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特許7230283工作機械、および、工作機械の取り扱い方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】工作機械、および、工作機械の取り扱い方法
(51)【国際特許分類】
   B23Q 11/08 20060101AFI20230220BHJP
【FI】
B23Q11/08 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022532787
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 JP2021048011
【審査請求日】2022-06-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000114787
【氏名又は名称】ヤマザキマザック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 直哉
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 哲平
(72)【発明者】
【氏名】松本 修知
【審査官】中川 康文
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-122437(JP,U)
【文献】特開2001-138173(JP,A)
【文献】特開平11-300572(JP,A)
【文献】実開平04-125549(JP,U)
【文献】特開2020-049619(JP,A)
【文献】特開2019-206064(JP,A)
【文献】特開2014-065102(JP,A)
【文献】特開2011-143483(JP,A)
【文献】特開2002-322860(JP,A)
【文献】特開2001-132310(JP,A)
【文献】特開2000-061704(JP,A)
【文献】再公表特許第2008/029485(JP,A1)
【文献】中国特許出願公開第109773223(CN,A)
【文献】特開平11-347884(JP,A)
【文献】米国特許第5181898(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 11/00-13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを支持し、第1方向、および、前記第1方向とは反対の第2方向に移動可能なテーブルと、
前記ワークを加工する工具を支持する工具支持装置と、
前記テーブルを移動させる移動装置と、
前記テーブルよりも前記第1方向側に配置され、第1開口を有する第1壁と、
前記第1開口を介して前記第1壁よりも前記第1方向に突出する第1カバーと、
前記第1壁に対する前記第1カバーの突出量が減少するよう、前記第1カバーを傾動可能に支持する第1支持部材と
を具備し、
前記第1カバーの位置を、前記第1壁の前記第1開口を閉鎖する第1位置と、前記第1壁に対する前記第1方向への前記突出量が減少される第2位置との間で位置変更可能であり、
前記第1カバーは、前記第1位置から前記第2位置に向かって、ワーク加工領域を横切るように傾動可能である
工作機械。
【請求項2】
前記第2位置に位置する前記第1カバーは、前記移動装置および前記テーブルのうちの少なくとも一方を部分的に収容する
請求項に記載の工作機械。
【請求項3】
前記第1位置に位置する前記第1カバーの内部領域に、前記移動装置の一部が配置される
請求項1または2に記載の工作機械。
【請求項4】
前記第1カバーは、前記第1カバーを前記第2位置に固定するための被固定部を有し、
前記第1カバーが前記第2位置に位置する状態において、前記被固定部は、前記第1壁よりも前記第1方向側に位置するユーザが、前記第1開口を介してアクセス可能な位置に配置される
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の工作機械。
【請求項5】
前記第1支持部材は、前記第1カバーの下端部を傾動可能に支持する
請求項1乃至のいずれか一項に記載の工作機械。
【請求項6】
前記第1カバーは、底面を有し、
前記底面の高さは、前記第1方向に向かうにつれて高くなる
請求項に記載の工作機械。
【請求項7】
前記第1カバーの前記下端部と前記第1壁との間の隙間を介して、クーラント液が外部に漏出することを防止する漏液ガードを更に具備し、
前記漏液ガードは、前記第1カバーの前記下端部に対して着脱可能である
請求項5または6に記載の工作機械。
【請求項8】
前記テーブルよりも前記第2方向側に配置され、第2開口を有する第2壁と、
前記第2開口を介して前記第2壁よりも前記第2方向に突出する第2カバーと、
前記第2壁に対する前記第2カバーの突出量が減少するよう、前記第2カバーを傾動可能に支持する第2支持部材と
を更に具備する
請求項1乃至のいずれか一項に記載の工作機械。
【請求項9】
第1方向に移動可能かつワークを支持可能なテーブルと、工具を支持可能な工具支持装置と、前記テーブルを移動させる移動装置と、前記テーブルよりも前記第1方向側に配置される第1壁と、前記第1壁の第1開口を介して前記第1方向に突出可能な第1カバーと、前記第1カバーを傾動可能に支持する第1支持部材と、を備える工作機械を準備する工程と、
前記第1カバーが、前記第1壁に対する前記第1方向への突出量が減少される第2位置に固定された状態で、前記工作機械を運搬する工程と、
運搬された前記工作機械を、設置サイトに配置する工程と、
前記第1壁に対する前記第1カバーの前記第1方向への前記突出量が増加するように、前記第1カバーを、前記第2位置から第1位置に傾動させる傾動工程と、
前記第1カバーを、前記第1位置に固定する工程と
を具備する
工作機械の取り扱い方法。
【請求項10】
ワークを支持し、第1方向、および、前記第1方向とは反対の第2方向に移動可能なテーブルと、
前記ワークを加工する工具を支持する工具支持装置と、
前記テーブルを移動させる移動装置と、
前記テーブルよりも前記第1方向側に配置され、第1開口を有する第1壁と、
前記第1開口を介して前記第1壁よりも前記第1方向に突出する第1カバーと、
前記第1壁に対する前記第1カバーの突出量が減少するよう、前記第1カバーを傾動可能に支持する第1支持部材と
を具備し、
前記第1カバーは、底面を有し、
前記底面の高さは、前記第1方向に向かうにつれて高くなり、
前記第1支持部材は、前記第1カバーの下端部を傾動可能に支持する
工作機械。
【請求項11】
ワークを支持し、第1方向、および、前記第1方向とは反対の第2方向に移動可能なテーブルと、
前記ワークを加工する工具を支持する工具支持装置と、
前記テーブルを移動させる移動装置と、
前記テーブルよりも前記第1方向側に配置され、第1開口を有する第1壁と、
前記テーブルよりも前記第2方向側に配置され、第2開口を有する第2壁と、
前記第1開口を介して前記第1壁よりも前記第1方向に突出する第1カバーと、
前記第2開口を介して前記第2壁よりも前記第2方向に突出する第2カバーと、
前記第1壁に対する前記第1カバーの突出量が減少するよう、前記第1カバーを傾動可能に支持する第1支持部材と、
前記第2壁に対する前記第2カバーの突出量が減少するよう、前記第2カバーを傾動可能に支持する第2支持部材と
を具備する
工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械、および、工作機械の取り扱い方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カバーが設けられた工作機械が知られている。
【0003】
関連する技術として、特許文献1には、工作機械のスプラッシュガード装置が開示されている。特許文献1に記載のスプラッシュガード装置は、テーブル中央の前面側を覆う中央カバー部と、テーブルの左の側面側を覆う左カバー部と、テーブルの右の側面側を覆う右カバー部と、を有する。スプラッシュガード装置は、中央カバー部と、左カバー部と、右カバー部とに3分割に分解可能である。スプラッシュガード装置が分解可能であることにより、スプラッシュガード装置の運搬が容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-155782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、運搬時のサイズをコンパクトにすることが可能な工作機械、および、工作機械の取り扱い方法を提供することである。より具体的には、汎用のコンテナ、あるいは、より小型の運搬車両を用いて工作機械を運搬することを可能とし、脱炭素およびSDGsに貢献する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態における工作機械は、ワークを支持し、第1方向、および、前記第1方向とは反対の第2方向に移動可能なテーブルと、前記ワークを加工する工具を支持する工具支持装置と、前記テーブルを移動させる移動装置と、前記テーブルよりも前記第1方向側に配置され、第1開口を有する第1壁と、前記第1開口を介して前記第1壁よりも前記第1方向に突出する第1カバーと、前記第1壁に対する前記第1カバーの突出量が減少するよう、前記第1カバーを傾動可能に支持する第1支持部材と、を具備する。
【0007】
いくつかの実施形態における工作機械の取り扱い方法は、第1方向に移動可能かつワークを支持可能なテーブルと、工具を支持可能な工具支持装置と、前記テーブルを移動させる移動装置と、前記テーブルよりも前記第1方向側に配置される第1壁と、前記第1壁の第1開口を介して前記第1方向に突出可能な第1カバーと、前記第1カバーを傾動可能に支持する第1支持部材と、を備える工作機械を準備する工程と、前記第1カバーが、前記第1壁に対する前記第1方向への突出量が減少される第2位置に固定された状態で、前記工作機械を運搬する工程と、運搬された前記工作機械を、設置サイトに配置する工程と、前記第1壁に対する前記第1カバーの前記第1方向への前記突出量が増加するように、前記第1カバーを、前記第2位置から第1位置に傾動させる傾動工程と、前記第1カバーを、前記第1位置に固定する工程と、を具備する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、運搬時のサイズをコンパクトにすることが可能な工作機械、および、工作機械の取り扱い方法を提供することができる。また、運搬時のサイズをコンパクトにすることにより、脱炭素およびSDGsに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施形態における工作機械を模式的に示す概略断面図である。
図2図2は、第1の実施形態における工作機械を模式的に示す概略断面図である。
図3図3は、第1の実施形態の変形例における工作機械を模式的に示す概略横断面図である。
図4図4は、第2の実施形態における工作機械を模式的に示す概略正面図である。
図5図5は、第2の実施形態における工作機械を模式的に示す概略正面図である。
図6図6は、第2の実施形態における工作機械を模式的に示す概略斜視図である。
図7図7は、第2の実施形態における工作機械を模式的に示す概略斜視図である。
図8図8は、第2の実施形態における工作機械の主要構成を模式的に示す概略平面図である。
図9図9は、第2の実施形態における工作機械の主要構成を模式的に示す概略側面図である。
図10図10は、第2の実施形態における工作機械の主要構成を模式的に示す概略平面図である。
図11図11は、第2の実施形態における工作機械を模式的に示す概略正面図である。
図12図12は、第2の実施形態における工作機械を模式的に示す概略正面図である。
図13図13は、第1支持部材が第1カバーを支持している様子を模式的に示す概略断面図である。
図14図14は、第1支持部材が第1カバーを支持している様子を模式的に示す概略断面図である。
図15図15は、図13において円D1で示される部分の拡大図である。
図16図16は、図14において円D2で示される部分の拡大図である。
図17図17は、図14において円D3で示される部分の拡大図である。
図18図18は、工作機械の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図19図19は、工作機械の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図20図20は、工作機械の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図21図21は、運搬工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
図22図22は、実施形態における工作機械の取り扱い方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、実施形態における工作機械1、および、工作機械1の取り扱い方法について説明する。なお、以下の実施形態の説明において、同一の機能を有する部位、部材については同一の符号を付し、同一の符号が付された部位、部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0011】
(方向の定義)
本明細書において、「上方」とは、下から上に向かう方向を意味し、「下方」とは、上から下に向かう方向を意味する。本明細書において、「側方」とは、横方向(換言すれば、「上方」および「下方」以外の方向)を意味する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1乃至図3を参照して、第1の実施形態における工作機械1Aについて説明する。図1および図2は、第1の実施形態における工作機械1Aを模式的に示す概略断面図である。なお、図1は、第1カバー6が第1位置P1に位置する状態を示し、図2は、第1カバー6が第2位置P2に位置する状態を示す。図3は、第1の実施形態の変形例における工作機械1Aを模式的に示す概略横断面図である。
【0013】
第1の実施形態における工作機械1Aは、テーブル2と、工具支持装置3と、移動装置4と、第1壁51aと、第1カバー6と、第1支持部材56aと、を備える。
【0014】
テーブル2は、ワークW(換言すれば、加工対象物)を支持する。図1に記載の例では、テーブル2は、第1方向DR1に移動可能であり、第1方向DR1と反対の第2方向DR2に移動可能である。なお、第1方向DR1は、テーブル2が第1カバー6に近づく方向であり、第2方向DR2は、テーブル2が第1カバー6から遠ざかる方向である。図1に記載の例では、第1方向DR1、および、第2方向DR2の各々は、水平方向に平行な方向である。
【0015】
工具支持装置3は、ワークWを加工する工具Tを支持する。工具支持装置3は、例えば、鉛直方向に平行な方向に移動可能である。
【0016】
移動装置4は、テーブル2を移動させる。図1に記載の例では、移動装置4は、テーブル2を第1方向DR1に移動させることが可能であり、テーブル2を第2方向DR2に移動させることが可能である。
【0017】
第1壁51a(換言すれば、第1側壁)は、テーブル2よりも第1方向DR1側に配置される。また、第1壁51aは、第1開口OP1を有する。第1壁51aは、テーブル2および/または工具支持装置3を、側方から(より具体的には、第1方向DR1側から)保護する。
【0018】
第1カバー6は、第1開口OP1を介して第1壁51aよりも第1方向DR1に突出する。第1カバー6は、切屑、クーラント等が、第1カバー6を超えて第1方向DR1に飛散することを防止する。また、第1カバー6は、テーブル2および/または移動装置4を、側方から(より具体的には、第1方向DR1側から)保護する。後述されるとおり、第1カバー6は傾動可能であるため、第1カバー6のことを、「第1の傾動可能カバー」と言うこともできる。
【0019】
第1支持部材56aは、第1壁51aに対する第1カバー6の突出量(第1方向DR1への突出量)が減少するよう、第1カバー6を傾動可能に支持する。
【0020】
より具体的には、第1支持部材56aは、第1カバー6が、第1位置P1から第2位置P2(図2を参照。)に傾動する際に、第1カバー6を支持する。また、第2位置P2に位置する第1カバー6が、第1壁51aに対して、第1方向DR1に突出する突出量を第2突出量A2(図2を参照。)と定義し、第1位置P1に位置する第1カバー6が、第1壁51aに対して、第1方向DR1に突出する突出量を第1突出量A1(図1を参照。)と定義するとき、第2突出量A2は、第1突出量A1よりも小さい。
【0021】
図1に記載の例では、第1カバー6が第1位置P1に位置するとき、第1壁51aの第1開口OP1は、第1カバー6によって閉鎖されている。よって、第1位置P1のことを、閉鎖位置と言うこともできる。また、図2に記載の例では、第1カバー6が第2位置P2に位置するとき、第1カバー6は、第1壁51aに対して、第2方向DR2側に部分的に格納されている。よって、第2位置P2のことを、格納位置と言うこともできる。
【0022】
第1の実施形態における工作機械1Aでは、第1カバー6を、第1壁51aに対して、突出量減少方向に傾動させることができる。第1壁51aに対する第1カバー6の第1方向DR1への突出量が減少されることにより、工作機械1A全体としてのサイズ(より具体的には、工作機械1Aの運搬時のサイズ)がコンパクトとなる。こうして、汎用のコンテナ、あるいは、より小型の運搬車両を用いて工作機械1Aを運搬することが可能となり、脱炭素およびSDGsに貢献することができる。
【0023】
また、第1の実施形態における工作機械1Aでは、第1壁51aに対する第1カバー6の突出量が低減された状態で、第1カバー6は、第1支持部材56aによって支持される。換言すれば、工作機械1Aの運搬時に、第1カバー6を第1支持部材56aから取り外す必要がない。よって、工作機械1Aの運搬後に、工作機械1Aを、迅速かつ容易に組み立てることができる。より具体的には、第1支持部材56aを支点として、第1カバー6を、突出量増加方向に傾動させることにより、第1カバー6の位置を、第2位置P2(換言すれば、格納位置)から第1位置P1(換言すれば、閉鎖位置)に、位置変更することができる。
【0024】
第1カバー6の位置が第1位置P1にある状態では、第1カバー6は、第1壁51aよりも第1方向DR1に突出し、工作機械1Aの内部領域が広くなる。よって、第1の実施形態では、工作機械1Aの仕様(例えば、テーブル2のサイズ、第1方向DR1に平行な方向におけるテーブル2の移動ストローク等)を低下させることなく、工作機械1Aの運搬時のサイズをコンパクトにすることができる。
【0025】
以上のとおり、第1の実施形態では、工作機械1Aの運搬時のサイズをコンパクトにすることができ、工作機械1Aの組み立ての容易性が確保され、工作機械1Aの仕様が維持される。
【0026】
図1および図2に記載の例では、第1カバー6の傾動軸AXは、水平方向に平行である。また、第1カバー6の傾動軸AXは、第1カバー6の下端部に配置されている。しかし、第1の実施形態(あるいは、後述の第2の実施形態)において、第1カバー6の傾動軸AXは、水平方向に平行であることに限定されない。また、第1カバー6の傾動軸AXは、第1カバー6の下端部に配置されることに限定されない。例えば、図3に例示されるように、第1カバー6の傾動軸AXは、鉛直方向に平行であってもよい。換言すれば、第1カバー6は、鉛直方向に平行な軸まわりに傾動可能であってもよい。
【0027】
(第2の実施形態)
図4乃至図20を参照して、第2の実施形態における工作機械1Bについて説明する。図4および図5は、第2の実施形態における工作機械1Bを模式的に示す概略正面図である。図4は、第1カバー6が第1位置P1に位置する状態を示し、図5は、第1カバー6が第2位置P2に位置する状態を示す。図6および図7は、第2の実施形態における工作機械1Bを模式的に示す概略斜視図である。図6は、第1カバー6が第1位置P1に位置する状態を示し、図7は、第1カバー6が第2位置P2に位置する状態を示す。図8は、第2の実施形態における工作機械1Bの主要構成(第1カバー6、第2カバー7、および、壁51等を除く)を模式的に示す概略平面図である。図9は、第2の実施形態における工作機械1Bの主要構成(第1カバー6、第2カバー7、および、壁51等を除く)を模式的に示す概略側面図である。図10は、第2の実施形態における工作機械1Bの主要構成(第1カバー6、第2カバー7、および、壁51等を除く)を模式的に示す概略平面図である。図11および図12は、第2の実施形態における工作機械1Bを模式的に示す概略正面図である。図13および図14は、第1支持部材56aが第1カバー6を支持している様子を模式的に示す概略断面図である。図15は、図13において円D1で示される部分の拡大図である。図16は、図14において円D2で示される部分の拡大図である。図17は、図14において円D3で示される部分の拡大図である。図18乃至図20は、工作機械1Bの一部分を模式的に示す概略斜視図である。なお、図4図5図11図12において、工作機械1Bの内部構成を把握できるようにするため、工作機械1Bの一部(一点鎖線の長円によって囲まれた部分)が切り欠かれている。
【0028】
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。よって、第2の実施形態において明示的に説明されなかったとしても、第2の実施形態において、第1の実施形態で説明済みの事項を採用可能であることは言うまでもない。
【0029】
図4に例示されるように、第2の実施形態における工作機械1Bは、(1)ワークを支持し、第1方向DR1、および、第1方向DR1とは反対の第2方向DR2に移動可能なテーブル2と、(2)ワークを加工する工具を支持する工具支持装置3と、(3)テーブル2を移動させる移動装置4と、(4)テーブル2よりも第1方向DR1側に配置され、第1開口OP1を有する第1壁51aと、(5)第1開口OP1を介して第1壁51aよりも第1方向DR1に突出する第1カバー6と、(6)第1壁51aに対する第1カバー6の突出量が減少するよう、第1カバー6を傾動可能に支持する第1支持部材56aと、を具備する。
【0030】
よって、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0031】
(任意付加的な構成)
続いて、図4乃至図20を参照して、第2の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0032】
(第1カバー6の位置変更)
図6および図7に記載の例では、第1カバー6は、第1壁51aの第1開口OP1を閉鎖する第1位置P1(図6を参照。)と、第1壁51aに対する第1方向DR1への突出量が減少される第2位置P2(図7を参照。)との間で位置変更可能である。図7に記載の例では、第1カバー6が第2位置P2に位置するとき、第1壁51aの第1開口OP1の一部は、第1カバー6によって閉鎖されず、開放されている。
【0033】
第2位置P2(図5を参照。)に位置する第1カバー6が、第1壁51aに対して、第1方向DR1に突出する突出量を第2突出量A2と定義する(図5に記載の例では、第2突出量A2はゼロであるため、符号「A2」は図示されていない。)。また、第1位置P1(図4を参照。)に位置する第1カバー6が、第1壁51aに対して、第1方向DR1に突出する突出量を第1突出量A1と定義する。この場合、図4および図5に記載の例では、第2突出量A2は、第1突出量A1よりも小さい。
【0034】
図5に記載の例では、第1カバー6が第2位置P2に位置するとき、第1カバー6の全体が、第1壁51aに対して、第2方向DR2側に格納されている。代替的に、図2に記載の例と同様に、第1カバー6が第2位置P2に位置するとき、第1カバー6の一部が、第1壁51aよりも第1方向DR1に突出し、第1カバー6の他の一部が、第1壁51aに対して、第2方向DR2側に格納されるようにしてもよい。換言すれば、上述の第2突出量A2は、ゼロよりも大きく第1突出量A1よりも小さな値であってもよい。
【0035】
図4に記載の例では、破線矢印B1で示されるように、第1カバー6は、第1位置P1から第2位置P2に向かって、ワーク加工領域AR1を横切るように傾動可能である。より具体的には、第1カバー6が、第1位置P1から第2位置P2に向けて傾動するとき、第1カバー6は、工作機械1Bのワーク加工領域AR1を横切る。ワーク加工領域AR1は、工作機械の運搬時には、一時的に、未利用領域である。図4および図5に記載の例では、未利用領域としてのワーク加工領域AR1を利用して、第1カバー6を第2位置P2に傾動させることができる。よって、第1カバー6の傾動のために、専用のスペース、あるいは、専用の移動経路を、別途用意する必要がない。また、第1カバー6を傾動させるに際して、第1カバー6の移動経路から部材を退避させる必要がないか、あるいは、第1カバー6の移動経路から退避させる部材が少なくて済む。
【0036】
なお、本明細書において、「ワーク加工領域AR1」とは、テーブル2の鉛直上方の領域のうち、工具支持装置3によって支持される工具が到達可能な領域を意味する。また、テーブル2が水平方向に移動可能である場合には、テーブル2の鉛直上方の領域とは、テーブル2の可動範囲全体に対する鉛直上方の領域を意味する。
【0037】
(テーブル2)
図8に記載の例では、テーブル2は、第1方向DR1、および、第1方向DR1とは反対の第2方向DR2に移動可能である。付加的に、テーブル2は、第1方向DR1に平行な方向とは異なる方向に移動可能であってもよい。図8に記載の例では、テーブル2は、第1方向DR1とは垂直な第3方向DR3、および、第3方向DR3とは反対の第4方向DR4に移動可能である。なお、図8に記載の例では、第1方向DR1、第2方向DR2、第3方向DR3、および、第4方向DR4は、それぞれ、水平方向に平行である。
【0038】
(工具支持装置3)
図9に記載の例では、工具支持装置3は、工具を支持する工具支持部材31と、工具支持部材31を移動させる支持部材移動装置35とを備える。図9に記載の例では、工具支持部材31は、鉛直方向に平行な方向(より具体的には、鉛直上方向DR5、および、鉛直下方向DR6)に移動可能である。また、支持部材移動装置35は、工具支持部材31を、鉛直方向に平行な方向に移動させる。支持部材移動装置35は、工具支持部材31の鉛直方向に平行な方向への移動を案内するリニアガイド37と、工具支持部材31に移動力を付与する駆動装置38とを有する。図9に記載の例では、リニアガイド37は、工作機械1Bのベース91に固定されたコラム36に配置されている。また、コラム36は、テーブル2よりも第3方向DR3側に配置されている。
【0039】
(移動装置4)
図10に記載の例では、テーブル2を移動させる移動装置4は、テーブル支持部材41と、第1駆動装置43とを有する。テーブル支持部材41は、テーブル2を、第1方向DR1に平行な方向に移動可能なように支持する。また、第1駆動装置43(例えば、モータ)は、テーブル2に、第1方向DR1に平行な方向への移動力を付与する。
【0040】
図10に記載の例では、テーブル支持部材41は、テーブル2の第1方向DR1に平行な方向への移動を案内する第1リニアガイド42(例えば、第1レール等)を有する。この場合、テーブル2は、第1リニアガイド42に沿って直線的に移動可能となる。
【0041】
第1駆動装置43は、例えば、ボールねじ431と、ボールねじ431を回転駆動させるモータ432とを含む。代替的に、第1駆動装置43は、リニアモータを含んでいてもよい。
【0042】
図10に例示されるように、テーブル2を移動させる移動装置4は、第1伸縮カバー44aを含んでいてもよい。
【0043】
第1伸縮カバー44aは、テーブル2に対して第1方向DR1側に配置され、テーブル2とテーブル支持部材41との間に異物(例えば、ワークの切屑、クーラント液等)が進入するのを防止する。第1伸縮カバー44aは、テーブル2が第2方向DR2に移動することに伴い伸長し、テーブル2が第1方向DR1に移動することに伴い収縮する。テーブル2の移動によって第1伸縮カバー44aを伸縮させるため、第1伸縮カバー44aの一端部がテーブル2に取り付けられ、第1伸縮カバー44aの他端部が、テーブル支持部材41あるいはテーブル支持部材41に固定された第1補助レール45aに取り付けられるようにしてもよい。
【0044】
図10に記載の例では、テーブル2を移動させる移動装置4は、第1補助レール45aを含む。第1補助レール45aは、第1伸縮カバー44aが第1方向DR1に平行な方向に伸縮することを補助する。この場合、第1伸縮カバー44aは、第1補助レール45aに沿って円滑に伸縮する。
【0045】
図10に例示されるように、テーブル2を移動させる移動装置4は、第2伸縮カバー44bを含んでいてもよい。
【0046】
第2伸縮カバー44bは、テーブル2に対して第2方向DR2側に配置され、テーブル2とテーブル支持部材41との間に異物(例えば、ワークの切屑、クーラント液等)が進入するのを防止する。第2伸縮カバー44bは、テーブル2が第1方向DR1に移動することに伴い伸長し、テーブル2が第2方向DR2に移動することに伴い収縮する。テーブル2の移動によって第2伸縮カバー44bを伸縮させるため、第2伸縮カバー44bの一端部がテーブル2に取り付けられ、第2伸縮カバー44bの他端部が、テーブル支持部材41あるいはテーブル支持部材41に固定された第2補助レール45bに取り付けられるようにしてもよい。
【0047】
図10に記載の例では、テーブル2を移動させる移動装置4は、第2補助レール45bを含む。第2補助レール45bは、第2伸縮カバー44bが第2方向DR2に平行な方向に伸縮することを補助する。この場合、第2伸縮カバー44bは、第2補助レール45bに沿って円滑に伸縮する。
【0048】
図9に例示されるように、テーブル2を移動させる移動装置4は、第2のテーブル支持部材46と、第2駆動装置48とを有していてもよい。図9に記載の例では、第2のテーブル支持部材46は、テーブル支持部材41を介して、テーブル2を、第3方向DR3に平行な方向に移動可能なように支持する。また、第2駆動装置48は、テーブル支持部材41に、第3方向DR3に平行な方向への移動力を付与する。
【0049】
図10に例示されるように、テーブル2を移動させる移動装置4は、第3伸縮カバー49a、および/または、第4伸縮カバー49bを含んでいてもよい。
【0050】
第3伸縮カバー49aは、テーブル支持部材41に対して第3方向DR3側に配置され、テーブル支持部材41と第2のテーブル支持部材46との間に異物(例えば、ワークの切屑、クーラント液等)が進入するのを防止する。第3伸縮カバー49aは、テーブル2およびテーブル支持部材41が第4方向DR4に移動することに伴い伸長し、テーブル2およびテーブル支持部材41が第3方向DR3に移動することに伴い収縮する。
【0051】
第4伸縮カバー49bは、テーブル支持部材41に対して第4方向DR4側に配置され、テーブル支持部材41と第2のテーブル支持部材46との間に異物(例えば、ワークの切屑、クーラント液等)が進入するのを防止する。第4伸縮カバー49bは、テーブル2およびテーブル支持部材41が第3方向DR3に移動することに伴い伸長し、テーブル2およびテーブル支持部材41が第4方向DR4に移動することに伴い収縮する。
【0052】
(第1カバー6と、テーブル2および移動装置4との間の位置関係)
図5に記載の例では、第1カバー6が第2位置P2(換言すれば、格納位置)に位置するとき、第1カバー6の一部は、テーブル2および移動装置4(例えば、テーブル2の移動を案内する第1リニアガイド42、または、ボールねじ431等)の鉛直上方に配置される。この場合、テーブル2および移動装置4の鉛直上方に存在するワーク加工領域AR1の少なくとも一部を利用して、第1カバー6を、第1壁51aよりも第2方向DR2に、部分的にまたは完全に格納することができる。
【0053】
図5に記載の例では、第2位置P2に位置する第1カバー6は、移動装置4およびテーブル2のうちの少なくとも一方を部分的に収容する。換言すれば、第1カバー6が第2位置P2に位置するとき、第1カバー6の内部領域AR2に、移動装置4の一部4pおよびテーブル2の一部2pのうちの少なくとも一方が配置される。この場合、第1カバー6を第2位置P2に位置させる際に、第1カバー6の内部領域AR2が有効活用される。図5に記載の例では、第2位置P2に位置する第1カバー6が、移動装置4およびテーブル2の両方を部分的に収容しているが、代替的に、第2位置P2に位置する第1カバー6が、移動装置4およびテーブル2うちの一方のみを部分的に収容するようにしてもよい。
【0054】
第1カバー6を第1位置P1から第2位置P2に傾動させる時に、第1カバー6が、移動装置4の一部と干渉する可能性がある。この場合、第1カバー6と干渉する可能性のある移動装置4の一部は、移動装置4の残部から取り外し可能なように構成される。
【0055】
図4に記載の例では、移動装置4の一部(例えば、第1伸縮カバー44aの少なくとも一部、および/または、第1補助レール45aの少なくとも一部)が、移動装置4の残部4rから取り外されている。この場合、移動装置4の一部が、移動装置4の残部から取り外された状態で、第1カバー6が、第1位置P1から第2位置P2に傾動される。図11に例示されるように、取り外されていた移動装置4の一部4sは、工作機械1Bが使用される前に、移動装置4の残部4rに取り付けられる。より具体的には、第1カバー6が第1位置P1に位置する状態において、第1カバー6の内部領域AR2に、上述の移動装置4の一部4sが設置される。
【0056】
図12に例示されるように、第1位置P1に位置する第1カバー6の内部領域AR2に、最も第1方向DR1側に移動した状態のテーブル2の一部を配置可能であってもよい。
【0057】
第1位置P1に位置する第1カバー6の内部領域AR2に、移動装置4の一部4s、あるいは、テーブル2の一部を配置可能である場合、当該内部領域AR2を利用して、第1方向DR1に平行な方向におけるテーブル2の可動範囲を大きくすることができる。
【0058】
付加的に、図12に例示されるように、第1カバー6が第1位置P1に位置するとき、第1カバー6の内部領域AR2に、第1カバー6に付着したクーラント液を洗い落とすための洗浄液を噴射するノズル93が配置されてもよい。
【0059】
(第1支持部材56a)
図4および図5に記載の例では、第1支持部材56aは、第1カバー6の下端部6gを傾動可能に支持する。この場合、第1カバー6が傾動するとき、第1カバー6の下端部6gの移動量が、第1カバー6の上端部6eの移動量と比べて、小さくなる。また、第1カバー6の下端部6gの移動量が相対的に小さい場合、第1カバー6の下端部6gがテーブル2および移動装置4と干渉しないように、第1カバー6を傾動させるのが容易である。
【0060】
図4および図5に記載の例では、工作機械1Bのテーブル2および移動装置4の鉛直上方には、ワーク加工領域AR1が存在する。当該ワーク加工領域AR1が利用されることにより、第1カバー6の上端部6eの移動量が相対的に大きいことによる弊害が顕在化しない。換言すれば、図4および図5に記載の例では、当該ワーク加工領域AR1を利用して、第1カバー6の上端部6eを大きく移動させることができる。
【0061】
図13および図14に記載の例では、第1支持部材56aは、第1カバー6(より具体的には、第1カバー6の下端部6g)を第1軸AX1まわりに傾動可能に支持する。第1支持部材56aは、例えば、第1カバー6を傾動可能に支持するピン部材561aである。図13および図14に記載の例では、ピン部材561aは、第1カバー6の傾動軸である第1軸AX1を規定する。図13および図14に記載の例では、第1軸AX1は、水平方向に平行な軸である。
【0062】
図15に例示されるように、第1カバー6の下端部6gは、ピン部材561aに係脱可能な第1フック部60bを有していてもよい。第1カバー6が第1フック部60bを有する場合、第1カバー6の取り付け、第1カバー6の取り外し、あるいは、第1カバー6の交換が容易となる。また、第1フック部60bは、ピン部材561aまわりに第1カバー6が傾動することを許容する。よって、第1フック部60bは、ピン部材561aまわりの第1カバー6の傾動を阻害することなく、ピン部材561aに対する第1カバー6の着脱を容易にする。例えば、図15に記載の例において(換言すれば、第1カバー6が第2位置P2にある状態において)、第1カバー6の下端部6gを、上方に(例えば、斜め上方に)持ち上げることにより、第1カバー6を、ピン部材561aから取り外すことができる。なお、第1カバー6には重力が作用しているため、第1カバー6を上方に持ち上げない限り、第1カバー6は、ピン部材561aから外れない。
【0063】
(下部漏液ガード57)
図16に例示されるように、工作機械1Bは、第1カバー6の下端部6gに配置される下部漏液ガード57を有していてもよい。下部漏液ガード57は、第1カバー6の下端部6gと第1壁51aとの間の隙間を介して、クーラント液が外部に漏出することを防止する。
【0064】
図16に記載の例では、下部漏液ガード57は、第1カバー6の下端部6gに対して着脱可能である。より具体的には、下部漏液ガード57は、第1カバー6が、第2位置P2(換言すれば、格納位置)から第1位置P1(換言すれば、第1開口OP1を閉鎖する閉鎖位置)に傾動された後、第1カバー6の下端部6gに取り付けられる。
【0065】
(上部漏液ガード58)
図17に例示されるように、工作機械1Bは、第1カバー6の上端部6eに配置される上部漏液ガード58を有していてもよい。上部漏液ガード58は、第1カバー6の上端部6eと第1壁51aとの間の隙間を介して、クーラント液が外部に漏出することを防止する。
【0066】
図13に記載の例では、上部漏液ガード58は、第1カバー6の上端部6eに固定されている。換言すれば、第1カバー6が第1支持部材56aに対して傾動するとき、上部漏液ガード58は、第1カバー6とともに傾動する。図13に例示されるように、第1カバー6が第2位置P2に位置するとき、上部漏液ガード58は第1壁51aから離間する。また、図14に例示されるように、第1カバー6が第1位置P1に位置するとき、上部漏液ガード58は第1壁51aに接触する。
【0067】
(ストッパ66)
図14に記載の例では、第1カバー6は、第1壁51aの第1開口OP1を介して、第1方向DR1に突出する中空の突出部65と、ストッパ66とを備える。第2位置P2から第1位置P1に向かう傾動方向を第1傾動方向DR7と定義するとき、ストッパ66は、第1カバー6が第1位置P1を超えて、第1傾動方向DR7に傾動することを防止する。換言すれば、ストッパ66は、第1カバー6が第1傾動方向DR7に傾動する際の傾動限界位置を規定する。
【0068】
図17に記載の例では、上部漏液ガード58がストッパ66の一部として機能する。換言すれば、上部漏液ガード58が、第1傾動方向DR7への第1カバー6の傾動限界位置を規定する部材の1つとして機能する。
【0069】
(第1カバー6)
図14に例示されるように、第1カバー6は、工作機械外部に露出する外面60uと、第1カバー6の内部領域AR2を規定する内面60nとを有する。また、図14に記載の例では、第1カバー6(より具体的には、第1カバー6の外面60u)は、底面61sと、上面62sと、第1方向DR1側の端面である第1端面631sとを有する。第1端面631sは、第1カバー6の側面63sの一部を構成する。図6に例示されるように、第1カバー6の側面63sは、上述の第1端面631sに加えて、第3方向DR3側の面632sと、第3方向DR3とは反対の第4方向DR4側の面633sとを有していてもよい。
【0070】
図14に記載の例では、第1位置P1にある第1カバー6の底面61sの高さは、第1方向DR1に向かうにつれて高くなる。この場合、第1壁51aに対する第1カバー6の第1方向DR1への突出量を減少させるのが容易である。例えば、第1カバー6を、第1位置P1から第2位置P2(図13を参照。)に移動させるに際して、第1カバー6を、90度よりも小さな角度だけ(より具体的には、75度よりも小さな角度だけ、あるいは、60度よりも小さな角度だけ)、第1軸AX1まわりに傾動させれば十分である。図13に記載の例では、第1カバー6を、第1位置P1から第2位置P2に向けて、90度よりも小さな角度傾動させることにより、第1カバー6の第1端面631sの全体(あるいは、第1端面631sの大部分)を、第1壁51aに対して、第2方向DR2側に格納することができる。
【0071】
また、第1カバー6の底面61sの高さが、第1方向DR1に向かうにつれて高くなる場合、図16に例示されるように、第1カバー6に達したクーラント液を、第1カバー6の底壁61(より具体的には、底壁61の内面61n)に沿って、第2方向DR2側に誘導することができる(破線矢印B4を参照。)。換言すれば、第1カバー6に向かって飛散したクーラント液を、第1カバー6の底壁61の傾斜を利用して回収することができる。
【0072】
以上のとおり、第1カバー6の底面61sの高さが、第1方向DR1に向かうにつれて高くなる場合、第1カバー6の格納が容易となり、クーラント液の回収が容易となる。
【0073】
図16に記載の例では、第1カバー6は、その構成要素として、複数の板部材(例えば、複数の金属板)を含む。換言すれば、複数の板部材が互いに連結されることにより、第1カバー6が構成されている。
【0074】
図18に記載の例では、第1カバー6は、第1カバー6を第2位置P2に固定するための被固定部67を有する。第1カバー6が被固定部67を有する場合、第1カバー6が第2位置P2に固定された状態で、工作機械1Bを運搬することができる。この場合、工作機械1Bの運搬時に第1カバー6がバタつくことが防止される。
【0075】
図18に記載の例では、被固定部67は、第1カバー6が第2位置P2に位置する状態において、第1壁51aよりも第1方向DR1側に位置するユーザが、第1開口OP1を介してアクセス可能な位置(換言すれば、工作機械1Bの外側に位置するユーザの手が届く位置)に配置されている。この場合、ユーザは、工作機械1Bの内側に入ることなく、被固定部67を工作機械1Bの構造部材11aに固定することができる。また、ユーザは、工作機械1Bの内側に入ることなく、構造部材11aに対する被固定部67の固定を解除することができる。なお、第1カバー6が第2位置P2に位置する状態において、被固定部67、あるいは、被固定部67を構造部材11aに固定する固定具は、第1壁51aよりも第1方向DR1側から、第1開口OP1を介して、視認可能であることが好ましい。この場合、ユーザは、工作機械1Bの内側に入ることなく、被固定部67の固定あるいは被固定部67の固定解除を、より容易に実行することができる。
【0076】
図18に記載の例では、被固定部67は、固定具を介して(例えば、ブラケット82aおよびボルト81aを介して)、構造部材11aに固定される。また、図19に記載の例では、被固定部67は、ボルト81a等の締結部材を受容可能な第1穴部67hを含む。
【0077】
(壁51)
図6に記載の例では、工作機械1Bは、複数の壁51を含む。複数の壁51は、工作機械1Bの第1方向DR1側に配置される第1壁51a、および、工作機械1Bの第2方向DR2側に配置される第2壁51bを含む。複数の壁51は、工作機械1Bの第3方向DR3に配置される第3壁51cを含んでいてもよく、工作機械1Bの第4方向DR4に配置される第4壁51dを含んでいてもよい。第1壁51a、第2壁51b、第3壁51c、および、第4壁51dの各々は、複数の部品によって構成されていてもよい。例えば、第1壁51aは、複数の板部材、あるいは、複数のパネルを含んでいてもよい。同様に、第2壁51b、第3壁51c、および、第4壁51dの各々は、複数の板部材、あるいは、複数のパネルを含んでいてもよい。
【0078】
図6に記載の例では、工作機械1Bは、第1位置P1に位置する第1カバー6を、第1壁51aに固定する複数の締結部材86(例えば、複数のボルト)を有する。また、図7に記載の例では、第1壁51aは、当該複数の締結部材86を受容する複数の第2穴部51hを有する。図7に記載の例では、複数の第2穴部51hの一部は、第1開口OP1よりも第3方向DR3側に配置され、複数の第2穴部51hの一部は、第1開口OP1よりも第4方向DR4側に配置されている。
【0079】
図7に記載の例では、第4壁51dは、開閉可能なドア92を支持する。なお、ドア92が配置される側が正面側と定義される場合には、第4壁51dは、正面壁と呼ばれてもよい。また、平面視で、テーブル2から、工具支持部材31を移動可能に支持するコラム36に向かう方向が後方と定義される場合には、第3壁51cは、後壁と呼ばれてもよい。図7に記載の例では、第1カバー6は、後壁とは別の第1壁51aに配置されている。
【0080】
図7に記載の例では、工作機械1Bは、少なくとも4つの壁(第1壁51a、第2壁51b、第3壁51c、および、第4壁51d)を有する。工作機械1Bは、5つ以上の壁を有していてもよい。
【0081】
(第2壁51b、第2カバー7、第2支持部材56b)
図4および図5に記載の例では、工作機械1Bは、(1)テーブル2よりも第2方向DR2側に配置され、第2開口OP2を有する第2壁51bと、(2)第2開口OP2を介して第2壁51bよりも第2方向DR2に突出する第2カバー7と、(3)第2壁51bに対する第2カバー7の突出量が減少するよう、第2カバー7を傾動可能に支持する第2支持部材56bと、を備える。図4および図5に記載の例では、第2カバー7の位置を、第2壁51bの第2開口OP2を閉鎖する第3位置P3と、第2壁51bに対する第2方向DR2への突出量が減少される第4位置P4との間で位置変更可能である。
【0082】
工作機械1Bが、テーブル2に向かう方向に傾動可能な第1カバー6に加えて、テーブル2に向かう方向に傾動可能な第2カバー7を有する場合、工作機械1Bの運搬時のサイズを更にコンパクトにすることができる。
【0083】
図4に記載の例では、第2カバー7は、第3位置P3から第4位置P4に向かって、ワーク加工領域AR1を横切るように傾動可能である(破線矢印B2を参照。)。この場合、第2カバー7の傾動のために、専用のスペース、あるいは、専用の移動経路を、別途用意する必要がない。
【0084】
図4に記載の例では、第2支持部材56bは、第2カバーの下端部7gを傾動可能に支持する。この場合、第2カバー7の下端部7gがテーブル2および移動装置4と干渉しないように、第2カバー7を傾動させるのが容易である。
【0085】
図4に記載の例では、第2カバー7は、底面71sを有する。また、底面71sの高さは、第2方向DR2に向かうにつれて高くなる。この場合、第2壁51bに対する第2カバー7の第2方向DR2への突出量を減少させるのが容易である。例えば、第2カバー7を、第3位置P3から第4位置P4(図5を参照。)に移動させるに際して、第2カバー7を、90度よりも小さな角度だけ傾動させれば十分である。
【0086】
図5に記載の例では、第4位置P4に位置する第2カバー7は、移動装置4およびテーブル2のうちの少なくとも一方を部分的に収容する。この場合、第2カバー7を第4位置P4に位置させる際に、第2カバー7の内部領域AR3が有効活用される。
【0087】
図5に例示されるように、第4位置P4に位置する第2カバー7は、テーブル2の移動を案内する第1リニアガイド42の一部を収容してもよい。また、図5に例示されるように、第4位置P4に位置する第2カバー7は、テーブル2を移動させる第1駆動装置43の一部(例えば、モータ432、ボールねじ431の一部等)を収容してもよい。
【0088】
図11に記載の例では、第3位置P3に位置する第2カバー7は、移動装置4の一部(例えば、第2伸縮カバー44bの一部、および/または、第2補助レール45bの一部)を収容している。この場合、第3位置P3に位置する第2カバー7の内部領域AR3を利用して、第2方向DR2に平行な方向におけるテーブル2の可動範囲を大きくすることができる。
【0089】
図20に記載の例では、第2カバー7は、第2カバー7を第4位置P4に固定するための被固定部77を有する。また、被固定部77は、第2カバー7が第4位置P4に位置する状態において、第2壁51bよりも第2方向DR2側に位置するユーザが、第2開口OP2を介してアクセス可能な位置に配置されている。被固定部77は、固定具(例えば、ブラケット82bおよびボルト81b)を介して、構造部材11bに固定される。なお、被固定部77、あるいは、被固定部77を構造部材11bに固定する固定具は、第2カバー7が第4位置P4に位置する状態において、第2壁51bよりも第2方向DR2側から、第2開口OP2を介して、視認可能であることが好ましい。
【0090】
(工作機械1の取り扱い方法)
図1乃至図22を参照して、実施形態における工作機械1の取り扱い方法について説明する。図21は、運搬工程を実行中の様子を模式的に示す図である。図22は、実施形態における工作機械1の取り扱い方法の一例を示すフローチャートである。
【0091】
第1ステップST1において、工作機械1が準備される。第1ステップST1は、準備工程である。準備工程で準備される工作機械1は、第1の実施形態における工作機械1Aであってもよいし、第2の実施形態における工作機械1Bであってもよいし、その他の工作機械であってもよい。
【0092】
図2図5等に例示されるように、準備工程において準備される工作機械1は、(1)第1方向DR1に移動可能かつワークを支持可能なテーブル2と、(2)工具を支持可能な工具支持装置3と、(3)テーブル2を移動させる移動装置4と、(4)テーブル2よりも第1方向DR1側に配置される第1壁51aと、(5)第1壁51aの第1開口OP1を介して第1方向DR1に突出可能な第1カバー6と、(6)第1カバー6を傾動可能に支持する第1支持部材56aと、を備える。
【0093】
第1支持部材56aは、第1位置P1と第2位置P2との間で第1カバー6が傾動可能なように、第1カバー6を支持する。第1カバー6が第1位置P1に位置するとき、第1壁51aの第1開口OP1は、第1カバー6によって閉鎖される。また、第1カバー6が第2位置P2に位置するとき、第1壁51aに対する第1カバー6の第1方向DR1への突出量が減少される。
【0094】
第2ステップST2において、第1カバー6が第2位置P2に固定される。第2ステップST2は、第1固定工程である。第1固定工程は、第1カバー6の被固定部67(例えば、第1穴部67h)を、固定具を介して、工作機械1の構造部材11aに固定することを含む(図18を参照。)。第1固定工程は、第1壁51aよりも第1方向DR1側に位置するユーザによって行われることが好ましい。換言すれば、第1カバー6が第2位置P2に位置する状態において、被固定部67は、第1壁51aよりも第1方向DR1側に位置するユーザが、第1開口OP1を介してアクセス可能な位置に配置されていることが好ましい。この場合、ユーザは、工作機械1の内側に入ることなく、被固定部67を工作機械1の構造部材11aに固定することができる。なお、被固定部67、あるいは、被固定部67を構造部材11aに固定する固定具は、第1カバー6が第2位置P2に位置する状態において、第1壁51aよりも第1方向DR1側から、第1開口OP1を介して、視認可能であることが好ましい。この場合、ユーザは、工作機械1の内側に入ることなく、被固定部67を工作機械1の構造部材11aに、より容易に固定することができる。
【0095】
工作機械1が第2カバー7を有する場合には、工作機械1の取り扱い方法は、第2カバー7を第4位置P4に固定する工程を含んでいてもよい(図20を参照。)。
【0096】
図21に例示されるように、第3ステップST3において、工作機械1が運搬される。第3ステップST3は、運搬工程である。運搬工程では、第1カバー6が、第1壁51aに対する第1方向DR1への突出量が減少される第2位置P2に固定された状態で、工作機械1が運搬される。
【0097】
図21に記載の例では、第1壁51aに対する第1カバー6の第1方向DR1への突出量が減少されているため、より小型の運搬車両Vを用いて、工作機械1を運搬することができる。例えば、運搬工程において、トレーラーの代わりにトラックを使用することができる。運搬工程において、第1方向DR1に平行な方向における工作機械1のサイズ(より具体的には、工作機械1の幅)は、例えば、250cm以下、240cm以下、あるいは、230cm以下にされてもよい。
【0098】
また、汎用の40フィートコンテナあるいは汎用の20フィートコンテナを用いて、工作機械1が運搬されてもよい。
【0099】
より小型の運搬車両、あるいは、汎用コンテナを用いて、工作機械1を運搬できる場合、運搬時に排出される二酸化炭素の排出量が低減され、また、運搬に付随する作業者の作業負担が軽減される。
【0100】
運搬工程において、第2位置P2に固定された第1カバー6は、移動装置4およびテーブル2のうちの少なくとも一方を部分的に収容していることが好ましい(必要であれば、図5を参照。)。この場合、工作機械1の運搬時に、第1カバー6の内部領域AR2が有効活用される。
【0101】
第4ステップST4において、第3ステップST3で運搬された工作機械1が、工作機械の設置サイト(例えば、工場等の建物内)に配置される。第4ステップST4は、配置工程である。
【0102】
第5ステップST5において、第1カバー6が、第2位置P2から第1位置P1に向かって、第1傾動方向DR7に傾動される(図5を参照。)。第5ステップST5は、傾動工程である。傾動工程では、第1壁51aに対する第1カバー6の第1方向DR1への突出量が増加するように、第1カバー6が、第2位置P2から第1位置P1に傾動される。
【0103】
傾動工程は、ワーク加工領域AR1を横切るように、第1カバー6を傾動させることを含むことが好ましい。ワーク加工領域AR1が第1カバー6の移動経路として利用される場合、第1カバー6の移動経路から部材を退避させる必要がないか、あるいは、第1カバー6の移動経路から退避させる部材が少なくて済む。
【0104】
工作機械1が第2カバー7を有する場合には、工作機械1の取り扱い方法は、第2壁51bに対する第2カバー7の第2方向DR2への突出量が増加するように、第2カバー7を、第4位置P4から第3位置P3に傾動させることを含んでいてもよい(図5における破線矢印B3を参照。)。
【0105】
第6ステップST6において、第1カバー6が第1位置P1に固定される。第6ステップST6は、第2固定工程である。第2固定工程は、第1カバー6を第1壁51aに固定することを含む。図6に記載の例では、第2固定工程は、第1カバー6を、締結部材86を介して、第1壁51aに固定することを含む。
【0106】
工作機械1が第2カバー7を有する場合には、工作機械1の取り扱い方法は、第2カバー7を第3位置P3に固定することを含んでいてもよい。
【0107】
図5に例示されるように、第6ステップST6において(より具体的には、第1カバー6が第1傾動方向DR7に傾動されるときに)、移動装置4の一部が、移動装置4の残部4rから取り外されている場合がある。この場合、第7ステップST7において、当該移動装置4の一部が、移動装置4の残部4rに取り付けられる。第7ステップST7は、取付工程である。
【0108】
図11に記載の例では、取付工程(第7ステップST7)は、第1伸縮カバー44aの少なくとも一部、および/または、第1補助レール45aの少なくとも一部を、移動装置4の残部4rに取り付けることを含む。付加的に、取付工程(第7ステップST7)は、第2伸縮カバー44bの少なくとも一部、および/または、第2補助レール45bの少なくとも一部を、移動装置4の残部4rに取り付けることを含んでいてもよい。
【0109】
図11に記載の例では、移動装置4の残部4rに取り付けられる移動装置4の一部4sは、第1位置P1に位置する第1カバー6の内部領域AR2に設置される。また、移動装置4の残部4rに取り付けられる移動装置4の他の一部4qは、第3位置P3に位置する第2カバー7の内部領域AR3に設置される。この場合、第1カバー6の内部領域AR2あるいは第2カバー7の内部領域AR3を利用して、第1方向DR1に平行な方向におけるテーブル2の可動範囲を大きくすることができる。
【0110】
本発明は上記各実施形態または各変形例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または各変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または各変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または他の変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態または各変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0111】
1、1A、1B…工作機械、2…テーブル、2p…テーブルの一部、3…工具支持装置、4…移動装置、4p、4q、4s…移動装置の一部、4r…移動装置の残部、6…第1カバー、6e…上端部、6g…下端部、7…第2カバー、7g…下端部、11a、11b…構造部材、31…工具支持部材、35…支持部材移動装置、36…コラム、37…リニアガイド、38…駆動装置、41…テーブル支持部材、42…第1リニアガイド、43…第1駆動装置、44a…第1伸縮カバー、44b…第2伸縮カバー、45a…第1補助レール、45b…第2補助レール、46…第2のテーブル支持部材、48…第2駆動装置、49a…第3伸縮カバー、49b…第4伸縮カバー、51…壁、51a…第1壁、51b…第2壁、51c…第3壁、51d…第4壁、51h…第2穴部、56a…第1支持部材、56b…第2支持部材、57…下部漏液ガード、58…上部漏液ガード、60b…第1フック部、60n…内面、60u…外面、61…底壁、61n…内面、61s…底面、62s…上面、63s…側面、65…突出部、66…ストッパ、67…被固定部、67h…第1穴部、71s…底面、77…被固定部、81a、81b…ボルト、82a、82b…ブラケット、86…締結部材、91…ベース、92…ドア、93…ノズル、431…ボールねじ、432…モータ、561a…ピン部材、631s…第1端面、632s…第3方向側の面、633s…第4方向側の面、AR1…ワーク加工領域、AR2…第1カバーの内部領域、AR3…第2カバーの内部領域、OP1…第1開口、OP2…第2開口、T…工具、V…運搬車両、W…ワーク
【要約】
工作機械は、ワークを支持し、第1方向、および、第1方向とは反対の第2方向に移動可能なテーブルと、ワークを加工する工具を支持する工具支持装置と、テーブルを移動させる移動装置と、テーブルよりも第1方向側に配置され、第1開口を有する第1壁と、第1開口を介して第1壁よりも第1方向に突出する第1カバーと、第1壁に対する第1カバーの突出量が減少するよう、第1カバーを傾動可能に支持する第1支持部材と、を具備する。
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