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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】ガスセンサー用自己完結型較正装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 11/24 20060101AFI20230217BHJP
   B01D 46/00 20220101ALI20230217BHJP
   G01N 27/00 20060101ALI20230217BHJP
   G01D 11/30 20060101ALI20230217BHJP
【FI】
G01D11/24 Z
B01D46/00 C
G01N27/00 K
G01D11/30 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021557895
(86)(22)【出願日】2020-03-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-31
(86)【国際出願番号】 US2020022922
(87)【国際公開番号】W WO2020205215
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】16/369,231
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】スメズラド,ジェイコブ・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】リンジー,ライアン・ティー
(72)【発明者】
【氏名】ジンデル,グレッグ・イー
(72)【発明者】
【氏名】ラーソン,トッド・エル
(72)【発明者】
【氏名】マクレスキー,ショーン・ピー
【審査官】森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特許第4404495(JP,B2)
【文献】特許第5686670(JP,B2)
【文献】特許第6767577(JP,B2)
【文献】特許第4827249(JP,B2)
【文献】特表2009-524824(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D11
B01D46
G01N27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサー装置であって:
センサーモジュール;
前記センサーモジュール内の環境の特性を感知する感知素子;
前記センサーモジュールを収容するように構成されたセンサーモジュールハウジング;
前記センサーモジュールハウジングに結合されたフィルタアセンブリであって、前記フィルタアセンブリの中に構築された正用ポートであり、円筒形状と、較正用ホースを受けるように構成された外径とを有し、前記感知素子へ直接的な流体経路を提供するように構成された較正用ポートを含んでいる前記フィルタアセンブリ;
を含む、
前記センサー装置。
【請求項2】
前記フィルタアセンブリは、複数のポート取付け部であって、前記校正用ポートと結合され、前記フィルタアセンブリに向かい半径方向に拡張された、各ポート取付け部をさらに含む、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項3】
前記複数のポート取付け部は、前記較正用ポート及び前記フィルタアセンブリを備えた1つの連続部品として成形される、請求項に記載のセンサー装置。
【請求項4】
前記較正用ポートは、前記較正用ポートに前記較正用ホースを取り外し可能に結合させることができるように構成された結合機構をさらに備えている、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項5】
前記結合機構は、返しを含む、請求項に記載のセンサー装置。
【請求項6】
前記較正用ポートに恒久的に結合され且つ流体連通している較正用ホースをさらに備えている、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項7】
取外し可能なフィルタアセンブリであって:
フィルタ;
前記フィルタアセンブリの本体を規定するフィルタアセンブリハウジング;
センサー装置に結合するように構成された取付け機構;
前記センサー装置の嵌合機構と嵌合するように構成された固定機構;及び
前記フィルタアセンブリの中に構築された正用ポートであり、円筒形状と、較正用ホースを受けるように構成された外径とを有し、前記センサー装置へ直接的な流体経路を提供するように構成された較正用ポート;
を備えている、
前記取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項8】
複数のポート取付け部であって、前記校正用ポートと結合され、前記フィルタアセンブリに向かい半径方向に拡張された、各ポート取付け部をさらに含む、請求項に記載の取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項9】
前記複数のポート取付け部は、前記較正用ポート及び前記フィルタアセンブリを備えた1つの連続部品として成形される、請求項に記載の取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項10】
前記流体経路は、実質的に閉鎖されている、請求項に記載の取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項11】
前記本体は、感知素子へ流体アクセスを提供するように構成された開口型センサー検出領域を備えている、請求項9に記載の取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項12】
前記センサーモジュールは、前記センサーモジュールを正しい設置構成に配置するガイド部を含む、請求項に記載の取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項13】
前記較正用ポートは、較正用ホースを前記較正用ポートに固定するように構成された結合機構を備えている、請求項に記載の取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項14】
前記較正用ポートは、前記センサー装置に対してオフセット角で存在する、請求項に記載の取外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項15】
前記複数のポート取付け部は、各々が相互に半径方向に等しくなるように間隔が開けられる、請求項に記載のセンサー装置。
【請求項16】
前記複数のポート取付け部は、少なくとも4つのポート取付け部を含む、請求項1に記載のセンサー装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
プロセス産業は、しばしば安全システムの部分として、特定のガスの存在を検出するために、ガスセンサーを使用することが多い。このことは、多くのガスが人の健康や環境に害を及ぼす可能性があるために重要である。産業用ガスセンサーは通常、プラントや制御室のプロセス領域、又は保護対象領域の近くに取付けられる。一般に、産業用ガスセンサーは、固定された場所に設置され且つ監視システムと通信する。
【発明の概要】
【0002】
取外し可能なフィルタアセンブリは、フィルタ、フィルタアセンブリの本体を規定するフィルタアセンブリハウジング、センサー装置に結合するように構成された取付け機構、上記センサー装置の嵌合機構と嵌合するように構成された固定機構、及び上記センサー装置への直接的な流体経路を提供するように構成された較正用ポート、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】センサーモジュール装置の1例を示す部分断面図である。
図2】フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。
図3】フィルタアセンブリ装置の1例を示す斜視図である。
図4】フィルタアセンブリ装置の1例を示す部分断面図である。
図5】センサーモジュール装置の1例を示す部分断面図である。
図6】フィルタアセンブリの1例を示す底面図である。
図7】フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。
図8】フィルタアセンブリ装置の1例を示す斜視図である。
図9】フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。
図10】フィルタアセンブリの1例を示す底面図である。
図11】フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。
図12】フィルタアセンブリの1例を示す底面図である。
図13】センサーモジュール装置の1例を示す斜視図である。
図14】センサーモジュール装置の1例を示す斜視図である。
図15】センサーモジュール装置の1例を示す簡略化されたブロック図である。
図16】較正用流体をセンサーに提供する動作の1例を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
ガス検知器は、産業環境に配備されることが多い。これらのガス検知器は、燃え易いガス、毒性ガス、可燃性ガス、及び/又は、環境中の酸素減少を含む様々なガスの存在を検出するように構成されうる。これらのガス検知器は、接近するのが困難な固定位置に配置されることがよくある。これらの場所の環境は危険な場合がある。例えば、燃え易い、毒性の、又は可燃性のガスや液体を含む場合がある。
【0005】
ガス検知器内で通常使用されるセンサーは、設置中に標的ガス及び清浄な空気で較正される必要がある。これらのセンサーは、多くの場合、センサーの耐用年数を超えると劣化し且つ較正もできなくなり、あるいは、汚染物質(例えば、埃やゴミ)で汚染された環境において長期間動作した後に汚染される可能性がある。これは、センサーの感度を低下させ、微量のガスを検出する機能を低下させる。
【0006】
センサーのアナログ出力、デジタル出力、及び離散的出力がすべて、センサーによって検出された目標ガス濃度を正確に送信していることを保証するために、較正が必要である。較正は、センサーを理想的な空気の状態に対して正しくゼロ調整する。ゼロ調整されたら、検出の基準点を誘導するために、目標ガスはセンサーに接続されねばならない。しかし、これらのセンサーは、産業環境内の不便な場所に配置されることが多く、そのためにセンサーの較正やその他の保守が困難になる。これらの場所への到達や接近が困難な場合があり、且つ、燃え易い、毒性の、又は可燃性のガスが危険な密度で含まれ、あるいは、酸素が不足している場合がある。従って、現在のシステムでの較正は、時間がかかり、作業者を危険な状態にさらす可能性がある。
【0007】
フィルタは、通常、ガス検知器内で使用される。これらのフィルタは、センサーが目標ガスにこれまで通りアクセスを可能にしながら、ほこりやゴミによる汚染からセンサーを保護することを目的としている。これは、センサーの耐用年数の間、センサーに必要な保守を減らすことを意味する。しかし、これらのフィルタは、時間の経過とともに目詰まりしたり劣化したりする可能性があり、このことは目標ガスへのセンサーのアクセス性を低下させるため、保守又は交換される必要がある。現在のシステムは、不便な又は危険な場所に配置されているだけでなく、これらのフィルタを交換又は保守するために、ガス検知器装置を長時間分解する必要があることがよくある。これにより、サービスのコストが増加するだけでなく、労働者が危険な状態にさらされる可能性も高くなる。
【0008】
正確な測定をこれまで通り可能にしながら、センサーの保守に関連する負担、危険、及び費用を削減するガス検知器システムが必要である。本明細書で提供されるそのようなシステムの1つは、自己完結型の較正装置を含んでいる。較正装置は、ハウジング、較正用ポート、及びセンサー装置から別個に取外し可能なアセンブリとしての取付け機構及び固定機構を含むフィルタアセンブリを含んでいる。この設計により、ガス検知器内のセンサー及びフィルタの交換及び保守をより迅速かつ簡単に行うことができる。較正用ポートは、固定されたガス較正がユーザによって様々な装置上で実行されることを可能にし、これにより危険で不便な場所での較正のコストと負担を軽減する。
【0009】
図1は、センサーモジュール装置の一例を示す部分断面図である。センサーモジュール装置10は、センサーモジュール12、センサーモジュールハウジング14、センサーモジュールハウジングカバー16、フィルタアセンブリ18、フィルタアセンブリハウジング20、フィルタ22、較正用ポート24、取付け機構26、固定機構28、感知素子30、電子回路32、ねじ山部34、ガスケット36、及び結合機構38を含む。
【0010】
センサーモジュール12は、感知素子30及び電子回路32を含む。感知素子30は、プロセス環境で使用される任意の数のプロセス分析センサーでありうるが、ガスセンサーとして例示的に示されている。感知素子30は、電子回路32に電気的に結合されている。電子回路32は、プロセッサ、測定回路、通信回路、及び/又は、コントローラを含むがこれらに限定されずに任意の数の構成要素を含むことができる。例えば、1実施形態において、電子回路32は、感知素子30から信号を受信するように構成された測定回路、センサー関連出力を計算するように構成されたプロセッサ、センサー関連出力を示す信号を生成するように構成された通信ロジックを含み、且つ送信機を介して無線で又は有線ループを用いて、表示パネル又はユーザインタフェース(制御室のコンピュータなど)へ通信する。電子回路32は、センサー装置10にセンサー関連出力に基づいて機能を実行させるために、又はプロセス制御システムの別の態様にセンサー関連出力(例えば、警報や通知の出力、又は弁の調整のような)に基づいて機能を実行させるために、制御信号を生成するように構成されたコントローラを含むことができる。
【0011】
センサーモジュール12は、センサーモジュールハウジング14及びセンサーモジュールハウジングカバー16内に含まれる。カバー16は、モジュール12上に配置され、ねじ山部34によってハウジング14に結合する。ねじ山部34は、ハウジング14の表面及びカバー16の表面上にある。ねじ山部が例示的に示されているが、圧入、キーイング機構、ラッチ、戻り(barbs)、他の嵌合機構などを含むがこれらに限定されない任意の数の適切な結合技術、又はそれらの組み合わせが、用いられうる。ハウジング14及びカバー16は、内部要素(例えば、感知素子30及び電子回路32)に保護を提供する。ハウジング14及びカバー16はまた、防炎経路及びセンサーモジュール装置からの流体の流れ及び漏出を防止することを意図したシールを形成することにより、危険場所規格に準拠しうる。センサーモジュール装置10は、任意の数の適切な材料、特に危険場所基準への準拠に適した材料から作られうる。特に、例えば、銅-アルミニウム合金、ステンレス鋼、銀、アルミニウム、亜鉛メッキ鋼などの高い熱伝導率を含む非鉄金属、又はプラスチック、木材、熱可塑性樹脂などの非金属、非放電材料である(しかしこれらに限定するものではない)。このような材料は既知であり、ガスセンサー装置や非放電及び防爆装置の製造に一般的に使用されている。
【0012】
フィルタアセンブリ18は、装置10の現場交換可能な、分離可能な、且つ取外し可能な構成要素である。フィルタアセンブリ18は、好ましくは、フィルタアセンブリハウジング20、フィルタ22及びガスケット36を含む。取付け機構26及び固定機構28を含んでいるフィルタアセンブリハウジング20は、図に示されるように、汚染物質(例えば、ゴミ及びほこり)がフィルタ22及び感知素子30に到達するのを防ぐように構成されている。フィルタ22及びガスケット36は、汚染物質(例えば、ゴミ及びほこり)が感知素子30及びセンサー装置10の内部に到達するのを防ぐように構成されている。1実施形態において、フィルタ22及びガスケット36は、安全関連規格(例えば、侵入保護定格66「IP66」又は侵入保護定格67「IP67」)へ準拠するように構成されている。別の実施形態において、フィルタ22及びガスケット36は、安全関連規格(例えば、全米電気製造業者協会規格「NEMA」)へ準拠するように構成されている。
【0013】
取付け機構26及び固定機構28は、フィルタアセンブリ18の装置10への工具不要の結合を可能にする。取付け機構及び固定機構が別個である実施形態が一般に説明されるが、単一の統合された部材が両方の機能を実行する実施形態が、実施されうることが明確に企図されている。例えば、挿入力を加えると、取付け機構26及び固定機構28は、装置10の受取り部分に結合することができ、それにより、いかなる工具をも必要とせずに、フィルタアセンブリ18を装置10に固定することができる。次に、フィルタアセンブリ18は、取付け機構26及び固定機構28を圧縮し、且つフィルタアセンブリ18を装置10から引き離すことによって、装置10から手で取り外すことができる。取付け機構26は、逆「U」字形の本体として示されているが、工具不要の結合と取外しを可能にする任意の適切な形状でありうる。固定機構28は、装置10において嵌合/受取り対を備えたラッチ機構として示されているが、フィルタアセンブリ18を装置10に固定するための任意の適切な機構(例えば、挿入部、戻り部などを含むがこれらに限定されない)でありうる。フィルタアセンブリ18はまた、位置合わせ機構26及び固定機構28が単一の適切な向き(単一の回転可能な向き)を有するように位置合わせ機構を含む。この位置合わせ機構は、装置10の表面上の嵌合機構を備えたフィルタアセンブリ18の表面上のキーイング機構であり得るが、これらに限定されない。
【0014】
1実施形態において、フィルタアセンブリ18を装置10に結合すると、フィルタ22及びガスケット36は圧縮され、フィルタアセンブリ18と装置10との間にシールを形成する。1実施形態において、この圧縮は、安全定格シール(例えば、IP66、IP67、又はNEMA)を提供するが、一方で依然として、感知素子30が既知の業界標準に従って応答することを可能にする。フィルタ22は、感知素子30を保護しながら特定の流体の通過を可能にするように構成された透過性材料を含みうる。フィルタ22はまた、感知素子30を液体の飛散及び噴霧から、及び感知素子30の機能を阻害するほこり及びその他のゴミから保護するように設計された疎水性の透過性材料を含みうる。フィルタ22は、1実施形態において、侵入保護(IP)規格に従って、感知素子30を湿気及び汚染物質(例えば、ゴミや埃)から保護するように構成されている。別の実施形態において、フィルタ22は、NEMA規格に従って、湿気及び汚染物質(例えば、ゴミやほこり)から感知素子20を保護するように構成されている。上記のように、フィルタ22は目詰まりするか、さもなければ劣化する可能性があり、保守又は交換が必要になる。フィルタアセンブリ18は、例えば、フィルタアセンブリ18の工具不要の結合及び取外しによって、フィルタ22の設置、保守、及び交換の負担の軽減を可能にする。
【0015】
フィルタアセンブリはまた、較正用ポート24及び結合機構38を含む。較正用ポート24は、フィルタアセンブリ18に組み込まれ、感知素子30への直接的な流れのアクセスを有する流体流路を提供する。較正用ポート24は、較正用ホースが装置10に恒久的に設置されることを可能にする。上記較正用ホースは、結合機構38によって較正用ポート24に固定される。結合機構38は、例示的に返しとして示されているが、ラッチ、フック、嵌合対(例えば、キーイング機構、ねじ山部、挿入部など)を含む、上記較正用ホースを較正用ポート24に固定するための他の適切な技術を含むこともできる。
【0016】
図2は、フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。フィルタアセンブリ18は、フィルタアセンブリハウジング20、較正用ポート24、取付け機構26、固定機構28、結合機構38、及び較正用ホース40を含む。較正用ホース40は、結合機構38によって較正用ポート24に固定される。このことは、較正用流体が、センサー素子30への直接的な流れのアクセスを有する流体流路を通って較正用ホース40から較正用ポート24へ直接的に流れることを可能にする。フィルタアセンブリ18は、特に、センサー装置(例えば、装置10)がアクセスの困難な場所又は危険な場所にある場合に、較正用ホース40を用いて較正用流体を感知素子30に供給することにより、較正が負担、危険、及び費用が少なく行われることができるように、較正用流体機構(例えば、較正用ホース40)の固定及び恒久的な設置を可能にする。較正用ホース40は、ユーザが安全な場所又はアクセスしやすい場所からセンサー装置10を較正できるようにするために要求される任意の長さにすることができる。さらに、較正用ホース40は、一方で結合機構38によって較正用ポート24に固定されているが、それでも、装置10に対して除去又は位置の変更が達成されうるように、ユーザによって除去されうる。較正用ホース40は、例示的にホースとして示されているが、パイプ、チューブ、又はフィルタアセンブリ18に較正用流体を提供するための他の任意の適切な技術を含むこともできる。較正用ホース40は、金属、ゴム、ポリマー、又は較正用流体を輸送するための他の任意の適切な材料を含むことができる。
【0017】
図3は、フィルタアセンブリ装置の1例を示す斜視図である。フィルタアセンブリ装置42は、センサーモジュールハウジングカバー16、フィルタアセンブリ18、フィルタアセンブリハウジング20、較正用ポート24、取付け機構26、固定機構28、ねじ山部34、及び結合機構を含む。線分44は、フィルタアセンブリ18がセンサーモジュールハウジングカバー16に結合されるときのその移動方向を示すために含まれる。ユーザは、フィルタアセンブリ18をカバー16に向かって動かしながら、挿入力を加える(取付け機構26を圧縮する)ことができる。フィルタアセンブリ18がカバー16に取付けられている場合、ユーザは、固定機構28がカバー16内の機構によって適切に固定されたか、さもなければカバー16内の機構によって受け取られたという可聴の又は他の感覚的確認を受け取ることができる。カバー16からフィルタアセンブリ18を取り外すために、ユーザは、取外し力を加えて(取付け機構26を圧縮する)、そしてフィルタアセンブリ18をカバー16から引き離す。
【0018】
図4は、フィルタアセンブリ装置の1例を示す部分断面図である。フィルタアセンブリ装置42は、センサーモジュールハウジングカバー16、フィルタアセンブリ18、フィルタアセンブリハウジング20、取付け機構26、固定機構28、ねじ山部34、及び受取り部分46を含む。ユーザがフィルタアセンブリ18をカバー16に結合すると、固定機構28は、カバー16の受取り部分46よって受取られ、それによってフィルタアセンブリ18をカバー16に固定する。これは、フィルタアセンブリ18とカバー16との間に密封された気密接続を作り出す。そのような接続は、装置42がプロセス環境及び危険な場所に関する安全規格に準拠することを可能にする。
【0019】
図5は、センサーモジュール装置の一例を示す部分断面図である。センサーモジュール装置10は、センサーモジュールハウジング14、センサーモジュールハウジングカバー16、フィルタアセンブリ18、フィルタ22、較正用ポート24、感知素子30、ガスケット36、及び較正用流体流路48(矢印で示される)を含む。フィルタアセンブリ18が装置10に結合される場合に、較正用ポート24は、感知素子30への較正用流体流路48を介してフィルタ22を通して直接的な流体流を提供する。これは、例え流体流がフィルタを通過する場合でも「直接的な流体流」と称される。較正用流体の流れは、外部ソースから接続(例えば、較正用ホース40)を介して装置10に入り、そこで感知素子30によって検出されうる。この流体の流れは、感知素子30によって較正のために使用されうる。フィルタアセンブリ18とカバー16との結合によるガスケット36の圧縮は、フィルタアセンブリ18と装置10との間の密封可能な結合を保証する。
【0020】
図6は、フィルタアセンブリの1例を示す底面図である。フィルタアセンブリ18は、フィルタアセンブリハウジング20、較正用ポート24、取付け機構26、固定機構28、ポート取付け部50、及び開口型センサー検出領域52を含む。図示されたように、較正用ポート24は、ポート取付け部50を介してアセンブリハウジング20に結合されうる。ポート取付け部50は、較正用ポート24及び残りのフィルタアセンブリ18を備えた1つの連続部品として成形されうるか、又は、はんだ付け、溶接、化学接着、化学結合などを含むがこれらに限定されない適切な結合技術によって較正用ポート24及びハウジング20に結合された別個の構成要素でありうる。判るように、フィルタアセンブリ18は、センサー(例えば、感知素子30)からごくわずかな表面を取り去りながら、恒久的で固定された較正用ポート(例えば、ポート40)を可能にする。ポート取付け部50は、センサー(例えば、感知素子30)がプロセス流特性を検出するために依然としてプロセス流体にアクセスできるように、開口型センサー検出領域52を依然として可能にしながら、較正用ポート24をハウジング20に安全に結合することを可能にする。これは、較正用ホース(例えば、較正用ホース40)が、所望の感知を可能にしながら、較正のために恒久的に固定される方法を示している。1実施形態において、較正用ホースは、開口型センサー検出領域を介してプロセス流体にアクセスできる感知素子の操作性に影響を与えることなく、センサー装置の寿命の間、フィルタアセンブリに恒久的に固定される。
【0021】
図7は、フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。フィルタアセンブリ60は、ねじ山部62を含む。フィルタアセンブリ60は、アセンブリ60がセンサーモジュール装置(例えば、装置10)にねじ止め結合されることを除いて、フィルタアセンブリ18と同様である。フィルタアセンブリ60は、ねじ山部62を介してセンサーモジュール装置(例えば、装置10)に結合される。この実施形態は、フィルタアセンブリとセンサーモジュール装置との間の結合の振動などの外力への抵抗を増加させながら、フィルタの保守及び交換のためにフィルタアセンブリの取外しを依然として可能にする。
【0022】
図8は、フィルタアセンブリ装置の1例を示す斜視図である。フィルタアセンブリ装置70は、フィルタアセンブリ72、取付け機構74、及びねじ山部76を含む。フィルタアセンブリ72は、取付け機構74に取外し可能に結合される。取付け機構は、取付け機構74をセンサーモジュールハウジング装置(例えば、装置10)に固定するためのねじ山部76を含む。この実施形態は、フィルタアセンブリとセンサーモジュール装置との間の結合の振動などの外力に対する抵抗を増加させながら、フィルタの保守及び交換のためにフィルタアセンブリを取り外すことをこれまで通り可能にする。
【0023】
図9は、フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。フィルタアセンブリ80は、取付け穴82、較正用取付け部84、較正用ポート86、位置合わせ機構88、及び結合機構90を含む。フィルタアセンブリ80は、較正用ポート86の配置及び結合を除いて、フィルタアセンブリ18と同様である。代わりに、フィルタアセンブリ80は、オフセット角から来る較正用流体の流れを提供する。較正用取付け部84は、較正用ポート86及び結合機構90を含む。較正用取付け部は、例えば、スウェージロック又は他の適切なパイプ又はチューブ取付け部を含むことができる。較正用取付け部84は、取付け穴82に結合される。ねじ山部が例示的に示されているが、較正用取付け部84は、圧入取付け、又は較正用取付け部84の外部表面上のキーイング機構若しくは他の突起及び取付け穴82の内面上の受取り機構のような嵌合機構を含むがこれらに限定はされない任意の適切な技術によって、取付け穴82に結合されうる。この設計は、開口型センサー検出領域のサイズを増大させつつ、取外し可能なフィルタアセンブリを可能にする。結合機構90は、結合機構38と同様であり、較正用ホース(例えば、較正用ホース40)がフィルタアセンブリ80に恒久的に固定されることを可能にする。位置合わせ機構88は、1つの単一の適切な向き(単一の回転可能な向き)を提供する。位置合わせ機構は、装置の内面の嵌合機構を介して、センサーモジュールハウジング装置(例えば、装置10)に摺動可能に結合することができる。位置合わせ機構88は、キーイング機構として例示的に示されているが、他の適切な技術(例えば、これらに限定するものではないが、ラッチ、戻り、センサーモジュール装置の内面に受取り端を有する他の突起など)を使用することができる。この設計は、フィルタアセンブリ80のセンサーモジュール装置への負担の少ない結合を可能にする。
【0024】
図10は、フィルタアセンブリの1例を示す底面図である。フィルタアセンブリ80は、取付け穴92、開口型センサー検出領域94、及び較正用流体流路96(矢印で示される)を含む。この設計は、開口型センサー検出領域94のサイズを増大させつつ、センサー(例えば、感知素子30)への直接的な較正用流体経路96を可能にする。
【0025】
図11は、フィルタアセンブリの1例を示す斜視図である。フィルタアセンブリ100は、取付け穴102及び位置合わせ機構104を含む。フィルタアセンブリ100は、フィルタアセンブリが密閉された較正用流体流路(以下に示される)を含むことを除いて、フィルタアセンブリ80と同様である。
【0026】
図12は、フィルタアセンブリの1例を示す底面図である。フィルタアセンブリ100は、取付け穴102、密閉された較正用流体流路106、及び開口型センサー検出領域108を含む。密閉された経路106は、突風(しかしこれに限定されない)を含む外力(較正用流体の流れを妨げる可能性がある)から較正用流体の流れを保護しつつ、較正のためにセンサー(例えば、感知素子30)に向かう較正用流体の流れを可能にする。この設計は、センサーが較正用流体の流れを干渉から保護しながらプロセス流体にアクセスできるように、開口型センサー検出領域108を可能にする。
【0027】
図13は、センサーモジュール装置の1例を示す斜視図である。センサーモジュール装置110は、ロッキングリング112、留め具(ファスナ)114、較正用流体チューブ116、較正用取付け部118、較正用取付け部ハウジング120、フィルタアセンブリ122及び較正用ポート124を含む。ロッキングリング112は、センサーモジュール装置110の外周の周りに適合する。リング112の周囲に広げられた留め具114によって装置110に固定される。留め具114は、ねじ山部、ボルト、ピンなどを含むがこれらに限定されない任意の数の適切な留め具を含むことができる。リング112は、較正用取付け部ハウジング120を含む。取付け部ハウジング120は、較正用取付け部118をリング112に固定する。取付け部118は、ねじ山部、圧入、ラッチ、化学結合、溶接、はんだ付け、受け取り機構付きの様々な突起を含むがこれらに限定はされない任意の数の適切な技術によってハウジング120に結合されうる。較正用流体チューブ116は、較正用取付け部118及び較正用ポート124に結合される。チューブ116は、取付け部118からポート124への較正用流体の流れを可能にし、それにより、センサーは、較正の目的で較正用流体にアクセスしうる。チューブ116は、例示的にチューブとして示されているが、それは、例えば、ホース、パイプ、又は較正用流体を輸送するための他の任意の適切な機構を含むことができる。較正用ホース(例えば、ホース40)は、ハウジング120の内部で較正用取付け部118に結合されることができ、それにより、より負担が少なく安全な場所からの装置110の較正を可能にする。
【0028】
図14は、センサーモジュール装置の1例を示す斜視図である。センサーモジュール装置130は、クランプ132、留め具134、較正用取付け部ハウジング136、較正用取付け部138、留め具140、較正用チューブ142、較正用ポート144、及びフィルタアセンブリ146を含む。クランプ132は、センサーモジュール装置130の外面に摺動可能に取付けられる。クランプは、クランプ132の外面に配置される留め具134によって装置110に固定される。留め具134は、ねじ山部、ボルト、ピンなどを含むがこれらに限定されない任意の数の適切な留め具を含むことができる。クランプ132は、較正用取付け部ハウジング136を含む。取付け部ハウジング136は、較正用取付け部138をクランプ132に固定する。留め具140は、取付け部138をハウジング136に固定する。留め具140は、ねじ山部、ボルト、ピンなどを含むがこれらに限定されない任意の数の適切な留め具を含むことができる。取付け部138は、様々な他の技術、例えば、他の取付け部138の分離可能な端部に見られる固定機構の嵌合対(例えば、ねじ山部、ラッチ、又は一致する受取り機構を備えた様々な突起)によって、ハウジング136に固定されうる。較正用流体チューブ142は、較正用取付け部138及び較正用ポート144に結合されている。チューブ142は、取付け部138からポート144への較正用流体の流れを可能にし、それにより、センサーは、較正の目的で較正用流体にアクセスしうる。チューブ142は例示的にチューブとして示されているが、それは、例えば、ホース、パイプ、又は較正用流体を輸送するための他の任意の適切な機構を含むことができる。較正用ホース(例えば、ホース40)は、チューブ142の反対側の較正用取付け部138に結合することができ、それにより、より負担が少なくより安全な場所から装置110の較正を可能にする。
【0029】
図15は、センサーモジュール装置の1例を示す簡略化されたブロック図である。センサーモジュール装置150は、電子回路152、通信論理回路154、電源回路156、コントローラ158、ディスプレイ160、プロセッサ162、測定論理回路164、アナログ/デジタル変換器166、感知素子168、フィルタアセンブリ170、フィルタアセンブリハウジング172、フィルタ174、ガスケット176、較正用ポート178、取付け機構180、固定機構182、較正用ホース184、センサーモジュール186、センサーモジュールハウジング188、センサーモジュールハウジングカバー190、及びその他192を含む。
【0030】
感知素子168は、プロセス流又は環境の特性を感知し、感知された特性を示すセンサー信号を生成する。電子回路152は、感知素子168に結合されている。電子回路152は、感知素子168からセンサー信号を受信する。アナログ/デジタル変換器166は、センサー信号をアナログからデジタルに変換する。測定論理回路164は、変換器166から変換された信号を受信し、センサー信号に基づいて、プロセス流又は環境の特性を示す測定信号を生成する。例示的な例として、感知素子168からのセンサー信号は、変換器166によって変換された生のミリボルト信号であり得、次いで、測定論理回路164によってガス濃度を示す信号に変換される。プロセッサ162は、測定値を受信し、且つ測定信号に基づいてセンサー関連出力を生成する。例えば、プロセッサ162は、ガス濃度の測定値を受信し、且つ検出されたガス濃度の派生値のようにセンサー関連出力を生成しうる。プロセッサ162は、較正、精度の決定、プロセス流の入力又は出力の調整が必要かどうかの決定などの目的で、センサー関連の出力を事前に設定された閾値とさらに比較することができる。
【0031】
コントローラ158は、プロセッサ162からセンサー関連出力を受信し、そしてセンサー関連出力に基づいて制御信号を発出する。制御信号は、感知され、測定され、決定されたデータを、ディスプレイ160又は別のユーザインタフェース(例えば、制御室のコンピュータ)に表示することである。制御信号はまた、警報を生成し、又は通信論理回路154を介してプロセス制御システムの他の要素を調整する。例えば、ガス濃度測定が所望の閾値に基づいて高く又は低くなった場合、コントローラは、プロセス流又は環境において検出されたガスの濃度を調整するように、例えばバルブを開閉することによってプロセスの構成要素の入力を増減しうる。同様に、派生値の決定及び閾値との比較が、較正の必要性を示唆した場合、警報はコントローラ712によって生成され得、この警報は、通信論理回路154を介して、ユーザインタフェース(例えば、ディスプレイ160)へ又は可聴又は可視の警報機構へ送信されうる。
【0032】
通信論理回路154は、コントローラ158から制御信号を受信し、それを、ユーザインタフェース(例えば、制御室のコンピュータ、遠隔装置、ハンドヘルド装置、又はディスプレイ)へ通信する。通信論理回路154は、信号を有線ループを介して送信し、又は送信機を介して無線で通信することができる。電源回路156は、電子回路152の構成要素に電力を供給する。電源回路156は、電子回路152に結合された電源ケーブルを介して遠隔の電源回路に結合され、そこから電力を引き出すことができ、又は、電源回路156は、自己供給電源(例えば、これに限定されないが、バッテリー)でありうる。
【0033】
装置150は、フィルタアセンブリ170を含む。フィルタアセンブリ170は、フィルタアセンブリハウジング172、フィルタ174、ガスケット176、較正用ポート178、取付け機構180、及び固定機構182を含む。フィルタアセンブリ170は、本明細書で論じられるフィルタアセンブリのいずれか(例えば、フィルタアセンブリ18)でありうる。フィルタアセンブリハウジング172は、フィルタアセンブリ170の本体を規定し、較正用ポート178、取付け機構180、及び固定機構182を備える。取付け機構180は、フィルタアセンブリ170を装置150に取付ける。固定機構182は、フィルタアセンブリ170を装置150に固定する。較正用ポート178。感知素子168が較正用流体に接触し得るように、感知素子168への直接的な流路を提供する。較正用ポート178は、較正用流体が離れた場所から装置150に提供され得るように、較正用ホース184を較正用ポート178に固定するための結合機構(例えば、機構38)を含みうる。
【0034】
フィルタ174は、感知素子168を保護しながら、特定の流体の通過を可能にするように構成された透過性材料を含みうる。フィルタ174はまた、感知素子168を液体の飛散及び噴霧から、及び感知素子168の機能を阻害する可能性のあるほこり及び他のゴミから保護するように設計された疎水性の透過性材料を含みうる。フィルタ174は、1実施形態において、侵入保護(IP)規格(例えば、IP66又はIP67)に従って、感知素子168を湿気及び汚染物質(例えば、ゴミやほこり)から保護するように構成されている。別の実施形態において、フィルタ174は、NEMA規格に従って、水分及び汚染物質(例えば、ゴミやほこり)から感知素子168を保護するように構成されている。ガスケット176は、電子回路152の機能に影響を与える可能性のある特定の流体の電子回路152への流れを防ぐために、フィルタアセンブリ170と装置150との間に密閉可能な結合を提供する。1実施形態において、ガスケット176は、侵入保護(IP)規格(例:IP66又はIP67)に準拠するように構成される。別の実施形態において、ガスケット176は、NEMA規格へ準拠するように構成される。
【0035】
装置150はまた、較正用ホース184、センサーモジュール186、センサーモジュールハウジング188、センサーモジュールハウジングカバー190、及びその他192を含む。較正用ホース184は、較正用流体が離れた場所から装置150に供給され得るように、フィルタアセンブリ170に結合されうる。ホース184はまた、装置150に較正用流体を供給するためのパイプ、チューブ、又は任意の他の適切な技術を含みうる。センサーモジュール186は、装置150の電子回路152及び感知素子168が現場交換可能でありうるように、これらの素子168を収容しうる。センサーモジュールハウジング188は、モジュール186の要素を損傷又は汚染から保護するためにセンサーモジュール186を収容する。センサーモジュールハウジングカバー190は、ハウジング186に(例えば、ねじ山を介して)結合して、モジュール186をハウジング188内に固定し、さらにモジュール186を汚染又は損傷から保護する。センサーモジュールハウジング188及びカバー190は、1実施形態において、防炎又は他の安全基準に従って、センサーモジュール186及びプロセス流又は環境を保護しうる。
【0036】
他のもの192は、必要又は有利でありうる装置150のその他の何らかの機構である。例えば、その他192は、留め具、Oリングなど、又はガスケットでありうる。その他192は、送信機、ディスプレイ(例えば、これらに限定されないが、LDCディスプレイ)、配線、及びその他の様々な電子回路でありうる。その他192は、可聴又は可視の警報でありうる。
【0037】
図16は、較正用流体をセンサーに提供する動作の1例を示す流れ図である。動作200は、フィルタアセンブリがセンサー装置に結合されるブロックから開始される。ブロック202のフィルタアセンブリは、本明細書で論じられるフィルタアセンブリのいずれかを含みうる。フィルタアセンブリは、取付け機構204及び固定機構206によってセンサー装置に結合される。取付け機構204は、本明細書で論じられる取付け機構(例えば、ねじ山部又は「U字型」本体)のいずれか、又はフィルタアセンブリをセンサー装置に固定するための他の任意の適切な技術を含みうる。固定機構206は、本明細書で論じられる固定機構(例えば、嵌合対)のいずれか、又はフィルタアセンブリをセンサー装置に固定するための他の任意の適切な技術を含みうる。ブロック202でのフィルタアセンブリはまた、較正用ポート208を含む。較正用ポート208は、本明細書で論じられる較正用ポートのいずれか(例えば、較正用ポート24)、又は感知素子への直接的な流路が作成されるような別の何らかの適切な較正用ポートを含みうる。
【0038】
ブロック202でのフィルタアセンブリはまた、フィルタ210を含む。フィルタ210は、感知素子(例えば、素子30)を保護しながら、特定の流体(例えば、較正用流体又は標的ガス)の通過を可能にするように構成された透過性材料を含みうる。フィルタ210はまた、感知素子を、液体の飛散及び噴霧から、並びに感知素子の機能を阻害する可能性のあるほこり及び他のゴミから、保護するように設計された疎水性の透過性材料を含みうる。フィルタ210は、1実施形態において、侵入保護(IP)規格に従って、湿気及び破片やほこりなどの汚染物質(例えば、ゴミ及びほこり)から感知素子を保護するように構成されている。フィルタアセンブリはまた、ガスケット212を含む。ガスケット212は、例えば、ガスケット212の圧縮によって、フィルタアセンブリとセンサーモジュール装置との間の密封可能な結合を提供する。フィルタアセンブリはまた、その他214を含みうる。その他214は、必要又は有利なフィルタアセンブリでありうるフィルタアセンブリの何らかの機構を含みうる。例えば、その他214は、Oリング、留め具、較正用チューブ、クランプ、取付け部、開口型センサー検出領域などを含みうる。
【0039】
動作200は、ブロック220へ続き、そこでは較正用ホースが較正用ポートに結合される。ブロック220の較正用ホースは、本明細書で論じられる較正用ホースのいずれか(例えば、ホース40)を含みうる。較正用ホースは、所望の長さでありうる。較正用ホースは、結合機構(例えば、機構38)を介して、又は較正用ホースを較正用ポートに固定するための他の何らかの適切な技術によって、較正用ポートに固定されうる。ブロック220は、いくつかの実施形態において、取付け部(例えば、取付け部118又は138)及び較正用ポートに結合される較正用流体チューブ(例えば、チューブ116又は142)をさらに含むことができる。較正用ホースは、そのような実施形態において、較正用ホースと較正用チューブとが流体連通するように、取付け部の反対側の端部に結合されうる。
【0040】
動作200は、ブロック230へ続き、そこでは較正用流体が較正用ホースを介してセンサー装置に提供される。オペレータ(操作員)又は自動制御システムは、較正用流体を遠隔の場所(例えば、オペレータにとってよりアクセスしやすく、より危険が少なく、又は負担が少ない場所(しかし、これらに限定されない))にあるセンサー装置に供給することができる。較正用流体は、例えば、較正用流体容器を較正用ホースへ結合することによって、較正用ホースを通して供給されうる。例示的な例として、オペレータは、較正流体容器(例えば、既知の濃度の較正用ガスを含むガスシリンダ)を較正用ホースに結合することができる。較正用流体は、オペレータがガスシリンダの弁を開位置に回すことによって、センサー装置へ供給されうる。
【0041】
別の実施形態において、較正用流体容器が恒久的に設置され、所望の位置で較正用ホースに結合されうる。そのような実施形態において、自動制御システムは、例えばコントローラによって、センサー装置に較正用流体を供給しうる。例示的な例として、制御室のオペレータは、センサー装置が較正を必要とするという指示(例えば、電子回路152からの指示)を受け取りうる。上記オペレータは、次に、較正操作を開始するように、自動制御システムに(例えば、制御信号を介して)指示し、それによりコントローラは、例えば較正用流体容器の弁を開くように制御信号を送信し、それによって、センサー装置に較正用流体を提供する。別の実施形態において、自動制御システムは、制御室のオペレータからの制御信号を必要とせず、代わりに、センサー装置が較正を必要とするという指示に基づいて、較正操作を自動的に開始しうる(それにより、センサー装置に較正用流体を提供する)。較正用流体がセンサー装置に提供されると、動作200はブロック240で終了する。
【0042】
本明細書に記載の実施形態は、安全性及び危険場所の基準に準拠するのに適した材料(しかし、これらに限定はされない)を含む、任意の数の適切な材料から作製されうる。これらの材料には、高い熱伝導率を有する非鉄金属(銅-アルミニウム合金、ステンレス鋼、銀、アルミニウム、亜鉛メッキ鋼などのような)、又は非金属、非放電の材料(プラスチック、ポリマー、熱可塑性ポリマー、ゴムのような)、又はその他の適切な材料が含まれうるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
本発明は好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細において変更を行うことができることを認識するであろう。 さらに、本発明の実施形態は、ガス検知器に関して一般的に説明されてきたが、実施形態は、任意のプロセス分析センサーで実施可能である。
図1
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