(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】水煙管のためのカプセルの種々の使用
(51)【国際特許分類】
A24F 1/30 20060101AFI20230220BHJP
A24D 1/14 20060101ALI20230220BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20230220BHJP
【FI】
A24F1/30
A24D1/14
A24F40/42
(21)【出願番号】P 2021512231
(86)(22)【出願日】2018-08-29
(86)【国際出願番号】 DE2018100741
(87)【国際公開番号】W WO2020043225
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】519398652
【氏名又は名称】エーエフ ディベロップメント ホールディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハーゲン、クラウス
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0172203(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 1/30
A24D 1/14
A24F 40/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出しようとする
喫煙媒体を収容するための耐熱性材料からなるカプセル、特に、他の添加剤を含まないか又は含む電子水煙管(30)用のタバコを収容するためのカプセル(1)であって、空気入口(2)と、空気-喫煙媒体出口(3)と、これらを互いに離間して固定する側壁(4)と、を有し、空気入口(2)及び空気-喫煙媒体出口(3)は何れも複数の貫通孔(6、8、10)及び/又は貫通スロット(7、9、11)を有するカプセルであり、
貫通孔(6、8、10)を有する空気入口(2)及び/又は空気-喫煙媒体出口(3)は、プレートの形態であり、且つ消費者が側壁(4)から着脱できるように接続され、再使用可能に構成され、同時に前記側壁(4)が空気入口プレート(5)と空気出口プレート(12)との間隔を維持するように形成されていることを特徴とする
カプセル。
【請求項2】
前記空気入口プレート(5)と前記側壁(4)との接続を容易にするために、前記側壁(4)の上縁部(13)が拡幅された縁面(21)を有していることを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記空気入口プレート(5)は、前記側壁(4)の上縁部(13)の雌螺子(17)と対応するように形成された雄螺子(16)を有することを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
【請求項4】
前記空気入口プレート(5)は、前記側壁(4)の上縁部(13)とインターロックするか、又は螺子(16、17)に加えてインターロックすることを特徴とする請求項1~3の
何れか一項に記載のカプセル。
【請求項5】
前記空気入口プレート(5)は、側壁(4)の上縁部(13)にクリック接続を有するか、又は螺子(16、17)に加えてクリック接続を有することを特徴とする請求項1~4の
何れか一項に記載のカプセル。
【請求項6】
空気入口プレート(5)は、面ファスナ(19)によって側壁(4)の上縁部(13)に解放可能に接続されることを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
【請求項7】
前記面ファスナ(19)の係止部(20)は、側壁(4)の上縁(13)に関連して設けられ、前記側壁(4)は、拡幅された縁面(21)を有するように形成されていることを特徴とする請求項6に記載のカプセル。
【請求項8】
前記空気入口プレート(5)は、受動状態において所定の配置で閉塞される貫通孔(6、8、10)を有し、かつ、前記貫通孔(6、8、10)は、喫煙者によって吸引力が付与されると、圧力によって
喫煙媒体に対して通過可能となるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカプセル。
【請求項9】
前記貫通孔(6、8、10)は、前記受動状態においては、所定の圧力で破裂するフィルム(23)を介して閉塞されていることを特徴とする請求項8に記載のカプセル。
【請求項10】
空気入口プレート(5)及び空気-喫煙媒体出口プレート(12)には貫通孔(6、8、10)又は貫通スロット(7、9、11)が設けられており、前記貫通孔(6、8、10)又は貫通スロット(7、9、11)は、喫煙者が吸い込むと、結果として生じる圧力により開放するように形成されていることを特徴とする請求項8に記載のカプセル。
【請求項11】
前記貫通孔(6、8、10)は、漏斗状であり、好ましくは前記空気入口プレート(5)内で、喫煙媒体に向かっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカプセル。
【請求項12】
前記空気入口プレート(5)は、折りたたみ可能となるように形成され、外部に着座したグリップ(15)を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカプセル。
【請求項13】
カプセルには開口のために破壊され得る舌片(48、49)が装備され、同時に、前記側壁(4)は、空気入口プレート(5)と空気-喫煙媒体出口プレート(12)との間の間隔を維持するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のカプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出しようとする吸煙媒体を収容するための耐熱性の材料からなるカプセル、特に他の加熱可能な成分を含んでいないか又は含んでいる電子水煙管用のタバコを収容するためのカプセルであって、空気入口及び空気-喫煙媒体出口と、前記空気入口及び空気-喫煙媒体出口が互いに離間して固定されている側壁とを有するカプセルに関し、空気入口及び空気-喫煙媒体出口の両方が複数の貫通孔及び/又はスロットを有するものに関する。
【0002】
さらに、本発明は、抽出しようとする吸煙媒体を収容するための耐熱性の材料からなるカプセル、特に他の加熱可能な添加剤を含んでいないか又は含んでいる電子水煙管用のタバコを収容するためのカプセルであって、空気入口及び空気-喫煙媒体出口と、前記空気入口及び前記空気-喫煙媒体出口とが互いに離間して固定されている側壁とを有するものに関し、前記空気入口と前記空気-喫煙媒体出口の両方が複数の貫通孔及び/又はスロットを有するものに関する。
【背景技術】
【0003】
シーシャ(Shisha)としても知られている東洋風の水煙管や、電気作動式の蒸発器が普及しつつある。従来の水煙管は、タバコのような規定の喫煙媒体を使用しておらず、成分は明確にはラベル表示されていない。充填は手作業で行われるため、シーシャの定量的且つ適法な充填は保証されない。伝統的なシーシャは、赤熱する木炭で加熱されるため、屋外や新鮮な空気の供給が保証された部屋でのみ使用すべきであり、そうでない場合、一酸化炭素中毒の危険が実際にある。電子タバコやフーカは、一体化された電気ヒーターや電子ヒーターによって気化される液体を使用する。したがって、これらの点から従来知られていた装置で伝統的な喫煙経験と感覚とを模倣することは殆ど不可能である。カプセルが入った水煙管は、特許文献1から既知であり、このカプセルは下から加熱室に挿入され、次いで加熱された喫煙媒体はカプセルから吸引チューブに向かって通過し、吸引チューブから水の容器に入る。そのようなカプセルには、例えば、茶又はニコチンを含み、又は含まない固形状、乾燥状、発酵物のような種々の形態のタバコ又は非タバコ喫煙媒体を収容し得る。カプセルは単純に加熱チャンバに挿入され、次いで同様に使用後に残留物を残さず容易に取り外すことができ、適切に廃棄される。チャンバ内の加熱エレメントとカプセルは整合形状を有するため、カプセルを加熱エレメントに容易に挿入し、所定の位置に固定し得る。空気入口側及び喫煙媒体出口側ともに、空気の出入りを可能にする穴又はスロットが形成されている。入口と喫煙媒体出口を覆う閉鎖物は、耐熱材料から形成され、側壁に強固に接続されているため、喫煙者のために内容物を変更することはできない。このことは、ある特別な理由から好都合乃至必要であり、その結果、喫煙者は、喫煙媒体組成物故に関心のないカプセルについてはこれを捨てるか又は他の方法で処分する以外の選択肢を有しない。別の欠点としては、このようなカプセルは一度しか使用できないので、相当多数のこのような残留カプセルも環境を汚染することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は、繰り返し使用でき(variable-use)、且つ取扱い容易な電子水煙管用のカプセルを開発する目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の実施の形態によれば、本発明の目的は、貫通孔を有する空気入口及び/又は空気-喫煙媒体出口を、プレートの形態に、且つ消費者によって側壁に着脱可能に接続され、且つ再利用可能であるように構成し、同時に、側壁を空気入口プレート及び空気出口プレートの間隔を維持するように形成することにより達成される。
【0007】
このようなカプセルにより、形状及び安定性のために、加熱室の加熱コイルに複数回確実に挿入され、そこから取り外されて、冷却及び空にされた後に再び使用される多数回使用容器が形成される。これは、十分に剛性があり安定した空気入口プレートを側壁に接続できることによって可能となり、その安定性によって複数回の使用が可能となるように形成される。一方、空気及び喫煙媒体出口プレートは、安定したユニットを形成するようにして側壁に接続することができ、充填及び中身を取り除く処理のためには必ずしも着脱可能である必要がないからである。したがって、喫煙者が、例えば、喫煙媒体の組成が自分の味に合わないと思えば、内容物を取り除き、好みのものに交換し得る。さらに、カプセルが一度使用された後、中身を空にし、2回目及び/又は3回目及び4回目の喫煙セッションのために再充填し得る。カプセルの構成、すなわち側壁と2枚のプレートとにより、カプセルが凹んだり損傷したりする心配がない。
【0008】
本発明の第2の実施の形態によれば、本発明による目的は、貫通孔を備えた空気入口及び/又は空気-喫煙媒体出口がプレートの形態であり、消費者によって側壁に取り外し不能に接続され、再使用不可能に構成されることで達成され、側壁は、同時に空気入口プレート及び空気出口プレートの間隔も維持するように形成される。
【0009】
この変形のポイントは、個々の充填後にカプセルが閉鎖され、従って、ある程度使い捨てカプセルとして形成されていることである。ユーザ/オペレータによる充填後、空気入口及び/又は空気-喫煙媒体出口は、側壁に強固に固定されるので、一定量の力を加えて始めてカプセルを開けることができる。
【0010】
実際的な実施形態によれば、空気入口プレートは、側壁の上縁部の雌螺子に対応するように形成された雄螺子を有する。必要なシール気密性は、このようなスクリューキャップを通して達成することができ、また左程の努力を要せずに消費者が空気入口プレートを取り外し、次いでカプセルを再充填し得ることを確実にする。
【0011】
空気入口プレートを側壁に接続する別の可能な方法は、空気入り口プレートを側壁の上縁とインターロックするか、又は螺子に加えてインターロックすることにある。したがって、カプセルの充填又は再挿入時に喫煙者が少し不注意であった場合には、第2のタイプの接続、すなわちインターロックが、カプセルを成功裏に挿入し得ることを依然として保証する。さらに、インターロックは、解放不可能な接続であるとも考えられ得る。
【0012】
空気入口プレートが側壁の上端にクリック接続されている(click-connection)場合、又は螺子に加えてクリック接続されている場合も同様である。もちろん、どのタイプの接続部が使用上有利であるかに応じて、クリック接続又はインターロックのみを有することも可能である。
【0013】
空気入口プレートと側壁とを接続する別の可能な方法は、空気入口プレートを面ファスナによって側壁の上縁部に解放可能に接続することであり、それゆえ、必要な接続を達成するためには、空気入口プレートをこの壁に押し付けるだけでよい。
【0014】
側壁の上縁は広くなった縁表面によって形成されるので面ファスナの係止部を設けることが容易にできるため、面ファスナの係止部を側壁の上縁に設けることは、そのような面ファスナにおいて有利である。このことは、空気入口プレートが位置決めされ、押圧された後、カプセル内の喫煙媒体をしっかりと保持することを保証する接続のための十分に有効な表面を提供する。
【0015】
貫通孔又は貫通スロットは、カプセル内の喫煙媒体が再び浸出したり、流出したりしないような寸法でなければならない。特に対応する添加剤を用いた場合、これは完全には容易ではない。本発明は、カプセル内の喫煙媒体の浸出や流出を防止するために、受動状態において所定の配置で閉鎖され、且つ喫煙者によって吸引力が加えられた場合に圧力によって吸引媒体を通過させ得るように形成された貫通孔を空気入口プレートに設けることを提供するものである。また、このようなカプセルを複数回挿入することが可能な小型バルブを使用することも考えられる。使用される挿入穴の数が多いことを考えると、このようなバルブはもちろん複雑すぎてはならない。
【0016】
このような「弁」の一つの可能性は、所与の圧力で破裂する箔によって、貫通孔が受動状態で閉じられることである。一旦破裂した後、箔は貫通孔を100%は再閉塞しないが、このような限定的な封止箔であれば十分である。
【0017】
相補的な解決策によれば、空気入口プレート及び空気-喫煙媒体出口プレートに、貫通孔又は貫通スロットが設けられ、前記貫通孔又は貫通スロットは、喫煙者が吸い込むときに結果として生じる圧力によって開くように形成される。通常、貫通孔は、給水管のハウジングの基部に配置されている空気入口プレートに閉鎖可能な方法で形成されれば十分であるが、このような配置を空気-喫煙媒体出口プレートに関連付けるのも便利である場合がある。
【0018】
圧力が例えば箔に特異的に作用することを可能にするために、好ましくは空気入口プレートにおいて貫通孔が喫煙媒体に向かって漏斗形であることが便利である。この漏斗形状はまた空気速度の増加につながり、煙形成過程において有利である。
【0019】
空気入口プレートは側壁に着脱可能に結合されるものであるが、本発明によれば、空気入口プレートを容易に取り扱うことができるようにするために、空気入口プレートに、折り畳み可能なように形成された外部に着座したグリップを装備することが提供する。折り畳み可能であるということは、他のコンポーネントと干渉しないことを意味する。これにより、折り畳んだ後は、空気吸入プレートの開閉プロセス、特に回転式閉鎖、つまり螺子による閉鎖にプラスの影響を与え得る。
【0020】
上述した実施形態によれば、特に空気入口プレートは保管時に密閉されるように形成されているが、特別な保管施設等にカプセルを配置することが有利である場合がある。本発明によれば、カプセルは、カプセル形状に適合した収納凹部を有し、かつ広告スペース付きの蓋を有する販売カートンに割り当てられるものとする。これにより、販売用カートンに充填されたカプセルは滑ることなく、つまりカプセルの位置が変わらないようにしっかりと保管されるため、カプセル内の喫煙媒体が影響を受けることはない。
【0021】
また、本発明では、適切な販売量で販売できるように、販売用カートンが6個又は12個の貯蔵凹部を有するようにし、したがって、販売用の適切なサイズを与える。もちろん、タバコの数量に応じた販売用カートンサイズを作成することも可能であるが、これは通常、必要であったり、適切であったりするわけではない。
【0022】
喫煙者は、自分の特定の喫煙媒体組成物を喫煙したいことが通常であるが、空気入口プレート、蓋及び/又は貯蔵凹部は同色又はほぼ同色であるから、このような販売箱で購入したとき、自分の特定の喫煙媒体組成物であることを便利に認識でき、その結果、喫煙者は、販売箱に収納されているカプセル全てが同一の又は特定の内容物を有していることを直ちに知り、また、自分がどのような混合物を作りたいかをそれぞれのカプセルの知識に基づいて知ることができる。
【0023】
再利用は実際的でないが、カプセルの取扱いが必要であり、カプセルとその内容物の別々の廃棄が要求される場合、本発明によれば、カプセルが側壁に接続され、且つ折ることによって開口が形成される舌状部材を有し、前記舌状部材を折ることによって同時に空気入口プレートと空気-喫煙媒体出口プレートとの間の間隔を維持するように側壁が形成される、実用的な解決策が提供される。
【0024】
本発明は、とりわけ、非常に汎用性が高く、消費者、すなわち喫煙者が希望する喫煙媒体の組成を直ちに見つけることができる電子水煙管喫煙用のカプセルが創成されたという事実によって特徴付けられる。その上、このようなカプセルから吸煙媒体の灰を容易に取り除き、喫煙媒体を再度充填した後、もう一回又は複数回使用し得るため、環境負荷の大幅な低減にもつながる。また、空気入口及び/又は空気-喫煙媒体出口を一緒にしたときに、カプセルが側壁で強固に閉じられるようにすることも可能である。
【0025】
本発明の主題のさらなる詳細及び利点は、添付の図面の以下の説明から明らかであり、この図面では、好ましい例示的な実施形態が必要な詳細及び構成要素とともに示されている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、2個のカプセルを有する水煙管の側面図を示す。
【
図2】
図2は、空気-喫煙媒体出口側から見たカプセルを示す。
【
図3】
図3は、空気入口側から見たカプセルを示す。
【
図4】
図4は、空気入口プレートを側壁に接続する前のカプセルを示す。
【
図5】
図5は、空気入口プレートと側壁との間に設けた螺子山を示す。
【
図6】
図6は、空気入口プレートと側壁との面ファスナによる接続を示す。
【
図7】
図7は、空気入口プレートの部分図を断面で示す。
【
図8】
図8は、特定形状の貫通孔を備えた空気入口プレートの断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1の主題は、カプセル1、1’を取り付けることができる水煙管30である。水煙管30はシーシャとしても知られており、長尺状の筐体を有する。上部は水容器31によって形成され、この容器内の水位は37で示される。例えば、水容器31の中の水を交換する必要がある場合に、容器蓋36を開けることにより、この水容器31を開けることができ、開放し得る。次いで、マウスピース40を介して喫煙者によって操作されるように、ホース38又は複数のホース38、39は、ポート34を介して接続され得る。
【0028】
電子回路部32は、水容器31と下部加熱チャンバ33との間に配置されている。カプセル1、1’は、加熱チャンバ33において十分に加熱コイル(図示せず)によって加熱され、これによってカプセル1、1’内に収容された添加剤を含むか又は含まないタバコ若しくは喫煙媒体が抽出される。加熱チャンバ33の基部は、基部プレート14によって形成され、基部プレート14は、ハウジング全体と関連してもよい。空気が加熱チャンバ33内に吸い込まれる加熱チャンバ33のスリットは、符号44で示されている。カプセル1’内には、多数の貫通孔を有し、空気-喫煙媒体出口プレート12として形成された空気-喫煙媒体出口3が示されている。カプセル1’の反対側においては、空気入口2は見えないが、見えるものは上縁部13であり、上縁部13は、空気入口2の空気入口プレート5の側壁4への接続を容易にするために、ある幅を有する。
【0029】
図2は、対応するカプセル1を拡大したスケールで示しており、空気-喫煙媒体出口3又は空気-喫煙媒体出口プレート12がここで見えるようになっている。このプレートは、複数の貫通孔6’、8’10’有する。側壁4が空気入口2の領域に有する上縁部13もここで見ることができる。
【0030】
一方、
図3には、空気入口2又は空気入口プレート5、貫通孔6,8,10、並びに貫通スロット7,9,11がここに示されている。この空気入口プレート5をより容易に取り扱うことができるようにするために、グリップ15が空気入口プレート5に設けられており、これは折り畳み可能となるように形成されている。このグリップ15は、空気入口プレート5が側壁4にねじ込まれているか、さもなければ連結されている場合に有利である。
【0031】
図4の図では、空気入口プレート5はまだ空気入口2に取り付けられてなく、依然として別個のアイテムである。しかしながら、空気入口プレート5と側壁4との接続を容易にするために、側壁4の上縁部13が拡幅された縁面21を有していることは既に見て取ることができる。これについては、以下、詳述する。
【0032】
また、
図4から、カプセル1内部に放出された煙を容易かつ迅速に吸い出すことができるように、空気-喫煙媒体出口プレート12に貫通孔6’、8’、10’が設けられていることが見て取れる。この空気及び喫煙媒体出口プレート12は、側壁4の縁部に密着して接続されているのに対して、
図4から分かるように、空気入口プレート5は、依然として側壁4に接続されている。
【0033】
空気入口プレート5と側壁4との接続部には、次の図に示すいくつかの可能性がある。
図5において、空気入口プレート5には、側壁4の雌螺子17に対応する雄螺子16が設けられているので、好ましくは、グリップ15の助けを借りて、空気入口プレート5を容易かつ迅速にねじ込むことができる。したがって、言うまでもなく、拡幅された縁面21は必要ではない。
【0034】
図6は、面ファスナ19と係合し得る係止部20を拡幅された上縁部13即ち拡幅された縁面21に設けた実施例を示す。クリック接続は、符号22で示され、空気入口プレート5が追加的に又は単独の何れかで側壁4に十分に密着することを保証する。
【0035】
図7及び
図8は、関連する貫通孔6、8及び6’を有する空気入口プレート5及び空気-喫煙媒体出口プレート12の実施形態を示しており、これらの貫通孔6、8及び6’はそれぞれ箔23によって塞がれている。喫煙プログラムの開始時、言い換えれば喫煙者が吸引を開始する時、対応する圧力が生成され、この圧力によって、この箔23は、必要な空気がスリット44を通って加熱チャンバ33に入ることができるように開裂する。
図8では、これらの貫通孔6、6’は漏斗形状であるため、これらの貫通孔6、6’に加速を発生させることができる。これらの特定の構造は、空気入口プレート5内の貫通孔6、8、10だけでなく、空気-喫煙媒体出口プレート12内のものにも見出され得る。
【0036】
図2~
図4に示すカプセル1、1’は安全に輸送されなければならず、また、魅力的に梱包されて販売される。このことは、カプセル1の形状に適合した多数の収納凹部26を有する、
図9に示すような販売用カートン25を使用することによって達成され、その結果、これらのカプセル1、1’を内部に確実に収容し得る。例えば、12個の収納凹部26を備えた販売用カートン25は、蓋27によって容易に閉鎖することができ、蓋27自体には広告面28が設けられている。加えて、この蓋27は、空気入口プレート5の色と好ましくは収納凹部26、26’、26”の色とが一致する特定の色29を有している。したがって、喫煙者は、対応する販売用カートン25を購入するときに、どのような組成の喫煙媒体のカプセルが選択されているかを直ちに認識し得る。そして彼は、この喫煙媒体の基本的な組成を、自分の味に正確に合うような方法で、添加剤によってどのように変えたり、精製したりできるかを簡単に結論づけることができる。これは、ここに示されているカプセル1、1’において、空気入口プレート5が、上縁部13又は側壁4に解放可能に接続されているので、容易に可能である。
【0037】
図10及び
図11は、上縁部13に設けられた凹部46、47が空気入口プレート5に関連して設けられ、舌片48、49が凹部46、47に挿入されることにより、空気入口プレート5と側壁4、即ち状縁部13とが迅速かつ容易に結合されるという解決策を示す。カプセル1が再使用可能である場合には、舌片48、49は可撓性材料で作られ、カプセル1が1回だけ使用される場合には、舌片48、49は容易に破壊されるように形成される。