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▶ クセリア ファーマシューティカルズ エーピーエスの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】ダプトマイシン製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/12 20060101AFI20230220BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20230220BHJP
   A61K 9/19 20060101ALI20230220BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20230220BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230220BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20230220BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20230220BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20230220BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
A61K38/12
A61K9/14
A61K9/19
A61K47/02
A61K47/12
A61K47/18
A61K47/22
A61K47/26
A61P31/04
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020505206
(86)(22)【出願日】2018-08-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-05
(86)【国際出願番号】 EP2018073141
(87)【国際公開番号】W WO2019043008
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2021-06-30
(31)【優先権主張番号】62/552,630
(32)【優先日】2017-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/663,247
(32)【優先日】2018-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505371232
【氏名又は名称】クセリア ファーマシューティカルズ エーピーエス
【氏名又は名称原語表記】Xellia Pharmaceuticals ApS
【住所又は居所原語表記】11 Dalslandsgade,DK-2300 Copenhagen S,DENMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェテク モチュニク、アニタ
(72)【発明者】
【氏名】トミッチ、スティピツァ
(72)【発明者】
【氏名】フミッチ、バルバラ
【審査官】原口 美和
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-535911(JP,A)
【文献】特表2013-511522(JP,A)
【文献】特表2013-511557(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106943587(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/12
A61K 9/14
A61K 9/19
A61K 47/10
A61K 47/12
A61K 47/18
A61K 47/26
A61K 47/40
A61K 47/44
A61P 31/04
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射投与用の液体形態への再構成に適した固体医薬組成物であって、
ダプトマイシンと、
アラニン、アルギニン、アスパラギン、ヒスチジン、リシン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、およびN-アセチル-D-アラニンから選択される少なくともつのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩
を含む、
前記固体医薬組成物。
【請求項2】
前記少なくともつのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩のうちの第1のアミノ酸または誘導体、またはその薬学的に許容される塩は、ヒスチジンまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の固体医薬組成物。
【請求項3】
前記第1のアミノ酸の薬学的に許容される塩が塩酸ヒスチジンである、請求項に記載の固体医薬組成物。
【請求項4】
前記少なくとも2つのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩のうちの第2のアミノ酸または誘導体、またはその薬学的に許容される塩は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、リシン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、およびN-アセチル-D-アラニン、またはそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項またはに記載の固体医薬組成物。
【請求項5】
前記少なくとも2つのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩のうちの第2のアミノ酸または誘導体、またはその薬学的に許容される塩は、アルギニンまたはオルニチンまたはそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項2または3に記載の固体医薬組成物。
【請求項6】
前記第2のアミノ酸または誘導体、またはその薬学的に許容される塩がアルギニンまたはその薬学的に許容される塩である、請求項に記載の固体医薬組成物。
【請求項7】
ダプトマイシンと前記少なくともつのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩と、のモル比が、1:0.5から1:6である、請求項1~6のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項8】
ダプトマイシンと前記少なくともつのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩と、のモル比が、1:2から1:5である、請求項1~のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項9】
ダプトマイシンと前記少なくともつのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩と、のモル比が1:3から1:5である、請求項1~のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項10】
クエン酸、酒石酸、コハク酸、および乳酸から選択される有機酸をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項11】
ダプトマイシンと有機酸とのモル比が0.5:1から1:6である、請求項10に記載の固体医薬組成物。
【請求項12】
グルミンをさらに含む、請求項に記載の固体医薬組成物。
【請求項13】
前記固体医薬組成物が凍結乾燥または噴霧乾燥または流動床乾燥されたものである、請求項1~12のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項14】
カルシウムをさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項15】
カルシウムが、塩化カルシウム(CaCl)、塩化カルシウム二水和物、塩化カルシウム六水和物、クエン酸カルシウム、Ca-α‐D-ヘプタグルコネート、または酢酸カルシウムから選択される、請求項14に記載の固体医薬組成物。
【請求項16】
ダプトマイシンとカルシウムとのモル比が1:1から1:3であり、例えば1:1、1:2、または1:3である、請求項14または15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
ダプトマイシンと、
アラニン、アルギニン、アスパラギン、ヒスチジン、リシン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、およびN-アセチル-D-アラニンから選択される前記少なくともつのアミノ酸または誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩と
を含む溶液を準備し、
適切なpH調整剤を用いて前記溶液のpHを3ら9に調整し、
凍結乾燥または噴霧乾燥または流動床乾燥して固体医薬組成物を得ることを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の固体医薬組成物を製造するためのプロセス。
【請求項18】
適切なpH調整剤を用いて前記溶液のpHを4ら7のpHに調整する、請求項17に記載の固体医薬組成物を製造するためのプロセス。
【請求項19】
グラム陽性細菌により引き起こされる微生物感染症の治療に使用するための請求項1~16のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項20】
皮膚および軟部組織感染症(cSSTI)、黄色ブドウ球菌血流感染症(菌血症)の治療に使用するための、請求項19に記載の固体医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダプトマイシンと少なくとも1つのアミノ酸とを含む組成物、そのような組成物を提供する方法、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
リポペプチド類は、抗真菌活性だけでなく多剤耐性細菌に対する非常に効果的な抗菌作用を示す強力な抗感染薬群の代表である。侵襲性で生命を脅かすことのある感染症と戦うためにダプトマイシンなどの広範なリポペプチド薬が現在市場で入手可能である。
【0003】
ダプトマイシンは、メチシリン耐性株およびバンコマイシン耐性株などのグラム陽性病原体によって引き起こされる感染症の治療薬として2003年に米国食品医薬品局(FDA)によって承認された最初の環状リポペプチド抗生物質である。市場で入手可能な他のすべての抗菌剤とは異なる独自の作用メカニズムのために、ダプトマイシンは多くの耐性株が獲得した耐性メカニズムを克服できる。ダプトマイシンに対する耐性の発生がほとんど報告されていないことを考慮すると、この薬剤は現在の臨床現場にとって非常に重要になっている。
【0004】
ダプトマイシン(式1)は13アミノ酸ペプチドのN末端に結合したデカノイル側鎖で構成されており、それらアミノ酸のうちの10個が環状構造を形成し、残りの3個が鎖を形成している。この分子の環状部分は、キヌレニンのC末端カルボキシル基と4番目の残基(トレオニン)との間のエステル結合を介して側鎖に結合している。
【0005】
【化1】
入手可能文献によれば、ダプトマイシンは加水分解による分解を受けやすく、弱酸性溶液中でasp-9残基でのアスパルチルトランスペプチド化によって分解すると知られている。
【0006】
非特許文献1、2、3によれば、この分解経路には、Asp9側鎖のカルボニル炭素の攻撃によって形成されるスクシンイミド中間体(アンヒドロダプトマイシン)の形成と、これに続くアンヒドロダプトマイシンスクシンイミドの再水和によって形成される2つのアスパラギン酸異性体の可逆的形成が含まれる。
【0007】
非特許文献1、4には、ダプトマイシンを失わせる未知の並行経路が観察されるとともにアスパラギニル脱アミド、エステル加水分解、および/またはペプチド結合切断を含むと考えられることがさらに開示されている。
【0008】
酸性、中性、およびアルカリ性条件下でのダプトマイシンの分解経路は、アルカリ性条件下で起こるエステル加水分解、pH3~6の範囲での優勢な経路であるアスパルチルトランスペプチド化、低pHで生じる未知の分解経路として知られている。pH依存の不純物形成に加えて温度がダプトマイシンの分解を引き起こす別の要因である。
【0009】
ダプトマイシンは、静脈内注入用の凍結乾燥粉末の形で現在市販されている(キュビシン(登録商標)及びキュビシンRF(登録商標))。キュビシン(登録商標)のラベルによれば、唯一の不活性成分は、pH調整に使用される水酸化ナトリウムである。しかし、キュビシン(登録商標)は、そのラベルによると、2℃~8℃の冷蔵温度で貯蔵するのがよく、過度の熱にさらさないことが必要である。
【0010】
一方、キュビシンRF(登録商標)は、入手可能なラベルによると、500mgのダプトマイシンを含む凍結乾燥粉末として供給され、713mgのスクロースとpH調整に使用される水酸化ナトリウムとを含む。再溶解(reconstitution)時の溶液のpHは6.8である。キュビシンRF(登録商標)は、20℃から25℃で貯蔵したほうがよく、許容温度変動は15℃から30℃である。
【0011】
特許文献1は、ダプトマイシンと、スクロースまたはグリシンなどの糖とを含む粉末ダプトマイシン組成物を開示している。
特許文献2は、薬学的に許容される抗酸化剤、薬学的に許容される有機酸またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるグルコース誘導体またはその薬学的に許容される塩、またはそれらの組み合わせであり得る添加物を含む凍結乾燥ダプトマイシン製剤を開示している。
【0012】
特許文献3は、ダプトマイシンとリン酸トコフェリル加水分解物とを含む製剤に関する。
特許文献4は、ダプトマイシンとポリエチレングリコールとを含む粉末製剤を報告している。
【0013】
特許文献5は、ダプトマイシンと保存剤とを含む凍結乾燥組成物に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】国際公開第2011/063419号
【文献】国際公開第2014/041425号
【文献】国際公開第2014/045296号
【文献】国際公開第2013/103801号
【文献】国際公開第2016/098009号
【非特許文献】
【0015】
【文献】Kirsch et al.、Pharmaceutical Research、1989年
【文献】Muangsiri et al.、International Journal of Pharmaceutics、2005年
【文献】Muangsiri et al.、Journal of Pharmaceutical Sciences、2001年
【文献】Muangsiri et al.、Journal of Pharmaceutical Sciences、2001年、p1067
【発明の概要】
【0016】
本明細書では、ダプトマイシンと、少なくとも1つのアミノ酸またはその薬学的に許容される塩または誘導体とを含む安定な医薬製剤が提供される。
本発明によれば、ダプトマイシンと、アラニン、アルギニン、アスパラギン、ヒスチジン、イソロイシン、リシン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、およびチロシンから選択される少なくとも1つのアミノ酸またはその薬学的に許容される塩または誘導体とを含む安定な医薬製剤が提供される。
【0017】
本発明の一態様では、ダプトマイシン組成物は、2つ以上のアミノ酸またはそれらの薬学的に許容される塩または誘導体を含む。
本発明のさらなる態様では、本明細書に開示されるダプトマイシン組成物は、2つ以上のアミノ酸またはそれらの薬学的に許容される塩または誘導体を含む。さらなる態様によれば、前記2つ以上のアミノ酸のうちの少なくとも1つのアミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、ヒスチジン、イソロイシン、リシン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、およびチロシンから選択されるかまたはその薬学的に許容される塩または誘導体である。
【0018】
本発明の一態様では、ダプトマイシン組成物は少なくともN-アセチル-D-アラニンを含む。
本発明の一態様では、ダプトマイシン組成物は、少なくともヒスチジンまたはその薬学的に許容される塩または誘導体を含む。
【0019】
本発明のさらなる態様において、薬学的に許容される塩は塩酸ヒスチジンである。
さらに一態様によれば、本発明のダプトマイシン組成物は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、イソロイシン、リシン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、およびチロシンから選択される第2のアミノ酸またはその薬学的に許容される塩または誘導体を含む。さらなる態様では、本発明のダプトマイシン組成物は、アルギニンまたはオルニチンから選択される第2のアミノ酸を含む。さらに一態様によれば、前記第2のアミノ酸はアルギニンである。
【0020】
本発明による医薬組成物は、ダプトマイシンと少なくとも1つのアミノ酸またはその薬学的に許容される塩または誘導体とのモル比が約1:0.5~約1:6であるか、または約1:2~約1:5であるか、または1:3~約1:5である。
【0021】
本発明の一態様では、ダプトマイシン組成物は、ヒスチジン、アルギニン、およびリシン;またはヒスチジン、プロリン、およびアラニン;またはプロリン、アラニン、およびアスパラギン;またはヒスチジン、フェニルアラニン、およびトリプトファンから選択される3つ以上のアミノ酸またはそれらの薬学的に許容される塩を含む。本発明のさらなる態様において、3つ以上のアミノ酸またはそれらの薬学的に許容される塩は、塩酸ヒスチジン、フェニルアラニン、およびトリプトファンから選択される。
【0022】
さらなる態様において、本発明の組成物中のダプトマイシンの濃度は、約0.5mg/mL~約500mg/mLである。
さらに一態様によれば、本発明の組成物中のダプトマイシンの濃度は、約20mg/mL~約400mg/mLである。
【0023】
さらに一態様によれば、本発明の組成物中のダプトマイシンの濃度は、約50mg/mL~約300mg/mLである。
さらなる態様では、本発明の組成物はさらに有機酸を含む。さらなる態様によれば、前記有機酸は、アコニット酸、トリカルバリン酸(tricarbalic acid)、メタンスルホン酸、フマル酸、グリセリン酸、グリコール酸、グルコン酸、マレイン酸、酢酸、ピコリン酸、ギ酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、乳酸からなる群から選択される。さらなる態様によれば、本発明の組成物は、ギ酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、および乳酸からなる群から選択される有機酸を含む。
【0024】
本発明による医薬組成物は、ダプトマイシンと有機酸とのモル比が、約0.5:1から約1:6であり、例えば約0.5:1、約0.5:2、約0.5:3、約0.5:4、約0.5:5、約0.5:6、約1:1、約1:2、約1:3、約1:4、約1:5または約1:6である。
【0025】
本発明には、カルシウムをさらに含む上述した製剤が包含される。一態様によれば、当該組成物中のカルシウムは、塩化カルシウム(CaCl)、塩化カルシウム二水和物、塩化カルシウム六水和物、クエン酸カルシウム、Ca-α-D-ヘプタグルコネート、または酢酸カルシウムからなる群から選択される。さらに別の態様によれば、本発明によるダプトマイシン組成物は、塩化カルシウム二水和物または塩化カルシウム六水和物を含む。
【0026】
本発明による医薬組成物は、ダプトマイシンとカルシウムとのモル比が約1:1から約1:3であり、例えば約1:1、約1:2、または約1:3である。
さらに、PEG400またはPEG600などのポリエチレングリコール(PEG)と、ポリプロピレングリコール(PPG)と、PS20またはPS80などのポリソルベート(PS)と、エタノールまたはイソブチルアルコールなどのアルコールと、またはそれらの混合物を製剤の最大3%V/Vまでの添加が、固体製剤の再溶解時間を大幅に短縮することが発見された。
【0027】
一態様では、本発明によるダプトマイシン組成物は、カルシウムおよびポリエチレングリコール(PEG)、例えばPEG400またはPEG600、ポリプロピレングリコール(PPG)、PS20またはPS80などのポリソルベート(PS)をさらに含む。
【0028】
一態様では、本発明によるダプトマイシン組成物は、塩化カルシウム二水和物または塩化カルシウム六水和物とポリプロピレングリコール(PPG)とをさらに含む。
一態様では、本発明によるダプトマイシン組成物は、塩化カルシウム二水和物または塩化カルシウム六水和物とポリプロピレングリコール(PPG)とをさらに含む。
【0029】
さらに別の態様では、少なくとも1つのアミノ酸と、塩化カルシウム二水和物または塩化カルシウム六水和物と、ポリプロピレングリコール(PPG)とを含むダプトマイシン組成物が提供される。
【0030】
さらに別の態様では、2つのアミノ酸と、塩化カルシウム二水和物または塩化カルシウム六水和物と、ポリプロピレングリコール(PPG)とを含むダプトマイシン組成物が提供される。
【0031】
さらに別の態様では、L-Hisまたはその薬学的に許容される塩と、L-アルギニンと、塩化カルシウムと、ポリプロピレングリコールとを含むダプトマイシン組成物が提供される。
【0032】
さらに、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンまたはスルホブチルエーテル--β-シクロデキストリンなどのシクロデキストリンを、ダプトマイシンとシクロデキストリンのモル比で約1:0.1から約1:1で、例えば約1:0.1から約1:0.5で添加することが、固形製剤の再溶解時間を改善することが見出された。
【0033】
一態様において、カルシウムと、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンまたはスルホブチルエーテル-β-シクロデキストリンなどのシクロデキストリンとを含むダプトマイシン組成物が提供される。本発明のさらなる態様では、ダプトマイシン組成物は、2つのアミノ酸と、塩化カルシウムと、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンまたはスルホブチルエーテル-β-シクロデキストリンとを含む。さらに、本発明の組成物は、抗酸化剤、界面活性剤、脂質、糖、アミノ糖、錯化剤、保存剤、安定剤、増量剤、緩衝剤、希釈剤、賦形剤、可溶化剤および結合剤などの1つ以上の薬学的に許容される添加剤をさらに含んでもよい。
【0034】
本発明の一態様では、アミノ糖はメグルミンである。
本発明による医薬組成物は、ダプトマイシンとメグルミンなどのアミノ糖とのモル比が約1:1から約1:3であり、例えば約1:1、約1:2または約1:3である。
【0035】
本発明には、固体である上記に開示された組成物が包含される。本発明によるダプトマイシン組成物の一態様によれば、組成物は凍結乾燥、噴霧乾燥、または流動床乾燥されたものである。
【0036】
本明細書で提供される製剤は、室温(25℃)で、約20℃、約15℃、約10℃の温度などの室温未満で、および2~8℃などの冷蔵条件で貯蔵することができる。
本発明による医薬組成物は、約200mg/mlから約400mg/mlのダプトマイシンを含み、医薬組成物は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、ヒスチジン、塩酸ヒスチジン、イソロイシン、リシン、N-アセチル-D-アラニン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、およびチロシンから選択される2つのアミノ酸またはその薬学的に許容される塩または誘導体を含み、ダプトマイシンと各アミノ酸とのモル比は約1:0.5から約1:6であり、医薬組成物はカルシウムを含み、ダプトマイシンとカルシウムとのモル比は約1:1から約1:3である。
【0037】
一態様によれば、本発明による医薬組成物は、ダプトマイシン、カルシウム、ヒスチジン、およびアルギニンを約1:1:3:4のモル比で含む。
さらに一態様によれば、本発明の医薬組成物は、約0.1~約3%v/vの量のポリプロピレングリコールをさらに含む。
【0038】
本発明のさらなる態様では、ポリプロピレングリコールを約0.5%v/vの量で含む医薬組成物に関する。
さらに別の態様では、本発明による医薬組成物は、ポリプロピレングリコールを約0.25%v/vの量で含む。
【0039】
本発明の一態様では、組成物は、ダプトマイシンおよび少なくとも1つのアミノ酸の溶液を準備し、適切なpH調整剤を用いて当該溶液のpHを約3~約9のpHに調整し、組成物を凍結乾燥、噴霧乾燥または流動床乾燥して固体組成物にするプロセスによって調製される。
【0040】
本発明の一態様では、組成物は、ダプトマイシンおよび少なくとも1つのアミノ酸の溶液を準備し、適切なpH調整剤を用いて当該溶液のpHを約4~約7のpHに調整し、組成物を凍結乾燥、噴霧乾燥または流動床乾燥して固体組成物にするプロセスによって調製される。
【0041】
さらなる態様において、本発明によるプロセスは、適切な溶媒/希釈剤で固体組成物を再溶解する工程をさらに含む。
さらに別の態様では、本発明のプロセスは、適切な溶媒/希釈剤で希釈する工程をさらに含む。
【0042】
さらに、本発明は、特にグラム陽性生物によって引き起こされる微生物感染の治療に使用するための医薬組成物を提供する。
最後に、本発明は、一態様において、皮膚および軟部組織感染症(cSSTI)、黄色ブドウ球菌血流感染症(菌血症)の治療に使用するための医薬組成物を提供する。
【0043】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明および実施例から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な説明および実施例は、本発明の特定の実施形態を示しているが、例示目的のみであり、いかなる方法でも本発明の技術思想の広がりまたは範囲を限定することを意図していない。
【発明を実施するための形態】
【0044】
ダプトマイシンの安定で薬学的に許容される組成物が発見され本明細書で報告される。
驚くべきことに、ダプトマイシンが本発明に従って製剤化されると、分解生成物の形成が遅延されることが発見され、したがって、そのような製剤は化学的および物理的の両方で安定であり、貯蔵条件および取り扱いがより柔軟になる。
【0045】
本明細書で使用される「安定」という用語は、ダプトマイシンを含む医薬製剤が医薬品としての有用性を有するのに十分な安定性を有することを指す。
ここで開示する製剤は、ダプトマイシンの有効性および効力の保持に関して許容可能な安定性を示し、活性物質から望ましくない関連物質への許容できない分解を避け、薬学的に望ましい外観を保持する。
【0046】
本明細書で使用される「医薬組成物」または「薬学的に許容される組成物」という用語は、獣医学的使用におよびヒトの医薬的使用に適した組成物を意味しており、当該組成物は一般に安全で、比較的無毒であり、許容できない副作用を引き起こさず、および薬学的に許容される添加剤、例えば、限定ではないが溶媒、担体、抗酸化剤、界面活性剤、脂質、糖、アミノ糖、有機酸、錯化剤、保存剤、安定剤、増量剤、緩衝剤、希釈剤、賦形剤、可溶化剤および結合剤を含む。
【0047】
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」、「医薬製剤」、「組成物」および「製剤」という用語は互換的に使用される。
本明細書で使用される「アミノ酸」という用語は、アミノ酸だけでなく、その薬学的に許容される塩および誘導体も意味する。
【0048】
添加剤について、溶媒、担体、抗酸化剤、界面活性剤、脂質、糖、アミノ糖、有機酸、錯化剤、保存剤、安定剤、増量剤、緩衝剤、希釈剤、賦形剤、可溶化剤、および結合剤などに限定されない。本明細書で使用される「薬学的に許容される」とは、一般に無毒で生物学的またはその他の望ましくない医薬組成物の調製に有用であることを意味し、さらに、着目している薬剤の許容できない薬理的失活を引き起こさず、人間および/または動物の治療での使用に許容される。
【0049】
本明細書で使用される用語「治療有効量」のダプトマイシン化合物は、治療される疾患の症状の1つ以上に対する治療反応を生じるのに十分な患者に投与されるダプトマイシンの量を指す。
【0050】
「pH調整剤」は、溶液のpHを変化させるすなわち上昇または低下させることのできる試薬であり、例えば酸、塩基、またはその塩である。
本明細書で使用される「約」という用語は、着目している数値または範囲の±10%として定義される。
【0051】
本明細書で使用される「目標pH(targeted pH)」という用語は、着目している数値または範囲の±0.1と定義される。
本発明で開示されるアミノ酸誘導体は、アミノ基、カルボキシ基、側鎖官能基での反応から、またはヘテロ原子による任意の水素の置換から生じるアミノ酸の誘導体として定義される。
【0052】
本発明で開示するアミノ糖は、ヒドロキシル基の1つがアミノ基または置換アミノ基で置換された糖骨格を有する化合物として定義される。N-アセチルグルコサミンなどのアミン含有糖の誘導体もこの化合物群の一部である。
【0053】
本発明の製剤は、アミノ酸を含まないダプトマイシン組成物を同じ条件下で貯蔵した場合と比較して、HPLC分析により測定された初期時点でおよび典型的な貯蔵条件下で貯蔵された他の時点での顕著に低い不純物レベルを示す。
【0054】
得られた結果は、本発明による組成物が典型的な貯蔵条件下で貯蔵される場合の経時的な不純物の増加が顕著に遅くなることをさらに示している。
本発明によるダプトマイシンの安定な医薬組成物は、適切な温度での典型的な貯蔵を可能にする十分な安定性を有する。典型的な貯蔵温度範囲は、妥当な期間にわたって、2℃から30℃である。
【0055】
本発明によるダプトマイシンの薬学的に許容される製剤は、約25℃(室温)の温度、室温未満、および例えば約2~8℃の冷蔵温度において、約7日(1週間)、約14日(2週間)、約30日(1ヶ月)、約60日(2ヶ月)、約150日(5ヶ月)、約180日(6ヶ月)、約12ヶ月(1年)以上の期間を含む典型的な貯蔵過程の条件において安定である。
【0056】
好ましくは、本発明の製剤は、室温で例えば25℃で貯蔵される。
本発明の一実施形態では、ダプトマイシンの安定で薬学的に許容される組成物は、少なくとも1つのアミノ酸またはその薬学的に許容される塩または誘導体を含む。
【0057】
本発明により提供される安定な医薬製剤は、ダプトマイシンと、アラニン、アルギニン、アスパラギン、ヒスチジン、塩酸ヒスチジン、イソロイシン、リシン、N-アセチル-D-アラニン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、およびチロシンから選択される少なくとも1つのアミノ酸またはその薬学的に許容される塩または誘導体とを含む。
【0058】
本発明の一態様では、本明細書に開示されるダプトマイシン組成物は、2つ以上のアミノ酸またはそれらの薬学的に許容される塩または誘導体を含む。
本発明の製剤は、治療有効量のダプトマイシンを含む。治療有効量は、約0.5mg/mL~約500mg/mLの範囲、約20mg/mL~約400mg/mLの範囲、約50mg/mL~約300mg/mLの範囲の濃度が含まれ、例えば、約0.5mg/mL、約1mg/mL、約3mg/mL、約5mg/mL、約10mg/mL、約15mg/mL、約20mg/mL、約25mg/mL、約30mg/mL、約35mg/mL、約40mg/mL、約50mg/mL、約60mg/mL、約70mg/mL、約80mg/mL、約90mg/mL、約100mg/mL、約110mg/mL、約120mg/mL、約130mg/mL、約140mg/mL、約150mg/mL、約160mg/mL、約170mg/mL、約180mg/mL、約190mg/mL、約200mg/mL、約210mg/mL、約220mg/mL、約230mg/mL、約240mg/mL、約250mg/mL、約260mg/mL、約270mg/mL、約280mg/mL、約290mg/mL、約300mg/mL、約350mg/mL、約400mg/mL、約450mg/mLおよび約500mg/mLの濃度である。
【0059】
本発明によれば、製剤を適切な希釈剤で再溶解することができる。
さらに、より低い治療有効濃度のダプトマイシンを達成するために、本発明による組成物を適切な希釈剤でさらに希釈してもよい。
【0060】
本明細書における「希釈剤」は、薬学的に許容されるものであり、ヒトへの投与にとって安全かつ非毒性であり、再溶解製剤のまたはさらなる希釈製剤の調製に適したものである。
【0061】
例示的な希釈剤には、注射用の滅菌水、注射用の静菌水(BWFI)、滅菌生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム)、リンゲル液またはデキストロース溶液が含まれる。
本明細書で説明するダプトマイシンの製剤は、注射によって、例えば、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、病変内、頭蓋内、または注入によって投与されることを意図している。
【0062】
本発明の範囲には、右心系感染性心内膜炎(RIE)を伴うものを含め、複雑な皮膚および軟部組織感染症(cSSTI)、黄色ブドウ球菌血流感染症(菌血症)などのグラム陽性細菌によって引き起こされる疾患を治療するために、本明細書に開示されるダプトマイシンの医薬製剤を使用することも含まれる。
【0063】
これらの使用は、本発明による治療有効量の製剤を患者に投与すること、または本発明の医薬製剤から調製された治療有効量の製剤を患者に投与することを含む。
方法
本発明による組成物は、ダプトマイシンおよび1つのアミノ酸の液体溶液を準備するかまたはダプトマイシンおよび2つ以上のアミノ酸の液体溶液を準備し、当該溶液のpHを適切なpH調整剤で所望のpHに調整し、バイアルあたりのダプトマイシンが所望の量になるように当該溶液をバイアルに移し、凍結乾燥することにより調製された。
【0064】
凍結乾燥後、不純物の初期時点レベルをHPLCで測定し、その後、バイアルを、例えば60℃、25℃/60%RH、および40℃/75%RHの異なる貯蔵条件の安定性試験室(stability chambers)に投入した。
【0065】
本発明の製剤中の不純物の形成およびダプトマイシンの安定性を判定するために、バイアルを安定性試験室から45時間、1ヶ月、2ヶ月などの様々な時点で取り出してHPLCで分析した。
【0066】
本発明の製剤の分析は、特許文献1に開示されているようなHPLCを含むHPLC技術、またはガスクロマトグラフィーなどの当技術分野で公知の技術を使用して実施することができる。
【0067】
実施例
【0068】
【表1】
実施例1
ダプトマイシン(6.773g、ダプトマイシン100.3%と含水量3.1%とに基づく無水物として得た値)を、所望のアミノ酸または2つ以上のアミノ酸のWFI溶液に加えた。ダプトマイシンと1つのアミノまたは2つ以上を加えた場合の個々のアミノ酸とのモル比を、1:0.5、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6などの、約1:0.5~約1:6のモル比で異ならせた。
【0069】
次に、内容物をマグネチックスターラーを使用して、大気から保護しながら攪拌した。5MのNaOH溶液を使用してpHを調整した。次に、溶液をメスフラスコに移し、体積が50mLになるようにWFIを加えた。
【0070】
溶液が均質になるように混合し、0.2μmフィルターで濾過し、バイアルに移して凍結乾燥した。
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
実施例2
35mlのWFIにメグルミンを加えた。次に、所望のアミノ酸(1つのまたは2つのまたはそれ以上のアミノ酸)を溶解した。ダプトマイシン(6.773g、ダプトマイシン100.3%と含水量3.1%とに基づく無水物として得た値)を溶液に加えた。
【0076】
ダプトマイシンと1つのアミノまたは2つ以上を加えた場合の個々のアミノ酸とのモル比を、1:0.5、1:1、1:2、1:3、1:4、1:4.5、1:5、1:6などの、約1:0.5~約1:6のモル比で異ならせた。
【0077】
ダプトマイシンとメグルミンとのモル比を、1:1、1:2、および1:3などの、約1:1から約1:3のモル比で異ならせた。
次に、内容物をマグネチックスターラーを使用して、大気から保護しながら攪拌した。5MのNaOH溶液を使用してpHを調整した。
【0078】
次に、溶液をメスフラスコに移し、体積が50mLになるようにWFIを加えた。溶液が均質になるように混合し、0.2μmフィルターで濾過し、バイアルに移して凍結乾燥した。
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
実施例3
アミノ酸(1つ以上)を35mlのWFIに加えた。次に、所望の有機酸を加えた。ダプトマイシン(6.773g、ダプトマイシン100.3%と含水量3.1%とに基づく無水物として得た値)を溶液に加えた。
【0081】
ダプトマイシンと1つのアミノまたは2つ以上を加えた場合の個々のアミノ酸とのモル比を、1:0.5、1:1、1:2、1:3、1:4、1:4.5、1:5、1:6などの、約1:0.5~約1:6のモル比で異ならせた。
【0082】
次に、内容物をマグネチックスターラーを使用して、大気から保護しながら攪拌した。5MのNaOH溶液を使用してpHを調整した。次に、溶液をメスフラスコに移し、体積が50mLになるようにWFIを加えた。溶液が均質になるように混合し、0.2μmフィルターで濾過し、バイアルに移して凍結乾燥した。
【0083】
【表9】
実施例4
アミノ酸を35mlのWFIに加えた。次に、選択したカルシウム源を加えた。ダプトマイシン(6.773g、ダプトマイシン100.3%と含水量3.1%とに基づく無水物として得た値)を溶液に加えた。
【0084】
次に、内容物をマグネチックスターラーを使用して、大気から保護しながら攪拌した。5MのHCl溶液を使用してpHを調整した。次に、溶液をメスフラスコに移し、体積が50mLになるようにWFIを加えた。溶液が均質になるように混合し、0.2μmフィルターで濾過し、バイアルに移して凍結乾燥した。
【0085】
【表10】
【0086】
【表11】
実施例5
本発明による製剤は、安定であるが、15分までの異なる再溶解時間を有する。再溶解時間を短縮するために、さまざまな追加の添加剤を加えた。結果を表5aおよび表5bに示す。
【0087】
アミノ酸を35mlのWFIに加えた。次に、再溶解時間の改善のための選択されたカルシウム源と選択された添加剤とを加えた。ダプトマイシン(6.773g、ダプトマイシン100.3%と含水量3.1%とに基づく無水物として得た値)を溶液に加えた。
【0088】
次に、内容物をマグネチックスターラーを使用して、大気から保護しながら攪拌した。5MのHCl溶液を使用して、目的のpHにpHを調整した。次に、溶液をメスフラスコに移し、体積が50mLになるようにWFIを加えた。溶液が均質になるように混合し、0.2μmフィルターで濾過し、バイアルに移して凍結乾燥した。
【0089】
表5aおよび表5bに示すように、凍結乾燥後(初期)および安定性試験後に再溶解時間を測定した。なおバイアルは10.0mLのWFIで再溶解した。
【0090】
【表12】
【0091】
【表13】