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特許7230070配送ウェーブシステムを使用した自動荷物再注文のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】配送ウェーブシステムを使用した自動荷物再注文のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0833 20230101AFI20230220BHJP
【FI】
G06Q10/0833
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020572922
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 IB2020058787
(87)【国際公開番号】W WO2021079208
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2021-04-13
(31)【優先権主張番号】16/663,628
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】カン,ヒョン ボ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ジ ホ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ヒョ チョン
(72)【発明者】
【氏名】ミン,ヒョン シク ユージン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】レン,エリク
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-530974(JP,A)
【文献】特開2018-045633(JP,A)
【文献】特開2012-141755(JP,A)
【文献】特開2017-091409(JP,A)
【文献】特表2005-534593(JP,A)
【文献】特開2011-118758(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動再出荷スケジューリングのためのコンピュータ実装システムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ステップを実施する命令を含むメモリとを備え、前記ステップは、
注文と、第1の荷物に関連付けられている第1の荷物識別子であり、前記第1の荷物は1つまたは複数のアイテムを含む、第1の荷物識別子と、前記第1の荷物識別子を含む複数の荷物識別子に関連付けられているイベントデータとを含む集約情報を受信することであって、前記注文は、アイテムの第1のグループを含み、前記第1の荷物は第1の受取人およびスケジュールされた配送時間に関連付けられていることと、
前記第1の荷物識別子に基づいて前記イベントデータを解析することと、
前記解析されたイベントデータに基づいて、前記第1の荷物が配送されなかったかを判定することと、
第1の荷物が配送されなかったという判定に基づいて、
前記第1の荷物識別子に第1の条件を満たすものとしてフラグを立てることと、
前記第1の荷物に対応する前記注文の一部をキャンセルすることと、
現在の時刻を決定することと、
複数の締め切り時刻を決定することであって、前記複数の締め切り時刻の各締め切り時刻は、配送ウェーブに関連付けられることと、
前記複数の締め切り時刻と前記現在の時刻との間の比較に基づいて、配送ウェーブに関連付けられている新しいスケジュールされた配送時間を決定することと、
前記第1の荷物に含まれる前記1つまたは複数のアイテムを含む第2の荷物に対する新しい注文を作成することと、
前記新しいスケジュールされた配送時間に関連付けられている前記配送ウェーブに基づいて、モバイルデバイスに前記新しい注文を配送するための命令を送信することと
を含む、コンピュータ実装システム。
【請求項2】
前記締め切り時刻は、前記第1の荷物および前記配送ウェーブに関連付けられる、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項3】
前記配送ウェーブは、前記第1の荷物が配送されることが意図されている所定の期間を含む、請求項2に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項4】
各々の日が複数の配送ウェーブに関連付けられており、各配送ウェーブが締め切り時刻および配送期間に関連付けられており、それぞれの締め切り時刻がそれぞれの配送期間の前に発生する、請求項3に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項5】
前記イベントデータを解析することは、
前記イベントデータをフィルタリングして、前記第1の荷物識別子に関連付けられている前記イベントデータを分離することと、
前記分離されたイベントデータを解析して、時間的関係を決定することと、
前記分離されたイベントデータおよび前記決定された時間的関係に基づいて時系列を決定することと、
前記時系列に基づいて前記第1の荷物のステータスを決定することと
を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項6】
前記新しいスケジュールされた配送時間は、
前記時系列に基づいて、前記第1の荷物が配送されなかった少なくとも1つの理由を決定することと、
前記決定された理由に基づいて緊急コードを決定することと、
前記決定された緊急コードに基づいて、前記第1の荷物を配送するための配送ウェーブを決定することと
によって決定される、請求項5に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの理由は、
前記第1の荷物が外部へ送出されなかったこと、
前記第1の荷物が顧客の過失により配送されなかったこと、
前記第1の荷物が容量超過のために配送されなかったこと、
前記第1の荷物がリソース不足のために配送されなかったこと、
前記第1の荷物が喪失のために配送されなかったこと、または
前記第1の荷物が破損のために配送されなかったことから成る群から選択される、請求項6に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項8】
前記荷物識別子に第1の条件を満たすものとしてフラグを立てることは、前記第1の荷物がより迅速に配送されるべきであることを示すように、前記荷物識別子に関連付けられているパラメータを更新することをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項9】
前記ステップは、
前記第1の荷物識別子に関連付けられているパラメータが、前記第1の荷物をより迅速に配送する必要があることを示していると判定することと、
前記判定に基づいて、前記命令を、前記第1の荷物が配送されなかったことを示すためにモバイルデバイスに送信されるように構成することと
をさらに含む、請求項7に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項10】
前記ステップは、
前記第2の荷物を配送するために最適化された新しいルートを作成することをさらに含
む、請求項9に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項11】
自動再出荷スケジューリングのための方法であって、
注文と、第1の荷物に関連付けられている第1の荷物識別子であり、前記第1の荷物は1つまたは複数のアイテムを含む、第1の荷物識別子と、前記第1の荷物識別子を含む複数の荷物識別子に関連付けられているイベントデータとを含む集約情報を受信することであって、前記注文は、アイテムの第1のグループを含み、前記第1の荷物は第1の受取人およびスケジュールされた配送時間に関連付けられていることと、
前記第1の荷物識別子に基づいて前記イベントデータを解析することと、
前記解析されたイベントデータに基づいて、前記第1の荷物が配送されなかったかを判定することと、
第1の荷物が配送されなかったという判定に基づいて、
前記第1の荷物識別子に第1の条件を満たすものとしてフラグを立てることと、
現在の時刻を決定することと、
複数の締め切り時刻を決定することであって、前記複数の締め切り時刻の各締め切り時刻は、配送ウェーブに関連付けられることと、
前記複数の締め切り時刻と前記現在の時刻との間の比較に基づいて、配送ウェーブに関連付けられている新しいスケジュールされた配送時間を決定することと、
前記新しいスケジュールされた配送時間に関連付けられている前記配送ウェーブに基づいて、前記第1の荷物に含まれる前記1つまたは複数のアイテムを含む第2の荷物に対する新しい注文を作成するための命令をモバイルデバイスに送信することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記締め切り時刻は、前記第1の荷物および前記配送ウェーブに関連付けられる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記配送ウェーブは、前記第1の荷物が配送されることが意図されている所定の期間を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各々の日が複数の配送ウェーブに関連付けられており、各配送ウェーブが締め切り時刻および配送期間に関連付けられており、それぞれの締め切り時刻がそれぞれの配送期間の前に発生する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記イベントデータを解析することは、
前記イベントデータをフィルタリングして、前記第1の荷物識別子に関連付けられている前記イベントデータを分離することと、
前記分離されたイベントデータを解析して、時間的関係を決定することと、
前記分離されたイベントデータおよび前記決定された時間的関係に基づいて時系列を決定することと、
前記時系列に基づいて前記第1の荷物のステータスを決定することと
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記新しいスケジュールされた配送時間は、
前記時系列に基づいて、前記第1の荷物が配送されなかった少なくとも1つの理由を決
定することと、
前記決定された理由に基づいて緊急コードを決定することと、
前記決定された緊急コードに基づいて、前記第1の荷物を配送するための配送ウェーブ
を決定することと
によって決定される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記荷物に第1の条件識別子を満たすものとしてフラグを立てることは、前記第1の荷物がより迅速に配送されるべきであることを示すように、前記荷物識別子に関連付けられているパラメータを更新することを含む、請求項11に記載の方法
【請求項18】
記第1の荷物識別子に関連付けられているパラメータが、前記第1の荷物をより迅速
に配送する必要があることを示していると判定することと、
前記判定に基づいて、前記命令を、前記第1の荷物が配送されなかったことを示すため
にモバイルデバイスに送信されるように構成することと
をさらに含む、請求項17に記載の方法
【請求項19】
第2の荷物を配送するために最適化された新しいルートを作成することをさらに含
む、請求項1に記載の方法
【請求項20】
自動再出荷スケジューリングのためのコンピュータ実装システムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ステップを実施する命令を含むメモリとを備え、前記ステップは、
注文と、第1の荷物に関連付けられている第1の荷物識別子であり、前記第1の荷物は1つまたは複数のアイテムを含む、第1の荷物識別子と、前記第1の荷物識別子を含む複数の荷物識別子に関連付けられているイベントデータを含む集約情報を受信することであって、前記注文は、アイテムの第1のグループを含み、前記第1の荷物は前記アイテムの第1のグループに関連付けられており、1つまたは複数の既存のルートを通じて第1の所定の期間内に第1の受取人に配送されることになることと、
前記第1の荷物識別子に基づいて前記イベントデータを解析することと、
前記解析されたイベントデータに基づいて前記第1の荷物が存在するか否かを判定することと、
前記第1の荷物が存在しないと判定された場合、前記第1の荷物識別子に第1の条件を満たすものとしてフラグを立てることと、
前記第1の荷物が存在すると判定された場合、リソース不足のために前記第1の荷物が配送されなかったかを判定することと、
リソース不足のために前記第1の荷物が配送されなかったと判定された場合、前記第1の所定の期間が第1の閾値を超えて経過した場合に、前記第1の荷物識別子に第2の条件を満たすものとしてフラグを立てることと、
前記判定に基づいて、
現在の時刻を決定することと、
複数の締め切り時刻を決定することと、
前記複数の締め切り時刻と前記現在の時刻との間の比較に基づいて、配送ウェーブに関連付けられている新しいスケジュールされた配送時間を決定することと、
前記新しいスケジュールされた配送時間に関連付けられている前記配送ウェーブに基づいて、前記第1の荷物に含まれる前記1つまたは複数のアイテムを含む第2の荷物に対する新しい注文を作成するための命令をモバイルデバイス送信することと
を含む、コンピュータ実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年3月18日に出願された米国特許出願第16/356,100号の一部継続出願である。
【0002】
本開示は、一般に、自動荷物再出荷スケジューリングのためのコンピュータ化されたシステムおよび方法に関する。特に、本開示の実施形態は、複数のサブシステムからのデータの収集に基づく物流管理システムを通じた荷物の追跡を利用して、再出荷が必要なときを決定し、そのような決定を受けて荷物の再出荷を自動的にスケジュールする、発明的で非従来型のシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ技術の進歩および普及に伴い、eコマースとしても知られるオンラインショッピングは、商取引の主要な手段の1つになった。消費者および企業はこれまでよりも頻繁にオンライン供給元から商品を購入しており、取引数および売上高は前年比で驚異的な速度で増加すると予測されている。eコマースの範囲および量が増え続けるにつれて、オンラインで入手可能な種々のアイテムの数と、所与の期間に行われる平均購入数の両方も指数関数的に増加している。例えば、ある人気のあるオンライン小売業者が販売する種々のアイテムの数は6億を超える製品に達しており、同じ小売業者が1日に出荷する荷物の数は160万に達していると言われている。
【0004】
各オンライン購入は、本質的に、購入された商品を目的の受取人に配送する必要がある。各オンライン購入または注文は、通常、1つまたは複数の商品から構成され、1つまたは複数の商品は、各々が独自の配送予定日を有する1つまたは複数の荷物にパッケージングすることができる。一般的な注文は、顧客から1つまたは複数の商品の注文を受けること、在庫から1つまたは複数の商品を取り出すこと、1つまたは複数の商品を1つまたは複数の荷物にパッケージングすること、および、配送予定日の前に、1つまたは複数の荷物を目的の受取人に配送することなどのステップを介して処理され得る。配送予定日は、小売業者自身または配送業者が設定することができるか、または、顧客が特定の日付を要求して、それをその後、配送予定日として割り当てることができる。注文処理の理想的なシステムは、配送予定日までに各荷物を目的の受取人に失敗することなく配送する。
【0005】
現在存在する注文処理システムには、上記のステップの実施における様々な程度の自動化および複雑さを含む。しかし、種々の商品および注文の数が増えるにつれ、これは注文が複雑なサブシステムネットワークを通過する必要があり、一部の注文には部分的な返品などの複雑な要因があるという事実によって悪化することであるが、現在のシステムには、注文が出された瞬間から注文が実行される(すなわち、注文内のすべての荷物が目的の受取人に配送されるか、または在庫に戻される)瞬間まで、個々の荷物を追跡するのは不可能であるかまたは相当に非効率的であるという点で問題がある。この問題は、荷物の数が増え、迅速な処理に重点が置かれると、システムが荷物の入れ忘れ、ラベルの誤り、またはソートの誤りなどの人的エラーを起こしやすくなるという事実によって悪化する。例えば、配送予定日が異なる複数の荷物から構成される注文では、システムの途中で1つまたは複数の荷物が喪失または破損することになる可能性があり、これは、失望した顧客が追求するまでシステムが気付かない場合がある。
【0006】
別の例では、注文の荷物の1つがシステムのある点において遅延する場合があり、顧客が荷物の再配送を要求する場合がある。その場合、システムは既存の荷物が遅延している理由、または、遅延を解消するために必要な時間を伝えることができないため、新しい荷物を再注文する必要がある。この場合、既存の遅延した荷物と新しい荷物の両方が顧客に配送され、システムに不必要な費用がかかる可能性がある。既存の遅延荷物が倉庫に正しくルーティングし戻されている場合であっても、現在のシステムは、顧客から返送された荷物と区別できない場合があり、遅延した荷物は、顧客に届かず、したがって開封されなかったために最小限の検査のみで保管して補充され得たときに、他の顧客が返品した荷物と共に全検査プロセスを経る必要がある。これらのシナリオは、現在のシステムの欠点を例示する役割を果たし、他の多くの問題も当業者には明らかであり得る。
【発明の概要】
【0007】
したがって、事業費への影響を常に最小限に抑えながら、注文処理システムを通じて注文および荷物を追跡し、まだ配送されていない残存する注文の数を減らすために必要な措置を積極的に特定して実行するための改善された方法およびシステムが必要とされている。
【0008】
本開示の一態様は、自動再出荷スケジューリングのための方法に関する。方法は、注文と、第1の荷物に関連付けられている第1の荷物識別子であり、第1の荷物は1つまたは複数のアイテムを含む、第1の荷物識別子と、第1の荷物識別子を含む複数の荷物識別子に関連付けられているイベントデータとを含む集約情報を受信することであって、注文は、アイテムの第1のグループを含み、第1の荷物は第1の受取人およびスケジュールされた配送時間に関連付けられていることと、第1の荷物識別子に基づいてイベントデータを解析することと、解析されたイベントデータに基づいて、第1の荷物が配送されなかったかを判定することと、第1の荷物が配送されなかったという判定に基づいて、現在の時刻を決定することと、複数の締め切り時刻を決定することであって、複数の締め切り時刻の各締め切り時刻は、配送ウェーブに関連付けられることと、複数の締め切り時刻と現在の時刻との間の比較に基づいて、配送ウェーブに関連付けられている新しいスケジュールされた配送時間を決定することと、第1の荷物に含まれる1つまたは複数のアイテムを含む第2の荷物に対する新しい注文を作成することと、新しいスケジュールされた配送時間に関連付けられている配送ウェーブに基づいて、モバイルデバイスに新しい注文を配送するための命令を送信することとを含む。
【0009】
自動再出荷スケジューリングのためのコンピュータ実装システムであって、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ステップを実施する命令を含むメモリとを備え、ステップは、注文、第1の荷物に関連付けられている第1の荷物識別子であり、第1の荷物は1つまたは複数のアイテムを含む、第1の荷物識別子、および第1の荷物識別子を含む複数の荷物識別子に関連付けられているイベントデータを含む集約情報を受信することであって、注文は、アイテムの第1のグループを含み、第1の荷物は第1の受取人およびスケジュールされた配送時間に関連付けられていることと、第1の荷物識別子に基づいてイベントデータを解析することと、解析されたイベントデータに基づいて、第1の荷物が配送されなかったかを判定することと、第1の荷物が配送されなかったという判定に基づいて、第1の荷物に対応する注文の一部をキャンセルすることと、現在の時刻を決定することと、複数の締め切り時刻を決定することであって、複数の締め切り時刻の各締め切り時刻は、配送ウェーブに関連付けられることと、複数の締め切り時刻と現在の時刻との間の比較に基づいて、配送ウェーブに関連付けられている新しいスケジュールされた配送時間を決定することと、第1の荷物に含まれる1つまたは複数のアイテムを含む第2の荷物に対する新しい注文を作成することと、新しいスケジュールされた配送時間に関連付けられている配送ウェーブに基づいて、モバイルに新しい注文を配送するための命令を送信することとを含む、コンピュータ実装システム。
【0010】
自動再出荷スケジューリングのためのコンピュータ実装システムであって、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ステップを実施する命令を含むメモリとを備え、ステップは、注文と、第1の荷物に関連付けられている第1の荷物識別子であり、第1の荷物は1つまたは複数のアイテムを含む、第1の荷物識別子と、第1の荷物識別子を含む複数の荷物識別子に関連付けられているイベントデータを含む集約情報を受信することであって、注文は、アイテムの第1のグループを含み、第1の荷物はアイテムの第1のグループに関連付けられており、1つまたは複数の既存のルートを通じて第1の所定の期間内に第1の受取人に配送されることになることと、第1の荷物識別子に基づいてイベントデータを解析することと、解析されたイベントデータに基づいて第1の荷物が存在するか否かを判定することと、第1の荷物が存在しないと判定された場合、第1の荷物識別子に第1の条件を満たすものとしてフラグを立てることと、第1の荷物が存在すると判定された場合、リソース不足のために第1の荷物が配送されなかったかを判定することと、リソース不足のために第1の荷物が配送されなかったと判定された場合、第1の所定の期間が第1の閾値を超えて経過した場合に、第1の荷物識別子に第2の条件を満たすものとしてフラグを立てることと、判定に基づいて、現在の時刻を決定することと、複数の締め切り時刻を決定することと、複数の締め切り時刻と現在の時刻との間の比較に基づいて、配送ウェーブに関連付けられている新しいスケジュールされた配送時間を決定することと、第1の荷物に含まれる1つまたは複数のアイテムを含む第2の荷物に対する新しい注文を作成することと、新しいスケジュールされた配送時間に関連付けられている配送ウェーブに基づいて、モバイルデバイスに新しい注文を配送するための命令を送信することとを含む、コンピュータ実装システム。
【0011】
他のシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体も、本明細書で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】開示された実施形態と一致する、出荷、輸送、および物流オペレーションを可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを備えるネットワークの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
図1B】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、検索要求を満たす1つまたは複数の検索結果を含む例示的な検索結果ページ(SRP)を示す図である。
図1C】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に製品および製品に関する情報を含む例示的な単一ディスプレイページ(SDP)を示す図である。
図1D】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に仮想ショッピングカート内のアイテムを含む例示的なカートページを示す図である。
図1E】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、購入および出荷に関する情報と共に仮想ショッピングカートからのアイテムを含む例示的な注文ページを示す図である。
図2】開示された実施形態と一致する、開示されたコンピュータ化されたシステムを利用するように構成されている例示的なフルフィルメントセンタの概略図である。
図3】開示された実施形態と一致する、適切な荷物追跡プロセスを決定するために遵守される例示的なコンピュータ化された開始プロセスのフローチャートである。
図4】開示された実施形態と一致する、荷物がキャンプゾーンに到着したと決定されたときに遵守される例示的なコンピュータ化された荷物追跡プロセスのフローチャートである。
図5】開示された実施形態と一致する、荷物が発送されたと決定されたときに遵守される例示的なコンピュータ化された荷物追跡プロセスのフローチャートである。
図6】開示された実施形態と一致する、荷物を配送することができなかったと決定されたときに遵守される例示的なコンピュータ化された荷物追跡プロセスのフローチャートである。
図7】開示された実施形態と一致する、荷物の配送に成功したと決定されたときに遵守される例示的なコンピュータ化された荷物追跡プロセスのフローチャートである。
図8】開示された実施形態と一致する、SATシステム101が、荷物が再注文の条件を満たしたと決定したときに遵守することができる例示的な再注文プロセス800を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明では、同一または類似の部分を参照するために、同一の参照番号が使用される。いくつかの例示的な実施形態が本明細書で説明されるが、修正、適応、および他の実装が可能である。例えば、置換、追加、または修正が図面に示された構成要素およびステップに行われてもよく、本明細書に記載された例示的な方法は、開示された方法にステップを置換、並べ替え、除去、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説明は、開示された実施形態および実施例に限定されない。むしろ、本発明の適切な範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0014】
本開示の実施形態は、自動小包追跡および処理のために構成されたシステムおよび方法に関する。
【0015】
さらに、開示されている配送システムは、種々の配送プロセスまたはパラダイムにおいて動作することができる。例えば、システムは、「ウェーブプロセス」、「シフトプロセス」、または組み合わせを使用して動作することができる。ウェーブプロセスは、複数の異なる時点にある配送のウェーブに配送を配置することができる。例えば、ウェーブ配送は、1日に数回の、特定の領域(例えば、サブルートを含むルート)の周りの荷物の第1のウェーブを含むことができる。対照的に、シフトプロセスは、複数の異なる領域に配送を配置することができ、最初に特定の領域の一部(例えば、50%)に配送し、その後、特定の領域の残りの部分に配送する。開示されたシステムおよび方法は、配送プロセスの最適化パラメータに基づいてルートおよび作業員スケジュールを再構成するように構成可能であり得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、「ウェーブプロセス」において動作する配送システムは、特定の期間中の複数のウェーブのうちの1つの間に特定の配送領域内の顧客に荷物を配送することを可能にすることができる。例えば、配送作業員は、朝のウェーブの間に、および、午後のウェーブの間に再び、配送領域に対応するルートまたはサブルートに沿って目的の受取人に荷物を配送することができる。各ウェーブは、締め切り時刻と配送予定日(PDD)の両方に対応することができる。締め切り時刻は、通常、出荷のオンライン注文に対応し、ウェーブに関連付けられているPDDが顧客にとって利用できなくなる、特定のウェーブまたは注文のPDDに関連付けられている時刻であり得る。言い換えれば、顧客は、締め切り時刻より前に荷物を注文しなかった場合、その締め切り時刻に関連付けられているPDDにおいてアイテムを受け取ることができなくなり、次に利用可能なPDDでのみアイテムを受け取ることができる。
【0017】
図1Aを参照すると、出荷、輸送、および物流動作を可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック図100が示されている。図1Aに示すように、システム100は様々なシステムを含むことができ、その各々は、1つまたは複数のネットワークを介して互いに接続することができる。システムはまた、例えばケーブルを使用して、直接接続を介して互いに接続されてもよい。図示のシステムは、出荷権限技術(SAT)システム101、外部フロントエンドシステム103、内部フロントエンドシステム105、輸送システム107、モバイルデバイス107A、107B、107C、売り手ポータル109、出荷および注文追跡(SOT)システム111、フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113、フルフィルメントメッセージングゲートウェイ(FMG)115、サプライチェーン管理(SCM)システム117、労働力管理システム119、モバイルデバイス119A、119B、119C(フルフィルメントセンタ(FC)200の内部にあるものとして図示)、第三者パーティフルフィルメントシステム121A、121B、121C、フルフィルメントセンタ認証システム(FC認証)123、労働管理システム(LMS)125を含む。
【0018】
SATシステム101は、いくつかの実施形態では注文状態および配送状態を監視するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、SAT装置101は注文がその約束配送日(PDD)を過ぎているかどうかを判定し、新しい注文を開始すること、配達されていない注文でアイテムを再出荷すること、配達されていない注文をキャンセルすること、注文カスタマとのコンタクトを開始することなどを含む適切な処置をとることができる。SAT装置101は、出力(特定の期間中に出荷された荷物の数のよう)及び入力(出荷に使用するために受け取った空のボール紙箱の数のよう)を含む他のデータを監視することもできる。また、SATシステム101はシステム100内の異なるデバイス間のゲートウェイとして機能し、外部フロントエンドシステム103およびFOシステム113などのデバイス間の通信(例えば、ストアアンドフォワードまたは他の技術を使用する)を可能にしてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は外部ユーザがシステム100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、システム100がシステムの提示を可能にして、ユーザがアイテムのための注文を配置することを可能にする実施形態では、外部フロントエンドシステム103が検索リクエストを受信し、アイテムページを提示し、決済情報を要請するウェブサーバとして実装されてもよい。例えば、外部フロントエンドシステム103は、アパッチHTTPサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス、NGINX等のソフトウェアを実行するコンピュータ又はコンピュータとして実施することができる。他の実施形態では、外部フロントエンドシステム103が外部デバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102B)からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得した情報に基づいて受信した要求に対する応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103がウェブキャッシングシステム、データベース、検索システム、または支払いシステムのうちの1つまたは複数を含むことができる。一態様では外部フロントエンドシステム103がこれらのシステムのうちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様では外部フロントエンドシステム103がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインターフェース(例えば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を備えることができる。
【0021】
図1B図1C図1D、および図1Eによって示されるステップの例示的な組は、外部フロントエンドシステム103のいくつかの動作を説明するのに役立つことができる。外部フロントエンドシステム103は提示および/またはディスプレイのために、システム100内のシステムまたはデバイスから情報を受け取ることができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索結果を含む1つ以上のウェブページをホスティングまたは提供することができる: ページ(SRP)(例えば、図1B)、単一ディテールページ(SDP)(例えば、図1C)、カードページ(例えば、図1D)、または注文ページ(例えば、図1E)。ユーザデバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102Bを使用する)は外部フロントエンドシステム103にナビゲートし、サーチボックスに入力することによってサーチをリクエストすることができる。外部フロントエンドシステム103は、システム100内の1つまたは複数のシステムからリクエストすることができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索要求を満たす情報をFOシステム113に要求してもよい。また、外部フロントエンドシステム103は検索結果に含まれる商品ごとに、約束配送日または「PDD」を(FOシステム113から)リクエストし、受信することもできる。
PDDはいくつかの実施形態では、特定の期間内に、例えば、その日の最後(午後11時59分)までに注文された場合、製品を含む荷物が、いつユーザの所望の場所に到着するか、または製品がユーザの所望の場所に配送されることを約束される日付かのいずれかの推定値を表すことができる(PDDはFOシステム113に関して以下でさらに説明される)。
【0022】
外部フロントエンドシステム103がその情報に基づいてSRP(例えば、図1B)を準備することができる。SRPは、検索要求を満たす情報を含むことができる。例えば、これは、検索要求を満たす製品の写真を含むことができる。SRPはまた、各製品についてのそれぞれの価格、または各製品についての強化された配送オプション、PDD、重み、規模、オファー、割引などに関する情報を含んでもよい。外部フロントエンドシステム103は(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSRPを送信することができる。
【0023】
次いで、ユーザデバイスは例えば、ユーザインターフェースをクリックまたはタップすることによって、または別のインプットデバイスを使用して、SRPから製品を選択して、SRP上に表される製品を選択し得る。ユーザデバイスは選択されたプロダクトに関するリクエストを作成し、それを外部フロントエンドシステム103に送ることができる。これに応じて、外部フロントエンドシステム103は、選択された商品に関する情報をリクエストすることができる。例えば、情報は、それぞれのSRP上の製品について提示される情報を超える追加の情報を含むことができる。これには、例えば、貯蔵寿命、原産国、体重、大きさ、荷物中のアイテムの個数、取扱説明書、または生成物に関する他の事項が含まれ得る。また、情報は(例えば、この製品および少なくとも1つの他の製品を購入した顧客のビッグデータおよび/または機械学習分析に基づく)類似の製品に対する推奨、頻繁に質問される質問に対する回答、顧客からのレビュー、製造業者情報、写真などを含むことができる。
【0024】
外部フロントエンドシステム103は受信したプロダクトインフォメーションに基づいて、SDP(単一ディテールページ)(例えば、図1C)を準備することができる。SDPはまた、「今すぐ買う」ボタン、「カードに追加する」ボタン、数量欄、アイテムの写真等のような他の対話型要素を含んでもよい。SDPは、製品を提供する売り手のリストをさらに含むことができる。リストは各売り手が提供する価格に基づいて注文されてもよく、その結果、最低価格で製品を販売することを提案する売り手は最上位にリストされてもよい。リストは最高ランクの売り手が最上位にリストされるように、売り手ランキングに基づいて注文されてもよい。売り手ランキングは例えば、約束されたPDDを満たす売り手の過去の実績を含む、複数の要因に基づいて定式化されてもよい。外部フロントエンドシステム103は(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSDPを配信することができる。
【0025】
依頼元ユーザデバイスは、商品情報を記載したSDPを受け取る場合がある。SDPを受信すると、ユーザデバイスはSDPと対話することができる。例えば、要求ユーザデバイスのユーザは、SDP上の「カートに入れる」ボタンをクリックするか、あるいは他の方法で対話することができる。これは、ユーザに関連付けられたショッピングカートに製品を追加する。ユーザデバイスはこのリクエストを送信して、商品をショッピングカートに追加し、外部フロントエンドシステム103に送ることができる。
【0026】
外部フロントエンドシステム103はカートページ(例えば、図1D)を生成することができる。カートページはいくつかの実施形態ではユーザが仮想の「買物かご」に追加した商品をリストし、ユーザデバイスは、SRP、SDP、または他のページ上のアイコンをクリックするか、または他の方法で対話することによって、カートページをリクエストしてもよい。いくつかの実施形態では、カートページがユーザがショッピングカートに追加したすべての製品、ならびに各製品の数量、各製品のアイテム当たりの価格、関連する数量に基づく各製品の価格、PDDに関する情報、配送方法、出荷費用、ショッピングカート内の製品を修正するためのユーザインターフェース要素(例えば、数量の削除または修正)、他の製品を注文するかまたは製品の定期的な配送を設定するためのオプション、利息支払いを設定するためのオプション、購入を進めるためのユーザインターフェース要素などのカート内の製品に関する情報を列挙することができる。ユーザデバイスのユーザはショッピングカート内の商品の購入を開始するために、ユーザインターフェース要素(例えば、「今すぐ買う」と読むボタン)をクリックするか、または他の方法でユーザインターフェース要素と対話することができる。そうすると、ユーザデバイスは、このリクエストを送信して、外部フロントエンドシステム103への購入を開始することができる。
【0027】
外部フロントエンドシステム103は購入を開始するためのリクエストの受信に応じて、注文頁(例えば、図1E)を発生することができる。注文頁はいくつかの実施形態ではショッピングカートからのアイテムを再リストし、支払及び出荷に関するインプットを要求する。例えば、注文ページはショッピングカート内のアイテムの購入者に関する情報(例えば、名前、住所、電子メールアドレス、電話番号)、受取人に関する情報(例えば、名前、住所、電話番号、配送情報)、出荷情報(例えば、配送および/または集荷の速度/方法)、支払情報(例えば、クレジットカード、銀行振込、小切手、記憶クレジット)、現金受領を要求するためのユーザインターフェース要素(例えば、税務目的のための)などを要求する区画を含むことができる。外部フロントエンドシステム103は、注文頁をユーザデバイスへ送信することが可能である。
【0028】
ユーザデバイスは注文頁に情報を入力し、その情報を外部フロントエンドシステム103に送信するユーザインターフェース要素をクリックするか、または他の方法で対話することができる。そこから、外部フロントエンドシステム103はショッピングカート内の製品との新しい注文の作成および加工を可能にするために、システム100内の様々なシステムに情報を送信することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103が売り手が注文に関する情報を送受信することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0030】
内部フロントエンドシステム105はいくつかの実施形態では内部ユーザ(例えば、システム100を所有し、運営し、またはリースする団体の従業員)がシステム100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、ネットワーク101がシステムの提示を可能にして、ユーザが注文のための注文を配置できるようにする実施形態では、内部ユーザが注文に関する診断および統計情報を見たり、アイテム情報を修正したり、またはアイテムに関する統計を見直したりできるようにする、内部フロントエンドシステム105をウェブサーバとして実装することができる。例えば、内蔵フロントエンドシステム105は、アパッチHTTPサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス、NGINX等のソフトウェアを実行するコンピュータ又はコンピュータとして実現することができる。他の実施形態では、内蔵フロントエンドシステム105がシステム100に示されるシステムまたはデバイス(ならびに図示されない他のデバイス)からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得された情報に基づいて受信された要求への応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、内蔵フロントエンドシステム105がウェブキャッシングシステム、データベース、検索システム、支払いシステム、分析システム、注文監視システムなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。一態様では内部フロントエンドシステム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様では内部フロントエンドシステム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインターフェース(たとえば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を備えることができる。
【0032】
輸送システム107は、いくつかの実施形態ではシステム100内のシステムまたはデバイスとモバイルデバイス107A~107Cとの間の通信を可能にするコンピュータシステムとして実施することができる。いくつかの実施形態では、トランスポーテーションシステム107が1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる。例えば、いくつかの実施形態では、モバイルデバイス107A~107Cが配送作業員によって操作されるデバイスを含んでもよい。配送作業員は、正社員、臨時社員、または交替社員であってもよく、モバイルデバイス107A~107Cを利用して、ユーザによって注文された製品を含む荷物の配送を行うことができる。例えば、荷物を配信するために、配送作業員は、どの荷物を配信すべきか、およびそれをどこに配信すべきかを示す通知をモバイルデバイス上で受信することができる。配送位置に到着すると、配送作業員は荷物を(例えば、トラックの後ろに、または荷物の箱に)配置し、モバイルデバイスを使用して荷物上の識別子に関連するデータ(例えば、バーコード、イメージ、文字列、RFIDタグなど)を走査または他の方法で捕捉し、荷物を(例えば、前扉に置いたままにし、警備員を置いたままにし、受信者に渡すなどによって)配信することができる。いくつかの実施形態では、配送作業員が荷物の写真をキャプチャすることができ、および/またはモバイルデバイスを使用してシグネチャを取得することができる。モバイルデバイスは例えば、時刻、日付、GPS位置、写真、配送作業員に関連付けられた識別子、モバイルデバイスに関連付けられた識別子などを含む配送に関する情報を含む情報を輸送機関107に送信することができる。輸送システム107はシステム100内の他のシステムによるアクセスのために、この情報をデータベース(図示せず)に記憶することができる。輸送システム107はいくつかの実施形態ではこの情報を使用して、特定の荷物の位置を示す追跡データを準備し、他のシステムに送信することができる。
【0033】
いくつかの実施形態ではあるユーザが1つの種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、永久作業員はバーコードスキャナ、スタイラス、および他のデバイスなどのカスタムハードウェアと共に専用のPDAを使用することができる)が他のユーザは他の種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、一時的または移動作業員は既製の携帯電話および/またはスマートフォンを利用することができる)。
【0034】
いくつかの実施形態では、交通機関107がユーザをそれぞれのデバイスに関連付けることができる。例えば、輸送システム107はユーザ(例えば、ユーザ識別子、従業員識別子、または電話番号)とモバイルデバイス(例えば、国際移動装置アイデンティティ(IMEI)、国際移動加入識別子(IMSI)、電話番号、汎用一意識別子(UUID)、またはグローバル一意(GUID)によって表される)との間の関連を記憶することができる。トランスポートシステム107はこの関連付けを、配送上で受信されたデータと併せて使用して、とりわけ、作業員の位置、作業員の有効性、または作業員のスピードを決定するために、注文内のデータベースに格納されたデータを分析することができる。
【0035】
売り手ポータル109は、いくつかの実施形態では売り手または他の外部エンティティがシステム100内の1つまたは複数のシステムと電子的に通信することを可能にするコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、売り手は、コンピュータシステム(図示せず)を利用して、売り手が売り手ポータル109を使用してシステム100を通して売りたい製品について、製品情報、注文情報、連絡先情報などをアップロードまたは提供することができる。
【0036】
出荷および注文追跡システム111はいくつかの実施形態では(例えば、デバイス102A~102Bを使用するユーザによって)顧客によって注文された製品を含む荷物の位置に関する情報を受信し、記憶し、転送するコンピュータシステムとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡装置111は顧客が注文した製品を含む荷物を配送する出荷会社によって運営されるウェブサーバ(図示せず)からの情報をリクエストまたは記憶することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111がシステム100に示されたシステムからの情報をリクエストし、記憶することができる。例えば、出荷および注文追跡システム111は、輸送システム107にリクエストすることができる。上述のように、交通機関107はユーザ(例えば、配送作業員)または乗り物(例えば、配送車)のうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡装置111がフルフィルメントセンタ(例えば、フルフィルメントセンタ200)内の個々の製品の位置を決定するために、労働力管理システム(WMS)119にリクエストすることもできる。出荷および注文追跡システム111は輸送システム107またはWMS 119のうちの1つまたは複数からデータを要求し、それを処理し、要求に応じてそれをデバイス(たとえば、ユーザデバイス102Aおよび102B)に提示することができる。
【0038】
フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113はいくつかの実施形態では他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103および/または出荷および注文追跡システム111)からのカスタマ注文のための情報を記憶するコンピュータシステムとして実装されてもよい。また、FOシステム113は、特定のアイテムがどこに保持されているか、またはどこに記憶されているかを記述する情報を記憶することもできる。たとえば、特定のアイテムは1つのフルフィルメントセンタにのみ格納でき、他の特定のアイテムは複数のフルフィルメントセンタに格納できる。さらに他の実施形態では、特定のフルフィルメントセンタが特定の組のアイテム(例えば、生鮮食品または冷凍食品)のみを格納するように設計されてもよい。FOシステム113はこの情報ならびに関連する情報(例えば、数量、サイズ、受領日、有効期限など)を格納する。
【0039】
また、FOシステム113は、商品毎に対応するPDD(約束配送日)を計算してもよい。PDDは、いくつかの実施形態では1つまたは複数の要因に基づくことができる。例えば、FOシステム113は製品に対する過去の需要(例えば、その製品がある期間中に何回注文されたか)、製品に対する予想需要(例えば、来るべき期間中にその製品を注文するために何人の顧客が予想されるか)、ある期間中にいくつの製品が注文されたかを示すネットワーク全体の過去の需要、来るべき期間中にいくつの製品が注文されることが予想されるかを示すネットワーク全体の予想需要、各フルフィルメントセンタ200に格納された製品の1つ以上のカウント、その製品に対する各製品、予想または現行注文などに基づいて、製品に対するPDDを計算することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、FOシステム113が定期的に(例えば、1時間ごとに)商品ごとにPDDを決定し、それを検索または他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)に送信するためにデータベースに格納することができる。他の実施形態では、FOシステム113が1つまたは複数のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)から電子要求を受信し、オンデマンドでPDDを計算することができる。
【0041】
フルフィルメントメッセージングゲートウェイ115はいくつかの実施形態ではFOシステム113などのシステム100内の1つ以上のシステムから1つのフォーマットまたはプロトコルで要求または応答を受信し、それを別のフォーマットまたはプロトコルに変換し、変換されたフォーマットまたはプロトコルで、WMS 119または3パーティフルフィルメントシステム121A、121B、または121Cなどの他のシステムに転送するコンピュータシステムとして実装することができる。
【0042】
サプライチェーン管理(SCM)システム117は、いくつかの実施形態では予測機能を実行するコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、SCMシステム117は例えば、製品に対する過去の需要、製品に対する予想される需要、ネットワーク全体の過去の需要、ネットワーク全体の予想される需要、各フルフィルメントセンタ200に格納された計数製品、各製品に対する予想または現行注文などに基づいて、特定の製品に対する需要の水準を予測することができる。この予測された水準およびすべてのフルフィルメントセンタにわたるそれぞれの製品の量に応じて、SCMシステム117は特定の製品に対する予測された需要を満たすのに充分な量を購入し、ストックするための1つまたは複数の購入注文を生成することができる。
【0043】
労働力管理システム(WMS)119は、いくつかの実施形態ではワークフローをモニタするコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、WMS 119は個別イベントを示す個別デバイス(例えば、デバイス107A-107Cまたは119A-119C)からイベントデータを受信することができる。例えば、WMS 119は、荷物を走査するためにこれらのデバイスの1つの使用を示すイベントデータを受信してもよい。フルフィルメントセンタ200および図2に関して以下で論じるように、フルフィルメントプロセス中に、荷物識別子(例えば、バーコードまたはRFIDタグデータ)は特定の段階で機械によってスキャンまたは読み取ることができる(例えば、自動またはハンドヘルドバーコードスキャナ、RFIDリーダ、高速カメラ、タブレット119A、モバイルデバイス/PDA 119B、コンピュータ119Cなどのデバイス)。WMS 119は荷物識別子、時刻、日時、位置、ユーザ識別子、または他の情報と共に、荷物識別子の走査または読取りを示す各々の事象を対応するデータベース(図示せず)に記憶することができ、この情報を他のシステム(例えば、出荷および注文追跡システム111)に提供することができる。
【0044】
WMS 119はいくつかの実施形態では1つまたは複数のデバイス(例えば、デバイス107A~107Cまたは119A~119C)を、システム100に関連付けられた1つまたは複数のユーザに関連付ける情報を記憶してもよい。例えば、いくつかの状況では、ユーザ(パートまたはフルタイムの従業員など)は、ユーザがモバイルデバイスを所有する(例えば、モバイルデバイスがスマートフォンである)という点で、モバイルデバイスに関連付けられてもよい。他の状況では、ユーザは、ユーザが一時的にモバイルデバイスの管理下にある(例えば、ユーザは日の始めにモバイルデバイスを借り、日中にそれを使用し、日の終わりにそれを返す)という点で、モバイルデバイスに関連付けられてもよい。
【0045】
WMS 119は、いくつかの実施形態ではシステム100に関連する各ユーザの作業ログを維持することができる。例えば、WMS 119は任意の割り当てられたプロセス(例えば、トラックのアンローディング、ピックゾーンからのアイテムのピッキング、仕分け装置ワーク、パッキングアイテム)、ユーザ識別子、位置(例えば、フルフィルメントセンタ200内のフロアまたはゾーン)、従業員によってシステム内を移動されたユニットの数(例えば、ピックされたアイテムの数、パックされたアイテムの数)、デバイスに関連付けられた識別子(例えば、デバイス119A~119C)などを含む、各従業員に関連付けられた情報を記憶することができる。いくつかの実施形態では、WMS 119がデバイス119A~119C上で動作するタイムキーピングシステムなどのタイムキーピングシステムからチェックインおよびチェックアウト情報を受信することができる。
【0046】
第三者フルフィルメント(3PL)システム121A~121Cは、いくつかの実施形態ではロジスティクスおよび製品のサードパーティプロバイダに関連するコンピュータシステムを表す。例えば、(図2に関して以下に説明するように)いくつかの製品がフルフィルメントセンタ200に格納されている間、他の製品は、オフサイトで格納されてもよく、オンデマンドで生産されてもよく、またはフルフィルメントセンタ200に格納するために利用できなくてもよい。3PLシステム121A~121CはFOシステム113から(例えば、FMG 115を介して)注文を受信するように構成することができ、製品および/またはサービス(例えば、配送または設置)を顧客に直接的に提供することができる。いくつかの実施形態では3PLシステム121A~121Cのうちの1つまたは複数がシステム100の一部とすることができ、他の実施形態では3PLシステム121A~121Cのうちの1つまたは複数がシステム100の外部(例えば、サードパーティプロバイダによって所有または運営される)とすることができる。
【0047】
フルフィルメントセンタ自動システム(FC認証)123は、いくつかの実施形態では様々な機能を有するコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、いくつかの実施形態では、FC認証123がシステム100内の1つまたは複数の他のシステムのためのシングルサインオン(SSO)サービスとして動作することができる。例えば、FC認証123はユーザが内部フロントエンドシステム105を介してログインすることを可能にし、ユーザが出荷および注文追跡系111においてリソースにアクセスするための同様の特権を有していることを決定し、ユーザが2回目のログイン処理を必要とせずにそれらの特権にアクセスすることを可能にしてもよい。他の実施形態では、FC認証123は、ユーザ(例えば、従業員)が自分自身を特定の作業に関連付けることを可能にしてもよい。例えば、従業員の中には、電子デバイス(デバイス119A~119Cなど)を持たない者もいれば、その代わりに、1日の過程中に、フルフィルメントセンタ200内でタスクからタスクへ、およびゾーンからゾーンへ移動してもよい。FC認証123は、それらの従業員は、彼らがどの仕事をしているか、および彼らが様々な時刻にどの区域にいるかを示すことを可能にするように構成されてもよい。
【0048】
労働管理システム(LMS)125は、いくつかの実施形態では従業員(フルタイムおよびパートタイムの従業員を含む)のための出勤および残業を記憶するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、LMS 125は、FC認証123、WMA 119、デバイス119A-119C、輸送装置107、及び/又はデバイス107A-107Cから受信することができる。
【0049】
図1Aに示される特定の構成は単なる例である。例えば、図1AはFOシステム113に接続されたFC認証システム123を示すが、全ての実施形態がこの特定の構成を必要とするわけではない。実際、いくつかの実施形態では、システム100内のシステムがインターネット、イントラネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、MAN(メトロポリタンエリアネットワーク)、IEEE 802.11a/b/g/n規格に準拠する無線ネットワーク、専用線などを含む1つまたは複数の公衆またはプライベートネットワークを介して互いに接続され得る。いくつかの実施形態では、システム100内のシステムの1つ以上がデータセンター、サーバファームなどに実装された1つ以上の仮想サーバとして実装されてもよい。
【0050】
図2は、フルフィルメントセンタ200を示す。フルフィルメントセンタ200は、注文時に顧客に出荷するためのアイテムを格納する物理的な場所の実例である。フルフィルメントセンタ(FC)200は多数のゾーンに分割することができ、その各々を図2に示す。これらの「ゾーン」はいくつかの実施形態ではアイテムを受け取り、アイテムを保管し、アイテムを取り出し、アイテムを出荷する処理の様々な段階の間の仮想分割と考えることができ、したがって、「ゾーン」は図2に示されているが、ゾーンの他の分割も可能であり、いくつかの実施形態では図2のゾーンを省略、複製、または修正することができる。
【0051】
インバウンドゾーン203は、図1Aの装置100を使用して製品を販売しようとする売り手からアイテムを受け取るFC 200の領域を表す。例えば、売り手は、台車201を使用してアイテム202A及び202Bを配送することができる。アイテム202Aはそれ自体の出荷パレットを占有するのに十分な大きさの単一のアイテムを表すことができ、アイテム202Bは、空間を節約するために同じパレット上に一緒に積み重ねられた1組のアイテムを表すことができる。
【0052】
作業員はインバウンドゾーン203でアイテムを受け取り、コンピュータシステム(図示せず)を使用して、アイテムの破損および正当性を任意選択で検査することができる。例えば、作業員は、コンピュータシステムを使用して、アイテム202Aおよび202Bの数量をアイテムの注文数量と比較することができる。数量が合致しない場合、その作業員は、アイテム202Aまたは202Bのうちの1つまたは複数を拒否することができる。数量が一致すれば、作業員はそれらのアイテムを緩衝地帯205まで(例えば、1ドル、ハンドトラック、フォークリフト、手動で)移動させることができる。緩衝ゾーン205は例えば、予測される需要を満たすのに十分な量のアイテムがピッキングゾーンにあるため、ピッキングゾーンで現在必要とされていないアイテムのための一時保管領域であってもよい。いくつかの実施形態では、フォークリフト206が緩衝ゾーン205の周り、および入りゾーン203と落下ゾーン207との間でアイテムを移動させるように動作する。ピッキングゾーンにアイテム202Aまたは202Bが必要な場合(例えば、予想される需要のため)、フォークリフトは、アイテム202Aまたは202Bを落下ゾーン207に移動させることができる。
【0053】
ドロップゾーン207は、アイテムがピッキングゾーン209に移動される前にそれらを保管するFC 200の領域であってもよい。ピッキングタスクに割り当てられた作業員(「ピッカー」)はピッキングゾーン内のアイテム202Aおよび202Bに接近し、ピッキングゾーンのバーコードをスキャンし、モバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテム202Aおよび202Bに関連するバーコードをスキャンすることができる。次いで、ピッカーはアイテムをピッキングゾーン209まで(例えば、それをカート上に置くか、またはそれを運ぶことによって)取り込むことができる。
【0054】
ピッキングゾーン209は、アイテム208が保管ユニット210に保管されるFC 200の領域であってもよい。いくつかの実施形態では、貯蔵ユニット210が物理的な棚、本棚、箱、運搬箱、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵庫などのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、ピッキングゾーン209が複数のフロアに編成されてもよい。いくつかの実施形態では、作業員または機械が例えば、フォークリフト、エレベータ、コンベアベルト、カート、ハンドトラック、台車、自動ロボットもしくはデバイス、または手動を含む多数の方法で、ピッキングゾーン209内にアイテムを移動させることができる。例えば、ピッカーは、アイテム202Aおよび202Bを降下ゾーン207の手押し車または台車に載せ、アイテム202Aおよび202Bをピッキングゾーン209まで歩くことができる。
【0055】
ピッカーは、保管ユニット210上の特定の空間のようなピッキングゾーン209内の特定のスポットにアイテムを配置する(又は「収納する」)命令を受け取ることができる。例えば、ピッカーはモバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテム202Aを走査することができる。デバイスは例えば、通路、棚、及び位置を示す装置を使用して、ピッカーがアイテム202Aを収納すべき場所を示すことができる。次に、デバイスはアイテム202Aをその位置に格納する前に、その位置でバーコードを走査するようにピッカーを促すことができる。デバイスは(例えば、ワイヤレスネットワークを介して)図1AのWMS 119のようなコンピュータシステムにデータを送信し、アイテム202Aがデバイス119Bを使用してユーザによってその位置に格納されたことを示すことができる。
【0056】
ユーザが注文を置くと、ピッカーは、保管ユニット210から1つまたは複数のアイテム208を取り出すための命令をデバイス119B上で受け取ることができる。ピッカーはアイテム208を取り出し、アイテム208上のバーコードを走査し、それを搬送メカニズム214上に置くことができる。搬送機構214はスライドとして表されているが、いくつかの実施形態では搬送機構がコンベヤーベルト、エレベータ、カート、フォークリフト、ハンドトラック、台車、カートなどのうちの1つまたは複数として実施することができる。次いで、アイテム208は、充填領域211に到達することができる。
【0057】
パッキングゾーン211は、アイテムがピッキングゾーン209から受け取られ、最終的に顧客に出荷するためにボックスまたはバッグにパッキングされる、FC 200の領域であってもよい。パッキングゾーン211において、受信アイテム(「リビン(rebin)作業員」)に割り当てられた作業員はピッキングゾーン209からアイテム208を受信し、それがどの注文に対応するかを決定する。例えば、リビン(rebin)作業員はアイテム208上のバーコードを走査するために、コンピュータ119Cなどのデバイスを使用することができる。コンピュータ119Cはどの注文アイテム208が関連付けられているかを視覚的に示すことができる。これは例えば、注文に対応する壁面216上の空間または「セル」を含むことができる。注文が完了すると(例えば、セルが注文のためのすべてのアイテムを含むため)、リビン(rebin)作業員は、注文が完了したことをパッキング作業員(または「パッカー」)に示すことができる。梱包業者はセルからアイテムを回収し、輸送のために箱または袋に入れることができる。その後、パッカーは例えば、フォークリフト、カート、ドリー、ハンドトラック、コンベヤーベルトを介して、又は他の方法で、箱又はバッグをハブゾーン213に送ることができる。
【0058】
ハブゾーン213は、パッキングゾーン211から全てのボックスまたはバッグ(「荷物」)を受け取るFC 200の領域であってもよい。ハブゾーン213内の作業員および/またはマシンは荷物218を検索し、それぞれの荷物が行こうとする配送領域の一部を決定し、荷物を適切なキャンプゾーン215にルーティングすることができる。例えば、配送領域が2つのより小さいサブ領域を有する場合、荷物は2つのキャンプゾーン215のうちの1つに進む。いくつかの実施形態では、作業員またはマシンが(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査して、その最終的な宛先を決定することができる。荷物をキャンプゾーン215にルーティングすることは、例えば、荷物が向けられている地理的エリアの一部を(例えば、郵便番号に基づいて)決定することと、地理的エリアの一部に関連付けられたキャンプゾーン215を決定することとを含むことができる。
【0059】
キャンプゾーン215はいくつかの実施形態では1つまたは複数の建物、1つまたは複数の物理的な空間、または1つまたは複数のエリアを備えることができ、荷物は、ルートおよび/またはサブルートに分類するためにハブゾーン213から受け取られる。いくつかの実施形態ではキャンプゾーン215がFC 200から物理的に分離されているが、他の実施形態ではキャンプゾーン215がFC 200の一部を形成することができる。
【0060】
キャンプゾーン215内の作業員および/またはマシンは例えば、目的地と現存するルートおよび/またはサブルートとの照合、ルートおよび/またはサブルートごとの作業負荷の算出、時刻、出荷方法、荷物220を出荷する費用、荷物220内のアイテムに関連付けられたPDDなどに基づいて、荷物220がどのルートおよび/またはサブルートに関連付けられるべきかを決定することができる。いくつかの実施形態では、作業員またはマシンが(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査して、その最終的な宛先を決定することができる。荷物220が特定のルートおよび/またはサブルートに割り当てられると、作業員および/またはマシンは、出荷される荷物220を移動させることができる。例示的な図2において、キャンプゾーン215は、トラック222、かご226、および配送作業員224Aおよび224Bを含む。いくつかの実施形態では、トラック222が配送作業員224Aによって駆動されてもよく、配送作業員224AはFC 200の荷物を配信する常勤の従業員であり、トラック222はFC 200を所有し、リースし、または運営する同じ企業によって所有され、リースされ、または運営される。いくつかの実施形態では、自動車226が配送作業員224Bによって駆動されてもよく、ここで、配送作業員224Bは必要に応じて(例えば、季節的に)送達する「フレックス」または時折の作業員である。自動車226は、配送作業員224Bによって所有され、リースされ、または操作され得る。
【0061】
図1Aに戻って参照すると、個々の荷物を識別および追跡するための荷物追跡プロセスの例示的な実施形態が説明される。いくつかの実施形態では、SATシステム101は、荷物追跡プロセスを開始し、外部フロントエンドシステム103、出荷および注文追跡(SOT)システム111、FOシステム113、FMG 115、WMS 119、および3PLシステム121A~121Cなどの他のシステムから、現在保留中の注文および返品に関連付けられている個々の荷物に対応する荷物情報を電子的に要求および集約することができる。荷物は、一意の荷物識別子を使用して電子システム(例えば、SATシステム101、FOシステム113など)のネットワークによって追跡されるように、注文または返品に関連付けられている1つまたは複数のアイテムを保持する物理的なコンテナ(例えば、箱、小包、封筒、または1つもしくは複数のアイテムを保持するように構成された任意のパッケージング)を指すことができる。
【0062】
電子要求および情報の集約は、1日1回(例えば、1日の終わりに)、定期的な間隔を置いてもしくは必要に応じて1日に複数回、または種々のシステムが追加情報(例えば、配送ステータス更新)を生成するときにリアルタイムで発生し得る。種々のシステムはまた、各々異なる時間、間隔、または頻度で、SATシステム101を用いて情報を電子的に送受信することができる。SATシステム101と各異なるシステムとの間の情報の通信および転送は以下に説明する。
【0063】
いくつかの実施形態では、SATシステム101は、外部フロントエンドシステム103、内部フロントエンドシステム105、または顧客返品システム(図示せず)から注文情報を電子的に要求および集約することができる。SATシステム101から情報に対する電子要求を受信すると、外部フロントエンドシステム103、内部フロントエンドシステム105、または顧客返品システム(図示せず)は、すべての注文、返品をコンパイルし、ならびに/または、例えば、注文内のアイテム、各アイテムの数量、およびPDDを含むことができるデータを交換することができる。次に、収集された注文情報は、さらなる処理のためにSATシステム101に電子的に送信される。SATシステム101は、注文情報が連続的に更新されるように、外部フロントエンドシステム103、内部フロントエンドシステム105、または顧客返品システム(図示せず)と連続的に通信することができる。代替的に、システムは、事前定義された間隔を置いてまたは事前定義された時間に通信し、SATシステム101に記憶された注文情報を、外部フロントエンドシステム103、内部フロントエンドシステム105、または顧客返品システム(図示せず)において収集された新しい注文情報によって随時更新することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、SATシステム101はまた、SOTシステム111からの配送ステータス情報を電子的に要求および集約することもできる。SATシステム101は、SOTシステム111と連続的に通信することができ、その結果、各配送試行が配送作業員224Aもしくは224Bによって行われるとき、または各配送実行の終了時に、配送ステータス情報が連続的に更新される。代替的に、システムは、事前定義された間隔を置いてまたは事前定義された時間に通信し、SATシステム101に記憶された配送ステータス情報を、SOTシステム111において収集された新しい注文情報によって随時更新することができる。配送ステータス情報は、配送作業員224Aまたは224Bが、上記のようにモバイルデバイスを使用した対応する配送の試みの後に、各荷物の荷物識別子をスキャンしまたは読み取るときに生成されるイベントデータを含むことができる。
【0065】
イベントデータは、例えば、スキャン/読み取り時刻、日付、荷物識別子、配送ステータス、および目的の受取人を含むことができる。配送試行が失敗した場合、イベントデータはまた、キャンプゾーン215における容量超過の判定、配送中のリソースの不足の判定、荷物のソートが誤っていたことの判定、受取人の不在、または荷物の破損など、試行が失敗した理由も含むことができる。不達の他の理由は、当業者には明らかであり、本発明の範囲内である。モバイルデバイス(例えば、図1のデバイス107A~107C)を使用する配送作業員224Aまたは224Bは、ユーザインターフェースに表示されるドロップダウンリストから1つまたは複数の理由を選択することによって、イベントデータに不達の理由を追加することができる。次に、SATシステム101は、以下に説明するように、1つまたは複数の対応する理由コードをイベントデータおよび/または対応する荷物情報に追加することができる。さらに、配送作業員224Aまたは224Bが配送実行中に顧客から返送された荷物をピックアップした場合、イベントデータはまた、返送された荷物の情報を含むことができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、SATシステム101はまた、WMS119および3PLシステム121A~121Cから荷物情報を電子的に要求および集約することもできる。SATシステム101、WMS119、および3PLシステム121A~121Cは、各荷物が、上記のようにモバイルデバイスを使用してユーザによってスキャンまたは読み取られるときに荷物情報が連続的に更新されるように、互いに連続的に通信することができる。代替的に、システムは、事前定義された間隔を置いてまたは事前定義された時間に通信し、SATシステム101に記憶された荷物情報を、他のシステムにおいて収集された新しい荷物情報によって随時更新することができる。荷物情報は、キャンプへの到着または配送トラックへの積み込みなどの特定のイベントを示すための、ユーザが各荷物の荷物識別子をスキャンまたは読み取るときのイベントデータを含むことができる。イベントデータは、荷物識別子、時間、日付、場所、ユーザ識別子、または他の情報をさらに含むことができる。
【0067】
WMS119および3PLシステム121A~121Cから荷物情報を要求および収集するために、SATシステム101は電子要求をFOシステム113に送信することができ、FOシステム113はその後、電子要求をFMG115に転送することができる。次に、FMG115は、電子要求を上記のように各システムに適切な別のフォーマットまたはプロトコルに変換した後、WMS119および3PLシステム121A~121Cの各々に電子要求を送信することができる。
【0068】
SATシステム101からの電子要求に関係なく、WMSおよび3PLシステム121A-121Cは、荷物がキャンプゾーン215に到着するか、またはトラック222もしくは車226に積み込まれるときに個々のデバイス(例えば、デバイス107A~107Cまたは119A~119C)から収集されるイベントデータに基づいて、各荷物に対応する荷物情報を連続的に収集および更新することができる。上記のように、荷物に対応する荷物情報は、荷物識別子に基づいて編成することができ、新しいイベントデータは、荷物識別子に基づいて適切な荷物情報に関連付けることができる。いくつかの実施形態では、荷物識別子は、最初はキャンプゾーン215に到着するとき、および、2回目は配送のためにトラック222または車226に積み込まれるときの少なくとも2回、スキャンまたは読み取ることができる。配送作業員224Aまたは224Bが、荷物のパッケージング(例えば、箱、封筒、またはテープ)および/またはその中身が破損していることに気付いた場合にも、荷物をスキャンまたは読み取ることができる。
【0069】
WMS119または3PLシステム121A~121Cの各々のすべての荷物に関連するイベントデータが集約されるか、各荷物のイベントデータが生成されると、イベントデータはFMG115に送信され、FMG115はこれを必要に応じて標準化フォーマットに変換する。次に、FMG115は、変換されたイベントデータをFOシステム113に転送し、次にFOシステム113は、イベントデータをSATシステム101に転送する。
【0070】
WMS119または3PLシステム121A~121Cからの情報が集約されると、SATシステム101は、集約された情報をリアルタイムで処理して、例えば、任意の所与の瞬間においてシステム100を通じて処理されている荷物のデータベースを維持することができる。代替的に、このプロセスは、1日1回、定期的な間隔を置いてもしくは必要に応じて1日複数回、または他のシステムから追加の情報が集約されるときにリアルタイムで実施されてもよい。処理は、情報を解析して標準化されたフォーマットまたはプロトコルにすることと、1つまたは複数の荷物識別子(および、したがって対応する荷物)を各注文にマッピングすることと、個々の荷物識別子に基づいてすべてのイベントデータを統合しソートすることと、少なくとも対応する荷物識別子に対応するイベントのシーケンスに基づいて、個々の荷物の履歴を決定することと、それぞれの最後のイベントに基づいて、個々の荷物の現在のステータスを決定することとを含むことができる。荷物がとることができるステータスは、例えば、キャンプゾーンに到着したこと401、発送されたこと501、配送試行の失敗601、および配送の成功701を含むことができる。
【0071】
図3は、開示された実施形態と一致する、荷物のステータスおよび遵守すべき適切な荷物追跡プロセスを決定するためにSATシステム101が遵守する例示的なコンピュータ化された開始プロセス300のフローチャートである。いくつかの実施形態では、SATシステム101は、荷物に関連付けられている最後のイベントデータおよび/または荷物に関連付けられているイベントのシーケンスに基づいてステータス決定を行うことができる。ステップ301から開始して、SATシステム101は、いくつかの実施形態では、例えば、WMS119から、対応する荷物識別子に関連付けられている最後のイベントデータを要求することによって、荷物のステータスを決定することができる。
【0072】
代替的にまたは付加的に、最後のイベントデータが、例えば、荷物が喪失したとマークされたことを示す場合、SATシステム101は、前のイベントデータまたはユーザ識別子などの他の付随するデータに基づいて最後の分かっている位置を決定し(例えば、ユーザ識別子、および、したがってユーザの割り当てられている作業領域に基づいて決定する)、それに応じてステータスを更新することができる。例えば、前のイベントデータは、荷物が発送されたことを示すことができ、その場合、SATシステム101は、ステータスを発送された501と設定する。矛盾した指示を有する荷物識別子の複数のイベントデータが存在するいくつかの実施形態では、SATシステム101は、矛盾するイベントデータの最新のものに基づいてステータスを決定し、他を無視することを選択することができる。いくつかの実施形態では、SATシステム101はまた、荷物の現在のステータスが不正確であると判定し、ステータスを変更することもできる。
【0073】
図3に戻って参照すると、SATシステム101は、ステップ303において、最後のイベントが、荷物がキャンプゾーン215に到着したことを示しているか否かを決定することができる。肯定的である場合、SATシステム101は、ステップ305において、そのステータスが、荷物がキャンプゾーン215に到着したことを示すように、荷物に関連付けられている荷物情報を更新することができる。次に、プロセスは、図4の荷物追跡プロセス400に続くことができる。
【0074】
ステップ303からの判定が否定的である場合、SATシステム101は、ステップ307において、最後のイベントが、荷物が発送されたことを示しているか否かを判定することができる。この判定の結果が肯定的である場合、SATシステム101は、ステップ309において、そのステータスが、荷物がトラック222または車226に積み込まれ、発送されたことを示すように、荷物に関連付けられている荷物情報を更新することができる。次に、プロセスは、図5の荷物追跡プロセス500に続くことができる。
【0075】
ステップ307における判定が否定的である場合、SATシステム101は、ステップ311において、最後のイベントが、配送試行が行われたが失敗したことを示しているか否かを判定することができる。この判定の結果が肯定的である場合、SATシステム101は、ステップ313において、そのステータスが、配送試行が失敗したことを示すように、荷物に関連付けられている荷物情報を更新することができる。次に、プロセスは、図6の荷物追跡プロセス600に続くことができる。
【0076】
ステップ311における判定が否定的である場合、SATシステム101は、荷物の配送に成功したと判定し、ステップ315において、そのステータスが、配送が成功したことを示すように、荷物に関連付けられている荷物情報を更新することができる。次に、プロセスは、図7の荷物追跡プロセス700に続くことができる。
【0077】
4つの異なるステータスは、例としての役割を果たすようにのみ意図されており、ステータスの代替セットもまた、開示された実施形態の範囲内であり、開始プロセス300は、ステータスの代替セットに対応するために他の判定を追加または削除するように変更されてもよい。
【0078】
図4~7を参照して、開示された実施形態と一致する、例示的な荷物追跡プロセス400、500、600、および700を以下に説明する。SATシステム101は、所定の間隔(例えば、24時間)を置いて、データベース内のすべての荷物を反復し、図3に照らして上述した判定に基づいて、荷物追跡プロセス400、500、600、および700のうちの1つまたは複数を実施することができる。SATシステム101は、データベース内の各荷物を通じて順次反復し、各荷物に割り当てられた対応するステータスに基づいて適切なプロセスを選択およびステップスルーし、ステータスに従って荷物をソートし、各プロセスをバッチにおいてまたは他の様態で実施することができる。
【0079】
荷物追跡プロセス400、500、600、および700は、荷物がまだ配送されておらず、したがってFC200のどこかに対応する荷物を有するはずであることを示す各荷物の情報を、実際に対応する荷物に(例えば、「キャンプゾーンに到着した」というステータスを有する荷物情報に対応する荷物が実際にキャンプゾーン215に位置していることを検証することによって)マッピングすることができることを検証する役割を果たす。荷物追跡プロセス400、500、600、および700はまた、誤ったステータスが割り当てられた荷物情報を識別および修正し、必要に応じて荷物をソートし直すこともできる。4つの異なるプロセスは、例としての役割を果たすことのみを意図しており、上記で利用されたステータスのセットに一致するプロセスの代替のセットもまた、開示された実施形態の範囲内である。
【0080】
いくつかの実施形態では、SOTシステム111、FOシステム113、およびWMS119などの他のシステムは、SATシステム101が荷物のデータベースを反復している間に荷物の処理を停止し、SATシステム101が終了すると再開することができる。代替的に、他の実施形態では、SOTシステム111、FOシステム113、およびWMS119などの他のシステムは、それぞれ、それらの通常の速度において荷物を処理し続けるか、またはそれらを減速して処理することができる。SATシステム101がパッケージング追跡プロセスを実施している間に他のシステムによって生成されている追加のイベントデータは、一時的なロケーションに電子的に記憶することができ、SATシステム101が荷物のデータベースを反復し終えた後、データベース内の荷物のリストと照合することができる。
【0081】
出荷サイクルは、SATシステム101がデータベース内のすべての荷物情報について荷物追跡プロセス400、500、600、および700のうちの1つまたは複数の実施を完了した瞬間から、システム100がすべての荷物の配送を試行し、SATシステム101が、各荷物情報に対して荷物追跡プロセス400、500、600、および700のうちの1つまたは複数を再び実施し始めようとしている所定の間隔(例えば、24時間)の後の瞬間までの期間を指すことができる。出荷サイクルの開始は、就業日の終了または深夜と一致してもよく、その時点において、すべての荷物が積み込まれており、少なくとも1回は配送が試行されている。言い換えれば、各出荷サイクルは、SATシステム101が荷物追跡プロセス400、500、600、および700を実施する期間によって分離されている。
【0082】
すべての出荷サイクル中に、システム100内のすべての荷物を、トラック222または車226を介して積み込まれ、発送されるように試行することができる(例えば、システム100内のすべての荷物が少なくとも1日1回積み込まれ、送出される)ことに留意することが重要である。出荷サイクル中に荷物を少なくとも1回積み込むことができなかった場合、WMS119は、キャンプゾーン215において容量超過のために荷物が配送されなかった(例えば、配送用の荷物がFC200において処理できる数を超えた)というイベントデータをSATシステム101の対応する荷物情報に追加することができる。1つまたは複数の荷物追跡プロセス400、500、600、および700のうちの1つまたは複数が実施されている間、各荷物は異なる場所(例えば、キャンプゾーン215、トラック222または車226)にあり得ることにも留意されたい。
【0083】
出荷サイクルの終わりに(すなわち、荷物追跡プロセス400、500、600、および700のいずれかが始まる前に)、SATシステム101は、その荷物識別子がモバイルデバイス(例えば、107A~107Cまたは119A~119C)によってスキャンまたは読み取られた、現在システム100にある荷物のリストを生成することができる。各荷物がスキャンまたは読み取られているときに、後で荷物追跡プロセス400、500、600、または700中に再注文の条件を満たすものとしてフラグを立てるために、破損した荷物を荷物のリストから省くことができる。
【0084】
図4は、荷物がキャンプゾーン215に到着したと決定されたときにSATシステム101が遵守することができるコンピュータ化された荷物追跡プロセス400を示す。荷物は、配送のために積み込まれた後、ハブゾーン213またはトラック222もしくは車226から到着したものであり得る。
【0085】
ステップ403において、SATシステム101は、対応する荷物識別子が前の出荷サイクルの終わりにスキャンされまたは読み取られたか否かを判定することによって、特定の荷物がシステム100に存在するか否かを検証することができる。
【0086】
ステップ403からの否定的な判定は、ステップ405において表されるように、荷物が失われた(すなわち、計上されていない)ことを示すことができ、SATシステム101は、対応する荷物情報を更新して、ステップ407における再注文の条件を満たすとして荷物識別子にフラグを立てることができる。フラグ立ては、例えば、対応する荷物情報を記憶するデータベース内のパラメータ(例えば、優先度ステータスおよび/または荷物がより迅速に配送されるべきであることを示す)を変更することを含むことができる。(いくつかの実施形態では、再注文の条件を満たすものとして荷物識別子にフラグを立てると、方法は、以下でさらに詳細に説明される、図8のプロセス800に進むことができる。)
【0087】
他方、ステップ403からの肯定的な判定は、物理的な荷物が存在することを示すことができる。この場合、荷物は、内部遅延(例えば、キャンプゾーン215の容量を超えた)のためにキャンプゾーン215を離れたことがないか、または、荷物が直前の出荷サイクル中に発送されていたが、1つまたは複数の理由で(例えば、配送トラックが営業時間内に配送を完了できなかった)配送されずにキャンプゾーン215に戻った可能性がある。この状況では、SATシステム101は、ブロック409において、SOTシステム111からの配送ステータス情報に基づいて、荷物が配送されなかった理由を決定することができる。
【0088】
ステップ411において表されるように、不達が容量を超えたことによるものであると決定された場合、SATシステム101は、ステップ413において、それがPDDから第1の所定の期間(例えば、2日)を超えているか否かを判定することができる。ステップ411における超過される容量は、例えば、作業可能な配送作業員224Aまたは224Bの数、配送のために利用可能なトラック222または車226の数、およびトラック222または車226上のスペースの量を含むことができる。他の実施形態では、荷物が再注文の条件を満たすとフラグが立てられる前に経過しなければならない時間長は、半日、3日などのような、2日未満または2日超であり得る。さらに他の実施形態では、時間長は、不足している特定のリソースに基づいて変化し得る。
【0089】
ステップ413からの判定が肯定的である場合、SATシステム101は、対応する荷物情報を更新して、上述したステップ407と同様に、ステップ415における再注文の条件を満たすとして荷物識別子にフラグを立てることができる。そうでない場合、ステップ417に示されるように、SATシステム101は、対応する荷物情報を変更せずに残すことができ、その結果、荷物は、次の出荷サイクル中に再び配送を試行し、データベース内の次の荷物を処理することができる。
【0090】
ブロック409に戻って参照すると、ステップ419に示されるように、代わりに顧客の過失が原因で不達が生じた場合、SATシステム101は、PDDから第2の所定の時間長(例えば、4日)を超える時間が経過したか否かを判定し(ステップ421)、上記のステップ407と同様に、ステップ423において再注文の条件を満たすものとして対応する荷物識別子にフラグを立てることができる。そうでない場合、ステップ425に示されるように、SATシステム101は、対応する荷物情報を変更せずに残すことができる。他の実施形態では、第2の所定の時間長は、半日、5日など、4日未満または4日超であってもよい。さらに他の実施形態では、時間長は、顧客によって引き起こされる特定の遅延に基づいて変化してもよい。
【0091】
ブロック409に戻って参照すると、代わりに、427に表されるように、荷物の喪失または破損が原因で不達が生じた場合、SATシステム101は、ステップ403において荷物が存在する(すなわち、物理的に存在し、破損していない)と以前に決定されているため、荷物情報にエラーがあると判定することができ、さらに、不達の理由は、荷物が喪失または破損していることを示している。この場合、SATシステム101は、荷物情報内の不達の理由を、ステップ429において表される「容量超過」にオーバーライドすることができ、したがって、不達の未知の理由を、例えば、顧客の過失とは対照的に内部遅延に帰することができる。
【0092】
ステップ427における判定が否定的であり、不達の理由が他の何かであったことを示す場合、SATシステム101は、ステップ431において対応する荷物情報を変更せずに残すことができ、その結果、荷物は、次の出荷サイクル中に再び配送を試行し、データベース内の次の荷物を処理することができる。
【0093】
図5は、例えば、荷物が直前の出荷サイクル中に発送されたが配送試行が行われなかった場合に、荷物が発送されたと判定されたときにSATシステム101が従うことができるコンピュータ化された荷物追跡プロセス500を示す。
【0094】
ステップ503において、SATシステム100は、ステップ403に関して上記で説明したように、荷物がまだシステム内に存在するか否かを検証することができる。ステップ503からの否定的な判定は、ステップ505において表され、ステップ405に関して上述されたように、荷物が失われたことを示すことができる。このとき、SATシステム101は、上述したステップ407と同様に、ステップ507における再注文の条件を満たすとして対応する荷物識別子にフラグを立てることができる。
【0095】
他方、ステップ503において荷物が存在すると検証された場合、SATシステム101は、ブロック509において、SOTシステム111からの配送ステータス情報に基づいて、荷物が配送されなかった理由を判定することができる。不達が配送時間などのリソースの不足によるものであると判定された場合、SATシステム101は、ステップ413~417に関して上記で説明したように、PDDから第1の所定の時間長を超える時間が経過したか否かを判定し(ステップ513)、経過している場合、対応する荷物情報に再注文の条件を満たすとしてフラグを立てることができ(ステップ515)、または、対応する荷物情報を変更せずに保持する(ステップ517)ことができる。
【0096】
代替的に、ステップ519に表されるように、不達が代わりに顧客の過失によるものであると判定された場合、SATシステム101は、ステップ521~525に関して上記で説明したように、PDDから第2の所定の時間長を超える時間が経過したか否かを判定し(ステップ521)、経過している場合、対応する荷物情報に再注文の条件を満たすとしてフラグを立てることができ(ステップ523)、または、荷物情報を変更せずに保持する(ステップ525)ことができる。
【0097】
それでもなお、ブロック509において、不達が代わりに527に表されるように荷物の喪失または破損が原因であると判定された場合、SATシステム101は、ステップ427に関して上述したようにエラーがあると判定することができる。この場合、SATシステム101は、配送されなかった理由を「ソートの誤り」(ステップ529)にオーバーライドすることができ、これは、以前の判定が、荷物が発送されたが(ステップ501)、何らかの理由でまだキャンプゾーン215にあることを示し(ステップ503)、荷物が本来あるべき場所になかったことを示唆しているため、荷物が誤ってソートされた(例えば、間違った配送トラック222または車226に積み込まれた)ことを示す。SATシステム101は、後続の出荷サイクル中にこれらの荷物の配送を試行することができる。
【0098】
ステップ527における判定が否定的であり、不達の理由が他の何かであったことを示す場合、SATシステム101は、ステップ431に関して上述したように、対応する荷物情報を変更せずに保持することができる(ステップ531)。
【0099】
図6は、SATシステム101が、例えば、直前の出荷サイクル中に荷物の配送に失敗したと判定した場合に(例えば、配送人員224Aまたは224Bが受取人の住所に到着したが、受取人がいないため、配送を完了できなかった)、SATシステム101が従うことができるコンピュータ化された荷物追跡プロセス600を示す。
【0100】
ステップ603において、SATシステム101は、ステップ503に関して上記で説明したように、荷物がまだシステム内に存在するか否かを検証することができる。ステップ603からの否定的な判定は、ステップ605において表されるように、荷物が失われたことを示すことができる。このとき、SATシステム101は、上述したステップ407と同様に、ステップ607における再注文の条件を満たすとして対応する荷物識別子にフラグを立てることができる。
【0101】
ステップ603において荷物が存在すると検証された場合、SATシステム101は、ブロック609において、SOTシステム111からの配送ステータス情報に基づいて、荷物が配送されなかった理由を判定することができる。ステップ619に表されるように、不達が代わりに顧客の過失によるものであると判定された場合、SATシステム101は、ステップ621~625に関して上記で説明したように、PDDから第2の所定の時間長を超える時間が経過したか否かを判定し(ステップ621)、経過している場合、対応する荷物情報に再注文の条件を満たすとしてフラグを立てることができ(ステップ623)、または、荷物情報を変更せずに保持する(ステップ625)ことができる。
【0102】
代替的に、ブロック609において、不達が代わりに627に表されるように荷物の喪失または破損が原因であると判定された場合、SATシステム101は、ステップ527~529に関して上述したようにエラーがあると判定し、不達の理由を「ソートの誤り」にオーバーライドすることができる(ステップ629)。ステップ627における判定が否定的であり、不達の理由が他の何かであったことを示す場合、SATシステムは、ステップ431に関して上記で前述したように、対応する荷物情報を変更せずに保持することができる(ステップ631)。
【0103】
この場合、配送が実際に試みられたため、すなわち、例えば、配送人員 224Aまたは224Bに、受取人の住所に到着して配送を試行するのに十分なリソースがあったため、SATシステム101は、他の荷物追跡プロセス400および500の場合のように、不達がリソースの不足によるものであるか否かを考慮しなくてもよい。
【0104】
図7は、SATシステム101が、例えば直前の出荷サイクル中に荷物の配送に成功したと判定したときに従う荷物追跡プロセス700を示している。
【0105】
ステップ703において、SATシステム101は、ステップ503に関して上記で説明したように、荷物がまだシステム内に存在するか否かを検証することができる。否定的な判定は、荷物がシステム100内に存在しないことを正しく示し、配送された荷物がシステム100内に存在し得ないことは事実であるため、対応する荷物情報はステップ705において変更されないままである。一方、肯定的な判定は、配送された荷物がシステム100にもはや存在し得ないため、SOTシステム111からの情報、したがって、荷物の現在のステータスが不適切である可能性があることを示す。この場合、SATシステム101は、ステップ711において、荷物に関連付けられている情報をオーバーライドして、リソースの不足のために荷物が配送されなかったことを示すことができる。次に、SATシステム101は、ステップ713において、PDDから第1の所定の時間長を超える時間が経過したか否かを判定し、ステップ513~517に関して上記したように、判定に基づいてステップ715または717において適切な措置をとることができる。他の実施形態では、SATシステム101は、ステップ711において、対応する荷物情報をオーバーライドして、異なるステータスおよび/または配送の失敗の理由を割り当てることができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、ブロック409、509、609、709は、より多くの不達の理由を含むように拡張することができる。不達の理由411、419、427、511、519、527、619、および627も、より詳細な副理由を含むように分割することができる。例えば、理由511は、不足している種々のリソースに基づいて副理由に分割することができ、理由519は、顧客によって引き起こされた種々のタイプの遅延に基づいて副理由に分割することができる。さらに、ステップ413、421、513、521、621、および713における第1の所定の時間長および第2の所定の時間長は、ステータスおよび不達の理由の組み合わせに基づいて6つ以上の所定の時間長を含むように互いに異なることができる。所定の時間長のより多くのグループのうちの1つが等しい時間長を有する代替の実施形態もまた、本発明の範囲内である。
【0107】
いくつかの実施形態では、SATシステム101が、上記のように、ステップ407、415、423、507、515、523、607、623、および715のうちの少なくとも1つまたは複数に基づいて再注文される荷物を決定すると、そのような荷物は、荷物を再注文し、それらをシステム100を通して急送させるための別の例示的なプロセスを通して処理される。
【0108】
いくつかの実施形態では、システムを通じて荷物を急送させることは、決定された緊急コードまたは荷物がより迅速に配送される必要があることを示す荷物識別子に基づくことができる。緊急コードは、例えば、荷物にフラグを立てることによって、SATシステム101が荷物に割り当てるコードであり得、1つまたは複数の不達の理由(例えば、理由411、419、427、511、519、527、619、および627)に基づくことができる。いくつかの実施形態では、SATシステム101は、1つまたは複数の不達の理由に対応する1つまたは複数の緊急コードを有し得る。例えば、第1の緊急コードは、第2の緊急コードよりも高い優先度を示し得る(すなわち、第1の緊急コードを有する荷物は、第2の緊急コードを有する荷物よりも迅速に配送されるべきである)。
【0109】
さらに、いくつかの実施形態では、SATシステム101はまた、内部ユーザ(例えば、システム100を所有、運用、またはリースする組織の従業員)からの要求の受信時に対応する荷物情報を更新することによって、再注文するための荷物を示すこともできる。さらに、いくつかの実施形態では、荷物に再注文のフラグが立てられると、SATシステム101は、別の荷物(例えば、以前のウェーブ中に配送されなかったアイテムを含む)を配送することができる次の利用可能なウェーブを決定し、次の利用可能なウェーブにおいて荷物を配送するための命令を自動的に送信することができる。
【0110】
いくつかの実施形態では、再注文プロセスは、対応する荷物情報において再注文するように示された荷物(すなわち、フラグが立てられた荷物)によって保持されるアイテムを識別することと、対応する荷物識別子に関連付けられている注文を識別することと、識別された注文の一部をキャンセルすることと、識別されたアイテムを使用して新しい注文を作成および処理することと、新しい注文に関連付けられている荷物情報を優先度の高いものとして更新することと、対応する荷物を新しい配送ルートおよび/またはサブルートを介して配送することとを含むことができる。
【0111】
図8は、開示された実施形態と一致する、SATシステム101が、荷物が再注文の条件を満たしたと決定したときに遵守することができる例示的な再注文プロセス800を示す図である。
【0112】
図8はステップ801によって開始する。荷物に再注文のフラグが立てられると(例えば、荷物が、ステップ407、415、423、507、515、523、607、623および715のうちの少なくとも1つに基づくステップのうちの1つまたは複数に基づいて再注文の条件を満たしている)、プロセスはステップ803に続くことができる。
【0113】
ステップ803において、SATシステム101は、ステップ803においてフラグが立てられた荷物に対応する注文の少なくとも一部をキャンセルすることができる。例えば、注文は、アイテムの第1のグループを含む第1の荷物を含む、複数の荷物を含むことができる。開示された追跡プロセス中のある時点において、アイテムの第1のグループを含む第1の荷物は、上記のように、1つまたは複数の理由に基づいて再注文のフラグが立てられる場合がある。しかしながら、複数の荷物内の残りの荷物は、再注文のフラグが立てられない場合があり、上記荷物をキャンセルしてそれらの配送を遅らせる必要はないことになる。この例では、ステップ803において、SATシステムは、フラグが立てられた荷物(すなわち、アイテムの第1のグループを含む第1の荷物に対応する注文の部分のみをキャンセルする。注文の一部をキャンセルすることは、例えば、荷物の配送を停止する、荷物を省く、または荷物をFC100に戻すための命令を、システム100内の1つまたは複数のデバイスに送信することを含むことができる。
【0114】
ステップ805において、SATシステム101は、現在の時刻と、複数の今後の配送ウェーブに関連付けられている複数の締め切り時刻の両方を決定することができる。これらの締め切り時刻は、荷物自体に関連付けることができ、および/または、荷物に含まれている1つもしくは複数の個別のアイテムに関連付けることができる。
【0115】
ステップ807において、SATシステム101は、各締め切り時刻と決定された現在の時刻との間の比較を行うことができる。
【0116】
ステップ809において、SATシステム101は、配送ウェーブの締め切り時刻がすでに経過したか否かを判定することができる。比較に基づいて、SATシステム101は、ステップ813において配送に関連付けられている新しいスケジュールされた配送を決定することができる。この例では、この決定は、ステップ809であるか否かの判定に基づくことができる。現在の時刻が締め切り時刻より前でない場合(すなわち、締め切り時刻が経過していない場合)、SATシステムは、ステップ811に表されるように、その締め切り時刻に関連付けられている配送ウェーブに再スケジュールせず、ステップ807に戻って、異なるウェーブに関連付けられている異なる締め切り時刻との別の比較を行う。
【0117】
いくつかの実施形態では、ステップ813の詳細における新しい予定された配送を決定することは、付加的または代替的に、荷物に関連付けられている決定された緊急コード、または荷物がより迅速に出荷される必要があるとしてフラグが立てられているか否かに基づくことができる。例えば、第1の荷物が再注文のフラグが立てられ、第2の荷物が再注文のフラグが立てられ、より高い緊急コードを有するか、またはより早く出荷する必要があるとフラグが立てられている場合、SATシステム101は第2の荷物の配送を優先することができる。いくつかの実施形態では、プロセス800は、新しいルートが利用可能である場合に、新しい荷物を配送するために最適化された新しいルートを作成することをさらに含むことができる。
【0118】
配送ウェーブに関連付けられている新しい配送時間が決定されると、SATシステム101は、配送ウェーブに関連付けられている配送時間に基づいて荷物を配送するための命令を送信する。荷物に再注文のフラグが立てられたと判定したときにこのプロセスを自動的に実施することにより、SATシステム101は、事業費への影響を常に最小限に抑えながら、まだ配送されていない残存する注文の数を大幅に減らすことができる。
【0119】
曖昧さを生じさせずに説明を容易にするために、再注文プロセスは、注文が第1の荷物識別子および対応する第1の荷物情報を有する第1の荷物にともにパッケージされたアイテムの第1のグループ、ならびに、第2の荷物識別子および対応する第2の荷物情報を有する第2の荷物にともにパッケージされたアイテムの第2のグループを含む例を使用して説明される。この例では、SATシステム101は、第1の荷物を目的の受取人へと配送するのに成功したが、第2の荷物が破損したと判定し得る。この場合、ステップ415に関して上記で説明したように、SATシステム101は、存在する場合、上記の荷物追跡プロセス400、500、600、および700のうちの1つまたは複数から決定されるように再注文される必要があり得るデータベース内の他の荷物と共に、第2の荷物識別子に、再注文の条件を満たすものとしてフラグを立てるように、第2の荷物情報を更新することができる。
【0120】
次に、再注文プロセスの一部として、SATシステム101は、手動検査時の荷物の実際の内容、ならびに/または、上記の方法で収集された注文情報および荷物情報に基づく、第2の荷物(この例では、上記で定義されたアイテムの第2のグループ)内のアイテムの識別に進むことができる。アイテムおよび注文が識別されると、SATシステム101は、再注文のために示されておらず、他の様態でも問題のない注文の他の部分に影響を与えることなく、アイテムに対応する注文の部分のキャンセルに進むことができる。次に、SATシステム101は、アイテムの第2のグループを含む新しい注文を作成することを求める要求をFOシステム113に送信することができる。実効的には、アイテムの単一のグループを含み、したがって単一の荷物にパッケージされる部分注文が作成され、他の荷物と共に処理されるように、システム100内に配置される。
【0121】
いくつかの実施形態では、SATシステム101はまた、対応する新しい荷物情報を「高優先度」として示すこともでき、これは、他のシステム要素(例えば、SOTシステム111およびWMS119)に通信され、内部ユーザ(例えば、システム100を所有、運用、またはリースする組織の従業員)および/または配送作業員224Aもしくは224Bへの通知として表示される。輸送システム107の1つもしくは複数のモバイルデバイス107A~107Cおよび/またはFC200の119A~119Cは、対応する荷物識別子をスキャンまたは読み取るときに「高優先度」通知を表示することができ、結果、内部ユーザは他の荷物の前にその荷物を処理することを優先することができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、優先度の高い荷物は、優先度の低い荷物が他にいくつあり得るかに関係なく、可能な限り迅速に荷物がパッケージされ、配送されることを確実にするために、各システム内の内部ユーザの専用グループ(例えば、輸送システム107の内部ユーザのグループまたはWMS119の内部ユーザのグループ)によって処理し、配送することができる。またさらに、いくつかの実施形態では、SOTシステム111は、優先度の高い荷物の配送を最適化するように構成された新しい配送ルートおよび/またはサブルートを作成することができる。
【0123】
状況によっては、SATシステム101は、元の注文時に作成された元のPDD以前に新しい荷物を配送することができないと判定する場合がある。これらの場合、SATシステムは、上記の1つまたは複数の要因に基づいて、更新されたPDDを求める要求をFOシステム113に送信することができる。更新されたPDDは、内部注文追跡に使用することができ、または、注文ステータスを通知するために目的の受取人および/もしくは購入者に開示することができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、荷物追跡プロセス400、500、600、および700のうちの1つまたは複数に基づいて失われたと判定された荷物が、上記のように再注文プロセスによって処理される一方、内部ユーザの一部が、失われた荷物を見つけ、FC200内にある返品ステージングゾーン(図示せず)に転送することに専念してもよい。代替的または付加的に、内部ユーザがそれぞれの通常の職務を実施している間に、以前に失われた1つまたは複数の荷物が発見され得、その時点で、内部ユーザはまた、荷物を返品ステージングゾーンに転送し得る。
【0125】
上記の再注文プロセスによって作成された新しい優先度の高い荷物はキャンセルされて配送されないようにする必要があり、システム100の速度が低下する可能性があるため、システム100は、発見された荷物を元の目的の受取人に再配送しようとしないことが好ましい。さらに、いくつかの実施形態では、荷物追跡プロセス400、500、600、および700のうちの1つまたは複数に基づいて破損していると判定された荷物は、その中のアイテムを回収することができるように、返品ステージングゾーンに転送することもできる。その中のアイテムのサブセットは、まだ販売可能な状態にある場合がある。
【0126】
いくつかの実施形態では、発見された喪失荷物、破損した荷物、および/または再注文の条件を満たすとしてフラグが立てられたために目的の受取人に到達する前にキャンセルされた他の荷物は、補充のために返品ステージングゾーンに転送される。そのような実施形態では、SATシステム101は、顧客から受け取った返品荷物とは異なり、転送された荷物に対応する荷物情報を内部返品として更新することができる。そのような転送された荷物内のアイテムは、システム100を介して処理されていたときに誰もそれらを開封していないため、他の顧客が開始した返品よりも密封された販売可能な状態にある可能性が比較的高い。したがって、その中にパッケージされたアイテムは、最小限の検査でピッキングゾーン209に転送および再ルーティングすることができ、それにより、比較的より徹底的な検査を実施するコストを節約し、処理時間を短縮し、重複注文のコストを節約する。
【0127】
本開示はその特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示は修正なしに、他の環境において実施することができることが理解されるのであろう。前述の説明は、例示の目的で提示されている。これは、網羅的ではなく、開示された正確な形態または実施形態に限定されない。当業者には、開示された実施形態の明細書および実施を考慮することによって、修正および適合が明らかになるのであろう。さらに、開示された実施形態の態様はメモリに記憶されるものとして記載されているが、当業者はこれらの態様が二次記憶デバイス、例えば、ハードディスクもしくはCD ROM、または他の形態のRAMもしくはROM、USB媒体、DVD、ブルーレイ、または他の光学駆動媒体などの他のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶されてもよいことを理解するのであろう。
【0128】
記載された説明および開示された方法に基づくコンピュータプログラムは、熟練した開発者の技術の範囲内である。様々なプログラムまたはプログラムモジュールは当業者に知られている技法のいずれかを使用して作成することができ、または既存のソフトウェアに関連して設計することができる。例えば、プログラム・セクションまたはプログラムモジュールは、.Net Framework、.Net Compact Framework(およびVisual Basic、C などの関連言語)、Java、C++、Objective-C、HTML、HTML/AJAXの組み合わせ、XML、もしくはJavaアプレットを含むHTMLの中で、またはその手段によって設計することができる。
【0129】
さらに、例示的な実施形態が本明細書で説明されてきたが、本開示に基づいて当業者によって理解されるように、同等の要素、修正、省略、組み合わせ(例えば、様々な実施形態にわたる態様の)、適応、および/または変更を有する任意のおよびすべての実施形態の範囲が可能である。クレームの限定はクレームに使用されている文言に広く基づいて解釈されるものとし、本明細書に記載されている例に限定されるものではなく、または出願手続中に解釈されるものとする。実施例は、非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示された方法のステップは、ステップを並べ替えること、および/またはステップを挿入もしくは削除することを含む、任意の方法で修正されてもよい。したがって、本明細書および実施例は単に例示的なものとみなされ、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物の全範囲によって示されることが意図される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
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図6
図7
図8