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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20230220BHJP
   G04C 10/00 20060101ALI20230220BHJP
   G04G 19/00 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
H02J7/00 302D
H02J7/00 B
G04C10/00 Z
G04C10/00 C
G04G19/00 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019049680
(22)【出願日】2019-03-18
(65)【公開番号】P2020156138
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 顕斉
(72)【発明者】
【氏名】木村 将吾
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第00/059091(WO,A1)
【文献】特開2018-174666(JP,A)
【文献】特開2018-169211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
G04C 10/00
G04G 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電手段と、
前記発電手段の出力電圧により充電される電池と、
前記出力電圧が入力され、前記発電手段による発電時間を計測する発電時間計測タイマと、
節電モードにおいて、動作開始後に前記電池の充電状態を演算し、該充電状態に基づいて自らの動作を停止する、又は前記節電モードを解除する処理を行う制御回路と、
所定時間より大きい発電時間が前記発電時間計測タイマにより計測されているか否かに応じて、前記制御回路の前記処理を開始させる開始信号を出力する開始信号出力回路と、
前記電池の電力を消費する負荷と、
前記負荷による消費時間を計測する消費時間計測タイマと、
前記電池の電池電圧を検出する検出回路と、
を有し、
前記制御回路は、前記発電時間に応じた発電値、前記消費時間に応じた消費値、及び前記電池電圧に基づいて前記充電状態を演算する、
電子機器。
【請求項2】
前記開始信号出力回路は、所定時間より大きい発電時間が、所与のタイミングにて前記発電時間計測タイマにより計測されているか否かに応じて、前記開始信号を出力する、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記開始信号出力回路は、所与のタイミングにて前記開始信号を出力し、
所定時間ごとのタイミングを前記所与のタイミングとして生成する時間計測タイマをさらに有する、
請求項に記載の電子機器。
【請求項4】
前記開始信号出力回路は、所与のタイミングにて前記開始信号を出力し、
前記発電時間計測タイマが所定の時間よりも大きい発電時間を計測したタイミングを、前記所与のタイミングとする、
請求項に記載の電子機器。
【請求項5】
発電手段と、
前記発電手段の出力電圧により充電される電池と、
前記出力電圧が入力され、前記発電手段による発電時間を計測する発電時間計測タイマと、
節電モードにおいて、動作開始後に前記電池の充電状態を演算し、該充電状態に基づいて自らの動作を停止する、又は前記節電モードを解除する処理を行う制御回路と、
所定時間より大きい発電時間が前記発電時間計測タイマにより計測されているか否かに応じて、前記制御回路の前記処理を開始させる開始信号を出力する開始信号出力回路と、
操作部と、
を有し、
前記開始信号出力回路は、所与のタイミングにて前記開始信号を出力し、
ユーザによる前記操作部の操作があったタイミングを、前記所与のタイミングとする、
子機器。
【請求項6】
発電手段と、
前記発電手段の出力電圧により充電される電池と、
前記出力電圧が入力され、前記発電手段による発電時間を計測する発電時間計測タイマと、
節電モードにおいて、動作開始後に前記電池の充電状態を演算し、該充電状態に基づいて自らの動作を停止する、又は前記節電モードを解除する処理を行う制御回路と、
所定時間より大きい発電時間が前記発電時間計測タイマにより計測されているか否かに応じて、前記制御回路の前記処理を開始させる開始信号を出力する開始信号出力回路と、
を有し、
前記開始信号出力回路は、所与のタイミングにて前記開始信号を出力し、
前記節電モードにおいて、前記制御回路によって所定の機能が動作するタイミングを、前記所与のタイミングとする、
子機器。
【請求項7】
発電手段と、
前記発電手段の出力電圧により充電される電池と、
前記出力電圧が入力され、前記発電手段による発電時間を計測する発電時間計測タイマと、
節電モードにおいて、動作開始後に前記電池の充電状態を演算し、該充電状態に基づいて自らの動作を停止する、又は前記節電モードを解除する処理を行う制御回路と、
所定時間より大きい発電時間が前記発電時間計測タイマにより計測されているか否かに応じて、前記制御回路の前記処理を開始させる開始信号を出力する開始信号出力回路と、
前記電子機器の情報表示を行う表示手段と、
を有し、
前記開始信号出力回路は、所与のタイミングにて前記開始信号を出力し、
前記表示手段による表示が更新されるタイミングを、前記所与のタイミングとする、
子機器。
【請求項8】
前記発電手段は、電荷を帯びたエレクトレット膜が設けられるエレクトレット基板と、前記エレクトレット膜に対向して配置される電極が設けられる対向基板と、前記エレクトレット基板と前記対向基板とを相対的に回転させる回転軸と、を含む静電誘導型の発電装置である、
請求項1~のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記電子機器の姿勢に応じて回転し、該回転を前記回転軸へ伝達する回転錘を有する、
請求項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の充電状態に基づいて節電モードを解除する機能を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発電装置と、発電装置の出力電圧により充電される二次電池を有する電子機器である電子時計が開示され、入出力エネルギー量を検出し、エネルギー収支を表示することが記載されている。また、その他にも、電子時計が備える制御回路によって二次電池の充電状態を把握し、二次電池の充電が十分でない場合、消費電力を抑制する節電モードに移行する技術が知られている。また、節電モードにおいて、制御回路が、定期的に二次電池の充電状態を確認し、二次電池が十分に充電された状態になった場合、節電モードを解除する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-52035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記のように、定期的に二次電池の充電状態を確認する構成においては、前回充電状態を確認した後、発電装置による発電が行われたか否かに関わらず、制御回路が充電状態を確認することとなる。すなわち、二次電池の充電値が増加しておらず、節電モードが解除される見込みがないにも関わらず、制御回路を起動させることとなる。その結果、電力を不要に消費することとなってしまう。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電池の充電状態に基づいて節電モードを解除する機能を有する電子機器において、消費電力を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下の通りである。
【0007】
(1)発電手段と、前記発電手段の出力電圧により充電される電池と、前記出力電圧が入力され、前記発電手段による発電時間を計測する発電時間計測タイマと、節電モードにおいて、動作開始後に前記電池の充電状態を演算し、該充電状態に基づいて自らの動作を停止する、又は前記節電モードを解除する処理を行う制御回路と、所定時間より大きい発電時間が前記発電時間計測タイマにより計測されているか否かに応じて、前記制御回路の前記処理を開始させる開始信号を出力する開始信号出力回路と、を有する電子機器。
【0008】
(2)(1)において、前記制御回路は、少なくとも、前記発電時間に応じた発電値に基づいて前記充電状態を演算する、電子機器。
【0009】
(3)(2)において、前記電池の電力を消費する負荷と、前記負荷による消費時間を計測する消費時間計測タイマと、をさらに有し、前記制御回路は、前記発電値と前記消費時間に応じた消費値とに基づいて前記充電状態を演算する、電子機器。
【0010】
(4)(1)~(3)のいずれかにおいて、前記電池の電池電圧を検出する検出回路をさらに有し、前記制御回路は、前記発電値、前記消費値、及び前記電池電圧に基づいて前記充電状態を演算する、電子機器。
【0011】
(5)(1)~(4)のいずれかにおいて、前記開始信号出力回路は、所与のタイミングにて前記開始信号を出力する、電子機器。
【0012】
(6)(1)~(4)のいずれかにおいて、前記開始信号出力回路は、所定時間より大きい発電時間が、所与のタイミングにて前記発電時間計測タイマにより計測されているか否かに応じて、前記開始信号を出力する、電子機器。
【0013】
(7)(5)又は(6)において、所定時間ごとのタイミングを前記所与のタイミングとして生成する時間計測タイマをさらに有する、電子機器。
【0014】
(8)(5)~(7)のいずれかにおいて、前記発電時間計測タイマが所定の時間よりも大きい発電時間を計測したタイミングを、前記所与のタイミングとする、電子機器。
【0015】
(9)(5)~(8)のいずれかにおいて、操作部を有し、ユーザによる前記操作部の操作があったタイミングを、前記所与のタイミングとする、電子機器。
【0016】
(10)(5)~(9)のいずれかにおいて、前記節電モードにおいて、前記制御回路によって所定の機能が動作するタイミングを、前記所与のタイミングとする、電子機器。
【0017】
(11)(5)~(10)のいずれかにおいて、 前記電子機器の情報表示を行う表示手段を有し、前記表示手段による表示が更新されるタイミングを、前記所与のタイミングとする、電子機器。
【0018】
(12)(1)~(11)のいずれかにおいて、前記発電手段は、電荷を帯びたエレクトレット膜が設けられるエレクトレット基板と、前記エレクトレット膜に対向して配置される電極が設けられる対向基板と、前記エレクトレット基板と前記対向基板とを相対的に回転させる回転軸と、を含む静電誘導型の発電装置である、電子機器。
【0019】
(13)(12)において、前記電子機器の姿勢に応じて回転し、該回転を前記回転軸へ伝達する回転錘を有する、電子機器。
【発明の効果】
【0020】
上記本発明の(1)~(13)の側面によれば、消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係る電子時計の全体構成を示す平面図である。
図2】本実施形態の発電手段を模式的に示す模式図である。
図3】本実施形態のエレクトレット基板を示す平面図である。
図4】本実施形態の対向基板を示す平面図である。
図5】静電誘導型の発電手段の作動原理の一例を説明する概略回路図である。
図6】本実施形態に係る電子時計のシステム構成を示すブロック図である。
図7】各種負荷による消費値と、それら負荷による消費が行われた時間の一例を示す図である。
図8】実施形態に係る電子時計に含まれる回路構成を示す図である。
図9】開始信号が入力された後の制御回路の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
図1は、本実施形態に係る電子時計の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、電子時計1は、主な構成として、文字板10と、秒針20a、分針20b、時針20cと、操作部30と、電池50と、制御回路60と、発電手段100とを有している。なお、図1においては、文字板10の裏側に配置される電池50、制御回路60、発電手段100を破線で示している。
【0024】
文字板10は、電子時計1の外観を構成する外装ケース内に配置されている。時刻針である秒針20a、分針20b、時針20cは、文字板10上の時字等を示すことにより時刻を表示する。
【0025】
操作部30は、ユーザからの操作を受け付ける。ユーザが操作部30を操作することにより、時刻修正や、電子時計1が備える種々の機能を発揮させることができる。
【0026】
電池50は、発電手段100の出力電圧により充電される二次電池であるとよい。具体的には、電池50は、例えば、リチウムイオン電池等であるとよい。電池50は電池電圧検出回路51(図6参照)に接続されており、電池電圧検出回路51で検出された電池電圧は制御回路60において管理されている。制御回路60は、電池50から供給される電力により駆動する。
【0027】
なお、図1に示した電子時計1のデザインは一例である。ここで示したもの以外にも、例えば、外装ケースを丸型でなく角型にしてもよいし、操作部30であるボタン及び竜頭の配置や数は任意であってもよい。また、図1においては、指針を秒針20a、分針20b、時針20cの3本としているが、これに限定されず、曜日、タイムゾーンやサマータイムの有無、電波の受信状態や電池の残量、各種の表示を行う表示針等を追加したりしてもよい。
【0028】
ここで、図2図5を参照して発電手段100の一例について具体的に説明する。図2は、本実施形態の発電手段を模式的に示す模式図である。図3は、本実施形態のエレクトレット基板を示す平面図である。図4は、本実施形態の対向基板を示す平面図である。図5は、静電誘導型の発電手段の作動原理の一例を説明する概略回路図である。
【0029】
本実施形態においては、静電誘導型の発電手段100を採用した。詳細については後述するが、発電手段100は、機械的な回転運動を電気エネルギーに変換して取り出すものである。
【0030】
図2に示すように、発電手段100は、エレクトレット基板110と、対向基板120と、対向基板130と、回転軸150とを有している。エレクトレット基板110及び回転軸150は金属からなるとよい。
【0031】
エレクトレット基板110は、円板形状であって、一方の面にエレクトレット膜111が設けられており、他方の面にエレクトレット膜112が設けられている。以下、エレクトレット基板110のうちエレクトレット膜111、112が設けられる面を、エレクトレット面111a、112aと呼ぶ。なお、ここで、円板形状とは、その部材が全体としておおむね平坦な円板形状をしていることを指しており、その面内に、適宜の貫通孔が設けられたり、外周部に切り欠きや凸部その他の加工が施されたりすることは差し支えない。
【0032】
図3に示すように、エレクトレット膜111は、周方向に互いに間隔を空けて並ぶように複数設けられている。なお、図示は省略するが、エレクトレット膜112も同様に、周方向に互いに間隔を空けて並ぶように複数設けられている。
【0033】
ここで、エレクトレット膜の材料には、帯電しやすい材料を用い、例えば負電荷に帯電する材料としては酸化珪素や、フッ素樹脂等がある。かかる材料の具体的な一例として、旭硝子株式会社製のフッ素樹脂であるCYTOP(登録商標)が挙げられる。さらに、その他にもエレクトレット膜の材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルデンジフルオライド、ポリビニルフルオライド等の高分子材料や、前述の酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素等の無機材料も使用することができる。
【0034】
発電手段100においては、エレクトレット基板110は回転軸150の回転に伴い回転する。
【0035】
対向基板120は、円板形状であって、エレクトレット基板110のエレクトレット面111aに対向する面に対向電極121が設けられている。以下、対向基板120のうち対向電極121が設けられると共にエレクトレット面111aに対向して配置される面を、電極面121aと呼ぶ。図4に示すように、対向電極121は、周方向に互いに間隔を空けて並ぶように複数設けられている。また、対向基板120は、その中心に軸孔123を有する。軸孔123には、回転軸150が挿通される。回転軸150は、対向基板120に対して固定されておらず、対向基板120に対して空転する。
【0036】
なお、図示は省略するが、対向基板130も対向基板120と同様の構成である。すなわち、対向基板130は、円板形状であって、エレクトレット基板110のエレクトレット面112aに対向する面に対向電極131が設けられている。以下、対向基板130のうち対向電極131が設けられると共にエレクトレット面112aに対向して配置される面を、電極面131aと呼ぶ。また、対向基板130は、回転軸150が挿通される軸孔133を有している。回転軸150は、対向基板130に対しても固定されておらず、対向基板130に対して空転する。
【0037】
なお、対向基板120は、例えば、対向電極121が一体的に形成された成形回路部品(MID:Molded Interconnect Device)であるとよい。ただし、これに限られるものではなく、対向基板120は、例えば、円板形状の基板上に、対向電極がパターニングされたフレキシブル回路基板(FPC:Flexible Printed Circuits)が貼り付けられてなるものであっても構わない。対向基板130についても同様である。
【0038】
対向基板120と対向基板130とは、図2に示すように、回転軸150が延伸する方向において、エレクトレット基板110に対して所定の間隔Gを空けて、エレクトレット基板110を挟むように配置されている。
【0039】
なお、エレクトレット膜や対向電極の平面形状は、図3図4に示したものに限られるものではない。また、例えば、エレクトレット基板110や対向基板120、130に周方向に所定の間隔を空けて並ぶ複数の貫通孔を形成し、それら貫通孔が形成されない領域に、エレクトレット膜や対向電極を配置する構成であってもよい。
【0040】
図5を参照して、静電誘導型の発電手段の作動原理の一例について説明する。なお、図5においては、対向基板120、130の図示は省略している。
【0041】
また、上述のように、対向基板120及び対向基板130は、電極が存在する領域と存在しない領域とが周方向に交互に配置される構成であり、エレクトレット基板110は、エレクトレット膜が設けられる領域と設けられない領域とが周方向に交互に配置される構成である。
【0042】
回転軸150の回転に伴いエレクトレット基板110が回転し、エレクトレット膜111と対向電極121とが正対する状態とそうでない状態が入れ替わり、かつ、エレクトレット膜112と対向電極131とが正対する状態とそうでない状態が入れ替わる。
【0043】
回転軸150は、例えば、図2に示す回転錘15の回転に伴い回転するとよい。なお、回転錘15の回転は、不図示の輪列を介して回転軸150に伝達されるものであってもよい。回転錘15は、電子時計1の姿勢に応じて回転するように設けられているとよい。例えば、電子時計1を腕に装着したユーザが歩行等する際のユーザの腕の動きに伴って回転するように設けられているとよい。
【0044】
また、エレクトレット膜111、112は、所定の帯電状態となるように形成されている。本実施形態においては、エレクトレット膜111、112は、共に負電荷を持つように帯電している。
【0045】
対向基板120の対向電極121がエレクトレット膜111に正対している状態では、エレクトレット膜111の表面電荷に誘導されて対向電極121に反対極性の電荷が蓄積される(本実施形態においては、正電荷が対向電極121に蓄積される)。その後、エレクトレット基板110が回転し、エレクトレット膜111が対向電極121に正対しない状態となると、対向電極121に誘導され蓄積された電荷が掃き出され、整流回路161により整流されて電気エネルギーとして取り出される。
【0046】
同様に、対向基板130の対向電極131がエレクトレット膜112に正対している状態では、エレクトレット膜112の表面電荷に誘導されて対向電極131に反対極性の電荷が蓄積される(本実施形態においては、正電荷が対向電極131に蓄積される)。その後、エレクトレット基板110が回転し、エレクトレット膜112が対向電極131に正対しない状態となると、対向電極131に誘導され蓄積された電荷が掃き出され、整流回路162により整流されて電気エネルギーとして取り出される。
【0047】
なお、図5においては、対向電極121と対向電極131とが周方向についての位相が異なるように、対向基板120及び対向基板130に配置されている例について示している。ただし、これに限られるものではなく、対向電極121と対向電極131は、周方向についての位相が同じになるように配置されていてもよい。
【0048】
さらに、図6を参照して、本実施形態に係る電子時計1のシステム構成の概要について説明する。図6は、本実施形態に係る電子時計のシステム構成を示すブロック図である。
【0049】
図6に示すように、電子時計1は、発振回路71と、分周回路72と、計時手段73と、表示手段74とを有している。
【0050】
発振回路71は、所定の周波数で振動する水晶振動子と電気的に接続されており、計時の基準となる発振信号を分周回路72に出力する。分周回路72は、発振回路71から入力された発振信号を分周して周期の異なる複数の信号に変換する。計時手段73は、分周回路72から入力される分周信号に基づいて内部時刻を計時する。表示手段74は、計時手段73により計時された時刻を表示する手段であり、例えば、図1で示した秒針20a、分針20b、時針20cや、日にちを表す数字が表示される日付表示板(不図示)等であるとよい。
【0051】
制御回路60は、プログラムに従って各種の情報処理を行う回路であり、マイクロコントローラを含んで構成される。制御回路60は、アラーム機能、クロノグラフ機能、電波受信機能、外部機器との通信機能などの電子時計1が備える各機能を制御するように動作してもよい。また、上記表示手段74は、制御回路60により制御される各機能に関する情報を表示する手段として機能してもよい。例えば、電波受信中であることや、電波の受信に成功又は失敗したことを表示手段74としての秒針20a、分針20b、時針20c等が文字板10上の所定の位置を指し示すことにより、ユーザに知らせる構成としてもよい。
【0052】
また、制御回路60は、マイクロコントローラが実行する機能として、充電状態演算手段61を含んでいる。また、制御回路60は、後述の充電収支値を記憶する充電収支値メモリ62を含んでいる。
【0053】
制御回路60は、電池50の充電状態に基づいて、電子時計1を、通常モードと、節電モード(充電警告モード、パワーセーブモードなどとも呼ばれる)とで切り替える。すなわち、電池50の電池電圧が低い状態において、消費電力を抑制する節電モードに切り替える。例えば、秒針20aの駆動機構が分針20bや時針20cの駆動機構とは異なり別々に動作可能な構成の場合、通常モードにおいては秒針20aを1秒毎に運針させて、節電モードにおいては秒針20aを2秒毎に運針させる。または、節電モードにおいては秒針20aを所定位置で停止させてもよい。また、制御回路60は、アラーム機能の制御など、消費電力の小さい動作については、節電モードにおいても行うこととしてもよい。
【0054】
節電モードにおいて、制御回路60は、その動作の停止と開始を繰り返している。それにより、消費電力を抑制している。そして、発電手段100の発電により、電池50の電池電圧が十分に回復した場合、節電モードを解除し、再び通常モードにおける動作を開始することとなる。具体的には、制御回路60が、充電状態演算手段61により、電池50の充電状態を演算し、充電収支値が所定の閾値以上であった場合に、節電モードを解除する。
【0055】
電池50の充電状態は、電池電圧検出回路51により検出された電池電圧に基づいて算出される。なお、発電手段100による出力電圧が高い場合、電池電圧検出回路51において実際の電池電圧よりも高い数値が検出されることがある。図2図5を参照して示した静電誘導型の発電手段100においては、比較的高い電圧が出力される。また、使用する電池によっても電池電圧検出回路51において実際の電池残容量に対する電池電圧よりも高い電圧が一時的に検出されることがある。そこで、本実施形態においては、電池電圧検出回路51により検出した電池電圧に加えて、充電収支値を用いて、電池50の電池電圧をより精度良く取得することとした。
【0056】
本実施形態において、充電収支値とは、発電手段100による発電値の積算値と、電子時計1が備える負荷による消費値の積算値とに基づいて算出される値である。発電値の積算値の方が消費値の積算値よりも大きい場合、充電収支値はプラスの値となり、電池電圧は増加することとなる。一方、発電値の積算値の方が消費値の積算値よりも小さい場合、充電収支値はマイナスの値となり、電池電圧は減少することとなる。以下、充電収支値の算出について説明する。
【0057】
図6に示すように、本実施形態に係る電子時計1は、発電時間計測タイマ81と、消費時間計測タイマ84とを有する。発電時間計測タイマ81は、発電手段100による発電が行われた時間を計測する。発電時間計測タイマ81は、発電手段100による発電が行われている間、カウントアップを行う。
【0058】
なお、本実施形態においては、単位時間における発電手段100による発電値(電流値)は一定であると仮定する。例えば、発電手段100により発電が行われた時間が20分であり、発電値が100μAであると仮定した場合、発電値の積算値は2000μA・minuteとなる。
【0059】
また、消費時間計測タイマ84は、負荷による消費が行われた時間を計測する。消費時間計測タイマ84は、負荷による消費が行われている間、カウントアップを行う。
【0060】
ここで、図7において、各種負荷による消費値(電流値)と、それら負荷による消費が行われた時間の一例を示す。図7において、消費値が1μAである通常運針が30分行われ、消費値が10μAである機能Aが10分行われ、消費値が20μAである機能Bが0分行われた場合の例について示している。図7に示す例においては、消費値の積算値は、130(=(1μA×30)+(10μA×10)+(20μA×0))μA・minuteとなる。
【0061】
なお、消費時間計測タイマ84は、負荷の種類に応じてカウントアップするとよい。例えば、図7の例においては、運針が行われた場合、単位時間当たりにカウントを1アップし、機能Aが行われた場合、単位時間当たりにカウントを10アップするとよい。
【0062】
発電値の積算値が2000μA・minuteであり、消費値の積算値が130μA・minuteである上記の例においては、充電収支値は、+1870μA・minuteとなる。すなわち、充電収支値はプラスの値であり、電池50の電池電圧は増加する。
【0063】
上記の例において、例えば、節電モードを解除する閾値が5000μA・minuteと設定されている場合、1870μA・minuteでは閾値に満たないため、節電モードは解除されない。なお、節電モードを解除する閾値は、電池電圧検出回路51が検出した電池電圧に基づいて決定されるとよい。すなわち、電池電圧検出回路51により検出された電池電圧が高い場合、節電モードを解除する閾値は低く設定し、電池電圧検出回路51により検出された電池電圧が低い場合、節電モードを解除する閾値は高く設定するとよい。
【0064】
例えば、電池電圧検出回路51により検出された電池電圧が高い場合、節電モードを解除する閾値を1500μA・minuteと設定するとよい。この場合において、上記のように充電収支値が1870μA・minuteであった場合、節電モードが解除されることとなる。
【0065】
ここで、上述したように、制御回路60は、節電モードにおいては、その動作を停止する。節電モードを解除するためには、制御回路60を起動させる必要がある。制御回路60は起動した状態において、充電状態の演算を行うためである。
【0066】
従来、節電モードにおいて、所定のタイミング毎に定期的に制御回路60を起動させ、充電状態の演算を行っていた。しかしながら、前回充電状態の演算を行った後、発電手段100による発電が行われていない場合、発電値は増加しない。そのため、充電収支値が節電モードを解除する閾値を超えていることはなく、節電モードが解除される見込みはない。そのような状態において、停止状態にある制御回路60を起動させ、充電状態の演算を行っても、不要に電力を消費するだけである。
【0067】
そこで、本実施形態においては、節電モードを解除できる見込みがある場合にのみ、制御回路60を起動させて、電池50の充電状態を演算し、節電モードを解除するか否かを判断することとした。以下、図8を参照して、節電モードにおける制御回路60の動作開始について具体的に説明する。
【0068】
図8は、本実施形態に係る電子時計に含まれる回路構成を示す図である。電子時計1は、図6でも示したように、発電時間計測タイマ81と、時間計測タイマ82と、消費時間計測タイマ84とを有する。さらに、電子時計1は、図8に示すように、比較器91と、AND回路92と、比較器93と、比較器83とを有する。なお、図8に示す比較器83は、図6に示す開始信号出力回路83に対応する構成である。
【0069】
本実施形態においては、発電時間計測タイマ81、時間計測タイマ82、比較器91、AND回路92、比較器93、比較器83を、制御回路60とは別の回路として構成した。また、消費時間計測タイマ84も制御回路60とは別の回路として構成した。ただし、消費時間計測タイマ84は必須の構成ではなく、消費時間計測タイマ84が有する機能を制御回路60に持たせても構わない。すなわち、制御回路60が、その内部にカウンタを備え、負荷による消費が行われた消費時間を計測してもよい。
【0070】
発電手段100による出力電圧は、比較器91に入力される。比較器91は、所定の閾値以上の出力電圧が入力されたことに伴って信号を出力する。また、AND回路92は、比較器91から信号が入力されて、かつ単位時間が経過した際に、発電時間計測タイマ81のカウントをアップさせる信号を出力する。
【0071】
また、時間計測タイマ82は、分周回路72から入力される信号に基づいて、時間を計測している。比較器93は、所与のタイミングにて、比較器83に対して信号を出力する。所与のタイミングは、例えば、時間計測タイマ82が時間の計測を開始してから数十分程度毎とするとよい。
【0072】
比較器83は、所与のタイミングにて、所定時間よりも大きい発電時間が発電時間計測タイマ81により計測されているか否かに応じて、制御回路60が電池50の充電状態を演算し、節電モードを解除するか否かを判断するための一連の処理動作を開始させる開始信号を出力する。すなわち、比較器83は、時間計測タイマ82が予め定められた数十分程度の時間をカウントした際に、発電時間計測タイマ81のカウントが所定の閾値よりも大きい場合に、開始信号を出力する。ここで、所定の閾値としては、例えば、0μAとするとよい。すなわち、前回充電状態演算手段61が充電状態を演算した後、発電手段100が少しでも発電を行った場合、制御回路60が動作を開始することとするとよい。ただし、所定の閾値は0μAに限られるものではなく、0よりも大きな値に設定しても構わない。
【0073】
以上のように、電子時計1においては、図8に示した構成を有することにより、発電手段100による発電が行われており、節電モードが解除される見込みがある場合にのみ、充電状態演算手段61による演算を行う。
【0074】
具体的には、制御回路60は、開始信号が入力されることにより、充電状態演算手段61により電池50の充電状態の演算を開始する。具体的には、まず、発電時間計測タイマ81により計測されている発電時間(カウント)を読み込む。また、消費時間計測タイマ84により計測されている消費時間(カウント)を読み込む。
【0075】
そして、制御回路60は、読み込んだ充電値と消費値に基づいて、充電状態演算手段61により充電収支値を算出する。充電収支値が所定の閾値以上であった場合、節電モードを解除して、通常モードへ移行する。なお、制御回路60は、警告充電フラグに基づいて、通常モードと節電モードとの切り替え制御を行うとよい。
【0076】
一方、充電収支値が所定の閾値未満であった場合、制御回路60は、自らの動作を再度停止する。そして、制御回路60は、次の開始信号が入力されるのを待つ。なお、制御回路60は、充電状態の演算後、発電時間計測タイマ81のカウントと、消費時間計測タイマ84のカウントをリセットするとよい。それらカウントがリセットされて、カウントが0となった状態において、再び、上記で説明したように発電時間及び消費時間の計測を行うとよい。また、制御回路60は、充電収支値メモリ62に、前回演算した充電収支値を記憶するとよい。充電収支値は、過去に演算した充電収支値の累積加算した値を記憶してもよい。累積加算した値は、通常モードへ移行した際、または、通常モードへ移行してから再度節電モードへと移行した際に値をリセットしてもよい。
【0077】
さらに、図9を参照して、開始信号が入力された後の制御回路60の動作について説明する。図9は、開始信号が入力された後の制御回路60の動作を示すフローチャートである。
【0078】
制御回路60は、開始信号出力回路83から出力された開始信号を入力することにより、(ステップS1)、処理動作を開始する(ステップS2)。
【0079】
制御回路60は、発電時間計測タイマ81のカウントに基づいて発電値を読み込む(ステップS3、図8参照)。さらに、制御回路60は、消費時間計測タイマ84のカウントに基づいて消費値を読み込む(ステップS4、図8参照)。そして、充電状態演算手段61により、発電値と消費値とに基づいて、充電収支値を演算する(ステップS5)。
【0080】
さらに、制御回路60は、充電収支値が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS6)。充電収支値が所定の閾値未満であった場合(ステップS6のNO)、制御回路60は、発電時間計測タイマ81及び消費時間計測タイマ84のカウンタをリセットする信号を出力すると共に(ステップS7、図8参照)、自らの動作を再度停止する(ステップS8)。
【0081】
一方、充電収支値が所定の閾値以上であった場合(ステップS6のYES)、制御回路60は、警告状態フラグを変更し(ステップS9)、通常モードへ移行する(ステップS10)。
【0082】
なお、本実施形態においては、時間計測タイマ82が時間を計測し、所与のタイミングにて、発電時間計測タイマ81によるカウント(発電時間)に基づいて制御回路60の動作を開始させる開始信号を出力することとしたが、開始信号の出力のタイミングはこれに限られるものではない。
【0083】
例えば、時間計測タイマ82のカウントに関わらず、発電時間計測タイマ81が所定の時間よりも大きい発電時間を計測した場合を所与のタイミングとして、開始信号出力回路83が制御回路60の動作を開始させる開始信号を出力してもよい。
【0084】
または、ユーザによる操作部30の操作により、電子時計1が何らかの所定の機能の動作を行うこととなった場合、発電時間計測タイマ81によるカウント(発電時間)に基づいて開始信号を出力し、制御回路60の動作を開始することとしてもよい。すなわち、ユーザによる操作部30の操作があった場合を所与のタイミングとして、それにより制御回路60の動作が開始するついでに、充電状態演算手段61による充電状態の演算を行ってもよい。また、ユーザによる操作部30の操作により、予め決められた時間経過後に行われる所定の機能の動作を行うこととなった場合、その動作が開始する際に、発電時間計測タイマ81によるカウント(発電時間)に基づいて開始信号を出力し、制御回路60の動作を開始することとしてもよい。
【0085】
または、電子時計1が有する所定の機能のうち、節電モードにおいても動作可能な機能が動作を行うこととなった場合を所与のタイミングとして、発電時間計測タイマ81によるカウント(発電時間)に基づいて開始信号を出力し、制御回路60の動作を開始することとしてもよい。
【0086】
または、所定のタイミング毎に行われる動作、例えば、指針(秒針20a、分針20b、時針20c、表示針等)や日付表示板や曜日表示板を動作させる際に、言い換えると、表示手段74が情報表示の更新を行う場合を所与のタイミングとして、発電時間計測タイマ81によるカウント(発電時間)に基づいて開始信号を出力し、制御回路60の動作を開始することとしてもよい。
【0087】
なお、上述のユーザによる操作部30の操作により、電子時計1が何らかの所定の機能の動作を行うこととなった場合や、電子時計1が有する所定の機能のうち、節電モードにおいても動作可能な機能が動作を行うこととなった場合や、表示手段74が情報表示の更新を行う場合など、充電状態の演算以外の動作が行われて制御回路60が起動することになった場合に、開始信号を出力して制御回路60の充電状態の演算動作を開始させることとしてもよい。これにより、充電状態の演算動作のためだけに制御回路60が起動することが回避できるため、消費電力を低減することができる。
【0088】
なお、制御回路60が停止した状態が長時間に亘って維持され、時間計測タイマ82がオーバーフローすることにより電子時計1に不具合が生じることを回避するために、発電時間計測タイマ81によるカウントに関わらず、時間計測タイマ82が所定の時間を計測した場合、開始信号を出力することとしてもよい。例えば、時間計測タイマ82が計測を開始してから24時間、開始信号出力回路83が開始信号を出力していない場合、強制的に開始信号出力させて、制御回路60の動作を開始させることとしてもよい。
【0089】
なお、本実施形態においては、発電手段100における発電値が所定の閾値より大きい場合に、制御回路60に対して開始信号を出力する例について説明したが、開始信号を出力するトリガとして、消費値を含めてもよい。すなわち、所定時間における発電値と消費値の合計値が、所定の閾値よりも大きい場合に、制御回路60に対して開始信号を出力することとしてもよい。例えば、所定の閾値を0とした場合、発電値と消費値との合計値が、0よりも大きい場合に、制御回路60に対して開始信号を出力することしてもよい。発電値が0よりも大きい場合であっても、その発電値よりも消費値が大きい場合、電池50の充電量は減少することとなる。そのような状態において、制御回路60の動作を開始し、電池50の充電状態を演算しても、節電モードが解除される見込みはない。発電値に加えて、消費値を考慮した値に基づいて、開始信号の出力を制御することにより、不要に電力を消費することをより抑制することが可能となる。
【0090】
なお、本実施形態においては、発電手段100として静電誘導型の発電装置を示したが、これに限られるものではない。例えば、発電手段100として、太陽電池を用いてもよい。太陽電池は、文字板10の裏側に配置されており、文字板10を透過した光が入射されることにより発電する。このような太陽電池は、例えば、シリコン等からなる半導体層と、その半導体層の上面又は下面の少なくとも一方に配置される電極層とを含み、光が入射されることにより半導体層で発生した電荷を、電極層で回収し、電極層から電池50へ電力を供給する。なお、太陽電池を用いた場合、照度に応じて、発電時間計測タイマ81のカウントを設定するとよい。例えば、照度が低い場合、単位時間当たりにカウントを1アップし、照度が高い場合、単位時間当たりにカウントを2アップするよう設定するとよい。その他にも、発電手段100として熱発電を行う発電装置等を用いても構わない。
【0091】
なお、上記実施形態においては、電子時計1を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、少なくとも、電池50と発電手段100とを含む電子機器であればよい。例えば、小型の照明機器などであっても構わない。
【0092】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
【符号の説明】
【0093】
1 電子時計、10 文字板、15 回転錘、20a 秒針、20b 分針、20c 時針、30 操作部、50 電池、51 電池電圧検出回路、60 制御回路、61 充電状態演算手段、62 充電収支値メモリ、71 発振回路、72 分周回路、73 計時手段、74 表示手段、81 発電時間計測タイマ、82 時間計測タイマ、83 開始信号出力回路、84 消費時間計測タイマ、91 比較器、92 AND回路、93 比較器、100 発電手段、110 エレクトレット基板、111,112 エレクトレット膜、120,130 対向基板、121,131 対向電極、150 回転軸、161,162 整流回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9