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  • 特許-生体情報モニター 図1
  • 特許-生体情報モニター 図2
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  • 特許-生体情報モニター 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】生体情報モニター
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20230220BHJP
【FI】
A61B5/00 102A
A61B5/00 D
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021090406
(22)【出願日】2021-05-28
(62)【分割の表示】P 2016252968の分割
【原出願日】2016-12-27
(65)【公開番号】P2021121368
(43)【公開日】2021-08-26
【審査請求日】2021-05-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】椴木 拓也
(72)【発明者】
【氏名】石丸 喜浩
(72)【発明者】
【氏名】小池 誠
(72)【発明者】
【氏名】蝶間林 将巳
(72)【発明者】
【氏名】林 裕樹
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-147493(JP,A)
【文献】特開2012-217724(JP,A)
【文献】特開2007-229077(JP,A)
【文献】国際公開第2016/188741(WO,A1)
【文献】特開2014-171775(JP,A)
【文献】特開2004-248793(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0179394(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/03
A61B 5/05-5/0538
A61B 5/24-5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー操作に応じたアラーム設定値を設定可能な操作部と、
計測された生体情報と、前記アラーム設定値とを比較し、比較結果に基づいてアラーム出力を制御するアラーム制御部と、
前記生体情報の変化履歴及び前記アラーム設定値の変化履歴を記憶する記憶部と、
前記生体情報の変化履歴を示すトレンドグラフと、前記アラーム設定値の変化履歴を示すトレンドグラフと、前記アラーム出力の履歴と、を時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示する表示部と、
を具備する、
生体情報モニター。
【請求項2】
前記表示部は、
アラーム設定対象である複数の生体情報のトレンドグラフを、時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示し、
前記アラーム設定対象である複数の生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフのうち、ユーザーによって選択された生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフを、前記生体情報のトレンドグラフと時間方向及び値方向を合わせて前記生体情報のトレンドグラフと同一画面に表示する、
請求項1に記載の生体情報モニター。
【請求項3】
前記表示部は、
前記生体情報のトレンドグラフ及び前記アラーム設定値のトレンドグラフと同一画面に、前記アラーム設定対象である複数の生体情報の前記アラーム設定値をそれぞれ設定するための複数の設定画像を表示する、
請求項2に記載の生体情報モニター。
【請求項4】
さらに、ユーザーによって現在操作されているアラーム設定値と、過去の生体情報のトレンドグラフとを比較することにより、前記現在操作されているアラーム設定値が設定されたときに、どの程度の頻度でアラームが発生するかを予測する予測部を具備し、
前記表示部には、前記予測部によって予測された予測値が表示される、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の生体情報モニター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アラーム機能を有する生体情報モニターに関する。
【背景技術】
【0002】
生体情報モニターは、生体情報(例えば、心電図、血圧および酸素飽和度など)の計測値及び波形を、表示部に一括表示することができる。生体情報モニターの例としては、病室などのベッドサイドに設定して使用されるベッドサイドモニター及びスタッフステーション(ナースステーションとも呼ばれている)などに設定して使用されるセントラルモニターなどがある。
【0003】
生体情報モニターにより表示された計測値及び波形を見ることで、医療従事者(医師及び看護師など)は、患者の容体を把握することができる。また、生体情報モニターは一般的に、計測値の異常などが生じたときにアラーム音などにより異常を通知するアラーム機能を有するため、医療従事者は、非常時に適切な措置を迅速にとることができる。
【0004】
このようなアラーム機能を備えた生体情報モニターは、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1には、生体情報モニターのアラーム機能に加えて、そのアラームを発生させるための閾値の設定方法について記載されている。
【0005】
また従来の生体情報モニターは、一般的に、いつアラームが出力されたかを記録して表示するアラーム履歴表示機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2001-070257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、アラームの設定は、例えば患者の容体や、薬の投与などを考慮して、医師などの医療従事者の判断により行うようになっている。
【0008】
このアラーム設定が不適切だと、アラームが出力されるべきときにアラームが出力されなかったり、逆に、アラームが不要のときにアラームが出力されてしまう、といった不都合が生じる。
【0009】
また、アラームの設定は、心拍数や酸素飽和度といった各生体情報毎に行う必要があるため、医療従事者はアラーム設定に手間がかかる。
【0010】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、適切なアラーム設定を促すことができる生体情報モニターを提供する。
【0011】
また、本発明は、アラーム設定の手間を軽減できる生体情報モニターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の生体情報モニターの一つの態様は、
ユーザー操作に応じたアラーム設定値を設定可能な操作部と、
計測された生体情報と、前記アラーム設定値とを比較し、比較結果に基づいてアラーム出力を制御するアラーム制御部と、
前記生体情報のトレンドグラフ及び前記アラーム設定値のトレンドグラフを時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示する表示部と、
を具備する。
【0013】
また、本発明の生体情報モニターの一つの態様は、
前記表示部は、
アラーム設定対象である複数の生体情報のトレンドグラフを、時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示し、
前記アラーム設定対象である複数の生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフのうち、ユーザーによって選択された生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフを、前記生体情報のトレンドグラフと時間方向及び値方向を合わせて前記生体情報のトレンドグラフと同一画面に表示する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、適切なアラーム設定を促すことができ、かつ、アラーム設定の手間を軽減できる生体情報モニターを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態による生体情報モニターの全体構成を示すブロック図
図2】実施の形態1によるアラーム設定画像の例を示す図
図3】実施の形態2によるアラーム設定画像の例を示す図
図4】確認ウィンドウを示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態の生体情報モニター100の全体構成を示すブロック図である。生体情報モニター100は、コネクタ部110を介して、心電図を検出するための心電電極111、血圧を検出するための血圧測定用カフ112、体温を検出するための体温センサ113、SpOを検出するためのSpOセンサ114、及び心拍出量を検出するための心拍出量センサ115などの生体情報検出部が接続されている。コネクタ部110は、生体情報検出部と計測処理部104との間のインタフェースとして機能する。
【0018】
計測処理部104は、記憶部105に記憶されたプログラムを実行することで、所定の計測処理を実行する。この計測処理によって、計測処理部104は、コネクタ部110に接続された生体情報検出部(心電電極111、血圧測定用カフ112、体温センサ113、SpOセンサ114及び心拍出量センサ115)を用いて患者の生体情報を計測する。なお、上記生体情報検出部を用いた各種生体情報の計測方法については従来周知のものを適用可能であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0019】
また、計測処理部104は、過去に計測した生体情報を記憶部105に記憶させる動作、及び、記憶部105に記憶されている生体情報を読み出す動作を行うことができるようになっている。さらに、計測処理部104によって得られた生体情報は、表示制御部102を介して表示部101に計測値又は波形の形式で表示される。
【0020】
表示部101は、例えばタッチパネル付き液晶表示器であり、生体情報を表示する表示機能を有するだけでなく、ユーザーによる入力操作を受け付ける入力部としての機能も有する。具体的には、ユーザーによる表示部101のタッチ操作によって、表示制御部102による表示部101の表示や計測処理部104の処理が変更される。
【0021】
また、生体情報モニター100は、表示部101にアラームを設定するためのアラーム設定画像を表示できるようになっており、ユーザーは、このアラーム設定画像を見ながら表示部101のタッチ操作を行うことにより、アラーム設定値を入力できるようになっている。アラーム設定値は、ユーザーによって生体情報の種類毎に設定される。表示部101を介して入力されたアラーム設定値は、記憶部105に記憶される。なお、本実施の形態では、表示部101からアラーム設定値を入力する構成となっているが、例えばキーボードやマウス、専用のボタンなどを使ってアラーム設定値を入力する構成を採用してもよく、要は、ユーザー操作に応じたアラーム設定値を設定可能な操作部を設ければよい。
【0022】
計測処理部104は、アラーム制御部としての機能をも有し、計測された生体情報と、アラーム設定値とを比較し、比較結果に基づいてアラーム出力を制御する。具体的には、アラーム設定値を閾値として、生体情報をアラーム設定値を用いて閾値判定し、判定の結果に応じてアラームインジケータ103の出力を制御する。
【0023】
本実施の形態の場合、記憶部105には、計測された生体情報の履歴に加えて、アラーム設定値の履歴が記憶される。記憶部105に記憶された生体情報の履歴及びアラーム設定値の履歴は、表示制御部102によって読み出されて表示部101に表示される。
【0024】
図2は、本実施の形態によるアラーム設定画像の例である。表示部101には、生体情報の履歴及びアラーム設定値の履歴が同時に表示される。図2の表示例では、生体情報としてRR(Respiratory Rate:呼吸数)が選択されており、RRの履歴とRRに関するアラーム設定値の履歴が表示されている。勿論、表示部101に表示される生体情報は、RRに限らず、ユーザーの操作に応じてHR(Heart Rate)、PR_SpO(SpOセンサで取得した脈拍)、SpO濃度なども表示させることができる。
【0025】
履歴表示領域F0には、生体情報履歴及びアラーム設定値履歴が表示される。より具体的には、履歴表示領域F0には、横軸を時間方向、縦軸を値方向として、生体情報(図2の例では呼吸数)及びそのアラーム設定値のそれぞれの履歴、換言すればそれぞれのトレンドグラフが、時間方向及び値方向を合わせて、同一画面に重ねて表示される。
【0026】
ここで、図2の例において、アラーム設定値の履歴は、履歴表示領域F0内において濃い色で示されている。実際の表示画面では、履歴表示領域F0内の濃い色で示された領域は、濃い色以外の領域と識別可能な色で表示される。図2の例では、アラーム設定値として上限値と下限値とが設定されており、生体情報が上限値を上回って濃い色の領域に入った場合、又は、生体情報が下限値を下回って濃い色の領域に入った場合に、アラームインジケータ103からアラームが出力される。
【0027】
このように、生体情報及びそのアラーム設定値のそれぞれの履歴を、時間方向及び値方向を合わせて同一画面に重ねて表示したことにより、医療従事者は、生体情報の履歴とアラーム設定値の履歴とから、生体情報がアラーム設定値を超えたか否かを目視することで、いつアラームが出力されたか、及び、生体情報がアラーム設定値をどの程度超えたのかを確認することができるようになる。
【0028】
加えて、本実施の形態の場合には、アラーム出力の履歴を表示するアラーム出力履歴(アラーム発生箇所)が表示されるようになっている。アラーム出力履歴は、生体情報履歴及びアラーム設定値履歴と時間軸を合わせて表示される。そして、図2に示したように、生体情報がアラーム設定値を超えた場合、つまり生体情報の値がアラーム設定値を上回った場合またはアラーム設定値を下回った場合には、その期間が識別できるように表示する。これにより、医療従事者は、いつアラームが出力されたかをより容易に確認することができるようになる。
【0029】
さらに、本実施の形態の場合には、生体情報及びアラーム設定値のそれぞれの履歴を表示した履歴表示領域F0と同時に、アラーム設定値を設定するためのアラーム設定領域F1を表示するようになっている。アラーム設定領域F1には、アラーム設定値を上下させるための操作子S1が含まれる。医療従事者は、この操作子S1を指でタッチしながら上下方向にスライドさせることにより、アラーム設定値を変化させることができる。
【0030】
加えて、表示部101には、操作子S1から履歴表示領域F0に向かって延在するアラーム設定バーL1が表示される。これにより、医療従事者は、これから設定するアラーム設定値と、生体情報履歴及びアラーム設定値履歴との関係を見比べながら、適切な値のアラーム設定値を設定できるようになる。
【0031】
以上説明したように、本実施の形態によれば、生体情報の履歴及びアラーム設定値の履歴を同一画面上に表示したことにより、医療従事者は、生体情報及びアラーム設定値のトレンドを基に適切なアラーム設定値を新たに設定することができ、さらに過去のアラーム設定値が適切な値であったか否かを確認することもできるようになる。この結果、適切なアラーム設定を促すことができる生体情報モニター100を実現できる。
【0032】
因みに、アラーム設定値を変更するタイミングとしては、例えば適切でないアラームが頻発するときや、患者の容体がアラームが出力されなければならない状態にもかかわらずアラームが出力されなかったときなどがある。このようなときに、本実施の形態の構成を用いれば、過去に遡って実際の生体情報の値とアラーム設定値との相関を見ることで、適切なアラーム設定値を設定できるようになる。
【0033】
<実施の形態2>
上述の実施の形態1ではアラーム設定時に図2に示したようなアラーム設定画像を表示したのに対して、本実施の形態においてはアラーム設定時に図3に示したようなアラーム設定画像を表示する。
【0034】
本実施の形態のアラーム設定画像では、アラーム設定対象である複数の生体情報のトレンドグラフが、時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示され、さらに、アラーム設定対象である複数の生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフのうち、ユーザーによって選択された生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフが、生体情報のトレンドグラフと時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示される。
【0035】
具体的に説明する。図3の例の場合、履歴表示領域G0には、生体情報のトレンドグラフとして、HRのトレンドグラフT1、PR_SpOのトレンドグラフT2、SpOのトレンドグラフT3、RRのトレンドグラフT4が時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示されている。
【0036】
また、アラーム設定画像には、履歴表示領域G0と同時に、各生体情報のアラーム設定値を設定するためのアラーム設定領域G1、G2、G3、G4が表示される。アラーム設定領域G1にはHRのアラーム設定値を上下させるための操作子S1が表示され、アラーム設定領域G2にはPR_SpOのアラーム設定値を上下させるための操作子S1が表示され、アラーム設定領域G3にはSpOのアラーム設定値を上下させるための操作子S1が表示され、アラーム設定領域G4にはRRのアラーム設定値を上下させるための操作子S1が表示される。
【0037】
ユーザーによってアラーム設定領域G1~G4のうちのいずれかの領域がタッチされると、そのタッチされたアラーム設定領域がアクティブとなり、ユーザーはアクティブとなったアラーム設定領域の操作子S1を用いてアクティブとなった領域に対応する生体情報のアラーム設定値を設定できる。また、履歴表示領域G0には、アクティブとなったアラーム設定領域に対応するアラーム設定のトレンドグラフが表示される。
【0038】
図3の例では、ユーザーによってアラーム設定領域G4がタッチされ、その結果、RRのアラーム設定値を設定するための操作子S1がアクティブとされているとともに、履歴表示領域G0にRRのアラーム設定のトレンドグラフ(履歴表示領域G0内の濃い色の部分)が表示されている。また、RRのアラーム設定値を設定するための操作子S1から履歴表示領域G0に向かって延在するアラーム設定バーL1が表示される。
【0039】
つまり、ユーザーはある生体情報のアラーム設定値を変更したい場合には、図3の画面において、設定を変更したい生体情報に対応するアラーム設定領域G1、G2、G3、G4をタッチする。すると、そのアラーム設定領域G1、G2、G3、G4がアクティブとなるとともに履歴表示領域G0にアクティブとなったアラーム設定領域に対応するアラーム設定履歴が表示される。この状態において、ユーザーは、これから設定するアラーム設定値(アラーム設定バーL1)と、生体情報履歴(トレンドグラフ)及びアラーム設定値履歴(トレンドグラフ)との関係を見比べながら、適切な値のアラーム設定値を設定できるようになる。
【0040】
次に、ユーザーがアラーム設定変更決定キーS2をタッチすると、表示部101には図4に示すような確認ウィンドウが表示される。確認ウィンドウには、どの生体情報がどのように変更されたのかが数値及び文字にて表示される。これにより、ユーザーは確認ウィンドウによってアラームの設定漏れや設定ミスが無かったかを確認できる。因みに、複数の生体情報のアラーム設定値を変更する場合には、図3のアラーム設定画像において複数の生体情報のアラーム設定値を変更した後に、アラーム設定変更決定キーS2をタッチ操作すれば、複数の生体情報のアラーム設定値の変更を一気に確認できる。ユーザーによって「OK」のキーがタッチされると、設定変更が反映されて記憶部105に記憶される。これに対して、「キャンセル」のキーがタッチされると、図3のアラーム設定画像が再び表示される。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態によれば、実施の形態1に加えて、アラーム設定対象である複数の生体情報のトレンドグラフT1~T4を時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示し、さらに、アラーム設定対象である複数の生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフのうち、ユーザーによって選択された生体情報に関するアラーム設定値のトレンドグラフを、生体情報のトレンドグラフT1~T4と時間方向及び値方向を合わせて同一画面に表示する。これにより、実施の形態1の効果に加えて、複数の生体情報のアラーム設定をトレンド画面で一括設定できるといった効果を得ることができ、各生体情報につき、画面を切り替えながらアラーム設定を行う場合と比較して、アラーム設定の手間を軽減できる。
【0042】
さらに、本実施の形態によれば、ある生体情報のアラーム設定を変更するときに、他の生体情報のトレンドグラフも参照できるので、ユーザーをより適切なアラーム設定へと促すことを期待できる。
【0043】
なお、上述の実施の形態1、2に加えて、アラーム設定値を操作しているときに、ユーザーによって変更されるアラーム設定値を過去の生体情報と比較し、そのアラーム設定値を設定するとどの程度アラームが発生するか(例えば回数)を予測値として表示するようにしてもよい。つまり、現在ユーザーによって操作されているアラーム設定値と、過去の生体情報のトレンドグラフとを比較することにより、現在操作されているアラーム設定値が設定されたときに、どの程度の頻度でアラームが発生するかを予測する。図1の構成の場合、例えば計測処理部104にこのような予測部としての機能を持たせればよい。このようにすれば、ユーザーは、もしもある設定値を設定すれば、どの程度アラームが出力されるかを知ることができる。つまり、アラーム出力の傾向を予め医療従事者に提示することができる。これにより、医療従事者はより適切なアラーム設定を行うことができるようになる。
【0044】
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、アラーム機能を有する生体情報モニターに適用できる。
【符号の説明】
【0046】
100 生体情報モニター
101 表示部
102 表示制御部
103 アラームインジケータ
104 計測処理部
105 記憶部
F0、G0 履歴表示領域
F1、G1~G4 アラーム設定領域
L1 アラーム設定バー
S1 操作子
T1~T4 生体情報のトレンドグラフ
図1
図2
図3
図4