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特許7229387無線LANにおいてデータを受送信する方法、端末、システム及びネットワークアクセス機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】無線LANにおいてデータを受送信する方法、端末、システム及びネットワークアクセス機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/02 20090101AFI20230217BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20230217BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20230217BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20230217BHJP
【FI】
H04W24/02
H04W84/12
H04W72/0457 110
H04W8/22
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021557456
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-25
(86)【国際出願番号】 CN2020102306
(87)【国際公開番号】W WO2021232568
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】202010425222.3
(32)【優先日】2020-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521406639
【氏名又は名称】チョントゥー ジミー テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU XGIMI TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Building 4, Zone A, Tianfu Software Park, No. 1129 Century City Road, High-tech Zone, Chengdu, Sichuan, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ハオ
(72)【発明者】
【氏名】シエ,ファン
(72)【発明者】
【氏名】リャオ,ヤン
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/013088(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/170164(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LANにおいてデータを受送信する方法であって、
パラメータMaxBufferを設定するステップであって、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値であるステップと、
端末がローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、ネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信するステップと、
ネットワークアクセス機器が要求シグナリングを受信すると、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認し、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップと、
端末が応答シグナリングを受信すると、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及びローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップと、を含み、
前記応答シグナリングは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すML enableパラメータを含み、端末がデータ受送信を行う方法は、
ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行うステップと、
ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、第2のリンクを監視し始め、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップと、を含む、ことを特徴とする無線LANにおいてデータを受送信する方法。
【請求項2】
前記パラメータMaxBufferを設定する具体的な方法は、端末がローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定し、又は、設定されたパラメータMaxBufferをネットワークアクセス機器から受信することである、ことを特徴とする請求項1に記載の無線LANにおいてデータを受送信する方法。
【請求項3】
前記要求シグナリングは、能力パラメータCapability、バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeを含み、能力パラメータCapabilityは、端末がマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示するためのものであり、バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのものであり、ネットワークアクセス機器が端末がマルチリンクを用いるか否かを確認する方法は、
要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算するステップと、
計算されたデータ量がMaxBuffer以上であり、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の無線LANにおいてデータを受送信する方法。
【請求項4】
前記要求シグナリングは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeを含み、ネットワークアクセス機器が端末がマルチリンクを用いるか否かを確認する方法は、
要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算するステップと、
計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の無線LANにおいてデータを受送信する方法。
【請求項5】
前記応答シグナリングは、使用可能なリンクを配置することを表すML Confパラメータを含み、端末がデータ受送信を行う方法は、
ML Confパラメータの値がシングルリンク情報である場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行うステップと、
ML Confパラメータの値がマルチリンク情報である場合、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の無線LANにおいてデータを受送信する方法。
【請求項6】
前記応答シグナリングは、ML enableパラメータ及びML Confパラメータを含み、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものであり、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものであり、端末がデータ受送信を行う方法は、
ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行うステップと、
ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、ML Confパラメータの値を読み取り、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の無線LANにおいてデータを受送信する方法。
【請求項7】
端末がローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行う方法は、
端末が同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信するステップであって、前記データを同期送信することは、端末が1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことであるステップと、
端末が同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えないステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の無線LANにおいてデータを受送信する方法。
【請求項8】
無線LANにおいてデータを受送信する端末であって、
パラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値であり、
ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算する計算手段と、
計算手段により計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、第1のリンクを介して端末に接続されるネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信する要求シグナリング送信装置と、
ネットワークアクセス機器から送信された応答シグナリングを受信する応答シグナリング受信装置と、
応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及び端末の能力に基づいてデータ受送信を行うデータ受送信装置と、を含み、
前記データ受送信装置は、
第1のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、第2のリンクを監視し始め、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものである第1のデータ受送信サブ装置を含む、ことを特徴とする無線LANにおいてデータを受送信する端末。
【請求項9】
データ受送信装置は、
第2のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値がシングルリンク情報である場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値がマルチリンク情報である場合、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものである第2のデータ受送信サブ装置を含む、ことを特徴とする請求項に記載の無線LANにおいてデータを受送信する端末。
【請求項10】
データ受送信装置は、
第3のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値を読み取り、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものであり、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものである第3のデータ受送信サブ装置を含む、ことを特徴とする請求項に記載の無線LANにおいてデータを受送信する端末。
【請求項11】
ネットワークアクセス機器であって、
パラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、第1のリンクを介して接続する端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値であり、
端末から送信された要求シグナリングを受信する要求シグナリング受信装置と、
要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認する確認装置と、
端末がマルチリンクを用いるか否かを確認するパラメータを含む応答シグナリングを端末に送信する応答シグナリング送信装置と、を含み、
前記応答シグナリングにおけるML enableパラメータは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表し、前記ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、前記端末が継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行うことを指示し、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、前記端末が第2のリンクを監視し始め、端末の能力に基づいてデータ受送信を行うことを指示する、ことを特徴とするネットワークアクセス機器。
【請求項12】
確認装置は、
第1の確認サブ装置であって、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算し、前記バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのものであり、
計算されたデータ量がMaxBuffer以上であり、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを要求シグナリングにおける能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、前記能力パラメータCapabilityは、端末がマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示するためのものである第1の確認サブ装置を含む、ことを特徴とする請求項11に記載のネットワークアクセス機器。
【請求項13】
確認装置は、
第2の確認サブ装置であって、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算し、前記バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのものであり、
計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信する第2の確認サブ装置を含む、ことを特徴とする請求項11に記載のネットワークアクセス機器。
【請求項14】
端末とネットワークアクセス機器と、を含み、端末とネットワークアクセス機器とが第1のリンクを介してデータ伝送を行い、無線LANにおいてデータを受送信するシステムであって、
端末にはパラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値であり、
端末は、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、ネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信し、ネットワークアクセス機器から送信された応答シグナリングを受信し、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及びローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、
ネットワークアクセス機器は、端末から送信された要求シグナリングを受信し、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認し、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、
前記応答シグナリングにおけるML enableパラメータは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表し、前記ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、前記端末が継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行うことを指示し、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、前記端末が第2のリンクを監視し始め、端末の能力に基づいてデータ受送信を行うことを指示する、ことを特徴とする無線LANにおいてデータを受送信するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信分野に関し、特に無線LANにおいてデータを受送信する方法、端末、システム及びネットワークアクセス機器に関する。
【背景技術】
【0002】
802.11beネットワークは、Extremely High Throughput(EHT)ネットワークとも呼ばれ、一連のシステム特性及び複数のメカニズム強化機能を通じて極めて高いスループットを可能とする。ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)の使用が持続的に増えるに伴い、多くの環境(例えば家族、企業やホットスポット)においてワイヤレスデータサービスを提供することがますます重要となっている。特に、ビデオトラフィックは多くのWLAN配置における主要なラフィックのタイプであり続ける。4k及び8kビデオ(20Gbpsの非圧縮速度)の出現により、これらのアプリケーションのスループットへの要求が高まりつつある。例えば仮想現実又は拡張現実、ゲーム、リモートオフィスやクラウドコンピューティングのような新しいハイスループット、低遅延のアプリケーションプログラムは急増する傾向がある(例えば、リアルタイムゲーム遅延が5ミリ秒未満)。
【0003】
これらのアプリケーションプログラムのハイスループット及び厳格なリアルタイム遅延の要求に答えて、ユーザからは、WLANを通じてそのアプリケーションプログラムをサポートする場合、より高いスループット、より高信頼性、より少ない遅延やジッター、より高い電源効率が求められる。時間に敏感なネットワーク(TSN)との集積を改良して、ヘテロジニアスイーサネット(登録商標)及びワイヤレスLANでのアプリケーションプログラムをサポートできるようにすることがユーザにより期待される。802.11beネットワークは、総スループットをさらに向上させて、遅延を低下させることによりWLANの競争力を確保しつつ、古い技術基準との下位互換性や共存を確保することを目的とする。802.11互換性機器は、2.4GHz、5GHz及び6GHz周波数帯域で実行される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高速度のデータ伝送が必要な端末でも、常に高速度のデータ伝送が必要なサービスを実行するわけではない。例えば、携帯電話やコンピュータが高解像度ビデオを伝送する場合、非常に高いデータ伝送速度が必要になることがあるが、それ以外の場合は、高速度にデータを伝送するリソースが必要とされない。データ伝送を行うリンクを動的に管理できないと、無線リソースの使用率を期待通りに向上させることができず、逆に浪費が大きくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本出願の実施例は、以下の技術案を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、無線LANにおいてデータを受送信する方法が提供され、この方法は、パラメータMaxBufferを設定するステップであって、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値であるステップと、端末がローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、ネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信するステップと、ネットワークアクセス機器が要求シグナリングを受信すると、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認し、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップと、端末が応答シグナリングを受信すると、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及びローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップとを含む。
【0007】
例示的には、端末は、ローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定してもよいし、又は、設定されたパラメータMaxBufferをネットワークアクセス機器から受信してもよい。
【0008】
1つの可能な設計方法では、上記要求シグナリングは、端末がマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示するための能力パラメータCapabilityと、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeとを含み、この場合、ネットワークアクセス機器が、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認する方法は、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算するステップと、計算されたデータ量がMaxBufferより大きく、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、例示的には、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップ、又は、計算されたデータ量がMaxBuffer以上であり、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップと、を含む。
【0009】
別の可能の設計方法では、上記要求シグナリングは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeを含み、この場合、ネットワークアクセス機器が、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認する方法は、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算するステップと、計算されたデータ量がMaxBufferより大きい場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップ、又は、計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信するステップと、を含む。
【0010】
1つの可能な設計方法では、上記応答シグナリングは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すML enableパラメータを含み、この場合、端末がデータ受送信を行う方法は、ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行うステップと、ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、第2のリンクを監視し始め、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップと、を含む。
【0011】
1つの可能な設計方法では、上記応答シグナリングは、使用可能なリンクを配置することを表すML Confパラメータを含み、この場合、端末がデータ受送信を行う方法は、ML Confパラメータの値がシングルリンク情報である場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行うステップと、ML Confパラメータの値がマルチリンク情報である場合、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップと、を含む。
【0012】
別の可能の設計方法では、上記応答シグナリングは、ML enableパラメータ及びML Confパラメータを含み、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものであり、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものであり、この場合、端末がデータ受送信を行う方法は、ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行うステップと、ML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、ML Confパラメータの値を読み取り、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行うステップと、を含む。
【0013】
好ましくは、端末がローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行う方法は、端末が同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信するするステップであって、前記データを同期送信することは、端末が1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことであるステップと、端末が同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えないステップと、を含む。
【0014】
第2の態様によれば、無線LANにおいてデータを受送信する端末が提供され、この端末は、第1のリンクを介してネットワークアクセス機器とデータ伝送を行うことができる。この端末には、パラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値である。この端末は、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算する計算手段と、計算手段により計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、第1のリンクを介して端末に接続されるネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信する要求シグナリング送信装置と、ネットワークアクセス機器から送信された応答シグナリングを受信する応答シグナリング受信装置と、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及び端末の能力に基づいてデータ受送信を行うデータ受送信装置と、を含む。
【0015】
1つの可能な設計方法では、上記データ受送信装置は、第1のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、第2のリンクを監視し始め、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものである第1のデータ受送信サブ装置を含む。
【0016】
1つの可能な設計方法では、上記データ受送信装置は、第2のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値がシングルリンク情報である場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値がマルチリンク情報である場合、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものである第2のデータ受送信サブ装置を含む。
【0017】
別の可能の設計方法では、上記データ受送信装置は、第3のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値を読み取り、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものであり、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものである第3のデータ受送信サブ装置を含む。
【0018】
第3の態様によれば、ネットワークアクセス機器が提供され、このネットワークアクセス機器は、第1のリンクを介して端末とデータ伝送を行うことができる。このネットワークアクセス機器にはパラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値である。このネットワークアクセス機器は、端末から送信された要求シグナリングを受信する要求シグナリング受信装置と、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認する確認装置と、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認するパラメータを含む応答シグナリングを端末に送信する応答シグナリング送信装置と、を含む。
【0019】
1つの可能な設計方法では、上記確認装置は、第1の確認サブ装置であって、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算し、前記バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのものであり、計算されたデータ量がMaxBufferより大きく、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを要求シグナリングにおける能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームなどであってもよく、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、前記能力パラメータCapabilityは、端末がマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示するためのものであり、又は、計算されたデータ量がMaxBuffer以上であり、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを要求シグナリングにおける能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信する第1の確認サブ装置を含む。
【0020】
別の可能の設計方法では、上記確認装置は、第2の確認サブ装置であって、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算し、前記バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのものであり、計算されたデータ量がMaxBufferより大きい場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、又は、計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信する第2の確認サブ装置を含む。
【0021】
第4の態様によれば、無線LANにおいてデータを受送信するシステムが提供され、このシステムは、端末とネットワークアクセス機器とを含み、端末とネットワークアクセス機器とが第1のリンクを介してデータ伝送を行い、端末にはパラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値であり、端末は、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、ネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信し、ネットワークアクセス機器から送信された応答シグナリングを受信し、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及びローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、ネットワークアクセス機器は、端末から送信された要求シグナリングを受信し、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認し、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信する。
【発明の効果】
【0022】
本出願の端末は、データ量及び能力に基づいてマルチリンク伝送を要求し、端末は、マルチリンク伝送を要求するために、ネットワークアクセス機器に送信する要求シグナリングにおいて対応するパラメータを設定し、ネットワークアクセス機器は、これらのパラメータに基づいて異なる応答シグナリングコンテンツを設定し、ネットワークアクセス機器は、マルチリンクを使用できるか否かについて、応答シグナリングにおいてパラメータ設定を行い、端末は、応答シグナリングにおけるパラメータに基づいてデータ送信を行う。本出願は、サービスデータの検出及びネットワークのリンク状態に応じて、マルチリンクを動的に配置することができ、高速度のサービスを確保するとともに、無線リソースを合理的に要求し、サービスデータの伝送を確保するとともに、リソース浪費を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本出願の無線LANにおいてデータを受送信する方法の模式図である。
図2】本出願の実施例において、端末データを同期送信する形態1の模式図である。
図3】本出願の実施例において、端末データを同期送信する形態2の模式図である。
図4】本出願の実施例において、端末が同時送信及び受信をサポートする場合、データを受送信する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づいて、本出願の技術案について説明する。
【0025】
本出願の実施例では、例、例証、又は説明を表すために、「例示的には」、「例えば」などの言葉が用いられる。本出願では、「例」として記載されている任意の実施例又は設計案は、他の実施例又は構成態様より好ましい又は利点があると解釈されてはいけない。正確には、例という用語の使用は、具体的な形態で概念を提示することが意図される。
【0026】
本出願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下では具体的な実施形態を用いて、本出願をより詳細に説明する。ここに記載された具体的な実施形態は、本出願を解釈するためのものに過ぎず、本出願を限定するためのものではないことを理解されたい。
【0027】
以下の実施例では、STAは、802.11無線LANにおける端末を示し、APは、802.11無線LANにおけるアクセスポイントを示し、ネットワークアクセス機器の1種である。
【0028】
図1に示すように、通常、STAとAPとの間に1本の伝送リンクがあり、第1のリンクがデータ伝送を行う。STAは、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がSTAに設定されたパラメータMaxBuffer以上の場合、APに要求シグナリングを送信し、例示的には、パラメータMaxBufferの単位は、Kbit、Mbit又はGbitであり得る。APは、要求シグナリングを受信すると、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて、STAがマルチリンクを用いるか否かを確認し、STAがマルチリンクを用いるか否かを確認する識別子を含む応答シグナリングをSTAに送信し、STAは、応答シグナリングを受信すると、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及びローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行う。
【0029】
実施例1
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信する方法を提供し、無線LANにおいてデータを受送信する方法は、ステップ101~ステップ104と、を含む。
【0030】
ステップ101において、STAは、ローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定し、又は、APによりローカルにおいて設定し、STAは、設定されたパラメータMaxBufferをAPから受信する。
【0031】
ステップ102において、STAとAPとの間に1本の伝送リンクがあり、第1のリンクがデータ伝送を行う。STAは、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、APに要求シグナリングを送信し、要求シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、要求シグナリングは、STAがマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示する能力パラメータ、STAの現在送信すべきデータ量などを含む。
【0032】
例示的には、要求シグナリングの具体的な形態は、表1に示される。
【0033】
【表1】
【0034】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS requestとして設定されてもよい。
【0035】
TIDとは、サービスの識別子であり、予め定義された高速データ伝送サービスタイプID、例えば、110に設定される。
【0036】
Scaling Factorとは、スケール因子であり、Buffer sizeの単位を表す。
【0037】
Buffer sizeとは、ローカルバッファの送信すべきデータ量である。
【0038】
Capabilityとは、STAがマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かの能力であり、例示的には、00は、このSTAがマルチリンクをサポートしない能力を表し、01は、このSTAが同時受信又は同時送信をサポートする能力を表し、11は、このSTAが同時受信及び送信をサポートする能力を表す。
【0039】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0040】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0041】
ステップ103において、APは、要求シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例示的には、Capabilityの値が00ではなく、かつScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて計算された(Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで計算された)STAバッファのデータ量がMaxBuffer以上である場合、STAに応答シグナリングを送信する。応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。
【0042】
計算されたSTAバッファのデータ量がMaxBufferより小さい場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含み、計算されたSTAバッファのデータ量を比較する際、MaxBufferより大きい場合、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。MaxBuffer以下である場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含む。相違点は、臨界値に対する処理が異なることである。
【0043】
例示的には、応答シグナリングの具体的な形態は、表2に示される。
【0044】
【表2】
【0045】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS Ackとして設定されてもよい。
【0046】
ML enableとは、マルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うか否かを表し、例示的には、0に設定される場合、有効にしないことを表し、1に設定される場合、有効にすることを表す。
【0047】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0048】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0049】
ステップ104において、STAは、応答シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例えば、
ML enableパラメータの値が0に設定される場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、
ML enableパラメータの値が1に設定される場合、第2のリンクを監視し始め、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、例示的には、ローカル能力パラメータSTA_Capabilityが「STR」に設定される場合、STAが同時送信及び受信をサポートすることを表し、「non-STR」に設定される場合、STAが同時送信又は同時受信をサポートすることを表す。
【0050】
A)STAが同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信する。データを同期送信することは、STAが1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことを意味し、i及びiiの2つの形態を含む。
【0051】
i、図2に示すように、データパケットの送信を同時に開始し、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0052】
ii、図3に示すように、データパケットの送信を異なる時間に開始するが、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0053】
B)図4に示すように、STAが同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えない。
【0054】
実施例2
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信する方法を提供し、無線LANにおいてデータを受送信する方法は、ステップ201~ステップ204と、を含む。
【0055】
ステップ201において、STAは、ローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定し、又は、APによりローカルにおいて設定し、STAは、設定されたパラメータMaxBufferをAPから受信する。
【0056】
ステップ202において、STAとAPとの間に1本の伝送リンクがあり、第1のリンクがデータ伝送を行う。STAは、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、APに要求シグナリングを送信する。要求シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、要求シグナリングは、STAがマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示する能力パラメータ、STAの現在送信すべきデータ量などを含む。
【0057】
例示的には、要求シグナリングの具体的な形態は、表3に示される。
【0058】
【表3】
【0059】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS requestとして設定されてもよい。
【0060】
TIDとは、サービスの識別子であり、予め定義された高速データ伝送サービスタイプID、例えば、110に設定される。
【0061】
Scaling Factorとは、スケール因子であり、buffer sizeの単位を表す。
【0062】
Buffer sizeとは、ローカルバッファの送信すべきデータ量である。
【0063】
Capabilityとは、STAがマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かの能力であり、例示的には、00は、このSTAがマルチリンクをサポートしない能力を表し、01は、このSTAが同時受信又は同時送信をサポートする能力を表し、11は、このSTAが同時受信及び送信をサポートする能力を表す。
【0064】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0065】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0066】
ステップ203において、APは、要求シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例示的には、Capabilityの値が00ではなく、かつScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて計算された(Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで計算された)STAバッファのデータ量がMaxBuffer以上の場合、STAに応答シグナリングを送信し、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。
【0067】
計算されたSTAバッファのデータ量がMaxBufferより小さい場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含み、計算されたSTAバッファのデータ量を比較する際、MaxBufferより大きい場合、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。MaxBuffer以下である場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含む。相違点は、臨界値に対する処理が異なることである。
【0068】
例示的には、応答シグナリングの具体的な形態は、表4に示される。
【0069】
【表4】
【0070】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS Ackとして設定されてもよい。
【0071】
ML Confとは、使用可能なリンクを配置することであり、例えば、00は、現在のシングルリンクを用いることを表し、01は、6GHZ帯域のリンク及び5GHZ帯域のリンクを用いることを表し、02は、6GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、03は、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、04は、6GHZ帯域のリンク、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、以上のリンク配置は、予め設定されており、STA及びAPには、実際のリンク配置とマッチング関係をつける対応する識別子を含み、APは、STAから送信された要求シグナリングに基づいて、STAが現在データを受送信するリンク情報(2.4GHZ、又は5GHZ、又は6GHZ)を取得し、既存のリンク情報に基づいて他のリンクを配置し、2本のリンクを配置するとき、新しい2本のリンクを配置することがない。
【0072】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0073】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0074】
ステップ204において、STAは、応答シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例えば、
ML Confパラメータの値が00に設定される場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行い、
ML Confパラメータの値が他の値に設定される場合、パラメータのうち、識別された情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、例えば、ML Confの値が01である場合、STAが現在データを受送信するリンクが6GHZ帯域のリンクであると、5GHZ帯域のリンクを監視送信し始める。STA送信形態は、A)及びB)である。
【0075】
A)STAが同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信する。データを同期送信することは、STAが1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことを意味し、i及びiiの2つの形態を含む。
【0076】
i、図2に示すように、データパケットの送信を同時に開始し、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0077】
ii、図3に示すように、データパケットの送信を異なる時間に開始するが、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0078】
B)図4に示すように、STAが同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えない。
【0079】
実施例3
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信する方法を提供し、無線LANにおいてデータを受送信する方法は、ステップ301~ステップ304を含む。
【0080】
ステップ301において、STAは、ローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定し、又は、APによりローカルにおいて設定し、STAは、設定されたパラメータMaxBufferをAPから受信する。
【0081】
ステップ302において、STAとAPとの間に1本の伝送リンクがあり、第1のリンクがデータ伝送を行う。STAは、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、APに要求シグナリングを送信する。要求シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、要求シグナリングは、STAがマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示する能力パラメータ、STAの現在送信すべきデータ量などを含む。
【0082】
例示的には、要求シグナリングの具体的な形態は、表5に示される。
【0083】
【表5】
【0084】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS requestとして設定されてもよい。
【0085】
TIDとは、サービスの識別子であり、定義された高速データ伝送サービスタイプID、例えば、110に設定される。
【0086】
Scaling Factorとは、スケール因子であり、buffer sizeの単位を表す。
【0087】
Buffer sizeとは、ローカルバッファの送信すべきデータ量である。
【0088】
Capabilityとは、STAがマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かの能力であり、例示的には、00は、このSTAがマルチリンクをサポートしない能力を表し、01は、このSTAが同時受信又は同時送信をサポートする能力を表し、11は、このSTAが同時受信及び送信をサポートする能力を表す。
【0089】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0090】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0091】
ステップ303において、APは、要求シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例示的には、Capabilityの値が00ではなく、かつScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて計算された(Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで計算された)、STAバッファのデータ量がMaxBuffer以上の場合、STAに応答シグナリングを送信し、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。
【0092】
計算されたSTAバッファのデータ量がMaxBufferより小さい場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含み、計算されたSTAバッファのデータ量を比較する際、MaxBufferより大きい場合、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。MaxBuffer以下である場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含む。相違点は、臨界値に対する処理が異なることである。
【0093】
例示的には、応答シグナリングの具体的な形態は、表6に示される。
【0094】
【表6】
【0095】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS Ackとして設定されてもよい。
【0096】
ML Confとは、使用可能なリンクを配置することであり、例示的には、01は、6GHZ帯域のリンク及び5GHZ帯域のリンクを用いることを表し、02は、6GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、03は、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、04は、6GHZ帯域のリンク、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、以上のリンク配置は、予め設定されており、STA及びAPには、実際のリンク配置とマッチング関係をつける対応する識別子を含み、APは、STAから送信された要求シグナリングに基づいて、STAが現在データを受送信するリンク情報(2.4GHZ、又は5GHZ、又は6GHZ)を取得し、既存のリンク情報に基づいて他のリンクを配置し、2本のリンクを配置するとき、新しい2本のリンクを配置することがない。
【0097】
ML Enableとは、マルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うか否かを表し、例えば、0に設定される場合、有効にしないことを表し、1に設定される場合、有効にすることを表す。
【0098】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0099】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0100】
ステップ304において、STAは、応答シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例えば、
ML Enableパラメータの値が0に設定される場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行い、
ML Enableパラメータの値が0に設定される場合、ML Confパラメータの値を読み取り、パラメータのうち、識別された情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、例えば、ML Confの値が01である場合、STAが現在データを受送信するリンクが6GHZ帯域のリンクであり、5GHZ帯域のリンクを監視送信し始める。STA送信形態は、A)及びB)である
A)STAが同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信する。データを同期送信することは、STAが1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことを意味し、i及びiiの2つの形態を含む。
【0101】
i、図2に示すように、データパケットの送信を同時に始め、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0102】
ii、図3に示すように、データパケットの送信を異なる時間に始めるが、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0103】
B)図4に示すように、STAが同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えない。
【0104】
実施例4
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信する方法を提供し、無線LANにおいてデータを受送信する方法は、ステップ401~ステップ404を含む。
【0105】
ステップ401において、STAは、ローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定し、又は、APによりローカルにおいて設定し、STAは、設定されたパラメータMaxBufferをAPから受信する。
【0106】
ステップ402において、STAとAPとの間に1本の伝送リンクがあり、第1のリンクがデータ伝送を行う。STAは、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、APに要求シグナリングを送信する。要求シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、要求シグナリングは、STAの現在送信すべきデータ量などを含む。
【0107】
例示的には、要求シグナリングの具体的な形態は、表7に示される。
【0108】
【表7】
【0109】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS requestとして設定されてもよい。
【0110】
TIDとは、サービスの識別子であり、定義された高速データ伝送サービスタイプID、例えば、110に設定される。
【0111】
Scaling Factorとは、スケール因子であり、buffer sizeの単位を表す。
【0112】
Buffer sizeとは、ローカルバッファの送信すべきデータ量である。
【0113】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0114】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0115】
ステップ403において、APは、要求シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、Scaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて計算された(Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで計算された)、STAバッファのデータ量がMaxBuffer以上の場合、STAに応答シグナリングを送信し、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。
【0116】
計算されたSTAバッファのデータ量がMaxBufferより小さい場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含み、計算されたSTAバッファのデータ量を比較する際、MaxBufferより大きい場合、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。MaxBuffer以下である場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含む。相違点は、臨界値に対する処理が異なることである。
【0117】
例示的には、応答シグナリングの具体的な形態は、表8に示される。
【0118】
【表8】
【0119】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS Ackに設定される。
【0120】
ML enableとは、マルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うか否かを表し、例えば、0に設定される場合、有効にしないことを表し、1に設定される場合、有効にすることを表す。
【0121】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0122】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0123】
ステップ404において、STAは、応答シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例示的には、
ML enableパラメータの値が0に設定される場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、
ML enableパラメータの値が1に設定される場合、第2のリンクを監視し始め、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行う。
【0124】
A)STAが同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信する。データを同期送信することは、STAが1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことを意味し、i及びiiの2つの形態を含む。
【0125】
i、図2に示すように、データパケットの送信を同時に始め、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0126】
ii、図3に示すように、データパケットの送信を異なる時間に始めるが、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0127】
B)図4に示すように、STAが同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えない。
【0128】
実施例5
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信する方法を提供し、無線LANにおいてデータを受送信する方法は、ステップ501~ステップ504を含む
ステップ501において、STAは、ローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定し、又は、APによりローカルにおいて設定し、STAは、設定されたパラメータMaxBufferをAPから受信する。
【0129】
ステップ502において、STAとAPとの間に1本の伝送リンクがあり、第1のリンクがデータ伝送を行う。STAは、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、APに要求シグナリングを送信する。要求シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、要求シグナリングは、STAの現在送信すべきデータ量などを含む。
【0130】
例示的には、要求シグナリングの具体的な形態は、表9に示される。
【0131】
【表9】
【0132】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS requestとして設定されてもよい。
【0133】
TIDとは、サービスの識別子であり、定義された高速データ伝送サービスタイプID、例えば、110に設定される。
【0134】
Scaling Factorとは、スケール因子であり、buffer sizeの単位を表す。
【0135】
Buffer sizeとは、ローカルバッファの送信すべきデータ量である。
【0136】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0137】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0138】
ステップ503において、APは、要求シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、Scaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて計算された(Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで計算された)、STAバッファのデータ量がMaxBuffer以上の場合、STAに応答シグナリングを送信し、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。
【0139】
計算されたSTAバッファのデータ量がMaxBufferより小さい場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含み、計算されたSTAバッファのデータ量を比較する際、MaxBufferより大きい場合、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。MaxBuffer以下である場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含む。相違点は、臨界値に対する処理が異なることである。
【0140】
例示的には、応答シグナリングの具体的な形態は、表10に示される。
【0141】
【表10】
【0142】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS Ackとして設定されてもよい。
【0143】
ML Confとは、使用可能なリンクを配置することであり、例えば、00は、現在のシングルリンクを用いることを表し、01は、6GHZ帯域のリンク及び5GHZ帯域のリンクを用いることを表し、02は、6GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、03は、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、04は、6GHZ帯域のリンク、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、以上のリンク配置は、予め設定されており、STA及びAPには、実際のリンク配置とマッチング関係をつける対応する識別子を含み、APは、STAから送信された要求シグナリングに基づいて、STAが現在データを受送信するリンク情報(2.4GHZ、又は5GHZ、又は6GHZ)を取得し、既存のリンク情報に基づいて他のリンクを配置し、2本のリンクを配置するとき、新しい2本のリンクを配置することがない。
【0144】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0145】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0146】
ステップ504において、STAは、応答シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、例えば、
ML Confパラメータの値が00に設定される場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行い、
ML Confパラメータの値が他の値に設定される場合、パラメータのうち、識別された情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、例えば、ML Confの値が01である場合、STAが現在データを受送信するリンクが6GHZ帯域のリンクであり、5GHZ帯域のリンクを監視送信し始める。STA送信形態は、A)及びB)である。
【0147】
A)STAが同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信する。データを同期送信することは、STAが1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことを意味し、i及びiiの2つの形態を含む。
【0148】
i、図2に示すように、データパケットの送信を同時に始め、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0149】
ii、図3に示すように、データパケットの送信を異なる時間に始めるが、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0150】
B)図4に示すように、STAが同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えない。
【0151】
実施例6
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信する方法を提供し、無線LANにおいてデータを受送信する方法は、ステップ601~ステップ604を含む
ステップ601において、STAは、ローカルにおいてパラメータMaxBufferを設定し、又は、APによりローカルにおいて設定し、STAは、設定されたパラメータMaxBufferをAPから受信する。
【0152】
ステップ602において、STAとAPとの間に1本の伝送リンクがあり、第1のリンクがデータ伝送を行う。STAは、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、APに要求シグナリングを送信する。要求シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、要求シグナリングは、STAの現在送信すべきデータ量などを含む。
【0153】
例示的には、要求シグナリングの具体的な形態は、表11に示される。
【0154】
【表11】
【0155】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS requestとして設定されてもよい。
【0156】
TIDとは、サービスの識別子であり、定義された高速データ伝送サービスタイプID、例えば、110に設定される。
【0157】
Scaling Factorとは、スケール因子であり、buffer sizeの単位を表す。
【0158】
Buffer sizeとは、ローカルバッファの送信すべきデータ量である。
【0159】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0160】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0161】
ステップ603において、APは、要求シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータを読み取り、Scaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて計算された(Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで計算された)STAバッファのデータ量がMaxBuffer以上の場合、STAに応答シグナリングを送信し、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームであってもよく、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。
【0162】
計算されたSTAバッファのデータ量がMaxBufferより小さい場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含み、計算されたSTAバッファのデータ量を比較する際、MaxBufferより大きい場合、応答シグナリングは、STAがマルチリンクを用いることを確認することを含む。MaxBuffer以下である場合、応答シグナリングは、STAがシングルリンクを用いることを確認することを含む。相違点は、臨界値に対する処理が異なることである。
【0163】
例示的には、応答シグナリングの具体的な形態は、表12に示される。
【0164】
【表12】
【0165】
Frame typeとは、現在の伝送フレームのタイプであり、フレームは、チャネルにおいて伝送されるデータユニットであり、例示的には、QoS Ackとして設定されてもよい。
【0166】
ML Confとは、使用可能なリンクを配置することであり、例示的には、01は、6GHZ帯域のリンク及び5GHZ帯域のリンクを用いることを表し、02は、6GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、03は、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、04は、6GHZ帯域のリンク、5GHZ帯域のリンク及び2.4GHZ帯域のリンクを用いることを表し、以上のリンク配置は、予め設定されており、STA及びAPには、実際のリンク配置とマッチング関係をつける対応する識別子を含み、APは、STAから送信された要求シグナリングに基づいて、STAが現在データを受送信するリンク情報(2.4GHZ、又は5GHZ、又は6GHZ)を取得し、既存のリンク情報に基づいて他のリンクを配置し、2本のリンクを配置するとき、新しい2本のリンクを配置することがない。
【0167】
ML Enableとは、マルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うか否かを表し、例えば、0に設定される場合、有効にしないことを表し、1に設定される場合、有効にすることを表す。
【0168】
TAとは、送信側のMACアドレスであり、ここで、STAのMACアドレスとして設定される。
【0169】
RAとは、受信側のMACアドレスであり、ここで、APのMACアドレスとして設定される。
【0170】
ステップ604において、STAは、応答シグナリングを受信すると、現在の伝送フレームにおけるパラメータML Conf及びML Enableを読み取り、例えば、
ML Enableパラメータの値が0に設定される場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行い、
ML Enableパラメータの値が0に設定される場合、ML Confパラメータの値を読み取り、パラメータのうち、識別された情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、ローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、例えば、ML Confの値が01である場合、STAが現在データを受送信するリンクが6GHZ帯域のリンクであり、5GHZ帯域のリンクを監視送信し始める。STA送信形態は、A)及びB)である
A)STAが同時送信又は同時受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクがいずれもアイドルであることが監視されると、2本のリンクにおいてデータを同期送信する。データを同期送信することは、STAが1本のリンクにおいてデータパケットを送信するとき、もう1本のリンクがデータパケットを受信できないことを意味し、i及びiiの2つの形態を含む。
【0171】
i、図2に示すように、データパケットの送信を同時に始め、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0172】
ii、図3に示すように、データパケットの送信を異なる時間に始めるが、データパケットの送信を同時に終了する(データパケット送信の終了時間が同じである)。
【0173】
B)図4に示すように、STAが同時送信及び受信をサポートする場合、第1のリンク、及び第2のリンクのいずれかのリンクがアイドルであると、このリンクにおいて送信し、また、1本のリンクがデータパケットを送信するとき、別のリンクがデータパケットを受信することに影響を与えない。
【0174】
実施例7
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信する端末を提供し、この端末には、パラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値である。この端末は、第1のリンクを介してネットワークアクセス機器とデータ伝送を行うことができる。この端末には、パラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値である。
【0175】
この端末は、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算する計算手段と、計算手段により計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、第1のリンクを介して端末に接続されるネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信する要求シグナリング送信装置と、ネットワークアクセス機器から送信された応答シグナリングを受信する応答シグナリング受信装置と、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及び端末の能力に基づいてデータ受送信を行うデータ受送信装置と、を含む。
【0176】
好ましくは、上記データ受送信装置は、第1のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、第2のリンクを監視し始め、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものである第1のデータ受送信サブ装置を含む。
【0177】
好ましくは、上記データ受送信装置は、第2のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値がシングルリンク情報である場合、継続して現在のリンクを使用してデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値がマルチリンク情報である場合、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものである第2のデータ受送信サブ装置を含む。
【0178】
好ましくは、上記データ受送信装置は、第3のデータ受送信サブ装置であって、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にせずデータ伝送を行うことを表す場合、継続して現在のリンクにおいてデータ受送信を行い、応答シグナリングにおけるML enableパラメータの値がマルチリンクを有効にしてデータ伝送を行うことを表す場合、応答シグナリングにおけるML Confパラメータの値を読み取り、ML Confパラメータ中のマルチリンク情報に基づいて、指示帯域の新しいリンクを監視し、端末の能力に基づいてデータ受送信を行い、前記ML enableは、マルチリンクを用いてデータ伝送を行うか否かを表すものであり、前記ML Confは、使用可能なリンクを配置することを表すものである第3のデータ受送信サブ装置を含む。
【0179】
実施例8
本実施例は、ネットワークアクセス機器を提供し、このネットワークアクセス機器は、第1のリンクを介して端末とデータ伝送を行うことができる。このネットワークアクセス機器には、パラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値である。このネットワークアクセス機器は、端末から送信された要求シグナリングを受信する要求シグナリング受信装置と、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認する確認装置と、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認するパラメータを含む応答シグナリングを端末に送信する応答シグナリング送信装置を含む。
【0180】
好ましくは、上記確認装置は、第1の確認サブ装置であって、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算し、前記バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのものであり、計算されたデータ量がMaxBufferより大きく、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを要求シグナリングにおける能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、応答シグナリングの形態は、制御フレーム、又は管理フレーム、又はデータフレームなどであってもよく、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、前記能力パラメータCapabilityは、端末がマルチリンクデータ伝送をサポートするか否かを指示するためのものであり、又は、計算されたデータ量がMaxBuffer以上であり、かつ端末がマルチリンクデータ伝送をサポートすることを要求シグナリングにおける能力パラメータCapabilityが指示する場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信する第1の確認サブ装置を含む。
【0181】
好ましくは、上記確認装置は、第2の確認サブ装置であって、要求シグナリングにおけるバッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeの値に基づいて、Buffer SizeにScaling Factorを乗じることで、端末バッファのデータ量を計算し、前記バッファパラメータScaling Factor及びBuffer Sizeは、端末バッファの送信すべきデータの大きさを指示するためのものであり、計算されたデータ量がMaxBufferより大きい場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、又は、計算されたデータ量がMaxBuffer以上の場合、端末がマルチリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信し、逆に、端末がシングルリンクを用いることを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信する第2の確認サブ装置を含む。
【0182】
実施例9
本実施例は、無線LANにおいてデータを受送信するシステムを提供し、無線LANにおいてデータを受送信するシステムは、端末とネットワークアクセス機器とを含み、端末とネットワークアクセス機器とが第1のリンクを介してデータ伝送を行い、端末にはパラメータMaxBufferが設定されており、前記パラメータMaxBufferは、端末がマルチリンクでデータ伝送を行う必要があるか否かを判断するデータ量閾値であり、端末は、ローカルバッファの送信すべきデータ量を計算し、データ量がMaxBuffer以上の場合、ネットワークアクセス機器に要求シグナリングを送信し、ネットワークアクセス機器から送信された応答シグナリングを受信し、応答シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータ及びローカルの能力パラメータに基づいてデータ受送信を行い、ネットワークアクセス機器は、端末から送信された要求シグナリングを受信し、要求シグナリングにおけるパラメータを読み取り、読み取られたパラメータに基づいて端末がマルチリンクを用いるか否かを確認し、端末がマルチリンクを用いるか否かを確認することを含む応答シグナリングを端末に送信する。
【0183】
上記実施例では、ソフトウェア、ハードウェア(例えば回路)、ファームウェア又は他の任意の組み合わせにより、全部又は一部が実現されてもよい。ソフトウェアで実現される場合、上記実施例の全部又は一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実現されることができる。前記コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令又はコンピュータプログラムを含む。
【0184】
前記コンピュータ命令又はコンピュータプログラムをコンピュータでローディング及び実行する場合、本出願の実施例にしたがったプロセス又は機能を全体的に又は部分的に生成する。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。前記コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されるか、又は、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に送信されることもでき、例えば、前記コンピュータ命令は1つのウエブサイトサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタから、有線(例えば赤外、無線、マイクロ波など)によって別のウエブサイトサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタに送信できる。
【0185】
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の媒体、又は1つ以上の利用可能な媒体が集積されたサーバ、データセンタなどを含むデータ記憶デバイスであってよい。前記利用可能な媒体は、磁気メディア(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半導体媒体であってもよい。半導体媒体は、固体ハードディスクであってもよい。
【0186】
なお、本出願の各実施例では、上述の各プロセスの番号の大きさは実行順番を表すものではなく、一部又は全てのステップは、並列実行してもよく、順次実行してもよく、各プロセスの実行順番はその機能及び内的ロジックにより決まり、本出願の実施例の実施過程を何ら限定するものではない。
【0187】
当業者にとって、本明細書に開示される実施例の説明した各例示的なユニット及びアルゴリズムステップを参照して、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせで実現できることを理解しうる。これらの機能をハードウェアそれともソフトウェア方式で実行するかは、技術案の特定応用及び設計制約条件によって決定される。当業者は各特定の応用に対して様々な方法でその説明された機能を実現することができるが、このような実現は本出願の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0188】
当業者であれば、説明を簡易かつ容易にするために、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程は、上記方法実施例における対応過程を参照してもよく、ここで詳細な説明は省略することを明確に理解しうる。
【0189】
本出願に係るいくつかの実施例において、開示されるシステム、装置及び方法は、他の方式で実現されてもよいと理解すべきである。例えば、以上に説明された装置実施例は模式的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの区分は論理的な機能上の区分に過ぎず、実際に実現するとき、他の区分方式があってもよく、例えば複数のユニット又はコンポーネントは他のシステムに組合せ又は集積されてもよく、又はいくつかの特徴は省略してもよく、又は実行しなくてもよい。一方、表示又は検討された相互間の結合又は直接結合又は通信接続はいくつかのインターフェース、装置又はユニットによる間接結合又は通信接続であってもよく、電気、機械又は他の形式であってもよい。
【0190】
分離部材として説明された前記ユニットは物理的に分離してもよいし、物理的に分離しなくてもよく、ユニットとして表示された部材は物理ユニットであってもよいし、物理ユニットでなくてもよく、すなわち、一箇所に位置してもよいし、複数のネットワークユニットに配置されてもよい。実際の必要に応じて、その一部又は全部のユニットを選択して本実施例案の目的を実現してもよい。
【0191】
また、本出願の各実施例において、各機能ユニットは1つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットは独立して物理的に存在してもよく、2つ又は2つ以上のユニットは1つのユニットに集積されてもよい。
【0192】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、かつ独立した製品として販売又は使用されるとき、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本出願の技術案の本質又は従来技術に貢献する部分又は該技術案の部分はソフトウェア製品の形式で現われてもよく、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワーク装置又は端末機器であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための複数の命令を含む1つの記憶媒体に記憶される。そして、上記記憶媒体はUSBメモリ、ポータブルハードディスク、ROM、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0193】
本出願の実施例では、使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであって、本発明を限定することを意図するものではない。本出願の実施例及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「1つ」、「前記」及び「この」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形もまた含むことが意図される。本明細書で使用されるように、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の全ての可能な組合せを指す。本明細書では、符号「/」は、一般には、前後に記載の関連対象が「又は」の関係にあることである。
【0194】
文脈に依存して、ここで使用される単語の「すれば」又は「と」は、「……であるとき」又は「……場合」又は「決定したことに応答して」又は「検出したことに応答して」として解釈できる。同様に、文脈に依存して、文の「決定すれば」又は「検出すれば(記述する条件又はイベント)」は、「決定した場合」又は「決定したことに応答して」又は「検出した場合(記述する条件又はベンド)」又は「検出したことに応答して(記述する条件又はイベント)」として解釈できる。
【0195】
当業者が理解できるように、上述実施例の方法の全て又は一部のステップは、プログラムにより関連するハードウェアに命令して実現されてもよく、前記プログラムは、機器読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、該プログラムが実行されると、上述の全ての又は一部のステップが含まれ、前記記憶媒体は例えば、FLASH、EEPROMなどである。
【0196】
以上は本出願の具体的な実施形態に過ぎず、本出願の特許範囲はそれに限定されず、当業者であれば、本出願で開示された技術的範囲を逸脱することなく、変化又は置換を容易に想到することができ、これらは全て本出願の特許範囲内に属すべきである。したがって、本出願の特許範囲は前記特許請求の範囲による特許範囲に準じるべきである。
図1
図2
図3
図4