IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 有限会社手島通商の特許一覧

<>
  • 特許-汚染空気の回収装置 図1
  • 特許-汚染空気の回収装置 図2
  • 特許-汚染空気の回収装置 図3
  • 特許-汚染空気の回収装置 図4
  • 特許-汚染空気の回収装置 図5
  • 特許-汚染空気の回収装置 図6
  • 特許-汚染空気の回収装置 図7
  • 特許-汚染空気の回収装置 図8
  • 特許-汚染空気の回収装置 図9
  • 特許-汚染空気の回収装置 図10
  • 特許-汚染空気の回収装置 図11
  • 特許-汚染空気の回収装置 図12
  • 特許-汚染空気の回収装置 図13
  • 特許-汚染空気の回収装置 図14
  • 特許-汚染空気の回収装置 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】汚染空気の回収装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/38 20060101AFI20230220BHJP
   B01D 53/92 20060101ALI20230220BHJP
   B01J 19/00 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
B01D53/38 120
B01D53/92 100
B01J19/00 A ZAB
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020527687
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 JP2019025855
(87)【国際公開番号】W WO2020004629
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-01-25
(31)【優先権主張番号】P 2018123682
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391060524
【氏名又は名称】有限会社手島通商
(74)【代理人】
【識別番号】100092864
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100098154
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 克彦
(72)【発明者】
【氏名】手島 浩光
【審査官】本間 友孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-342656(JP,A)
【文献】特開平06-254346(JP,A)
【文献】実開昭49-077577(JP,U)
【文献】特開2005-307833(JP,A)
【文献】特開平11-262630(JP,A)
【文献】特開2014-020188(JP,A)
【文献】特開2015-086675(JP,A)
【文献】特開昭63-315717(JP,A)
【文献】特開2007-105612(JP,A)
【文献】特開平10-066988(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/34-53/73、53/74-53/85、53/92、53/96
B01J 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集気部と、主制御部と、放出部と、送気管と、からなり、
前記集気部は下方を開口したカバー体と、前記カバー体の内部に取り付けられたフィルタ部材とを有し、
前記主制御部は気体を吸引して送出可能なポンプを有し、
前記放出部は海中に設置される空気貯留容器を有し、
前記送気管は前記集気部及び前記主制御部の間並びに前記主制御部及び前記放出部の間を連結して各部間で気体の移動を可能としており、
前記ポンプにより前記集気部から汚染空気である前記気体を吸引するとともに前記放出部へ送出し、前記空気貯留容器から前記気体を海中に放出する汚染空気の回収装置において、
前記空気貯留容器は中空円筒状で両端を閉塞した形状であって圧力調整キャップを備えた複数の噴出口を有し、
前記空気貯留容器内が前記気体で満たされた後、前記圧力調整キャップを介して前記噴出口から一定量の前記気体を放出することで、前記空気貯留容器内を所定の圧力に保ちつつ前記気体を放出可能としたことを特徴とする汚染空気の回収装置。
【請求項2】
前記圧力調整キャップが、開口頂部が前記噴出口を囲む形で接続する有底中空状で周壁に通孔を形成したキャップ本体と、前記キャップ本体に内装された弁座と、前記キャップ本体に内蔵され浮力により前記弁座に着座して前記噴出口を閉鎖可能な浮子弁とからなり、
送出された前記気体によって前記空気貯留容器内が前記所定の圧力を超えた際に前記浮子弁が前記弁座から離れ、開放された前記噴出口から前記キャップ本体の前記通孔を介して一定量の前記気体を放出し、常時は前記空気貯留容器内を所定の圧力に保つことを特徴とする請求項1記載の汚染空気の回収装置。
【請求項3】
集気部と、主制御部と、放出部と、送気管と、からなり、
前記集気部は下方を開口したカバー体と、前記カバー体の内部に取り付けられたフィルタ部材とを有し、
前記主制御部は気体を吸引して送出可能なポンプを有し、
前記放出部は海中に設置される空気貯留容器を有し、
前記送気管は前記集気部及び前記主制御部の間並びに前記主制御部及び前記放出部の間を連結して各部間で気体の移動を可能としており、
前記ポンプにより前記集気部から汚染空気である前記気体を吸引するとともに前記放出部へ送出し、前記空気貯留容器から前記気体を海中に放出する汚染空気の回収装置において、
前記空気貯留容器は中空円筒状で両端を閉塞した形状であって逆止弁を備えた複数の噴出口を有し、前記空気貯留容器の内部には前記送気管と連通する空気供給管を有し、前記空気貯留容器内が前記空気供給管を介して供給される前記気体で満たされた後、前記噴出口から一定量の前記気体を放出することで、前記空気貯留容器内を所定の圧力に保ちつつ前記気体を放出可能としたことを特徴とする汚染空気の回収装置。
【請求項4】
集気部と、主制御部と、放出部と、送気管と、からなり、
前記集気部は下方を開口したカバー体と、前記カバー体の内部に取り付けられたフィルタ部材とを有し、
前記主制御部は気体を吸引して送出可能なポンプを有し、
前記放出部は海中に設置される空気貯留容器を有し、
前記送気管は前記集気部及び前記主制御部の間並びに前記主制御部及び前記放出部の間を連結して各部間で気体の移動を可能としており、
前記ポンプにより前記集気部から汚染空気である前記気体を吸引するとともに前記放出部へ送出し、前記空気貯留容器から前記気体を海中に放出する汚染空気の回収装置において、
前記空気貯留容器は下面開口の半円筒状で両端を閉塞した形状であって、前記空気貯留容器の周壁には浮きと接続されたワイヤーが取り付けられており、前記浮きが波に反応して前記ワイヤーを引くことで前記空気貯留容器が回転し、前記空気貯留容器内に貯留した前記気体を放出可能なことを特徴とする汚染空気の回収装置。
【請求項5】
前記送気管の経路上において前記送気管の下面に排出孔が貫通形成されるとともに前記排出孔を覆うトラップが備えられており、
前記トラップは、前記送気管に形成された排出孔を覆うトラップ部材と、前記トラップ部材の下面に貫通形成されたドレン孔と、前記ドレン孔に螺締されるドレンねじとからなり、
前記送気管内を通過する気体に含まれる水分または微小異物を前記トラップ部材内に落下させて前記ドレン孔から排出可能であることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の汚染空気の回収装置。
【請求項6】
前記空気貯留容器が、内部に貯留した前記気体を一斉に放出可能な一斉放出手段を有していることを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の汚染空気の回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染空気である気体を回収し、海中に設置した空気貯留容器から放出する、汚染空気の回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、国内外を問わず大気汚染の被害が深刻化しており、自動車の排気ガス,ブレーキ跡,タイヤ削りかす、または工場やプラントなどの産業施設からの排気ガス、或いは環境由来の砂塵などが大気汚染の原因として考えられ、都市部のみならず地方においてもその影響から免れず、大気中の有害物質粒子を含む大気汚染物質による健康被害を生じるおそれがある。
【0003】
大気汚染物質による大気汚染は海上の過剰水蒸気蒸発と相まって、水蒸気飽和の多発強大化を促進し、局地的な温暖化や集中豪雨といった気象災害の悪循環を招いている実情がある。
【0004】
これに対し、例えば特開平7-185266号公報(特許文献1)には街灯などの建造物に設置する、触媒作用によるガス浄化ユニットに関する発明が提示されており、また、例えば特開2002-309530号公報(特許文献2)及び特開2010-131559号公報(特許文献3)には路上などに設置する、水を噴霧することで汚染空気内の有害物質粒子を水滴に凝集させて除去する浄化装置に関する発明が提示されている。
【0005】
これらの発明は大気汚染の主要因の一つである、路上を通行する自動車の排気ガスなどから生ずる大気汚染物質をその場で浄化するためのものであるが、各装置は設置した数だけ浄化手段を備える必要があるため、適用範囲が拡大すると、それに比して設置コストや維持コストが嵩んでしまうという問題があり、広範囲の大気汚染を比較的容易に防止できるものが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平7-185266号公報
【文献】特開2002-309530号公報
【文献】特開2010-131559号公報
【文献】特開2015-86675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、広範囲にわたって汚染空気を容易に回収し無害化することを可能とする汚染空気の回収装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するためになされた本発明である汚染空気の回収装置は、集気部と、主制御部と、放出部と、送気管と、からなり、前記集気部は下方を開口したカバー体と、前記カバー体の内部に取り付けられたフィルタ部材とを有し、前記主制御部は気体を吸引して送出可能なポンプを有し、前記放出部は海中に設置される空気貯留容器を有し、前記送気管は前記集気部及び前記主制御部の間並びに前記主制御部及び前記放出部の間を連結して各部間で気体の移動を可能としており、前記ポンプにより前記集気部から汚染空気である前記気体を吸引するとともに前記放出部へ送出し、前記空気貯留容器から前記気体を海中に放出することを特徴とする。
【0009】
また、前記空気貯留容器は中空円筒状で両端を閉塞した形状であって圧力調整キャップを備えた複数の噴出口を有し、前記空気貯留容器内が前記気体で満たされた後、前記圧力調整キャップを介して前記噴出口から一定量の前記気体を放出することで、前記空気貯留容器内を所定の圧力に保ちつつ前記気体を放出可能である。
【0010】
更に、前記圧力調整キャップが、開口頂部が前記噴出口を囲む形で接続する有底中空状で周壁に通孔を形成したキャップ本体と、前記キャップ本体に内装された弁座と、前記キャップ本体に内蔵され浮力により前記弁座に着座して前記噴出口を閉鎖可能な浮子弁とからなり、送出された前記気体によって前記空気貯留容器内が前記所定の圧力を超えた際に前記浮子弁が前記弁座から離れ、開放された前記噴出口から前記キャップ本体の前記通孔を介して一定量の前記気体を放出し、常時は前記空気貯留容器内を所定の圧力に保つものである。
【0011】
また、前記空気貯留容器は下面開口の半円筒状で両端を閉塞した形状であって、前記空気貯留容器内が前記気体で満たされた後、前記開口の周縁から余剰の前記気体を放出することで、前記空気貯留容器内の前記気体の量を一定量に保ちつつ前記気体を放出可能である。
【0012】
更に、前記空気貯留容器は中空円筒状で両端を閉塞した形状であって逆止弁を備えた複数の噴出口を有し、前記空気貯留容器の内部には前記送気管と連通する空気供給管を有し、前記空気貯留容器内が前記空気供給管を介して供給される前記気体で満たされた後、前記噴出口から一定量の前記気体を放出することで、前記空気貯留容器内を所定の圧力に保ちつつ前記気体を放出可能である。
【0013】
また、前記空気貯留容器は下面開口の半円筒状で両端を閉塞した形状であって、前記空気貯留容器の周壁には浮きと接続されたワイヤーが取り付けられており、前記浮きが波に反応して前記ワイヤーを引くことで前記空気貯留容器が回転し、前記空気貯留容器内に貯留した前記気体を放出可能である。
【0014】
更に、前記送気管の経路上において前記送気管の下面に排出孔が貫通形成されるとともに前記排出孔を覆うトラップが備えられており、前記トラップは、前記送気管に形成された排出孔を覆うトラップ部材と、前記トラップ部材の下面に貫通形成されたドレン孔と、前記ドレン孔に螺締されるドレンねじとからなり、前記送気管内を通過する気体に含まれる水分または微小異物を前記トラップ部材内に落下させて前記ドレン孔から排出可能とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、自動車や産業プラントから排出される排気ガスなどの汚染空気を発生したその場で回収することで当該地域の大気汚染を軽減するとともに、回収した汚染空気を運搬して海中に設置した空気貯留容器から一定量放出させることで、海水および海中の微生物などによって汚染空気を無害化させることによる相乗効果で大気汚染を防止することができる。
【0016】
更に、空気貯留容器が一斉放出手段を有している場合、津波発生の際や万一の有事の際などに空気貯留容器内部の気体を一斉放出して気泡を発生させることで、空気貯留容器上方を通過する津波の質量輸送エネルギーを緩和させて被害を軽減化したり、船などの侵入を防いだりすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の好ましい実施の形態を示す説明図。
図2図1に示した実施の形態における集気部の縦断面図。
図3図1に示した実施の形態における集気部の底面図。
図4図1に示した実施の形態における集気部の設置状態を示す概略図。
図5】異なる形状の集気部の縦断面図。
図6図5に示した集気部の平面図。
図7図1に示した実施の形態におけるトラップの(a)断面図、および(b)異なる角度の断面図。
図8図1に示した実施の形態における放出部の(a)概略図、(b)拡大断面図、および(c)更に拡大した部分断面図。
図9】本発明の異なる放出部を示す説明図。
図10】本発明の異なる放出部を示す説明図。
図11】本発明の異なる放出部を示す説明図。
図12図11に示した放出部を示す断面図。
図13図11に示した放出部を示す側面図。
図14】本発明の異なる放出部を示す説明図。
図15】本発明の異なる実施の形態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は本発明の好ましい実施の形態を示す説明図であり、本発明である汚染空気の回収装置は、集気部10Aと、主制御部20と、放出部30と、前記集気部10A及び前記主制御部20の間を連結する吸引側送気管40と、前記主制御部20及び前記放出部30の間を連結する送出側送気管50とからなる。
【0019】
図1において、符号1a~1fは前記集気部10Aの設置地域であり、交通量の多い住宅地域1a,幹線道路地域1b,渋滞頻発地域1c,産業プラント地域1d,都市大気汚染時間帯1e,砂塵飛散有害物質粒子の多い地域1fなどが挙げられる。また、符号1gは吸引側送気管40を介さずに直接前記主制御部20へ導入される汚染空気経路を示し、符号Sは海面を示し、符号SFは海底を示す。
【0020】
図2は前記集気部10Aの縦断面図、図3は前記集気部10Aの底面図であり、前記集気部10Aは下方を開口した椀状のカバー体11Aと、前記カバー体11Aの内部に取り付けられたフィルタ部材12と、前記フィルタ部材12の下方に張設されたメッシュ部材13と、を有し、例えば自動車の通行する路上または工場やプラントなどの産業施設近辺といった大気汚染物質を含む汚染空気PAが存在する汚染空気雰囲気に設置される。
【0021】
前記カバー体11A内部には、上方が開口された前記吸引側送気管40がその開口を前記カバー体11Aの中心線と略一致させて、開口の周縁から下方へと傘状に延設したフランジ41によって一体に支持され、且つ前記フランジ41には通気口42が形成されており、前記主制御部20のポンプ21を駆動させることで、前記吸引側送気管内40が負圧となり、前記カバー体11Aの開口から前記メッシュ部材13、前記フィルタ部材12、前記フランジ41の前記通気口42を順に介して周囲の汚染空気PAが前記吸引側送気管40へとゆるやかに吸引され、吸引された汚染空気PAは後方に接続された前記主制御部20へと輸送される。
【0022】
前記フィルタ部材12は例えば不織布やガラス繊維などにより形成された従来周知の空気清浄化用のフィルタを使用可能であり、吸引した汚染空気PA中の水分や微小異物などを除去するものであって、交換可能に取り付けられていることが特に望ましい。
【0023】
前記メッシュ部材13は例えば金属や合成繊維により形成された従来周知のメッシュを使用可能であり、汚染空気PA中の比較的大きな異物や虫などを除去するものであって、交換可能に取り付けられていることが特に望ましい。
【0024】
図4は前記集気部10Aと前記吸引側送気管40を示す概略図であり、前記吸引側送気管40は地上部分と地下部分とに分かれ、地上部分は地面Gから所定の高さだけ立設しており、例えばガードレールやポールに近い高さ(1m程度)とすることで通行人や運転手の視界の邪魔や景観の阻害となるおそれを極力低減しつつ汚染空気の吸引という目的を果たすことができるが、交通量が多い道路などにおいて排気ガスの排出量が多い場合は、例えば街灯に近い高さ(3m程度)としてより広範囲の汚染空気を吸引できるようにしてもよい。
【0025】
地下部分の前記吸引側送気管40はそのまま地中を通って前記主制御部20へと連結されているが、例えば下水道などの既存の配管設備を利用することで工事の手間を削減できるため特に望ましい。
【0026】
尚、本実施の形態における前記吸引側送気管40は、自立可能な強度を有した、内面および外面をコーティングした金属製のパイプを用いているが、例えば支柱と吸引側送気管を別体により構成してもよい(図示せず)。また、例えば郊外の産業施設などスペースに余裕のある場所においては、吸引側送気管を地中に埋設することなく、地上を伝わせてもよい(図示せず)。
【0027】
図5は異なる形状の集気部10Bの縦断面図、図6は同平面図であり、この集気部はカバー体11Bが平面視角丸長方形状である点と前記カバー体11Bに接続された吸引側送気管40が2本である点が図1乃至図4に示した前記集気部10Aと相違している。
【0028】
また、この前記集気部10Bにおける前記吸引側送気管40は、下方を開口させて前記カバー体11Bと一体になっていることから、前記カバー体11Bの開口からメッシュ部材13、フィルタ部材12、支持体14の通気口15を順に介して吸引した汚染空気PAがその流れの向きを反転させずにスムーズに前記吸引側送気管40へと案内される。尚、支持体14は複数の通気口15を形成した平面視角丸長方形状で縦断面視円弧状であり、前記フィルタ部材12の取り付けに用いられるものである。
【0029】
図7は前記吸引側送気管40の経路上に取り付けられるトラップ60を示す図であり、この図に示すように一部を下方に突出するように屈曲させた前記吸引側送気管40の下面に排出孔43を貫通形成し、前記排出孔43を覆うようにトラップ部材61を外装させて取り付けられている。
【0030】
前記トラップ60は前記吸引側送気管40を通じて輸送される汚染空気PA中に含まれる水分や微小異物などを前記トラップ部材61内に落下させて回収するものであり、前記トラップ部材61の下面に貫通形成したドレン孔62に螺締されているドレンねじ63を外すことで溜まった水分や微小異物などを前記ドレン孔62から排出可能である。
【0031】
前記主制御部20は気体を吸引して送出可能な前記ポンプ21を有する。前記ポンプ21は従来周知のポンプが使用可能であり、その方式を問わない。
【0032】
また、前記主制御部20に汚染空気PAを浄化可能な浄化設備が備わっている場合、例えば汚染空気PA中に含まれる硫黄酸化物、窒素酸化物などの排気ガス由来の大気汚染物質をある程度浄化したうえで前記放出部30へと輸送可能となり、海洋環境にとってより望ましい(図示せず)。
【0033】
そして、前記主制御部20の前記ポンプ21を通過した汚染空気PAは、前記送出側送気管50を通じて輸送され、前記放出部30へと供給される。
【0034】
尚、前記吸引側送気管40または前記送出側送気管50の管内に、前記集気部10から前記放出部30方向へ気体を吸引するインペラが設置されており、例えば電力により駆動するモータによって前記インペラを回転させて前記ポンプ21を補助するものとしてもよい(図示せず)。
【0035】
図8は前記放出部30を示す図であり、前記放出部30は、海中に設置される空気貯留容器である中空円筒状で両端を閉塞した空気貯留管31と、前記空気貯留管31の下面に複数設けた噴出口32とを有し、各前記噴出口32には開口頂部が前記噴出口32を囲む形で接続する有底中空状で周壁に通孔72を形成したキャップ本体71と、前記キャップ本体71に内装された弁座73と、前記キャップ本体71に内蔵され浮力により前記弁座73に着座して前記噴出口32を閉鎖可能な浮子弁74とからなる圧力調整キャップ70が備えられている。
【0036】
そして、前記送出側送気管50を通じて供給される汚染空気PAによって前記空気貯留管31内が所定の圧力を超えた際に前記浮子弁74が前記弁座73から離れ、開放された前記噴出口32から前記キャップ本体71の前記通孔72を介して一定量の汚染空気PAを放出し、常時は前記空気貯留管31内を所定の圧力に保つものである。
【0037】
このように前記空気貯留管31内を常に所定の圧力に保ち、それ以上汚染空気PAが供給され、所定の圧力を超える過剰分の汚染空気PAに対して前記圧力調整キャップ70が作動して汚染空気PAを海中に放出する構成としたことで、何らかの制御を要することなく、容易に一定量の汚染空気PAを放出させることができる。
【0038】
尚、本実施の形態では浮子弁式の圧力調整キャップを使用したことで、前記空気貯留管31内の圧力と前記浮子弁74に加わる浮力のつり合いによって、前記空気貯留管31内を所定の圧力としつつ過剰分の汚染空気PAを放出するものとしているが、反対に、前記空気貯留管31の上方に前記噴出口32を形成し、例えばリフト弁などの逆止弁によって圧力調整キャップを構成してもよい(図示せず)。
【0039】
また、前記空気貯留管31が一斉放出手段を備えていると、津波などの発生時にこれに反応し、前記空気貯留管31内に貯留した汚染空気PAを一斉に噴き出すことで前記空気貯留管31上方の海域を気泡充満海域として、前記気泡充満海域に次々に押し寄せる高い質量輸送エネルギーを有する波が気泡を圧縮することでエネルギーが吸収されるため、沿岸部へ到達する前に波のエネルギーを緩和して防災に貢献することができる。
【0040】
気泡により波エネルギーを緩和する仕組みについて、詳しくは本願出願人によりなされた特許出願に関する公報(特開2015-86675号公報,特許文献4)を参照されたい。
【0041】
本実施の形態における具体的な一斉放出手段としては、前記ポンプ21から送出される汚染空気PAの流量を急激に上昇させることで、前記空気貯留管31からの汚染空気PAの放出量を上昇させて一斉に放出することが可能である。
【0042】
その他の一斉放出手段としては、前記空気貯留管31が軸回転可能に取り付けられており、前記空気貯留管31を180度軸回転させることで、前記噴出口32が海面を向き、前記浮子弁74が常に前記弁座73から離れた状態となるので、前記空気貯留管31内部の汚染空気PAを一斉に放出することが可能である(図示せず)。
【0043】
図9は本発明の異なる放出部80を示す図であり、前記放出部80は、海中に設置される下面開口の半円筒状で両端を閉塞した空気貯留容器81と、前記空気貯留容器81の内部に空気を供給するための複数の噴出口82を上面に形成した空気供給管83と、前記空気貯留容器81と前記空気供給管83を連結するための梁84と、海底SFに前記放出部80を固定するための錘85と、前記錘85から立設された脚部86と、前記脚部86と前記空気供給管83を固定するための分割可能な環状の固定部87と、を有する。
【0044】
前記送出側送気管50と前記空気供給管83は連通しており、地上から送出される汚染空気PAは前記送出側送気管50を介し、前記空気供給管83および前記噴出口82を通じて前記空気貯留容器81へ供給される。
【0045】
そして、前記送出側送気管50、前記空気供給管83および前記噴出口82を通じて前記空気貯留容器81に供給される汚染空気PAの量が所定の容量を超えた際に下面開口の周縁から汚染空気PAが海中に放出されるものである。
【0046】
このように前記空気貯留容器81内に貯留される汚染空気PAの量を常に一定量に保ち、それ以上汚染空気PAが供給され、所定の容量を超える余剰の汚染空気PAを自動的に海中に放出する構成としたことで、何らかの制御を要することなく、容易に一定量の汚染空気PAを放出させることができる。
【0047】
尚、前記放出部80を複数列並べて使用する際には、各前記空気供給管83と連通する空気分配管88を用いる。前記空気分配管88は前記送出側送気管50と連通しており、前記空気分配管88を介することで地上から送出される汚染空気PAを容易に各前記空気供給管83に分配することができる。
【0048】
図10は本発明の更に異なる放出部90を示す図であり、前記放出部90は、海中に設置される空気貯留容器である中空円筒状で両端を閉塞した空気貯留管91と、前記空気貯留管91の上面において前記空気貯留管91の軸線に対し等角度で1対に形成された複数個の第2噴出口92と、前記第2噴出口92の外側端面に備えられて前記空気貯留管91内への海水の逆流を防止する逆止弁93と、前記空気貯留管91の内部に前記空気貯留管91の軸線と同軸に設けられた中空円筒状で両端を閉塞した長尺の空気供給管94と、前記空気供給管94の上面に一列に形成された複数個の第1噴出口95と、前記空気貯留管91と前記空気供給管94を連結するための梁96と、前記梁96と前記空気供給管94を固定するためのベルト状の固定部97と、海底SFに前記放出部90を固定するための錘98と、前記錘98から立設されて前記錘98と前記空気貯留管91を固定するための脚部99と、を有する。
【0049】
前記送出側送気管50と前記空気供給管94は連通しており、地上から送出される汚染空気PAは前記送出側送気管50を介し、前記空気供給管94の前記第1噴出口95を通じて前記空気貯留管91へ供給される。
【0050】
そして、前記送出側送気管50を介し、前記空気供給管94の前記第1噴出口95を通じて前記空気貯留管91へ供給される汚染空気PAによって前記空気貯留管91内が所定の圧力を超えた際に、前記第2噴出口92に備えた前記逆止弁93を押し上げて開弁し、前記第2噴出口92から汚染空気PAが海中に放出されるものである。
【0051】
このように前記空気貯留管91内を常に所定の圧力に保ち、それ以上汚染空気PAが供給され、所定の圧力を超える過剰分の汚染空気PAに対して前記逆止弁93が作動して汚染空気PAを海中に放出する構成としたことで、何らかの制御を要することなく、容易に一定量の汚染空気PAを放出させることができる。
【0052】
特に、この前記放出部90は外側の前記空気貯留管91と、内側の前記空気供給管94とからなる二重管構造としたことで、前記逆止弁93の開弁時に前記第2噴出口92から前記空気貯留管91内に海水Wが侵入したとしても、機能に影響することがない。
【0053】
また、前記放出部90の前記空気貯留管91および前記図1に示した前記放出部30の前記空気貯留管31はどちらも両端を閉塞した円筒状の管であることから、管内部に海中の生物が付着することで機能に影響するおそれがない利点を有する。
【0054】
図11乃至図13は本発明のまた更に異なる放出部100を示す図であり、前記放出部100は、海中に設置される下面開口の半円筒状で両端を閉塞した空気貯留容器101と、前記空気貯留容器101の中心軸線に沿って両端の側壁に突設された回転軸102,102により回転可能に支持するとともに前記空気貯留容器101を海底SF付近に保持する錘111と、前記空気貯留容器101の内部に空気を供給するための空気供給管121と、前記空気貯留容器101の開口部103を海底SF方向に向けた直立状態に保つための回転制御浮子131と、海底SF付近に保持された前記空気貯留容器101より水平方向に所定距離を隔てた位置の海面S付近に配置された波検知浮子141と、前記波検知浮子141と前記空気貯留容器101の周壁108とを連結する空気貯留容器回転用ワイヤー151とから構成される。
【0055】
前記空気貯留容器101の前記開口部103は前記空気貯留容器101の中心軸線よりも下方に形成されており、前記開口部103の開口面積、形状および数量などによって、例えば前記空気貯留容器101が配置される水深に応じて貯留した気体が噴き上げられるタイミングや量を調整することができ、また、前記空気貯留容器101の強度も調整可能である。
【0056】
前記回転軸102,102は、前記空気貯留容器101の中心軸線に沿って配置されて両端を前記空気貯留容器101の両側面の側板104,104から所定の長さだけ気密に突出させた中心軸105により構成されており、前記中心軸105が前記空気貯留容器101の両側面の前記側板104,104を貫通して前記空気貯留容器101内の長手方向に配置されていることで前記回転軸102,102や前記空気貯留容器101の強度を補強する効果がある。
【0057】
更に、前記空気貯留容器101はその長手方向の中心位置に通孔106を有する前記側板104とほぼ同形状の補強板107を形成しており、海中に配置した際の水圧による破損を防止するために補強しているとともに貯留する汚染空気PAは前記通孔106を通じて前記空気貯留容器101内部に行き渡らせることができる。
【0058】
前記空気貯留容器101はその中心軸線が水平となるように海底SF付近に配置されている。
【0059】
前記空気貯留容器101を前記開口部103が海底SFに向けた状態で水平に支持する錘111は、側面視台形で上面が開放されている略箱型形状を呈し、例えばコンクリートなどにより形成されて海底SFに設置される錘本体112と、前記錘本体112の上方で前記空気貯留容器101を水平に且つ前記回転軸102を挿通させて回転可能に支持する軸孔113を有する前記錘本体112の両端に形成された支持部114とからなり、前記錘本体112は少なくとも内部に汚染空気PAを貯留した前記空気貯留容器101をその浮力に抗して所定の深さを有する海底SFに保持可能な固定力(耐荷重)を必要とする。
【0060】
本実施の形態における前記錘111は、底面115の四隅に海底SFに固定するくさび杭116が配置されており更に強固に前記錘111を海底SFに設置することが可能であって、特に、海底SFが傾斜している場合でもずり落ちる心配がない。
【0061】
また、本実施の形態では、前記空気貯留容器101の周壁108における長手方向両端部に、波が到達すると同時に海面および海中で反応して大きく浮き上がる一対の海面用波検知浮子142と海中用波検知浮子143からなる前記波検知浮子141を連結した前記空気貯留容器回転用ワイヤー151が海底SFに設置された真下滑車付き錘152,途中滑車付き錘153を介して連結されている。
【0062】
一対の前記海面用波検知浮子142と前記海中用波検知浮子143は洋上の強風、うねり波浪などの影響を最小限度とするとともに波や津波による海水の盛り上がりには確実に反応し大きく押し上げられる断面流線形で円盤形の形状である。
【0063】
波が前記波検知浮子141に到達すると海面と海中に配置された一対の前記海面用波検知浮子142と前記海中用波検知浮子143が同時に大きく浮き上がり前記空気貯留容器回転用ワイヤー151が引かれることにより前記空気貯留容器101の前記開口部103が上方に回転して内部に貯留させてあった汚染空気PAが一斉に放出される。
【0064】
また、本実施の形態では、前記空気貯留容器101の頂部にあたる前記周壁108の長手方向両端部に設けられたワイヤー取付部135のそれぞれに取り付けられた計2本の水平維持用ワイヤー132で接続された回転制御浮子131によって前記空気貯留容器101が前記開口部103を海底SF方向へ向けた状態で保持されており、伏せこまれた汚染空気PAを保持するために水平度維持を要する前記空気貯留容器101の前記開口部103は平常時の安定性を維持できる仕組みである。
【0065】
更に、波に反応して内部に貯留していた汚染空気PAを前記空気貯留容器101内部より放出した後は、前気回転制御浮子131により前記空気貯留容器101は前記開口部103が海底SF方向を向いた平常時の姿勢に戻されるため、再度前記空気供給管121から汚染空気PAを前記空気貯留容器101内に送ることが可能となる。
【0066】
また、波がなく前記波検知浮子141が作動しない状態であっても、前記空気供給管121を介して前記空気貯留容器101へ供給される汚染空気PAの量が所定の容量を超えた際に前記開口部103の周縁から汚染空気PAが海中に放出されるものである。
【0067】
尚、前記回転制御浮子131に繋がれた前記水平維持用ワイヤー132は、波到達時に前記波検知浮子141が浮き上がり前記空気貯留容器回転用ワイヤー151が有効に作動することを妨げるなどの悪影響を及ぼさない。
【0068】
前記空気貯留容器回転用ワイヤー151の取り付け位置については前記空気貯留容器101の前記周壁108における頂部両端にあたる前記ワイヤー取付部135、または前記空気貯留容器101の前記周壁108における前記波検知浮子141の反対側にあたるワイヤー取付部145から選択して取り付け可能であり、例えば前記空気貯留容器101を設置する地形や水深などに応じ前記開口部103を回転させる角度を調整したい場合などに容易に調整を行うことができる。
【0069】
尚、符号122は空気供給管121を挿通させるために前記錘111の前記錘本体112に形成した通路であり、前記通路122の出口123から噴出した汚染空気PAは前記開口部103から前記空気貯留容器101内に貯留される。
【0070】
図14は内部上面に浮力室162を設けて二重構造とした空気貯留容器161を図11乃至図13に記載の前記錘111に取り付けた放出部160を示す図である。尚、前記放出部130と同一構成部分は同一符号を付した。
【0071】
この前記放出部160によれば、海中に設置した前記空気貯留容器161は前記浮力室162の浮力によって自動的に前記開口部103を海底SF側に向けた姿勢となるため、各種浮きを用いる必要がない。
【0072】
そして、前記空気供給管121を介して前記空気貯留容器161へ供給される汚染空気PAによって前記空気貯留容器161内が所定の圧力を超えた際に前記開口部103の周縁から汚染空気PAが海中に放出されるものである。
【0073】
また、所定の付勢手段等によって、前記空気貯留容器161の前記開口部103が上方に回転させ、内部に貯留させてあった汚染空気PAが一斉に放出させることもできる。放出後、前記空気貯留容器161は前記浮力室162の浮力によって自然に前記開口部103を海底SF側に向けた姿勢へと自動的に復帰する。
【0074】
図15は本発明の異なる実施の形態を示す図であり、汚染空気PAおよび正常空気Aの双方を利用可能としている点が図1に示した実施の形態と相違している。
【0075】
詳細に説明すると、符号2aは正常空気Aの導入経路であり、例えば図1に示した実施の形態と同様の集気部10Aを、自動車の交通量の少ない地域や公園などの正常空気雰囲気に設置して正常空気Aを回収し、主制御部20へ導入する。
【0076】
そして、正常空気Aは主制御部21のポンプ20により、汚染空気PAの流れと同様に放出部30へと送出側送気管50により輸送される。
【0077】
このように、汚染空気PAと正常空気Aの双方を利用可能としたことで、汚染空気PAの濃度が低下するため、海洋環境にとってより望ましいのみならず、空気貯留管31へ供給される空気の量を確保することができるため、津波などの発生時に一斉放出手段を作動させることをより容易にすることができる。
【0078】
また、平常時は正常空気雰囲気に配置された集気部10Aから回収した正常空気Aを、正常空気Aを必要とする各地域または施設に供給することとしてもよく、例えば、図8に示した符号3a~3jである公共施設3a,学童児童施設3b,公園運動場3c,競技場3d,市街地街路3e,催事場3f,病院医療施設3g,公会堂3h,球場3i,臨時的補給基地3jなどが挙げられる。
【0079】
以上のように、本発明によれば、自動車や産業プラントから排出される排気ガスなどの汚染空気を発生したその場で回収することで当該地域の大気汚染を軽減するとともに、回収した汚染空気を運搬して海中に設置した空気貯留容器から一定量放出させることで、海水および海中の微生物などによって汚染空気を無害化させることによる相乗効果で大気汚染を防止することができる。
【0080】
更に、空気貯留容器が一斉放出手段を有している場合、津波発生の際や万一の有事の際などに空気貯留容器内部の気体を一斉放出して気泡を発生させることで、空気貯留容器上方を通過する津波の質量輸送エネルギーを緩和させて被害を軽減化したり、船などの侵入を防いだりすることもできる。
【符号の説明】
【0081】
10A,10B 集気部、11A,11B カバー体、12 フィルタ部材、13 メッシュ部材、14 支持体、15 通気口、20 主制御部、21 ポンプ、30 放出部、31 空気貯留管、32 噴出口、40 吸引側送気管、41 フランジ、42 通気口、43 排出孔、50 送出側送気管、60 トラップ、61 トラップ部材、62 ドレン孔、63 ドレンねじ、70 圧力調整キャップ、71 キャップ本体、72 通孔、73 弁座、74 浮子弁、80 放出部、81 空気貯留容器、82 噴出口、83 空気供給管、84 梁、85 錘、86 脚部、87 固定部、88 空気分配管、90 放出部、91 空気貯留管、92 第2噴出口、93 逆止弁、94 空気供給管、95 第1噴出口、96 梁、97 固定部、98 錘、99 脚部、100 放出部、101 空気貯留容器、102 回転軸、103 開口部、104 側板、105 中心軸、106 通孔、107 補強板、108 周壁、111 錘、112 錘本体、113 軸孔、114 支持部、115 底面、116 くさび杭、121 空気供給管、122 通路、123 出口、131 回転制御浮子、132 水平維持用ワイヤー、135 ワイヤー取付部、141 波検知浮子、142 海面用波検知浮子、143 海中用波検知浮子、145 ワイヤー取付部、151 空気貯留容器回転用ワイヤー、152 真下滑車付き錘、153 途中滑車付き錘、160 放出部、161 空気貯留容器、162 浮力室、A 正常空気、PA 汚染空気、G 地面、S 海面、SF 海底
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15