装着部材44と取付部材50の固定壁56との間でX方向への移動が規制されている。つまり、装着部材44及び取付部材50と封止具43及び端部カバー40とは、間接的に固定されており、弾性部材である封止具43の取付部材50に対する相対移動又は変形により相対位置が変動する。
【0039】
装着部材44は、灯具3の長手方向Xである第1方向において、端部カバー40の外側に配置されると共に、一部が端部カバー40を貫通している取付部材50に固定され、他の一部が照明器具2に固定される。実施の形態1では、装着部材44は、金属製の板材を折り曲げて形成されている。ただし、装着部材44は、金属製の板材の折り曲げから形成されるものに限定されるものではなく、例えば、樹脂、セラミック等、他の材料を用いて形成されてもよく、また、押出成形、積層造形等、他の方法で形成されてもよい。
【0040】
装着部材44は照明装置1の灯具3の取付機構として機能する灯具側取付部であり、照明器具2の器具側取付部である器具端部27に取り付けられる部分である。器具端部27には、固定具である取付ネジ48が挿通される取付ネジ挿通孔451が形成されている。実施の形態1における取付ネジ挿通孔451は貫通孔であるが、切り欠きなどの他の態様であってもよい。
【0041】
図7に示される様に、装着部材44は、灯具3が照明器具2に取り付けられた状態で、天井面、壁面といった造営部9に当接する当接部46を備える。当接部46は、装着部材44の短手方向Yにおける両端部から器具側(上向きZ1)に張り出して形成されている。当接部46は、装着部材44から上向きZ1に張り出す張出部460を備える。また、当接部46は、張出部460の造営部9の側の先端部において屈曲されて形成された屈曲部461、及び屈曲部461からX2側に斜めに延びる傾斜部462を備える。傾斜部462の先端を先端部463と称する。
【0042】
このような構成によって、灯具3が照明器具2に取り付けられた状態において、照明器具2の造営部9に対する設置状態の如何に関わらず、灯具3は造営部9を基準にして取付姿勢を定めることができる。このため灯具3は造営部9に対して所望の姿勢を保つことができる。
【0043】
図1に示される様に、当接部46は、灯具3の短手方向Yにおいて、装着部材44を照明器具2に固定する取付ネジ48を挟んで対をなして設けられる。このため、取付ネジ48が器具端部27のネジ孔28にねじ込まれる際に、取付ネジ48の軸心を回転中心とする灯具3の回動を規制することができる。
【0044】
図4に示される様に、灯具3の長手方向Xにおいて、灯具3の両端部に設けられた装着部材44は、器具端部27の外側に位置する。灯具3が照明器具2に取り付けられる際に、装着部材44は、器具端部27を案内する。灯具3が照明器具2に取り付けられた状態で、装着部材44は、器具端部27に対する移動が規制される。
【0045】
(配線)
図5及び
図6に示される様に、装着部材44は、端部カバー40の第1端部カバー41に形成された装着部材配置部412に嵌るように位置する。装着部材配置部412は、端部カバー40のX1側の面を構成する第1端部カバー41に形成されている凹部である。装着部材配置部412の中央部は、電源線81、接地線82、及び制御線83等の電線を通過させる電線挿通孔である第1カバー貫通孔411が形成されている。また、装着部材配置部412の第1カバー貫通孔411の周辺部は、凹みが形成されている。装着部材44が装着部材配置部412に配置された状態において、装着部材44と第1端部カバー41との間に隙間が形成される。第1カバー貫通孔411を通った電源線81、接地線82、及び制御線83等の電線は、装着部材44と第1端部カバー41との間の隙間を通り、灯具3の上面側に引き出される。灯具3の内部の制御部80から延びる電線は、上記の構造により灯具3の外部に引き出され、外部の電源等と接続される。
【0046】
(取付部材50)
取付部材50は、
図3に示される様に、発光部60及び制御部80等を透光性カバー30内の空間に固定させる部材である。また、取付部材50は、灯具3の両端部に取り付けられた装着部材44に固定される部材である。取付部材50は、台座51と、固定部54と、を有する。取付部材50は、透光性カバー30の内側に収容される。そして、取付部材50は、
図3及び
図6に示される様に、固定ネジ75によって、装着部材44に固定される。従って、取付部材50は、透光性カバー30には直接固定されていない。取付部材50は、当該取付部材50に嵌合している封止具43及び端部カバー40を介して透光性カバー30と接続されている。
【0047】
台座51は、取付部材50の主たる部分であり、発光部60及び制御部80等が取り付けられる。実施の形態1では、台座51は、金属製の板材を折り曲げて形成されている。ただし、台座51は、金属製の板材を折り曲げて形成されたものに限定するものではなく、例えば、樹脂、セラミック等、金属以外の材料を用いて形成されたものでもよく、また、押出成形、積層造形等、他の方法で形成されたものでもよい。また、図示は省略するが、放熱効率(熱放射率)、あるいは、光の利用効率(反射率)等を向上させるために、台座51に表面処理を施し、あるいは、台座51に機能部材を敷設してもよい。台座51は、取付面部52と、側部53とを有する。台座51の取付面部52は、長尺の平板状に形成されており、照射側の面である表面には、発光部60が取り付けられる。また、器具側の面である裏面には、電源装置等の制御部80が取り付けられる。
【0048】
図6に示される様に、台座51の長手方向Xの両端部に固定部54が形成されている。固定部54には、給電線84等を通過させる切り欠き部521が形成されている。切り欠き部521は、取付面部52の長手方向Xの両端部において、取付面部52の縁部からZ2の向きに立設された固定壁56の中央部に形成されている。
【0049】
台座51の側部53は、取付面部52の短手方向Yの両端部分から照射側に折り曲げられた立設部分である。側部53は、取付面部52の長手方向Xに沿って取付面部52の縁部から立設していることで、台座51の剛性を向上させる。実施の形態1では、側部53は、制御部80等が配置される器具側だけに立設させている。しかし、側部53は、発光部60が配置される照射側だけに立設させてもよく、あるいは、照射側及び器具側の両方に立設させてもよい。また、実施の形態1では、側部53は、取付面部52の短手方向Yの両端部分に立設させているが、たとえば、取付面部52の短手方向Yにおける中央部分等、両端部分以外の位置に立設させてもよい。
【0050】
固定部54は、台座51の長手方向Xの両端部分に配置されており、装着部材44に取付部材50を固定する部材である。固定部54は、封止具43及び端部カバー40を貫通するボス部57を備える。装着部材44は、ボス部57の先端面に固定される。ここで、実施の形態1では、固定部54は、台座51と一体に構成されているが、固定部54の構成は、当該構成に限定するものではない。たとえば、台座51と固定部54とを別体に形成し、固定部54が取付ネジ(図示は省略)等の固定部材を用いて台座51に取り付けられていてもよい。
【0051】
固定部54の取付部55は、固定部54を台座51に取り付ける部分であり、固定ネジ75を用いて台座51の両端部分に固定される。取付部55は、例えば、カシメ、溶着(溶接)又は嵌着(係着)等の方法で台座51と構造的に一体化されてもよい。
【0052】
固定部54のボス部57は、封止具43の封止具筒状部433を貫通し、嵌合する。つまり、封止具43は、ボス部57に嵌合して位置が決まる。そして、封止具43を介して端部カバー40が取付部材50に支持され、また封止具43を介して透光性カバー30が取付部材50に支持される。
【0053】
ボス部57は、例えば、カシメ、溶着(溶接)又は嵌着(係着)等の方法によって固定部54に取り付けられている。ボス部57には、固定ネジ75がねじ込まれるネジ孔58が形成されている。ネジ孔58の内周側には、ネジ溝が形成されている。そして、装着部材44の外側から、ネジ孔58に固定ネジ75が挿通される。そして、固定ネジ75が、ボス部57のネジ孔58にねじ込まれて、装着部材44は取付部材50の固定部54に固定される。すなわち、装着部材44が固定されるのは、固定部54のボス部57である。
【0054】
(発光部60)
発光部60は、
図3及び
図7に示すように、発光素子61、基板62等を有している。発光素子61は、電力供給により発光する。実施の形態1では、発光素子61として、発光ダイオード(Light Emitting Diode;以下、LEDと称す)素子を用いており、基板62の実装面に、長手方向Xに沿って、列状、千鳥状等に実装される。そして、実施の形態1の発光素子61は、波長が440~480〔nm〕の青色光を出射するLEDチップ上に、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体を配してパッケージ化された面実装部品である疑似白色LED素子である。ここで、発光素子61が出射する光は、光束値が最大であり、発光面に垂直な光軸Lに対して、対称に照射角αだけ広がる。実施の形態1では、発光素子61の照射角αは、120度であるものとする。発光素子61は、固体レーザ(Solid State Laser)、半導体レーザ(Semiconductor Laser)、有機EL(Electro Luminescence)、無機EL等を用いてもよい。基板62は、ガラス-エポキシ基板(FR-4)、ガラス-コンポジット基板(CEM-3)、紙エポキシ基板(FR-3)、紙フェノール基板(XPC)、金属ベース基板等が用いられる。
【0055】
制御部80は、電源装置であり、外部から供給される電力から発光素子61を点灯させる電力に変換して、発光素子61に供給する。実施の形態1では、制御部80は、前述したように、台座51の取付面部52の裏面に、ネジ(図示は省略)等の固定部材を用いて取り付けられた状態で、発光素子61等と共に筒状の透光性カバー30の内部に収容されている。ただし、制御部80は、灯具3ではなく、照明器具2に取り付けられてもよい。この場合、電線は、制御部80から発光素子61に供給される電力の供給経路として機能する給電線である。実施の形態1における電源線81、接地線82及び制御線83等の電線は、一端は制御部80に接続される。そして、他端は、照明器具2に取り付けられている端子台(図示は省略)に接続される。
【0056】
(端部カバー40の詳細)
図8及び
図9は、実施の形態1に係る照明装置1の端部カバー40周辺の構造を説明する断面図である。
図6及び
図7に示される様に、端部カバー40は、外観部分を構成する第1端部カバー41と内部構造となる第2端部カバー42とを有している。第2端部カバー42は、第1端部カバー41内に配置される。すなわち、端部カバー40は、複数の部品を一体化して構成されている。ここで、実施の形態1の第1端部カバー41及び第2端部カバー42は、樹脂材料を用いて形成されているものとして説明する。ただし、第1端部カバー41及び第2端部カバー42の材料は、樹脂材料に限定されるものではない。樹脂材料以外の金属材料、セラミック材料等を用いて形成されてもよい。また、実施の形態1では、第1端部カバー41と第2端部カバー42とを別部材とし、嵌合して一体化するようにしているが、あらかじめ一体化された1つの部材として成形するようにしてもよい。
【0057】
第1端部カバー41は、第1カバー主部410、端部カバー40の外周部を形成する外壁部419、及び外壁部419の上側面に設けられたカバー電線保持部416を有している。第1カバー主部410は、板状に形成された部分であり、灯具3の外端部となる。第1カバー主部410は、
図7に示すように、灯具3の外端部を形成し、透光性カバー30と、封止具43と、端部カバー40とが組み合わされた状態において、長手方向Xである第1方向において透光性カバー30の端部36より外側、即ちX1の向きに配置される。
【0058】
外壁部419は、外端部である第1カバー主部410の周縁からX2の向きに起立した周状の壁形状として形成されている。第1端部カバー41は、灯具3のX方向の外端部である第1カバー主部410と、X方向に交差する方向の外側から透光性カバー30の端部36を包囲する外壁部419とを有する。外壁部419は、透光性カバー30と、封止具43と、端部カバー40とが組み合わされた状態において、長手方向Xである第1方向と交差する第2方向において透光性カバー30の端部36より外側に配置される。ここで第2方向とは、短手方向Y及び上下方向Zを含む、長手方向Xと交差する全方向である。
【0059】
カバー電線保持部416は、外壁部419の上面部に形成されている。カバー電線保持部416は、外壁部419から上方(Z1の向き)に突出している。カバー電線保持部416は、照明器具2に設けられた端子台(図示は省略)と制御部80とを電気的に接続し制御部80に外部電力を供給する電源線81、灯具3の電位を設定する接地線82、及び外部から制御部80を制御する制御線83等を保持する。
【0060】
外壁部419は、第1カバー主部410の周縁部に形成された側壁であり、第1カバー主部410の周縁部の下面から上面にかけて形成されている。外壁部419は、封止具43を透光性カバー30の端部36との間に挟み、透光性カバー30の端部36に嵌着される部分である。
【0061】
第1端部カバー41の第1カバー主部410には、第1カバー貫通孔411と、装着部材配置部412とが形成されている。第1カバー貫通孔411は、端部カバー40と封止具43と取付部材50とが組み合わされた状態において、封止具筒状部433及びボス部57が挿通される。実施の形態1では、装着部材配置部412は、第1カバー主部410の第1カバー貫通孔411の周囲に凹部として形成されており、装着部材44が配置される。
【0062】
第2端部カバー42は、第1端部カバー41と組み合わされて、端部カバー40を構成する。第2端部カバー42は、第1端部カバー41と組み合わされた状態で、第1端部カバー41の内部に配置される。第2端部カバー42の内壁部425が形成する開口は、第1端部カバー41の外壁部419が形成する開口と向き合うように嵌め合わされる。端部カバー40において、第1端部カバー41の第1カバー主部410と、第2端部カバー42の第2カバー主部420とは対向する壁を構成する。
【0063】
第2端部カバー42は、第2カバー主部420及び内壁部425を有している。第2カバー主部420は、板状の部材であり、端部カバー40と封止具43とが組み合わされた状態において、封止具43の封止具主部430と対向して当接する。第2カバー主部420は、端部カバー40の内壁部425のX2側の端部に形成されており、灯具3の長手方向Xである第1方向において、端部カバー40における第1カバー主部410とは反対側の面を構成する。すなわち、第2端部カバー42の第2カバー主部420は、端部カバー40のX2側を向いた端面を有し、外壁部419の内側に位置する内端部を構成している。また、第2端部カバー42の内壁部425は、端部カバー40の外壁部419とX方向に交差する方向に対向する内壁部を構成している。
【0064】
内壁部425は、第2カバー主部420の周縁部からX1の向きに延びる様に形成された側壁である。内壁部425は、端部カバー40において、封止具43の封止具外周部437及び透光性カバー30の端部36を挟んで、外壁部419と対向する。内壁部425は、透光性カバー30と、封止具43と、端部カバー40とが組み合わされた状態において、第2方向において透光性カバー30の端部36より内側に位置する端部カバー40の一部である。
【0065】
第2端部カバー42には、端部カバー挿通部421が形成されている。端部カバー挿通部421には、封止具43の封止具主部430に形成されている電線挿通部431及び封止具43の封止具主部430に形成されている封止具筒状部433が挿通される。また、端部カバー挿通部421には、端部カバー40と、封止具43と、取付部材50とが組み合わされた状態において、封止具筒状部433及び取付部材50のボス部57が挿通される。端部カバー挿通部421を形成する縁部に沿って、挿通壁421aが形成されている。挿通壁421aは、端部カバー挿通部421の縁部に沿って形成された周壁であり、内壁部425と対向するように形成されている。挿通壁421aは、端部カバー40と、封止具43と、取付部材50とが組み合わされた状態において、内部にボス部57が挿通された封止具筒状部433と当接する。
【0066】
(灯具伸縮構造100)
図10は、実施の形態1に係る灯具3の灯具伸縮構造100を説明する拡大模式図である。灯具3は、端部カバー40、封止具43、及び透光性カバー30を有する。端部カバー40は、灯具3の長手方向Xである第1方向において、封止具43の外側に配置される外端部である第1カバー主部410を有する。また、端部カバー40は、長手方向Xである第1方向と交差する第2方向において端部36より外側に配置される外壁部419を有する。なお、
図10に示される様に、実施の形態1では、外壁部419の内周面である外壁部内面4190は、通常の樹脂成形に必要な傾斜角θ1が付されている。傾斜角θ1は、傾斜角θ1≒1°程度となる抜きテーパであり、長手方向Xに沿った基準線Tに対して外側に傾斜している。
【0067】
端部カバー40は、透光性カバー30と、封止具43と、端部カバー40とが組み合わされた状態において、長手方向Xである第1方向と交差する第2方向において端部36より内側に配置される内壁部425を有する。
【0068】
弾性部材である封止具43は、透光性カバー30の端部36と、外端部である第1カバー主部410、外壁部419、及び内壁部425とに挟まれている。より詳細には、弾性部材である封止具43は、透光性カバー30と、封止具43と、端部カバー40とが組み合わされた状態において、封止具43の封止具外周部437が、端部36及び外壁部419に挟まれた状態で透光性カバー30の端部36に取り付けられている。また、弾性部材である封止具43の封止具内周部435が、透光性カバー30の端部36及び内壁部425に挟まれた状態で透光性カバー30の端部36に取り付けられている。すなわち、弾性部材である封止具43は、端部36、内端部である第2カバー主部420、外壁部419、及び内壁部425と密着した状態で透光性カバー30の端部36に取り付けられている。つまり、封止具43の封止具外周部437が端部カバー40の外壁部419と透光性カバー30の端部36の外周面との間に挟まっており、封止具43の封止具内周部435が端部カバー40の内壁部425と透光性カバー30の端部36の内周面との間に挟まっている。これにより、封止具43は、透光性カバー30の端面35に形成されている開口39を封止している。
【0069】
内壁部外面4250は、内壁部425の外周面であり、第1傾斜部として傾斜面を形成している。第1傾斜部である内壁部外面4250は、第1方向(長手方向X)において、第2カバー主部420から第1カバー主部410に向うほど、第1方向(長手方向X)と交差する第2方向において透光性カバー30の端部36との距離が大きくなるように傾斜している。即ち、内壁部425には、X1の向きに向うほど、第2方向における端部36との距離が大きくなるように傾斜する第1傾斜部である内壁部外面4250が形成されている。換言すれば、内壁部外面4250は、第1方向(長手方向X)において、第1カバー主部410から第2カバー主部420の側に向うほど、第1方向(長手方向X)と交差する第2方向において端部36との距離が小さくなるように傾斜している。即ち、内壁部425には、第1方向において透光性カバー30の端部36から中央に向うほど、第2方向における端部36との距離が小さくなるように傾斜する第1傾斜部である内壁部外面4250が形成されている。
【0070】
内壁部外面4250の傾斜角θ2は、長手方向Xに沿った基準線Tに対して、傾斜角θ2>0°であり、好ましくは、傾斜角θ2≧傾斜角θ1である。なお、傾斜角θ2=傾斜角θ1の場合には、端部カバー40は、第2方向における外壁部419と内壁部425との間の距離が、灯具3の長手方向Xである第1方向において同じである。
【0071】
(灯具3の組み立て)
灯具3の組み立てに際して、通常は、まず、封止具43を透光性カバー30の端部36に取り付け、その後に、封止具43を間に挟むようにして端部カバー40を透光性カバー30の端部36に取り付ける順序が一般的である。この際、透光性カバー30は、封止具43の、内周部外周面4352と、外周部内周面4372との間に配置される。例えば、灯具3を組み立てる際に、端部カバー40に嵌め込まれた封止具43は外れ難いため、灯具3は、組み立て性を損なうことなく、順序を変更して組み立てることも可能である。
【0072】
灯具3を組み立てる際の、封止具43の装着(嵌め込み)の方法と手順とは、選択肢が増えるので、灯具3は、様々な手順によって組み立てることができる。実施の形態1において、内壁部外面4250は内壁部425の全周に渡って形成されている。第2方向は、第1方向(長手方向X)と交わる全方向(360°)である。なお、傾斜部を形成する内壁部外面4250は、内壁部425の外周面の全ての面に設けられている必要はなく、少なくとも内壁部425の外周面の一部に設けられていればよい。ここで、内壁部425の外周面の一部とは、第1方向(長手方向X)における一部分、あるいは、周方向における一部分の何れでもよい。内壁部外面4250は、内壁部425の一箇所に設けられてもよく、あるいは、複数個所に設けられてもよい。
【0073】
(灯具3の端部の封止)
灯具伸縮構造100は、灯具3の端部3A及び3Bにおいて、透光性カバー30の内部の空間を封止する機能も有する。以上のように、弾性部材である封止具43は、透光性カバー30の端部36と、外端部である第1カバー主部410、外壁部419及び内壁部425と、に挟まれた状態で透光性カバー30の端部36に取り付けられている。そして、内壁部425には、第1方向において透光性カバー30の中央から端部36に向うほど、第2方向における端部36との距離が大きくなるように傾斜する第1傾斜部である内壁部外面4250が形成されている。内壁部425が内壁部外面4250を備え、内壁部外面4250がこのように傾斜していることによって端部カバー40に嵌め込まれた弾性部材である封止具43は外れ難くなる。
【0074】
封止具43の内周部内周面4350は、第1端部カバー41、第2端部カバー42及び封止具43が組み合わされた状態において、傾斜した内壁部外面4250と対向し、当接し、密着する部分である。封止具43の内周部内周面4350は、第1端部カバー41、第2端部カバー42及び封止具43が組み合わされた状態において、内壁部425の内壁部外面4250と面接触する。そのため、封止具43の内周部内周面4350は、内壁部外面4250の傾斜によって、移動が規制される。従って、封止具43が密着している透光性カバー30に対してX2の向きである端部カバー40から抜ける向きに力が加わった場合であっても、封止具43は、端部カバー40から外れ難い。仮に、封止具43が端部カバー40から抜ける向き(
図8の右向きである中向きX2)に移動すると、封止具43は透光性カバー30の端部36に向って(
図8の上向きZ1)移動する。そのため、封止具43は、透光性カバー30及び端部カバー40と、封止具43との密着度が強くなり、端部カバー40から外れ難くなる。より詳細には、灯具3及び灯具伸縮構造100は、封止具43が端部カバー40から抜ける向きに移動しようとすると、透光性カバー30の端部36、端部カバー40の内壁部外面4250、及び外壁部内面4190と、封止具43の外周部外周面4370との密着度が強くなる。そのため、灯具3及び灯具伸縮構造100は、透光性カバー30及び封止具43が、端部カバー40から外れ難くなる。
【0075】
また、端部カバー40は、上記のような形状をなしており、封止具43の封止具外周部437における弾性変形量は、接続部436の側よりも、雨水が浸入する側である封止具主部430の側の方が相対的に小さくなるため、灯具3は止水性を維持しやすくなる。また、透光性カバー30及び端部カバー40と、封止具43とは強く密着され、灯具3は止水性が維持される。より詳細には、透光性カバー30の端部36、端部カバー40の内壁部外面4250、及び外壁部内面4190と、封止具43とは強く密着され、灯具3は止水性が維持される。
【0076】
なお、端部カバー40は、第2方向における外壁部419と内壁部425との距離が、第1方向において同じになるように構成しても良い。つまり、上記において説明した傾斜角θ1を傾斜角θ2と同じになるように設置しても良い。この場合、外壁部内面4190の傾斜と内壁部外面4250の傾斜が同じ角度であるため、封止具43は、端部カバー40と組み合わせる時に、封止具43と端部カバー40とを係合させやすくなる。
【0077】
また、外壁部内面4190の傾斜と内壁部外面4250の傾斜とは、傾斜させる角度を変更しても良い。例えば、外壁部内面4190の傾斜を、X2側に向かうに従い透光性カバー30の端部36に近づく様にし、内壁部外面4250の傾斜をX2側に向かうに従い透光性カバー30の端部36から遠ざかる様にしても良い。又は、外壁部内面4190の傾斜と内壁部外面4250の傾斜の両方を、X2側に向かうに従い透光性カバー30の端部36に近づく様にしてもよい。そして、封止具43の外周部外周面4370の傾斜を外壁部内面4190の傾斜に合わせ、封止具43の内周部内周面4350の傾斜を内壁部外面4250の傾斜に合わせる様に構成すると良い。このように構成しても、透光性カバー30の端部36、端部カバー40の内壁部外面4250、及び外壁部内面4190と、封止具43とは強く密着され、灯具3は止水性が維持される。
【0078】
(灯具3の伸縮構造の作用)
上記に説明したように、灯具3は、端部カバー40と、封止具43と、透光性カバー30と、取付部材50と、を備える。
図8に示される様に、端部カバー40及び封止具43は、装着部材44と取付部材50の固定壁56との間に挟まれた状態で、X方向及びX方向と交わる方向に沿った移動が規制されている。透光性カバー30の端部36は、封止具43の封止具内周部435と封止具外周部437と接続部436とにより形成される溝状の部分に挿入されるようにして封止具43と嵌合している。透光性カバー30は、その両端部において封止具43と嵌合することにより支持されている。
【0079】
図7に示される様に、透光性カバー30のX方向の長さ寸法は、照明装置1の基準となる設置環境において、端部36を覆う封止具43が端部カバー40の第1カバー主部410に当接しないように設定されている。つまり、照明装置1の基準となる設置環境において、透光性カバー30の端面35と第1カバー主部410との間には隙間があり、透光性カバー30の端面35は、X方向に沿って移動自在になっている。なお、基準となる設置環境とは、温度及び湿度を所定の値に設定した環境のことを意味する。
【0080】
図10は、実施の形態1に係る灯具3の伸縮構造を説明する拡大模式図である。
図10(a)は、
図7(a)に示される断面図において、灯具3の上側部分における透光性カバー30の端部36周辺の拡大図である。
図10(b)は、
図7(a)に示される断面図において、灯具3の下側部分における透光性カバー30の端部36周辺の拡大図である。灯具伸縮構造100は、透光性カバー30のX方向の伸縮に伴って端面35がX方向に沿って移動できる可動域Mが設けられている。透光性カバー30が伸長する際には、透光性カバー30の端面35が端部カバー40に近付くように移動する。透光性カバー30が伸長する際の可動域である第1可動域M1は、封止具43が位置P1を基準として位置P2まで移動できる範囲である。位置P1は、封止具43の接続部436のX1側を向いた面の照明装置1の基準となる設置環境における位置である。位置P2は、
図10(a)においては第1カバー主部410の第1カバー貫通孔411の周辺に設けられた凹部413のX2側を向いた面の位置であり、
図10(b)においては第2端部カバー42のカバー鍔部423のX2方向を向いた面の位置である。第1カバー主部410の第1カバー貫通孔411の周辺に設けられた凹部413のX2側を向いた面と、第2端部カバー42のカバー鍔部423のX2側を向いた面とは、X方向において同じ位置に配置されている。
【0081】
透光性カバー30の端面35は、第1可動域M1により、X1の向きに移動することができる。透光性カバー30の端面35がX1の向きに移動すると、弾性部材により形成された封止具43は、X1の向きに伸びることができる。そのため、灯具伸縮構造100は、温度変化により透光性カバー30が伸長しても、透光性カバー30の内部の封止を維持することができる。また、第1可動域M1を端部カバー40と透光性カバーの端面35との間に設けているため、灯具3は、大型化することなく透光性カバー30が伸長可能な構成となっている。
【0082】
透光性カバー30が収縮する際には、透光性カバー30の端面35が端部カバー40から遠ざかるように移動する。透光性カバー30が収縮する際の可動域である第2可動域M2は、透光性カバー30の端面35が位置P3を基準として位置P4まで移動可能な範囲である。位置P3は、照明装置1の基準となる設置環境における透光性カバー30の端面35の位置である。位置P4は、封止具43の封止具内周部435の内周部外周面4352におけるX2側の縁である入口側縁4353の位置である。
【0083】
透光性カバー30の端面35は、第2可動域M2により、X2向きに移動することができる。透光性カバー30の端面35がX2の向きに移動すると、透光性カバー30の端部36と封止具43との接触する長さが減少する。しかし、封止具43の封止具内周部435は、X2の向きに移動する力を受けた場合、内壁部外面4250の傾斜によって、X2方向への移動が規制され、さらに透光性カバー30の端部336の側に向かう力が増加する。従って、封止具43の封止具内周部435と透光性カバー30の端部36との密着が増加し、灯具伸縮構造100は、温度変化により透光性カバー30が収縮しても、透光性カバー30の内部の封止を維持することができる。
【0084】
また、端部カバー40は、X方向において透光性カバー30が位置する側を向いた面であり透光性カバー30の端部36の内側に位置する第1面424と、X方向において透光性カバー30が位置する側を向いた面であり透光性カバー30の端面35に対向している第2面4100及び4230と、を備える。そして、透光性カバー30の端面35は、照明装置1の基準となる設置環境において、少なくともX方向の第1面424と第2面4100及び4230との間に位置している。このように構成されることにより、端部カバー40が透光性カバー30の端部36を支持することができ、透光性カバー30の内部の封止を維持することができる。また、灯具3は、温度変化により透光性カバー30が伸縮しても封止を維持出来る。
【0085】
なお、実施の形態1に係る灯具3の端部カバー40及び封止具43は、灯具3の長手方向Xにおける何れか一方の端部3A又は3Bに取付けられてもよい。また、実施の形態1、及び変形例における照明装置1は、いわゆるトラフタイプの照明器具2を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、照明装置1は、灯具3が装着される照明器具2として、いわゆる笠付タイプ、片側反射笠付タイプ、V形タイプ等、他の形状のものを採用することができる。さらに、実施の形態1において、照明装置1を構成する照明器具2及び灯具3は何れも長尺状のものを例示しているが、これに限定されるものではなく、灯具3あるいは灯具3が装着される照明器具2は短尺状のものでもよく、例えば、灯具3は透光性カバー30の筒軸方向の長さ寸法が径方向の長さ寸法より小さい形状であってもよい。
【0086】
以上に説明した実施の形態1とその各部の構造の変形例について説明したが、これらの実施の形態と変形例のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、実施の形態と変形例とを部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態、及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0087】
1 照明装置、2 照明器具、3 灯具、3A 端部、3B 端部、9 造営部、20 器具本体、21 器具底面部、22 器具側面部、25 装着部、26 開口端部、27 器具端部、28 ネジ孔、29 係止部、30 透光性カバー、31 主面部、32 カバー側部、33 背面部、35 端面、36 端部、37 外周部、38 内周部、39 開口、40 端部カバー、41 第1端部カバー、42 第2端部カバー、43 封止具、44 装着部材、46 当接部、48 取付ネジ、50 取付部材、51 台座、52 取付面部、53 側部、54 固定部、55 取付部、56 固定壁、57 ボス部、58 ネジ孔、59 吊り具、60 発光部、61 発光素子、62 基板、75 固定ネジ、80 制御部、81 電源線、82 接地線、83 制御線、84 給電線、100 灯具伸縮構造、336 端部、410 第1カバー主部、411 第1カバー貫通孔、412 装着部材配置部、413 凹部、416 カバー電線保持部、419 外壁部、420 第2カバー主部、421 端部カバー挿通部、421a 挿通壁、423 カバー鍔部、424 第1面、425 内壁部、430 封止具主部、431 電線挿通部、432 電線挿通孔、433 封止具筒状部、434 ネジ挿通孔、435 封止具内周部、436 接続部、437 封止具外周部、439 挿入部、451 取付ネジ挿通孔、460 張出部、461 屈曲部、462 傾斜部、463 先端部、521 切り欠き部、4100 第2面、4190 外壁部内面、4230 第2面、4250 内壁部外面、4350 内周部内周面、4352 内周部外周面、4353 入口側縁、4370 外周部外周面、4372 外周部内周面、L 光軸、M 可動域、M1 第1可動域、M2 第2可動域、S 隙間、T 基準線、X 長手方向、X1 端向き、X2 中向き、Y 短手方向、Z 上下方向、Z1 上向き、Z2 下向き、α 照射角、θ1 傾斜角、θ2 傾斜角。