(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】ナイロンチューブの自動加熱成型装置及び成型プロセス
(51)【国際特許分類】
B29C 53/08 20060101AFI20230220BHJP
B29C 53/80 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
B29C53/08
B29C53/80
(21)【出願番号】P 2021559524
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(86)【国際出願番号】 CN2020086621
(87)【国際公開番号】W WO2021120477
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2021-09-22
(31)【優先権主張番号】201911311969.X
(32)【優先日】2019-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521438456
【氏名又は名称】浙江波士特集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG BOSHITE GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Industrial Park, Diankou Town, Zhuji, Zhejiang 311800, China.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】馮波
(72)【発明者】
【氏名】何龍君
【審査官】▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107127959(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0297265(US,A1)
【文献】特開平09-155988(JP,A)
【文献】特開2003-305768(JP,A)
【文献】特開2017-144728(JP,A)
【文献】特開平06-190913(JP,A)
【文献】特開2002-103441(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102004002539(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 53/00-53/84
F16L 41/00-49/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディ(2)と、材料送りアセンブリ(1)と、加熱アセンブリ(3)と、チューブ曲げアセンブリ(4)と、を含むナイロンチューブの自動加熱成型装置であって、前記加熱アセンブリ(3)は前記材料送りアセンブリ(1)に連通するオーブン(31)と、前記オーブン(31)と前記チューブ曲げアセンブリ(4)との間に設けられる電気加熱筒(32)と、を含み、前記電気加熱筒(32)内に加熱コイルが設けられ、ナイロンチューブは前記材料送りアセンブリ(1)から送り込まれ、前記オーブン(31)及び前記加熱コイルを経て前記チューブ曲げアセンブリ(4)に入り、前記電気加熱筒(32)及び前記チューブ曲げアセンブリ(4)は前記ボディ(2)の外部に設けられ、前記チューブ曲げアセンブリ(4)の外部に空冷システム(5)及び切断装置(6)が設けられ、
前記チューブ曲げアセンブリ(4)は前記電気加熱筒(32)の前記ボディ(2)から離れる端部に設けられ、それは前記電気加熱筒(32)に回転可能に接続される曲げホイールモジュール(41)と、前記曲げホイールモジュール(41)の回転を駆動する第1の駆動モジュール(43)と、前記曲げホイールモジュール(41)に回転可能に接続される曲げヘッドモジュール(42)と、前記曲げヘッドモジュール(42)が前記曲げホイールモジュール(41)に対して回転するように駆動する第2の駆動モジュール(44)と、を含み、前記曲げヘッドモジュール(41)は一体に接続される矩形ブロック(411)と、前記矩形ブロック(411)の一面上に接続される扇形ブロック(412)と、前記扇形ブロック(412)の他面上に設けられるストップブロック(413)と、を含み、前記扇形ブロック(412)の上縁の弧状面に折り曲げ溝(414)が設けられ、前記折り曲げ溝(414)の両端は前記矩形ブロック(411)の両面上まで延伸し、且つ前記矩形ブロック(411)を貫通し、前記ストップブロック(413)における前記矩形ブロック(411)に近い側に係合溝(415)が設けられ、前記係合溝(415)とストップ溝は締結されて円形通路(416)を形成し、前記円形通路(416)の前記扇形ブロック(412)から離れる端部は電気加熱筒(32)の出口に正対し、且つ前記円形通路(416)の中心軸を円心として回転可能に接続され、前記曲げヘッドモジュール(42)の回転円心と前記扇形ブロック(412)の扇形面の円心は重なる、ことを特徴とするナイロンチューブの自動加熱成型装置。
【請求項2】
前記曲げヘッドモジュール(42)は前記扇形ブロック(412)の円心に穿設される回転軸(421)と、前記回転軸(421)の両端に接続される回転アーム(422)と、前記回転アーム(422)の間に接続される折り曲げロッド(423)と、を含み、前記第2の駆動モジュール(44)は前記回転軸(421)の回転を駆動する、ことを特徴とする
請求項1に記載のナイロンチューブの自動加熱成型装置。
【請求項3】
前記第1の駆動モジュール(43)は前記ボディ(2)に回転可能に接続される駆動盤(433)と、前記駆動盤(433)に接続されるカンチレバー(434)と、を含み、前記駆動盤(433)は前記電気加熱筒(32)の中心軸と同軸に設けられ、前記カンチレバー(434)は前記電気加熱筒(32)と平行であり、且つ前記カンチレバー(434)の前記ボディ(2)から離れる一端は前記曲げホイールモジュール(41)に接続され、前記ボディ(2)の内部に前記駆動盤(433)の回転を駆動する第1のサーボモータ(431)及び第1の減速機(432)が設けられる、ことを特徴とする
請求項2に記載のナイロンチューブの自動加熱成型装置。
【請求項4】
前記第2の駆動モジュール(44)は前記カンチレバー(434)に設けられる第2のサーボモータ(441)及び第2の減速機(442)を含み、前記第2の減速機(442)の出力軸と前記回転軸(421)との間はカップリング(45)によって接続される、ことを特徴とする
請求項3に記載のナイロンチューブの自動加熱成型装置。
【請求項5】
前記空冷システム(5)は前記カンチレバー(434)に設けられる冷却器(51)と、前記冷却器(51)に接続される冷却空気管(52)と、を含み、前記冷却空気管(52)の端部は前記折り曲げ溝(414)に正対する、ことを特徴とする
請求項3に記載のナイロンチューブの自動加熱成型装置。
【請求項6】
前記切断装置(6)は前記ストップブロック(413)上に開設される切断溝(63)と、前記ストップブロック(413)の外部に接続される固定枠(64)と、前記固定枠(64)内に設けられる切断シリンダ(61)と、前記切断シリンダ(61)のピストンロッドの端部に接続される切断刃(62)と、を含み、前記切断溝(63)は前記円形通路(416)に垂直であり、且つ前記円形通路(416)とストップブロック(413)の外部を連通させ、前記切断刃(62)は前記切断溝(63)内にスライドして設けられる、ことを特徴とする
請求項1に記載のナイロンチューブの自動加熱成型装置。
【請求項7】
前記電気加熱筒(32)と前記曲げホイールモジュール(41)との間に送り出しブロック(46)が設けられ、前記送り出しブロック(46)上に材料排出口(461)が設けられ、前記送り出しブロック(46)上に締付け口(462)が前記材料排出口(461)に垂直に設けられ、前記締付け口(462)は前記材料排出口(461)に連通し、前記締付け口(462)内に締付けブロック(464)がスライドして設けられ、前記締付け口(462)の外部に締付けシリンダ(463)が設けられ、前記締付けシリンダ(463)は、本体が前記電気加熱筒(32)の外部に固定され、ピストンロッドが前記締付けブロック(464)上に突設される、ことを特徴とする請求項1に記載のナイロンチューブの自動加熱成型装置。
【請求項8】
ナイロンチューブの成型プロセスであって、
請求項1-7のいずれか1項に記載のナイロンチューブの自動加熱成型装置を含み、それは、
引っ張りであって、巻き上げられたナイロンチューブの端部を手動で材料送りアセンブリ(1)に送り込み、材料送りアセンブリ(1)にナイロンチューブを継続的に牽引させるステップS1と、
ボディ(2)内の加熱であって、ナイロンチューブをオーブン(31)によって加熱するステップS2と、
ボディ(2)外の加熱であって、ナイロンチューブをボディ(2)外で電気加熱筒(32)により加熱するステップS3と、
折り曲げであって、第2の駆動モジュールを起動し、曲げヘッドモジュール(42)を駆動して一定の角度回転させてナイロンチューブを折り曲げ溝(414)に圧入するステップS4と、
停滞であって、曲げヘッドモジュール(42)をナイロンチューブが折り曲げ溝(414)に圧入される状態に数秒間保持するステップS5と、
材料供給であって、ナイロンチューブをチューブ曲げアセンブリ(4)の一端に一定距離移動させるステップS6と、
角度調整であって、第1の駆動モジュール(43)を起動し、曲げホイールモジュール(41)を駆動して円形通路(416)に沿って一定の角度回転させるステップS7と、
ナイロンチューブの長さ及び湾曲度が要求に達するまでS4-S7を繰り返すステップS8と、
切断であって、切断シリンダ(61)は押し出してから後退することを一回行って、ナイロンチューブを切断するステップS9と、を含む、ことを特徴とするナイロンチューブの成型プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はナイロンチューブ成型の技術分野に関し、特にナイロンチューブの自動加熱成型装置及び成型プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車業界では、曲げ定型のナイロンチューブは今まで長期的に用いられており、実際の適用要求に応じて、常に、異なる方向において異なる角度に曲げる必要があり、従来技術における曲げ定型のナイロンチューブは、一般的に、まず定型し、その後加熱するという工程を用いて行われ、すなわち、まず成型しようとするナイロンチューブの形状に応じて、特定の湾曲度を有する金型を製造し、そして折り曲げられていないナイロンチューブを型内に入れ、続いて型をナイロンチューブとともに加熱し、最後に型を冷却することで、起型後のナイロンチューブは特定の形状に成型され、このような生産プロセスは手数をかけ、時間がかかるだけでなく、また、特定の金型は1種の仕様のナイロンチューブしか成型できず、汎用が不可能であり、ひどいコスト浪費を引き起こす。
【0003】
上記問題を解決するために、公開番号CN107127959Aの発明は、材料載置トレイ、材料入れガイドホイール、材料送りクランプアセンブリ、材料送り機アセンブリ、加熱アセンブリ、Z軸モータ、曲げホイールモジュール、回転アーム、回転軸、モータ、フレームなどを含む成型ナイロンチューブの自動加熱成型装置を開示し、フレームのテーブルの右端に材料載置トレイが設けられ、フレームの材料送りクランプアセンブリの左端に材料送り機アセンブリが設けられ、材料送り機アセンブリの左端に加熱アセンブリが設けられ、加熱アセンブリ側にZ軸モータが設けられ、左端のノズルジョイントにダイヤルが嵌設され、ダイヤルとZ軸モータは歯車で噛み合い、ダイヤルのパネルは回転アームに接続され、ノズルジョイントの左端面に回転可能な曲げホイールモジュールが設けられ、回転アームに内蔵された回転軸の下端は曲げホイールモジュールの曲げホイールに接続され、モータの下端にある減速機は回転軸に接続される。
【0004】
上記発明は金型加工を直接省略し、生産過程を完全に自動化し、生産効率が低く且つコストが無駄になるという問題を解決する。
【0005】
しかし、上記装置は、使用時に、ナイロンチューブが加熱アセンブリから外部の曲げホイールモジュールに到達する過程において加熱されず、それにより、ナイロンチューブが曲げホイールモジュールに到達する時に温度が低下し、さらにナイロンチューブが曲げホイールモジュールにより設定角度と弧度に折り曲げられた後、緩やかに延伸しやすく、それによりチューブ曲げの精度を低下させる。
【発明の概要】
【0006】
従来技術に存在する不足に対処して、本発明は、成型精度が高いという有益な効果を有するナイロンチューブの自動加熱成型装置を提供することを1つ目の目的とする。
【0007】
本発明の上記1つの目的は以下の技術的解決手段により実現される。
ナイロンチューブの自動加熱成型装置であって、ボディと、材料送りアセンブリと、加熱アセンブリと、チューブ曲げアセンブリと、を含み、前記加熱アセンブリは前記材料送りアセンブリに連通するオーブンと、前記オーブンと前記チューブ曲げアセンブリとの間に設けられる電気加熱筒と、を含み、前記電気加熱筒内に加熱コイルが設けられ、ナイロンチューブは前記材料送りアセンブリから送り込まれ、前記オーブン及び前記加熱コイルを経て前記チューブ曲げアセンブリに入り、前記電気加熱筒及び前記チューブ曲げアセンブリは前記ボディの外部に設けられ、前記チューブ曲げアセンブリの外部に空冷システム及び切断装置が設けられる。
【0008】
上記技術的解決手段を採用することにより、ナイロンチューブは材料送りアセンブリの牽引でオーブンに入って加熱され、加熱によりナイロンチューブが柔らかくなり、その元の構造が破壊され、再成型しやすく、オーブンの密封性を保証し、熱損失を回避するために、オーブンは一般的にボディの内部に設けられ、電気加熱筒は加熱アセンブリの一部として、オーブンの外部に設けられることにより、加熱アセンブリは、オーブンがボディの外部に伸びることなく、ボディの外部に伸びたナイロンチューブを継続的に加熱することができ、ナイロンチューブがチューブ曲げアセンブリに入る前に受熱状態に常にあることを保証し、ナイロンチューブが折り曲げられる前に冷却して硬くなって成型しにくいという状況の発生を回避し、ナイロンチューブが良好な成型精度を有することを保証する。
【0009】
好ましい一実施例では、本発明は以下のようにさらに構成されてもよい。前記チューブ曲げアセンブリは前記電気加熱筒の前記ボディから離れる端部に設けられ、それは前記電気加熱筒に回転可能に接続される曲げホイールモジュールと、前記曲げホイールモジュールの回転を駆動する第1の駆動モジュールと、前記曲げホイールモジュールに回転可能に接続される曲げヘッドモジュールと、前記曲げヘッドモジュールが前記曲げホイールモジュールに対して回転するように駆動する第2の駆動モジュールと、を含み、前記曲げホイールモジュールは一体に接続される矩形ブロックと、前記矩形ブロックの一面上に接続される扇形ブロックと、前記扇形ブロックの他面上に設けられるストップブロックと、を含み、前記扇形ブロックの上縁の弧状面に折り曲げ溝が設けられ、前記折り曲げ溝の両端は前記矩形ブロックの両面上まで延伸し、且つ前記矩形ブロックを貫通し、前記ストップブロックにおける前記矩形ブロックに近い側に係合溝が設けられ、前記係合溝とストップ溝は締結されて円形通路を形成し、前記円形通路の前記扇形ブロックから離れる一端は電気加熱筒の出口に正対し、且つ前記円形通路の中心軸を円心として回転可能に接続され、前記曲げヘッドモジュールの回転円心と前記扇形ブロックの扇形面の円心は重なる。
【0010】
上記技術的解決手段を採用することにより、ナイロンチューブは電気加熱筒を経た後に曲げホイールモジュールの円形通路から伸び出し、曲げヘッドモジュールは第2の駆動モジュールの駆動で扇形ブロックの円心を回転中心として回転し、それにより円形通路から伸び出したナイロンチューブ部分を折り曲げ溝に圧入し、異なる方向にナイロンチューブを曲げて、それにラジアンを発生させる必要がある場合は、第1の駆動モジュールを起動して、曲げホイールモジュールを駆動して円形通路に沿って対応する角度に回転させ、続いて第2の駆動モジュールを再び起動してナイロンチューブを曲げ、それにより最終的に必要な製品を形成することができ、自動化程度が高く、加工効率が高く、機械によって制御されるナイロンチューブの折り曲げラジアンと角度は、精度がより高く、加工された製品の品質が安定する。
【0011】
好ましい一実施例では、本発明は以下のようにさらに構成されてもよい。前記曲げヘッドモジュールは前記扇形ブロックの円心に穿設される回転軸と、前記回転軸の両端に接続される回転アームと、前記回転アームの間に接続される折り曲げロッドと、を含み、前記第2の駆動モジュールは前記回転軸の回転を駆動する。
【0012】
上記技術的解決手段を採用することにより、第2の駆動モジュールは回転軸を回転させ、回転軸は回転アームを回転させ、直ちに回転アームは折り曲げロッドを回転軸を円心として回転させ、すなわち、折り曲げロッドは扇形ブロックの円心を回転中心として折り曲げ溝に沿って回転し、折り曲げロッドの回転は円形通路から伸び出したナイロンチューブが曲げられ、且つ折り曲げ溝内に圧入されることを促進し、ナイロンチューブの一次折り曲げを実現し、使いやすい。
【0013】
好ましい一実施例では、本発明は以下のようにさらに構成されてもよい。前記第1の駆動モジュールは前記ボディに回転可能に接続される駆動盤と、前記駆動盤に接続されるカンチレバーと、を含み、前記駆動盤は前記電気加熱筒の中心軸と同軸に設けられ、前記カンチレバーは前記電気加熱筒と平行であり、且つ前記カンチレバーの前記ボディから離れる一端は前記曲げホイールモジュールに接続され、前記ボディの内部に前記駆動盤の回転を駆動する第1のサーボモータ及び第1の減速機が設けられる。
【0014】
上記技術的解決手段を採用することにより、第1のサーボモータの回転は減速機を経た後に駆動盤に伝達され、駆動盤はカンチレバーを駆動して電気加熱筒回りに回転させ、さらに、カンチレバーは曲げホイールモジュールを駆動して円形通路を回って一定の角度回転させ、その後に、第2の駆動モジュールを再び起動して曲げヘッドモジュールを回転させる場合、曲げヘッドモジュールによるナイロンチューブの折り曲げ方向は初回と異なることにより、ナイロンチューブを異なる方向に折り曲げるという目的を実現する。
【0015】
好ましい一実施例では、本発明は以下のようにさらに構成されてもよい。前記第2の駆動モジュールは前記カンチレバーに設けられる第2のサーボモータ及び第2の減速機を含み、前記第2の減速機の出力軸と前記回転軸との間はカップリングによって接続される。
【0016】
上記技術的解決手段を採用することにより、第2のサーボモータの回転は減速機を介してカップリングに伝達され、カップリングは回転運動を曲げヘッドモジュールに伝達し、第2の駆動モジュールをカンチレバーに設置することにより、第2の駆動モジュールはカンチレバーと曲げホイールモジュールの回転に伴って方向を変えることができ、カップリングの設置により、ナイロンチューブの直径が変化した場合、カップリングによって第2の駆動モジュールと回転軸の回転隙間を補償することができ、異なるナイロンチューブの非破壊的折り曲げを実現し、折り曲げられたナイロンチューブの品質を保証する。
【0017】
好ましい一実施例では、本発明は以下のようにさらに構成されてもよい。前記空冷システムは前記カンチレバーに設けられる冷却器と、前記冷却器に接続される冷却空気管と、を含み、前記冷却空気管の端部は前記折り曲げ溝に正対する。
【0018】
上記技術的解決手段を採用することにより、冷却器は冷気を生じて冷却空気管により折り曲げ溝に吹き出して、ナイロンチューブが折り曲げ溝内に圧入される場合、冷却空気管は冷風を折り曲げ溝内の曲げたナイロンチューブ上に吹き出して、ナイロンチューブを急速に冷却させて定型させ、曲げヘッドモジュールが緩められる場合、ナイロンチューブの変形の緩やかな回復の発生を回避し、さらに、ナイロンチューブのチューブ曲げ品質を保証する。
【0019】
好ましい一実施例では、本発明は以下のようにさらに構成されてもよい。前記切断装置は前記ストップブロック上に開設される切断溝と、前記ストップブロックの外部に接続される固定枠と、前記固定枠内に設けられる切断シリンダと、前記切断シリンダのピストンロッドの端部に接続される切断刃と、を含み、前記切断溝は前記円形通路に垂直であり、且つ前記円形通路とストップブロックの外部を連通させ、前記切断刃は前記切断溝内にスライドして設けられる。
【0020】
上記技術的解決手段を採用することにより、切断シリンダのピストンロッドは押し出す場合、切断刃が切断溝に沿って円形通路にスライドし且つ円形通路を経過するナイロンチューブを切断するように駆動し、その後、切断シリンダのピストンロッドは後退し、ナイロンチューブは引き続き円形通路に沿って送り出すことができ、ナイロンチューブを自動的に切断するという目的を達成し、動作が速く、加工効率が高く、品質が高い。
【0021】
好ましい一実施例では、本発明は以下のようにさらに構成されてもよい。前記電気加熱筒と前記曲げホイールモジュールとの間に送り出しブロックが設けられ、前記送り出しブロック上に材料排出口が設けられ、前記送り出しブロック上に締付け口が前記材料排出口に垂直に設けられ、前記締付け口は前記材料排出口に連通し、前記締付け口内に締付けブロックがスライドして設けられ、前記締付け口の外部に締付けシリンダが設けられ、前記締付けシリンダは、本体が前記電気加熱筒の外部に固定され、ピストンロッドが前記締付けブロック上に突設される。
【0022】
上記技術的解決手段を採用することにより、ナイロンチューブは電気加熱筒を経た後に送り出しブロック上の材料排出口から曲げホイールモジュール上の円形通路中に入り、曲げホイールモジュールが第1の駆動モジュールの駆動で回転する過程において、円形通路とナイロンチューブとの間の摩擦によりナイロンチューブのねじれを引き起こす可能性があり、上記締付けブロックと締付けシリンダを設置すると、締付けシリンダは曲げホイールモジュールの回転時に締付けブロックを駆動して材料排出口におけるナイロンチューブに突き当て、ナイロンチューブの回転とねじれを防止し、ナイロンチューブの成型品質をさらに保証する。
【0023】
本発明は、成型精度が高いという有益な効果を有するナイロンチューブの自動加熱成型装置を提供することを2つ目の目的とする。
【0024】
本発明の上記2つ目の目的は以下の技術的解決手段により実現される。
上記ナイロンチューブの自動加熱成型装置を含むナイロンチューブの成型プロセスであって、
引っ張りであって、巻き上げられたナイロンチューブの端部を手動で材料送りアセンブリに送り込み、材料送りアセンブリにナイロンチューブを継続的に牽引させるステップS1と、
ボディ内の加熱であって、ナイロンチューブをオーブンによって加熱するステップS2と、
ボディ外の加熱であって、ナイロンチューブをボディ外で電気加熱筒により加熱するステップS3と、
折り曲げであって、第2の駆動モジュールを起動し、曲げヘッドモジュールを駆動して一定の角度回転させてナイロンチューブを折り曲げ溝に圧入するステップS4と、
停滞であって、曲げヘッドモジュールをナイロンチューブが折り曲げ溝に圧入される状態に数秒間保持するステップS5と、
材料供給であって、ナイロンチューブをチューブ曲げアセンブリの一端に一定距離移動させるステップS6と、
角度調整であって、第1の駆動モジュールを起動し、曲げホイールモジュールを駆動して円形通路に沿って一定の角度回転させるステップS7と、
ナイロンチューブの長さ及び湾曲度が要求に達するまでS4-S7を繰り返すステップS8と、
切断であって、切断シリンダは押し出してから後退することを一回行って、ナイロンチューブを切断するステップS9と、を含む。
【0025】
上記技術的解決手段を採用することにより、ナイロンチューブは材料送りアセンブリからチューブ曲げアセンブリに到達する過程においてすべて加熱され、再成型しやすく、そのため、折れた後に変形が緩やかなに回復するという問題が発生せず、ナイロンチューブが比較的良好な成型精度を有することを保証するとともに、成型の全過程はすべて機械によって完成され、初回の引っ張り以外に、いかなる手動で操作する過程が全くなく、手動で金型を用いて先に成型した後に加熱するという従来の過程に比べると、加工効率を大幅に向上させ且つ加工コストを節約し、拡大生産に適する。
【発明の効果】
【0026】
まとめると、本発明は以下の少なくとも一種の有益な技術的効果を含む。
1. ナイロンチューブがチューブ曲げアセンブリに入る前に受熱状態に常にあることを保証し、ナイロンチューブが折り曲げられる前に冷却して硬くなって成型しにくいという状況の発生を回避し、ナイロンチューブが良好な成型精度を有することを保証する。
2. 自動化程度が高く、加工効率が高く、機器によって制御されるナイロンチューブの折り曲げラジアンと角度は、精度がより高く、加工された製品の品質が安定する。
3. ナイロンチューブが折り曲げられた後、空冷システムを迅速に経て、急速に冷却して定型し、曲げヘッドモジュールが緩められる場合、ナイロンチューブの変形の緩やかな回復の発生を回避し、さらに、ナイロンチューブのチューブ曲げ品質を保証する。
4. 締付けシリンダは曲げホイールモジュールの回転時に締付けブロックを駆動して材料排出口におけるナイロンチューブに突き当て、ナイロンチューブの回転とねじれを防止し、ナイロンチューブの成型品質をさらに保証する
5. 全自動化のナイロンチューブの成型プロセスは、手動で金型を用いて先に成型した後に加熱するという従来の過程に比べると、加工効率を大幅に向上させ且つ加工コストを節約し、拡大生産に適する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施例1に開示されるナイロンチューブの自動加熱成型装置の第1の視角での全体構造の概略図である。
【
図2】本発明の実施例1に開示されるナイロンチューブの自動加熱成型装置の第2の視角での全体構造の概略図である。
【
図3】
図1のボディを除去した後の構造概略図である。
【
図4】
図3におけるオーブン部分のA-A面の断面図である。
【
図5】
図3に示すチューブ曲げアセンブリ部分の構造概略図である。
【
図6】チューブ曲げアセンブリ部分の構造分解図である。
【
図7】曲げホイールモジュール及び切断モジュールの構造概略図である。
【
図8】曲げヘッドモジュール及び第2の駆動モジュールの構造概略図である。
【
図9】送り出しブロック及び締付け部分の構造概略図である。
【
図10】本発明の実施例2に開示されるナイロンチューブの成型プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面と結び付けて、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0029】
実施例1
図1、
図2、
図3を参照すると、本発明に開示されるナイロンチューブの自動加熱成型装置であって、ボディ2と、ボディ2内に順に設けられる材料送りアセンブリ1と、加熱アセンブリ3と、曲げヘッドーアセンブリ4と、を含み、加熱アセンブリ3は送りアセンブリ1に連通するオーブン31と、オーブン31とチューブ曲げアセンブリ4との間に設けられる電気加熱筒32と、を含み、電気加熱筒32内に加熱コイルが設けられ、ナイロンチューブは材料送りアセンブリ1から送り込まれ、オーブン31及び電気加熱筒32を経てチューブ曲げアセンブリ4に入り、電気加熱筒32は加熱アセンブリ3の一部として、チューブ曲げアセンブリ4とともにボディ2の外部に設けられることで、オーブン31がボディ2の外部に伸びることなく、加熱アセンブリ3はボディ2の外部に伸びたナイロンチューブを継続的に加熱することができ、ナイロンチューブがチューブ曲げアセンブリ4に入る前に受熱状態に常にあることを保証し、ナイロンチューブが折り曲げられる前に冷却して硬くなって成型しにくいという状況の発生を回避し、ナイロンチューブが良好な成型精度を有することを保証する。チューブ曲げアセンブリ4の外部に成型後のナイロンチューブの定型を助ける空冷システム5及びナイロンチューブの加工が完了した後にそれを切断する切断装置6が設けられる。
【0030】
図3を参照すると、材料送りアセンブリ1はボディ2の一端に水平に設けられる上搬送ベルト11と下搬送ベルト12を含み、上搬送ベルト11と下搬送ベルト12との間にナイロンチューブが貫通するための通路が形成され、ここで、下搬送ベルト12は固定的に設けられ、上搬送ベルト11はボディ2の側壁に垂直にスライドして設けられ、それにより、ナイロンチューブを締付けるという効果を実現する。上搬送ベルト11と下搬送ベルト12は相対的に運動し、両者の間に介在するナイロンチューブをチューブ曲げアセンブリ4の一端に牽引するという効果を実現し、この構造はナイロンチューブに対する連続牽引を実現することができ、効率が高く、ナイロンチューブに対する損傷が小さい。
【0031】
図4を参照すると、オーブン31内にその長さ方向に沿って空洞になった搬送管7が固定され、搬送管7内にばね8が設けられ、ナイロンチューブはばね8の内孔を貫通する。オーブン31の底部に熱風機33が接続され、オーブン31の内部に水平仕切板311が設けられ、水平仕切板311はオーブン31の内部を上キャビティ313と下キャビティに分け、水平仕切板311のナイロンチューブ送り込み端と送り出し端に近い位置にいずれも上キャビティ313と下キャビティを連通する連通口316が設けられ、下キャビティに鉛直仕切板312がさらに設けられ、鉛直仕切板312は下キャビティを左キャビティ314と右キャビティ315に分け、熱風機33の排気口と吸気口はそれぞれダクトを介して左キャビティ314と右キャビティ315の鉛直仕切板312に近い位置に接続される。熱風機33はオーブン31内に熱風を送り込み、熱風の流れ方向として、熱風機33の排気口から左キャビティ314に入り、続いて左キャビティ314に沿って右キャビティ315から離れる方向へ流れ、且つ水平仕切板311の左端にある連通口316を通過して上キャビティ313に入り、左キャビティ314に沿って右キャビティ315の一端へ流れ、最後に水平仕切板311の右端にある連通口316を通過して右キャビティ315に入り、右キャビティ315におけるダクトから送風機の吸気口に戻ることで、熱風循環の目的を達成し、省エネルギーであり、オーブン31内の一定している温度を保証する。熱風がオーブン31内を流れる過程において、空洞になった搬送管7及びばね8を透過してナイロンチューブを加熱し、そのうち、搬送管7は支持の役割を果たし、ばね8を直線延伸状態にさせ、ばね8の隙間が大きく且つ均一であり、また単位面積内において、ばね8とナイロンチューブとの接触面積が小さいことで、ナイロンチューブをその内部で伝達する時に、均一に支持することができ、且つ受熱が均一であり、成型後の品質を保証することに有利である。
【0032】
図5、
図6を参照すると、チューブ曲げアセンブリ4は電気加熱筒32のボディ2から離れる端部に設けられ、それは加熱アセンブリ3の端部にねじで接続される送り出しブロック46と、送り出しブロック46に回転可能に接続される曲げホイールモジュール41と、曲げホイールモジュール41の回転を駆動する第1の駆動モジュール43と、曲げホイールモジュール41に回転可能に接続される曲げヘッドモジュール42と、曲げヘッドモジュール42が曲げホイールモジュール41に対して回転するように駆動する第2の駆動モジュール44と、を含み、送り出しブロック46に材料排出口461が電気加熱筒32と同軸に設けられる。
【0033】
図5、
図7を参照すると、曲げホイールモジュール41は一体に接続される矩形ブロック411と、矩形ブロック411の一面上に接続される扇形ブロック412と、矩形ブロック411の他面上に設けられるストップブロック413と、を含み、扇形ブロック412上に折り曲げ溝414が弧状面に沿って設けられ、折り曲げ溝414の両端は矩形ブロック411の両面上まで延伸し、且つ矩形ブロック411を貫通し、ストップブロック413における矩形ブロック411に近い側に係合溝415が設けられ、係合溝415とストップ溝は締結されて円形通路416を形成し、円形通路416の扇形ブロック412から離れる一端は送り出しブロック46の材料排出口461に正対し、且つ円形通路416の中心軸を円心として送り出しブロック46に回転可能に接続され、矩形ブロック411、扇形ブロック412及びストップブロック413は一体に作製される。第1の駆動モジュール43はボディ2に回転可能に接続される駆動盤433と、駆動盤433に接続されるカンチレバー434と、を含み、駆動盤433は電気加熱筒32の中心軸と同軸に設けられ、カンチレバー434は電気加熱筒32と平行であり、且つカンチレバー434のボディ2から離れる一端は曲げホイールモジュール41に接続され、ボディ2の内部に駆動盤433の回転を駆動する第1のサーボモータ431及び第1の減速機432が設けられ、本発明の本実施例における第1の減速機432は遊星輪減速機である。
【0034】
図6、
図8を参照すると、曲げヘッドモジュール42は扇形ブロック412の円心に穿設される回転軸421と、回転軸421の両端に接続される回転アーム422と、回転アーム422の間に接続される折り曲げロッド423と、を含む。第2の駆動モジュール44はカンチレバー434に設けられる第2のサーボモータ441及び第2の減速機442を含み、第2の減速機442の出力軸と回転軸421との間はカップリング45を介して接続され、本発明のこの実施例におけるカップリング45は弾性素子なしの可撓性カップリング45であり、このカップリング45は回転軸421と第2の減速機442の出力軸との間の相対変位を補償する能力を有することで、ナイロンチューブの管径に微細な変化が発生する場合、カップリング45により補償することができ、チューブ曲げの精度を保証し、ナイロンチューブの表面の押し傷を回避する。
【0035】
第1のサーボモータ431の回転は減速機を経た後に駆動盤433に伝達され、駆動盤433はカンチレバー434を駆動して電気加熱筒32回りに回転させ、さらに、カンチレバー434は曲げホイールモジュール41を駆動して円形通路416を回って一定の角度回転させ、その後に、第2の駆動モジュール44を再び起動して曲げヘッドモジュール42を回転させる場合、曲げヘッドモジュール42によるナイロンチューブの折り曲げ方向は初回と異なることにより、ナイロンチューブを異なる方向に折り曲げるという目的を実現する。
【0036】
ナイロンチューブは電気加熱筒32を経た後に送り出しブロック46における材料排出口461から曲げホイールモジュール41における円形通路416に入り、且つ円形通路416から伸び出し、曲げヘッドモジュール42は第2の駆動モジュール44の駆動で扇形ブロック412の円心を回転中心として回転し、それにより円形通路416から伸び出したナイロンチューブ部分を折り曲げ溝414に圧入し、異なる方向にナイロンチューブを曲げて、それにラジアンを発生させる必要がある場合は、第1の駆動モジュールを起動して、駆動盤433及び接続アームの回転を駆動するとともに、カンチレバー434に接続される第2の駆動モジュール44も一緒に回転し、適切な角度まで回転した場合、第2のサーボモータ441を起動し、第2のサーボモータ441の回転は減速機を介してカップリング45に伝達され、カップリング45は回転運動を回転軸421に伝達し、回転軸421は回転アーム422を回転させ、直ちに回転アーム422は折り曲げロッド423を回転軸421を円心として回転させ、すなわち、折り曲げロッド423は扇形ブロック412の円心を回転中心として折り曲げ溝414に沿って回転し、折り曲げロッド423の回転は円形通路416から伸び出したナイロンチューブが曲げられ、且つ折り曲げ溝内414に圧入されることを促進し、ナイロンチューブの一次折り曲げを実現する。その後、第1の駆動モジュールは曲げホイールモジュール41を再び駆動して円形通路416に沿って対応する角度に回転させ、続いて第2の駆動モジュール44を再び起動してナイロンチューブを曲げ、それにより最終的に必要な製品を形成し、加工精度が高く、加工効率が高い。
【0037】
図6、
図9を参照すると、ナイロンチューブは電気加熱筒32を経た後に送り出しブロック46上の材料排出口461から曲げホイールモジュール41上の円形通路416中に入り、曲げホイールモジュール41が第1の駆動モジュール43の駆動で回転する過程において、円形通路416とナイロンチューブとの間の摩擦によりナイロンチューブのねじれを引き起こす可能性があり、上記問題を解決するために、本発明のこの実施例では、送り出しブロック46上に締付け口462が材料排出口461に垂直に設けられ、締付け口462は材料排出口461に連通し、締付け口462内に締付けブロック464がスライドして設けられ、締付け口462の外部に締付けシリンダ463が設けられ、締付けシリンダ463は、本体が電気加熱筒32の外部に固定され、ピストンロッドが締付けブロック464上に突設され且つ締付けブロック464に接続される。締付けシリンダ463は曲げホイールモジュール41の回転時に締付けブロック464を駆動して材料排出口461におけるナイロンチューブに突き当て、ナイロンチューブの回転とねじれを防止し、ナイロンチューブの成型品質をさらに保証する。
【0038】
図7を参照すると、切断装置6はストップブロック413上に開設される切断溝63と、ストップブロック413の外部に接続される固定枠64と、固定枠64内に設けられる切断シリンダ61と、切断シリンダ61のピストンロッドの端部に接続される切断刃62と、を含み、切断溝63は円形通路416に垂直であり、且つ円形通路416とストップブロック413の外部を連通させ、切断刃62は切断溝63内にスライドして設けられる。切断シリンダ61のピストンロッドは押し出す場合、切断刃62が切断溝63に沿って円形通路416にスライドし且つ円形通路416を経過するナイロンチューブを切断するように駆動し、その後、切断シリンダ61のピストンロッドは後退し、ナイロンチューブは引き続き円形通路416に沿って送り出すことができ、ナイロンチューブを自動的に切断するという目的を達成し、動作が速く、加工効率が高く、品質が高い。
【0039】
図6を参照すると、空冷システム5はカンチレバー434に設けられる冷却器51と、冷却器51に接続される冷却空気管52と、を含み、冷却空気管52の端部は折り曲げ溝414に正対する。冷却器51は冷気を生じて冷却空気管52により折り曲げ溝414に吹き出して、ナイロンチューブが折り曲げ溝414内に圧入される場合、冷却空気管52は冷風を折り曲げ溝414内の曲げたナイロンチューブ上に吹き出して、ナイロンチューブを急速に冷却させて定型させ、曲げヘッドモジュール42が緩められる場合、ナイロンチューブの変形の緩やかな回復の発生を回避し、さらにナイロンチューブのチューブ曲げ品質を保証する。
【0040】
このナイロンチューブの自動加熱成型装置の実施原理は以下のとおりである。まず、製品要求に基づいてプログラムを作成し、且つプログラムを機械のコントロールシステムに入力し、続いてナイロンチューブを下搬送ベルト12に送り込み、上搬送ベルト11を駆動して下降させてナイロンチューブを両者の間に挟み、上搬送ベルト11と下搬送ベルト12の対向搬送に伴い、ナイロンチューブは連続的に前向きに牽引され、且つオーブン31内のばね8の中央部に入り、ばね8に沿って電気加熱筒32内に前向きに延伸し、且つ電気加熱筒32の端部にある送り出しブロック46の材料排出口461を経過して円形通路416に入り、チューブ曲げアセンブリ4はプログラムに従ってチューブ曲げ動作を行い、ナイロンチューブに対して複数次元の折り曲げを行い、最終的に切断シリンダ61によってプログラムに従って切断を行い、1本のナイロンチューブの折り曲げを完成し、上記動作を続けて、連続的なチューブ曲げ動作を実現する。折り曲げを行う前に、ナイロンチューブは常に受熱状態にあり、ナイロンチューブの成型しやすさを保証し、空冷システム5は折り曲げられたナイロンチューブ部分に対してタイムリーな空冷降温を行い、ナイロンチューブを迅速に冷却させて定型させ、緩やかな変形を回避し、チューブ曲げの精度がより高く、加工された製品の品質が安定し、プロセス全体は機械によって行われ、自動化程度が高く、加工効率が高い。
【0041】
実施例2
図10を参照すると、本発明のこの実施例は実施例1におけるナイロンチューブの自動加熱成型装置を含むナイロンチューブの成型プロセスを開示し、それは、
引っ張りであって、巻き上げられたナイロンチューブの端部を手動で材料送りアセンブリ1における上搬送ベルト11と下搬送ベルト12との間に送り込み、材料送りアセンブリ1にナイロンチューブを継続的に牽引させるステップS1と、
ボディ2内の加熱であって、ナイロンチューブをオーブン31によって加熱するステップS2と、
ボディ2外の加熱であって、ナイロンチューブをボディ2外で電気加熱筒により加熱するステップS3と、
折り曲げであって、第2の駆動モジュール44を起動し、曲げヘッドモジュール42を駆動して一定の角度回転させてナイロンチューブを折り曲げ溝414に圧入するステップS4と、
停滞であって、曲げヘッドモジュール42をナイロンチューブが折り曲げ溝414に圧入される状態に数秒間保持するステップS5と、
材料供給であって、ナイロンチューブをチューブ曲げアセンブリ4の一端に一定距離移動させるステップS6と、
角度調整であって、第1の駆動モジュール43を起動し、曲げホイールモジュール41を駆動して円形通路416に沿って一定の角度回転させるステップS7と、
ナイロンチューブの長さ及び湾曲度が要求に達するまでS4-S7を繰り返すステップS8と、
切断であって、切断シリンダ61は切断刃を駆動して押し出してから後退することを一回行って、ナイロンチューブを切断するステップS9と、を含む。
【0042】
ナイロンチューブは材料送りアセンブリ1らチューブ曲げアセンブリ4に到達する過程においてすべて加熱され、再成型しやすく、そのため、折れた後に変形が緩やかなに回復するという問題が発生せず、ナイロンチューブが比較的良好な成型精度を有することを保証するとともに、成型の全過程はすべて機械によって完成され、初回の引っ張り以外に、いかなる手動で操作する過程が全くなく、手動で金型を用いて先に成型した後に加熱するという従来の過程に比べると、加工効率を大幅に向上させ且つ加工コストを節約し、拡大生産に適する。
【0043】
本具体的な実施形態の実施例はいずれも本発明の好ましい実施例であり、これにより本発明の保護範囲を限定するものではなく、したがって、本発明の構造、形状、原理に基づいて行われる等価変化は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
1...材料送りアセンブリ、11...上搬送ベルト、12...下搬送ベルト、2...ボディ、3...加熱アセンブリ、31...オーブン、311...水平仕切板、312...鉛直仕切板、313...上キャビティ、314...左キャビティ、315...右キャビティ、316...連通口、32...電気加熱筒、33...熱風機、4...チューブ曲げアセンブリ、41...曲げホイールモジュール、411...矩形ブロック、412...扇形ブロック、413...ストップブロック、414...折り曲げ溝、415、係合溝、416...円形通路、42...曲げヘッドモジュール、421...回転軸、422...回動アーム、423...折り曲げロッド、43...第1の駆動モジュール、431...第1のサーボモータ、432...第1の減速機、433...駆動盤、434...カンチレバー、44...第2の駆動モジュール、441...第2のサーボモータ、442...第2の減速機、45...カップリング、46...送り出しブロック、461...材料排出口、462...締付け口、463...締付けシリンダ、464...締付けブロック、5...空冷システム、51...冷却器、52...冷却空気管、6...切断装置、61...切断シリンダ、62...切断刃、63...切断溝、64...固定枠、7...搬送管、8...ばね。